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ミニマムドリル④ ~臨床薬理~

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ミニマムドリル④ ~臨床薬理~
ミニマムドリル④
~臨床薬理~
Presented by Jacky
こんにちは。再び薬理のシケタイになった Jacky です。多分何も希望を出さなければ、今回も薬理にシ
ケタイになるだろうと思ってました。はい、予想通りです。
さて、再びゴッシーこと五嶋先生の率いる薬理学のテストが来るわけですが、相変わらずあまり傾向が
読めません。特に五嶋先生範囲(汗)なので、今回は、3 年の時からやっているように、問題を解いて知
識を整理してもらう、という感じでいきたいと思います。過去問から傾向を読んで、僕が予想問題を作っ
てみたり、CBT や国試の問題集から重要そうなものをピックアップしてみたりしました。はっきり言って、
重要な薬に絞っても世の中には多くの薬が存在するので、全部はカバーしきれないと思いますが、できる
だけ多くの問題を用意したいと思っています。そして、随所に Break time も忘れていません。というわ
けで、Break time を楽しみつつも、今度のテストを乗り切るだけの付け焼刃の勉強をするのではなく、
CBT や国試を見据えた勉強、さらには医師になってからも生きるような勉強をしてください。具体的には、
単なる暗記に留まるのではなく、因果関係や
筋道立てて理解することに重点をおくのです。
あれ?これ内分泌のシケタイの時にも言ってましたね。まぁ重要なことは繰り返し言っとかないとね!せ
っかく勉強してるんだから、将来に生きるような勉強しなきゃもったいないですよ。
では、毎度恒例となった長い前書きはこれくらいにして、早速問題をどうぞ!
■5/14 ①限範囲「薬物の動態」
キミ達はやればできる!!
なのになぜやらない!?
なぜやろうとしない!?
想像力!!
問 1 肝初回通過効果を受けないものを全て選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
f.
経口投与
舌下投与
直腸内投与
筋肉内投与
皮下投与
経皮投与
※プライバシー保護の観点から
一部顔写真を加工しております
問 2 胃内容排出速度を上昇させる因子を1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
胃の内容量が大量
胃内の pH の上昇
エタノール摂取が大量
抗コリン薬
胃・十二指腸潰瘍
1
問 3 薬が組織に移行しやすい条件を全て選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
f.
分子量が大きい。
脂溶性が低い。
血漿タンパク質と結合していない。
非イオン型のもの。
臓器血流量が多い。
血液脳関門が存在する。
問 4 酸性薬物 A と重炭酸ナトリウムを併用した場合の体内動態を1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
消化管の吸収促進
血中蛋白結合の増加
薬物代謝における酵素活性促進
尿中排泄の増加
初回通過効果の増強
問 5 薬物動態における吸収について正しいものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
胃に入る
腸粘膜を通過する
肝臓に達する
体循環に入る
皮膚に浸透する
問 6 薬物代謝について誤っているものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
肝臓で代謝される。
チトクロム P450 が関与する。
肝または腎で排泄される。
すべての薬物は代謝されると活性を失う。
薬物代謝には個人差が存在する。
問 7 静脈に薬剤を一定速度で点滴したときの血液濃度を表す曲線を1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
①
②
③
④
⑤
2
■5/14 ②限範囲「薬物アレルギー」
問 8 薬物過敏症について、正しいものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
アレルギー診断試験の陰性は、薬物過敏症を否定する根拠とならない。
同じ主成分の薬であれば、別の製薬会社が出している薬を服用しても薬物アレルギーはでない。
全て免疫学的機序を含む。
症候としては、肝障害が最も多い。
自己免疫疾患保有者では、起こりにくい。
問 9 Stevens-Johnson 症候群を起こさないものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
ペニシリン
カルバマゼピン
アロプリノール
アセトアミノフェン
プラゾシン
問 10 薬疹に関連がないものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
播種状紅斑丘疹
中毒性表皮壊死症(Lyell 症候群)
多型滲出性紅斑
固定疹
Darier 病
■5/15 ①限範囲「中枢作用薬」
問 11 抗躁薬でないものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
リチウム
カルバマゼピン
バルプロ酸
イミプラミン
ハロペリドール
問 12 正しいものを2つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
f.
抗精神病薬の重篤な副作用として、悪性症候群がある。
抗精神病薬は、ドーパミン分泌を促進する。
抗うつ薬の薬理効果は、一般的に 3 日以内に現れる。
ある抗うつ薬で副作用が現れたので、別の抗うつ薬に速やかに変更した。
リチウムは、治療係数が低い(安全域が狭い)ので、血中濃度のモニタリングが必要である。
抗認知症薬ドネペジルは、ACh トランスポーターに作用し、ACh の再取り込みを阻害する。
3
問 13 31歳男性。統合失調症で入院中、急に高熱を出した。筋緊張が強く、振戦が認められ、血清 CK
が高値である。適切な処置を2つ選べ。
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
抗精神病薬の中止
ダントロレンの投与
イミプラミンの投与
ジアゼパムの投与
解熱薬の投与
■5/18 ①限範囲「利尿薬」
問 14 利尿薬の作用部位・作用機序について誤っているものを2つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
ループ利尿薬――――――――Na-K-2Cl 共輸送体の阻害
アミロライド――――――――Ca チャネルの遮断
サイアザイド系利尿薬――――Na-K 共輸送体の阻害
スピロノラクトン――――――アルドステロン受容体の拮抗
イソソルビド――――――――浸透圧利尿
問 15 副作用として、低 K 血症を呈するものを 2 つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
フロセミド
サイアザイド系利尿薬
アセタゾラミド
スピロノラクトン
マンニトール
問 16 利尿薬の副作用について、正しいものを1つ選べ。
a. ループ利尿薬は、低 Cl 血症を来たすことがあるため、ジキタリス製剤による副作用を増強することが
ある。
b. ANP 又は BNP とシルデナフィルの併用は、cGMP の過剰を生じ、ショックにいたる可能性があるた
め、禁忌である。
c. マンニトール・グリセリンは、副作用として細胞外液を減少させ、うっ血性心不全をきたすことがあ
る。
d. スピロノラクタンは、副作用として女性の男性化がある。
e. トリアムテレンは、副作用として低 K 血症をきたすことがある。
問 17 次の利尿薬のうち、緑内障の治療に用いられるものを1つ選べ。
a. サイアザイド系利尿薬
b. トリアムレテレン
c. アセタゾラミド
d. ANP
e. フロセミド
4
■5/18 ②限範囲「呼吸器系に作用する薬物」
問 18 呼吸器系に作用する薬物の薬理作用と薬剤名が一致しているものの正しい組み合わせを選べ。
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
a.
末梢性鎮咳薬・・・・・・・カルボシステイン
麻薬拮抗薬・・・・・・・・ドキサプラム
気道粘液修復薬・・・・・・ブロムヘキシン
気道潤滑薬・・・・・・・・アンブロキソール
中枢性鎮咳薬(麻薬性)・・・コデイン
(1)(2)
b.
(1)(5)
c. (2)(3)
d.
(3)(4)
e.
(4)(5)
問 19 喘息治療薬について、正しいものを2つ選べ。
a. 吸入ステロイド薬の普及により、喘息死が減少した。
b. アドレナリン作用薬は、β1受容体に作用することにより、気管支を拡張させる。
c. ロイコトリエン拮抗薬は、発作時にも有効である。
d. 抗ヒスタミン薬は、血中濃度をモニターする必要がある。
e. キサンチン誘導体は、ホスホジエステラーゼ(PDE)を阻害することで cAMP 量を増加させ、気管支
平滑筋を弛緩させる。
■5/19 ②限範囲「抗悪性腫瘍薬」
問 20 シスプラチンの副作用を3つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
悪心・嘔吐
腎障害
心障害
聴覚障害
肝障害
問 21 正しいものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
メトトレキセートは、トポイソメラーゼⅠ阻害薬である。
カルボプラチンは、微小管阻害薬である。
パクリタキセルは、アルキル化薬である。
フルオロウラシルは、ピリミジン代謝拮抗薬である。
シクロフォスファミドは、エストロゲン受容体拮抗薬である。
問 22 次の分子標的薬について、正しいものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
Rituximab・・・・抗 CD22 モノクローナル抗体、飲み薬
Imatinib・・・・・PML/RARαチロシンキナーゼ阻害薬、飲み薬
Trasutuzumab・・・抗 HER2 受容体モノクローナル抗体、飲み薬
cetuximab・・・・・抗 EGF 受容体モノクローナル抗体、点滴薬
Gefitinib・・・・・・抗 VEGF モノクローナル抗体、点滴薬
5
ここからの 3 問は、授業でやった小テストの問題です。従って、ここからテストにでる可能性無限大です。
問 23 次のうち正しい組み合わせものを1つ選べ。
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
a.
抗癌剤は毒薬である。
抗癌剤は主として G0期の細胞に殺細胞効果を有する。
抗癌剤の特徴に治療域の広さがある。
毛髪毛包細胞は抗癌剤の格好の標的である。
代替医療の中には少し胡散臭いものもある。
(1)(2)(3)
b.
(1)(2)(5)
c.
(1)(4)(5)
d.
(2)(3)(4)
e.
(3)(4)(5)
問 24 次のうち、誤っているもの組み合わせを1つ選べ。
(1) 5FU は代謝拮抗薬であり、M 期の細胞に効果を表す。
(2) イリノテカンは植物アルカロイドに属し、微小管を阻害する。
(3) タキソールとタキソテールは間違いやすいが、ほぼ同様の効果なのであまり気にしない。
(4) ゲフィチニブは、EGF receptor のチロシンキナーゼ阻害薬で飲み薬である。
(5) トラスツマブは、HER2 receptor に対するモノクローナル抗体で点滴薬である。
(実際の小テストで
は、EGF receptor に対するモノクローナル抗体となっていたが、これでは解なしになるため、改訂した)
a.
(1)(2)(3)
b.
(1)(2)(5)
c.
(1)(4)(5)
d.
(2)(3)(4)
e.
(3)(4)(5)
問 25 以下のうち、乳癌の治療に用いられないものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
エストロゲンアナログ
LH-RH アナログ
アロマターゼ阻害剤
抗アンドロゲン剤
卵巣摘出
■5/20 ①限範囲「ステロイド薬と NSAIDs」
問 26 副腎皮質ステロイドの副作用でないものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
高血圧
消化性潰瘍
成長抑制
骨粗鬆症
腎障害
問 27 副腎皮質ステロイドの副作用でないものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
白内障
骨髄抑制
大腿骨頭壊死
精神症状(不眠・不穏・うつ・多幸感・食欲亢進)
動脈硬化
6
問 28 非ステロイド系抗炎症薬について、正しいものを2つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
COX-2 選択的阻害剤では、心筋梗塞・脳梗塞・不安定狭心症の危険性が高い。
セレコキシブは、COX-1 選択的阻害剤である。
COX-1 選択的阻害剤は、胃腸障害・腎障害が少ない。
妊婦への投与は、積極的に行ってよい。
ニューキノロンと併用すると、けいれんが誘発される可能性がある。
■5/20 ②限範囲「抗菌薬」
問 29 次の①~③に当てはまる抗菌薬をあるだけ選べ(授業プリントベースで答えよ)。
①Cmax/MIC に依存する抗菌薬(濃度依存性殺菌作用を示し、長い持続効果をもつ)
②AUC/MIC に依存する抗菌薬(時間依存性殺菌作用を示し、長い持続効果をもつ)
③%T>MIC(TAM)に依存する抗菌薬(時間依存性殺菌作用を示し、短い持続効果をもつ)
a.
b.
c.
d.
e.
カルバペネム
アミノグリコシド
キノロン
クリンダマイシン
ペニシリン
f.
g.
h.
i.
j.
バンコマイシン
セフェム
マクロライド
モノバクタム
フルオロキノロン
問30 次の抗菌薬を、①1回投与量を増やすと効果が期待できるもの
②投与回数を増やすと効果が期待できるもの
a.
b.
c.
d.
e.
モノバクタム
アミノグリコシド
クラリスロマイシン
クリンダマイシン
ペニシリン
f.
g.
h.
i.
j.
k.
のどちらかに分類せよ。
バンコマイシン
セフェム
キノロン
カルバペネム
アムホテリシンB
テトラサイクリン
問 31 次の抗菌薬のうち、妊娠時に禁忌ではないものを2つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
ペニシリン・セフェム
アミノグリコシド
テトラサイクリン
クロラムフェニコール
マクロライド
次からは、抗菌薬の授業でやった小テストです。E2 の試験は、ここから6割出すそうです。しっかりやっ
ておきましょう。○×で答えてね。問題番号をミニマムドリル全体の通し番号と混同しないように気をつ
けてください。
7
8
■5/21 ①限範囲「自律神経作用薬」
ミニマム薬理の自律神経作用薬のとこをもう1回復習してください。過去問をみると、そんなに難しい
問題は出ていないようです。
問 32 次から非脱分極性筋弛緩薬を1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
スキサメトニウム
ダントロレン
ツボクラリン
フィゾスチグミン
スコポラミン
問 33 前立腺肥大に伴う排尿障害に用いられるα1 選択的遮断薬を1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
フェントラミン
プロプラノロール
プラゾシン
クロニジン
ドブタミン
問 34 赤ワイン及び熟成したチーズと MAO 阻害薬の相互作用の機序を述べよ。
問 35 重症筋無力症の診断に用いられる薬物を答えよ。
■5/21 ②限範囲「副作用の薬理学」
ここの範囲が一番予想しにくい範囲です。だって、副作用とかたくさんあるし・・・(汗)去年は、授
業プリント(7)~(9)の「併用による副作用(各論)」から結構出てますね。これ全部覚えたら、点取れるん
でしょうけど・・・(汗)薬物の併用時の相互作用の内容をしっかり見ておく必要がある問題になってま
す。まぁ、時間がある人はがっつりやってみてもいいかもしれません。とりあえず、他の範囲の方が点が
とりやすいので、そっちを先にやって、ここの範囲は一番最後に勉強するのをオススメします。うげーっ、
となるような問題ばかりですが、一応、問題も作ってみました。
問 36 妊娠時に投与しても比較的安全なものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
ワルファリン
カプトプリル
トルブタミド
ハロペリドール
副腎皮質ステロイド
9
問 37 併用禁忌でない組み合わせを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
ジアゼパム・・・・・・HIV プロテアーゼ阻害薬リトナビル
イミプラミン・・・・・MAO 阻害剤
クロルプロマジン・・・アドレナリン
カプトプリル・・・・・AN69 膜による透析
Ca 拮抗薬・・・・・・アンジオテンシン受容体拮抗薬
問 38 アスピリンと併用禁忌・注意でないものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
ワルファリン
経口抗糖尿病薬
メトトレキサート
バルプロ酸ナトリウム
ジアゼパム
問 39 フェニトインと併用禁忌・注意でないものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
カルバマゼピン
インスリン
リファンピシン
ワルファリン
フロセミド
問 40 抗精神病薬クロルプロマジン・ハロペリドールと併用禁忌・注意でないものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
アトロピン
リチウム
エピネフリン
シクロスポリン
ドンペリドン・メトクロプラミド
問 41 ジアゼパムと併用禁忌・注意でないものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
アルコール
シメチジン
オメプラゾール
ワルファリン
ダントロレン
問 42 三環系抗うつ薬イミプラミンと併用禁忌・注意でないものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
抗コリン薬
副腎皮質ステロイド
甲状腺製剤
抗精神病薬
β作動薬
10
問 43 リチウムと併用禁忌・注意でないものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
抗コリン薬
利尿薬
抗精神病薬
SSRI(フルボキサミン)
ACE 阻害薬
問 44 プロプラノロールと併用禁忌・注意でないものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
経口血糖降下薬
Ca 拮抗薬
シスプラチン
ジゴキシン
クロルプロマジン
問 45 チアジド(サイアザイド)系利尿薬フロセミドと併用禁忌・注意でないものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
アミノグリコシド
アスピリン
アマンタジン
副腎皮質ステロイド
経口抗糖尿病薬
問 46 Ca 拮抗薬ニフェジピンと併用禁忌・注意でないものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
ジゴキシン
HIV プロテアーゼ阻害薬リトナビル
タクロリムス・シクロスポリン
グレープフルーツジュース
フェノフィブラート
問 47 強心配糖体ジゴキシンと併用禁忌・注意でないものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
ジアゼパム
副腎皮質ステロイド
スピノロラクトン
解熱鎮痛薬
抗不整脈薬
問 48 ワルファリンの作用を増強する薬物ではないものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
オメプラゾール
ヘパリン
アスピリン
カルバマゼピン
シンバスタチン
11
問 49 スルフォニル系血糖降下薬トルブタミドの作用を増強する薬物ではないものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
プロベネシド
アスピリン
イソニアジド
ワルファリン
フェノフィブラート
■6/11 ①限範囲「消化器の薬理」
問 50 次のうち、H2 受容体拮抗薬と PPI(プロトンポンプインヒビター)を比較して、H2 受容体拮抗
薬の方があてはまるものには H、PPI の方があてはまるものには P を記入せよ。
①Nocturnal gastric acid breakthrough(NAB)の抑制効果がより大きいもの
②作用の発現のより早いもの
③胃潰瘍の第一選択としてより適切なもの
④分解酵素の遺伝子多型を考慮するもの
⑤食後の酸抑制効果がより大きいもの
⑥再発率がより高いもの
⑦医療コストがより高いもの
問 51 H2 受容体拮抗薬のシメチジン(商品名タガメット)との併用で、併用した薬の血中濃度が上がる
ものではないものを選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
ワーファリン
テオフィリン
ジアゼパム
副腎皮質ステロイド
カルバマゼピン
問 52 PPI との併用禁忌なものを1つ選べ。
a. アモキシシリン
b. クラリスロマイシン
c. アタザナビル
d. ニフェジピン
e.
L-DOPA
次から3問は、授業の小テスト+オリジナル選択肢で5択にした問題です。
問 53 偽膜性大腸炎について、正しいものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
原因菌は、Clostridium tetani である。
診断には、CD トキシン検出を行う。
内視鏡像は、発赤潰瘍を呈する。
透析患者などに多い。
治療は、クリンダマイシン、ペニシリン、セファロスポリンを投与する。
12
問 54 正しいものを1つ選べ。
a.
b.
c.
d.
e.
逆流性食道炎の治療の第一選択は、H2 ブロッカーである。
逆流性食道炎の診断においては、内視鏡での所見が必須である。
24 時間食道内 pHモニタリングで、pH3 以下の割合が 3%を越えれば、胃食道逆流症である。
プロスタグランジン製剤の副作用は、便秘である。
NSAIDs 潰瘍の予防には、PPI が有効である。
問 55 正しいものを1つ選べ。
a. COX-2 選択的阻害薬は、非選択的NSAIDs と比較して、消化管障害は少ないが、鎮痛効果は劣る。
b.
COX-2 選択的阻害薬は、非選択的NSAIDs と比較して、消化管障害は少ないが、心血管イベント
増加など非選択的NSAIDs にない副作用がある。
c. アスピリンは、心血管イベントをおよそ20%減少させる効果がある一方、消化管出血のリスクは2
0%増加させる。
d. H.pylori とNSAIDs の服用は、消化管出血のリスクを相乗的に増加させる。
<編集後期>
みなさん、問題解答お疲れ様です。今回は、臨床検査でたくさんほっと一息したし、テストまでに時間
が差し迫ってるし、何より僕が疲れたので、break time はなしになりました(汗)
一応、色々問題作ってみたものの、薬理のテストはほんとに読めないので、果たしてこの中からどれく
らい的中するのか、って感じです。まぁ、五嶋範囲以外は、そんなに傾向が変わらないことを祈りつつ、
勉強をしていくしかないですね。
臨床薬理は、ほんとに何やればいいか分からないから、Jacky 頼みだよ、と言ってくれた人もいて、嬉
しく思い、何とかがんばらねば!!と思って作ってみたのですが、果たしてその期待にどれだけ応えられ
たのは、定かではありません。
最終的にテストが終わってみないと分かりせんが、がんばって作ったので、みんなも頑張って勉強して
ください!
テストを乗り越えて、気持ちよく夏休みを迎えましょう♪
いつも通り、誤字・脱字・質問などは Jacky までよろしく!!じゃあね!
2009/7/5
13
ミニマムドリル④~臨床薬理~
解答・解説
Presented by Jacky
問 1 答え b,d,e,f 肝初回通過効果 first pass-effect
薬物によっては吸収された後,全身循環血中に到達す
る前に肝によって代謝され活性を失われることがある.
このとき吸収された薬物はすべて肝を通過するため,肝
初回通過効果と呼ばれる.直腸上部は,効果を受けるが,
口腔粘膜,肺,皮膚,注射部位,直腸中部・下部は効果
を受けない.よって、直腸内投与は、初回通過効果を受
けにくいが、全く受けないわけではない。
問 2 答え b
問 3 答え c,d,e
問 4 答え d
14
問 5 答え d
問 6 答え
d
15
問 7 答え c
問 8 答え a
薬物過敏症
・薬物不耐性:特定の薬剤に対する遺伝的代謝異常に基づく過剰量による薬理作用
・特異的体質:遺伝的に規定された酵素異状による過敏症
・薬物アレルギー
a. ○ 薬物過敏症は、免疫学的機序が関与していないものも含むため、アレルギー診断試験の陰性は、
その類の過敏症を否定する根拠とはなりえない。
b. × 主成分は同じでも、会社によって医薬品添加物が異なるため、それが原因でⅠ型アレルギーを起
こす可能性がある。
c. × 薬物過敏症は、免疫学的機序が関与していないものも含む。
d. × 皮膚障害が最も多い。次いで、発熱、肝障害の順。
e. × 自己免疫疾患保有者、Ⅰ型薬物アレルギー保有者、アトピー素因保有者では、薬物過敏症が起こ
りやすい。
問 9 答え e プラゾシンは、α1 選択的遮断薬。
Stevens-Johnson 症候群:急激な発症と皮膚粘膜以降部での病変、高熱が特徴。
→重症例は肝炎・関節炎・消化器症状・腎障害・意識障害・心筋炎
※死亡率 10%
■誘発する薬物■
・抗生物質:ペニシリン・ミノサイクリン・セフェム系(セフジル・セフテラムピボキシル・セフカベン
ピボキシル)
・抗痙攣薬:カルバマゼピン・ゾニサミド・フェニトイン・フェノバルビタール
・痛風治療薬:アロプリノール
・抗炎症薬:ジグロフェナク・メフェナム酸・ピロキシカム
・解熱鎮痛薬:サリチルアミド・アセトアミノフェノン・無水カフェイン
16
問 10 答え
e
a. ○ 代表的薬疹の1つ。
b. ○ 中毒性表皮壊死症(TEN:Toxic Epidermal necrosis)は、全身が広範囲にわたり赤くなり、全
身の 10%以上に火傷のような水疱、皮ふのはがれ、ただれなどが認められ、高熱(38℃以上)、皮ふや口
にできるぶつぶつ、目が赤くなるなどの症状を伴う重症の皮膚障害。死に至ることもある。
c. ○ Stevens-Johnson 症候群の重症型。帯状で、サルファ剤、ペニシリン、フェニトインなどで生じ
る。
d. ○ 有名な薬疹。服用する度に同一部位に薬疹が生じる。
e. × 常染色体優性遺伝で、脂漏部位に角化性丘疹が多発する。夏に憎悪。ビタミン A で治療。
問 11 答え
d
問 12 答え
a,e
イミプラミンは、3環系抗うつ薬。ハロペリドールは、急性期に用いる。
a. ○ 悪性症候群は、高熱、発汗、振戦、頻脈等の症状を特徴とし、抗精神薬を使用する際には常に考
慮すべき重大な副作用です。
とくに、抗精神病薬・抗うつ薬の投与中・増量時には要注意です。
また、抗パーキンソン病薬を継続して使用している際の急激な中止・減量でも悪性症候群の起こる場合が
あります。悪性症候群はまれですが、放置すると生命に関わることもあるため、十分に注意を要する副作
用といえます。原因のハッキリしない発熱があった場合には、悪性症候群を念頭に置く必要があります。
典型的なものでは以下の症状が見られます。
発熱(微熱で始まることもあるが、大抵は 38-40℃に至る高熱)
発汗
流涎(よだれを流す)
言語・嚥下障害
頻脈(脈が速くなる)
無動・緘黙(身動きしない、しゃべらない)
・意識障害
筋硬直・振戦(筋肉に力が入り、ふるえる)
脱水症状・栄養障害・呼吸障害・循環障害・腎不全等を併発すると死に至ることもあります。
治療の基本は原因薬剤の中止、または、再開(抗パーキンソン病薬の場合)です。
ついで、水分・栄養補給をはかることと、ダントロレン等の治療薬の投与です。
重症な場合には集中治療室等の利用が必要となることもあります。
b. × 抗精神病薬は、D2 遮断薬。統合失調症の陽性症状に効果がある。
c. × 抗うつ薬の薬理効果は、一般的に1~2週間ほどで現れる。
d. × ある抗うつ薬で副作用が現れた場合、急に中止すると、受容体の変化が追いつかず、不安、嘔吐、
気分の動揺などが起こることがある。そのため、別の抗うつ薬への変更は、交差漸減(少しずつ古いもの
を減らし、少しずつ新しいものを増やす)する必要がある。。
e. ○ 他に、血中濃度のモニタリングが必要なものとして、ジキタリス、テオフィリン、抗てんかん薬,
アミノ配糖体類,免疫抑制剤(シクロスポリン,タクロリムス,メトトレキサート)、バンコマイシン,抗不整
脈薬,サリチル酸系製剤,ハロペリドール,ブロムペリドール,アセトアミノフェン,アルコールなどがある。
f. × 抗認知症薬ドネペジルは、AChを分解する AChエステラーゼを阻害することで、シナプスに大
量の AChを留め、AChの作用を亢進させる。
17
問 13 答え
(1)(2)
問 14 答え
b、c
a.
b.
c.
d.
e.
ループ利尿薬(フロセミド)――――――――太いヘンレループ上行脚の Na-K-2Cl 共輸送体の阻害
アミロライド―――――――――――――――アミロライド感受性 Na チャネル(ENaC)の遮断
サイアザイド系利尿薬―――――――――――遠位曲尿細管 Na-Cl 共輸送体の阻害
スピロノラクトン(K 保持性利尿薬)――――アルドステロン受容体の拮抗
イソソルビド・マンニトール・グリセリン――浸透圧利尿
問 15 答え a,b
a. フロセミド:ループ利尿薬→太いヘンレループ上行脚 Na-K-2Cl 共輸送体の阻害→間質に K が入って
こない→低 K 血症
b. サイアザイド系利尿薬→遠位曲尿細管 Na-Cl 共輸送体の阻害→大量の Na が管腔内を流れる→アルド
ステロン作動性ポンプがフル回転→K 排泄↑→低 K 血症
c. アセタゾラミド:炭酸脱水素酵素阻害薬→HCO3-再吸収と H+排泄の抑制→Na 再吸収と H+排泄のポ
ンプ抑制→尿細管管腔
d. スピロノラクトン:抗アルドステロン薬→Na 再吸収と K 排泄の抑制→高 K 血症
e. マンニトール:浸透圧利尿薬
問 16 答え b
a. × ループ利尿薬は、低 K 血症を来たすことがあるため、ジキタリス製剤による副作用を増強するこ
とがある。ジキタリスは、細胞外に 3 個の Na を排出、細胞内に 2 個の K を取り込む Na-K ATPase を阻
害する作用を持つが、ループ利尿薬により低 K 血症になると、細胞外の K が少なくなるので、Na-K ATPase
の働きが下がり、ジキタリスの作用を増強することになる。
b. ○ シルデナフィルは、cGMP を分解する PDE5 を阻害する作用を持ち、cGMP 量を増加させ、血管
平滑筋を弛緩させることで、陰茎海綿体への血流を増加させる勃起不全治療薬として用いられる。ANP
又は BNP は、受容体に結合すると、グアニル酸シクラーゼが活性化し、GTP→cGMP の反応を触媒して、
cGMP 量を増加させる。血管拡張作用を持つ。
18
c. × マンニトール・グリセリンは、副作用として細胞外液を増加させ、うっ血性心不全をきたすこと
がる。
d. スピロノラクタンは、エストロゲン受容体の部分刺激薬でもあるため、副作用として女性化乳房(男
性)、月経不順(女性)がある。
e. トリアムテレンは、Na 透過性↓→過分極→K の駆動力↓→K が管腔に流出しにくくなる→高 K 血症
をきたすことがある。
問 17 答え c 炭酸脱水素酵素阻害剤のアセタゾラミド。眼房水の産生には、炭酸脱水素酵素が不可欠
なので、それを阻害すると、眼房水の産生が低下し、眼圧が下がるため、緑内障の治療に用いられる。
問 18 答え
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
e 過去問に出てたので、こーゆー系の問題を作ってみましたが、実際どうなんだろう?
末梢性鎮咳薬・・・・・・・ベンゾナテート。
麻薬拮抗薬・・・・・・・・ナロキソン、レバロルファン。末梢性呼吸刺激薬=ドキサプラム。
気道粘液修復薬・・・・・・カルボシステイン。気道分泌促進薬=ブロムヘキシン
気道潤滑薬・・・・・・・・アンブロキソール
中枢性鎮咳薬(麻薬性)・・・コデイン
問 19 答え
a、e
a. ○
b. × アドレナリン作用薬は、β2受容体に作用することにより、気管支を拡張させる。
c. × ロイコトリエン拮抗薬は、発作時には効かず、喘息管理薬として用いられる。
d. × 喘息治療薬の中で、血中濃度をモニターする必要があるのは、テオフィリンである。他に、血中
濃度のモニタリングが必要なものとして、ジキタリス、リチウム、抗てんかん薬,アミノ配糖体類,免疫抑
制剤(シクロスポリン,タクロリムス,メトトレキサート)、バンコマイシン,抗不整脈薬,サリチル酸系製剤,
ハロペリドール,ブロムペリドール,アセトアミノフェン,アルコールなどがある。
e. ○
問 20 答え
a,b,d いずれも重要。シスプラチンは白金製剤の1つ。
問 21 答え
d
a. × メトトレキセートは、葉酸代謝拮抗薬である。トポイソメラーゼⅠ阻害薬には、イリノテカン、
イポテカンがある。
b. カルボプラチンは、白金製剤である。微小管阻害薬には、ビンクリスチン、パクリタキセル(タキソ
ール)、ドセタキセル(タキソテール)がある。
c. パクリタキセルは、微小管阻害薬である。
d. フルオロウラシルは、ピリミジン代謝拮抗薬(ウラシル誘導体)である。
e. シクロフォスファミドは、アルキル化薬である。シクロフォスファミドは、毒ガス(マスタードガス)
を改良して作られた抗がん剤である。エストロゲン受容体拮抗薬は、タモキシフェンである。
19
問 22 答え
d 「~nib」が飲み薬、「~mab」が点滴薬
a. Rituximab・・・・抗 CD20 モノクローナル抗体、点滴薬、B 細胞性悪性リンパ腫に有効。標準的治
療である CHOP と組み合わせる R-CHOP 療法が有名。抗 CD22 モノクローナル抗体=inotuzumab、抗
CD33 モノクローナル抗体=gemtuzumab。
b. Imatinib(Gleevec)・・・・・BCR/ABL チロシンキナーゼ阻害薬、飲み薬、フィラデルフィア染色体
t(9;22)をもつ白血病(CML など)、消化管間葉性腫瘍(GIST)に有効。急性骨髄性白血病(AML)の
M3 では、t(15;17)が起こり、PML/RARαというキメラ遺伝子ができる。治療は、ご存知ビタミン A 誘導
体の ATRA.
c. Trasutuzumab(ハーセプチン)
・・・抗 HER2 受容体モノクローナル抗体、点滴薬、HER2 受容体を
過剰発現している乳癌に有効。
d. cetuximab・・・・・抗 EGF 受容体モノクローナル抗体、点滴薬
e. Gefitinib(Iressa)・・・・・・抗 EGF 受容体モノクローナル抗体、飲み薬、肺癌の進行非小細胞癌に
有効。東洋人、女性、非喫煙者、腺癌ではゲフィチニブが腫瘍縮小効果を示す割合が高い。抗 VEGF モノ
クローナル抗体=Bevacizumab。
問 23 答え
c
(1) ○ 劇薬であるものもあります。
(2) × G0 期は、休止期なので細胞周期は停止している状態。抗癌剤の効果はない。
(3) × 抗癌剤は、毒薬・劇薬です。それはつまり、治療域が狭いことを意味します。
(4) ○ 抗癌剤は、細胞分裂が盛んな、しばしば再生を繰り返す細胞を標的とします。よって、消化管の
粘膜細胞、骨髄(赤血球、顆粒球、血小板)、毛髪毛包細胞、癌細胞が標的となります。
(5) ○ 胡散臭いのもあるよね。なめくじなんか飲みたくないし(汗)
代替医療とは、「通常医療の代わりに用いられる医療」という意味が込められた用語である。代替医療
は「補完医療」「相補医療」とも呼ばれる。具体的には、中国の漢方薬や鍼灸、日本の指圧や柔道整復、
インドのアーユルヴェーダのような伝統医学、また、ホメオパシー、マッサージ、オステオパシー、アロ
マセラピーやカイロプラクティックのような欧米にルーツをもつ手技療法、さらに各種療術、民間療法や
宗教的なヒーリングまで、基本的に薬品投与や外科手術に頼らず、自然治癒力を促進させるような体系の
ありとあらゆる治療法が含まれる。
これらの中には鍼灸・推拿・漢方のように長い歴史を持ち、経験的に医療効果の見込め、最近では科学
的実験・調査にとってその効用が確認された療法もある。しかし、針灸のように効果が確認されてもその
仕組みはいまだ解明されていないもの。また、これらの医療ではいまだにしばしば科学範囲外の迷信的な
諸前提(気、経絡など)を何らかの形で含むものが多い。また一方で、実際に臨床試験において偽薬的効
果しか見られない治療法も存在し、代替医療内でも臨床試験によって効果が証明されたものとされないも
のの区分けが存在する。
20
問 24 答え
a
(1) × 5FU はピリミジン代謝拮抗薬であり、DNA 合成を阻害するため、DNA を合成している S 期の
細胞に効果を表す。
(2) × イリノテカンはトポイソメラーゼⅠ阻害薬である。植物アルカロイドに属し、微小管を阻害する
のは、ビンクリスチンなどのビンカアルカロイド、パクリタキセル(タキソール)やドセタキセル(タキ
ソテール)などタキサンである。
(3) × パクリタキセル(タキソール)とドセタキセル(タキソテール)は、ともに微小管阻害作用をも
ち、構造式は類似しているが、薬物動態、投与量、副作用などその特徴は異なる。
同じタキサン系抗癌剤にタキソール、タキソテールという類似名称の薬剤が存在することから、処方間
違え等による事故がたびたび報告されている。タキソールは、投与量上限が 210mg/m2 で、タキソテール
は、70mg/m2 なので、タキソテールの方がタキソールより3倍強い薬であるといえる。ここで、タキソ
ール(投与量上限が 210mg/m2)を投与するところでタキソテール(同 70mg/m2)を投与してしまうと、
タキソテールが通常の 3 倍量投与される事となり致命的な結果を招く恐れがあり、実際死亡に至った事例
もある。そのため多くの医療機関では取り違え防止のために処方に一般名を併記したり、一般名のみとす
るなどの対策を採っている。また販売各社も外箱やバイアルのラベルに一般名を販売名より大きく表示す
るといった対応を行っている。
ほんとに似たような名前の薬はやめてほしいですよね。みなさんも将来は十分に気をつけましょう。じ
ゃないと、クビ飛んじゃいますよ!医師生命一環の終わりです。
(4)
○「~nib」が飲み薬、「~mab」が点滴薬。
ゲフィチニブは、EGF receptor のチロシンキナーゼ阻害薬で飲み薬である。
(5) ○ トラスツマブは、HER2 receptor に対するモノクローナル抗体で点滴薬である。
問 25 答え
a
a. × 乳癌は、エストロゲン依存性に増殖するので、エストロゲンアナログを投与すると悪化する恐れ
がある。よって、ここはエストロゲン受容体拮抗薬(タモキシフェン)を使おう!
b. ○ 通常、視床下部からの LH-RH 分泌は連続的に生じるのではなく、波状的に起こる。この波状リ
ズムの中で、LH-RH 分泌が増加したときに、下垂体から FSH や LH が分泌され、性腺ステロイドホルモ
ンが産生・放出される。ところが、視床下部 LH-RH 濃度を常に高いままにする、LH-RH 受容体が減少
し(ダウンレギュレーション)、FSH や LH は放出されなくなり、その結果性ホルモンの産生は激減する。
同様に、LH-RH アナログ(アゴニスト)の濃度を保つと、これと同じことが起こり、性ホルモンの産生
は激減する。男性では去勢したときと同じレベル、女性では閉経後と同じレベルにまでさがる。
c. ○ アロマターゼ阻害剤は、アンドロゲンをエストロゲンにするアロマターゼを阻害し、エストロゲ
ンのレベルを下げる。
d. ○ 男性乳癌では、アンドロゲン依存性に増殖するタイプがあるため、抗アンドロゲン剤が使われる
ことがある。
e. ○ エストロゲンを産生・分泌している卵巣を摘出すれば、エストロゲンのレベルは下がる。
問 26 答え
e
a. Na 再吸収↑→高血圧
b. リン脂質をアラキドン酸への代謝阻害→アラキドン酸から COX により産生される PG↓→これが胃壁
で起こると、胃酸分泌を抑制する PG↓→胃酸分泌↑→消化性潰瘍
c. 蛋白異化↑→成長抑制
d. 腸管と尿細管における Ca 吸収抑制と骨芽細胞抑制→骨粗鬆症
21
問 27 答え b これらの副作用は、コルチゾルの作用を考えて、例えば Na 再吸収↑→高血圧のように
単純に考えることができない。ステロイドの副作用には、機序が不明なものもある。従って、暗記するし
かないものもある。
問 28 答え a, e
a. ○ COX-2 選択的阻害剤では、心筋梗塞・脳梗塞・不安定狭心症の危険性が高い。COX-1 で阻害さ
れる血小板凝集が抑制されないため、と考えられている。
b. × セレコキシブは、COX-2 選択的阻害剤である。
c. × COX-2 選択的阻害剤は、胃腸障害・腎障害が少ない。これは、COX-2 が炎症組織や腫瘍組織で多
く発現されているため、正常組織にはあまり影響を及ぼさないためである。COX-1 は、腎や胃粘膜にも発
現しているため、胃腸障害・腎障害を起こしやすい。
d. × 妊婦への投与は、基本的には投与しないことが望ましい。特に、インドメタシンは禁忌!である。
妊娠後期に使用すると、胎児の動脈管を早期に閉鎖する可能性があるためである(PGE2・PGI2 で開いて
いる動脈管を NSAIDs が PG 生成抑制により起こしてしまう)。アセトアミノフェンは、比較的安全性が
高い。
e. ○ NSAIDs(特にケトプロフェン、ザルトプロフェン)とニューキノロンを併用すると、けいれん
が誘発される可能性がある。過去の CBT に出てたので、選択肢に入れてみました。もちろん授業プリン
トにも書いてあるよ。
問 29 答え ①b ②c、f、h ③a、d、e、g、i
問30 答え ①b,c,f,h,j,k ②a,d,e,g.i ①はCmax/MICかAUC/MICの抗菌薬を、②は%T>MICの抗菌薬
を選べばよい。
①Cmax/MICに依存する抗菌薬:濃度依存性殺菌作用と長い持続効果
Cmax/MIC=点滴静注終了後のピーク血中濃度とMICとの比(MIC濃度の何倍か)
■アミノグリコシド系、フルオロキノロン
Cmaxが高ければいいので、1日1回投与します。そこで1回にたくさん投与すればいいです。つまり、1日投
与量または1回投与量を増やすのがよい。
②AUC/MICに依存する抗菌薬:時間依存性殺菌作用と長い持続効果
AUC/MIC=血中濃度‐時間曲線下面積とMICとの比(総量がMICの何倍か)
■キノロン、ケトライド、マクロライド、バンコマイシン、リネゾイド
MICのラインより上の部分の面積を増やしてやる必要があります。これは、回数を増やすのも手では
ありますが、1回投与量を増やしてやるほうが効率的です。結論として、1日投与量が重要。
③%T>MIC(TAM)に依存する抗菌薬:時間依存性殺菌作用と短い持続効果
%T>MIC=血中濃度がMICを越えている時間が投与間隔に占める割合
(MIC以上の濃度を保った時間の長さ)
■βラクタム系(ペニシリン系、セフェム系、カルバペネム系、モノバクタム系)、クリンダマイシン(リン
コマイシン系の中の1つ)
MICより上にある時間を長くしてやればよいです。一日に何回も投与、つまり投与回数を増やすのが良い。
要は、分割投与が大切。
22
※プリントでは、①~③は上記のような種類の抗菌薬が分類されていますが、実際には濃度依存性と時間
依存性の中間に位置するような抗菌薬もあり、①なのか②なのか微妙なものもあります。テスト対策には、
プリントに載っているのを覚えるのが良いかと思いますが、「抗菌薬使用のガイドライン」では、次のよ
うになっています。
PK/PD パロメータ
抗菌効果
抗菌・真菌薬
AUC/MIC
または
Cmax/MIC
濃度依存性殺菌効果と
長い持続効果
→1 日投与量 or1回投与量が重要
アミノグリコシド系
キノロン系
アムホテリシンB(抗真菌薬)
ケトライド
AUC/MIC
時間依存性殺菌効果と
長い持続効果
マクロライド系
(アジスロマイシン
クラリスロマイシン)
テトラサイクリン系
グリコペプチド系
(バンコマイシン)
フルコナゾール(抗真菌薬)
ストレプトグラミン
→1日投与量が重要
Time above MIC
時間依存性殺菌効果と
短い持続効果
βラクタム系
(ペニシリン系
セフェム系
→分割投与が重要
カルバペネム系
モノバクタム系)
フルシトシン(抗真菌薬)
■ケトライド系:マクロライド系薬の代表であるエリスロマイシン(EM)の主要構成成分であるクラデ
ィノースと呼ばれる糖鎖の代わりに 8 位にケトン基があることからケトライドと呼ばれる(要は、マクロ
ライド系の親戚です)。ケトライド系の1つであるテリスロマイシンは現在市販されているマクロライド
系薬とは異なった蛋白合成阻害作用や殺菌作用を発揮し、クラリスロマイシン(CAM)やアジスロマイシ
ン(AZM)耐性菌に対しても強い抗菌活性を示す。
問 31 答え
a,e
a. ○ セフェムは、他の薬剤より経胎盤性移行に優れ、前期破水時の羊水感染などにも用いる。
b. × ストレプトマイシン、カナマイシンは、妊娠初期に使用すると、新生児の第8脳神経(聴神経)
障害を起こすので、禁忌。腎障害もある。
c. × テトラサイクリンは、胎児骨組織沈着、歯牙黄色沈着、先天性白内障を起こすので、禁忌。
d. × クロラムフェニコールは、胎児死亡増加、Gray baby 症候群を起こすので、禁忌。Gray baby 症
候群(新生児灰白症候群)とは、肌が白く見え、急性循環不全を伴う症候群。ちなみに、クロラムフェニ
コールの第一選択は、腸チフス、パラチフス、サルモネラ感染症である。
e. ○ 低毒性であり、妊産婦の梅毒、淋病、クラミジア治療に用いる。
23
抗菌薬の薬理 授業小テスト 解答・解説
問1 ○ 前の問題の解説参照。
問2 ○ 同上
問3 × 同上
問4 × 同上
問5 ○ まずは、広域の強い抗菌薬を用いて、菌が同定できてからスペクトルの狭いものを使う。
問6 × メチシリン感受性か分からないときは、バンコマイシンを使う。第1,2世代セフェムは、中
枢・髄液移行性(-)なので、髄膜炎には無効。欧米では、メチシリンが第一選択だが、日本では承認さ
れていないので、日本では欧米で第三選択の第3世代セフェムを用いる。
問7 × カルバペネムはβラクタム系であり、βラクタム系は、前立腺移行(-)のため、×。慢性前
立腺炎では、アンピシリン(ABPC)+ゲンタマイシン(GM)(アミノグリコシド系)か、ST 合剤か、
キノロン系。
問8 ○ ペニシリン系は、細胞壁合成阻害作用なので、細胞壁を持たないリケッチア、クラミジア、マ
イコプラズマなどには無効。
問9 ○
問10 ○
問11 ○
問12 × リステリアは、G(-)桿菌。
問13 ○ 緑膿菌用ペニシリンは、ペントシリン。
問14 ○
問15 × 黄色ブドウ球菌は、第一世代セフェム(セファゾリン)が第一選択。ペニシリンには、耐性
ができている。
問16 × 第1~4世代まで腸炎球菌は無効。
問17 ○ 第1~4世代までリステリア菌は無効。
問18 ○ 第一世代セフェム系のセファゾリンは、メチシリン感受性ブドウ球菌、大腸菌(感受性があ
れば)、クレブシエラ、インフルエンザ桿菌が第一選択。
問19 ○
問20 ○
問21 ○ 第3世代セフェム系セフトリアキソン(CTRX)は、肺炎球菌、淋菌、髄膜炎のエンピリッ
ク治療が第一選択。エンピリック療法とは、原因微生物が決定される前に治療を行うこと。細菌性感染症
の治療は起炎菌を特定し、その菌に効果を持つことが明らかな抗菌薬の投与が原則となる。しかし、現実
の臨床の場では原因菌を固定してから治療をはじめるのでは手遅れになる場合があるため、患者さんの年
齢、症状の出方、レントゲンや血液検査所見から、原因菌を推定して抗生剤を選択することが多い。この
ような医師の経験にもとづく治療法のことを指す。ちなみに、empiric は経験、検討を指す言葉。
問22 × 第3世代セフェム系セフタジジム(CAZ)は、緑膿菌感染症の第一選択の1つである。G(+)
球菌には無効。
問23 ○ シナジー効果(相乗効果)とは、複数の抗菌薬を併用した場合に足し算での効果以上の効果
を得ることをいいます。
例えば、レンサ球菌に対して効果が期待できないゲンタマイシンをペニシリン系抗菌薬を併用すると、
ペニシリン系単剤使用時よりも高い効果が得られることがあります。
また腸球菌感染症にはアミノグリコシド系抗菌薬と β ラクタム系抗菌薬の相乗効果を利用した治療が重
要で、特に心内膜炎に対してはアンピシリンとゲンタマイシンを長期間にわたり併用することがよくあり
ます。
同様に重症緑膿菌感染症に対してもアミノグリコシド系抗菌薬がよく併用されます。
眼化学療法字に起こることがある発熱性好中球減少症では、緑膿菌が原因菌であることが多く、年齢、基
礎疾患などからハイリスク患者と判定されれば必ずアミノグリコシド系抗菌薬+抗緑膿菌活性を持つ抗菌
薬の併用となります。
24
まとめ
■ペニシリン G+ゲンタマイシン→連鎖球菌感染症
(βラクタム系)+(アミノグリコシド系)
■アンピシリン+ゲンタマイシン→腸炎球菌感染症
(βラクタム系)+(アミノグリコシド系)
■ペントシリン+ゲンタマイシン→緑膿菌感染症
(緑膿菌用ペニシリン)+(アミノグリコシド系)
問24 ○ テトラサイクリン系は、「テントを張ったらマリコを暗闇に」で覚える(by Question Bank)。
「テント(テトラサイクリン)を張ったらマ(マイコプラズマ)リ(リケッチア)コ(コレラ)を(オウ
ム病)暗(クラミジア)闇に」
問25 ○
問26 ○ ESBL とは、基質特異性拡張型 β ラクタマーゼ(extended-spectrum β-lactamase)の略称
で、ペニシリンなどの β ラクタム環を持つ抗生物質を分解する酵素である。この ESBL は、 Klebsiella
pneumoniae や Escherichia coli などが保有する伝達性プラスミド(R プラスミド)上にコードされてい
る β ラクタマーゼ産生遺伝子(TEM 型、SHV 型)が、突然変異により分解可能な薬剤の種類を広げ、第
三世代のセフェム系(CTX,CAZ 等)をも分解する β ラクタマーゼを産生するようになったもので、この β
ラクタマーゼが基質特異拡張型 β ラクタマーゼ(ESBL)と呼ばれている。
問27
○ βラクタマーゼの分類
Ambler の分類
Class A:ペニシリナーゼ。プラスミド性。
ペニシリン系を分解するが、
基本的にはセファロスポリン系は分解できない(基質特異性が狭い)。
β-ラクタマーゼ阻害薬による阻害を受ける。
Class B:メタロ β-ラクタマーゼ(カルバペネマーゼ)。プラスミド性。
カルバペネム系を含むほとんど全ての β-ラクタム薬を分解する。
β-ラクタマーゼ阻害薬をも分解するため、その阻害を全く受けない。
最も危険なβラクタマーゼ。
Class C:セファロスポリナーゼ。本来は染色体性であり菌種に特異的。
通常はセファマイシン系は分解できない。
β-ラクタマーゼ阻害薬による阻害を受けにくい。
Class D:オキサシリン系を分解する。プラスミド性。
※セフェム系は、セファロスポリン、セファマイシン、オキサセフェムの総称。
セファロスポリナーゼを産生する菌:セラチア、緑膿菌
問28 × MRSA は、ペニシリンやセファロスポリンが結合できないように変異した PBP(Penicillin
Binding Protein)を産生して耐性を誘導する。PBP は、細胞壁のペプチドグリカン合成に関与する。
問29 × PBP の変異による耐性
問30 ○
25
問 32 答え c
a. × 脱分極性筋弛緩薬である。副作用に悪性高熱症が有名。
b. × 骨格筋筋小胞体にあるリアノジン受容体に作用して、小胞体からの Ca 遊離を抑制する。悪性高
熱症や悪性症候群など、骨格筋の細胞内 Ca 遊離の病的亢進時に用いられる。
c. ○ 競合的ニコチン型 ACh 受容体遮断薬である。
d. × 可塑性コリンエステラーゼ阻害薬である。
e. × ムスカリン型 ACh 受容体遮断薬である。
問 33
a. ×
b. ×
c. ○
d. ×
e. ×
答え c
α非選択的遮断薬
β非選択的遮断薬
α1 選択的遮断薬
α2 選択的刺激薬
β1 選択的刺激薬
問 34 答え 赤ワインとチーズに含まれるチラミンは、シナプス小胞から NA を追い出し遊離させる。
MAO 阻害薬は、NA を分解する MAO(モノアミンオキシダーゼ)を阻害する薬物である。よって、赤ワ
イン及び熟成したチーズと MAO 阻害薬を併用すると、シナプス間隙に大量の NA が溜まり、高血圧発作
を起こすことがある。
問 35 答え エドロフォニウム 短時間作用型の ACh エステラーゼ阻害剤のエドロフォニウムを用いる。
治療には、長時間型のフィゾスチグミンやネオスチグミンを用いる。
問 36 答え e 副腎皮質ステロイドは、胎児への影響は少なく、比較的安全な薬剤。特にプレドニゾロ
ンは胎盤通過性が低い。膠原病領域では、プレドニゾロン 20mg/dl 以下なら妊娠可能とすることが多い。
残りの選択肢は、全て妊娠時には禁忌である!
ワルファリン=ビタミン K 代謝拮抗作用のクマリン系抗凝固薬。カプトプリル=ACE 阻害剤。
トルブタミド=経口血糖下降薬の SU 薬。ハロペリドール=D2 遮断の抗精神病薬。
※ACE 阻害剤やアンジオテンシン受容体拮抗薬など「アンジオテンシン~」系の薬は、全部催奇形性があ
るので、禁忌だ、って産科で言っていました。
問 37 答え e
・・・HIV プロテアーゼ阻害薬リトナビル
a. 併用禁忌ジアゼパム(抗不安薬:GABAA 受容体に結合)
チトクロム P450 に対する競合的阻害によりジアゼパムの血中濃度↑↑、過度の鎮静・呼吸抑制の恐れ
b.
併用禁忌イミプラミン(三環系抗うつ薬:アミンの再取り込み阻害)・・・・・
・・・・・MAO 阻害剤(アミンを分解する MAO の阻害)
併用により、シナプス間隙のアミン濃度↑↑、発汗、不穏、異常高熱、昏睡の恐れあり
c.
併用禁忌クロルプロマジン(抗精神病薬)・・・アドレナリン
アドレナリンはアドレナリン作動性 α、β-受容体の刺激剤であり、抗精神病薬の α-受容体遮断作用に
より、β-受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強される。
d.
併用禁忌カプトプリル(ACE 阻害剤)・・・・・AN69 膜による透析
陰性に荷電した AN69 によりブラジキニンの産生が刺激される。さらに ACE 阻害剤が、ブラジキニ
ンの代謝を抑制するため、ブラジキニンの血中濃度が上昇し、アナフィラキシー様反応を誘発すると考え
られている。
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e.
・・・アンジオテンシン受容体拮抗薬(ロサルタンなど)
併用可能 Ca 拮抗薬(ニフェジピンなど)
高血圧の併用療法として用いられる。
問 38 答え e すいません。各相互作用、副作用は、全部書ききれないので、詳細は、授業プリント(7)~(9)
の「併用による副作用(各論)」参照。できれば、相互作用の内容をしっかりと見ておいてください。
問 39 答え
e 詳細は、授業プリント(7)~(9)の「併用による副作用(各論)」参照。
問 40 答え
d 詳細は、授業プリント(7)~(9)の「併用による副作用(各論)」参照。
問 41 答え
d 詳細は、授業プリント(7)~(9)の「併用による副作用(各論)」参照。
問 42 答え b 甲状腺製剤は、抗うつ作用および副作用を増大させるので、併用禁忌。他の詳細は、授
業プリント(7)~(9)の「併用による副作用(各論)
」参照。
問 43 答え
a 詳細は、授業プリント(7)~(9)の「併用による副作用(各論)」参照。
問 44 答え
c
問 45 答え
c 詳細は、授業プリント(7)~(9)の「併用による副作用(各論)」参照。
問 46 答え
e 詳細は、授業プリント(7)~(9)の「併用による副作用(各論)」参照。
問 47 答え
a 詳細は、授業プリント(7)~(9)の「併用による副作用(各論)」参照。
詳細は、授業プリント(7)~(9)の「併用による副作用(各論)」参照。
問 48 答え d d はワルファリンの作用を減弱する薬物。詳細は、授業プリント(7)~(9)の「併用による
副作用(各論)」参照。
問 49 答え c c は、スルフォニル系血糖降下薬トルブタミドの作用を減弱する薬物。詳細は、授業プ
リント(7)~(9)の「併用による副作用(各論)」参照。
問 50 答え ①H ②H ③P ④P ⑤P ⑥H ⑦P
①Nocturnal gastric acid breakthrough(NAB)とは、PPI 投与中にも関わらず夜間に胃内の pHが下降し、
pH4 以下が1時間以上続く状態。
④CYP2C19 というチトクローム P450 の一種が、PPI 特にオメプラゾールの代謝に大きく関係する。
問 51 答え d
H2 受容体拮抗薬のシメチジン(商品名タガメット)との併用で、併用した薬の血中濃度が上がるもの
「副作用の薬理学」授業プリント(7)~(9)の「併用による副作用(各論)
」にも載ってます。
●クマリン系抗凝血剤:ワルファリン
●ベンゾジアゼピン系薬剤:ジアゼパム、トリアゾラム、ミタゾラム、クロルジアゼポキシド、アルプラ
ゾラム、フルトプラゼパム、フルラゼパム
●抗てんかん剤:フェニトイン、カルパマゼピン、バルプロ酸ナトリウム
●三環系抗うつ剤:イミプラミン、デシプラミン
●β-遮断剤:プロプラノロール、メトプロロール、ラベタロール
●カルシウム拮抗剤:ニフェジピン
●抗不整脈剤:リドカイン
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●キサンチン系薬剤:テオフィリン、アミノフィリン
●プロカインアミド
●エリスロマイシン
●カルシウム拮抗剤:ニソルジピン、ニトレンジピン、ニルバジピン、フェロジピン、ジルチアゼム
問 52 答え c CYP2C19 の代謝の影響を受けるため、遺伝子多型によって、HIV 治療薬アタザナビル
の効果を減弱しうる。劇症肝炎の恐れがあるため、併用禁忌。PPI+アモキシシリン+クラリスロマイシ
ンは、ピロリ菌除菌療法の3剤併用療法である。
問 53 答え
b
a. × Clostridium difficile である。Clostridium tetani は、破傷風菌。
b. ○ CD トキシンである toxinA、B の検出を行う。toxinA に対するラテックス凝集反応を行う。CD
トキシンの CD は、おそらく Clostridium Difficile の頭文字ではないかと。
c. × 内視鏡像は、黄色または白色調の丘状の隆起を呈する偽膜である。
d. × 主にクリンダマイシン、広域ペニシリン、セファロスポリンの抗生物質投与中または後の人に見
られる。
e. × 治療は、バンコマイシンかメトロニダゾール。
問 54 答え
e
a. × 逆流性食道炎の治療の第一選択は、PPI である。
b. × 内視鏡所見が見られない逆流性食道炎もある(50%)
c. × 24 時間食道内 pHモニタリングで、pH4以下の割合が4%を越えれば、胃食道逆流症である。
d. × プロスタグランジンには、以下のような種類がある。
血小板凝集
血管・気管支
痛み
拡張
発痛
PGE2
拡張
発痛
PGF2α
収縮
PGD2
抑制
PGI2
抑制
TXA2
促進
発熱
子宮
発熱
収縮
収縮
収縮
それぞれ、血小板凝集が抑制されすぎると、出血傾向になったり、子宮収縮が強すぎると、過強陣痛、子
宮破裂、頚管裂傷、胎児仮死になることがある。他に、嘔気、嘔吐、下痢、顔面潮紅、胸部不快感などの
副作用が5%未満にあるが、便秘はない。
e. ○
問 55 答え
b
a. × 鎮痛効果は劣らない。
b. ○
c. × 消化管出血のリスクは約2~7倍増加!
d. × H.pylori とNSAIDs の服用は、消化管出血のリスクを相加的に増加させる。
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