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秋葉原・内神田 :集積業種のパラダイムシフトと民間再開発

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秋葉原・内神田 :集積業種のパラダイムシフトと民間再開発
平成 19 年度 年末まちあるき
「秋葉原・内神田:集積業種のパラダイムシフトと民間再開発」
2007/12/28
駒井 知礼
秋葉原・内神田 :集積業種のパラダイムシフトと民間再開発
1. 秋葉原
2. 内神田
1.秋葉原
1-1 秋葉原史
■
秋葉原の名前の由来
1869 年(明治 2 年)暮れの大火を受け、明治天皇の勅命で現在の JR 秋葉原駅構内の地に勧請された「鎮火社」
を、江戸時代に火防(ひぶせ)の神として広く信仰を集めていた神仏混淆の秋葉大権現(あきはだいごんげん)が
勧請されたものと誤解した人々が「秋葉様」
「秋葉さん」と呼び、火災時には緩衝地帯となるよう空き地とされてい
た社域を「秋葉の原」
「秋葉っ原」と呼んだことに由来する。
■
これまでの経緯・傾向(電気産業→アニメ・ゲームなど娯楽産業)
秋葉原電気街は、かつて戦後 40 年以上にわたり、コンピュータや通信機器に代表される産業用電子機器や、テレ
ビやラジオに代表される産業用電子機器や民生用電子機器の卸売、近年では、アニメ・ゲーム・フィギアなど新た
な商品の小売業集積地として注目が高まっている。地域の歴史をみると、1890 年に鉄道が上野から秋葉原まで延長
される。当時秋葉原では旅客の取り扱いはなく、秋葉原貨物取扱所として鉄道輸送と神田川を利用した水上貨物輸
送との結節点であった。明治~大正時代に、交通の便の良さから卸売業が発達し、秋葉原駅付近に青果市場が設置
される。その後第二次大戦後、神田地区の闇市で当初電機学校(現在の東京電機大学)の学生のために販売してい
た真空管やラジオ部品など電子部品の店舗が総武本線ガード下に集まって、今日の電気街の基になったとされてい
る。さらにラジオ専門店だけではなく、家電販売店が立地し、ファミリーコンピュータの普及に伴って、各種コン
ピュータゲームソフトを取り扱う専門店が増えていく。ゲームソフトの専門店から、周辺関連小売店(アニメ・フ
ィギアなど)が増え現在に至っている。
■
近年のプロジェクト(詳細は「秋葉原駅付近の開発動向」参照)
・①秋葉原貨物駅、青果市場の遊休地利用検討、②都市再生本部による再開発緊急整備地域指定、③情報技術産業
を核とした世界的な IT 拠点開発計画立案などが重なり、駅前の貨物駅、青果市場跡地において、UDX をはじめと
する多くの大規模再開発プロジェクトが平成 13 年から平成 23 年を目安に行われる。オフィスビルからマンショ
ンまで用途多彩な計画となっており、周辺環境との連続性、再開発地域における来訪者属性の変化などに注目し
ながら秋葉原の拠点開発を評価してみよう。
・近年中央通りから一筋入った通りにおいてアニメ・ゲーム・フィギアなど新たな商品の小売店が集積している。
ビルにおいてどのような立地で店舗が集積しているのか?中央通りとの違いは何か?周辺との再開発エリアへの
人の流れはどのようになっているかなど、新たな業種集積と再開発による既成市街地の変化を観察する。
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平成 19 年度 年末まちあるき
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駒井 知礼
平成 19 年度 年末まちあるき
「秋葉原・内神田:集積業種のパラダイムシフトと民間再開発」
2007/12/28
駒井 知礼
2.神田
2-1.神田史
神田は、鍛冶町、紺屋町という地名が残っていることからも分かるように、職人町としての性格が強かった。
また江戸期の町地における土地利用は、三井家が江戸市中に多数所有していた町屋敷などが代表例で挙げられるが、
間口がせまく、奥行きの長い短冊状の敷地が基本である。そこで道路に面して表店、路地を挟んで裏長屋が作られ、
賃貸居住者が多く生活する場所となった。当時江戸の町地は稼ぐための場所として、低層高密な土地利用がなされ
ていた。一方でこの町屋は三井家などによってテナント管理(タウンマネジメント)が行われていた。その後明治
期ではこの地域は多くを、三菱会社が保持していたが、震災復興による区画整理をきっかけとし、宅地を借地・借
家人に分筆分譲し、現在のような敷地細分化された区割りを形成している。
2-2.神田の現況
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現在の区画の形成と不動産経営
戦後焼け跡残った宅地も、借地・店借の分筆が行われ、ますます土地の細分化が進んだ。不動産経営の面では、
中小ビルであっても地下の上昇にともない、賃料が自動的に上がる契約で特別なマネジメントも必要とされなかっ
た。バブル期には、オフィス需要を見込み、細分化、複雑化した宅地を一つにまとめてビル建設を進める動きもあ
った。そのような背景から中小のビルには、980 年~90 年ごろのオフィスブーム時期に、相続税対策として建設さ
れオーナーが1階で家業を行い、2 階から上をテナントに貸し、最上階に居住するというタイプが多い。また事業
をやめ、中小企業のオーナーからビルオーナー業へ転向したケースも多く見られる。
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都心ライフスタイルの変化(高度経済成長期以降)
震災以降、そして高度成長期以降は、都心では家業的な商売を継がず、サラリーマンとなるのが一般的となり、
郊外の住宅街から都心に通うというライフスタイルが強くなり、都心での夜間人口、生活している人の人口の減少
が続いてきた。
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神田地域の抱える課題
・ 古くからの地場産業である卸売業、印刷関連業等の衰退、景気低迷による法人数の減少
・ オフィスビル化によるビル賃貸業の増加による夜間人口の流出
・ 家賃の低さ、空室率増加により、不動産経営がうまくいかずビルへの追加投資によるリニューアルが出来ない。
2-3.ポイント
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アート系産業×印刷業(地場)の相乗効果を期待した SOHO コンバージョンまちづくり
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高架下を利用した居酒屋集積空間
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平成 19 年度 年末まちあるき
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アフタヌーンソサエティ
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駒井 知礼
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