...

2008/8 JBAA 1/12 首都圏におけるビジネス航空の需要予測と必要な

by user

on
Category: Documents
11

views

Report

Comments

Transcript

2008/8 JBAA 1/12 首都圏におけるビジネス航空の需要予測と必要な
首都圏におけるビジネス航空の需要予測と必要な空港発着枠に関する予測
2008 年/9 月 日本ビジネス航空協会
本報告の目的、及び手法
わが国首都圏におけるビジネス航空の潜在需要を 2017 年までを予測し、それに対応した首都圏空港のビジネス航空発着枠について考察する。
ビジネス航空は近年主として欧米で著しい発展を遂げ、その効用が享受されている。
一方わが国も、益々グローバル化するビジネス環境においてその効用を欧
米と等しく共有するにも拘らず、首都圏では主として空港発着枠供給能力の制限によりその規模は欧米に較べ不釣合いに小さいのが現実である。
従って制限の緩和が望まれるが、それが実現した場合にどうなるかについて、これまでの制限下における実績の延長上で予測することは困難である。 従ってビジ
ネス航空先進国の中から、その地理的及びビジネス的環境や規模がわが国と類似した英国を選び、その実績と将来予測を踏まえて、わが国の将来需要予測を試
みた。 具体的にはロンドン地域 7 空港の年間離発着数の実績及びそれに基づく成長を想定し、それに両国のGDPの比率を掛け合わせてわが国首都圏におけ
る潜在需要とみなし、これを充たすに要する首都圏空港が供給すべき年間離発着枠を考察した。(表 1)
注:表1の項番(①②③・・・)は以降の詳細の解説の項番と一致している
ビジネス航空利用促進のたに必要な空港発着枠に関する施策
益々グローバル化するビジネス環境において、わが国、特に首都圏のビジネス航空需要は旺盛なものが見込まれ、現行の発着枠の割り振りでは対応が不可能で
ある。 少なくも以下 2 項目の実現が必要と考えられる。
1:羽田におけるビジネス航空に充てられる発着枠を漸増し 2011 年には空港容量の 3%程度とすること。
2 :遅くとも 2013 年には首都圏のビジネス航空に特化した空港を供用すること。(将来的には欧米同様複数の滑走路あるいは空港が必要)
2008/8
JBAA
1/12
表1
首都圏空港のビジネス航空需要予測と発着枠の必要供給量(~2017)
項番
①
②
③
年
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
B・A LON 地域総需要
:(発+着)数/年間
対前年増加率 4%
91761
95431
99249
103219
107347
111641
116107
120751
125581
130605
135829
B・A 首都圏潜在総需
要 :(発+着)数/年間
備考
日本と英国とのGDP比
145900
151736
157805
164118
170682
177510
184610
191994
199674
207661
215968
296000
296000
296000
341000
341000
407000
407000
407000
407000
407000
407000
1.59
羽田空港容量
:(発+着)数/年間
国土交通省の計画値
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
成田空港容量
:(発+着)数/年間
B・A
数
:(発+着)数/年間
200000
220000
220000
220000
220000
220000
220000
220000
220000
1003
1290
4440
10200
10200
12210
12210
12210
12210
12210
12210
1446
2200
2200
2200
2200
2200
2200
2200
2200
2200
2200
2449
3490
6640
12400
12400
14410
14410
14410
14410
14410
14410
0.5
0.7
1.3
2.2
2.2
2.3
2.3
2.3
2.3
2.3
2.3
143451
148246
151165
151718
158282
163100
170200
177584
185264
193251
201558
成田総発着枠
:(発+着)数/年間
B・A 羽・成 発着枠数
合計
B・A 羽・成発着枠数百分
率=100*⑦/(③+④)
B・A 供給不足分(羽・成)
=②-⑦
B・A 専用空港が供給す
る年間発着枠数
⑪
200000
羽田総発着枠
B・A
数
200000
FARNBOROUGH と同等
0
0
0
0
0
0
23400
23400
23400
23400
23400
B・A 発着枠数不足分(全
体)=⑨-⑩
凡例 B・A:ビジネス航空の略
2008/8
の空港
2017 年には専用滑走路
143451
148246
151165
151718
青字: 実績値、あるいは計画値
158282
163100
赤字:与件した値
JBAA
146800
154184
161864
169851
178158
の追加が必要
黒字:与件に基づく計算値
2/12
詳細の解説
① LONDON地域の需要予測
手法として、先ずロンドン地域に於ける 2007 年のビジネス航空の離着陸数の実績を求め、これに欧州全体の 2017 までの増率を掛け合わせて 2017 年までの予測
値を各年について求めた。 その基礎データは EUROCONTROL(注 2)が 2007 年に欧州のビジネス航空の現状と今後について特集したレポート(注 1: 以下、EUレ
ポート)から引用した。 このEUレポートは欧州域内のフライトプランから採取した生データに基づくものであるが、International Business Aviation Council(IBAC)のビ
ジネス航空を定義に従う事を目標として、データ処理を行っているので、その信頼度は評価できる。
ロンドン地域の実績としては、周辺の主としてビジネス航空が利用する 4 空港、と主として定期航空が利用する3空港、合計 7 空港のビジネス航空の出発数データ
(2007 年)をEUレポートから求めた。(表2)これによると 2007 年の総離発着回数は 91761 回である。
表2:ロンドン地域のビジネス航空利用の実績(2007)
主たる
ICAO
用途
Code
Airport
Total
Business
Business
Deps
Deps
Growth
/Day
/Day
2006/2007
%
Business
Busiest
Business
/Day
EGGW
LONDON/LUTON
163
42.4
13.80%
26%
72
ビジネス 航空
EGLF
FARNBOROUGH CIV
36
32.1
24.80%
90%
82
及びGA
EGLC
LONDON/CITY
122
18.3
5.70%
15%
35
EGKB
EGKB BIGGIN HILL
20
18.1
31.90%
89%
48
EGLL
LONDON/HEATHROW
659
3.4
-8.40%
0.5%
11
EGKK
LONDON/GATWICK
366
2.7
-5.90%
0.7%
11
EGSS
LONDON/STANSTED
283
8.7
14.00%
3.1%
24
定期航空
発合計/日
125.7
離発着数/年
91761
2008 年以降の欧州全域におけるビジネス航空について EUレポート(Appendix 1)で次のように予測している
2008/8
JBAA
3/12
・ 2017 までの欧州全域におけるビジネス航空の離発着数の年当たり増加率は 3.7~4.7%であろう
・ 2007 年の欧州全域におけるビジネス航空に使用される機数は約 3000 機であるが、2017 年には 4600 機になるであろう(退役をカウント)
これを受けて増加率を4%と仮定した計算結果が 表1・項番①の 2008 年~2017 年の予測値である。 検証として機数も同じく年 4%で増加すると仮定すれば 2007
年の 3000 が 2017 年に 4620 機となる、即ち離発着数の増加率 4%は機数の増加がそのまま離発着数の増加と見たケースであるので本報告ではこの値を与件とし
て採用した。
注 1 EUROCONTROL Trends in Air Traffic Volume 4 : More to the Point: Business Aviation in Europe in 2007
(http://www.eurocontrol.int/statfor/gallery/content/public/analysis/TAT4_290408_2.pdf)
注 2 The European Organization for the Safety of Air Navigation:
主な構成メンバーはEU加盟各国、ECAC (the European Civil Aviation Conference ) 、及び
NATO
②首都圏における需要予測
仮に空港制限が英国とわが国で同程度とした場合、わが国首都圏のビジネス航空需要がどうなるか、即ち潜在需要について、ロンドン地域の需要予測に
わが国と英国のGDP比を掛け合わせることで求めた。 “英国で享受されているビジネス航空の効用は、わが国では通用しない“とする理由が無いので
ロンドン地域の需要をそのままスライドして適用するとの前提である。
GDP比較については、International Monetary Fund 、World Bank 及び CIA World Fact Book
による 3 種類の数値があるが、いずれも大略等しい値で
あり、平均値は英国1に対して日本 1.59 であるので、これを採用し求めたものが表1・項番②の「B・A 首都圏潜在総需要」である。(Appendix 2)
③羽田空港容量
2007 年の羽田の空港容量(発着数)は年間 296000 離発着である。 この値は 2010 年に 4 本目の滑走路が設けられるまでは同じであり、2010 年には 55000 回が
追加され、2011 年は 341000 回、2012 年は 407000 となり、それ以降は一定である。
なお 2006 年の国土交通省の統計データによると実績値は 324050 回と容量値にほぼ等しいので以降の各年についても同様(容量値=実績値)と仮定した。
④成田空港容量
2007 年の成田の空港容量(発着数)は年間 200000 離発着である。 この値は 2010 年に 2 本目の滑走路が 2500mに延長されるに伴い 20000 回増えて 220000 回
となる。
その後の増加計画についても言及されているが、確定していないので、ここでは 2017 年まで一定とした。
なお 2006 年の国土交通省の統計データによると実績値は 190138 回と容量値にほぼ等しいので以降の各年についても同様(容量値=実績値)と仮定した。
2008/8
JBAA
4/12
⑤ビジネス航空必要発着枠数 羽田(表3参照)
2007 年の羽田におけるビジネス航空の離発着実績は 1003 回である。(国土交通省 ビジネスジェットの利用促進調査 報告書 28 頁より引用)。
JBAAが算出した実績データでは 2006 年と 2007 年実績の比は 1428/1110 であり、これに 1003 回を掛け合わせて 2008 年の 1290 回を求めた。
表3 ビジネス航空に必要な発着枠
羽田
成田
羽・成離発着
年
項番
着陸回数
離発着回数 着陸回数
備考
離発着回数 回数計
①
2003
483
966
480
960
1926
②
2004
567
1134
543
1086
2220
③
2005
554
1108
498
996
2104
④
2006
555
1110
498
996
2106
⑤
2007
714
1428
785
1570
2998
⑥
2007
1003
1446
2449
JCAB ビジネスジェットの利用促進調査報告 28 頁の値
⑦
2008
1290
2200
3490
⑥の値を⑤/④比でプロレータ。
⑧
2009
4440
2200
6640
・羽田は空港容量の 1.5%
・成田は空港容量の1%
⑨
2010
10200
2200
12240
・羽田は空港容量の 3%
・成田は空港容量の1%
⑩
2011
10200
2200
12240
・羽田は空港容量の 3%
・成田は空港容量の1%
12210
2200
14410
・羽田は空港容量の 3%
・成田は空港容量の1%
⑪ 2012~17
着陸数は JBAA データに基づく実績値。
(離発着回数は着陸回数の 2 倍)
2009 年については羽田空港容量の 1.5%に相当する 4440 とした。 これは 2010 年から空港容量の 3%(注)である 10200 とする立ち上がりの数値である。
この約 10000 回という数値は又別の意味を持っている。 即ちビジネス航空が本格利用できる空港の最低条件として、昼間帯12 時間の各時間帯に離着陸各々1 回
の枠が必要との当協会の見解であるが、その場合一日当たり24(=2*12)回, 年当たり8760回(=24*365)/の枠が必要となる。
更にEUレポートの時間分布
分析にて、英国の実績として夜間帯に昼間帯の 15%の発着が行われているので、これを加味すると年間 10074 回の発着枠が必要となるのである。
2010 年以降は各年空港容量の 3%(注)とするので、空港容量の増える 2012 年以降は 12210 回となる。
2008/8
JBAA
(注)
3%については⑧項を参照。
5/12
⑥ビジネス航空 必要発着数 成田(表3参照)
2007 年の成田におけるビジネス航空の離発着実績は 1446 回である。(国土交通省 ビジネスジェットの利用促進調査 報告書 28 頁より引用)。 これを基に羽田
と同様な手法で 2008 年の 2279 回を求めた。 この値は空港容量の約 1%に相当するものであるが、成田については 2017 年まではこの値に固定した。 その理由
は、成田は 24 時間空港ではないこと、ならびに将来の拡張性が限定されており、ビジネス航空に必要なスポットや FBO 施設の展開の見通しが立たない、ビジネス
航空に求められる時間効率が得られない等である。 但し現在欧州で行われているビジネス航空と定期航空との接続や最近増えている大型機材への対応からは
貴重な存在である。
⑦ビジネス航空 成田・羽田発着数合計
この項は成田・羽田でビジネス航空に供用される発着数の合計で、⑤と⑥の単純合計である (⑦=⑤+⑥)
⑧ビジネス航空の羽・成発着枠占有率
この項は⑦成田、羽田が供給する年間の総発着枠のうち、ビジネス航空に何%が供給されるかを示すものである。 表4に 2007年の値を都市圏ごとに比較して示
すが、ビジネス航空の離発着は首都圏が 2449 回行われているに対してロンドン圏で 91761 回、パリ圏で 59641 回が行われており、圏内空港総離着陸数のそれぞ
れ8%及び7%を占めている。
ビジネス航空が総理着回数に占める%は首都圏で 0.48%、ロンドン圏 7 空港で8%、パリ圏 3 空港で7%と大きな差がある。
HEATHROW、 GATWICK、 CH DE GAULLE、 ORLY 等定期航空専用空港でのビジネス航空の離発着回数は羽田や成田と同じようなオーダーとなっているが、百
分率から言えばむしろ羽田や成田より低い値となっている。 それはわが国には無いビジネス航空用の空港が同じ圏内にあって、そこで 75 倍とか 54 倍の数のビジ
ネス航空を捌いている為であり全く事情が異なる。
2008/8
JBAA
6/12
表 4 ビジネス航空発着回数及び全体に占める百分率(日本及び欧州)
空港の主た
る用途
Airport
Total
Business
Deps
Deps
/Day
/Day
Data Source
首
都
Business Growth
%
2006/2007
Business
Busiest
Business
Total
Business
(Deps+Arvl)
(Deps+Arvl)
/Day
/yr
/yr
JCAB ビジネスジェットの利用促進調査 28 頁
B.A + GA 空港で扱われたビジ
羽田
444
2.7
28.6%
0.44%
1,003
324,050
ネス航空の量は定期航空用港
成田
260
4.0
57.6%
0.83%
1,446
190,138
で扱われたビジネス航空の量
0.48%
2,449
514,188
の何倍か?=0
定期航空
圏
2 空港合計
4.1
Data Source
Eurocontrol Report
LONDON/LUTON
163
42.4
13.8%
26.00%
72
30,952
119,046
FARNBOROUGH CIV
36
32.1
24.8%
90.00%
82
23,433
26,037
ン
LONDON/CITY
122
18.3
5.7%
15.00%
35
13,359
89,060
ド
EGKB BIGGIN HILL
20
18.1
31.9%
89.00%
48
13,213
14,846
ン
LONDON/HEATHROW
659
3.4
-8.4%
0.50%
11
2,482
481,070
LONDON/GATWICK
366
2.7
-5.9%
0.70%
11
1,971
267,180
LONDON/STANSTED
283
8.7
14.0%
3.10%
24
6,351
206,590
1,649
125.7
91,761
1,203,829
ロ
B.A + GA
圏 定期航空
Remarks
B.A + GA 空港で扱われたビジ
ネス航空の量は定期航空用港
で扱われたビジネス航空の量
の何倍か?=75
7 空港合計
8%
Data Source
Eurocontrol Report
パ B.A + GA
LE BOULGET
91
80.2
8.1%
88.0%
202
58,546
66,530
B.A + GA 空港で扱われたビジ
リ
CH DE GAULLE
757
0.9
-10.2%
0.10%
8
657
552,610
ネス航空の量は定期航空用港
ORLY
325
0.6
55.5%
0.20%
8
438
237,250
で扱われたビジネス航空の量
3,298
81.7
59,641
856,390
の何倍か?=53
圏
定期航空
3 空港合計
2008/8
7%
JBAA
7/12
次の表5は表 4 と類似したデータを米国及び香港についてまとめたものである。 ここでの Data Source は表 4 の EU レポートとは異なり、"Worldwide Airport Traffic
Report 2006 ACI"を引用した JCAB ビジネスジェットの利用促進調査 31 頁であるので、ビジネス航空の離発着回数や、百分率を表 4 の値と並べて比較することに
意味はないが、(appendix 3 参照) 表 5 の中での比較は可能である。
NYC 圏(圏内にビジネス航空用空港のある)の定期航空用 3 空港の GA 機等百分率は
3.1%であること、又一方 香港(圏内にビジネス航空用空港の無い)の GA 機等百分率は 4.97%と NYC 圏より約 2%高いことが判る。 更には JCAB ビジネスジェ
ットの利用促進調査 31 頁においてニューヨーク圏、ロンドン圏、及びパリ圏の主として定期航空が利用する 8 空港におけるビジネス航空が総理着回数に占有率が
約3%であることから 2010 年以降の羽田については空港容量の 3%をビジネス航空枠とした。(3%の説明を本文に合わせる)
表 5 GA 機等発着回数及び全体に占める百分率(米国及び香港)
Data Source
都市圏
空港の主たる用
途
B.A + GA
NYC 圏
JCAB ビジネスジェットの利用促進調査 31 頁
Airport
Total
Business
Deps
Deps
/Day
/Day
%
Business
Business
Total
(Deps+Arvl)
(Deps+Arvl)
/yr
/yr
ティータボロー
269
196,130
モーリスタウン
177
129,000
ウエストチェスター
200
145,872
JFK
518
13.1
2.53%
9,556
378,389
ニューアーク
609
19.7
3.24%
14,376
444,374
ラガーディア
548
19.7
3.60%
14,390
399,827
3 空港合計
1,675
52.5
3 %
香港
397
19.7
5 %
14,417
290,107
定期航空
香港
定期航空+B.A +
GA
⑨ビジネス航空 供給不足分(羽田・成田)
この項は②で求めたビジネス航空首都圏潜在総需要から、⑦羽田・成田発着数合計即ちビジネス航空に割り当てられた供給を差し引いた、需給差即ち供給不足分
である。
2008/8
(=②-⑦) 此処からは羽田に於けるビジネス航空占有率 3%では潜在需要に遠く及ばない。
JBAA
8/12
⑩ ビジネス航空用空港が供給する年間発着数
羽田と成田だけではビジネス航空の潜在需要を充たすことが出来ないと予測されることから、又航空会社との共用の場合、それがゆえに発生する非効率を考える
と、首都圏にビジネス航空用空港が他国と同様に必要である。
ロンドン地域でこれに相当するファンボロー空港(2440m 滑走路 1 本)ではその 90%がビジネス航空に使用されており、ビジネス航空が年間では 23400 回離発着
している。
年間を通じてピーク値(82)で運用した場合は、約 60000(=82*2*365)回が可能であるが、実態的にはビジネス航空の場合、時間帯・曜日・季節による
変動が多いためこのような結果になっている。
これに準じて首都圏のビジネス航空に特化した空港は容量を 23400 回と与件し、遅くも 2013 年に供用されることとして、需要と供給の関係を次ののグラフで図示し
た。 これを是とする限り、このような実現可能な対策を講じても、なお潜在需要を満足するには程遠い。
以上
2 5 0 0 0 0
ビ ジ ネ ス 航 空 首 都 圏 潜 在 需 要
2 1 5 9 6 8
2 0 7 6 6 1
1 9 9 6 7 4
2 0 0 0 0 0
1 9 1 9 9 4
1 8 4 6 1 0
1 7 7 5 1 0
1 7 0 6 8 2
1 6 4 1 1 8
1 5 7 8 0 5
1 5 1 7 3 6
1 5 0 01 04 05 9 0 0
首都圏総供給
1 0 0 0 0 0
5 0 0 0 0
3 7 8 1 03 7 8 1 03 7 8 1 03 7 8 1 03 7 8 1 0
2 4 4 9
3 4 9 0
6 6 4 0
1 2 4 0 01 2 4 0 01 4 4 1 0
0
2007
2008/8
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
JBAA
2015
2016
2017
9/12
Appendix 1 欧州におけるビジネス航空の成長率予測 に関する EU レポート の記述抜粋
EUROCONTROL Trends in Air Traffic /Volume 4 More to the Point: Business Aviation in Europe in 2007
Page 6 よりの抜粋
”The European fleet of business aircraft has grown strongly in the last two years to around 3,000 airframes. In particular, deliveries at the high
end of previous forecasts, coupled with transfers onto the European registers have resulted in nearly 70% more European-registered business jets
than 2 years ago.
By looking at a range of published forecasts, we estimate that the fleet will grow to around 4,600 by 2017. If air taxi operations
do, as expected, grow strongly on the back of very light jets, then 2,200 additional flights/day over 10 years is possible which would be a
contribution of around 0.8 percentage points/year to total growth in traffic of 3.7%-4.7%/year.”
Appendix 2 GDP 2007 年
GDP
International Manetary
Fund
World Bank
CIA World Fact
Book
日本
4383762
4376705
4384000
英国
2772570
2727806
2773000
1.581118601
1.604478104
1.58095925
比
平均比
1.59
Appendix 3 ビジネス航空の定義
1.
EUROCONTROL Trends in Air Traffic Volume 4 : More to the Point: Business Aviation in Europe in 2007(EUレポート) に於ける定義
考え方は IBAC の定義する commercial, Corporate, Owner Operated に同じ。 データの採取はフライトプラン・データベースから定義に適うよう航空機の型式を特
定して切り出す手法を基本としている。 その他定期航空、VFR、ヘリコプターは除外している。EUレポートではこの値が用いられており、又国土交通省 ビジネス
ジェットの利用促進調査 報告書でも 28 頁でこの値が引用されている。
2.
"Worldwide Airport Traffic Report 2006 ACI" における定義
同報告書に於いてビジネス航空は定義されていない。 離発着全体を下記の①~③に3区分してカウントしているが、国土交通省 ビジネスジェットの利用促進調
2008/8
JBAA
10/12
査報告書 31 頁では東京圏を除いてこの③の値が“GA 機等“として引用されている。
①Passenger and combi (combination) aircraft
Movements by aircraft and helicopters operated for commercial transport operations involving passengers, freight and/or mail.
②All-cargo and mail aircraft
Movements by aircraft and helicopters operated for commercial transport operations involving freight and/or mail, but not passengers
③General aviation and other aircraft movements (①及び②以外の全て)
Movements of aircraft and helicopters belonging to:
・companies with an air taxi or air work license
・an individual, a flying club or a company whose main objective is not to provide revenue passenger transport
Positioning, test and training flights of airline, state and military aircraft.
下表に欧州地域の 4 空港(LGW,LHR,LCY,CDG)の実績について"Worldwide Airport Traffic Report 2006 ACI"から 2005,2006 年実績を抜書きした。
その内背景色が黄色の部分はEUレポートによる 2007 年の実績データを比較のために示したもので、青字で記入されている数値はビジネス航空離着陸数/年間で
ある。
年間総離着陸数(Total Aircraft Movements (c + d) )の値は両者ほぼ一致しているが、(d) GA and Other Aircraft Movements の値は定義が違うため一致
していない。従ってこれらの数値を混用する場合には注意を要する。
Airport
Year
GATWICK (LGW)
2006
*2007
LONDON HEATHROW (LHR)
*2007
2005
LONDON CITY (LCY)
2006
*2007
2005
CHARLES DE GAULLE (CDG)
2005
2006
2006
*2007
2005
252 815
249 597
467 990
469 133
495 445
475 982
1 659
2 630
2 796
2 853
37 516
37 692
254 474
252 227
470 786
471 986
79 616
532 961
513 674
I. Aircraft Movements
(a) Passenger and Combi Aircraft
(b) All-Cargo Aircraft
(c) Total Air Transport Movements (a + b)
(d) GA and Other Aircraft Movements
Total Aircraft Movements (c + d)
70 912
8 873
1,971
9 044
6 244
2,482
5 898
NA
13,359
263,347
267,180
261 271
477,030
481,070
477 884
79,616
89,060
70 912
8,605
657
8 945
541,566
554,070
522 619
以上
2008/8
JBAA
11/12
別紙
ビジネスジェットの利用促進調査におけるビジネス機発着回数に関するデータ・ソース
データ・ソース
調査書該当頁
NBAA Business
Aviation
・17頁
FACT BOOK 2004
特定する
対象
Itinerant
GA OPS
EUROCONTROL
・20 頁
ビジネス
Report 2007
・21 頁
航空
・28 頁
JCAB Report
・及び 31 頁の一
部
ビジネス
ジェット
親データ
対象を特定するためのスクリーン条件
フライトプラン
出発地と到着地が 25 マイル以上離れているもの
international(ACI)
x
・航空機型式を選定 (中程度粗さ)
フライトプラン
○
・IFR に限定
・ヘリを除く
・航空機型式を選定 (粗い)
フライトプラン
・飛行目的 (不定期航空、空輸、その他)
○
・ヘリを除く
aircraft and helicopters belonging to:
Airpot
Council
数値の相互比較
・companies with an air taxi or air work license
・31 頁の一部
GA 等
?
・an individual, a flying club or a company whose main objective is
x
not to provide revenue passenger transport
Report
Positioning, test and training flights of airline, state and military
aircraft.
・航空機型式を選定
JBAA Report
2008/8
NA
ビジネス
航空
フライトプラン
(細かい)
○
・ヘリを除く
・2 地点間飛行に限定
JBAA
12/12
Fly UP