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カラオケ参加者の希望に対応する曲順生成支援システム
日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2014 ∼第23回 北信越支部シンポジウム &第 17回 人間共生 システム研究会∼ カ ラオケ参加 者 の希 望 に対応 す る曲順 生 成支援 シ ス テ ム Song order generation support system that corresponds to the desire ofthe user to participate in karaoke O小 石 澤 旺 史 , 畦原 宗之, 山田 耕一 Akihulllli Koishizawa, ⅣIuneyuki Unehara, Koichi Vhmada O長 岡技術科学大学 Nagaoka U五 w℃ rsty of TechnO10gy Abstract:The paper proposes a karaoke track Order generation support systeln that reflects the desire of several users.The system performs a distance calculation Ofthe feature vectors to deternline the music to be presented.The system uses the music information such as,サ riCS,lnstrument,artists,genre and sales year.These information are used as attributes ofthe feature_vecton 1.は じめ に 現代娯楽 の一つであ るカラオケは 自身 の歌 う楽 曲 を選択 ・ 歌唱す る,ま た相手が歌 う曲を聴 くとい う 行為 によ り,音 楽に対す る複数人 の嗜好 を送受信 し,互 いの嗜好情報を共有 できる場 である。嗜好情 報 の共有の利点はユー ザ間 の音楽に対す る好み の共 通点を発見す る ことや ,発 見 した共通点 と関連性 の 高 い楽 曲を歌 うことで,参 加者の気分 を高揚 させ る 事や楽 しませ ることができる しか し相手 の歌 う楽 曲が 自身 の好みに合 わない 等 ,情 報共有 の際 にユ ー ザ間 の嗜好情報 がかみ合わ ない場合 は多 く存在す る。またカ ラオケユ ー ザ の 中 には相手 の知 ってい る曲を推察 し,選 択す るといつ た,上 記 した利′ 点を作 り出そ うとす る者 も存在す る。本研究ではカラオケ参加者の希望を入力す る こ とで,参 加者が歌 うことが 出来 ,か つ グル ー プが希 望す る気分 に合 う楽曲を自動的に選択・ 提示す るシ ステ ムの提案 ,並 びに楽 曲を提示す るための計算手 法 の構築 を 目指す ハ↑ │サ ││ Ⅲ ▼ ↓ ▲↑ ワ ↓ I I■ ■ │■ ││ . 図 1.高 揚度入カイ ンタフ ェース に所属す る各 メンバー が歌 うことの 出来 る楽曲の リス ト (以 降,楽 山の リス トを レパー トリー と表 記 す る.)と グル ー プの歌 う環境情報 を入力 してある もの とす る。 環境 情 報 とは グル ー プ に所 属 す るメ ンバ ー の 人 数 ,グ ループ全体が有す る持 ち時間 ,メ ンバー の歌 う順番 の 4つ である。システムは さらに,入 力 さ れたメ ンバー の人数 と持 ち時間か ら各 メンバー が歌 うことので きる回数 (各 メ ンバー がその時 間内に歌 う曲数 )を 算 出 し,環 境情報 として加 えるもの とす る . 2.関 連研 究 梶 らの研究では強調 フ ィル タ リングを用いて種 プ レイ リス トを生成 したあ と,そ れ をユ ー ザの嗜好や 視聴状況 にマ ッチ ング させ るためにアノテーシ ョン を使用 している[1].梶 らは楽 曲の特徴量 として楽 曲 の歌詞 の TF・ IDFと 楽 曲情景 。鑑 賞状況 の 2つ を 採用 している.ま た渡辺 らは n7eb上 にある CDの レビュー 文か らキー ワー ドや楽由の 印象 を表す単語 (印 象語 )を 取得 し,取 得 したキー ワー ド,印 象語 を楽曲特徴量 としてい る 前者 の先行研究 の特徴量はユーザがアノテーシ ョ ンを入力す るためユー ザに負担が掛か つて しま う。 また後者 の先行研究はユー ザに掛か る負担 は少ない ものの,CDレ ビュー文は文章 自体が短 く十分なキ ー ワー ド,印 象語 を取得す ることは難 しい。 本研 究ではな るべ くユー ザの負担 を軽減す るため に Web上 に存在す る情報 と歌詞や 楽 曲周辺情報 と いつた もの を特徴量 として用いる。 . 3.2高 揚度 本 システムは 曲順生成 にお いて複数人 の意思や希 望 を反映 させ ,多 くの参加者 のカ ラオケに対す る満 足度 を向上 させ る楽曲を提示 できるよ うにす る。今 回は多 くの参力日 者 が気分を高揚 させ たい ,盛 り上が りた い とい う状態 と静 かに楽 しみたい とい う状態 の 2つ の気分に限定 させたパ ラメー タをグル ー プに入 力 して もらい,そ の状態 とマ ッチ ングす る楽 曲を各 参加者 の レパー トリー 内か ら提示す る。 この気分 の 上昇具合 を 「高揚度」 と呼ぶ こととす る ユー ザは図 1の よ うなグラ フ型 のイ ンタフェース か ら 1巡 ごとに歌 う気分 の加減 を入力す る。また 1巡 とは各 メンバー がそれぞれ 1回 ずつ 楽 曲を歌 唱 した時 とす る . 3.カ ラオ ケ 曲順 生 成 シ ス テ ム 3.1前 提条件 本研究におけるシステムには事前に対象 グル ー プ . . 3.3シ ステ ム概要 本 システムがユー ザに楽曲を提示す るまでの手順 ら手順 の 内 Step3,4の 詳細 z炎 錦雲落 iこ 魃 035 日本知能情報ファジィ学会 合同シンポジウム 2014 &第 17回 人間共生システム研究会∼ -第 23回 北信越支部シンポジウム Stepl.ユ ー ザはグル ー プが希望す る高揚度 をシステ ム に入力す る . Step2.シ ステ ム はあ らか じめ保持 している楽 曲に関 す る係数 の情報を元 に入力 された高 揚度 に近 い楽曲をグループの レパー トリーの 中か ら検 索 。抽 出す る Step3.抽 出 され た楽 山 ご とに類似 距離 の 計算 を行 い ,距 離 の 近 い 楽 曲同士 をユー ザ に提示す る Step4.提 示 され る楽曲を複数 とし,(だ い たい 3曲 ぐらい)各 メ ンバー は提示 された楽 曲のいず れかを選択す る Step5.提 示 され た楽 曲に対 し楽 曲選択 のための 計 算 パ ラメー タを調整す る。 . 4-4.類 似距離 の計算 について 類似距離 の算出にはベ ク トル 間 の類似度 を求める 尺度の 1つ である コサイ ン類似度 を用 い る.7.,72 を楽 曲の特徴 ベ ク トル とした場合 の類似度 は(1)式 によって算 出され る。 ε Os θ=続 ① . また楽曲組み合 わせの類似距離計算は歌 う順番 が 一番早 い メンバー を基準 とし,以 下 の手順で算出す る。 . 4.考 案 中の計算指標 ヽ パー のレ ー 各参加者 トリ 内から楽曲を抽出する 計算手法として,楽 由に関連する情報を特徴量とし た特徴 ベ ク トル を作成 し,こ の特徴 ベ ク トル の距離 で楽曲間 の距離 を計算す る.特 徴 ベ ク トルはユー ザ が歌 唱 。視聴す ることによ り気分 の変化に関連す る 情報 を特徴量 とした高揚度ベ ク トル と,楽 由の持 つ イメー ジに関連 した情報を特徴量 とした類似度ベ ク トルの 2つ を利用す る 銑 ∞上 詩4ζ 2乗 2憶 轟恥黙醜指 Step2.資 MAlと の 曲 劣 ,113参 瑾 纏 美 声 翫 ,す 讐 潜 準 翼 キ ー ノ Step3.舞 ン のつて の にStepl,2を ィ 持全 楽曲 琴 今 後 の予 定 本研究ではカ ラオケ参加者 が満足す る曲順 を生成 す る曲順生成支援 システムの構築 を 目的 として気 分 を盛 り上げる,静 かに楽 しむ とい う軸 で参加 者 の ニ ーズ に合 う楽 曲を選択す るための計算手法 の概要 を 提案 した。今後 の研究では楽 曲の高揚度 ベ ク トル の スカ ラ値変換 ,類 似度 ベ ク トル による距離計算 を行 い,結 果 の確認 を行 う。その後結果 を良 くす るため に重みづ けの検討 な どを行 う 良い結果が算出 され次第 ,実 験 を行 つて算 出手法 の優位性 の確認 を行 つてい く 5。 . 4-1.高 揚度ベ ク トル 高揚度 ベ ク トルの特徴量 として ,『 楽由のテ ン ポ』,「 楽 由の構成楽器数」,「 楽曲を知 ってい るか否 か」,「 前回歌われた楽 曲か否か」,「 前回選択 された か否 か」 を用 い ることを考 えている 楽曲のテ ンポの取得方法は WaveToneを 利用 し,手 動で入力す る.ま た楽 由の構成楽器数 は Web上 の楽譜販売サイ トにある楽譜説明文か ら取 得す る。ユー ザが楽曲を知 ってい るか否かは楽 曲周 辺 情報 (ア ーテ ィス ト名や年代等 )の 重複具合によ つて判断を行 う . . . 参考文献 [1]梶 克彦 平 田圭 二 長尾確 『状況 と嗜好 に関 す るアノテーシ ョンに基 づ くオ ン ライ ン楽 曲推 薦 システム』情報処理学会研究報告 .[音 楽情 報科学], 2004(127)33‐ 38,2014-12‐ 12. . [2]渡 邊岳志 服部哲 速水治夫 『楽 由のキーフ 4-2.類 似度ベ ク トル ー ドの類似度を用いたプ レイ リス ト作成支援 シ ステム』情報処理学会研究報告 .GN,[グ ルー プ ウェア とネ ットワークサー ビス]2011‐ GN‐ 類似度ベ ク トルの特徴量 として ,「 楽曲歌詞 か ら 得 るイメージ」,「 楽曲の構成楽器 パー ト」 を用 い る ことを考 えてい る 楽 曲歌詞か らのイメージ取得は歌詞内に含まれ る 季語 を用 い る。歌詞か ら単語 を抽 出 し,各 単語 がそ れぞれ季語 に該 当す るかのチ ェ ックをあ らか じめ手 動で行 つてお く。また単語 が季語か どうかを判定す る情報元 には現代俳句デ ー タベ ース [3]を 利用す る。また楽 由の構成楽器 パ ー トは 4-1節 の楽器数 と同様 に楽譜説明文 か ら取得す る 79(14),1‐ 6,2011‐ 03-10 . [3]現 代俳句デー タベ ース 季語 一覧 k‐ d前 p/kigaht」 五 囲1需発十 西 連絡先 畦原 . E‐ 4-3.楽 曲抽 出手順 本稿で提案す る楽曲の抽 出手順 を次に示す . ステム に登録 されてい る各楽 曲の高揚度 ベ ク トル をスカラ値 に変換す る。 Step2.グ ループが入力 した高揚度 と近い楽 曲か らラ ンキング順 にソー トす る Step3.メ ンバー の持 つ 楽 曲と他のメンバー が持つ 楽 曲 との類似距離 の計算 を行 う Step4.グ ループが入力 した高揚度に近 い楽 曲であ り,最 も類似距離 の近 い組み合わせ上位 3 組 をグループに提示す る楽 曲 とす る。 Step l.シ . . 036 宗之 mail:unehara@埼 S.nagaokaut,ac.jp