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模擬実証実験活動 - 一般社団法人 日本建設業連合会

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模擬実証実験活動 - 一般社団法人 日本建設業連合会
高速道路 CAD に対応した
施工段階における CAD 図面のやりとり
模擬実証報告書
平成11 年 3 月
日本土木工業協会 CALS 検討部会
図面情報標準化 WG
目
次
要 約 ................................................................................................................. 1
模擬実証報告書
1. 目的 ......................................................................................................... 3
2. 検討フロー ............................................................................................. 3
3. CALS の概念に基づく業務設定 ........................................................... 5
4. 業務パターン ......................................................................................... 6
5. 模擬実験 ................................................................................................. 8
1)
発注時(入札後) ......................................................................... 8
2)
施工計画 ........................................................................................15
3)
工事立会検査 ................................................................................19
4)
工事変更 ........................................................................................25
6. ま と め .................................................................................................34
参考資料集(別紙:模擬実験参考資料参照)
•
資料-1 施工段階における CAD 図面のやりとり
現状分析編(6 業務).............................. 資-1
模擬実証資料
•
資料-2 図面保管ディレクトリ構造 .......................................... 資-16
•
資料-3 Web サーバー画面イメージ .......................................... 資-17
•
資料-4 ファイル名構造 ............................................................. 資-18
•
資料-5 施工計画作成に必要な要素技術別実験結果 ............... 資-19
•
資料-6 立会検査提出書類構成と運用方法 ............................... 資-23
•
資料-7 検査レイヤー作成手順 .................................................. 資-25
•
資料-8 工事施工立会(検査)願 .............................................. 資-27
•
資料-9 自主検査結果報告書 ...................................................... 資-28
•
資料-10 作業手順、問題点および印刷出力例 ......................... 資-29
•
資料-11 変更図作成例 ............................................................... 資-105
要
約
■
目 的
受発注者間で CAD 図面のやりとりを模擬的に行なうことにより、施工段階における設計図面
の有効利用を検討し、業務の効率化に寄与する CAD 利用のノウハウの習得と設計段階の CAD
作図の妥当性を検証するものである。
■ 検討フロー
現状分析
施工業務において設計図面を活
用する業務を対象
CALS概念の
業務設定
前提条件
・書類は全面的電子化とする
・電子データは正式書類である
・受発注者相互の業務の効率化
施工段階の6業務について現状分
析を行ない参加メンバー間の共通認
識を図った。実証を始めるにあたり、
受発注者ともメリットある電子デー
タによるやりとりを前提にした CALS
概念の業務設定を行った。
模擬実証
模擬実証は現状分析した 6 業務から
実験要素の重複を整理して 4 業務に絞
次の業務を対象に模擬実証
・発注時
・施工計画作成
・工事立会検査
・工事変更
り込んで実施した。
それぞれ 4 業務の実証結果から最終
まとめ
施工段階でのCAD活用にむけた提
案
的なまとめを行った。
■ 実験概要
業 務
目 標
概 要
インターネットを使った設計図
面受領の実用性を検証する。
図面保管構造に従って Web サーバに保存した図
面データを受注者のパソコンにダウンロード
し、MO 提供と同様な図面保管構造を検証する。
検討プロトコルは HTTP、FTP。接続は会社 LAN、
INS64 の 2 通り。
電子化するための要素技術を抽出し、CAD に関
係する要素技術に着目して実験を行なう。
発注時
施工計画
工事立会
検査
工事変更
施工計画書を電子化するための
要素技術の検証と、電子化による
予想効果を把握する。
業務効率をめざした電子化によ
る検査業務の可能性を検証する。
(ビュウワーと AutoCAD を使っ
たツール試行)
業務効率をめざした電子化によ
る工事変更業務の可能性を検証
する。
作成と承認に適したツールの検証及び電子メー
ルでのデータ交換の実用性を検証する。また、
現行システムを電子化した際に生じる問題点を
抽出し、効率的に運用できるフローを提案する。
工事変更図面の作成と承認に適したツールを検
討すると共に、変更個所の表現方法について、
赤黄、ハッチング、雲型枠の 3 通りを検証する。
ビュウワー :特定のソフトに依存せずファイルを表示可能にするソフト。
MO
:
(Magneto Optical)光磁気ディスク。現在 640MB 程度の記憶容量を持つ媒体が販売されている。
HTTP
:
(Hyper Text Transfer Protocol)Web アクセスのためのプロトコル、ホームページをアクセスするのに
FTP
:
(File Transfer Protocol)ネットワーク上でファイルの転送を行うためのプロトコル。
LAN
:
(Local Area Network)比較的限られた地域にある複数のコンピュータ・システムを接続してデータの
INS
:
(Information Network System)通信伝送規格。NTT が提供している ISDN サービスの商品名を「INS
使用されている。
やりとりを行うシステム。
ネット」という ISDN は「Integrated Services Digital Network」の頭文字 I・S・D・N を取った言葉で、
ディジタル通信の国際標準規格。
1
■ 結果と考察
業務
結 果
【データ交換】
・企業内の LAN 接続形態によ
りラスターのような大きなデータは受信
できない場面が生じた。
・データの転送の実行速度は 80∼90%程度
であった。(64K 接続:380∼430kb/min)
発注時
【照査】
・外部参照による図面の再現ができ
なかった。
【保管】
・受信したデータからの再現性には
ホルダー構成、設計図面とも問題はなかっ
た。
【書類の電子化】・設計図面を有効に計画書
に再利用する方法としては AutoCAD97 か
ら Word へ図形式での貼付けるのが最良で
あった。
施工
・紙資料の電子化では、スキャナー読取りは
計画
240dpi、保存は JPEG の圧縮 80 レベルが最
良であった。
・MSword のバージョンは、95 より 97 のほ
うがデータ量低減の観点から優れている。
・ ビュウワーソフトは交換データサイズも
小さく扱いは簡単であるが、視認性・再現
工事立
性に問題があった。
会検査 ・ AutoCAD 上で検査レイヤーを作成して送
信することにより送信データを軽減する
ことができた。
・ 設計図面の作成にペーパー空間、外部参
照、ラスターなどが使用されているため、
図面修正に手間取った。
工事 ・ 変更箇所の表現は、従来の赤黄慣用表現よ
り雲形による囲い枠のほうが視認性に優
変更
れていた。
・ 変更部分の確認に必要な電子データは、
DWF ファイル形式が実用的であった。
考 察
・ 企業内の LAN 接続では転送データ量に制限を
設けているケースもある。大容量のデータを
扱う場合は事前の環境調査が必要である。
・ 転送時間はかかるもののインターネット経由
の図面受取りは実用領域にある。
・ 図面作成時に外部参照機能をもちいると、受
注者側の PC 環境によっては図面の再現に支
障をきたす。
・ 施工計画書の電子化は、現時点での PC のハー
ド・ソフトの性能からみて実現可能である。
・ 写真や手書き図面を多用する施工計画は、PC
の応答性を悪くしデータ交換に支障をきたす
ため、利用にあたっては一定の配慮が必要で
ある。特にカラーデータは、印刷も含めてデ
ータの肥大化防止に配慮しなければならな
い。
・ ビュウワーソフトは優れた管理ツールではあ
るが完成度が低い。現時点では AutoCAD を使
用するのが最善であるが、AutoCAD の操作に
ある程度のリテラシーが要求される。(ビュ
ウワーソフト:Auto Vue)
・ 現在の設計図面は、現場での修正図面作成効
率に障害をきたすことが予想される。(ラスタ
ー、ペーパー空間、異尺図面の使用)
・ 工事変更時の図面やりとりでは、ブラウザー
と最新 DWF ファイルを組み合すのが有効で
ある。
(Whip3.0+ブラウザー)
■ まとめ
施工段階の業務の中で、設計図面を有効に活用できる業務は多いといえる。また、現状の情
報化ツールを活用することで既存の書類を全て電子化することができる。電子化業務の効率を
図るには、CAD 操作スキルの向上に委ねる要素も多いが、業務目的に応じて CAD ツールを使
い分けることにより一般の係員でも充分に活用できるといえる。特に図面の介在するコミュニ
ケーション技術にはビュウワーソフトが効果的であり、今後の機能向上に期待したい。
また、設計図面の再利用性を高め、図面変更業務を容易に行うには、図面のライフサイクル
を見据えた作図方法や図面の再利用方法を規定した CAD 運用細則の整備と運用が重要となる。
ラスター
:小さな点を集合させて作られた画像。
AutoVue
:汎用のビューワーソフトで、マークアップ機能を持っている。
DWF
:
(Drawing Web Format)DWG ファイルに比べファイルサイズが小さい、Web 形式のファイル。
Whip3.0
:Web ブラウザ上で DWF ファイルを表示するためのプラグインソフト。
2
模 擬 実 証 報 告 書
1.目的
受発注者間で CAD 図面のやりとりを模擬的に行なうことにより、施工段階における設計図面
の有効利用を検討し、業務効率化に寄与する CAD 利用のノウハウの習得と設計段階の CAD 作
図の妥当性を検証するものである。
2.検討フロー
1998 年 5 月に高速道路技術センターより模擬実証の打診を受け、8 月から 1999 年 2 月までの
7ヶ月間に実施した。模擬実証に使用した設計図面や各種報告資料は、高速道路技術センター
情報システム部からご提供頂いた。 検討手順は図-1 に示す通り、現状分析、CALS 概念による
業務設定、模擬実証のフローに沿って行った。月 1 回の頻度で打ち合せをもち、高速道路技術
センターのご指導のもとで進めた。
1)現状分析
現状分析は、参加メンバー間の共通認識を図り、現状の問題と電子化に向けた枠組みを行う
目的で実施した。今回は設計図面の有効活用が見込まれる業務に絞り、①発注、②施工計画、
③工事立会検査、④工事変更、⑤出来高部分検査、⑥しゅん工の局面についてそれぞれ現状分
析を行った。
2)CALS 概念の業務設定
「発注者の監理業務の効率化と受注者の管理業務の効率化に寄与する電子化」のもと、総て
電子化した状態での業務を想定した。電子化した文書情報を正としてデジタル署名を前提とし
ている。業務フローについては、現状のフローの中で電子化を適用する事とし、現実と乖離す
ることのない範囲とした。
3)模擬実証
模擬実証にあたり 6 業務について、A.書類の電子化、B.データ交換、C.書類の確認、D.書類の
保存の4パターンに分け、重複するパターンを省略化することで、①発注、②施工計画、③工
事立会検査、④工事変更の 4 業務を実験対象とした。それぞれの実験について目標を掲げて結
果と考察を行った。
最後に、模擬実験を総括して設計 CAD の有効利用に関してまとめている。
3
・施工業務の中で電子化が必要と考え
られる業務の内、設計図面を活用する
業務を対象とする
対象範囲の設定
現
状
分
析
利用フローの洗い出し
現状の業務問題点の整理
C
A
L
S
概
念
の
業
務
設
定
・発注者の施工監督業務の効率化
・受注者の施工管理業務の効率化
・作成書類業務の正確性の向上
・CAD図面の効果的利活用法の実現
目標設定
・対象書類は全面的電子化を実現
・電子データ交換を正式書類とする
(デジタル署名導入を前提)
・現状の業務に準拠した中で電子化
した処理フローを組み立てる
電子化水準の設定
・実験計画、シナリオ
・データ交換のしくみ
・利用ツールの選定
システムの構築
模
擬
実
証
・実験計画に基づく実証
・実証用書類の作成と交換
・問題点の把握 など
実証実験
・目標に対する評価整理
・水準の妥当性
・課題の整理
評価
・CALS概念を取り入れた業務
フローの提案
・大規模、中小規模
・導入に向けたマニュアル類
導入マニュアル
作業マニュアル
提案・仕様作り
図-1 模擬実証検討フロー
4
3.CALS概念に基づく業務設定
施工段階に CALS の概念を導入するにあたり、その導入目的と電子化水準を明らかにしたうえ
で、実証計画を作成する。
1)目標設定
CALS の概念に基づき、実証に用いる書類を全て電子化し、関連企業間において交換・共有
することにより、受発注者双方の業務の効率化と書類の品質確保をめざす。
2)電子化水準
対象となる書類は電子化を前提とする。電子化にあたりネットワークを介して交換・共有
可能な形式・データ量とする。
この電子書類はデジタル署名を前提にした正式書類であり、交換・共有・出力の過程で改
ざんや品質の劣化は無いものとする。
(本実験ではこの処置のために特別なツールやしくみの
検討は行わない)
3)現状の業務フロー検討について
基本的には現状の業務形態を遵守しながら、現状分析編で取り上げられた問題点の解決を
めざす。但し、CALS 概念に基づいた業務フローを実践することで大幅な目標達成を期待でき
る業務は積極的に業務改善に取組み、新しい業務フローの提案を行う。
4)各業務別の目標と電子化水準
表-1 目標と電子化水準の業務別一覧表
業務
発注時
施工計画
工事立会検査
工事変更
目 標
電子化水準
図面データをインターネット経由で受
注者(本社、支店、現場事務所)が受取
る業務について、その実用性と迅速性、
正確性を検証する(照査含む)
施工計画書をすべて電子化するための
要素技術の検証と、電子化による予想効
果の把握
業務効率をめざした新しい業務フローの
提案と、電子化による実運用を前提にし
たツールの検証と、やりとりのしくみを
整理する
業務効率をめざした新しい業務フローの
提案と、電子化による実運用を前提にし
たツールの検証とやりとりのしくみ整理
する
設計図面はすべて電子化
(CAD 化)
5
施工計画書の構成文書の特性
を捉えた電子データ形式にて
すべて電子化
検査書類に伴う書類は全て電
子化を前提
工事変更に伴う書類は全て電
子化を前提
4.業務パターンの整理
現状分析を実施した 6 業務から共通の業務フローを整理すると次の A,B,C,D のパターンに
集約される。
A.
書類の電子化
B.
データの交換
C.
書類の確認(受領・承認・照査など)
D.
書類の保存
受注者は書類を電子化して発注者へ送信し、発注者は受領・承認・照査を行ない書類を保
管する。逆の場合(発注者が書類を電子化して受注者へ送信する)も同様である。(図-2)
発注者
受注者
発注者
書類の電子化
A
書類の電子化
A
データ交換
B
受領・承認・照査
C
B
受注者
データ交換
B
確認
確認
B
受領・承認・照査
C
書類の保管
D
書類の保管
D
図-2 業務パターン
A,B,C,D の業務パターンのうち、図面の利活用に重点を置いて実験シナリオを作成し、模擬
実証を行う。
6
2)実験内容の設定
業務パターン別の実験内容を表-2 に示す。本来は各フェーズすべてについて実験を行なう
べきであるが、本実証において重点的に問題の発生が予想される業務を中心に行なう。
(表-1、ハッチング部分)
表-2 業務パターン別の実験内容 (発注者該当)
←実験対象部分
業務パターン
B:データ交換
C:受領・承認・照査
・設計図の受領
・設計図の照査
発注時
対象外
・異議の確認
・挿入図,仮設図面 ・施工計画書の提出 ・施工計画書の受領・
・修正請求
施工計画
などの電子化
承認
・審査、承諾
・検査願い
・書類の提出
・受領・承認
工事立会
・写真の提出
検査
A:書類電子化
・工事変更図
工事変更
出来形
検査
しゅん功
・出来高内訳書
・検査願い
・竣工図面
D:保管
・設計図保管
・履歴管理
・施工計画書の保管
・検査願い保管
・工事変更指示書作
成
・指示書受領
・書類提出
対象外
7
5.模擬実験
1) 発注時(入札後)
①
実験目的
インターネット経由で図面データを受注者(本社、支店、現場事務所)が受け取る業務
にたいし、データ交換の仕組みとその正確性・実用性の検証、および電子媒体での照査業
務の実用性を検証する。
②
実験手段
図面データをインターネットを利用して交換
・図面保管ディレクトリ構造(資料-2)に従って Web サーバに保存された図面データを、
インターネット経由でダウンロードし、受注者のパソコンに同様な図面保管ディレクト
リ構造を展開する。
電子化された図面の照査
・受領した図面に対して、図面の種類・枚数の確認
・各図面の照査
③
実験のための施設および環境
サーバ側
・Web サーバにある図面データが図面保管構造に沿って閲覧・選択・交換が出来る構造に
設定する。
(資料-3)
・今回の実証実験では、土工協の Web サーバに全フォルダおよび直下フォルダを登録し、
HTTP および FTP の2ケースでダウンロード出来る環境を設定した。
(図-3)
クライアント側
・インターネット接続形態を社内 LAN のパソコンおよびダイアルアップ接続パソコン両
方について図面データ受信実験を行った。その環境を表-3 に示す
表-3 ネットワーク環境
環境1(A社)
環境2(B社)
社内 LAN 接続
専用線 128K
専用線 128KB
パソコンの仕様
Pentium 133 MHz
RAM
79 MB
Pentium 166 MHz
RAM
128 MB
ダイアルアップ接続
パソコンの仕様
INS64
Nifty Hyper ROAD64
Pentium 90 MHz
RAM
56 MB
8
図-3 土工協サーバからのダウンロード画面
④
実験項目の詳細
図面データ交換
図面データの交換は容量が多いことを考慮して、全フォルダをまとめて交換する場合と
下位フォルダ単位に分割して交換する場合の2パターンについて検証する(表-4)
・全フォルダ
受発注者間で同じ図面管理構造を共有するための検証
・下位フォルダ
ネットワーク付加の問題及び、分割することによる交換業務の検証
社内 LAN
ダイアルアップ
表-4 データ交換パターン
全フォルダ*1
下位フォルダ
HTTP
FTP*2
FTP
HTTP
*1: フォルダの構造を含めて圧縮し、5MB以下程度のデータで実験
*2: 社内LANからの交換実験は、少量のデータでプロキシ等の問題点を検証するにと
どめる
9
図面照査
・図面種類と枚数の確認
図面一覧表を元に、図面の種類と枚数を確認する。
・各図面の照査
図面データを AutoCAD LT で読み込み、電子データで照査について検証する。
・その他
疑義以後については、設計変更の図面データ交換実験に含めて考える
⑤
図面一覧表およびファイル名構造について
図面一覧表は、表-5 にある内容を含む一覧表で、Web サーバの工事図面に含まれている
図面名称、図面、および文書などの一覧表である
表-5 図面一覧表
工事名称/フォルダ名
○△工事
図面名称(図枠にある名称)
位置図
図面ファイル名
readmefile、一覧.txt
位置図
D_Tokai_Loc_0.dwg
平面図
平面図1
D_Tokai_Pro11_0.dwg
D_Tokai_Pro12_0.dwg
平面図2
D_Tokai_Pro21_0.dwg
ボックス−配筋図
D_Tokai_SCSTBX_RbAr_0.dwg
パイプ−配筋図
D_Tokai_SCSTPI__RbAr_0.dwg
横断構造物工
ファイル名構造について、高速道路技術センタ(案)と総プロ案を資料-4 に示す。
10
⑥
実験結果
図面データ交換
表-6 に実験結果を示す。
表-6 実験結果
社内 LAN 接続
環境1
環境2
ダイアルアップ接続
環境1
全フォルダ
下位フォルダ
HTTP: タイムアウトエラー
HTTP: 16分50秒
FTP : タイムアウトエラー(ラスター)
FTP: 24分30秒
FTP : 24分
HTTP: 28分
環境1および環境2の差は、異なる企業から接続して実験を行ったことを示しており、
社内LANの環境も異なっている。
下位フォルダの内ラスターデータのダウンロードにかかる時間が半分以上(約15分)
を占めており、環境1でタイムアウトエラーを起こしたのは、ラスターデータのダウンロ
ード時である。
そのほかのデータは、データサイズが大きくて(500KB程度)も2分程度の時間内
でダウンロードできている。
図面照査
図面データを AutoCAD LT97 で読み込み照査を行った結果を表-7 にしめす。
読み込み時に、外部参照を絶対パスで指示されたと思われるものについてはエラーが表
示され必要な図面情報が描画されない状況が発生した。
11
表-7 読み込み検査(AutoCAD LT97)
フォルダ名称
図面名
D_XXXX_MASSCURVE.dwg
マスカーブ
D_XXXX_MESONRY-1.dwg
メーソンリー工
B263.tif.Chikei.tif,Chikei_3.tif
ラスター
P257.tif,Rldr.tif,Rlrc.tif
D_XXXX_PIPE257-1.dwg
横断構造物工 パイプ
D_XXXX_PIPE257-2.dwg
D_XXXX_PIPE257-3.dwg
D_XXXX_BOX263-1.dwg
ボックス
D_XXXX_BOX263-2.dwg
D_XXXX_BOX263-3.dwg
配筋図 D_XXXX_BOXHIKIN2631.dwg
D_XXXX_CROSS-01.dwg
横断図
横断図01
D_XXXX_SEKISAN-01.dwg
積算用
D_XXXX_CROSS01.dwg
発注用
D_XXXX_STA256+00.dwg
D_XXXX_STA256+20.dwg
D_XXXX_CROSS01.dwg
D_XXXX_STA256+00.dwg
D_XXXX_STA256+20.dwg
D_XXXX_WEED-1.dwg
雑工
取付、付替水路
取付、付替道路
縦断図
標準横断図
表紙
縦断図01
avred
平面図
用排水系統図
用排水構造物
check for AutoCAD LT97
OK
OK
OK
OK
OK
OK
OK
OK
OK
発 注 用 ¥D_xxxx_sta256+20.dwg
が見つかりません
積算用¥D_xxxx_sta256+20.dwg
が見つかりません
積算用¥D_xxxx_sta256+20.dwg
が見つかりません
OK
OK
横断図¥D_xxxx_sta256+20.dwg
が見つかりません
OK
OK
平 面 図 ¥D__xxxx_plan.dwg が
見つかりません
OK
?
OK
OK
OK
OK
OK
OK
OK
OK
OK
OK
OK
OK
D_XXXX_RLDR-1.dwg
D_XXXX_RLRC1-1.dwg
D_XXXX_RLRC1-2.dwg
D_XXXX_PROF-1.dwg
D_XXXX_TYPSECT-1.dwg
D_XXXX_CONT_ETC.dwg
D_XXXX_CONT_INCI.dwg
D_XXXX_COVER_CROS.dwg
D_XXXX_COVER_ETC.dwg
D_XXXX_COVER_INCI.dwg
D_XXXX_COVER_PLAN.dwg
D_XXXX_COVER_PROF.dwg
D_XXXX_COVER_SECT.dwg
D_XXXX_KIGO.dwg
D_XXXX_COVER_PROF.001
D_XXXX_PLAN.dwg
OK
D_XXXX_PLAN-1.dwg
OK
D_XXXX_DRAINAGE-1.dwg 平面図¥D_xxxx_plan.dwg が見
つかりません
D_XXXX_DETAIL-1.dwg
OK
12
図面ディレクトリ構造
今回与えられたMOでのディレクトリ名は、8.3 構造ではなく日本語の表意名称が付けら
れていた。そのままの名称をダウンロードファイル名にすると転送ソフトで対応しきれな
い環境が予想されたので、圧縮時にダウンロードファイル名を別途英数字に変更した。
図-3 のダウンロード画面から、全フォルダをルートフォルダに転送してダウンロード名
を気にすることなく解凍することで、当初のフォルダ構造を再現することの確認を行った。
(図-4)
また、直下フォルダを個別にダウンロードする場合、一時フォルダに保存しておき解凍
時に出力先を指定フォルダにすることで同様の結果を得ることができた。
図-4 ディレクトリ構造
13
⑦
まとめ及び考察
図面データ交換
今回の実験では、ラスターデータのフォルダが約 8.5MBでベクトルデータのフォルダは
最大で 590KB であり、タイムアウトエラーを起こさない数値を想定できなかったが、ベク
トルデータは圧縮率がよいのでフォルダ単位で圧縮して交換を行うべきと考える。
図面照査
今回の実験では、読み込み時に外部参照を絶対パスで指示されたと思われるものについ
てはエラーが表示され、必要な図面情報が描画されない状況が発生した。
このエラーを回避するための方策として、外部参照をしないですべての図面情報を含め
ることが考えられる。
図面ディレクトリ構造
実験では、インターネット経由でダウンロードした場合と MO から利用者のパソコンに
コピーした場合とも、同様の構造が再現されました。
このディレクトリ構造に基づき竣工図面等を作成し、そのまま納品することで図面構造
が維持されるものと想定される。
14
2) 施工計画
①
実験目的
発注者から受領または作業所において作成した設計図面を再利用するために必要な利活
用技術の検証 および 電子化による予想効果の把握することを目的とする。
②
実験手段
利活用技術の全要素を含む対象として施工計画書を取り上げる。
施工計画書には挿入画やポンチ絵が多く含まれることより、これらの図や絵を設計図面
およびスキャナーで取り込んだラスター図を利用して作成する。
下表に施工計画書に含まれるデータ要素と実験対象項目を示す。
表-8 データ要素と実験対象
データ要素
実験対象
文字
表
文字+表
設計図面
設計図面+文字
設計図面+ハッチング(色付)
設計図面+表
手書き図面
手書き図面+文字
工事写真
工事写真+文字
工事写真+CAD+文字
帳票イメージ
挿し絵+文字
③
○
○
○
○
○
○
実験の為の施設および環境
実験に使用するパソコン機器は以下のものとし、作業は担当会社の施設にて行う。
・デスクトップパソコン
使用するパソコンは、現時点で平均的な性能を有するものとする。
・カラーインクジェットプリンター
コストパフォーマンスを考慮して A3 版対応カラーインクジェットプリンターとする。
・イメージスキャナ
カラーイメージスキャナ(A4 版,読み取り解像度 600dpi)とする。
④
検討項目
次頁に検討項目と検討ケースを示す。
(表-9)
15
表-9 検討項目一覧表
番
号
項 目
作業内容
評価項目
使用アプリケーショ
ン
設計図面をクリ 設計図面の一部分を 貼り付ける形式の違いによ
ッピングして、
文 クリッピングして、 る文章ファイルサイズと印
書に挿入する。 MS-Word 文 章 内 に 刷出力品質
挿入する。
設計図面に3つ 設計図面に色付きの アプリケーションの違いに
の 色 付 き 文 字 文字を挿入し、図面 よる設計図面に色付き文字
(赤、青、黄色) の一部分をクリッピ の挿入の可否と作業性及び
を挿入して、
文書 ングして、MS-Word MS-Word 文章に挿入する
文章内に挿入する。 形式の違いによる印刷出力
に挿入する。
品質
設計図面に3つ 設計図面に色付きの アプリケーションの違いに
の色付きハッチ ベタ塗りを挿入し、 よる設計図面にベタ塗りの
ング(赤、青、黄 図面の一部分をクリ 挿入の可否と作業性及び
色のベタ塗り)
を ッピングして、MS- MS-Word 文章に挿入する
挿入して、
文書に Word 文章内に挿入 形式の違いによる印刷出力
品質
する。
挿入する。
・AutoCAD LT97
・MS-Word95
4
設計図面に表を 設計図面に MS-Ex
挿入した後、
文書 cel表を挿入し、
に挿入する。
図面の一部分をクリ
ッピングして、MSWord 文章内に挿入
する。
アプリケーションの違いに
よる設計図面に表挿入の可
否と作業性及び MS-Word
文章に挿入する形式の違い
による印刷出力品質
・AutoCAD LT97
・Visio Technical 5.0
・AutoVue 15J
・MS-Excel95
・MS-Word95
5
カラー写真をス
キャナーを使い
ファイルに保存
した後、
文書に挿
入する。
読み込み解像度(dpi)と保存 ・PaintShopPro 5.0
形式の違いによるファイル ・MS-Word95
サイズの比較と印刷出力品
質
1
2
3
6
⑤
PaintShopPro を 使
い、スキャナーから
カラー写真を読込
み、ファイルに保存
する。保存したファ
イルを MS-Word に
読み込む。
手書き図面をス PaintShopPro を 使
キャナーで取り い、スキャナーで手
込み、文書に挿入 書き図面を読込み、
する。
MS-Word 文 章 に 貼
り付ける。
・AutoCAD LT97
・Visio Technical 5.0
・AutoVue 15J
・MS-Word95
・AutoCAD LT97
・Visio Technical 5.0
・AutoVue 15J
・MS-Word95
読み込み解像度(dpi)の違い ・PaintShopPro 5.0
によるファイルサイズの比 ・MS-Word95
較と印刷出力品質
評価基準
評価基準は、下記4項目に関して「優・良・可・不可」の4段階(表記は A,B,C,D)または「可・
不可」の2段階(表記は○,×)に分類する。
・保存時のファイルサイズ(A4 版1枚分)
・印刷品質の良さ
・挿入の可否
・作業性の良さ
16
⑥
実験結果
表-10 実験結果一覧表
番
号
実験結果
項 目
1
設計図面をクリ AutoCAD LT97 で図面を Word95 へ張り付ける場合、「図形式」での張り
ッピングして、
文 付けが最も良い結果が得られた。結果を以下に示す。
書に挿入する。 ・ファイルサイズは他と比較して 1/6∼1/9 と一番小さい。
・印刷品質は A で最良。
・作業性は B で良好。なお、検討ケースの中でAは該当無しであった。
2
設計図面に3つ
の色付き文字
(赤、青、黄色)
を挿入して、
文書
に挿入する。
Word95 に色付き文字入りの図面を張り付ける時に使用するアプリケー
ションと張り付け形式は、
「AutoCAD LT97+図形式」が最も良い結果が得
られた。結果を以下に示す。
・ファイルサイズは他と比較して 1/1∼1/8 と一番小さい。
・印刷品質は A で最良。
・作業性は B で良好。なお、検討ケースの中でAは該当無しであった。
3
設計図面に3つ
の色付きハッチ
ング(赤、青、黄
色のベタ塗り)
を
挿入して、
文書に
挿入する。
Word95 に色付きハッチング入りの図面を張り付ける時に使用するアプ
リケーションと張り付け形式は「AutoCAD LT97+図形式」が最も良い結
果が得られた。結果を以下に示す。
・ファイルサイズは他と比較して 1/1∼1/9 と一番小さい。
・印刷品質は A で最良。
・作業性は B で良好。なお、検討ケースの中でAは該当無しであった。
4
設計図面に表を Word95 に EXCEL 表入り図面を張り付ける時に使用するアプリケーシ
挿入した後、
文書 ョンと張り付け形式は「AutoCAD LT97+図形式」が最も良い結果が得ら
に挿入する。
れた。結果を以下に示す。
・ファイルサイズは他と比較して 1/2∼1/6 と一番小さい。
・印刷品質は A で最良。
・作業性は B で良好。なお、検討ケースの中でAは該当無しであった。
5
カラー写真をス Word95 にスキャナーで取り込んだカラー写真を張り付ける場合、
キャナーを使い 「240dpi、圧縮レベル 80」で取り込み、
「JPEG」で保存したファイルを張
ファイルに保存 り付ける場合が最も良い結果が得られた。結果を以下に示す。
した後、
文書に挿 ・ファイルサイズは他と比較して 3∼1/200、順位として 24 中5位と最小で
入する。
はないが比較的小さい。
・印刷品質は A で最良。
・作業性は B で良好。
6
手書き図面をス Word95 にスキャナーで取り込んだ手書き図面を張り付ける場合、
キャナーで取り 「240dpi」で取り込み、「図形式」で張り付けた場合が最も良い結果が得
込み、文書に挿入 られた。結果を以下に示す。
する。
・ファイルサイズは他と比較して 3∼1/17、順位として 9 中 3 位と最小では
ないが比較的小さい。
・印刷品質は A で最良。
・作業性は A で最良。
17
⑦
まとめと考察
・ MS-Word95 に貼り付けるソフトは、AutoCAD LT97、VISIO、AutoVue の 3 つのなかで、
「AutoCAD LT97+図での貼り付け」が一番良い結果が得られた。
ただし、操作性が B となっていることから、貼り付け操作を 視点コピー ではなく、
画面上で範囲を指定した後、コピー・貼り付け が行えるような改良が求められる。
なお、VISIO と AutoVue は、どちらも本件のような Word 文書への貼り付けを目的と
する用途には向かないという結果となったが、それぞれに優れたソフトであることより、
今後の改良に期待したい。
・ スキャナーの読み取り解像度は「240dpi」が一番良い結果が得られた。
また、保存形式は「JPEG+圧縮レベル 80」がもっとも良い。
なお、圧縮レベルの高低による印刷出力品質の差異は感じられなかった。
・ 貼り付け先の Word のバージョンによる差異は、特にファイルサイズに現れた。
Word95 より Word97 の方が、検討ケース 5(JPEG+圧縮レベル 80)を除き、平均 60%・
最大 15%程度まで小さくなった。
このことと、アプリケーションの安定性と性能面からも、使用アプリケーションは
「Word97」の方が良いと言える。
・ カラーでの印刷は一枚あたり最大 10 分程度を要したケースもあった。
カラー印刷については、
その目的と効果を良く見きわめ再利用が多くかつ 少量の印刷出
力を行うよう用途に限定して適用することが必要である。
結論として、全要素技術に関して現時点でのパソコンソフトおよびハードで可能であることが
分かった。ただし、不用意なラスター多用は、パソコンの応答性(レスポンス)が非常に悪くな
るため、必要最小限の範囲での利用ルール付けが必要である。
18
3) 工事立会検査
①
実験目的
工事立会検査願い書類の電子化において、作成と承認に適したツールの検証及び電子メ
ールでのデータ交換の実用性を検証し、受発注者双方の業務の効率化を図ることを目的と
する。
②
実験手段
・工事立会検査願いの書類一式(施工管理記録・写真台帳等)を電子化し、作成と承認に
適したツールの検証及び電子メールでのデータ交換の実用性を検証する。
下記に、現在の提出書類構成を記す。
表-11 工事立会検査願い書類構成
工事立会検査願い
(正・副)
A4版
2枚
正:施工業者返却、副:発注者保管
施工場所図
A3orA4版
1枚
平面図の施工場所をマーキング
施工箇所図
A3orA4版
1枚
配筋、構造図等の検査箇所をマーキング
施工管理記録
A3orA4版
1枚∼ 図+表・文字、表・文字、写真+文字
・施工管理記録の電子化については、施工計画の検討項目と重複するのでここでは省略す
る。
・発注者・施工業者が、日常の業務として利活用のできる設計図面の加工ツールを検証す
る。
・現行システムを電子化した際の問題点を抽出し、効率的に運用できるフローを提案する。
・提出書類で簡素化できるものがあれば再度検討を行い、フローの見直しを行う。
19
③
実験施設
高速道路技術センターと担当会社間で、検査書類のデータ交換について検証する。
マスター
設計図の参照
・XREF
・ビュウワーソフト
提供
発注者側
設計図の参照
・XREF
・ビュウワーソフト
受注者側
通信網
施工管理図書の確認・承認
施工管理図書データの受け渡し
設計図書の利用
図-5 工事検査願いのやりとりイメージ
④
検討項目
業務フローの提案
現行システムは、現場の実情にそぐわない面も多く、現行のままでの電子化は、受注者・
施工業者双方の負担になるばかりであるので、下記 5 項目について業務フローを提案する。
・工事区内全業者が立会検査に添付する施工管理文書を整理、選定、作成すること
で文書の不備が軽減され、文書の統一がなされる。また、文書作成により現状以
上に業務が繁用になることが予想されるが、文書を他業者と分担作成することで
軽減すると思われる。(図-6 提案業務フロー→①)
・発注者側で共有サーバーを構築する。そこに立会検査予定を掲示して随時、閲覧,
入力可能な状態とする。立会検査を要望する場合、立会検査予定表に必要事項を
入力する。
(図-6 提案業務フロー→②)
・工事施工立会い(検査)願の正副をなくす。
工事施工立会い(検査)願に施工箇所図が必要な場合、挿入する。
(図-6 提案業務フロー→③)
20
・例えば、入力ミスなどがあった場合、修正する。
(図-6 提案業務フロー→④)
・自主検査結果は、検査後提出するものなので検査願いでなく、報告書にする。
(図-6 提案業務フロー→⑤)
工事立会検査願い
・書類は Word で作成する。
施工場所図・施工箇所図
・発注者側より提供された設計図面より作成する。
・検討は、AutoVue のマークアップ機能及び AutoCAD によるマーキングの 2 種類で行ない、
AutoVue は、マーキング情報が保存される”avred フォルダ”を、AutoCAD は、作成した
検査レイヤーのみを送付する。
下表に検討項目と検討ケースを示す。
(表-12)
表-12 検討項目一覧表
作業内容
評価項目
AutoCad LT97での立会検査用の検査レイヤーを設け 1.
てのマーキング
2.
検査レイヤーファイルのみの送信と再現性
3.
*
4.
AutoVue のマークアップ機能によるマーキング
作業性の良さ
ファイルサイズ
視認性の良さ
再現性
使用アプリ
・AutoCAD LT97
・AutoVue 15J
Avred フォルダのみの送信と再現性
上記ソフトでの保存時の作業性、ファイルサイズ、視認性、再現性を検証する。
AutoVue* 汎用のビュウワーソフトであり、マークアップ機能を持っている
21
⑤
検討結果
建設
発注者
施工業者 【説明】
コンサルタント
【業務説明】
①
事前に発注者、施工業者は施工管理文書の
整理を行ない、電子化対象文書の選定を行
ない、工事区内統一の定型文書を作成す
る。これにより電子化された文書は、共有
サーバー内に定型文書として保管する。
定型文書は随時検索・閲覧・利用ができる
ものとする。
施工管理文書の検討・決定
保管
②
定型文書
立会検査
予定表
立会の決定
予定の確認・入力
確認・入力
監督員は、立会検査予定表を確認し立会検
査の要否を連絡する。
立会なし
立会あり
③
工事施工立会い
(検査)願
受領
立会検査に際して、施工業者は事前に共有
サーバー内の立会検査予定表にて、監督員
の空き時間を確認し、日時を入力する。
施工管理記録
送信
施工業者は、サーバー内の定型文書を利用
して工事施工立会い(検査)願を作成し、
監督員に送信する。
必要に応じて施工管理記録、施工位置図を
作成して工事施工立会い(検査)願に添付
する。
施工位置図
立会検査
自主検査
自主検査の場合、監督員の要求がある場
合、写真を撮影し整理する。
④
不備
確認
立会検査の場合で、立会検査後、監督員に
検査書類の不備を指摘された時は、後日検
査書類を修正して送付する。
修正
送信
⑤
送信
自主検査結果
報告書
自主検査終了後、検査結果報告書に写真を
添付して、監督員に送信する。
(自主検査結果報告書は、工事施工立会い
(検査)願による)
承認
捺印(電子認証)
保管
合・否
返信
受領
監督員は、立会検査の合否を施工業者に返
信する。
保管
検査結果を保管する。
図-6 提案業務フロー
22
項目別検討結果
作業性・ファイルサイズ・視認性・再現性の検討結果は、下表のようになる。
表-13 実験結果一覧表
AutoVue*
AutoCAD
・ WIN95 が使用できれば、CADを意
・ 作図に関して、最低限 AutoCADLT
識せずに作図ができる。
基本操作が必須。
・ 初心者でも短時間で操作ができる。
・ ブロック定義、挿入に関しては、A4
作業性
△
◎
・ 作図機能が貧弱なため、細かい作業
版程度の説明書(添付資料)を付け
には不向きである。
ることで、初心者でも操作ができる。
項目別検討結果
・ 特に問題なし(2KB∼10KB)
ファイル
サイズ
・ 特に問題なし。
(30KB∼100KB)
・ dwf に書き換えすることで 1/8 程度の
◎
サイズになる。
・ 2 回先の外部参照が表示できない。
・ 特に問題はない
・ 若干ではあるが、表示されないフォ
ントがある。
視認性
△
・ 位置等は特に問題なく確認できる。
・ 一部印刷されない場合がある。
・ 図面のサムネールプレビューを変更
・ 特に問題はない
するとマークアップにズレが生じ
△
再現性
る。
総合評価
・ 作業性・ファイルサイズに特に問題
は感じられなかったが、視認性にお
いて完全な状態で読込めない図面が
若干ある。再現性においてもマーク
アップにズレが生じる
○
◎
◎
・ 今回は予め検査レイヤーをブロック
として用意し、施工位置図作成時に
それを該当箇所にブロック挿入して
作成した。これにより初心者でも作
図は可能となった。しかし、施工箇
○
△
所図の作成を考えると AutoCADLT
基本操作が必須である。ファイルサ
イズ・視認性・再現性は、基本操作
ができるなら特に問題はない。
AutoVue* 汎用のビュウワーソフトであり、マークアップ機能を持っている
23
⑥
まとめと考察
・AutoVue の作業性については、AutoCAD に比べ簡単に作図ができ、ファイルサイズも申し
分ないものだが、視認性・再現性において一部完全でないものがあった。しかし、AutoCAD
については、ある程度のリテラシーを必要とするがファイルサイズ・視認性・再現性につ
いては特に問題がない。
・施工管理記録の電子化に図面の2次利用を考えると、AutoCAD での作図は必須条件であり、
複数のソフトを使用するよりは、施工位置図・施工箇所図の作成から AutoCAD 一本で行な
うのが最善と思われる。
・施工位置図、検査箇所図の確認は AutoCAD にて簡素に行なうことは可能である。
・発注者や施工業者の両者に AutoCAD の操作が必須となる。
・施工管理記録のすべての面で図面の2次利用を行なう為には、AutoCAD・Word・Excel 等
のすべてに明るい人間を配置する必要性がある。
24
4) 工事変更
①
実験目的
工事変更図面一式を電子化し受発注者間でやりとりし、工事変更図面作成と承認に適し
たツールおよび電子メール交換の実用性を検証することを目的とする。
②
実験手段
電子メールの添付ファイルによるデータ交換
AutoCADLT と市販のビューアーマークアップ機能を用いたデータ作成と確認作業を行
う。
(実験フローを図-7 に示す)
下表に工事変更指示書に含まれるデータ要素と実験対象項目を示す。
表-14 データ要素と実験対象
実験対象
×
書類 工事変更指示書
×
数量増減表
文字、表、A4 1枚∼
×
内訳書
文字、表、A4 1枚∼
○
③
内 容
図面 変更箇所全体図
文字、表、A4 1枚
変更箇所の位置を全体図へ表示したもの
○
変更図
変更該当箇所の図面を赤、黄で訂正したもの
○
詳細図
数量以外の設計変更内容を赤、黄で訂正したもの
実験施設
高速道路技術センターと担当会社間、もしくは現場環境(INS64K)端末間
・デスクトップパソコン
使用するパソコンは、現時点で平均的な性能を有するものとする。
・カラーインクジェットプリンター
コストパフォーマンスを考慮して A3 版対応カラーインクジェットプリンターとする。
④
検討項目
表-15に検討項目と検討ケースを示す。
⑤
評価基準
評価基準は、下記4項目に関して、4段階(優・良・可・不可)に分類する。
・交換時のファイルサイズ
・視認性の良さ(画面)
・印刷品質の良さ(紙)
・ 作業性の良さ
・ データの精度
25
受注者側
発注者側
設計図
MO,CD-R等
正しく受信できたか、容量、
ファイル名などを確認
AutoCADR14J、朱描きビューアー
Acrobat Readerにより表示、印刷
受取
(受信)
設計図
(DWGで受けとる)
変更図の作成
印刷
AutoCADLT、朱描きビューアー
デザインソフトにより作成し、
DWG、EPS、PDF、朱描きで保存
電子メール
提出
(送信)
電子メールでそれぞれの
ファイルを送信
(ファイル容量、複数ファイル
の授受方法など)
電子メール
訂正内容確認
(受信)
内容確認
(印刷)
AutoCADR14J、朱描きビューアー
Acrobat Exchangeにより作成し、
DWG、PDF、朱描きで保存
訂正要求
電子メールでそれぞれの
ファイルを送信
(ファイル容量、複数ファイル
の授受方法など)
戻し
(送信)
正しく受信できたか、容量、
ファイル名などを確認
A3,A1図面出力 正しく出力できるか。
(竣工図) 竣工図として利用できるか。
図-7 実験フロー
26
表-15 検討項目一覧表
番号
項目
作業内容
評価項目
使用アプリケーション
1. 同 一 フ ァ イ ル に 1. ファイルサイズ ・ AutoCAD LT97、98
・ Micrografx Desiner
作図(ペン、レイ 2. 視認性の良さ
発注者側より提供
・ Acrobat Exchange
アにより区別) (画面)
された設計図面より 2. 雲 形 に よ る 表 示 3. 印 刷 品 質 の 良 さ ・ Whip3.0
変更図を作成、印刷、
で作図
(紙)
保存する。
3. EPSによる描画 4. 作業性の良さ
4. 保存(DWG、EPS、5. データの精度
PDF、朱描き)
1
変更図の作成
2
送信・閲覧・印刷
3
訂正内容の修正要求
4
訂正内容の確認
1. 表 示 し て 変 更 内 1. 再現性(画面)
容の確認
2. 再現性(用紙)
電子メールにより 2. 印 刷 し て 変 更 内
送信する。受信側で
容の確認
「閲覧」
「印刷」する。
・AutoCAD R14J
・Acrobat Reader
・ Whip3.0
1. 同 一 フ ァ イ ル に 1. ファイルサイズ ・AutoCAD R14J
作図(ペン、レイ 2. 視認性の良さ
・Acrobat Exchange
内容の訂正要求を
アにより区別) (画面)
図面上に記入し、印 2. 雲 形 に よ る 表 示 3. 印 刷 品 質 の 良 さ
刷、保存する。
で作図
(紙)
3. Acrobat Exchange 4. 作業性の良さ
による修正
5. データの精度
4. 保存(DWG,
PDF、
朱描き)
1. 表 示 し て 変 更 内 1. 再現性(画面)
容の確認
2. 再現性(用紙)
訂正内容を確認し、変 2. 印 刷 し て 変 更 内 3. 作業性の良さ
更図へ反映させる。
容の確認
(A1への出力:竣功 3. 変 更 図 へ 反 映 さ
図)
せる
4. A1へ出力する
(竣功図)
27
・AutoCAD LT97,98
・Acrobat Reader
⑥
実験結果
図面一枚当りの容量が非常に大きく、双方で編集可能なファイル形式でのやりとりは、
「おおむね1MB」と言われる電子メールの許容範囲を大きく超える結果となったため、
ケース3、ケース4について今回は断念した。
表-16 実験結果一覧表
番号
項目
1
変更図
評価項目
1. ファイルサイズ
2. 画面視認性
3. 印刷品質
4. 作業性
5. データ精度
結果
全ての項目で、DWF 形式が最も良い結果となった。
DWG の交換については、ラスター、ペーパー空間
を利用している図面の場合、
複数ファイルの交換が必
要であり、
現段階では電子メールでの交換は事実上不
可能である。
2
送 信 ・ 閲 1.再現性(図面)
覧・印刷 2.再現性(用紙)
DWF 形式が最も良い結果となった。
参照用としては印刷結果も十分であった。
3
訂正内容の 今回は見送り
修正要求
DWF に対応したビュウワーソフトで十分な機能を
備えたものが無いため見送った。
4
訂正内容の 今回は見送り
確認
DWF に対応したビュウワーソフトで十分な機能を
備えたものが無いため見送った。
28
⑦
まとめと考察
【変更図の作図】
変更図の作図に関しては、
「ペーパー空間」
、「アタッチ」
、「イメージ」
、「異縮尺図面」が
無ければ、現場での作成が可能な範囲である。施工段階の利便性を考慮すると高度な機能
を使用しない作図が望ましいが、施工維持段階に受け渡す機能であることから、CAD 図面
の作図方法や図面の構造などを規定した CAD 運用細則が必要である。また、受注者側も
しゅん工図作成のため教育やしくみを検討しなければならない。
【変更部分の表記方法】
変更部分の表記は、
「ハッチ」
「雲型」で行ったところ、基本色は全て図面として利用す
るため、
「ハッチ」はまぎらわしく、
「雲型」は視認性も良くハッチに比べ作業も楽である
ことがわかった。
さらに、変更回数ごとに表記のレイアを替え、それぞれに視点を設定することによって
非常に利用しやすく、錯誤も避けられることがわかった。また、変更箇所へのコメント等
のテキストも同一レイアとすることで、参照も容易となる。今後は、
「変更レイア名の命名
方法」
、
「雲形の色」の検討が必要である。
【変更部分確認のためのメール送信】
「アタッチ」「イメージ」があり、同梱すると 4MB を超える。各種ファイル形式での比
較では、DWF 形式以外には利用可能なものは無かった。
「ペーパー空間」については、PDF
のみ 100%再現可能であった。DWF で再現可能なファイルもあるが、再現できない図面も
あった。
「イメージ」は AutoCAD LT97 では読み込み可能な TIF ファイルが、LT98 では LZW 圧
縮を外さないと読み込みができないなど安定した処理ができない。また、CAD ソフトの操
作毎に再描画されるため、使用に耐えなかった。
試 し に イ メ ー ジ か ら 自 動 ベ ク タ ー 変 換 を 行 っ た と こ ろ( chikei.tif を 武 藤 工 業 の
EdgeSweeper によりデフォルト状態で変換)
、2.7M あったものが、1.4M ファイルまで減少
した。さらにこれらをアタッチした DWF ファイルでは前者が 738kb、後者が 299kb という
..
結果を得た。ベクターの品質についてもした図としては十分の精緻さであった。
29
【 考
察 】
図面構造について資料が無かったことにもよるが、ラスター、ペーパー空間、異縮尺図
面に翻弄され、図面の出来上がり方を知るために多くの時間を費やしてしまった。また、
こうした作図手法は作図段階では大変有効な機能ではあるが、作成者以外が利用する場合
はきちんとした運用ルールがないと、混乱をきたす恐れが生じる。
これらの機能を用いていない図面は、操作性も良く AutoCAD LT98 の機能を利用するこ
とで、現場技術者でもメールでのやりとりまでの対応は可能であるといえる。
設計図面の再利用性を高めしゅん工時の図面変更業務を容易に行うには、図面のライフ
サイクルを見据えた作図方法や図面の再利用方法を規定した CAD 運用細則を作成し、運
用することが重要である。
ビュウワーソフト(Auto Vue)は工事立会検査の実証からみて、DWF の再現性に問題が
あり検証対象としなかった。しかし、ビュウワーソフトは操作性に優れ、機能さえ充実す
れば一般の係員にも簡単に扱えるため業務効率に大変寄与するツールといえる。
そこで他のビュウワーソフトをあたった結果、今後有望と思われるビュワー(Autodesk
View 英語版)が見つかったのでその画面イメージを載せておく。
画面は DWF ファイルにマークアップ(雲型)を施したもの、英語版であるが日本語の
表示は問題ない。但し、ラスターはサポートしていない。(Autodesk View 英語版)
30
表-17 の各表に、実験結果を示す。
表番号
表-17
表-18
表-19
表-20
表-17 実験結果
表 題
変更図を作図する上での問題点
検討ケース1
ファイル形式別ファイルサイズ
検討ケース2
表-18 変更図を作図する上での問題点
番号
内 容
解決方法
1
アタッチ図面、イメージが表示されない
XREF,IMAGEコマンドによりフォルダの中から
探す。 >>CAD運用細則が必要である
2
図面が編集できない
XREFコマンドで参照元のファイルを探し、編集
する。>>CAD運用細則が必要である
>>アタッチしてあるペーパー空間ファ
イルのため、図面が編集できない。
3
参照先図面がゆがんでいて編集できない
参照元の図面が回転しているため、浮動モデル空
間での編集が必要。
>>CAD運用細則が必要である
4
図形の記入先がわからない。
レイアの意味がわからないため、既存の図形の修
正は可能であるが、新規図形の書きこみはできな
い。 >>レイア名の命名規則が必要
5
参照先で図面を編集したが反映されない
1. XREFにより参照図面の更新を行う。
1. 参照元の図面で参照が更新されてい 2. 再度、モデル空間で編集をやりなおす。
ない
>>現場でのによる対応は困難と考えられる
2.ペーパー空間で加筆修正を行った
6
寸法線の値と図形の長さが異なる
1.図形と孤立した寸法線も数多く見受けられ
た。
1. 寸法を数値だけ書き換えて表示させ
2.1図面の中に縮尺の違う図形(異縮尺)があ
ている
る。電卓でひとつひとつ計算しながらの入力
2. 図面で表示した縮尺と描いてある図
が必要
形の尺度が違う
>>CAD運用細則が必要である
7
印刷がずれる
1. 図面範囲が設定しておらず、想定と全く同じ
出力は不可能
1.図面範囲が設定されていない
2. ペーパー空間の場合は尺度1/1にしなければ
ならない。
2.図面の尺度がわからない
31
表-19 検討ケース1
番号
パラメーター
作図形式
1
1
レイアによる区別
2
3
4
5
6
ペンによる区別
雲形による表示
朱描きビューアー
EPSによる描画
保存
評 価
サイ 視認 印刷 作業 精度
ズ
性 品質 性
DWG(ラスタなし**1 ペー 可 不可 良 不可 優
パー空間なし**2)
DWG(同上)
可 不可 良 不可 優
DWG(同上)
可
優
優
優
優
朱描き
良
良
可
良 不可
EPSへの変換
不可 不可 不可 不可 不可
DWG(同上)
DWG以外は竣工図としての
利用に耐えないため表略
**1 ラスタが有る場合は、使用に耐えない
**2 ペーパー空間を用いている場合は、現場技術者には扱いは不可能
表-20-1 ファイル形式別ファイルサイズ
マスカーブ
D_XXXX_MASSCURVE.dwg
メーソンリー工 D_XXXX_MESONRY-1.dwg
ラスター
B263.tif
Chikei.tif
Chikei_3.tif
mask.TIF
P257.tif
Rldr.tif
Rlrc.tif
位置図
一般図
横断構造物工
パイプ
D_XXXX_PIPE257-1.dwg
B257.TIF
D_XXXX_PIPE257-2.dwg
D_XXXX_PIPE257-3.dwg
ボックス
D_XXXX_BOX263-1.dwg
B263.TIF
D_XXXX_BOX263-2.dwg
D_XXXX_BOX263-3.dwg
配筋図
D_XXXX_BOXHIKIN2631.dwg
横断図
横断図01
D_XXXX_CROSS-01.dwg
D_XXXX_STA256+00.dwg
D_XXXX_STA256+20.dwg
D_XXXX_SEKISAN-01.dwg
D_XXXX_STA256+00.dwg
D_XXXX_STA256+20.dwg
積算用
D_XXXX_CROSS01.dwg
D_XXXX_STA256+00.dwg
D_XXXX_STA256+20.dwg
発注用
D_XXXX_CROSS01.dwg
D_XXXX_STA256+00.dwg
D_XXXX_STA256+20.dwg
72
246
713
2712
2382
110
1323
1086
987
DWG DWF PDF
PS**1 WMF**2
72
23
90
174
120
246
172
326
1455
111
1323
196
38
177
713
154
47
306
1434
115
599
196
38
890
28
9
139
71
14
848
154
47
306
26
10
60
64
21
179
32
107
107
31
97
94
39
107
107
39
97
94
246
30
87
222
38
111
253
37
112
230
30
88
32
表-20-2 ファイル形式別ファイルサイズ
DWG
構造物
雑工
D_XXXX_WEED-1.dwg
D_XXXX_PLAN.dwg
CHIKEI.TIF
取付、付替水路 D_XXXX_RLDR-1.dwg
RLDR.TIF
取付、付替道路 D_XXXX_RLRC1-1.dwg
RLRC.TIF
D_XXXX_RLRC1-2.dwg
縦断図
縦断図01
D_XXXX_PROF-1.dwg
設計データ
標準横断図
D_XXXX_TYPSECT1.dwg
平面図
D_XXXX_PLAN.dwg
CHIKEI.TIF
D_XXXX_PLAN-1.dwg
D_XXXX_PLAN.dwg
CHIKEI.TIF
CHIKEI.DWG
用排水系統図 D_XXXX_DRAINGE1.dwg
D_XXXX_PLAN.dwg
CHIKEI.TIF
用排水構造物 D_XXXX_DETAIL-1.dwg
54
50
2712
205
1086
139
987
126
DWF
PDF
2816 NG**2
PS**1
3906 NG**2 NG**2
1291
183
559
1126
120
1077
126
25
85
177
177
24
160
163
163
35
84
826
2712
50
826
2712
1455
55
3538
832
-
3588
738
NG**3
4095
2331
299
3593 NG**2
−
4171
826
2712
224
WMF**2
837 **2
**1
224
46
99
**1 図面として利用可能なレベルではないため検証中止
**2 ペーパー空間では利用できない
**3 ペーパー空間では利用できない(LT98 からは出力可能)
表-21 検討ケース2
番号
2
1
2
3
4
5
6
作業内容
表示して内容の確認
〃
〃
印刷して内容の確認
〃
〃
パラメーター
アプリケーション
AutoCAD LT97
Whip3.0
Acrobat Reader
AutoCAD LT97
Whip3.0
Acrobat Reader
評 価
再現性
視認性
可
良
優
優
良
良
可
良
優
優
優
優
今回の実験には間に合わなかったが、今後可能性のあるものを資料編に記す
以下に資料編の項目を示す。
・ 変更図作図の問題点(画面イメージ)
・ 変更図面出力サンプル、画面イメージ
・ Whip 対応朱描きソフト例
33
6.まとめ
本模擬実証は、受発注者の業務効率化について CAD 利用の側面から検討したものである。総じ
ていえば、CAD 操作スキルの向上に委ねる要素が多いが、目的に応じて CAD ツールを使い分け
ることにより、一般の係員でも充分に活用でき、業務の効率化に寄与するものといえる。
1)設計 CAD の有効利用について
現場において設計図面を有効活用する業務は多く存在する。施工計画の挿入図や仮設図の
..
した図、工事立会い検査時の施工位置図、そして図面を介在する日常のコミュニケーション
利用など多岐のわたる。こうした利用局面に対して充分な有効効果を上げるには一定の情報
処理能力を携えなければならない。そのためには一層のスキルアップ教育が望まれる。
2)現場における CAD 利用のノウハウ習得
CAD 利用の局面は、AutoCAD を駆使した図面加工・修正・再利用技術、ビュウワーソフ
トを利用した図面を介在するコミュニケーション技術、さらにワープロソフト・表計算・作
図ソフト等と連携技術がある。その中でも、図面の介在するコミュニケーション技術は受発
注者間のやりとりに有効な手段であることがわかった。現段階では充分に実用に耐えうるビ
ュウワーソフトがないため、当面は AutoCAD をベースにした簡易的利用を推し進めながら、
ビュウワーソフトの機能改善の働きかけを続けることが重要である。
3)設計図面の作図方法について
今回模擬実証で用いた設計図面には、ラスターデータ、ペーパー空間、外部参照機能を多
用した作図方法がみうけられた。この作図方法は施工段階に利用するには高度な図面作成能
力を要求されるため、受注者側としても CAD 教育やデータ運用について一層の配慮が求めら
れることになろう。
設計図面の再利用性を高め、図面変更業務を容易に行うには、図面のライフサイクルを見
据えた作図方法や図面の再利用方法を規定した CAD 運用細則の整備と運用が大変重要になっ
てくる。
34
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