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認知症地域支援ガイド
保存版 認 知 症 地域支援ガイド 高齢化の進展とともに、認知症の人も増加傾向にあり、2025年には認知症の高齢者は 全国で470万人を超えると推計されています。 本市においても、現在、要介護認定を受けている65歳以上の高齢者約6,700人の中で、 何らかの支援が必要な認知症の症状のある方が約4,000人おり、今後も認知症の人は増加 すると予想されています。 このことから、本市では平成25年度から新たに認知症施策総合推進事業を開始し、認知症 地域支援推進員の配置や認知症医療介護連携推進連絡会議の開催等を行ない、認知症の人 とその家族の支援体制の充実や医療と介護の連携強化を図っていきます。 会津若松市 1「認知症」ってどんな病気? 脳は、私たちの活動をコントロールしている司令塔です。それがうまく働かな ければ、精神活動も身体活動もスムーズに運ばなくなります。 認知症は、誰もがかかる可能性がある脳の病気の一つです。さまざまな原因で 脳の細胞が死ぬ、または、働きが悪くなることによって、記憶・判断力の障害などが 起こり、社会生活や対人関係に支障が出ている状態をいいます。 ■「加齢によるもの忘れ」と「認知症によるもの忘れ」の違い(一例) 「加齢」 によるもの忘れ 「認知症」 によるもの忘れ ○体験の一部を忘れる 例)朝ごはんのメニューを忘れる ○もの忘れの自覚がある ○人物や時間、場所までわからなく なることはない ○体験の全てを忘れている 例)朝ごはんを食べたこと自体を忘れる ○もの忘れの自覚がない ○人物や時間、場所までわからなく なることがある ○極めて徐々にしか進行しない ○進行する ⇒日常生活に大きな支障は出ない ⇒日常生活に支障がでる ■代表的な認知症の原因疾患 ①アルツハイマー型認知症 ②脳血管性認知症 脳内で異常なたんぱく質がつくられ、 脳梗塞や脳内出血など脳血管疾患の 脳の神経細胞の働きが少しずつ失われて ために、病気が起きた部分の脳の神経細胞 死んでいき、脳が萎縮して機能が全般的 の働きが失われることで発症する病気。 に低下していく病気。 ③前頭側頭型認知症 ④レビー小体型認知症 レビー小体という物質が脳の大脳皮質 脳の前頭部や側頭葉が萎縮することが にたまることが原因でおこる病気。 原因でおこる病気。 認知障害に加え、現実にないものが 会話中に突然立ち去る、万引きをする 見える幻視やパーキンソン病に似た症状 など性格変化と社交性の欠如が現れる。 などが現れる。 2 周りの人が早期に気づくことが大切です 認知症を早期に発見するために見逃さないで! 個人差もありますが、今までと違う認知症が疑われるサインに気づいたら、一度 かかりつけ医などに相談してみましょう。 物忘れがひどい □今切ったばかりなのに、電話の相手の名前を忘れる □同じことを何度も言う、問う、する □しまい忘れ置き忘れが増え、いつも探し物をしている □財布・通帳・衣類などを盗まれたと人を疑う 判断・理解力が衰える □料理・片付け・計算・運転などのミスが多くなった 近所のハナさんが、 最近、 何か おかしいな…? □新しいことが覚えられない □話しのつじつまが合わない □テレビ番組の内容が理解できなくなった 時間・場所がわからない □約束の日時や場所を間違えるようになった □慣れた道でも迷うことがある 人柄が変わる □ささいなことで怒りっぽくなった □周りへの気づかいがなくなり頑固になった □自分の失敗を人のせいにする □「このごろ様子がおかしい」と周囲から言われた 不安感が強い □ひとりになると怖がったり寂しがったりする □外出時、持ち物を何度も確かめる □「頭が変になった」と本人が訴える 意欲がなくなる □下着を替えず、身だしなみを構わなくなった □趣味や好きなテレビ番組に興味を示さなくなった □ふさぎ込んで何をするのもおっくうがり、いやがる 〔出典:公益社団法人認知症の人と家族の会作成「家族が作った認知症発見のめやす」〕 3 早期診断・早期治療につなげましょう 認知症は決して特別な病気ではありません。初期の段階で治療を受けると、 認知症の発症を防いだり、進行を遅らせることができる場合もありますので、 早めに医療機関を受診することが大切です。 ■まずは、『かかりつけ医』に相談しましょう。 体調が悪いときや持病で通院している「かかりつけ医」は、普段 の状況をよく知っており、認知症の診断や治療についての相談にも 応じてくれます。かかりつけ医の中には、認知症について一定の研修 を受講したもの忘れ相談医もいます。 また、診断が難しい場合や精神的な症状が強い場合など必要が あれば、かかりつけ医が専門病院に紹介してくれます。 ※かかりつけ医のいない方は、精神科や神経内科、物忘れ外来等の 医療機関を受診するか、認知症の相談窓口などにご相談ください。 ■福島県認知症疾患医療センターについて 県の指定を受け、保健・医療・介護の関係者等との連携を図りながら、認知症の鑑別診断 や行動・心理や身体合併症に対する急性期治療、専門医療相談等を実施しています。 会津方部 一般財団法人竹田健康財団 竹田綜合病院こころの医療センター 電話 0 24 2 -2 9 -3808 受付時間/月曜日~金曜日(土日、祝日、年末年始を除く) 8時30分~16時30分 ■若年性認知症について~働き盛りの世代でも認知症は発症します 認知症は高齢者に多い病気ですが、65歳未満で発症した場合を「若年性(じゃくねんせい) 認知症」といいます。全国における若年性認知症の有病者数は約3万8千人(18~65歳未満の 10万人あたり47.6人)と推計されています。若年性認知症も早期発見・早期治療が重要です。 ○若年性認知症について詳しく知りたい方へ、高齢福祉課の窓口で『若年性認知症ガイド ブック』(認知症介護研修・研究大府センター作成)を差し上げています。 ○若年性認知症の電話無料相談 専用電話 0800 -100 -27 07 受付時間/月曜日~土曜日(年末年始・祝日除く)10時~15時 4 認知症の人とその家族をみんなで支えましょう 「認知症の本人は自覚がない」という考えは間違いで、最初に症状に気づき、 誰より一番不安になって苦しんでいるのは本人なのです。 さりげなく自然で優しいサポートをお願いします。 認知症の人への対応の心得 ~3つの『ない』~ ①驚かせない ②急がせない ③自尊心を傷つけない 認知症の人が、騒いだり、怒ったり、徘徊をするのには、理由があります。大きな声 で注意したり、怒ったりしないで、ゆっくり笑顔で話しを聞き、本人の気持に寄り添った 対応を心がけましょう。 認知症サポーターになりませんか 「認知症サポーター」は、認知症のことを正しく理解し、 地域や職場で、認知症の方やその家族に対して温かい目で 見守る応援者のことです。 現在、市内には約4,900人の認知症サポーターがいます。 認知症サポーターは、約1時間半の「認知症サポーター 養成講座」を受講すれば、どなたでもなることができます。講座では、認知症の原因、 症状、予防および認知症の方への対応の仕方などの基礎知識をわかりやすく学び、受講者 には、認知症サポーターの目印である「オレンジリング」が交付されます。 町内会や市内の企業、各種団体、小中学校などで、 「認知症サポーター養成講座」を開催 したい場合は、高齢福祉課もしくは地域包括支援センターへお問い合わせください。 介護保険サービスや福祉サービスのサポート 〔介護保険サービス〕 ホームヘルパー・デイサービス・ショートステイ・小規模多機能型居宅介護 など 〔福祉サービス〕 訪問給食サービス・緊急通報システム・成年後見制度利用支援事業 など サービスの内容や利用の仕方については、高齢福祉課もしくは地域包括支援センター へお気軽にお問い合わせください。 5「認知症」の主な相談窓口 認知症の受診や介護のことなど、心配なことやわからないことがありましたら、 ひとりで悩まずに、できるだけ早く、下記の相談窓口に相談しましょう。 (相談は無料で、秘密は厳守されます。 ) ■会津若松市高齢福祉課 電話 39 -1 290 ■会津若松市地域包括支援センター 認知症のことも含めた高齢者の総合相談窓口です。 名 称 担当地区 所 在 地 電話番号 若松第1地域包括 支援センター 行仁・鶴城・東山 小学校区 東千石一丁目2−13 (医療生協会津若松診療所内) 36-6770 若松第2地域包括 支援センター 謹教・城西・小金井 小学校区 本町1−1 (山鹿クリニック内) 27-0211 若松第3地域包括 支援センター 門田・城南・大戸 小学校区 門田町黒岩字五百山丙459−3 (会津長寿園内) 38-3090 若松第4地域包括 支援センター 永和・神指・城北・ 日新小学校区 神指町北四合字伊丹堂55−1 (会津みどりホーム内) 37-7711 若松第5地域包括 支援センター 一箕・松長・湊 小学校区 一箕町松長字下長原152 (枝雪零苑内) 39-2779 北会津地域包括 支援センター 荒館・川南 小学校区 北会津町東小松字南古川12 (美野里内) 56-5005 河東地域包括 支援センター 河東学園小学校区 河東町郡山字中子山22 (社会福祉協議会河東支所内) 75-4815 ■会津保健福祉事務所 電話 29-5272 ■福島県認知症コールセンター(認知症ほっと電話相談) 専用相談電話番号 02 4-522-1122 相談区分 開 設 日 受付時間 電話相談 月曜日∼金曜日(※祝祭日及び12/29∼1/3を除く) 10時∼16時 ※相談は無料ですが、通話料は利用者負担となります。 ■公益(社) 認知症の人と家族の会 福島県支部 会津地区会 同じ悩みを持つ人々が「ひとりで悩まないで、認知症の不安を大丈夫の安心に」と、お互い の悩みを相談し合い、励ましあう会です。介護についての情報交換や研修会、相談会、会報 の発行などを通じて、認知症の人とその家族への支援と福祉の向上を目的としています。 ○会津地区会(阿久津) 電話 24 -2450 〔平成26年3月 会津若松市高齢福祉課発行〕