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2015 グアム大学語学研修報告集

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2015 グアム大学語学研修報告集
University of Guam
English Adventure Program
2015.9.4 ~ 9.20
2015年グアム大学夏期語学研修報告集
2015年グアム大学夏期語学研修報告集
1. 引率者コメント
2. プログラム概要
3. 個人レポート
4. グループレポート
1. 引率者コメント
2015グアム大学語学研修
~ほんの2週間が学生を変える
総合科学教育研究センター教授
岡崎 弘信
グアム大学語学研修は、
2.Project-Based Learning (PBL)
2011年に初めて実施されてか
ら、今回が4度目となる。
PBLとは本学が大学全体の取り組みとして導入
もともとは本学の高階教授とユーセフィアン
を進めている「課題解決型学習」(与えられた
元准教授(現京都大学医学研究科教授)により
課題を解決する過程でいろんな能力を身に付け
企画立案されたプログラムであるが、現在では
る学習方法)のことである。本学のグアム大学
本学の海外語学研修の大きな柱になりつつあり、
語学研修には毎回PBLが組み込まれ、今年度は
今後の発展が大いに期待されるものである。こ
4グループ(図1)がConversation Partnerの
こでは、今回実施されたプログラムの概要を簡
アドバイスを受けながら「人間社会の持続的発
単に述べたい。
展」に関する課題を英文レポートの形でまとめ
た。かなりの労力が必要なワークであるが、
1.English Adventure Program (EAP)
UOGの学生との真剣なディスカッションは何が
何でも英語を話さざるを得ない環境を作り出て
EAP は the University of Guam(UOG) が 提 供 す
る英語研修プログラムで、日本からは岡山大学、
くれる。日本国内では体験できない、まさに語
学研修の醍醐味である。
芝浦工業大学など、韓国からは釜山大学や韓国
外国語大学などアジア各国から多くの学生が参
加している人気のプログラムである。私たちが
[図1]
参 加 し た の は EAP two-week program で 、
English as a Second Language(ESL:第二言語
としての英語)の授業、UOGの学生たちが英会話
の相手をしてくれるConversation Partner、グ
アムの伝統文化をビーチで体験できるCultural
Beach Day 、 グ ア ム の 名 所 旧 跡 を 巡 る
Historical Island Tour、UOGの学生とCulture
Dance やZumba を楽しむFitness Activityなど、
英語のレッスンだけではなく、英語を使いなが
ら様々な体験ができる盛りだくさんなコースで
ある。
Sustainable
Development
(持続的発展)
1. Self-sufficiency
Food Supply (食糧自給)
(食品供給) 2. Food Distribution
(食品流通)
Energy
Resources
( エネルギー資源 )
3. Pollution
(環境汚染)
4. Natural Energy
(自然エネルギー)
2015グアム大学語学研修
3.本学独自のプログラム
グアム大学語学研修はユーセフィアン元准
教授や昨年引率のナガハシ教授の尽力で、EAP
にはない本学独自のプログラムも組み込まれ
ている。ひとつはUOGの通常授業の聴講で、今
年も前年に引き続きジョンソン博士の「社会
学」の講義を受講させて頂いた。二つ目は、
UOG付設のTriton FarmやMarine Labでの特別
講義と体験学習で、通常授業では目にするこ
とができない研究施設で教授や大学院生とゼ
ミ感覚で交流できる貴重な時間である。三つ
目 は 地 元 小 学 校 (Captain Henry B. Price
Elementary School)訪問である。日本の遊び
や文化を紹介しながら現地の小学生と触れ合
うのは、生きた英語を学ぶ好機であるととも
に、こどもたちの笑顔に癒されるひと時でも
あった。
以上簡単にプログラム概要を述べてきたが、
ほんの2週間の研修期間にこれだけの内容が
準備されているのだから、学生にとって決し
て楽なプログラムでない。しかし、この2週
間が彼らの人生にとって、忘れ得ぬ経験にな
るであろうことは間違いないところだ。今後
とも、教職員一体となってさらに充実したプ
ログラムを提供していければと思う。
詳細は学生たちのグループレポートや個人
レポートをご参照頂ければ幸いである。
~ほんの2週間が学生を変える
総合科学教育研究センター教授
岡崎 弘信
2. プログラム概要
【応募・申込み】
【費 用】(1人あたり)
4月上旬に国際交流室から全学部生に向け
て「グアム研修参加募集」を通知。16名の募
集定員に対して合計22名(秋田11・本荘11)
の応募があった。参加希望者は、動機、目的、
達成したい個人目標を英作文で書いて提出し、
その後の選考面接では英語で発表や自己ア
ピールを行った。応募段階から英語での準備
が求められる。
1)個人負担
【渡航前オリエンテーション】
5月末に16名の研修メンバーが決定後、渡航
前オリエンテーションを二度にわたって秋田
Cで実施した。研修メンバーのオリエンテー
ション参加は必須であり、岡崎教授によるプ
ログラム概要、グループワークの課題等につ
いてのレクチャー、メンバーの自己紹介と、
研修中の役割分担が全員に割り当てられた。
2回目のオリエンテーションでは、各ワークグ
ループが、研究テーマの事前調査結果を発表
した。国際交流室からは渡航準備(パスポー
ト申請、海外旅行保険加入他)、現地での生
活面等について指導した。
【期
・10万円
2)大学の助成
・国際航空費
(成田-グアム往復)
3)その他費用(個人負担)
・パスポート申請費用
・海外旅行保険
・国内旅費
・現地食費 等
【旅 程】
9月6日
10:00 成田空港第一ターミナル集合
12:55 成田発 デルタ航空290便
17:35 グアム着(現地時間)
9月7日~19日 語学研修
9月20日 9:00 グアム発(現地時間)
11:45 成田着 解散
間】
研修は2015年9月4日から20日の2週間(14泊
15日)の行程で行われた。
【研修報告会】
12月2日(本荘C)、9日(秋田C)で、
参加メンバー全員による研修報告会を行った。
【滞在先】
レオパレスリゾートグアム
(LeoPalace Resort :Maneggon Hills, Guam
221 lake View Drive Yona, Guam)
過去3回の研修と同様に「レオパレスリ
ゾートグアム」のコンドミニアム棟に滞在し
た。朝夕の食事は各部屋のキッチンで調理し
て、共同生活を送る。
2. プログラム概要
【参加メンバー】
キャンパス
学科
学年
3
Machine Intelligence and Systems Engineering
機械知能システム学科
2
Honjo
本荘
1
Archtecture and Environment Systems
建築環境システム学科
Management Science and Engineering
経営システム工学科
1
1
3
Biotechnology
応用生物科学科
2
Akita
秋田
Biological Production
生物生産科学科
2
Biological Environment
生物環境科学科
3
Agribusiness
アグリビジネス学科
3
氏名
Yusuke OGUMA
小熊 悠嗣
*Student Leader
Shota MORIKURA
森倉 渉太
Yuka SAITO
齊藤 由佳
Tomoya SAKASHITA
坂下 友哉
Shuntaro SHINDO
進藤 俊太朗
Kyohei KUBO
久保 恭平
Miki SHINOHATA
篠畑 未来
Shiori OKI
大木 梓織
Kanako KIMURA
木村 花菜子
Kohei SAKURADA
櫻田 浩平
Satoshi MIMURA
三村 怜
Ayumi OGASAWARA
小笠原 あゆみ
Maki KUMAGAI
熊谷 万紀
Chiaki HIGUCHI
樋口 千晶
Haruka KAKIZAKI
柿崎 晴香
*Student Leader
Yusuke WATAHIKI
綿引 祐輔
【引率者】
キャンパス
所属
氏名
Honjo
本荘
Research and Education Center for Comprehensive
Science (RECCS)
総合科学教育研究センター
Professor / Hironobu OKAZAKI
岡崎 弘信 教授
Akita
秋田
APU International Exchange Office
国際交流室
Naoko SARUTA
猿田 直子 国際交流専門員
2. プログラム概要
【プログラム行程:第1週】
Date
9月6日
(Sun)
Date
9月7日
(Mon)
· 10:00
・12:55
・17:55
・24:00
・12:00
・24:00
Date
9月8日
(Tues)
・9:30
Date
9月9日
(Wed)
・9:00
· 10:00-12:30
· 12:30-14:30
· 14:30-16:30
・17:30
・24:00
· 9:30-10:30
· 10:30-12:00
· 12:00-13:00
· 13:00-15:00
· 15:00-16:00
· 17:00-19:30
・20:00
・24:00
Date
9月10日 ・9:00
(Thurs) · 9:30-11:00
· 11:00-12:00
· 12:00-13:00
· 13:00 -16:00
・17:30
・24:00
Date
9月11日 ・9:00
(Fri)
· 9:30-11:00
· 11:00-12:30
· 12:30-13:30
· 13:40-16:00
・17:30
・24:00
Date
9月12日 ・8:00
(Sat)
· 9:00-16:00
・17:30
・24:00
Day 1 Schedule
成田空港第1ターミナル北ウィング 集合完了 成田空港発
グアム国際空港着・ホテルチェックイン
就寝
Day 2 Schedule
終日フリー *祝日(Labor's Day)のため No Class
ローカルスーパーマーケットへ食料買い出し等
就寝
Day 3 Schedule
ホテル発
オリエンテーション・キャンパスツアー・昼食会
グアム大学生との協働作業 (グループワーク:研究テーマの調査)
英語講義:ESL (Berryman講師 )
ホテル着:夕食、グループ作業、自由時間
就寝
Day 4 Schedule
ホテル発
グアムの地理・歴史・考古学 (特別講義:Kurashina教授&Stephenson教授)
英語講義:ESL (Berryman講師 )
昼食
グアム大学生との協働作業 (グループワーク:研究テーマの調査)
グアム伝統ダンスレッスン
チャモロビレッジ ナイトマーケット見学
ホテル着:自由時間
就寝
Day 5 Schedule
ホテル発
社会学講義(聴講:Johnson教授)
特別講義:グアムの農業と環境問題 (Marutani教授)
昼食
グアム大学発 ~グアム大学付属トリトン農園 作業体験
ホテル着:夕食、グループ作業、自由時間
就寝
Day 6 Schedule
ホテル発
英語講義:ESL (Berryman講師 )
特別講義:グアム島周辺の海洋生物(CIS: Phillip Cruzスタッフ)
昼食
CIS(Center for Island Sustainability):ビーチクリーンアップ作業体験
ホテル着:夕食、グループ作業、自由時間
就寝
Day 7 Schedule Date Day 8 Schedule
ホテル発 9月13日 ・6:00 デデド朝市 訪問
野外活動:イナラヤンプライベートビーチ
(Sun)
ホテル着:夕食、グループ作業、自由時間
就寝
2. プログラム概要
【プログラム行程:第2週】
Date
9月14日 ・9:00
(Mon) · 9:30-11:00
·11:00-12:00
· 12:00-13:00
· 13:30-15:00
・17:30
・24:00
Date
9月15日 ・9:00
(Tue)
· 9:30-11:00
· 11:00-12:00
· 12:00-13:00
・14:00-16:00
・17:30
・24:00
Date
9月16日 · 9:00-16:00
(Wed) ・17:00
・24:00
Date
9月17日 ・8:30
(Thu)
· 9:00-11:00
· 11:00-12:00
· 12:00-13:00
· 13:00-15:00
· 15:00-16:00
・17:30
・24:00
Date
9月18日 · 9:00
(Fri)
· 9:30-11:00
· 11:00-12:30
· 12:30-14:30
· 1530
Date
9月19日
(Sat)
Date
9月20日
(Sun)
· 10:00-16:00
· 18:00-23:00
· 6:00
・6:30
・9:00
・12:00
Day 9 Schedule
ホテル発
特別講義:4Hアクティビティ
グアム大学海洋研究所見学
昼食
特別講義:社会学(Johnson教授)
ホテル着:夕食、グループ作業、自由時間
就寝
Day 10 Schedule
ホテル発
グアム大学付属イスラ美術館見学
特別講義:北マリアナ諸島の歴史(Moore教授 & Amesbury教授)
昼食
太平洋戦争記念館見学
ホテル着:夕食、グループ作業、自由時間
就寝
Day 11 Schedule
グアム島見学ツアー:(グアム政府観光局員帯同)
ホテル着:夕食、グループ作業、自由時間
就寝
Day 12 Schedule
ホテル発
Captain Henry B. Price小学校訪問(県大生による模擬授業)
特別講義:グアムの観光産業(Fred Schumann教授)
昼食
グアム大学生との協働作業 (グループワーク:研究テーマの調査)
ダンスレッスン(Power Hula/Zumba)
ホテル着:夕食、グループ作業、自由時間
就寝
Day 13 Schedule
ホテル発
プレゼンテーション準備
県大生によるプレゼンテーション(日本文化紹介)
プログラム修了式、食事会
ホテル着:夕食、自由時間
Day 14 Schedule
終日フリー
夕食会(グアム大学生を招待)
Day 15 Schedule
ホテルチェックアウト
ホテル発
グアム国際空港発
成田空港着 解散
3. 個人レポート
1.
大きな財産
機械知能システム学科
3年
小熊 悠嗣
2. 一歩踏み出すこと
機械知能システム学科
2年 森倉 渉太
3. グアム個人レポート
機械知能システム学科
2年
齊藤 由佳
4. グアム語学研修で学んだこと
機械知能システム学科
1年
坂下 友哉
5. 海外体験で得られるもの
機械知能システム学科
1年
進藤 俊太朗
6. グアム研修個人レポート
建築環境システム学科
1年
久保 恭平
7. 語学研修を終えて
経営システム工学科
1年 篠畑 未来
8. グアム研修を終えて
応用生物科学科
3年
大木 梓織
9. 価値ある14日間
応用生物科学科
3年
木村花菜子
10.
大きな経験
応用生物科学科
2年
櫻田 浩平
11.
グアム個人レポート
応用生物科学科
2年
三村
12.
挑戦、反省、そして学び
生物生産科学科
2年
小笠原 あゆみ
13.
グアム語学研修での思い出
生物生産科学科
2年
熊谷 万紀
14.
グアム短期語学研修を終えて
生物生産科学科
2年
樋口 千晶
15.
Think Globally, Act Locally
生物環境科学科
3年
柿崎 晴香
16.
グアム研修レポート
アグリビジネス学科
3年
綿引
怜
祐輔
大きな財産
いつかアメリカに行っ
て英語を勉強したい。昔
からの小さな夢だった。私
は野球とバスケットボールが
好きでよくアメリカの中継を観ていた。英語
を好きになったのはその頃からだった思う。
私は今まで海外に行く機会がなかったが、大
学3年生である今年が学生のうちに行ける最
後のチャンスだと思いこのプログラムに応募
した。
正直最初は不安だった。初めての海外で一
緒に参加する県立大の学生に知り合いもいな
い。人見知りの自分が2週間も過ごすことが
できるか分からなかった。しかし終わってみ
れば2週間というのはとても短い時間だった。
グアム大学の講義は日本の大学の講義とは
全く違うものだった。日本は教授が話してい
る時間が圧倒的に長い。しかしグアム大学の
講義は教授と生徒が意見を交換しながら進ん
でいく。教授が質問しなくても積極的に発言
し講義に参加する。本来の大学のあるべき姿
がそこにはあったと思う。自分も見習おうと
思い少ずつではあったが積極的に発言するよ
うにした。すると発言することにより講義が
楽しく、90分があっという間に感じられた。
日本で受ける講義と同じ90分でも全然違っ
た。日本でもこの積極性は続けていこうと思
う。
グアムの人たちはみんな優しかった。会う
たびに笑顔で挨拶をしてくれたり、自分が言
いたいことをうまく英語で表現できなくて
困っていても決して笑ったりせずに真剣に聞
いて理解しようとしてくれた。相手の言って
いることを理解できなかったときはゆっくり
喋ってくれたり、簡単な言い回しに直してく
れたりした。コミュニケーションを取ろうと
してくれる彼らに応えたくて、自分の気持ち
を伝えようと頑張った。
正しい単語や文法ではなかったとしても彼
らは理解してくれた。コミュニケーションで
一番大事なのは気持ちだということを再認識
した。
機械知能システム学科
3年 小熊 悠嗣
グアムでの2週間は毎日がとても楽しかっ
た。放課後や休み時間にはダンスを習って一
緒に踊ったり、グアムの遊びを一緒に楽しん
だ。週末のビーチデイではココナッツキャン
ディー作りを教えてもらったりカヤックに
乗ったりした。フィリピン系の人が多かった
ので、夕食にフィリピン料理の店にも連れて
行ってくれた。とても貴重な文化交流ができ
た。
この研修で私はリーダーを任された。ほと
んど初対面のメンバーをまとめられるか不安
だったが指示を出した時には全員が従ってく
れ、イベントの計画などの時には協力してく
れたので大きな問題もなく終えることができ
た。また、講義の後や訪問先では、メンバー
を代表してあいさつをするなど日頃あまりす
ることのない様々な経験をした。
私にとってこの研修は本当に貴重な経験
だった。言葉にするのは難しいが、参加する
前と後では明らかに自分の中で何かが変わっ
た。ここで経験したことはいつか必ず自分の
役に立つだろう。研修に参加できて本当によ
かった。最後に、一緒に参加した他の15人
の県大生、引率してくださった岡崎先生、
猿田さん、私たちのサポートをしてくれたグ
アム大学の学生、この研修で出会ったすべて
の方に感謝しています。
一歩踏み出すこと
私は人見知りであった。
しかし、大学に通いだし
てこのままではいけないと思
い、このグアム語学研修に参加
しようと思った。観光とは異なる視点で海外
の雰囲気を感じ、体験することによって、何
に対しても消極的だった自分を変えるきっか
けになるのではないかと考えたからである。2
週間という短い間でどこまで変わることが出
来るだろうか。これが私の一歩目だった。
グアムに到着してからの2週間はあっという
間に過ぎ去っていった。初めの1週間は
International Friendship Club(IFC) メ ン
バーとの会話をしっかり理解できない、自分
から話しかけられない、自分の気持ちにあっ
た英語がうまく出てこない、不慣れな共同生
活などからストレスが溜まり大変な時もあっ
たが、それでも1日1日が充実していてとても
密度の高い日々を過ごすことができた。
私は座学が好きではないので、強く印象に
残っていることはほぼ毎日あった体を動かす
授業、アクティビティーやIFCメンバーとのコ
ミュニケーションである。その中で、私が一
歩踏み出すことの面白さを感じたのは、意外
にもダンスであった。人見知りな私は人前で
ダンスなんかしたことはない。ましてそんな
ことをするような柄ではない。しかし、練習
の段 階では冷 めていた私も 、チャモロ・ビ
レッジに行った夜、みんなで踊ったダンスの
楽しさ、高揚感、一体感はとても新鮮で刺激
的であった。私が今までに経験したことのな
い領域に一歩踏み出すためには、後先を考え
ずにまずやってみること、余計な恥じらいを
捨てることなどが必要であり、この日の夜を
境に残された期間でどのように過ごしていか
なければならないかを考え、気持ちを切り替
えることが出来た日であった。
何よりも記憶に残っているのがIFCメンバー
と共にいた時間である。彼らの明るい性格や
機械知能システム学科
2年 森倉渉太
優しさが私の恥じらいを取り去り、保守的な
私を変える大きな要因になったことは言うま
でも ない 。し かし 、彼らとグッと距離が縮
まったのは2週目に入ってからだったので、と
ても後悔している。プログラムの終盤は彼ら
と過ごす時間が多くあり、共に食事をしたり、
話したり、ゲームをしたりする時間は、非常
に楽しくまた別れの時が近いこともあり複雑
な気持ちであった。彼らからは、優しさ、人
との接し方など多くのことを学び、私も彼ら
のような精神を持つことが出来るように努力
しようと思った。
私はこの2週間で何事も自分から進んでやる
ことの重要さを知り、一歩踏み出した先には
今まで知りえなかった新たな世界があること
を身を以って理解することが出来た。この経
験を糧により英語の勉強に力を入れ、将来的
には もっと多 くの国の人とも繋がりたいと
思った。
最後に、Ray、Conversation partnerだった
Angelenne, Shaica, Cian、またIFCメンバー、
そ し て 2 週 間 支 え て く れ た ”Food
Distribution”の研究グループメンバーに心
から感謝するとともに、これからも長く交流
を続けられたらと思います。
Thank you very much and please be my
friends for a long time!!
グアム個人レポート
私は「何か新しいこ
とに挑戦したい」という
漠然とした思いから、
この語学研修に参加しまし
た。そして、不安と期待が入り交じる気持ちで
グアムに向けて出発しました。
グアムに到着したのは夕方で、空港から外へ
出ると日本とは異なった景色が広がっていまし
た。ホテルへ向かうバスの窓から初めて目にし
たグアムの美しい夕暮れの景色、海とヤシの木
にとても感動したことを今でも鮮明に覚えてい
ます。
大学に行くと,IFCのみなさんが私たちのこと
を温かく歓迎してくれました。緊張してぎこち
ない私たちに”Don’t be shy.”と笑いかけな
がら積極的に話しかけてくれたので、すぐに打
ち解けることができました。会話をしていく中
で気づいたことは、電子辞書に載っている単語
を使っても相手に通じない場合があるというこ
とです。その理由は英語にも日本語と同じよう
に類義語が存在していて、各単語によってニュ
アンスが違うためだと教えてもらいました。私
は今まで英語の類義語の区別の必要性について
考えたことがなかったので、その重要性に気づ
けて良かったです。さらに驚いたことは、会社
員として働きながらグアム大学で学んでいる学
生がいることです。その人たちからはいろんな
ことを学びたいという強い熱意が伝わってきま
した。そのうちの一人から「英語を上達させる
には、まず外国の文化や考え方を理解するとこ
ろから始めると良いよ。」と教えてもらいまし
た。今まで単語や文法を暗記することばかり重
視していたので、その考え方はとても斬新に感
じられました。そして楽しく学ぶことの大切さ
も学びました。このように会話を通じてお互い
の文化や考え方を共有して成長できるところが
この語学研修の魅力の一つだと思います。
課外活動では農園に行ったり、マリン・ラボ
で海洋生物について学んだりしました。その中
で も 特 に印 象 に残 っ てい る の はア イ ラン ドツ
アーの日です。この日はグアム島の歴史的な名
機械知能システム学科
2年 齊藤 由佳
所旧跡、恋人岬やラッテストーンのある公園、
旧スペイン領の跡地などを見学しました。そこ
にはグアムの歴史に関わる建物が当時とあまり
変わらない姿で存在していました。写真は、私
たちを案内してくれたガイドのヴィクトリアさ
んとラッテストーン公園で撮影したものです。
ラッテストーンは意外に大きく、何に使われて
いたのか完全に解明されていないところが謎に
包まれていておもしろいと思いました。その他
にもグアム大学で習ったグアムの歴史建造物を
実際に見て触れて、感じることができました。
また、バスツアーのガイドさんが教えてくれた
恋 人 岬 や人 魚 にま つ わる 伝 説 はと て も興 味深
かったです。
グアムに着いてからは驚きと発見の連続で、
毎日有意義に過ごすことができました。また、
貴重な体験を経て人間的に成長できたことが語
学研修に参加して得られた大きな収穫だと思い
ます。
最後に、今回私たちを楽しませるために全力
でサポートしてくれたグアム大学の皆さんには
感謝してもしきれません。本当に色々ありがと
うございました。
グアム語学研修で学んだこと
この語学研修に参加し
ようと思ったのは現時点
で自分の英語がどれだけ通
用するのかを知りたかったから、
また日本とは違ったグアムの文化や雰囲気に
触れてみたいと思ったからです。
実際に2週間グアムで過ごしてみて、日本との
違いを学びました。
一つ目はUOGの講義の様子です。社会学の講
義に参加したときの講義全体の雰囲気が印象
に残っています。教授の問いかけに対して学
生が積極的に発言していました。まるで会話
をしているかのような講義の雰囲気は今まで
体験したことがなく、また教授の話の全てを
聞き取ることができたわけではないにも関わ
らずどんどん引き込まれていく講義は、とて
も新鮮に感じました。さらに教室内に飲み物
や食べ物を持ち込めるというスタイルに日本
とグアムの違いを感じました。
二つ目はグアムの人々の様子です。 UOGの
学生は皆フレンドリーでした。彼らのおかげ
で自分もあまり緊張せずに話をすることがで
きました。またダウンタウンのナイトマー
ケットには多くの人々が集まり、店を見てま
わる人、歌を歌う人、ダンスをする人で賑
わっていました。そのダンスには私達も参加
しました。初めは人の前でダンスをすること
に少し抵抗があったけれど、実際にダンスに
参加してグアムの人たちと共に楽しい時間を
共有できたことはとても貴重な経験になりま
した。
私たちの研究グループの課題テーマは
Natural Energy について調査することでした。
UOGの学生たち事前に調べた内容を伝える
とより詳しくグアムの現状について説明して
機械知能システム学科
1年 坂下友哉
くれ、調査内容をまとめるときにも必要に応
じてアドバイスをしてくれました。UOGの学生
と協力しながら調査を進めていく中で、事前
学習では知ることができなかったグアムの
Natural Energyについて知ることができまし
た。その中でも特に驚いたのは日本とグアム
の水力発電の考え方が違っているということ
です。水力発電というと山がたくさんある日
本では山間部にダムを作り発電する方法を思
い浮かべるかもしれません。しかしグアムに
は山がほとんどないため日本のような方法で
水を利用した発電をすることができません。
そのため島の周辺の海流を利用して発電する
方法を研究しているUOGの学生もいるそうです。
インターネットからは得ることができない情
報を、UOGの学生から直接話を聴くことに
よって得るというのは滅多にない経験だった
と思います。
グアムの人々と話してみると自分が伝えた
いことが相手に伝わらず自分の英語力の未熟
さを感じる場面もありましたが、相手とより
コミュニケーションをとりやすくするために
はどうすればいいのかについて考える良い機
会になったと思います。今回の語学研修で得
た事を今後の英語の学習に役立てていきたい
です。
海外体験で得られるもの
本プログラムへの
参加は私にとって初の
海外体験であり、その
目的は語力の向上のみな
らず、これまで体験したことのない生活を通
して新しい視点を得ることにありました。近
年のグローバル化により、英語力はもちろん、
世界的なニーズや感性の特徴を踏まえたもの
づくりが求められています。これらを真に理
解し、ものづくりの際に適切な選択をして行
く力を手に入れるためには、実際に普段の私
達とは違う生活を体験してみることが重要だ
と考えました。本プログラムでは全体を通し
てグアム島という小さな島における生活のあ
り方の一部を体験することが出来ます。
機械知能システム学科
1年 進藤俊太朗
授の聴衆を引き寄せリードする講義にはとて
も感動させられました。例えて言うならばス
ティーブ・ジョブズのようなイメージです。
積極性という面では、グアムで出会った誰
もが皆、日本人よりも強いと感じました。教
授や学生だけでなく、町の人々やバスの運転
手の方までもが隙を見つけては話しかけてく
れます。結果的に、本プログラムで出会った
全ての人が私に刺激を与えてくれたと今では
思っています。
最後に、これは本人からの伝言ですが、グ
ア ム 大 学 に は Jason .A と い う こ の 上 な く ユ
ニークな学生がいます。来年参加する
県大生の皆さんは機会があれば
ぜひ彼に話しかけてみて
下さい。
Conversation partnerの時間ではグアム大
学生の方々にグアムのことを深く質問するこ
とが出来ます。聞き取りやすいよう配慮して
英語を話してくれるので、思い切って英語を
使っていく良い機会にもなります。この時間
には私達が4班に分かれてそれぞれ研究を進め
本プログラムに関して支えて
るStudent Research Reportに対し、グアム大
下さった全ての方々に感謝して
学生の方々からアドバイスしてもらうことが
レポートとします。
出来ます。私の班ではNatural Energyと題し
ありがとうございました。
てグアム島におけるエネルギー事情を調査し
ていましたが、事前にインターネットから得
た情報と彼らの提供する情報とでは深みが違
い、調査を進める上で非常に助けられました。
プログラム中に2回、社会学のJohnson教授
の講義を受ける機会がありました。1回目はグ
アム大学生と共に、2回目は私達だけで講義を
受けました。私が本プログラムを通して最も
感銘を受けたのはこの1回目の講義でした。私
が普段日本で受けている講義とは違い、講義
室で次々と流れるスライドを使って教授が学
生に質問を投げ掛け、学生は指名されてもい
ないのに各々の答えを述べ 、教授はそれを
拾って講義を組み立てていきます。学生の積
極性だけでも既に驚きを隠せずにいましたが、
教
グアム研修個人レポート
私は、英語を話せるよう
になること、アメリカの
大学の雰囲気を体感すること
を目的にこの語学研修に参加しました。
グアム大学ではIFCの学生が私たちを歓迎し
てくれました。初日のランチは彼らと一緒に
食べました。彼らは絶えず話題を考えて問い
かけてくれましたが、私はそれに答えるだけ
で精一杯でした。もっと話したいのに言葉が
出てこないのは、とてももどかしく、悔し
かったです。しかしIFCの学生たちは、私の話
を必死に聞こうとしてくれました。彼らのお
かげで間違うことを怖れないで話すことがで
きるようになり、2週間後には簡単な日常会
話はできるようになっていました。
建築環境システム学科
1年 久保恭平
メールで聞いてくれたりしてくれました。そ
のおかげでレポートを完成させることができ
ました。また、”Food distribution”につい
て彼らと話し合う中で、英語でコミュニケー
ションをとることに慣れていくことができま
した。
語学研修のプログラムには様々なアクティ
ビティーが企画されていました。ナイトマー
ケットではダンスをして、知らない人とも心
を通わすことができました。ビーチアクティ
ビティーでは、カヌーを漕いだり、ビーチバ
レーをしたり、ココナッツキャンディーを
作ったり、普段できないことを体験すること
ができました。IFCメンバーの歌とギターの上
手さにも驚きました。
社会学の講義に参加する機会がありました。 私はこの語学研修で、グアムの方々の優し
そこでは日本の大学生とグアムの大学生の違 さに触れ、普段と違う講義を受け、とても密
いを目の当たりにしました。グアム大学では、 度の濃い2週間を送ることができました。グ
大きな教室の前の席からどんどん埋まってい アムで体験したことを、普段の生活にいかし
き、教授の話を聞くだけでなく、教授と会話 ていきたいです。最終日、IFCの学生との別れ
をしながら講義を進めているような印象でし 際、涙が出てきました。私たちが安全で充実
た。また、私がステージに上がり、みんなの した研修をできたのは彼らのおかげです。本
前で発言する機会がありました。とても緊張 当に感謝しています。大学ではこれまで以上
しましたが、私の言葉一つ一つに頷いたり、 に英語の勉強に力を入れたいと思います。次
笑ってくれたり、反応をすぐに返してくれま に彼らと会ったときにもっと話せるように。
した。そのおかげで話しやすい雰囲気になり、
自信を持って発言することができました。学
生が積極的に参加する講義はとても魅力的で
した。
私の研究テーマは”Food distribution”で
した。出発前にもネットで調べましたが、有
力な情報を得ることはできませんでした。グ
アムの食物の流通はアメリカ本国に依存して
いるので調べるのがとても難しいのです。グ
アム大学でConversation partnerの時間にIFC
の学生たちと一緒に作業しましたが、彼らも
また頭を抱えてしまいました。そこで彼らは、
図書館でデータを探してくれたり、教授に
語学研修を終えて
今回の研修では、さま
ざまな体験に挑戦するこ
とが出来ました。
経営システム工学科
1年 篠畑 未来
と自分の故郷や日本について詳しく説明で
きたら、と思う場面があり、これからは英
語の勉強だけではなく日本の文化について
も理解を深めて、自分の言葉で故郷のこと、
日本について海外と人たちに伝えられるよ
うになりたいと思います。
研修が始まるまでの間、とても不安でし
たが、グアムの学生たちは皆とてもフレン
ドリーで、私が話を理解できないでいると、
わかりやすい表現に言い換えてくれるなど、 グアムでは、たくさんのアクティビティ
とても親切に、温かく接してくれ、なんと を体験することができました。
か英語で会話をすることが出来ました。彼 海岸での清掃活動では、海が綺麗だといわ
らの親切な態度のおかげで、学生たちと一 れているグアムとは思えないほどたくさん
緒にご飯を食べたり、一緒にダンスを踊っ のごみが集まり、観光客を含め、環境に対
たりと、とても楽しい時間を過ごすことが する意識がまだまだ浸透していないなと思
出来ました。
いました。また、アイランドツアーでは、
グアムの美しい景色や、歴史を堪能するこ
小学校訪問のプレゼンテーションでは事 とが出来ました。朝市では、自分からお店
前に説明の段取りをつけて準備していった の人におすすめの食べ物を聞いたりして、
にもかかわらず、うまく伝えることができ さまざまなローカルフードにチャレンジす
ずに自分の英語力の不足を感じた場面もあ ることが出来、とても楽しかったです。
りました。小学生の話す英語はスピードが
速くて聞き取りにくく、話しかけてくれた
私は、今回の研修で、挑戦することの難
小学生の会話に反応したくても出来ない自 しさと、重要性を感じ、そして何よりもっ
分をもどかしく感じました。しかし、私が と多くの人たちともっと詳しく、たくさん
戸惑っていても構わず子供たちは次々と積 会話をしたいという思うことが出来ました。
極的に話しかけてくれたことは、最も心に 今回感じた自分の課題点や、学んだことを
残っている出来事のひとつです。
今後の大学生活に生かしていきたいと思い
ます。
大学の講義では、大学の教授と学生の距
離が近く、授業中に学生が積極的に発言し
ていました。講義での英語のスピードは速
く、内容を理解することがとても大変でし
た。また、彼らは進んで自分から前の席に
座り、普段の生活だけではなく学習に対す
る姿勢も意欲的だと感じました。普段私が
大学で講義を受けるときは、進んで前の席
に座ることもあまりなく、授業内で発言す
ることも少ないので見習うべきだと思いま
した。
ほかにも、学生との会話では、自分の地
元のことについて質問されたときに、もっ
グアム研修を終えて
私は、大学入学当初
に、大学在学中に成し
遂げたい目標をいくつか
掲げました。その一つが海外
留学でした。私は海外へ行ったこともなく、
英語、特に英会話には自信がありませんでし
た。それでも大学生活は、私にとって苦手な
ことに挑戦できる4年間にしたいと思いまし
た。そして、このグアム研修は私に期待を上
回る刺激と楽しさと充実感をもたらしてくれ
ました。私にそれらをもたらしてくれた、グ
アム大学のみなさんをはじめ、関わってくだ
さった全ての方に感謝しています。
まず、この研修期間であった2週間を振り
返ると、最初の1週間は初めての土地での、
慣れない共同生活で一日一日をとても長く感
じていました。この頃は、早く日本に帰りた
いというのが正直なところでした。グアムの
人々はグアムをとても誇りに思っていて、
「グアムはどう?」とか「楽しんでいる?」
などと聞かれると心苦しかったことを覚えて
います。当たり前のことだが、グアムと日本
は国が違います。そのため、文化や人々の思
想が日本とは異なっていたのです。例えば、
グアムで出会う人は、みな元気いっぱいで、
友好的で、楽観的だと感じました。その上、
英語でうまく返すことができない私にとって
それは、戸惑いと自分への苛立ちを募らせる
だけでした。
しかし、今なら胸を張って「グアムは人も、
土地も、気候も素晴らしい場所です」と言え
ます。帰国した今となっては、すぐにでもグ
アムにもう一度行きたいと思うくらいです。
このように思えるようになったのは、グアム
のことを講義や会話でよく知り、グアムの人
とコミュニケーションをとることができるよ
うになったことが一番大きいと思います。だ
が、ここでのコミュニケーションができるよ
うになったというのは、2週間で私のスピー
応用生物科学科
3年 大木 梓織
キング力が上がったというわけではありませ
ん。多少、英語に慣れたこともありますが、
ここでは私の会話への姿勢の問題、つまり積
極性が大きいのです。
‟Don’t be shy! “ これは、グアムで私
たちによく投げかけられた言葉で、私たちの
課題ともいえるものです。日本は恥の文化な
のだから、しょうがないのかもしれないが、
国境を越えてしまえば、それは単に損なもの
になってしまうだけでした。例えば、私は考
えることはできても表現することができませ
ん。日本を離れて、表現できなければ何の意
味もないと感じました。相手が求めているの
は言葉、つまり言語が通じなければ、考える
という過程など相手に分かるはずがないので
す。
結局、私はそれを最後まで全て取り払うこ
とはできませんでしたが、今回の研修を通し
てそれを知れたことや、少し勇気を出して表
現したことで楽しさとなり、全体の充実感に
つながったのでよかったと思います。そして
今後は、今回のプログラムをきっかけに、更
なる英語能力の向上と、自分を表現できるよ
うになる、という課題に取り組んでいきたい
です。
価値ある14日間
グアム、と聞いて大体の日
本人は観光名所である美しい
ビーチを思い浮かべるだろう。私もこの研修に
参加するまではそのうちの一人だった。しかし、
実際に今回の研修で様々な人と話していくうち
に分かったことがある。それは、グアムの食糧
自給率の圧倒的な低さや観光客増加に伴うゴミ
問題、観光産業への依存で他の産業が確立して
いないことなどである。実はグアムは問題が山
積みな地域であるとも言える。その中でも私が
最もなんとかしなければいけないと感じたのは、
ゴミ問題である。今回のプログラムの一環で大
学近くのビーチクリーンアップを行った。遠目
から見ると綺麗に見えていた海も実際に浜辺を
歩いていると空き缶やお菓子のパッケージ、た
ばこなどが大量に捨てられていた。グアムに対
して美しいイメージを持っていただけに、かな
りの衝撃を受けた。UOGの学生に誰がビーチに
ゴミを捨てているのか聞いたところ、地元の人
が多いとのことだった。グアムでは、各家庭や
教育機関におけるゴミの分別や捨て方について
の指導がまだ不十分なことが理由としてあげら
れるようだった。その指導が広まっていけばグ
アムの美しいビーチを守っていけるのではない
だろうか。訪れるだけでは分からない、グアム
にある問題を現地学生とのディスカッションや、
プログラムの活動を通じて直に感じることがで
きたことがこの研修に参加して良かったと思え
る点である。
今回の語学研修で私は自分の語学力の低さと
コミュニケーション能力の低さを恥じた。UOG
の学生との会話の中で、一度で適切な返事を返
せたことはこの二週間で数えられるくらいでは
ないだろうか。また、質問に答えられたとして
もそこから更に会話を続ける、ということがほ
とんどできなかった。語学力、コミュニケー
ション能力が不十分なのは今まで私が狭い視野
の世界でしか生きてこなかったためである。も
し今回の研修に参加しなかったら私は自分の能
力の低さに気づかないままだっただろう。
応用生物科学科
3年 木村 花菜子
これからは、少なくとも自国についての知識と
理解を深め、自分の見解も述べられるくらいの
意識を持てるようになりたい。
最後に、最も印象に残ったことはあるUOGの
学生が、「君たちは静かすぎる。言語を勉強す
るときに静かなのはいけない。英語は日本語と
違って恥ずかしがっていては上達しない言語。
自分をさらけ出して自分の殻を破らないと英語
を習得することは難しい。次に留学するときに
は一人で英語にさらされる環境に行くべきだ
ね」と話してくれたことだ。確かに、会話が聞
き取れないとき、近くの友人に頼ったことが何
度かあった。そういう甘さが語学力の向上を妨
げているのだと思った。今回の研修は、自分の
弱いところや甘さが浮き彫りになり、恥ずかし
い思いをすることが多かった。しかし、今の自
分の未熟さを知る良いきっかけにもなった。
自分を叱咤していくきっかけとして今回の研
修を今後の糧としたい。
大きな経験
9月6日から9月20日
までの2週間、グアム
大学への語学研修に参
加した。予てから海外に
身を置き英語でコミュニケーションをとって
みたいと考えていたが、今回の語学研修は私
にとって初の海外渡航であり、緊張と不安も
多少あった。しかし実際に参加してみると、
研修は素晴らしいものであった。
2週間の研修では、私たち県大生向けに
様々なプロラムが用意されていた。中でも印
象に残ったものがいくつかある。
一つは、Dr.Johnsonによる社会学の講義を
聴講したことである。全プログラムの中で唯
一、実際にグアム大学の学生が受講している
講義に参加させていただく形式であった。恥
ずかしながら授業の内容はほとんど聞き取れ
ず、自らの英語力の拙さを痛感した。ただ、
日本よりはるかに積極的な学生の授業態度か
らは大いに学ぶところがあった。教授が投げ
かけた質問に対して即座に自分の意見を述べ
る学生の姿は、私たちの通う大学では見られ
るものでなかった。普段講義に向かう自らの
姿勢が、いかに消極的であるかを強く認識さ
せられた。
次に印象に残ったのは、太平洋戦争記念館を
訪れ、グアムにまつわる戦争の歴史を知った
ことである。私がこれまで学んできた第二次
世界大戦の歴史は日本の視点で解釈されたも
のだったので、他国から見た戦争の解釈を知
ることができたのは大変興味深く有意義で
あった。日本とグアム、二つの視点から歴史
を学んだことで、戦争の現実について、より
深く考えることができたと思う。
グアムの環境汚染についての調査では、現
地の学生に聞き取りを進める過程で、土壌汚
染が最も深刻な問題であることが分かった。
ゴミ焼却施設は日本全国に千基以上あるのに
応用生物科学科
2年 櫻田 浩平
対しグアム島全土には数基のみと少なく、埋
め立てによるゴミ処理を併せて行っている。
埋め立てられたゴミによる土壌汚染は、実生
活に影響を及ぼす域まで達していないが、問
題が表面化する前に対策を講じる必要がある
と感じた。
前述で挙げた他にも、グアムの先住民チャ
モロ族に関する歴史や風習、芸術から伝統的
なダンスまで多彩なプログラムはどれも刺激
的で記憶に残るものだった。2週間の全プロ
グラムを通して、グアムの様々な面に触れ楽
しみながらも、英語でのコミュニケーション
を上達できたことをうれしく思う。いつしか
英語でコミュニケーションをとることが楽し
くなり、現地の学生に積極的に話しかける自
分がいたことは大きな成長だろう。この経験
をもとに他の英語圏にも行ってみたい、そこ
で自分の英語をさらに磨きたい、そう思わせ
る充実した語学研修だった。最後にこの語学
研修に関わってくれた全ての人に感謝して、
報告としたい。
グアム個人レポート
この語学研修に参加し
ようと思った理由は、海外
を旅したときに英語の必要性
をとても強く感じたことがきっ
かけである。アジアを旅していても、そこで
出会うのはアジアの人だけではない。アメリ
カ、カナダ、アイルランド、ドイツ、イギリ
スなどからもたくさんの旅人が訪れる。そこ
ではいろいろな国の人とコミュニケーション
を取る機会があったが、改めて世界の共通言
語は「英語」なのだと感じた。英語力が足り
ず、コミュニケーションを取ることができな
かったことがとても悔しかった。
語学研修では主に二つのことを目標とした。
ファーストペンギンになること、そして積極
的にコミュニケーションを取ること。皆さん
はファーストペンギンという言葉をご存知だ
ろうか。群れで行動するペンギンの中で、最
初に海へ飛び込む勇敢なペンギンのことを指
す。海には危険が存在し、命を落とす可能性
もある。しかし2番目以降は安全が確認された
海へ飛び込むので勇気はいらない。危険・不
安はあるが、1番得るものが多いのはファース
トペンギンだと思っている。
日本で講義を受けている際、教授が学生に
問いかけることは多々ある。誰かが答えてく
れるだろうと、他人事のようにいている自分
がいた。このままではいけないと 思った。
ファーストペンギンになれるよう研修中は、
積極的に発言するよう心がけた。間違っても
いいからと、一歩踏み出して発言できたとき
はうれしかった。
もうひとつの目標は、積極的にコミュニケー
ションを取ることであった 。私は笑顔でコ
ミュニケーションをとるよう心がけた。IFC
(International Friendship Club)のメンバー
は面白い人ばかりで、会話が非常に楽しかっ
た。しかしその会話に出てくる英語の意味を
全て聞き取って理解することはとても難し
応用生物科学科
2年 三村 怜
かった。しかし聞き取れなくても、聞き直し
たり、身振り手振りなどの言葉以外の方法で
もコミュニケーションが取れることが分かっ
た。
2週間の語学研修を終え、学んだこと、気づ
いたことがある。ひとつは、勇気を持って一
歩踏み出すことである。わかっているだけで
はいけない、やはり行動に移さなければなら
ない。ファーストペンギンになることの大切
さである。
そしてもうひとつ分かったことは、世界の
共通言語は「英語」だけではないということ。
もうひとつの共通言語、それは「笑顔」。日
本、グアム、アジアであっても相手が笑顔な
ら、自分も思わず微笑んでしまう。「笑顔」
というのは不思議なパワーを持っていると感
じた。
グアムでの2週間、IFCメンバーをはじめ、
たくさんの人と出会った。たくさんの人に刺
激、希望、そして自信をもらった。そのおか
げで私は成長することができる。出会った一
人ひとりからから学ぶことは多い。「出会
い」には、人生を変えてしまう程の力を秘め
ていると思う。
たくさんの人に出会えたこと、たくさんの
ことに触れることができたこと、これは人生
の宝物になると思う。この研修でお世話に
なった多くの方に、この場を借りて感謝申し
上げます。
挑戦、反省、そして学び
海外に行ってみたい、
という夢は小さい頃から
もっていた。しかし、そ
れを実現するにはお金もかか
るし、何より自分の英語力では到底できない
話だと思っていた。そんなときに出会ったの
が、この語学研修である。日本とは異なる環
境で暮らす人々と話をしてみたい、彼らの考
え方を学びたい、そして自分の英語がどこま
で通じるかを知りたい。私はそんな想いで研
修への参加を決めた。
初めての渡航に緊張しながらも無事に降り
立ったグアム。いざグアム大学(以下UOG)
に行くと、私は早速壁に当たってしまった。
現地の学生との歓談の場で、私は自己紹介の
とき以外、ほとんど自分から会話を切り出す
ことができなかったのだ。相手が話す内容は
理解できても、肝心の返答が思いつかない。
結局、質問されたことに対してつたない英語
で答えるだけという状態がしばらく続いた。
だが、そんな私を助けてくれたのは、
Conversation partner の Salene と Mary Jane
だった。彼女たちは私たちが解からない単語
を言い換えてくれたり、例えをあげてくれた
りと、私たちが理解できるよう様々な工夫を
施してくれた。おかげで、一週間目の後半に
は私も積極的に会話ができるようになってい
た。
アイランドツアーを始めとして、研修の中
で私たちは島の様々な場所を訪れた。大学の
実験農場やチャモロビレッジのナイトマー
ケット、朝市などである。中でも私が最も印
象に残ったのは、地元の小学校への訪問授業
だった。
受け持つクラスが2クラスから5クラス、担
当学年が5年生から1年生へと変更されるなど、
直前の変更に私は酷く戸惑った。準備はでき
たものの、当日になっても緊張は拭えない。
何より、子どもたちが受け入れてくれるかが
不安だった。
だが、それは杞憂だった。彼らは初めて触
生物生産科学科
2年 小笠原 あゆみ
れる日本の遊びをとても楽しんでくれていた。
折り紙の内容は思ったよりも難しかったよう
ではあるが、最後には全員笑顔で私たちに
「ありがとう」と言ってくれたことが何より
も嬉しかった。別れ際に子どもたちがしてく
れたハグの嬉しさはこれからも自分の中に
残っていくだろう。
このプログラムを通して、私は多くのこと
を学んだ。それは決して英語に関してだけで
はない。
UOGの学生たちには、自分の考えを周りと
共有しようという積極的な姿勢がある。先生
が投げかけた質問には即座に返答し、それに
対する意見も飛び交う。これは日本の学生が
最も見習うべき点であるだろう。自分がもっ
た考えはちゃんと価値のあるものであり、そ
れを発信してより磨いていくことが大切なの
だと教えられた。
まだまだ書ききれないが、とにかく2週間
の語学研修は、私にとっては短くも非常に充
実した2週間となった。もちろん反省点も多
くある。しかしそれらも含め、ここで学んだ
ことは全て私の糧になるだろう。
現地の学生を始め、関わってくださった全
ての人々に感謝を込めて。

グアム語学研修での思い出
今回の語学研修では、普
段体験できない様々なこと
を通してたくさんのことを学
ぶことができました。その中でも
印象に残ったことを紹介したいと思います。
<共同生活>
グアムでは4人一組の共同生活を行いました。
私たちの部屋は3年生2人、2年生2人のメンバー
でした。共同生活を始める前、よく知らない人
たちと一緒に暮らすのは、お互いに気を使い、
疲れてしまうのではないかと心配していました。
しかし、家事や食事を行う中で、少しずつお互
いを知ることができ、距離を縮めることができ
ました。また、この語学研修のプログラムの中
で、私たちはグループごとの研究プロジェクト
や、プレゼンテーションの企画、記録係など、
様々な役割を持ちました。共同生活していると、
誰が今何をやっているのかが分かります。同じ
部屋のメンバーが自分の役割を果たすために、
夜遅くまで作業をしていたり、悩んでいたりす
る姿を見て、励みにもなり、同時に尊敬するこ
とができました。帰国して学期が始まった今、
私はまたレポートやアルバイトに追われる生活
をしていますが、つらいなと思ったとき、彼ら
が頑張っていた姿を思い出すと頑張ろうという
元気がでます。
<グアム大学の学生>
グアム大学ではIFC(International
Friendship Club)というサークルのみなさん
にお世話になりました。私が驚いたのは彼らが
非常によく私たちのお世話をしてくれたこと。
グループ調査では調査時間以外にもLINEで有益
な情報を送ってくれました。グアム島見学ツ
アーの日は、私たちの昼食のハンバーガーや飲
み物を出発前のホテルに届けてくれました。ま
た、学校生活以外にもレストランでの夕食に
誘ってくれました。これはIFCのメンバーだけ
に限ったことではありませんが、グアム大学の
学生は自分の行動に自信と責任を持っていまし
た。今まで私はまだ学生だから…と、学生であ
ることを言い訳のようにしている部分がありま
生物生産科学科
2年 熊谷 万紀
した。しかし、彼らの行動をみて私も自信と責
任を持った行動ができるようになりたいと思い
ました。
<夕食会>
グアム大学でのプログラムを終了した後、私
たちはお世話になったIFCのメンバーをホテル
の部屋に招待し、パーティーを開きました。食
事をする他に、グアムのゲームを楽しんだり会
話をしたり、非常に盛り上がりました。私は
ゲームをやらずにIFCメンバーと話をしました
が、彼らから聞く恋愛観や学校生活の話は、私
と共感できる一方、違う考え方もあり、とても
興味深く面白かったです。このようにお互いに
興味のある会話をしていたときのほうが自分の
英語能力が上がったと思います。また、彼らと
より仲良くなれたとも思います。とても楽しく
貴重な時間でもありました。
私はこの研修の募集ポスターが大学構内に張
り出されたとき、参加しようか悩みました。し
かし、今は参加して本当によかったと思います。
自分の価値観を変えるきっかけにもなりました
し、こうなりたいという目標もできました。素
敵な経験をさせてくれたグアム大学のみなさん、
一緒に参加したメンバー、先生方に改めて感謝
したいです。本当にありがとうございました。
グアム短期語学研修を終えて
私は英語が好きで、
他国の異文化にとて
も興味を持っています。
日本には和食や着物など、
様々な文化があります。私は小さいころから
英語に興味を持ち、外国人との会話を通して
異文化について知ることがとても好きでした。
今まで訪れたことのないグアムではどんなこ
とを知ることができるだろう、という思いか
らこの研修をとても心待ちにしていました。
グアムでの2週間の語学研修はとても充実
したもので、あっという間に過ぎてしまいま
した。大学の講義ではグアムの歴史や考古学
などについて学びました。もちろん講義はす
べて英語でしたが、どれも興味深い内容でし
た。課外活動では、グアム太平洋戦争博物館
を訪れたことが特に印象に残っています。太
平洋戦争の歴史についてこれまで私が学んだ
事は日本側の視点であることが分かりました。
しかし今回はアメリカ側が日本についてどの
ように戦時中のことを報じているのかを知れ
る、とても良い機会だったと思います。戦時
下のグアムについて知らなかったこともたく
さんありました。
課外活動のビーチアクティビティではココ
ナツキャンディーを作りました。ココナツの
実を割る作業が大変でしたが、皆で協力して
おいしく作ることができました。今回の研修
では他にも農園実習や、バスに乗って歴史的
な場所を訪れるHistorical Island Tourなど、
書ききれないほど楽しい課外活動や体験実習
がたくさん行われました。また、休日はきれ
いなビーチで泳いだり、友人と街中に出て
ショッピングをして過ごしました。グアムの
ビーチはとても美しく、自然の豊かさを実感
することができました。これらのようなグア
ムで行った活動は、どれも異文化を知るため
生物生産科学科
2年 樋口千晶
の良い経験になったと思います。
2週間のグアム滞在中に、新しい友達がたく
さんできました。グアムの人達は皆が笑顔で
優しく接してくれて、人間味のあふれるとて
も良い人達ばかりでした。私が上手に英語を
話すことができなくても、IFCのメンバー達
は最後まで話を聞いてくれて、皆で会話をし
たことはとても楽しかったです。新しく友達
になった皆とはこれからも連絡をとりあい、
交流を深めていけたらいいなと思っています。
最後に、この研修に参加することに賛成し
てくれた私の家族と、2週間に渡ってお世話
になった引率の先生方、IFCのメンバーの皆
さん、今回の研修に関わったすべての方々に
感謝の気持ちを伝えたいと思います。
この研修に参加して、多くのことを学ぶこ
とができました。今回の貴重な経験を活かし、
これからも頑張っていきたいです。
Think Globally, Act Locally
生物環境科学科
3年 柿崎 晴香
私はかねてより「持続
可能」な社会について大き
な関心を持っていました。
またこの機会を通して秋田と違
う環境や文化を体感し、学び、自分の視野を広
めつつ、たくさんの人との会話や交流を通して
英語力の向上を目指して今回の研修に参加しま
した。この研修を通して学習面だけでなく実に
たくさんのことを学ぶことができました。
彼女のおかげで一気に元気になりました。
自分の気持ちを素直に伝えることの大切さ、
一歩踏み出して何か行動をおこすことで変わる
ものがあるのだという事を教えてもらいました。
2週間の研修中はメンバーの皆と生活を共に
し、かけがえなのない時間を共有しました。
「持続可能」とは、平和な国際関係や豊かな自
然やおいしいごはんを今度は100年先の人たち
とも共有できるかということなのではないかと
一つ目は、「まずはやってみる」姿勢です。 感じました。そして視野を広めると見えてきた
研修の前半は会話で自分の言いたいことをうま のは自分の知らない世界と自分の根っこだった
く伝えられず、悔しさや恥ずかしで内心落ち込 ように感じます。
んでいました。しかし、グアムの学生達のどん
私は今回の研修を通して自分の背景を知り、
な事に対しても積極的に楽しそうに挑戦してい 行動を起こす勇気をもらうことが出来ました。
る姿を見ているうちに、失敗を恐れているだけ 「持続可能」な社会を実現することは簡単なこ
では時間がもったいないということに気づき、 とではないと思います。しかし地球に生きるひ
そこからは私も臆せずに積極的に質問したり、 とりとして、日本人として、チームの一員とし
話しかけることができました。
て、友達として、私自身として行動できること
はたくさんあると思います。これからはこの経
二つ目は、「背景を知ることの大切さ」です。 験を糧に英語や日々の勉強により励み、力をつ
研修の端々で美しいグアムの自然や動物たちと けていくと共に、まずは身近なところから行動
ふれあい、異なる文化的背景を持つ人々と交流 をおこしていきたいです。
したことは、生まれも育ちも秋田県の私にとっ
て驚きの連続でとても新鮮でした。なかでも友
最後にお世話なったすべての方々ときっかけ
達になったSeleneとJaneにたくさんの事を教え をくれたすべてのことに感謝します。
てもらい、色々な遊びや食べ物に挑戦した事は
印象深い思い出のひとつです。初めて目にする
情報や、異文化を学ぶ一方で、日本の文化を相
手に発信する機会もあり、相手を知り、自分を
知るという機会が多かったように感じます。特
別講義でグアムの環境問題について学んだとき
は自然の恵みを享受する人間としてグアムが直
面する資源や環境保護問題の背景を学び、太平
洋戦争記念館では戦時下の特異な背景で何が起
きていたのかを知ることが出来ました。
三つ目は、「どんな小さなことでも変えられ
るものがある」です。地元の小学校を訪問した
とき、1年生のクラスで一緒に折り紙を折った
女の子からお手紙をもらいました。短いけれど
気持ちのこもった手紙を読んで幸せな気持ちに
なりました。連日夜遅くまでプレゼンテーショ
ンの準備で、疲れや不安が溜まっていましたが
グアム研修レポート
今回の二週間という
短い期間の語学留学に
おいて、私は様々な衝撃
を受け、様々なことを
感じ、様々な事を学びました。
グアム大学の教室に初めて入った時、秋田
県立大学と違うなとすぐ気づいたことは、冷
房が十分過ぎる程にいきわたっていたという
ことです。教室だけでなく校内のどこに行っ
ても冷房が過度に効いており、外の暑さなど
忘れてしまうくらいでした。あらかじめ引率
の方々から聞いていた通り、本当に防寒着が
いるくらいに寒かったです。また、校内はバ
リアフリー化が進んでおり、車いすの方が何
の支障もなく移動できるようになっていまし
た。扉はボタン式にもなっており、自動で開
閉できるようになっていました。
また、しばらく大学に通っていて気づいた
ことは、校内の庭で多くの学生たちが、遊ん
だり、食事をしたりと、自由に過ごしていた
ことです。私たちの大学では、庭でにぎやか
に学生たちの多くが交流するなどというのは
学園祭のような特別な行事でもない限り見ら
れない光景ですので、とても楽しそうで新鮮
でした。
そして、私が一番驚いたのは日本の学校と
は相反する授業風景でした。日本の学生たち
は、ある一定の歳を境に授業中の積極的な発
言が極端に少なくなります。これは、恥ずか
しかったり、不安からくるものだと思います。
しかし、グアム大学の学生達、つまり海外の
学生たちはまったくそんなことはなく、恥ず
かしがる素振りどころか、我先にと積極的に
発言をしており、教壇に立っている先生の授
業を教える形式もまた日本のそれとは異なっ
ており、自前のタンブラーを片手に教壇の周
りを常に動きながら、自由に講義を行ってい
ました。日本では授業中は学生も教師も飲み
物など飲まない、黒板の前から動かない、と
いうのが一般的です。その環境に影響され、
私達も講義の回数を経るごとにその形式に慣
れてくると、積極的な発言が出来るようにな
り、日本のような「静」の授業から「動」の
アグリビジネス学科
3年 綿引 佑輔
授業へと変わっていったのを感じました。
プログラムの一環で海に行く日があり、そ
の日は海岸のゴミ拾いや、環境汚染について
学びました。そこでは、日本ではあまり聞き
なれない、サンゴについても学習しました。
グアム近海にはサンゴがたくさん生息してお
り、観光客に人気のあるビーチにも当然生息
しています。しかし、そのサンゴが実はとて
もデリケートで、観光客達に踏まれるだけで
傷つき、死んでしまうことを知りました。ま
た、水質汚濁もサンゴの死因となります。日
本ではめったに見ないので実感がわきません
でしたが、実際に海で死んでしまったサンゴ
を見たことによって、それを実感することが
出来、とても心が痛くなりました。
グアムは廃棄物処理施設が十分でないため
に、土壌汚染や、そこからくる水質汚濁の問
題があります。それをいかにして解決するか
を私たちは研究テーマとしてグアム大生たち
と一緒に考え、レポートにまとめました。
今回の色々な体験を通して、私達は大きく
変化したことは間違いないと思います。どう
変化したのかは人それぞれ違うかもしれませ
んが、少なくとも、日本に帰ってから授業に
違和感を覚えたのはみんな同じではないかと
思います。私たちの中にある、消極的なとこ
ろを、この経験を教えることによって少しず
つでも変えていけたら良いなと思います。
4. グループレポート
放課後や週末の時間を利用して、グアム市街地に出かけて課外活動を行い、
グアムの歴史や、文化体験、ローカルな食文化に触れることができました。
参加した様々な活動の中から、以下の4つの活動について
グループレポートにまとめました。
1. Dededo Morning Market(デデド朝市訪問)
2. Historical Island Tour
(グアム島巡り)
3. Chamorro Night Market
4. Cultural Beach Day
(ナイトマーケット訪問)
(海辺の文化体験)
課外活動 グループレポート
Dededo Morning Market
(朝 市 訪 問)
柿崎 晴香・大木 梓織
熊谷 万紀・篠畑 未来
マーケットの開催日は土日で、地元の人々
が個人で出店するフリーマーケットです。ダ
ウンタウンのきれいなショッピングエリアと
は一味違って、ローカルの人々が、個人で生
産した農産物や魚などの生鮮食品や、BBQ、
トロピカルジュースをはじめとするローカル
フード、衣類・古着、CD・日用雑貨や家電な
ど幅広く取り扱われていました。
中でも私たちが関心を持ったのは農産物で
した。日本で見たことのある野菜もあれば、
同じ野菜でも形が違うもの、南国特有のフ
ルーツが数多く屋台に並んでいました。いく
つか紹介します。
[写真1]
バナナとナスです。バナナはまだ青く熟して
いませんでした。ナスは細長く、色つきが均
一ではなくまだら模様でした。
[写真2]
グアムの隠れた名産品、カラマンシーです。
日本のすだちのようなさわやかな柑橘系の果
実です。屋台ではドリンクに使われていまし
た。
[写真3]
フルーツの王様ドリアンです。日本ではめっ
たに見ることはありませんが、南国のグアム
では朝市に並ぶほど一般的な果物のようでし
た。
[写真1]
[写真2]
[写真4]
スイカ(左)です。かぼちゃ(右)と比べて
みると大きさがほぼ同じくらいで、日本のス
イカよりも小ぶりでした。また、スイカ特有
の黒のギザギザ模様は白くなっており、日本
のスイカとは異なっていました。
このように日本と比較してみるとさまざま
な違いが見えて、とても興味深かったです。
[写真4]
[写真3]
課外活動 グループレポート:
Dededo Morning Market
(朝 市 訪 問)
次に、私たちが実際に食べたローカルフード
と朝ごはんを紹介します。
◎フルーツジュース($4.0)
一番人気はココナッツ(写
真右)。タピオカ有無関係
なく一律4ドルで 写真はM
サイズ。味は2種類の素材
か
ら選べました。
(写真左はイチゴとゆず)
タピオカは黒糖入りで甘く
ておいしかったです。
◎チキンライススープ($3.5)
このモーニングマーケットのお店の売り子さん
(20~50歳女性)4人にアンケートした結果、お
すすめのフードとしてBBQ、ライススープがあげ
られました。ライススープは鶏肉のダシと生姜
が入った日本のおかゆに近かったです。とても
あつあつで朝に食べたい、目が覚めるような一
杯です。値段もお手頃で、おすすめです。なお、
このお店のメニューには「特別なスープ」など
気になる一品もありました。
このほかにも
この朝市には
おいしそうな
ものから、不
思議なものま
で、魅力的な
グアムのローカル
フードがまだまだたくさんありました。
下の写真のように入り口付近には日本語の案
内もあったのでグアムに行った際には是非
Dededo Morning Marketを訪れて、様々なローカ
ルフードに挑戦してみてください。
課外活動 グループレポート: Historical Island Tour
(グアム島巡り)
森倉 渉太・進藤俊太朗
坂下 友哉・久保 恭平
今回、私たちのツアーをガイドしてくれたの
は写真のVictoriaさんです。
18歳とは思えないほど大人びて
いてとても驚きました。そんな
彼女に最初に案内されたのは
ラッテ・ストーン公園。
進藤俊太朗のレポートです。
ラッテ・ストーン公園は、ラッテ・ストーン
と呼ばれるグアムの先住民チャモロ族の古代文
化の遺跡がある公園です。かつてのスペインの
侵略の結果、今ではラッテ・ストーンの使用目
的は分からなくなってしまっていますが、研究
者の間では、古代チャモロ文化では家屋が日本
の高床式倉庫のようにラッテ・ストーンの上に
建造されていたのではないかと言われています。
グアムではこのラッテ・ストーンが一種のト
レードマークのようになっており、グアム大学
入り口にあるUNIVERSITY OF GUAMの正門の両端
にはこのラッテ・ストーンの装飾が施されてい
ました。
公園のすぐ側には第二次世界大戦時にグアム
島を占領・大宮島としていた大日本帝国軍が米
軍の空襲に備えて現地人に作らせた防空壕があ
りました。実際に中に入ると、成人男性が両手
を広げても余裕のある広さで、壁にはたくさん
の落書きがあり、不気味な雰囲気でした。グア
ムの歴史が深く刻まれた場所なんですね。昔日
本が犯してしまったことについても考えさせら
れる場所でした。
次に私たちが向かったのはスペイン広場とグ
アムで初めに造られた教会です。坂下友哉のレ
ポートです。
スペイン広場にはかつてグアムがスペインの
統治下にあった時代にスペイン総督邸が作られ
ていたそうです。しかし第二次世界大戦でその
ほとんどが破壊されてしまったため今日ではグ
アム政府によって、破壊された一部の建物が復
元されています。そのためこのスペイン広場で
はスペインの統治下にあった時代に作られた歴
史ある建築物や武器などが残されており見学す
ることができます。このスペイン広場の見学を
通してかつてグアムがスペインの統治下にあっ
たという事実を実感しました。またスペイン広
場から離れた場所には同じくスペインの統治下
時代に作られたというサン・アントニオ橋と呼
ばれるアーチ形の石橋もあり見学することがで
きました。
課外活動 グループレポート: Historical Island Tour
(グアム島巡り)
スペイン広場の近くにはグアム最古の教会、
聖母マリア大聖堂があります。この聖母マリア
大聖堂は「ハガニア大聖堂バリシカ」とも呼ば
れグアムで最初に建てられたカトリック教会だ
そうです。外壁は白く、とても綺麗なステンド
グラスが施されていて初めて見る教会の外観に
圧倒されました。教会の中に入るとそこはとて
も静かで厳かな雰囲気に包まれていました。賑
やかなグアムの雰囲気とは対照的な静かで落ち
着いた雰囲気を持つ聖母マリア大聖堂がとても
印象に残っています。未だにスペインが統治し
ていた時代のものが数多くグアムに残っている
ことがわかりました。
次はランチとランチ後のジャングル探検です。
森倉渉太のレポートです。
みんなのお待ちかね
ランチタイム! ビーチ
横のベンチで海の風や
波の音を聞きながらの
ハンバーガーはいつも
と違った格別な味がし
ました。量的には、ハ
ンバーガー2個ポテトと
ナゲットで1人分だっ
たので少し多くも感じ
ましたが、朝早くから
Ray君がホテルに届けて
くれたハンバーガーを
残すまいとみんな一生
懸命食べました。やは
り、メンバー全員で食
べることはとても楽し
いことです。
お腹が満たされた後、Victoriaの案内で近
くのジャングルに探検に行きました。山を
登っていくと途中で道が3本に分かれたのでま
ずは全員で真っすぐの道を選択。階段を下っ
ていくとそこにあったのは周りが木や岩で隠
れた小さなビーチでした。男子は丸い石を見
つけてきて水切りで勝負が始まり、Victoria
は少し大きめのヤドカリを持ってウキウキし
ていました。Beach Day Activityの時もそう
でしたが、小さな生き物を見つけ捕まえた時、
いつもは大人びて見える彼女も無邪気でとて
も可愛らしく感じました。さっきの分かれ道
まで戻り今度は右の道に行くことになりまし
た。この道はずっと登りでみんなへとへとに
なりながらも頂上に到着!!そこには周りに何
も遮るものはなく360°見渡せる場所がありと
ても気持ちがよかったです。蒸し暑く、さら
に木が生い茂る道を歩いていたのでみんな蚊
に刺されながらもリフレッシュでき、グアム
の自然を感じる楽しい探検でした。
グアムの自然は本当に綺麗でした。旅先で
普段は行かないような場所を探検するのも面
白そうですね。
課外活動 グループレポート: Historical Island Tour
(グアム島巡り)
そして最後はアプガン砦と恋人岬です。
久保恭平のレポートです。
アプガン砦という高台に行きました。別名サン
タアグエダ砦とも呼ばれています。この砦は、
1671年にチャモロ軍の攻撃に備えてスペイン軍が
建設したもので、現在は公園として整備されてい
ます。大砲のレプリカも設置されていて、300年以
上続いたスペイン統治時代の歴史を見ることがで
きました。砦からは海に面したグアムの街並みを
一望することができます。夜景も素晴らしく観光
地として有名です。
また、砦のそばにはココナッツを売っている
屋台があります。そこではココナッツジュース
を飲むことができ。飲み終えたココナッツの実
を削り、醤油とワサビをかけて刺身として食べ
ることができました。ココナッツにこのような
食べ方があるとは知らなくて驚きましたが、食
べてみるとマグロのトロのような味がしてとて
も美味しかったです。
次に恋人岬に行きました。恋人岬からはタモ
ン湾の大パノラマを見ることができます。また、
恋がかなうと言われている伝説の鐘があり、
カップルに人気の観光スポットになっています。
グアムの歴史を肌で感じることが出来るとて
もいいツアーでした。案内してくれたVictoria
さん、どうもありがとうございました。
課外活動 グループレポート: チャモロナイトマーケット
木村花菜子・ 齊藤由佳
樋口千晶・小笠原あゆみ
チャモロビレッジは通常水曜日の夜に行われる
祭りで、観光名所の一つである。
なぜ週の真ん中の水曜日に行うのか聞いてみたと
ころほかの曜日だと他の地区の似たようなお祭り
と被るから、昔から水曜日に行っている、とのこ
とだった。今のような出店がメインのお祭り形式
となったのはここ十年でのことのようだった。そ
れまでは、農産物の売買がメインの市場だったそ
うだが、店を出している方たちは、日本語が堪能
な方が多くグアムにおける日本人の観光客の多さ
がうかがえた。
四 時過ぎにバスから降りて 、チャモロビ
レッジに入ったときは出店の数も少なく
観光客もそれほど多くはなかった。しかし、
六時を回った頃から少しずつ人と出店が増え
て賑わいを見せていた。
入ったお土産ショップでは、店員の女性は
非常に日本語が堪能で、商品の説明をほとん
ど日本語でしてくれた。お土産ショップでは、
地元で作られた工芸品が多く見られた。加え
て、本物のココナッツオイルの見分け方(振る
と泡が出る)や、財布をリュックの奥に入れて
スリに財布を盗まれないようにする方法を教
えてくれた。このお土産ショップで、ドリー
ムキャッチャーを友人たちと購入した 。ド
リームキャッチャーとは、アメリカのお守り
で、様々な災厄から身を守ってくれるもので
ある。私たちが購入したのは、亀の形をした
ドリームキャッチャーで、お揃いで持つとそ
の友情が続くというものだった。
課外活動 グループレポート: チャモロナイトマーケット
次に、Kris B.B.Qのチキンを食べた。見た
目は焼き鳥にいているが、ところどころ黒く
焦げていた。味は甘いようなしょっぱいよう
なタレがかかっており、日本ではなかなか食
べられない味だった
ココナッツの実を割ったジュースとその実
の刺身をわさび醤油で食べた。ココナッツの
刺身は白くて細長い見た目をしており、味と
食感はイカの刺身のようだった。
七時を回る少し前から、ダンスが始まった。ダ
ンスを踊っているのは地元の方たちで、お年寄り
も多かった。ダンスはとてもキレがあり、みんな
笑顔で踊っていた。観光客である私たちが参加し
ても、温かい空気で受け入れてくれて、地元の人
たちと共にお祭りに参加できた喜びを感じた。
これからもグアムで、ナイトマーケットという
お祭りが益々栄え、人々の笑顔を作り
出していくことを願って、チャモロビレッジにつ
いての報告を終える。
課外活動 グループレポート: Cultural Beach Day
小熊悠嗣・綿引佑輔
三村 怜・櫻田浩平
2015/9/12 (Sat)
待ちに待ったCultural Beach Day !!
この日は何をするかと言ったら、ココナッツ
キャンディーづくり、ブレスレットづくり、
カヤック体験、バレーなどなど。
わくわくしてきます。
次はブレスレッドづくり。プルメリア
(Plumeria) という花を使いました。ちなみに
花言葉は「beauty(美)」「grace(上品)」など
があります。作り方は、三つ編みのような感
じでした。花のブレスレットは南国を感じさ
せてくれます。
まずはココナッツキャンディーづくり。
気合でヤシの実の皮を剥きます。その後包丁
でヤシの実を割ると、中にはかわいいココ
ナッツが隠れています。そのココナッツを削
りフライパンで砂糖とキャラメライズすると、
おいしいココナッツキャンディーの完成です。
ココナッツそのままでは無味ですが、炒める
不思議にとてもおいしくなります。
お昼はBBQで盛り上がりました。肉がたくさ
んあり大喜び。やっぱりビーチでのBBQは最高
です。
課外活動 グループレポート: Cultural Beach Day
大航海を終えると、今度はビーチバレーが始まり
ました。普段の生活では見られない元気いっぱい
のプレーが飛び交いました。自然に囲まれ、手作
り感あふれるコートでのバレーは楽しい思い出に
なりました。
午後は、いよいよ海へ入りました。カヤック
に初めて乗る人も多く、わくわくはまだ続きま
す。しかし途中スコールにあい、視界が悪化。
雨がひどい際、船が出航できない理由が分かっ
た気がしました。
この日わくわくが止まることはありませんでした。
グアムでしかできないような異文化体験ができ、
嬉しく思います。このCultural Beach Dayなしに
は、グアム語学研修は語れません。
2015年グアム大学夏期語学研修報告集
編集・発行
秋田県立大学 国際交流室
2016年 4月
Fly UP