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第2回“KIP会トップセミナー”3月5日(金)開催

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第2回“KIP会トップセミナー”3月5日(金)開催
第107号 2010 年2月
編集/発行
2010年
2 月号
(財)
神奈川産業振興センター
TEL 045(633)5201
FAX 045(633)5222
第2回“KIP会トップセミナー”3月5日
(金)
開催
∼岸井成格氏が語る“鳩山政権と今後の政局の行方”∼
昨年12月にスタートした
“KIP会トップセミナー”
。
その第2回を次のとおり開催します。
第2回から第4回までの統一テーマは
「これからどうなる∼日本の行方∼」
。
その第1弾として、TBSの『サンデーモーニング』などでおなじみの毎日新聞社特別編集委員
岸井成格氏に講師をお願いしました。
「鳩山政権と今後の政局の行方」
という演題で、
「政治」の切り口
から日本の行方について語っていただきます。
興味深いお話をお聞かせいただけるものと考えておりますので、
日本の先行きに不安をお持ちの
皆さま。
ぜひ、
ご参加ください。
第2回“KIP会トップセミナー”開催概要
■日 時 3月5日
(金)
13:00∼14:45
(会場は12:30)
■会 場 情文ホール
(横浜情報文化センター6階)
横浜市中区日本大通11
みなとみらい線 日本大通り駅“情文センター口”0分
TEL 045
(664)
3737
■演 題 鳩山政権と今後の政局の行方
■講 師 岸井成格氏
(毎日新聞社特別編集委員)
■会 費 KIP会会員1,000円 一般3,000円
■定 員 180名
(申込先着順)
■申込方法 ホームページからお申し込みください。
「KIP会」とは・
・
・
平成20年4月、財団法人神奈川中小企業センターと社団法人
神奈川産業貿易振興協会
(神産貿)
とが統合して
「財団法人神奈川
産業振興センター
(KIP)
」
が誕生した際に、
神産貿の
「会員」
および
「部会活動」
を引き継いで設けた会員組織。
会員の皆さまに、
KIPの
支援事業を積極的に活用していただくとともに、
それらの事業に
対する評価・提言を行っていただきます。そのことにより、会員
企業とKIPが、
ともに発展していくことをめざします。
「KIP会セミナー」とは・
・
・
KIP会会員をはじめとする県内中小企業の経営層の皆さ
まに、
「 経済」
「 経営」
「 政治」
「 健康」
「 地球温暖化対策」などに
関する最新の情報をタイムリーに提供することを目的とする
もの。講師は、それぞれの分野の最前線で活躍されている
方々。
今後、
隔月で開催する予定です。
ぜひ、
ご参加いただき、
経営戦略の策定や経営改善などの参考としてください。
KIP会勉強会 “中小企業のネット活用塾”プレセミナー開催
今年1月にスタートした
「KIP会勉強会」
。
その第3シリーズと
して、
インターネットを活用して売上増・受注増を図りたい
とお考えの皆さまを対象に、
集客に必須なブログ・動画配信な
どのツールやSEO対策などの解説、システム面についての
わかりやすい解説を行う
「中小企業のネット活用塾」
を4月か
ら開催する予定です。
開塾に向けて、
企画・運営者が、
インターネット活用の基礎
を紹介するとともに、
プレセミナー参加者が抱えるネット活用
上の悩みなどをお聞きし、
塾の内容をより充実したものとする
ための
「プレセミナー」
を開催します。
「プレセミナー」
だけでも、
あなたの悩みの解決のヒントがつ
かめると思います。
奮ってご参加ください。
■日 時 2月26日
(金)
15:00∼17:00
■会 場 神奈川中小企業センタービル6F 大研修室
■内 容 ①講演
「インターネット集客術 ∼自力でできる簡単
(システム回り)
とは∼」
ノウハウ・使えるインフラ
講師:木村 剛 氏 (有)飄現舎(http://netjuku.org/)
飯田 公司 氏 (株)
夢現舎
(http://mugensha.jp/)
②意見交換会
■定 員 40名
(申込先着順)
■受講料 無料
■申込方法 ホームページからお申し込みください。
●申し込み・問い合わせ TEL 045(633)5062 FAX 045(633)5208
ホームページ http://www.kipc.or.jp/ e-mail [email protected]
中小企業サポートかながわ 2010.2 1
第1回「現場のムダ取り実践講座」、好評の内に終了
∼ 成果発表会報告 & 受入工場紹介 ∼
KIPが不況に挑む中小企業を応援し、
現場での
“カイゼン”
をリードする人材の育成を目的に、
昨年7月
から開催してきた
「現場のムダとり実践講座」
。
研修生をはじめ、
ムダ取り実践の場をご提供いただいた
受入工場ほか、
多くの方々のご協力のもと、
無事終了することができました。
今回は昨年12月17日
(木)
に開催しました
「成果発表会」
の報告と、
受入工場から見た講座について
ご紹介します。
当日、カイゼンによる収益向上をめざそうと集まった参加者
カイゼンの成果に大きな拍手
は、
研修生の元気あふれた発表と、
彼らが生み出した大きな成果
この講座は、
トヨタ生産方式のカイゼン活動による研修で知ら
に対し、
盛大な拍手を贈っていました。
れるPEC産業教育センター
(山田 日登志 所長)
の全面協力のも
なおKIPでは、
平成22年度も同様な講座を開催します。
ご興味・
と、
右のスケジュールで全6回半年間にわたり開催されました。
ご関心のある方は、
お気軽に問い合わせください。
研修生は、
初めのモラール訓練と続く実習工場でのカイゼン活動
の体験・実践を通じて得た知識等を活用し、
自社のカイゼンに取
日程
実施内容
実施場所
り組み、
当日の発表会に臨みました。
7月27日、
28日
モラール訓練
PEC産業教育センター
研修生のプレゼンは、
改善テーマの発表か
8月20日、
21日
工場実習
横浜パイオニクス
(株)
<産業用機器・電気機器部品製造業>
9月7日、
8日
工場実習
アテネ
(株)
<自動車関連治具等製造業>
10月20日、
21日
工場実習
(株)
日の出製作所
<機械要素部品等製造業>
11月19日、
20日
工場実習
(株)
吉岡精工
<精密装置部品等製造業>
12月17日
成果発表会
ら始まり、
その後会社概要や工程フローを説
明。そして設定したカイゼン目標、その成果
(活人・活スペース=作業の見直し・効率化に
よる人員・スペースの有効活用)
を発表しまし
た。さらに今後の目標、
上司の評価にも触れ、
発表を締めくくりました。
山田 日登志
PEC産業教育
センター所長
ワークピア横浜
成果発表会スナップ
モラール訓練の原点
「やるぞコール」
で
スタート
受講生は大きな声で元気よく、
自社の
カイゼン成果を発表
特に優れた受講生に神谷光信KIP会長
から表彰状等が贈られました
研修生自社カイゼン成果発表一覧
(13社16名)
氏名/会社名
清田 泰志氏
アシストV
(株)
主なカイゼン概要・効果
「作業改善は最終工程から」
活人:1.5人、
活スペース:361㎡
赤崎 晃二氏・荒井 隆氏 「作業効率アップ」
(株)
東邦製作所
活人:1.5人、
活スペース:158㎡
岡村 修身氏
(株)
ハセテック
鄭 喆氏・西浜 克己氏
服部板金工業
(有)
遠山 秀和氏
(株)
伊那精工
「組立工程の間締めによる活スペース創出」
活人:0.6人、
活スペース:39㎡
「金型・治具の整理整頓、
探すムダ廃除」
年間効果:280時間、
活スペース:35㎡
「工程の円滑化、
加工時間短縮」
活人:1人、
活スペース:1㎡
浦田 仁司氏
「動作のムダ廃除、レイアウト変更、在庫削減」
三和クリエーション(株) 年間効果:52時間、活スペース:12㎡、在庫削減:400万円
手塚 博司氏
昭和精工
(株)
「作業配分の見直し、
動線の見直し」
活人:2人、
活スペース:20㎡
2 中小企業サポートかながわ 2010.2
氏名/会社名
主なカイゼン概要・効果
栗原 善朗氏
(株)
常盤製作所
「3定管理、
多台持ち、
カンバン作成」
活人:3人
園又 豊紀氏
(株)
日の出製作所
「リードタイム短縮の実現」
活人:2人、
活スペース:4㎡
村上 章三氏
「業務改善、
2Sの実践」
(財)神奈川産業振興センター 年間効果:111万円、
活スペース:15㎡
「資材在庫削減と台車などの撤去」
黒木 博文氏
神谷コーポレーション(株) 活人:1人、
活スペース:1,900㎡
佐々木 謙一氏
「作業者のムダ廃除、
レイアウト変更」
(株)末吉ネームプレート製作所 活人:1人、
活スペース:9㎡
八木 健太郎氏・米沢 定司氏
(株)
セルタン
「手待ち廃除、工程改善+2S徹底、作り過ぎのムダ廃除」
活人:3.7人、活スペース:40㎡、在庫削減:21万円
「現場のムダ取り実践講座 」受入工場紹介
第三者のカイゼン提案で自社の課題が明確に
株式会社吉岡精工
受入工場の推進役となった加藤誠司常務と、現場で研修生からカイゼン提案を受けた酒井隆二 生産部
サブリーダーに、
講座の印象などを語っていただきました。
次回も受入工場に、
そして研修生も派遣
この講座を知ったとき、
最初は研修生
カイゼン提案を受け、
“見える化”
に取組み中です
まず研修生の勢いに驚き、
少々戸惑
を出そうかと考えました。
しかし、
初め
いました。また次から次へと質問があ
ての開催であり、
まだ社内的に費用
(18
り、
しばらくすると工場内のレイアウト
万円)
に見合う効果を確信できなかった
変更が始まり、
それもかなり大幅なもの
点から研修生の派遣は断念しました。
そ
となりました。
そこまでするのかと一瞬
れでも講座には興味があったので、
どの
思いましたが、
これまでの自分たちでは
ようなことをするのか知りたくて、
受入
考えられなかった点もあり、
新鮮な感じ
工場に応募しました。
を受けたのも事実です。
加藤 誠司 常務
普段、
外部の方に工場を見てもらう機
研修生のカイゼン提案後、
チーム内で
酒井 隆二
生産部サブリーダー
会はあまりありません。
外部の第三者から見ると当社の工場はどのよ
改めてカイゼンについて検討を始めました。
メンバーに意見を出して
うに映るのか。
これも受入を決めた1つの理由です。
研修生の中に同業
もらい、
それを4つのテーマ
(
「見える化」
「人」
「移動、
効率」
「活スペー
者がいるのではという心配もありましたが、
事前に名簿を見せていた
ス」
)
にまとめ、
少しずつカイゼンしていこうと決めたのです。
まずは
「見
だいたので、
安心して研修生を受け入れることができました。
える化」
に挑戦します。
標準書、
納期管理、
在庫管理などすべて表にし
実際に受け入れた印象ですが、
良かった点としてはまず、
当社の課題
て、
全員が仕事を見えるようにします。
がより明確になったことがあげられます。
在庫量などズバリ指摘を受け、
次回の講座では、
当社からも研修生を派遣します。
研修生は皆さん、
早急な対応が必要だと実感しました。
また加工ラインだけではなく、
上
パワフルで元気にあふれていました。
派遣されたメンバーがその元気
流の生産管理についての提案もあり、
これは意外な成果でした。
さらに
を社内に持ち込み、
より一層元気な現場になってほしいと期待してい
研修生から従業員が刺激を受け、
定期的な会議を開催し、
昨年末にはこ
ます。
れからやるべきことをまとめ、
いよいよカイゼンに取組み始めるところ
です。
今回の受入は、
全体的に見て当社にはとても有意義なものとなり
株式会社吉岡精工
ました。
講座の内容や研修生の態度・様子もわかったので、
次回の開催
所在地 横浜市鶴見区末広町1-1-49(末広ファクトリー内)
TEL 045
(500)
1363
ホームページ http://www.yoshioka.co.jp/
では受入工場だけではなく、
研修生を派遣します。
当社の課題を講座に
持ち込んで、
より良い解決策を探ってきてほしい。
そして、
他社工場の
ムダ取りの実践を通じて、
より深い知識等を吸収し、
それをまた自社の
カイゼンにつなげてもらいたいと考えています。
実習生による受入工場でのカイゼン提案と成果
社名・工程
横浜パイオニクス
(株)
スイッチ組立ライン
アテネ
(株)
製版、
メタルマスク
カイゼン内容・提案
工程統合、
一人屋台方式の提案
レイアウト変更、作り過ぎの廃除、
2Sの実施
同社での研修の様子。現場で担当者に質問を繰り返し、問題の真因を探求し、
カイゼン提案につなげていく
第2回「現場のムダ取り実践講座」
開催決定!
(株)
日の出製作所
ボールねじ加工ライン
ラインバランス改善、
セル生産導入
(株)
吉岡精工
切削加工、
旋削加工ライン
作り過ぎのムダ廃除、
リードタイム短縮、
生産管理板作成
期間: 4月∼9月、全6回
(予定)
※詳細が決まり次第、
ホームページ等でお知らせします。
4社の成果の合計
活人:10人、活スペース:141㎡
モノ:台車、
机、
棚など28台、
仕掛品在庫削減など
●問い合わせ
経 営 企 画 室 TEL 045
(633)
5062
ホームページ http://www.kipc.or.jp/
中小企業サポートかながわ 2010.2 3
知財を活用し、
事業のステップアップに挑戦しませんか
∼「神奈川県知的財産戦略策定支援事業」
のご案内 ∼
知的財産を生み出し、
そして活用することで、
企業経営の安定化、
発展を図っている企業があります。
KIPでは、
知財活用をめざす中小企業の皆さまのご要望にお応えするために、
「神奈川県知的財産戦略
策定支援事業」
を行っています。
その内容をKIPの森 啓次コーディネータに紹介していただきます。
知財活用をお考えの中小企業の皆さま、
この事業の活用をご検討ください。
1 事業概要
事業の流れ
関心を高めたい」
「 強くて広い特許の
取り方について知りたい」
「知的財産を
活用した新製品の事業展開を進めたい」
①派遣申込
②審査
(財)
神奈川産業振興センター
(KIP)
④決定
「社内の特許管理体制を整備したい」
と
⑤派遣依頼
支援委員会
中小企業
この事業は、
「 社内で知的財産への
③選定
いったご要望に応えるべく、
平成17年
知的財産専門家
度にスタートしました。
⑥専門家による支援
これまでに支援した企業は36社を数
え、
新たな特許を活用したビジネスプラ
森 啓次
知的財産戦略統括
コーディネータ
ンの策定など着実な成果を上げていま
す。
支援に当たる人材も豊富に揃え、
充実
2 支援企業の選定
派遣要請書に基づき、
支援を求める中小企業に直接ヒアリングして
した支援体制が整っています。
さらに、
KIPにご協力いただいているさ
選定資料を作成し、
支援委員会で選定します。
審査では、
次の3点を重
まざまな分野の専門家とも連携し、
幅広い企業ニーズに応えること
視します。
が可能です。
・支援企業が知財を活用し、
経営を向上させる意欲を有していること
支援の内容は、
弁理士などの知的財産の専門家がチームを組み、
・支援の効果が期待できること
約半年間にわたり企業を訪問し、
企業のご要望に基づいてセミナー
・支援企業が独自の技術基盤を有していること
形式の講義等を行うものです。
幹部の方、
また従業員の皆さまの教育
にもご活用いただけます。
3 支援ステップ
募 集 期 間: 毎年6月頃
①支援企業に対して事業説明会を開催
応 募 資 格: 県内に本社または事業所、
生産拠点、
研究開発拠点を有
②支援企業のニーズを踏まえ知的財産専門家リーダーを選任
③支援企業と知的財産専門家リーダーとのマッチングを実施
する中小企業
④知的財産専門家リーダーが支援企業と調整して支援計画を策定
申 込 方 法:「知的財産専門家等派遣要請書」
により申し込み
(毎年5月頃
「実施要領」
公表)
⑤支援企業のニーズおよびそのレベルを判断し、
最適な知的財産専
*
支援企業の選定: 有識者等で構成する支援委員会 で選定
門家を選任
支 援 期 間: 毎年9月∼翌年3月
⑥選任された知的財産専門家が支援計画に従い、
具体的支援を実施
**
派遣する専門家: KIPで毎年度募集・登録する知的財産専門家
等の中
から選定
派 遣 回 数:1企業あたり20∼30回程度
(1回当たり3時間)
費
用: 無料
4 具体的な支援内容
知的財産権研修、
特許分析、
知的財産を活用した事業計画作成支援
など、
必要に応じたメニューをご提供します。
***
* 支援委員会: 学識経験者および県、
知的所有権センター
、
KIPの職員
で構成。
支援企業の選定、
知的財産専門家
(個人・法人)
の登録、
本事業の進
捗評価・指導・助言を行います。
** 知的財産専門家: 次のいずれかに該当する個人・団体で、
KIPに登録して
いる者
・弁理士、
弁護士、
中小企業診断士の資格を有し、
知的財産に関する相談業務
主な支援メニュー
特許制度
についての解説
特許、
実用新案、
商標、
意匠、
著作権など
外国特許制度
についての解説
国際出願制度、
米国、
中国、
韓国などの特許制度
発明発掘技法の習得
アイデアを特許につなげるための手法を
従業員参加による演習形式で習得
職務発明規程づくり
従業員の発明を管理するための
規程づくりを弁護士が支援
特許調査、
特許マップの作成
企業保有の特許の活用を図るため、
また今後の技術開発の方向を見極める
ため、
他社の特許の状況を調査
ビジネスプランの策定
調査結果を踏まえ、
新製品、
新事業の展開の方向性について助言
を行っている者
・知的財産に係る業務について概ね5年以上の実務経験を有する者
・上記に掲げる者と同等以上の知識、
経験を有すると認められる者
・法人については、
上記に掲げる者を複数雇用している団体等
各都
*** 知的所有権センター: 地域の特許情報の利用および発信基地として、
道府県に設置、
中小企業等の技術開発を支援しています。
特許情報の閲覧、
特許情報の利用等に関する指導・相談を実施しています。
県内では、
「県産業
技術センター」
「県立川崎図書館」
「
(社)
発明協会神奈川県支部」
「
(財)
神奈川
科学技術アカデミー
(KAST)
」
の4ヵ所に設置されています。
本支援事業は、
知的所有権センターと相互に連携し、
効果的な運営を図っています。
4 中小企業サポートかながわ 2010.2
5 平成21年度の支援活動
平成21年度は6社を支援企業として選定しました。
以下にそのうちこれまでに支援を行った5社をご紹介します。
そこで、
まず同社技術の棚卸しを実施。
参加者が保有技術を見直す
機会になるとともに、
今後における知的財産の戦略的活用の方向性
検証にも目を向けていただきました。
また、
各種のフィルター装置は個々の顧客に対して個別の対応を
要することから、
発明創造技法により、
さまざまなアイデアを新たな
① 関東冶金工業株式会社
知財の基本的契約書作成等を支援
当社は、最先端技術である
発明につなげられるよう指導を行いました。さらに、従業員教育の
一環として
「知的財産管理技能検定」
の受検、
合格を目標とした知的
財産研修も行っています。
カーボンファイバー製作用工業
炉などを開発・設計・製造・販売
④旭東ダイカスト株式会社
中国特許制度の研修等を実施
する工業炉のトップ企業。
支援
*
2年目 となる平成21年度は、
同20年度未実施の内容を中心
に支援を実施しています。
工業炉製造という企業の性格上、
国内および海外の企業と連携して
事業を進める機会が多く、そのため知的財産の観点から守秘義務
契約書、
研究開発契約書のあり方を見直したいとの要望がありました。
そこで、
これらの基本的な契約書を国内外企業向けに準備し、
契約
に当たっての配慮事項を弁護士、
弁理士、
大企業知財契約業務経験者
がそれぞれの立場から支援を行うことになりました。
髙橋愼一社長を
はじめ、
従業員の皆さまの知財活用に対する意欲も高く、
大変熱心に
支援を受けていただいています。
当社は、
多品種少量のアルミ
ダイカスト部品を市場に提供し、
各種業界を支える役割を担って
いる企業。
創業80年を目前にして業
務改革をめざし、
これに呼応し
て生産設備の見直しを予定しています。そこで最新の技術を、特
許情報や市場の技術情報などから収集することを目的に、本事業
に応募されました。
この課題を解決するため、
発明創造技法をもとに新しい技術の方向
性を定めるべく支援を行っています。
また、
同社は中国で事業展開していることから、
中国特許制度の知
②パレス化学株式会社
見を得る必要があるため、
専門の弁理士による研修を行っています。
今後の知財権利取得に向け提言
当社は、
電子材料加工油や金
属加工油、潤滑油などのほか、
⑤株式会社常光
特許出願書類の作成研修等を実施
アグリケミカル関連 商品を
当社は、
全自動包理装置など
製造・販売している企業。
のメディカル分析装置や体外
今回、
知的財産体制の強化と
診断用医薬品などの製作・販売
底上げについて支援を要望され
を行う企業。医療機器分野と
ました。支援はかなり広範で、
国内および外国の特許制度の講義、
特
いう業態ゆえに、特許の取得
許情報の取得・活用方法の習得、特許の出願から権利取得にいたる
にも積極的に取り組み、その
対応方法等についての講義を行いました。
一貫として本事業に応募されました。
また、
同社の出願実績や過去の出願内容について分析し、今後の
従業員による特許出願が多い同社では、出願書類の作成研修を
権利取得のための提言を行いました。
実施。
また、
海外展開を踏まえ、
日本および米国ほか外国特許制度の
今後、
テーマを定めての特許マップ作成指導および発明創造技法
講義を行い、最近の動向や基礎的な知識の取得を支援しました。
による効果的な発明を生み出す方法の指導も予定しています。
さらに、新製品開発の機会が多い同社の技術陣を中心に、発明創造
技法による発明の発掘研修を実施。
その成果をもとに先行事例調査を
行い、
出願につなげるための実務研修を実施しています。
③日本エアーフィルター株式会社
中堅層の知財知識向上を支援
当社は、
ビル空調機や地下鉄
弁理士を含む複数の専門家の講義に対して、
知財担当者をはじめ
主だった従業員が連続的に受講すると同時に、
幹部の積極的な参加も
あり、
今回の支援の成果が大いに期待されています。
設備の空調機などの施設に
用いる濾波機(フィルター)の
設 計・製 造 企 業 。フィル タ ー
*本支援事業は、
平成20年度まで1企業当たり1年限りを支援要件としていま
したが、
平成21年度からこれを緩和し、
複数年にわたる支援が可能になりました。
装置は、
設備対応の要素があり、
各種各様ですが、同社は構成
要素のフィルターモジュールの標準化を推し進めており、
特許の取得
にも熱心です。そこで今回、社内中堅層の知的財産の知識を高める
ための支援を要望されました。
●問い合わせ 新事業展開支援課
TEL 045
(633)
5192 FAX 045
(633)
5194
e-mail [email protected]
中小企業サポートかながわ 2010.2 5
今、
この企業に注目!
企業インタビューシリーズ 13
下請加工だけではなく、
自社設計、
製造によるものづくりに積極的に取り組む三光工業株式会社。
新たに開発した
ラックが取引先業界で評判になっています。
そのきっかけとなったのがKIPの支援事業でした。
中辻和夫社長に、
開発の経緯から今後のめざす方向性などについて伺いました。
Q. まず御社の技術についてお聞かせください。
Q.
新製品はKIPの「知的財産戦略策定支援事業」
から生まれたそうですね。
当社は大型の筐体製作を柱と
「現状の特許を有効活用できていないのではないか?」
する金属加工企業です。
主に電子
機器や通信機器、
医療機器、
ゲーム
「もっと深く特許の勉強をしたい」
。
そのような動機から支援
機 器 メーカー などと取 引して
事業に応募しました。
平成20年度に採択を受け、
約半年間、
2
います。大型天吊走行ロボット
週間に1回勉強会を開催してもらいました。
自社の強み・弱み
溶 接システムやレーザ ー溶 接
の抽出に始まり、知財制度の解説、特許電子図書館の利用方
ロボットシステムなど、
いち早く
法、発明創造技法の習得、国内特許動向調査の実施など、
最新設備を導入するとともに、
顧客の難しい要求にも応えようと
加工技術の研究に努め、
フィッツ
幅広い知識を得ることができました。そして、専門家のアド
中辻和夫社長
工法
(別名:角パイプ一筆書工法)
という特許も取得しました。
また平成8年度には、
高速フルカラーコピーフレーム生産シス
バイスが私たちの固定観念を壊し、
新たな加工技術に向けた
検討課題になり、これが今回の新製品の開発につながり、
特許出願にまでこぎつけられたのです。
テムの開発により
「神奈川工業技術開発大賞」
という栄誉も
いただいています。
Q.
さて、新開発のラックとはどのようなところで
使われる製品なのですか?
インターネット経由のデータを保管するデータセンターに
今回KIPの支援により誕生したラック。
同社は製品の基幹となるフレームレス
構造で、
特許出願を果たした
用いられるラックです。
現在ブロードバンド化が進み、
データ
量が増加する中にあって、
データセンターの拡充が図られて
います。そこで、従来の製品よりも作業性と耐震性に優れた
次世代ラックを開発したのです。
Q. 具体的な特長を教えてください。
Q. 今後、その成果が期待されますね。
ものづくりの海外流出が続いています。この流れは今後とも
止まることはないでしょう。
だから私たち中小製造業はいつまでも
まずフレーム柱をなくすことで、
ラック連結時の配線作業
大企業などの下請けだけに甘んじてはいられません。
そこで、
独自
スペースが従来比約3倍確保できるようになりました。
また扉
商品を開発し、
メーカーへの道を歩むことが生き残るための1つの
やサイドカバーを取り外したままで機器の実装や配線がで
方向性になります。
当社は、
今回の特許を活かした製品を1つの柱
き、
さらにサイドカバーをラックの前後からスライドさせて
に、
ラインナップの拡充を図っていきたいと考えています。
の取付・取外が可能になり、
メンテナンス等も格段に迅速に行
えるようになっています。
そして耐震性も、
積載荷重860㎏
以上に対して、
阪神・淡路大震災級の地震にも対応できる構造
になっています。
昨秋の業界向け展示会では、
OEM製品として
専門コンサルタントによる研修
「特許発掘・解析手法を習得し、
その
結果新製品の開発目標を定めるこ
とができました」
(浜田安弘製造部
本部長)
提供する大手電子機器メーカーのブースで、
この
“フレーム
レス構造”
のラックが特に注目を集めました。
三光工業株式会社
住所: 伊勢原市鈴川5
TEL 0463(91)2222
e-mail: [email protected]
同社特許のフィッツ工法
(別名:角パイプ一筆書工法)
例。
V字等の切断金型に
より切り欠けを入れ(写真左丸部分)、折り曲げて加工。一本の角パイプから
さまざまな骨組み構造をつくることができる
(写真右)
6 中小企業サポートかながわ 2010.2
●問い合わせ 総務課 TEL 045
(633)
5201
中小企業の皆さまの経営上の課題を解決します!
∼“サポートかながわ”誌上相談⑥ ∼
毎週水曜日の午後に行われている弁護士による
「法律相談」
(無料、
予約制)
に寄せられた事例を紹介します。
今回は契約などに関する相談です。
事例1
Q.
通信販売を行うA社
A.
契約キャンセル後の請求に支払い義務は?
契約を締結している以上、債務不履行や特約がない
限り、一方的に契約解除できないのが原則です。ただし
相手方に説明義務違反などの理由がある場合、
契約解除
あるいは合意解約の交渉を進めることは考えられます。
今回の請求も契約時には説明がなかったようなので、
まずは相手方に請求額の根拠、
明細の説明を求めてみて
ください。
テレビショッピングの番組制作会社と2ヶ月前に契約し、
制作会社の下請会社と打ち合わせを進めていました。
番組の
内容が当社のねらいとは違うと思い、
制作会社にキャンセル
を申し出ると、
予定していたアナウンサー代として25万円を
請求されました。
事前にそのような請求の話はなかったの
ですが、
支払う義務はあるのでしょうか?
事例2
Q.
機械メーカーB社
A.
慰謝料は難しいが、
開発費用の請求は可能
共同開発中止で慰謝料を請求できますか?
慰謝料というのは精神的苦痛についてのものなので
本件では難しいでしょう。
しかし、合意が成立して共同
開発を進めていた以上、
その開発費用についての請求は
可能です。
大手メーカーと産業機械の開発に取り組んでいたところ、
突然、
共同開発中止の要請を受けました。
契約書は取り交わしていませんが、
合意はできていました。
大手メーカーに慰謝料を請求できますか?
事例3
Q.
説明義務違反で契約解除等の交渉は可能
経理担当が外部講習を受けたC社
A.
最初の説明と違う請求への対応は?
証拠が残っていないと請求通りの
支払いになります
当初勧誘時のFAX等の文書が残ってなく、途中経過も相手方
担当者とのやり取りが電話のみのため、
証拠上厳しい状態になって
います。
また従業員は講習をほぼ全回受講し、
その内容も特に問題
がないようなので、
請求通り支払わざるを得ないと考えられます。
従業員が受講した税務講習で、
その請求内容が当初の説
明と違っていました。
相手方の請求に納得がいきません。
どのように対応したらよいですか?
●問い合わせ 経営総合相談室 TEL 045
(633)
5200
関東経済産業局委託事業
地域力連携拠点
経営課題の解決へ、
専門家がお応えします
∼ 合同相談会(無料)開催のご案内 ∼
KIPは中小企業の経営力の向上等に向けた取組みを支援する機関として、
関東経済産業局から
「地域力連携
拠点・事業承継支援センター」
に選定されています。
このたびKIPをはじめ5機関の相談員による合同相談会を開催します。
中小企業支援の専門家がさまざまな
経営相談に応じます。
ぜひご参加、
ご活用ください。
日
会
時 3月5日
(金)
9:45∼16:15
場 神奈川中小企業センタービル 14階多目的ホール
(横浜市中区尾上町5-80)
参 加 者 30名
(申込先着順)
相 談 料 無料
相談時間 ①9:45∼11:00
②11:15∼12:30
③13:30∼14:45
④15:00∼16:15
*申し込みの際に希望相談時間をお知らせください
相談員の所属 KIP経営総合相談室
KIP地域力連携拠点
神奈川県中小企業団体中央会
神奈川県信用保証協会
(株)
日本政策金融公庫 横浜支店
横浜信用金庫
申込方法 合同相談会申込書に必要事項をご記入の上、
FAXでお申し込みください。
申込書はKIPホームページからダウンロードできます。
申込期限 2月19日
(金)
※
主
催 (財)
神奈川産業振興センター
(KIP)
※
神奈川県中小企業団体中央会
横浜信用金庫
※地域力連携拠点・事業承継支援センター
共
後
催 (株)
日本政策金融公庫 横浜支店
援 神奈川県信用保証協会、
(社)
神奈川県工業協会、
神奈川県中小企業家同友会
●問い合わせ KIP地域力連携拠点
TEL 045(633)5182 FAX 045(633)5208
ホームページ http://www.kipc.or.jp/
中小企業サポートかながわ 2010.2 7
技術開発のパートナー 産技センターレポート
世界に通じる寄木製品の開発をめざして
∼「戦略的商品開発支援事業」
の取組み ∼
ブランド構築は、
製品やサービスの高付加価値化、
差別化にきわめて有効です。
また戦略的デザ
インは、
ブランド確立のために必要な製品コンセプト、
技術、
品質、
サービス等の要素を、
わかりやすく
視覚的に訴えるための手段として、
近年その重要性が高まっています。
そこで、
平成20年度より産技センター内に
「戦略的デザイン室」
を新設し、
中小企業のブランドの
確立や、
デザインの戦略的活用支援に取り組んでいます。
今回は、
その取組み例として
「小田原・箱根
木製品ブランド化プロジェクト」
についてご紹介します。
価格競争に陥らないために
ターゲットは
「こだわり富裕層」
小田原・箱根地域に集積する木製品産業は、
高度な産地固有
独自の先取感覚の世界観で評価し、
自分の感性に合ったも
技術を生かしたさまざまな木製品を生産し、主に寄木細工
のでないとダメという、
こだわりを持った都市生活者をター
などの観光土産品を特長に発展してきました。
ゲットに、
顧客が好むショップを想定した商品開発に取り組み
しかしながら、
観光客の多様化と土産品需要の減少の中、
土
ました。
産品以外の新商品開発と販路拡大による業界の底上げ・活性
「こだわり富裕層」
の好むブランドのキーワードとして、
「ア
化が課題となっています。
ウトスタンディング
(卓越)
=ステータスが高い、
かっこいい、
一方、
近年の木製品産業を取り巻く環境は、
地場産業には厳
スタイリッシュ等」
「
、イノベーティブ
(革新)
=今注目されてい
しい状況が続いています。
中国をはじめとするアジア諸国の日
る
(旬)
、
時代を切り開いている等」
が考えられます。
本市場への進出と今後の進展、
また問屋に依存した受注体制
ブランディングイメージ
(ターゲット、
ショップマップ)
から
コンセプトの確立へ
や OEM中心の開発・生産体制は、
さらなる価格競争を招くこ
とが必至と見られています。
そこで、
本事業において戦略的商品開発
(戦略的デザインマ
ネジメント)
を経営・技術の一体的支援の核として位置づけ、
業
界や企業のヒット商品やブランド化に向けた総合的な商品開
発支援に取り組みました。
具体的支援内容
日本を代表する工業デザイナー喜多俊之氏を総括コンセプ
ターに迎え、
「世界に通じる寄木製品の開発」
をめざし、
地域ブラ
ンドのモデルケースをつくることにより、
業界全体の底上げを
図ることを目的にしています。
箱根寄木細工の若手後継者グループ
(雑木囃子)
に対する喜
多氏による試作品のデザイン指導、
親方企業に対する
「地方の
元気再生事業」
(小田原市が国から受託)
を活用した支援、
女子
美術大学との産学公連携の推進を行いました。
また、
「経営・技術
現代のモノづくりは、
感動するものと場の提供と、
使う喜びをつくり手と共感するコトづくり
一体化支援」を図るため、
KIPとの連携強化に取り組みました。
モノがあふれている現代社会では、
暮らしに関わる
「衣食住」
コンセプト
(共通概念)
の必要性
をトータルにコーディネートして感動する
「シーン」
の演出が
このように、
産地企業全体の振興発展を目的とした
「小田原・
それぞれに暮らしの中で「モノ」の役割は違います。
必要です。
箱根木製品ブランド化プロジェクト」は、多くの企業や支援
販路開拓をめざし、
今年の6月に東京ビッグサイトで開催さ
関係者が関わりましたが、
その中で重要になるのが開発の基本
れる
「インテリアライフスタイル東京」
に出展しますが、
寄木を
となるコンセプト
(共通概念)
でした。
通じて新しい発見ができるように、
生活シーンと商品とで提案
企業内の商品開発においても、
自社の資源や特性、
対象となる
し、
神奈川の魅力の情報発信を行いたいと考えています。
業界や市場・ターゲット、
活用技術、
流通の想定などを行い開発
テーマを設定しますが、
言葉の解釈は千差万別なので、
イメージ
マップ等でビジュアル化しておくことが必要です。
8 中小企業サポートかながわ 2010.2
●問い合わせ
県産業技術センター 企画部戦略的デザイン室
TEL 046(236)1500(代表)
技術開発のパートナー 産技センターレポート
産技センターの支援による共同開発の事例に学ぶ
∼ 自動車ガラス用位置決めピンの速硬化接着技術の開発 ∼
堀硝子株式会社では、
永年培ってきた自動車ガラスへの付帯部品の接着技術をベースに、
県産
業技術センターと共同で、
速硬化接着技術を開発しました。
開発の意義
自動車ガラスは、
車体と接着剤により接着されますが、
使用する
接着剤が硬化するまでの間、
ガラスに接着された樹脂製の位置
決めピンにより車体に保持・固定されます。
紫外線照射条件
(一例)
・紫外線照射距離:25mm
・照射強度:115mW/c㎡
・積算照度:3450mJ/c㎡
・照射時間:30秒
従来、
位置決めピンの接着には湿気硬化型1液ウレタン接着剤
を使用していました。
LEDヘッドから照射された紫外線が位置決めピンを通過し、
湿気硬化型1液ウレタン接着剤は、
安価で接着信頼性も高い
黒セラミックガラスと位置決めピン間に存在する紫外線硬化型
反面、
硬化するまでに時間がかかるという難点がありました。
この
接着剤を硬化させます。
ため、
ガラスに接着した位置決めピンを養生乾燥室に搬入し、
ここ
また、
共同開発した接着技術の特徴には次の4点があげられます。
で一晩恒温・恒湿に設定された状態の中で静置したうえで、
搬出
①養生乾燥工程が撤廃でき、
省スペースに貢献
するという工程を取る必要がありました。
したがって養生乾燥室
②養生乾燥工程の前後の搬入・搬出工程が撤廃でき、
省人化に貢献
③養生乾燥工程に用いていたボイラー用燃料
(重油)
の使用がな
2
くなり、
省エネルギーならびにCO の削減に貢献
へ の 搬 入・搬出に要する
④接着剤の引張強度を従来仕様の2倍としたため、
位置決めピン
工数、
養生乾燥のための燃
の接着面積が1/2となり、
部品重量ならびに接着剤使用量の削
料費のため、
非常にコスト
減を達成
がかかっていました。
そこで、
堀硝子
(株)
では
利用分野
永年培った接着技術を
ベースに、
接着後ただちに
開発した速硬化接着技術は、
ガラスと樹脂との接着であり、
自動
出荷できる接着技術を開発
車ガラス以外にも住宅や船舶あるいは鉄道車両などのガラスと
しました。
自動車用位置決めピンの接着状況
(従来技術)
樹脂との接着にも活用できます。
位置決めピンの樹脂材料はABS・PA6・PBTですが、
アクリル
やポリカーボネートなどの透明樹脂も接着可能であり、
これらの
共同開発のきっかけ
樹脂と金属や陶磁材料との接着も基本的に可能です。
同社は、
この接着技術の開発を進めるため、
平成18年度
「創業
期・製品化支援モデル事業
(製品開発室使用課題)
」
に応募し、
対象
企業に採択され、
産技センター内の製品開発室で実験を続けま
むすび ∼高レベルを確保∼
自動車ガラスと樹脂製の位置決めピンとの接着で最も注意す
した。
一方、
当センターは開発品の接着性評価ならびに動的粘弾性
る点は、
熱サイクル試験において樹脂の伸縮によるガラスの剥離
など物性評価等の種々の試験を受け持ち、
開発品の品質評価に協
を生じさせないことです。
力しました。
したがって、
接着剤が樹脂の伸縮によるひずみを吸収すること
が必要となります。
速硬化接着技術とその特徴
一方、
被着製品の剥離荷重は高いレベルが要求され、
接着剤は
相矛盾する要求を満足しなければなりません。
すぐに硬化するため、
養生乾燥の必要がない接着技術は、
以下に
開発品は製品に要求される目標値を接着剤の要求物性に落とし
示す3点があります。
込むこととしたため、
熱サイクル試験においてガラスは剥離せず、
な お 、こ の 技 術 の 被 着 体 は 黒 セ ラ ミ ッ ク ガ ラ ス と A B S・
製品の剥離荷重は高いレベルで確保できています。
PA6・PBT製位置決めピンです。
①高周波誘電加熱(熱硬化型アクリル系両面テープの加熱硬化)
②紫外線照射(ウレタンアクリレート系紫外線硬化型接着剤の硬化)
産技センターでは、
企業の皆さまのさまざまな課題の相談を
お受けしています。
どうぞ、
お気軽にお電話ください。
③室温硬化(2液ウレタンの室温反応硬化)
ここでは、②紫外線照射によるウレタンアクリレート系接着
剤の硬化についてご紹介します。
●問い合わせ
県産業技術センター
化学技術部 TEL 046
(236)
1500(代表)
技術相談直通電話 TEL 046
(236)
1510(直通)
ホームページ http://www.kanagawa‐iri.go.jp/
堀硝子(株) TEL 046(285)
3731(代表)
ホームページ http://www.horiglass.co.jp/
中小企業サポートかながわ 2010.2 9
全業種プラスゾーン移行も、
次期は4業種がマイナスへ
∼ 平成21年度 発注企業生産現況調査結果報告
(12月調査)∼
この調査は、
県内発注企業の生産現況、
今後の生産見通しなどを把握するとともに、
県内下請中小
企業の受注機会拡大を図るための資料とするため、
KIPが年4回
(四半期毎)
実施しているものです。
*
業種別B.S.I 値 の変動
<調査概要>
(B.S.I値)
60.0
40.0
調査対象:KIP発注企業データベース登録企業で、
20.0
資本金3,000万円以上の企業
0.0
調査時期: 平成21年12月
ー20.0
(調査時期)
ー40.0
調査企業数: 500社
ー60.0
回答企業数:154社
(30.8%)
ー80.0
ー100.0
機械
電気
輸送
全業種
*B.S.I値
(ビジネス・サーベイ・インデックス)=上昇企業数割合−下降企業数割合
B.S.I値は、
上昇、
下降などの変化方向別回答企業数の構成比から全体の情勢を判断するものです。
例えばB.S.I値が下から上に向かっ
て0線を横切る時は、
マイナスゾーンからプラスゾーンへの移行を意味し、
これから上昇過程に入ると見ます。
〈
〈 生産現況と生産見通し 〉
〉
上のグラフは、
四半期毎に実施している生産現況調査結果を
業種
鉄鋼
非鉄
金属
機械
電気
輸送
精密
ー11.1
ー55.0
ー57.7
ー62.9
ー91.7
ー42.9
ー54.5
ー59.8
ー100.0 ー100.0
景況判断指数であるB.S.I値に置き換え、
平成20年6月から同22年
調査時期
3月の推移を対象企業全体と神奈川県の基幹産業である
「機械」
20年12月期
ー100.0
21年3月期
「電気」
「輸送」
の3業種についてグラフ化したものです。
その他 全業種
ー85.7
ー68.9
ー58.3 ー100.0
ー75.0
ー68.0
ー74.3
21年12月期の生産動向
(B.S.I値)
は、
9月期に唯一マイナスだった
21年6月期
33.3
33.3
ー5.0
ー42.9
ー37.5
ー9.5
ー69.2
ー8.0
ー25.9
「機械」
も23.7とプラスに転ずるなど、
過去1年間の調査(20年
21年9月期
100.0
33.3
57.1
ー18.8
25.0
35.3
30.8
16.0
20.3
12月期∼21年9月期)
と比較して、
初めて全業種がプラスゾーンへ
21年12月期
100.0
12.5
14.3
23.7
16.2
38.1
7.1
0.0
18.8
移行しました。
22年3月期見通し
0.0
ー37.5
ー21.4
ー2.7
21.6
4.5
0.0
ー15.0
ー0.6
しかし22年3月期の生産見通しは、
8業種中、
4業種がマイナス
マイナス値
ゾーンに転じ、
全業種でもマイナスとなりました。
基幹産業では、
「電気」
は拡大しましたが、
「機械」
は再びマイナスに、
「輸送」
はプラス
を保ったものの数値は大幅な減少となるなど、
今後の見通しは厳しい
●問い合わせ
取引振興課 TEL 045
(633)
5067
ものと予測しています。
無料特許相談会を開催
(財)
神奈川科学技術アカデミー
(KAST)
では、
2月の神奈川県中小企業活性化推進月間における
支援事業の一環として、
主に県内中小企業の皆さまを対象に、
知的財産の専門家による無料特許
相談会を開催します。
知的財産戦略の策定・見直しをお考えの皆さま、
ぜひご参加ください。
日時
2月26日
(金)
13:00∼17:00
(相談時間は1件あたり50分程度になります)
場所
KAST知的所有権センター
(かながわサイエンスパーク西棟2階 KAST情報プラザ)
*アクセスは以下のホームページをご参照ください
http://www.newkast.or.jp/access.html
主なご相談内容
○特許の出願、
保護等に関すること
(相談員:辻田 幸史 弁理士)
○特許調査、
特許情報の活用に関すること
(同:加藤 革 特許情報活用支援アドバイザー)
○特許の有効活用
(技術開放・導入)
に関すること
(同:高橋 洋三 特許流通アドバイザー)
申し込み 以下のホームページからの申し込み、
または
パンフレットの申込書に必要事項をご記入の上、
●問い合わせ
FAXで申し込みください
(相談会は先着順、
完全予約制)
KAST イノベーションセンター 産学協働グループ
http://www.newkast.or.jp/event/event_100226.html
TEL 044
(819)
2031 FAX 044
(819)
2026
10 中小企業サポートかながわ 2010.2
地域経済を支える
「優良な中小企業」
5工場を表彰
∼ 平成21年度神奈川県優良工場表彰式を開催 ∼
県内工業の発展に寄与してきた工場を表彰する
「神奈川県優良工場」
制度。
平成21年
度は1月18日
(月)
神奈川県庁大会議場で、
次の5工場を優良工場として表彰しました。
神奈川県優良工場とは…
県では県内に立地し、
製造業を営む中小企業の工場の
うち、
経営成績、
作業環境、
生産技術などが特に優れてお
り、
労働災害や公害の発生防止、
労働時間の短縮、
環境関
優良工場表彰楯
連手続の遵守などに取り組んでいる工場を
「神奈川県優
良工場」
として表彰しています。
昭和33年度の制度発足以来、
平成21年度に表彰した5
工場を含め、
668工場を
「神奈川県優良工場」
として表彰
しています。
表彰式記念撮影
●問い合わせ 県工業振興課工業振興班 TEL 045
(210)
5640 FAX 045
(210)
8871
平成21年度神奈川県優良工場表彰(5工場)
No
工場名
株式会社相光技研
いずみばししゅ ぞう
2
泉橋酒造株式会社
3
株式会社工研
こう けん
4
主要製品等
所在地/電話番号/URL
あい こう
1
株式会社
すえ よし
末吉ネームプレート製作所
(50音順)
相模原市田名2286-1
042(761)9300
http://www.aiko-giken.co.jp/
ソーラー街路灯装置および
半導体製造装置の精密部品
海老名市下今泉5-5-1
046(231)1338
http://www.izumibashi.com/
日本酒、
梅酒
(リキュール)
、
味噌
座間市小松原2-20-20
046(266)2013
http://www.kouken-net.co.jp/
工業用切削刃物
川崎市多摩区中野島1653
044(922)4811
http://www.sueyoshi.co.jp/
金属等ネームプレート、
シルク印刷、
シール印刷、
抗菌塗料
相模原市田名3511-1
042(761)3177
ICタグ用フィルム・アンテナ、
セキュリティ用フィルム・アンテナ
に ほん
5
日本パッケージ・システム
株式会社
中小企業制度融資のご案内
輸出入促進資金
輸出入のため必要となる資金にご利用いただける融資です。
■対 象 直接輸出入業務を行う卸・小売業を営む
中小企業者等
■資金使途 ◇輸出品の集荷
◇信用状を開設する際の保証金
◇輸入担保荷物保管証または
荷物引取保証取引の際の保証金
◇輸入貨物代金の決済 等
■限 度 額 5,000万円
■融資利率 年1.5%以内
■融資期間 6ヵ月以内
■申し込み 県内取扱金融機関
●問い合わせ
県内取扱金融機関または県金融課 TEL 045(210)5677、
5695
ホームページ http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/
kinyu/seidoyushi/seidoyushi.html
中小企業サポートかながわ 2010.2 11
地区だより
県内には地域の身近な窓口として5つの地域県政総合センターがあり、さまざまな産業
活性化に向けた取組みを行っています。各センターの最近の話題をご紹介します。
三浦ブランド商品事業
横須賀三浦地域県政総合センター
横須賀三浦地域からは、三浦商工会議所が進めている三浦
<インターネットショッピングサイト開設>
ブランド商品事業についてご紹介します。
平成21年12月の専用サイトオープン
三浦商工会議所では、
三浦の農・水産物を独自に商品開発した
により、
複数の商店の商品が一括配送で
商品を「三浦ブランド」
として認定し、積極的に共同販売活動を
きるようになりました。
展開中です。
また、
新たにギフトセット
(
「まぐろ珍
この事業は、
平成18年度にスタートし、
現在19事業所、
46商品
味」
、
肉類を控えた
「ヘルシー」
「
、いかづ
を認定しています。
くし」
「
、おかず」、
家族で楽しめる・ご年
<三浦ブランド商品認定事業者協議会の設立>
つまみ」
「
、みうらのデザート」
「
、みうら
配の方にオススメなどの
「お食事」
「
、お
平成20年4月に事業者等が参加し、
「三浦ブランド商品認定事
のお野菜」
等)
の取扱いを開始し、
贈答用
業者協議会
(石毛清雄会長)
」
を設立。
共同販促活動等を積極的に
として広く利用されています。
進めるため、
毎月1回運営委員会を開催しています。
皆さんもぜひ、
“三浦ブランド商品”
を
ご賞味ください。
<販売拠点
「みうらブランド館」
オープン>
平成21年8月には、
三浦市三崎の多目的施設
“うらり”
の1階共
有スペースに三浦ブランド商
品を一堂に揃えた販売拠点
「みうらブランド館」
をオープ
●問い合わせ
横須賀三浦地域県政総合センター
商工観光課
TEL 046
(823)
0433
三浦ブランド商品認定事業者協議会
(三浦商工会議所内)
TEL 046
(881)
5111
FAX 046
(881)
3346
ホームページ http://www.miurabrand.com/
ン。
マグロの燻製やユッケ、
と
ろまんなど38の商品
(一部取
扱いが困難な8品目を除く)
を
販売しています。
相模原に新工業団地
「Sia
(シア)
神奈川」
が完成
携帯からは
QRコ ー ド で
アクセスくだ
さい。
県央地域県政総合センター
県央地域からは、
相模原市大野台の
「ゲイマーぶどう園」
(平成
<Siaの概要>
16年閉鎖)
跡地に、
中小企業が集団で進出した工業団地
「Sia
(シ
このSia神奈川は開発面積約6.3ha、
総事業費約142億円をかけ
ア)
神奈川」
についてご紹介します。
て完成し、
昨年11月10日には松沢知事、
加山市長等約100名が参加
し、
盛大な竣工式が行われました。
この団地の入居企業は、
電機や金属加工など16社
(製造業13社、
<Sia建設の背景>
相模原市は、
先端技術を有するハイテク企業が多数立地する県
卸売業2社、
小売業1社)
で構成され、
進出時の従業員数は約870名
内有数の工業都市です。
昭和40年代の後半から機械金属系の企
です。
中小企業基盤整備機構と県は、
総事業費の約75%にあたる
業 集 積 が 進 み 、ここ数 年は 市 独自の 企 業 立 地 奨 励 策 である
107億円を組合に貸し付けますが、
団地進出にあたり、
多数の組
「STEP50」
と、
県施策の
「インベスト神奈川」
を活用した企業立地
合員企業が中小企業新事業活動促進法に基づく経営革新計画の承
が活発に行われています。
このたび、
住工混在や施設の狭隘化等
の解消と生産性の向上、
新事業への対応をめざし、
「事業協同組合
Sia神奈川」
( 平成
20年6月16日設
立)
が、
国・県の立地
施策である
「高度化
事業」
等を活用して
建設した、新たな
工業団地が誕生
しました。
12 中小企業サポートかながわ 2010.2
認を受けているため、
特例により融資は無利息となっています。
<Siaがめざすもの>
当工業団地の特徴の1つとして、
団地内で働く従業員のために、
高度化団地では県内初の試みである、
保育施設
「おひさま園」
(乳
幼児20名規模)
を整備します。
子育て支援、
雇用の場の確保とと
もに、
団地内企業の協力体制を構築し、
ビジネス機会の創造と事
業の継続的な発展をめざします。
●問い合わせ
県央地域県政総合センター商工観光課(相模原分室) TEL 042
(755)
1121
二宮ブランドを全国発信
湘南地域県政総合センター
湘南地域からは、
町をあげてブランド化に取り組む二宮町をご
<今後の展開>
紹介します。
健康増進の食の開発のため、
特産品を利用した加工品と弁当の
<地域ブランド化をめざす>
二宮町では、
気候温暖なことから
「長寿の里」
と呼ばれていまし
たが、
現在は地域資源である農林水産物を活用して、
健康増進の
食と観光を結びつけ、
二宮町のイメージアップとともに地域ブラ
ンド化をめざしています。
二宮ブランド開発研究は、
平成19年度から2年間にわたり研究
し、
二宮ブランド戦略をまとめました。
平成21年度は、
国の
「地域資源∞全国展開プロジェクト」
に認
定され、
地域ブランドの推進を図っています。
開発を進め、
2月に東京ビッグサイトで開催される展示会
「ニッポ
ンいいもの再発見」
に出品します。
また、
町外から人を呼び込むた
め、
ヘルス・ツーリズムのモニターツアーを2月に開催します。
さ
らに、
町内外へ情報発信するために、
海の幸・山の幸、
自然・歴史・人
といった二宮の癒しをシリーズに二宮物語を作ります。
近隣の大磯町や茅ヶ崎市、
藤沢市などの湘南各市町に比べ一般
的に地味なイメージのある二宮町のイメージアップを図るべく、
全力で取り組んでいます。
今、
二宮町は二宮ブランドの立ち上げに燃えています。
(写真は吾妻山からの遠望)
<取組み内容>
平成21年度事業として、
「健康長寿
(アンチエイジング)
のま
ち」
をめざして、
具体的には3つの事業を展開中です。
1つ目は健康増進の食の開発として、
みかん、
しいたけ、
たまね
ぎ、
落花生の4品種を活用した加工品と、
これらを使ったアンチエ
イジング弁当を開発しています。
2つ目は二宮のシンボルである吾妻山と周辺地域を散策しな
がら健康になる、
ヘルス・ツーリズムのプログラムを開発してい
ます。
3つ目は町のイメージアップを図るためのコンセプトおよびデ
ザイン作りに取り組み、
ホームページの開設など広報に力を入れ
●問い合わせ 湘南地域県政総合センター 商工観光課
TEL 0463
(22)
2711
ています。
「金太郎のふる里」で地域魅力づくり!!
足柄上地域県政総合センター
足柄上地域は、
水・森林・花が豊富で四季折々楽しめる地域であ
る全国植樹祭の
「お手植え」
会場や観光スポットを見やすく、
わか
り、
多くの観光客が訪れています。
りやすく示した
「金太郎道しるべ」
を設置しました。
そこで今回は、
「金太郎のふる里」
として地域の方々とさまざま
な地域魅力づくりを行っている南足柄市商工会の取組みをご紹
介します。
<夕日の滝周辺環境整備>
夕日の滝は、金太郎が産湯をつかったという伝説が残ってお
り、
ハイキング客や観光客に親しまれています。
滝周辺では、
地域ボランティアによる清掃活動や歓迎案内板な
どの整備が行われています。
南足柄市商工会では、
金太郎の歌碑
や橋・舞台などを設置し、
地域団体と連携を取りながら、
さまざま
な環境整備に取り組んでいます。
<金太郎道しるべ>
南足柄は、
都心より車
で約1時間。あまり時間
<金太郎ブロンズ像背景板>
また商工会は、
南足柄
市の玄関口である大雄
山駅に観光情報やイベ
ント情報など、
さまざま
な情報を提供する
「金太
郎ブロンズ像背景板」
も
設置。
これにより南足柄
を訪れる観光客やハイ
キング客に、
「金太郎のふる里」
のイメージを発信し、
楽しい旅の
始まりを予感させています。
ぜひ、
皆さまも南足柄にお越しください。
きっと素敵な小旅行
になるはずです。
をかけずに気軽に行け
る場所ですが、
既存の道
●問い合わせ
しるべはドライバーに
足柄上地域県政総合センター商工観光課
見づらいものでした。
そ
TEL 0465(83)5111
こで商工会は、
南足柄の
南足柄市商工会
シンボルでもある金太郎時計台の下に、
平成22年5月に開催され
TEL 0465(74)1346
中小企業サポートかながわ 2010.2 13
いやしの音を求めて
西湘地域県政総合センター
西湘地域からは、
北条氏の城下町として歴史のある小田原の
地場産業における動きの中から、
NPO法人小田原鋳物研究所の
取組みについてご紹介します。
<事業の実施状況>
NPO法人小田原鋳物研究所は、
3年前に設立され、
風鈴や仏鈴
を通して人にとってのいやし音、
精密鋳物技術の手法、
平安の末期
から続くといわれる相模の歴史的鋳物文化等の研究を行ってい
ます。
また、
これらの成果を生かし、
親子ものづくり教室、
小学校・
中学校での出前授業等を行い、
ものづくり教育を支援しています。
さらに、
一般の方々を対象とした公開講座も開催しています。
一層発展させて、
多くの人々との連携した取組みを行い、
鋳物文
化を伝えていきたいと考えています。
<地域の文化を伝えて>
<多くの生徒たちに感動を>
小・中学校の出前授業では、
溶解炉を持ち込み、
金属を溶かし、
約1300℃の溶液を型に流し込んで風鈴(写真右)
を作ります。
溶けた金属を型に流し込む作業(写真左)
は、
多くの生徒たちに
地場産業は、
地域の歴史であり、
文化でもあります。
このような
地場産業の技術を地域の多くの人々が連携し、
地域の文化として
受け継いでいくことが、
地域産業の活性化にもつながると期待さ
れます。
ものづくりの感動を与えていました。
<今後の展開>
●問い合わせ
NPO法人小田原鋳物研究所では、
今後県内の大学との連携に
西湘地域県政総合センター 商工観光課
よるいやし音の研究をさらに進めるとともに、
現在の活動をなお
TEL 0465(32)8000
“ 下請法”
早わかり
第7回
今回は、
親事業者の禁止行為の1つである
「下請代金の減額」
について、
具体的事例をあげてQ&A方
式で解説します。
下請代金の減額
(第4条第1項第3号)
親事業者は、発注時に決定した下請代金を「下請事業者の責に
帰すべき理由」
がないにもかかわらず発注後に減額すると下請法
違反になります。
Q1. 当社は下請代金の支払いに手形を交付していますが、
下請事業者の要望から一時的に現金で支払うことが
よくあります。
この場合、
金利引きとして手形割引相
当分を減額しても構いませんか?
払後に返品した場合は、
下請代金相当額の返却を求め
ることはできますか?
A3. 下請事業者の責任に帰すべき理由があり、返品が認め
注
調達をする際の金利相当分を超えて減額すると、
下請法
の下請代金の減額と見なされます。
られる場合 は、
支払日より前に返品しても当該製品
の下請代金を支払う必要はありません。
また、
下請代金
の支払い後に返品した場合も下請代金相当額の返却
を求めることは、
下請代金の減額にはなりません。
Q2. 単価改定し、
引き下げを行う場合、
過去の単価について
注 下請事業者の責任に帰すべき理由があるとして、
返品ができるのは次の
A1. 一時的な現金支払いは可能ですが、御社が短期の資金
注意する点はありますか?
A2. 単価の引き下げについて双方が合意した日と、新単価
の適用を開始する日
(単価改定日)
が異なる場合、
合意
したからといって単価改定日より前の発注について
新単価
(旧単価より低い金額)
を適用すると、
下請代金
の減額に該当します。
Q3. 下請事業者の製品に瑕疵等があり、下請代金の支払
場合です。
①注文と異なる物品等が納入された場合
②汚損・毀損等された物品が納入された場合
なお、
親事業者が発注後に恣意的に検査基準を変更し、
従来の基準では
合格の物品を不合格とした場合の返品は認められません。
KIPでは、下請取引適正化の推進のため、下請取引に関する
苦情や紛争などの相談を随時受け付けています。
守秘義務は厳守します。
お気軽にご相談ください。
日よりも前
(受領後60日以内)
に返品する場合、
下請
代金を支払う必要はありますか?また、
下請代金の支
14 中小企業サポートかながわ 2010.2
●問い合わせ 取引振興課 TEL 045(633)5067
企業のBCP(事業継続計画)
普及啓発セミナーのご案内
大地震等の災害や新型インフルエンザの感染拡大が発生しても、必要な事業を引き続き実施するとともに、
会社を可能な限り経営の重大な危機から回避させるための対策が事業継続計画
(BCP)
です。
本セミナーでは、
“BCP”
について、
「中小企業にとって本当に必要なのか?」
「他の中小企業はどの程度取り組んで
いるのか?」
という疑問にお答えします。
BCPの策定方法の解説や県商工労働部による県内BCP調査の結果、先
進的に取り組む企業の事例についてご紹介します。
皆さまのご参加をお待ちしています。
①平塚開催(会場:平塚商工会議所、定員:100名)
■日時 2月22日
(月)
13:30∼16:15
■内容 1.「県内企業等の事業継続計画の取組み状況
(神奈川県BCP調査の報告)
と事業継続計画(BCP)の必要性」
2.
「BCP策定と新型インフルエンザ゙対応の事例−
強毒性流行への備え」
(事例紹介 日本ユニシス)
②相模原開催(会場:相模原市立産業会館、定員:120名)
■日時 2月25日
(木)
13:30∼16:15
■内容 1.
「県内企業等の事業継続計画の取組み状況
(神奈川県BCP調査の報告)
と事業継続計画(BCP)の必要性」
2.
「当社BCPの取組みと考え方、
サプライチェーン対策」
(事例紹介 三菱自動車工業)
※①、
②は神奈川中小企業活性化推進月間行事
③厚木開催(会場:厚木商工会議所、定員:100名)
■日時 3月19日
(金)
14:00∼16:45
■内容 1.
「県内企業等の事業継続計画の取組み状況
(神奈川県BCP調査の報告)
と事業継続計画(BCP)の必要性」
2.
「当社BCPの取組みと考え方
(仮)
(事例紹介
」
リケン)
●問い合わせ
(株)
浜銀総合研究所 神奈川県BCP受託調査事務局
TEL 045(680)2880 FAX 045(680)2870
「かながわシルクフェア2010」
を開催します!
生糸および絹製品の宣伝、普及を図っているシルクセンター国際貿易
観光会館では、
県内関係機関と連携して、
シルク製品の魅力を県内外に広く
発信するため、
昨年度に引き続き今年度も
「かながわシルクフェア2010」
を
開催します。
ぜひご来場ください。
<かながわシルクフェアの概要>
■日時 3月2日
(火)
∼7日
(日)
10:00∼18:00
(予定)
■場所 シルクセンター 地下1階イベントスペース
(横浜市中区山下町1)
■内容 ・シルク製品等の販売
●問い合わせ
・スカーフアレンジ教室
(事前申し込み必要)
かながわシルクフェア実行委員会 事務局
・カラーコーディネート教室
(事前申し込み必要)
(社)
神奈川県観光協会 TEL 045
(681)
0007
・機織り体験
(有料:500円)
ホームページ http://www.kanagawa-kankou.or.jp/
・組紐体験
県商業観光流通課流通企画班 TEL 045
(210)
5605
かながわ労働プラザ、
2講座のご案内
かながわ労働プラザは、
勤労者をはじめ、
県民の方々が横浜で行う会議・研修・講演会・
各種大会などをサポートしています。
3月に2つの講座を開催しますので、
ご関心のある方は、
ぜひご参加ください。
■自主事業のご案内
(1)
「シニアのためのスポーツ吹矢入門・体験講座」
■日時 3月2日
(火)
、
16日
(火)
、
23日
(火)
全3回 14:30∼17:00
■場所 1階ギャラリー ■受講料 2,000円 ■募集人員 18名
(2)
「事例で学ぶ個人情報保護講座」
■日時 3月15日
(月)
13:30∼16:30
■場所 4階 第3会議室
■受講料 無料
(別途資料代 1,000円)
■募集人員 50名
●問い合わせ
神奈川県立かながわ労働プラザ
〒231-0026 横浜市中区寿町1-4
TEL 045(633)5413
(代)
ホームページ
http://www.zai-roudoufukushi-kanagawa.or.jp/~l-plaza/
中小企業サポートかながわ 2010.2 15
3月の「受・発注取引あっせん相談活用」
のご案内
∼ 新規取引先・発注案件をご紹介 ∼
KIPでは、製造業等の中小企業の皆さまから下請取引あっせんなどのご相談をお受けする巡回あっせん
相談を実施しています。
この相談は、KIP職員が開催場所に出向き、新規取引先の紹介、県内外の発注企業の動向やKIPに申し出
のあった発注案件などの情報提供を行うもので、
この巡回あっせん相談を契機として新規取引先を獲得し
た企業も数多くあります。
新規取引先の開拓などで悩んでいる企業の皆さま。ぜひご活用ください。
■3月の開催日程
開催場所
開催日
藤沢商工会議所
◎川崎駐在事務所、相模原駐在事務所でも次のとおり
相談をお受けしますので、ご活用ください。
時間
2日(火) 13:00∼16:00
小田原箱根商工会議所
10日(水) 13:30∼16:00
横須賀三浦地域県政総合センター 11日
(木) 13:00∼16:00
秦野商工会議所
12日(金) 13:00∼16:00
茅ヶ崎商工会議所
15日(月) 13:00∼16:00
平塚市役所 市民相談室
16日(火) 13:30∼16:00
大和商工会議所
16日(火) 13:00∼16:00
まごころのおもてなし
開催場所
※1
川崎駐在事務所
※2
相模原駐在事務所
開催日
時間
毎週木曜日
13:00∼17:15
10日(水)、24日(水) 13:00∼16:00
※1 川崎市産業振興会館6F
※2 相模原商工会議所3F 相談室内(相模原商工会議所の専門相談として実施)
●問い合わせ
取引振興課 TEL 045
(633)5067
湯河原梅林「梅の宴」情報
湯河原温泉
■期 間 3/14(日)まで
■時 間 9:00∼16:00
■入園料 200円(15歳以上)
湯河原名物「梅の宴」
開幕
*万葉荘では、無料でご入園い
ただける「湯河原梅林宿泊者
入園券」
を発券しております。
幕山公園の斜面を埋め尽くす約4,000本の
紅梅・白梅。見事な“ 梅のじゅうたん ”が
皆さまをお待ちしています。
2月の調理長おすすめ料理は、
万葉荘名物の
“鍋”
「寄せ鍋」
「白魚卵とじ」
「タラチリ」
の中から
お好きな鍋をお選びください。
あわせて神奈川の地酒もお楽しみいただけます。
●ご予約・お問い合わせ
TEL 0465
(62)
3755
湯河原温泉 万葉荘
足柄下郡湯河原町土肥3-6
ホームページ http://www.manyoso.jp/
CON T E N TS
● 第2回
“KIP会トップセミナー”
3月5日
(金)
開催
1
● 無料特許相談会を開催
10
●“中小企業のネット活用塾”
プレセミナー開催
1
● 平成21年度神奈川県優良工場表彰式を開催
11
●「現場のムダ取り実践講座」
成果発表会報告
2
● 中小企業制度融資のご案内 輸出入促進資金
11
3
● 地区だより
●「現場のムダ取り実践講座」
受入工場紹介
●「神奈川県知的財産戦略策定支援事業」
のご案内
4・5
12・13・14
●“下請法”
早わかり 第7回
14
● 企業インタビューシリーズ⑬
6
● BCP
(事業継続計画)
普及啓発セミナーのご案内
15
●“サポートかながわ”
誌上相談⑥
7
●「かながわシルクフェア2010」
を開催します!
15
7
● かながわ労働プラザのご案内
15
● 3月の
「受・発注取引あっせん相談活用」
のご案内
16
● まごころのおもてなし 湯河原温泉 万葉荘
16
● 合同相談会
(無料)
開催のご案内
● 技術開発のパートナー 産技センターレポート
8・9
● 平成21年度 発注企業生産現況調査結果報告
(12月調査) 10
16 中小企業サポートかながわ 2010.2
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