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(国際金融論Ⅰ・2015 前期) 第 14 回 金融リスクの国際的管理(1
(国際金融論Ⅰ・2015 前期) 第 14 回 金融リスクの国際的管理(1) -金融リスクとバーゼル・コンコーダット 1. 金融リスクの分類 リスク(確率で予想しうる)と F.H.ナイトの不確実性(予想できない) 信用リスク、市場リスク-金利リスク、為替リスクなど 流動性リスクとシステミック・リスク-国際決済リスク(ヘルシュタット リスク) システミック・リスク(ドミノリスク) (2002 年 9 月、CLS 銀 行の稼動-へルシュタット・リスクの削減) オペレーショナル・リスク-金融機関の業務遂行過程に異常が生ずるリ スク(2002 年 4 月、2011 年 3 月、みずほ FG のシステム障害発生) 2. 民間主体のリスク管理 ALM(資産・負債管理)、VaR(バリュー・アット・リスク) 資本市場を通じた経営の規律付け 3. 金融当局によるリスク管理 金融自由化、市場競争ルールの明示と情報開示 預金保険制度とモラルハザード 自己資本比率規制-業務改善命令や営業停止命令のための判断基準 4. バーゼル・コンコーダット 1974 年、独へルシュタット銀行と、米フランクリン・ナショナル銀行の 破綻とその教訓-多国籍銀行監督指導の限界 1974 年末、バーゼル銀行監督委員会によるガイドラインの設定 (1)母国当局とホスト国当局の共同責任 (2)すべての外国事業拠点の監督 (3)現地当局責任による流動性の監督 (4)母国当局による外国支店、また現地当局による外国子会社の支払 い能力監督 (5)現地当局と母国当局間の情報交換と実効性のある協力 1982 年、伊アンブロジアーノ銀行倒産-バーゼル・コンコーダット改訂 連結監督原則と母国監督主義へ、1991 年 BCCI 問題への対応のため強化 http://www.eco.kindai.ac.jp/yamagami/