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仕様一覧表
Omega Auto
チャンネル (センサー) 数
E4
8センサー
センサーとサンプル
温度制御
4∼70℃ 安定性±0.02K
E1
4 センサー
1センサー
15∼65℃ 安定性±0.02K
15∼65℃ 安定性±0.02K
センサー上のサンプル量
∼15μL
∼40μL
∼40μL
最小サンプル量
∼50μL
∼300μL
∼300μL
フローレート
20∼100μL / min
50-200μL / min
クリーニング
液体に接触するパーツは簡単に取り外しでき、超音波洗浄機等でクリーニング可能
0-1mL / min
センサークリスタル
4.95MHz, 直径14 mm, 鏡面研磨, ATカット, 金電極付き
センサー表面素材
Au, HA, SiO 2, TiO 2, ZrO 2, Al 2O 3, SUS, Cr, Cu, PMMA, PC, PS等50種類以上
オーダーメードでも作製可能
周波数と
ディシ ペー ショ ン 特 性
周波数範囲
1∼70 MHz ( 周波数7種、最大13オーバートーン、4.95MHzのセンサーで65MHz )
最大時間分解能(1センサー、1周波数)
∼200データポイント/秒
液中での最大質量感度
∼0.5ng / cm 2 ( 5pg / mm 2 )
液中での標準質量感度
∼1.8ng / cm 2 ( 18pg / mm 2 )
ソフトウェア
液中での最大ディシペーション感度
∼0.04×10 −6
液中での標準ディシペーション感度
∼0.1×10 −6
PCの必要環境
生体−マテリアルインタラクション解析システム
USB 2.0, Windows 2000, XP, Vista, 7
インプット・データ 分析ソフト
多重周波数とディシペーション・データ
アウトプット・データ 分析ソフト
粘性、弾性、厚み、およびカイネティクスのモデル値
インポート / エクスポート
Excel, BMP, JPG, WMFなど
サイズ
電子装置サイズ
H 70×W 67×D 57(cm)
H 18×W 36×D 21(cm)
83㎏
電子装置重さ
9kg
測定チャンバーサイズ
-
H 12×W 23×D 34(cm)
H 5×W 10×D 15(cm)
測定チャンバー重さ
-
8kg
1kg
関連装置一覧
局在プラズモンセンサー計測システム
局在
最大600℃の高温下での測定が可能
高温中でのガス吸着測定、触媒反応の詳細解析に
液中で定量フローでの測定が可能
ナノマテリアルの微小変化を超高感度で検知可能
X1
XNano Ⅱ
高温ガス測定用チャンバー
液相測定用チャンバー
ナノ / マイクロ パーティクル計測器
液中ナノ粒子の
液中ナ
ウイルスや
フローサイトメーターデータに
「高精度
「高精度サイズ分布」
、
「濃度」、
感染性細菌の
「表面電荷変化量」を計測
「表面電
計測に最適
「サイズ」、
「濃度」情報を
付加可能
qNano
q
ナ
ナノ粒子
マ
マルチアナライザー
qViro-X
qMicro
生体用ナノ粒子マルチアナライザー
マイクロパーティクル計測器
表面改質装置
・大口径φ148㎜
・大口径φ148㎜
・標準仕様モデル
・コンパクトサイズ
・自動/手動で
・マニュアルモデル
・試料ステージ径
・高出力で
安定照射
SEDE-PFA
大口径ソフトエッチング装置
(オート・マニュアル兼用モデル)
均一処理が可能
φ80㎜
SEDE-P
SEDE-GE
PC450
大口径ソフトエッチング装置
ソフトエッチング装置
UVオゾンクリーナー PLUS
東 京: 〒160-0022 新宿区新宿1-14-2 KI御苑前ビル 名古屋: 〒464-0075 名古屋市千種区内山3-10-18 PPビル
TEL (052)686-4794 ㈹ FAX (052)686-5114
TEL (03)5379-0051 ㈹ FAX (03)5379-0811
大 阪: 〒558-0047 大阪市住吉区千躰2-4-25
TEL (06)6674-2222 ㈹ FAX (06)6674-2323
QCM - D
仙 台: 〒981-3133 仙台市泉区泉中央3-4-1
TEL (022)218-0560 ㈹ FAX (022)218-0561
従来の相互作用測定装置を圧倒する
QCM-D最高性能モデル
Omega Auto 8チャンネルフルオートモデル
「質量変化」
と
「構造変化」を定量算出できる唯一のシステム
●
非常に高い再現性、サンプルの送液と測定を完全に自動化
●
測定者による操作の影響、誤差はゼロ!
●
最大同時 8センサーを使用し、短時間で多検体のデータ収集
●
微量サンプル・最小50μLから測定でき反応時間を短縮化
●「質量変化」
だけではなく
「粘弾性」
と
「膜厚」を同時定量算出
あらゆる材料と分子のナノレベルの反応を解明
●
各種同時測定用オプションモジュールに対応
QCM-D 生体-マテリアルインタラクション解析システムは、水晶振動子センサーを用いた計測技術です。
特許計測技術のQCM-D(Quartz Crystal Microbalance with Dissipation monitoring system)法に
より、従来型QCM計測では得ることができない高精度な定量的データを複合的に得ることができます。
タンパク質やDNA、細胞、脂質膜などの生体分子間の相互作用解析、高分子材料と生体分子の結合・
最大4つのセンサーを同時に測定
解離の評価、多種多様な素材表面への分子の結合・吸着・自己組織化の解析などにおいて広く用いられ
E4 4チャンネル測定モデル
ています。
QCM-Dのベースモデル
E1 1チャンネル測定モデル
トライボロジー
エネルギー
文献数が信頼の証
界面活性剤
(洗浄効果)
全世界でQCM-Dシステムの測定事例が急上昇しています。
投稿数
288
300
260
280
260
QCM-D Sensor
231
240
220
200
173
180
バイオマテリアル
バイオセンサー
細胞
160
137
140
113
120
93 92
100
80
62
60
40
QCM-D Sensor
20
QCM-D Sensor
QCM-D Sensor
脂質二重膜
43
ポリマー
タンパク質
0
1
9
3
3
8
14
22
1997年 1998年 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年
年間のQCM-D文献投稿数
年度
※2014年5月現在 当社データベース
QCMでは国際的な論文、発表では認められにくい状況です。QCM-Dを使用した文献は年々増加
しており、QCMで国際的に認められる結果を出すにはD値の測定が必須となっています。
1
2
Q C M - D は Dファクターを 用 いて、
い
粘 弾 性 の 高 い 試 料で も、正 確 な 質 量 を 算 出 することができます
【参考文献】
Fant C., Elwing H., Höök F.
The Influence of Cross-Linking on Protein-Protein Interactions in a Marine
Adhesive: The Case of Two Byssus Plaque Proteins from the Blue Mussel
Biomacromolecules 2002, 3(4), 732-741
センサー
センサー
ΔD
増加
粘 弾 性・膜 厚 変 化
水 晶 振 動 子 セ ン サ ー は 電 圧 を か け ると 一 定 の 周 波 数
で 振動します。そこに 試 料 が のると、試 料 の 質量に応じて
周波数が下がります。ただし、溶液中で粘弾性の高い試料
を測定すると誤差が生じます。
Δf
減少
質量変化
Δ f 値の測定
∼
∼
ΔD値の測 定
振動中のセンサーの電流を切ると、振動が急激に減少しま
す。QCM-D技術ではこのエネルギー散逸量をモニターし、
Dファクター(D値)を得ます。粘弾性の高 い ( 軟らか い サンプ
ル)は 振 動を吸 収 するた め 、減衰はより早くなり、ΔD値は
大きくなります。D 値 によって粘 弾 性と膜 厚 の 変 化、つまり
構造変化を捉えることができます。
粘弾性の低い(硬い)
サンプル
粘弾性の高い(軟らかい)
サンプル
センサー
センサー
∼
∼
粘弾性の低い(硬い)サンプル
粘弾性の高い(軟らかい)サンプル
減少
増加
Time
Time
質量変化
センサー表面層の
と
構造変化
を 粘性 (kg/ms) 、弾性 (Pa) 、膜厚 (m) 、質量 (ng/cm 2)で定量算出できる唯一のシステム
分 子 量 3 0 0の低分子から細胞接着まで、ワイドレンジのQ CM - D 測 定
Frequency shit
Dissipation(E-6)
D_1:3
D_1:5
D_1:7
D_1:9
D_1:11
D_1:3
D_1:5
D_1:7
D_1:9
D_1:11
0 . 0 2 ℃の安定性と温度コントロール
T(℃)
40
30
オーバートーンによる7種の周波数測定
QCM-Dではセンサーの基本周波数(4.95MHz)を1, 3, 5, 7, 9, 11, 13倍と奇数倍で発振
(オーバートーン)させ、
各周波数のΔf 値とΔD 値をリアルタイムに取得します。
QCMは発振周波数が高いと高感度、低いと感度を下げた測定を行うことができる
性質を利用して、分子量300程度の低分子の吸着から細胞の接着までワイドレンジ
で測定することができます。
Time(h:min:s)
温度変化によるf & D 値の推移
20
安定したQCM測定で重要なパラメーターの
10
ΔD3 (10-6)
190
Δf3 (Hz)
巨大分子吸着例
低分子吸着例
分子量2 3 9 . 8 5 の 1 1 -アミノ-1 -ウンデカン
チオール ( C 11 H 2 6 C lNS) の 吸 着 測 定
バクテリアの 吸 着とバイオフィルム形 成 解 析
Bacterium
Slime production
EPS
Conditioning Initial attachment
layer
測定中の温度変化によるドリフトが起きるよう
0
-20
180
で は 本 来 の 挙 動 を 測 定 することは 不 可 能
-40
170
で す。2 0 ∼ 3 0 ℃ の 温 度 域で サンプル 1 ℃ の
-60
▲ 金表面へのムチンの吸着測定
ひとつに温度安定性があります。
160
-80
-100
150
-120
140
温度変化につき、約8HzものΔf値(振動数)の
変動が生じます。
-140
約8Hzの変化はサンプルによっては、質量変化
1 4 0 n g/cm 2も誤 差 が 生じる事 になります。
130
0
5
10
15
time(min)
20
フローモジュール内部
フローモジュールでは、サンプル溶液はジグザ
グの流路をフローする間に温度制御されます。
温度変化によるf&D値の推移
センサーに導入されるサンプルは温度勾配
がないようにフローモジュールはデザインされ
温度を3段階(23.7℃→26.5℃→28.7℃)に変化
させ たとき のグラフで す。長 時 間 に 渡って
安定して温度制御されています。標準ソフト
ウェアで温度変化をプログラム制御する事も
ています。
この時の温度精度は±0.02℃でコントロール
されていますので、温 度 変 化 によるノイズ・
ドリフトは無く、安定測定を実現しています。
できます。
3
00:00
05:00
10:00
Time (Min:Sec)
15:00
20:00
H. Green, Dept. Of Physics & Measurement Technology, MSc Thesis, 2001
4
Case1 構造変化を捉える重要性
Case2 予測不能な吸着挙動
①ベースラインをとる
QCM - D
f値
D値
軽い
厚い
②サンプルが吸着する
薄い
①ベースラインをとる
D値
軽い
厚い
③リンス
重い
従来型QCM
軽い
厚い
吸着物の積層
重い
構造変化
②サンプルを導入
質量変化
吸着量(Δf値)は同じでも、センサーによっては吸着状態が
異なります。(右図の上と下)
QCM-DではD値によってその吸着状態を構造変化で捉える
ことで、分子がセンサーにどのように吸着しているか、右図
の図解のようなイメージモデルを得ることができます。
f値
D値
構造変化
重い
f値
質量変化
構造変化
吸着量(Δf 値)は同じですが、
吸着状態はまったく異なります。
③リンス
質量変化
吸着状態の違いを
構造変化で測定できます。
予測できなかった挙動も、
Δf値とΔD値から 何が起こったかを解明できます。
QCM - D
サンプル導入
リンス
薄い
質量変化と構造変化で、基材とサンプル吸着、サンプルの積層を解読します。
サンプル導入後、定常状態になりますが、そこから(
部)さらに質量増加が起こる2段階の反応になっています。
D値も同様に2段階の吸着反応が起こっており、2段階目の方が厚くなっていることがわかります。さらにバッファーで
リンスした後、
f値もD値も1段階目の吸着状態に戻ることから、
2段階目の吸着はサンプルの積層であることがわかります。
薄い
吸着状態の違いは検出されません。
Δf値の挙動からは、何が起こっているか読み取れません。
従来型QCM
①
f値
?
f値
軽い
軽い
?
②サンプルを導入
質量変化
質量変化
or
何が起こっている?
吸着量の情報には限りがあります。
別手法での検討が必要です。
従来型QCMでは吸着量(Δf値)しか求めることができません。
そのため吸着する量を求めることはできても、
どのように吸着
しているかイメージモデルを得ることは不可能です。
重い
重い
QCM-D測定事例
その他の事例
ΔD (10-6)
NalO 4 処理
4
-20
12
10
-40
8
6
-60
4
-80
左の図はムラサキ貝の粘着性タンパク質(Mefp-1)をセンサーに吸着させた後、過ヨウ
素酸ナトリウム(NalO 4 )で処理した測定事例です。
QCM-Dでは粘着性タンパク質が吸着した後、NalO 4 によって、膜がつぶれていることを
測定データから直接読み取る事ができます。
2
0
20
40
time(min)
60
80
参考文献
Höök F., Kasemo B., et.,al,
Variations in coupled water, viscoelastic properties and film thickness of a Mefp-1 protein film during
adsorption and cross-linking: a QCM-D, ellipsometry and SPR study,
Analytical Chemistry, 2001, 73, 5796-5804
● タンパク質の凝集
● 高分子の多重積層膜
0
16
14
5
脂質2重膜の形成
frequency(Hz)
0
● ポリマーブラシ
●タンパク質相互作用
● ポリマーの吸脱着
その他の事例
リピッドベシクル
Dissipation(10 - 6 )
Δf (Hz)
0
リンス
QCM-D測定事例
タンパク質の吸着と架橋
-100
サンプル導入
質量変化だけでは質量増加が2段階になっていることは読み取れますが、
どのようなことが起こっているか解読することはできません。
0
-20
0
-40
0
-60
3
2
水を多く含むベシクルが固液界面に吸着して脂質2重膜にな
る際、内包水をリリース(ラプチャ)する過程をΔf値では質量
変化、ΔD値では膜厚の変化で捉えることが可能です。
QCM-Dでは吸着状態を吸着量(質量)と膜厚を同時にリアルタ
イムで計測ができます。
1
0
0
-80
300
400
500
time(s)
600
700
-1
300
400
500
time(s)
600
700
参考文献
Ralf Richter, Anneke Mukhopadhyay, and Alain Brisson
Pathways of Lipid Vesicle Deposition on Solid Surfaces: A Combined QCM-D and AFM Study
Biophys J. Nov 2003; 85(5): 3035-3047.
6
QCM-D
Case3 正確な吸着量を定量する
吸着物がソフトな場合、Δf 値だけでは吸着量が定量できません。
QCM-D
D値
f値
f値
軽い
厚い
①
構造変化
構造変化
質量変化
左のグラフはQCM-Dを使用してオーバートーン させた時のf値と
D値の変化です。
吸着物の粘弾性が高くやわらかい場合、オーバートーン(発振周波
数の違い)によりΔf値の変化量が異なる結果になり
( 印)、正確
な吸着量を求めることができませんでした。
D値
②
発振周波数により吸着量(Δf 値)が異なります。
※
洗浄中に汚れが膨潤する過程をD値の構造変化で検出
③
質量変化
厚い
軽い
Application Example
※オーバートーンについての詳細は次のページをご参照下さい。
洗剤を導入
重い
吸着質量
水でリンス
薄い
汚れとしてトレオレインをスピンコートでコーティングした
QCM-Dセンサーで、台所洗剤の洗浄評価を行いました。
重い
正確な定量を実現した粘弾性解析
洗剤の導入直後、洗剤の付着による質量増加
(f値の減少)と膜厚増加(D値の増加)が見られます。
② 汚れの膨潤
洗剤の吸着後、質量と膜厚の急激な増加が見ら
れ、特に膜厚を表すD値の増加が見られます。
これ は 洗 剤 が 汚 れ に 浸 透して、汚 れ を 浮 かし
膨潤している状態を表します。
③ 汚れが落ちる
更に時間が経過すると質量も膜厚も同時に減少
し汚れが落ち始めます。
吸着質量
薄い
サンプル導入
① 洗剤の付着
● 複数のΔ f
︶2
ng/cm
解析に必要なパラメータ
値
洗浄解析に必須!
︵
● 複数のΔD値
センサー上の溶液を入替え可能なフローモジュール
サンプル導入
1. サンプルA導入
フロー
2. バッファーでリンス
3. サンプルB 導入
フロー
QCMで算出した吸着量には誤差が含まれています。
従来型QCM
吸着質量
Sauerbrey式による算出
f値
QCM-D
現在のQCM-Dシステムは、サンプル溶液をポンプで定量フローさせながら測定することを基本としています。
フローさせることでセンサー上の測定溶液を完全に入れ替えることができます。
QCM-D
QCM
︶2
ng/cm
質量変化
吸着質量
軽い
Additions
1回の測定で高精度に真のサンプル挙動を得る
多チャンネルで測定し、真のサンプル挙動を見極めます
︵
サンプル導入
重い
● Δf
値
7
ELM
QCM-D
ELM
22.4
21
7.3
5
質量 (ng/cm2)
1168
135
730
粘性(e-3 Nsm-2)
1.8
6
弾性(e4 Nm-2)
6.6
30
130
有機溶媒を広範囲に使用することができます
HellmanexⅡ 2%
実線はQCMより得られた f 値をSauerbrey式によって
算出した吸着量です。点線はQCM-Dで測定したΔf 値
とΔD値から、粘弾性解析をして得られた吸着量です。
Toluene
エリプソメトリーによる検証
QCM-D
従来型QCMでは困難だった有機溶媒が使用できます
液中基板に接着しているタンパク質の架橋反応をエリプソメーターと
QCM-Dで測定しました。膜厚変化量はほぼ一致することが報告されて
います。同時に、QCM-Dでは接着タンパク質層の粘性や弾性変化値
も求めることができ、より詳細な分子の解明ができます。
対応薬剤
Ethanol
Hexane
NH4O4 30%
H2O2
その他の事例
架橋後
Additions
Sauerbrey式を使用すると、
正しい膜厚は算出できません。
QCM-D測定事例
架橋前
QCM-D
Chemical
サンプル導入
算出に必要なパラメータ
膜厚 (nm)
フロー
Dimethyl sulfoxide(DMSO)
●タンパク質/DNA
● ポリマー
Dimethyl formamide(DMF)
従来型QCMはサンプルの周波数依存による影響が不明でした
参考文献
「Sauerbrey式による算出では誤差が生じ、QCM-D法では正確な吸着量算出が可能である」文献報告
Höök F., Kasemo B., et., al,
Variations in coupled water, viscoelastic properties and film thickness of a Mefp-1 protein film during
adsorption and cross-linking: a QCM-D, ellipsometry and SPR study,
Analytical Chemistry, 2001, 73, 5796-5804
30%
従来型QCMは使用する水晶振動子が持つ固有の基本振動数のみで
発振させて測定していました。
QCM-Dでは水晶振動子が奇数倍で発振する性質(オーバートーン)を
利用して基本周波数(5MHz)を1倍(5MHz)、3倍(15MHz)、5倍(25MHz)、
7倍(35MHz)、9倍(45MHz)、11倍(55MHz)、13倍(65MHz)の7種類の
周波数で発振させ、それぞれのf値とD値を同時に測定できます。
従来型QCMでは有機溶媒でセンサー部材が溶けるとの報告あり
QCM-Dでは、高耐性の送液チューブや0ringを用いることができるため、
さまざまな有機溶媒の反応を測定することができます。
エタノールやトルエン、DMSO(Dimethyl sulfoxide),
DMF(Dimethylformamide)など使用できます。
有機溶媒にしか溶けない化合物の結合反応を測定できます。
8
多角的解析を実現するモジュールラインナップ
Omega Auto / E4 / E1のプラットフォームに乗せかえるだけで多彩な測定を実現
エリプソメトリーモジュール
ウィンドウモジュール
QCM-D+エリプソメトリー
QCM-D測定+顕微鏡観察+光照射
QCM-D測定(Wet Mass、粘弾性)+エリプソメトリー(Dry Mass、光学的膜厚)
QCM-D測定+顕微鏡観察+光照射
同一センサーをQCM-Dとエリプソメトリーで測定&解析
ウィンドウモジュールはセンサー反応面の真上にガラス窓がついています。ガラス窓から
センサー反応面を顕微鏡観察することが可能です。ガラス窓を利用してセンサー反応面に
光を照射することが可能です。特定波長で反応するポリマーをセンサーにコーティングし
ておき、光照射でポリマーがどのように変化するかリアルタイムにモニターできます。
QCM-D
QCM-D
QCM-D
エリプソメトリー
◀ウィンドウモジュール内部
光源
エリプソメトリー
エリプソメトリー
UV照射ができるウィンドウモ
光照射
ジュールを用いて、「光応答
ガラス窓
性ポリマー」の膨潤と収縮反
入口
から詳細に解析できます。
脂質ビシクル
タンパク質
(ストレプトアビジン)
エリプソメトリー
(Ψ, Δ)
応を膜厚、粘弾性、質量変化
出口
脂質二重膜
センサー
膨潤
R. Richter and S. Stahl at CIC biomaGUNE, Spain, in collaboration with Q-Sense AB.
吸着分子層の水分含有量を算出
QCM-Dセンサー
(Δf, ΔD)
UV
照射
QCM-D質量=Wet Mass(水+分子) / エリプソメトリー質量=Dry Mass(分子のみ)
上グラフのすべての測定においてQCM-Dの方が大きな値を示してい ま す。さら に 水 分 子 を 多く
持 つ サ ン プ ル ほ ど エリプ ソ メトリーとの差異が大きいです。
エリプソメトリーは光学的な測定技法なので水分子の挙動は検出できません。
込み膜粘弾性は向上
グポリマーとして実用
水中に存在しているタンパク質などは水分子がカップルした状態で存在しています。
化がされています。
QCM-Dは水分子を含んだタンパク質の質量を測定しています。
電気化学測定モジュール
温湿度モジュール
QCM-D測定(質量・粘弾性・膜厚)+電気化学測定
温度・湿度を高精度コントロール
QCM-Dセンサーを作用電極と
オープンモジュール
広域温度モジュール
極微量10μLから測定
4∼150℃ 広域でQCM-D測定
特殊メンブレンからの蒸気で湿度
を段階的にコントロールでき、湿
度(0, 11, 33, 75, 97,100%)
と温度
(18-65℃)を自在に可変できます。
ポリマー、セルロースの膨潤解析
などに応用されています。
して電気化学反応を質量変化
と粘弾性変化で評価できます。
コンダクティブポリマーを電気
化学でセンサーに固定化する
1 0 μLで行うレオロジー粘 性測定
高 分 子 の 粘 弾 性 解 析 、分 子 の
吸脱着と温度依存性の解明へ
高温・低温で活性化する吸着分
子の定量測定が可能です。温度
応 答 性 分 子 の 機 能 解 明 や ポリ
マーの 物 性 解 明 に応 用されて
います。
こともできます。
膨潤反応(膜厚・粘弾性増加を評価)
Azurin
CuII/Cul
SAM
Au
Fleming et al Langmuir 2008
QCM-D測定
周 囲 の 水 分 子 を 取り
します。光スイッチン
QCM-D(Wet Mass) の意味
アズリンの電気化学的反応吸着量と
サイクリックボルタモグラム
ポリマ ー 膜 は 膨 潤し
電気化学測定
低湿度
高湿度
タンパク質など貴重な
サンプ ル の 測 定 に 有
効です。
ピペットで滴下するだ
けで 簡 単 に 測 定 可 能
で、シンプルなバッチ
式モジュールです。
J Phy s D Appl Phy s iol. 1984; 17; 225-230. James et al.
PTFEフローモジュール
作用電極
: QCM-Dセンサー
Thickness(nm)
100%
97%
Air humidity
11%
33%
53%
75%
11%
(金、白金、銅、銀、チタン、ステンレス等)
対抗電極
: 白金
参照電極
: 銀ー塩化銀、各種対応可能
サンプル量 : ∼600μl
フローセル : テフロン製
お持ちのポテンショスタットが接続できます。
ポテンショスタット接続例
9
バキュームホルダー
Time(min)
PTFEモジュールは、溶液に触れる部分
はフッ素系材料の み の た め、従 来で
は困難だったサンプルでも測定がで
きるようになりました。
真 空 / 高 圧 環 境 下で のガス吸
脱着測定ができます。
におい成分の吸脱着反応、排気
ガスの触媒反応測定などに応用
可能性があります。
A C h a l me rs ‒ Q- S e n s e s tu dy, 2 0 0 7 , To b e p u b l i s h e d
10
カスタマイズも
できる
50種類以上 のセンサーラインナップ
金属系
ステンレス
銅
腐食解析や機能性塗料の開発に
粘土の水膨潤やEQCM-D解析に
日常 製 品 に 多く使 用されているス
テンレスの 腐 食 やタンパク質 など
の 吸 着 解 析 に使 用 することができ
ます。また自己修復など機能性を持
った塗料の開発への利用が期待さ
れています。
銅センサーはプラスにチャージしており、粘土(モンモリロナイト)
を 吸 着します。この 際 、温 度 を 変 化 させ て水 膨 潤した 粘 土 層 の
粘性や膜厚を解析することが可能です。
また銅センサーはEQCM-Dのセンサーとしても使用されています。
洗剤やバイオセンサーの開発に
SiO 2 センサーを半導体基板と見立
てて、有機ポリマーの吸着を解析す
ることができます。SiO 2 センサーに
レジストポリマーをコーティングし
て現像液を流し、エッチングレートと
ポリマーの 湿 潤を解 析した 事 例も
あります。
従 来、ガラスの 代 替えとしてSiO 2
センサーが使用されていましたが
ガラス(ボロシリケート、ソーダラ
イム)センサーが発売になりました。
セン サ ー をガラス 容 器 や ガラス
基 板 に 見 立 てて、洗 剤 や バ イオ
センサー、液晶テレビ基材の開発
に利用されています。
アモ ルファスフル オロ ポリマ ー は
デュポン社が販売しているテフロン
の一つです。テフロンは吸着しにく
い表面として利用されていますが、
そこに吸着する量を定量することが
可能です。テフロン製のチューブ内
壁面の処理などの応用に期待され
ています。
Qtoolsでの粘弾性解析
金表面のムチン吸着反応
粘弾性モデルから
膜厚、粘性、弾性の定量算出
粘弾性解析
Qtools
Input パラメーター:
細胞接着や抗菌コートの開発に
● 複数のΔf 値,
ポリス チレン は 培 養 シャーレ や
日常用品に使用されています。
ポリスチレンセンサーを使用して
細 胞 接 着 の 解 析 や 抗 菌コートの
評価を行うことができます。
● 吸着膜の密度
その他
セルロース
従来型解析 Sauerbrey式
ポリスチレン
ポリマー
テフロン製品への吸着解析
液中・粘弾性の高いサンプルの場合
ガラス
半導体基板への分子の吸脱着解析
スフルオロポリマー
アモル
アモルファスフルオロポリマー
液中でのQCM測定値の正確な解析には、粘弾性を考慮したデータ解析が不可欠です。
また、サンプルによっては周波数依存性があり、複数の周波数を用いたデータ取得が必須となります。
定量的な評価
無機系
SiO 2
QCM-Dデータの評価方法
ΔD値
● 溶媒の密度と粘性
ハイドロキシアパタイト
粘弾性解析必須
バイオエタノールや機能紙開発に
生体分子との相互作用解析に
セルロースはバイオエタノールの原
料として注目されています。セルロー
スセンサーを用いて分解効率やその
過程をQCM-Dで測定できます。
また、セルロースをコーティングする
手法も用意しておりますので、様々な
処理をしたセルロースセンサーを作
製して機能解析ができます。
骨や歯の主成分であることから、
バイオマテリアルに広く応用化さ
れています。
色素の吸着、アパタイト表面と生体
分 子 や 洗 浄 剤 等 へ の 応 用も進ん
でいます。
資料御提供
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
李 承桓 様
20nm
アパタイトナノ層
あるため、粘弾性モデルを使用する必要がある
R: C r
G:O
B: C a
RGB像
資料御提供
国立研究開発法人 物質・材料研究機構
竹口 雅樹 様
3nm Pt
QCM-Dセンサーは金属をスパッタコート、ポリマーをスピンコートして、
目的の表面素材にカスタマイズ可能です。
カーボンセンサーにPtをナノパターニングさせることで実際の燃料電
池電極をセンサー上で再現して解析ができます。
定性的な評価
ΔD-Δf プロット
プロットはX軸にf値、Y軸にD値を取り、サンプル間でf値におけるD値の変化量
を比較ができます。
グラフの傾きが大きいほど吸着分子の粘性や膜厚増加率が高いと判断できます。
測定データですぐに解析できることからΔD-Δfプロットは論文などでも多用さ
れています。
カスタマイズ
(C/Pt)
燃料電池の腐食解析に
● D値が0以上
● オーバートーン間でΔf 値、ΔD値に差異が
Output:
d : 膜厚(m)
η: 粘性(G /ω), (kg/ms)
μ: 弾性(G ), (Pa)
100nm carbon
QCM-D sensor
PAA表面へのフィブロネクチン吸着
右のΔD-Δfプロットはフィブロネクチンを各pH(5.5、7、8.5)でポリアクリル酸
(PAA)をコートしたセンサーに吸着させた状態をQCM-Dにて測定。
pHが高い程、粘性や膜厚の増加率も高くなることがわかります。
pH-Dependent Immobilization of Proteins on Surfaces Functionalized
その他 センサー: アルミニウム、コバルト、マグネシウム、ニッケル、タンタル、ジルコニア、ナイロン、ポリエチレン、
11
ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ビオチン、His-tag 等々
by Plasma-Enhanced ChemicaVapor Deposition of Poly(acrylic acid) - and Poly
(ethylene oxide)-like Films Serena Belegrinou, et,. al. Langmuir 2008, 24, 251-7261
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多様なアプリケーション
QCM-Dで計測できないものはありません!
細胞の初期接着メカニズムを解明
④remodeling
13 cells/mm 2
増加
粘 性・弾 性・膜 厚
粘 性・弾 性・膜 厚
①
cell injection
③cell attachment,
spreading
色素増感太陽電池の開発に必
要 な 有 機 色 素と酸 化 チタンの
相 互 作 用 を 定 量 測 定 すること
ができます。
酸化チタンセンサーを用いて、
低分子の有機色素が酸化チタ
ンセンサ ー に 吸 着 する過 程を
質量、膜厚、粘性、弾性でリアル
タイムに計測できます。
顕微鏡
QCM-Dでは水晶振動子センサー表面に、バイオマテリアルとなるポリマーを成膜し、このポリマー表面
への細胞やタンパク質の接着を詳細に解析することができます。細胞懸濁液をペリスタリックポンプでセ
ンサー反応面に送液し、センサー表面への吸着反応を測定します。測定中はポンプ送液を停止し、顕微鏡
観察をしながら計測しています。
増加
QCM-Dで色素の吸着量と吸着状態を測定
色素増感太陽電池の開発
LEDライト
LEDライト
細胞
QCM-Dセンサー 37±0.1℃
QCM-Dセンサ
500 cells/mm 2
幅広く有機溶媒に対応
①
cell injection
③cell attachment,
spreading
②
cell adsorption
③ 細胞伸展
用いて、
「光応答性ポリマー」の膨潤と
収縮反応を定量的に計測
QCM-D水晶振動子センサー
スピンコートでセンサーに成膜
反応面を自由に修飾、
各種材料を成膜することができます
pNSp-NIPAAm
(フォトクロミック色素ニトロスピロピラン担持)
電解質
質量
横軸のΔFはマイナスが大きいほど質量が大きいことを示します。縦軸
のΔDは粘弾性及び、膜厚を示しています。細胞が基材に吸着し、粘弾
性を増加させながら伸展し、
リモデリングの挙動までを検出しています。
UV照射ができるウィンドウモジュールを
センサー表面は自由にカスタマイズでき
研究対象の材料をセンサー化できます
基盤
②
cell adsorption
増加
UV照射時のポリマー膨潤反応を定量計測
光応答性ポリマーの液中物性解析
膨潤
質量
増加
TiO 2センサー
導入する細胞数が多いと吸着と伸展の挙動は検出されますが、リモ
デリングは確認されません。顕微鏡観察像でも細胞のリモデリングは
確認することはできません。
UV
照射
色素
④リモデリング
酸化チタン
TiO 2センサー
■ QCM-D 、顕微鏡同時計測
PMSH (poly(MPC-co-2-(methacryloyloxy)ethylthiol)を
コーティングした センサ ー に は、細 胞 接 着 が 起
きないことを、QCM-D測定をしながら顕微鏡で確
認ができます。
【資料御提供】東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻 教授 高井まどか 様
Sensors and Actuators B: Chemical QCM-D analysis of material–cell interactions targeting a single cell during initial cell attachment
シランカップリング剤 自己組織化膜の吸着評価
1.ジメチルオクタデシルクロロシラン(C20H43ClSi)
分子量:347.09
使用センサーはSiO2やボロシリケートガラス等選択できます
2. ジクロロメチルオクタデシルシラン(C19H40Cl2Si)
分子量:365.51
透明導電膜
色素増感太陽電池の開発者であるグレッツェル教授の論文
【関連文献】
In situ investigation of dye adsorption on TiO2 films using a quartz crystal
microbalance with a dissipation technique
Phys. Chem. Chem. Phys., 2012,14, 9037-9040
洗剤の洗浄比較と洗浄プロセスの解明
界面活性剤の解析
ポリマー膜は膨潤し周囲の水分子を取り込み、膜粘弾性は向上します。
光スイッチングポリマーとして実用化されています。
【関連文献】 European Polymer Journal 44 (2008) 300-307
タンパク質の凝集過程を解明
アミロイドタンパク質のフィブリル化を解析
3.トリクロロオクタデシルシラン(C18H37Cl3Si)
分子量:387.93
フィブリル化
吸着
QCM-D測定
QCM-D測定
QCM-D測定
架橋化
D&Fプロット
D&Fプロット
D&Fプロット
各洗剤で洗浄
(従来QCM)
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(QCM-D)
(QCM-D)
(QCM-D)
有機溶媒中分子量の違うシランカップリング剤の吸着評価を
QCM-Dで実施しました。ナノ薄膜の膜厚・粘性・弾性を定量的に
算出しています。
Thickness, Voight, は粘弾性を加味した液中での正確な膜厚を
算出しています。一方Sauerbrey膜は従来のQCMで膜厚を算出
しており、
トリクロロシランの様に分子量が大きく粘弾性が高い
吸着膜では正確な膜厚を算出できません。
水でリンス
洗 剤 が 汚 れ をどのように 洗 浄 するの か 数 値 的 に 絶 対 値で 評 価
するため に用 いられています。
表面に多くの素材を持つQCM-Dセンサーを使用して様々な分野
の洗剤開発に利用されています。
● ガラスセンサー
● HAセンサー
● セルロースセンサー
→ 食器用洗剤、基板クリーニング
→ オーラルケア
→ 衣類用洗剤
QCM-Dはセンサー上 に吸 着したタンパク質 が 凝 集 、フィブリル 化
(繊維化)する過程を、質量変化や粘弾性で評価できます。
上(下)図はアミロイドタンパク質が繊維状にフィブリル化し架橋化
していく過程を測定したものです。フィブリル化しながら質量が急速
に増加しているのがわかります。同時にD値も上昇を示すので粘弾
性体に変化していくことが分かります。時間別にAFMで形状を確認
するとフィブリル化後に架橋して構造体を確認できます。
QCM-Dでは連続的に計測をし続けていますので、構造変化を高い
時間分解能で解析できます。
【関連文献】
Hovgaard et al. Biophysical Journal 93:2162-2169 (2007).
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