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米国・欧州における食品廃棄物削減に向けた 食品
参考資料3 米国・欧州における食品廃棄物削減に向けた 食品製造業と流通業による取組み・連携の内容・効果分析 と、それらを踏まえたわが国の今後の方策の検討 2014年3月13日 ©2014公益財団法人流通経済研究所 報告の構成 1. 調査研究の概要 2. 食品製造業・流通業の業界組織を通じた食品廃棄削減の取組み・連携の内容 – GMA(Grocery Manufactures Association)の取組み内容 – FMI(Food Marketing Institute)の取組み内容 – FWRA(Food Waste Reduction Alliance)の取組み内容 – その他の団体の取組み内容 3. 食品製造業と流通業の食品廃棄物に関わる商慣習の実態把握 – 納品期限・販売期限の設定方法 – 納品に関わる商慣習: 欠品の取扱方法 本調査研究は、農林水産省農林水産政策研究所・農林水産政策科学研究委託事業「海外における食品 廃棄物の発生メカニズムの解明とその削減方策に関する研究」の一部として行われるものです。 ©2014公益財団法人流通経済研究所 2 1.調査研究の概要 研究目的: 米国・欧州における食品ロス削減に向けた食品製造業と流 通業の取組み・連携の内容・効果を分析し、それらを踏まえたわが国の 今後の方策を検討、提示することを目的に実施する。 ※今年度は、米国の調査研究を実施 研究概要(研究項目): ア.米国(業界組織) の研究 イ.欧州(業界組織) の研究 米国における食品製造業と流通業 の業界組織を通じた取組み・連携 の内容・効果の分析 欧州における食品製造業と流通業 の業界組織を通じた取組み・連携 の内容・効果の分析 2013年度 2014年度 ウ.米国・欧州(個社)の研究 食品製造業と流通業の 取組み・連携による 「食品ロス削減」方策の 検討・提言 ・ モデル化 ・ 方策の検討、提言 米国・欧州の食品製造業/流通業の、個社としての先進的な取組み・連携 の事例分析 ・ 商慣習の実態把握(2013~2014年度) ・ 事例分析(2015年度) エ.方策の検討・ 提言 2015年度 2013~2015年度 ©2014公益財団法人流通経済研究所 3 1.調査研究の概要 ー 米国ヒアリング調査対象者一覧 業界組織 – FMI: Mr. David Fikes(消費者問題担当役員), Ms. Jeanne Von Zastrow(サステナビリ ティ担当役員) – GMA: Ms. Meghan Stasz(サステナビリティ担当役員) 流通事業者 – Publix: Mr. Michael Hewett (サステナビリティ・環境 担当役員、FWRAのチェアマン) – Safeway: Mr. Chris Ratto(サステナビリティ担当役員) – Weis Markets: Ms. Patti Olenick (サステナビリティ担当、FMI Sustainability committee のチェアマン) – Associated Food Stores: Mr. Bill Walley (VP of Store development), Mr. Travis P. Waller (Director of Food Safety and Regulatory Compliance) 食品製造事業者 – ConAgra: Mr. Gail Tavill (サステナビリティ開発担当副社長) – Del Monte: Ms. Robin Connel (サステナビリティプログラム マネージャー) 専門家・コンサルタント – Senior Sustainability Consultant: Ms. Kai Robertson – WRI(World Resource Institute): Mr. Brian Lipinski ©2014公益財団法人流通経済研究所 4 2.食品製造業・流通業の業界組織を通じた食品廃棄削減の取組み・連携の内容 (1)GMA(Grocery Manufactures Association)の取組み内容 GMAの組織概要 – GMAは1908年に設立。米国の食品/CPGメーカーの業界団体で、200社 以上が加盟。メンバーリストは非公開だが、上位企業の多くが役員を務める とともに、中堅・中小企業も参加。業界組織力は強い。 食品製造業上位企業におけるGMAボードメンバー 食品売上高 GMA (百万ドル) ボードメンバー 1 Pepsico Inc. 37,618 ○ 2 Tyson Foods Inc. 31,614 3 Nestle (U.S. & Canada) 27,200 ○ 4 JBS USA 20,979 5 Anheuser-Busch InBev 16,028 6 Kraft Foods Inc. 14,426 ○ 7 General Mills Inc. 12,547 ○ 8 Smithfield Foods Inc. 11,753 ○ 9 Dean Foods Co. 11,462 ○ 10 Mars Inc. 11,000 ○ 11 Coca-Cola Co. 10,515 ○ 12 ConAgra Foods Inc. 10,324 ○ 13 Kellogg Co. 9,539 ○ 14 Cargill Inc. 8,500 ○ 15 Hormel Foods Corp. 8,231 ○ 16 MillerCoors LLC 7,761 17 Pilgrim’s Pride 7,249 18 Unilever North America 7,111 ○ 19 Mondelez International 6,903 ○ 20 Hershey Co. 6,644 ○ 出所:Food Processing Top 100 (2012年)、Wikipedia 順位 企業名 ©2014公益財団法人流通経済研究所 GMA加盟企業の売上高別構成比 出所:GMA 5 2.食品製造業・流通業の業界組織を通じた食品廃棄削減の取組み・連携の内容 (1)GMA(Grocery Manufactures Association)の取組み内容 GMAのサステナビリティ活動 – 食品廃棄物に関する取組みは、サステナビリティの一課題として位置づける。 • Industry AffairsコミッティのSustainability担当者がコーディネート等を実施。他の2つのコミッ ティ(Government Affairs, Scientific Affairs)にもまたがる課題と認識されている – サステナビリティ活動は、食品廃棄物と、パッケージ領域における環境配慮 の研究・検討が中心である。 – 食品廃棄物に関する取組みは、2011年より後述するFWRAに集約された。 GMAの組織体制 Government Affairs GMA Industry Affairs Scientific Affairs Sustainability working group • パッケージ • 食品廃棄物 ©2014公益財団法人流通経済研究所 6 2.食品製造業・流通業の業界組織を通じた食品廃棄削減の取組み・連携の内容 (2)FMI(Food Marketing Institute)の取組み内容 FMIの組織概要 – FMIは1977年にNational Association of Food ChainsとSuper Market Instituteの合併により設立。メンバーの売上規模の合計は、7700億ドル。 – 食品スーパーのみならず、ウォルマート・ターゲット等も参加している。 食品売上高上位小売業におけるFMI加盟社 食品売上高 店舗数 (百万ドル) 1 Wal-Mart Stores, Inc. 134,975 3,534 2 The Kroger Co. 92,523 2,422 3 Safeway Inc. 35,813 1,410 4 Ahold USA, Inc. 25,799 766 5 AB Acquisition LLC (Albertson) 24,074 1,064 6 Publix Super Markets, Inc. 23,818 1,071 7 Delhaize America Inc. 18,392 1,511 8 H.E. Butt Grocery Company 13,797 300 9 Whole Foods Market Inc. 11,699 350 10 Bi-LO/Winn-Dixie Stores, Inc. 10,325 690 11 Meijer, Inc. 8,953 205 12 SUPERVALU INC. (Retail) 8,931 589 13 Trader Joe's Co., Inc. 8,362 392 14 Giant Eagle, Inc. 8,186 239 15 Target Corp. (Supercenters only) 7,008 251 16 The Great Atlantic & Pacific Tea Company, Inc. 6,874 290 17 Wegmans Food Markets, Inc. 5,476 82 18 Hy-Vee, Inc. 5,407 211 19 Aldi USA, Inc. 4,931 1,219 20 Harris Teeter Supermarkets Inc. 4,535 217 出所:Progressive Grocer Marketing Guide Book (2013年)、FMI公開情報より作成 順位 企業名 ©2014公益財団法人流通経済研究所 FMI会員 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 7 2.食品製造業・流通業の業界組織を通じた食品廃棄削減の取組み・連携の内容 (2)FMI(Food Marketing Institute)の取組み内容 FMIのサステナビリティ活動 – 食品廃棄物に関する取組みはサステナビリティに位置づけられる。 – サステナビリティ活動領域は持続可能な調達(主に水産資源)、持続可能な サプライチェーン、リサイクリング、食品廃棄物等である。 • 具体的な活動としては、食品小売業がアセスメントできるようなツール キットの提供、教育資料(Webiner)の提供、イベントの開催(GMAと共 同でGlobal Sustainability Summitを開催)等 – 食品廃棄物に関する具体的な取組みは、FWRAで実施されている。 ©2014公益財団法人流通経済研究所 8 2.食品製造業・流通業の業界組織を通じた食品廃棄削減の取組み・連携の内容 (3)FWRA(Food Waste Reduction Alliance)の取組み内容 FWRAの組織概要 – FWRAは2011年にGMAとFMIによって設立。その後NRA(全米レストラン協 会)が2012年に参画。 – 設立の経緯は、食品廃棄物の問題に対してEPAが規制等を策定する可能 性があり、業界に不利益となる規制化を阻止する狙いがあったとされる。 – FWRAの立ち上げに際しては、Publix(食品スーパー)とGeneral Mills(食品 メーカー)の2社がイニシアチブを持って取組みをスタートした。 – FWRAのメンバーは食品メーカー9社、食品小売業9社。外食・フードサービ ス業6社、環境NPO、コンサルティング会社等3社と事務局としてGMA,FMI, NRAから参画している。 – 主な活動は業界における食品廃棄物の量・発生源に関する調査の実施、解 決策となる新技術の識別、政府の政策評価、ステークホルダーとのコミュニ ケーションの4領域となっている。 ©2014公益財団法人流通経済研究所 9 2.食品製造業・流通業の業界組織を通じた食品廃棄削減の取組み・連携の内容 (3)FWRA(Food Waste Reduction Alliance)の取組み内容 FWRAのメンバー <メーカー9社> ・General Mills ・Nestle ・Campbell Soup ・Con Agra Foods ・Del Monte Foods ・Hillshire Brands ・Kellogg’s ・Nature‘s Best ・Unilever <小売業9社> ・Delhaize America (Food Lion): ・Hannaford Brothers: ・Kroger ・Publix ・Safeway ・Unified Grocers ・Walmart ・Wegmans ・Weis Market <外食/ホテル6社> ・Aramark ・Carlson ・Darden ・Mc Donald’s ・Sodexo ・Yum!Brands <その他3社> ・BSR:環境NPO ・Feeding America:フードバンク連合団体 ・Waste Management:環境コンサルティング会社 ©2014公益財団法人流通経済研究所 10 2.食品製造業・流通業の業界組織を通じた食品廃棄削減の取組み・連携の内容 (3)FWRA(Food Waste Reduction Alliance)の取組み内容 食品廃棄削減のための業界組織を通じた取組み体制 FWRA (Food Waste Reduction Alliance) メンバー選出 食品廃棄削減に関する 実質的な取組み・議論の実行 GMA (Grocery Manufactures Association) NRA (National Restaurant Association) メンバー選出 FMI (Food Marketing Institute) 組織化 組織化 食品製造業各社 食品流通業各社 ©2014公益財団法人流通経済研究所 11 2.食品製造業・流通業の業界組織を通じた食品廃棄削減の取組み・連携の内容 (3)FWRA(Food Waste Reduction Alliance)の取組み内容 FWRAの食品廃棄物に関する調査 – 2013年に食品製造業・流通業における食品廃棄物の実態調査レポートを発刊。 • (定義)生又は調理された固形又は液体の食品物質であり、捨てられる/捨てられよう としている/捨てなくてはならないもの。食品の販売・保管・準備・調理・提供に伴い発 生した有機残渣(ニンジンやジャガイモのすり潰したもの等)を含む。 調査概要 •調査方法:GMA/FMI会員企業への郵送調査 •対象 メーカー13社 •全米の食品メーカーの売上高に占め る回答企業の売上高の割合:17% (1,220億ドル) 小売・卸13社(うち卸3社) •全米の食品小売・卸の売上高に占め る回答企業の売上高の割合:30% (2,450億ドル) ©2014公益財団法人流通経済研究所 12 2.食品製造業・流通業の業界組織を通じた食品廃棄削減の取組み・連携の内容 (3)FWRA(Food Waste Reduction Alliance)の取組み内容 FWRAの食品廃棄物に関する調査結果 発生量 処理方法 食品製造業 2,009 万トン 寄付 1.6% リサイクル93.0% 廃棄処分 5.4% 食品流通業 172 万トン 寄付17.9% リサイクル37.7% 廃棄処分44.4% 食品製造業 3% 食品流通業 2% 食品廃棄物の処分量推計結果 本レポートの推計では、全米の食 品廃棄物の処分量(dispose)は 3,331万トン(2011年)であり、食品 製造業、食品流通業の構成比は それぞれ3%、2%としている。 レストラン 22% 家庭 47% 施設 11% ファースト フード 15% 出所:BSR, FWRA(2013) ”Analysis of U.S. food waste among food manufactures, retailers and wholesalers” ©2014公益財団法人流通経済研究所 13 2.食品製造業・流通業の業界組織を通じた食品廃棄削減の取組み・連携の内容 (3)その他の業界組織の取組み内容 フードバンク連合組織: Feeding America – 食品製造業・流通業の業界組織は、GMA、FMI、FWRAに集約されている が、他の分野の団体としてFeeding Americaがある。 – 全米に多数存在するフードバンクをネットワーク化した連合組織(NPO)であ り、米国最大の救貧団体となっている。 • • • 203のフードバンク、61,000の慈善団体(緊急シェルター、食料配給所、無料食堂等)、および65万人のボラ ンティアが参加。 有力食品メーカー・小売業(ConAgra、Walmart等)が理事に名を連ね、食品・流通業界にも関わりが深い。 1976年に前身の団体が発足し、2008年に改称。 – 広範なネットワークを形成することにより、参加団体間で需要と供給のギャッ プを調整・融通し合い、廃棄ロスを減らすことに貢献。 • 寄付時の税金控除拡大を要望する活動等も行っている。 – 2013年には、延べ3,700万人に32億食を提供。提供元は、小売業27%、 メーカー23%等。 • • 理事企業の他、有力食品メーカー・小売業が多額・大量の寄付や商品の提供を行い、貢献度の高いパート ナー企業として顕彰されている。 米国では人口の15%(4,650万人)が貧困層であり、すべての郡に食料を十分に確保できない人が存在して いると言われる。広く社会の関心を喚起し、参加の輪を広げる上でも、ネットワーク化は重要。 ©2014公益財団法人流通経済研究所 14 3.食品製造業と流通業の食品廃棄物に関わる商慣習の実態把握 (1)納品期限・販売期限の設定方法 期限表示に関する米国の制度 – 製造業・流通業の納品期限設定の前提となる、期限表示に関する米国の制度 を確認すると、連邦レベルで、食品の期限表示に関する規制は存在しない。 • 強制力のない任意のガイドラインとして、商務省National Institute of Standards and Technology(NIST)の 「Uniform Open Dating Regulation」がある。ただし、採用は少数のマイナーな州に止まり、全米で標準的・統 一的な表示基準は存在しない。 – 州レベルでは、41州とワシントンD.C.で、甲殻類、卵、牛乳、肉など何らかの 食品に対して期限表示の規制が実施されている。ただし、規制の対象や内容 は、州により様々である。9州では規制は行われていない。 • 期限表示の規制があるものの、期限超過後の販売規制はある州とない州に分かれる。また、規制する日付を 具体的にどのように決定するか、という規定は殆どなされていない。 – 上記のような状況で、公衆衛生に関する一貫性のなさが問題となっている。業 界が自主的な期限表示法を制定する妨げとなったり、消費者の混乱を引き起 こしたり、といった課題が指摘されている。 Use by: 消費期限。生鮮、惣菜、PB商品等に使用 Best by/before, Best if used by: 賞味期限 Sell by: 販売期限 ©2014公益財団法人流通経済研究所 15 3.食品製造業と流通業の食品廃棄物に関わる商慣習の実態把握 (1)納品期限・販売期限の設定方法 納品期限の設定状況 – メーカー・流通業6社のヒアリング結果によると、小売業の店舗に納品 するまでの納品期限は、取引先との取り決めにより設定され、契約書 に明示される。 – 実際の納品期限は、賞味期限の「2分の1残し」であることが一般的 で、日本における「3分の2残し」よりも緩やかである。 – 卸売業のボランタリーチェーン*では、メーカーからの納品期限を設定 していないところもある。 • Reasonable(合理的・常識的)なタイミングで納品されれば可、という取り決めになっているとのこと。 *卸売業のボランタリーチェーン: ローカルな中小スーパーの生き残り、および流通効率化のために組織された、卸売機能を持つボランタリーチェーン ©2014公益財団法人流通経済研究所 16 3.食品製造業と流通業の食品廃棄物に関わる商慣習の実態把握 (1)納品期限・販売期限の設定方法 販売期限の設定状況 – メーカー・流通業6社のヒアリング結果によると、店舗が消費者に販 売する販売期限は、通常、メーカーが設定した賞味期限や販売期限 が用いられている。 • 商品の開発・製造者であるメーカーが、商品特性を踏まえて設定した期限を利用することに合理性がある、と の考え方による。 – 米国では、「一度購入された商品の管理・保管責任は消費者にある」 との認識が明確にある。小売業が、購入後の消費者の行動を勘案し て、店舗における販売期限を短めに調整する考え方はない、という。 • 日本では、消費者が購入した後の保管状況や、消費するまでの期間を考慮して、「賞味期限の○日前まで」 といった小売業独自の販売期限が設定されることが少なくない。 – 同様の理由により、加工食品については、メーカーや小売業が、期 限内の商品について、過度に新しい日付(鮮度)の商品を販売しよう とする意識は希薄である。 • • メーカーの役割は、鮮度にこだわることよりもむしろ、商品について適切な情報提供を行い、消費者自身が判 断する際の助けになることと認識されている。 生もの(鮮魚、生卵等)を食する習慣は、日本ほど一般的でなく、購入頻度も日本より低い。加えて気候も異 なるなど、社会的・文化的背景も影響していると考えられる。 ©2014公益財団法人流通経済研究所 17 3.食品製造業と流通業の食品廃棄物に関わる商慣習の実態把握 (2)納品に関わる商慣習: 欠品の取扱方法、未出荷廃棄 納品時の欠品ペナルティの存在 – メーカー・流通業6社のヒアリング結果によると、欠品が生じた場合に、 小売業からメーカーに対して、ペナルティが課せられることはない。 – 取引においては、双方に責任がある。小売業の発注精度も欠品に関 わり、いずれか一方のみに欠品の責任を帰することは出来ない。従っ て、一方的にペナルティを課す、という考え方自体がないとのことであ る。 未出荷廃棄への影響 – 米国のメーカーにおいても、未出荷廃棄の問題は皆無ではない。しか し、上述のように、取引上、欠品が全く許されないという状況ではない ため、日本のメーカーのように、鮮度対応生産が行われることが未出 荷廃棄量に影響している様子は、見受けられなかった。 – メーカーでは、技術革新により商品の賞味期限を延長する等の取組み により、未出荷廃棄を抑制すべく努めている。 ©2014公益財団法人流通経済研究所 18