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最新のトピックス
第 34 回
日本熱傷学会総会・学術集会 記録集
bFGF製剤をめぐる
最新のトピックス
― 熱傷創治療における新たな展望 ―
2008 年 6 月 28 日(土)・29 日(日)
名古屋国際会議場
bFGF(basic fibroblast growth factor)製剤(一般名:トラフェルミン)
は,血管新生作用,肉芽形成
促進作用及び上皮形成促進作用を有する創傷治癒促進剤であり,近年では褥瘡や皮膚潰瘍のみなら
ず,熱傷創に対する臨床報告が相次いでいる。
こうした状況のもと,第34回日本熱傷学会総会・学術集会では,新鮮Ⅱ度熱傷,乳幼児熱傷,低
温熱傷創に対する使用経験など,bFGF製剤の有用性に関する報告が注目された。そこで,同学会
の報告からbFGF製剤の熱傷に対する有用性を示した最新知見を紹介する。
セッション2 bFGF
一般演題10
深達性Ⅱ度熱傷創に対するbFGF製剤外用療法の有用性 ―上皮化期間の検討―
日本大学形成外科系形成外科学分野 磯野伸雄 先生
セッション2 bFGF
一般演題11
新鮮Ⅱ度熱傷に対するbFGF製剤の使用経験
(zone of stasisを救済できるか?)
日本大学形成外科系形成外科学分野 栗原幸司 先生
セッション2 bFGF
一般演題12
乳幼児熱傷患者に対するbFGF製剤投与の有用性の検討
医療法人厚生堂長崎病院皮膚科 身原京美 先生
セッション2 bFGF
一般演題14
低温熱傷創に対するbFGF製剤の使用検討
佐賀大学形成外科 准教授 上村哲司 先生
記載されている薬剤の使用にあたっては添付文書をご参照ください。
セッション2 bFGF 一般演題10
深達性Ⅱ度熱傷創に対するbFGF製剤外用
療法の有用性 ―上皮化期間の検討―
日本大学形成外科系形成外科学分野 磯野伸雄 先生
われわれは新鮮Ⅱ度熱傷創面をビデオマイクロスコープ
軟膏療法群
(b F G F 製剤非投与群)
の上皮化期間は,
にて観察し,タイプ1か
(Hi-SCOPE Ⓡ,以降Hi-SCOPE)
タイプ3D症例では23.6±7.1日,
タイプ4症例では36.5±7.8
らタイプ4に分類する熱傷深度判定
(Hi-SCOPE分類)
を
日であり,これらと比較して,b F G F 製剤の投与により上
行ってきた
(磯野ほか : 熱傷 24: 11‒18, 1998)
。H i -
皮化期間は著明に短縮した。
S C O P E 分類では,深達性Ⅱ度熱傷
(D D B)
は受傷後
48時間以内に血流が途絶するタイプ3D,血流をほとん
,今回,タ
ど認めないタイプ4の2つに分類されるが
(表)
イプ3D,タイプ4と診断されたDDB 創面にbFGF 製剤を
DDBの新鮮Ⅱ度熱傷に対して
bFGF製剤投与が有用である可能性が
熱傷創面に対するb F G F 製剤の使用では,
(1)
投与
投与し,上皮化期間の短縮が得られたので報告する。
時期
(受傷後いつから投与するのが効果的か)
,
(2)熱
傷深度
(どの熱傷深度に用いるのが効果的か)
,
(3)熱
Hi-SCOPE分類がタイプ3D,タイプ4の症例で
bFGF製剤の投与により上皮化が短縮
傷面積と投与量,について検討する必要がある。
熱傷深度とbFGF 製剤の投与時期について,森らは,
対象は受傷48時間以内の新鮮Ⅱ度熱傷症例のうち,
浅 達 性Ⅱ度 熱 傷(S D B)症 例に対しては受 傷2.3日後,
タイプ3D,タイプ4と診断された7 例
(男性 6 例,女性1例,
DDB症例に対しては受傷6.6日後に投与したが,bFGF
平均年齢40.8±17.9歳)
の10部位。受傷原因は熱湯3
製剤投与群で瘢痕がやや軽微であるが,上皮化の期
例,天 ぷら油 2 例,火 炎 2 例,熱 傷 面 積は3.5±2.3%,
間に有 意 差を認めないと報 告している
(森ほか : 熱 傷
経過中に創部感染など合併症は認められなかった。
32: 19-25, 2006)
。一方,藤原らは,Hi-SCOPE分類の
熱傷創面にbFGF製剤1μg/cm 2を受傷48時間後より
タイプ3D症例に対し,受傷後48時間以内にbFGF製剤
1回 /日投与し,アズレン軟膏あるいは白色ワセリン,シリ
を投与した場合,非投与群と比べて有意に上皮化期間
コンガーゼにて被覆した。また,包帯交換時に創面を
が短縮したと報告している
(藤原ほか : 熱傷 34: 71-79,
Hi-SCOPEにて上皮化まで観察を行った。
2008)
。
その結果,bFGF 製剤を投与した熱傷創面の上皮化
これらに基づいて今回の結果を考察すると,新鮮Ⅱ度
期間は,タイプ3D 症例
( 7 部位)
では10.1±3.0日,タイプ
熱傷の治療に際しては受傷早期に正確な熱傷深度判
4症例
(3 部位)
では15.7±0.6日であり,観察期間は短い
定を行い,D D B 症例には受傷早期
(48時間以内)
から
が,全例で受傷 2か月後では肥厚性瘢痕および拘縮を
のbFGF製剤の投与が望ましいと考えられる。
。過去にわれわれが報告した従来の
認めなかった
(図)
表 Hi-SCOPE 分類と熱傷深度
図 熱傷創面の上皮化期間
(日)
タイプ 1
血流が良好
SDB
40
35
タイプ 2
タイプ 3 : 血流が良好
SDB
30
軟膏療法
(bFGF製剤非投与)
bFGF製剤投与
25
受傷48時間以内
15.7±0.6日
20
タイプ 3S
血流が改善する
SDB
10.1±3.0日
15
10
タイプ 3D
血流が途絶する
DDB
血流がない
DDB
5
0
タイプ 4
タイプ 1
軟膏療法の
上皮化期間 5.3±1.5日
(磯野ほか : 熱傷 24: 11-17, 1998 より一部改変)
タイプ 2
タイプ 3S
タイプ 3D
タイプ 4
10.0±1.2日
11.6±2.3日
23.6±7.1日
36.5±7.8日
(磯野ほか : 熱傷 24: 11-18, 1998 より一部改変)
セッション2 bFGF 一般演題11
新鮮Ⅱ度熱傷に対するbFGF製剤の使用経験
(zone of stasisを救済できるか?)
日本大学形成外科系形成外科学分野 栗原幸司 先生
近年,b F G F 製剤の投与が新鮮熱傷創面の上皮化
を認め,大
期間短縮に有用であるとの報告があるが,その作用機
であった。熱傷創が広範であるため手術適応とし,手
部のHi-SCOPE分類は大部分がタイプ3D
序は明確ではない。今回,DDB症例にbFGF製剤を用
術まで右大
部の下半分に,受傷48時間後よりb F G F
い,経時的変化をHi-SCOPEにて観察を行ったので報
製剤を使用した。受傷7日目の H i - S C O P E 所見におい
告する。
て,b F G F 投与部は真皮深層から表層に立ち上がる血
流良好な血管を認め,上皮化が進展したが,b F G F 非
投与部では表層の血管を認めず,深層の血管は血流
bFGF製剤投与部では
熱傷創の真皮深層から血管新生が促進
が鬱滞し,上皮化も進んでいなかった。
受傷14日目,b F G F 投与部はわずかに残存する潰瘍
対象は,受傷後24時間以内に Hi-SCOPE 診断を行
部を除き,ほぼ上皮化が完了したが,b F G F 非投与部
い,血流鬱滞・停滞を示すタイプ3症例のうち,48時間
では潰瘍部の散在が認められた。そこで,b F G F 投与
後のHi-SCOPE診断により血流鬱滞・停滞の改善がみ
部・非 投 与 部に残 存する潰 瘍 部の切 除 生 検を行い,
られないタイプ3D 症例とした。創面にbFGF 製剤1μg/
病理組織学的検査を行った。
2
c m を受傷48時間後より投与するとともに保存的治療を
行い,Hi-SCOPEにより血流ならびに表面構造の変化を
上皮化まで観察した。
真皮浅層においても血管新生を確認
症例1は火炎熱傷により右手背を受傷した53歳男性
H E 染色において,浅層では炎症細胞の湿潤像が,
で,初診時の熱傷深度はDDB,Hi-SCOPE分類はタイ
深層では肉芽組織の増殖像が認められた。また,同部
プ3であった。受傷2日後のHi-SCOPE所見では真皮内
位の免疫染色では,b F G F 投与部において新生血管と
に血管は認めるものの血流停滞が改善しないことから,
みられるCD34陽性の血管が浅層まで認められた。
タイプ3D
(J a c k s o n の言う「z o n e o f s t a s i s」の状態:
以上の結果から,Hi-SCOPE分類でタイプ3Dの創面
Jackson DM: J Trauma 9: 839-862, 1969)
と診断し,
では真皮浅層の血流障害により浅層が徐々に壊死に陥
bFGF 製剤を使用した。受傷7日目には良好な上皮化を
るが,受傷後速やかに bFGF 製剤を投与することにより,
示し,
真皮の深層から立ち上がる血流良好な血管を認め
,14日目に上皮化が完了した。
(図1)
症例2は54歳男性で,電撃傷により前胸部,両上肢
に D D B,両大
真皮深層から新生血管が浅層まで早期に形成されるた
め,創面の壊死が進行せず,早期の上皮化促進ととも
。
に創傷治癒が得られたと考えられた
(図2)
部に S D B ∼ D D B の混在した熱傷創
図 1 受傷後 7 日目の Hi-SCOPE 所見
図 2 タイプ 3D 症例における bFGF 製剤の効果
深層から立ち上がる
血流の良好な血管を
認める
bFGF製剤を投与
真皮深層
浅い層の血流は
改善していない
bFGF製剤非投与部位
bFGF製剤投与部位
傷害された
組織を救済
真皮浅層
早期の上皮化
早期に上皮化
壊死に陥る
セッション2 bFGF 一般演題12
乳幼児熱傷患者に対するbFGF製剤投与の
有用性の検討
医療法人厚生堂長崎病院皮膚科 身原京美 先生
今回,われわれは使用経験が少ないとされる乳幼児
あり,受傷後3日以内に投与した群で有意
(p <0.01)
に
DDB 患者に対するbFGF 製剤の影響を検討した。そ
短縮した。
の結果,対照群に比べて有意に上皮化日数の短縮,
肥厚性瘢痕の抑制などが認められたので報告する。
早期からの bFGF 製剤投与により
有意に肥厚性瘢痕が抑制
乳幼児DDB 患者へのbFGF製剤早期投与により
上皮化までの日数が短縮
一方,bFGF 製剤の投与が肥厚性瘢痕の抑制に寄
与するのか否かを検討するため,b F G F 製剤投与と肥
対象は2006年10月から2008年1月までに当院を受診
厚性瘢痕の有無との関係を検討した。その結果,瘢
し,b F G F 製剤を投与して加療した乳幼児 D D B 患者
痕形成症例における肥厚性瘢痕の頻度は bFGF 製剤
91例とした。また,2005年1月から8月までに当院を受診
投与群29.5%,bFGF 製剤非投与群75.0%と,bFGF
し,b F G F 製剤を投与せずに加療した乳幼児 D D B 患
に肥厚性瘢痕が抑制さ
製剤投与群で有意
(p <0.01)
者45例をb F G F 製剤非投与群とした。受傷部位は両
れていた。
群ともに上肢,体幹,手など上半身が過半数を占めた。
また,b F G F 製剤を受傷後3日以内に投与した群と
上皮化までの日数は,bFGF 製剤投与群20.4±11.9
b F G F 製剤非投与群において同様に検討した結果,3
日に対しbFGF 製剤非投与群24.7±9.1日と,bFGF 製
に肥厚性瘢痕の頻
日以内投与群では有意
(p <0.01)
な短縮を認めた
(図1)
。ま
剤投与群で有意
(p <0.01)
度が低かった。肥厚性瘢痕の有無別に上皮化日数を
た,投与開始日と上皮化日数の間には有意な正の相関
比較したところ,肥厚性瘢痕のない群は19.9±7.6日であ
が認められ,投与開始が早いほど上皮化日数は短縮
り,肥厚性瘢痕のある群の36.4±16.0日に比較して有意
に短縮していた。
(p <0.01)
すると考えられた。
近年,熱傷創に対するb F G F 製剤の早期投与の有
さらに,肥厚性瘢痕の有無別に b F G F 製剤投与開
用性が指摘されていることから,b F G F 製剤投与群を
始までの日数を比較したところ,肥厚性瘢痕のない群で
受傷後3日以内に投与した群と4日以降に投与した群
は3.7±4.1日であり,肥厚性瘢痕がある群の8.7±10.5日
に分け,上皮化までの日数を比較した。その結果,上
に投与開始までの日数が短かっ
に比べ有意
(p <0.01)
皮化までの日数は,受傷後3日以内に投与した群17.5
。なお,本検討において,明らかな有害事象
た
(図2)
±10.5日に対し,
4日以降に投与した群は24.2±12.7日で
は全例で認められなかった。
図 1 bFGF 製剤投与群,非投与群における上皮化日数
図 2 肥厚性瘢痕の有無別の bFGF 製剤投与の平均開始日数
mean±S.D.
※:Mann-Whitney’
s U-test
mean±S.D.
※:non paired -test
<0.01※
(日)
b
35
30
24.7±9.1
20.4±11.9
20
15
10
5
F
G 15
F
製剤投与開始日数
上皮化日数
25
<0.01※
(日)
20
8.7±10.5
10
5
3.7±4.1
0
0
bFGF製剤非投与群
( =45)
bFGF製剤投与群
( =91)
肥厚性瘢痕なし
( =31)
肥厚性瘢痕あり
( =13)
セッション2 bFGF 一般演題14
低温熱傷創に対するbFGF製剤の使用検討
佐賀大学形成外科 准教授 上村哲司 先生
bFGF製剤は,血管新生作用,肉芽形成促進作用,
∼2 年 3か月
(平均 1 年 8か月)
で,観察中に肥厚性瘢
上皮形成促進作用を有し,創傷治癒を促進する新し
痕が強く,そのほかの治療や手術加療を要した症例は
い製剤であり,早期に上皮化が得られるとともに瘢痕が
な か った。V S S 評 価 で は,全 例 M2P0H0V0から
軽微となることが知られている。今回,われわれは低温
。
M2P1H0V0と良好であった
(図1)
熱傷創にbFGF 製剤を投与し,興味ある結果を得たの
で報告する。
低温熱傷はbFGF 製剤投与の
良い適応となりうる
bFGF製剤を投与した低温熱傷症例で
上皮化後の VSS 評価が良好
一般に受傷範囲が小さい低温熱傷に対しては手術
を行わずに上皮化を促したいが,受傷部位の大半は
対象は,2005年1月∼2006年12月までの2 年間に受
診した低温熱傷
(Ⅱ度 D D B,Ⅲ度熱傷)
に対し,手術
加療せず外来にて bFGF 製剤を用いて加療した6 例と
表 1 バンクーバー瘢痕スケール
した。来院時に水疱が存在する受傷早期の症例は,
水疱膜を破り初診時からb F G F 製剤の投与を開始し
た。また,来院時に壊死組織が付着していた症例は
感染予防,デブリードマンなどの処置後に b F G F 製剤
の投与を開始した。
b F G F 製剤投与後はワセリン基剤の軟膏ガーゼにて
ウェットドレッシング療法を行い,湿潤環境の保持に努め
た。上皮化後はハイドロコロイド被覆材の最低 3か月間
の使用と圧迫,遮光指導を行った。性別,年齢,熱傷
創の大きさ,部位,来院までの時間,投与開始時期,
Pigmentation
(M)
:色素沈着
0:正常 1:色素脱出 2:混合 3:色素沈着
●
Pliability
(P):柔軟性
0:正常 1:柔軟 2:やや柔軟 3:やや堅い 4:堅い 5:拘縮
●
● Height
(H):瘢痕の高さ
0:通常 1:2mm
0:通常 1:2mm 未満 2:2∼5mm 3:5mm 以上
Vascularity(V):血行
0:通常 1:ピンク 2:赤 3:紫
0:通常 1:ピンク 2:赤 3:紫
●
上皮化までの期間の7 項目について検討し,肥厚性瘢
痕・瘢痕拘縮の状態を熱傷治療専門医 2 名により,バ
肥厚性瘢痕,瘢痕拘縮の状態を熱傷治療専門医2人で評価
ンクーバー瘢痕スケール
(VSS)
を用いて評価した
。
(表1)
図 1 湯たんぽにて低温熱傷を受傷した 24 歳女性症例(受傷65日で上皮化)
対象 6 例全例が女性
であり,
年齢は12∼61歳
(平均25歳)
,受傷原因
は 湯たんぽ 5 例,電 気
カーペット1例,受傷部
位はすべて下
であり,
受傷範囲は1×1 c m ∼
3×3 cmであった。受傷
から来院までの期間は
受傷 29 日
1 ∼26日
(平 均8.6日 )
,
bFGF製剤の投与開始
時 期 は1 ∼37日
(平 均
18日)
,受傷から上皮化
までの期間は33∼121日
(平 均75日)であった。
観 察 期 間は1年 4か月
受傷2日 初診時
右下 に水疱形成あり
水疱除去し,bFGF 製剤投与開始
1年4カ月
M2POHOVO
下
という治癒が遷延する部位であり,長期化する傾
向がある。また,手術を選択した場合,下
は皮膚の
余裕がないため縫縮が難しく,植皮術を選択した場合,
与した結果,受傷後平均75日で手術を行わずに上皮化
を認め,その後の瘢痕は平坦で軽微であった。今後,
症例数を増やして検討する必要はあるものの,低温熱
採皮部は大腿部,鼠径部となるが,色素沈着が目立ち,
傷はbFGF製剤投与の良い適応である可能性が示唆さ
陥凹した瘢痕となりやすいという問題がある。
れた。
今回,bFGF製剤を受傷後1∼37日
(平均18日)
より投
表 2 低温熱傷治療のまとめ
低温熱傷治療における問題点
・ 受傷から来院までの期間が長い傾向にある。
・ 熱傷深度が深く,治療が難治化する傾向がある。
・ 治癒が遷延しやすい下
・下
に受傷することが多く,治療が長期化する傾向がある。
は皮膚の余裕がないため,手術時の縫縮に困難を伴う。
・ 植皮術を行う場合,採皮部は大
部,鼠径部となるが,色素沈着が目立ち,陥凹した瘢痕となりやすい。
bFGF 製剤投与により
・ 低温熱傷症例 6 例に対して bFGF 製剤を受傷後 1∼37 日 ( 平均 18 日 ) より投与し,受傷後平均 75 日で上皮化が認
められた。
・ 上記症例において,治療後の瘢痕は平坦で軽微であった。
・ 低温熱傷は bFGF 製剤投与の良い適応である可能性が示唆された。
企画・発行:科研製薬株式会社
編集・制作:株式会社メディカルトリビューン
2008年9月作成
FGF120-08I-15-MT1
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