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ポーランド共和国

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ポーランド共和国
世界の地域から
首都ワルシャワの王宮前広場
ポーランド共和国
東西ヨーロッパ文化が融合する中欧の国ポーラ
ンドは、自らを『ヨーロッパの心臓』と呼びます。
その地政学的条件から近隣の大国に翻弄され、幾
度となく国境線を引き直してきましたが、建国か
リトアニア
ら 1000 年の間に独特の文化を育んできました。
現在の国土は、北はバルト海、南は山岳地帯、内
ポーランド
陸部には大平原と点在する湖沼、森林など、豊か
な自然に恵まれ、EU圏内で 6 番目に大きな国と
なっています。人口もEU諸国中 6 番目に多く、
約 3800 万人です。ポーランドは今、文化・自然
遺産の保護と観光振興に積極的に取り組んでいま
す。ここでは、地方自治の調査のために訪れた西
部地域を中心にご紹介します。
27 自治体国際化フォーラム May
2009
ドイツ
ベラルーシ
ワルシャワ
チェコ共和国
オーストリア
スロバキア
ウクライナ
マルボルク
トルン
道会が東方への入植を繰り返した時代に建設された中世都市がいくつも
ヴロツワフ
シフィドニツァ
ドイツ騎士団(武装化したカト
ポーランドの北部・西部には、13〜14世紀、ドイツの諸侯や教会、修
ルブスキ県
ヤヴォル
①マルボルク城
ドイツ文化と結びつく
フランクフルト・アン・デア・オーダー
ポーラン
ドの世界遺産
ゴジュフ・ヴィエルコポルスキ
リック修道会)の本拠地として
スウビツェ
残っています。また、ポーランド西部国境地帯は歴史的に長い間ドイ
ツ領であり、第二次世界大戦後にポーランド領となりました。この地域
にあるドイツ文化と深く結びつくユネスコ世界遺産を4つご紹介します
14世紀に最盛期を迎えました
c騎士の像
cヨーロッパ最大のゴシック建築
②ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会
17世紀半ばの三十年戦争後、オーストリア皇帝の許可を受けて建設されました。平和の
象徴として、市壁からの大砲射程距離に置くことなどの条件が付されました
cヤヴォルの平和教会。石材など耐久性が高い
ものを使うことは許されず、木造となりました
c
収容人数6,000人
は木造教会の中で
ヨーロッパ最大級
c内部は豪華なバロック様式
自治体国際化フォーラム May 2009 28
③ヴロツワフの
百年記念会館
1913年の完成当時、世界最大
のコンクリートドーム型建築
で、20世紀の近代工学・建築
学の草分けとなりました
cヴロツワフの町並み
c百年記念会館。マックス・ベルクの設計で、用途は多目的娯楽施設
cヴロツワフの市庁舎
c1000年の歴史を持つポーランド南西部の中心都市ヴロツワフ
④中世都市トルン
13世紀以来の美しい街並みが保存状態よく残っています。
地動説を唱えたコペルニクスの出身地としても有名です。
市民がドイツ騎士団に抵抗して追い出し、商業都市として繁栄を
極めた歴史を持ちます
cトルンの夜景
29 自治体国際化フォーラム May
2009
地方都市ゴジュフ・ヴィエルコポルスキ
この町も、第二次世界大戦後にドイツの町からポーランドの町へと生まれ変わりました。ル
マルボルク
ブスキ県の県都で、人口は125,000人です。近年ドイツや他のヨーロッパの都市と連携し、
フランクフルト・アン・デア・オーダー
ヨーロッパ水準を満たすまちづくりを進めていることが内外から高く評価されています
トルン
ゴジュフ・ヴィエルコポルスキ
ルブスキ県
ヤヴォル
スウビツェ
ヴロツワフ
シフィドニツァ
c噴水に立つゴジュフのシンボル。勤
勉さを表します
c市民の憩いの場所ヴァルタ河岸の横をポーランドで一番長い鉄道が走ります
c
ドイツとポーラン
ド・ゴジュフ市民
の友好のシンボル
として2006年につ
くられた平和の鐘
c
13世紀に建て
られたゴシック
様式の大聖堂と
ゴジュフの夜景
国境の町スウビツェ
ルブスキ県にある町で、第二次世界大戦までオドラ(オーデル)
川を挟んで対岸のドイツ・フランクフルト・アン・デア・オー
ダーの一部でした。2008年1月よりパスポート・コントロール
なしで自由に行き来できるようになりました
c日常の風景
写真・情報提供:ポーランド政府観光局
c対岸はドイツ
自治体国際化フォーラム May 2009 30
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