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みずほ欧州経済情報 - みずほ総合研究所

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みずほ欧州経済情報 - みずほ総合研究所
みずほ欧州経済情報
2016年8月号
◆ トピック
袋小路に入りつつある欧州の難民問題
今年3月、EUとトルコは難民問題に協力して取り組むこ
とに合意した。しかし、トルコ情勢の緊迫化を受けて合意
が破棄される可能性が高まっている。
◆ 景気判断
ユーロ圏景気は緩やかに回復
企業業況に大きな変化はなく、景気回復が続いていること
が示唆される。ただし、主要国の回復の勢いはまちまちで
あるほか、引き続き、下振れリスクが残存している。
1.トピック:袋小路に入りつつある欧州の難民問題
トルコ情勢の緊迫化により、欧州の難民問題が袋小路に入りつつある。
難民問題に協力して取り
今年 4 月以降、ギリシャに流入する難民申請者の数は急減していた(図表
組むというEU・トルコの
1)。これは、3 月に交わされた欧州連合(EU)とトルコとの合意が一定の成
合意は一定の成果
果をあげた結果とみられる。この合意では、トルコからエーゲ海を越えてE
Uに渡る難民申請者がギリシャで検挙された場合、その申請者をトルコが引
き取ることになっている(図表 2)。他方、EUは、トルコに強制送還された
難民申請者の数に応じ、トルコに滞在するシリア人を受け入れる。更に、合
意の下、トルコのEU加盟交渉の加速とトルコ国民がシェンゲン協定加盟国
(≒EU)に入国する際の査証免除などを、EUが約束した。こうした措置に
より、シリアから逃れようとする人に対し、トルコで難民申請することを促
し、その結果、EUへの難民申請者の流入を減らす狙いがあった。
トルコが求める査証免除
しかし、トルコ情勢の緊迫化を受けて、合意が破棄される可能性が高まっ
をEUは認めない公算大。 ている。7 月中旬に発生したクーデター未遂後、非常事態を宣言したエルド
一方、
トルコ外相は合意破
アン大統領は、テロ関係者を全て排除すると述べ、反体制派と判断した人々
棄を示唆
の大規模な粛清を進めている。この結果、EUが査証免除の条件として求め
てきた、トルコの対テロ法改正の実現可能性は大きく低下した。EUはこれ
まで、対テロ法が、本来のテロ対策にとどまらず、言論の自由や人権を侵害
する恐れがあると指摘してきた。その改正が遠のいた以上、EUとしては査
証免除を認めることは難しい。これに対し、8 月初旬にチャヴシュオール外
相が「今年 10 月までに査証が免除されない場合、トルコはEUとの合意を
破棄する可能性がある」と述べるなど、トルコはEUをけん制している。
合意破棄の場合、
難しい立
場に置かれるのはドイツ
合意が破棄される可能性が高まる中、特に難しい立場に置かれているのが、
今年 9 月に一部州での地方選、
来年に総選挙を控えるドイツだ。
ドイツでは、
政府の難民対応を巡る不満から与党キリスト教民主同盟(CDU)への支持
が伸び悩んでいるほか(図表 3)、クーデター未遂後、トルコに厳しい見方を
する有権者が多い(図表 4)。そのため、合意破棄により再びEUに難民が流
入するにせよ、あるいは、合意維持に向けてEUが妥協してトルコ国民への
査証免除を認めるにせよ、CDUやメルケル首相に対する有権者からの批判
は強まることになるだろう。地中海からドイツへ向かうバルカンルートが閉
鎖されているため、合意が破棄されても難民がドイツに到達することはない
との指摘もある。しかし、難民がドイツ以外の別のEU加盟国(例えばギリ
シャ)にとどまれば、難民をEU内でどのように振り分けるかという、EU
内の課題にメルケル首相は頭を痛めることになる。
トルコは合意を破棄しな
トルコ外相の発言は脅しであり、トルコは本気で合意を破棄しようと考え
いとの見方があるが、
楽観
ているわけではないとの見方もある。その理由として、EU加盟や査証免除
できず。
トルコの外交政策
を望むトルコは、EUとの決定的な対立を望まないなどの指摘がある。
に変化の兆しも
しかし、EU加盟はトルコにとって喫緊の課題であるとは限らない。関税
同盟が結ばれ、トルコの貿易額の約 4 割が対EUであるなど、既にEU・ト
ルコの経済的な結び付きが強いためだ。トルコが合意を破棄しても、EUが
1
みずほ欧州経済情報(2016 年 8 月号)
トルコに経済制裁を科すわけではないため、トルコとEUの経済関係が劇的
に悪化する可能性も低いと考えられる。査証免除に関しても、クーデター未
遂後にトルコ国内で反欧州感情が強まっている点を踏まえると、エルドアン
政権にとっての優先度は、合意が交わされた 3 月時点と比して、低下してい
ると推察される。
最近になって、トルコはロシアと再び接近している。昨年 11 月にトルコ
軍がロシア軍機を撃墜した後、ロシアがトルコに経済制裁を科すなど両国の
関係は悪化していた。しかし、今年 6 月末、エルドアン大統領の謝罪を受け、
両国は関係正常化に歩み始めた。エルドアン大統領の謝罪理由としては、経
済制裁の解除を目論んだものとの指摘のほか、EUへのけん制、ひいては、
トルコの外交政策の転換の兆候との見方がある。即ち、トルコは、EUとの
関係よりも、2000 年代の「ゼロ・プロブレム外交」のように近隣国との関係
を再び重視しようとしているのかもしれないということだ。
トルコの真意は分からないが、こうした状況を踏まえると、トルコが合意
を順守し続けるかは決して楽観できない。欧州難民問題のカギを握るのはト
ルコであり、EUが再び難民危機に陥らないか、事態を見守る必要がある。
図表1 ギリシャへの難民流入数(2016年)
70,000
図表2 難民問題に係るEU・トルコの合意(3月)
(人)
60,000
50,000
EU・トルコ
の合意後
40,000
30,000
20,000
10,000
0
1
2
3
4
5
6
7
8
(月)
(注) 8月は10日までの値。
(資料) International Organization for Migration
より、みずほ総合研究所作成
(資料) 欧州委員会より、みずほ総合研究所作成
図表3 ドイツ主要政党支持率
50
45
(%)
CDU/CSU
グリーン
AfD
図表4 ドイツ有権者のトルコへの見方
SPD
FDP
トルコ政府の
行動に反対
40
35
30
ドイツ政府は
トルコ政府の
決定に反対すべき
25
20
15
トルコはEUに
加盟すべき
ではない
10
5
0
75
(年/月)
(資料)INSA、YouGovより、みずほ総合研究所作成
80
85
90
95
(%)
(注) 調査時点は8月初旬。
(資料) ARDより、みずほ総合研究所作成
2
みずほ欧州経済情報(2016 年 8 月号)
2.ユーロ圏経済の概況:景気回復が続くがその勢いは各国まちまち
4~6 月期のユーロ圏成
4~6 月期のユーロ圏実質GDP成長率は前期比+0.3%と、1~3 月期(同
長率は低下。内需減速が
+0.6%)から低下した(図表 5)。需要項目別の内訳は 3 次推計値(9/6 に公表
背景とみられる
予定)を待つ必要があるが、油価上昇に伴って実質購買力が低下し、個人消
費が減速したことが影響したと推察される。また、暖冬要因の剥落によって
建設投資が弱含んだ可能性が高いほか、英国民投票を前に不確実性が強まり、
機械投資や在庫投資が抑制されたとみられる。
主要国の結果をみると、スペイン(前期比+0.7%)が高成長を続けた。ド
イツ(同+0.4%)は成長率が低下したが、一時的要因で好調だった前期の反
動の範囲内であり、景気は底堅いと評価される。一方、フランス(同▲0.0%)
では、牽引役である消費が停滞したほか、投資・輸出が減少しており、景気
は低迷した。イタリア(同+0.0%)も失速した。
企業業況に大きな変化
ユーロ圏全体でみれば、7~9 月期も前期並みの緩やかなペースで景気は回
は無く、ユーロ圏景気の
復を続けている模様だ。GDP成長率との連動性の高い合成PMIは 8 月に
回復が続いていること
53.3 と前月からほぼ横ばい、7・8 月平均(53.3)は 4~6 月平均(53.1)並みの
を示唆。ただし、回復の
水準となった(図表 6)。
勢いは国毎にまちまち
主要国の合成PMIは強弱が混在しており、夏場の景気回復の勢いが各国
まちまちであったことが示唆される。ドイツやスペインではPMIの水準が
ユーロ圏平均を上回っており、両国の景気回復力の強さがうかがわれる。一
方、フランスやイタリアではPMIの水準が低く、景気は力強さを欠いてい
ると考えられる。フランスでは相次ぐテロによる不確実性の増大や一部業種
におけるテロ後の客離れ(詳細は 5 頁)などが、また、イタリアでは不良債権
問題などが企業業況の重石になっているとみられる。
秋口以降もユーロ圏景
秋口以降も、ユーロ圏景気は回復が続く見通しである。企業の雇用見通し
気は回復を続ける見込
は改善を続けており、雇用拡大を起点とした消費の持ち直しが景気回復をけ
みだが、下振れリスクに
ん引すると考えられる(図表 7)。ただし、対英関係を巡る不確実性が残存す
要注意
る中、企業の投資抑制は続くと予想される。この結果、景気回復の勢いは緩
慢となるだろう。
景気の下振れリスクには、引き続き注意が必要である。イタリアでは、憲
法改正の是非を問う国民投票が年末までに実施される。その結果は予断を許
さず、投票が近付くにつれ、金融市場で混乱が生じる恐れがある。金融市場
参加者のユーロ圏景気見通し(8 月時点)が小幅な改善にとどまっているのも、
こうした政治情勢に関連した下振れリスクが意識されているからだと思わ
れる(図表 8)。
3
みずほ欧州経済情報(2016 年 8 月号)
図表 5
ユーロ圏・主要国GDP成長率
図表 6
(前期比、%)
1.0
60
0.8
←
拡 56
張
54
0.4
0.2
景 52
気
50
0.0
→
▲ 0.2
縮 48
小
46
▲ 0.4
Q1
Q2
Q3
Q4
Q1
Q2
2014
Q3
Q4
Q1
15
ユーロ圏
ドイツ
イタリア
スペイン
Q2
16
フランス
2014/8
ドイツ
スペイン
(年/四半期)
(資料)Eurostat、各国統計局よりみずほ総合研究所作成
図表 7
図表 8
ZEW景況感指数
60
40
20
0
▲ 20
15/7
16/1
図表 9
16/7
(年/月)
8月はプラス圏に浮上
するも小幅
15/8
16/8
(年/月)
▲ 40
12/8
2012/8
13/8
14/8
(注)市場関係者に対し今後のユーロ圏景気動向を尋ねた。
(資料)ZEWよりみずほ総合研究所作成
ユーロ圏景気の全体感を示す主要統計
Q4 2015
Q1 2016
Q2 2016 Q3 2016
2016/03 2016/04 2016/05 2016/06 2016/07 2016/08
ユーロ圏(19カ国)
前期比、%
0.4
0.6
0.3
n.a.
-
-
-
-
-
-
ドイツ
前期比、%
0.4
0.7
0.4
n.a.
-
-
-
-
-
-
フランス
前期比、%
0.4
0.7
▲ 0.0
n.a.
-
-
-
-
-
-
イタリア
前期比、%
0.2
0.3
0.0
n.a.
-
-
-
-
-
-
スペイン
前期比、%
0.8
0.8
0.7
n.a.
-
-
-
-
-
-
ユーロ圏合成PMI
Pt
54.1
53.2
53.1
53.3
53.1
53.0
53.1
53.1
53.2
53.3
ユーロ圏製造業PMI
Pt
52.8
51.7
52.0
51.9
51.6
51.7
51.5
52.8
52.0
51.8
ユーロ圏サービス業PMI
Pt
54.2
53.3
53.1
53.0
53.1
53.1
53.3
52.8
52.9
53.1
長期平均=100
106.2
104.0
104.3
104.6
103.0
104.0
104.6
104.4
104.6
n.a.
1.5
1.7
1.5
1.5
-
-
-
-
-
-
末値、%
0.05
0.00
0.00
n.a.
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
末値、%
0.63
0.16
▲ 0.13
n.a.
0.16
0.28
0.15
▲ 0.13
▲ 0.18
n.a.
末値、€/$
1.09
1.14
1.11
n.a.
1.14
1.15
1.11
1.11
1.12
n.a.
ユーロ圏ESI
金融
16/8
イタリア (年/月)
(DI%Pt、「良くなる」―「悪くなる」)
80
英国民投票後
もDIは底堅い水準
(注)今後 3 カ月の雇用見通し。
(資料)欧州委員会よりみずほ総合研究所作成
見通し
15/8
フランス
ユーロ圏
(資料)Markit よりみずほ総合研究所作成
ユーロ圏企業の雇用見通し
(DI、%pt)
12
製造業
10
サービス業
8
全産業
6
4
2
0
▲2
▲4
▲6
▲8
2014/7
15/1
景況感
(Pt)
58
0.6
実質
GDP
成長率
ユーロ圏・主要国合成PMI
専門家調査(当年のユーロ圏GDP成長率、%)
ECB主要政策金利
ドイツ10年国債利回り
ユーロ/ドル
(資料)Eurostat、欧州委員会経済金融総局、ECB、Markit、Datastream よりみずほ総合研究所作成
4
みずほ欧州経済情報(2016 年 8 月号)
3.ユーロ圏内外需動向:輸出・生産は低調。消費は減速
ユーロ圏輸出は減少。世
ユーロ圏輸出は減少している。6 月のユーロ圏域外輸出金額(国際収支統計
界景気の弱さに加え為
の財・サービス輸出金額)は前月比▲0.4%と、3 カ月連続で減少した。4・5
替面からの下押し圧力
月分が上方修正(4 月:同▲1.1%→同▲1.0%、5 月:同▲2.0%→同▲0.8%)
が強かった模様
されたとは言え、輸出の基調が弱いとの評価は変わらない。貿易統計で仕向
地別の動向をみても、いずれも弱含み、または、停滞気味である。
輸出の弱さの理由としては、世界景気の弱さに加え、為替面の影響が挙げ
られる。昨秋以降、実質実効レートでみたユーロ高が進んでいる。みずほ総
合研究所の試算に基づくと、ユーロ高による輸出下押しの影響は 4~6 月期
に一段と強まった(図表 10)。
今後に関しては、英国を除けば、世界景気は持ち直しに向かうとみられる。
また、為替面からの下押しの影響は徐々に和らいでいくと予想される。これ
らに伴い、ユーロ圏輸出は復調が見込まれる。
ユーロ圏生産の増産ペ
ースは緩慢
6 月のユーロ圏鉱工業生産は前月比+0.6%と増加に転じたが、均せば増産
ペースは緩慢である(図表 11)。主要国別にみると、フランス・イタリア・ス
ペインは減産あるいは停滞した。ドイツは増産となったが、季節要因で落ち
込んだ前月の反動と思われる(※)。
購買力悪化によりユー
ユーロ圏個人消費は減速している。ユーロ圏小売数量は 6 月に停滞、4~6
ロ圏消費は減速。フラン
月期でみても前期比+0.1%に急減速した。新車販売が弱含んでいるほか、
スではテロ後の客離れ
欧州委員会のサーベイからみて、サービス消費も力強さを欠いているようだ。
も影響した模様
4~6 月期の主要国の消費動向をみると、油価上昇に伴う実質購買力の低下
を受けて、スペインを除いて全般に弱かった(図表 12)。フランスに関しては、
テロ後に観光客が遠のく中、ホテル・外食業などが打撃を受けたことも消費
の弱さの背景にある。報道によると、7 月以降もパリ市内のホテルの稼働率
が低位にとどまるなど、観光客離れは続いているようだ。一方、報道による
と、フランスを避けた観光客はスペインに向かっており、スペインの好調な
消費に対する追い風になったとみられる。
ユーロ圏失業者数は減
6 月のユーロ圏失業者数は前月差▲37 千人と減少を続けた(図表 13)。ただ
少。ただし、フランス・
し、フランスとイタリアでは失業者数が増加した。フランス・イタリアでは、
イタリアは増加
企業の採用意欲がドイツ・スペインと比べて相対的に弱い。フランス・イタ
リアの失業者数は、今後も増加するリスクがある。
(※)ドイツには、毎年、5 月あるいは 6 月の木曜に聖体祭という祝日があり、翌日の
金曜も休業して連休とする工場などがある。季節調整の際には、聖体祭のみが考慮さ
れるため、
金曜の休業が多く発生すれば、聖体祭のある月の生産が弱含むことになる。
今年の聖体祭は 5 月だった。
5
みずほ欧州経済情報(2016 年 8 月号)
図表 10
ユーロ圏輸出に対する為替変動の影響
図表 11
(ユーロ圏実質輸出(前期比)に対する寄与度、%pt)
1.2
ユーロ圏・主要国鉱工業生産
(2014/12=100)
105
1.0
104
0.8
0.6
103
0.4
102
0.2
101
0.0
▲ 0.2
100
▲ 0.4
99
▲ 0.6
Q1
Q2
Q3
Q4
2014
Q1
Q2
Q3
15
Q4
Q1
98
Q2
97
2014/12 15/3
ユーロ圏
フランス
16
(年/四半期)
15/6
15/9 15/12
ドイツ
イタリア
16/3
16/6
スペイン
(年/月)
(注)実質実効レートの変動がユーロ圏実質輸出に与える影響。
ユーロ圏輸出関数の推計に基づく試算値。
(資料)Eurostat、各国統計局よりみずほ総合研究所作成
(資料)Eurostat、ECBよりみずほ総合研究所作成
図表 12
ユーロ圏主要国の消費関連統計
図表 13
(単位:前期比、%)
1~3月期
(2015/1=100)
4~6月期
~
Q4 2015
企業
外需
雇用
98
93
88
83
2015/6
15/9
ユーロ圏失業者
フランス
イタリア
15/12
16/3
ドイツ
スペイン
16/6
(年/月)
(資料)Eurostat よりみずほ総合研究所作成
ユーロ圏内外需関連統計
Q1 2016
Q2 2016 Q3 2016
2016/03 2016/04 2016/05 2016/06 2016/07 2016/08
鉱工業生産
ユーロ圏(19カ国)
前期比、%
0.1
0.8
▲ 0.4
n.a.
▲ 1.0
1.3
▲ 1.1
0.6
n.a.
n.a.
ドイツ
前期比、%
▲ 0.6
1.6
▲ 0.6
n.a.
▲ 0.8
0.7
▲ 1.1
1.0
n.a.
n.a.
フランス
前期比、%
0.6
▲ 0.5
▲ 0.1
n.a.
▲ 0.3
1.0
▲ 0.5
▲ 0.8
n.a.
n.a.
イタリア
前期比、%
▲ 0.3
0.5
▲ 0.5
n.a.
▲ 0.1
0.4
▲ 0.6
▲ 0.4
n.a.
n.a.
スペイン
前期比、%
0.5
0.0
0.3
n.a.
1.3
▲ 0.1
▲ 0.6
0.2
n.a.
n.a.
%
81.6
81.9
81.5
n.a.
-
-
-
-
-
-
前期比、%
1.2
▲ 1.3
▲ 0.9
n.a.
▲ 1.0
0.2
▲ 0.4
▲ 0.2
n.a.
n.a.
ユーロ圏設備稼働率
ユーロ圏製造業受注
(大型輸送機器除く)
ユーロ圏経常収支
億ユーロ
27.7
29.1
32.2
n.a.
32.4
36.5
31.8
28.2
n.a.
n.a.
ユーロ圏財・サービス輸出 前期比、%
0.7
▲ 1.5
▲ 1.3
n.a.
0.5
▲ 1.0
▲ 0.8
▲ 0.4
n.a.
n.a.
ユーロ圏財・サービス輸入 前期比、%
ユーロ圏実質雇用者報酬 前期比、%
0.1
▲ 2.4
▲ 2.6
n.a.
▲ 2.0
▲ 1.1
0.2
▲ 0.7
n.a.
n.a.
0.7
0.9
n.a.
n.a.
-
-
-
-
-
-
%
10.5
10.3
10.1
n.a.
10.2
10.2
10.1
10.1
n.a.
n.a.
ユーロ圏小売数量
前期比、%
0.2
0.6
0.1
n.a.
▲ 0.6
0.2
0.4
0.0
n.a.
n.a.
ユーロ圏新車登録台数
前期比、%
3.0
3.4
▲ 0.2
n.a.
▲ 1.4
1.1
0.3
▲ 1.2
n.a.
n.a.
ユーロ圏失業率
家計
仏・伊の失業者数
に増加の兆候
103
小売数量
0.4
▲ 0.4 4
ドイツ 新車登録台数
6.4
▲ 2.6
6
外食・宿泊業販売
0.3
▲ 0.5 月
小売数量
1.3
0.0 期
フランス 新車登録台数
6.2
▲ 0.9 は
減
外食・宿泊業販売
1.6
▲ 1.4 少
小売数量
0.4
0.2 ま
イタリア
新車登録台数
12.8
▲ 1.6 た
小売数量
0.8
0.9 は
低
スペイン 新車登録台数
1.9
3.7 調
外食・宿泊業販売
1.6
1.7
(注)外食・宿泊業販売は実質値。
(資料)各国統計局、ECBよりみずほ総合研究所作成
図表 14
ユーロ圏・主要国の失業者数
(資料)Eurostat、欧州委員会経済金融総局、ECBよりみずほ総合研究所作成
6
みずほ欧州経済情報(2016 年 8 月号)
4.ユーロ圏物価動向:インフレ率はプラス圏で推移
ユーロ圏インフレ率は 2
7 月のユーロ圏インフレ率(消費者物価)は前年比+0.2%と前月(同+
カ月連続でプラス。今後
0.1%)を上回り、2 カ月連続でプラスとなった(図表 15)。エネルギー・食品
もインフレ率は上昇す
等物価の下落幅が縮小したことが強く影響しており、コア・インフレ率(エ
るも、そのペースは緩慢
ネルギー・食品等を除く)は前月(同+0.9%)と同水準であった。コア・イン
フレ率の内訳をみると、非エネルギー工業品物価上昇率が前月と同水準にと
どまっており、ユーロ安による押し上げ効果は剥落した可能性がある。他方、
サービス物価上昇率は 3 カ月連続で上昇した。
今後の物価動向を展望すると、エネルギー・食品等物価の下落幅縮小を背
景に、インフレ率は上昇する見通しである。ただし、賃金上昇圧力が鈍いこ
と、為替面からの押し上げに期待できないことなどを踏まえると、インフレ
率の上昇ペースは緩慢となりそうだ。インフレ率に先行性のある企業の値上
げ見通しDIは、足元でやや上向くも低水準にとどまっている(図表 16)。
ECB理事会は政策を
7 月 21 日の政策理事会において、欧州中央銀行(ECB)は金融政策の現状
据え置き。英国のEU離
維持を決定した。8 月 18 日に公表された議事要旨では、英国のEU離脱決定
脱決定の影響を評価す
を受けて下振れリスクは強まったが、離脱決定がユーロ圏景気に及ぼす影響
るには情報不足
を評価するのは時期尚早であり、今後数カ月間で発表される新たな情報を踏
まえて精査する必要があると指摘された。
9 月理事会で追加緩和に
9 月理事会における新たな情報の中で特に重要度が高いのは、ECBスタ
踏み切るには決め手を
ッフの経済・物価見通しである。対英関係を巡る不確実性の増大を理由に、
欠くとみられる
GDP成長率予測は、6 月時点から下方修正されると思われる。ただし、7・
8 月のユーロ圏PMIが 6 月から大きく変化していない点などを踏まえると、
GDP成長率予測の修正幅は大きくないだろう。これに加え、予測の前提と
なる油価などが 6 月時点から大きく変化しないとみられるため、インフレ率
予測の修正幅も限定的となりそうだ。以上を総合すると、ECBが資産購入
額の拡大など実弾投入に踏み切るには、決め手を欠くと考えられる。
ただし、公債プログラム(PSPP)に関しては、9 月理事会以降、技術的詳細
の見直しが視野に入ると思われる。現在、PSPP は最低でも 2017 年 3 月まで
継続することになっているが、このままのペースで公債購入を続けた場合、
ドイツでは 3 月を待たずに購入対象銘柄が不足する可能性があるためである
(図表 17)。
DBRS がイタリア国債を
なお、カナダの格付機関 DBRS は、8 月 5 日、イタリア国債の格付を格下げ
クレジット・ウォッチ・
方向で見直す(クレジット・ウォッチ・ネガティブ)と発表した。政治情勢の
ネガティブに
不確実性、銀行の不良債権問題などが見直しの理由として挙げられている。
ECBは、国債を担保として資金供給オペを行う際、DBRS を含む 4 機関の格
付を参照し、その中で最も高い格付に基づいて担保に適用するヘアカット率
を定めている。現在、DBRS は他の 3 機関よりも高い格付を維持している(図
表 18)。したがって、DBRS が格下げを行えば、銀行がイタリア国債を担保に
ECBから資金供給を受ける際に、実質的な借入コストが増すことになる。
7
みずほ欧州経済情報(2016 年 8 月号)
図表 15 ユーロ圏インフレ率
(前年比、%)
1.2
図表 16 ユーロ圏企業の値上げ見通し
(前年比、%)
0.0
20
▲ 0.5
0.9
15
▲ 1.0
0.6
値
上
げ
▲ 1.5
←
0.3
▲ 2.0
▲ 2.5
0.0
▲5
値
下▲ 10
2009/7 10/7
げ
▲ 4.0
2015/7
15/10
16/1
16/4
ユーロ圏インフレ率
コア・インフレ率
エネルギー・食品・アルコール・煙草(右目盛)
5
→
▲ 3.5
▲ 0.6
今春から上昇するも
DIの水準は低いまま
10
0
▲ 3.0
▲ 0.3
(DI、%pt)
16/7
(年/月)
11/7
12/7
13/7
14/7
15/7 16/7
(年/月)
(注) 消費関連業種の今後 3 カ月の値上げ見通しDIの加重平均値。
(資料)欧州委員会よりみずほ総合研究所作成
(資料) Eurostat よりみずほ総合研究所作成
図表 17 ドイツ公債の購入可能期間(試算)
図表 18 国債格付と適用されるヘアカット率
(億ユーロ)
5,000
利回り変化が無ければ
17/3までに銘柄不足に
陥る可能性あり
4,000
3,000
2,000
購入可能なドイツ公債残高
1,000
0
2015/03
15/9
16/3
国債
格付
ヘアカット率
(固定利付債)
格付機関毎の
イタリア国債格付
AAA
~A-
残存年限によるが
0.5
~5.0%
DBRS
PSPPによる
購入残高
(16/8以降は推計値)
16/9
DBRSも格下げとなれば
ヘアカット率は拡大
BBB+
~BBB-
17/3
(年/月)
(注)PSPP 購入限度額は、ドイツ国債・地方債・機関債の内、残存期間
が 2~30 年、利回りが預金ファシリティ金利を上回る銘柄の残高
に 33%を乗じた額、及び、過去に PSPP で購入した銘柄の内、
金利低下によって現在は購入不可である銘柄の残高(推計値)。
8 月を除き各月とも月末の利回りで評価、8 月のみ 22 日。
(資料) ECB、Bloomberg よりみずほ総合研究所作成
残存年限によるが
6.0
~13.0%
S&P、
Moody's、
Fitch
(注)ECBの資金供給オペ(MRO等)では、担保となる債券等
の市場価格にヘアカット率を乗じた金額が供給される。
オペ終了時に銀行は担保を買い戻すと共に、利子(MRO
金利等)を支払う必要があるため、利子が不変でも、ヘア
カット率の拡大により実質的な銀行の負担は増す。
(資料)ECBよりみずほ総合研究所作成
図表 19 ユーロ圏物価関連統計
Q4 2015
物価
商品
ユーロ圏インフレ率
コア(エネルギー・
食品等除く)
エネルギー
Q1 2016
Q2 2016 Q3 2016
2016/03 2016/04 2016/05 2016/06 2016/07 2016/08
0.2
0.1
▲ 0.1
n.a.
▲ 0.0
▲ 0.2
▲ 0.1
0.1
0.2
n.a.
前年比、%
1.0
1.0
0.8
n.a.
1.0
0.7
0.8
0.9
0.9
n.a.
前年比、%
▲ 7.2
▲ 7.4
▲ 7.7
n.a.
▲ 8.7
▲ 8.7
▲ 8.1
▲ 6.4
▲ 6.7
n.a.
食品・アルコール・タバコ 前年比、%
1.4
0.8
0.9
n.a.
0.8
0.8
0.9
0.9
1.4
n.a.
非エネルギー工業品
前年比、%
0.5
0.6
0.5
n.a.
0.5
0.5
0.5
0.4
0.4
n.a.
サービス
前年比、%
1.2
1.1
1.0
n.a.
1.4
0.9
1.0
1.1
1.2
n.a.
ドイツ・インフレ率
前年比、%
0.3
0.1
0.0
n.a.
0.2
▲ 0.3
0.0
0.3
0.3
n.a.
フランス・インフレ率
イタリア・インフレ率
前年比、%
前年比、%
0.2
0.2
0.0
▲ 0.0
0.1
▲ 0.4
n.a.
n.a.
▲ 0.1
▲ 0.3
▲ 0.1
▲ 0.4
0.1
▲ 0.3
0.3
▲ 0.3
0.4
▲ 0.1
n.a.
n.a.
スペイン・インフレ率
前年比、%
▲ 0.5
▲ 0.8
▲ 1.0
n.a.
▲ 1.0
▲ 1.2
▲ 1.1
▲ 0.9
▲ 0.7
n.a.
生産者物価(消費財)
前年比、%
▲ 0.2
▲ 0.4
▲ 0.5
n.a.
▲ 0.7
▲ 0.7
▲ 0.5
▲ 0.4
n.a.
n.a.
輸出物価
前年比、%
2.3
▲ 0.4
n.a.
n.a.
▲ 1.8
▲ 2.7
▲ 2.9
n.a.
n.a.
n.a.
輸入物価
前年比、%
▲ 2.6
▲ 4.9
n.a.
n.a.
▲ 7.6
▲ 8.0
▲ 8.3
n.a.
n.a.
n.a.
ブレント原油(ユーロ建て) 前年比、%
▲ 34.5
▲ 34.3
▲ 27.0
n.a.
▲ 32.5
▲ 31.6
▲ 28.2
▲ 21.4
▲ 17.9
n.a.
(資料) Eurostat、Datastream よりみずほ総合研究所作成
8
みずほ欧州経済情報(2016 年 8 月号)
5.英国経済の概況:景気は失速。BOEは金融緩和を決定
7 月の月次GDPは減少、
企業サーベイでは投
最近発表された経済指標は、全般に、国民投票後の英景気の失速を示して
いる。まず、GDP成長率と連動性の高い英国立経済社会研究所(NIESR)の
7 月が前月比▲0.1%、
同月の 4~6 月期比が▲0.2%となった。
資・雇用計画が下方修正、 月次GDPは、
小売は増加したが下振
れリスクが大
7~9 月期がマイナス成長となる可能性が高まっている(図表 20)。
企業サーベイでは、投資・雇用計画の下方修正が確認された。Deloitte 社
が英国大企業のCFO(最高財務責任者)を対象に実施した調査では、今後 12
カ月の投資や雇用を減らすとの回答が、増やすとの回答を大幅に上回った
(図表 21、調査期間は 6/28~7/11)。
消費関連指標は改善した。7 月の小売数量は前月比+1.4%と大幅に増加し
た。落ち込んだ前月の反動に加え、英統計局によると、良好な天候を背景に
衣料品販売が伸びたこと、ポンド安を追い風に英国を訪れる観光客が増えた
ことが影響したという。ただし、上述のCFO調査が示唆する通り今後は雇
用拡大の一服が見込まれるため、消費の下振れリスクは強いと考えられる。
BOEは包括的な金融
こうした中、イングランド銀行(BOE)は、8 月 3 日の金融政策委員会(M
緩和を決定。新たなTF
PC)において、包括的な金融緩和を決めた。具体的には、①25bps の利下げ、
Sは貸出を促進する狙
②新たな貸出促進策(TFS;Term Funding Scheme)の導入、③国債購入の再
いがある
開、④社債購入の再開である(図表 22)。同時に発表された四半期毎のインフ
レ報告書では、GDP成長率の見通しが大幅に下方修正された(図表 23)。
目新しい②は、低コストで貸出原資を供給する狙いがある。TFSの下、
銀行は、政策金利(+手数料)の水準でBOEから資金を借りることが可能と
なり、預金など通常の資金調達と比べて調達コストが下がる。調達コストが
下がるのに伴って利鞘が確保し易くなるため、貸出金利の引き下げと貸出の
増加が銀行に期待されている。TFS参加行は、まず、英国の企業・家計向
け貸出残高の 5%まで、その後は、2016 年 6 月末から 2017 年 12 月末の期間
における貸出純増額と同額を、BOEから借りることができる。
今後、BOEが想定する
利下げとTFSの導入は、全会一致の決定だった。社債購入では 1 人、国
通り景気が失速すれば、
債購入では 3 人のMPC委員が反対票を投じた。反対票を投じた委員は、英
追加緩和が視野に
景気の基調は、これまで確認されたサーベイが示すほど悪化していない可能
性を指摘した。利下げに関し、多くの委員は今回のMPCにおいて 0%近傍
へ引き下げることが望ましいと考えていたが、サーベイ結果ほど景気が悪く
ない可能性が指摘されたことで、
今回のMPCは 25bps の利下げで決着した。
議事録によると、多くのMPC委員は、今後発表される経済統計が今回の
インフレ報告書と整合的に英景気の失速を示す場合、追加利下げが視野に入
ると考えている。金融市場でも、年末までに利下げされる確率が 40%程度と
織り込まれている。ただし、委員がマイナス金利政策に否定的であるため、
0.25%と既に低位にある政策金利を引き下げる余地は限られている。追加緩
和となれば、国債・社債購入額の引き上げや貸出促進策の強化など、金利政
策以外の手段も検討されることになるだろう。
以上
9
みずほ欧州経済情報(2016 年 8 月号)
図表 20 GDP公表値と月次GDP
(前期比、%)
1.2
1.0
0.8
0.6
0.4
0.2
0.0
▲ 0.2
▲ 0.4
▲ 0.6
図表 21 英CFO調査
(DI%pt、「増加」-「減少」)
100
80
60
40
20
0
▲ 20
▲ 40
▲ 60
▲ 80
▲ 100
月次GDP
GDP公表値
2011
2012
13
14
15
16
(年/四半期)
12
固定投資(今後12カ月)
雇用(今後12カ月)
13
14
15
16
(年/四半期)
(注)今後 12 カ月の設備投資計画、採用計画をCFOに尋ね、
増加計画との回答割合から減少計画との回答割合を
差し引いたもの。
(資料)Deloitte よりみずほ総合研究所作成
(注)直近 7~9 月期の月次GDPは 7 月の対 4~6 月期比。
(資料)英統計局、NIESR よりみずほ総合研究所作成
図表 22 MPCの決定事項(8 月 3 日)
図表 23 BOEのGDP成長率見通し
①政策金利を0.5%から0.25%に引き下げ
(前年比、%)
2.5
貸出金利の低下が狙い
②新たな貸出促進策(Term Funding Scheme)
2.0
銀行、住宅金融組合が対象、期間4年、最大1,000億ポンド規模
コストは、政策金利+手数料(純貸出1%の減少に対して手数料5bps、最大25bps)
大幅に
下方修正
1.5
低コストで貸出原資を供給することが狙い
③国債購入の再開
1.0
英国債を600億ポンド購入、当面6カ月間継続
2016/5月時点
0.5
ポートフォリオ・リバランス効果を通じた企業活動の活性化が狙い
2016/8月時点
④社債購入の再開
英国経済に多大な貢献をする非金融事業法人が発行するポンド建て投資適格社債を最
大100億ポンド購入、当面18カ月間継続
0.0
Q1
(資料)BOEよりみずほ総合研究所作成
Q2
Q3
Q4
Q1
2016
ポートフォリオ・リバランス効果、社債発行コストの低下を通じた企業活動の活性化が狙い
Q2
Q3
Q4
Q1
17
Q2
Q3
Q4
18
(年/四半期)
(資料)BOEよりみずほ総合研究所作成
図表 22 英景気の全体感を示す主要統計
Q4 2015
成長率
実質GDP
景況感
Q1 2016
Q2 2016 Q3 2016
2016/03 2016/04 2016/05 2016/06 2016/07 2016/08
前期比、%
0.7
0.4
0.6
n.a.
-
-
-
-
-
-
合成PMI
Pt
55.4
54.2
52.4
47.7
53.6
51.9
53.0
52.4
47.7
n.a.
製造業PMI
Pt
53.1
51.6
50.7
49.1
50.9
49.6
50.4
52.1
49.1
n.a.
サービス業PMI
Pt
55.4
54.0
52.7
47.4
53.7
52.3
53.5
52.3
47.4
n.a.
企業
鉱工業生産
前期比、%
▲ 0.3
▲ 0.2
2.1
n.a.
0.5
2.2
▲ 0.6
0.0
n.a.
n.a.
外需
財輸出
前期比、%
▲ 1.6
1.4
5.8
n.a.
3.1
8.1
▲ 8.2
4.0
n.a.
n.a.
財輸入
前期比、%
1.4
0.8
4.0
n.a.
1.2
3.0
▲ 2.9
5.2
n.a.
n.a.
%
5.1
5.1
4.9
n.a.
5.1
5.0
4.9
4.9
n.a.
n.a.
前期比、%
0.4
0.9
0.7
n.a.
0.2
0.4
0.1
0.2
n.a.
n.a.
雇用
失業率
民間賃金(賞与除く、
3カ月平均)
小売数量
前期比、%
1.2
1.2
1.6
1.1
▲ 0.5
1.7
1.0
▲ 0.9
1.4
n.a.
Nationwide住宅価格指数 前年比、%
4.0
5.0
4.9
4.7
5.7
4.8
4.7
5.1
5.2
n.a.
物価
消費者物価指数
前年比、%
0.1
0.3
0.4
0.4
0.5
0.3
0.3
0.5
0.6
n.a.
金融
主要政策金利
末値、%
0.50
0.50
0.50
n.a.
0.50
0.50
0.50
0.50
0.50
0.25
末値、%
2.29
1.84
1.32
n.a.
1.84
1.99
1.84
1.32
1.08
n.a.
末値、£/$
1.47
1.44
1.34
n.a.
1.44
1.46
1.46
1.34
1.33
n.a.
家計
英10年国債利回り
ポンドドル
(資料)英統計局、Nationwide、Markit、Datastream よりみずほ総合研究所作成
10
みずほ欧州経済情報(2016 年 8 月号)
2016年 8月 2 5 日
発行
欧米調査部上席主任エコノミスト 吉田健一郎
03-3591-1265 kenichi ro.yoshid a@mizuho- ri.co.jp
欧米調査部主任エコノミスト 松本 惇
03-3591-1199 atsushi .matsumot o@mizuho- ri.co.jp
●当レポートは情報提供のみを目的として作成されたものであり、商品の勧誘を目的としたものではあり
ません。本資料は、当社が信頼できると判断した各種データに基づき作成されておりますが、その正確
性、確実性を保証するものではありません。また、本資料に記載された内容は予告なしに変更されるこ
ともあります。
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