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図2-22 ソンゴロ浜(北側)断面概略図 インフラは

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図2-22 ソンゴロ浜(北側)断面概略図 インフラは
図2-22
図2- 24 ソンゴロ浜(北側)断面概略図
ソンゴロ浜(北側)断面概略図
ベース・アジップ浜、ソンゴロ浜ともに、水揚げの現状は、炎天下の露天のもと、未処
ベース・アジップ浜、ソンゴロ浜ともに、水揚げの現状は、炎天下の露天のもと、未処理の
廃棄物で汚染された砂浜に直置きで、水揚、内臓処理、取り引き、物品販売が混然と行われ
理の廃棄物で汚染された砂浜に直置きで、水揚げ、内臓処理、取り引き、物品販売が混然
ているため、衛生状態は極めて劣悪であり、各動線や作業も非効率的で常時混雑を極めてい
と行われているため、衛生状態は極めて劣悪であり、各動線や作業も非効率的で常時混雑
る。
図2-22
図2-22
ソンゴロ浜(北側)断面概略図
ソンゴロ浜(北側)断面概略図
を極めている。
(3)ルージュ川南岸
ベース・アジップ浜、ソンゴロ浜ともに、水揚げの現状は、炎天下の露天のもと、未処理の
ベース・アジップ浜、ソンゴロ浜ともに、水揚げの現状は、炎天下の露天のもと、未処理の
(3)ルージュ川南岸
ルージュ川南岸はポワント・ノワール市街より 13km 北部、インディアン岬との中間に位置す
廃棄物で汚染された砂浜に直置きで、水揚、内臓処理、取り引き、物品販売が混然と行われ
廃棄物で汚染された砂浜に直置きで、水揚、内臓処理、取り引き、物品販売が混然と行われ
るポワント・ノワール市内の自治港が管理する未利用地である。しかし波が高く出漁、水揚
ルージュ川南岸はポワント・ノワール市街より 13km 北部、インディアン岬との中間に
ているため、衛生状態は極めて劣悪であり、各動線や作業も非効率的で常時混雑を極めてい
ているため、衛生状態は極めて劣悪であり、各動線や作業も非効率的で常時混雑を極めてい
げがやや困難であること、砂浜の浸食が著しいこと、市街から遠いことから漁民の活動拠点
る。
る。 位置するポワント・ノワール市内の自治港が管理する未利用地である。しかし波が高く出
としては難がある。南側にはコラフ(CORAF)社の製油基地があり、北側のルージュ川周辺は土
漁、水揚げがやや困難であること、砂浜の浸食が著しいこと、市街から遠いことから漁民
取り場となっている。海岸へのアクセス道は未舗装で、土取り場を往復するダンプトラック
(3)ルージュ川南岸
(3)ルージュ川南岸
の活動拠点としては難がある。南側にはコラフ(CORAF)社の製油基地があり、北側のルー
等大型車両の通行によりわだちができており現時点では一般車両の通行は困難である。また
ルージュ川南岸はポワント・ノワール市街より
ルージュ川南岸はポワント・ノワール市街より13km
13km北部、インディアン岬との中間に位置す
北部、インディアン岬との中間に位置す
ジュ川周辺は土取り場となっている。海岸へのアクセス道は未舗装で、土取り場を往復す
インフラは全く整備されていないためパイロットプロジェクトの立地には不適と考えられる。
るポワント・ノワール市内の自治港が管理する未利用地である。しかし波が高く出漁、水揚
るポワント・ノワール市内の自治港が管理する未利用地である。しかし波が高く出漁、水揚
るダンプトラック等大型車両の通行によりわだちができており現時点では一般車両の通行
げがやや困難であること、砂浜の浸食が著しいこと、市街から遠いことから漁民の活動拠点
げがやや困難であること、砂浜の浸食が著しいこと、市街から遠いことから漁民の活動拠点
は 困難である。またインフラは全く整備されていないためパイロットプロジェクトの立地
としては難がある。南側にはコラフ(CORAF)社の製油基地があり、北側のルージュ川周辺は土
としては難がある。南側にはコラフ(CORAF)社の製油基地があり、北側のルージュ川周辺は土
には不適と考えられる。
取り場となっている。海岸へのアクセス道は未舗装で、土取り場を往復するダンプトラック
取り場となっている。海岸へのアクセス道は未舗装で、土取り場を往復するダンプトラック
等大型車両の通行によりわだちができており現時点では一般車両の通行は困難である。また
等大型車両の通行によりわだちができており現時点では一般車両の通行は困難である。また
インフラは全く整備されていないためパイロットプロジェクトの立地には不適と考えられる。
インフラは全く整備されていないためパイロットプロジェクトの立地には不適と考えられる。
図2-23
ルージュ川南岸及びアクセス道
(4)マトンビ村水揚げ場
マトンビはポワント・ノワール市街より 15km 北部、インディアン岬より東 5km に位置するク
イルー州内の村であり、既存漁村が立地する砂浜である。市内から国道 5 号線で約 30 分の距
離にあり道路状況は良好であるが、砂浜の浸食が著しいことや市街から遠いことから水揚場
図2-23
図2-23 ルージュ川南岸及びアクセス道
ルージュ川南岸及びアクセス道
図2- 25 ルージュ川南岸及びアクセス道
の立地としては難があり、漁民も移転には極めて消極的である。港湾局は、商港の拡張計画
に全く影響しない当地を零細漁民の移転地として漁民側に打診した経緯があるが受け入れら
(4)マトンビ村水揚げ場
(4)マトンビ村水揚げ場
(4)マトンビ村水揚げ場
れず、前述のソンゴロ地域への移転を了承せざるを得なかった経緯がある。
マトンビはポワント・ノワール市街より
マトンビはポワント・ノワール市街より
15km
15km北部、インディアン岬より東
北部、インディアン岬より東
5km
5kmに位置するク
に位置するク
マトンビはポワント・ノワール市街より
15km 北部、インディアン岬より東
5km に位置
イルー州内の村であり、既存漁村が立地する砂浜である。市内から国道
イルー州内の村であり、既存漁村が立地する砂浜である。市内から国道
5 5号線で約
号線で約3030
分の距
するクイルー州内の村であり、既存漁村が立地する砂浜である。市内から国道
5分の距
号線で約
マトンビには
1987 年の AFD(仏)支援により 5 億 CFA フランを投じて保健所や 6m 長の
FRP ボ
離にあり道路状況は良好であるが、砂浜の浸食が著しいことや市街から遠いことから水揚場
離にあり道路状況は良好であるが、砂浜の浸食が著しいことや市街から遠いことから水揚場
302分の距離にあり道路状況は良好であるが、砂浜の浸食が著しいことや市街から遠いこ
ート
隻等が供与されたが、当時の政府担当者が運営、運用を適切に行わなかったため有効
の立地としては難があり、漁民も移転には極めて消極的である。港湾局は、商港の拡張計画
の立地としては難があり、漁民も移転には極めて消極的である。港湾局は、商港の拡張計画
に全く影響しない当地を零細漁民の移転地として漁民側に打診した経緯があるが受け入れら
に全く影響しない当地を零細漁民の移転地として漁民側に打診した経緯があるが受け入れら
れず、前述のソンゴロ地域への移転を了承せざるを得なかった経緯がある。
れず、前述のソンゴロ地域への移転を了承せざるを得なかった経緯がある。
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マトンビには
マトンビには1987
1987年の
年のAFD(仏)支援により
AFD(仏)支援により5 5億億CFA
CFAフランを投じて保健所や
フランを投じて保健所や6m6m長の
長のFRP
FRPボボ
ート
ート2 2隻等が供与されたが、当時の政府担当者が運営、運用を適切に行わなかったため有効
隻等が供与されたが、当時の政府担当者が運営、運用を適切に行わなかったため有効
とから水揚げ場の立地としては難があり、漁民も移転には極めて消極的である。港湾局は、
商港の拡張計画に全く影響しない当地を零細漁民の移転地として漁民側に打診したが受け
入れられず、前述のソンゴロ地域への移転を了承せざるを得なかった経緯がある。
マトンビには 1987 年の AFD(仏)支援により 5 億 CFA フランを投じて保健所や 6m 長
の FRP ボート 2 隻等が供与されたが、当時の政府担当者が運営、運用を適切に行わなかっ
たため有効利用されずにとん挫した。現在 FRP ボート 2 隻は時々現地漁師に利用されて
利用されずにとん挫した。現在
FRPボート
ボート22隻は時々現地漁師に利用されているが、保健所
隻は時々現地漁師に利用されているが、保健所
利用されずにとん挫した。現在
FRP
いるが、保健所は浸食の影響を受け崩壊寸前の危険な状態となっている。
は浸食の影響を受け崩壊寸前の危険な状態となっている。
は浸食の影響を受け崩壊寸前の危険な状態となっている。
図2- 26 マトンビのフランス開発庁(AFD)による保健所基礎の浸食の進行状況
図2-24
マトンビのフランス開発庁(AFD)による保健所基礎の浸食の進行状況
図2-24 マトンビのフランス開発庁(AFD)による保健所基礎の浸食の進行状況
(左:2010 年 4 月・右:2012 年 4 月撮影)
(左:2010
年
4
月・右:2012
年44月撮影)
月撮影)
(左:2010 年 4 月・右:2012 年
(5)マルシェフロンティエ水産物荷下ろし場
(5)マルシェフロンティエ水産物荷下ろし場
(5)マルシェフロンティエ水産物荷下ろし場
マルシェフロンティエ(Marché
Frontier)はポワント・ノワール中央市場から
ブロック約
マルシェフロンティエ(Marché
Frontier)はポワント・ノワール中央市場から
22ブロック約
マルシェフロンティエ(Marché
Frontier)はポワント・ノワール中央市場から
2 ブロッ
400mの距離にある既存の小売り市場とその前面に広がる未舗装の広場の総称であり、現状で
の距離にある既存の小売り市場とその前面に広がる未舗装の広場の総称であり、現状で
400m
ク約 400m の距離にある既存の小売り市場とその前面に広がる未舗装の広場の総称であり、
は企業型漁船で水揚げされた冷凍魚、鮮魚等の水産物が大型の保冷トラックから荷下ろしさ
は企業型漁船で水揚げされた冷凍魚、鮮魚等の水産物が大型の保冷トラックから荷下ろしさ
現状では企業型漁船で水揚げされた冷凍魚、鮮魚等の水産物が大型の保冷トラックから荷
れるスペースとして利用されている。中央市場で販売される地元産冷凍魚、鮮魚のほとんど
れるスペースとして利用されている。中央市場で販売される地元産冷凍魚、鮮魚のほとんど
下ろしされるスペースとして利用されている。中央市場で販売される地元産冷凍魚、鮮魚
がここで一旦荷下ろしされ仲買人や小売人に販売されている。利用時間は未明から早朝の中
がここで一旦荷下ろしされ仲買人や小売人に販売されている。利用時間は未明から早朝の中
央市場開場前の時間帯であるが、買い付けに訪れる人のタクシーやバスなどが秩序なく入り
のほとんどがここで一旦荷下ろしされ仲買人や小売人に販売されている。利用時間は未明
央市場開場前の時間帯であるが、買い付けに訪れる人のタクシーやバスなどが秩序なく入り
乱れ非常に混雑している。また水産物の取り引きは露天の未舗装の地面上で行われており、
乱れ非常に混雑している。また水産物の取り引きは露天の未舗装の地面上で行われており、
から早朝の中央市場開場前の時間帯であるが、買い付けに訪れる人のタクシーやバスなど
市当局、利用者、市民等からも劣悪な衛生状態についての苦言が多く聞かれた。
市当局、利用者、市民等からも劣悪な衛生状態についての苦言が多く聞かれた。
が秩序なく入り乱れ非常に混雑している。また水産物の取り引きは露天の未舗装の地面上
で行われており、市当局、利用者、市民等からも劣悪な衛生状 態についての苦言が多く聞
市道路局によれば当該エリアは未整備の計画道路上にあたり、北側に立地する建設済みの橋
市道路局によれば当該エリアは未整備の計画道路上にあたり、北側に立地する建設済みの橋
かれた。
へ接続される予定である。数年前に中央市場に直接トラックから荷下ろししていた不特定の
へ接続される予定である。数年前に中央市場に直接トラックから荷下ろししていた不特定の
業者に対し、漁業養殖省支局及び市役所により近隣の交通渋滞緩和のため、当該空地を仮の
業者に対し、漁業養殖省支局及び市役所により近隣の交通渋滞緩和のため、当該空地を仮の
荷下ろしスペースとして利用するよう口頭での指導が行われたことから現在の形態に発展し
荷下ろしスペースとして利用するよう口頭での指導が行われたことから現在の形態に発展し
市道路局によれば当該エリアは未整備の計画道路上にあたり、北側に立地する建設済み
たものである。パイロットプロジェクトとしてはこれら荷下ろしの衛生状態、動線の改善と
たものである。パイロットプロジェクトとしてはこれら荷下ろしの衛生状態、動線の改善と
の橋へ接続される予定である。数年前に中央市場に直接トラックから荷下ろししていた不
いった選択肢が考えられるが、当該エリアが計画道路上にあたる仮設的な位置づけにあるこ
いった選択肢が考えられるが、当該エリアが計画道路上にあたる仮設的な位置づけにあるこ
特定の業者に対し、漁業養殖省支局及び市役所により近隣の交通渋滞緩和のため、当該空
とや、また市当局として適当な代替地を持っていないことから、実証事業の実施には不適と
とや、また市当局として適当な代替地を持っていないことから、実証事業の実施には不適と
地を仮の荷下ろしスペースとして利用するよう口頭での指導が行われたことから現在の形
考えられる。
考えられる。
態に発展したものである。パイロットプロジェクトとしてはこれら荷下ろしの衛生状態、
ロータリー方面→
動線の改善といった選択肢が考えられるが、当該エリアが計画道路上にあたる仮設的な位
ロータリー方面→
←市場建物
←市場建物
置づけにあることや、また市当局として適当な代替地を持っていないことから、実証事業
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市道路局によれば当該エリアは未整備の計画道路上にあたり、北側に立地する建設済みの橋
市道路局によれば当該エリアは未整備の計画道路上にあたり、北側に立地する建設済みの橋
へ接続される予定である。数年前に中央市場に直接トラックから荷下ろししていた不特定の
へ接続される予定である。数年前に中央市場に直接トラックから荷下ろししていた不特定の
業者に対し、漁業養殖省支局及び市役所により近隣の交通渋滞緩和のため、当該空地を仮の
業者に対し、漁業養殖省支局及び市役所により近隣の交通渋滞緩和のため、当該空地を仮の
荷下ろしスペースとして利用するよう口頭での指導が行われたことから現在の形態に発展し
荷下ろしスペースとして利用するよう口頭での指導が行われたことから現在の形態に発展し
たものである。パイロットプロジェクトとしてはこれら荷下ろしの衛生状態、動線の改善と
たものである。パイロットプロジェクトとしてはこれら荷下ろしの衛生状態、動線の改善と
の実施には不適と考えられる。
いった選択肢が考えられるが、当該エリアが計画道路上にあたる仮設的な位置づけにあるこ
いった選択肢が考えられるが、当該エリアが計画道路上にあたる仮設的な位置づけにあるこ
とや、また市当局として適当な代替地を持っていないことから、実証事業の実施には不適と
とや、また市当局として適当な代替地を持っていないことから、実証事業の実施には不適と
考えられる。
考えられる。
ロータリー方面→
ロータリー方面→
←市場建物
←市場建物
図2- 27 マルシェフロンティエ現況写真
2-41
図2-25 マルシェフロンティエ現況写真 2-41
中央市場●
●橋
マルシェフロンティエ●水産物荷下ろし場
(計画道路)
●市場建物 ●ロータリー
図2-26
中央市場・マルシェフロンティエ周辺図(ポワント・ノワール都市登記簿計画より)
図2-
28 中央市場・マルシェフロンティエ周辺図(ポワント・ノワール都市登記簿計画より)
2-6-3 想定される水産関連インフラ・機材面の支援内容
(1)生産・出漁
2-6-3 想定される水産関連インフラ・機材面の支援内容
①給油施設
(1)生産・出漁
出漁準備関連施設として給油所は不可欠であるが、現在ソンゴロ浜には給油所がなくエリア
① 給油施設
外部からの買い出しによって賄っている状況である。旧ベース・アジップ漁村内には漁業組
出漁準備関連施設として給油所は不可欠であるが、現在ソンゴロ浜には給油所がなく
合が誘致した給油施設を含め 4 カ所の給油施設が存在した。漁業組合では漁業者への免税燃
エリア外部からの買い出しによって賄っている状況である。旧ベース・アジップ漁村内
油の提供を非常に強く求めてきたが、これまで実現していない。漁業関連施設をパッケージ
で整備する場合、施設の使用料や浜利用の規制、ルールづくりなど漁民にとって新たな負担
には漁業組合が誘致した給油施設を含め 4 カ所の給油施設が存在した。漁業組合では漁
となる義務が多いが、出漁する浜の近辺で船外機用ガソリンが免税価格で購入できるように
業者への免税燃油の提供を非常に強く求めてきたが、これまで実現していない。漁業関
なることは、施設の適切な利用促進、組合組織の資金力強化等、さまざまなメリットが生じ
連施設をパッケージで整備する場合、施設の使用料や浜利用の規制、ルールづくりな
る可能性がある。
ど漁民にとって新たな負担となる義務が多いが、出漁する浜の近辺で船外機用ガソリ
ンが免税価格で購入できるようになることは、施設の適切な利用促進、組合組織の資
②修理施設(船外機ワークショップ・パーツ販売)
現状では民間、政府ともに適切な施設、設備がなく、技術の比較的優れた漁民に委託するな
どして個人単位で出張修理を行っている。また船外機パーツ等は市内の業者から非純正品を
個々に買い付けている。パーツの共同購入による効率化、維持管理費の低減が見込まれる。
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ワークショップについては漁民からの要望も多いため、整備する必要性は認められる。
金力強化等、さまざまなメリットが生じる可能性がある。
② 修理施設(船外機ワークショップ・パーツ販売)
現状では民間、政府ともに適切な施設、設備がなく、技術の比較的優れた漁民に委託
するなどして個人単位で出張修理を行っている。また船外機パーツ等は市内の業者から
非純正品を個々に買い付けている。パーツの共同購入による効率化、維持管理費の低減
が見込まれる。ワークショップについては漁民からの要望も多いため、整備する必要性
は認められる。
(2)水揚げ
① 水揚げ場
水揚げ、洗浄、選別、取り引き、小売、漁獲量管理(統計)を含めた多目的な機能
をもつスペースであるが、現在これらの作業、取り引きはすべて炎天下の砂浜に漁獲
みな かみ
物を直置きして行われており、水産物バリューチェーンの最も水 上 のコンポーネント
として、水産物の品質保持、漁業従事者の労働環境、浜の環境保全といった観点から、
適切な施設の整備は深刻かつ緊急な課題であるといえる。また政府では漁場管理、統計
整備の観点から、零細漁業水揚げ拠点の集約化を希望しており、ソンゴロ浜において
も施設内に水揚げを一元化することは漁業養殖省の方針に沿ったものとなる。また網修
理は現在砂浜で行っている。本来、日射、降雨から守られた作業スペースが必要である
が、水揚げ・取り引き作業終了後のスペースの利用が可能である。
② 製氷機
漁業養殖省では、氷の供給は魚の流通を改善するうえで最重要な機能と考えている。
現在、漁船での利用については廃冷蔵庫を積載し、その中に角氷を入れて出漁するこ
とが一般的であるが、漁業養殖省としては、角氷は漁獲物全体を冷却することができ
ないため水産物の品質が安定しないこと、フレークは施氷効率がよく運搬が容易なこ
とから、フレーク氷の浸透を方針としている。角氷からの脱却と適切な冷却方法を教育
するうえで小規模な製氷機をパイロット的に整備することは効果が高いと考えられる。
また、整備、維持管理については、漁業・養殖省内には経験ある技術者の存在は未確
認であるが、製氷機材維持管理に関するキャパシティビルディングとしての側面もも
つ。民間への管理委託や年間メンテナンス契約については、現地にフランス製製氷機代
理店が存在し、また市内に数カ所ある製氷業者はそれぞれ現地人により運営、整備さ
れていることから、維持管理の潜在的な人材については問題ないと考えられる。
③ 貯氷庫
製氷機に付帯して必要となるが、コンテナ型や密閉式サイロ型等の選択肢が考えられ
る。現地の既存製氷業者は貯氷室に冷却機を設置しておらず氷が融けやすいため、漁師
からのクレームが多い。このため、貯氷庫内の冷却機設置についても効率的な運用のた
め検討の余地がある。
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(3)流通
① 冷蔵車
現在、零細漁業に利用される冷凍・冷蔵トラックは全くない。仲買は小型車両を利用
しているのが現状で、長距離トラック、保冷車は企業型漁船が私的に所有するもの以
外は見られない。ポワント・ノワールと首都を結ぶ国道 1 号線の整備はまもなく完工予
定であり内陸への陸路での鮮魚輸送について今後実現可能となる見込みも高い。ただ
しバリューチェーンの観点からは必ずしもボトルネックとなっていないことから、他
のコンポーネントと併せ試験的に運用する等、漁獲段階から中間流通までのコールド
チェーンが満たされた場合には有効となりえるが、緊急度はやや低いと考えられる。
② 冷蔵庫
冷蔵施設により鮮魚の一時的な保管や、売れ残りの管理が可能となるため、出荷量を
調整して、魚価を安定させたり鮮魚の劣化を減少させたりする効果が期待できる。漁
民、漁業省ともにニーズが高い施設である。売り手市場のポワント・ノワールでは、水
産物の品質向上が見込まれるので魚価に冷蔵庫利用料を上乗せでき、利用料の負担に
は問題はないと考えられているが、季節によっては利用率が低く、また利用料の設定
単価いかんで十分な活用がなされない事例もあるため、断熱倉庫として魚函内で氷蔵
するなど、ランニングコストを低減した施設とすることが求められる。
③ 保冷箱、魚函
冷蔵庫の関連機材として、保冷箱や魚函の漁民への貸し出しを行うことは水産物の品
質保持の観点から効果が高い。また短期間の保存であれば、氷蔵により十分品質保持で
きると考えられる。
(4)加工
① 洗浄、内臓処理施設
洗浄、内臓・うろこ除去、開きといった魚加工の前処理を行うスペースであるが、燻
製については鱗や内臓の処理は必要ないため処理室を必要としない。したがって、開き
加工を行う塩干魚、干物の加工が対象となる。現状では直射日光のもと、陸揚げされた
ピローグの隙間の砂浜で行われているこれらの作業を、衛生的で安全な環境で行うた
めの施設であり、その必要性は高い。また市の環境局からも現状の汚染状況について問
題視する発言も聞かれ、環境保全の観点から、内臓、うろこ等の残滓の焼却、廃棄等
の処理機能を付加する必要がある。
② 燻製施設
現状の一般的な燻製設備は、屋外でドラム缶、鉄板を成形した燻製器に鉄筋を差し渡
して網を置き、薪を燃料として燻製するものである。この従来型燻製器では、砂地を底
面として竈とし、魚を 5 〜 6 段の積層にするためスペーサーとして小枝を使用する。た
だし燃料効率が悪いため採算性や生産効率が悪い、焦げやすい、煙が周囲に蔓延する
という欠点がある。燻製施設の整備は、製品の品質が向上すること、多段式の棚網や屋
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根上部の換気口を設け熱効率のよいシステムとすることで、製品の質的向上や作業環
境の改善、さらに作業者の健康被害(煙)の低減も期待できる。コンゴ(共)の水産物
流通における燻製品の位置づけは重要であり、割合も多いため、パイロット施設を整
備する意義は高い。さらに現在は各戸でそれぞれの加工者の製法で燻製を作っているの
で、今後の作業の集約、共同化ができるのか、また自主清掃や組織化の可否について
検証する意義も認められる。
③ 魚乾燥場(干物置き場)
干物の乾燥場は比較的広いスペースを必要とし、移転後の現状は、内陸部へ移転した
ほか、各戸で行っており、露天に木造枠組みで網を敷き、平置きで乾燥させている。一
例では約 10m2 当たりサメ鮮魚換算 200kg の塩干を行っている。製品の品質・衛生向上、
作業の安全面、効率性向上の観点から整備を行って作業環境を改善する必要性がある。
④ 加工品保管室
燻製、塩干魚、干物の製品は、出荷時まで一時保管するための衛生的な倉庫が必要と
なる。現状では作業所ごとに多様な形態で小分けに貯蔵されているが、衛生状態はいず
れも適切とはいえず、ハエや湿気などの悪影響により長期の保存ができず、出荷量の
調整ができない、品質低下を招く等の弊害がみられる。また原料の塩や薪についても作
業効率を高める観点からは、保管場所が必要である。加工製品の盗難被害についてはほ
とんどないとされているが、品質・衛生面のほか、保安上の観点からも整備が必要で
ある。
(5)販売
① 小売スペース
漁業養殖省では水産物流通拠点を集約化、インフラの集積を通じて衛生状態の向上や
価格の低廉化を実現したいという意向をもっている。ベース・アジップ浜ではこれまで
木造の小売店舗が旧漁村内やアクセス道路沿い約 150m に並んでいた。現在は、漁村撤
去後に 3 割程度に出店数が減少しているが、干物、塩干魚、燻製が並び、仲買、一般消
費者ともに利用、購入している。販売者としても鮮魚、加工魚を扱う小売場を水揚げ場
と関連をもたせて整備する要望があり、また遠方への立ち退きを余儀なくされた小売
店舗もあるため、これらの代替施設確保の面からも整備が必要と考えられる。
(6)付属施設等
① 事務室
施設運営組織は、責任者、副責任者、書記、水揚げ管理職員、製氷、設備技術者等が
想定される。支局の組織は別途ソンゴロ浜に既に統計室を設置済みであるため取り込
む必要がない一方で、漁業組合がベース・アジップ浜に事務所、集会所を設けて活動
を行っていたが、立ち退き撤去になった経緯や、また彼らの積極的な関与とオーナー
シップが本計画の維持管理上も重要となることを踏まえて、漁業組合の活動拠点を施
設内に取り込むことが必要であると考えられる。
- 53 -
② 公衆便所
中央市場等の既存公共施設では公衆便所が整備されており、本技術協力においても衛
生面から必要な施設である。中央市場等の公衆便所では使用料を徴収する形態で活用さ
れており、本計画施設においても同様の形態で維持管理を行うことが妥当であると考
えられる。し尿処理については腐敗槽及び汲み取り処理(民間業者への委託)が一般的
である。また事務棟には職員、来客用便所を別途整備することが望ましい。
③ 駐車場、構内道路
ソンゴロ浜は中央市場のある市街中心エリアからは約 5km と車両での移動が欠かせ
ないため、職員・来客用の駐車場及び仲買・一般消費者用のバス・タクシースペース
が必要となる。現状では近隣に駐車場がなくソンゴロ浜への来訪者は狭い道路沿いに駐
車せざるを得ない状況である。適切な動線を確保し、施設利用者の活動が周辺住民へ悪
影響を与えないよう、計画する必要がある。
④ 集会スペース
ベース・アジップにあった旧漁業組合施設では、半屋外の集会スペースで定期的な集
会を行っていた。またソンゴロ浜では現在漁協仮事務所を設置中であるが、既存家屋の
10m2 程度の小部屋を利用しておりスペースとしては不十分である。他の施設と一体的
な整備が可能であれば、運営上非常に効果の高い施設と考えられる。
⑤ 非常用発電機
コンゴ(共)の電力事情はいまだ需要に追いついておらず、ポワント・ノワールでは
頻繁に停電となるため既存公共施設や大型施設では非常用発電機を備えており、本計
画施設についても施設の効率的運用の観点から発電機が必要である。発電機でカバーす
る電力は最低限、製氷関連施設、給水・給油施設等を含む必要がある。
⑥ 擁壁、スロープ等
水揚げが行われている砂浜は満潮時の水位からはほとんど高低差がなく、砂浜での施
設の建設のためにはある程度の土地のかさ上げが必要と考えられる。断面計画を検討す
る際に適当な擁壁や水産物運搬用のスロープ等の設置が必要になると見込まれる。
⑦ 運営維持管理・清掃機材等
施設の適切な維持管理や砂浜の衛生状況の改善のために必要な、掃除道具やゴミ収集
用コンテナ等が想定される。
2-6-4 水産関連インフラ・機材に係る諸制度
(1)水産インフラ・機材関連の諸制度
施設機材面での水産関連の制度として確立したものは調査した範囲では特になく、衛生
面でも HACCP 等の欧米並みの基準の導入は零細漁業の範囲では行われていない。その他、
食品衛生に関する検査制度については「2-5-8 関連法制度」を参照。
- 54 -
今回調査では漁業養殖省からは本プロジェクトで建設される施設の満たすべき仕様やグ
レードについての指針は示されなかったが、具体例として、現在実施中の世銀支援によ
る PDARP で建設された内陸部の地方市場を参考にすることを提案したところ、PDARP の
品質、規模については不十分であるとの意見が本省職員及び支局員から聞かれた。特に内
陸とはサイトの立地が異なるため、沿岸の潮風や波の影響に十分耐久性があるものである
こと、また単なる日覆いのレベルを超えた設備、機材を備えて衛生面、利便性の改善が見
込まれるに必要な仕様を満たすことが求められた。漁業養殖省では PDARP で漁業関連施
設を計画する際に、その技術的内容を検討、承認するチームが存在するとのことであった
が、技術部門として調査計画局(Direction de l’Etude et de la Planificaiton)が計画、予算だ
てを担当したとのことである。しかし具体的な担当者、担当業務の実績については記録、
情報がなく、本技術協力の実施にあたっての承認行為に関する責任の所在は確認する必要
がある。
(2)施設関連法制度
建 設 許 可 に 関 す る 政 令 と し て は、 建 築 確 認 に 関 す る 建 設 省 改 正 政 令 91-460 :Décret
No.91-460 portant Modification du Décret No.64-181 relatif au Permis de Construire(1991.05)があ
り、開発計画にあたり建設省による建設許可が必要である旨が定められている。改正法令
は 1964 年制定の政令について一部表現を改めたもので基本的な枠組みの変更はない。
具体的な手続きについては、本技術協力のような公共施設の場合、建築確認申請は一般
図及び概要を添えて申請書類を提出する。施設運営が政府直営とならず独立機関となる場
合も施設用途が公共性が高いため公共施設と 同様の扱いである。法令では開発規模によ
るⅠ~Ⅲのカテゴリー分けがなされているが、大規模カテゴリーの開発は DG が大臣の名
の下、サインする必要がある。集合住宅であれば 10 戸以上はカテゴリー(大規模)とな
るとの説明であるが、運用上は支局長の判断によりそのプロジェクトの複雑性や規模に
より個別に検討される。また手続き期間は、申請から許可までは最大 45 日と記載がある
が、建設支局によれば、実際は 1 週間程度をめどとして発行し、支局長不在時も代理を立
て遅滞なく処理されるとのことである。ただし民間業者からの聞き取りによると、過去の
実績としては数日から数カ月までその期間には幅がある。また着工後は施設規模により 1
回~数回の中間検査を受検する必要がある。検査は法令順守を確認するチーム(Service de
Metrice d’Oeuverage Déléguée)が申請より 1 週間以内に行い、支局長が検査済み証明を発
行する。
給油所が計画される場合は、販売は事業者側が行うが、燃油販売に関する業者登録や免
許は特に必要ない。また監督官庁である炭化水素省の、ポワント・ノワール支局(Direction
départementale du ministère des hydrocarbures)を通じて、下記の手続きを行う必要がある。
・漁業用の給油所の計画書(開発主体、用途、需要見込み、機材、建設地等情報)を作
成
・燃油貯蔵施設建設許可の請求(大臣宛て申請書を支局経由で申し込み)
・支局による現地確認、計画概要調査
・法令順守証明書の発行
- 55 -
・PUMA、SNPC 等の民間配給会社への申込、契約準備
・支局による仮許可の発行(大臣証明書は 1 年かかる場合もある)
・配給会社等と建設、メンテナンスにつき契約
・施設の建設、設備工事
・完工時の給油設備機能検査及び、安全・環境検査(技術者派遣費を事業主が負担:約
12 万 CFA フラン)
(3)免税制度
コンゴ(共)の関税及び間接税、不動産税等の内国税の免税手続きについては、担当省
(漁業養殖省)・財務省・援助機関(JICA)の 3 者による援助協定書に免税プロジェクトで
あることが明記される必要があり、これに基づき当該プロジェクトでの調達である旨で請
求すれば免税となる。免税手続きの担当機関は、内国税については税務局、関税について
は関税局となり、申請書の提出については、各機関のポワント・ノワール支局が直接の窓
口となる。これは事前の免税によるもので納付後の還付手続きによるものではない。
財務省によれば、漁業に使 用される燃油については、5%の免税が受けられる。これは
給油所設置の段階で当該施設が漁業専用目的であることをうたった事業計画書を作成し財
務省の許可を得る必要がある。また建設、メンテナンス、配給をどの民間会社と契約して
も漁業利用であれば免税が得られる。過去の中国漁業会社の申請例では供給大手の PUMA
社が請け負って免税を実現したとのことで、政府直営でなくても漁業目的であれば免税は
可能とのことである。免税給油所では免税となる利用方法以外は認められず一般車両への
給油等は許可されない。
(4)登記制度
漁業養殖省によれば、建設された建物の登記手続きは、公共施設の場合、行政施設・住
宅総局(Direction Général des Batiments et des Logements Administratives:DGBLA)への報告
のみで完了する。これは運営組織が漁業養殖省直営ではなく、新たな独立組織によって行
われる場合も同様である。民間の場合は、税務総局(Direction Général des Impôts)への申
請、不動産税の納付を経て登記されるが、公共性の高い非営利組織の場合は不動産税が免
税となっており、本技術協力により建設される施設もこれに該当する。なお土地登記につ
いては、地籍測量支局による敷地境界確定を行ったうえで、都市不動産登記簿(Resistre
Foncière Urbaine:RFU)へ漁業養殖省が登記することとなる。
(5)コンゴ(共)の公共事業の政府調達制度
コンゴ(共)における公共インフラ開発、施設建設等の公共事業に係る制度について明
文化されたものは、漁業養殖省、建設省経由では情報が得られなかったため民間業者への
聞き取りを行った。政府調達のうち、プロジェクト規模が 1 億 CFA フラン以上のものに
ついては、大規模事業総局(Direction Générale des Grands Travaux:DGGT )が担当し、調
査・計画・予算だて・設計・施工・完成まで一連の発注者業務を担っている。DGGT は計
画省(Ministère de l’Economie, du Plan, de l’Aménagement du Territoire et de l’Intégration)の管
理下にあり、各省や政府機関のプロジェクトを手がけている。また 1 億 CFA フラン未満
- 56 -
の小規模事業については各省が直接事業者となるが、PDARP の例など世銀等ドナーの支
援による政府ドナーの協調出資の場合はプロジェクト事務所が事業者となる。いずれの場
合も専門家によるプロジェクト実施担当チームを編成することとなっているが、計画段階
で契約する民間設計事務所に技術的業務を担わせるため、インハウスの技術者は実質的に
ほとんど存在していない。建設事業費見積もりに関しては設計事務所の見積もりに対して
チェックを行うための政府公認単価が存在するとのことであるが、訪問した建設省支局や
建設業者によれば 1980 年頃から更新されておらず市場単価をプロジェクトごとに調査し
計上しているとのことで、十分なチェック体制は整備されていないものと思われる。
入札制度については、コンゴ(共)施工業者には規模・能力別の登録制度や財務状況を
客観的に評価したり情報公開したりする制度、機関がないため、事前資格審査を行わ ず
入札書に評価書類を添付する形式が多い。入札図書には、数量・単価表(BQ)及び図面、
技術仕様書が添付される。数量表はすべて材工単価で、電気、設備については技術仕様書、
図面で要求された工事の一式計上となっており、簡易な形式といえる。図面は平立断面図、
基礎及び配筋詳細図、電気・設備図等であるが納まり詳細図等はない。
大規模事業総局(DGGT)実施の西キュベット県議会エウォ本庁舎新設工事 入札図書の
例を以下に示す。
1) プロジェクト名称
No.004 /PR-CAB-DGGTW 2010 西 キ ュ ベ ッ ト 県 議 会 E W O 本 庁 新 設 工 事
(MUNICIPALISATION DE LA CUVETTE OUEST TRAVAUX CONSTRUCTION DU SIEGE
DU CONSEIL DEPARTEMENTAL D’EWO)
2) 発注者
大規模事業総局(DGGT)コンゴ(共)政府 2010/2011 年度予算
3) 入札図書構成
第 1 部:入札招待状、入札指示書、入札情報(DPAO)、提出フォーム
第 2 部:技術仕様書・図面
第 3 部:契約一般条件(CCAG)、契約特記条件(CCAP)、契約フォーム
- 57 -
4) 入札指示書構成
表2-5 入札指示書項目
A
1
2
3
4
5
一般事項
プロジェクト目的
プロジェクト資金出資者
入札資格のない候補者
入札参加の条件
候補者の資格
D
22
23
24
25
26
提出と開札
封印・マーク
入札書提出期限
期限内に提出されない入札書
入札辞退、差替え、変更
開札
B
6
7
8
入札図書目次
入札図書の構成
入札説明会、現地説明、準備会議
入札図書内容の変更
C
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
入札(応札)書の準備
入札書価格
適用言語
入札書の構成
入札書提出レター、価格表
変更
入札価格と割引
適用通貨
入札資格証明書類
技術的提案書類
候補者資格書類
入札書有効期間
入札保証
入札フォーム・署名
E
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
入札の比較と評価
機密保持
入札書の明確化
入札のコンプライアンス
違反、過失、記載漏れ
予備審査
入札の評価
優先評価の設定
入札の比較
候補者の資格
発注者の入札書の採用・拒否の権限
F
37
38
39
40
41
42
契約の授与
選考基準
アワードの通知
工事契約署名
履行保証
候補者情報の扱い
再入札
5)BQ の構成
共通仮設工事
機材・家具据付工事
準備工事
外構工事
・道路、駐車場工事
・外灯工事
・発電機工事
・旗竿工事
外塀、電気室、守衛所工事
建築工事
・地業工事
・基礎工事
・コンクリート躯体工事
・壁工事
・屋根、防水工事
・仕上工事
・塗装工事
・天井工事
・金属工事(アルミ、鉄)
・木工事
・給排水設備工事
・衛生設備機器工事
・テレビ電話インターネット工事
・照明工事
・空調工事
調査費
管理費
技術管理費
- 58 -
6) 審査要求書類
資格及び評価要求書類は以下の構成となっているが、評価の判断基準は示されていな
い。
・共同企業体情報フォーマット
日付・入札番号・共同企業体名、構成企業名 / 連絡先等、構成企業登録国・登録証明番号(コン
ゴ企業の場合は RCCM 番号)等を記載、オリジナル登録書を添付
・金融状況
過去 5 年間の下記金融情報の実績(収支・借方・貸方・純資産・流動資産・投資・差引勘定・総
収入・税引き前利益)を記載、金融状況を証明する書類を添付
・年総売上高
建設の年総売上高の平均(建設中の支払命令書の総額を必要年で割ったもの)を記載
・資金調達能力
企業がプロジェクト実現のための資金調達方法をもっていることを証明する証書。資金源(流
動資産、抵当にはいっていない借方、ローン限度額など)及び金額を記載
・一般建設の実績
契約鑑定、開始 / 終了年月、事業名称・内容・代表元請業者・住所、当該企業の役割
・特記すべき建設の実績
類似契約番号、契約鑑定、割当日 / 終了日、当該企業の役割(元請、専門業者、下請)、契約総
額、元請の一部、下請けの場合、契約総額に対する額、連絡先等を記載
指定基準の類似性内容・総額・規模・複合性・手順 / 技術・その他の特徴を記載
・本業における特記すべき建設実績
類似契約番号、契約鑑定、割当日 / 終了日、当該企業の役割(元請、専門業者、下請)、契約総
額、元請の一部、下請けの場合、契約総額に対する額、連絡先、指定基準の本業の内容等を記
載
・建設機材
品質基準リスト中の主要機材を調達する能力を証明する情報の提出
‐機械の、メーカー名・型、出力・能力・製造年・通常位置・現在地・通常投資の詳細・原産
地・所有(レンタル / レンタル販売 / 特注)
‐所有者(所有者名・所有者住所・連絡先)、提供に関する合意(レンタル詳細 / レンタル販売 /
製造合意)(材料または機材を所有する場合は不要)
・要員計画
必要資格保持者のスタッフリスト及び要員計画フォーマット(PER-1)で各要員の経験を明記
フォーマットの内容(役職名・氏名・職業技能者資格・現在の雇用主・同雇用主での勤続年数
等)
過去 20 年の職務経歴書。 プロジェクトのための技術及び管理実績(期間・会社・プロジェク
ト・役職)
・既契約(受注済み業務)/ 進行中の工事
契約(業務)名・代表元請業者・住所⁄ Tel ⁄ Fax・残っている工事額・終了予定日・過去 6 カ月に
おける月平均請求額(CFA フラン / 月)
(6)コンゴ(共)の建設会社、設計事務所
パイロットプロジェクトにおける建設・調達を担い得る現地業者について、漁業養殖省
からは情報が得られなかったため、ポワント・ノワール商工会議所の登録企業リスト等か
ら、ポワント・ノワール市内に拠点をもつ建設会社、設計事務所へ本技術協力の概要を説
明のうえ、個別に聞き取り、見積もりの取得を行った。現地仕様による小規模な陸上工
事についての施工能力は、各業者ともある程度有しているとみられる。ただし調査時点で
は事業の内容、規模、実施予定時期等が未確定であったため各社の本事業への関心は乏し
- 59 -
く、特に大手企業からの情報は十分得られなかった。
a) 施工会社
●
Société Zhengwei Technique Congo
在コンゴ(民)国の中国系企業であるがコンゴ(共)ブラザビルにも拠点をもち、ブ
ラザビル空港工事、北部地域スタジアム、水理施設等の大規模公共事業を中国援助案
件以外にも手がける大手建設会社である。保有機材、人材、技術力ともに大規模な工
事に対応可能である。
●
Generale des Travaux et Amenagements(GTA)
港湾・ホテル工事の経験が豊富なブラザビルにも拠点をもつ大規模施工業者であり、
小規模建築工事の能力、関心も十分ある。
●
KBS
建築工事を行うコンゴ系業者であり、保健所等の援助案件の実績もあり小規模建築工
事の関心は十分ある。2009 年創業。
●
TERASCOM
港湾・石油企業プラント工事を主に手がける仏人系企業で大規模土木工事の実績が多
いが、比較的小規模な建築工事へは参入していない。
●
SOCOFRAN CDE
セ メ ン ト、 骨 材、 生 コ ン の 販 売 を 行 う 部 門 を も つ 大 規 模 業 者 で、 建 設 工 事 部 門 は
1994 年設立。プラント工事受注が多く小規模事業への関心は薄い。
●
MIAMBANZILA
中規模以上の建設工事を行う業者で保有機材、人員とも小規模建設工事を十分担当で
きるが、プラント工事受注が多く小規模事業への関心は薄い。1977 年設立。
建設会社(2008 ~)
●
CONGO ENTREPRISE
ある程度の受注量はあるが詳細は不明。2008 年設立。
●
ENTREPRISE CONGOLAISE
建築・土木工事業者。学校案件(UNDP)、保健所(EU)等の援助案件や県庁舎等公
共事業の実績があり小規模工事の能力を有する。1992 年設立。
●
Congolaise des Travaux et d'Amenagement(CTA)
建築工事、家具製造を行うコンゴ系業者であり、学校・保健所等の援助案件の実績も
あり小規模建築工事の能力、関心は十分ある。2009 年創業。
●
SIPAM
米国系道路工事業者で保有機材、人員、資本力のレベルは十分あるが、小規模建築工
事への関心は薄い。2009 年設立。
●
NORD SUD EXPERTISE
代表がポワント・ノワール商工会議所代表を務める建築工事業者であり、学校・保健
施設、政府事務所施設等、援助案件等多く手がけ、十分な能力がある。2004 年設立。
●
ENTREPRISE CONGOLAISE DEL’HABITAT ET DES OUVRAGES
石油企業、CFCO 鉄道公社の下請けや民間住宅等を手がける小規模工務店。ごく小規
- 60 -
模の建築工事の能力を有する。2009 年設立。
b) 設計事務所
●
Archi Conseil Congo
仏国系建築設計事務所で、コンゴ(共)建築家協会の設立に関与、同協会員である。
ホテル、事務所等民間施設を多く手がけ、政府庁舎の設計監理にも参入しているた
め、能力はあるとみられる。2007 年設立。
●
Cabinet Professionnel du Batiment(CAPROBAT)
建設省ポワント ・ ノワール支局からの紹介によるが、設立後間もなく、技術力、経
験、実績が乏しいとみられる。
c) 地盤調査会社
●
Bureau du Controle du Batiment et des Travaux Publics(BCBTP)
機材・公共工事省の一機関であって、公共工事全般の地盤調査を行っており、実績が
多い。連絡体制の整備、電子化は不十分であるが、機材、人員は一とおり有している
ため一定の管理のもとに業務を行う能力はある。
d) 製氷設備メーカー代理店
●
COSERV
仏国ジェネグラス社のフレーク氷のパッケージ型製氷機、貯氷機を取り扱う正規代理
店で、据付、メンテナンスも担当する。コンゴ(共)及びコンゴ(民)国の民間製氷
会社、ビール工場等での納入実績がある。
2-6-5 ポワント・ノワール自治港(PAPN)による開発計画
パイロットプロジェクト実施サイトがポワント・ノワール湾に面したサイトとなる場合は、
ポワント・ノワール自治港(Port Autonome de Pointe-Noire:PAPN)の開発計画の影響を受ける
ことが懸念される。 PAPN は域内で最も水深の深い重要なハブ港としてコンゴ(共)政府に
よる開発が進んでおり、貨物取扱量は輸入 3,400 万 t、輸出 2,400 万 t(2010 年)である。また
PAPN は運輸航空商船省管轄の独立組織として、ポワント・ノワール湾の沿岸部全域の土地を
管理する権限を有しており、コンゴ(共)政府内でも大きな権益をもつ独立性の高い組織であ
る。したがって、本技術協力において施設建設を含むパイロットプロジェクトを行う場合、港
湾局の理解と協力が不可欠であり、ステークホルダー会議等での計画概要の説明を行うととも
に、文書等で土地利用についての許可あるいは了解を取り付ける必要があると考えられる。
港湾の拡張計画について、政府による承認済みのものは以下のとおりで、一部は受注業者が
決定し工事も開始されている。
- 61 -
表2-6 PAPN による港湾開発計画の概要
No.
実施中・承認済みの港湾開発計画
計画の概要
1
先端部の岸壁整備
(水深 15m・延長 800m:OVERPANAMAX 対応)
工期:2010 年 12 月~ 34 カ月
工事費 327 億 CFA フラン
受注者:SAIPEM/SOCOFRAN 共同企業体)
2
進入航路浚渫及び拡張
水深 13m(現状)を 15m(計画)とし航路標識を設置
工期 2012 年 7 月~ 7 カ月
工事費 120 億 CFA フラン
3
防波堤の延伸
北端部の防波堤を 300m 延伸
工期 2010 年 12 月~ 18 カ月
工事費 200 億 CFA フラン
受注者:BOSKALIS
4
コンテナヤード整備
港内埋立整備:32ha、護岸:300m
工期:2010 年 12 月~ 42 カ月
工事費:420 億 CFA フラン
受注者:Socofran, Socotrans, Boskalis
5
給水設備の更新
港内地下水槽 1,300 ㎥、高架水槽 1000 ㎥
工期:2010 年 12 月~ 21 カ月
工事費:35 億 CFA フラン
受注者:China Geo Engineering
6
電気設備の更新
港内の変電所、照明設備
工事費:18 億 CFA フラン
工期:2010 年 12 月~ 12 カ月
受注者:ETDE Congo
7
PAPN 本部ビル建設
市内における延床面積 16,220m2 の高層ビル建設
工事費:177 億 CFA フラン
工期:2011 年 12 月~ 24 カ月
受注者 China Geo Corporation International
8
鉱物積出し港の整備(未承認計画) *PAPN に よ れ ば 市 内 か ら 約 12km 北 の、 ロ ア ン ゴ・ ル ー
ジ ュ 川 間 の 未 利 用 地 に 鉱 物 積 出 し 港 を 計 画 し て い る が、
具体的内容、時期は未定。
- 62 -
第3章 本格調査の協力概要
3-1 協力の基本的な考え方
3-1-1 総論
本協力はポワント・ノワールにおける水産物流通の各段階における課題に取り組み、ポワン
ト・ノワール市にて生産される海産物における健全な水産物バリューチェーンが構築されるこ
とを目標とする。特に関係者の所得向上、労働環境の改善、及び水産物をとりまく衛生状態の
改善に寄与するため、水産物バリューチェーン改善の方策をパイロットプロジェクトの実施に
より検証する。
パイロットプロジェクトの実施にあたっては、水産物バリューチェーンの各段階における現
状調査と分析を行い、パイロットプロジェクトの内容の精査、効果が発揮されるに必要十分な
規模設定の検討を行う。パイロットプロジェクトの内容としては、水産施設の建設・機材の整
備、施設の運営維持管理指導、加工方法の改良、周辺環境の美化と衛生状態の改善、水揚げ浜
の管理計画の策定と実施を行う。
3-2 協力の基本計画案
3-2-1 本格調査名称
ポワント・ノワール市水産物バリューチェーン改善プロジェクト
3-2-2 本格調査の構成
本格調査の構成は以下のとおりである。
① ポワント・ノワールにおける各種データ(漁業活動、水産物加工、水産物流通、水産物
消費及び市場、バリューチェーン各段階での経済分析、漁村経済及び社会環境、水産施設
建設における施工条件、プロジェクト実施体制、ドナー国際機関)の収集及び現状分析
② パイロットプロジェクトの実施
・ソンゴロ浜零細漁業施設及び機材の整備
・ソンゴロ浜零細漁業施設運営
・水産物加工方法の改善
・水揚げ浜の管理計画
③ 水産物バリューチェーン改善計画の策定
3-2-3 実施体制
本プロジェクトの責任機関(カウンターパート機関)は漁業養殖省である。中央レベルでは
漁業養殖省海洋漁業総局が実施機関となり、漁業養殖省海洋漁業総局長がプロジェクト・ダ
イレクターとしてプロジェクトの運営と実施に係る全般的な責任を負う。また、 プロジェクト
サイトにおいては漁業養殖省ポワント・ノワール支局が本プロジェクトの直接的な実施及び運
営を行うこととし、漁業養殖省ポワント・ノワール支局長がプロジェクト・マネージャーを務
める。さらに、プロジェクトの実施にあたっては、漁業コミュニティ促進会(Association pour
l’Autopromotion des Initiatives Communautaires de Pêche:AICP)、PAPN 等 の 関 連 機 関 と の 連 携・
- 63 -
協力を図ることが肝要である。
3-2-4 対象地域
本プロジェクトの対象地域は、ポワント・ノワール市とする。
3-2-5 裨益対象者
本プロジェクトの裨益対象者は、ポワント・ノワールの零細漁業者、加工従事者、流通業
者、水産業関連従事者及び一般消費者である。
3-2-6 協力期間、スケジュール
本プロジェクトの協力期間は 3.5 年を計画する。
・初年次:各種データ()の収集及び現状分析、パイロットプロジェクトの立案 ・ 選定
・2 年次: パイロットプロジェクト(ソンゴロ浜零細漁業施設及び機材の整備)の実施
・3 年次: パイロットプロジェクト(ソンゴロ浜零細漁業施設運営、水産物加工方法の改善)
の実施、水揚げ浜の管理計画等)の実施
・4 年次: パイロットプロジェクトの継続及び効果測定、水産物バリューチェーン改善計画
の策定
3-2-7 上位目標
本プロジェクトの上位目標は以下のとおりである。
① ポワント・ノワール市の水産物バリューチェーンに係わる関係者の所得が向上する。
② ポワント・ノワール市の水産物バリューチェーンに係わる関係者の労働環境が改善され
る。
③ ポワント・ノワール市の水産物バリューチェーンにおける衛生環境が改善される。
3-2-8 目標
本プロジェクトの上位目標は以下のとおりである。
ポワント・ノワール市における水産物バリューチェーンを改善するための計画が策定され
る。
3-2-9 成果
本プロジェクトの実施による成果は以下のとおりである。
ポワント・ノワール市にて生産される水産物における健全なバリューチェーンが構築され
る。
3-2-10 活動
本格調査における活動は以下の事項を想定する。
(1)ポワント・ノワールにおける各種データの収集及び現状分析
① 漁業活動調査(季節ごとの漁獲対象種、漁獲量、漁場等の基礎的情報、経済分析の収
- 64 -
集分析)
② 水産物加工調査(加工品目ごとの生産量、仕向先、出荷量、季節変動、経済分析等)
③ 水産物流通調査(流通経路及び流通量等の精査、経済分析)
④ 水産物消費市場調査(ローカルコンサルまたは調査補助員を用いた消費意向調査、経
済分析)
⑤ 漁村社会環境調査(ローカルコンサルまたは調査補助員を用いた漁村コミュニティに
おける基礎的経済状況、社会状況の把握・分析)
⑥ 施工条件等調査(地盤、測量、気象データの収集・分析)
⑦ 先方政府及び関連機関実施体制調査
⑧ 他ドナーが計画・実施する関連事業調査
(2)パイロットプロジェクトの実施
1) ソンゴロ浜零細漁業施設及び機材の整備
① サイトの確定
② 上記現状分析に基づく、各施設選定及び規模・仕様・数量の設定
③ 建築計画及び機材調達計画の策定
④ 入札図書の作成及び承認
⑤ 入札公示
⑥ 入札会の実施
⑦ 業者契約
⑧ 建設工事の開始・進捗管理
⑨ 完工検査
2) ソンゴロ浜零細漁業施設運営
① 施設利用規則の作成指導
② 収支計画の作成支援
③ 機械設備のメンテナンス計画作成
④ 施設利用料金設定
⑤ 氷・燃料販売に関する料金設定
⑥ 人件費・光熱費の計算
⑦ 修繕・維持管理積立金
⑧ 会計の透明性の確保と運営委員会への報告
3) 水産物加工方法の改善
① 既存の燻製装置の長所・短所の分析
② 改良型燻製装置と既存装置の比較検討
③ 改良燻製釜のコスト分析
④ 改良燻製釜を用いたデモンストレーションと運用コストの分析
⑤ 改良燻製釜の運用指導
⑥ 改良燻製釜普及の実施
- 65 -
4) 水揚げ浜の管理計画
① 水揚げ浜の利用に関する漁業者及び関係者の意向を確認する。
② 水揚げ浜管理利用計画の素案を行政機関及び漁業コミュニティ促進会の代表者で作
成する。
③ 水揚げ浜のゾーニング計画を検討し、ゾーニングを暫定的に実施する(水揚げエリ
ア、加工エリア、船揚エリア)。
④ 定期的に関係者の意見を聴取し、実施計画を随時リバイスし、最終的な管理計画を
策定する。
⑤ 漁村住民の環境・美化への意識を高めるため、住民参加で清掃活動を実施する(水
揚げ浜の清掃活動に小学生も参加してもらい、ゴミの種類分析を行い衛生・環境の重
要性を啓蒙する)。
(3)水産物バリューチェーン改善計画の策定
ポワント・ノワールにおける各種データの収集及び現状分析の結果、及びパイロットプ
ロジェクトの実施結果に基づき、水産物バリューチェーン改善計画を策定する。
3-2- 11 パイロットプロジェクトの目的
パイロットプロジェクト実施の目的は、ポワント・ノワールにおける水産物に関する各種
データ(漁業活動、水産物加工、水産物流通、水産物消費及び市場、漁村経済及び社会環境、
水産施設建設における施工条件、プロジェクト実施体制、ドナー国際機関)の収集及び現状分
析の結果に基づき、対象水産物(鮮魚、燻製魚、塩干魚)におけるバリューチェーン各段階の
最適な改善方法を実証することである。
3-2- 12 パイロットプロジェクトの実施計画案
ポワント・ノワールにおける現状と課題を踏まえ、現時点で有効と考えられるパイロットプ
ロジェクト案としては以下が挙げられる。概算事業費の詳細については後述のとおりである。
表3-1 パイロットプロジェクト案1
名 称
ソンゴロ浜零細漁業施設及び機材の整備
概 要
ポワント・ノワール市のソンゴロ浜において、水揚げ・荷捌き、製氷、鮮魚の保
冷、鮮魚の内臓処理、燻製加工のデモンストレーション等々の機能を有する施設を
整備し、併せて魚函、鮮魚保冷箱、台車等の機材を調達する。
事業効果
効率的な水揚げ・荷捌き作業の実現が実現される。氷の供給・保冷機材の使用によ
り漁獲物の鮮度保持に効果がある。効率的に燻製加工を実施することによる加工生
産量の増大及び原料供給(漁獲物)の増加に寄与する。漁獲物処理(1次加工)を
集約することによる残渣処理の適正化、ゴミ処理など水揚げ浜の環境衛生の改善に
寄与する。
裨益対象
ポワント・ノワールの零細漁業者約 2,000 人、加工業者約 500 人、流通業者 100 人
実施サイト
ソンゴロ浜北側
- 66 -
必 要 な 施 設・ 水揚げ・流通施設、運営管理施設、燻製窯、公衆便所、給油施設、船外機修理施
機材
設、ゴミ処理施設、製氷・貯氷・冷蔵設備、外構、付帯設備、流通・管理用機材
概算事業費
1 億 1,250 万円
表3-2 パイロットプロジェクト案 2
名 称
ソンゴロ零細漁業施設及び機材の運営
概 要
ソンゴロ零細漁業施設及び機材を持続的に有効活用するため、以下の活動を行う。
・施設利用規則の作成指導
・収支計画の作成支援
・機械のメンテナンス計画作成
・施設利用料金設定
・氷・燃料販売に関する料金設定
・人件費・光熱費の計算
・修繕・維持管理積立金
・会計の透明性の確保と運営委員会への報告
事業効果
ソンゴロ零細漁業施設が正常に運営される。
施設の運営維持管理に関する資金管理が適切になされる。
修繕・維持管理のための資金が積み立てられる。
裨益対象
ソンゴロ零細漁業施設スタッフ(約 10 名)
実施サイト
ソンゴロ浜北側
必 要 な 施 設・ 管理機材
機材
概算事業費
50 万円
表3-3 パイロットプロジェクト案 3
名 称
ソンゴロ水揚げ浜全体の管理
概 要
利用者の意向を尊重しつつ、水揚げ浜の管理利用計画(ゾーニング:水揚げエリア、
加工エリア、船揚エリア)を参加型で策定し、実行する。
清掃活動を実施するほか、水揚げ浜の清掃活動に小学生も参加してもらい、ゴミの
種類分析を行い衛生・環境の重要性を啓蒙する。
事業効果
水揚げ浜の管理利用計画が策定される。
効率的な水揚げ作業が可能になる。
子どもたちの環境に対する意識が高まる。
裨益対象
ソンゴロ浜の利用者約 3,000 人
実施サイト
ソンゴロ浜
必 要 な 施 設・ 清掃機材・管理機材
機材
概算事業費
100 万円
- 67 -
表3-4 パイロットプロジェクト案 4
名 称
零細漁業者向けマイクロクレジット
概 要
ソンゴロ零細漁業施設で得られる収益を利用して、零細漁民向けの小規模な低金利
貸し付け業務を行う。
事業効果
漁具の整備や出漁の準備に必要な資金の調達が容易になる。
裨益対象
ソンゴロ浜を利用する零細漁民約 2,000 人
実施サイト
ソンゴロ浜
必 要 な 施 設・ 管理機材
機材
概算事業費
50 万円
表3-5 パイロットプロジェクト案 5
名 称
免税油の販売
概 要
免税油の購入を会員制で行う。会員の資格、デポジット等を設定し漁業向けに利用
されることを前提として、零細漁業者に対しガソリン販売を行う。
事業効果
市中に比べ有利な価格で燃料を購入することができるので、漁業者の経営改善に寄
与する。
裨益対象
ソンゴロ浜を利用する零細漁民約 2,000 人
実施サイト
ソンゴロ浜北側
必 要 な 施 設・ 給油所、給油・電力設備、外構
機材
概算事業費
2,748 万円
表3-6 パイロットプロジェクト案 6
名 称
水産統計改善
概 要
水揚げ量、加工生産量などの水産統計の収集を漁業者及び加工業者の協力を得なが
ら実施する。住民の参画を得ながら改善(住民に同作業に協力することで得られる
便益を提示する必要あり)。
事業効果
正確な水揚げデータが収集・蓄積されることにより、水産資源の動向を把握する基
礎資料がえられる。クオータの設定の重要な資料となる。
裨益対象
漁業養殖省ポワント・ノワール支局統計課
実施サイト
ソンゴロ浜北側 (漁業養殖省支局ソンゴロ浜統計室既存建屋)
必 要 な 施 設・ 管理機材
機材
概算事業費
50 万円
- 68 -
表3-7 パイロットプロジェクト案 7
名 称
改良型燻製装置のデモンストレーション
概 要
既存の燻製方法を改善し、より効率のよい改良型燻製装置をソンゴロ零細漁業施設
に導入し、燻製時間の短縮、燻材の節約、魚をひっくり返す作業の軽減等を図り、
効率よく燻製が行われることを実証し、普及に努める。
事業効果
女性の労働条件の改善、単位時間当たりの燻製加工量の増大、原料鮮魚の購買促
進。原料供給者である零細漁民は燻製加工のキャパシティが不足していることで、
魚をとっても売ることができず出漁調整を行っている。燻製方法の改善により燻製
加工の生産量が増大することは、零細漁業者の出漁調整の軽減に寄与する。
裨益対象
燻製加工業者約 300 人、サルディネーラの零細漁業者約 1,500 人
実施サイト
ソンゴロ浜 (既存加工所内に設置)
必 要 な 施 設・ 改良型燻製装置
機材
概算事業費
150 万円
表3-8 パイロットプロジェクト案 8
名 称
消費者への啓蒙活動
概 要
水産物の衛生状態や食中毒・食品事故に関する啓蒙キャンペーン(キャンペーンマ
スコットを考案する)をテレビ、ラジオ等の CM として放送する。具体的には、水
産物は低温で保存すること、しっかり熱をかけて食すること、手洗いの励行や調理
環境の改善等だれでも容易に実行できる内容とする。公衆衛生・保健医療に関心の
高い NGO、NPO 及び国際機関等と協力して地域的な取り組みを実施する。
事業効果
一般市民の水産物に対する関心が高まる。鮮度がよく安全な水産物に対する需要が
高まることは、水産物のみならず不衛生な環境で生鮮食料品の販売を行っている販
売者に対して、衛生状態の改善を促す圧力となり、衛生状態の改善が期待される。
裨益対象
一般消費者約 110 万人
実施サイト
ポワント・ノワール市全域
必 要 な 施 設・ 管理機材
機材
概算事業費
50 万円(公告費用別途)
表3-9 パイロットプロジェクト案 9
名 称
水揚げ鮮魚の一時貯蔵
概 要
ソンゴロ浜零細漁業施設に整備される保冷庫及び保冷コンテナ、製氷機を活用し、
主に鮮魚の状態で流通する漁獲物を一時的に低温でストックできるシステムを構築
する。保冷温度の確認や魚体深部の温度を計測し、保冷機能 ・ 効果の程度も確認す
る。
事業効果
小規模製氷機及び保冷魚箱の導入により、水揚魚の一時保蔵が可能になる。これに
より、鮮魚として流通する水産物の鮮度保持が可能になり、品質の高い水産物を消
費者に届けることができる。
- 69 -
裨益対象
零細漁業者 100 人、流通業者及び一般消費者
実施サイト
ソンゴロ浜北側
必 要 な 施 設・ 小規模製氷機・貯氷庫
機材
保冷コンテナ、保冷魚箱
概算事業費
3,834 万円
3-2- 13 パイロットプロジェクト・サイト候補地の選定
現地調査結果で示したサイト調査の結果、各パイロットプロジェクト・サイト候補地の状況
は表3- 10 のとおり要約される。
現状の水揚げ、加工エリアとなっているソンゴロ浜(北側)における、ソンゴロ浜零細漁業
施設及び機材の整備及び運営に関するパイロットプロジェクトが有望であると判断される。
表3- 10 サイト候補地の選定
サイト候補地 市街か
らの距
離
土地利用の現況
インフラ整備状況 /
幹線道からのアクセ
ス
自然条件
サイトと
しての適
性
1 ベ ー ス・ ア 3km
ジップ浜
漁村立ち退き後に港 隣 接 道 路 ま で 整 備 / 防 波 堤 に よ る × 利 用 は
湾 関 連 企 業 に よ る 利 アクセス良い
静 穏 域、 平 坦 困難
用開始、造成中
で十分な広さ
がある。
2 ソンゴロ浜南 4.4km
側
既 存 市 街 及 び 漁 民 移 引 込 距 離 約 800m/ ア や や 波 は あ る △ 小 規 模
転 地。 南 側 は マ ン グ クセス狭隘
が 静 穏。 蛇 行 サ イ ト は
ローブ林
し た 河 川 に 挟 可能
まれた狭隘な
土地
3 ソンゴロ浜北 5.2km
側(別名・ラ
フィネリ浜)
既 存 市 街 及 び 漁 民 移 引 込 距 離 約 600m/ ア や や 波 は あ る ○ サ イ ト
転地
クセス良い
が 静 穏。 平 坦 に 利 用 可
で十分な広さ 能
4 ルージュ川南 13.5km
岸
未 利 用 地。 土 取 場 よ なし / 通行困難
りの運搬ルート上
5 マトンビ村
既存零細漁村・森林
20km
6 マルシェフロ 0km
ンティエ
不明 / アクセス良い
波 が 高 い。 海 × ア ク セ
岸 浸 食 が 見 ら ス困難
れる。
静 穏。 著 し い △ 消 費 地
海 岸 浸 食 が 見 から遠い
られる。
未 整 備 の 計 画 道 路 上 隣接道まで整備済み / 市 街 中 心 地、 × 恒 久 的
の市管理地
良
やや傾斜した 利 用 は 困
平坦地
難
3-2- 14 概算事業費
各パイロットプロジェクト案の現地発注ポーションの概算事業費は表3- 11 のように見積
もられる。
- 70 -
表3- 11 各パイロットプロジェクト案の施設・機材の概算事業費
パイロットプロジェクト案
必要な施設・機材
概算事業費(現地調達分)
1
ソ ン ゴ ロ 浜 零 細 漁 業 施 設 及 び 水 揚 げ・ 流 通 施 設、 運 営 管 理 1 億 1,250 万円
機材の整備
施 設、 燻 製 窯、 公 衆 便 所、 給
油 施 設、 船 外 機 修 理 施 設、 ゴ
ミ 処 理 施 設、 製 氷・ 貯 氷・ 冷
蔵 設 備、 外 構、 付 帯 設 備、 流
通・管理用機材
2
ソンゴロ零細漁業施設及び機
材の運営
3
ソンゴロ水揚げ浜全体の管理
4
零 細 漁 業 者 向 け マ イ ク ロ ク レ 管理機材
ジット
50 万円
5
免税油の販売
給油所、電力設備
2,748 万円
6
水産統計改善
管理機材
50 万円
7
改 良 型 燻 製 装 置 の デ モ ン ス ト 改良型燻製装置
レーション
150 万円
8
消費者への啓蒙活動
管理機材
50 万円
9
水揚げ鮮魚の一時貯蔵
小規模製氷機・貯氷庫
保冷コンテナ、保冷魚箱
3,834 万円
清掃機材・管理機材
100 万円
施工単価及び諸費用は、現地業者への聞き取り材工単価及び一般的な1m2 当たり施工単価
等をもとに、過去の無償資金協力による施設の数量を参考に概算した。
見積もり条件:1CFA フラン =1.7 円 見積もり時点:2012 年 4 月
各パイロットプロジェクトの概算事業費の項目別詳細は表3- 12 のとおりである。
(1)ソンゴロ浜零細漁業施設及び機材の整備
(2)ソンゴロ零細漁業施設及び機材の運営
- 71 -
表3- 12 項目別事業費(ソンゴロ浜零細漁業施設及び機材の整備・運営)
項 目
数量
単位 間接費込合計(万円)
<流通関連施設>
◆
◆
水揚・卸売スペース
水揚げ、洗浄、荷捌き、卸売、網修理(閑時)
200.0
㎡
1,000.0
トラック荷卸しスペース
仲買トラック・タクシー用露天駐車場14台(水揚場隣接)
150.0
㎡
206.2
製氷・貯氷・冷蔵施設建屋
製氷機(5トン/日、貯氷庫、冷蔵庫、機械室等)
115.0
㎡
718.7
(1,924.9)
◆ 製氷・冷蔵設備
製氷機
フレークタイプ5トン×1基
1
式
1,176.0
貯氷庫
20'コンテナ式 20トン
1
式
350.0
冷蔵庫
20'コンテナ式 20トン
1
式
350.0
(1,876.0)
<管理運営施設>
◆
管理事務所棟
事務室、集会室、救護室等
事務所利用者用駐車場
2台分
162.0
㎡
40.0
㎡
1,215.0
55.0
(1,270.0)
<加工関連施設>
燻製窯
Chokor式燻製竈2箇所、燻製棚、作業台、土間
2.0
箇所
125.0
(125.0)
<付帯施設>
◆
公衆便所棟
小規模男女別トイレ、腐敗処理浄化槽
70.0
㎡
◆
ゴミ処理・保管施設
残滓保管・乾燥場(市環境当局指導)
16.0
㎡
612.5
80.0
◆
高架水槽棟
(PVC高架タンク含)市水2トン・地下水2トン
9.0
㎡
270.0
◆
給油施設
地下ガソリンタンク20,000ℓ 、ディスペンサー、上屋等
16.0
㎡
2,125.0
◆
船外機修理ワークショップ
パーツ・機材保管庫、エンジンテストタンク、販売棚
50.0
㎡
312.5
(3,400.0)
<外構>
構内舗装
アスファルト簡易舗装
120.0
㎡
240.0
擁壁・斜路
前浜部土留め・漁獲物運搬用斜路
100.0
m
450.0
塀・門扉
コンクリートブロック塀・鉄扉
1.0
式
125.0
(815.0)
<付帯設備>
清水井戸
水中ポンプ・配管・メーター
1.0
箇所
212.5
非常用発電機
20KVA, 13KVA 分電(切換)盤含む
1.0
式
473.8
焼却炉
ゴミ処理棟に設置、既製品
1.0
式
125.0
トランス
電力引き込み用
1.0
式
187.5
(998.8)
A.施設合計 10,409.7
<機材>
(流通・管理機材)
魚函
約50㍑ 冷蔵庫用貸出
30.0
個
鮮魚保冷箱
約100㍑ 一時保管用貸出
12.0
個
78.5
44.8
台はかり
秤量100kg
2.0
台
45.4
高圧洗浄機
電気式
2.0
台
21.7
台車(カート)
鮮魚・加工魚・材料運搬、清掃・営繕
1.0
式
18.1
清掃機材
移動式足場、ゴミ集積コンテナ等
1.0
式
18.1
C:機材合計 226.6
建設費合計(A+B+C) 10,636.3
◆ 現地調査・入札図書作成費
地盤調査費
動的貫入試験5箇所・報告書
1
式
測量費
陸上測量10,000㎡ 敷地周辺部含む
1
式
88.3
25.0
現地調査・入札図書作成費
構造設計・数量調書・仕様書等含む
1
式
500.0
現地調査・入札図書作成費
613.3
総合計
11,249.6
3-11
- 72 -
(3)ソンゴロ水揚げ浜全体の管理
約 50 万円
・機材調達(清掃用具、ゴミ集積コンテナ等)
・機材調達(パソコン、プリンター、AVR、書棚等)約 50 万円
(3)ソンゴロ水揚げ浜全体の管理
・機材調達(清掃用具、ゴミ集積コンテナ等)
約50万円
・機材調達(パソコン、プリンター、AVR、書棚等)
約50万円
(4)零細漁業者向けマイクロクレジット
・機材調達(パソコン、プリンター、AVR、書棚等)約 50 万円
(4)零細漁業者向けマイクロクレジット
・機材調達(パソコン、プリンター、AVR、書棚等)
約50万円
(5)免税油の販売
(5)免税油の販売
表3-13
◆
表3- 13 項目別事業費(免税油の販売)
項目別事業費(免税油の販売)
給油施設
項 目
地下ガソリンタンク20,000ℓ 、ディスペンサー、上屋等
構内舗装
擁壁・斜路
塀・門扉
アスファルト簡易舗装
前浜部土留め・斜路(コンクリート)
コンクリートブロック塀・鉄扉
数量
16
単位
㎡
間接費込合計(万円)
2,040.0
(2,040.0)
<外構>
<付帯設備>
非常用発電機
合計約35KVA 、分電(切換)盤含む
50
10
1
㎡
m
式
96.0
43.2
30.0
(169.2)
1
式
210.1
(210.1)
2,419.3
式
式
式
68.3
20.0
240.0
328.3
2,747.6
建設費合計(A+B+C) ◆ 現地調査・入札図書作成費
地盤調査費
測量費
現地調査・入札図書作成費
動的貫入試験5箇所・報告書
陸上測量、 敷地周辺部含む
構造設計・数量調書・仕様書等含む
1
1
1
現地調査・入札図書作成費
総合計
(6)水産統計改善
(6)水産統計改善
・機材調達(パソコン、プリンター、AVR、書棚等)
約50万円
・機材調達(パソコン、プリンター、AVR、書棚等)約 50 万円
(7)改良型燻製装置のデモンストレーション
・改良型燻製装置 約150万円
(7)改良型燻製装置のデモンストレーション
・改良型燻製装置 約 150 万円
(8)消費者への啓蒙活動
・機材調達(パソコン、プリンター、AVR、書棚等)
約50万円
(8)消費者への啓蒙活動
(9)水揚げ鮮魚の一時貯蔵
・機材調達(パソコン、プリンター、AVR、書棚等)約 50 万円
(9)水揚げ鮮魚の一時貯蔵
3-12
- 73 -
表3- 14 項目別事業費(水揚げ鮮魚の一時貯蔵)
◆
製氷・貯氷・冷蔵施設建屋
◆ 製氷・冷蔵設備
製氷機
貯氷庫
冷蔵庫
項 目
製氷機(5トン/日)、貯氷庫、冷蔵庫、販売所、電気・機械室等
数量
115
フレークタイプ5トン×1基
20'コンテナ式 20トン
20'コンテナ式 20トン
<付帯施設>
◆
高架水槽棟
<外構>
構内舗装
擁壁・斜路
塀・門扉
アスファルト簡易舗装
前浜部土留め・漁獲物運搬用斜路(コンクリート)
コンクリートブロック塀・鉄扉
<付帯設備>
非常用発電機
トランス
合計約20KVA 、分電(切換)盤含む
電力引き込み用
(PVC高架タンク含)市水2トン
単位
㎡
1
1
1
式
式
式
間接費込合計(万円)
690.0
(690.0)
1,128.9
336.0
336.0
(1,800.9)
9
㎡
259.2
50
30
1
㎡
m
式
96.0
129.6
120.0
(345.6)
1
1
式
式
244.8
180.0
(424.8)
3,261.3
30
12
1
1
個
個
式
式
C:機材合計 78.5
44.8
22.6
18.1
164.0
建設費合計(A+B+C) 3,425.3
A.施設合計 <機材>
魚函
鮮魚保冷箱
鮮度計・温度計
清掃機材
◆ 現地調査・入札図書作成費
地盤調査費
測量費
現地調査・入札図書作成費
約50㍑ 冷蔵庫用貸出
約100㍑ 一時保管用貸出
移動式足場、ゴミ集積コンテナ等
動的貫入試験5箇所・報告書
陸上測量10,000㎡ 敷地周辺部含む
構造設計・数量調書・仕様書等含む
1
1
1
現地調査・入札図書作成費
総合計
式
式
式
88.3
20.0
300.0
408.3
3,833.6
3-2-15 施設建設、機材調達が伴うパイロットプロジェクトの実施プロセス
3-2- 15 施設建設、機材調達が伴うパイロットプロジェクトの実施プロセス
本項ではパイロットプロジェクト案のうち、案1「ソンゴロ浜零細漁業施設及び機材の整備
本項ではパイロットプロジェクト案のうち、案1「ソンゴロ浜零細漁業施設及び機材の整備」
」に関して述べる。
に関して述べる。
(1)実施責任主体
実証事業の実施にあたっては、JICA発注、コンサルタント発注の選択肢があり得るが、本技
(1)実施責任主体
術協力においては、以下の条件からJICAキンシャサ事務所が発注者となることが適当と考え
られる。
実証事業の実施にあたっては、JICA 発注、コンサルタント発注の選択肢があり得るが、
本技術協力においては、以下の条件から JICA キンシャサ事務所が発注者となることが適
・事業規模が比較的大きく、数千万円を超える発注規模となる。
当と考えられる。
・施設、機材のタイプが多岐にわたり工事が複雑であり、難易度が高い。
・沿岸に立地する施設として、選定サイトの条件により自然条件に不透明なリスクがあり得
・事業規模が比較的大きく、数千万円を超える発注規模となる。
る。
・施設、機材のタイプが多岐にわたり工事が複雑であり、難易度が高い。
・コンゴ(共)漁業養殖省及び現地業者の実施能力が高くないこと。
・沿岸に立地する施設として、選定サイトの条件により自然条件に不透明なリスクがあ
・近年コンゴ(共)へのわが国の協力実績がなく、商習慣や手続上の具体的な課題が十分把
り得る。
握できない。
・コンゴ(共)には大使館、JICA事務所がなく、また首都から離れた地域で行われること。
・コンゴ(共)漁業養殖省及び現地業者の実施能力が高くないこと。
・近年コンゴ(共)へのわが国の協力実績がなく、商習慣や手続き上の具体的な課題が
工事はJICA事務所が直接建設業者、機材供給商社と契約して行い、公示、入札、資金管理等
十分把握できない。
についての発注者業務を担い、一方、受注コンサルタントは入札図書の作成、入札支援、契
約支援、施工監理、中間払い・竣工確認、完工までの一連の業務においてJICAを支援するも
・コンゴ(共)には大使館、JICA 事務所がなく、また首都から離れた地域で行われること。
のとし、設計、施工監理等の技術的事項に関する業務を行う。
工事は JICA 事務所が直接建設業者、機材供給商社と契約して行い、公示、入札、資金
他方、漁業養殖省は実証事業の直接の裨益者であるのみならず、建設にあたってのコンゴ(
共)側負担事項及び建設後の運営維持管理における責任機関でもあるため、技術協力の一環
管理等についての発注者業務を担い、一方、受注コンサルタントは入札図書の作成、入札
として行うキャパシティ・デベロップメントのカウンターパートとして、事業の各段階でコ
支援、契約支援、施工監理、中間払い・竣工確認、完工までの一連の業務において JICA
ンゴ(共)側責任機関として関与するものとする。具体的な建設に係る負担事項については
を支援するものとし、設計、施工監理等の技術的事項に関する業務を行う。
以下がミニッツで確認された。各項目の詳細については、「施設建設・機材調達に係る、先
他方、漁業養殖省は実証事業の直接の裨益者であるのみならず、建設にあたってのコン
ゴ(共)側負担事項及び建設後の運営維持管理における責任機関でもあるため、技術協力
3-13
- 74 -
の一環として行うキャパシティ・デベロップメントのカウンターパートとして、事業の各
段階でコンゴ(共)側責任機関として関与するものとする。具体的な建設に係る負担事項
については以下がミニッツで確認された。各項目の詳細については、「施設建設・機材調
達に係る、先方政府の責任事項」の項で後述する。
・施設・機材の選定、設計の内容、仕様、品質グレードの承認
・設計審査・入札図書の承認
・設計変更における承認
・竣工検査等への立合及びその費用
・ 施設建設用地及び工事用地(残土処理用地、工事車両アクセススペース、材料置場等)
の取得、境界の確定
・工事準備(電気・水道・電話回線等へのアクセス・敷地内既存障害物撤去)
・建設工事にかかる一切の許認可・申請・請求・届け出(建築確認、電気・水道等使用許
可、着工許可、運輸航空商船省港湾局の開発許可等、必要に応じて給油施設安全審査、
井戸掘削・使用許可、排水処理承認等)を含むパイロット施設の建設工事にかかる必要
な手続きを担当機関へ遅滞なく行うこと。
・環境社会配慮関連手続きの実施及びその費用
・ 工事実施中の治安確保、サイト及び周辺における必要な治安安全確保策の実施(漁民、
加工者、近隣住民への工事通知、安全の呼びかけ)
・免税措置(関税・内国税等)や資材・要員受入を含めた便宜供与
・建物にかかわる登記・インフラ登録及びその費用
・引渡後の運営・維持管理
・その他、施設建設に伴う負担が必要な事項
これまで漁業養殖省では大規模な施設建設を伴うプロジェクトを実施した経験がなく、
コンゴ(共)政府側の計画、発注能力、あるいは建設後の施設運営維持に関するノウハウ
が蓄積されていない。実証事業の実施に漁業養殖省職員を積極的に関与させてキャパシ
ティ・デベロップメントを実施することで実証事業に係るリスク低減を図るとともに漁業
養殖省の能力向上が期待される。
(2)建設方法・機材調達方法
実証事業に求められるグレードの設定が現地仕様によることや、想定される工事規模よ
り、在ポワント・ノワール現地業者への発注を基本とする。また現地発注に関しては、緊
急開発調査における実証事業のあり方を参考とする。建設資機材は現地調達とし、施工業
者の選定はポワント・ノワールにおける資格審査付き入札(事前審査または同時審査)に
よるコンゴ(共)企業の選定を基本とする。またグレードについては、事業効果を検証す
るに十分な品質を満たし、工期とコストを縮減するため、現地建築基準、一般的仕様に
のっとった設定とする。施設建設、機材調達に関する現地業者への発注が必要となるのは
以下の業者、項目である。
① 測量業者:サイト測量
② 地盤調査業者:動的貫入試験等の簡易地盤調査
- 75 -
③ 設計事務所:現地仕様にのっとった構造計算・施設設計、現地入札に対応した資格
審査書類、入札図書、数量調書、図面等の入札関連図書、スポット監理を行う本邦コ
ンサルタントが不在時の施工監理、中間検査等対応、施主側負担手続きや工事のモニ
タリング、実施促進等
④ 施工業者:施設の建設、家具備品等の製造、調達
⑤ 機材調達業者:一部機材を分割発注とした場合の調達・据付(製氷機・貯氷庫、冷蔵
コンテナ、魚函等)
項目①、②、④及び⑤はスコープ決定後に同一業者への発注も含め検討することが望ま
しい。製氷関連機材については、現地代理店があり、据付工事、メンテナンスが可能な欧
州製品の輸入が想定される。
施工業者の契約方式については、現地の公共事業で一般的に行われている総価請負方式
(ランプサム)による契約が適当と考えられる。ただし契約変更、数量変更に対応するた
め応札図書書式には数量書(BQ)を含め、単価設定を明確にする必要がある。また支払
い条件は、現地では CFA フランだて、前金 40%、中間払い 30%、完工時 30%、あるいは
瑕疵保証保持率(支払留保率)5 〜 10%を加味することが一般的である。
建設・調達における各関係者、各段階での担当事項については図3-1のフローのとお
り想定される。
- 76 -
関係者
段階
「コ」国政府/漁業省
JICA
コンサルタント
建設・調達業者
運営機関
各種要件調査(Pre F/Sレベル)
コ
ン
サ
実ル
証 タ
事ン
業 ト
形契
成約
ま ・
で
調査結果報告・実証事業案・実施方法の検討(用地・施設内容・能力強化プログラム)
R/D協議・署名(含実証事業案・相手国政府の負担事項)
政府負担事項
の実施
・開発許可
・環境配慮
・用地準備等
・情報提供
コンサルタント契約変更指示書
の交付
審査・契約変更
設計内容の確認
設計承認
P/Q(事前資格審査)の実施
建
設
工
事
・
機
材
調
達
継
続
取
組
変更プロポーザ
ル作成・提出
自然条件
調査
設計作業
入札図書作成
・入札方法の確認・承認
・相手国政府の担当事項確認
P/Q(事前資格審査)の支援
運営維持
管理計画
の策定
Invitationの発給(公示)
Invitationの発給(公示)支援
説明会・入札図書の発給
説明会・入札図書の発給支援
受領と関心表
明書の提出
入札準備
入札保証準備
見積書作成
技術提案書作
成
現場説明
入
札
入札結果の通
知
開札・入札審査
開札・入札審査支援
予定落札業者の決定
予定落札業者の決定
契約交渉
契約交渉支援
契約交渉
落札業者の決定
契約準備支援
履行保証の提
出
政府負担事項
の実施
施
工
・
調
達
・免税支援
・通関支援
・労働許可取得
契約
入札
運営維持能
力強化
契約
着工
建設モニタリング
予算・日程等
着工命令
工事監理
工事検査
出来高検査
変更命令
変更通知
変更依頼
施工
維持管理
体制の確
認
変更の確認
完
了
・
引
渡
瑕
期疵
間担
保
竣工検査
工事完了
維持保証提出
引渡(建設業者→JICA→相手国政府→運営機関)
引渡
瑕疵担保期間(瑕疵検査→修繕命令→修繕→維持保証解除)
運営・維持
管理
図3-1
パイロットプロジェクトにおける建設・調達の実施フロー
図3-1 パイロットプロジェクトにおける建設・調達の実施フロー
3-16
- 77 -
(3)工期
先方負担事項の実施、手続き関係が適時迅速に行われた場合の施工・調達工期は、図3
(3)工期
先方負担事項の実施、手続き関係が適時迅速に行われた場合の施工・調達工期は、図3-2
-2のとおり想定される。
のとおり想定される。
1
月
測量・境界確認
入
札
準
備
・
入
札
・
契
約
地盤調査
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
測量・境界等最終確認
地盤調査
入札図書作成
図面・機材選定/入札図書作成3ヶ月
承認手続
承認
公示
公示
約15ヶ月
入札図書配布・受付・PQ審査・入札
入札関連手続
開札
開札
評価・契約交渉・施工調達契約締結
評価・契約交渉・契約調印
準備
資
材
調
達
施工
施工/調達6ヶ月・
調達
検査・手直し
手続
検査・手直し
手続
電気・水道・給油等開始手続
図3-2
建設・調達に係る必要工期
図3-2 建設・調達に係る必要工期
(4)想定リスク
(4)想定リスク
前項の、コンゴ(共)での実証事業実施の条件等から下記等のリスクが想定されるため、リ
前項の、コンゴ(共)での実証事業実施の条件等から下記等のリスクが想定されるため、
スクマネジメントによるリスクの軽減と予防策を講じる必要がある。
リスクマネジメントによるリスクの軽減と予防策を講じる必要がある。
・コンゴ(共)による土地収用・境界確定がタイムリーに行われない場合や、住民の強制退
・コンゴ(共)による土地収用・境界確定がタイムリーに行われない場合や、住民の強
去等の発生によって環境社会配慮手続きが長期化する等、準備期間の長期化により事業開
制退去等の発生によって環境社会配慮手続きが長期化する等、準備期間の長期化によ
始が遅れる。
・地盤状況が想定外に軟弱、特異であるなどサイトの自然条件調査により工期や予算に影響
り事業開始が遅れる。
を与える新たな状況への対応が必要となる。
・地盤状況が想定外に軟弱、特異であるなどサイトの自然条件調査により工期や予算に
・コンゴ(共)きの施工業者はグレード別業者登録や株式上場等の機会がなく、財務状況等
影響を与える新たな状況への対応が必要となる。
の客観的な能力の十分な把握が難しいため、施工業者の能力不足や資金不足等により工事
・コンゴ(共)の施工業者はグレード別業者登録や株式上場等の機会がなく、財務状況
が遅延、中断する、あるいは深刻な手直し工事の必要が発生する。
等の客観的な能力の十分な把握が難しいため、施工業者の能力不足や資金不足等によ
・異常気象や予期せぬ資材の市場供給の払底や高騰などにより工事が遅延、中断する。
・各種申請、手続、承認等のコンゴ(共)負担事項の進捗が滞り準備、施工、利用開始等ス
り工事が遅延、中断する、あるいは深刻な手直し工事の必要が発生する。
ケジュールに悪影響を与える。
・異常気象や予期せぬ資材の市場供給の払底や高騰などにより工事が遅延、中断する。
・サイト近傍に新たな計画がもち上がり本事業のスケジュールやサイトへのアクセス等に干
・各種申請、手続き、承認等のコンゴ(共)負担事項の進捗が滞り準備、施工、利用開
渉する。大統領敷地や隣接する民間所有地、道路等での開発や工事等。
始等スケジュールに悪影響を与える。
・サイト及びアプローチが民間宅地、漁民の活動範囲に接していることによる、施工中の近
・サイト近傍に新たな計画がもち上がり本事業のスケジュールやサイトへのアクセス等
隣住民の安全確保の課題
・施工上の労働安全・衛生等の課題、保安体制や事故発生時の医療体制の確保の課題
に干渉する。大統領敷地や隣接する民間所有地、道路等での開発や工事等。
・為替、インフレ等によるリスク
・サイト及びアプローチが民間宅地、漁民の活動範囲に接していることによる、施工中
・治安の悪化
の近隣住民の安全確保の課題
・施工上の労働安全・衛生等の課題、保安体制や事故発生時の医療体制の確保の課題
3-2-16
環境社会配慮予備的スコーピングの結果
・為替、インフレ等によるリスク
(1)プロジェクト計画予定地の立地環境の把握
78 -
-3-17
・治安の悪化
3-2- 16 環境社会配慮予備的スコーピングの結果
(1)プロジェクト計画予定地の立地環境の把握
1) 自然環境
① 保護区等の指定状況
環境総局ポワント・ノワール支局から、プロジェクト対象地域であるポワント・ノ
ワール市における国立公園や自然環境保全区域等の有無を確認したところ、存在して
いないとのことである。プロジェクト計画時に配慮が必要な場を尋ねたところ、マン
グローブ林であるとの回答を得た。
現地を踏査した結果、ベース・アジップ浜とソンゴロ浜の間には、ソンゴロ川が流
れ、ポワント・ノワール湾に注いでおり、ソンゴロ川の河口部は、小規模ではあるが
マンブローブ林が存在(MAZERA 公園)していることを確認した。このマンブロー
ブ林は、NGO によって管理され、ポワント・ノワール湾岸に残された数少ないマン
グローブ林であることがわかった。
② 野生生物の生息環境
現地踏査したところ、マンブローブ林の樹上にはサギ類のコロニー(集団生息地)
が観察された。
③ 希少種の有無
ウミガメ等が産卵する浜は存在していない。
2)社会環境
① ポワント・ノワール市(特別行政地区)の概要
ポワント・ノワール市(特別行政地区)は、次の 6 つの行政区によって構成されて
いる。この行政区は、2012 年 2 月 3 日に決められたとのことであり、図3-3に示
すように、モンゴプク、ンゴヨ、ルワンジリ、ムブンブ、チェチェ、ルモンバ各区か
らなっている。各行政区の責任者は区長(Mayor)である。
なお、ポワント・ノワール市下の 6 区の行政区界を把握するため、ポワント・ノ
ワール市の地籍課長(The Director of topography section)を訪ねたところ、新しい行政
区界図は、現在、ブラザビルの公共事業省で作成中とのことであった。
- 79 -
責任者は区長(Mayor)である。
なお、ポワント・ノワール市下の6区の行政区界を把握するため、ポワント・ノワール市の
地籍課長(The Director of topography section)を訪ねたところ、新しい行政区界図は、
現在、ブラザビルの公共事業省で作成中とのことであった。
ポワント・ノワール市
Central Town-Hall
Lumumba
Tié- Tié
Mvou-Mvou
Loandjili
Mongo-Puku
Ngoyo
ルモンバ区
チェチェ
ムブンブ区役
ルワンジ
モンゴプク区
ンゴヨ区
役所
区役所
所
リ区役所
役所
役所
ソンゴロ地区
図3-3
図3-3 ポワント・ノワール市の行政区分
ポワント・ノワール市の行政区分
ポワント・ノワール市の人口は、統計局のポワント・ノワール支局から得られた情報によれ
ポワント・ノワール市の人口は、統計局のポワント・ノワール支局から得られた情報に
よれば、2010 年の人口推計値では、73 万 7,009 人(男性 36 万 9,069 人、女性 36 万 7,940 人)
ば、2010年の人口推計値では、73万7,009人(男性36万9,069人、女性36万7,940人)である。
である。コンゴ(共)では、10 年ごとに国勢調査を実施しており、前回は 2006 年の実施だっ
たため、次回は 2016 年とのことである。
3-18
ポワント・ノワール市は人口増が続いており、現在の人口は 80 万人程度であると見積
もられている。人口増の要因は、経済活動の活発化(石油、木材、漁業)、地方からの人
口流入、ブラザビルで雇用された労働者のポワント・ノワールへの派遣等であるとのこと
である。
② パイロット・プロジェクト候補のソンゴロ地区の概要
パイロット・プロジェクトの実施が想定されるソンゴロ地区は、以前はルワンジ
リ区役所の管轄下であったようである。しかしながら、2012 年 2 月 3 日にポワント・
ノワール市の行政区界が変更になり、現在はモンゴプク(Mongo-Puku)区役所の管轄
下になったとのことである。ポワント・ノワール市の地籍課長によれば、モンゴプク
区の範囲は、ソンゴロ川以北、国道 5 号線の料金所までであるとのことである。モン
ゴプク区の助役から得られた情報によれば、ソンゴロ地区を含むモンゴプク区の人口
は、15 万 1,010 人、面積は 42.8km2、人口密度は、3,528 人 / km2 である。
③ ソンゴロ浜の零細漁民コミュニティが抱える社会問題
社会問題省ポワント・ノワール支局から、ソンゴロ浜の零細漁民コミュニティが抱
える社会問題について尋ねたところ、下記の回答が得られた。
出生率が高いこと。その理由は、女性の識字率がいまだ低い状況にあり、ファミ
リープランニングを知らないこと、子どもは授かりものであるという気持ちが強すぎ
ること。残念ながら、育て方を知らないといったことを挙げていた。
生 活 を 支 え る た め、 売 春 を せ ざ る を 得 な い 女 性(12 ~ 17 歳 の 未 成 年) が い る。
- 80 -
そのため、HIV 感染防止対策が必要であり、 漁民コミュニティにおいても、CNLS
(National Committee against HIV)の活動が行われているとのことである。
子どもたちが教育を受ける機会の現状は、8 割程度の子どもたちが学校に行ってい
ないとのことである。また、他国から来た子どもたちが、結果的に労働力になって
いる場合があるようであり(注釈:本来は里親制度のもと、より貧しい国からの子
どもたちを受け入れることを目的としているようであるが、詳細は不明。90%の子ど
もはベナン国から来ているようであり、連れてこられた子どもがいるのも現実とのこ
と)。この状況を改善するため、コンゴ共和国大統領は、2011 年 9 月にベナン国を訪
問し、両国間でこのような現実を防止する約束に署名したとのことである(Protection
of children)。
ソンゴロ地区に唯一ある公立のソンゴロ小学校を訪問し、子どもたちの就学状況等
を尋ねたところ、次の回答が得られた。ポワント・ノワール市の子どもたちの就学状
況は、お金に余裕がある家庭の子どもたちは私立学校に行き、そうでない家庭の子ど
もたちは公立の学校に通う。その大きな理由は、公立学校は無料であるからとのこと
であった。ソンゴロ小学校の生徒数は 963 人。生徒の割合を国別にみると、3分の2
がコンゴ人、3分の1がベナン、トーゴ、コンゴ(民)からの外国人である。国籍の
違いによる生徒間のけんか等があるか尋ねたところ、「ない」とのことであった。
ソンゴロ小学校にはソンゴロ浜の漁村コミュニティの子どもたちも通学している。
ただし、子どもたちは、親の仕事を手伝わざるを得ないという現実もある。そのため、
漁には行かないまでも、魚の加工作業等を手伝う必要がある子どもたちがいるため、
これらの子どもたちは途中で学校に来なくなることもあるとのことであった。
3) 環境汚染
ポワント・ノワール市が抱える環境問題
環境総局ポワント・ノワール支局から、ポワント・ノワール市が抱える環境問題につ
いて情報を得たところ、都市域の拡大に伴う環境汚染の拡大を挙げ、そのなかでも一
般固形廃棄物の適正な管理が大きな課題であるとの説明を受けた。
環境保全に充てられる予算の状況については、予算不足によって環境改善は思うよう
に進まないが、2011 年 11 月からマーケットにおけるプラスティックバックの配布を禁
止した等、できることから実施しているとのことであった。
なお、環境改善のためには、啓発活動が重要であるとの認識のもと、2012 年の 4 月
または 5 月にさまざまな関係者が集う環境啓発ワークショップ及び環境キャンペーンを
開催するとのことである。
ポワント・ノワール市(Central Town-Hall)の環境部を訪問し、一般固形廃棄物の収集、
運搬、処理等に関する現状を尋ねたところ次の回答を得た。
市の環境部の主な業務は、一般固形廃棄物の管理・運営業務であり、職員数は約 20
名である。ここから、ゴミ収集車を市内 6 つの区に配車して、ゴミの収集・運搬にあ
たっている。市域における、ゴミの排出量を尋ねたところ、1世帯1日当たり(家族構
成員人数は 6 ~ 10 人)で 20kg 程度であるとのことであった。廃棄物処分場は、これま
で市街地にあったものを閉鎖し、現在は市街地中心部から車で 20 ~ 30 分程度離れた国
- 81 -
道1号線近傍(Mont Komba Movis 地区)を仮の廃棄物処分場として使用している。面
積は約 3,000m2 とのことであった。
上記の情報を基に現地を訪問した結果、市からは、仮の処分場であるとの説明を受け
ていたが、住民によれば既に 5 年間使用していることであった。ゴミの組成は、野菜ク
ズ等の有機物が多いように見受けられた。そのため、ブルドーザーで整地した後に多く
のサギ類が餌をついばんでいるのが観察された。サギ類はミミズ等を餌にしているとの
説明を受けた。なお、有価物を回収して生計を立てているウエイストピッカーの数は
10 名程度と、さほど多くはないように見受けられた。環境部の部長によれば、ポワン
ト・ノワール市内の美化は大きな課題であり、将来は、ポワント・ノワール市におい
てエコ・ツーリズムができるようになるまで、きれいにしたいとのことであった。
なお、フランス資本の石油会社である TOTAL 社は、ポワント・ノワール市の廃棄物
問題の解決を支援するため、パイロットプロジェクトをムブンブ区(Mvou-Mvou 区)
で展開し、“Mvou-Mvou assaini”という名前の NGO の活動を支援しているとのことであ
る。したがって、本格調査時には、これらの NGO との情報交換、現地視察を行うこと
も一考である。
4) ソンゴロ地区を管轄するモンゴプク区の環境の現状と課題
モンゴプク区役所を訪問し、助役からモンゴプク区の環境の現状の問題点と今後の課
題を尋ねたところ次の回答が得られた。社会基盤整備上の問題点として、小学校がない
こと、保健診療施設がないこと、公設市場がないこと、国道 5 号線につながる道路が未
整備であることが挙げられる。環境上の問題点は、丘陵地の林の伐採跡地に植林が行わ
れていないため、雨後の土壌流出や浸食といったことが顕在化している。現在、伐採後
の丘陵地では宅地化が進んでいる状況にある。
同区の開発を考える際の難しい点は、水道施設や電気の供給がいまだ不十分であるこ
と、市街地から離れていることにあるとの認識を示していた。また、同区を含め、ポワ
ント・ノワール市において開発事業を行う場合の問題点は、例えば道路整備計画等の
マスタープランがあり、道路用地が確保されている場合であっても、一部の人たちが
慣習地(カスタマリーランド)であることを主張して、マスタープランを無視して計
画路線上に家を建設してしまう等の状況があることを挙げていた。また、同区は、2012
年 2 月 3 日に区割りされた新しい区であること、行政組織が整備途上にあること、また
市街地から離れているといった、地域開発にとって難しい点もあるが、区内に石油会
社である CORAF 社を有していること、また、ソンゴロ浜の零細漁民コミュニティが存
在する範囲を管轄し、今後 JICA の技術協力が契機となって発展が見込まれる区である
ため、この 2 つを地域開発に積極的に取り込みたいと考えているようであった。
したがって、本格調査時のステークホルダー会議時(ソンゴロ浜でのパイロットプロ
ジェクトを考える際、及びゾーニングを考える際)には、ポワント・ノワール市の地域
開発担当者とともに、モンゴプク区の助役等、地域づくりを担う人材を招く必要があ
ると考えられる。
- 82 -
(2)予備的スコーピング
1) パイロットプロジェクト案
本プロジェクトは、ポワント・ノワール市の水産物バリューチェーンを改善するため
の計画を策定するものであり、現時点では具体的な施設建設は決められていない。そこ
で、表3- 15 の施設建設が実施されることを想定し、自然環境や地域社会に及ぼすマ
イナス面の影響を確認した。
表3- 15 パイロットプロジェクト案
名称
ソンゴロ浜零細漁業施設及び機材の整備
パ イ ロ ッ ト プ ポワント・ノワール市のソンゴロ浜において、水揚げ・荷捌き、製氷、鮮魚の保
ロ ジ ェ ク ト 案 冷、鮮魚の内臓処理、燻製加工のデモンストレーション等々の機能を有する施設を
の概要
整備し、併せて魚函、鮮魚保冷箱、台車等の機材を調達する。
裨益対象人口
ポワント・ノワールの零細漁業者約 2,000 人、加工業者約 500 人、流通業者 100 人。
2) パイロットプロジェクトが実施される場合のマイナス面の環境影響
パイロットプロジェクトが実施される場合のマイナス面の環境影響について、建設工
事中及び施設供用後の段階に分けて表3- 16 に評価した。
建設工事中は、騒音の発生、建設車両による砂埃のまき上げ、建設車両の通行によ
る交通事故発生リスクの増加、建設作業員の増加に伴う衛生環境の悪化、不適切な工
事が行われた場合の海岸の汚染等のマイナス面の影響が想定されるが、対策の実施に
よって影響を緩和することが可能であると考えられる。
一方、施設供用後は、建設が想定される建物が小規模のものであり、提供される機材
が環境改善に資するものであることが想定されることから、現時点ではマイナス面の
影響はないと考えられる。
表3- 16 計画の各段階におけるマイナス面の影響
分類
No.
環境汚染
1
影響項目
評価
評価理由
建設工事中 施設供用後
大気汚染 B
D
工事中:コミュニティ内の道路は未舗装であり工
事用車両の往来によって、乾期中は砂埃のまき上
げが起こることも考えられる。
供用時:建設が想定される施設は小規模のもので
あ る た め、 交 通 量 の 増 加 は 考 え ら れ な い。 ま た、
提供される機材は環境改善に資するものであるこ
とが想定されることから、マイナス面の影響はな
い。
- 83 -
2
水質汚濁 B
D
工事中:建物の基礎工事でコンクリートが使用さ
れる場合、建設候補地が海岸に隣接する可能性が
高いので、不適切なコンクリート排水処理を行っ
た場合、海岸を汚染することになることも考えら
れる。
供用時:提供される機材は環境改善に資するもの
であることが想定されることから、マイナス面の
影響はない。
3
土壌汚染 D
D
工事中:建設が想定される漁業施設は小規模のも
のであるため、土壌汚染の可能性はない。
供用時:提供される機材は環境改善に資するもの
であることが想定されることから、マイナス面の
影響はない。
4
廃棄物
B
D
工事中:建設工事中は、 作業員が最大 30 ~ 40 名
程度になることも考えられ、適切な配慮がなされ
ない場合、コミュニティ内の衛生環境が悪化する
ことも想定される。
供用時:提供される機材が環境改善に資するもの
であることが想定されることから、現時点ではマ
イナス面の影響はない。
5
騒 音・ 振 B
動
D
工事中:作業機械 としてブルドーザー・クレーン
が使用される場合、騒音の発生が想定される。
供用時:建設が想定される施設は小規模のもので
あり、提供される機材が環境改善に資するもので
あることが考えられることから、現時点ではマイ
ナス面の影響はない。
6
地盤沈下 D
D
地盤沈下を引き起こす作業、活動は想定されない。
7
悪臭
D
D
悪臭を引き起こす作業、活動は想定されない。
8
底質
D
D
工事中:底質環境を悪化させる工事は想定されな
い。
供用時:底質環境を悪化させる活動は想定されな
い。
- 84 -
社会環境
9
非自発的 D
住民移転
D
施設建設場所は、住民移転や水産物加工作業を実
際に行っている場所を回避したものとする計画で
あるため非自発的住民移転は想定されない。
10
雇用や生 D
計手段等
の地域経
済
D
工事中:水産物加工作業を実際に行っている場所
を回避したものとする計画であるため雇用や生計
手段等の地域経済への影響は想定されない。
供用時:建設が想定される施設は小規模のもので
あり、提供される機材が環境改善に資するもので
あることが考えられることから、現時点ではマイ
ナス面の影響はない。
供用時:パイロットプロジェクトは、雇用や生計
手段等の地域経済の向上に資するものであること
が考えられることから、現時点ではマイナス面の
影響は想定されない。
11
土地利用 D
や地域資
源利用
D
建設が想定される漁業施設は小規模のものである
ため、土地利用や地域資源利用に対するマイナス
面の影響は想定されない。
12
社会関係 D
資本や地
域の意思
決定機 関
等の社会
組織
D
建設が想定される漁業施設は小規模のものである
ため、社会関係資本や地域の意思決定機関等の社
会組織に対するマイナス面の影響は想定されない。
13
既存の社 D
会インフ
ラや社会
サービス
D
建設が想定される周辺には影響を受けやすい場所
(学校、医療施設等)はないため、既存の社会イン
フラや社会サービスへの影響は想定されない。
14
貧 困 層・ D
少 数 民
族・ 先 住
民族
D
聞き取りによれば、建設が想定されるソンゴロ浜
漁民コミュニティにおいては、コンゴ人、ベナン
人等が、いさかいなく暮らしており、パイロット
プロジェクトの実施によって、マイナス面の影響
は想定されない。
15
被害と便 D
益の偏在
D
施 設 の 建 設、 機 材 の 供 与 に よ っ て、 デ モ ン ス ト
レーション効果が大きくなることが想定され、被
害と便益の偏在は想定されない。
16
地域内の D
利害対立
D
パイロットプロジェクトの実施によって、ソンゴ
ロ浜漁民コミュニティ全体が恩恵を受けると考 え
られるため、地域内の利害対立の可能性は想定さ
れない。
17
文化遺産 D
D
施設計画予定地に、文化遺産をはじめ宗教施設等
は存在しない。
18
水利用
D
D
工事中及び供用時にわたり、地下水のくみ上げ等
の水利用はないため、マイナス面の影響は想定さ
れない。
- 85 -
自然環境
19
公衆衛生 B
D
工事中:建設工事中は、 作業員が最大 30 ~ 40 名
程度になることも考えられ、適切な配慮がなされ
ない場合、コミュニティ内の衛生環境が悪化する
ことも想定される。
供用時:提供される機材は環境改善に資するもの
であることが想定されることから、マイナス面の
影響はない。
20
HIV/AIDS D
等の感染
症
D
工事中:一時的に作業員は増加するが、ソンゴロ
浜漁民コミュニティでは、HIV 感染防止活動 CNLS
(National Committee against HIV)が行われているた
め、予防措置はとられると考えられる。
供用時:感染症の広がりは想定されない。
21
ジ ェ ン D
ダー
D
本計画は、施設の建設やデモンストレーションの
実施によって、働く女性が恩恵を受けると考えら
れるため、ジェンダーの問題の発生は想定されな
い。
22
子どもの D
権利
D
聞き取り調査によれば、親の仕事を手伝う必要が
あるため、学校に通えない子ども達 がいるのが現
実のようであるが、施設の建設やデモンストレー
シ ョ ン 効 果 に よ っ て、 親 の 仕 事 が 軽 減 さ れ れ ば、
学校に通えない子ども達の数は減少していくこと
が想定される。
23
地 形・ 地 D
質
D
施設は小規模なものであるため、地形・地質への
影響はないと考えられる。
24
土壌浸食 D
D
施設は小規模なものであるため、土壌浸食の発生
は想定されない。
25
地下水
D
D
工事中及び供用時にわたり、地下水のくみ上げ等
の水利用はないため、マイナス面の影響はないと
考えられる。
26
海 岸・ 海 B
域
D
工事中: 建物の基礎工事でコンクリートが使用さ
れる場合、建設候補地が海岸に隣接する可能性が
高いことを考えると、不適切なコンクリート排水
処理を行った場合、海岸を汚染することになるこ
とも考えられる。
供用時:提供される機材は環境改善に資するもの
であることが想定されることから、マイナス面の
影響はない。
27
保護区
D
D
計画地及びその周辺に、国立公園や 保護区は存在
していない。
28
生 物・ 生 D
態系
D
ソンゴロ川の河口部には、ポワント・ノワール湾
岸に残された数少ないマングローブ林が存在する
が、この場所を避けた計画とするため、マイナス
面の影響は想定されない。
29
景観
D
D
施設は小規模なものであるため、景観に及ぼすマ
イナス面の影響は想定されない。
- 86 -
その他
30
事故
B
D
工事中:狭いコミュニティ内の道路に工事用車両
が往来することが考えられるため、交通事故の発
生リスクが増すことが考えられる。
供用時:建設が想定される施設は小規模のもので
あるため、交通量の増加は考えられない。
31
地球温暖 D
化
D
施設建設工事中及び施設供用後にわたり、地球温
暖化に及ぼすマイナス面の影響は想定されない。
A: 大きなマイナス面の影響が想定される。
B: 多少のマイナス面の影響が想定される。
C: 現段階では影響の度合いは不明(調査が進むにつれ影響が明らかになる場合もある)。
D: マイナス面の影響は想定されない。
3) パイロットプロジェクトが実施される場合のマイナス面の環境影響の回避・緩和策
施設の建設工事中において環境社会影響が想定される項目のうち、すべての項目は、
ソンゴロ浜の漁民コミュニティをはじめ、関係者に対し適切に情報を公開し、コンサ
ルテーションミーティングの開催等によって説明を行うこと、及び建設工事前に環境
対策を検討し、それに基づく工事を行うことによって、マイナス面の影響を回避・緩
和できると考えられる。
一方、施設供用後は、建設が想定される建物が小規模のものであり、提供される機材
が環境改善に資するものであることが想定されることから、現時点ではマイナス面の
影響はないと考えられる。
表3- 17 マイナス面の環境社会影響の回避・緩和策
No.
影響項目
マイナス面の環境社会影響
評価理由
回避・緩和策
1
大気汚染
工事業者は乾期中に建設作業が行わ
工事中 B:
コミュニティ内の道路は未舗装であり工事 れる場合は、 散水等、 砂埃を防止さ
用車両の往来によって、乾期中は砂埃のま せる必要がある。
き上げが起こることも考えられる。
2
水質汚濁
工事中 B:
工事業者は適切な排水処理を行う必
建物の基礎工事でコンクリートが使用され 要がある。
る場合、建設候補地が海岸に隣接する可能
性が高いことから、不適切なコンクリート
排水処理を行った場合、海岸を汚染するこ
とも考えられる。
4
廃棄物
工事中 B:
工事業者は、ゴミの適正処理を図る
建設工事中は、 作業員が最大 30 ~ 40 名程 必要がある。
度になることも考えられ、適切な配慮がな
されない場合、コミュニティ内の衛生環境
が悪化することも想定される。
5
騒 音・ 振 工事中 B:
工事前には、近隣コミュニティに工
動
作業機械としてブルドーザー、クレーンが 事 計 画 を 説 明 し 理 解 を 得 る。 ま た、
使用される場合、騒音の発生が想定される。 夜間の工事は避ける必要がある。
- 87 -
19 公衆衛生
工事中 B:
工事業者は、仮設トイレを設置する
建設工事中は、 作業員が最大 30 ~ 40 名程 必要がある。
度になることも考えられ、適切な配慮がな
されない場合、コミュニティ内の衛生環境
が悪化することも想定される。
26 海 岸・ 海 工事中 B:
工事業者は適切な排水処理を行う必
域
建物の基礎工事でコンクリートが使用され 要がある。
る場合、建設候補地が海岸に隣接する可能
性が高いので、不適切なコンクリート排水
処理を行った場合、海岸を汚染することも
考えられる。
30 事故
工事中 B:
狭いコミュニティ内の道路に工事用車両が
往来することが考えられるため、交通事故
の発生リスクが増すことが考えられる。
工事前には、近隣コミュニティや小
学校に工事計画を説明し、交通事項
防止への協力を求める。 また、 工事
業 者 は 要 所 に 交 通 誘 導 員 を 配 置 し、
交通事故の防止に努める必要がある。
B: 多少のマイナス面の影響が想定される。
(3)代替案の検討
表3- 18 代替案の比較
パイロットプロジェクト候補
地
自然環境の現状
社会環境の現状
1 ベース・アジップ浜
開発が進んでいる。
2 ソンゴロ浜南側
南 側 に は マ ン グ ロ ー ブ 林 が 存 在 ベ ー ス・ ア ジ ッ プ 浜 か ら の 漁
している。
民 の 移 転 地 で あ る。 既 存 の 家
屋や水産物加工場が多い。
港湾関連企業による造成が始
め ら れ て お り、 用 地 の 確 保 は
無理である。
3 ソ ン ゴ ロ 浜 北 側( 別 名・ ラ 深刻な海岸の浸食はみられない。 ベ ー ス・ ア ジ ッ プ 浜 か ら の 漁
フィネリ浜)
民 の 移 転 地 で あ る。 上 記 2 に
比 較 す る と、 既 存 の 家 屋 や 水
産物加工場の移転なしに用地
を確保しやすいと考えられる。
4 ルージュ川の南
波浪による海岸の浸食がみられ
る。
5 マトンビ村
波 浪 に よ る 海 岸 の 浸 食 が み ら れ 小さな漁村がある。
る。
- 88 -
(4)ステークホルダー会議の概要
漁業養殖省ポワント・ノワール支局が主体となり 2012 年 4 月 5 日にステークホルダー
会議が開催された。参加者は合計 21 名。内訳は、行政機関側が漁業養殖省ポワント・ノ
ワール支局長をはじめ自治港、環境総局の支局、商工会議所等の 7 名、コミュニティ側が
漁協長をはじめ、女性水産物加工グループ代表、ベナン人コミュニティ代表、漁船船主、
仲買人等の 8 名、調査団側が通訳を含め 6 名であった。
会議は、事前にポワント・ノワール支局長が関係者宛に、参加要請文書を発出し、関係
者に参加を求めたものである。会議では、冒頭、支局長からプロジェクト概要が説明され
るとともに、早期に実現に結びつけたいため、関係者一同に協力要請がなされた。その後、
参加者からの質問や意見が出された。意見の大勢はプロジェクトの実施を支持するもので
あり、反対する意見はなかった。
ステークホルダー会議の最大の成果は、ポワント・ノワール支局が主体となって会議を
開催するまでに至ったこと、関係者が一堂に会し、情報の共有と意見交換を行えたこと、
特に自治港から 2 名の参加者を得て、パイロットプロジェクト候補の内容を説明できたこ
とにあると考えられる。ポワント・ノワール支局長は本議事録を作成し、これを漁業大臣
や関係省庁関係者に提示し、プロジェクトの早期実現を求めるとのことであった。JICA
コンゴ民主去和国事務所にもコピーを送付するとのことである。なお、意見等の概要は、
添付の英文メモ参照(注釈:JICA コンゴ民主共和国事務所によって雇用された通訳によっ
て記録されたものである)。
Participants:
-JICA delegation made of:Madame Kojima as interpreter, Mr. Fujiki as Fish processing engineer, Mr.Ogawa
as architect and Mr. DOI in charge of environment and social issues.
-Director of local representation of the Ministry of Fishery and Aquaculture. Mr. Ange Kounkou and Mr. Jean
Omer Malonga, the Director’s assistant.
-President of fishermen community. Mr. Jean Sylvain Ngoma Batchi.
-Fish processing community of women.
-Beninese community represented by Mr. Coffi.
-Representative of the Ministry of environment .
-Pointe-Noire harbor and docking department representatives.
-Maritime Fishery representative.
-Navy Merchant and transport.
-Boat owners.
- 89 -
The Director thanks everybody for coming but noticed that municipality council did not come yet the meeting
could start. He explained that the project was not new starting from Base Agip; the Ministry he is representing
wants now to seize the opportunity for this to come true, therefore the meeting is a let you know meeting and
he begged everybody to collaborate.
He introduced JICA team made of consultants who are in mission of preliminary studies, prior to the arrival
of the study team in August or September 2012.
He then explained JICA project plan; which he presented as follows:
Step 1: Equipment installation: the beneficiaries will be 500 fish processing women, 2,000 fishermen and
wholesale fishmonger.
Step 2:Facilities operation:training on how to operate and training on finance management.
Step 3:Management of all technical units:landing, processing, and docking.
Then he said he was returning to Brazzaville to request the Minister to notify port authorities about the
project.
The Director opened a question answering session and requested that all participants have a word.
Port representative Mr. Mbouma PEYA said that they were happy with the project but what about
expropriation issue even though the area is said to be of Public Utility?
And he added that this area has to be included in Port delimitations management.
For this concern of expropriation Mr. Batchi, Fishermen president community emphasized that this people are
just there for temporary occupation they were already informed about the coming project. And the Director
said we should not turn around the pot we might miss this opportunity.
For this question about space, dimensions, landing station and other; Mr. OGAWA in charge of architecture
was asked to answer. He said that the infrastructure were ground ones and not linked with the sea they were
not like the building of a pier or a wharf.
Madame Elombo-Ayoma MB of the local representation of the Ministry in charge of environment issues pointed out
waste management problem, though she agreed with the implementation of the project.
Mr. DOI in charge of environment for JICA answered saying that throughout the main study this issue will not be
dropped away. And he added that by visiting the Pointe-Noire dumping site he realized how the issue was important.
Boat owners representative Mr.Inoua Idrissa said they welcome the project and thank God but still some issue like high
tide should be studied carefully and he also pointed out training issue and the necessity to have a medical center; for
training this should be internal that is to say to bring in experts to train them here in Congo and choose trainees among
the fishermen community that is capacity building needs.
Mr. Adjiwanou Louis Coffi the Beninese consul representative also welcomed the project.
Alright there might be some difficulties like expropriation and financial compensation but let’s start the project there
should not be handicaps. He also requested the assembly to consider access doors whether they were sufficient or not.
Mr. Batchi helped again saying yes of course there were sufficient access roads to the Songolo Beach. Two or three. One
by Songolo beach, the other through Mazra club.
Port authorities asked if there were a piloting team if not there should be one.
- 90 -
For this concern Mr. Director said that in Brazzaville they already set up a team of the kind made of representatives of
the involved Ministries. That is: Kouilou-Pointe-Noire transport and Port management, land management, Finance,
environment and sustainable development and Fishery and Aquaculture Ministry, Japan-Representation based in DRC,
F.A.O observer.
Upon these last words the Director of the local representation of the Ministry of fishery and aquaculture closed the
meeting.
(5)プロジェクト実施を通じての自然環境や地域社会に対する配慮事項
1) 貧困
漁業及び水産物の加工は、雇用の創出や女性の現金収入源の確保等、貧困削減に大き
く貢献していると考えられる。社会問題省ポワント・ノワール支局からの聞き取りによ
れば、パイロットプロジェクトの実施が想定されるソンゴロ浜においては、他国から
来た子どもたちが、結果的に、水産物加工の労働力になっている場合もあるとのこと
である(注釈:本来は里親制度で、より貧しい国からの子どもたちを受け入れることを
目的としているようである)。この状況を改善するため、コンゴ共和国大統領は、2011
年 9 月にベナン共和国を訪問し、両国間でこのような現実を防止するための約束に署名
したとのことである。したがって、プロジェクト実施にあたっては、上記の現実がある
ことを踏まえたうえで、水産物加工作業が効率化できることを紹介し、上記の現実を
改善する道筋を示すことも必要であると考えられる。
2) ジェンダー
ソンゴロ浜で水産物の加工を担っているのは主に女性である。そのなかで、子どもを
もつ女性は、現金収入源の確保と育児や家事等といった仕事を両立させる必要がある。
そのため、例えばパイロットプロジェクトとして水産物加工場の建設が選定された場
合は、女性が積極的にプロジェクトに参加できる環境づくりが必要である。すなわち、
加工場で行われることが想定される研修等に参加しやすいように乳幼児の一時的預か
り所(保育所)等の設置を検討する必要があると考えられる。
3) 環境
ベース・アジップ浜とソンゴロ浜の間には、ソンゴロ川が流れ、ポワント・ノワール
湾に注いでいる。ソンゴロ川の河口部は、小規模ではあるがマングローブ林が存在し
(MAZERA 公園)、樹上にはサギ類のコロニー(集団生息地)がみられる。同マングロー
ブ林は、NGO によって管理され、ポワント・ノワール湾岸に残された数少ないマング
ローブ林となっている。したがって、本格調査のなかで、ゾーニングを行う場合には、
同マングローブ林は保全する場として位置づける必要があると考えられる。
燻製加工場周辺に暮らす女性によれば、加工の過程で発生する煙は、目にしみるとの
ことであった。また、加工は主に女性が担っており、これらの女性に煙による呼吸器系
疾患をもたらす可能性もある。さらには、加工の過程では多量の木材を購入・使用して
いるのが現状である。したがって、周辺の住民からの苦情を減らすこと、健康被害のリ
スクを低減させること、効率的な燻製加工の紹介によって木材資源の購入・使用量を
- 91 -
減少させる必要があることを鑑みると、適正な燻製装置を紹介することが必要である
と考えられる。
3-3 日本側の投入
3-3-1 専門家の構成、派遣計画
総括、水産物流通、水産加工 / 衛生品質管理、漁村振興 / 組織化、水産施設 ・ 機材、業務調
整 / 参加型開発、その他(積算、入札支援等々)
3-3-2 研修員受入れ
必要に応じて研修員の受入れを検討する。なお、水産施設運営、水産流通、水産加工・品質
管理等の分野が想定される。
3-3-3 プロジェクト側負担事項
JICA 専門家用の車両として、ランドクルーザータイプの 4WD を 2 台確保する。
3-4 相手国側の投入
3-4-1 カウンターパート
プロジェクトの実施期間中、カウンターパート機関は日本側が投入する専門家に対応する形
でカウンターパートを配置する。なお、カウンターパートは JICA 専門家の担当分野の専門性
にできるだけ合致した人員を配置するのが望ましい。
3-4-2 相手国側負担事項
施設建設及び機材調達に関してコンゴ(共)政府が実施すべき事項は以下のとおりである。
① 建設対象物の選定
建設される施設種別については技術協力の目標に沿った用途のものを需要予測、サイト
条件その他に合致するよう日本側の助言、提言に基づきコンゴ(共)側が最終的な決定を
するものとする。特に施設建設に関するコンゴ(共)側関係者からの過度な期待やプロジェ
クト目的にそぐわない要望等がなされた際はプロジェクトダイレクターとなる漁業養殖省
海面漁業総局長を中心としてこれらに対応、説明を行って理解を得る必要がある。
② 設計内容・仕様・品質レベルの承認
計画内容の検討の各段階において、適時その内容、仕様、グレード設定等について承認
を得つつ、より詳細な内容や書類作成を進める必要がある。なお今回調査では漁業養殖省
からは本プロジェクトで建設される施設の満たすべき仕様やグレードについての指針は示
されなかったが、具 体例として、現在進捗中の世銀支援による PDARP によって建設され
た内陸部の地方市場を参考にするよう提案したところ、PDARP の品質、規模については
不十分であるとの意見が本省職員及び支局員から聞かれた。特に内陸とはサイトの立地が
異なるため、沿岸の潮風や波の影響に十分耐久性があるものであること、また単なる日覆
いのレベルを超えた設備・機材を備えて衛生面、利便性の改善が見込まれるに必要な仕様
を満たすことが求められた。
- 92 -
漁業養殖省では PDARP で漁業関連施設を計画する際に、その技術的内容を検討、承
認するチームが存在するとのことであったが、技術部門として調査計画局(Direction de
l'Etude et de la Planificaiton)が計画、予算だてを担当したとのことである。しかし具体的な
担当者、担当業務の実績については記録、情報がなく、本技術協力の実施にあたっての承
認行為に関する責任の所在が不明確であったため、R/D の内容に含む等、計画の早い段階
で、プロジェクトダイレクターの責任事項とする、あるいは担当者を確認する等により明
確にする必要がある。
③ 土地・工事用地の確保
建設サイトについては、建設用地のほか、工事車両のアクセス道の確保、資材置き場、
残土処理用地の指定、確保を漁業養殖省のイニシアティブによりコンゴ(共)側の責任で
行う必要がある。またサイトの確保状況の確認は、地籍公有地省及び港湾局からの書面で
の確認、さらに境界が明示された地籍図での確認が必要である。
④ ユーティリティの引き込み準備(電気・水道等のアクセス)
電力引込については、コンゴ(共)電力公社(SNE)、水道引込についてはコンゴ(共)
水道局(SNDE)が管轄しており、これらへの手続き及び引込の申請が必要である。申
請にあたりサイト引込位置、必要容量、用途等の概要を通知のうえ、当局技術者(SNE、
SNDE)による現地調査に基づいた必要設備・機材の積算を行い、当局による各工事を発
注することとなる。ソンゴロ浜(北側)サイト候補地に関しては、水道主管は浜より東側
300m のアクセス道路沿いに、埋設高圧電線(20kV)はさらに 300m 北側の変電所(サイ
トからの距離約 600m)まで敷設されている。現時点で想定されるサイト候補地位置まで
の仮見積もりを依頼し、現地調査期間中に以下の見積もりを受領した。
・水道引込工事
SNDE 調査・引込工事材工費用:937 万 1,089 CFA フラン
・電力引込工事
SNE 直接工事費用:2,332 万 7,115 CFA フラン
ELECTRA 社(電力機材調達下請民間企業)電材調達費:8,562 万 1,648 CFA フラン
水道引込工事に関しては、埋設 PVC パイプ 350m との記載があるが、各副資材の見積
もり単位が不明瞭であり、水道メーターについての記載もないため実施時に再確認する
必要がある。また電力引込工事についても、引込延長 600m、引込容量は将来的な需要増
加見込みを含め 100kVA 程度との条件で見積もりを依頼したが、高圧用ケーブル 1,200m、
630kVA トランス 1 基等の高額な見積もりが含まれており、引込工事に関する事業者側の
具体的な必要負担事項と見積もり内容に関する再確認が必要である。なお、これらの見積
もり結果については先方予算措置に係る参考資料として漁業養殖省へ通知した。
⑤ 着工前の開発許可等の許認可取得
建 設 許 可 に 関 す る 政 令 と し て は、 建 築 確 認 に 関 す る 建 設 省 改 正 政 令 91-460:Décret
No.91-460 portant Modification du Décret No.64-181 reratif au Permis de Construire(1991.05)があ
- 93 -
り、開発計画にあたり建設省による建設許可が必要である旨が定められている。改正法令
は 1964 年制定の政令について一部表現を改めたもので基本的な枠組みの変更はない。
具体的な手続きについては、本技術協力のような公共施設の場合、建築確認申請は一般
図及び概要を添えて申請書類を提出する。施設運営が政府直営とならず独立機関となる場
合も施設用途の公共性が高いため公共施設と同様の扱いである。法令では開発規模による
I ~ III のカテゴリー分けがなされているが、大規模カテゴリーの開発は DG が大臣の名の
下サインする必要がある。集合住宅であれば 10 戸以上はカテゴリー(大規模)となると
の説明であるが、運用上は支局長の判断によりそのプロジェクトの複雑性や規模により個
別に検討される。
手続き期間は、申請から許可までは最大 45 日と記載があるが、建設支局によれば、実
際は 1 週間程度をめどとして発行し、支局長不在時も代理を立て 遅滞なく処理されると
のことである。ただし民間業者からの聞き取りによると、過去の実績としては数日から
数カ月までその期間には幅がある。また着工後は施設規模により 1 回~数回の中間検査
を受検する必要がある。検査は法令順守を確認するチーム(Service de Metrice d'Oeuverage
Déléguée)が申請より 1 週間以内に行い、支局長が検査済み証明を発行する。
⑥ 工事実施中の安全確保
建設工事一般には、コンゴ(共)では具体的な安全規準が整備されておらず工事監理者
の裁量によっているのが現状であるが、工事計画及び実施の各段階で、建設省支局、ポワ
ント・ノワール市、また電気工事については電力公社(SNE)、水道埋設管については水
道局(SNDE)へ、それぞれ安全確保策について説明、協議し、指導を受けることが必要
と考えられる。
⑦ 免税手続き
コンゴ(共)の関税及び間接税、不動産税等の内国税の免税手続きについては、担当省
(漁業養殖省)・財務省・援助機関(JICA)の 3 者による援助協定書に免税プロジェクトで
あることが明記される必要があり、これに基づき当該プロジェクトでの調達である旨で請
求すれば免税となる。免税手続きの担当機関は、内国税については税務局、関税について
は関税局となり、申請書の提出については、各機関のポワント・ノワール支局が直接の窓
口となる。これは事前の免税によるもので納付後の還付手続きによるものではない。
財務省によれば、漁業に使用される燃油については、5%の免税が受けられる。これは
給油所設置の段階で当該施設が漁業専用目的であることをうたった事業計画書を作成し財
務省の許可を得る必要がある。
⑧ 資機材輸送
製氷設備や水揚げ用機材等の輸入については通関手続きがスムーズに行われるよう関税
局等へ適時働きかけを行い、不必要に長期間留め置かれることのないよう取り計らう。
⑨ 要員の受入れ・各種便宜供与
要員の受入れや、その他必要となる各種便宜供与を行う。
- 94 -
⑩ 建物の登記
漁業養殖省によれば、建設された建物の登記手続きは、公共施設の場合、行政施設・住
宅総局(Direction Général des Batiments et des Logements Administratives:DGBLA)への報告
のみで完了する。これは運営組織が漁業養殖省直営ではなく、新たな独立組織によって行
われる場合も同様である。民間の場合は、税務総局(Direction Général des Impôts)への申
請、不動産税の納付を経て登記されるが、公共性の高い非営利組織の場合は不動産税が免
税となっており、本技術協力により建設される施設もこれに該当する。なお土地登記につ
いては、地籍測量支局による敷地境界確定を行ったうえで、都市不動産登記簿(Resistre
Foncière Urbaine:RFU)へ漁業養殖省が登記することとなる。
⑪ 引き渡し後の運営維持管理
運営維持管理については技術協力の内容に沿って適切に行うとともにモニタリングを
行って、実証事業の有効性を確認できる体制を構築する。運営は、施設建設の直接の裨益
者、利用者となる漁業組合が中心となって行い、漁業養殖省がこれを支援する形で行うな
ど、利用者の要望を運営に反映しやすい体制とすることが望まれる。
3-5 提言
3-5-1 協力にあたっての留意事項
漁業養殖省は JICA プロジェクトの実施経験がなく人材・予算ともに限られており、さらに
省庁間等の連絡にも支障を来すことが容易に想像できるので、プロジェクトの運営をスムーズ
に行うためプロジェクトをサイトで実施する漁業養殖省ポワント・ノワール支局のカウンター
パートとは別に、首都のブラザビル及びプロジェクトサイトであるポワント・ノワールにおい
てフォーカルポイント(実務担当者責任者)を定め、他省庁、関係各機関との連絡・調整機能
を確保するべきである。
漁業養殖省がサイト取得、整地、免税、通関、各申請手続、入札図書承認、電力水道電話引
込等、コンゴ(共)側負担となる必要事項をタイムリーに行うことが必要である。特に具体的
な敷地範囲の確定、土地収用手続きに期間を要するとみられるため、期限を設け、経過をモニ
ターすることが望ましい。
具体的なサイト選定にあたり移転が伴う場合は JICA 環境社会配慮ガイドラインを遵守する
必要があるが、コンゴ(共)の現行土地収用法規とは隔たりがあり、コンゴ(共)側が自国
の規準を越えて国際的な環境社会配慮手続きにのっとって行うための働きかけが必要とみられ
る。
漁業養殖省は近年、施設建設事業を自ら実施した経験がないため、建設事業のプロセスや必
要な措置及びその必要期間、維持管理等についての知見が乏しい。R/D 案合意にあたり予算措
置や各種手続き担当者について誰が何をいつまで行うのかを十分確認し、実証事業の評価期間
が十分得られないことのないよう進捗をモニターする必要がある。
手続き関係についてはコンゴ(共)に規定等もある程度存在するものの、現実は人脈と経験
則に従う例が多く、申請者の力量によりその期間は大きく異なる。現地設計協力者、施工者選
定にあたっては、透明性、競争性を確保しつつも上記漁業養殖省の能力不足を補える業者を選
定するべきである。例えば資格審査の面接等で過去の経験における手続き期間や本計画の重要
- 95 -
な関係者である PAPN との折衝の経験等を評価点式で審査する等、これらの折衝能力を加味で
きる仕組みが必要である。
- 96 -
付 属 資 料
1.調査日程表
2.ミニッツ、R/D 案
3.現地調査メモ
4.現地収集資料
5.主要面談者リスト
1.調査日程表
日付
総括
水産政策
協力企画
計画管理
通訳
水産物流通
水産施設
環境社会配慮
評価分析
1
3/4
日
―
01:30 Haneda → 06:20 Paris(C.D.G)
(AF283)
10:55 Paris(C.D.G)→ 18:40 Kinshasa(AF888)
2
3/5
月
―
午前:JICA コンゴ民主共和国事務所打合せ、コンゴ(共)査
証申請、受領
―
3
3/6
火
―
午前:コンゴ(民)建設業者面談
午後:キンシャサ中央市場視察
中国系建設会社面
談、キンシャサ中央
市場魚売り場視察
―
4
3/7
水
―
Kinshasa-Brazzaville 移動、外務省表敬
―
―
漁業養殖省大臣表敬
5
3/8
木
―
―
午後 PDARP 事務所
訪問
資料整理
6
3/9
金
―
漁業養殖省海面漁業総局協議、於 FAO 事務所
―
7
3/10
土
―
15:30 Brazzaville → 16:15 Pointe Noire
―
―
8
3/11
日
―
ポワント・ノワール調査
ベース・アジップ浜視察、ソンゴロ浜視察、漁協長聞き取り
9
3/12
月
―
漁業養殖省ポワント・ノワール支局協
議、調査計画説明
漁業支局協議、商港
会議所面談、建設会
社・ 環 境 コ ン サ ル
タント訪問
―
10
3/13
火
―
運輸航空商船省協
ポワント・ノワール自治港協議、ベース
議、港湾局協議、建
・ アジップ浜調査
設会社聞き取り
―
建設会社聞き取り、
地籍公有地省支局
漁業養殖省ポワント・ノワール支局 ・ 統
協議、ソンゴロ浜・
計調査、リファイナリー北部サイト視察
製油所北側サイト
候補地調査
11
3/14
水
―
12
3/15
木
―
ソンゴロ浜燻製加工事情・状況調査、中 設 計 事 務 所 聞 き 取
央市場調査
り、建設省支局協議
―
―
13
3/16
金
―
ベース ・ アジップ
浜・ ソ ン ゴ ロ 浜・
マトンビ視察、漁業養殖省ポワント・ノ マ ト ン ビ 浜 サ イ ト
ワール支局報告・協議
候補地調査、加工女
性・ 漁 師・ 漁 協 長
聞き取り
14
3/17
土
―
漁業養殖省顧問協議
15
3/18
日
―
資料整理
16
17
18
19
3/19
3/20
月
火
12:35 Kansai
21:55 Narita →
→ 17:10 Paris
(+1)04:20 Paris
(C.D.G.)
(AF291) (C.D.G.)
(AF277)
中間報告書執筆等
ソンゴロ浜北側サ
10:55 Paris → 18:40 Kinshasa(AF888)
イト調査
午前:JICA コンゴ民主共和国事務所打合
せ、コンゴ(共)査証申請、受領
―
―
16:15
Dakar →
05:15
Nairobi
(KQ521)
―
0:35
Haneda →
07:35
6:20 Paris
Nairobi
(AF283)
→ 10:15
10:55 Paris
Kinshasa
→ 18:40
(KQ550)
Kinshasa
(AF888)
―
―
世銀(キン 保健・人口省保健局面談、鮮魚店価格調 漁協長、建築事務所
査、ベース ・ アジップ調査
聞き取り
シャサオ
資料整理
フィス)援
助動向調査
―
世銀(キンシャサオ
フィス)援助動向調
査
午後:Kinshasa → Brazzaville(船)/
ポワント・ノワール保健局面談、仲買人 建設会社聞き取り・
ブラザビル調査 (漁業養殖省訪問、外
グループ面談、
見積依頼
務省訪問)
3/21
午前:コンゴ(民)事務所打合せ、コンゴ(共)
水 査証申請、受領
資料整理
午後:大使館表敬
持 続 的 開 発・ 森 林
1 5 : 0 0 P o i n t e 漁業支局協議、港湾
経 済・ 環 境 省 の 環
Noire
→ 15:45 局協議、民間給油所
境総局から情報収
Brazzaville(Q8203 視察・聞き取り、機
集、不動産・公有地
)、団内協議
材調達事情調査
省から情報収集
3/22
午前:Kinshasa → Brazzaville(船)
、水産物流通団
員と合流。ブリーフィング
資料整理
木
午後:漁業養殖省表敬、日程確認、不動産公有地
省表敬
官団員と合流、官団
員へのブリーフィ
ン グ、 漁 業 養 殖 省 炭 化 水 素 省 支 局 聞
へ表敬、日程確認、き取り、建設会社聞
FAO コ ン ゴ 事 務 所 き取り
訪問、トータル市場
視察
- 99 -
運 輸・ 航 空・ 商 船
省、顧問 担当者連
絡 先 調 査、PDARP
事務所援助動向調
査、漁業養殖省質問
票回収、UNDP 援助
動向調査
漁 業 養 殖 省 大 臣 表 CEVEVIRHA 援助動
敬訪問、不動産・公 向調査、FAO 援助
有地省表敬訪問、漁 動 向 調 査、 計 画 省
業 養 殖 省 大 臣 顧 問(政府の開発戦略に
から情報収集
ついて)
20
3/23
金
午前:漁業養殖省と
の協議
午 後:Q829215:30 建 築 事 務 所 聞 き 取
Brazzaville
り、団内協議
→ 16:15Pointe
Noire
午前:漁業養殖省との協議
午後:Q8292 15:30Brazzaville → 16:15Pointe Noire
CEBEVIRHA 資料収
環境総局から情報
集、IFAD 援 助 動 向
収集
調査
午 後:15:30Brazzaville → 16:15Pointe
Noire(Q8292)
21
3/24
土
サイト視察、調査団内協議
22
3/25
日
漁業養殖省との合同サイト視察、協議、ミニッツ確認
月
ポワント・ノワール
調査
ポワント・ノワール PDARP ポワントノ
PDARP 支 局 聞 き 取 調査
ワール支局、FAL'H
ソンゴロ浜組合長面談、ローカルコンサ
り、燃油販売会社聞 漁 民 組 合 組 合 長 か V E T E R I N A I R E S
ル NGO 訪問
き取り、漁協長協議 ら聞き取り(ソンゴ(NGO) 動向調査、
ロ浜の集会場於) 漁業養殖省、ポワン
トノワール支局協
議
23
3/26
午前:漁業養殖省との協議
午後:Pointe Noire → Brazzaville
アジップ浜・加工調査、ソンゴロ浜漁業
者協議
24
3/27
ポワントノワー
ル 市 役 所 道 路
課 動 向 調 査、
ソンゴロ浜北側サ
RENATURA( 環 境
イト調査、給油設備
NGO) 援助動向調
RENATURA( 環 境
環境総局のポワン
施工会社聞き取り
査、漁業・養殖省、
NGO) 援助動向調
ト・ノワール支局で
ポワント・ノワール
査
情報収集
/ クイール支局統計
情報調整員と統計
情報調査、漁業組合
長、組合組織体制調
査
火 漁業養殖省とのミニッツ確認
資料整理
25
26
3/28
3/29
水
金 資料整理
28
3/31
土
4/1
漁業支局聞き取り、ポワント・ノワール
水産物流通調査、施設運営維持管理に関 CEVEVIRHA 改 良 統 計 支 局 か ら 情 報
する協議
燻製窯サイト視察・ 収集、現地踏査(ソ
加工女性聞き取り ンゴロ浜南側)
木 資料整理
3/30
29
環境コンサルタン
ト訪問、社会省ポワ
コンゴ海運業者評
ン ト・ ノ ワ ー ル 支
議会総局、
電力公社聞き取り、局で情報収集、SGS
午後: 14:00 Pointe
ソンゴロ浜調査、ポワントノワール市調
市役所・市道路局聞 会社で情報収集(製
Noire
→ 14:45
査
品の認証、監査を主
き取り
Brazzaville(Q8241)
業 務 )、 ポ ワ ン ト・
IFAD 援助動向調査
ノワール統計支局
を訪問
ミニッツ署名
Brazzaville → Kinshasa
27
日
―
漁業コミュニティ促進会とのミーティン
グ(於ソンゴロ浜に建設中の AICP 事務
所)
22:40
KINSHASA
→(+1)
資料整理
5:35
NAIROBI
(KQ552)
9:00
NAIROBI
→ 15:50
DAKAR
―
ブラザビル調査
MPA 情 報 処 理
局 統 計 デ ー タ DGPM、DGA、内水
面漁業統計データ
収集
漁業支局協議・コン
漁 業 養 殖 省 ポ ワ ン EU 援助動向調査
ポワント・ノワール水産支局協議、冷蔵 ゴ(共)負担事項協
ト・ノワール支局で 午後:Brazzaville
庫調査
議、施工会社見積依
支局長と打合せ
→ Kinshasa (船)
頼
資料整理
―
水産流通調査
21:05
KINSHASA
→
(+1)5:
50 PARIS
(C.D.G)
―
資料整理
施工会社見積取得、
設計事務所聞き取
資料整理
り、サイト自然条件
調査
資料整理
21:05 KINSHASA
→ (+1)5:50
PARIS(C.D.G)
- 100 -
30
31
32
33
4/2
4/3
4/4
4/5
月
火
水
木
―
11:00
PARIS
(C.D.G)→
(+1)6:00
HANEDA
(AF282)
06:
00Haneda
―
―
―
―
―
各水揚場流通補足調査(生産)
ポ ワ ン ト・ ノ ワ ー
ル Loandjili 区 役 所
から情報収集、ポワ
電力公社サイト確
11:00 PARIS
ン ト・ ノ ワ ー ル の
認、 水 道 局 聞 き 取
(C.D.G)→ 6:00
環境部から情報収
り、市役所聞き取り
HANEDA(AF282)
集、Movis 廃棄物処
分場、現地踏査(ロ
アンゴ浜)
各水揚場流通補足調査(水揚)
SGS の 環 境 分 析 ラ
ボラトリー訪問、漁
業養殖省ポワント・
ノワール支局訪問、
港湾局追加調査、製
ポ ワ ン ト・ ノ ワ ー
氷メーカー聞き取
ル Mvou-Mvou 区 役
り、施工現場視察
所から情報収集、ポ
ワ ン ト・ ノ ワ ー ル
Loandjili 区役所から
情報収集
06:00 Haneda
加工事情・状況補足調査
ポワント・ノワール
Mongo Puku 区 役 所
Djeno 村 NGO 活動・ から情報収集、ソン
レンガ工場調査、建 ゴロ小学校訪問、現
設会社見積取得
地踏査(ソンゴロ浜
北側、ベナン人の燻
製作業場訪問)
―
販売関連補足調査
水道局サイト確認、
ステークホルダー
ステークホルダー
会議於商工会議所、
ミーテイング参加
建築設計事務所聞
き取り
―
―
―
34
4/6
金
―
依頼済み資料回収、補足質疑等
コンサルタント(BeHave、フランス人社
会経済学系)と面
会、 ポ ワ ン ト・ ノ
建設会社見積取得・ ワ ー ル の 建 設 部 訪
資料取りまとめ・電 問(新しい行政区域
力公社協議
の 境 界 に つ い て )、
漁業養殖省ポワン
ト・ノワール支局で
支局長と面会、情報
整理
35
4/7
土
―
資料整理、報告書とりまとめ
電力公社見積取得・
資料整理、報告書と
サイト調査・資料取
りまとめ
りまとめ
36
4/8
日
―
19:40 Pointe Noire →(+1)06:25 Frankfurt(LH589 )
―
07:30 Frankfrut → 08:50Paris(C.D.G)
(AF1019 )
37
4/9
月
―
38
4/10
火
―
11:00 Paris(C.D.G.)→(+1)06:00 Haneda(AF282)
06:00 Haneda
- 101 -
―
13:50 Paris →
(+1)08:25 Kansai
(AF292)
08:25 Kansai
―
―
2.ミニッツ、R/D 案
- 102 -
- 103 -
- 104 -
- 105 -
- 106 -
- 107 -
- 108 -
- 109 -
- 110 -
- 111 -
- 112 -
- 113 -
- 114 -
- 115 -
- 116 -
- 117 -
- 118 -
- 119 -
- 120 -
3.現地調査メモ
日 時
2012 年 3 月 13 日(火)10:30 ~ 1:00
場 所
運輸航空商船省
Direction Générale de la Marine Marchande
面談相手
Mr. Jean Félix Mouthoud TCHIKAYA, Directeur Général(局長)
面 談 者
藤木団員、小川団員、Mr. Kounkou(漁業支局長)、Mr. Batchi(漁協長)
配布資料
なし
提出資料
質問票、団員リスト
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
漁業支局長より、本調査の背景・経緯、目的の説明を行った。
2.質疑応答
調査団:
プロジェクトサイトについての見解。
DG:
国有であり PAPN(自治港)が国から管理を任されている。整備計画、整備範囲を策定するの
は中央政府であり、国有地(ポワント・ノワール湾沿岸部)の開発については、中央政府すな
わち Douane Publique 省が PAPN が開発に関与すべきと考えれば PAPN に自治を与える。しかし
今回の漁業省のように、プロジェクトが同地域に重複すれば調整(加味)することとなる。土
地利用計画図は PAPN から提供できる。
調査団:
港湾整備の方針について。
DG:
港湾整備の計画内容、整備における零細漁業の位置づけについては PAPN で聞けばよい。
PAPN は情報公開の義務があるため必要な情報を提供する。沿岸部は経済特別区(Zone
Economique Spéciale)に指定されており、居住は制限されている。沿岸部の漁村については古く
は自然発生して居住されていた経緯があるが、現在は公共用地であるため私有するべきでない
ということが漁村撤去の理由である。なお、湾外の北部沿岸は昔から漁村のある地域で、現在
も漁民の居住は認められている。したがって漁業施設、加工場を立地することは問題ない。
以上
- 121 -
日 時
2012 年 3 月 13 日(火)11:00 ~ 11:30
場 所
ポワント・ノワール自治港(PAPN)
Direction des Opérations Maritimes 海洋オペレーション課
面談相手
Mr. Wilfrid Brice NAHOUTOUMA SAMBA, Officier de Securité de Navires, Directeur des
Opérations Maritimes(航行安全局員、海洋オペレーション課長)
面 談 者
藤木団員、小川団員、Mr. Kounkou(漁業支局長)、Mr. Batchi(漁協長)
配布資料
なし
提出資料
質問票、団員リスト
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
漁業支局長より、本調査の背景・経緯、目的の説明を行った。
2.質疑応答
調査団:
パイロットプロジェクトサイトについての見解。
局長:
ポワント・ノワール湾一帯の臨海部はすべて国有であり PAPN が管理することを国から任され
ている。ベース・アジップの漁村撤去は、港湾拡張の必要があったため、そもそも漁民による不
法占拠の状態であったものを PAPN が再度管理下に置いたものである。移転問題は長期にわたっ
て協議、検討が行われた。マトミ(15km 北部)を漁業活動の移転先としていたが、静穏度や市
内からの距離を勘案し、ソンゴロでの漁業活動を暫定的に了承した。
零細漁業施設の JICA プロジェクト、零細漁業活動をソンゴロで行うことは問題なく、プロジェ
クトは歓迎する。
調査団:
港湾拡張計画はどのような概要、範囲、工期か。
局長:
① 埠頭の先端部に岸壁・コンテナヤードを拡張工事中である。
② 鉱物積み出し港、内陸からの鉄道の引き込み線を湾の北部に計画中であり、土地は既に
港湾局が管理下においている。市街地を経由しないルートが必要なため当該位置とした。
③ ベース・アジップ浜を石油基地として整備する予定である。またベース・アジップ浜か
らソンゴロ浜までの土地利用について、毎週水曜に関係民間企業(SDV、Dermas 等)と割
り当ての協議を行っている。PAPN のインフラ局に図面があり後日閲覧可能、また拡張計画
の担当局があり書類等の情報提供ができる。
以上
- 122 -
日 時
2012 年 3 月 13 日(火)11:30 ~ 12:00
場 所
運輸航空商船省
Direction Générale de la Marine Marchande
Mr. Jean Jacques MOMBO, Conseiller en études, travaux, et aménagement portuaires(ETAP)
(局長顧問)
面談相手
Mr. Joseph ISSALOU, Conseiller aux procedures de marketing(元 Directeur Commercial)
(現
マーケティング顧問)
面 談 者
藤木団員、小川団員、Mr. Kounkou(漁業支局長)、Mr. Batchi(漁協長)
配布資料
航空写真上に PAPN 管理範囲(将来拡張地区を含む)をプロットした地籍局作成によ
るプリント
提出資料
質問票、団員リスト 2011 年 11 月 6 日付 PAPN から漁協長へのレター(閲覧)
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
漁業支局長より、本調査の背景・経緯、目的の説明を行った。
2.質疑応答
調査団:
港湾計画、土地利用計画、公図(地籍図)の提供依頼。
顧問:
当局の見解は、漁村撤去後の 2011 年に漁協長あてレターにて確認した内容で必要十分である。
港湾拡張計画はベース・アジップ浜までであり、ソンゴロ浜は含まない。ソンゴロ浜を零細漁
業に利用可能である。したがって JICA がソンゴロ浜でプロジェクトを行えば港湾の計画とは競
合しないため当局が JICA へ港湾計画の詳細資料を提出する必要はない。
顧問:
現在、仮に提供しているソンゴロ浜については、そもそもベナン人漁民はそこにいるべきで
なく、PAPN が土地を収用する権利を保留している。したがって JICA プロジェクトにも立ち退
き後のその土地を提供することができる。ただしプロジェクト開始が遅れる(4 ~ 5 年後など)
と漁民の定住により立ち退きが困難になる。また民間企業の事業展開の要望があれば PAPN が借
地権を与えることもある。民間企業が開発を PAPN へ申請する場合は計画書をまず提示するが、
日本側はそれをしていない。しかし日本側計画の概要・時期・規模が明らかでないため、説明
してほしい。また日本側の調査結果を知る必要があるため、漁業省とのミニッツを PAPN へ提出
してほしい。日本のプロジェクトは歓迎している。
調査団:
日本側は零細漁業を支援するための技術協力を計画しているので、漁民を立ち退かせること
は基本的に考えていない。また施設パイロットプロジェクトはめどとして 2013 年頃から 2 ~ 3
年かけて行う技術支援の中の実証のために行うもので、計画内容・規模は調査を経て選定され
るものである。
以上
- 123 -
日 時
2012 年 3 月 14 日(水)09:45 ~ 12:00
場 所
ホテル マエストロ
面談相手
Mr. Lengandja Jacque Coordonnateur Cellue Statistiques
Mr. Nsimou Ebin Cheralain Coordonnateur adjoint
面 談 者
藤木団員、小島団員(仏語通訳)
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.調査の概要
調査団:
統計課の活動についてご説明ください。
回答:
企業型漁業のほうは、漁獲枠を毎年漁業養殖省に申請し、水揚げごとに水揚げ量をチェック
している。基本的に漁獲の枠内での操業を認めているが、時々オーバーすることもある。零細
漁業では、サルディネーラ等の多獲性魚も同様である。漁業者の自己申告だけでなく、実際に
浜を巡回して漁獲量のチェックを行っている。水揚げ浜における漁獲データの収集を始めてお
り、その3月フォームがあるのでお見せします。今は 2010 年の半期の報告書をもっているので、
これについて説明します。
以上
- 124 -
日 時
2012 年 3 月 15 日(木)9:00 ~ 12:20
場 所
ソンゴロ浜
面談相手
Mr. NGOMA BATCHI Jean Sylvain, Communauté de Pêche Maritime Artisanale(AICP)
面 談 者
藤木団員、小島団員(仏語通訳)
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.調査の概要
調査団:
ソンゴロ浜にあるハットのような建物は何ですか。
回答:
何十年か前にジャズコンサートを開催していた。キンシャサからバンドを招いていてかなり
盛況であった。ここの土地は個人の所有地であり、われわれの活動の拠点としてアソシーエショ
ンの事務所を整備することに便宜を図ってもらっている。プロジェクトのアトラクションとし
てまたコンサートを復活できるといいな。
調査団:
ソンゴロ浜で魚の処理や荷物運びを行っている人は何人くらいいますか。
回答:
総数で 100 人ほどです。みんな若く、コンゴ(共)の人とコンゴ(民)から来ている人がほ
とんどで、主に女性加工業者に雇われています。2010 年の移転にともない、ガードマンになっ
たり建設現場で働きに出た人もいるので、ベース ・ アジップの時よりは若干減っている。1人
で捌ける魚の処理量はだいたい 200 〜 250kg ぐらいで、時間にして 5 ~ 6 時間かかる。2人で
ペアになって作業をするので、1人が切る係、もう1人が洗う係です。 調査団:
ソンゴロ浜で鮮魚を売っている人、塩を売っているは何人くらいいますか。
回答:
約 20 人ほどです、ベース・アジップにはまだ 40 人ほどおり、ソンゴロで魚を買ってアジッ
プ浜に運び売っている人も多い。塩はほとんどの人が中央市場で購入しています(ベース ・ アジッ
プでは塩を売る店がありましたが)。
調査団:
燻製用の薪の供給は、ベース ・ アジップの時と変化はありますか。
回答:
薪の供給状態は依然と変わりありません、10 人ほどの人が町に木材を買いに行きトラックで
ソンゴロまで運んでいる。薪の値段は1束(ステール)8,500 ~ 1 万 2,000CFA フランほどである。
魚を洗う水は、井戸水か水道水を使っている。水道管が近くまできている。
以上
- 125 -
日 時
2012 年 3 月 15 日(木)9:10 ~ 10:30
場 所
建設省クイルー・ポワント・ノワール支局 Direction Départementale du Developpement
Urbain, de l'Habitat et de l'Architecture au Kouikou(DDDUHA)
面談相手
Mr. Jean Jacques Diella, Directeur Départemental DDDUHA(支局長)
面 談 者
小川団員、Mr. Kounkou(漁業支局長)
配布資料
設計事務所連絡先 1 カ所、建築確認に係る法規、コンゴ(共)建築規準(1980)
提出資料
なし
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
漁業支局長より、本調査の背景・経緯、目的の説明を行った。
2.質疑応答
調査団:
土地利用状況、開発計画についての見解。
支局長:
土地利用計画図は 2000 年までは有効であったが形骸化し、
以降は更新されずポワント・ノワー
ル市の開発計画はこれらによらないで進められている。Kounda(Loango、PN の中間点それぞれ
から 9km の距離)に民間による宅地の大規模開発計画があるが詳細は不明(企画書を閲覧)。た
だし同地域に立地予定とされるマンガン積み出し港の計画は把握していない。地図はフランス
国立地理院(Institut Geographic National)のものが存在するが、建設局では新しい詳細地図は所
有していない。土地所有の件は地籍省管轄である。
調査団:
準拠すべき規準、申請手続等、実施にあたり必要となる事項について。
局長:
建設基準については 1980 年発行の基準が有効であるが、構造計算等は仏国基準等を準用して
いるのが実情である。政府施設について整備基準、標準仕様書、公共工事標準単価は存在せず、
プロジェクトごとにコンサルタントが決定する。建設許可に関する政令は提供可能。許可までは
最大 45 日と記載があるが実際は 1 週間程度をめどとして発行するよう配慮している。また DG
不在時も代理を立て遅滞なく処理する。
政府関係建物、公共施設の計画の場合、建築申請は図面及び概要を建設省へ提出するのみで
ある。施設運営が政府直営とならず独立機関となる場合も施設用途が公共性が高いため同様の
手続で可能である。検査は法令順守を確認するチーム(Service de Metrice d'Oeuverage Déléguée)
が申請より 1 週間以内に行い、支局長が証明を発行する。また開発規模はカテゴリー分けされ
ており、大規模カテゴリーの開発は大臣の名の下にサインする必要がある。集合住宅であれば
10 戸以上はカテゴリー(大規模)となるが、一般にプロジェクト個別に分類する。ただしこの
場合も実質的な窓口は支局長となる。
以上
- 126 -
日 時
2012 年 3 月 15 日(木)10:50 ~ 11:30
場 所
地籍公有地省ポワント・ノワール支局
Directon Interdepartementale des Affaires Foncieres du Cadastre et de la Topographie Pointe
Noire/ Kouilou, Ministère des Affaires Foncieres et du Domaine Public
面談相手
Mr. Anges Lebo Poungui, Directeur Interdépartemental(地籍測量課長)
Mr. Pierre Pongui Momo, Directeur, Direction Générale du Domaine de l'Etat(公有地課長)
面 談 者
小川団員、Mr. Kounkou(漁業支局長)
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
漁業支局長より、本調査の背景・経緯、目的の説明を行った。
2.質疑応答
調査団:
ベース・アジップ浜、ソンゴロ浜近辺の土地利用状況及び将来計画、地籍図、土地利用図の
提供について。
測量課長:
海浜地域はすべて国有で、港湾局の管理下にある。2006 年~ 2012 年は港湾局管轄区内の境界
画定には関与していないため、ポワント・ノワール湾近辺の状況は分らない。海岸沿いの地籍
図等は中央へ測量資料を送るのみで支局内に保管していないため提供できない。地籍図は土地
入手者の依頼により当該土地の境界の現地確認と図化を行うもので、地域全体をカバーする情
報は提供していない。港湾局管理下の土地に関しては港湾局に問い合わせてほしい。プロジェ
クトサイトを確定後でなければ上記のサービスも提供し得ない。
臨海部の住民はすべて不法占拠にあたり、国家プロジェクトの実施が決定すれば住民は移転
することになっている。
漁業支局長:
本プロジェクトのサイトとして必要な位置、規模がいつでも準備できる。さらに本プロジェ
クトは国の事業であり、国の決定のもとに港湾局の計画やその他下部省庁組織の意向は特に問
題とならない。
以上
- 127 -
日 時
2012 年 3 月 19 日(月)09:00 ~ 09:55
場 所
保健人口省保健局(ポワント・ノワール)
面談相手
Dr. Jean Pierre Michel Dzondult, Chef de service des Actions Sanitarires,
同行者:Mr. KOUNKOU Ange, Director General Pêche Maritime Pointe Noire
面 談 者
藤木団員、小島団員(仏語通訳)
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.調査の概要
調査団:
コンゴにおける水産物の衛生基準についてご説明いただきたい。
回答:
わが国では、水産物に関する衛生基準は制定されていないが、EUの基準に準拠しているは
ずである。詳細については、爆発事故の事後処理のため現在ブラザビルに出張している担当者
が把握していると思う。また、ポワント・ノワール市の衛生担当部局・担当者を紹介するので
そちらにもお話を伺うとよいと思う。
調査団:
了解しました、それでは、ポワント・ノワール市衛生担当部局のご担当者のアポをお願いい
たします。それから、ポワント・ノワールにおける食中毒の発生について、ご説明願えますか。
回答:
ポワント・ノワール市では集団食中毒は発生していないと思う。これは、鮮魚や水産物全般
にかかわらずである。ポワント・ノワールで公衆衛生上も最も問題が大きいのはマラリアであ
る。これは、ブラザビルでも同様である。数年前にコレラの大量発生が起こり 4 人死亡したが
その後コレラは発生していない。ポワント・ノワールにおける食品関連の事故については、紹
介する市の担当者が実態を把握していると思うので、そちらで伺ってほしい。
以上
- 128 -
日 時
2012 年 3 月 19 日(月)14:00 ~ 15:00
場 所
世銀キンシャサ事務所
面談相手
Mr. Amadou Oumar BA
農業専門家
面 談 者
徳田所員、乙黒団員
配布資料
なし
提出資料
団員リスト、質問票
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
調査団より、本調査の背景・経緯、目的の説明を行った。
2.面談内容
・コンゴ(共)において漁業セクターでの援助を 1 つだけ実施している。ただし対象は内水面漁
業であり、海洋漁業は対象としていない。プロジェクト名は PDARP
・PDARP の実施期間は、2008 年 4 月 3 日より、2012 年 12 月 31 日まで。
・約 4,000 万米ドルが PDARP の予算であり、50%が世銀によるもの(無償)
。残り 50%はコンゴ(共)
による。
・FAO による開発戦略を基に、PDARP では以下の 4 つのコンポーネントを実施している。
・PDARP は農業に関するプロジェクトであるが、2006 年まで農業省と漁業省が1つの省庁であっ
たこともあり、水産セクターのうち農業に近い内水面漁業分野も対象としている。
① 農業省及び漁業養殖省のキャパシティビルディング
② 地方道路改修(地方の小さな道路改修)、市場等インフラ建設
③ 地方における生産活動及び収入の創出(零細企業支援)
④ プロジェクト管理
・上記コンポーネントのうち、②において、2 カ所で、水揚げ場及び市場の建設を実施した。ジュ
ムナ養殖センターの改修は、先週(2012 年 3 月 11 日の週)終了したばかりである。
・PDARP の実施による影響等について
① 農産物等の輸送費が約 3 分の 1 に減少した。
② 地方の村同士の連携が生まれた。
③ PDARP のなかで支援が予定されている 800 のマイクロプロジェクトのうち、530 のプロジェ
クトが既に支援を受けており、それぞれの分野において例えば生産性の向上など、改善がみ
られる。マイクロプロジェクト支援の一環で、ポワント・ノワールにおいて、畜産、水産養殖、
塩干魚加工にかかる支援を実施した。
・既に支援を受けているマイクロプロジェクトのうち、支援の成果を挙げるには実施能力に欠け
ると判断された約 60 のプロジェクトが支援の対象外とされた。
・地方道路改修工事により、負の影響として環境破壊が挙げられるが、政府の資金による緩和措
置がとられている。
- 129 -
3.質疑応答
調査団:
2014 年の完工をめどに進められている、ポワント・ノワール~ブラザビル間の道路改修工事
進捗状況についてご教示願いたい。
局長:
森林と山地を横断する最もクリティカルな部分であるポワント・ノワールからドリズィ
(Dolisi)(160km)の改修工事は完工している。ドリズィ―ブラザビル間にも森林を横断すべき
場所はあるが平坦であり、予定どおり 2014 年に完工すると想定される。
調査団:
世銀以外で交通に関する援助を実施している機関とその活動についてご教示願いたい。
局長:
IFAD が世銀と同様のプロジェクトを実施しており、地方道路改修工事を実施している。FAO
も類似のプロジェクトを実施している。
調査団:
IFAD、FAO との援助地域についてどのように分担しているのか。
局長:
IFAD、FAO とは情報交換をしており、援助対象地の境界区分を話し合いの上決定している。
調査団:
WB の支援活動は、何らかの開発戦略を基に決定されているのかご教示願いたい。(例えば
DSRP 等)
局長:
DSRP の最新版が先月(2012 年 2 月)に作成されている(内容については既に承認されており、
公式発表のための閣議決定を待っている)。DSRP 2をベースとして、世銀は、今後のコンゴ(共)
に対する援助方針を定める、国別援助戦略(Country Partnership Strategy(CPS)
)の作成を進めて
いる。CPS 作成のためのワークショップを、2012 年 2 月初旬にブラザビルで行い、次いでポワ
ント・ノワールでも行った。CPS はまだ正式な書類として発行されていないが、今年 6 ~ 7 月
頃には発行される予定である。
調査団:
PDARP は 2012 年末に終了するとのことだが、PDARP の継続は視野に入れているか。
局長:
PDARP が終了した時点でモニタリングを実施し、成果と効果を検証する必要があるが、今の
ところ、PDARP を継続して行う予定はない。
以上
- 130 -
日 時
2012 年 3 月 20 日(火)9:0 ~ 09:55
場 所
ポワント・ノワール保健センター
面談相手
Mr. Maurice herve TSEKET, Centre Hygiene Generale
同行者:Mr. KOUNKOU Ange, Director General Pêche Maritime Pointe Noire
面 談 者
藤木団員、小島団員(仏語通訳)
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.調査の概要
調査団:
コンゴ(共)における水産物の衛生基準についてご説明いただきたい。
回答:
わが国では、水産物に関する衛生基準は制定されていないが、EUの基準に準拠しているは
ずである。水産物の衛生検査はポワント・ノワール自治港で行われている。
調査団:
了解しました、ポワント・ノワールにおける食中毒の発生について、ご説明願います。
回答:
ポワント・ノワール市では集団食中毒は発生していないと思う。これは、鮮魚や水産物全般に
かかわらずである。個別の発生については、恐らく病院で聞くのがよいと思う。こちらでは病院
等から当該の報告がきてからアクションを起こすことになっており、そのような連絡が来ない
限り特に調査等は行っていない。数年前に冷凍コンテナの水産物に衛生上の問題があり、保健省、
漁業養殖省等が協議して廃棄措置を行ったことは記憶している。ポワント・ノワールで公衆衛
生上も最も問題が大きいのはマラリアであり、食品事故については問題化していないのが現状
である。
以上
- 131 -
日 時
2012 年 3 月 20 日(火)10:30 ~ 12:45
場 所
ベース ・ アジップ近郊水産物仲買人グループ倉庫
面談相手
Mr. Eric Mwasoko, 他7名
同行者:NGOMA BATCHI Jean Sylvain, Communauté de Pêche Maritime Artisanale(AICP)
面 談 者
藤木団員、小島団員(仏語通訳)
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.調査の概要
調査団:
貴グループの活動等についてご説明いただけますか。
回答:
鮮魚を買い付けて市場やレストランそして石油関係の会社に卸している。グループの会員は
10 名であり、一番若い会員で 31 歳である。われわれのグループに属していない仲買人もここに
買いに来たり、魚の保管をしてあげている。同業者なので、差別なく協力している。同業者とし
て生きていくための現実は共通なので互いに助け合って仕事をしている。漁業者が資金が必要
な時にお金を貸すことがある。魚はほとんどがベース・アジップとソンゴロで買い付けている。
魚が足りないときには大規模漁業の会社で買うがまれである。主に市場に卸しているが、レス
トランや石油会社もお得意先である。またアンゴラで魚が足りないときには、アンゴラ(カビ
ンダ)に送ることもある。2004 年のフランス・EUの援助で中古のコンテナ冷蔵庫2基(40 フィー
ト・冷凍)を供与されたが、故障が絶えずせっかく稼いだお金が修理費に取られてしまったため、
結局自分たちで同様の中古のコンテナ(20 フィート・冷凍)を1基買い直した。その他にチェ
ストフリーザーを 10 台持っており、それぞれ個人で管理している。今週はロブスターが大量に
とれたので、冷凍して保管している。特に雨の後によくとれる。
調査団:
活動の問題点等は何かありますか。
回答:
自前の輸送手段がないことが大きな課題となっている。現状では、タクシーやミニバスを使っ
て水産物を運んでいるが、ご存知のように好ましい方法ではない。ぜひとも小型の保冷車が必
要である。現状ではポワント・ノワール市内の流通に留まっているが、冷蔵トラックがあれば
販売域を広げることができる。それと、現在の拠点はベース・アジップ近くの展示場(国有地)
に場所を借りているが何か場違いなところであり、かつ近いうちに他の施設として利用される
計画があるので、ソンゴロに水産施設が整備されたらそちらに移りたい。
以上
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日 時
2012 年 3 月 20(火)13:00 ~ 14:00
場 所
外務省
Mme. Germaine MEMBOU, Directrice Asie-Oceanie
Mme Badindamana Aimee, Collaboratrice
面談相手
(Mme Chantal Maryse ITOUA-APOYOLO, Secretaire General Adjoint, Chef du Department
Europe, Amerique Asie-Ocean 表敬)
面 談 者
土井団員、乙黒団員、O. DIEMBY(National Staff)
配布資料
Document de Stratégie de Réduction de la Pauvreté(DSRP2008-2010)
提出資料
なし
概 要
1.調査目的の説明
外務省担当官へ調査団より、既に調査を開始している第1陣(水産物流通、水産施設)に次ぐ
第2陣(環境社会配慮、評価分析)の調査であることについての説明を行った。
2.面談内容
・局長より、外務省の組織図について口頭で説明があった。
・局長より DSRP(2008-2010)が調査団に提供され、これについての説明があった。
・現在 DSRP(2011-2016)を作成中である。DSRP(2008-2010)は、コンゴ(共)の開発戦略の
中で計画局によって承認されているもののなかで、最新のものである。フランス大使館の援
助により刊行された。
3.質疑応答
調査団:
DSRP(2008-2010)は、DSRP の何稿目に当たるものか。
局長:
第 1 稿ではないと思われるが定かではない。計画省が把握しているはずである。
調査団:
DSRP(2008-2010)は、DSRP の英語版はあるか。
局長:
不明。計画省が把握しているはずである。
調査団:
冒頭にコンゴ(共)の地図があるが、全国 12 県存在しているという理解でよいか。
局長:
ブラザビル、ポワント・ノワールはそれぞれ独立した県としての扱いを受けている。キュベッ
トウエスト(Cuvette Ouest)とキュベット(Cuvette)は、もともと1つであったがそれぞれ別の
県として独立している。いずれも 2000 年台に入ってからのことであり、全国 12 県で間違いない。
それ以外で県境等行政区域に変更はない。
調査団:
コンゴ(共)政府の開発戦略において、開発促進分野としてどこに重点を置いているか。ま
たそれぞれの分野の優先順位、予算割り当てを知りたい。
- 133 -
局長:
鉱山開発、木材資源開発、農業開発(水産業を含む)が重点分野とされている。鉱山開発分
野が最も優先開発分野とされている。予算割り当て等詳しいことは計画省が把握しているはず
である。開発局の担当者は以下のとおり。
計画省開発協力担当 M. Antoine Banvidi
以上
- 134 -
日 時
2012 年 3 月 21 日(水)9:00 ~ 10:00
場 所
持続的開発・森林経済・環境省の環境総局
Ministère chargé de l’
Environnement, Direction générale de l’
environnement
面談相手
Mr. Didace Auxence Ndongo, 環境総局 顧問
面 談 者
土井団員、O. DIEMBY(National Staff)
配布資料
なし
提出資料
質問票、団員リスト、JICA 環境社会配慮ガイドライン(2010 年 4 月)資料
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
環境総局の顧問へ調査団より本調査の背景・経緯、目的・日程の説明を行った。
2.質疑応答
調査団:
・質問票の内容を説明し、回答を依頼した。
・また、JICA 環境社会配慮ガイドライン(2010 年 4 月)の概要を説明した。
先方:
・質問票への回答は、担当者と連絡をとり午後に行えるように段取りするとのことであったが、
担当者が不在(身内の祭事でポワント・ノワールに滞在中)であるとの連絡が入り、3 月 23
日(金)に、担当者との打合せを設定してもらえることになった。
以上
- 135 -
日 時
2012 年 3 月 21 日(水)11:00 ~ 12:30
場 所
PDARP(Projet de Développement Agricole et Réhabilitation de Piste rurale)事務所
面談相手
Mr. Ondoki Isidore, 農村開発・地方道路改修プロジェクト(PDARP)
、コーディネーター
面 談 者
乙黒団員
配布資料
Pistes PDARP(PDARP による回改道路リスト)
PDARP 年次報告書 2011 抜粋
提出資料
団員リスト・質問票
概 要
1.調査目的の説明
調査団より本調査の背景・経緯、目的の説明を行った。
2.面談内容
・PDARP はプロジェクト名称であるとともに、世銀の援助を受けて同プロジェクトを実施する政
府側の実施機関名称でもある。
・PDARP はコンゴ(共)の中で、Sangha 県と Cuvette-Ouest を除く 10 県で実施されている。
・PDARP は 2008 年に開始し、2012 年 12 月 31 日に終了する。ただし、政府の投入が遅れたため、
実際の活動が開始されたのは 2010 年である。
・4,000 万米ドルが PDARP の予算であり、50%が世銀によるもの(無償)。残り 50%はコンゴ(共)
による。今日までに予算のうち 55% が投入されている。プロジェクトの終了時までに残りの
45% が投入される予定である。
・PDARP は地方の貧困削減を主な目的としている。
・PDARP には以下の 4 つのコンポーネントがある。(括弧内は全対予算の中で占める割合)
① 農業省及び漁業養殖省の実施管理能力強化(約 18%)
② 地方道路改修(地方の小さな道路改修)、市場等インフラ建設(約 50%)
③ 地方における生産活動及び収入の創出(零細企業支援)(約 22%)
④ プロジェクト管理(約 10%)
・PDARP には 4 つの支局(35 名)があり、ポワント・ノワールにも支局がある(4 名)。
・コンゴ(共)にある地方道路約 14,000km のうち、PDARP では 1,321km の地方道路改修工事を
計画している。現在までに 500km の改修工事が終了しており、プロジェクト終了時には約 1,200km
の改修が終了する見込み。(道路幅約 6m)
・ポワント・ノワールにおいて道路改修計画はない。ポワント・ノワール近郊(クイール県内)に
おいて、4 本(約 200km)の道路改修計画がある。内、2本(80km)は既に完工しており、残
り 2 本(約 120km)は工事中。
・活動による影響等について
① 地方道路改修計画により、交通と流通の改善が見られる。改修工事が終わった一部の地域
では、食糧の輸送時間が 10 倍以下に縮小され、
また輸送費も 3 分の 1 以下に縮小されている。
これにより、地方都市における雇用と収入が増加している。
② 地方道路改修において、施工会社の能力不足が確認されている。契約期間内に工事を終了
する能力に欠ける弱小企業が多く、工事の遅延が確認されている。
- 136 -
③ 零細企業支援実施において、コミュニティの各人が結束して活動を行うことの重要性につ
いて十分に住民の意識を高めることができず、プロジェクト開始当初期待されていた十分
な実施効果が挙げられていない。また、コンゴ(共)政府の援助体制が不十分であり、政
府による十分な投入(情報、技術等)が期待できない。
④ 上記問題解決のため PPDARP が農業や漁業の専門家を有する NGO を雇用し、政府による投
入不足を補っている。
・PDARP の継続実施が期待されるが、PDARP の継続についての情報は今のところ得られていない。
以上
- 137 -
日 時
2012 年 3 月 21 日(水)11:00 ~ 12:30
場 所
不動産・公有地省(Minsitère des Affaires Foncières et du domaine Public)の担当官がホ
テルに来てくれた。
面談相手
Mr. Komo Jean Blaise, Directeur de la Cooperation
面 談 者
土団員、O. DIEMBY(National Staff)
配布資料
後日、3 月 22 日に Textes d’application des lois sur la Reforme Fonciere(土地収用に係わ
る政令集、9つが編集されている)
提出資料
質問票、団員リスト、JICA 環境社会配慮ガイドライン(2010 年 4 月)資料
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
不動産公有地省の担当官へ調査団より、本調査の背景・経緯、目的・日程の説明を行った。
2.質疑応答
調査団:
質問票の内容を説明した結果、下記の回答が得られた。また、JICA 環境社会配慮ガイドライ
ン(2010 年 4 月)の概要を説明した。
先方:
当方より、最新の政令があれば提供願いたい旨申し出たところ、最新情報を提供するとのこ
とで、上記配布資料が提供された。
プロジェクトがうまく進むように不動産・公有地省は協力を惜しまないとのこと。また、
JICA 調査団として大臣を表敬してほしいとのことであった。
以上
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日 時
2012 年 3 月 21 日(水)12:30 ~ 13:00
場 所
ポワント・ノワール自治港
面談相手
Mr. Jérôme Jonas Ehoula, Chef du département Engineering Mécanique - Directeur par Intérim
du département de l’
Equipment & de l’
Infrastructure(機械工学部長)
Mr. Fortune Pierre, Direction commerciale : Chef du département du Domaine Publique au
PAPN(営業部 / 公有地部長)
Mr. Edmond Otsoa, Chef du département Génie Civil, PAPN(土木部長)
面 談 者
小川団員、藤木団員、Mr. Kounkou(漁業支局長)
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
本調査の主旨と漁業用給油施設建設の可能性について説明し、情報提供の依頼を行った。
2.質疑応答
調査団:
案件への土地で利用可能な用地範囲はどこか。また現在零細漁業活動が行われているソンゴ
ロ浜の位置づけはどのようなものか。
土木部長・機械部長:
ベースアジップ浜は隣接するトータル社と同様の石油関連基地施設への供用が計画(一部は
既に実行)されているため、改めて漁業省からの正式要請と新たな合意が必要である。ベース・
アジップ浜の利用については毎週水曜に関連企業との割り当て会議を開催している状況である
ためプロジェクトへの提供は困難である。ソンゴロ浜はあくまで一時的な漁業活動再開を許可
したもので、漁民の定住は許可していない。また左記に関する漁協長宛てレターは、漁業省の
JICA プロジェクト実施について言及したものではない。既に漁民が土地を占拠しているためプ
ロジェクトの実施とそのための土地収用は早急に行ったほうがよい。
調査団:
商港の拡張計画の範囲・スケジュールはどのようになっているか、またその計画に本プロジェ
クトの施設建設用地、零細漁民の活動拠点は確保されているか。ソンゴロ浜について私有地(番
地割り当てやインフラ引込がある)が見られ、湾周辺部はすべて国有であり私有禁止となって
いて住居は不法占拠であるという漁業省や別の港湾局員からの説明と矛盾するが実情はどうか。
公有地部長:
ソンゴロ浜に関しては港湾局の権限で一部私有を認めているエリアであると思う。いずれに
しても書類の閲覧希望には正式要請がなければ応じられない。
土木部長:
商港突端部に 300m の防波堤の延長工事を行っている。3 年以内の完工を予定している。
以上
- 139 -
日 時
2012 年 3 月 21(水)15:00 ~ 16:00
場 所
在コンゴ民主共和国日本大使館
面談相手
冨永大使、二木参事官、池田経協班長、妹尾書記官(大使館)
面 談 者
米崎所長、徳田所員、本間企画調査員、春原職員
配布資料
なし
提出資料
本調査の概要説明資料
概 要
1.調査目的の説明
冨永大使担当官へ調査団より本調査の背景、目的、調査内容等について説明を行った。
2.面談内容
調査団から本調査の概要を説明し、大使の了解を得た。
3.質疑応答
冒頭、調査団の自己紹介、調査概要の説明後、大使から本案件に関する期待等について発言があっ
た。概要は下記のとおり。
大使:
・先方の本案件に対する期待は高い。
・TICAD5 に大統領が参加する予定。それに際して、起工式等のイベントがあれば望ましい。
・本案件だけではなく、稲作案件等も形成できればよい。
以上
- 140 -
日 時
2012 年 3 月 21 日(水)15:50 ~ 16:10
場 所
UNDP ブラザビル
面談相手
Mr. Ikoubou Joseph, Chargé de projet, UNDP(プロジェクトマネジャー)
面 談 者
乙黒団員
配布資料
なし
提出資料
質問票
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
調査団より本調査の背景・経緯、目的の説明を行った。
2.面談内容
・UNDP はドナーとしての資金援助は行っておらず、キャパシティービルディング、専門化及びコ
ンサルタント派遣等の技術協力を行っている。
・UNDP は、水産関連の開発について、貧困削減と飢餓の撲滅の観点から重要な開発セクターの1
つと認識している。本案件のプロジェクト実施に際し、専門家派遣等の可能性を示した。
2.質疑応答
調査団:
フランスの Total 社と実施した援助について。
局長:
ポワント・ノワールにおいては、2 年前に Village de Millénaire(ミレニアムビレッジ)計画を
策定し、1 年半前から実施している。主な活動は以下のとおり。
・インフラ整備(水、小道)
・収入創出活動支援(水産養殖、漁民組織に対する小規模信用供与)
<進捗状況> インフラ整備は現在も実施中。収入創出活動支援のうち漁民組織に対する支援
は、漁民の移転により中止した。再開の予定はない。
<援助機関> 2 年間。(更新可能)
<活動による影響> 活動によるポジティブな影響については、現在、評価・分析中である。
プロジェクトの影響ではないが、漁業活動予定地が別の工場等に占有されてしまったため、支
援活動を実施できない状態にある。代替案を実施するための調査が必要である。なお、予定し
ていた支援活動の具体的な内容については、回答を得られなかった。
調査団:
今後の水産関連の開発援助計画について
局長:
特になし。
以上
- 141 -
日 時
2012 年 3 月 22 日(木)10:00 ~ 11:00
場 所
炭化水素省ポワント・ノワール支局
Direction départementale du ministère des hydrocarbures
面談相手
Mr. Cympa Ekala Odzayo, Chef de service Carburants, Direction départementale du ministère
des hydrocarbures(燃油係長)
Mme. Solange Ollanghas, Chef de service Sous-traitants & Prestations de Services, Direction
départementale du ministère des hydrocarbures(協力企業・手当係長)
面 談 者
小川団員、藤木団員、Mr. Batchi(漁協長)
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
本調査の主旨と漁業用給油施設建設の可能性について説明し、情報提供の依頼を行った。
2.質疑応答
調査団:
給油所を開設する一般的な手続はどのようなものか
係長:
給油所開設までの手続の流れは、以下のとおり。燃油販売に関する業者登録や免許は特に必
要ない。
・漁業用の給油所の計画書(開発主体、用途、需要見込み、機材、建設地等情報)を作成
・燃油貯蔵施設建設許可の請求(大臣宛て申請書を支局経由で申し込み)
・支局による現地確認、計画概要調査
・法令順守証明書の発行
・PUMA、SNPC 等の民間配給会社への申込、契約準備
・支局による仮許可の発行(大臣証明書は 1 年かかる場合もある)
・配給会社等と建設、メンテナンスにつき契約
・施設の建設、設備工事
・完工時、支局による①給油設備機能検査、②安全・環境検査(技術者派遣 2 名× 1 日× 6
万 CFA フラン / 日 =12 万 CFA フラン程度の経費を施主が負担)
調査団:
免税の申請手続、条件はどのようなものか 。
係長:
免税については建設、メンテナンス、配給をどの民間会社と契約しても漁業利用であれば免税
が得られる。契約する供給会社に施工や検査を一括して委託すれば手続は容易である。中国漁
業会社の例でも PUMA 社がすべて請け負って免税を実現。政府直営でなくても漁業目的であれ
ば免税は可能。免税給油所では免税となる利用方法以外は認められない。(一般車両へ給油した
分だけ税を納付する、という手続は存在せず、許可されない)免税率については情報なし。販
売は事業者側が行う(供給会社派遣ではない)。
以上
- 142 -
日 時
2012 年 3 月 22 日(木)11:00 ~ 13:00
場 所
CEBEVIRHA
面談相手
Mme Bitemo Née Locko Claudie Anathasie, 家畜生産局長、Mr. François Richard Lirilly, コ
ンゴ(共)内拠点事務局長、Mr. Miamoufiti Prosper, ローカル技術アシスタント、Mr.
Mbati Gilbert, 技術アシスタント
面 談 者
乙黒団員
配布資料
なし
提出資料
団員リスト、質問票
概 要
1.調査目的の説明、自己紹介、本会議の目的について
調査団より、本調査の背景・経緯、目的の説明を行った。
2.CEVEVIRHA の水産セクターに係る支援について
・2000 年頃~ 2005 年頃にかけて、ため池に繁殖し魚類の生息を脅かしていた藻の除草活動支援を
行った。65%以下に減少していた同地における漁獲高の改善につながった。
・水生生物学にかかる研究施設の改修工事及び管理体制の能力強化を実施した。
3.中 部 ア フ リ カ 経 済 通 貨 共 同 体 CEMAC(Communauté Economique et Monétaire de l’Afrique
Central)による支援について
・CEMAC の対象地域において、2012 ~ 2014 年にかけて内水面漁業及び水産養殖促進計画(Projet
de promotion de la Pêche Continentale et de l'Aquaculture(PPCA-CEMAC)が、カメルーン、コンゴ
(共)、中央アフリカ、ガボン、ギニア、チャドの各国において実施されている。
・PPCA-CEMAC のドナーは CEMAC である。PPCA-CEMAC は 2000 年2月に国連食糧農業機関
(FAO)による確認を受けた後、コミュニティ開発基金(FODEC)管理委員会によって援助の妥
当性が承認されている。財務代理機関は中部アフリカ諸国銀行(BDEAC)。CEBEVIRHA は本プ
ロジェクトの実施機関である。
・PPCA-CEMAC は、食料の安全保障と貧困削減の視点から、水産分野におけるエコシステムの開
発と資源の持続可能な管理を行うことにより、内水面漁業及び水産養殖の生産性を改善するこ
とを目標としている。
・より具体的な目標としては以下の 4 つが挙げられる。
① プロジェクト対象地域における内水面漁業の生産性を 2014 年までに 15%向上させる。
② プロジェクト対象地域における水産養殖の生産性を 2014 年までに 2 倍にする。
③ 国レベルでの内水面漁業及び水産養殖の管理体制と、漁業及び水産養殖業を行う漁民の社
会的専門化組織の管理体制を強化する。
④ 水産分野におけるエコシステムの開発により、資源の持続可能な開発を補償する。
・コンゴ(共)における PPCA-CEMAC の詳細は以下のとおり
<対象地域> Pool、Bouenza、Cuvette-Ouest、Cuvette、Brazzaville
- 143 -
<事業費> 5 億 8,200 万 CFA フラン
プロジェクトは、以下4つのコンポーネントによって構成されている。
① 漁法及び水産養殖の研究
② 管理体制の能力強化
③ 漁獲物の損失削減
④ 水産分野におけるエコシステムの開発支援
・PPCA-CEMAC の事業資金は CEMAC によって保証されている。一方で、PPCA-CEMAC におい
て、他のドナーによる資金援助や技術協力を受けることが可能である。聞き取り調査においても、
PPCA-CEMAC のより充実した活動のために他のドナーによる援助が求められているとのコメン
トがあった。
4.その他
・ローカル技術アシスタントより、養殖魚種の多様化、エンジン(ボート用)
普及、統計データ管理、稚魚捕獲制限に関する法律の整備が必要であるとのコメントがあった。
以上
- 144 -
日 時
2012 年 3 月 22 日(木)12:00 ~ 12:20
場 所
漁業養殖省大臣室
面談相手
Mr. Hellot Matson MAMPOUYA, 漁業養殖大臣
Mr. Dieudonné Kissiekiaoua, 同大臣顧問
面 談 者
米崎所長、本間企画調査員、徳田所員、春原職員、藤木団員、土井団員、O. DIEMBY
(National Staff)
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.面談内容
・冒頭、米崎団長よりミニッツ署名までの予定を説明するとともに、大臣顧問の調査団への同行
を依頼した。
・これに対し、漁業大臣からは調査団の来訪に対して謝辞が述べられるとともに、同顧問の同行
に対して問題ない旨発言があった。
・また、漁業大臣からは今回のプロジェクトがコンゴ(共)と日本との友好関係の強化につなが
ること、また今回のプロジェクトが更なる協力に発展することを期待している旨の発言がなさ
れた。
・これに対して 米崎団長から、在コンゴ民主共和国日本国大使(コンゴ共和国所管)からも
TICAD 5に向けてコンゴ共和国に対する新規事業の立ち上げをめざすよう要請があり、われわ
れとしても今回のプロジェクトが次のプロジェクトの呼び水になるよう頑張りたい旨回答した。
・なおこの他、米崎団長から、日本政府がブラザビル武器庫爆発事故(3 月 4 日に発生。150 人以
上が死亡。避難民 5,000 人超。)を受けて、JICA を通じコンゴ(共)に緊急援助物資(テント 100 張、
毛布 4,000 枚)を供与することを決定しており、間もなく物資が到着し、供与式が行われること
が伝えられた。
以上
- 145 -
日 時
2012 年 3 月 22 日(木)13:00 ~ 13:10
場 所
不動産・公有地大臣室
面談相手
Mr. Pierre MABIALA, 不動産・公有地大臣
面 談 者
米崎所長、徳田所員、春原職員
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.面談内容
冒頭、米崎団長より今回の調査団の概要、及びに日本政府による緊急援助の実施について説明
した。大臣からは、JICA プロジェクトにおいてポワントノワールのどの地域が対象となるのか、
また何ヘクタールの土地の収用が必要となる見込みかについて質問がなされ、これに対して米崎
団長から、具体的な対象地、及び必要な土地の広さ等は今後の調査を踏まえて決定する旨回答した。
また同大臣からは、土地の収用に際しては、きちんと不動産・公有地省を関与させ、所定の手続
きに沿って、しかるべく許可申請を行うよう要望があった。
以上
- 146 -
日 時
2012 年 3 月 22 日(木)15:00 ~ 16:00
場 所
国連食糧農業機関(Food and Agriculture Organization of the United Nations Department for
International Development(FAO)
面談相手
Mr. Dieudonné Koguiyagda, 代表、Mr. Saya Maba Maruis, プログラムオフィサー、Mme
Nadège Ntseba Mbiali, プログラムアシスタント
面 談 者
本間企画調査員、徳田所員、春原職員、藤木団員、乙黒団員(記録)
配布資料
なし
提出資料
団員リスト、質問票
概 要
1.調査目的の説明
調査団より本調査の背景・経緯、目的の説明を行った。
2.FAO のコンゴ(共)における援助動向について
・コンゴ(共)では食料の安全保障がなされていない。FAO は、第一に、食料の安全保障のため
の開発戦略と方針を策定することが重要であると認識している。直接的な資金援助を行うドナー
としてではなく、開発プログラム(特に農村開発)におけるよりよい開発戦略及び方針の策定、
実施のための技術協力を行っている。
・農業、森林及び漁業を対象セクターとしている。
・漁業・養殖開発戦略(2011 ~ 2020)策定について。
1.コンゴ(共)政府が開発戦略策定の必要性を説明した。
2.FAO はドナーではないが、技術協力基金を持っている。コンゴ(共)にける、開発戦略策
定手順は以下のとおり。
2―1.技術協力計画 Technical Coopération Programme(TCP)を約 15 カ月前に開始した。
2―2.TCP において、現場踏査を実施し、コンゴ(共)の漁業・養殖業における現状について、
その問題点、ポテンシャルを洗い出し、FAO の専門家により調査内容の妥当性を検
証した。
2―3.コンゴ(共)政府の管理部門関係者を対象にワークショップや研修を実施し、開発戦
略策定のための能力強化を行った。
2―4.参加型ワークショップを実施し、解決すべき問題点、開発すべきポテンシャルとその
開発方法等について話し合い、関係者間で開発戦略を策定した。FAO は他国におけ
る類似案件の経験をもとに、開発戦略策定に対し助言を行った。策定された開発戦
略及びアクションプランは技術面において既に 2012 年 3 月、政府の開発戦略として
承認されており、公式発表のための閣議決定を待っている。FAO は、遅くとも 2012
年 6 月には公式に発表されると見込んでいる。
- 147 -
・コンゴ(共)政府が開発戦略のなかで重要視している項目は以下のとおり。
― 制度的側面の強化
― 人的資源の強化(開発計画を実施しその成果を上げるため、管理部門の能力強化研修、組織
の再編成等が望まれる)
― 漁民及び関係者の組織化
― 漁業・養殖業関係者の収入の改善
― 商業化
― 漁獲後の損失削減
― 加工技術の改善(燻製業法等加工方法、保冷等)
― 水産資源の保全(水産資源のポテンシャルの確認、持続可能な開発計画)
― インフラストラクチャーの整備(倉庫、保存施設の改善、持続可能な研究所のための既存研
究所改修工事等。ポワント・ノワールにも研究所が 1 つあるが機能していない。)
― 内水面養殖漁業の開発
・今後、漁業・養殖開発戦略(2011 ~ 2020)におけるパートナーシップの構築、ドナー及びその
他のアクターの調整が必要である。
3.内水面養殖業における CEBEVIRHA の活動と援助分野分担について
・本来、関連省庁(漁業・養殖省)が、ドナー等によるすべての関連事業を把握し、各活動の調整
を実施するべきであるが、情報の把握及び調整能力が十分でない。これは、漁業・養殖省に限
らず、コンゴ(共)におけるすべての省庁に共通する問題点である。援助の重複が発生しており、
より効率的な開発のため、省庁の管理・調整能力強化が望まれる。
4.持続可能な水産・養殖開発戦略(Programme pour des Moyens d’Existence Durables dans la pêche
(PMEDP))実施のインパクトについて
・コンゴ(共)では、今までも開発戦略が作成され、開発目標のための活動が実施されてきたが、
事業効果を評価分析するためのモニタリング等、十分なシステムが開発されてこなかった。あ
る程度の事業効果は出ているものの、そのインパクトを正確に数値で表すことができない。モ
ニタリングシステムの構築は、上記開発戦略のなかで改善が望まれる重要なポイントの1つで
ある。漁業・養殖開発戦略(2011 ~ 2020)において、プロジェクト管理体制の能力強化が計画
されている。
5.その他
調査団:
今後の開発計画において JICA に対して望むことについてご意見をいただきたい。
代表:
既に示されている漁業・養殖開発戦略(2011 ~ 2020)の枠組みの中での事業協力を望む。また、
一方で、食料の安全保障の視点から農業分野における開発援助を望む。農産業のポテンシャル
をもっている国であるにもかかわらず農業分野の生産性が伸び悩んでいるのは、農産物の保存、
加工、流通にかかる開発が十分でないためと考えられる。ポテンシャルを生かせる開発援助の
実施が望まれる。
以上
- 148 -
日 時
2012 年 3 月 22(木)18:00 ~ 18:30
場 所
計画省
面談相手
Mr. Mokoko Raphaël, Directore Général, Mr. Olichel Niadia
面 談 者
乙黒団員、O. DIEMBY(National Staff)
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.調査目的の説明
調査団より本調査の背景・経緯、目的の説明を行った。
2.質疑応答
調査団:
DSRP(2008-2010)は、DSRP の何稿目に当たるものか。
局長:
第 1 稿。
調査団:
DSRP(2008-2010)は、DSRP の英語版はあるか。
局長:
作成していない。
調査団:
DSRP(2008-2010)の発行年月日はいつか。
局長:
2008 年 3 月。ただし、現在の形(本形式)で発行されたのは 2009 年。
調査団:
DSRP(2008-2010)に次ぐ DSRP 第2稿の編集状況について。
局長:
DSRP に次ぐ開発戦略として、Document de Stratégie de Croissance des Emplois et de Réduction de
la Pauvreté(DSCERP 2012-2016)を作成した。閣議決定を待っている状態。
調査団:
DSRP(2008-2010)と DSCERP(DSCERP 2012-2016)で異なる点について。
局長:
DSRP(2008-2010)は、債務の帳消しに至ることを目的として作成された。
DSCERP(2012-2016)は、失業者問題解決のため、雇用の増加を目的としている。
特に長期的な雇用を創出するため、産業の多角化を重要視している。開発分野として、農業・
水産業、鉱山、森林、石油、観光、サービス等、7分野が挙げられている。なお、7 分野のなか
での開発優先順位についての回等は得られなかった。
以上
- 149 -
日 時
2012 年 3 月 23 日(金)11:00 ~ 12:00
場 所
持続的開発・森林経済・環境省の環境総局
Ministère chargé de l’
Environnement, Direction générale de l’
environnement
面談相手
Mr. Albert Yoka, 環境総局
面 談 者
土井団員、O. DIEMBY(National Staff)
配布資料
なし
提出資料
質問票、団員リスト、JICA 環境社会配慮ガイドライン(2010 年 4 月)資料
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
環境総局の環境規制担当官へ調査団より本調査の背景・経緯、目的・日程の説明を行い、3 月
21 日に環境総局の顧問にお願いした質問票への回答を依頼した。
2.質疑応答
調査団:
・質問票の内容を再度説明した結果、先方からは下記の回答が得られた。
先方:
・ 環 境 影 響 評 価 制 度 に 関 し て は、“Décret nº 2009-415 du 20 novembre 2009 fixant le champ
d'application, le contenu et les procédures de l'étude et de la notice d'impact environnemental et social”
が最新版であり、これ以降の改訂版はない。
・また、主な環境関連法令も 2010 年以降は変わっていない。
・コンゴ(共)においては、まだ、環境の現状の問題点や課題等を記載した環境白書の作成ま
でには至っていないとのこと。
・環境調査を実施できるコンサルタント名を 8 つほど挙げてもらった。
以上
- 150 -
日 時
2012 年 3 月 23 日(金)11:45 ~ 13:00
場 所
漁業養殖省会議室
面談相手
漁業養殖省大臣顧問
内水面漁業総局長、他 6 名
面 談 者
本間企画調査員、徳田所員、春原職員、藤木団員
配布資料
要請書、開発調査型技術協力スキーム紹介資料
提出資料
なし
概 要
1.調査目的の説明
冒頭、春原団員より、今回の協議の目的が要請内容の確認及び開発調査型技術協力スキームの
紹介である旨説明を行った。
2.要請内容の確認
調査団:
6. 要請背景について、制約要因として挙げている事項 a)~ e)の内、コンゴ(共)側として
特に優先課題と考えているものはどれか。
先方:
どれも優先課題であり、これ以上の優先順位をつける必要があるということであれば、逆に
他国での経験も豊富な JICA 側から優先順位を提案してもらいたい。
調査団:
7. 案件の内容については、来週 JICA 側より調査結果を踏まえて骨子を提案するが、要請書の
内容から大きく変わることはないと考えている。
調査団:
8. 協力機関については、調査の結果変更の可能性がある。
調査団:
9. 実施機関について、
漁業養殖省の中でプロジェクトの実施に責任をもつ部局はどこになるか。
先方:
本来であれば海洋漁業部局が担当すべきだが、人員的な制約があり、さまざまな部署の人間が
必要に応じてプロジェクトに関与することになる。中央では漁業養殖本省が、現場ではポワント・
ノワール支局及びクイルー支局が担当する。
調査団:
本プロジェクトにおいても、JICA 環境社会配慮ガイドラインの順守が必要である。
- 151 -
3.開発援助型技術協力スキームの紹介
徳田団員より農村開発部作成の資料に基づき、開発調査型技術協力スキームについて説明を行っ
た。主な質疑応答は以下のとおり。
先方:
コンゴ(共)の水産セクターに関しては、FAO の支援により策定された国家戦略があり、
JICA の事業もこの戦略に添った支援を期待する。マスタープランを策定するとのことであるが、
当該分野においては既に調査や計画策定に莫大な予算が費やされており、これ以上の計画策定は
不要である。現在重要なのは、国家戦略に記載された活動計画を実施していくことであり、本
プロジェクトにも目に見える成果を期待している。JICA の支援はキャパシティ・ディベロップ
メントをめざすものと理解しているが、国家戦略にも人的・技術的キャパシティの強化が1つ
の柱として挙げられていることから、日本にはこの分野での貢献を期待したい。
調査団:
FAO 支援によって策定された国家戦略の重要性は理解しており、今回の調査で同戦略を読み
込み、本プロジェクトが同戦略にどのようにアラインできるか検討したい。他方、スキームの
性質上、パイロットプロジェクトを通して具体的な成果を出しつつ、最終的には計画策定をめ
ざすことになることは理解いただきたい。
先方:
われわれにとって興味があるのは、JICA が具体的に、目に見える形で何をしてくれるかとい
う点である。
調査団:
調査を踏まえて何ができるか、来週には具体的なアイデアをお見せする。
以上
- 152 -
日 時
2012 年 3 月 24 日(日)10:05 ~ 12:30
場 所
MPA ポワント・ノワール支局
面談相手
漁業・養殖省 顧問
M. Kissiekiaoua Dieudonnée
ポワント・ノワール支局長
M. Kounkou Ange
クイール支局長
M. Missamou Antoine
ポワント・ノワール支局、総務・財務部長 M. Locko Alain Claude
クイール支局事務長
M. Mboussa Aman
クイール支局技術専門家
M. Itoba Okemba Arnaud G.
ポワント・ノワール/クイール支局、統計情報調整員
M. Lengandja Jacques
零細海洋漁業組合局長
M. Ngoma Batchi Jean Sylvain
面 談 者
米崎諸侯、本間企画調査員、徳田所員、春原職員、藤木団員、小川団員、土井団員、
乙黒団員(記録)、小島団員(仏語通訳)、O. DIEMBY(National Staff)
妹尾書記官(外務書)
配布資料
なし
提出資料
パイロットプロジェクト案(施設案図面を含む)
概 要
1.調査目的の説明、自己紹介、本会議の目的について
・調査団及びコンゴ(共)側出席者の自己紹介を行ったのち、調査団総括より日曜日であるにも
かかわらず、調査団の受け入れを進めてくれたことに対して感謝の意を述べた。
・調査団総括が、調査の背景、目的についての説明を行った。
・調査団が、本会議の目的は M/M 調印前に M/M の内容について、本会議に出席している関係者
間で確認することであると説明を行った。
・漁業省顧問より、明日から中央アフリカ CEC の漁業関係の重要な会議に出席予定であり、本日
中に合意をする必要があるが、M/M の内容について両者の合意が得られない場合は、明日から
の出張を取りやめる覚悟である旨説明があった。
2.パイロット・プロジェクト案の説明
・改善計画のなかでパイロットプロジェクトをソンゴロ浜にて実施する予定であることを説明し、
施設建設を含むパイロットプロジェクト案の事例についての説明を行い、合意を得た。
・JICA が、パイロットプロジェクト実施の成果を持続的なものとするため、施設建設だけでなく、
維持管理に関する研修等ソフト面も重視していることを説明し、理解を得た。
・提示しているパイロットプロジェクトは構想段階の一案であり他のオプションも検討している
こと、また具体的な実施案は本格調査実施時に決定されることを説明し、理解を得た。
・調査団より先方に対し、施設建設に係る手続きについての協力依頼を行った。
・パイロットプロジェクトの運営体制にかかる調査団の構想を説明した。
- 153 -
3.パイロットプロジェクト案に関する質疑応答
PN 支局長:
PDARP の市場は青果市場であり、また規模も小さくパイロットプロジェクト案の参考にはな
らない。JICA が他国で実施した類似案件を参考にしてほしい。
調査団:
PDARP で行った市場建設に際し順守した建築基準を参考にするという意味であり、施設規模
の参考にするという意味ではない。コンゴ(共)における市場建設における基準に関する情報
がコンゴ(共)側より提示されないため、PDARP が順守している建築基準を使用することとした。
規模について、今回は開発計画調査型技術協力であり、無償資金協力同等の規模のものは建設
できないことを理解してほしい。
調査団:
今後の開発計画のなかで、零細漁業・企業漁業についてどのように考えているか、ご意見を
聞きたい。
顧問:
零細漁業も企業漁業も同様に大切であると考えている。将来的には、双方の値段の平準化を
視野に入れている。
調査団:
本格調査時に決定するパイロットプロジェクトは、いずれにせよポワント・ノワールにおけ
るバリューチェーン改善に係るものである。
顧問:
本日(3/24)説明を受けたパイロットプロジェクト案はコンゴ(共)政府による要請書の内容
に合致したものである。できる限り本日のパイロット・プロジェクト案で進めてほしい。
4. ミニッツ案についての協議
・顧問のスケジュールに変更があり、急遽本日中(3/24)のミニッツ案合意が必要となった。ミニッ
ツ案(仏)文書の準備が間に合わないため、口頭でミニッツ案の内容を確認することを説明し、
理解を得た。
・R/D 案及びミニッツ案に係る手続きについて説明し、合意を得た。
・R/D 案記載内容のうち、特に日本側、コンゴ(共)側の投入について細かく説明し、合意を得た。
・M/M 案記載内容について、特に以下の点を重点的に説明し、先方の理解を得た。
― 実施機関については以下とすることで合意を得た。
<実施責任機関> 漁業・養殖省
<実施機関> 海面漁業省総局
― 合同調整委員会は、ポワント・ノワール自治港局長等、多くの関係者を含む構成とし、委員
長は漁業・養殖省の次官とすることで合意を得た。
― 環境社会配慮は、JICA のガイドラインに従って実施することを説明し、合意を得た。
― コンゴ(共)側、日本側の負担事項について確認し、合意を得た。
・開発計画調査型技術協力の援助スキーム及びプロセスについて説明し、先方の理解を得た。
以上
- 154 -
日 時
2012 年 3 月 26 日(月)9:30 ~ 11:30(~ 12:30 資料収集)
場 所
PDARP
(Projet de Développement Agricole et Réhabilitation de Piste rurale)
ポワント・ノワー
ル事務所
面談相手
Mr. Bayonne Robert, 農村開発・地方道路改修プロジェクト(PDARP)ポワント・ノワー
ル事務所長
面 談 者
小川団員、乙黒団員、Mr. Ange(通訳)
配布資料
資料名(bonne pratique)
提出資料
なし
概 要
1.調査目的の説明
調査団より本調査の背景・経緯、目的の説明を行った。
2.PDARP の一環として、ポワント・ノワールで実施している活動について
・PDARP の 4 つのコンポーネントのうち、主に以下 2 つについて活動を実施している。
① 地方道路改修(地方の小さな道路改修)、市場等インフラ建設
② 地方における生産活動及び収入の創出(零細企業支援)
・上記 1)について
― ポワント・ノワール近郊(クイール県内)において計画されている、4 本の道路改修計画のうち、
2本が既に完工しており、2 本が工事中である。(PDARP(ブラザビル)で確認したとおり)
・上記②)について
― 資金援助は、1 つのプロジェクトにつき、最大で 1 万 5,000CFA フランまで。資金は 2 回に分
けて支払われる。1 回目と 2 回目の支払の割合は案件ごとに異なる。
― 水産セクターでは水産養殖に対する支援を実施している。
― 2010 年から 2011 年にかけて合計 107 の零細企業に対する支援が実施された。クイール(17 件)、
ポワント・ノワール(12 件)、ニアリ(78 件)。うち、水産セクターではポワント・ノワール
において水産養殖に対する支援(水産養殖、品質向上、ため池改修等)が 1 件実施されている。
― 2012 年は、合計 69 の零細企業支援が計画されている。クイール(14 件)、ポワント・ノワー
ル(15 件)、ニアリ(40 件)。うち、水産セクターではクイールとポワント・ノワールにおい
て水産養殖に対する支援がそれぞれ 1 件実施されている。
― 一部の費用は零細企業側の負担となる。負担金の割合はセクターよって異なり、農業セクター
では 5%、その他(加工等)のセクターでは 10%が企業側の負担となる。
― 資金援助により零細企業の活動が開始されると、必要に応じて PDARP が NGO を雇い、専門
家を投入している。ポワント・ノワールで雇っている NGO を以下に示す。
- 155 -
ANEP-CONGO / FAL’H VETERINAIRES
6, rue Pointe Indienne Mrou-Mvou
BP 959 Pointe-Noire CONGO
Mr. Batchy Jeqn Aimé
・Boubissi において、市場の建設を実施した。事業費は 3,900 万 CFA フラン(約 7 万 8,000 米ドル)
(設備設置費等は含まない)。工期は 3 ~ 4 カ月を予定していたが、実際には 5 カ月かかった。
・建設基準として、FAO によるプロトタイプを参考にしている。
・PDARP における施設設計は、PDARP に属するエンジニアがブラザビルで行っている。
・入札については新聞で公示され、一定基準を満たしたコンゴ(共)全土の施工会社が対象とさ
れる。入札手続きはブラザビルで一括して行われ、入札に係る書類はすべてブラザビルで管理
されている。
以上
- 156 -
日 時
2012 年 3 月 26 日(月)17:00 ~ 18:00
場 所
ANEP/FAL'H VETERINAIRES(NGO)
面談相手
Mr. Batchy Jeom Aimé
ANEP/FAL'H VETERINAIRES 事務所長
面 談 者
藤木団員、小川団員、乙黒団員、Mr. Ange(通訳)
配布資料
なし
提出資料
団員リスト
概 要
1.調査目的の説明
調査団より本調査の背景・経緯、目的の説明を行った。
2.PDARP における NGO の活動について
・入札方式で、PDARP と 1 年契約を締結する。活動に対する報酬金額は契約締結時に決定する。
事業費については、総額及び内訳の大まかな枠組み(総額に占めるセクターごとの予算の割合
上限等)のみが定められている。応札後、PDARP による TOR に従って対象地域の調査を行い、
必要と思われる援助活動案を PDARP に提出する。PDARP の承認を得て、実際の援助活動を実
施する。援助活動における NGO の主な役割は以下のとおり。
― 零細企業援助において、裨益者に対する直接的な技術協力を実施する(能力強化のための研
修の実施等)。
3.質疑応答
調査団:
過去に水産セクターで実施した事業についてご教示願いたい。
事務所長:
海洋漁業は対象にしておらず、主に水産養殖を対象としている。唯一海洋漁業に関わる事業
として、ベース・アジップ浜における漁村開発のため、2010 年にベース・アジップ浜の測量を
行った。部門別責任者、建築担当の Mr. Mabiala が担当。
調査団:
ANEP で社会経済調査を行った実績についてご教示願いたい。
事務所長:
ANEP 所属で、社会経済調査を担当できる者は 4 名いる。今までに 3 回の社会経済調査(合計
約 3,000 人を対象)を実施した経験がある。調査対象者が多い場合は調査の担当省庁と協力して
実施している。
以上
- 157 -
日 時
2012 年 3 月 27 日(火)7:15 ~ 11:25
場 所
ベース・アジップ水揚げ浜
面談相手
塩干加工業者
面 談 者
藤木団員、小島団員(仏語通訳)
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.調査の概要
ベース・アジップ水揚げ浜における塩干業者(本人+助手)の行動を観察
・購入魚種:小型サメ(主にシュモクザメ、2~3kg /尾)
・数量:約 60kg
・価格交渉:約 15 分間
・購入場所から内臓取り場までの距離約 50m
・運搬賃:500CFA フラン・コロコロで運搬
・内臓取りに要する時間:約 2 時間(2 人)
・加工形態:内臓・エラの除去(砂に埋めて捨てる)。あご頭部の除去(捨てない)。背骨にそっ
て切れ目を入れ 2 枚に開く。浜の海水で洗浄。作業は砂上に広げたビニールシートの上、及び
金タライ。
・加工料:2,000CFA フラン
・浜にて、塩を購入 10kg
・輸送方法:タクシーまでコロコロで運搬、距離約 300m、500CFA フラン、
(家・干し場までタクシー
で 1,000CFA フラン)
以上
- 158 -
日 時
2012 年 3 月 27 日(火)10:20 ~ 11:30
場 所
漁業組合長現場事務所
Mr N'Goma Batchi Jean Syharie( 漁 業 組 合 長 )、Mr. Bayonne J. Baptiste( 船 主 )Mr.
Loemba Mbaleki Fall( 船 主 )、Mr. Bayonne Raonce( 漁 民 )、Mr. Mr. Philio( 漁 民 )
Mr. Tcailoemba Richard( 漁 民 )、Mr Makaya Jean Bidiu Lajane( 仲 買 人 協 会 長 )Mr.
Mboungou Rolain( 仲 買 人 )、Mr Makosso Blaise( 仲 買 人 )、Mrs. Makosso M. Julienne
面談相手
(女性燻製業協会長)Mrs. Makaya Josephine(女性燻製業)、Mrs. Makanga puica(女性
燻製業)、Mrs. Kouassale Havée(女性燻製業)、Mrs. Mavoungousietrine(女性燻製業)、
Mr. Tchimbakala Jean(漁業組合員)、Mr N'Goma Batchi Jean Syharie(漁業組合員)、Mr
Nakanga Rodigue(漁業組合員)
、(計 17 人)
面 談 者
土井団員、乙黒団員、(小川団員)、Mr.Jean Claude Tchizinga(通訳)
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.調査目的の説明
漁業組合長より本調査の背景・経緯、目的の説明があった。また、組合員の声を調査団に届け
る貴重な機会であり、言い残しのないよう発言するようにとのコメントがあった。
2.組合員の主な発言内容
今後ソンゴロ浜において漁業活動を進めるにあたり、必要とされているものについて
・保存技術等、能力強化のための技術研修(ブラザビルレベルで研修を行っても、その知見は現
場に届かない。現場の人間に対する研修を実施するか、専門家を派遣してほしい)
・近代的漁村の計画
・エンジン修理場及びエンジンのスペアパーツ取扱所
・市場に参画できる一定の基準(衛生基準等)を満たした冷蔵・冷凍設備及び製氷設備
・加工業に携わる女性の健康に被害を及ぼさないための近代的な加工機材(特に燻製機)
・飲料水(ソンゴロ浜の水質に問題があるため)
・塩干魚の生産性向上のための支援(近隣国に輸出できるようになりたい)
・保健センターの設立
・政府(漁業養殖省)からの情報提供
・零細漁民に対する安全保障、とりわけ安全ベストの付与(企業型商業漁船には政府が安全ベス
トを付与しているが零細漁業船には付与されず、自分たちで購入しようにも安全規格や販売場
所に関する情報さえ与えられない。毎年1~2名が命を失っており、零細漁業船に対する安全
保障が求められる)。
・漁業を行ううえで、零細漁民も政府に税金等払っているにもかかわらずその恩恵を得ていない。
安全ベストの付与など、企業型商業漁船同様の対応が望まれる。
ソンゴロ浜に漁業の拠点を移動してからの確認された変化について
・居住地から遠く、時間のロスが多い。
・ガソリンスタンド、氷販売所等、ベースアジプ浜にいた時は近くにあったサービスがソンゴロ
浜にはなく、不便を強いられている。
- 159 -
3.質疑・応答
調査団:
漁民や漁業にかかる特別な保健措置はないのか。
組合長:
漁業養殖省ポワントノワール支局に対し、漁業保険設立についての話をしているが、現在の
ところ企業型商業漁業、零細漁業双方についての特別な漁業保険はない。
以上
- 160 -
日 時
2012 年 3 月 27 日(火)13:00 ~ 14:00
場 所
環境総局のポワント・ノワール支局
Local representation of the ministry of environment
面談相手
Mr. KYAMA OGNOUABI, Directeur de la Environnement
面 談 者
土井団員、Mr.Jean Claude Tchizinga(通訳)、Mr. Batchi(漁協長)
配布資料
なし
提出資料
質問票、団員リスト、JICA 環境社会配慮ガイドライン(2010 年 4 月)資料
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
ポワント・ノワールの環境支局長へ調査団より、本調査の背景・経緯、目的・日程の説明を行っ
た。
2.質疑応答
調査団:
・質問票の内容を説明した結果、先方からは下記の回答が得られた。
先方:
・ソンゴロでプロジェクトが計画される場合、環境影響評価の手続きが必要な際は、環境総局ク
イルー支局ではなく、環境総局ポワント・ノワール支局の管轄となる。
・環境総局ポワント・ノワール支局の職員数は 16 名。環境汚染防止、騒音規制、環境教育等の課
がある。このうち、環境影響評価の受付け、審査等は環境汚染防止課が行う。マングローブの
保全や生物多様性の保全等は別局である森林局の職掌である。
・プロジェクトを行う場合は、漁業・養殖省(ポワント・ノワール支局)が環境総局ポワント・
ノワール支局へプロジェクト内容を記した書類を提出し、下記の環境影響評価規則に基づき、
カテゴリ分類がなされる。“Décret no 2009-415 du 20 novembre 2009 fixant le champ d'application, le
contenu et les procédures de l'étude et de la notice d'impact environnemental et social”
・プロジェクト計画の中に、施設建設がある場合、大規模なものはカテゴリ A に、小規模なもの
はカテゴリ B に分類されるとのこと。
・環境分析を行えるラボラトリーは環境支局内にはなく、民間のものがあるとのこと。連絡いた
だき 3 月 28 日に訪問できることになった。
・国立公園や自然環境保全区域等の有無を確認したところ、存在していないとのことである。配
慮が必要な場を尋ねたところ、マングローブ林であるとの回答を得た。
・ポワント・ノワールが抱える環境問題について、尋ねたところ、都市域の拡大に伴う環境汚染
の拡大を挙げ、そのなかでも廃棄物の管理が大きな課題であるとの説明を受けた。
・環境保全に充当できる予算不足によって環境改善は思うように進まないが、2011 年 11 月からマー
ケットにおけるプラスティックバッグの配布を禁止したなど、できることから実施していると
のことであった。
・環境改善のためには、啓発活動が重要であるとの認識のもと、2012 年の 4 月または 5 月にさま
ざまな関係者が集う環境啓発ワークショップ及び環境キャンペーンを開催するとのこと。
以上
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日 時
2012 年 3 月 27 日(火)15:00 ~ 16:00
場 所
Hotel Migitel
面談相手
Mr. Lengandja Jaques 統計情報整備員
面 談 者
乙黒団員
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.漁業・水産養殖における統計情報の管理体制について
支局での統計情報整備員配置について
・統計情報整備員の配置体制は 2010 年 11 月 24 日に確立し、実際には 2011 年 1 月 10 日より配
置され統計情報収集手続きが実施されている。
・統計情報整備員は、以下の 3 カ所に配置されており、それぞれが管轄する統計情報のとりま
とめを行っている。
― ポワント・ノワール及びクイール
― ブラザビル
― 北部
企業型商業漁業における統計情報管理体制について
(1)漁民はまず MPA に対し管轄の支局を介して年間の漁獲高(量、種類)についての漁獲高割
り当て(Quota)の申請を行う。
(2)漁業養殖省はこれを審査し、漁獲高割り当ての承認を行う。
(3)漁民は割り当てによって確定する漁業権に対してその認可量を漁業養殖省に支払う。
(4)漁民は水揚げを行う際、漁業許可証、航海日誌を提示する。
(5)漁業養殖省は、航海日誌(Journal de pêche)に従って、水揚げされる漁獲高(量、種類)の
チェックを行い、収集データ記録(Fiche de collecte des données)を作成する。
(6)年間の計画漁獲高割り当てに対し、漁獲量が超過する場合、漁民は、1度 / 年次だけ漁獲高
割り当ての追加を申請することができる。
(7)漁獲高について、MPA 統計情報担当によって確認作業が行われ、品質に関しては MPA の衛
生担当官によって確認されている。統計情報は、MPA 本省の情報局によって管理されている。
(8)各支局により集められたデータは、月ごとにまとめられ、翌月の 10 日を期限として、MPA
本省官房に送付される。データの取りまとめは漁業養殖省官房に属する情報局によって行わ
れる。
・おおよそ、5隻 / 日が水揚げを行っており、常時8名のスタッフが航海日誌と水揚げ内容の確
認を行っている。多い時は8隻 / 日が水揚げをする。
・確認作業に要する時間はおおむね4時間から6時間。企業型商業漁業ではクラッシュアイス
が使用されているため、確認作業中に魚の鮮度が失われる心配はない。
零細漁業における統計情報管理体制について
・企業型商業漁業と同じ手続きが行われる。ただし、零細漁業の場合は確認作業の要する時間
をできるだけ短くする必要がある。魚は種類別に20kg ケースに入れられて水揚げされ、ケー
スの数を調べることで漁獲高(量、種類)を確認している。
・企業型商業漁船と同様、常時8名のスタッフが航海日誌と水揚げ内容の確認を行っている。
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内水面漁業における統計情報管理体制について
・各地域の協力組織により漁獲高が記録されている。統計情報整備員スタッフ 1 名が毎月それ
らの情報を集計している。
以上
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日 時
2012 年 3 月 27 日(火)16:00 ~ 17:00
場 所
Hotel Migitel
面談相手
Mr N'Goma Batchi Jean Syharie 漁業コミュニティ促進協会長
面 談 者
乙黒団員
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.面談内容
・漁業コミュニティ促進協会 Association pour l’Autopromotion et des Initiative Communautaire de la
Pêche(AICP)を構成する組織は以下のとおり。なお、括弧内は職能別協会に登録している AICP
で管理している人数であり、大括弧内は各協会に属する活動をする協会員以外を含むおおよそ
の合計人数である。
― Groupement des pêcheurs Congolais コンゴ人漁業協会〔
(約 100 人)約 1,000 人〕
― Groupement des pêcheurs Béninois ベナン人漁業協会〔(0人)約 200 人〕
― Groupement de poisson fumée par les femmes 女性燻製業協会〔
(約 28 人)約 100 人〕
― Groupement de transformation des poissons salées par les femmes
女性塩干魚販売協会〔(約 30 人)約 200 人〕
― Groupement des patrons des pêcheurs Congolais コンゴ人船主協会〔
(約 30 人)約 40 人〕
― Groupement de patron des pêcheurs Béninois ベナン人船主協会〔
(約 30 人)約 100 人〕
― Groupement Mareyeurs 仲買人協会〔
(約 10 人)約 100 人〕
・協会長の Mr N'Goma Batchi は、Groupement des patrons des pêcheurs Congolais に属する。
・ベナン人漁民協会は政府に認められた組合の1つであるが、現在 AICP に登録している人はいな
い。おおむね 200 人程度の漁民がいると推定される。
・上記の組合は 2003 年 10 月 23 日に形成され、2005 年に政府によって承認された。
・AICP は、1 回 / 月の割合で各協会の責任者(または指名された者)による会合を行っている。
ただし、AICP 以外の活動において組合代表者が集う機会は多く(別組織による研修、会議等)
おおむね 1 回 / 週の割合で意見交換を行っている。会議録は組合員と共有される。会議録は必要
に応じて MPA と共有される。
・各協会において、
おおむね 1 回 / 月の割合で会合が行われる。議事録は AICP 事務局と共有される。
・AICP は外部組織と交渉し、協会員に対する研修を実施している。外部組織により研修参加協会
員に支払われる日当のうち、10%が AICP の管理・運営費に割り当てられ、残りの 90%は研修
に参加した協会員に与えられる。
・AICP は協会員以外に対しても、常に情報の提供及び発言の場を提供している。協会員以外であっ
ても、何か問題が生じた時は AICP を通して話し合いの場を設け、問題解決を図っている。
以上
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日 時
2012 年 3 月 28 日(水)8:15 ~ 11:25
場 所
ソンゴロ水揚げ浜
面談相手
燻製加工業者
面 談 者
藤木団員、小島団員(仏語通訳)
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.調査の概要
ソンゴロ浜における燻製業者(本人+助手)の行動を観察
・購入魚種:サルディネーラ(300 ~ 400 g/尾)
・数量:約 100kg
・価格交渉(引き取り):約 5 分間、
・購入場所から内臓取り場までの距離約 50m
・運搬賃:500CFA フラン・コロコロで運搬
・内臓取りに要する時間:内臓は取らない、砂を払う程度
・加工形態:燻製釜にほとんど隙間を作らず敷き詰め、間に棒をはさみ 5 層に積み上げる。段ボー
ルのフタを被せて燻製を開始するが、燻製開始時には魚が釜の上部からはみ出す。時間とともに
魚の嵩が減り、煙がまわるようになる。約 4 時間後に魚の裏表をひっくり返す作業を行う。さ
らに燻製を続け、3 ~ 4 時間後に完成する。
・冷めるのを待ち、段ボール箱にぎゅうぎゅう詰めする(15kg 程度/函)
・原料価格:15 万 CFA フラン
・薪の価格: CFA フラン/釜
以上
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日 時
2012 年 3 月 28 日(水)9:00 ~ 10:00
場 所
環境コンサルタントの事務所
ECO-DURABLE Sarlu
面談相手
Mr. Jean Albert Placide KAYA, Directeur Gerant
面 談 者
土井団員、Jean Claude Tchizinga(通訳)、Mr. Batchi(漁協長)
配布資料
Arrete No 3496/MTE/CAB. –portant nomenclature des installations classes de la loi No 003/91
du 23 avril 1991 sur la protection de l’environnement.(コンゴ(共)において環境社会配
慮が必要となる事業のカテゴリ分類)が提供された。
提出資料
JICA 環境社会配慮ガイドライン(2010 年 4 月)
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
環境コンサルタントを訪問し、コンゴ(共)の環境影響評価制度及び環境調査や社会調査等の
実績等について情報を入手した。
2.質疑応答
調査団:
・先方からは下記の情報が得られた。
先方:
・同コンサルタントの代表の専門はマングローブであるとのこと。
・コンゴ(共)の環境影響評価制度に基づき、これまでの実績を踏まえて、カテゴリ分類のな
され方を尋ねたところ次の回答を得た。カテゴリ A は石油や鉱山開発等の大規模なもの、カ
テゴリ B は給水施設や排水施設等の建設が伴うもの。
以上
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日 時
2012 年 3 月 28 日(水)9:40 ~ 10:00
場 所
電 力 公 社 ク イ ル ー 支 局(Direction Departementale au Kouilou, SNE: Société Nationale
d'Électricité)
面談相手
Octave OSSOKOTO, Service Technique de Distribution(送電技術課長)
Simon SAMBA, Chef de Division Moyenne Tension Chargé de la Maintenance et de la
Conduite M.T(低電圧管理室主任)
面 談 者
小川団員
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
本調査の主旨、パイロットプロジェクト候補地について説明し、情報提供の依頼を行った。
2.質疑応答
調査団:
コンゴ(共)負担事項となる電力供給、受電に必要となる手続、費用、ソンゴロ近辺の電力
網整備の情報を提供してほしい。計画は調査段階であるが 380V 三相を含む 100KW 以下の電力
供給を見込んでいる。
課長:
架空幹線(20KV)が近傍の道路まで存在。低電圧配線、変電所をプロジェクト側で新設する
必要がある。まず技師による現地確認を行って必要な設備について情報提供する。
(翌日に設定、
プロジェクト側が同行。延期となった)
* SNDE(Direction Departementale au Kouilou, Société Nationale de Distribution d'Eau)は担当者出張中
のため聞き取り不可。
以上
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日 時
2012 年 3 月 28 日(水)10:30 ~ 11:00
場 所
ポワント・ノワール市役所道路局(Voirie)
面談相手
Mr. Pascal TCHIUONGO, Ingenieur en Chef des Travaux Publics, Directeur, Mairie de
Pointe Noire, Direction des Equipements et des Travaux Urbain(DETU), Ministere de la
Decentralisation(市公共工事局主任技師)
面 談 者
小川団員、Mr. Malounga, Chef de Services de l'Amanagement des Pêches et des Statistiques
(Mr. Malounga(漁業省統計係長 / 支局長代理)
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
本調査の主旨について説明し、情報提供の依頼を行った。
2.質疑応答
調査団:
市の行政範囲、区分けを示す地図、ソンゴロ近辺の地域開発計画・道路網整備計画の情報を
提供してほしい。
主任技師:
数年前に同様の調査について日本が行った際、臭気、排水等環境影響対策を十分講じる必要
があるとコメントしたことを記憶している。今回新たな計画を実施するにあたり資料や協力を
得るためにまず漁業省からの正式なプロジェクト通知を行う必要がある。市内で行う事業内容
は市当局へ事前に通知される必要がある。ソンゴロ浜でのプロジェクトを計画しているようだ
が、大統領敷地内でプロジェクトが始まるので近隣での漁業施設の計画は難しい。数カ月前に
大統領が現地を視察し、間もなく建設が行われる見通し。マトンビ、ロアンゴへの漁民の移転
が望ましい。
またソンゴロ界隈はすべて民間払い下げ宅地で、随時接収可能な国有地ではない。まず敷地を
確定する必要がある。SIPAM 社へ発注の建設中の域内道路は、2010 年工事開始、2013 年中に完
工予定でソンゴロ川北側支流にかかる橋付近まで延伸して東側へ折れて幹線道へ連絡する予定。
それより以北は現時点で舗装の計画はないが、将来的に Coraf 地域(製油所企業名:Raffinerie
と同地域を指す)まで延伸予定。その他近傍の都市計画としては、Coraf 地域北側の大型宅地開
発がある。Coraf からソンゴロの区間は民間への土地払い下げを行っている。港湾整備について
は港湾局に打診してほしい。
統計係長:
本協議内容を支局長へ伝える。
以上
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日 時
2012 年 3 月 28 日(水)10:30 ~ 11:10
場 所
社会省のポワント・ノワール支局
Director of local representation of the Ministry of Social Problems
面談相手
Mr. Charles Magloire SAYE, Directeur
面 談 者
土井団員、Jean Claude Tchizinga(通訳)、Mr. Batchi(漁協長)
配布資料
なし
提出資料
団員リスト
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
社会省のポワント・ノワール支局を訪問し、調査団より、本調査の背景・経緯、目的・日程の
説明を行った。
2.質疑応答
調査団:
・先方からは下記の情報が得られた。
先方:
・ソンゴロ浜が抱える社会問題について尋ねたところ、次の回答が得られた。
・出生率が高いこと。その理由は、①女性の識字率がいまだ低い状況にあり、ファミリープラ
ンニングを知らない。②子どもは授かりものであるという気持ちが強すぎること。残念ながら、
育て方を知らない
・8 割程度の子どもたちは学校に行っていないこと。
・生活を支えるため、売春をせざるを得ない女性(12 ~ 17 歳の未成年)がいること。その結果、
HIV 対策が必要であり、CNLS(National Committee against HIV)の活動が行われているとのこと。
・他国から来た子どもたちが、結果的に労働力になっている場合があること(注釈:本来は里
親制度のもと、より貧しい国からの子どもたちを受け入れることを目的としているようであ
るが、詳細は不明)。90%の子どもはベナン共和国から来ているようであり(連れてこられた
子どもがいるのも現実とのこと)、この状況を改善するべく、コンゴ共和国大統領が 2011 年
9 月にベナン共和国を訪問し、両国間でこのような現実を防止する約束に署名したとのこと
(Protection of children)
以上
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日 時
2012 年 3 月 28 日(水)11:20 ~ 11:50
場 所
SGS Company
SGS(SOCIETE GENERALE DE SURVEILLANCE)の事務所
面談相手
Mr. Felicien Leme, Business Development & Planning Manager
面 談 者
土井団員、Jean Claude Tchizinga(通訳)、Mr. Batchi(漁協長)
配布資料
SGS Company の会社紹介パンフレット
提出資料
団員リスト
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
SGS Company を訪問し、調査団より、本調査の背景・経緯、目的・日程の説明を行った。
2.質疑応答
調査団:
・環境総局ポワント・ノワール支局から、同社に環境分析ラボラトリーがあることを紹介して
もらったため、来社した旨伝えたところ、下記の情報が得られた。
先方:
・SGS 社は石油製品、木材、鉱物、食品の認証、監査を主業務とする会社である。
・環境分析ラボラトリーを 2011 年 10 月に開設し、水質分析、大気分析等を対応可能とのこと。
・4 月 2 日の週にラボラトリーを訪問したい旨伝えたところ、連絡をとってくれるとのことであっ
た。
以上
- 170 -
日 時
2012 年 3 月 28 日(水)12:00 ~ 12:45
場 所
Conseil Congolais des Chargeurs(コンゴ海運業者評議会総局)
面談相手
Mr. Jean Jacques Banuanina Dia-Ngoma, 局 長、Mme. Colette Maganga, 局 長 顧 問、Mr.
Eugène Rufin Bouya, 情報システム管理局長
面 談 者
乙黒団員
配布資料
なし
提出資料
団員リスト・質問票
概 要
1.調査目的の説明
調査団より本調査の背景・経緯、目的の説明を行った。
2.質疑応答
調査団:
具体的な活動について。
局 長:
輸出入に係る情報管理をしている事務局である。Bordereau éléctrique de suivi de cargaison(貨
物追跡管理電子明細書)をオンラインで取りまとめている。電子明細書に従って税関で輸出入
品がチェックされる。チェックを行う税関職員に対し、電子明細書の取り扱いに関する研修を
実施している。
調査団:
最近の輸出入に関する統計データの提供を願いたい。
局 長:
統計データは 2011 年まで取りまとめが終わっている。今週中にメールでデータを送付する。
調査団:
港湾拡張計画について把握している事について。
局 長:
港湾拡張計画についての詳細は把握していない。ポワント・ノワール自治港、インフラプロ
ジェクトを担当している M. Mombo Jean Jacques が詳しい情報を持っているはずである。
・その場で M. Mombo Jean Jacques と電話をかけ、調査団に取り次いでくれた。調査団が、港湾
計画に係る書類を必要としている旨説明したところ、M. Mambo 氏は PDF で資料を送付する
と約束してくれた。
以上
- 171 -
日 時
2012 年 3 月 28 日(水)16:00 ~ 17:00
場 所
IFAD(International Fund for Agricultural Development)
面談相手
Mr. Bernard Hien 国際農業開発基金コンゴ共和国事務所長
面 談 者
乙黒団員
配布資料
提出資料
Programme d’
Appui au Développement des Filieres agricoles(PADEF)ドラフト
(農業部門開発支援計画)
(ソフトデータ)
団員リスト、質問票
概 要
1.調査目的の説明
調査団より、本調査の背景・経緯、目的の説明を行った。
2.面談内容
農村開発計画(Projet de Développment Rural:PRODER)について
・PRODER の一環として、以下3つのプロジェクトが実施されている。農村開発のためのプロジェ
クトであり、都市部は対象外としており、ブラザビル、ポワント・ノワールを除く 10 県で実施
している。PRODER 2 及び 3 については、OPEC 国際開発基金(OFID)との共同支援。
― PRODER 1(2003-2012)借款、対象地:Cuvette、Cuvette-Ouest、Plateaux(3 県)
― PRODER 2(2006-2014)無償、対象地:Niari、Bouenza、Lekoumou、Kouilou(4 県)
― PRODER 3(2008-2015)無償、対象地:Pool、Sangha、Likouala(3 県)
・PRODER による支援分野は以下のとおり。
― 農業生産性の向上
― 地方道路の改修
― マクロファイナンス
― 農村における水
― 農業省及び農業組織を対象とする能力強化
農業セクター開発支援計画について(Programme d’Appui au Développement des Filières agricole
(PADEF)
)
・PADEF では上記 10 県すべてを対象としている。
・実施期間は、2012 年 6 月から 2017 年 6 月まで(5 年間)。
・PADEF の支援詳細は、2011 年 12 月に確定されている。
・PRODER の活動をより掘り下げて実施するものである。PRODER と異なる点は、生産物の商業
化の推進を視野に入れ、バリューチェーンの構築を目的としていることである。PADEF では農
業だけでなく、内水面漁業を対象としている。
・PRODER の活動に加えて PADEF で実施される主な活動は以下のとおり。
― 家畜の養殖
― 商業の活性化のためのビジネス拠点の構築
- 172 -
― 水産養殖魚民の能力強化
― 4 カ所で内水面漁業にかかるパイロットプロジェクトを実施する
・PADEF の予算は約 1,500 万米ドル。うち、内水面漁業パイロットプロジェクトに割り当てられ
る予算は約 300 万米ドル。
国別戦略オプション(Country Strategy Options(COSOP))
・COSOP は FIDA による国ごとの向こう 4 年間の開発戦略を示すもので、「 コンゴ(共)については、
2010 年に作成された。PADEF は、COSOP の中でその実施が確定されている。
3.質疑・応答
調査団:
PRODER の活動は、PDRAP 支援活動内容と重なる部分が多くあるように思われる。どのよう
に支援介入分野を分担しているのか。
局長:
PDRAP とは現状分析、支援の内容等について共有している。双方の支援介入分野は支援の重
複等を避けるため、農業省によって総合的にコーディネイトされている。
調査団:
PRODER では支援対象としていなかった内水面漁業を PADEF の対象としているのはなぜか。
局長:
コンゴ(共)大統領が FIDA の代表に対し、漁業セクターに対する支援を依頼した。その後、
漁業養殖省の代表者が、FIDA 本部ローマに出向き、再度支援の必要性を強く主張している。コ
ンゴ(共)において、1985 年頃から 1990 年頃にかけて内水面漁業にかかる支援を実施したが、
期待した成果を挙げられずに終了した経緯がある。この経験から、PADEF の中の 1 コンポーネ
ントとしてパイロットプロジェクトを実施することとしている。
局長:
日本のコンゴ(共)に置ける援助の方針、援助対象セクターについて知りたい。IFAD は 2013
年から 2015 年に掛けて、コンゴ(共)に対し約 1,100 万米ドルの支援を実施する予定である。
支援の詳細については現在検討中であり、IFAD との共同支援者を模索中とのこと。
以上
- 173 -
日 時
2012 年 3 月 29 日(木)11:00 ~ 12:00
場 所
統計局のポワント・ノワール支局
Local representation of the National Centre of economic and population Statistics
面談相手
Mr. Eugène Tati-Poaty, Directeur
面 談 者
土井団員、Jean Claude Tchizinga(通訳)
配布資料
なし
提出資料
団員リスト
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
統計局のポワント・ノワール支局を訪問し、調査団より、本調査の背景・経緯、目的・日程の
説明を行った。
2.質疑応答
調査団:
・先方からは下記の情報が得られた。
先方:
・コンゴ(共)では、10 年ごとに国勢調査を実施している。前回は 2006 年なので、次回は 2016 年。
・ポワント・ノワール県(特別行政区)は、次の6つの行政区域によって構成されている。①
モンゴプク、②ンゴヨ、③ルワンジリ、④ムブンブ、⑤チェチェ、⑥ルモンバ。各行政区域
の責任者は区長(Mayor)であり、①~⑥の最高責任者は⑥ルモンバの区長である。ソンゴロは、
③ルワンジリを構成する1つの地区である。
・2010 年の人口推計によれば、ポワント・ノワールの人口は 73 万 7,009 人(男性 36 万 9,069 人、
女性 36 万 7,940 人)。人口密度は 1 万 6,865 人 /km2。
・ポワント・ノワールは人口増が続いており、現在の人口は 80 万人程度であると見積もられて
いる。人口増の要因は、①経済活動の活発化(石油、木材、漁業)、②地方からの人口流入、
③ブラザビルで雇用された労働者のポワント・ノワールへの派遣等であるとのこと。
・ソンゴロがあるルワンジリの人口は、26 万 8,833 人(男性 13 万 4,930 人、女性 13 万 3,903 人)。
・ソンゴロ浜のコミュニティについては、政府から予算が割り当てられていないため、人口等
明らかにされていないのが実態であるとのこと。政府から予算が割り当てられれば 3 日間で
人口等の調査をすることができるとのことであった。
以上
- 174 -
日 時
2012 年 3 月 29 日(木)11:15 ~ 12:15
場 所
MPA 情報処理局
面談相手
Mr. Yvon Brice NZAMBA, MPA 情報処理局、局長
面 談 者
乙黒団員
配布資料
漁獲高統計 2009 年 .xls
漁獲高統計 2011 年 .xls
Extrait de Rapport mensuel des statistiques sur les espèces capturées au niveau de la pêche
artisanale(janv. 2012)
提出資料
なし
概 要
1.調査目的の説明、自己紹介、本会議の目的について
調査団より本調査の背景・経緯、目的の説明を行った。
2.質疑応答
調査団:
農業省から MPA が独立したのはいつか?
局 長:
2007 年。2008 年 8 月に MPA の再編成が承認されている。
調査団:
統計データはいつから取っているのか。
局 長:
現在の統計データ管理体制が確立したのは 2010 年だが、実際には 2011 年より起動している。
これにより、零細漁業による漁獲高についても管理体制が確立した。したがって今までの統計
データは大まかな概算であるが、零細漁業による漁獲高はおおむね企業型漁業の漁獲高を 30%
程度上回るものであると推定される。内水面漁業の漁獲高管理については、企業型商業漁業、零
細漁業同様の管理体制の早急な確立が望まれる。
調査団:
ポワント・ノワール / クイールの統計情報整備員より、漁獲高月報は毎翌月の 10 日までに提
出することになっていると聞いている。2012 年 2 月までの漁獲高月報をご提示願いたい。
局 長:
指定のソフトに入力するだけであり、難しい作業ではないはずだが月報の提出期限は守られ
ていない。現在手元にあるのは 2012 年 1 月の漁獲高月報のみ。
以上
- 175 -
日 時
2012 年 3 月 29 日(木)11:30 ~ 12:10
場 所
漁業養殖省会議室
面談相手
Mr. Joseph KIBIADI, 官 房 長 、 Mr. Yobard MBOUSSA, 海 面 漁 業 総 局 長、MOUANGA
Isidore, 養殖総局長、Mr. NGOUEMBE Appolinaire, 内水面漁業総局長、Mr. Kali Tchikati
Edouard, 海面養殖局長、Mr. BANTOU Jean Macaire, 内水面養殖局長、Mr. ATSANGO
Benoit Claude, 海面漁場整備局長、Mr. MAVOUMBA Raphael, 海面漁業局長他、数名
面 談 者
米崎所長、本間企画調査員、徳田所員、春原職員、O. DIEMBY(National Staff)
配布資料
なし(ミニッツ署名版をプロジェクターで投影し説明)
提出資料
なし
概 要
1.面談内容
・冒頭米崎団長より、前日漁業養殖大臣と今回の調査に係るミニッツを署名したことを報告する
とともに、今後数カ月の内にプロジェクト実施に係る R/D の署名を改めて大臣と JICA 事務所長
の間で行うこと、また、パイロットプロジェクトの対象サイトに関して今後漁業養殖省、運輸・
航空・海運大臣及び不動産・公有地大臣の 3 者合意が締結される予定であることを説明した。
・その後、調査団より、前日に署名されたミニッツを基に、プロジェクトの概要について説明を行っ
た。
・これに対して、先方官房長からは、調査団の活動に対して謝辞が述べられるとともに、今回の
案件に高い期待をもっていること、また本案件が両国の友好関係にとって重要であることが述
べられた。
以上
- 176 -
日 時
2012 年 3 月 29 日(木)14:15 ~ 15:05
場 所
ポワント・ノワール市チエチエ市場
面談相手
鮮魚、燻製、塩干各売り場
面 談 者
藤木団員、小島団員(仏語通訳)
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.調査の概要
・市場規模の把握
・各売り場の台数をカウント
鮮魚 14 台、燻製 22 台、塩干 18 台、
・各売り場の販売人数をカウント
鮮魚各 30 人(1 台あたり 2 から 3 人)、燻製 33 人(1 台あたり1から 2 人)、塩干 24 人(1 台あ
たり1から 2 人、輸入魚も含む)
・販売方法:鮮魚は基本的にすべて当日に売り切るようにしており、午後の遅い時間では赤字ぎ
りぎりの価格で販売することもある。氷を用いている販売者もいるが時間がたつとすべて溶け
てしまい、午後には魚体の表面温度も常温に近くなっている。
燻製・塩干品については市場の倉庫に保管しており、売れ残りは倉庫に預けている。
・売り場の環境としては、床が雨等でぬかるんでおり、ネズミ、ハエも多く衛生面で劣悪である。
以上
- 177 -
日 時
2012 年 3 月 30 日(金)9:00 ~ 10:30
場 所
Union Européenne 事務所
面談相手
Mr. Vincent Durruty, 国際協力担当
Mr. Gonçalo Leitao, セクション II(農村、森林、インフラ開発)担当
面 談 者
乙黒団員
配布資料
なし
提出資料
団員リスト・質問票
概 要
1.調査目的の説明
調査団より、本調査の背景・経緯、目的の説明を行った。
2.EU の主な活動について
・欧州開発基金(FED)の第 10 次開発基金(2008 ~ 2013)において、コンゴ(共)には 2,500 万 ユー
ロの援助額が割り当てられている。しかし、漁業セクターにおける援助計画はない。
・第 10 次 FED のなかで、中小企業支援を計画している。特に援助対象企業を制限していないので、
このプログラムの中で漁業セクターが対象となることも考えられる。詳細は以下のとおり。
― 事業開始時期:2013 年初頭(予定)
― 計画援助期間:48 カ月(4 年)
― 事業費:610 万 ユーロ
― 主な活動は以下のとおり。
(1)コンゴ(共)におけるビジネス環境の改善(世銀との連携支援)
税制、起業、専門化派遣、官民対話の推奨等
(2)企業支援
1)企業投資
中小企業の運営能力を確認のうえ、財政支援(無償)を実施する。企業はプロジェクト
の内容によって 20 ~ 50%の資金を負担する。
2)中小企業に対する助言システムの構築
企業研修や、起業カウンセリングへのアクセスに対する支援。必要経費の約 80 ~ 90%が
助成金(無償)で賄われ、残りは各企業が負担する。
3)分野別専門家組織の強化
上記(1)の活動とリンクするもので、中小企業のビジネス環境を確立するための援助。
企業体制の改善に係る援助を実施する。漁業セクターに関してはこの枠組みの中で援助の
実施が可能と思われる。
― なお中小企業(petite entreprise)の定義については、統計データの不足からまだ決定して
いない。事業実施までには決定される。
- 178 -
3.セクション II(農村、森林、インフラ開発)の主な活動について
・ 漁 業 セ ク タ ー に お け る 具 体 的 な 援 助 は 実 施 し て い な い が、 衛 生 と 植 物 防 疫(Sanitary and
Phtosanitary(SPS))の視点から、コンゴ(共)の水産物が EU 諸国に輸出できる一定の品質を確
保できるよう、水産物の品質にかかる調査が実施されている。2012 年 2 月にポワント・ノワー
ルに専門化が現状調査のため派遣されている。レポートはまもなく(4 月半ばをめどに)提出さ
れるはずである。
・その他、ブエンザにおいて水産養殖の援助を実施している。プロジェクトの会計年度は 2008 年
から 2012 年、事業の実施は 2016 年まで継続される。この事業に関して調査を実施したコンサ
ルタントにより、水産養殖漁民の収入に対する飼料費が高すぎるため、現状において水産養殖
業の経済的発展を望むのは難しいとの報告を受けている。
4.その他
・コンゴ(共)において、省庁における書類管理及び情報の共有には問題がある。ソフトデータ
ではなく紙面によって情報管理されていることが多く、それらの情報は個人によって管理され
ていることが多い。コピー等にかかる費用の問題から情報が関係者間で共有されていないこと
もある。
以上
- 179 -
日 時
2012 年 3 月 30 日(金)10:00 ~ 12:00
場 所
漁業養殖省ポワント・ノワール支局
面談相手
Mr. Ange KOUNKOU, Directeur
Mr. Jean-Omer Malonga
面 談 者
藤木団員、小川団員、土井団員、小島団員(仏語通訳)、Jean Claude Tchizinga(通訳)、
Ange Missamou(通訳)、Mr. Jean Sylvain Ngoma Batchi(漁協長)
配布資料
なし
提出資料
ステークホルダーミーティングの実施案
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
漁業養殖省ポワント・ノワール支局を訪問し、支局長と面談。当初、3 月 26 日(月)の面談を
希望していたものの、3 月 26 日から 29 日までブラザビルに出張していたため、3 月 30 日によう
やく面談できるに至った。
2.質疑応答
調査団:
・土井から下記事項について質問した結果、先方からは下記の回答を得た。
(1)ステークホルダーミーテイングの開催依頼
(2)支局長が不在の場合の、支局側の窓口
(3)JICA 環境社会配慮ガイドライン(2010 年 4 月)の概要の説明。後日(4 月 5 日)、ガイド
ライン全文と CD-R を手交した。
先方:
(1)ステークホルダー・ミーテイングの開催依頼について
・4 月 5 日(木)に漁業養殖省ポワント・ノワール支局が主体となり開催する。時間は 10 時
から 11 時 30 分程度とする。会場は、ポワント・ノワール県の会議室または商工会議所の会
議室を想定。決まり次第連絡をする。
・参加者については、ポワント・ノワール支局が関係者宛に、参加要請文書を発出すること
とする。
・内容は、支局長がプロジェクト案を参加者に説明し、その後、参加者からの意見を求める
こととする。
(2)支局長が不在の場合の支局側の窓口
・支局長によれば、支局長代理のマロンガ氏が対応するとのこと。
(3)JICA 環境社会配慮ガイドライン(2010 年 4 月)について
・支局長によれば、不明な点があれば、後日質問するとのこと。
・また、小川団員からパイロットプロジェクト実施予定のソンゴロ浜の用地の状況、及び候
補地について質問した結果、先方の見解は下記のとおりであった。
・ソンゴロ浜は零細漁民のために提供されたものであり、プロジェクトで用地が必要な場合
は、3 者合意文書(漁業養殖省、港湾局、不動産・公有地省)を取り付ける。
- 180 -
・港湾局からの 2010 年 11 月付け文書(Attribution d’un site pour l’stallation d’un campement
des pecheurs. 注:バチ組合長が文書を見せてくれた)によれば、大統領私有地から 50m 離
れた場所から、南側のソンゴロ川(riviere Songolo, rive droite)までの 15,000m2 がソンゴロ
の零細漁民コミュニティが利用可能な場所であり、この中で、住居や作業場等を移す必要
のない部分が、パイロットプロジェクトで使える用地であると考えているとのこと。合意
文書は、漁業養殖省、港湾局、不動産・公有地省、ポワント・ノワール県、零細漁民コミュ
ニティ間で確認されたものとのこと。
・詳細については、支局長が 4 月 2 日(月)にブラザビルに行くため、本省や地籍課と協議
するとのこと。
以上
- 181 -
日 時
2012 年 3 月 30 日(金)15:15 ~ 15:55
場 所
ポワント・ノワール市チエチエフロンティア市場
面談相手
鮮魚、燻製、塩干、輸入魚各売り場
面 談 者
藤木団員、小島団員(仏語通訳)
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.調査の概要
・市場規模の把握
・各売り場の台数をカウント
鮮魚 21 台、燻製 18、塩干 14、輸入魚 3(売り場背後に倉庫あり)
・各売り場の販売人数をカウント
鮮魚各 46 人(1 台当たり 2 から 3 人)、燻製 29 人(1 台当たり1から 2 人)、塩干 21 人(1 台当
たり1から 2 人)、輸入魚 8 人(主にノルウェー、イタリア、ブラジルからの小型の塩蔵マダラ:
バカリャオ)
・販売方法:鮮魚は基本的にすべて当日に売り切るようにしており、午後の遅い時間では赤字ぎ
りぎりの価格で販売することもある、また小売人によっては、売れ残りを冷蔵に保管し翌日販
売することもある。燻製・塩干品については市場の倉庫に保管しており、売れ残りは倉庫に預
けている。輸入魚(バカリャオ)を扱っている小売人は販売店背後に倉庫をもっており、200 ケー
ス(=約 1.5 t)程度在庫をもっていた。
・売り場の環境としては、チエチエ市場同様、床が雨等でぬかるんでおり、ネズミ、ハエも多く
衛生面で劣悪である。
以上
- 182 -
日 時
2012 年 3 月 30 日(金)12:15 ~ 12:45
場 所
漁業養殖省ポワント・ノワール支局
面談相手
Mr Maronga
Mme Patricia Roxiane Julitte MOKOBI-EBALE, Chef de Service Valorisation
面 談 者
藤木団員、小島団員(仏語通訳)
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.調査目的の説明
ポワント・ノワールにおける水産物流通の把握のため、ポワント・ノワールにおける水産物水
揚げデータの提出依頼、冷蔵庫会社、及び企業型漁業を行っている会社のリスト・紹介依頼する。
また水産物の衛生検査についてご説明いただきたい。
2.面談内容
漁業養殖省ポワント・ノワール支局からの回答:
・2008 年から 2011 年までの漁獲データ、並びに品目別輸入量のデータを来週火曜日までに用意す
る。
・冷蔵庫会社、及び企業型漁業を行っている会社の紹介については、支局長の許可が必要なので、
許可を取り付けるようにする。また、リストについては支局がポワント・ノワール港内に衛生
検査所を有しているので、そちらにあるはず。
・水産物の衛生検査については、ポワント・ノワール港内に衛生検査所にて詳しく説明できる。
以上
- 183 -
日 時
2012 年 3 月 30 日(金)12:55 ~ 14:05
場 所
漁業養殖省ポワント・ノワール支局ポワント・ノワール港水産物衛生検査所
面談相手
Mme Patricia Roxiane Julitte MOKOBI-EBALE, Chef de Service Valorisation
面 談 者
藤木団員、小島団員(仏語通訳)
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.調査目的の説明
ポワント・ノワールにおける水産物流通の把握のため、水産物の衛生検査についてご説明いただ
きたい。
2.面談内容
担当課長からの回答:
・当検査所は 3 課からなり、それぞれ水産物の付加価値化、加工製品及び鮮魚の衛生検査、鮮
及び冷凍庫の状態当について業務を行っている。鮮魚の官能検査を行うラボを有している。
・スタッフ:13 名(検査員 10 名、会計 1 名、その他 2 名)
・水産物の品質に関する検査は、鮮魚、燻製、塩漬け、缶詰、輸入冷凍魚も対象としている。
・燻製・塩干品はソンゴロ浜で検査を行っているが、現在はスタッフが病欠しており検査業務
は中断している。その他の対象品目については、当ラボで検査を行っている。
・鮮魚の検査の方法及び基準は、EU 基準に基づき 19 項目で実施しており、良い・普通・悪い
の 3 点方式で評価し、検査結果によりカテゴリーに分け数値化し鮮度を官能的に評価している。
・鮮魚の検査方法は、2000 年に EU から水産物のインスペクターがコンゴ(共)を訪れ、調査・
協議した際に、当国における水産物の検査基準として制定されたものである。
・港に入港した漁船が水揚げする前に鮮度検査を行い、検査結果が OK ならば水揚げが許可され
る。また、外国から輸入される冷凍魚についても同様に検査を実施している。
以上
- 184 -
日 時
2012 年 4 月 2 日(月)9:30 ~ 10:00
場 所
ポワント・ノワール県の Loandjili Town-Hall(Loandjili 区役所)
面談相手
日時
場所
面
談 者
面談相手
配布資料
面談者
提出資料
配布資料
Mr. 2012年4月2日(月)9:30~10:00
Joseph Tchibinda
ポワント・ノワール県のLoandjili
土井団員、Jean
Claude Tchizinga(通訳)Town-Hall(Loandjili区役所)
Mr. Joseph Tchibinda
なし
土井団員、Jean Claude Tchizinga (通訳)
調査目的・団員リスト
なし
提出資料
調査目的・団員リスト
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
概
要
3 月 29 日に統計局のポワント・ノワール支局を訪問した際、ソンゴロ地区についての情報は、
1.本件経緯・調査目的の説明
ポワント・ノワール県の
Loandjili 区役所で得られるとの情報を得たため、同区役所を訪問した。
3月29日に統計局のポワント・ノワール支局を訪問した際、ソンゴロ地区についての情報は、ポ
ワント・ノワール県のLoandjili区役所で得られるとの情報を得たため、同区役所を訪問した。訪
訪問時には調査団より、本調査の背景・経緯、目的・日程の説明を行った。
問時には調査団より、本調査の背景・経緯、目的・日程の説明を行った。
2.質疑応答
2.質疑応答
調査団:
調査団:
・先方からは下記の情報が得られた。
・先方からは下記の情報が得られた。
先方:
先方:
・2012 年 2 月 3 日にポワント・ノワール県の行政区域が変更になった。
・2012年2月3日にポワント・ノワール県の行政区域が変更になった。
・そのため、ソンゴロ地区はこれまでのルワンジリ区役所から新たにできたモンゴプク区役所
・そのため、ソンゴロ地区はこれまでのルワンジリ区役所から新たにできたモンゴプク区役所
が管轄することになった。図に示すと次のようになる。
が管轄することになった。図に示すと次のようになる。
ポワント・ノワール県
Central Town-Hall
Lumumba
区役所
Tié- Tié
区役所
Mvou-Mvou
区役所
Loandjili
区役所
Mongo-Puku
区役所
Ngoyo
区役所
Songolo 地区
以上
以上
- 185 -
日 時
2012 年 4 月 2 日(月)10:00 ~ 11:05
場 所
ポワント・ノワール港内、Socopec 社
面談相手
Mr. Alexandere FAUCON, Directeur
面 談 者
藤木団員、小島団員(仏語通訳)
同行者:Mme Patricia Roxiane Julitte MOKOBI-EBALE, Chef de Service Valorisation
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.調査目的の説明
ポワント・ノワールにおける水産物流通の把握のため、御社の概要についてご説明いただきたい。
2.面談内容
回答:
・1972 年から操業しており、現在従業員は 101 名いる。船員は全員コンゴ人である。
・当社では、2 隻のイワシ船(全長 23m)と 6 隻のトロール船(全長 17 〜 19m)を所有している。
イワシ船は日帰り操業をしている。トロール船は 1 航海 5 ~ 7 日である。船には凍結装置はなく、
氷蔵船であり、自社の陸上製氷機から氷を調達している
・冷蔵庫は2室あり、鮮魚用のチルド冷蔵それぞれ能力は 120 t、45 tである。
・冷凍庫は2室あり、いずれもマイナス 18℃で能力は 80 t、400 tである。
・凍結室は、ブラストフリーザーが 2 室あり、大きさは 4 t及び 8 tであり、18 時間で凍結で
きる能力がある。
・保冷コンテナは 40 フィート及び 20 フィートを各 1 台有している。
・主な販売先は、ポワント・ノワールの市場、鮮魚店、レストランである。販売先は 10 件程度
である。ブラザビルにも年間 1200 t程度、保冷コンテナで出荷している。
・ポワント・ノワールには直営の鮮魚店を有している。
以上
- 186 -
日 時
2012 年 4 月 2 日(月)10:45 ~ 13:00
場 所
ポワント・ノワール県(Central Town-Hall)の環境部
面談相手
Mr. Jean Robert Tchideya、環境部長
面 談 者
土井団員、Jean Claude Tchizinga(通訳)
配布資料
なし
提出資料
調査目的・団員リスト
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
ポワント・ノワール県(Central Town-Hall)の環境部を訪問し、業務内容等を聞き取った。また、
固形廃棄物処分場を見たい旨申し出たところ、聞き取り後に訪問できることになった。調査団より、
本調査の背景・経緯、目的・日程の説明を行った。
2.質疑応答
調査団:
・先方からは下記の情報が得られた。
先方:
・ポワント・ノワール県(Central Town-Hall)の環境部の主な業務は、一般廃棄物の管理・運営
業務。職員数は約 20 名。
・ここから、ゴミ収集車を県内6つの区に配車して、収集にあたるとのこと。
・ポワント・ノワール県内の美化が大きな課題であり、将来は、ポワント・ノワールをエコ・
ツーリヅムができるまでにきれいにしたいとのこと。
・ポワント・ノワールのゴミ排出量を尋ねたところ、一世帯一日あたり(家族構成員人数は
6~10 人)で 20kg 程度であるとのことであった。
・これまで、廃棄物処分場は市街地にあったため、閉鎖し、現在は、中心部から車で 20 ~ 30 分
程度離れた国道一号線近傍(Mont Komba Movis 地区)を仮の処分場としているとのこと。面
積は約 3,000m2。
・現地を訪問した結果、下記のことがわかった。
・仮の処分場であるが、住民によれば既に 5 年間使用しているとのこと。
・野菜くず等の有機物が多いように見受けられた。そのため、ブルドーザーが整地した後に多
くのサギ類が餌をついばんでいるのが観察できた。ミミズ等を餌にしているとの説明を受け
た。また、有価物を回収するウエイストピッカーの数は 10 名程度と、多くはないように見受
けられた。
以上
- 187 -
日 時
2012 年 4 月 2 日(月)11:15 ~ 12:30
場 所
ポワント・ノワール市内 Agimex 社
面談相手
Mr. Jean-Philippe DUMONTET, Directeur
面 談 者
藤木団員、小島団員(仏語通訳)
同行者:Mme Patricia Roxiane Julitte MOKOBI-EBALE, Chef de Service Valorisation
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.調査目的の説明
ポワント・ノワールにおける水産物流通の把握のため、御社の概要についてご説明いただきたい。
2.面談内容
回答:
・1989 年から操業しており、主に鮮魚の買い付け・凍結・出荷を行っている。
現在従業員は 55 名いる。
・当社では、2 隻のエビトロール船(全長 12m)を所有している。
・冷蔵庫は2室あり、鮮魚用のチルド冷蔵それぞれ能力は 100 t、50 tである。
・冷凍庫は2室あり、いずれもマイナス 18℃で能力は 80 t、400 tである。
・凍結室は、ブラストフリーザーが 2 室あり、大きさは 4 tおよび 8 tであり、18 時間で凍結
できる能力がある。
・保冷コンテナは 40 フィートを 15 台有している。
・主な販売先は、ブラザビルであり年間 1200 t程度、保冷コンテナで出荷している。
・零細漁業から原料を調達することも考えているが、弊社は EU 基準により業務を行っており、
残念ながら、彼らの魚はこの基準を満たしておらず購入することはできない、特に鮮度、数
量が揃わないなど問題が多い。エビ類は、ガボン、マダガスカルから輸入している。
以上
- 188 -
日 時
2012 年 4 月 3 日(火)10:15 ~ 12:30
場 所
ポワント・ノワール港内 Jinli Peche 社
面談相手
Mr. Zkang Xuan, Directeur Ms. Cheng Ren Dong
面 談 者
藤木団員、小島団員(仏語通訳)
同行者:Mme Patricia Roxiane Julitte MOKOBI-EBALE, Chef de Service Valorisation
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.調査目的の説明
ポワント・ノワールにおける水産物流通の把握のため、御社の概要についてご説明いただきた
い。
2.面談内容
回答:
・2005 年から操業しており、現在従業員は 200 名いる。船員は中国人であり、陸上作業にはコ
ンゴ人を雇っているが、コンゴ人は言われたことしかしない。
・当社では、8 隻のイワシ船(全長 23m)と 6 隻のトロール船(全長 17 〜 19m)を所有している。
イワシ船は日帰り操業をしている。トロール船は 1 航海 5 ~ 7 日である。船には凍結装置はなく、
氷蔵船であり、自社の陸上製氷機から氷を調達している
・冷凍庫は 3 室あり、いずれもマイナス 18℃で合計で 400 tである。
・凍結室は、ブラストフリーザーが 3 室ある。
・製氷機は5台あり、合計で 100 t / 日の能力を有している。
・保冷トラックは 8 t車を 5 台、12 t車を 6 台有している。
・販売先は、主にポワント・ノワールの市場、レストランである。
・燃油はポワント・ノワール港内で購入しており、1000 ℓあたり、24 万 8,860CFA フランである。
以上
- 189 -
日 時
2012 年 4 月 3 日(火)9:30 ~ 10:15
場 所
SGS Company
SGS(SOCIETE GENERALE DE SURVEILLANCE)の環境分析ラボラトリー
面談相手
Mr. Kaal Guri, Managing Director
Mr. Paul Kog NIBER, Laboratory Manager
面 談 者
土井団員、Jean Claude Tchizinga(通訳)
配布資料
環境分析ラボラトリー分析項目及び分析単価
提出資料
団員リスト
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
SGS Company の環境分析ラボラトリーを訪問し、ラボラトリー施設を見学させてもらうととも
に、ポワント・ノワール湾の環境実態等に関する情報を得た。また、調査団より、本調査の背景・
経緯、目的・日程の説明を行った。
2.質疑応答
調査団:
・3 月 28 日に訪問した SGS 社から環境分析ラボラトリーの訪問を承諾してもらえたため、訪問
したところ、下記の情報が得られた。
先方:
・環境分析の重要性に鑑み、SGS Company は 2011 年 7 月にラボラトリーの設置を検討し、同年
10 月にラボラトリーが開設された。同国では初となるラボラトリーなので、ガーナから 2 名
の管理者・技術者が出向し、分析管理や分析技術の技術移転・指導をコンゴ人技術者 4 名に
対して行っている。環境分析機器はすべて南アフリカから導入したもの。分析の精度や環境
分析事務所としての信頼性を担保するため、ISO を取得し、すべての分析工程は ISO に従って
行っているとのこと。
・ポワント・ノワール湾の環境を把握するための水質分析は、行われていない。
・コンゴ(共)においては、大気汚染防止に関する環境基準や、水質汚濁防止に関する水質環
境基準等はまだ定められていない。そのため、分析値を評価する際は、WHO、IFC、EPA の
基準値と比べることになるとのこと。
・環境分析ラボラトリーを 2011 年 10 月に開設し、水質分析、大気分析等を対応可能とのこと。
・4 月 2 日の週にラボラトリーを訪問したい旨伝えたところ、連絡をとってくれるとのことであっ
た。
以上
- 190 -
日 時
2012 年 4 月 3 日(火)11:30 ~ 11:50
場 所
ポワント・ノワール県の Mvou-Mvou Town-Hall(Mvou-Mvou 区役所)
面談相手
Mr. Moussima Paul, Director of the Mayor’
s cabinet
面 談 者
土井団員、Jean Claude Tchizinga(通訳)
配布資料
なし
提出資料
調査目的・団員リスト
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
Mvou-Mvou 区役所を訪問した。訪問時には調査団より、本調査の背景・経緯、目的・日程の説
明を行った。
2.質疑応答
調査団:
・ポワント・ノワール県の環境部から、同区では廃棄物処理のパイロットプロジェクトが実施
されているとの情報が得られたため訪問した。担当者が不在のため、NGO が行っている活動
詳細は不明である。したがって、本格調査時には同区役所を訪問し、NGO を交えてごみ管理
手法等に関する意見交換をしてはと思われる。
先方:
・Mvou-Mvou 区は、TOTAL 社(フランスの石油会社)の支援を受け、“Mvou-Mvou assaini”と
いう名前の NGO が廃棄物管理のパイロットプロジェクトを実施している。
以上
- 191 -
日 時
2012 年 4 月 3 日(火)12:00 ~ 12:45
場 所
ポワント・ノワール県の Loandjili Town-Hall(Loandjili 区役所
面談相手
Mr. Jean Paul Loemba Pangou, Director of the Lady Mayor of Loandjili Town-Hall cabinet,
Madame Fernande Marie Catherine Decambi Mavoungou
面 談 者
土井団員、Jean Claude Tchizinga(通訳)
配布資料
なし
提出資料
調査目的・団員リスト
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
4 月 2 日に訪問した際、人口等の基礎資料の提供を依頼していたため、再度 Loandjili 区役所を訪
問した。
2.質疑応答
調査団:
・下記の情報が提供された。
先方:
・Loandjili は 1984 年に行政区分された。
・Loandjili の面積は、約 34km2 である。
・人口は、20 万 7,729 人であり、人口密度は、約 6,089 人 / m2 である。
以上
- 192 -
日 時
2012 年 4 月 4 日(水)9:45 ~ 10:45
場 所
ポワント・ノワール県の Mongo Puku Town-Hall(Mongo Puku 区役所)
面談相手
Mr. Apollinaire Molebé, Secretary General of the Town-Hall
面 談 者
土井団員、Jean Claude Tchizinga(通訳)
配布資料
なし
提出資料
調査目的・団員リスト
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
ポワント・ノワール県の Mongo Puku 区役所を訪問し、調査団より本調査の背景・経緯、目的・
日程の説明を行った。
2.質疑応答
調査団:
・2012 年 2 月 3 日にポワント・ノワール県の行政区域が変更になり、ソンゴロ地区はこれまで
のルワンジリ区役所から、新たにできたモンゴプク区役所が管轄することになったため、ソ
ンゴロ地区の概要を知りたい旨説明した結果、下記の情報が提供された。
なお、ソンゴロ地区はモンゴプク区役所の管轄下となったため、本格調査時にソンゴロ浜
でのパイロットプロジェクトを考える際に、同区の助役クラスに対し、ステークホルダー会
議への参加を求めるのも一考である。
先方:
・同区は 2012 年 2 月 3 日にできたばかりの新しい区である。
・人口は 15 万 1,010 人、面積は 42.8km2、人口密度は 3,528 人 / km2 である。
・同区の開発を考える際の難しいは、水道施設や電気の供給がいまだ不十分であること、市街
地から離れていることにある。
・社会基盤整備上の問題点は、小学校がないこと、保健診療施設がないこと、公設市場がない
こと、国道 5 号線につながる道路が未整備であることが挙げられる。
・環境上の問題点は、丘陵地の木が伐採後に植林が進められていないため、雨後の土壌流出や
浸食といったことが挙げられる。現在、伐採後の丘陵地は宅地化されている。
・同区を含め、ポワント・ノワール県の問題点は、例えば道路整備計画マスタープラン等があ
るものの、計画を無視して計画路線上に家が建設される等の状況があることである。
以上
- 193 -
日 時
2012 年 4 月 4 日(水)11:00 ~ 12:00
場 所
ソンゴロ地区の小学校
Songolo Public school
面談相手
Mr. Liloki Norbert, Principal of the school
面 談 者
土井団員、Jean Claude Tchizinga(通訳)
配布資料
なし
提出資料
調査目的・団員リスト
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
ソンゴロ地区に唯一ある小学校を訪問し、調査団より、本調査の背景・経緯、目的・日程の説
明を行った。
2.質疑応答
調査団:
・ソンゴロ浜のコミュニティの子どもたちの就学状況等を知りたい旨説明した結果、下記の情
報が提供された。
なお、本格調査では、この学校で調査団員が出前授業(ゴミの話、魚の栄養価の話)を行っ
たり、先生や生徒にソンゴロ浜クリーンキャンペーン(仮称)への参加を求めるのも一考で
ある。
先方:
・ポワント・ノワール県の子どもたちの就学状況は、お金に余裕がある家庭の子どもたちは私
立学校に行き、そうでない家庭の子どもたちが、公立の学校に通う。その大きな理由は、公
立学校は無料であるからである。
・本校の生徒数は 963 人。生徒の割合を国別にみると、2/3 がコンゴ(共)人、1/3 がベナン、トーゴ、
コンゴ(民)からの外国人である。国籍の違いによる生徒間のけんか等があるか尋ねたところ、
ないとのことであった。
・本校には、ソンゴロ浜の漁村コミュニティの子どもたちも通っている。
・ただし、子どもたちは労働の担い手であるという現実もあり、漁には出ないまでも、魚の加
工作業等を手伝っている子どももいる。これらの子どもたちは途中で学校に来なくなること
もある。
以上
- 194 -
日 時
2012 年 4 月 5 日(木)10:30 ~ 12:00
場 所
ステークホルダー会議
ポワント・ノワールの商工会議所会議室
面談相手
会議参加者は別紙のとおり
面 談 者
藤木団員、小川団員、土井団員、小島団員(仏語通訳)、Jean Claude Tchizinga(通訳)、
Ange Missamou(通訳)、
配布資料
なし
提出資料
漁業・養殖省ポワント・ノワール支局長は、漁業・養殖省本省から M/M、M/D(案)
をもらっていないとのことだったため、コピー(電子データでサインがされていない
もの)を提供した。
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
漁業・養殖省ポワント・ノワール支局が主体となったステークホルダー会議の開催。
2.質疑応答
・漁業・養殖省ポワント・ノワール支局が主体となりステークホルダー会議が催された。参加者
は合計 21 名。
・参加者構成は、行政機関側が漁業養殖省ポワント・ノワール支局長をはじめ港湾局、環境総局
の支局、商工会議所等の 7 名、コミュニティ側が漁協長をはじめ、女性水産物加工グループ代表、
ベナン人コミュニティ代表、漁船船主、仲買人等の 8 名、調査団側が通訳を含み 6 名であった。
・会議は、事前にポワント・ノワール支局が関係者宛に、参加要請文書を発出し、関係者に参加を
求めたものである。会議では、冒頭、支局長からプロジェクト概要が説明されるとともに、早
期に実現に結びつけたいため、関係者一同に協力要請がなされた。
・その後、参加者からの質問や意見が出された。意見の大勢はプロジェクトの実施を支持するも
のであり、反対する意見はなかった。
・ステークホルダー会議の最大の成果は、ポワント・ノワール支局が主体となって会議を開催す
るまでに至ったこと、関係者が一堂に会し、情報の共有と意見交換を行えたこと、特に港湾局
から 2 名の参加者を得て、パイロットプロジェクト候補の内容を共有できたことにあると考え
られる。
・なお、ポワント・ノワール支局長は本議事録を作成し、これを漁業大臣や関係省庁関係者に提
示し、プロジェクトの早期実現を求めるとのことであった。JICA コンゴ民主共和国事務所にも
コピーを送付するとのことである。
以上
- 195 -
No. Nom et Prenom
Organisation/Départ.
Position
01
Mr. Malonga j.Omer
Ministère de la Pêche
Ingénieur
02
Ms. Makanghi Pamela
Ministère de la Pêche
Chef de service
03
Mr. Mboungou Rolain
Communauté des pêcheurs
Secrétaire générale
04
Mr. Inoua Idrissa
Boat owner
AICP
05
Ms. Makanga Prisca
Fish Processing
AICP
06
Mr. Dosseh Leonie
Fish Processing
AICP
07
Mr. Kouassialé Hervé
Wholesale fishmonger
AICP
08
Mr. Makaya J. Didier
Fishermen community
Wholesale fishmonger association
president
09
Mr. Mbouma PEYA
PAPN(Pointe-Noire harbor)
Chef de département domaine publique
10
Mr. Koukonguimissa Etienne
PAPN(Pointe-Noire harbor)
Directeur commercial
11
Mses. Elombo Ayoma MB
Direction départementale de l’
environnement
Chef de service droit et éducation
12
Mr. Tchizinga Jean-Claude(通訳)
Interprète
Traducteur et interprète
13
Mr. Ngoma Batchi Jean Sylvain
Président de la communauté des
pêcheurs artisanaux
Président
14
Mr. Adjiwanou Louis coffi
Consulat du Benin à Pointe-Noire Secrétaire général
15
Mr. Mavoungou J.M
CCIAM PNR
16
Mr. Missamou Ange Gabriel(通訳) Traducteur Interprète
17
Mr. Yéyé Basile
+
調査団 4 名
Président des pêcheurs béninois
AICP:Association Congolaise Des Pecheurs
- 196 -
Interprète
日 時
2012 年 4 月 6 日(金)9:00 ~ 10:00
場 所
フランス人個人コンサルタントと面会
面談相手
Ms. Léa ROTHER
面 談 者
土井団員、Jean Claude Tchizinga(通訳)
配布資料
業務経歴書
提出資料
調査目的・団員リスト
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
漁協長の Mr. Batchi から本プロジェクトのことを紹介され、コンサルタントとして係わりたい希
望があるとのことであったため、調査目的等の概要を説明した。
2.質疑応答
調査団:
・下記の情報が提供された。
先方:
・業務経歴書が提出された。
以上
- 197 -
日 時
2012 年 4 月 6 日(金)10:30 ~ 11:00
場 所
ポワント・ノワール県の Central Town-Hall
面談相手
Mr. Léon Blaise Taty, The Director of topography section
面 談 者
土井団員、Jean Claude Tchizinga(通訳)
配布資料
なし
提出資料
なし
概 要
1.本件経緯・調査目的の説明
2012 年 2 月 3 日にポワント・ノワール県の行政区域が変更になり、6つの区(Lumumba、TiéTié、Mvou-Mvou、Loandjili、Mongo-Puku、Ngoyo)になったとのことであるため、行政区界に関
する情報を得るため訪問した。
2.質疑応答
調査団:
・下記の情報が提供された。
先方:
・現在、ブラザビルの公共事業省で新しい行政区界図を作っているため、ここにはないとのこと。
・ソンゴロ区を管轄する Mongo Puku Town-Hall(Mongo Puku 区役所)の範囲は、ソンゴロ川以北、
国道 5 号線の料金所までであるとのこと。
以上
- 198 -
4.現地収集資料
4.資料収集リスト
No.
分野
資料名称
発行年月
形式
1
政策
2009
2
法律
政令
Document de Straégie de Réduction de la
Pauvreté (DSRP 2008-2010)
Loi No.10-2004 fixsant les Principes généraux
applicable aux régimes domanial et foncier
Loi
No.11-2004
portant
Procédure
d'Expropriation pour Cause d'Utilité Publique
Loi No.9-2004 Portant Code du Domaine de
l'Etat
Décret No 2008-316 du 5 août 2008
(漁業・養殖総督にかかる政令)
Décret No 2008-313 du 5 août 2008
(海面漁業総局にかかる政令)
Décret No 2008-314 du 5 août 2008
(内水面漁業総局にかかる政令)
Décret No 2008-315 du 5 août 2008
(養殖総局にかかる政令)
Décret No 2012-175 du 12 mars 2012
(漁業開発基金の再編と運用)
Textes d’application des lois sur la Reforme
Fonciere 政令名(英)は下記のとおり。
Decree n° 2005-518 of the 26th of October
2005 about organization and functioning of
the national assessment committee for the
State’s private possessions.
Decree n° 2006-255 of the 28th of June 2006
about the setup, compositions and functioning
of an ad hoc organ of acknowledgement of
land owning rights considered as customary
law.
Decree n° 2005-552 of the 07th of November
2005 establishing terms and conditions of
attribution of the State real assets as private
property owned by Congolese state.
Decree n° 2005-515 of the 26th of October
2005 about the terms and conditions of land
occupation.
Decree n° 2005-516 of the 26th of October
about the prior survey organization
conditions.
Decree n° 91-458 of the 20TH of May 1991
related to city planning technical team set-up.
Decree n° 2006-256 of the 28th of June 2006
about setup, attribution, composition and
functioning of an ad hoc organ of
eye-witnessing customary rights to inherit
land.
オリジナ
ル製本
コピー
3
4
5
6
7
8
9
10
101
102
103
104
105
106
107
法律
政令
土地収
用
- 199 -
March
2004
March
2004
March
2004
08/08/05
発行機関/入手
先
計画省/外務省
国会/
コピー
国会/
コピー
国会/
コピー
政府/MPA
08/08/05
コピー
政府/MPA
08/08/05
コピー
政府/MPA
08/08/05
コピー
政府/MPA
12/03/12
コピー
政府/MPA
―
製本
不動産・公有地
省/不動産・公
有地省
108
Public ordinance n° 2051/MEFB/MRFDP of
the 13th of June 2008 establishing as a
transitory measure exceptional taxes and
charges applicable to registration of properties
and real assets rights.
Decree n° 2005-514 of the 26th of October
2005 about composition and functioning of a
committee of conflicts solving as a result of
dispossession because of public utility.
109
20
Arrete No 3496/MTE/CAB. –portant
nomenclature des installations classes de la loi
No 003/91 du 23 avril 1991 sur la protection
de l’environnement.(環境社会配慮が必要と
なる事業のカテゴリ分類)。
政令名(英)は下記のとおり。
Ordinance n° 3496/MTE/CAB about the list
of classified installations of the law n° 003/91
of the 23rd of April 1991 related to
environment protection.
Decree n° 99-149 of the 23th of August 1999
related to organization and functioning of the
environment protection.
Decree n° 99-280 of the 31st of December
1999 promulgated by the President of the
Republic about the creation of environment
advisory committee.
Law n° 003/91 of the 23rd of April 1991 about
environment promulgated by the National
Members of Parliament House.
Comparative study of artisanal fishing gears
& techniques used in Loango Bay (Republic
of Congo)
Circular n° 565/MEFE/CAB-CE establishing
calculations terms and conditions of taxes and
royalty on classified installations.
SGS のラボラトリーにおける水質等の分
析項目及び分析単価
Help Congo, Parc Nationnal De
Conkouati-Douli(ポワント・ノワールから
約 130km 北西に位置する国立公園におい
て野生生物保護活動に取り組むグループ
の活動を紹介するパンフレット)
Extrait de Rapport mensuel des statistiques
sur les espèces capturées au niveau de la
pêche artisanale (janv. 2012) (零細漁業漁獲
高統計月報抜粋 2012 年 1 月)
漁獲高統計(2009 年)
21
漁獲高統計(2011 年)
22
Statistiques du secteur de la pêche maritime
(document de travail)
11
法律
政令
環境社
会配慮
12
13
14
15
環境社
会配慮
16
17
18
19
環境分
析
野生生
物保護
統計
July
2008
コピー
/環境コンサル
タント Eco Durable-Sarlu
23/08/199
9
コピー
/商工会議所
31/12/199
9
コピー
/商工会議所
23/04/199
9
コピー
/コンサルタン
ト
2011
RENATURA/R
ENATURA
―
コピー
/商工会議所
―
ソフトデ
ータ PDF
パンフレ
ット
SGS Company /
SGS Company
Help
Congo/Help
Congo
―
March
2012
-
-
- 200 -
ソフトデ
ータ PDF
2012
コピー
ソフトデ
ータ
Excel
ソフトデ
ータ
Excel
ソフトデ
ータ
MPA 情報処理
局支局/MPA 情
報処理局
MPA 情報処理
局/MPA 情報処
理局
MPA 情報処理
局/MPA 情報処
理局
MPA 情報処理
局/MPA DGPM
Journal de pêche(漁業統計収集フォーム)
Fiche de Releves des Captures de Peche(漁船
漁獲量申請フォーム)
Fiche de Releves des Captures de Peche(魚種
別漁獲量申請フォーム)
Fiche D`Analyses Organoleptiques
(魚体官能検査フォーム)
魚種名リスト(学名:現地名)
冷蔵庫会社名リスト
企業型漁業会社名リスト
Permis de pêche artisanale professionnelle
(零細漁業許可証)
Guide des Bonnes Pratiques de Fabrication
Artisanale et d'Hygiene du Poisson
Urbanisme Construciton, Cahier des
Prescriptions Minimales en Matière
d'Urbanisme, de Construciton et d'Hygiène
Publique
2010
2010
Word
ソフトデ
ータ
Word
ソフトデ
ータ
Excel
ソフトデ
ータ
Excel
コピー
コピー
2010
コピー
MPA/MPA
2010
コピー
MPA/MPA
2010
2010
2010
-
コピー
コピー
コピー
オリジナ
ル
コピー
Décret No.64/181
Construire
May
1964
コピー
May
1991
コピー
Jan.
2009
コピー
RESIDESO,
コンゴ民
Nov.
2010
コピー
道路・排水局,
コンゴ民
Nov.
2009
コピー
April
2012
April
2012
コピー
DELEGATION
GENERALE
DES GRANDS
TRAVAUX
SNDE
コピー
SNE
(海洋漁業セクター統計(業務用資料))
Potentiel de l'aquaculture
(養殖漁業のポテンシャル)
23
24
Statistiques FAO 2011
(FAO による統計データ(2011 年)抜粋)
25
Statistiques FAO
(FAO による統計データ抜粋)
26
27
農業
水産
28
29
30
31
32
33
34
35
36
水産衛
生
都市計
画
建設
衛生
建設
37
38
39
40
41
42
設備
Relatif au Permis de
Décret No.91-460 portant Modification du
Décret No.64-181 reratif au Permis de
Construire
Dossier d'Appel d'Offres International,
Travaux d'Amelioration de la Desserte en Eau
Potable dans la Ville de Kinshasa
Dossier d'Appel d'Offres National, Travaux de
Modernisation des Voiries de Kisangani dans
la Province Orientale
AVIS D’APPEL D’OFFRES, TRAVAUX
CONSTRUCTION DU SIEGE DU CONSEIL
DEPARTEMENTAL
D’EWO
ソンゴロ(ラフィネリ)浜現地調査に基づく
水道引込費用見積書
ソンゴロ(ラフィネリ)浜現地調査に基づく
電力引込費用見積書
- 201 -
2012
2012
-
Oct.
2003
1980
コピー
MPA
DGA/MPA
DGA
MPA
DGA/MPA
DGA
MPA
DGA/MPA
DGA
MPA/MPA
MPA/MPA
MPA/MPA
MPA/MPA
MPA/MPA
MPA/MPA
FAO/PDARP
PN
Centre de
Recherches et
d'Études
Techniques de
l'Habitat
Mission
d'Urbanisme et
d'Habitation au
Congo
Ministère des
Travaux Publics
et des
Transports
Presidence de la
Republique
43
44
45
その他
環境コンサルタント(Eco-Durable-Sarlu.)
の環境関連業務実績
―
コンサルタント(Be-Have、フランス人社
会経済学系)の業務経歴
ポワント・ノワール、ブラザビル観光地図
SGS Company の会社紹介パンフレット
―
2009
―
46
Extrait Rapport Annuel PDARP 2011
10/01/12
47
Pistes PDARP
(地方計画道路リスト)
Programme d’Appui au Développement des
Filieres africoles (PADEF) ドラフト
(農業部門開発支援プログラム)
Plan de Delimitation du Domaine Poruaire
1 部 2011
1 部 2012
48
49
- 202 -
-
Aug.
2008
ソフトデ
ータ
PDF
コピー
地図
パンフレ
ット
コピー
コピー
ソフトデ
ータ
Word
コピー
Eco-Durable-Sa
rlu/Eco –
Durable - Sarlu
Be-Have/Be-Ha
ve
/Help Congo
SGS Company /
SGS Company
PDARP/PDAR
P
農業省/PDARP
IFAD/IFAD
Direciton
Générale de la
Reforme
Foncière du
Cadastre et de la
Topographie/
5.主要面談者リスト
5.主要面談リスト
面談者リスト
所属
漁業養殖省
Ministère de la Pêches et
l’Aquaculture
氏名
Mr. Hellot Matson
MAMPOUYA,
Mr. Kissiekiaoya
Dieudonne
Mr. Joseph KIBIADI
Mr. Yobard MBOUSSA
Mr. MOUANGA Isidore
Mr. NGOUEMBE
Appolinaire
Mr. Kali Tchikati Edouard
Mr. BANTOU Jean
Macaire
Mr. Mauoumba Raphael
Mr. Tsango Benoît Claude
Mr. Yvon Brice NZAMBA
Mr. Lengandja Jaques
Mr. Itoba Okemba Arnaud
G.
Mr. Pierre MABIALA
Mr. Mokoko Raphaël
Directrice Général
Mr. Komo Jean Blaise
Directeur de la Cooperation
Mr. Gassackys Ferréol
Jean Félix Mouthoud
TCHIKAYA
Directeur à la Coopération
Direction Générale de la Marine
Marchande
Directeur Général
Direction Générale de la Marine
Marchande
Conseiller en études, travaux, et
aménagement portuaires (ETAP)
Directon Interdepartementale des
Affaires Foncieres du Cadastre et de la
Topographie Pointe Noire / Kouilou,
Mr. Locko Alain Claude
Mr. Missamou Antoine
Mr. Mboussa Aman
地籍公有地省
Ministère des Affaires
Conseiller à la Pêche et de
l'aquaculture
Sécurétariat
Directeur de la Direction Générale de
la Pêche maritime
Directeur de la Direction Générale de
l’Aquaculture
Directeur de la Direction Générale de
la Pêche Continentale
Directeur de l’aquaculture maritime
Directeur de l’aquaculture continentale
Directeur de la pêche maritime
Directeur de l'aménagement
Directeur de l'informatique
Cellule Statistiques de la Pêche
Coordonnateur, Pointe-Noire et
Kouilou
Direction Départemental de Pointe
Noire, Directeur
Direction Départemental de Pointe
Noire, Chef de service administratif et
financier
Direction Départemental de Kouilou,
Directeur
Direction Départemental de Kouilou,
Expert Technicien
Direction Départemental de Kouilou,
Chef de bureau
Miinistre
Mr. Kounkou Ange
不動産・公有地省
Ministere des Affaires
Foncieres et du Domaine Public
計画省
Ministère du Plan
公共財務省
Minsitère des Affaires
Foncières et du domaine Public
運輸・航空・商船省
Ministère des Transports de
l'aviation civile et de la marine
marchande
役職
Ministre
Mr. Jean Jacques MOMBO
Mr. Anges Lebo Poungui,
- 203 -
Foncieres et du Domaine Public
炭化水素省
Ministère des hydrocarbures
Mr. Pierre Pongui Momo
Mr. Cympa Ekala Odzayo
Mme. Solange Ollanghas
建設省
Ministère du Developpement
Urbain, de l'Habitat et de
l'Architecture au Kouikou :
DUHA
外務省
Ministère des Affaires
Etrangères et de la Coopération
地方分権化省
Ministere de la Decentralisation
ポワントノワール市役所
Mairie de Pointe Noire
ポワント・ノワール市役所
Mairie de Pointe-Noire
保健人口省保健局
Ministere de la Sante et de la
Population
社会問題省
Ministry of Social Problems
コンゴ海運業者評議会総局
Conseil Congolais des
Chargeurs
漁業養殖総合局
Direction Générale de la Pêche
et de l’Aquaculture : DGPA,
Pointe Noire
ポワント・ノワール保健セン
ター
Centre D’Hygiene Generale
ポワントノワール港湾局
Port Autonome de
Pointe-Noire:PAPN
Mr. Jean-Jacques Diella
Directeur Interdépartemental
Directon Interdepartementale des
Affaires Foncieres du Cadastre et de la
Topographie Pointe Noire / Kouilou,
Direction Générale du Domaine de
l'Etat, Directeur
Direction départementale de
Pointe-Noire, Chef de service
Carburants
Direction départementale du ministère
des hydrocarbures, Chef de service
Sous-traitants & Prestations de
Services,
Direction Départementale du DUHA au
Kouikou : DDDUHA, Directeur
Mme Membou Germaine
Mme Babindamana Aimee
Directrice
Collaborateur
Mr. Pascal TCHIUONGO
Direction des Equipements et des
Travaux Urbain (DETU),
Ingenieur en Chef des Travaux Publics,
Directeur
Voirie
Chef de service
Direction departmentale de la Sante,
Pointe Noire
Chef de service des Actions Sanitarires
Director of local representation
Mr. Paka Mabiala Bernard
Dr. Jean Pierre Michel
Dzondult
Mr. Charles Magloire
SAYE
Mr. Jean Jacques
Banuanina Dia-Ngoma
Mme. Colette Maganga
Mr. Eugène Rufin Bouya
Mr Maronga
Mr. Lengandja Jacque
Mr. Nsimou Ebin Cheralain
Mme Patricia Roxiane
Julitte MOKOBI-EBALE,
Mr. Maurice Herve
TSEKET
Mr. Wilfrid Brice
NAHOUTOUMA SAMBA
Mr. Jérôme Jonas Ehoula
Mr. Fortune Pierre
Mr. Edmond Otsoa
Mr. Joseph ISSALOU
- 204 -
Directeur Général
Conseiller du Directeur Général
Système d'information et du Contrôle
deGgestion, Directeur
Directore Cellue Statistiques
Coordonnateur Cellue Statistiques
Coordonnateur adjoint
Chef de Service Valorisation et
Demarche Qualite
Inspector Sanitaire
Directeur des Opérations Maritimes,
Officier de Securité de Navires
Chef du département Engineering
Mécanique - Directeur par Intérim du
département de l’Equipment & de
l’Infrastructure
Direction commerciale : Chef du
département du Domaine Publique
Chef du département Génie Civil
Conseiller aux procedures de marketing
電力公社クイルー支局
Societé Nationale d'Electricité,
Direction Departementale du
Kouilou
商工会議所
Chambre de Commerce
d'Industrie d'Agriculture et des
Metiers de Pointe Noire
建築土木検査事務所
Bureau de Controle du
Batiment et des Travaux
Publics(BCBTP), Ministère de
l'Equipement et des Travaux
Publics
水道局
Societé Nationale de
Distibution d'Eau, Direction
Departementale du Kouilou
漁業コミュニティ促進会
Communauté de Pêche
Maritime Artisanale:AICP
世界銀行
World Bank
家畜、食肉、海産物資源の経
済共同体
CEVEVIRA, Direction de la
production animale, Ministère
de l'Agiriculture et de l'Elevage
Mr. Octave Ossokoto
Mr. Simon Samba
Mr. Sylvestre Didier
Mavouenzela
Mme. Evelyne Tchichelle
Secrétaire Générale
Mr. Laurent Assamba
Ingénieur en Travaux Publics Chef
d'Agence Pointe Noire
Mr. Ossié Romuald
Mr. Philippe Vila
Chef du Service Distribution
Specialiste en Étude Cartographie
Mr. NGOMA BATCHI Jean
Sylvain
Mr Nakanga Rodigue
Mr. Bayonne J. Baptiste
Mr. Inoua Isroussu
Mr. Loemba Mbaleki Fall
Mr. Bayonne Raonce
Mr. Philio
Mr. Tcailoemba Richard
Mr. Mboungou Rolain
Mr Makosso Blaise
Mme. Mavoungousietrine
Mme. Makosso M. Julienne
Mme. Makaya Josephine
Mme. Makanga puica
Mme. Kouassale Havée
Mr. Tchimbakala Jean
Mr. Amadou Oumar BA
Presidente
Supérieur
Patron de pêche, SG
Patron de pêche
Patron de pêche
Pêcheur
Pêcheur
Pêcheur
Mareyeur
Mareyeur
Femme Fumeuse Poissons
Femme Fumeuse Poissons
Femme Fumeuse Poissons
Femme Fumeuse Poissons
Femme Fumeuse Poissons
Member
Spécialiste Agricole Principal
Mme Bitemo Née Locko
Claudie Anathasie
Directrice de la production animale
Mr. François Richard
Lirilly
Projet Promotion de la pêche
continentale PPCA/CEMAC
Chef d'antenne National
PPCA/CEMAC
Assistant technique local
PPCA/CEMAC
Assistant technique
Représentant
Chargé de Programme
Assistante Programme
Mr. Miamoufiti
Prosper
Mr. Mbati Gilbert
国際連合食糧農業機関
Orgqanization des Nations
Unies pour l'Alimentation et
l'Agriculture : FAO
欧州連合
Union Européenne
(元Directeur Commercial)
Chef de Service Technique
Chef de Division Moyenne Tension,
Chargé de la Maintenance et de la
Conduite M.T.
Président
Mr. Dieudonné Koguiyagda
Mr. Saya Maba Maruis
Mme Nadège Ntseba
Mbiali
Mr. Vincent DURRUTY
- 205 -
Chargé d'aide de coopération
internationales
Economie/Commerce/Secteur
Privé/Intégration Régional
Mr. Gonçalo Leitao
農村開発・地方道路改修計画
事務局
Projet de Développement
Agricole et Réhabilitation de
Piste rurale : PDARP
国連開発計画
Programme des Nations Unies
pour le Développement :
PNUD
国際農業開発基金
International Fund for
Agricultural Development:
IFAD
Conseiller des Affaires
Etrangeres
Bureau délégue de la ville de
Pointe-Noire de la Direction
générale de l’environnement
Environnement et de
Developpement Durable
ECO-DURABLE Sarlu
SOCIETE GENERALE DE
SURVEILLANCE
Local representation of the
National Centre of economic
and population Statistics
Cabinet MEPATI
ANEP/FAL'H
VETERINAIRES
RENATURA Congo (NGO)
給油施設建設会社
SITRAD CONGO
燃油配給会社
PUMA
建築設計事務所
Comte & Associés
海運会社
Maersk Congo SA
施工会社
Generale des Travaux et
Amenagements :GTA
建設会社(2009~)
KBS
建設会社(2006~)
TERASCO
建設会社(1994~)
SOCOFRAN CDE
建設会社(1977~)
MIAMBANZILA
Mr. Ondoki Isidore
Mr. Bayonne Robert
Section II, développement rural,
forêstière et infrastructure
Chargée de programme
Coordonnateur
Direction départmentale de Pointe
Noire ; Chef d'antenne
Mr. Ikoubou Joseph
Chargé de projet
Mr. Bernard Hien
Representative
Mr. Didace Auxence
Ndongo
Mr. KYAMA OGNOUABI
Directeur de la Cooperation
Mr. Albert Yoka
Attache
Mr. Jean Albert Placide
KAYA
Mr. Felicien Leme
Directeur Gerant
Directeur de la Environnement
Mr. Eugène Tati-Poaty
Business Development & Planning
Manager
Directeur
Mr. Mlichel Niama
Mr. Batchy Jeom Aimé
Conseiller du Ministre
Chef d'antenne
Mme.Nathalie Breharet
Mr. Missamou Mbouiti
Directrice
Assistant de Direction
Mr. Landry Mackosso
Assistant Opérations Bunkering
Mr. Patrice Albert Comte
Mr. Bob Siluvangi
Architecte, Associé Gérant
(Djeno 村 NGO 支援建築家)
Sales Representative
Mr. André Sakala
Chef d'Agence
Mr. BOUSSIEGUE
Fridolin
Mr. Jean Pierre Milliet
Attie Joseph
Mr. Hubert Pendino
Directeur Géneral
Dirigeant
Mr. Bahanda Nestor
Dirigeant
- 206 -
Directeur des Travaux Gros Oeuvres
建設会社(2008~)
CONGO ENTREPRISE
建設会社(2009~)
SIPAM
建設会社(2004~)
NORD SUD EXPERTISE
建設会社(2009~)
ENTREPRISE CONGOLAISE
DEL’HABITAT ET DES
OUVRAGES
設計事務所(2007~)
Archi Conseil Congo
Mr. Kouba Christian
Dirigeant
Mr. Kouwenhoven
Augustinus Petrusl
Mr. Mavouenzela Didier
Sylvestre
Mr. Ngoma Hyacinth
Mme. Rose Mamouna
Mr. Mboungou Moutono
Zacharie
Dirigeant
Mr. Didier
Directeur General
- 207 -
President
Technician
Agent
Dirigeant
コンゴ共和国ポワント・ノワール市水産物バリューチェーン改善プロジェクト詳細計画策定調査報告書
コンゴ共和国
ポワント・ノワール市水産物バリューチェーン
改善プロジェクト
詳細計画策定調査報告書
平成24年5月
平成
(2012年)
年
24
月
5
独立行政法人国際協力機構
独立行政法人国際協力機構
農村開発部
農村
JR
12-082
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