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世界とアジアにおける原子力の動向 - OASIS
核融合と次世代原子力エネルギー が作る循環型未来社会 平成 年 月 平成21年11月27日 室蘭工業大学 世界とアジアにおける原子力の動向 ―地球温暖化対策とエネルギー、 地球温暖化対策と ネ ギ 原子力技術開発― 財団法人エネルギー総合工学研究所 松井一秋 1 「Cool Earth Earth--エネルギー革新技術計画」の検討について 「Cool Earth 50」では、「世界全体の温室効果ガス排出量を現状に比して 2050年までに半減する」という 全世界に共通する長期目標を提案 2050年までに半減する」という、全世界に共通する長期目標を提案。 その達成は現在の技術の延長では困難であり、中長期視点からの実用化、 普及段階ま を見通した「革新的技術 普及段階までを見通した「革新的技術」の開発が不可欠。 開発が不可欠 エネルギー分野において世界トップ水準の技術を有する我が国は、2050年 の大幅削減に向け、世界をリードできる分野に研究開発資源を重点化し技 術開発を加速・推進することにより、競争力を維持・強化することが必要。 同時に、国際的な連携を強力に推進し、世界全体での大幅削減に積極的に 貢献していくことが必要。 このため、経済産業省では、革新的技術開発の具体的な取組のあり方につ いて検討を行い、「Cool Earth-エネルギー革新技術計画」をとりまとめ。 3 出所:経済産業省 CO2排出量の2050年半減のイメージ IEAエネルギー技術展望によれば、2050年のCO2排出量は2003年比 IEAエネルギー技術展望によれば、2050年のCO2排出量は2003年比 で137%増。 137%増。 70 58Gt 60 9% (G Gt-CO22) 50 半減には、相当程度の削減が必要であり、 半減には 相当程度の削減が必要であり 革新的な技術開発が不可欠 20% 40 30 11% 建築・家電 13% 24.5Gt 運輸 12.3Gt (−50%) 20 46% 10 産業 燃料転換 電力・熱供給 0 2003 2050 4 出所:経済産業省 原子力 23% 1220 GW GWe IEA; Energy Technology Perspectives 2008 永田豊氏、電力中央研究所、平成20年5月 炭酸ガス排出量を1990年レベルから70%削減するには (脱温暖化2050研究プロジェクト、2007より;http://2050.nies.go.jp) 7 発電 鉄鋼 輸送 民生 その他産業 合計 CO2シェア×排出率 (基準年比) 0.421 × 0.39 0.105 0 208 0.208 0.113 0.154 × × × × 0.6 0 5 0.5 0.7 0.7 計 0.164 0.063 0 104 0.104 0.079 0.108 0.518 表:日本のCO2半減シナリオ(2050) 茅先生 原産年次大会 茅先生、原産年次大会、2008、より り 8 21のエネルギー革新技術 エネルギー源毎に、供給側から需要側に至る流れを俯瞰しつつ、効率の向上と低炭素化の 両面から、CO2大幅削減を可能とする「21」技術を選定。 効率向上 エネルギー供給側 低炭素化 ①高効率天然ガス ②高効率石炭火力発電 発電・送電 発電・送電 火力発電 ③二酸化炭素回収・④革新的 ⑤先進的原子力発電 貯留(CCS) 太陽光発電 断熱管 ⑥超電導 高効率送電 ⑦高度道路交通 運輸 運輸 システム エネルギー需要側 産業 産業 ⑧燃料電池自動車 ⑨プラグインハイブリッド自動車・電気自動車 ⑩バイオマスか らの輸送用代替 燃料製造 ⑫革新的製鉄プロセス ⑪革新的材料 製造 加工技術 ⑪革新的材料・製造・加工技術 民生 民生 ⑬省エネ住宅・ビル ⑯超高効率 ヒートポンプ 部門横断 部門横断 超電導シールド層 絶縁層 超電導導体 ⑭次世代高効率照明 ⑰省エネ型 情報機器・システム ⑲高性能電力貯蔵 ⑮定置用燃料電池 ⑱HEMS/BEMS/地域レベルEMS※ ⑳パワーエレクトロニクス 21 水素製造・輸送・貯蔵 ③CCS (再掲) ※EMS:Energy Management System、HEMS:House Energy Management System、BEMS: Building Energy Management System 出所:Cool Earth有識者会議資料 9 2050年世界のCO2半減に至る削減への エネルギー革新技術別の寄与度(試算) Cool Earth-エネルギー革新技術計画、平成20年3月より 主な革新技術の概要(高効率石炭火力発電①) <技術の現状> ⃝ 我が国は、超々臨界圧発電(USC)を実用化。世界に先駆けて 600℃級のUSCを実用化し、発電効率42%(送電端、HHV)を 達成。一層の効率化が課題。 <技術開発ロ ドマップ> <技術開発ロードマップ> ⃝ 先進的超々臨界圧発電:700℃級のA-USCを開発し、2015年頃 に発電効率46%、2020年頃に48%の達成を目指す。 ⃝ 石炭ガス化複合発電: 2010年頃に発電効率46%、2015年頃に 48%を目指す。 さらに1700℃級タ さらに1700℃級タービンの開発により2025年 ビンの開発により2025年 に発電効率50%、2030年以降に発電効率57%の達成を目指す。 ⃝ 石炭ガス化燃料電池複合発電: 2025年に発電効率55%、さらに 長期的に65%の達成を目指す。 <技術の効果> ⃝ 二酸化炭素排出量は、発電効率が57%まで向上すれば約3割、65% で約4割の削減。更にCCSと組み合わせればゼロエミッション化が 可能。 <効果的な技術開発と普及にむけた取り組み> ⃝ CCSと組み合わせた大型実証試験の実施、材料や触媒などの基礎研 究の強化が必要。 多目的石炭ガス製造技術開 発-Eagle-(電源開発) 11 出所:Cool Earth有識者会議資料 主な革新技術の概要(高効率石炭火力発電②) 技術移転の進展 欧州のメーカーとともに、我が国メーカーは技術で世界を牽引。 中国企業が日米欧のメーカーの技術協力を通じ、圧倒的な世界 中国企業が 米欧 メ カ 技術協力を通じ 圧倒的な世界 シェアを有する。 全世界蒸気タービンシェア(出力) 上海 (中) 19% その他 30% 2006 Total: 83.1GW 東芝(日) 5% シーメンス (独) 5% ハルビン (中) 8% BHEL (印) 10% 東方 (中) 12% アルストム (仏) 11% 出典:三菱重工調べ 12 出所:Cool Earth有識者会議資料 主な革新技術の概要(プラグインハイブリッド車、電気自動車①) <技術の現状> ⃝ プラグインハイブリッド自動車(PHEV)は、実用化に近いものの電気走行可能な距離が13km程 度。航続距離を延長するとともに、本格的な電気自動車(EV)の実現に向け、蓄電池の大容量化、 低コスト化が必要。 <技術開発ロードマップ> ⃝ プラグインハイブリッド、電気自動車の実用化に向け、2015年頃には、バッテリー容量を現状比 1.5倍、コストを1/7に。 ⃝ 2030年にはバッテリー容量を現状の7倍、コストを1/40として、ガソリン自動車並みのコストと 航続距離500kmまでの拡大を目指す。 <技術の効果> ⃝ PHEVは、二酸化炭素排出量をガソリン車の約1/2∼1/3程度に、EVは、二酸化炭素排出量をガソ リン車の約1/4程度に低減することが可能。 <効果的な技術開発と普及にむけた取り組み> ⃝ レアア レアアースの代替材料開発等の基礎研究の推進や標準化・規格化の検討が必要 スの代替材料開発等の基礎研究の推進や標準化 規格化の検討が必要。技術の進展に併せ、 技術の進展に併せ 充電スタンドの整備等のインフラ対策の検討が必要。 Toyota Prius Plug-in (AutoBlogGreen HPより) EVコミューター EV ミ タ e-com (トヨタ自動車) 13 出所:Cool Earth有識者会議資料 主な革新技術の概要(プラグインハイブリッド車、電気自動車②) 技術開発競争の激化 我が国の電池産業は世界シェアも高く優位。 米国、欧州、韓国、中国では政府を中心としたバッテリー開発支援が活発化。 米 欧州 韓 中 政府を中心と たバ 開発支援が活発 リチウムイオン電池について、中国、韓国などの企業が急成長。 リチウムイオン電池の世界シェアランキング 2000年 2005年 メーカー名 1 シェア 三洋電機 日 三洋GSソフトエナジー 33% 1 メーカー名 シェア 三洋電機 日 三洋GSソフトエナジー 28% 2 ソニー 日 21% 2 ソニー 日 13% 3 松下電池工業 日 19% 3 サムソンSDI 韓 11% 4 東芝 日 11% 4 松下電池工業 日 10% 5 NECトーキン 日 6.4% 5 BYD 中 7.5% 6 日立マクセル 日 3 4% 6 LG化学 3.4% 韓 6 5% 6.5% 7 BYD 中 2.9% 7 天津力神 中 4.5% 8 LG化学 韓 1.3% 8 NECトーキン 日 3.6% 9 サムソンSDI 韓 0.4% 9 日立マクセル 日 3.3% 出典:インフォメーションテクノロジー総合研究所より経済産業省作成 出所:Cool Earth有識者会議資料 14 原子力の革新的技術開発ロードマップ 、中間取りまとめの概要より(1) (平成20年4月2日 原子力委員会) 15 原子力の革新的技術開発ロードマップ 、中間取りまとめの概要より(2) (平成20年4月2日 原子力委員会) 2000 2010 2020 2030 2040 2050 16 次世代軽水炉のねらい • 世界の原子力復興に呼応してわが国の産業競争力の維持向上 – 原子炉開発能力の維持 – 日本が中核となった海外展開戦略の意思 – 国内産業のあり方を念頭に技術ならびに経営戦略の再構築 • 技術のブレークスルーに基づく競争力の強化 技術のブレ クスル に基づく競争力の強化 – 運転サイクル長期化、高燃焼度化による利用効率の向上、使用済み燃料の 低減 – 既設炉へのバックフィットも考慮 – 型式認定などの制度設計も視野に • 標準化のあり方 – 燃料、保守、免震などにおけるキーテクノロジーの同定 – 創造、応用を駆使して機能の合理化追及 – 初心に立ち返っての合理的な安全確保、競争力のある考え方の構築 • サイクル、核不拡散 – バックエンドを含む燃料経済の再確認 – 高速炉、対応する再処理との整合性 – 使用済み燃料の管理などの道筋 • 世界をリードする技術開発計画としてのアピール 17 次世代軽水炉の開発項目 ー6つのコアコンセプトー ①世界初の濃縮度5%超燃料を 用いた原子炉系の開発による 使用済燃料の大幅削減と世界 最高の稼働率実現 − 使用済燃料の発生量:約3 ∼4割削減 − 稼働率:現行の70∼80% 台から97%に向上 ②免震技術の採用による、立地 条件によらない標準化プラント の実現 − 国内外の立地自由度の大 幅拡大 − 地震力減少・標準化設計に よる建設費低減 ⑤パッシブ系、アクティブ系の最適組合せによる、世界最高水準 の安全性・経済性の同時実現 − 安全性は現行最新炉のABWR・APWRと同等以上 − 建設費・保全作業量を約半減 ③プラント寿命80年とメンテナン ス時の被ばく線量の大幅低減 を目指した、新材料と水化学の 融合 − プラント寿命を80年に延伸 − 被ばく線量を現状の1割以 下に低減 ※図はABWRイメージ ⑥稼働率と安全性を同時に向上 させる、世界最先端のプラント デジタル化技術 ④斬新な建設技術の採用による、 建設工期の大幅短縮 − 建設現場作業の大幅削減 − 建設工期:現行約50ヶ月か ら約30ヶ月に短縮 18 原子炉開発の経緯 1950 1960 1970 GenⅠ 初期の原型炉 Shippingport ( 米 , P10 万 kW) Dresden ( 米 、 B21 万 kW) Magnox(英) 東海ガス炉 (16 6万kW ) (16.6万kW 閉鎖対象 1980 1990 GenⅡ 商用原子炉 軽水炉 ・BWR BWR ・PWR 重水炉 CANDU ロシア型炉 炉 ・VVER/RBMK 現在の原子力発 電 主力 電の主力 2000 2010 2020 GenⅢ 改良型軽水炉 軽水炉 ・ABWR ABWR ・APWR ・ESBWR ・AP-1000 ・EPR 重水炉 CANDU 新規建設の原 子炉 炉 2030 2040 2050 GenⅢ+ 次世代軽水炉 経済性 安全性 運転性 の大幅な 向上 わが国が開発 に着手 GenⅣ 新型炉 ガス冷却炉 高速炉 革新型軽水 炉 GIF の 国 際 協力枠組で 実施中 19 第3世代原子炉の特徴 ABWR ESBWR APWR AP-1000 EPR 企業 東芝、日立、 GE GE−日立 三菱重工 菱重 WH 東芝−WH 東芝 Areva NRC 設計認証 (DC)取得済 DC申請中 DC申請中 DC取得済 DC申請中 開発 状況 国内4基運転中 (柏崎刈羽6・7, 浜岡5 志賀2) 浜岡5、志賀2) 大間 建設中 台湾2基建設中 出力 135 6万kW 135.6万kWe 特徴 (注)DC : 標準設計認証 敦賀3・4 審査中 155 153 8 153.8 ①自然循環系、 米国、欧 静的安全系 州向けは ②単純化・大 170万kWe 型化で経済性 級、熱効率 向上 39%! フィンランド1基建設 中、仏1基建設中 111 7 111.7 160 ①静的安全系 ②安全系,サポ ート設備を簡素 化 ①シビアアクシデント対 策(コアキャッチャ、二重 格納容器等) ②安全系は4トレン 構成で建物も区分 (出所)NRC欄の状況は、海電調「海外電力」(08年02月)による 20 第3世代軽水炉 US-APWR(三菱重工) ABWR(東芝、日立GE) AP1000(ウェスチングハウス、東芝) MITの描く世界成長シナリオ 地域 原子力発電容量 (GW 2 050年) (GWe、2,050年) 原子力発電のシェア 2000 2050 全世界 1,000 17% 19% 先進国 625 23% 29% 米国 300 欧州とカナダ 210 先進東アジア 115 連 旧ソ連 50 16% 23% 途上国 325 2% 11% 13.6兆kWh 38.7兆kWh 中国、インド、パキスタン 200 インドネシア、ブラジル、メキシコ 75 その他途上国 50 世界の総電力需要 年2.1%伸び Transformation of Major j Vendors 1980s 1990s ・B&W Nuclear Technologies ・B&W Fuel Babcock & Wilcox (US) Framatome (France) 2000s Current Major Vendors Sold to Framatome (A part of equipment manufacturing was consolidated to B&W Canada.) Framatome Business merger (A holding company called (2001/1) AREVA was created in 2001.) Company name was changed in Mar. 2006. Framatome ANP Siemens (Germany) Siemens Mitsubishi (Japan) Mitsubishi Combustion Engineering (CE,US) AREVA NP Partnership;Mid-size PWR Mitsubishi Mitsubishi BNFL ABB took over CE in 1989. Asea (Sweden) Asea Brown Boveri(ABB) Brown Boveri (Switzerland) BNFL took over WH(*) in 1999. Merged into ABB in 1988. Westinghouse (US) WH BNFL took over ABB’s nuclear division and consolidated it into WH in 2000. BNFL agreed on Toshiba’s acquisition of WH in Feb. 2006. WH WH Acquisition;AP1000 Toshiba (Japan) Toshiba Toshiba Toshiba Hitachi Hitachi Hitachi Hitachi-GE Nuclear Energy Partnership General Electric (US) GE GE GE-Hitachi Nuclear Energy * The Washington Group International (US) took over the Defense and Environmental sectors. Vendors' Share of Power Reactor Capacity Vendors As of December 31, 2006 80 000 80,000 AREVA ((91)) GE-Hitachi ((63)) Toshiba-WH ((113)) AGR 70,000 68 FBR 73 50,000 RBMK 13 (67) 40,000 30,000 PHWR 50 2 BWR 6 20,000 33 Areva 9 Toshiba-Westinghouse GE − Hitachi − (Toshiba) AECL Hitachi GE 10 Toshiba (ABB) 8 (ABB-CE) 7 WH Mitsubishi Siemens 0 PWR 17 14 Doosan 15 19 (B&W) 10,000 CANDU VVER 53 Atomprom 60,000 GCR Framatome Capacity (MW We-grosss) 90,000 Others Vendors Note: Data include “In operation” and “Under construction.” Source: Japan Atomic Industrial Forum, “World Nuclear Power Plants 2006,” April 2, 2007. 原子力発電を巡る構造変化 市場 (原子力発電所の新規着工) 原子力発電所 新規着 ) 産業 (原子力プラントメーカー) (原子力プ トメ カ ) 1980年代 欧州 4社 ブラウン・ボベリー、アセア、 フラマトム、シーメンス 米国 4社 WH、 GE、 コンバッションエンジニアリング、 バブコック&ウィルコックス 日本 3社 (三菱重工、日立、東芝) メーカーは国ごとに独 立 90年代以降 今後 WH* (米 東芝 日本) GE** (米 日立 日本) アレバ (仏 三菱重工*** 日本) アトムエネルゴプロム (ロシアの原子力 産業大再編) 国際的提携が進展 日本 米国 8 0 今後 11 33 (注1) 仏、英(4)、ルーマニア、 欧州 2 ロシア インド 中国 1 12 11 東南アジア、 その他の新興国 0 市場は 一部の国に集中 リトアニア、ブルガリア、 スロバキア バ 40 (注1) 20 (注2) 30 (注2) ベトナム、インドネシア、 カザフスタン、トルコ、 エジプト等 市場は グローバル化 *:ウェスティングハウス社 **:ゼネラル・エレクトリック社 ***:中型炉(100万kW)について共同開発を進める 巨額の初期投資など事業面でのリスクや核不拡散等への対応から、原子力エネルギー政策の国際的な協調が必要。 注1: 政府又は電力会社により計画されている基数 注2: 原子力発電所1基あたりの設備容量を100万kWと仮定し、政府計画における総発電容量を割った値 資源エネルギー庁、 平成20年1月 米国の新規原子力発電所建設計画(2008年9月) 世界各国はエネルギー安定供給、地球温暖化対策から原子力回帰へ 中国における原子力発電の動向 中 中国の原子力発電の現状 状 ○現在、中国で運転中の原子力発電所は11基、約 900万kW。建設中の原子力発電所は8基、約7 90万kW。 紅沿河(4基) 遼寧省 紅沿河(2基) 北 京 :計画中(主要なもの) ○中国では、2020年には、原子力発電容量を約4 ,000万kWまで引き上げる予定。 天 津 済 南 ○2007年7月、ウェスティングハウス(東芝の子会 社)が、原子力発電所4基(三門及び海陽)の一次 系(原子炉周辺の設備)の建設を正式に受注。 山東省 江蘇省 ○2007年7月、三菱電機を中心とするコンソーシア ○2007年7月 三菱電機を中心とするコンソ シア ムが紅沿河及び寧徳の原子力プラント6基の制御 システムを正式に受注。 ○アレバが、原子力発電所2基(台山)の建設を受 注したとの報道あり。 南 京 杭 州 浙江省 寧 徳(2基) ○中国は、豪州と原子力協定を締結し、豪州のウラ ン鉱山の権益獲得に乗り出すなど、ウラン資源確 保に向けた積極的な動きがある。 海 陽(2基) (米国) 田 湾1号 (ロシア) 田 湾2号 (ロシア) 田 湾(2基) (ロシア) 秦山Ⅰ期 秦山 期 (中国) 秦山Ⅱ期1号 (中国) 秦山Ⅱ期2号 (中国) 秦山Ⅱ期3、4 号 秦山Ⅲ期1号 (中国) 秦山Ⅲ期2号 (カナダ) 三 門(2基) (米国) 大亜湾1号 (フランス) 大亜湾2号 (フランス) 嶺 奥1号 (フランス) 嶺 奥2号 (フランス) 嶺 奥Ⅱ1、2号 奥 号 (中国) 台 山(2基) (フランス) (カナダ) 福建省 ○核燃料サイクルを推進。再処理パイロットプラント を甘粛省(蘭州)に建設中。 広 州 広 東 省 香 港 日本の協力 本 協力 ○原子力安全に関する人材育成協力を実施中 。 : 運 転 中 ( 合 計 11 基 900 万 kW) :建設中(合計8基790万kW) 海 南 陽 江(2基) 台 湾 ※括弧内は、一次系の技術納入国 Korean Nuclear Power Plants (Unit: MWe) Seoul Yonggwang Ulchin Wolsung Kori z Busan Site In Operation Under Const. or Planned Total Kori 4 (3,137) 4 (4,800) 8 (7,937) Wolsong 4 (2,779) 2 (2,000) 6 (4,779) Yonggwang 6 (5 (5,900) 900) - 6 (5 (5,900) 900) Ulchin 6 (5,900) 2 (2,800) 8 (8,700) Total 20 (17,716) 8 (9,600) 28 (27,316) 古里#1−4 ウェスチングハウス(WH) 蔚珍#1,2 フラマトム(現アレバ) 蔚珍#3−6 OPR-1000 月城#1−4 CANDU(AECL) 霊光#1 2 霊光#1,2 WH 霊光#3−6 OPR-1000 新古里#1,2 OPR-1000 新古里#3,4 APR-1400 新月城#1,2 OPR-1000 韓国の原子炉開発計画 Nuclear Reactor Development Program 1970s 1980s 1990s Introduction of Nuclear Power Promotion of Localization Technology Self-reliance Establishment of Localization Plan (`84) OPR1000 Development (`95) Construction of Kori #1 (`71-`78) 2000s 2010s 2020s Development of Improvement of Development of Advanced Reactor Advanced Reactor Future Reactor APR1400 Development (`01) APR1400+ SMART Gen IV Systems (SFR, VHTR etc.) * OPR1000 (Optimized Power Reactor 11,000) 000) is new name for the former KSNP Korean Nuclear Industry KOPEC KINS KOREA POWER ENGINEERING CO. KOREA INSTITUTE OF NUCLEAR SAFETY A/E + NSSS DESIGN Former Hanjung, Privatized in 2000 DOOSAN DOOSAN HEAVY INDUSTRIES & CONSTRUCTION CO. REGULATION EQUIPMENT SUPPLY KHNP KNFC KEPCO NUCLEAR FUEL CO. PROJECT MANAGEMENT & OPERATION Local Constructor CONSTRUCTION FUEL SUPPLY KPS KOREA PLANT SERVICE CO. PLANT MAINTENANCE KAERI KOREA ATOMIC ENERGY RESEARCH INSTITUTE R&D 2050年のエネルギーシステムの展望 世界全体としては、需要側の大幅な省エネと合わせ、高度なエネルギーシステムの確立 により、豊かな生活と二酸化炭素の排出削減が両立した社会が実現。 <発電 送電等転換部門> <発電・送電等転換部門> ⃝ 火力発電について、CCSによる二酸化炭素の削減が行われ、火力発電の高効率化とともに、 ゼロエミッション化が進展。 ⃝ 安全確保を大前提として、先進的原子力発電の利用拡大が進展。 ⃝ 再生可能エネルギー、特に、太陽光発電は、火力発電並みにコストが低下するため、導入が 再生可能エネルギー 特に 太陽光発電は 火力発電並みにコストが低下するため 導入が 加速。住宅では建物壁面での活用等、用途が飛躍的に拡大するとともに、蓄電池が併設され たメガワット級の太陽光発電も可能。 <産業部門> ⃝ エネルギー多消費産業の一つである製鉄プロセスは、高炉からの効率的な二酸化炭素分離吸 収技術の開発、水素還元の一部導入により二酸化炭素排出が大幅に削減。 <運輸部門> ⃝ 電気自動車、燃料電池自動車、バイオマス系燃料の導入が進展。ITSによる交通流の適切 な制御が行われるとともに、電気自動車や燃料電池自動車の普及と相まってエネルギー効率 の大幅改善が実現。これらを支える電気スタンド 水素燃料スタンドも整備。 の大幅改善が実現。これらを支える電気スタンド・水素燃料スタンドも整備。 <民生部門> ⃝ 定置用燃料電池や高効率なヒートポンプの導入、高度に断熱された省エネ住宅・ビルが導入 され 省エネが大きく進展 省エネ家電や機器 パワーエレクトロニクスの導入や家電 情 され、省エネが大きく進展。省エネ家電や機器、パワーエレクトロニクスの導入や家電、情 報機器の省エネ化が進み、ITの活用によりエネルギーが無駄なく計測・管理されるなど社 31 会の省エネ化が進展。 出所:Cool Earth有識者会議資料 まとめ① • IPCC報告を額面どおり受け入れるとすると、 • IEAの「世界エネルギー展望」の標準、代替政 IEAの「世界エネルギー展望」の標準 代替政 策シナリオでは間尺にあわない、 • 漸進的な対策の積み上げでは間に合わない • 2050年にCO2排出量を半減という目標の Cool Earth計画では、21の革新技術の開 普 発・普及が不可欠 32 まとめ② • CO2排出削減はグローバルな課題であり、 研究開発や技術の普及のための国際連携が 重要 • エネルギー技術の多くは、 – 開発 開発・普及のリードタイムが長い 普及のリ ドタイムが長い – 基幹インフラの変更を伴うことがある – 設備更新までの期間が長い などを勘案すると、50年または100年という期 間は決して長くない 33 終わりに • HPやEVなどによる更なる電力利用と、多目 更 的利用をも目指す原子力の最大限の導入は 温暖化対策 決 手 ひ 温暖化対策の決め手のひとつ • 「技術と社会」という課題に、謙虚に立ち向か うべし • 技術開発ロードマップは、開発の進捗などを 踏まえて定期的な見直しが必要 34 Majors j in Asia and their world profile in 2005 Population (%) Nominal GDP (%) China India 20.3% 20 3% 17.0% 55.2% 2% 1.8% CO2 Emission (%) 18 1% 18.1% 4.3% Indonesia 3.4% 0.6% 1.3% Japan Korea 22.0% 0% 0.7% 10.4% 10 4% 1.8% 44.8% 8% 1.8% Nuclear p power plants p in Asia as of January 1, 2008 In operation Under construction GWe GWe Units Total including p plan Units GWe Units China India 9.1 4.1 11 17 7.9 3.2 8 6 25.0 14.1 27 31 Indonesia 0.0 0 0 0 4.0 4 Japan Korea 49.66 49 17.7 55 20 22.66 6.8 3 6 67.11 67 27.3 69 28 World 392.2 435 38.8 43 480.6 531 Energy, gy, Economy y and Environment in 2005 USA Euro 13 China Japan Korea Indonesia India Energy consumption per capita (toe) Energy per GDP (toe/M$) CO2 per GDP (C ton/M$) (C-ton/M$) 7.9 3.94 1.14 4.15 4 43 4.43 0.582 0 346 0.346 212 186 790 106 335 618 579 145 108 734 68.3 192 451 497 Summary • P Population l ti off E Eastt Asia A i plus l IIndia di occupies i about half of the world today. • China, Chi India I di and dS South th E Eastt A Asia i are th the powerfully growing economic centres. • Some S exportt gas and d coal, l b butt many as a whole h l suffer from lack of energy resources. • Due D tto rich i h natural t l environment i t and d bi biodiversity, bio-energy is expected to be utilized more but may be limited to the agriculture and livestock wastes Summary (2) • Today’s nuclear power in the region of about 80 GW may reach GWe h about b t one third thi d off world ld ttotal t l nuclear power, which is 350 GWe in 2050 according to 2003 MIT study. • Another study requires about 1000 GWe in 2050 for this region g under the condition of the 550 pp ppm CO2 Stabilization Case. • The transaction of technologies not only for reactor t and d cycle, l b butt nuclear l ffuell and d waste t management in the present developing world will be inevitable soon or later. • Further development in institutions, international framework, funding g mechanism and human resources for nuclear remains as key issues