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調査研究報告書

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調査研究報告書
平成 24 年度電子経済産業省構築事業
(電子出勤簿・休暇簿管理システム構築に係る調査事業)
調査研究報告書
平成25年3月29日
株式会社PUC
内容
1
2
調査の概要 ........................................................................................................................ 1
1.1
本調査研究の目的 .......................................................................................................... 1
1.2
実施時期 ......................................................................................................................... 1
1.3
調査研究の実施方法 ....................................................................................................... 1
1.4
調査研究報告書の構成 ................................................................................................... 1
モデルシステムの整備に関する調査結果 ........................................................................... 2
2.1
調査の概要 ..................................................................................................................... 2
2.2
モデルシステムの整備に当たっての事前調査 ............................................................... 2
2.3
モデルシステムに要求される業務機能とその実現(業務アプリケーション・ソフトウ
ェア仕様) ................................................................................................................................. 5
2.3.1
実現方法 ................................................................................................................. 5
2.3.2
出勤簿休暇簿入力 ................................................................................................... 5
2.3.3
出勤簿・休暇簿の確認・修正 ............................................................................... 14
2.3.4
出勤簿・休暇簿の確認・承認................................................................................... 17
2.3.5
出勤簿・休暇簿の集計 .......................................................................................... 17
2.3.6
出勤簿・休暇簿の管理 .......................................................................................... 19
2.3.7
規模要件 ............................................................................................................... 19
2.3.8
権限要件 ................................................................................................................... 20
2.3.9
2.4
モデルシステムに要求される信頼性要件 .................................................................... 20
2.4.1
信頼性要件 ............................................................................................................ 20
2.4.2
拡張性要件 ............................................................................................................ 21
2.4.3
上位互換性要件..................................................................................................... 21
2.4.4
システム中立性要件 ............................................................................................. 21
2.5
3
性能要件 ............................................................................................................... 20
今後の検討課題と解決の方向性 ................................................................................... 21
モデルシステムに必要な動作環境に係る調査結果 ........................................................... 21
3.1
調査の概要 ................................................................................................................... 21
3.2
モデルシステムに必要な稼働環境 ............................................................................... 22
3.2.1
ハードウェア構成 ................................................................................................. 22
3.1.2
ネットワーク構成 ................................................................................................. 23
3.1.3
アクセシビリティ要件 .......................................................................................... 23
3.2
モデルシステムの動作環境についての確認結果...................................................... 23
3.3
今後の検討課題と解決の方向性 ............................................................................... 24
株式会社 PUC
1
調査の概要
1.1
本調査研究の目的
経済産業省では各職員が紙の出勤簿への押印、紙の休暇簿の押印・記載、市販表計
算ソフトウエアによる在庁時間報告書への入力を行っている。
人事院規則、経済産業省 勤務時間等関連規則等に基づいた滞りのない事務運用が求
められるが、押印・記載・入力状況の確認等に庶務担当者は毎日数時間を要している。
出退勤等の管理業務の効率化は重要課題に位置付けられ、出勤簿や休暇簿等の電子
化による庶務担当者の業務負担の軽減が求められている。
本調査研究では、出勤簿や休暇簿等の電子化を実現する上で、必要な機能を調査分
析し、併せて、実業務を想定した動作環境に関する調査を行うものである。
1.2
実施時期
本調査研究は、次の期間に実施した。
実施時期 : 2013 年 1 月 ~ 2013 年 3 月
1.3
調査研究の実施方法
本調査研究は、モデルシステム作成を通じて実施した要求定義、基本設計、詳細設
計、モデルシステム構築の実践及び人事院規則、経済産業省 勤務時間管理規則との整
合性確認によって実施した。
特に庶務担当者(勤務時間管理者)による業務の流れ、事務作業上の使い勝手に着
眼し、作業負担が軽減されるよう考慮している。また各職員においては申請時等に登
録が容易で誤りの発生がしないよう、画面のレイアウト、各項目の入力方法に配慮し
た。
1.4
調査研究報告書の構成
第1章(本章)は、調査研究報告の背景、目的等の概要を記載する。第2章にモデルシステムの
各業務機能に関する調査結果を記載する。第 3 章にモデルシステムの動作(稼働)環境について
調査結果を記載する。
1
株式会社 PUC
2
モデルシステムの整備に関する調査結果
2.1
調査の概要
① モデルシステムの整備に当たっての事前調査
モデルシステムを整備するに当たってヒアリングを行った。
② モデルシステムに要求される業務機能とその実現
調査結果に基づいて、モデルシステムを検討し実現した。
2.2
モデルシステムの整備に当たっての事前調査
モデルシステムを整備していくにあたって、要件定義、基本設計の過程において
要求仕様のヒアリングを行う形で調査を実施した。
要件定義では、一般職員、勤務時間管理員、決裁者の関係性や現在の運用につい
て確認する調査を行った。
№ 確認内容
確認結果
1 勤務時間管理者は、一定の部署に所属して
各局に数名いる。
いるのか不特定に所属しているのか、ご教
画面から職員を選んで、勤務時間管理者に
示いただく。
設定する。
2 決裁者(課長、室長)の管理対象は基本、
「職員(アカウント)情報」に職位に関す
同所属職員で、
「個人管理範囲設定」
、
「所属
る情報はない。
管理範囲設定」機能にて設定していただく
画面から職員を選んで、決裁者に設定する。
ことでよろしいか確認する。
3 年単位とあるが、年の切り替え時期は全職
1 月 1 日に一律とする。
員同じであるか確認する。
4 異動の入力は、勤務時間管理者が画面から
入力することでよろしいか確認する。
異動元の勤務時間管理者による、転出のよ
うな操作が必要になる。
新入職員については、受入部署の勤務時間
管理者が職員情報を登録する。
(※基盤システムの情報は、職員の関連情
報であり、新入職員の情報は含まれない。
)
5 非常勤職員は基盤システムでは、職員番号
職員番号はシステム上必要となるため、非
を付与していない。電子出勤簿・休暇簿シ
常勤職員の職員番号付与は、システムでの
ステムでは職員番号をどう扱うか。
自動採番とする。自動付与のルールについ
ては、設計工程にて決定する。
6 当月分より未来の休暇申請を行える期間 当月分より未来の休暇申請を行える期間
2
株式会社 PUC
は、休暇の最長期間 6 ヶ月を考慮した申請
を、休暇の最長期間である 6 ヶ月まで可能
期間が必要。
とすることとした。
システム上の制限を調査する。
7 締め処理後に過去分の出勤や休暇の情報を
更新する場合があるかご確認いただく。
(想
病気休暇は、休みを明けてから申請するこ
とがある。
定されるのは公務災害等)
非常勤は、1 月 1 日が締めとは限らない。
8 年締め(年休繰越)について
年次休暇付与日が 1 月 1 日ではない者が存
締め処理は、個人単位で出来ないか。
在する(非常勤職員等)ため、年休付与の
(締めなくても休暇申請はできる。ただし、
時期を踏まえて、出勤簿・休暇簿の締めが
確認、承認はできない。
)
年次処理のみで良いのか再検討を行う。
9 決裁者が異動したあとに、旧所属の承認を
する場合について。
請求日または取得期間が課室長の異動日前
となる場合は、旧課室長の承認でよい。
旧課室長と新課室長または上位者(局長)
が重複して承認権限を持つ場合、メールが
全員に送信されないようにする。
基本設計では、機能を実現するための入力方法・出力方法について確認する調査
を行った。
№ 要求または確認内容
確認結果
1 休暇簿(介護休暇)について、1 枚で介護
画面設計ご説明にて、最大3件の要介護者
対象者 1 名の申請のため、他の休暇簿と形
を登録できるように決定した。
式が異なる。
したがって、最大3件分作成する。
1申請者に対して同時に 2~3 名の介護対
象者がいる場合があるか。
1申請者に対して、2~3 名の介護対象者
がいた場合、休暇簿(介護休暇)は複数枚
作成されるのかご確認いただく。
2 ソート順に使用するために役職情報を持つ
ことを想定しているが、必要か。
ソート順に使用するのであれば、級号俸が
よい。
役職情報の保持及び役職情報の保守機能
は、手間が大きくなければ、用意をして、
実運用で入力するかどうかは現場判断とす
る。
3 一覧画面のソート順について検討を行う。
級・号俸にてソートされるとよい。
システム上問題があれば連絡する。
3
株式会社 PUC
4 休暇簿(介護休暇用)において、請求の期
間の「その他」に係る
(
毎日以外の曜日等を記載している。曜日が
入力されることでよい。
)に記載する内容を確認する。
「所属部課及び人事異動の
5 出勤簿において、
内容」における所属部課の出力形式及び人
所属部課には所属の総称が記載される。自
由記述を追加できればよい。
事異動の内容に記載する内容を確認する。
6 出勤簿に出力される休暇について、未確認、 確認済みになったら出力するという仕様と
確認済み、承認済みを区別した出力ができ
する。
るか検討する。
7 出勤簿の「所属部課及び人事異動の内容」
全て自由入力とする。
について、所属情報と異動情報をシステム
から出力するか、全て自由入力とするかを
検討する。
8 出勤簿の摘要欄は自由記述できるようにす
るか検討する。
生理休暇等の特定の休暇の場合にはシステ
ムで自動判断して摘要欄に値をセットする
9 休暇種別の「名称」について
資料受け取り
本システムで管理する際の名称について整
備していただく。
10 出勤簿集計欄の病気休暇は、全ての病気休
資料受け取り
暇の集計値か、特定の病気休暇の集計値か
をご確認いただく。
11 出勤簿に関するご要望を検討する。
①【実現可能】ご要望通りの仕様とする。
①当該日に出力する項目が 1 つの場合("○
②【実現可能】ご要望通りの仕様とする。
"、"年休"問わず)、表示欄の中央に表示した
③【実現可能】ご要望通りの仕様とする。
い。
②土曜・日曜・祝日は、網掛けをしたい。
③摘要欄において、生理休暇を取得した際
の「セ」を出力するのと同様に、
育児時間を取得した際には「育 1」のよう
に出力をしたい。
※育児時間は"育"+取得時間を出力する
4
株式会社 PUC
2.3
モデルシステムに要求される業務機能とその実現(業務アプリケーション・ソフ
トウェア仕様)
2.3.1 実現方法
前項(2.2)の調査結果から、本システムに要求される機能について、その実現
のための検討をし、モデルシステムの構築を行った。
詳細については、次項以降に記す。
2.3.2 出勤簿休暇簿入力
一般執務用 PC から各職員が、自分の電子出勤簿や在庁時間への出勤・退勤情報
の入力や、電子休暇簿への入力及び休暇申請をできるようにする。
(1) トップ画面
① 当日の出勤ボタン、役割に対応する勤務情報画面への遷移ボタンが表
示されること。
①
(2) 勤務情報表示
① 業務アプリケーションの勤務情報画面(メイン画面)で当月分、又は前月
分の出勤情報、在庁時間情報、休暇情報を日別に一覧表示されること。
② 自分の氏名、現在の所属(本務、併任)が表示されること。
③ 自分の出勤段階(第1段階、第2段階、第3段階、第1早出、等)が表示
されること。
④ 以下(3)~(5)の当月分の入力機能と兼用の画面とすることが望ましい。
5
株式会社 PUC
⑤ 以下(3)~(5)の当月分の入力機能では、出勤日・休暇取得日に掛かる
申請・承認は、該当日の所属(本務)課室の勤務時間管理者、及び課室
長に対して行えること。
⑥ プロフィール・休暇情報ボタンを押下することで、プロフィール・休暇情報
画面へ遷移すること。
⑦ 以下(3)~(7)の機能で入力されたデータは、保存ボタン等押下時や画面
遷移時に保存処理が行えること。
②
⑥
③
⑤
①
④
(3) 出勤簿入力機能
① 日別の出勤ボタンを押下することにより、該当日の出勤情報を入力でき
ること。また、出勤ボタンを押下したタイムスタンプは勤務時間管理情報
として保存されること。
② 自分の出勤段階に対応する業務開始時間以前に出勤ボタンを押下した
場合は、出勤ボタン(文字等)を青色表示すること。
③ 自分の出勤段階に対応する業務開始時間を超過して出勤ボタンを押下
した場合は、超過レベルに応じて、出勤ボタン(文字等)を赤色等で表示
すること。
超過レベルが高く事由を要する場合、休暇申請または事由の入力を必
須とし、保存ボタンを押下する際に入力チェックを行うこと。
④ 過去日付の出勤ボタンを押下した場合は、上記③と同じ処理を行う。
⑤ 未来日付の出勤ボタンを押下できない。
6
株式会社 PUC
⑥ 休暇申請または承認された休暇情報を表示すること。
①
~ ⑤
⑥
(4) 在庁時間入力機能
① 日別の業務開始時間、業務終了時間、除外時間、特記事項を入力でき
ること。
※超過勤務(残業)の場合は、特記事項に事由を入力できるものとす
る。
② 当日の出勤ボタンが押下すると、自分の出勤段階に対応する業務開始
時間が自動入力されること。
③ 前日以前で、日別の業務開始時間が入力されている場合は、対応する
業務終了時間の入力を必須とし、保存ボタンを押下する際に入力チェッ
クを行うこと。
④ 日別の業務開始時間、業務終了時間、除外時間、及び休暇情報が入
力されている場合、保存ボタンを押下する際に、自分の出勤段階に対
応する勤務時間を満たしているかチェックを行うこと。
⑤ 上記④のチェックが OK となった日の在庁時間情報は表示項目となり、
入力モードに戻さないと在庁時間情報を編集できないこと。
⑥ 当月の超過勤務時間を表示すること。
(5) 休暇申請
① 日別に休暇申請する休暇種別(年次休暇、病気休暇、特別休暇、その
他)を選択することで、対応する休暇簿入力画面へ遷移すること。
7
株式会社 PUC
また、休暇簿入力画面に遷移した際に、新規の休暇申請欄が追加され
ること。
② 申請した休暇種別と休暇等時間を日別に表示すること。
③ 当月の申請した休暇等時間を表示すること。
④ 自分の当月分以外の休暇申請を行う場合は、プロフィール・休暇情報画
面から休暇簿入力画面へ遷移して、申請できること。
④
②
①
③
8
株式会社 PUC
(6) プロフィール・休暇情報画面
① 現在の年度を表示すること。
② 自分の氏名、旧姓使用の有無、戸籍上の姓を表示すること。
③ 現在の所属(本務、併任)、転入日を表示すること。
④ 前所属(本務、併任)、転入日を表示すること。
更に、当月の異動が有る場合は、前々所属(本務、併任)、転入日を表
示すること。
⑤ 出勤段階、対応する勤務時間帯、特記事項を表示すること。
⑥ 休暇の種類別に使用日数、残日数を分単位等で表示すること。
⑦ 暇種別(年次休暇、病気休暇、特別休暇、その他)を選択することで、対
応する休暇簿入力画面へ遷移すること。
⑧ 他の職員から病気休暇等の電話連絡を受けた職員が、代理で休暇を仮
申請できること。
また、代理申請の情報は勤務時間管理情報として保存されること。
9
株式会社 PUC
⑥
⑤
④
③
①
②
⑧
⑦
10
株式会社 PUC
11
株式会社 PUC
(7) 休暇簿入力画面
① 休暇種別(年次休暇、病気休暇、特別休暇、その他)に対応する休暇簿
入力画面を表示すること。
② 休暇申請時に、特別休暇・職務専念義務免除などの内訳(例:夏期休
暇、子供の看護休暇等)を選択できること。
③ 同日内に種類の異なる休暇を申請できること。
12
株式会社 PUC
④ 追加ボタンを押下することで、新規の休暇申請欄が追加されていること。
⑤ 申請ボタンを押下された際に、申請に不備があるかチェックを行うこと。
⑥ 申請ボタンを押下された際に、休暇申請時に書類の提出が必須である
休暇種別の場合は、申請時にメッセージ等を出力すること。
⑦ 申請ボタンを押下された際に、勤務時間管理者へメール等で通知がさ
れること。
⑧ 勤務時間管理者が申請を確認した場合は、承認欄に確認印等が表示さ
れること。
⑨ 決裁者が申請を承認した場合は、承認欄に承認印等が表示されること。
⑩ 変更条件を満たす場合、休暇申請の修正、又は取り消しの申請が出来
ること。その際は勤務時間管理者へメール等で通知がされること。
(8) その他
① 自分の出勤簿は、参照や印刷ができること。
①
② 自分の休暇簿は、参照や印刷ができること。
13
株式会社 PUC
②
③ 勤務時間管理者等からのお知らせや前日等の勤務情報入力漏れが有
る場合のリマインド通知を勤務情報画面に表示できること。
③
2.3.3 出勤簿・休暇簿の確認・修正
一般執務用 PC から勤務時間管理者が、管理対象である各職員の電子出勤簿、在庁
14
株式会社 PUC
時間情報や電子休暇簿の確認、入力督促、及び修正をできるようにすること。
(1) 勤務情報管理
① 業務アプリケーションの勤務情報管理画面(勤務管理画面)で当月分、又
は指定月分の管理対象職員の出勤情報、在庁時間情報、休暇情報を一
覧表示できること。
② 一覧は、管理対象組織単位で表示できること。
③ 一覧は、管理対象職員順、又は日付順等で表示できること。
④ 職員へ一括又は個々にメール等で通知ができること。
⑤ 勤務時間管理者の氏名、現在の所属(本務)が表示されること。
⑥ 以下(2)~(3)の機能と兼用の画面とすることが望ましい。
④
①②③⑤
15
株式会社 PUC
(2) 確認機能
① 当月又は指定月等において、出勤情報の入力漏れがある職員を検索で
きること。
入力漏れがある各職員へ一斉又は個々に督促メールを送信できること。
② 当月又は指定月等において、在庁時間情報の入力漏れがある職員を検
索できること。
入力漏れがある各職員へ一斉又は個々に督促メールを送信できること。
③ 当月又は指定月等において、出勤情報、在庁時間情報の確認を一括又
は個々にできること。その際に、確認エラーとなった各職員へ一斉又は
個々に督促メールを送信できること。
④ 当月又は指定月等において、超過勤務(残業)がある職員を検索できるこ
と。
検索した超過勤務(残業)を一括又は個々に確認や差し戻しができるこ
と。
⑤ 当月又は指定月等において、休暇申請がある職員を検索できること。
検索した休暇申請を一括又は個々に確認や差し戻しができること。
⑥ 出勤情報、在庁時間情報、休暇情報の承認依頼を決裁者へメール等で
通知ができること。
(3) 修正機能
① 各職員の出勤情報、在庁時間情報、休暇情報の修正及び代行入力でき
16
株式会社 PUC
ること。
2.3.4 出勤簿・休暇簿の確認・承認
一般執務用 PC から決裁者が、管理対象職員の電子出勤簿や在庁時間情報の確認、
電子休暇簿の確認・承認をできるようにすること。
(1) 勤務情報管理
① 業務アプリケーションの勤務情報承認画面(勤務承認画面)で当月分、又
は指定月分の管理対象職員の出勤情報、在庁時間情報、休暇情報を一
覧表示できること。
② 一覧は、管理対象組織単位で表示できること。
③ 一覧は、管理対象職員順、又は日付順等で表示できること。
④ 決裁者の氏名、現在の所属(本務)が表示されること。
⑤ 以下(2)~(3)の機能と兼用の画面とすることが望ましい。
(2) 確認機能
① 管理対象職員の出勤情報、在庁時間情報(超過勤務時間を含む)の確認
を一括又は個々にできること。
(3) 承認機能
① 勤務時間管理者が確認した職員の休暇申請を一括又は個々に承認及び
差し戻しができること。
② 勤務時間管理者が作成した電子出勤簿、電子休暇簿、勤務時間報告書、
超勤命令簿を承認及び差し戻しができること。
2.3.5 出勤簿・休暇簿の集計
一般執務用 PC から勤務時間管理者が、管理対象職員の出勤情報、在庁時間情
報、休暇情報を集計して、電子出勤簿、電子休暇簿、勤務時間報告書、超勤命令簿を
作成できるようにすること。
(1) 電子出勤簿集計機能
① 各職員の出勤情報、休暇情報を集計して年単位の電子出勤簿を作成で
きること。
② 管理対象の組織及び職員の超過勤務時間を管理できるよう各職員の在
庁情報を元に当月等の超過勤務時間をシミュレーションできること。
③ 各職員の在庁時間情報、休暇情報から勤務時間情報を集計して、電子
勤務時間報告書を作成できること。
④ 各職員の勤務時間情報から電子超勤命令簿を作成できること。
⑤ 作成した各種管理簿は表示や印刷ができること。
17
株式会社 PUC
①②
③④⑤
(2) 電子休暇簿集計機能
① 各職員の休暇種別毎の電子休暇簿を集計して年単位の電子休暇簿を作
成できること。
(3) その他
① 給与(本給・各種手当)に影響がある勤務や休暇(病気休暇による全休、
育児休暇、育児短時間勤務、育児時間、介護休暇等)を取得している職
員を検索できること。
18
株式会社 PUC
2.3.6 出勤簿・休暇簿の管理
一般執務用 PC から勤務時間管理者及びシステム管理者が、各職員の電子出勤簿
や電子休暇簿等の管理をできるようにすること。
(1) 電子出勤簿の管理
① 職員の電子出勤簿の出勤段階を変更(週休日の振替、育児時短勤務、
軽勤務などの対応を含む)できること。
② 専門スタッフ職員などの変則的な勤務時間を設定できること。
(2) 電子休暇簿の管理
① 休暇の種別毎に異なる請求単位(年次休暇=時間単位、病気休暇=
分単位等)が設定できること。
② 休暇申請時に、特別休暇・職務専念義務免除などの内訳(例:夏期休
暇、子供の看護休暇等)を設定できること。
③ 年の切り替わりにおいて、各職員の年次休暇の繰り越し計算結果を反
映して、電子休暇簿を作成できること。
(3) その他
① 職員の異動に伴い、電子出勤簿及び電子休暇簿を管理対象として異
動職員を追加及び削除設定できること。また、基盤システムで使用する
職員(アカウント)情報をインポートできること。
② 職員の期中異動や併任に対応して、電子出勤簿及び電子休暇簿を複
数組織の管理対象として異動職員を追加及び削除設定できること。
③ 本システムで使用する職員情報を追加・編集・削除できること。また、基
盤システムで使用する職員(アカウント)情報をインポートできること。
④ 本システムで使用する組織情報を追加・編集・削除できること。また、基
盤システムで使用する組織情報をインポートできること。
⑤ 勤務時間管理者、決裁者の変更ができること。
⑥ カレンダーの休暇情報等を編集ができること
2.3.7 規模要件
(1) ユーザ数
№ ユーザグループ名
1
2
3
ユーザ数
経済産業省大臣官房
2 名
秘書課
程度
経済産業省本省内局・外局
200 名
課長
程度
経済産業省本省内局・外局
100 名
庶務担当
程度
19
補足説明
システム管理
決裁者
勤務時間管理者
株式会社 PUC
4
経済産業省本省内局・外局
5,000 名
職員
程度
電子出勤簿及び
電子休暇簿での
管理対象者
2.3.8 権限要件
(1) ユーザ権限
№ ユーザグループ名
ユーザ権限
補足説明
2.1 モデルシステムに要求
1
経済産業省大臣官房
される業務機能とその実現
秘書課
(業務アプリケーション・ソフトウェア
システム管理
仕様)
2
経済産業省本省内局・外局
課長
2.1.3 出 勤 簿 ・ 休 暇 簿 の 確
決裁者
認・承認
2.1.2 出 勤 簿 ・ 休 暇 簿 の 確
認・修正(入力督促)
3
経済産業省本省内局・外局
2.1.4 出勤簿・休暇簿の
庶務担当
集計
勤務時間管理者
2.1.5 出勤簿・休暇簿の
管理
4
経済産業省本省内局・外局
職員
電子出勤簿及び
2.1.1 出勤簿・休暇簿入力 電子休暇簿での
管理対象者
2.3.9 性能要件
(1)
レスポンス時間の目標値は 3 秒以内とし、ピーク時は 5 秒以内とする。
(2)
同時アクセスユーザ数は、1,000 名程度とする。
(3)
ターンアラウンドタイム(許容可能な処理時間)
データ収集及びファイルへの出力については、利用者が指示を出してから画面
に表示するまで 15 秒以内を目標とする。ただし、時間を要する処理を行った場
合でもタイムアウトを発生させないこと。
2.4
モデルシステムに要求される信頼性要件
2.4.1 信頼性要件
(1)
ユーザごとに機能及びデータの操作可能な範囲を制限できること。
(2)
ログインパスワード、データベースへの接続パスワードなど、情報システム内で保
持する必要のあるパスワードについては、パスワードのハッシュ値や暗号化した
情報をシステムに保持する等により機密性に配慮すること。
20
株式会社 PUC
(3)
個別Webアプリ用SSO機器により、基盤情報システムで構築する認証基盤サー
ビスの Active Directory 情報と連携するシングルサインオン機能(リバースプロキ
シ方式)を省内の個別業務 Web アプリケーション向けに提供しており、本システ
ムで使用すること。
2.4.2 拡張性要件
(1) ユーザ数が増加した場合も、追加の費用を発生させることなく対応可能な
システム方式とすること。
2.4.3 上位互換性要件
オペレーティングシステム、ミドルウェア、ソフトウェア等がバージョンアップした場合は、
必要な調査、改修等を実施することで、バージョンアップに対応可能なシステムとするこ
と。
2.4.4 システム中立性要件
(1) 本システム開発者以外でも、システムの運用・保守が実施できるよう、技術の検
討に当たっては国際規格や日本工業規格等のオープンな標準に基づく技術を
選択すること。
(2) 開発する業務アプリケーション・ソフトウェアは、可能な限り特定の製品に依存し
ないこと。
(3) 特定の製品に依存する業務アプリケーション・ソフトウェアを開発する場合は、特
定の製品を用いて開発する際に必要なライセンスが必ず存在する製品を選定す
ること。
2.5
3
今後の検討課題と解決の方向性
モデルシステムに必要な動作環境に係る調査結果
3.1
調査の概要
構築したモデルシステムが、実際の業務システムとして稼働させるために必要な動作
環境について、経済産業省の稼働環境下で実際にモデルシステムを稼働させて、シス
テムパフォーマンスの調査をおこなった。その詳細は次項以降に記す。
21
株式会社 PUC
3.2
モデルシステムに必要な稼働環境
3.2.1 ハードウェア構成
本調査研究で開発するサーバ側プログラムは、別途用意される個別サーバ下で稼働
し、 次期基盤システムに接続された一般執務用 PC に開発するクライアント側プログラム
をインストールして、本システムを利用する。
(1) 個別サーバの選定について
経済産業省
個別業務サーバでは、アプリケーションサーバ及びデータ
ベースサーバの組合せを以下のように選択することができる。
① アプリケーションサーバ…OS:Windows Server
…OS:Windows Server
データベースサーバ
…DB:SQL Server
② アプリケーションサーバ…OS:Red Hat Linux
データベースサーバ
…DB:Oracle
開発言語、拡張性、上位互換性及びシステム中立性を考慮して、①と
した Windows 系での構築を採用した。なお、使用する稼働環境の概要は
以下のとおりである。
(2) 個別サーバの概要仕様について
選定した組合せにおける個別サーバの概要仕様は以下のとおりである。
№ 機器名
概要
1 アプリケーション
CPU : 3GHz (6 コア) 以上
サーバA
メモリ: 32GB、ディスク: 300GB (RAID 構成)
ホスト OS : VMware vSphere 5
ゲスト OS : Windows Server 2008 Enterprise (32bit)
Web サーバ: IIS 7.0
2 データベースサーバA
CPU: 3GHz(6 コア)以上
メモリ: 32GB、ディスク: 300GB (RAID 構成)
ホスト OS : VMware vSphere 5
ゲスト OS : Windows Server 2008 Enterprise (32bit)
RDBMS: Microsoft SQL Server 2008 Standard Edition
(32bit)
3 ストレージ装置
ディスク: 3,000GB 以上
4 運用管理及びバック
CPU : 2.6GHz (4 コア) 以上
アップサーバ
メモリ: 4GB、ディスク: 140GB (RAID 構成)
OS: Windows Server 2008 R2 Standard Edition
22
株式会社 PUC
(3) 一般執務用PCの概要仕様について
№ 機器名
概要
1 一般執務用 PC
シンクライアント PC
日本語配列キーボード、マウス
内蔵ディスプレイ: 14 インチ、
解像度: 1,366×768 ドット
外部ディスプレイ: 19 インチ、
解像度: 1,280×1024 ドット
仮想ディストップ環境
CPU: 2 GHz
メモリ: 2 GB、ディスク: 10GB
OS: Windows 7 (32bit)
解像度: 1,366×768 ドット以上
ソフトウェア等: Windows Internet Explorer 8、
MS Office 2010
Java Runtime Environment (JRE) 7 以上
3.1.2 ネットワーク構成
基盤システムにて敷設された省内通信回線(METI-LAN)上で運用を行う。
3.1.3 アクセシビリティ要件
(1) 一貫したデザインポリシーにより、ユーザにとって利用しやすいユーザビ
リティと情報アクセシビリティを考慮したシステムとすること。
(2) システムを利用した業務を効率的に行うため、容易な操作及び誤操作の防
止に配慮したシステムとすること。
3.2
モデルシステムの動作環境についての確認結果
前項の動作環境での動作確認結果について、システムパフォーマンスが目標値を満
たしていることを確認した。
№ 要件
目標値
1 レスポンス時間
3 秒以内
ピーク時は 5 秒以内
2 ターンアラウンドタイム
15 秒以内
時間を要する処理でタイムアウトしない。
23
株式会社 PUC
3.3
今後の検討課題と解決の方向性
前項の確認結果では、同時アクセスが起こった場合のシステムパフォーマンスについ
て確認できていない。仮運用を実施して、同時アクセスが起こった場合のシステムパフォ
ーマンスについて、確認する必要がある。
24
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