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自己点検・評価 - 長崎大学 薬学部

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自己点検・評価 - 長崎大学 薬学部
自
己
評
価
平成22年4月
長崎大学薬学部
書
目
次
Ⅰ
大学薬学部の現況及び特徴・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
Ⅱ
目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
Ⅲ
総括・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
Ⅳ
自己点検・評価書作成のプロセス・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
Ⅴ
基準ごとの自己評価
『理念と目標』
1 理念と目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7
『教育プログラム』
2 医 療 人 教 育 の 基 本 的 内 容 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 12
(2-1) ヒ ュ ー マ ニ ズ ム 教 育 ・ 医 療 倫 理 教 育
(2-2) 教 養 教 育 ・ 語 学 教 育
(2-3) 医 療 安 全 教 育
(2-4) 生 涯 学 習
(2-5) 自 己 表 現 能 力
3 薬 学 教 育 カ リ キ ュ ラ ム ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 20
(3-1) 薬 学 教 育 モ デ ル ・ コ ア カ リ キ ュ ラ ム の 達 成 度
(3-2) 大 学 独 自 の 薬 学 専 門 教 育 の 内 容
(3-3) 薬 学 教 育 の 実 施 に 向 け た 準 備
4 実 務 実 習 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 28
(4-1) 実 務 実 習 事 前 学 習
(4-2) 薬 学 共 用 試 験
(4-3) 病 院 ・ 薬 局 実 習
5 問 題 解 決 能 力 の 醸 成 の た め の 教 育 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 43
(5-1) 自 己 研 鑽 ・ 参 加 型 学 習
『学生』
6 学 生 の 受 入 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 47
7 成 績 評 価 ・ 修 了 認 定 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 54
8 学 生 の 支 援 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 56
(8-1) 修 学 支 援 体 制
(8-2) 安 全 ・ 安 心 へ の 配 慮
『教員組織・職員組織』
9 教 員 組 織 ・ 職 員 組 織 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 73
(9-1) 教 員 組 織
(9-2) 教 育 ・ 研 究 活 動
(9-3) 職 員 組 織
(9-4) 教 育 の 評 価 / 教 職 員 の 研 修
『施設・設備』
1 0 施 設 ・ 設 備 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 94
(10-1) 学 内 の 学 習 環 境
『外部対応』
1 1 社 会 と の 連 携 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 98
『点検』
12
自 己 点 検 ・ 自 己 評 価 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 112
Ⅰ
1
大学薬学部の現況及び特徴
現
況
(1)大学薬学部・薬学科名
長崎大学薬学部
薬科学科(4年制課程)・薬学科(6年制課程)
(2)所在地
長 崎 市 文 教 町 1 - 14
( 3 ) 学 生 数 , 教 員 お よ び 職 員 数 ( 平 成 22 年 1 月 1 日 時 点 )
学生数: 薬科学科
教 員 数 : 43 名 ( 教 授
173 名 , 薬 学 科
15 名 , 准 教 授
164 名
14 名 , 講 師
1名,助教
13 名 )
職 員 数 : 11 名
2
特
徴
長崎は江戸時代の鎖国にあっても唯一世界に開かれた場所であり,世界から発信
された情報は長崎を経由して日本国内に広まった。この中にあって,シーボルトや
ポンペ等の努力により,我が国における西洋医学・薬学が長崎で発祥したことは周
知 の 事 実 で あ る 。 こ の 精 神 は 明 治 23 年 ( 1890 年 ) に 創 設 さ れ た 本 学 部 の 前 身 , 第
五高等中学校医学部薬学科に受け継がれ,第五高等学校医学部薬学科,長崎医学専
門 学 校 薬 学 科 , 長 崎 医 科 大 学 附 属 薬 学 専 門 部 を 経 て , 昭 和 24 年 ( 1949 年 ) 新 制 長
崎大学薬学部の発足と,幾度かの校名変更等の変遷を受けながら,現時点に至るま
で 脈 々 と 生 き 続 け て い る 。 こ こ で 特 筆 す べ き は , 昭 和 20 年 (1945 年 )8 月 9 日 , 長
崎医科大学附属薬学専門部時代に受けた,原子爆弾による大惨禍である。校舎は壊
滅し,多数の尊い犠牲者を出したが,教員,学生の必死の努力によって不死鳥のご
と く 甦 っ た 。 昭 和 40 年 ( 1965 年 ) に 大 学 院 修 士 課 程 , 昭 和 61 年 ( 1986 年 ) に 博
士課程が設置され,薬学領域全般にわたる広範な教育,研究を推進する体制が整っ
た 。 な お , 平 成 14 年 (2002 年 )に 大 学 院 薬 学 研 究 科 は , 医 学 研 究 科 , 歯 学 研 究 科 と
統合して,現在の医歯薬学総合研究科に再編成され,長崎大学における生命科学,
医療科学に関する教育,研究を,それに関わる多くの教員が連携して多角的に展開
させる基盤が整備された。薬学部は,大学院医歯薬学総合研究科につながる学部教
育組織であり,薬学,医学,歯学に所属する教員が相補的な協力の下,医療人とし
ての薬剤師,創薬研究者の養成に努めている。
長崎大学薬学部では「ヒトの健康を目指して」を標語とし,具体的な教育目的を
「大学教育における基本的教養と専門の基礎となっている幅広い知識を修得させる
と共に,薬学に関する高度の専門知識を修得させ,もって薬の専門家として社会に
貢献しうる有為の人材を育成すること」と定めている。その上で,全教員が様々な
-1-
工夫を凝らしながら一丸となって学生の教育に携わってきた結果,これまでの薬剤
師国家試験においては高い合格率を維持しており,病院薬剤部,薬局の他,製薬企
業,官公庁,各種研究機関等にも多くの有能な人材を排出している。
近年の科学の進歩は著しい。特に薬学領域に密接に関連した生命科学,医療科学
分野の発展は目覚ましく,その結果として薬学の内容が急速に複雑かつ多様になり
つつある。また,医療現場からは高資質の薬剤師が求められている。このような学
問 的 ,社 会 的 環 境 変 化 に 迅 速 ,的 確 に 対 応 す る こ と を 目 的 と し て ,平 成 18 年 度( 2006
年)に我が国の薬学教育における歴史的大改革,6年制課程が導入され,薬剤師国
家試験受験資格を得るためには6年間の学部教育が必要となった。一方,薬学の重
要な使命の一つは,生命科学を基盤とした「創薬」研究を推進する人材の育成であ
る。従来より本薬学部は,薬剤師と創薬研究者の両者を育成することを基本方針と
し て , 薬 学 教 育 に あ た っ て き た 。 こ の よ う な 状 況 下 , 平 成 18 年 度 に 始 ま っ た 我 が
国の薬学教育制度の改革にあわせて,長崎大学薬学部に,主に薬剤師の養成を目的
とした薬学科(6年制課程)と,創薬研究者・技術者の養成を目的とした薬科学科
( 4 年 制 課 程 ) を 併 設 し , 各 科 の 学 生 定 員 を 40 名 / 学 年 と し た 。 そ し て , 各 学 科
の教育目的の円滑,効果的な達成を図るべく,教員組織を再編成すると共に,従来
の教育カリキュラムを大幅に見直して全面的に改定した。新しい教員組織,カリキ
ュラムによる薬学教育の実施が4年を経過した現時点において,若干の修正を検討
すべき事項が出てきつつあるが,その都度,必要な改正,変更を加えることで,本
薬学部の教育目的の効果的な達成を図っている。
-2-
Ⅱ
目的
長 崎 大 学 は ,「 長 崎 に 根 づ く 伝 統 的 文 化 を 継 承 し つ つ , 豊 か な 心 を 育 み ,地 球 の 平
和 を 支 え る 科 学 を 創 造 す る こ と に よ っ て ,社 会 の 調 和 的 発 展 に 貢 献 す る 」を 理 念 と し
て掲げている。薬学部はその理念に沿って,「ヒトの健康を目指して」を標語とし,
医 薬 品 の 創 製 ,医 療 ,健 康・環 境 に 関 す る 基 礎 及 び 応 用 の 科 学 を 教 育 ,研 究 す る こ と ,
な ら び に「 く す り 」の 専 門 家 と し て 社 会 的 使 命 を 遂 行 し 得 る 人 材 の 養 成 を 以 て 社 会 に
貢 献 す る こ と を 学 部 の 理 念 と し て い る 。こ の 理 念 の 下 ,薬 学 部 は 薬 科 学 科( 4 年 制 課
程 ) と 薬 学 科 ( 6 年 制 課 程 ) の 2 学 科 を 併 置 し , 薬 科 学 科 に お い て は ,「 医 薬 品 の 創
製 ,環 境 衛 生 等 に 関 す る 高 度 の 専 門 的 知 識 を 修 得 さ せ ,主 体 性 と 科 学 的 創 造 性 を 備 え
た 研 究 者 ,技 術 者 と し て 社 会 に 貢 献 し う る 有 為 の 人 材 の 育 成 」を ,薬 学 科 に お い て は ,
「 医 療 薬 学 に 関 す る 高 度 の 専 門 的 知 識 及 び 技 能 ・ 態 度 を 修 得 さ せ ,豊 か な 人 格 と 高 い
倫 理 観 を 備 え た 薬 学 専 門 職 者 と し て 社 会 に 貢 献 し う る 有 為 の 人 材 の 育 成 」を そ れ ぞ れ
教育目標としている。
上 記の 教育 上 の理 念,目標 を 踏ま え,長 崎大 学 薬学 部は ,薬 学 科( 6年 制 課程 )に
おいては,以下の①〜④の能力をもつ高資質な薬剤師の養成を目指している。
① 豊かな人間性と高い倫理観をもち,医療に貢献できる能力
② 薬学の基礎知識,最新の薬学情報を修得し,医師,看護師とチーム医療に参画で
き,かつ,地域医療に貢献できる基礎学問的能力
③ 患者との間で的確に医療情報を交換できる対人能力
④ 複雑化した薬学技術をこなせる能力
一 方 , 薬 科 学 科( 4 年 制 課 程 )に お い て は , 以 下 の ① 〜 ③ の 能 力 を も つ 薬 学 分 野 の
研究者や技術者の養成を目指している。
① 豊かな人間性と高い倫理観をもち,生命科学分野の研究に貢献できる能力
② 薬学の基礎知識,最新の薬学情報を修得し,創薬,分析化学,環境衛生化学,食
品化学や他の生命科学分野の研究に参画できる基礎学問的能力
③ 創造性,研究意欲,解析力,問題解決力などの研究能力
-3-
Ⅲ
総括
こ の 度 の 自 己 評 価 21 の 実 施 に 際 し て は , 対 象 と な る 12 項 目 62 基 準 に 関 し て ,
全ての観点に係る本学部の現状を慎重かつ多角的に分析した。その結果,2基準に
お い て 「 水 準 を 大 き く 超 え て お り , 卓 越 し た 内 容 が 多 く み ら れ る 」, 7 基 準 に お い
て「 適 合 水 準 を 大 き く 超 え て い る 」,48 基 準 に お い て「 適 合 水 準 を 超 え て い る 」,5
基準において「適」と判断した。以下に,特記すべき事項を記す。
【優れた点】
○
学 生 の 単 位 修 得 状 況 , CBT, OSCE に お け る 極 め て 高 い 合 格 率 等 か ら , 医 療 人 と
しての薬剤師に必要とされる教養,専門,医療薬学,実務,特別実習教育が,
本 学 の 理 念 と 目 標 に 合 致 し た 形 で ,6 年 一 貫 教 育 課 程 に お い て 適 切 に 編 成 さ れ ,
実 施 さ れ て い る と 判 断 し た ( 基 準 1 —2 )。
○
1年次における早期体験学習をはじめとして,全学年を通して医療人として高
い 倫 理 観 を 持 つ 薬 剤 師 の 養 成 に 努 め て い る 。特 記 す べ き 事 項 と し て は ,
(ⅰ)
「生
理 ・ 解 剖 学 Ⅰ ・ Ⅱ 」 を 医 学 部 医 学 科 1 年 次 学 生 と 共 修 ,( ⅱ )「 薬 物 治 療 学 Ⅰ ・
Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ」を歯学部4年次学生と共修で,医学部教員による教育を受け
ていることである。そこでは,医療系学生間でのコミュニケーション能力の育
成,さらに患者に対する心遣いや心理に関する教育も行われている点で,ヒュ
ー マ ニ ズ ム 教 育・医 療 倫 理 教 育 に お い て 極 め て 高 い 効 果 を 上 げ て い る( 基 準 2 —
1 —1 )。
○
学部独自のオリジナル性の高い到達目標に関する事前学習としてバイタルサイ
ン 実 習 , 薬 物 速 度 論 実 習 , TDM 実 習 な ら び に 日 本 薬 局 方 実 習 を 取 入 れ , 実 務 実
習 事 前 学 習 の 内 容 の 充 実 を 図 っ て い る ( 基 準 4 —1 —1 )。
○
新入学生全員に対して毎年4月初旬に実施される「合宿研修」には,学部長,
副 学 部 長 ,学 年 担 当 を 含 め た 10 名 の 教 員 ,TA( 大 学 院 学 生 )が 参 加 し ,導 入 講
義,少人数グループディスカッションを行い,親睦を深めながら薬学教育の概
要,履修方法,学習の進め方を,各員がそれぞれの立場から指導して,理解を
深 め さ せ て い る ( 基 準 5 —1 —2 , 基 準 8 —1 —1 )。
○
薬学部における教育・研究の現状を理解させる目的で,1年次前期には「薬学
概論Ⅰ」において倫理教育を含めた薬学導入講義,1年次後期には「薬学概論
Ⅱ」において各研究室で進行中の研究の現状を平易に解説している。さらに,
薬学専門教育への円滑な移行を目的として,高校で物理を履修していない学生
を 対 象 と し た「 基 礎 物 理 学 」,高 校 で 生 物 を 履 修 し て い な い 学 生 を 対 象 と し た「 基
礎生物学」を実施する等,学生が在学期間中に基準以上の教育成果を上げる事
が で き る よ う ,様 々 な 工 夫 を し て い る( 基 準 2 —1 —1 ,基 準 3 —1 —2 ,基 準 8 —
1 —1 )。
○
本学部は長崎国際大学薬学部との協力のもと,地域の薬剤師会,病院薬剤師会
等 及 び 行 政 機 関 と の 連 携 を 図 っ て 平 成 17 年 に「 長 崎 薬 学 コ ン ソ ー シ ア ム 」を 設
-4-
立し,長崎県内における薬学教育の充実・発展に貢献すべく,積極的に活動し
て い る ( 基 準 11—1 )。
○
本学部では,長崎県薬剤師会,長崎県病院薬剤師会との連携・協力のもと,地
域 薬 剤 師 の 生 涯 学 習 支 援 を 目 的 と し て ,平 成 18 年 度 に「 長 崎 大 学 薬 学 部 地 域 薬
剤師卒後教育研修センター」を設置した。ここでは,旧4年制学部既卒の地域
薬剤師が先端薬学を卒後教育の形で学ぶ機会を提供する目的で,薬学部教員に
よる実習・演習形式の研修会および公開講演会を開催し,地域薬剤師の資質向
上 に 努 め て い る ( 基 準 11—2 )。
○
平 成 21 年 度 戦 略 GP に 採 択 さ れ た 「 在 宅 医 療 と 福 祉 に 重 点 化 し た 薬 学 と 看 護 学
の統合教育及びチーム医療総合職養成の拠点形成」に関する取組は,地域の薬
剤師会,病院薬剤師会などの関係団体及び行政機関との連携・協力を図り,次
世代のチーム医療総合職としての薬剤師の資質向上を図るための生涯教育プロ
グ ラ ム の 開 発 ・ 提 供 を 行 う も の で ,本 取 組 を 円 滑 に 実 施 す る た め ,
「長崎薬学・
看 護 学 連 合 コ ン ソ ー シ ア ム 」 を 設 立 し , 環 境 整 備 を 進 め て い る ( 基 準 11—1 ,
基 準 11—2 )。
○
英 文 に よ る ホ ー ム ペ ー ジ の 開 設 は も と よ り ,海 外 の 12 大 学 と の 学 術 交 流 ,外 国
人留学生の受入れ体制の整備,
「 ア ジ ア・ア フ リ カ 感 染 症 創 薬 科 学 拠 点 専 門 コ ー
ス」における英語での講義の実施等,国際交流活動を積極的に進めている(基
準 11−4 )。
上述のように,現時点における本学部の教育研究に関する諸活動は,全て「適合
水準に達している」と判断しているが,更なる向上を図って,若干の改善を検討中
である。以下に主なものを記す。
○
現 在 の 英 語 教 育 が 「 読 む 」,「 書 く 」 に 偏 重 し て い る 傾 向 は 否 め な い 。 こ れ に 関
し て は , 全 学 年 で 「 聞 く 」,「 話 す 」 に 配 慮 し た 英 語 教 育 を 実 施 す べ く , 長 崎 大
学 全 体 で カ リ キ ュ ラ ム の 編 成 を 検 討 す る 予 定 で あ る ( 基 準 2 −2 −2 )。
○
学生の医療人としての適正を評価するための客観的な評価法,制度の確立を目
指 し て , 多 角 的 な 検 討 を 進 め る 予 定 で あ る ( 基 準 6 −2 )。
-5-
Ⅳ
自己評価・評価書作成のプロセス
本 自 己 点 検 ・ 評 価 の 実 施 に 当 た っ て は , 学 部 長 の 指 示 の も と , 平 成 21 年 9 月 初 旬
に , 学 部 長 , 副 学 部 長 ( 薬 学 科 長 お よ び 薬 科 学 科 長 ), 実 務 実 習 担 当 教 員 , 学 生 委 員
会 委 員 に 長 崎 大 学 薬 学 部 ・ 大 学 院 医 歯 薬 学 総 合 研 究 科( 薬 学 系 )評 価 委 員 会 委 員 長 お
よび同委員1名が加わって,
「 自 己 評 価 21 作 成 に 係 る 検 討 ワ ー キ ン グ グ ル ー プ 」を 立
ち 上 げ た 。ま ず ,各 委 員 が 担 当 す る 部 分 を ,各 自 の 学 部 内 で の 役 割 に 応 じ て 決 め た 後
( 9 月 8 日 ) , 平 成 21 年 12 月 末 ま で を 目 標 と し て ,必 要 資 料 の 収 集 , 各 事 項 に 関 す
る 自 己 点 検 ・ 評 価 の 実 施 , 評 価 書 ( 原 案 ) の 作 成 を 進 め た 。 平 成 22 年 1 月 13, 28 日
に ワ ー キ ン グ 委 員 会 を 開 催 し ,各 委 員 か ら 提 出 さ れ た 評 価 書 原 案 の 内 容 を 点 検 ,取 り
ま と め た 後 ,2 月 3 日 開 催 の 薬 学 部 教 授 会 で 上 記 原 案 を 報 告 し ,全 教 授 に 意 見 ,コ メ
ン ト を 求 め た 。 2 月 15 日 ま で に 薬 学 部 教 授 会 メ ン バ ー か ら 提 出 さ れ た 意 見 , コ メ ン
ト を も と に ,ワ ー キ ン グ グ ル ー プ 委 員 が そ れ ぞ れ の 担 当 部 分 の 修 正 を 行 っ た 後 ,2 月
17,19,24 日 に ワ ー キ ン グ 委 員 会 を 開 催 し ,評 価 書 の 内 容 を 細 部 に わ た っ て 点 検 ,修
正 し た。その 後,長 崎大 学 薬学 部・大学 院 医歯 薬 学総 合研 究 科( 薬学 系)評 価委 員会
委 員 長 お よ び 同 委 員 1 名 が 中 心 と な っ て ,評 価 書 の 内 容 を さ ら に 細 か く 点 検 し ,必 要
な 修 正 を 加 え て , 第 一 次 修 正 案 を 作 成 し た 。 3 月 17 日 開 催 の 薬 学 部 教 授 会 で 上 記 修
正 案 を 報 告 し ,改 め て 全 教 授 会 メ ン バ ー に コ メ ン ト ,修 正 意 見 等 を 求 め た 後 ,そ こ で
提 出 さ れ た コ メ ン ト 等 を 参 考 に し て 本 評 価 書 の 内 容 を 一 部 修 正 し た( 第 二 次 修 正 案 )。
3 月 24 日 , お よ び 4 月 6 日 開 催 の ワ ー キ ン グ 委 員 会 で 第 二 次 修 正 案 の 内 容 を 詳 細 に
再 点 検,確認 す るこ とで ,自 己 評価 書( 最 終案 )を 完 成さ せ た。4月 7 日開 催の 薬学
部 教 授 会 で 上 記 最 終 案 を 報 告 ,承 認 を 受 け ,こ れ を も っ て 長 崎 大 学 薬 学 部 自 己 評 価 書
の作成を終えた。
な お,上 述の よ うに ,長 崎 大学 薬学 部 には 薬科 学 科( 4年 制 課程 )と 薬 学科(6年
制 課 程 )が 併 設 さ れ て い る が ,本 自 己 評 価 書 の 作 成 に 当 た っ て は ,薬 学 科 に お け る 教
育 の 現 状 ,お よ び そ れ に 関 連 し た 諸 事 項 に 焦 点 を 当 て な が ら ,点 検 作 業 を 進 め た こ と
を付記しておく。
-6-
Ⅴ
基準ごとの自己評価
『理念と目標』
1
理念と目標
基準1-1
各大学独自の工夫により,医療人としての薬剤師に必要な学識及びその応用能力
並びに薬剤師としての倫理観と使命感を身につけるための教育・研究の理念と目標
が設定され,公表されていること。
【観点
【観点
【観点
1 -1 -1 】 理 念 と 目 標 が ,医 療 を 取 り 巻 く 環 境 ,薬 剤 師 に 対 す る 社 会 の ニ ー ズ ,
学生のニーズを適確に反映したものとなっていること。
1 -1 -2 】 理 念 と 目 標 が , 教 職 員 及 び 学 生 に 周 知 ・ 理 解 さ れ , か つ 広 く 社 会 に
公表されていること。
1 -1 -3 】 資 格 試 験 合 格 の み を 目 指 し た 教 育 に 偏 重 せ ず , 卒 業 研 究 等 を 通 じ て
深い学識及びその応用能力等を身に付けるための取組が行われてい
ること。
[現状]
長 崎 大 学 は ,「 長 崎 に 根 づ く 伝 統 的 文 化 を 継 承 し つ つ ,豊 か な 心 を 育 み , 地 球 の 平
和 を 支 え る 科 学 を 創 造 す る こ と に よ っ て ,社 会 の 調 和 的 発 展 に 貢 献 す る 」を 理 念 と し
て 掲 げ て い る 。こ の 本 学 の 理 念 の 下 ,薬 学 部 は 教 育 理 念 を 下 記 の ご と く 定 め て い る( 資
料 1-1-A) 。
資 料 1-1-A
長崎大学薬学部理念
「ヒトの健康を目指して」を標語とし,医薬品の創製,医療,健康・環境に関する
基礎及び応用の科学を教育,研究すること,ならびに「くすり」の専門家として社会
的使命を遂行し得る人材の養成を以て社会に貢献する。
こ の た め に 薬 学 部 は 薬 科 学 科 ( 4 年 制 課 程 )と 薬 学 科 ( 6 年 制 課 程 ) の 2 学 科 を 併
置 し , 薬 科 学 科 に お い て は ,「 医 薬 品 の 創 製 , 環 境 衛 生 等 に 関 す る 高 度 の 専 門 的 知 識
を 修 得 さ せ ,主 体 性 と 科 学 的 創 造 性 を 備 え た 研 究 者 ,技 術 者 と し て 社 会 に 貢 献 し う る
有 為 の 人 材 の 育 成 」 を , 薬 学 科 に お い て は ,「 医 療 薬 学 に 関 す る 高 度 の 専 門 的 知 識 及
び 技 能・ 態 度 を 修 得 さ せ ,豊 か な 人 格 と 高 い 倫 理 観 を 備 え た 薬 学 専 門 職 者 と し て 社 会
に 貢 献 し う る 有 為 の 人 材 の 育 成 」 を そ れ ぞ れ 教 育 目 標 に 定 め て い る ( 資 料 1-1-B) 。
-7-
資 料 1-1-B
長 崎 大 学 薬 学 部 規 程 (抜 粋 )
第 3 条
本学部に,次の学科を置く。
薬学科
薬科学科
学科の教育研究上の目的は,次のとおりとする。
(1) 薬 学 科 は ,医 療 薬 学 に 関 す る 高 度 の 専 門 的 知 識 及 び 技 能 ・ 態 度 を 修 得 さ せ ,豊 か な 人
格と高い倫理観を備えた薬学専門職者として社会に貢献しうる有為の人材を育成する
ことを目的とする。
(2) 薬 科 学 科 は ,医 薬 品 の 創 製 ,環 境 衛 生 等 に 関 す る 高 度 の 専 門 的 知 識 を 修 得 さ せ ,主 体
性と科学的創造性を備えた研究者,技術者として社会に貢献しうる有為の人材を育成
することを目的とする。
こ の 薬 学 部 の 理 念・ 教 育 研 究 目 的 に 関 し て は ,長 崎 大 学 薬 学 部 ホ ー ム ペ ー ジ の 学 部
概 要 に お い て「 基 本 理 念・総 合 目 標 」
( 資 料 1-1-1)と し て 掲 載 す る こ と に よ っ て ,教
職 員 ・ 学 生 へ 周 知 し ,か つ 広 く 社 会 に 公 表 し て い る 。さ ら に , 教 育 研 究 目 的 に 関 し て
は ,新 入 生 オ リ エ ン テ ー シ ョ ン 時 に 配 布 す る「 学 生 便 覧 」
( 資 料 1-1-2)に 掲 載 す る こ
とにより,学生に対しても周知している。
薬 学 科 で は ,日 本 薬 学 会 が 取 り 纏 め た「 薬 学 教 育 モ デ ル・コ ア カ リ キ ュ ラ ム 」と「 薬
学 教 育 実 務 実 習 ・ 卒 業 実 習 カ リ キ ュ ラ ム 」を 基 本 に ,上 記 の 教 育 目 標 に 合 致 し た 教 育
を 実 践 し て い る 。加 え て ,単 に 資 格 試 験 合 格 の み を 目 指 し た 教 育 に 偏 重 せ ず ,問 題 発
見 ・ 解 決 能 力 を 涵 養 し ,医 療 の 場 で 通 用 す る 実 践 力 を 形 成 さ せ る 教 育 と し て ,研 究 室
で の 課 題 研 究 を 3 年 次 後 期 か ら 実 施 し て い る 。さ ら に ,医 学 部 及 び 歯 学 部 と の 共 修 科
目 を 適 宜 配 置 す る こ と に よ り ,将 来 の 医 療 従 事 者 と し て の 動 機 付 け ,自 覚 の 育 成 等 を
図っている。
資 料 1-1-1: 薬 学 部 ホ ー ム ペ ー ジ ( 基 本 理 念 ・ 総 合 目 標 )
資 料 1-1-2: 学 生 便 覧 ( 薬 学 部 規 程 ) (平 成 21年 度 )
[点検・評価]
○ 薬 学 部 に は , 21 世 紀 の 生 命 科 学 を 担 う 研 究 者 , 技 術 者 を 養 成 す る と 同 時 に ,
医療の安心安全を担う高資質な薬剤師を養成することが社会から求められて
い る 。こ の 観 点 か ら ,上 記 の 本 学 部 の 理 念 は ,社 会 の ニ ー ズ を 適 確 に 反 映 し た
ものとなっている。
○ 上記学部理念の下,社会及び学生のニーズを反映し,薬科学科(4年制課程)
と薬学科(6年制課程)の教育目標が明確に区別化されている。
○ 理念と教育目標が学生便覧や薬学部ホームページを通して教職員及び学生に
-8-
周知・理解され,広く社会に公表されている。
○ 「 薬 学 教 育 モ デ ル・コ ア カ リ キ ュ ラ ム 」と「 薬 学 教 育 実 務 実 習・卒 業 実 習 カ リ
キ ュ ラ ム 」に 沿 っ た 教 育 に 加 え ,問 題 発 見・解 決 能 力 を 涵 養 し ,医 療 の 場 で 通
用 す る 実 践 力 を 形 成 さ せ る 教 育 を 3 年 次 後 期 か ら 実 施 し て い る 点 や ,医 学 部 及
び 歯 学 部 と の 共 修 科 目 を と お し て 将 来 の 医 療 従 事 者 と し て の 動 機 付 け ,自 覚 の
育成等を図っている。
[改善計画]
該当なし。
-9-
基準1-2
理念と目標に合致した教育が具体的に行われていること。
【観点
1 -2 -1 】 目 標 の 達 成 度 が , 学 生 の 学 業 成 績 及 び 在 籍 状 況 並 び に 卒 業 者 の 進 路
及び活動状況,その他必要な事項を総合的に勘案して判断されてい
ること。
[現状]
薬 学 科 に お い て は ,6 年 一 貫 教 育 の 中 で ,医 療 人 と し て の 薬 剤 師 に 必 要 と さ れ る ,
①人間性,倫理観,知性を涵養する教養教育,②薬学領域全般にわたる基礎的知識
と技能を形成する専門教育,③医療の場で必要な知識,技能及び態度を形成する医
療薬学教育,④医療の場で通用する実践力を形成する実務教育,⑤問題発見・解決
能力を形成する特別実習教育が適切に編成されている。
薬 学 科 で は , 4 年 次 か ら 5 年 次 の 進 級 時 に , 長 崎 大 学 薬 学 部 規 程 第 19 条 ( 資 料
1-2-A)に 掲 げ て あ る 修 得 単 位 に 関 す る 要 件 に 従 っ て ,研 究 室 で の 医 療 薬 学 特 別 実 習
に向けて進級判定がなされる。現行の6年制教育制度下の一期生である薬学科4年
生 の 進 級 率 は 95.1% で あ り( 資 料 1-2-1),単 位 取 得 状 況 は 良 好 で あ る 。さ ら に ,薬
学 科 の 学 生 が 4 年 生 迄 に 身 に 付 け た 学 力 の 客 観 的 な 指 標 と な る CBT と OSCE に 関 し て ,
平 成 21 年 度 の 合 格 率 は 極 め て 良 好 で あ る ( 資 料 1-2-B)。
資 料 1-2-A : 長 崎 大 学 薬 学 部 規 程 抜 粋
第 19 条 薬 学 科 の 医 療 薬 学 特 別 実 習 を 履 修 す る 者 は ,次 に 掲 げ る 要 件 を 満 た し て い な け れ
ばならない。
(1) 全 学 教 育 科 目 の 最 低 修 得 単 位 数 以 上 を 修 得 し て い る こ と 。
(2) 別 表 第 3 の 講 義 科 目 の う ち , 第 4 年 次 ま で の 必 修 科 目 か ら 88 単 位 以 上 及 び 選 択 科 目
か ら 10 単 位 以 上 を 修 得 し て い る こ と 。
(3) 別 表 第 3 の 実 習 科 目 の う ち , 第 4 年 次 ま で の 開 講 科 目 14 単 位 す べ て を 修 得 し て い る
こと。
2 薬 科 学 科 の 薬 科 学 特 別 実 習 を 履 修 す る 者 は ,次 に 掲 げ る 要 件 を 満 た し て い な け れ ば な ら
ない。
(1) 全 学 教 育 科 目 の 最 低 修 得 単 位 数 以 上 を 修 得 し て い る こ と 。
(2) 別 表 第 4 の 講 義 科 目 の う ち , 第 3 年 次 ま で の 必 修 科 目 か ら 42 単 位 以 上 及 び 選 択 科 目
か ら 15 単 位 以 上 を 修 得 し て い る こ と 。
(3) 別 表 第 4 の 実 習 科 目 10 単 位 す べ て を 修 得 し て い る こ と 。
資 料 1-2-B
CBT
OSCE
平 成 21 年 度 薬 学 共 用 試 験 結 果
実施日程
受験者数
合格者数
本 試 験 : 平 成 21 年 12 月 22 日
40
40
追 再 試 験 : 平 成 22 年 2 月 22 日
本 試 験 : 平 成 22 年 1 月 24 日
40
40
追 再 試 験 : 平 成 22 年 2 月 21 日
共用試験
40
- 10 -
40
合格基準
正 答 率 60%以 上
細 目 評 価 70%以 上
概略評価 5 以上
資 料 1-2-1: 進 級 状 況 , 単 位 取 得 状 況 に 関 す る 資 料 ( 表 形 式 )
[点検・評価]
上記①〜⑤からなる6年一貫教育は,前述の本学部の理念と教育目標に合致し
て い る 。学 生 の 単 位 修 得 状 況 な ら び に CBT と OSCE の 合 格 率 が 極 め て 高 い こ と か ら ,
教育の達成度は良好である。
[改善計画]
該当なし。
- 11 -
『教育プログラム』
2 医療人教育の基本的内容
(2 -1 ) ヒ ュ ー マ ニ ズ ム 教 育 ・ 医 療 倫 理 教 育
基準2-1-1
医療人としての薬剤師となることを自覚させ,共感的態度及び人との信頼関係を
醸成する態度を身につけさせ,さらにそれらを生涯にわたって向上させるための教
育が体系的かつ効果的に行われていること。
【観点
【観点
【観点
【観点
2 -1 -1 -1 】 全 学 年 を 通 し て , 医 療 人 と し て 生 命 に 関 わ る 薬 学 専 門 家 に 相 応 し
い 行 動 を と る た め に 必 要 な 知 識 ,技 能 ,及 び 態 度 を 身 に つ け る た
めの教育が行われていること。
2 -1 -1 -2 】 医 療 全 般 を 概 観 し , 薬 剤 師 の 倫 理 観 , 使 命 感 , 職 業 観 を 醸 成 す る
教育が行なわれていること。
2 -1 -1 -3 】 医 療 人 と し て , 医 療 を 受 け る 者 , 他 の 医 療 提 供 者 の 心 理 , 立 場 ,
環 境 を 理 解 し ,相 互 の 信 頼 関 係 を 構 築 す る た め に 必 要 な 知 識 ,技
能,及び態度を身につけるための教育が行われていること。
2 - 1 -1 -4 】 単 位 数 は , (2-2)~ (2-5) と 合 わ せ て , 卒 業 要 件 の 1/5以 上 に 設 定 さ
れていることが望ましい。
[現状]
1年次と2年次の全学教育で,
「哲学史」
( 2 単 位 ),
「倫理学」
( 2 単 位 ),
「生命倫
理学の諸問題」
( 2 単 位 ),
「西洋哲学」
( 2 単 位 ),
「文化人類学」
( 2 単 位 ),
「生体と
薬」
( 2 単 位 ),
「生命と健康」
( 2 単 位 ),
「人の老化と死」
( 2 単 位 )と 倫 理 に 関 わ る
教 育 を 行 っ て い る ( 資 料 2-1-1-1)。
専 門 教 育 で は ,1 年 次 前 期 の「 薬 学 概 論 I 」
( 2 単 位 )で ,薬 剤 師 を 含 め た 医 療 人
としての職業感,倫理観,使命感等を植え付ける教育を行っている。1年次後期の
「薬学概論Ⅱ」
( 2 単 位 )で ,製 薬 会 社 の 工 場 見 学 や ,病 院 薬 剤 部 ,開 局 薬 局 お よ び
4 つ の 臨 床 系 研 究 室 で の 早 期 体 験 学 習 ( 基 準 3-1-5 も 参 照 ) と 薬 害 肝 炎 の 講 義 を 行
っ て い る ( 基 準 11-3 を 参 照 )。 こ の 早 期 体 験 学 習 で 薬 剤 師 を 含 め た 医 療 人 と し て の
心構えや接遇および態度を身につける実習を行っている。
専 門 教 育 の 2 年 次 前 期 の 「 生 理 ・ 解 剖 学 Ⅰ 」( 2 単 位 ) と 「 生 理 ・ 解 剖 学 Ⅱ 」( 1
単位)では,医学部医学科1年次学生との共修にて,医学部教員が教育を行ってい
る 。ま た ,2 年 次 後 期 に お い て も「 臨 床 医 学 概 論 」
( 2 単 位 )で ,医 療 チ ー ム の 一 員
としての自覚や協調性,要求されている専門性について教育を行っている。
さ ら に ,3 年 次 前 期 で「 薬 物 治 療 学 Ⅰ 」
( 2 単 位;内 科 学 の う ち 呼 吸 病 学・消 化 器
病 学 ・循 環 器 病 学・ 腎 臓 病 学 )を ,後 期 で「 薬 物 治 療 学 Ⅱ 」
( 2 単 位;内 科 学 の う ち
神経病学・膠原病学・内分泌学・代謝学・血液学・感染症学)を,共に歯学部4年
次学生との共修にて,医学部教員が教育を行っている。ここでは,各診療科のエキ
スパートから,疾病の概念,症候学,検査結果,最新の治療法のみならず,患者へ
の心遣いや心理についても教育を行っている。
4 年 次 前 期 の「 医 療 倫 理 & 医 療 過 誤 」
( 2 単 位 )で は ,現 場 で 求 め ら れ て い る 高 い
医療人としての倫理観や薬剤師としての倫理観の教育を行っている。また,4年次
- 12 -
前 期 で 「 薬 物 治 療 学 Ⅲ 」( 2 単 位 ; 外 科 学 ) を , 4 年 次 後 期 で 「 薬 物 治 療 学 Ⅳ 」( 2
単位;皮膚科学・眼科学・耳鼻咽喉科学・整形外科学・形成外科)と「薬物治療学
Ⅴ 」( 2 単 位 ; 小 児 科 学 ・ 産 婦 人 科 学 ・ 泌 尿 器 科 学 ・ 精 神 神 経 科 学 ・ 脳 神 経 外 科 学 )
を,これらも歯学部4年次学生と共修している。ここでも,内科や外科や他の診療
科のエキスパートから,各診療科ごとに主な疾病の概念,症候学,検査結果,最新
の治療法のみならず,患者への心遣いや心理についても教育を行っている。
4 年 次 後 期 の 「 実 務 実 習 ( 事 前 実 習 )」( 4 単 位 ) で , 薬 剤 師 を 含 む 医 療 人 と し て
の 心 構 え か ら ,接 遇 ,コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 ,態 度 を 教 育 し て い る( 資 料 2-1-1-2,
基 準 4-1-1 参 照 )。
ヒ ュ ー マ ニ ズ ム や 医 療 倫 理 に 関 す る 教 育 の 単 位 数 は 6 年 間 で 41 単 位 で あ り ,卒 業
要 件 の 単 位 数 190 単 位 の 21.6%に 相 当 し て い る 。
資 料 2-1-1-1: 全 学 教 育 シ ラ バ ス ( 平 成 21 年 度 )
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス ( 平 成 21 年 度 )
[点検・評価]
本学部では,1年次の早期体験学習をはじめとして,全学年を通して医療人とし
て高い倫理観を持った薬剤師養成の教育を実施している。特に,以下の点は,本学
の大きな特色ある教育と判断する。
優れた点
○ 「 生 理・解 剖 学 Ⅰ・Ⅱ 」を 医 学 部 医 学 科 1 年 次 学 生 と の 共 修 に て ,医 学 部 教 員
が 教 育 を 行 っ て い る 。こ の 共 修 に よ り ,生 命 の 全 体 像 や 人 体 の 構 造 と 機 能 な ら
び に 代 謝 を 学 ぶ の み で な く ,同 じ 医 療 系 の 学 生 間 で コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 も
培いながら互いに切磋琢磨している。
○ 「 薬 物 治 療 学 Ⅰ ・ Ⅱ ・ Ⅲ ・ Ⅳ ・ Ⅴ 」( 計 10 単 位 ; 内 科 学 ・ 外 科 学 ・ 皮 膚 科 学 ・
眼 科 学・耳 鼻 咽 喉 科 学・整 形 外 科 学・形 成 外 科・小 児 科 学・産 婦 人 科 学・泌 尿
器 科 学・精 神 神 経 科 学・脳 神 経 外 科 学 に 相 当 す る )を 歯 学 部 4 年 次 学 生 と の 共
修 に て ,医 学 部 教 員 が 教 育 を 行 っ て い る 。内 科 の み な ら ず 外 科 や 他 の 診 療 科 の
エキスパートから直接教育を受ける機会を与えている。
[改善計画]
該当なし。
- 13 -
(2 -2 ) 教 養 教 育 ・ 語 学 教 育
基準2-2-1
見識ある人間としての基礎を築くために,人文科学,社会科学及び自然科学など
を広く学び,物事を多角的にみる能力及び豊かな人間性・知性を養うための教育が
体系的かつ効果的に行われていること。
【観点
【観点
【観点
2 -2 -1 -1 】 薬 学 準 備 教 育 ガ イ ド ラ イ ン を 参 考 に す る な ど , 幅 広 い 教 養 教 育 プ
ログラムが提供されていること。
2 -2 -1 -2 】 学 生 や 社 会 の ニ ー ズ に 応 じ た 選 択 科 目 が 用 意 さ れ , 時 間 割 編 成 に
おける配慮がなされていること。
2 -2 -1 -3 】 薬 学 領 域 の 学 習 と 関 連 付 け て 履 修 で き る カ リ キ ュ ラ ム 編 成 が 行 わ
れていることが望ましい。
[現状]
1 年 次 と 2 年 次 の 全 学 教 育 で ,人 文・社 会 科 学 と し て「 哲 学 史 」
( 2 単 位 ),
「倫理
学」
( 2 単 位 ),
「生命倫理学の諸問題」
( 2 単 位 ),
「西洋哲学」
( 2 単 位 ),
「文化人類
学 」( 2 単 位 ) な ど 計 42 科 目 が 選 択 で き , そ の う ち 最 大 6 単 位 を 履 修 さ せ て い る 。
人 間 科 学 と し て「 生 体 と 薬 」
( 2 単 位 ),
「生命と健康」
( 2 単 位 ),
「科学史」
(2単
位 ),
「性と生」
( 2 単 位 ),
「人間の発達」
( 2 単 位 ),
「映画から見る精神医学」
(2単
位 ),「 人 の 老 化 と 死 」( 2 単 位 ) な ど 計 38 科 目 が 選 択 で き , そ の う ち 最 大 6 単 位 を
履修させている。
自 然 科 学 と し て 「 教 養 の 化 学 」( 2 単 位 ),「 生 活 の 化 学 」( 2 単 位 ),「 DNA か ら み
る 生 物 」( 2 単 位 ),「 バ イ オ サ イ エ ン ス の 進 歩 」( 2 単 位 ),「 熱 帯 の 環 境 と 熱 帯 病 」
( 2 単 位 ) な ど 計 41 科 目 が 選 択 で き , そ の う ち 最 大 6 単 位 を 履 修 さ せ て い る 。
社 会 の ニ ー ズ に 応 じ て ,「 薬 害 肝 炎 」( 1 コ マ ) に つ い て , 薬 害 患 者 が 講 義 を 行 っ
て い る( 基 準 11-3 を 参 照 )。ま た ,地 域 性 を 重 視 し た「 教 養 特 別 講 義( 長 崎 学 )」
(2
単 位 ) や 「 平 和 講 座 」( 2 単 位 ) の 科 目 を 用 意 し て い る 。
資 料 2-1-1-1: 全 学 教 育 シ ラ バ ス (平 成 21 年 度 )
[点検・評価]
○ 医療人に必要な幅広い教養教育プログラムを用意している。
○ 「薬害肝炎」について薬害患者が講義を行っている。
○ 地域性を重視した「長崎学」や「平和講座」の科目を用意している。
[改善計画]
該当なし。
- 14 -
基準2-2-2
社会のグローバル化に対応するための国際的感覚を養うことを目的とした語学教
育が体系的かつ効果的に行われていること。
【観点
【観点
【観点
2 -2 -2 -1 】英 語 教 育 に は ,「 読 む 」,「 書 く 」,「 聞 く 」,「 話 す 」の 全 て の 要 素 を
取り入れるよう努めていること。
2 -2 -2 -2 】 医 療 現 場 , 研 究 室 , 学 術 集 会 な ど で 必 要 と さ れ る 英 語 力 を 身 に つ
けるための教育が行われるよう努めていること。
2 -2 -2 -3 】 英 語 力 を 身 に つ け る た め の 教 育 が 全 学 年 に わ た っ て 行 わ れ て い る
ことが望ましい。
[現状]
1年次と2年次の全学教育で,
「 英 語 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン I 〜 Ⅲ 」と「 総 合 英 語 I
〜Ⅲ(
」 そ れ ぞ れ 1 単 位 ず つ )の 全 科 目 6 単 位 を 履 修 さ せ る 英 語 教 育 を 行 っ て い る( 資
料 2-1-1-1)。
第二外国語としてドイツ語I~Ⅳ,フランス語I~Ⅳ,韓国語I~Ⅳ,中国語I
~ Ⅳ の 4 科 目 の う ち 1 科 目 4 単 位 を 履 修 さ せ る 第 二 外 国 語 教 育 を 行 っ て い る (資 料
2-1-1-1)。
国際的感覚を養うために,希望する学生を対象に,1年次の春休みにオーストラ
リアへの短期語学留学のプログラム(3週間)を設け,このプログラムの最終試験
に 合 格 し た 学 生 に は「 英 語 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン Ⅲ か 総 合 英 語 Ⅲ 」
( 1 単 位 )を 与 え て
い る ( 資 料 2-2-2-1)。
同様に,第二外国語の中国語・フランス語・ドイツ語に関しても短期語学留学プ
ログラム(3〜4週間)があり,各々のプログラムの最終試験に合格した学生に第
二 外 国 語 の 1 単 位 を 与 え て い る ( 資 料 2-2-2-1)。
2年次前期の医学部医学科との共修科目である「生理・解剖学I」と「生理・解
剖学Ⅱ」において,英語で書かれた成書を教科書に用いて,科学・医学・医療英語
の基礎養育を行っている。
2年次前期の「応用情報処理」で科学英語の教育を行っている。また,自主学習
コースでeラーニングの科学英語を教育している。
特別実習のため,3年次後期より(6年次後期まで)学生を研究室に配属してい
る。各研究室の論文セミナー等で研究分野や医療分野の英語論文を読ませ,研究室
全 員 の 前 で 発 表 さ せ て , 英 語 力 の 向 上 に 努 め て い る ( 資 料 2-1-1-2)。
資 料 2-1-1-1: 全 学 教 育 シ ラ バ ス ( 平 成 21 年 度 )
資 料 2-2-2-1: 全 学 教 育 便 覧 ( 平 成 21 年 度 )
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス ( 平 成 21 年 度 )
- 15 -
[点検・評価]
○ 全学年で英語教育を実施している。
○ オーストラリアへの語学留学のプログラムを設けている。
○ 中国への語学留学のプログラムを設けている。
○ 科学・医学・医療英語の教育を行っている。
改善を要する点
○ 全 学 年 で 英 語 教 育 を 実 施 し て い る が , 現 状 で は ,「 読 む 」 と 「 書 く 」 に 偏 重 し
ている。
[改善計画]
全学教育を見直し,全学年で全ての要素を取り入れた英語教育のカリキュラム
を編成する予定である。
- 16 -
(2 -3 ) 医 療 安 全 教 育
基準2-3-1
薬 害・ 医 療 過 誤・ 医 療 事 故 防 止 に 関 す る 教 育 が 医 薬 品 の 安 全 使 用 の 観 点 か ら 行 わ れ
ていること。
【観点
【観点
2 -3 -1 -1 】 薬 害 , 医 療 過 誤 , 医 療 事 故 の 概 要 , 背 景 及 び そ の 後 の 対 応 に 関 す
る教育が行われていること。
2 -3 -1 -2 】 教 育 の 方 法 と し て , 被 害 者 や そ の 家 族 , 弁 護 士 , 医 療 に お け る 安
全 管 理 者 を 講 師 と す る な ど ,学 生 が 肌 で 感 じ る 機 会 提 供 に 努 め る
と と も に ,学 生 の 科 学 的 か つ 客 観 的 な 視 点 を 養 う た め の 教 育 に 努
めていること。
[現状]
1 年 次 後 期 の「 薬 学 概 論 Ⅱ 」の 1 コ マ を 使 い ,
「 薬 害 肝 炎 」に つ い て ,薬 害 患 者 が
講 義 を 行 っ て い る ( 基 準 11-3 も 参 照 )。
4年次前期の「医療倫理&医療過誤」で,現場で求められている高い医療人とし
ての倫理観や薬剤師としての倫理観,また具体的な医療過誤や医療事故を例示し,
そ れ ら を 防 止 す る た め の 対 策 を 教 育 し て い る( 資 料 2-1-1-2)。4 年 次 後 期 の「 実 務
実 習 ( 事 前 実 習 )」 で , 弁 護 士 を 講 師 に 招 い て 教 育 し て い る ( 資 料 2-3-1-1)。
資 料 2-1—1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス (平 成 21 年 度 )
資 料 2-3-1-1: 事 前 実 習 書 Ⅰ ・ Ⅱ (平 成 21 年 度 )
[点検・評価]
○ 薬害患者が「薬剤肝炎」の講義を行っている。
○「医療倫理&医療過誤」の講義で高い倫理観を涵養している。
○「実務実習の事前実習」で弁護士の講義を行っている。
[改善計画]
該当なし。
- 17 -
(2 -4 ) 生 涯 学 習 の 意 欲 醸 成
基準2-4-1
医療人としての社会的責任を果たす上での生涯学習の重要性を認識させる教育が
行われていること。
【観点
2 -4 -1 -1 】 医 療 現 場 で 活 躍 す る 薬 剤 師 な ど に よ り 医 療 の 進 歩 や 卒 後 研 修 の 体
験談などに関する教育が行われていること。
[現状]
当 学 部 内 に 設 置 し て い る「 地 域 薬 剤 師 卒 後 教 育 研 修 セ ン タ ー 」
(構成は薬学部の教
員が兼務)が中心となって,地域医療に貢献している臨床薬剤師を対象に,卒後教
育 を 目 的 に 年 に 2 回 の 講 演 会 を 実 施 し て い る 。平 成 18 年 度 の 第 1 回 で は「 薬 学 6 年
制 へ の 期 待 と 要 望 」を ,平 成 19 年 度 の 第 2 回 で は「 多 彩 な 分 野 で 活 躍 す る 女 性 薬 剤
師 」と 第 3 回 で は「 薬 学 研 究 の 楽 し さ と 喜 び 」を ,平 成 20 年 度 の 第 4 回 で は「 糖 尿
病治療における薬剤師の取り組み」と第5回では「立ち向かう薬剤師“がん治療と
緩 和 ケ ア ”」 を , 平 成 21 年 度 の 第 6 回 で は 「 感 染 症 の 現 状 と 対 策 に つ い て 」 と 第 7
回では「うつ病の現状と最新治療」の演題で講演会を開催した。これに,学部学生
の参加を積極的に奨励し,地域薬剤師の先生方の意見を聞き,現場の医療で問題と
な っ て い る 課 題 等 を 学 習 で き る 機 会 を 設 け て い る( 資 料 2-4-1-1,資 料 2-4-1-2,詳
細 は 基 準 11-2 を 参 照 )。
4 年 次 後 期 の「 実 務 実 習( 事 前 実 習 )」で ,現 場 で 働 い て い る 病 院 薬 剤 師 や 開 局 薬
剤師が講義を行い,その中で生涯学習の重要性を語ることで,学生のモチベーショ
ン の 向 上 に 努 め て い る ( 資 料 2-3-1-1)。
資 料 2-4-1-1: 地 域 薬 剤 師 卒 後 教 育 研 修 セ ン タ ー の 業 績 集
資 料 2-4-1-2:地 域 薬 剤 師 卒 後 教 育 研 修 セ ン タ ー 講 演 冊 子「 公 開 講 演 会 の あ ゆ み 」
資 料 2-3-1-1: 事 前 実 習 書 Ⅰ ・ Ⅱ ( 平 成 21 年 度 )
[点検・評価]
○「 地 域 薬 剤 師 卒 後 教 育 研 修 セ ン タ ー 」の 講 演 会 を 通 じ て 医 療 の 現 場 の 問 題 点 や
卒後の薬剤師像を学ぶ機会を設けている。
○ 「 実 務 実 習 ( 事 前 実 習 )」 で , 病 院 薬 剤 師 や 開 局 薬 剤 師 の 講 義 や 体 験 談 を 実 施
している。
[改善計画]
該当なし。
- 18 -
(2 -5 ) 自 己 表 現 能 力
基準2-5-1
自分の考えや意見を適切に表現するための基本的知識,技能及び態度を修得する
ための教育が行われていること。
【観点
【観点
【観点
2 -5 -1 -1 】 聞 き 手 及 び 自 分 が 必 要 と す る 情 報 を 把 握 し , 状 況 を 的 確 に 判 断 で
きる能力を醸成する教育が行われていること。
2 -5 -1 -2 】 個 人 及 び 集 団 の 意 見 を 整 理 し て 発 表 で き る 能 力 を 醸 成 す る 教 育 が
行われていること。
2 -5 -1 -3 】 全 学 年 を 通 し て 行 わ れ て い る こ と が 望 ま し い 。
[現状]
1年次前期の全学教育の「教養セミナー」で,学部横断的(薬学部・医学部・歯
学部・教育学部・工学部・水産学部・環境科学部)に学生をシャッフルして一班あ
た り 10〜 12 名 の 学 生 を 編 成 し ,学 生 自 ら 課 題 科 目 を 設 定 し ,調 査 し て 発 表 さ せ ,最
後に一冊のレポートを作成させる教育を行っている。この教育の過程で,自ら考え
を主張し,またはグループ内の意見と調整しながら,課題をまとめる過程でコミュ
ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 や 科 学 の 思 考 訓 練 を 行 っ て い る( 資 料 2-5-1-1, 資 料 2-5-1-2, 資
料 2-5-1-3)。
1 年 次 前 期 の「 情 報 処 理 入 門 」
( 資 料 2-1-1-1)と 2 年 次 前 期 の「 応 用 情 報 処 理 」,
お よ び 4 年 次 の「 薬 物 相 互 作 用 」
( 資 料 2-1-1-2)で も プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン を 取 り 入
れて,自己表現能力を醸成する教育を行っている。
3年次後期より(6年次後期まで)学生を研究室に配属している。各研究室のリ
サーチセミナー等で自分の興味のある研究分野や卒業研究の対象となる研究分野の
研究内容を研究室全員の前で発表させて,現在の問題点や今後の展望について,自
らの考えや意見を決められた時間内でプレゼンテーションさせることで,その能力
の 向 上 に 努 め て い る 。 こ れ は 卒 業 研 究 の 一 環 と し て 実 施 し て い る ( 資 料 2-1-1-2)。
資 料 2-5-1-1: 教 養 セ ミ ナ ー ガ イ ド ラ イ ン ( 2009)
資 料 2-5-1-2: 教 養 セ ミ ナ ー ガ イ ド ブ ッ ク ( 2009)
資 料 2-5-1-3: 教 養 セ ミ ナ ー 事 例 集 (平 成 20 年 度 )
資 料 2-1-1-1: 全 学 教 育 シ ラ バ ス ( 平 成 21 年 度 )
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス ( 平 成 21 年 度 )
[点検・評価]
○ 学部横断的に学生を編成して「教養セミナー」を実施している。
○ 各研究室のリサーチセミナー等でプレゼンテーション能力を向上させている。
[改善計画]
該当なし。
- 19 -
3
薬学教育カリキュラム
(3-1)薬学教育モデル・コアカリキュラムの達成度
基準3-1-1
教育課程の構成と教育目標が,薬学教育モデル・コアカリキュラムに適合してい
ること。
【観点
3 -1 -1 -1 】 各 科 目 の シ ラ バ ス に 一 般 目 標 と 到 達 目 標 が 明 示 さ れ , そ れ ら が 薬
学 教 育 モ デ ル・コ ア カ リ キ ュ ラ ム の 教 育 目 標 に 適 合 し て い る こ と 。
[現状]
平 成 18 年 の 薬 学 科 と 薬 科 学 科 の 併 置 の 際 に ,薬 学 教 育 モ デ ル・コ ア カ リ キ ュ ラ ム
のすべてのユニット(講義単位)が教育課程に含まれるよう,カリキュラムの再編
を 行 っ た( 資 料 3-1-1-1)。各 ユ ニ ッ ト は 系 統 的 に 配 置 さ れ ,か つ 適 切 な 時 期 に 導 入
されるよう配慮がなされている。シラバスにはこの薬学教育モデル・コアカリキュ
ラ ム の 全 項 目 を 明 示 す る と と も に , 各 科 目 の 「 本 科 目 の 位 置 付 け /学 習 ・ 教 育 目 標 」
の欄には対応するユニットが明記してある。これにより,学生は履修科目が薬学教
育モデル・コアカリキュラムのどこに対応しているのかを即座に把握することがで
き ,効 率 的 な 学 習 が 可 能 と な る 。ま た ,各 科 目 の シ ラ バ ス に は「 授 業 の ね ら い 」,
「授
業 方 法 」,「 到 達 目 標 」 を 明 示 し て い る ( 資 料 2-1-1-2)。
資 料 3-1-1-1:薬 学 教 育 モ デ ル ・コ ア カ リ キ ュ ラ ム と 本 学 部 カ リ キ ュ ラ ム の 対
比表
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス ( 平 成 21 年 度 )
[点検・評価]
教育課程の構成と教育目標は,薬学教育モデル・コアカリキュラムに適合してい
る。
[改善計画]
該当なし。
- 20 -
基準3-1-2
各到達目標の学習領域に適した学習方略を用いた教育が行われていること。
【観点
【観点
【観点
3 -1 -2 -1 】 講 義 , 演 習 , 実 習 が 有 機 的 に 連 動 し て い る こ と 。
3 -1 -2 -2 】 医 療 現 場 と 密 接 に 関 連 付 け る た め , 具 体 的 な 症 例 , 医 療 現 場 で の
具体例,製剤上の工夫などを組み込むよう努めていること。
3 -1 -2 -3 】 患 者 ・ 薬 剤 師 ・ 他 の 医 療 関 係 者 ・ 薬 事 関 係 者 と の 交 流 体 制 が 整 備
され,教育へ直接的に関与していることが望ましい。
[現状]
講義および実習科目は総て薬学教育モデル・コアカリキュラムおよび実務実習モ
デル・コアカリキュラムに対応しており,これらは薬学教育を効果的に行う上で,
相 補 的 か つ 有 機 的 に 連 動 し て い る ( 資 料 3-1-1-1, 資 料 3-1-2-1, 資 料 3-1-2-2)。
また,医療現場と密接に関連付けるため,臨床漢方学は漢方に詳しい医師から,
医学部及び歯学部との共修授業である生理・解剖学Ⅰ,Ⅱおよび薬物治療学Ⅰ-V
では,主に医学部教員から生命倫理,医学概論,臓器・疾患別の病態,診断,治療
法 を 学 ん で い る( 資 料 2-1-1-2)。さ ら に ,5 年 次 後 期 ,6 年 次 後 期 に 開 講 予 定 の 高
次臨床実務実習ⅠおよびⅡでは,病院診療科における回診・カンファレンス参加,
手術見学や離島医療参加などの体験学習を予定している。
その他,臨床薬学講座の薬物治療学分野の教授および准教授は医師免許を有して
おり,その専門性を活かして臨床関連科目を担当している。また,患者・薬剤師・
他 の 医 療 関 係 者・薬 事 関 係 者 が 以 下 に 示 す よ う に ,教 育 に 直 接 関 与 し て い る 。即 ち ,
薬 学 概 論 Ⅱ に お い て は , 薬 害 患 者 に よ る 講 演 会 ( 詳 細 は 基 準 11-3 を 参 照 ), 病 院 ・
薬 局 の 早 期 体 験 を 実 施 し て い る ( 詳 細 は 基 準 2-1-1 を 参 照 )。 ま た , 治 療 薬 剤 学 Ⅰ ,
Ⅱの講師には病院薬剤部教員を含み,実務実習(事前実習)の講師には病院薬剤部
教員や薬局薬剤師を含んでいる。さらに,薬事関連法規の講師は,長崎県福祉保健
部 薬 務 行 政 室 か ら 招 い て い る ( 資 料 2-1-1-2)。
資 料 3-1-1-1:薬 学 教 育 モ デ ル・コ ア カ リ キ ュ ラ ム と 本 学 部 カ リ キ ュ ラ ム の 対 比 表
資 料 3-1-2-1:実 務 実 習 (病 院 )モ デ ル・コ ア カ リ キ ュ ラ ム と 本 学 部 カ リ キ ュ ラ ム の
対比表
資 料 3-1-2-2:実 務 実 習 (薬 局 )モ デ ル・コ ア カ リ キ ュ ラ ム と 本 学 部 カ リ キ ュ ラ ム の
対比表
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス ( 平 成 21 年 度 )
[点検・評価]
薬害患者,薬局・病院薬剤師,医療に関連する官公庁職員などとの整備された交
流体制により,これらの医療関係者・薬事関係者の直接的な教育参加が可能となっ
ている。
- 21 -
優れた点
○ 医師を含む教員構成により医療教育の充実化を図っている。
○ 医学部教員による多彩な講義や実際の医療現場での体験学習など医療現場と
密接に関連付けるための工夫を行っている。
[改善計画]
該当なし。
- 22 -
基準3-1-3
各ユニットの実施時期が適切に設定されていること。
【観点
3 -1 -3 -1 】 当 該 科 目 と 他 科 目 と の 関 連 性 に 配 慮 し た 編 成 を 行 い , 効 果 的 な 学
習ができるよう努めていること。
[現状]
1年次ではヒューマニズムや知性を涵養するために教養科目(全学教育)を受講
させる。また,薬学の意義を理解させ,学習意欲を喚起する導入科目として薬学概
論などの専門教育科目を提供している。2年次では,有機化学,物理化学,生化学
など等の薬学の基幹となる専門基礎教育を系統的に行う。また,2年次後期から薬
学基礎実習を履修させ,実験を通じて講義内容の理解を深めさせる。さらに,臨床
医学概論や医学部との共修科目である生理・解剖学を履修させ,医療倫理や診断・
治療の基本的考え方を身に付けさせる。3年次前期から4年次後期の間では,薬物
治療学等の医療薬学関連の講義科目を履修させ,医療の場で必要な知識を形成させ
る。また,4年次後期にコミュニケーションスキルを受講させ,信頼関係の確立法
を学ばせるとともに事前実務実習を開始する。3年次後期からは研究室に少人数配
属し,さらに5年次から医療薬学特別実習を開始し,課題研究により問題発見・解
決能力を養成し,医療の場で通用する実践力を形成させる。この間,5年次は主と
し て 実 務 実 習 を 履 修 さ せ ,薬 剤 師 に 必 要 な 知 識 ,技 能 ,態 度 を 形 成 さ せ る( 資 料 1-1-2,
資 料 3-1-3-1)。
薬学科の教育課程編成における取組として,医学部及び歯学部との共修科目の導
入が挙げられる。これらの科目を適宜配置することで,将来の医療従事者としての
動 機 付 け , 自 覚 , 倫 理 観 の 育 成 等 を 図 っ て い る (資 料 2-1-1-2)。
資 料 1-1-2: 薬 学 部 学 生 便 覧 ( 薬 学 科 履 修 モ デ ル )( 平 成 21 年 度 )
資 料 3-1-3-1: GUIDE BOOK ( 2010)
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス ( 平 成 21 年 度 )
[点検・評価]
早 期 動 機 づ け の た め の 導 入 科 目 を 6 年 一 貫 教 育 の 早 い 時 期 に 設 定 し て い る 。ま た ,
倫理,医療の担い手としての心構え,信頼関係の確立法を含むヒューマニズムを涵
養する科目を低学年から高学年にかけて適切に配置している。さらに,薬学専門教
育に関して,科目相互の関連性を十分考慮し,習熟度に応じた系統的かつ適切な科
目配置を行っている。
[改善計画]
該当なし。
- 23 -
基準3-1-4
薬剤師として必要な技能,態度を修得するための実習教育が行われていること。
【観点
【観点
3 -1 -4 -1 】 科 学 的 思 考 の 醸 成 に 役 立 つ 技 能 及 び 態 度 を 修 得 す る た め , 実 験 実
習が十分に行われていること。
3 -1 -4 -2 】 実 験 実 習 が , 卒 業 実 習 や 実 務 実 習 の 準 備 と し て 適 切 な 内 容 で あ る
こと。
[現状]
科 学 的 思 考 の 醸 成 に 役 立 つ 技 能 及 び 態 度 を 修 得 す る た め ,物 理・分 析・衛 生 系( 3
単 位 ), 合 成 系 ( 3 単 位 ), 生 物 ・ 薬 理 系 ( 4 単 位 ) の 実 習 を 薬 学 基 礎 実 習 と し て 実
施している。薬学基礎実習は各領域の専門的内容に加え,安全教育や廃棄物取扱い
などに関する教育および計量器の取扱い法など薬剤師に必要な基本操作などに関す
る 教 育 も 含 ん で い る 。こ れ ら 実 習 は 1 単 位 当 た り 32 時 間( 8 日 間 ,各 4 時 間 )ず つ
実施され,予習やレポート等による考察にも十分な時間を取り,卒業実習や実務実
習の準備している。また,これらの実習は講義の内容とも密接に関連しており,効
果 的 に 技 能 , 態 度 を 身 に つ け る こ と が で き る ( 資 料 2-1-1-2, 資 料 3-1-4-1)。
さらに,ティーチング・アシスタント制度を有効に活用し,細やかな指導ができ
る 体 制 を 整 え て い る (資 料 3-1-4-2)。
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス (平 成 21 年 度 )
資 料 3-1-4-1: 薬 学 基 礎 実 習 テ キ ス ト ( 平 成 20 年 度 〜 21 年 度 )
資 料 3-1-4-2: 長 崎 大 学 テ ィ ー チ ン グ ・ ア シ ス タ ン ト 取 扱 規 程
[点検・評価]
薬学基礎実習の内容は,卒業実習や実務実習の準備として適切である。また,科
学的思考の醸成に役立つ技能及び態度を修得できるよう,十分な時間を割り当て,
指導体制も整えている。
[改善計画]
該当なし。
- 24 -
基準3-1-5
学生の学習意欲が高まるような早期体験学習が行われていること。
【観点
【観点
3 -1 -5 -1 】 薬 剤 師 が 活 躍 す る 現 場 な ど を 広 く 見 学 さ せ て い る こ と 。
3 -1 -5 -2 】 学 生 に よ る 発 表 会 , 総 合 討 論 な ど , 学 習 効 果 を 高 め る 工 夫 が な さ
れていること。
[現状]
入学時のオリエンテーションのための合宿研修において,薬学領域の研究紹介を
受 講 後 , 学 生 に よ る 総 合 討 論 を 実 施 し て い る ( 詳 細 は 基 準 8-1-1 を 参 照 )。
1年次後期に開講する薬学概論Ⅱにおいて,小人数グループでの病院見学,薬局
見学,研究室見学を実施し,薬剤師が活躍する現場を広く見学させ,日々の学習の
動機付けを行っている。この実習では,現場の薬剤師と薬剤師の意義や責任,業務
内容などについて説明を受け,質疑応答を行うことで,多様な薬剤師業務への理解
を 深 め ,倫 理 観 ,責 任 感 お よ び そ の 後 学 習 意 欲 の 向 上 を 図 っ て い る( 資 料 2-1-1-2)。
こ れ ら の 見 学 は ,学 習 効 果 を よ り 一 層 高 め る た め に ,十 分 な 事 前 説 明 を 行 っ た 後 ,
実 施 し , さ ら に 実 施 後 に レ ポ ー ト を 提 出 さ せ て い る ( 資 料 3-1-5-1)。
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス (平 成 21 年 度 )
資 料 3-1-5-1: 早 期 体 験 学 習 実 施 要 項 (平 成 21 年 度 )
[点検・評価]
早期に薬剤師が活躍する現場などを広く見学させている。実施に当たっては,十
分な事前説明を行い,見学後にレポートを提出させ,早期体験の目的を達成してい
る。
[改善計画]
該当なし。
- 25 -
(3-2)大学独自の薬学専門教育の内容
基準3-2-1
大学独自の薬学専門教育の内容が,理念と目標に基づいてカリキュラムに適確に
含まれていること。
【観点
【観点
【観点
3 -2 -1 -1 】 大 学 独 自 の 薬 学 専 門 教 育 と し て , 薬 学 教 育 モ デ ル ・ コ ア カ リ キ ュ
ラ ム 及 び 実 務 実 習 モ デ ル・コ ア カ リ キ ュ ラ ム 以 外 の 内 容 が カ リ キ
ュラムに含まれていること。
3 -2 -1 -2 】 大 学 独 自 の 薬 学 専 門 教 育 内 容 が , 科 目 あ る い は 科 目 の 一 部 と し て
構成されており,シラバス等に示されていること。
3 -2 -1 -3 】 学 生 の ニ ー ズ に 応 じ て , 大 学 独 自 の 薬 学 専 門 教 育 の 時 間 割 編 成 が
選択可能な構成になっているなど配慮されていることが望まし
い。
[現状]
基本的には本学部薬学科のカリキュラムは薬学教育モデル・コアカリキュラム及
び実務実習モデル・コアカリキュラムに基づいて設定されているが,これらに含ま
れていない大学独自の薬学専門教育として,シラバスに明示されているように次の
内容がカリキュラムに含まれている。即ち,薬物治療学Ⅳの講義内容には,形成外
科 概 論・頭 蓋 顔 面 外 科 ,皮 膚 形 成 術・再 建 外 科 が 含 ま れ て い る 。ま た ,実 務 実 習( 事
前 実 習 ) に は , バ イ タ ル サ イ ン 実 習 等 が 含 ま れ て い る ( 資 料 2-1-1-2)。 平 成 22 年
度以降,学年進行に伴い,5年次に高次臨床実務実習Ⅰ,6年次に高次臨床実務実
習Ⅱを開講する。Ⅰでは大学病院で内科病棟実習を2週間,Ⅱでは各1週間の離島
医療実習と大学病院での専門領域実習を行う。
6年次の選択科目は少なく3単位であるが,5年次までは5-9単位が選択科目
として用意されており,各学生のニーズに応じて時間割編成が選択可能な構成にな
っ て い る ( 資 料 1-1-2)。
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス ( 平 成 21 年 度 )
資 料 1-1-2: 薬 学 部 学 生 便 覧 ( 平 成 21 年 度 )
[点検・評価]
大学独自の薬学専門教育として,薬学教育モデル・コアカリキュラム及び実務実
習モデル・コアカリキュラム以外の内容がカリキュラムに含まれている。その内容
が,科目あるいは科目の一部として構成されており,シラバスに明示されている。
また,学生のニーズに応じて,大学独自の薬学専門教育の時間割編成が選択可能な
構成になっている。
[改善計画]
該当なし。
- 26 -
(3-3)薬学教育の実施に向けた準備
基準3-3-1
学生の学力を,薬学教育を効果的に履修できるレベルまで向上させるための教育
プログラムが適切に準備されていること。
【観点
【観点
3 -3 -1 -1 】 個 々 の 学 生 の 入 学 ま で の 履 修 状 況 等 を 考 慮 し た 教 育 プ ロ グ ラ ム が
適切に準備されていること。
3 -3 -1 -2 】観 点 3 -3 -1 -1 に お け る 授 業 科 目 の 開 講 時 期 と 対 応 す る 専 門 科 目
の開講時期が連動していること。
[現状]
学生の学力を,薬学教育を効果的に履修できるレベルまで向上させるため,全学
教 育 の 自 然 科 学 と し て 「 教 養 の 化 学 」( 2 単 位 ),「 生 活 の 化 学 」( 2 単 位 ),「 DNA か
ら み る 生 物 」( 2 単 位 ),「 バ イ オ サ イ エ ン ス の 進 歩 」( 2 単 位 ),「 熱 帯 の 環 境 と 熱 帯
病 」( 2 単 位 ) な ど 計 41 科 目 が 選 択 で き , そ の う ち 1 ~ 3 科 目 を 履 修 さ せ て い る 。
ま た ,全 学 教 育 の 英 語 科 目 と し て ,「 英 語 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン I〜 Ⅲ 」と「 総 合 英 語
I〜 Ⅲ 」
( そ れ ぞ れ 1 単 位 ず つ )の 計 6 科 目 を 履 修 さ せ て い る( 資 料 2-1-1-1)。さ ら
に,高校課程で物理,生物を履修してこなかった学生を対象に,1年次前期に基礎
物理,基礎生物を開講し,薬学専門分野を理解する上で必要な物理,生物の基礎を
学 ば せ て い る ( 資 料 2-1-1-2)。
資 料 2-1-1-1: 全 学 教 育 シ ラ バ ス ( 平 成 21 年 度 )
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス (平 成 21 年 度 )
[点検・評価]
高校と大学の教育を橋渡しする講義と専門科目を適切な時期に開講することによ
り,個々の学生の入学までの履修状況等を考慮した教育プログラムが適切に準備さ
れている。
[改善計画]
該当なし。
- 27 -
4
実務実習
(4-1)実務実習事前学習
基準4-1-1
教育目標が実務実習モデル・コアカリキュラムに適合し,実務実習事前学習が適
切に行われていること。
[現状]
「 実 務 実 習( 事 前 実 習 )」の ね ら い は「 卒 業 後 に 医 療 チ ー ム の 一 員 で あ る 薬 剤 師 と
して,医療,健康保険事業に参画できるようになるために,5年次に履修する病院
実務実習および薬局実務実習に先立って,臨床における薬剤師業務の遂行と医薬品
適正使用の実践のために必要な基本的知識と技術,ならびに医療の担い手として相
応 し い 態 度 を 理 解 し 説 明 で き る よ う に す る 。」 こ と , 授 業 の 到 達 目 標 は ,「 病 院 や 薬
局における薬剤師業務の概要を理解し説明できた上で,調剤および服薬指導等の薬
剤 師 業 務 を シ ミ ュ レ ー ト で き る 。」こ と を 明 確 に し ,シ ラ バ ス に 記 載 し て い る 。ま た ,
シ ラ バ ス の 科 目 の 位 置 づ け の 項 に は ,「 実 務 実 習 モ デ ル ・ コ ア カ リ キ ュ ラ ム の ( Ⅰ )
実 務 実 習 事 前 学 習 の 教 育 目 標 全 般 に 対 応 し て い る 。」こ と を 明 記 し ,実 務 実 習 事 前 学
習 (1)~ (7)に 含 ま れ る 77 個 の 到 達 目 標 の 項 目 を 理 解 さ せ る た め に ,「 ス タ ン ダ ー ド
薬 学 シ リ ー ズ 10:実 務 実 習 事 前 学 習 - 病 院・薬 局 実 習 に 行 く 前 に -( 日 本 薬 学 会 編 )」
を 教 科 書 と し て 用 い ,導 入 講 義 の 段 階 で 解 説 し て い る( 資 料 2-1-1-2)。さ ら に ,学
生 自 身 が 到 達 目 標 を 常 に 確 認 し な が ら 事 前 学 習 に 取 組 め る よ う に ,77 個 の 到 達 目 標
をファイルした実務実習記録集(ポートフォリオ)の配布を行っている(資料
4-1-1-1)。
なお,本学部独自の到達目標に関する事前学習として,バイタルサイン実習,薬
物 速 度 論 実 習 , TDM 実 習 な ら び に 日 本 薬 局 方 実 習 を 取 入 れ , 実 務 実 習 事 前 学 習 の 内
容 の 充 実 を 図 っ て い る ( 資 料 4-1-1-2)。
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス (平 成 21 年 度 )
資 料 4-1-1-1: 実 務 実 習 記 録 集 ( ポ ー ト フ ォ リ オ ) 事 例
資 料 4-1-1-2: 実 務 実 習 事 前 実 習 Ⅰ , Ⅱ ( 平 成 21 年 度 )
[点検・評価]
○ シ ラ バ ス に 明 記 し た 授 業 の ね ら い と 到 達 目 標 は ,実 務 実 習 モ デ ル・コ ア カ リ キ
ュラムの教育目標に適合している。
○ 実 務 実 習 モ デ ル ・ コ ア カ リ キ ュ ラ ム の( Ⅰ )実 務 実 習 事 前 学 習( 1)~( 7)に
含 ま れ る 77 個 の 到 達 目 標 に 対 応 し た「 実 務 実 習( 事 前 実 習 )」を ,薬 学 科 4 年
次後期に実施している。
○ 到 達 目 標 を フ ァ イ ル し た 実 務 実 習 記 録 集( ポ ー ト フ ォ リ オ )の 配 布 を 行 う こ と
に よ り ,学 生 が 各 到 達 目 標 を 常 に 確 認 し な が ら 事 前 学 習 に 取 組 め る 環 境 を 整 え
- 28 -
ている。
優れた点
○ 学部独自のオリジナル性の高い到達目標に関する事前学習としてバイタルサ
イ ン 実 習 ,薬 物 速 度 論 実 習 ,TDM 実 習 な ら び に 日 本 薬 局 方 実 習 を 取 入 れ ,実 務
実習事前学習の内容の充実を図っている。
これらのことにより,実務実習モデル・コアカリキュラムの教育目標に適合
した事前学習が適切に行われていると判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 29 -
基準4-1-2
学習方法,時間,場所等が実務実習モデル・コアカリキュラムに基づいて設定さ
れていること。
[現状]
実 務 実 習 モ デ ル ・ コ ア カ リ キ ュ ラ ム の ( Ⅰ ) 実 務 実 習 事 前 学 習 ( 1) ~ ( 7) に 含
ま れ る 77 個 の 到 達 目 標 に 関 す る 事 前 学 習 を , 実 務 実 習 事 前 学 習 方 略 の Learning
Strategy( LS)に 示 さ れ て い る 学 習 方 法 ,時 間 ,場 所 等 に 基 づ き 実 施 し て い る (資 料
4-1-2-1)。
「 実 務 実 習 ( 事 前 実 習 )」 の 125 コ マ の 授 業 で は , 実 務 実 習 事 前 学 習 方 略 の LS に
準 拠 し て , 各 到 達 目 標 の コ マ 数 を ( 1) 事 前 実 習 を 始 め る に あ た っ て 10 コ マ ,( 2)
処 方 せ ん と 調 剤 31 コ マ ,( 3) 疑 義 照 会 10 コ マ ,( 4) 医 薬 品 の 管 理 と 供 給 25 コ マ ,
( 5)リ ス ク マ ネ ー ジ メ ン ト 12 コ マ ,
( 6)服 薬 指 導 と 患 者 情 報 20 コ マ ,
( 7)事 前 学
習 の ま と め 17 コ マ と 設 定 し ,時 間 配 分 を 行 っ て い る 。な お ,大 学 独 自 の オ リ ジ ナ ル
性 の 高 い 到 達 目 標 に 関 す る 事 前 学 習 に つ い て は , 薬 物 速 度 論 実 習 と TDM 実 習 は ( 2)
処 方 せ ん と 調 剤 で ,日 本 薬 局 方 実 習 は( 4)医 薬 品 の 管 理 と 供 給 で ,バ イ タ ル サ イ ン
実 習 は ( 5) リ ス ク マ ネ ー ジ メ ン ト で , そ れ ぞ れ 関 連 さ せ て 実 施 し て い る ( 資 料
4-1-1-2)。
学 習 方 法 と し て は 講 義 ,演 習 ,実 習 を 行 っ て い る 。講 義 の 場 合 に は 学 生 40 名 全 員
を 対 象 と し て い る 。 一 方 , 演 習 と 実 習 の 場 合 に は 学 生 を 適 時 5~ 10 名 ず つ の 4~ 8
グループに分けているが,基本的には個人単位としている。場所は,学習方法が講
義の場合には第1講義室又は第2講義室(ともに机・イスが固定されている教室,
100 名 収 容 可 能 ) を 使 用 し て い る 。 一 方 , 演 習 ( 小 グ ル ー プ 討 議 を 含 む ) と 実 習 の
場 合 に は 5 階 研 修 室( 机・イ ス が 固 定 さ れ て い な い 教 室 ,60 名 収 容 可 能 で 小 グ ル ー
プ 討 議 等 の 様 々 な 学 習 方 法 に 対 応 可 能 な 多 目 的 室 ),5 階 CBT 室( 51 台 の PC を 設 置
し た 演 習 室 ), 模 擬 薬 局 ( 薬 局 カ ウ ン タ ー ,調 剤 室 , 製 剤 室 ,病 室 , TDM 室 ,演 習 室
を 含 む ) を 使 用 し て い る ( 設 備 の 詳 細 は 基 準 10 を 参 照 )。 物 的 資 源 と し て は , 講 義
の 場 合 に は 教 科 書( ス タ ン ダ ー ド 薬 学 シ リ ー ズ 10:実 務 実 習 事 前 学 習 - 病 院・薬 局
実 習 に 行 く 前 に - ,調 剤 指 針 ),パ ワ ー ポ イ ン ト ,ビ デ オ ,OHP 等 を 用 い て い る 。一
方 ,演 習 や 実 習 の 場 合 に は 独 自 に 作 成 し た 実 習 書( 実 務 実 習 事 前 実 習 Ⅰ ,Ⅱ )
(資料
4-1-1-2), 参 考 書 , 配 布 プ リ ン ト , 実 薬 , 薬 袋 , 標 準 調 剤 機 器 , 製 剤 機 器 , ク リ ー
ン ベ ン チ 等 の 事 前 学 習 が 適 切 か つ 十 分 に 実 施 で き る 各 種 教 材 を 使 用 し て い る 。な お ,
学 習 を 支 援 す る ツ ー ル と し て e-ラ ー ニ ン グ( Webclass)を 導 入 し ,各 種 情 報 ,ド リ
ル , 課 題 提 出 , 週 報 等 を 教 員 全 員 で 確 認 で き る 体 制 を 整 え て い る ( 資 料 4-1-2-2)。
ま た ,実 務 実 習 で は 4 年 次 か ら 5 年 次 に わ た る 全 期 間 を 通 し て ,学 生 ,大 学 教 員 ,
指導薬剤師の三者が実務実習に関する情報を共有でき,さらに学生の実習中の成長
を確認できるような実務実習記録集(ポートフォリオ)を作成することが重要であ
- 30 -
ることから,本学では日本薬学会薬学教育改革大学人会議実務実習指導システム作
り委員会の提案を参考にして,実務実習記録集(ポートフォリオ)の記載項目や記
録方法を定め,4年次に学内で実施する事前実習から5年次に学外で実施する病院
実務実習と薬局実務実習までの全期間にわたって実習中に作成した学習成果物,取
得した資料,日誌,週報等をまとめてファイリングできるように,本記録集を「実
務 実 習 ( 事 前 実 習 )」 の 授 業 開 始 前 に 学 生 に 配 布 し て い る ( 資 料 4-1-1-1)。
資 料 4-1-2-1: 実 務 実 習 ( 事 前 実 習 ) モ デ ル カ リ キ ュ ラ ム と の 対 比 表 I
資 料 4-1-1-2: 実 務 実 習 事 前 実 習 Ⅰ , Ⅱ ( 平 成 21 年 度 )
資 料 4-1-2-2: e-ラ ー ニ ン グ 電 子 資 料 事 例
資 料 4-1-1-1: 実 務 実 習 記 録 集 ( ポ ー ト フ ォ リ オ ) 事 例
[点検・評価]
実務実習モデル・コアカリキュラムの実務実習事前学習の各到達目標に関する学
習 を 行 う「 実 務 実 習( 事 前 実 習 )」で は ,講 義 ,演 習 ,実 習 の 各 学 習 方 法 ,時 間 配 分 ,
学 習 場 所 等 が 実 務 実 習 事 前 学 習 方 略 の LS に 基 づ き 適 切 に 設 定 さ れ て い る 。
[改善計画]
該当なし。
- 31 -
基準4-1-3
実務実習事前学習に関わる指導者が,適切な構成と十分な数であること。
[現状]
実務実習事前学習全般の責任者として,臨床での薬剤師実務経験と教育経験が豊
富な実務家教員を配置している。
さ ら に ,「 実 務 実 習 ( 事 前 実 習 )」 の 125 コ マ の 授 業 の 中 で 実 務 実 習 モ デ ル ・ コ ア
カ リ キ ュ ラ ム に 含 ま れ る 77 個 の 到 達 目 標 に 関 す る 事 前 学 習 を 実 施 す る 際 の 各 指 導
者 に つ い て は ,実 務 実 習 事 前 学 習 方 略 の LS の 人 的 資 源 を 参 考 に し て 各 担 当 者 を 配 置
し て い る( 資 料 4-1-3-1)。本 科 目 の 担 当 教 員 は ,薬 学 部 臨 床 薬 学 講 座 の 専 任 教 員 12
名( 実 務 家 教 員 4 名 な ら び に 医 師 2 名 を 含 む ),病 院 薬 剤 師 の 非 常 勤 講 師 6 名 ,薬 局
薬剤師の非常勤講師4名,看護師の非常勤講師1名,法律家の非常勤講師1名の合
計 24 名 で , 十 分 な 人 数 に よ る 適 切 な 構 成 の 教 育 者 体 制 を 整 え て い る 。
従って「自分の能力や責任範囲の限界と他の医療従事者との連携について討議す
る 。」と「 処 方 せ ん の 問 題 点 を 解 決 す る た め の 薬 剤 師 と 医 師 の 連 携 の 重 要 性 を 討 議 す
る 。」の 各 到 達 目 標 に 関 す る 演 習 で は ,指 導 者 と し て 医 師 や 看 護 師 も 加 わ り ,ま た「 疑
義 照 会 の 意 義 に つ い て 法 的 根 拠 を 含 め て 説 明 で き る 。」と「 患 者 の 基 本 的 権 利 ,自 己
決 定 権 , イ ン フ ォ ー ム ド コ ン セ ン ト , 守 秘 義 務 な ど に つ い て 具 体 的 に 説 明 で き る 。」
の各到達目標に関する講義では,指導者として法律家にも参加してもらい,事前学
習を行っている。一方,病院薬剤師と薬局薬剤師の非常勤講師には,講義や実習を
薬学部の実務家教員や他の専任教員と分担してもらっている。
さらに,
( 6)服 薬 指 導 と 患 者 情 報 の 中 の 3 コ マ と( 7)事 前 学 習 の ま と め の 中 の 2
コマの合計5コマの演習では,本学医学部の臨床実習の中で模擬患者としての教育
実績が豊富なボランティア6名の協力の下,全ての学生が教育経験を有する模擬患
者 と の 服 薬 指 導 ロ ー ル プ レ イ を 体 験 で き て い る ( 資 料 4-1-1-2)。
資 料 4-1-3-1: 実 務 実 習 ( 事 前 実 習 ) モ デ ル カ リ キ ュ ラ ム と の 対 比 表 Ⅱ
資 料 4-1-1-2: 実 務 実 習 事 前 実 習 Ⅰ , Ⅱ ( 平 成 21 年 度 )
[点検・評価]
実務実習モデル・コアカリキュラムの実務実習事前学習の各到達目標に関する学
習 を 行 う 「 実 務 実 習 ( 事 前 実 習 )」 で は , 各 指 導 者 が 実 務 実 習 事 前 学 習 方 略 の LS に
基づき適切に配置されている。
[改善計画]
該当なし。
- 32 -
基準4-1-4
実施時期が適切に設定されていること。
【観点
【観点
4 -1 -4 -1 】 実 務 実 習 に お け る 学 習 効 果 が 高 め ら れ る 時 期 に 設 定 さ れ て い る こ
と。
4 -1 -4 -2 】 実 務 実 習 の 開 始 と 実 務 実 習 事 前 学 習 の 終 了 が 離 れ る 場 合 に は , 実
務実習の直前に実務実習事前学習の到達度が確認されているこ
とが望ましい。
[現状]
本 学 部 で は 5 年 次 の 5 月 か ら 40 名 全 員 が 病 院 実 務 実 習 又 は 薬 局 実 務 実 習 を 開 始
する計画であるため,実務実習モデル・コアカリキュラムの(Ⅰ)実務実習事前学
習 (1)~ (7)に 含 ま れ る 77 個 の 到 達 目 標 に 関 す る 事 前 学 習 を 大 学 内 の 実 務 実 習 施 設
( 模 擬 薬 局 ) 等 に て 行 う 「 実 務 実 習 ( 事 前 実 習 )」 は , 4 年 次 後 期 の 11 月 か ら 1 月
に か け て 集 中 的 に 開 講 し て い る (資 料 2-1-1-2,資 料 4-1-1-2)。さ ら に ,本 科 目 の 授
業 終 了 日 か ら 6 日 後 に あ た る 1 月 末 に 薬 学 共 用 試 験 OSCE の 本 試 験 を 実 施 す る こ と
で ,4 年 次 後 期 の OSCE 実 施 日 か ら 5 年 次 5 月 の 実 務 実 習 開 始 日 ま で の 時 期 が 離 れ な
い よ う に 工 夫 し て い る 。 こ の よ う に 「 実 務 実 習 ( 事 前 実 習 )」 は 4 年 次 後 期 の 11 月
か ら 1 月 に か け て 実 施 す る が ,薬 学 共 用 試 験 CBT の 本 試 験 は「 実 務 実 習( 事 前 実 習 )」
の 授 業 終 了 前 の 12 月 末 に 実 施 す る た め ,実 務 実 習 事 前 学 習 の 知 識 の 到 達 目 標 の 中 で
学習方法が講義となっている学習項目については,4年次前期に開講する「治療薬
剤 学 Ⅰ( 15 コ マ:担 当 者 は 実 務 家 教 員 1 名 お よ び 病 院 薬 剤 師 の 非 常 勤 講 師 3 名 の 計
4 名 )」, な ら び に 4 年 次 後 期 の 「 実 務 実 習 ( 事 前 実 習 )」 の 開 始 前 の 10 月 に 集 中 授
業 と し て 開 講 す る「 治 療 薬 剤 学 Ⅱ( 15 コ マ:担 当 者 は 治 療 薬 剤 学 Ⅰ と 同 じ )」と「 コ
ミュニケーションスキル(7コマ:担当者は治療薬剤学Ⅰ・Ⅱを担当する実務家教
員 )」の 事 前 学 習 関 連 3 科 目 の 中 で 事 前 に 講 義 す る こ と で ,実 務 実 習 モ デ ル・コ ア カ
リ キ ュ ラ ム に 含 ま れ る 77 個 の 到 達 目 標 に 関 す る 事 前 学 習 の 到 達 度 の 向 上 を 図 っ て
いる。
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス ( 平 成 21 年 度 )
資 料 4-1-1-2: 実 務 実 習 事 前 実 習 Ⅰ , Ⅱ (平 成 21 年 度 )
[点検・評価]
「 実 務 実 習( 事 前 実 習 )」を ,薬 学 共 用 試 験( CBT お よ び OSCE)の 試 験 日 並 び に 5
年次の病院・薬局実務実習の開始時期と離れないよう4年次後期に集中的に開講す
ることにより,実務実習における学習効果が高められる適切な時期に事前実習が設
定されている。
[改善計画]
該当なし。
- 33 -
(4-2)薬学共用試験
基準4-2-1
実 務 実 習 を 履 修 す る 全 て の 学 生 が 薬 学 共 用 試 験 ( CBTお よ び OSCE) を 通 じ て 実
務実習を行うために必要な一定水準の能力に達していることが確認されているこ
と。
[現状]
5年次の病院・薬局実務実習を履修する全ての学生は,4年次に実施した薬学共
用 試 験 ( CBT お よ び OSCE) の 合 格 者 の み で あ る ( 資 料 1-1-2)。 さ ら に 本 学 部 で は ,
5 年 次 の 病 院 ・ 薬 局 実 務 実 習 を 履 修 す る に 当 た っ て は , 薬 学 共 用 試 験 ( CBT お よ び
OSCE)に 合 格 し て い る こ と に 加 え て( 資 料 4-2-1-1),4 年 次 に 履 修 す る「 実 務 実 習
( 事 前 実 習 )」の 単 位 を 取 得 し た 上 で ,1 年 次 か ら 4 年 次 ま で 履 修 し た 他 の 全 て の 授
業科目の単位取得状況を教務委員会にて確認し,実務実習を行うために必要な能力
に 達 し て い る こ と を 最 終 判 断 す る こ と に し て い る ( 基 準 4-2-1-2)。
したがって,病院・薬局実務実習を履修する全ての学生は,実務実習に参加する
に際し必要とされている臨床における薬剤師業務の遂行と医薬品適正使用の実践の
ために必要な基本的な知識と技能,ならびに医療の担い手として相応しい態度を十
分に身につけていることが確認されている。
資 料 1-1-2:薬 学 部 学 生 便 覧( 共 用 試 験 の 実 施 内 容 に つ い て )(平 成 21 年 度 )
資 料 4-2-1-1: 薬 学 共 用 試 験 合 格 者 名 簿 (平 成 21 年 度 )
資 料 4-2-1-2: 薬 学 部 教 務 委 員 会 議 事 録
[点検・評価]
実務実習を履修できる学生は,薬学共用試験に合格していることに加えて,4年
次 に 履 修 す る「 実 務 実 習( 事 前 実 習 )」の 単 位 を 取 得 し た 上 で ,1 年 次 か ら 4 年 次 ま
での全ての授業科目の単位取得状況が教務委員会にて確認されていることから,実
務実習を行うために必要な能力に達していることが十分に確認されている。
[改善計画]
該当なし。
- 34 -
基準4-2-2
薬 学 共 用 試 験 ( CBTお よ び OSCE) を 適 正 に 行 う 体 制 が 整 備 さ れ て い る こ と 。
【観点
【観点
【観点
4 -2 -2 -1 】薬 学 共 用 試 験 セ ン タ ー の「 実 施 要 綱 」
( 仮 )に 沿 っ て 行 わ れ て い る
こと。
4 - 2 -2 -2 】 学 内 の CBT委 員 会 お よ び OSCE委 員 会 が 整 備 さ れ , 機 能 し て い る
こと。
4 - 2 -2 -3 】 CBTお よ び OSCEを 適 切 に 行 え る よ う , 学 内 の 施 設 と 設 備 が 充 実
していること。
[現状]
ま ず , 平 成 17 年 11 月 に 本 学 部 内 委 員 会 と し て CBT 委 員 会 , CBT 委 員 会 幹 事 会 ,
OSCE 委 員 会 の 3 つ の 薬 学 共 用 試 験 対 策 委 員 会 を 立 ち 上 げ ( 資 料 4-2-2-1), 平 成 18
年度からの薬学6年制教育の導入にあわせ,薬学共用試験を適正に行うための体制
整 備 に 着 手 し た 。 そ れ ぞ れ の 委 員 会 の 役 割 と 構 成 員 は 次 の 通 り で あ る 。 CBT 委 員 会
は CBT を 適 正 に 行 う た め の 体 制 整 備 に 努 め る こ と が 任 務 で , 薬 学 部 の 各 専 門 領 域 の
教授,准教授の中から選出された5名の委員により構成される委員会とし,委員長
は 臨 床 系 教 授 が 務 め て い る 。CBT 委 員 会 幹 事 会 は ,CBT 問 題 の 作 成 と 充 実 に 努 め る こ
とが任務で,薬学部の全ての教授とシステム担当准教授1名から構成される委員会
と し , 委 員 長 は CBT 委 員 会 委 員 長 が 務 め て い る 。 OSCE 委 員 会 は OSCE を 適 正 に 行 う
ための体制整備に努めることが任務で,薬学部の各専門領域の教授,准教授,講師
の 中 か ら 選 出 さ れ た 10 名 の 委 員 に よ り 構 成 さ れ る 委 員 会 と し ,委 員 長 は 臨 床 系 教 授
(実務家教員)が務めている。これら3つの薬学共用試験対策委員会では定期的に
委 員 会 を 開 催 し( 資 料 4-2-2-2),本 学 部 に お け る 薬 学 共 用 試 験 対 策 の 方 針 を 策 定 し
て き た ( 資 料 4-2-2-3)。 そ の 結 果 , 全 大 学 が 参 加 し て 平 成 17 年 度 か ら 4 回 に 亘 っ
て 行 わ れ た CBT 問 題 の 作 成 及 び 平 成 18 年 度 か ら 3 回 に 亘 っ て 行 わ れ た CBT 全 国 ト ラ
イアルの運営を円滑に行えている。また,本学部では全教員が評価者又は運営スタ
ッ フ と し て 参 加 す る OSCE ト ラ イ ア ル を 平 成 19 年 度 か ら 3 回 実 施 し ,OSCE 本 試 験 の
実 施 に 向 け た 試 験 運 営 体 制 を 整 備 し た ( 詳 細 は 基 準 4-2-2 に 記 載 )。
一 方 , CBT お よ び OSCE を 適 切 に 行 え る よ う , 平 成 19 年 度 に は 学 部 に 隣 接 し て い
る 共 用 校 舎 2 階 に 新 た に 模 擬 薬 局 ( 254 ㎡ ) を 設 置 し , OSCE の 試 験 会 場 と し て 整 備
す る と と も に , 平 成 21 年 度 に は 薬 学 部 本 館 5 階 の 多 目 的 室 を 改 装 し , 新 た に 51 台
の PC を 設 置 し た CBT 室 を 整 備 し た( 設 備 の 詳 細 は 基 準 10 を 参 照 )。そ の 結 果 ,薬 学
科 学 生 40 名 が 薬 学 共 用 試 験 を 受 験 す る の に 十 分 な 学 内 施 設 の 整 備 が 完 了 し て い る 。
平 成 21 年 度 の 薬 学 共 用 試 験( CBT お よ び OSCE)で は ,薬 学 共 用 試 験 セ ン タ ー の 実
施要綱に沿って,モニター員による事前審査や本審査を通して適正な試験を行って
い る ( 資 料 4-2-2-4)。
資 料 4-2-2-1: 薬 学 部 委 員 会 委 員 名 簿
資 料 4-2-2-2: CBT 委 員 会 , CBT 幹 事 会 , OSCE 委 員 会 開 催 日 程 表
- 35 -
資 料 4-2-2-3: 委 員 会 議 事 録
資 料 4-2-2-4: 薬 学 共 用 試 験 ( CBT お よ び OSCE) の 実 施 要 綱 (平 成 21 年 度 )
[点検・評価]
学 内 に 薬 学 共 用 試 験 ( CBT お よ び OSCE) を 円 滑 に 実 施 で き る 十 分 な 施 設 の 整 備 が
完 了 す る と と も に ,新 た に 設 置 し た CBT 委 員 会 ,OSCE 委 員 会 等 の 薬 学 共 用 試 験 対 策
委 員 会 が 機 能 す る こ と に よ っ て , 平 成 21 年 度 の CBT お よ び OSCE が 薬 学 共 用 試 験 セ
ンターの実施要綱に沿って行われていることから,薬学共用試験を適正に行う体制
が十分に整備されていると判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 36 -
基準4-2-3
薬 学 共 用 試 験 ( CBTお よ び OSCE) の 実 施 結 果 が 公 表 さ れ て い る こ と 。
【観点
4 -2 -3 -1 】 実 施 時 期 , 実 施 方 法 , 受 験 者 数 , 合 格 者 数 及 び 合 格 基 準 が 公 表 さ
れていること。
【観点
4 -2 -3 -2 】 実 習 施 設 に 対 し て , 観 点 4 -2 -3 -1 の 情 報 が 提 供 さ れ て い る こ
と。
[現状]
本 学 部 で は ,薬 学 共 用 試 験( CBT お よ び OSCE)の 実 施 時 期 ,実 施 方 法 ,受 験 者 数 ,
合格者数並びに合格基準等の情報を長崎大学薬学部ホームページ上に公開している
( 資 料 1-2-B)。
( 本 年 度 は , 本 評 価 書 の 公 開 を も っ て , ホ ー ム ペ ー ジ 上 で の 公 開 と す る 。)
また,5年次の病院・薬局実務実習受入れ施設に対しては,実習依頼通知の中に
受入れ対象学生の個人情報を記載することで,個別の情報提供を行い,実習施設と
の 連 携 強 化 を 図 っ て い る (資 料 4-2-3-1)。
資 料 4-2-3-1: 病 院 ・ 薬 局 実 務 実 習 受 入 れ 施 設 へ の 実 習 依 頼 通 知
[点検・評価]
長 崎 大 学 薬 学 部 ホ ー ム ペ ー ジ 上 に 薬 学 共 用 試 験 ( CBT お よ び OSCE) の 実 施 時 期 ,
実施方法,受験者数,合格者数並びに合格基準等の情報を公開するとともに,実習
施設に対しては,実習依頼通知を通して受入れ対象学生個人の情報提供を行ってい
ることから,薬学共用試験の実施結果は適正に公表されている。
[改善計画]
該当なし。
- 37 -
基準4-2-4
薬 学 共 用 試 験 ( CBTお よ び OSCE) の 実 施 体 制 の 充 実 に 貢 献 し て い る こ と 。
【観点
4 -2 -4 -1 】 CBT問 題 の 作 成 と 充 実 に 努 め て い る こ と 。
【観点
4 -2 -4 -2 】 OSCE 評 価 者 の 育 成 等 に 努 め て い る こ と 。
[現状]
CBT 問 題 の 作 成 と 充 実 に 関 し て は ,平 成 17 年 11 月 に 本 学 部 内 に ,CBT 委 員 会 及 び
CBT 委 員 会 幹 事 会 を 立 ち 上 げ ,全 大 学 が 参 加 し て 平 成 17 年 度 か ら 4 回 に 亘 っ て 行 わ
れ て き た CBT 問 題 の 作 成 に 対 応 し て き た 。CBT 委 員 会 が 中 心 と な っ て ,CBT 講 習 会 の
開 催 や 技 術 指 導 を 行 い( 資 料 4-2-4-1),薬 学 部 の 全 て の 教 授 ,准 教 授 ,講 師 が 分 担
し て( 資 料 4-2-4-2),薬 学 共 用 試 験 セ ン タ ー に 提 出 す る CBT 問 題 の 2 倍 の 問 題 数 を
作 成 し , そ の 中 か ら 提 出 問 題 を CBT 委 員 会 幹 事 会 の 委 員 長 が 中 心 と な り 精 選 す る こ
とで,問題作成過程の充実を図ってきた。
OSCE 評 価 者 等 の 育 成 に 関 し て は ,平 成 17 年 11 月 に 本 学 部 内 に ,OSCE 委 員 会 を 立
ち 上 げ ,全 教 員 参 加 に よ る 3 回 の OSCE ト ラ イ ア ル の 実 施 と そ れ に 向 け た 評 価 者 及 び
標準模擬患者の養成に対応してきた。まず,これまで3回開催された薬学共用試験
セ ン タ ー が 主 催 す る OSCE 評 価 者 伝 達 講 習 会 に 参 加 し た OSCE 委 員 会 委 員 6 名 が 本 学
部 に お け る OSCE 実 施 体 制 の 中 心 と な っ て お り , 又 延 べ 10 名 の 教 員 が 他 大 学 で 開 催
さ れ た OSCE ト ラ イ ア ル に 評 価 者 と し て 参 加 し 評 価 方 法 の 研 鑽 を 行 っ た 。さ ら に ,本
学 部 で は OSCE 評 価 者 養 成 伝 達 講 習 会 に 参 加 し た OSCE 委 員 会 委 員 が 主 催 す る 評 価 者
養 成 講 習 会 等 を 3 回 の OSCE ト ラ イ ア ル 毎 に 開 催 す る こ と で , OSCE 評 価 者 の 育 成 に
努 め て き た( 資 料 4-2-4-3〜 資 料 4-2-4-9)。こ の 評 価 者 養 成 講 習 会 に は OSCE ト ラ イ
アルに参加する病院薬剤師と薬局薬剤師にも出席してもらっており,これまでに長
崎 大 学 薬 学 部 OSCE 外 部 評 価 者 と し て 実 務 薬 剤 師 30 名 を 認 定 し て い る 。 一 方 , OSCE
標 準 模 擬 患 者 養 成 講 習 会 に 参 加 し た OSCE 委 員 会 委 員 が 主 催 す る 模 擬 患 者 養 成 講 習
会 を 3 回 の OSCE ト ラ イ ア ル 毎 に 開 催 す る こ と で , OSCE 標 準 模 擬 患 者 の 育 成 に も 努
め て き た 。こ れ ま で に 長 崎 大 学 薬 学 部 OSCE 模 擬 患 者 と し て 10 名 を 認 定 し て い る (資
料 4-2-4-10)。
資 料 4-2-4-1: CBT 講 習 会 資 料
資 料 4-2-4-2: CBT 問 題 作 成 分 担 表
資 料 4-2-4-3: 第 1 回 OSCE ト ラ イ ア ル 説 明 会 資 料
資 料 4-2-4-4: OSCE 評 価 者 練 習 会 (FD)実 施 要 項
資 料 4-2-4-5: 第 1 回 長 崎 大 学 薬 学 部 OSCE ト ラ イ ア ル 実 施 要 項
資 料 4-2-4-6: 長 崎 大 学 薬 学 部 OSCE 評 価 者 マ ニ ュ ア ル ( 第 一 版 )
資 料 4-2-4-7: 第 2 回 長 崎 大 学 薬 学 部 OSCE ト ラ イ ア ル 実 施 要 項
資 料 4-2-4-8: 第 3 回 長 崎 大 学 薬 学 部 OSCE ト ラ イ ア ル 実 施 要 項
資 料 4-2-4-9: 長 崎 大 学 薬 学 部 OSCE 評 価 者 認 定 者 名 簿
資 料 4-2-4-10: 長 崎 大 学 薬 学 部 OSCE 模 擬 患 者 認 定 者 名 簿
- 38 -
[点検・評価]
全 教 員 が CBT 問 題 の 作 成 を 分 担 す る と と も に ,全 教 員 参 加 に よ る OSCE ト ラ イ ア ル
を 3 回 実 施 し ,OSCE 評 価 者 及 び 標 準 模 擬 患 者 の 養 成 に 努 め て い る こ と か ら ,薬 学 共
用試験の実施体制の充実に十分に貢献したと判断する。
優れた点
○ OSCE の 外 部 評 価 者 ( 実 務 薬 剤 師 ) 並 び に 模 擬 患 者 に 対 す る 認 定 制 度 を 導 入 し
ている。
[改善計画]
該当なし。
- 39 -
(4-3)病院・薬局実習
基準4-3-1
実務実習の企画・調整,責任の所在,病院・薬局との緊密な連携等,実務実習を
行うために必要な体制が整備されていること。
【観点
4 -3 -1 -1 】 実 務 実 習 委 員 会 が 組 織 さ れ , 機 能 し て い る こ と 。
【観点
4 -3 -1 -2 】 薬 学 部 の 全 教 員 が 積 極 的 に 参 画 し て い る こ と が 望 ま し い 。
[現状]
本 学 部 薬 学 科 で 4 年 次 か ら 5 年 次 に か け て 開 講 す る 実 務 実 習 3 科 目 (「 実 務 実 習
( 事 前 実 習 )」,「 実 務 実 習 ( 病 院 実 習 )」,「 実 務 実 習 ( 薬 局 実 習 )」) を 行 う た め の 体
制 と し て , 教 務 委 員 会 の 下 に , 実 務 実 習 実 施 委 員 会 ( 平 成 22 年 度 か ら 。 平 成 21 年
度までの名称は実務実習準備委員会)及び実務実習担当者委員会を整備した(資料
4-3-1-1)。 実 務 実 習 実 施 委 員 会 は , 実 務 実 習 を 円 滑 に 行 う た め の 指 導 体 制 の 整 備 ,
実 習 内 容 の 企 画 ・調 整 に 努 め る こ と が 任 務 で ,臨 床 実 習 を 担 当 す る 本 学 部 の 教 授 ,准
教授,講師の中から選出された6名の委員により構成され,委員長を薬学科長(副
薬学部長)が務めることとしている。実務実習担当者委員会は,本学部と長崎大学
病院薬剤部及び各薬局実習施設との緊密に連携した指導体制を構築し,実務実習を
円滑に行うことが任務で,本学部の実務家教員4名を含む全ての実務教育担当者に
加え,各実習施設の認定実務実習指導薬剤師が会員となっている長崎県病院薬剤師
会及び長崎県薬剤師会の実務実習責任者を委員とし,委員長は本学部の実務実習科
目責任者が務めている。なお,この実務実習科目責任者には,臨床での薬剤師実務
経験と教育経験が豊富な実務家教員(教授)を配置し,病院・薬局実務実習全般に
亘 る 企 画・調 整 等 の 実 務 の 責 任 者 と し て ,本 学 部 と 実 習 施 設 間 と の 連 携 並 び に 病 院・
薬局実務実習九州・山口地区調整機構との連携を図りながら,実務実習を円滑に実
施するための体制作りを行っている。
また,本学部では学生全員が薬学部近隣の長崎大学病院1施設において病院実習
を実施するため,実習期間中には,長崎大学病院に薬学部の実務家教員3名を配置
し,長崎大学病院薬剤部の指導薬剤師と協力して病院実習を行う体制を整えている
( 資 料 4-3-1-2)。 一 方 , 薬 局 実 習 に お い て も , 薬 学 部 近 隣 の 31 施 設 に お い て 薬 局
実 習 を 実 施 す る た め( 資 料 4-3-1-3),実 習 期 間 中 に は 薬 学 部 教 員 及 び 実 務 家 教 員( 実
務実習科目責任者)が全ての実習施設を少なくても3回は訪問,巡回指導を行いな
がら,個々の薬局の指導薬剤師と協力して,薬局実習を行う体制を整えている(資
料 4-3-1-4)。
一方,実務実習時の緊急事態に備えるため,学部長を含む実務実習緊急事態担当
部 を 置 き , 実 務 実 習 の 緊 急 時 に お け る 連 絡 体 制 を 整 備 し て い る ( 資 料 4-3-1-5)。
- 40 -
資 料 4-3-1-1: 実 務 実 習 実 施 委 員 会 及 び 実 務 実 習 担 当 者 委 員 会 名 簿
資 料 4-3-1-2: 実 習 施 設 の 概 要 ( 病 院 )
資 料 4-3-1-3: 実 習 施 設 の 概 要 ( 薬 局 )
資 料 4-3-1-4: 実 習 施 設 ( 病 院 ・薬 局 ) 所 在 地 図
資 料 4-3-1-5: 実 務 実 習 緊 急 時 連 絡 体 制
[点検・評価]
教務委員会の下に,実務実習実施委員会,実務実習担当者委員会を組織し,役割
分担と責任の所在を明確にした。実務実習科目責任者を委員長とする実務実習担当
者委員会は,病院及び薬局実習施設の代表者が加わっており,病院・薬局との緊密
に連携した指導を行うために機能している。実習期間中には薬学部教員及び実務家
教員が全ての実習施設を訪問,巡回指導する体制を整えている。特に病院実習施設
には実務家教員を配置し緊密な連携を図っている。
これらのことから,実務実習を行うために必要な体制が十分に整備されていると
判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 41 -
基準4-3-4
学生の病院・薬局への配属が適正になされていること。
【観点
【観点
【観点
4 -3 -4 -1 】 学 生 の 配 属 決 定 の 方 法 と 基 準 が 事 前 に 提 示 さ れ , 配 属 が 公 正 に 行
われていること。
4 -3 -4 -2 】 学 生 の 配 属 決 定 に 際 し , 通 学 経 路 や 交 通 手 段 へ の 配 慮 が な さ れ て
いること。
4 -3 -4 -3 】 遠 隔 地 に お け る 実 習 が 行 わ れ る 場 合 は , 大 学 教 員 が 当 該 学 生 の
実習及び生活の指導を十分行うように努めていること。
[現状]
本学部では,病院・薬局実務実習九州・山口地区調整機構を通して薬学実務実習
に必要な施設の確保を行っているため,本調整機構に所属する九州地区の他大学と
常に協力し,連携を図りながら,実務実習施設の確保並びに学生の病院・薬局実習
施 設 へ の 配 属 調 整 を 行 っ て お り ,そ の 旨 を 学 生 に 周 知 し て い る 。ま た ,学 生 全 員( 入
学 定 員 40 名 )が 薬 学 部 近 隣 の 実 習 施 設 で 実 務 実 習 を 実 施 す る 計 画 で あ る た め ,遠 隔
地 に お け る 実 務 実 習 は 行 わ な い ( 資 料 4-3-4-1)。
まず,病院実習については,長崎県病院薬剤師会の協力を得て,学生全員が薬学
部 近 隣 の 長 崎 大 学 病 院 1 施 設 に お い て 3 ク ー ル( 各 ク ー ル 13~ 14 名 )に 分 か れ て 実
務 実 習 を 実 施 す る 計 画 で あ る 。 そ の た め , 薬 学 共 用 試 験 ( CBT お よ び OSCE) の 合 格
者全員が,薬学部近隣の同一実習施設において病院実習を行えるため,学生の配属
決定は極めて公正に行われている。また,病院実習中の通学経路や交通手段に関し
ては,学生が薬学部へ通学する場合とほぼ同一であるため,問題は発生しないと考
えている。
一方,薬局実習については,長崎県薬剤師会の協力を得て,学生全員が薬学部近
隣 の 31 施 設 に お い て 2 ク ー ル( Ⅰ ク ー ル 及 び Ⅱ ク ー ル )に 分 か れ て 実 務 実 習 を 実 施
する計画である。なお,薬局実習の受入学生数は全ての施設で同時期に1名ずつで
あ る 。 学 生 の 薬 局 実 習 施 設 へ の 配 属 調 整 の 基 準 に 関 し て は , 薬 学 共 用 試 験 ( CBT お
よ び OSCE)の 合 格 者 で あ れ ば 全 て 同 じ 条 件 と し て い る 。ま た ,配 属 決 定 に 際 し て は ,
学生の居住地から薬局実習施設までの通学時間や交通手段の条件がほぼ均一になる
ように配慮することで,公正な配属調整を行うように努めている。
資 料 4-3-4-1: 病 院 ・ 薬 局 実 習 学 生 名 簿 ( 平 成 21 年 度 )
[点検・評価]
学 生 の 病 院・薬 局 へ の 配 属 に 関 し て は ,そ の 決 定 の 方 法 と 基 準 が 事 前 に 提 示 さ れ ,
通学時間や交通手段の条件がほぼ均一になるように配慮されていることから,適正
に行われている。
[改善計画]
該当なし。
- 42 -
5
問題解決能力の醸成のための教育
(5-1)自己研鑽・参加型学習
基準5-1-1
全学年を通して,自己研鑽・参加型の学習態度の醸成に配慮した教育が行われて
いること。
【観点
【観点
5 -1 -1 -1 】学 生 が 能 動 的 に 学 習 に 参 加 す る よ う 学 習 方 法 に 工 夫 が な さ れ て い
ること。
5 -1 -1 -2 】 1 ク ラ ス あ た り の 人 数 や 演 習 ・ 実 習 グ ル ー プ の 人 数 が 適 正 で あ
ること。
[現状]
学 部 入 学 当 初 に 実 施 す る「 合 宿 研 修 」
( 島 原 共 同 研 修 セ ン タ ー )に お い て ,小 人 数
グ ル ー プ で の 総 合 討 論 を 行 っ て い る( 基 準 8-1-1 を 参 照 )。1 年 次 前 期 の 全 学 教 育 の
「 教 養 セ ミ ナ ー 」( 2 単 位 ) で , 学 部 横 断 的 に 学 生 を シ ャ ッ フ ル し て 一 班 あ た り 10
〜 12 名 の 学 生 を 編 成 し ,学 生 自 ら 課 題 科 目 を 設 定 し ,調 査 し て 発 表 さ せ ,最 後 に 一
冊 の レ ポ ー ト を 作 成 さ せ る 教 育 を 行 っ て い る ( 資 料 2-5-1-1, 資 料 2-5-1-2, 資 料
2-5-1-3)。 1 年 次 後 期 に は , 早 期 体 験 学 習 と し て , 薬 学 概 論 Ⅱ に 製 薬 会 社 の 見 学 ,
病 院 ・ 薬 局 の 見 学 ,臨 床 系 研 究 室 体 験 を 導 入 し て い る( 資 料 3-1-5-1)。2 年 次 後 期
から3年次前期まで薬学基礎実習を実施し,4年次後期のコミュニケーションスキ
ルにおいて,医療面接時のコミュニケーション演習を行い,必要なスキルを能動的
に身につけている。4年次後期に実務実習(事前実習)を,5年次に実務実習(病
院 実 習 ), 実 務 実 習 ( 薬 局 実 習 ) を 行 う ( 資 料 2-1-1-2)。 本 薬 学 部 で は こ れ ら に 加
え ,独 自 の プ ロ グ ラ ム と し て ,高 次 臨 床 実 務 実 習 Ⅰ( 内 科 病 棟 実 習 ),及 び 6 年 次 実
施の高次臨床実務実習Ⅱ(離島医療実習と大学病院での専門領域実習)を用意して
いる。さらに,3年次後期から(6年次後期まで)学生を研究室に配属している。
各研究室のリサーチセミナー等で自分の興味のある研究分野や卒業研究の対象とな
る研究分野の研究内容を研究室全員の前で発表させて,現在の問題点や今後の展望
について,自らの考えや意見を決められた時間内でプレゼンテーションさせること
で,その能力の向上に努めている。これらの実習・演習において,自己研鑽・参加
型 の 学 習 態 度 を 醸 成 し て い る 。ま た ,1 ク ラ ス あ た り の 人 数 は 40 人 と い う 通 常 規 模
であるが,演習・実習グループは,学習効果を一層高めるために,いずれも適切な
小人数である。
資 料 2-5-1-1: 教 養 セ ミ ナ ー ガ イ ド ラ イ ン ( 2009)
資 料 2-5-1-2: 教 養 セ ミ ナ ー ガ イ ド ブ ッ ク ( 2009)
資 料 2-5-1-3: 教 養 セ ミ ナ ー 事 例 集 (平 成 20 年 度 )
資 料 3-1-5-1: 早 期 体 験 学 習 実 施 要 項 (平 成 21 年 度 )
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス (平 成 21 年 度 )
- 43 -
[点検・評価]
学生が能動的に学習に参加する実習・演習の機会を,大学独自のプログラムも含
め,全学年において数多く設け,自己研鑽・参加型の学習態度を醸成している。1
クラスあたりの人数や演習・実習グループの人数も適正であると判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 44 -
基準5-1-2
充 実 し た 自 己 研 鑽・参 加 型 学 習 を 実 施 す る た め の 学 習 計 画 が 整 備 さ れ て い る こ と 。
【観点
【観点
【観点
5 -1 -2 -1 】 自 己 研 鑽 ・ 参 加 型 学 習 が , 全 学 年 で 実 効 を 持 っ て 行 わ れ る よ う 努
めていること。
5 -1 -2 -2 】 自 己 研 鑽 ・ 参 加 型 学 習 の 単 位 数 が 卒 業 要 件 単 位 数 ( 但 し , 実 務 実
習の単位は除く)の1/10以上となるよう努めていること。
5 -1 -2 -3 】自 己 研 鑽 ・ 参 加 型 学 習 と は ,問 題 立 脚 型 学 習( PBL)や 卒 業 研 究
などをいう。
[現状]
自 己 研 鑽・参 加 型 学 習 と し て ,入 学 当 初 に 薬 学 部 1 年 生 全 員 に 対 し て 実 施 す る「 合
宿研修」
( 島 原 共 同 研 修 セ ン タ ー )に お い て ,小 人 数 グ ル ー プ で の 総 合 討 論 を 行 っ て
い る( 基 準 8-1-1 を 参 照 )。1 年 次 前 期 の 全 学 教 育 の「 教 養 セ ミ ナ ー 」
( 2 単 位 )で ,
学 部 横 断 的 に 学 生 を シ ャ ッ フ ル し て 一 班 あ た り 10〜 12 名 の 学 生 を 編 成 し ,学 生 自 ら
課題科目を設定し,調査して発表させ,最後に一冊のレポートを作成させる教育を
行 っ て い る ( 資 料 2-1-1-1)。 1 年 次 後 期 に 製 薬 会 社 見 学 , 病 院 ・ 薬 局 の 早 期 体 験 ,
薬 害 患 者 の 講 演 会 ,臨 床 系 研 究 室 体 験 を 含 む 薬 学 概 論 Ⅱ を( 資 料 3-1-5-1),2 年 次
後期から3年次前期に薬学基礎実習を,4年次後期に実務実習(事前実習)を(資
料 4-1-1-2),5 年 次 に 実 務 実 習( 病 院 実 習 ),実 務 実 習( 薬 局 実 習 ),高 次 臨 床 実 務
実習Ⅰを,6年次に高次臨床実務実習Ⅱを実施し,自己研鑽・参加型学習が全学年
で効果的に行われるよう努めている。さらに,3年次後期から(6年次後期まで)
学生を研究室に配属し,卒業研究に取り組んでいる。各研究室で学生が主体的に取
り組む実験に加え,リサーチセミナー等でプレゼンテーション能力の向上に努めて
い る ( 資 料 2-1-1-2)。
実 務 実 習 に 関 わ る 24 単 位 以 外 に , 教 養 セ ミ ナ ー は 2 単 位 , 薬 学 概 論 Ⅱ は 2 単 位 ,
薬 学 基 礎 実 習 は 10 単 位 , 卒 業 研 究 は 15 単 位 , 高 次 臨 床 実 務 実 習 は Ⅰ , Ⅱ と も 2 単
位 で あ り , 卒 業 要 件 単 位 190 単 位 の 33 単 位 が 自 己 研 鑽 ・ 参 加 型 学 習 で あ る 。
また,5,6年次の研究室本配属前の3年次後期から4年次を研究室仮配属期間
とし,十分な卒業研究期間を確保している。
資 料 2-1-1-1: 全 学 教 育 シ ラ バ ス (平 成 21 年 度 )
資 料 5-1-1-1: 早 期 体 験 学 習 実 施 要 項 (平 成 21 年 度 )
資 料 4-1-1-2: 実 務 実 習 事 前 学 習 Ⅰ ・ Ⅱ (平 成 21 年 度 )
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス (平 成 21 年 度 )
[点検・評価]
○ 「 合 宿 研 修 」,「 教 養 セ ミ ナ ー 」,「 薬 学 概 論 Ⅱ 」,「 薬 学 基 礎 実 習 」 等 の 自 己 研 鑽 ・
参加型学習をすでに実効を持って行っている。
○ 5 年 次 に 実 務 実 習( 病 院 実 習 ),実 務 実 習( 薬 局 実 習 ),「高 次 臨 床 実 務 実 習 Ⅰ 」を ,
- 45 -
6 年 次 に 「高 次 臨 床 実 務 実 習 Ⅱ 」を 計 画 ・ 整 備 し て い る 。
○ 実 務 実 習 の 単 位 を 除 く , 問 題 立 脚 型 学 習 ( PBL) や 卒 業 研 究 な ど か ら な る 自 己 研
鑽 ・ 参 加 型 学 習 の 単 位 数 が 卒 業 要 件 単 位 数 の 1/10 以 上 と な っ て い る 。
優れた点
○ 本 学 部 独 自 の 自 己 研 鑽 ・ 参 加 型 学 習 と し て「 合 宿 研 修 」,「 教 養 セ ミ ナ ー 」,「 薬 学
概 論 Ⅱ 」 を 実 施 し ,さ ら に , 「高 次 臨 床 実 務 実 習 Ⅰ , Ⅱ 」 を 計 画 ・ 整 備 し て い る 。
[改善計画]
該当なし。
- 46 -
『学
6
生』
学生の受入
基準6-1
教育の理念と目標に照らしてアドミッション・ポリシー(入学者受入方針)が設
定され,公表されていること。
【観点
【観点
6 -1 -1 】 ア ド ミ ッ シ ョ ン ・ ポ リ シ ー ( 入 学 者 受 入 方 針 ) を 設 定 す る た め の 責
任ある体制がとられていること。
6 -1 -2 】 入 学 志 願 者 に 対 し て , ア ド ミ ッ シ ョ ン ・ ポ リ シ ー な ど 学 生 の 受 入 に
関する情報が事前に周知されていること。
[現状]
長 崎 大 学 共 通 の ア ド ミ ッ シ ョ ン・ポ リ シ ー( 資 料 6-1-1)に 基 づ き ,本 学 部 で も ,
そ の 教 育 の 理 念 と 目 標 に 照 ら し た ア ド ミ ッ シ ョ ン ・ ポ リ シ ー ( 資 料 6-1-A) を , 入
試委員会と教務委員会が合同で明文化し,教授会の承認を得た後,長崎大学ホーム
ペ ー ジ( 資 料 6-1-2)及 び 薬 学 部 ホ ー ム ペ ー ジ( 資 料 1-1-1)に 掲 載 し ,広 く 学 内 外
に公表している。
資 料 6-1-A
薬 学 部 ア ド ミ ッ シ ョ ン ・ポ リ シ ー
薬 学 に は ,医 薬 品 の 創 製 ,医 療 ,健 康・環 境 に 関 す る 基 礎 及 び 応 用 の 科 学 を
教 育 ,研 究 す る こ と ,並 び に「 く す り 」の 専 門 家 と し て 社 会 的 使 命 を 遂 行 し う
る人材を養成することが求められています。
「ヒトの健康を目指して」を標語とする本薬学部には,薬科学科(4年制)
と 薬 学 科( 6 年 制 )の 2 学 科 を 置 き ,薬 科 学 科 で は 医 薬 品 の 開 発 ・ 生 産 ,環 境
衛生の分野等において主導的な役割を果たすことができる人材の育成,一方,
薬 学 科 で は「 く す り 」を 正 し く 理 解 し て 適 正 に 使 用 す る こ と が で き る 薬 剤 師 の
育成を目指しています。
したがって,薬学部では,薬学に対する目的意識が明確で,創造的能力,論
理 的 思 考 力 に 富 み ,責 任 感 が 強 く ,協 調 性 と 思 い や り の あ る 学 生 の 入 学 を 期 待
しています。
出典:薬学部ホームページ
ま た ,入 学 者 選 抜 要 項( 大 綱 )及 び 各 学 生 募 集 要 項 の 冊 子 に 掲 載 し( 資 料 6-1-3),
各 高 校 等 に 配 付 し て い る 。 さ ら に , 高 校 生 向 け に 本 学 部 を 紹 介 し た 「 GUIDE BOOK」
( 資 料 3-1-3-1) に も ア ド ミ ッ シ ョ ン ・ ポ リ シ ー を 掲 載 し , オ ー プ ン キ ャ ン パ ス や
高 大 連 携 の 一 環 で あ る 県 内 の 高 校 へ の 出 張 講 義 ( 14 校 ), お よ び 本 学 部 が 独 自 で 実
施 し て い る 九 州 ・ 山 口 地 区 の 高 校 で の 進 路 説 明 会( 38 校 )で は ,こ の パ ン フ レ ッ ト
を 用 い て , ア ド ミ ッ シ ョ ン ・ ポ リ シ ー を 明 確 に 説 明 し て い る ( 資 料 6-1-4)。
- 47 -
資 料 6-1-1: 長 崎 大 学 ア ド ミ ッ シ ョ ン ・ ポ リ シ ー
資 料 6-1-2: 長 崎 大 学 ホ ー ム ペ ー ジ ( > 入 試 情 報 > 一 般 入 試 > 薬 学 部 )
資 料 1-1-1: 薬 学 部 ホ ー ム ペ ー ジ ( > 入 学 希 望 の 皆 さ ま へ > ア ド ミ ッ シ ョ ン ・ ポ
リシー
資 料 6-1-3:長 崎 大 学 入 学 者 選 抜 要 項( 大 綱 )及 び 各 学 生 募 集 要 項( 平 成 22 年 度 )
資 料 3-1-3-1: GUIDE BOOK ( 2010)
資 料 6-1-4: 高 校 訪 問 リ ス ト
[点検・評価]
○ 入 試 委 員 会 と 教 務 委 員 会 が 合 同 で 作 成 し ,教 授 会 の 承 認 を 得 て ,ア ド ミ ッ シ ョ
ン・ポリシーを明文化している。
○ 明 文 化 し た ア ド ミ ッ シ ョ ン・ポ リ シ ー を 長 崎 大 学 及 び 薬 学 部 ホ ー ム ペ ー ジ に 掲
載している。
○ 明 文 化 し た ア ド ミ ッ シ ョ ン ・ ポ リ シ ー と 本 学 部 の 紹 介 を 載 せ た 「 GUIDE BOOK」
を 作 成 し ,オ ー プ ン キ ャ ン パ ス や 県 内 の 高 校 へ の 出 張 講 義 お よ び 九 州・山 口 地
区 の 高 校 で の 進 路 説 明 会 で ,高 校 生 に 配 布 し て ,ア ド ミ ッ シ ョ ン・ポ リ シ ー を
明確に説明している。
これらのことから,教育の理念と目標に照らしてアドミッション・ポリシー(入
学者受入方針)が設定され,公表されていると判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 48 -
基準6-2
学生の受入に当たって,入学志願者の適性及び能力が適確かつ客観的に評価され
ていること。
【観点
【観点
【観点
6 -2 -1 】 責 任 あ る 体 制 の 下 , 入 学 者 の 適 性 及 び 能 力 の 評 価 な ど 学 生 の 受 入 に
関する業務が行われていること。
6 -2 -2 】 入 学 者 選 抜 に 当 た っ て , 入 学 後 の 教 育 に 求 め ら れ る 基 礎 学 力 が 適 確
に評価されていること。
6 -2 -3 】 医 療 人 と し て の 適 性 を 評 価 す る た め , 入 学 志 願 者 に 対 す る 面 接 が 行
われていることが望ましい。
[現状]
入 学 者 選 抜 は 長 崎 大 学 入 学 者 選 抜 規 則 ( 資 料 6-2-1) に 基 づ き , 副 学 長 ( 入 学 試
験担当)を委員長とする入学者選抜委員会が掌握し実施している。
個 別 試 験 問 題 作 成 に あ た っ て は ,長 崎 大 学 学 力・実 技 等 検 査 科 目 別 委 員 会 規 程( 資
料 6-2-2) に 基 づ き , 各 教 科 ・ 科 目 毎 に 学 力 検 査 委 員 を お き , 作 問 ・ 点 検 業 務 に あ
たっている。これとは別に問題点検委員をおき,問題点検・査読作業を行い,出題
ミスの防止に努めている。
試験当日の実施体制については,学長を本部長とする試験実施本部を,本学部に
は学部長を実施部長とする実施部をおき,入学試験の直接の実施にあたるとともに,
各 試 験 室 に 責 任 者( 主 任 監 督 者 等 )を 配 置 し て い る( 資 料 6-2-3)。更 に ,試 験 問 題
出題委員を試験実施本部等に待機させ,受験生からの出題に対する質問に迅速かつ
適正に応じる体制をとっている。また,試験監督等関係者を集めた入試説明会を行
い , 適 正 な 入 学 試 験 の 実 施 に 努 め て い る ( 資 料 6-2-4)。
採 点 は , 長 崎 大 学 学 力 ・ 実 技 等 検 査 科 目 別 委 員 会 規 程 ( 資 料 6-2-2) に 基 づ き 選
出された採点委員により,解答用紙の受験番号及び氏名が秘匿された形で,入学者
選 抜 要 項( 大 綱 )に 掲 載 し た 採 点・評 価 基 準( 資 料 6-2-5)に 基 づ き 実 施 し て い る 。
合 格 者 を 入 学 者 選 抜 要 項( 大 綱 )
( 資 料 6-1-3)に 掲 載 し た 合 否 判 定 基 準 に 基 づ き ,
教授会の議を経て学長が決定し,合格発表を行っている。
本学部の一般選抜・前期日程では,入学志願者の総合的学力を評価するため,セ
ン タ ー 試 験 5 教 科 7 科 目 ( 国 語 100 点 , 社 会 100 点 , 数 学 200 点 , 理 科 200 点 , 英
語 200 点 の 合 計 800 点 )と 個 別 学 力 試 験 3 教 科( 数 学 100 点 ,理 科 100 点 ,英 語 100
点 の 合 計 300 点 ) を 課 し て い る 。 一 方 , 一 般 選 抜 ・ 後 期 日 程 で は , 入 学 志 願 者 の 理
数系科目を中心とした基礎学力を評価するため,センター試験3教科 5 科目(数学
200 点 , 理 科 200 点 , 英 語 200 点 の 合 計 600 点 ) と 個 別 学 力 試 験 ( 理 科 と 英 語 を 中
心 に , 筆 記 を 主 体 と し た 総 合 問 題 200 点 ) を 課 し て い る ( 資 料 6-1-2)。
また,本学部では,薬科学科においてのみ,面接試験を含めたアドミッションオ
フ ィ ス 入 試 (AO)を 実 施 し て い る が , 薬 学 科 に お い て も , 医 療 人 と し て の 適 性 を 評 価
す る た め に , 面 接 試 験 を 含 め た AO 入 試 や 推 薦 入 試 の 導 入 を 検 討 し て い る 。
- 49 -
資 料 6-2-1: 長 崎 大 学 規 則 集 抜 粋 ( 長 崎 大 学 入 学 者 選 抜 規 則 )
資 料 6-2-2:長 崎 大 学 規 則 集 抜 粋( 長 崎 大 学 学 力・実 技 等 検 査 科 目 別 委 員 会 規 程 )
資 料 6-2-3: 個 別 学 力 検 査 実 施 要 項 ・ 実 施 計 画 書 抜 粋 ( 平 成 22 年 度 )
資 料 6-2-4: 個 別 学 力 検 査 学 内 説 明 会 進 行 要 領
資 料 6-2-5: 一 般 選 抜 ( 個 別 学 力 検 査 等 ) 等 の 採 点 ・ 評 価 基 準 ( 平 成 21 年 度 )
資 料 6-1-3: 長 崎 大 学 入 学 者 選 抜 要 項 ( 大 綱 )
資 料 6-1-2: 長 崎 大 学 ホ ー ム ペ ー ジ ( > 入 試 情 報 > 一 般 入 試 > 薬 学 部 )
[点検・評価]
○ 入学者選抜に関する諸規則が整備されると共に,入学者選抜委員会において,
選 抜 に 係 る 実 施 組 織 ,試 験 関 係 委 員 の 範 囲 ,入 学 者 選 抜 に 係 る 諸 事 項 が 審 議 さ
れており,試験は責任ある体制の下,公正に実施されている。
○ 一般選抜の前期日程ではセンター試験5教科7科目と個別学力試験3教科3
科 目 を ,後 期 日 程 で は セ ン タ ー 試 験 3 教 科 3 科 目 と 総 合 問 題 を 課 し ,基 礎 学 力
を適確に評価している。
改善を要する点
○ 現 在 ,医 療 人 と し て の 適 性 を 評 価 す る た め の 入 学 志 願 者 に 対 す る 面 接 は 行 っ て
いない。
[改善計画]
薬 学 科 に お い て も ,医 療 人 と し て の 適 性 を 評 価 す る た め に ,面 接 試 験 を 含 め た AO
入試や推薦入試の導入を,引き続き検討する。
- 50 -
基準6-3
入学者定員が,教育の人的・物的資源の実情に基づいて適正に設定されているこ
と。
【観点
【観点
6 -3 -1 】 適 正 な 教 育 に 必 要 な 教 職 員 の 数 と 質 が 適 切 に 確 保 さ れ て い る こ と
(「 9. 教 員 組 織 ・ 職 員 組 織 」 参 照 )。
6 -3 -2 】 適 正 な 教 育 に 必 要 な 施 設 と 設 備 が 適 切 に 整 備 さ れ て い る こ と(「 10.
施 設 ・ 設 備 」 参 照 )。
[現状]
( 詳 細 は 基 準 9 と 基 準 10 に 記 載 し , こ こ で は , 要 点 の み と す る 。)
教 員 組 織 と し て , 薬 学 科 31 名 , 薬 科 学 科 12 名 の 専 任 教 員 を 配 置 し , 内 訳 は , 教
授 15 名 , 准 教 授 14 名 , 講 師 1 名 , 助 教 13 名 で , そ の う ち , 実 務 家 教 員 は , 教 授
1 名 , 講 師 1 名 , 助 教 2 名 の 4 名 で あ る (資 料 6-3-1-A)。
資 料 6-3-A
学科ごとの学生定員と専任教員数
学生定員
平 成 22 年 1 月 1 日 現 在
専任教員数(現員)
設置基準で必
要な専任教員
数
(
学科
)の 数 は 教
授数で内数
入学
収容
定員
定員
教授
准教授
講師
助教
計
薬学科
40
240
11
9
1
10
31
22( 11)
薬科学科
40
160
4
5
0
3
12
8( 4)
計
80
400
15
15
1
13
43
出典:薬学部事務室資料
教 育 研 究 の 分 野 別 で は ,有 機 合 成 系 に 教 授 4 名 ,准 教 授 5 名 ,助 教 3 名 を ,物 理 ・
分析系に教授3名,准教授3名,助教2名を,薬理・生物系に教授4名,准教授4
名 ,助 教 3 名 を ,医 療 系( 実 務 家 教 員 を 含 む )に 教 授 4 名 ,准 教 授 2 名 ,講 師 1 名 ,
助教5名を配置して専門教育に専念し,教育研究の質を確保している。
専門教育を実施するにあたり,3つの講義室(第一講義室,第二講義室,多目的
ホール)と,他学部との共修のための講義室を医学部と歯学部に1つずつ,および
4つのセミナー室(少人数教育用)を設置して教室の規模と数を確保している。そ
の 他 ,学 生 実 習 室 ,薬 用 植 物 園 ,動 物 飼 育 ・ 実 験 室 ,51 台 の コ ン ピ ュ ー タ ー を 備 え
た CBT 室 ,目 的 別 に 計 7 室 の 模 擬 薬 局 ,各 40 台 の コ ン ピ ュ ー タ ー を 整 備 し た 2 つ の
情 報 処 理 室( 本 部 ),共 同 機 器 室( 本 部 と 医 学 部 ),附 属 図 書 館( 本 部 と 医 学 部 ),お
よ び 大 規 模 な RI 実 験 施 設( 医 学 部 )が 設 置 さ れ て お り ,薬 学 教 育 モ デ ル・コ ア カ リ
キュラムを円滑に,かつ効果的に実施できる設備が整備されている。
- 51 -
[点検・評価]
○ 薬 学 科 入 学 者 定 員 数 40 名 ( 収 容 定 員 数 240 名 ) に 対 し て , 適 正 な 教 育 に 必 要
な教職員の数と質が適切に確保されている。
○ 適正な教育に必要な施設と設備が適切に整備されている。
[改善計画]
該当なし。
- 52 -
基準6-4
学生数が所定の定員数と乖離しないこと。
【観点
【観点
6 -4 -1 】 入 学 者 の 受 入 数 に つ い て ,所 定 の 入 学 定 員 数 を 上 回 っ て い な い こ と 。
6 -4 -2 】 入 学 者 を 含 む 在 籍 学 生 数 に つ い て , 収 容 定 員 数 と 乖 離 し な い よ う 努
めていること。
[現状]
薬 学 科 入 学 定 員 数 40 名 に 対 し て , 平 成 18 年 度 の 入 学 者 が 42 名 , 平 成 19 年 度 の
入 学 者 が 41 名 , 平 成 20 年 度 の 入 学 者 が 43 名 , 平 成 21 年 度 の 入 学 者 が 40 名 で あ
っ た 。 入 学 定 員 数 に 対 す る 実 質 入 学 者 数 の 比 は 100〜 108%の 範 囲 内 で 推 移 し て い る
( 資 料 6-4-1)。
平 成 21 年 度 現 在 の 薬 学 科 在 籍 学 生 数 は , 1 年 次 40 名 , 2 年 次 43 名 , 3 年 次 40
名 , 4 年 次 40 名 で あ り , 合 計 163 名 で 収 容 定 員 数 ( 160 名 ) の 102%に 相 当 し , 乖
離 は 認 め ら れ な い ( 資 料 6-4-1)。
各学年に担任教授を配置し,薬学部内に学生相談員を2名,全学で学生支援セン
タ ー の「 学 生 何 で も 相 談 室 」,保 健・医 療 推 進 セ ン タ ー の「 学 生 相 談 室 」,さ ら に「 や
ってみゅーでスク」を設けて,休・退学者に対応できる学生相談の支援体制を整備
して,収容定員数と乖離しないように努めている。
資 料 6-4-1: 入 学 者 , 在 籍 学 生 数 デ ー タ
[点検・評価]
○ 薬 学 科 入 学 定 員 数( 40 名 )に 対 す る 入 学 者 数 の 比 は 100〜 108%の 範 囲 内 で 推 移
し,許容範囲内である。
○ 薬 学 科 収 容 定 員 数 ( 160 名 ) に 対 す る 在 籍 学 生 数 は 163 名 で , そ の 比 は 102%
に相当し,乖離は認められない。
[改善計画]
該当なし。
- 53 -
7
成績評価・修了認定
基準7-1
成 績 評 価 が ,学 生 の 能 力 及 び 資 質 を 正 確 に 反 映 す る 客 観 的 か つ 厳 正 な も の と し て ,
次に掲げる基準に基づいて行われていること。
(1)成績評価の基準が設定され,かつ学生に周知されていること。
(2)当該成績評価基準に従って成績評価が行われていること。
( 3 )成 績評 価 の結 果が ,必要 な関 連 情報 とと も に当 事者 で ある 学生 に 告知
されていること。
[現状]
成 績 評 価 は ,AA( 90 点 以 上 ),A( 80 点 以 上 90 点 未 満 ),B( 70 点 以 上 80 点 未 満 ),
C( 60 点 以 上 70 点 未 満 )及 び D( 60 点 未 満 )の 5 段 階 で 行 い ,AA,A,B 及 び C は 合
格 と し , D は 不 合 格 と す る ( 資 料 7-1-1)。 こ の 成 績 評 価 基 準 は 学 生 便 覧 に 明 記 し て
い る( 資 料 1-1-2)。ま た ,こ の 判 定 に は ,試 験 ,学 習 報 告 及 び そ の 他 の 方 法 を 用 い
るが,個々の授業科目のシラバスに「成績評価の方法・基準等」の項目を設け,判
定 基 準 を 具 体 的 に 明 記 し て お り( 資 料 2-1-1-2),各 教 員 は こ の 基 準 に 従 い 厳 密 な 評
価 を 行 っ て い る( 資 料 7-1-2)。特 別 実 習( 卒 業 研 究 )に お い て は ,各 研 究 室 で の 公
開研究発表と卒業論文について,指導教員が厳粛に評価を行っている。最終的には
最 低 修 得 単 位 数 を 基 に 教 授 会 の 議 を 経 て 卒 業 判 定 が な さ れ る ( 資 料 7-1-3)。
成績評価の結果は,薬学系事務室学務係を通じて直接学生に告知される。なお,
学業成績公布後,成績結果に疑義がある場合には,学生が問い合わせることのでき
る 期 間 ( 一 週 間 以 内 ) を 設 け て い る ( 資 料 1-1-2)。
資 料 7-1-1: 長 崎 大 学 薬 学 部 規 程
資 料 1-1-2: 薬 学 部 学 生 便 覧 (平 成 21 年 度 )
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス (平 成 21 年 度 )
資 料 7-1-2: 授 業 実 施 報 告 書 ( 代 表 例 )
資 料 7-1-3: 薬 学 部 教 授 会 議 事 録
[点検・評価]
成績評価の基準が,具体的かつ詳細に設定され,学生に明示されていることか
ら,基準を満たしていると判断するが,特に以下の点は優れている。
優れた点
○ 学業成績公布後の疑義にも対応できる制度を設けている。
[改善計画]
長崎大学ホームページ上でも学生が成績を閲覧できるよう準備を進めている。
- 54 -
基準7-2
履修成果が一定水準に到達しない学生に対し,原則として上位学年配当の授業科
目の履修を制限する制度が採用されていること。
【観点
7 -2 -1 】進 級 要 件( 進 級 に 必 要 な 修 得 単 位 数 及 び 成 績 内 容 ),留 年 の 場 合 の 取
り扱い(再履修を要する科目の範囲)等が決定され,学生に周知され
ていること。
[現状]
3 年 次 後 期 か ら の 研 究 室 仮 配 属 に 先 立 ち ,仮 配 属 に 関 わ る 修 得 単 位 数 の 要 件 を「 3
年次生の研究室配属方針」で定めており,オリエンテーションにおいてこの方針を
配 布 し ,学 生 に 周 知 し て い る( 資 料 7-2-1)。ま た ,4 年 次 か ら 5 年 次 に か け て の 進
級時にも全学教育科目,専門科目(必修及び選択科目)及び実習科目に関して,必
要要件を設定している。さらに,自主学習時間の充分な確保に配慮して,長崎大学
薬 学 部 規 程 第 10 条 に 履 修 科 目 の 1 学 年 当 た り の 登 録 の 上 限 を 設 け て い る 。 た だ し ,
一定の要件を満たした場合のみ,この上限を超えて履修科目を登録することができ
る制度も用意している。これらの制度及び要件はいずれも学生便覧に明記し,学生
に 周 知 し て い る 。ま た ,留 年 の 場 合 に も ,履 修 科 目 登 録 の 上 限 規 定 が 適 用 さ れ る( 資
料 1-1-2)。
各 授 業 科 目 に お い て は ,シ ラ バ ス に「 受 講 要 件( 履 修 条 件 )」の 項 目 を 設 け て お り ,
講 義 に よ っ て は 習 熟 度 に 応 じ た 受 講 を 学 生 に 求 め て い る ( 資 料 2-1-1-2)。
資 料 7-2-1: 3 年 次 生 の 研 究 室 配 属 方 針
資 料 1-1-2: 薬 学 部 学 生 便 覧 ( 平 成 21 年 度 )
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス (平 成 21 年 度 )
[点検・評価]
進 級 要 件( 進 級 に 必 要 な 修 得 単 位 数 及 び 成 績 内 容 ),留 年 の 場 合 の 取 り 扱 い( 再 履
修を要する科目の範囲)等が決定され,学生に周知されている。
[改善計画]
該当なし。
- 55 -
8
学生の支援
(8-1)修学支援体制
基準8-1-1
学生が在学期間中に教育課程上の成果を上げられるよう,履修指導の体制がとら
れていること。
【観点
【観点
【観点
8 -1 -1 -1 】 入 学 者 に 対 し て , 薬 学 教 育 の 全 体 像 を 俯 瞰 で き る よ う な 導 入 ガ イ
ダンスが適切に行われていること。
8 -1 -1 -2 】 入 学 前 の 学 習 状 況 に 応 じ て , 薬 学 準 備 教 育 科 目 の 学 習 が 適 切 に 行
われるように,履修指導がなされていること。
8 -1 -1 -3 】 履 修 指 導 ( 実 務 実 習 を 含 む ) に お い て , 適 切 な ガ イ ダ ン ス が 行
われていること。
[現状]
入 学 者 に 対 し て の オ リ エ ン テ ー シ ョ ン で ,長 崎 大 学 大 学 教 育 機 能 開 発 セ ン タ ー が 全
学 教 育 ( 資 料 8-1-1-1 ) を , 本 学 部 が 専 門 教 育 の ガ イ ダ ン ス を 実 施 し て い る ( 資 料
8-1-1-1,資 料 8-1-1-2,資 料 8-1-1-A)。ガ イ ダ ン ス で は ,
「 学 生 便 覧 」と「 シ ラ バ ス 」
等 を 配 布 し ,必 須 科 目 ,選 択 科 目 履 修 方 法 等 に つ い て 解 説 す る と と も に ,理 解 を 深 め
る た め の 質 疑 応 答 の 時 間 も 充 分 に と っ て い る 。ま た ,在 学 生 全 員 に 対 し て 必 要 に 応 じ
たガイダンス・履修指導を実施している。
資 料 8-1-1-A
対象学生
全学部新入
生全員
薬学部新入
生 (1 年 生 )全
員
ガイダンス実施状況
ガイダンス内容
説明者等
長崎大学教育機能開
全学教育科目の履修方法,シ
発センター
ラバスの活用方法の説明
(全 学 オ リ エ ン テ ー シ ョ ン ,4
月)
専門科目の履修方法,シラバ
薬学部教務委員長
スの活用方法の説明
配付資料
全学教育学生便覧,
全学教育シラバス
ばってんライフ等
薬学部学生便覧
薬学部シラバス等
(薬 学 部 オ リ エ ン テ ー シ ョ ン ,
4月)
薬学部 2 年
生全員
在学期間中の履修面や生活面
薬学部長,副学部長
の指導
( 教 務 委 員 長 ), 担
合宿研修要項等
( 島 原 新 入 生 合 宿 研 修 , 4月 ) 任 , TA等
薬 学 概 論 II( 早 期 体 験 学 習 ) 薬 学 部 教 務 委 員
に関する説明
薬 学 概 論 II 説 明 資
料
専門科目の履修方法の説明と
薬学部教務委員長
薬学部シラバス等
薬学部実習委員長
担当教員
薬学基礎実習テキス
教 育 指 導 (薬 学 部 オ リ エ ン テ
ーション,4月)
薬学基礎実習履修に関する説
明 と 安 全 教 育 ( 10 月 )
- 56 -
ト
実験を安全に行うた
めのテキスト
対象学生
薬学部 3 年
生全員
ガイダンス内容
説明者等
専門科目の履修方法の説明と
配付資料
薬学部教務委員長
薬学部シラバス等
薬学部教務委員長
配属のための説明資
教 育 指 導 (薬 学 部 オ リ エ ン テ
ーション,4月)
卒業研究,研究室配属等に関
す る ガ イ ダ ン ス ( 7月 )
薬学部 4 年
生全員
料
専門科目の履修方法の説明と
薬学部教務委員長
薬学部シラバス等
CBT 委 員 , OSCE 委 員
事前実習の手引き
教 育 指 導 (薬 学 部 オ リ エ ン テ
ーション,4月)
薬学部薬学
科 4 年生
事前実習と教養試験の説明
(事 前 実 習 ,教 養 試 験 オ リ エ ン
テ ー シ ョ ン 10 月 )
新 入 生 に 対 し て 毎 年 度 4 月 初 旬 に 実 施 さ れ る「 合 宿 研 修 」
(島原共同研修センター)
は ,新 入 生 ・ 教 職 員 及 び 大 学 院 生 の 相 互 交 流 を 図 る と と も に ,新 入 生 の 期 待 や 不 安 に
応 え ,研 究 者 と し て ,或 い は 薬 剤 師 と し て の 将 来 を 考 え た 大 学 生 活 を 送 る た め ,履 修
面 や 生 活 面 の 指 導 を 行 う こ と を 目 的 と し て い る (資 料 8-1-1-3)。薬 学 部 1 年 生 全 員( 薬
学 科 及 び 薬 科 学 科 新 入 生 )と 学 部 長 ,副 学 部 長 ,学 年 担 任 を 含 め た 10名 の 教 員 ,TA( 大
学 院 生 )が 参 加 し ,レ ク リ エ ー シ ョ ン , 導 入 講 義 , 少 人 数 グ ル ー プ デ ィ ス カ ッ シ ョ ン
を行い,親睦を深めながら履修方法や学習の進め方について理解を深めさせている
( 資 料 8-1-1-B)。
資 料 8-1-1-B
出典:薬学部新入生合宿研修要項
- 57 -
さ ら に ,薬 学 部 に お け る 教 育・研 究 の 概 略 を 理 解 で き る 知 識 を 身 に つ け る た め の 講
義 と し て , 薬 学 概 論 Ⅰ ( 1 年 次 前 期 ), 薬 学 概 論 Ⅱ ( 1 年 次 後 期 ) を 行 っ て い る 。 薬
学概論 I は倫理教育も含め薬学の導入講義として位置づけている。また,薬学概論
Ⅱ の 前 半 で は ,卒 業 研 究 を 行 う こ と に な る す べ て の 研 究 室 の 担 当 教 員 が そ れ ぞ れ の 専
門 分 野 か ら 講 義 し ,後 半 で は ,薬 学 科 の 1 年 生 は 病 院 薬 剤 部 の 業 務 及 び 地 域 薬 局 の 業
務 の 見 学 及 び 臨 床 系 研 究 室 で の 早 期 体 験 学 習 を 行 い ,薬 科 学 科 の 1 年 生 は ,各 研 究 室
を 訪 問 し , 卒 業 研 究 を 体 験 す る 等 の 早 期 体 験 学 習 を 行 っ て い る (資 料 2-1-1-2)。
1 年 次 で は ,豊 か な 人 間 性 と 知 性 を 涵 養 す る 教 養 科 目( 全 学 教 育 )を 中 心 と し て い
る が ,高 等 学 校 教 育 で 物 理 ,生 物 を 履 修 し て こ な か っ た 学 生 を 対 象 に ,1 年 次 初 期 に
基 礎 物 理 ,基 礎 生 物 を 開 講 し て 選 択 履 修 さ せ ,薬 学 専 門 分 野 を 理 解 す る 上 で 必 要 な 物
理 , 生 物 の 基 礎 を 学 ば せ て い る (資 料 2-1-1-2)。
資 料 8-1-1-1: 新 入 生 全 学 オ リ エ ン テ ー シ ョ ン 日 程 (平 成 21 年 度 )
資 料 8-1-1-2: 新 入 生 薬 学 部 オ リ エ ン テ ー シ ョ ン 日 程 (平 成 21年 度 )
資 料 8-1-1-3: 長 崎 大 学 薬 学 部 新 入 生 合 宿 研 修 資 料
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス (平 成 21 年 度 )
[点検・評価]
○ 入 学 者 に 対 し て 薬 学 部 の 新 入 生 オ リ エ ン エ ー シ ョ ン 並 び に 合 宿 研 修( 島 原 共 同
研 修 セ ン タ ー )を 実 施 し 履 修 指 導 を 行 い ,さ ら に ,薬 学 の 全 体 像 を 俯 瞰 で き る
講義として薬学概論ⅠとⅡを行っている。
○ 薬学専門教育への円滑な移行を目的とした補完型授業(基礎物理及び基礎生
物)を実施している。
これらのことから,学生が在学期間中に教育課程上の成果を上げられるよう,
履修指導の体制がとられていると判断する。
優れた点
新 入 生 に 対 し て 毎 年 度 4 月 初 旬 に 実 施 さ れ る「 合 宿 研 修 」は ,薬 学 部 1 年 生 全
員 と 学 部 長 , 副 学 部 長 , 学 年 担 任 を 含 め た 10 名 の 教 員 , TA( 大 学 院 生 ) が 参 加
し ,レ ク リ エ ー シ ョ ン ,導 入 講 義 ,少 人 数 グ ル ー プ デ ィ ス カ ッ シ ョ ン を 行 い ,親
睦 を 深 め な が ら 履 修 方 法 や 学 習 の 進 め 方 に つ い て 理 解 を 深 め さ せ て い る 点 で ,高
く評価できる。
[改善計画]
該当なし。
- 58 -
基準8-1-2
教員と学生とのコミュニケーションを十分に図るための学習相談・助言体制が整
備されていること。
【観点
8 -1 -2 -1 】 担 任 ・ チ ュ ー タ ー 制 度 や オ フ ィ ス ア ワ ー な ど が 整 備 さ れ , 有 効
に活用されていること。
[現状]
学習相談・助言については,各教員が「オフィスアワー」を設け「シラバス」に
教員の研究室やメールアドレス等の情報を明記し,予約なしで相談が可能な体制を
整 備 し 実 施 し て い る (資 料 2-1-1-2)。 ま た , 研 究 室 配 属 前 の 学 生 に 対 し て は , 学 年
担任制を設けており,仮配属後の学生には指導教員が定められ,学習相談・助言に
あ た っ て い る ( 資 料 8-1-2-1)。
さらに,講義に連続して3回欠席した学生には,教務委員長(あるいは相談員)
がインタビューを行い,生活指導,学習相談・助言を行う体制としている(資料
8-1-2-2)。
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス (平 成 21 年 度 )
資 料 8-1-2-1: 学 年 担 任 集 計 簿
資 料 8-1-2-2: 欠 席 者 面 談 票 様 式
[点検・評価]
学 習 相 談 ・ 助 言 に つ い て は , 学 年 担 任 制 , ピ ア ・ サ ポ ー ト 制 度 ,「 オ フ ィ ス ア ワ
ー」を整備し,さらに3年次後期からは指導教員を定めて,きめ細かく相談助言を
行っている。
このことから,教員と学生とのコミュニケーションを十分に図るための学習相
談・助言体制が整備されていると判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 59 -
基準8-1-3
学生が在学期間中に薬学の課程の履修に専念できるよう,学生の経済的支援及び
修学や学生生活に関する相談・助言,支援体制の整備に努めていること。
【観点
【観点
8 -1 -3 -1 】 学 生 の 健 康 相 談 ( ヘ ル ス ケ ア , メ ン タ ル ケ ア な ど ), 生 活 相 談 ,
ハラスメントの相談等のために,保健センター,学生相談室を
設置するなど必要な相談助言体制が整備され,周知されている
こと。
8 -1 -3 -2 】 医 療 系 学 生 と し て の 自 覚 を 持 た せ , 自 己 の 健 康 管 理 の た め に 定
期的な健康診断を実施し,受診するよう適切な指導が行われて
いること。
[現状]
学 生 の 経 済 的 支 援 制 度 と し て は ,授 業 料 免 除 と 奨 学 金 が あ る 。日 本 学 生 支 援 機 構 の
奨学金をはじめ地方公共団体や各種奨学団体等の大学を経由して募集する他奨学金
等 に つ い て は ,「 学 生 支 援 セ ン タ ー 」が 情 報 提 供 や 出 願 手 続 き の 支 援 を 一 元 的 に 行 っ
て い る ( 資 料 8-1-3-1) 。 ま た , 授 業 料 免 除 に 関 し て は , 授 業 料 の 全 額 ま た は 半 額 を
免 除 す る 制 度 が あ り ,本 学 部 学 務 係 で も 対 応 し て い る( 資 料 8-1-3-1,資 料 8-1-3-2)。
学 生 支 援 セ ン タ ー の「 学 生 何 で も 相 談 室 」は ,修 学 や 学 生 生 活 に 関 す る あ ら ゆ る 種
類 の 相 談 に 対 応 す る た め の 窓 口 で ,「イ ン テ ー カ ー( 初 回 相 談 を 担 当 す る 者 )」を 配 置
し ,学 生 が 相 談 し や す い 環 境 が 整 備 さ れ て い る 。イ ン テ ー カ ー が そ の 場 で 対 応 で き な
い 場 合 は ,相 談 内 容 に 応 じ て ,専 門 の カ ウ ン セ ラ ー や ,各 学 部 の 何 で も 相 談 員 ,ピ ア ・
サ ポ ー タ ー が 紹 介 さ れ ,そ の 間 ,相 談 者 の 秘 密 は 厳 守 さ れ る し く み と な っ て い る( 資
料 8-1-3-A) 。
「 ハ ラ ス メ ン ト 」に 関 し て は ,「 長 崎 大 学 に お け る ハ ラ ス メ ン ト の 防 止 等 に 関 す る
規 則 」を 制 定 し て ハ ラ ス メ ン ト 防 止 委 員 会 を 設 置 す る と と も に ,「 ハ ラ ス メ ン ト に 関
す る 相 談 員 」を 指 名 し 相 談 体 制 を 整 え ,本 学 部 に も ハ ラ ス メ ン ト 相 談 員 を 複 数 配 置 し
て い る ( 資 料 8-1-3-3) 。
さ ら に ,保 健・医 療 推 進 セ ン タ ー を 設 置 し て ,学 生 の 疾 病 予 防 と 健 康 維 持 ,増 進 を
支 援 し て い る 。特 に ,健 康 診 断 や 診 療 の み で な く ,身 体 的 お よ び 精 神 的 な 悩 み の 相 談
に も 応 じ て お り , カ ウ ン セ リ ン グ 部 門 に は ,カ ウ ン セ ラ ー ( 臨 床 心 理 士 , 産 業 カ ウ ン
セラー)が配置されている。
- 60 -
資 料 8-1-3-A
学生相談
出典:学生生活案内
ま た ,保 健・医 療 推 進 セ ン タ ー は ,毎 年 度 ,学 生 の 定 期 健 康 診 断 を 実 施 し て お り ,
受診を指導するとともに,健康診断予約期間中に学生が携帯電話,パソコンを使用
してホームページから予約登録して,健康診断を受けられるようにするなど,便宜
を 図 っ て い る ( 全 学 年 90%以 上 の 受 診 率 , 資 料 8-1-3-B)。
上 記 の 学 生 相 談 に 関 す る 支 援 体 制 等 に つ い て は ,新 入 生 オ リ エ ン テ ー シ ョ ン 時 に
配 布 さ れ る 「学 生 生 活 案 内 」(資 料 8-1-3-1)や 「ば っ て ん ラ イ フ 」(資 料 8-1-3-2)に 詳
細に説明されており,ガイダンスにおいて周知徹底している。また,それらは,長
崎 大 学 ホ ー ム ペ ー ジ で も 随 時 見 る こ と が で き る ( 資 料 6-1-2)。
- 61 -
資 料 8-1-3-B: 定 期 健 康 診 断 受 診 率 (2009 年 )
薬学科
薬科学科
1年生
2年生
3年生
4年生
受 診 数 /対 象 数
受 診 数 /対 象 数
受 診 数 /対 象 数
受 診 数 /対 象 数
(率 %)
(率 %)
(率 %)
(率 %)
39/40
40/43
38/40
39/41
(97.5%)
(93.0%)
(95.0%)
(95.1%)
40/42
41/43
36/40
45/48
( 95.2% )
( 95.3% )
( 90.0% )
( 93.8% )
出典:保健・医療推進センター資料
資 料 8-1-3-1: 学 生 生 活 案 内 ( 2009)
資 料 8-1-3-2: ば っ て ん ラ イ フ ( 2009)
資 料 6-1-2: 長 崎 大 学 ホ ー ム ペ ー ジ ( 学 生 生 活 案 内 )
[点検・評価]
○ 学 生 の 経 済 面 の 援 助 と し て は ,日 本 学 生 支 援 機 構 ,民 間 奨 学 団 体 ,地 方 公 共 団
体等よりの奨学金,授業料免除制度がある。
○ 学 生 の 健 康 相 談 ,生 活 相 談 ,ハ ラ ス メ ン ト の 相 談 の た め に ,学 生 支 援 セ ン タ ー
に「 学 生 何 で も 相 談 室 」,保 健・医 療 推 進 セ ン タ ー に は「 カ ウ ン セ リ ン グ 部 門 」
を設置して,専門相談員やピア・サポーター等が学生の心身の悩みをはじめ,
学 業 ,対 人 関 係 ,進 路 な ど の 相 談 に 応 じ る 体 制 を 整 え ,新 入 生 の オ リ エ ン テ ー
ションでその周知を行っている。
○ 医 療 系 学 生 と し て の 自 覚 を 持 た せ ,健 康 管 理 の た め に 保 健・医 療 推 進 セ ン タ ー
を設置し,また定期健康診断を実施している。
こ れ ら の こ と か ら ,学 生 の 経 済 的 支 援 及 び 修 学 や 学 生 生 活 に 関 す る 相 談・助 言 ,
支援体制が整備されていると判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 62 -
基準8-1-4
学習及び学生生活において,人権に配慮する体制の整備に努めていること。
[現状]
本学内での学習及び学生生活において重大な問題となる「ハラスメント」に関し
ては,
「 長 崎 大 学 に お け る ハ ラ ス メ ン ト の 防 止 等 に 関 す る 規 則 」を 制 定 し て「 ハ ラ ス
メント防止委員会」を設置するとともに,ハラスメントに関する相談委員を指名し
て 相 談 体 制 を 整 え て い る( 資 料 8-1-4-1)。ま た ,ハ ラ ス メ ン ト を 行 わ な い よ う に す
る た め に 構 成 員 が 確 認 事 項 な ど を 列 挙 し た 「ハ ラ ス メ ン ト 防 止 ガ イ ド ラ イ ン 」( 資 料
8-1-4-2) を 定 め る と と も に , 特 に ,「 い じ め 」 や 「 仲 間 は ず れ 」 な ど を 含 め た ア カ
デ ミ ッ ク ハ ラ ス メ ン ト を 未 然 に 防 ぐ 工 夫 と し て , 「ハ ラ ス メ ン ト 防 止 ガ イ ド ラ イ ン 」
の 要 点 を 印 刷 し た 「ハ ラ ス メ ン ト イ エ ロ ー カ ー ド 」( 資 料 8-1-4-3) を 配 布 す る な ど
の方策を実施している。このハラスメント防止体制により,宗教,出身,男女や社
会的身分,障害のあることにより,学生の人権が侵害されないよう配慮している。
また,本学外で実施される早期体験学習及び実務実習では,患者さんの人権に対
す る 配 慮 が 不 可 欠 で あ る た め ,早 期 体 験 実 習 前 に は ,必 修 科 目 の「 薬 学 概 論 I」で ,
さ ら に ,実 務 実 習 前 の 4 年 生 に は ,同 じ く 必 修 科 目 の「 医 療 倫 理 &医 療 過 誤 」及 び「 事
前 実 習 」で 講 義 が 行 わ れ て い る( 資 料 2-1-1-2)。さ ら に ,長 崎 薬 学 ・ 看 護 学 連 合 コ
ンソーシアムで作成した「早期体験学習要項」には,体験学習における倫理的配慮
の 項 目 を 設 け た ( 資 料 8-1-4-4)。
資 料 8-1-4-1: 長 崎 大 学 に お け る ハ ラ ス メ ン ト の 防 止 等 に 関 す る 規 則
資 料 8-1-4-2: ハ ラ ス メ ン ト 防 止 ガ イ ド ラ イ ン
資 料 8-1-4-3: ハ ラ ス メ ン ト イ エ ロ ー カ ー ド
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス (平 成 21 年 度 )
資 料 8-1-4-4: 早 期 体 験 学 習 要 項
[点検・評価]
学習及び学生生活において重大な問題となるハラスメント防止体制を整備し,ま
た,早期体験学習及び実務実習の前には,講義等において人権に配慮する姿勢を教
育している。これらのことから,学習及び学生生活において,人権に配慮する体制
の整備は十分に進んでいると判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 63 -
基準8-1-5
学習及び学生生活において,個人情報に配慮する体制が整備されていること。
[現状]
長 崎 大 学 で は ,個 人 情 報 保 護 の た め の 長 崎 大 学 個 人 情 報 保 護 規 則( 資 料 8-1-5-1),
長 崎 大 学 個 人 情 報 管 理 規 程( 資 料 8-1-5-2),長 崎 大 学 の 保 有 す る 個 人 情 報 の 開 示 決
定 等 に 関 す る 審 査 基 準 ( 資 料 8-1-5-3) を 作 成 し , 長 崎 大 学 保 有 個 人 情 報 管 理 体 制
( 資 料 8-1-5-4) を 整 備 し た 。 さ ら に , 長 崎 大 学 が 保 有 し て い る 個 人 情 報 フ ァ イ ル
について,必要な事項を記載した個人情報ファイル簿を作成し公表し,開示請求,
訂正請求及び利用停止請求の概要と方法を長崎大学ホームページにて案内している
( 資 料 6-1-2)。
学生個人の成績の開示に関しては,本人の申し出により薬学系事務室学務係にて
行 っ て い る ( 資 料 1-1-2)。
学生への個人情報配慮に関する教育は,入学時オリエンテーションにて,電子メ
ー ル ,メ ー リ ン グ リ ス ト ,ホ ー ム ペ ー ジ 等 で は 個 人 情 報 に 注 意 す る よ う に 喚 起 し( 資
料 8-1-3-2), さ ら に , 不 正 な ネ ッ ト ワ ー ク を 利 用 し な い よ う 指 導 し て い る 。 ま た ,
「 情 報 処 理 入 門 」に て ,ネ ッ ト ワ ー ク 関 連 の 個 人 情 報 に 関 す る 教 育 を 行 っ て い る( 資
料 2-1-1-1)。
ま た ,本 学 外 で 実 施 さ れ る 早 期 体 験 学 習 及 び 実 務 実 習 に お け る 個 人 情 報 の 取 り 扱
い に つ い て は , 早 期 体 験 実 習 前 に は , 必 修 科 目 の 「 薬 学 概 論 I」 で , さ ら に , 実 務
実 習 前 の 4 年 生 に は ,同 じ く 必 修 科 目 の「 医 療 倫 理 &医 療 過 誤 」及 び「 実 務 実 習( 事
前 実 習 )」で 講 義 が 行 わ れ て い る 。さ ら に ,長 崎 薬 学・看 護 学 連 合 コ ン ソ ー シ ア ム で
作成した「早期体験学習要項」には,体験学習における個人情報の取り扱いの項目
を 設 け た ( 資 料 2-1-1-2, 資 料 8-1-4-4)。
資 料 8-1-5-1: 長 崎 大 学 個 人 情 報 保 護 規 則
資 料 8-1-5-2: 長 崎 大 学 個 人 情 報 管 理 規 程
資 料 8-1-5-3: 長 崎 大 学 の 保 有 す る 個 人 情 報 の 開 示 決 定 等 に 関 す る 審 査 基 準
資 料 8-1-5-4: 国 立 大 学 法 人 長 崎 大 学
保有個人情報管理体制
資 料 6-1-2: 長 崎 大 学 ホ ー ム ペ ー ジ ( 情 報 公 開 ・ 個 人 情 報 保 護 )
資 料 1-1-2: 薬 学 部 学 生 便 覧 (平 成 21 年 度 )
資 料 8-1-3-2: ば っ て ん ラ イ フ
資 料 2-1-1-1: 全 学 教 育 シ ラ バ ス ( 平 成 21 年 度 )
資 料 2-1-1-2: 薬 学 部 シ ラ バ ス (平 成 21 年 度 )
資 料 8-1-4-4: 早 期 体 験 学 習 要 項
[点検・評価]
長崎大学個人情報保護規則,長崎大学個人情報管理規程,長崎大学の保有する
個人情報の開示決定等に関する審査基準を作成し,長崎大学保有個人情報管理体
制を整備し,学生への個人情報配慮に関する教育は,入学時オリエンテーション
や「情報処理入門」等で行っている。
これらのことから,学習及び学生生活において,個人情報に配慮する体制が整
備されていると判断する。
- 64 -
[改善計画]
該当なし。
- 65 -
基準8-1-6
身体に障害のある者に対して,受験の機会が確保されるとともに,身体に障害の
ある学生について,施設・設備上及び学習・生活上の支援体制の整備に努めている
こと。
[現状]
個別試験では弱視の受験者には,問題冊子等の拡大を行う等,身体に障害のある
受 験 者 へ の 個 別 対 応 に よ り ,受 験 の 機 会 を 確 保 し て い る 。ま た ,薬 学 部 施 設( 本 館 )
は,建物入り口のスロープ化,講義室の段差解消,講義室へのスライド式ドアの設
置,車イス専用スペースの確保,身障者トイレの設置を行い,バリアフリー化を実
現 し て い る ( 資 料 8-1-6-1)。
資 料 8-1-6-1: バ リ ア フ リ ー 施 設 の 整 備 状 況
[点検・評価]
身体に障害がある者の受験機会が確保され,学生の学習に支障がないように建
物・講義室・設備の整備と支援を行っている。
[改善計画]
該当なし。
- 66 -
基準8-1-7
学生がその能力及び適性,志望に応じて主体的に進路を選択できるよう,必要な
情報の収集・管理・提供,指導,助言に努めていること。
【観点
【観点
8 -1 -7 -1 】 学 生 が そ れ ぞ れ の 目 指 す 進 路 を 選 択 で き る よ う , 適 切 な 相 談 窓
口を設置するなど支援に努めていること。
8 -1 -7 -2 】 学 生 が 進 路 選 択 の 参 考 に す る た め の 社 会 活 動 , ボ ラ ン テ ィ ア 活
動等に関する情報を提供する体制整備に努めていること。
[現状]
進 路 に つ い て の 相 談 窓 口 と し て , 学 生 支 援 セ ン タ ー の 「 学 生 何 で も 相 談 室 」, 「就
職 支 援 コ ー ナ ー 」( 資 料 8-1-3-2)を 設 け て い る 。さ ら に ,研 究 室 配 属 前 の 学 生 に 対
しては学年担任が,研究室配属後の学生には指導教員が進路等の指導と助言にあた
っ て い る ( 基 準 8-1-3 参 照 )。
在 学 中 の 進 路 で は ,学 生 の 能 力 及 び 適 性・志 望 に 応 じ て ,転 学 部( 資 料 8-1-7-1),
転 学 科 ( 資 料 7-1-1) の 願 い 出 が あ っ た 場 合 は , 資 格 要 件 等 に よ る 審 査 を 行 い 関 係
学部の教授会の議を経て,許可することがある制度を整備している。
ま た ,就 職 情 報 に 関 し て は ,学 生 会 館 (1 F)共 用 談 話 室 に キ ャ リ ア 情 報 コ ー ナ ー を
設け,各種求人案内や企業資料等を揃えている。さらに,情報検索のためのインタ
ー ネ ッ ト 利 用 や 就 職 関 係 図 書 の 閲 覧 も で き る( 資 料 1-1-2)。ま た ,本 学 部 に 寄 せ ら
れた求人票を整理して,薬学部2階の「求人案内掲示板」に掲示すると共に,1階
リフレッシュルームでは,各企業の事業内容,給与等を示したパンフレットをファ
イ ル に 収 め 自 由 に 閲 覧 で き る よ う に し( 資 料 1-1-2),ホ ー ム ペ ー ジ で も 求 人 票 一 覧
を 閲 覧 で き る よ う に し て い る ( 資 料 1-1-1)。
長 崎 大 学 就 職 委 員 会 を 組 織 し( 資 料 8-1-7-2),学 生 支 援 課 と 共 同 に て「 学 内 合 同
企 業 説 明 会 」や「 就 職 何 で も 相 談 及 び 模 擬 面 接 」の 開 催( 資 料 1-1-1),ま た ,企 業
リ ク ル ー タ ー 向 け 大 学 案 内 「 長 崎 大 学 は , 今 」( 資 料 8-1-7-3) や 「 就 職 の し お り 」
( 資 料 8-1-7-4) の 発 刊 な ど を 行 っ て い る 。 さ ら に , 本 学 部 と し て 「 調 剤 薬 局 の 説
明会」等を開催し,就職支援委員会を設け今後の6年生の就職活動支援について検
討 し て い る ( 資 料 8-1-7-5)。
ボランティア活動等に関しては,GP学生支援プログラム採択を機に設置された
「 や っ て み ゅ ー で ス ク 」 に て 各 種 の 情 報 の 提 供 を 行 っ て い る ( 資 料 8-1-3-2)。
資 料 8-1-3-2: ば っ て ん ラ イ フ ( 6
就職,やってみゅーでスク)
資 料 8-1-7-1: 長 崎 大 学 規 則 集 ( 学 則 第 20 条 )
資 料 7-1-1: 長 崎 大 学 薬 学 部 規 程 第 21 条
資 料 1-1-2: 薬 学 部 学 生 便 覧 ( 平 成 21 年 度 ; 就 職 )
資 料 1-1-1: 薬 学 部 ホ ー ム ペ ー ジ ( > 在 学 生 の 皆 さ ま へ > 就 職 案 内 )
資 料 8-1-7-2: 長 崎 大 学 規 則 集 ( 長 崎 大 学 就 職 委 員 会 規 則 )
- 67 -
資 料 8-1-7-3: 長 崎 大 学 は , 今
資 料 8-1-7-4: 就 職 の し お り
資 料 8-1-7-5: 薬 学 部 委 員 会 名 簿
[点検・評価]
複数の相談窓口を設け助言と指導に努め,卒業後の進路の情報の収集・整理・
提供を行い,学生が能力及び適性,志望に応じ進路を主体的に選択できるよう努
めている。
こ の こ と か ら , 基 準 8-1-7 を 満 た し て い る と 判 断 す る 。
[改善計画]
該当なし。
- 68 -
基準8-1-8
学生の意見を教育や学生生活に反映するための体制が整備されていること。
【観点
【観点
8 -1 -8 -1 】 在 学 生 及 び 卒 業 生 に 対 し て , 学 習 環 境 の 整 備 等 に 関 す る 意 見 を
聴く機会を設け,その意見を踏まえた改善に努めていること。
8 -1 -8 -2 】 学 習 及 び 学 生 生 活 に 関 連 す る 各 種 委 員 会 に お い て は , 学 生 か ら
の直接的な意見を聴く機会を持つことが望ましい。
[現状]
毎年度,各学年の代表者を集め,学部長,副学部長,学生委員,事務担当者との
学生懇談会を開催し意見を聞き,その意見を参考にして学習・生活環境の改善に努
めている。特に,学生懇談会の意見に基づき,学習・生活環境の改善のためにたば
この喫煙場所の変更,自転車置き場の設置,全講義室の音響システムの改善,講義
室 椅 子 の 改 良 ,実 習 室 へ の 液 晶 パ ネ ル の 設 置 ,野 外 卓 の 設 置 を 行 っ た( 資 料 8-1-8-1)。
実 習 を 含 む 全 講 義 科 目 に つ い て「 学 生 に よ る 授 業 評 価 」(資 料 8-1-8-2)を 実 施 し ,
そ の 評 価 結 果 ( 資 料 8-1-8-3) を も と に , 各 教 員 は 講 義 の 内 容 と 方 法 に つ い て , 改
善を加えている。改善を加えた点については,次年度の講義終了後に作成する授業
実 施 報 告 書 に 記 載 し ,薬 学 部 長 に 提 出 す る こ と が 義 務 づ け ら れ て い る( 資 料 7-1-2)。
さらに,
「 学 生 の 意 見 箱 」を 設 け て ,学 習 環 境 ,学 生 生 活 等 の 意 見 を 反 映 で き る よ う
にしている。
ま た , 長 崎 大 学 学 生 委 員 会 が 中 心 と な っ て 「 学 生 生 活 調 査 」 (資 料 8-1-8-4)を 定
期的(3年ごと)に実施し,生活支援に関する学生のニーズを的確に把握して,そ
れを生活支援の改善に役立てている。
また,長崎大学薬学部後援会(保護者会)を組織し,毎年度会議を開催し,学生
の 教 育 や 学 生 生 活 に つ い て 保 護 者 の 立 場 か ら の 意 見 を 取 り 入 れ て い る (資 料
8-1-8-5)。
卒 業 生 へ の 対 応 で は ,長 崎 大 学 薬 学 部 の 同 窓 会 組 織 で あ る 長 薬 同 窓 会 を 組 織 し て ,
卒業生からの意見を反映させる機会を設けている。
資 料 8-1-8-1: 学 生 懇 談 会 で の 意 見 と そ の 対 応 ( 議 事 録 よ り )
資 料 8-1-8-2: 学 生 に よ る 授 業 評 価 用 紙
資 料 8-1-8-3: 「学 生 に よ る 授 業 評 価 」集 計 結 果 例
資 料 7-1-2: 授 業 実 施 報 告 書
資 料 8-1-8-4: 学 生 生 活 調 査 集 計
資 料 8-1-8-5: 長 崎 大 学 薬 学 部 後 援 会 会 議 録
[点検・評価]
学 生 の 意 見 を 教 育 や 学 生 生 活 に 反 映 す る た め 学 生 懇 談 会 ,学 生 に よ る 授 業 評 価 を
行い,その意見に基づき改善を行っている。また,卒業生,保護者の意見を取り入
れる体制を整備している。
- 69 -
こ れ ら の こ と か ら ,学 生 の 意 見 を 教 育 や 学 生 生 活 に 反 映 す る た め の 体 制 が 整 備
されていると判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 70 -
(8-2)安全・安心への配慮
基準8-2-1
学生が安全かつ安心して学習に専念するための体制が整備されていること。
【観点
【観点
【観点
【観点
8 -2 -1 -1 】 実 習 に 必 要 な 安 全 教 育 の 体 制 が 整 備 さ れ て い る こ と 。
8 -2 -1 -2 】 実 務 実 習 に 先 立 ち , 必 要 な 健 康 診 断 , 予 防 接 種 な ど が 実 施 さ れ
ていること。
8 -2 -1 -3 】 各 種 保 険 ( 傷 害 保 険 , 損 害 賠 償 保 険 等 ) に 関 す る 情 報 の 収 集 ・
管 理 が 行 わ れ ,学 生 に 対 し て 加 入 の 必 要 性 等 に 関 す る 適 切 な 指
導が行われていること。
8 -2 -1 -4 】事 故 や 災 害 の 発 生 時 や 被 害 防 止 の た め の マ ニ ュ ア ル が 整 備 さ れ ,
講習会などの開催を通じて学生及び教職員へ周知されている
こと。
[現状]
薬 学 基 礎 実 習 の 最 初 の 講 義 で , 本 学 部 で 作 成 し た 「薬 学 基 礎 実 習 テ キ ス ト 」( 資 料
8-2-1-1)及 び「 実 験 を 安 全 に 行 う た め に 」を テ キ ス ト と し て 用 い た 安 全 教 育 を 行 っ
ている。また,特別実習に際しては,各研究室の指導教員が,化学物質等安全デー
タ シ ー ト ( MSDS) 等 を 用 い た 薬 品 の 安 全 取 り 扱 い の 基 本 や 本 学 部 で 作 成 し た 衛 生 点
検 リ ス ト ( 資 料 8-2-1-2) を 用 い た 労 働 安 全 衛 生 に 対 す る 対 応 を 指 導 す る と と も に
研究室に特徴的な実習のための安全指導を実施している。
学生の予防接種・健康診断では,医師免許を有する教員が実施しており,1年次
生並びに4年次生は後期開講前に4種(麻疹,風疹,水痘,ムンプス)抗体検査を
実施し,検査の陰性者は自費によりワクチン接種を行っている。さらに,5年次実
務 実 習 前 に HB( B 型 肝 炎 ウ イ ル ス の 抗 原 ,抗 体 検 査 )を 実 施 し ,検 査 陰 性 者 は 自 費
に よ り ワ ク チ ン 接 種 を 行 っ て い る ( 資 料 8-2-1-3)。
学生傷害保険については,入学時に(財)日本国際教育支援協会の学生教育研究
災害傷害保険に原則として全員が加入している。さらに,薬学部の教育後援会の支
援 に よ り 傷 害 事 故 に 対 す る 保 険 に 全 員 が 加 入 し て い る 。こ れ ら の 2 つ の 保 険 に よ り ,
実験・実習および課外活動中の傷害事故,登下校時の経路中での傷害事故,その他
の傷害事故について傷害保険金が支払われる。事故に遭った場合は,直ちに学生支
援センターおよび薬学系事務室学務係へ連絡するよう指導を行っている(資料
8-2-1-4)。
長 崎 大 学 で は ,事 故 や 災 害 の 発 生 時 や 被 害 防 止 の た め の 危 機 管 理 体 制 に 関 す る「 長
崎 大 学 危 機 管 理 規 則 」( 資 料 8-2-1-5)と「 長 崎 大 学 に お け る 危 機 管 理 体 制 に 関 す る 要
項」
( 資 料 8-2-1-6)を 制 定 し て い る 。特 に 「地 震・火 災 の 対 応 の た め の マ ニ ュ ア ル 」( 資
料 8-2-1-7) を 整 備 し , 教 職 員 の た め の ホ ー ム ペ ー ジ 等 で 周 知 徹 底 を 図 っ て い る 。 一
般 学 生 に 対 し て は , 新 入 生 オ リ エ ン テ ー シ ョ ン で , ば っ て ん ラ イ フ ( 資 料 8-1-3-2)
を マ ニ ュ ア ル と し て 配 布 し ,学 生 生 活 の 安 全 対 策 を 説 明 し て い る 。ま た ,教 育 研 究 活
動 上 の 事 故・ 薬 品 管 理 等 に 関 す る 全 学 的 安 全 管 理 マ ニ ュ ア ル で あ る「 環 境 と 安 全 に 関
- 71 -
す る 手 引 き 」( 資 料 8-2-1-8) を ,長 崎 大 学 共 同 交 流 セ ン タ ー ・ 環 境 安 全 マ ネ ー ジ メ ン
ト 部 門 が 発 行 し 管 理 し て い る 。こ の 手 引 き は ,「化 学 薬 品 等 の 取 扱 い マ ニ ュ ア ル 」と 「緊
急 時 の 対 応 マ ニ ュ ア ル 」の 2 部 構 成 と な っ て い る 。 な お , そ の 他 の 全 学 的 危 機 管 理 マ
ニ ュ ア ル に つ い て も ,長 崎 大 学 学 学 内 教 職 員 専 用 ホ ー ム ペ ー ジ の 危 機 管 理 マ ニ ュ ア ル
等 サ イ ト で ,関 連 学 内 規 程 と と も に ,最 新 の も の の 閲 覧 と ダ ウ ン ロ ー ド を す る こ と が
で き る ( 資 料 6-1-2)。ま た , 教 職 員 ・学 生 に 対 し て 「安 全 衛 生 講 座 」, 「衛 生 管 理 者 実 務
実 践 講 座 」, AED( 自 動 体 外 式 除 細 動 ) 研 修 会 等 を 定 期 的 に 開 催 し , 安 全 管 理 対 策 が 周
知 徹 底 さ れ て い る ( 資 料 8-2-1-9) 。
資 料 8-2-1-1: 長 崎 大 学 薬 学 部 基 礎 実 習 テ キ ス ト ( 最 新 版 )
資 料 8-2-1-2: 衛 生 点 検 リ ス ト
資 料 8-2-1-3: 予 防 接 種 ・健 康 診 断 実 施 の 証 拠 と な る 資 料
資 料 8-2-1-4: 保 険 証
資 料 8-2-1-5: 長 崎 大 学 規 則 集 ( 長 崎 大 学 危 機 管 理 規 則 )
資 料 8-2-1-6: 長 崎 大 学 規 則 集 ( 長 崎 大 学 に お け る 危 機 管 理 体 制 に 関 す る 要 項 )
資 料 8-2-1-7: 地 震 ・ 火 災 の 対 応 の た め の マ ニ ュ ア ル
資 料 8-1-3-2: ば っ て ん ラ イ フ
資 料 8-2-1-7: 環 境 と 安 全 に 関 す る 手 引 き
資 料 6-1-2: 長 崎 大 学 ホ ー ム ペ ー ジ ( > 学 内 教 職 員 専 用 > 教 職 員 HP)
資 料 8-2-1-9: 安 全 衛 生 講 座 開 催 通 知 ・ プ ロ グ ラ ム
[点検・評価]
薬学基礎実習,実務実習,特別実習開始前には,テキスト等を用いた安全教育な
らびに健康診断,予防接種,保険加入など,安全対策が実施されている。また,緊
急時の対応,事故の防止のための各種マニュアルが整備されている。さらに,多様
な手段によって,周知されている
これらのことから,学生が安全かつ安心して学習に専念するための体制が整備さ
れていると判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 72 -
『教員組織・職員組織』
9 教員組織・職員組織
(9-1)教員組織
基準9-1-1
理念と目標に応じて必要な教員が置かれていること。
【観点
【観点
【観点
9 -1 -1 -1 】 大 学 設 置 基 準 に 定 め ら れ て い る 専 任 教 員 ( 実 務 家 教 員 を 含 む )
の数及び構成が恒常的に維持されていること。
9 -1 -1 -2 】教 育 の 水 準 の 向 上 を よ り 一 層 図 る た め に 専 任 教 員 数( 実 務 家 教
員 を 含 む )が 大 学 設 置 基 準 に 定 め ら れ て い る 数 を 大 幅 に 超 え る
よ う 努 め て い る こ と( 例 え ば ,1 名 の 教 員( 助 手 等 を 含 む )に
対 し て 学 生 数 が 1 0 名 以 内 で あ る こ と が 望 ま し い )。
9 -1 -1 -3 】 観 点 9 -1 -1 -2 に お け る 専 任 教 員 は 教 授 , 准 教 授 , 講 師 , 助
教の数と比率が適切に構成されていることが望ましい。
[現状]
本学部は,「ヒトの健康を目指して」を標語とし,医薬品の創製,医療,健康・
環境に関する基礎及び応用の科学を教育,研究すること,ならびに「くすり」の専
門家として社会的使命を遂行し得る人材の養成を以て社会に貢献する」ことを学部
の 理 念 と し て い る 。こ の 理 念 の 下 ,平 成 18 年 の 制 度 改 革 に 伴 い ,薬 科 学 科 と 薬 学 科
の 2 学 科 を 併 置 し て い る( 資 料 9-1-1-1,資 料 9-1-1-A)。薬 科 学 科 に お い て は ,「 医
薬品の創製,環境衛生等に関する高度の専門的知識を修得させ,主体性と科学的創
造性を備えた研究者,技術者として社会に貢献しうる有為の人材の育成」を,薬学
科においては,
「 医 療 薬 学 に 関 す る 高 度 の 専 門 的 知 識 及 び 技 能・態 度 を 修 得 さ せ ,豊
かな人格と高い倫理観を備えた薬学専門職者として社会に貢献しうる有為の人材の
育 成 」 を そ れ ぞ れ 教 育 目 標 に 定 め て い る ( 資 料 7-1-1) 。
資 料 9-1-1-A
学科と学生定員
学科
修業年限
入学定員
収容定員
薬学科
6年
40
人
240
人
薬科学科
4年
40
人
160
人
80
人
400 人
出典:長崎大学学則第 2 条
計
- 73 -
資 料 9-1-1-B
学科ごとの専任教員数
専任教員数(現員)
平 成 22 年 1 月 1 日 現 在
設置基準で必要な専任教員数
学科
(
教授
薬学科
准教授
助教
)の 数 は 教 授 数 で 内 数
計
11
10
10
31
22( 11)
薬科学科
4
5
3
12
8( 4)
計
15
15
13
43
出典:薬学部事務室資料
こ の 目 標 に 対 応 す る 教 員 組 織 と し て , 薬 学 科 31 名 , 薬 科 学 科 12 名 の 専 任 教 員 を
配 置 し ,内 訳 は ,教 授 15 名 ,准 教 授 14 名 ,講 師 1 名 ,助 教 13 名 で ,教 授 ,准 教 授
な ら び に 助 教 の 比 率 は ほ ぼ 1 : 1 : 1 と な っ て い る (資 料 9-1-1-B)。 そ の う ち , 実
務 家 教 員 は ,教 授 1 名 ,講 師 1 名 ,助 教 2 名 の 4 名 で あ る 。な お ,平 成 18 年 度 の 大
学 設 置 基 準 等 の 改 正 を 機 に ,平 成 19 年 度 か ら 本 学 は 助 教 授 の 職 を 廃 止 し て 准 教 授 及
び ,自 ら 教 育 研 究 を 行 う こ と を 主 た る 職 務 と す る 助 教 の 職 を 新 た に 設 け た 。よ っ て ,
助教も新たに教育,研究,および組織運営に参加できるようになり,専任教員に含
めることとなった。
また,長崎大学では,教員に欠員が生じた場合には,学長の了承を得て,教育上
支 障 の な い よ う に 直 ち に 補 充 す る シ ス テ ム が 構 築 さ れ て い る ( 資 料 9-1-1-2)。
資 料 9-1-1-1: 長 崎 大 学 学 則
資 料 7-1-1: 長 崎 大 学 薬 学 部 規 程
資 料 9-1-1-2: 平 成 16 事 業 年 度 に 係 る 業 務 の 実 績 に 関 す る 報 告 書
[点検・評価]
本 学 部 の 学 生 の 入 学 定 員 は ,薬 学 科 40 名 ,薬 科 学 科 40 名 の 合 計 80 名 で あ り ,こ
れ に 対 応 す る 教 員 組 織 と し て , 薬 学 科 31 名 , 薬 科 学 科 12 名 の 専 任 教 員 を 配 置 し て
お り ,大 学 設 置 基 準 上 の 教 員 数 を 満 た し て い る( 平 成 22 年 1 月 1 日 現 在 で の 教 員 1
名 あ た り の 学 生 数 は , 9.3 名 )。
[改善計画]
該当なし。
- 74 -
基準9-1-2
専任教員として,次の各号のいずれかに該当し,かつ,その担当する専門分野に
関する教育上の指導能力と高い見識があると認められる者が配置されていること。
(1)専門分野について,教育上及び研究上の優れた実績を有する者
(2)専門分野について,優れた知識・経験及び高度の技術・技能を有す
る者
[現状]
長 崎 大 学 教 員 選 考 規 則 の 資 格 基 準 の 項 に ,教 授 ,准 教 授 ,講 師 ,助 教 に な る こ と の
で き る 者 は ,「 大 学 に お け る 教 育 を 担 当 す る に ふ さ わ し い 教 育 上 の 能 力 及 び 研 究 上 の
能 力 を 有 す る と 認 め ら れ る 者 ,高 い 見 識 が あ る と 認 め ら れ る 者 と す る 」と 明 記 さ れ て
い る ( 資 料 9-1-2-1) 。 ま た , そ れ を 受 け て , 本 学 部 教 員 全 員 が 所 属 す る 大 学 院 医 歯
薬 学 総 合 研 究 科 に お い て も , 教 員 選 考 規 程 が 定 め ら れ て い る ( 資 料 9-1-2-1) 。 大 学
院 医 歯 薬 学 総 合 研 究 科 の 内 規 に お い て は ,大 学 院 指 導 教 員 資 格 及 び 指 導 補 助 教 員 資 格
が 定 め ら れ て お り ( 資 料 9-1-2-3) , 教 授 15名 及 び 准 教 授 14名 は 全 て 大 学 院 指 導 教 員
資 格 を 満 た し て い る 。ま た ,助 教 7 名 は 大 学 院 指 導 補 助 教 員 資 格 を 満 た し て い る 。こ
の う ち ,実 務 家 教 員 に お い て も ,そ の 採 用 に 際 し ,薬 剤 師 と し て 5 年 以 上 の 実 務 経 験
と優れた知識及び技術・技能が求められている。
さ ら に ,医 歯 薬 学 総 合 研 究 科 で は 教 員 の 任 期 制 を 導 入 し て お り ,5 年 ご と に 医 歯 薬
学 総 合 研 究 科 評 価 委 員 会 に お い て , 教 育 , 学 術 ・ 研 究 ,組 織 運 営 及 び 社 会 貢 献 の 4 項
目 を 対 象 に , 再 任 に 関 す る 評 価 基 準 に 沿 っ て 審 査 を 行 っ て い る ( 資 料 9-1-2-4, 資 料
9-1-2-5, 資 料 9-1-2-6, 資 料 9-1-2-7)。
資 料 9-1-2-1: 長 崎 大 学 教 員 選 考 規 則
資 料 9-1-2-2: 長 崎 大 学 大 学 院 医 歯 薬 学 総 合 研 究 科 教 員 選 考 規 程
資 料 9-1-2-3: 長 崎 大 学 大 学 院 医 歯 薬 学 総 合 研 究 科 に お け る 授 業 審 査
資 料 9-1-2-4: 長 崎 大 学 に お け る 教 員 の 任 期 に 関 す る 規 則
資 料 9-1-2-5: 長 崎 大 学 大 学 院 医 歯 薬 学 総 合 研 究 科 再 任 基 準
資 料 9-1-2-6:長 崎 大 学 大 学 院 医 歯 薬 学 総 合 研 究 科 に お け る 資 格 審 査 に 関 す る 申 し
合わせ
資 料 9-1-2-7:長 崎 大 学 大 学 院 医 歯 薬 学 総 合 研 究 科 に お け る 教 員 の 任 期 制 の 実 施 に
係る再任の資格審査に関する内規
[点検・評価]
長崎大学教員選考規則において,教授,准教授,講師,助教及び助手の選考に関
し必要な基準を定め,本学部教員が所属する大学院医歯薬学総合研究科でも,教員
選考規程及び内規等において,資格基準を定め,教員の選考や資格審査を行ってい
- 75 -
る。加えて,薬学部の全教員に,任期制が採用されており,5年ごとに医歯薬学総
合研究科評価委員会が再任に関する評価基準に沿って審査を行っている。
これらのことから,本学部では,コアカリキュラム上必要とされる全ての教育分
野において,専門分野に関する教育上の指導能力と高い見識をもった専任教員が配
置されていると判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 76 -
基準9-1-3
理念と目標に応じて専任教員の科目別配置等のバランスが適正であること。
【観点
【観点
【観点
【観点
9 -1 -3 -1 】薬 学 に お け る 教 育 上 主 要 な 科 目 に つ い て ,専 任 の 教 授 又 は 准 教
授が配置されていること。
9 -1 -3 -2 】 教 員 の 授 業 担 当 時 間 数 は , 適 正 な 範 囲 内 で あ る こ と 。
9 -1 -3 -3 】 専 任 教 員 の 年 齢 構 成 に 著 し い 偏 り が な い こ と 。
9 -1 -3 -4 】教 育 上 及 び 研 究 上 の 職 務 を 補 助 す る た め ,必 要 な 資 質 及 び 能 力
を有する補助者が適切に配置されていることが望ましい。
[現状]
本 学 部 は 6 年 制 課 程 導 入 後 も ,一 貫 し て 薬 剤 師 及 び 薬 学 研 究 者 の 両 者 の 育 成 を 基
本 方 針 と し て い る 。そ の 方 針 に 従 っ て ,学 部 専 門 教 育 に は 15 の 専 門 分 野 を 含 む 3 講
座及び附属薬用植物園の教員による教育実施体制が整備されており,臨床薬学教育
及び創薬科学教育(化学系,生物系,物理系,及び衛生系薬学)を担当する教員が
教 育 目 標 達 成 の た め に 体 系 的 に 配 置 さ れ て い る( 資 料 9-1-3-A)。各 専 門 分 野 教 員 の
授業担当時間数は,全学教育及び大学院教育の授業とも合わせて,教員間に極端な
隔 た り が な い よ う に 教 務 委 員 会 に お い て 調 整 を し て い る( 資 料 9-1-3-A)。専 任 教 員
の 平 均 年 齢 は 42 才 で あ り , 年 齢 構 成 に 著 し い 隔 た り は な い ( 資 料 9-1-3-B)。
平 成 18 年 度 の 大 学 設 置 基 準 等 の 改 正 を 機 に , 平 成 19 年 度 か ら 本 学 部 で は , 教 育
上及び研究上の補助を行っていた助手は全員助教となり,新たに教育,研究,およ
び組織運営に主体的に参加できるようになった。この様な状況において,本学部で
は , 大 学 院 生 が teaching assistant (TA)及 び research assistant (RA)と し て , 学
部 学 生 の 教 育 と 研 究 の 補 助 に 当 た っ て い る ( 資 料 9-1-3-C)。
- 77 -
資 料 9-1-3-A:
専門分野の専任教員と担当講義科目単位数
講
座
専門分野
( H22.1.1 現 在 )
専任の教授数
専任の准教授数
担当講義科目単位数
細胞制御学
1
1
10.7
分子薬理学
1
1
11.2
薬化学
1
1
8.6
分子創薬科学講
薬品製造化学
1
1
8.5
座
医薬品合成化学
1
1
9.5
天然物化学
1
1
10.6
薬品生物工学
1
1
9.2
感染分子薬学
1
1
11.1
機能性分子化学
1
1
11.9
衛生化学
1
1
12.0
薬品分析化学
1
1
10.0
薬物治療学
1
1
9.9
医療情報解析学
1
1
16.3
薬剤学
1
病院薬学
1
環境薬科学
講座
臨床薬学講座
附属薬用植物園
12.7
1
薬用植物
8.2
1
2.5
出典:薬学部事務部及び教務委員会資料
資 料 9-1-3-B:
職種毎の年齢分布
20 代
教
30 代
40 代
( H22.1.1 現 在 )
50 代
60 代
計
授
0
0
3
8
4
15
准教授
0
4
9
1
0
14
講
師
0
1
0
0
0
1
助
教
2
11
0
0
0
13
2
16
12
9
4
43
計
出典:
薬学部事務部及び教務委員会資料
資 料 9-1-3-C:
TA 及 び RA 数
( H22.1.1 現 在 )
平 成 18 年 度
平 成 19 年 度
平 成 20 年 度
平 成 21 年 度
TA
131
120
102
99
RA
13
13
13
13
出典:
- 78 -
薬学部事務室資料
[点検・評価]
○
本学部の基本方針に従って教育目標を達成するため,学部専門教育には臨床
薬学教育及び創薬科学教育を担当する教員が体系的に配置されている。
○
教員間に授業担当時間数に関して極端な隔たりがなく,教員の年齢構成にも
著 し い 隔 た り が な い 。 ま た , 助 教 や TA 及 び RA を 活 用 す る こ と に よ り , 教 育
と研究上の指導体制ならびに補助体制の充実が図られている。
これらのことから,理念と目標に応じて専任教員の科目別配置等のバランスが
適正であると判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 79 -
基準9-1-4
教員の採用及び昇任に関し,教員の教育上の指導能力等を適切に評価するための
体制が整備され,機能していること。
【観点
9 - 1 -4 -1 】 教 員 の 採 用 及 び 昇 任 に お い て は , 研 究 業 績 の み に 偏 る こ と 無 く ,
教育上の指導能力等が十分に反映された選考が実施されている
こと。
[現状]
長崎大学教員選考規則に,教授,准教授,講師,助教の採用及び昇任のための選
考 に 関 し 必 要 な 基 準 を 定 め て い る( 資 料 9-1-2-1)。ま た ,選 考 の 手 続 ,方 法 等 に つ
いては,長崎大学医歯薬学総合研究科教員選考規程及び長崎大学薬学部教員選考規
程 に 定 め て い る ( 資 料 9-1-2-2, 資 料 9-1-4-1)。 こ れ ら 規 則 等 に 基 づ き , 教 授 の 採
用及び昇任に当たっては,医歯薬学総合研究科教授会の下に選考委員会を設置し,
公募制を採っている。選考委員会によって作案後,教授会で承認された公募要領に
は,優れた研究業績を有することばかりでなく,教育指導能力と熱意を有すること
を 応 募 の 要 件 に 挙 げ て い る( 資 料 9-1-4-2)。公 募 締 切 り 後 は ,選 考 委 員 会 に お け る
候補適任者の業績審査,候補適任者による講演会及び面接を経て,研究業績と教育
上の指導能力等の観点から候補者を選考し,教授会に諮っている。准教授,講師及
び助教の採用については,原則公募であり,薬学部教授会の下に設置した選考委員
会における候補適任者の業績審査,候補適任者による講演会及び面接を経て,研究
業績と教育上の指導能力等の観点から候補者を選考し,教授会に諮っている。
資 料 9-1-2-1: 長 崎 大 学 教 員 選 考 規 則
資 料 9-1-2-2: 長 崎 大 学 大 学 院 医 歯 薬 学 総 合 研 究 科 教 員 選 考 規 程
資 料 9-1-4-1: 長 崎 大 学 薬 学 部 教 員 選 考 規 程
資 料 9-1-4-2: 公 募 要 領 例
[点検・評価]
長 崎 大 学 教 員 選 考 規 則 に ,教 授 ,准 教 授 ,講 師 ,助 教 の 採 用 及 び 昇 任 の た め の 選
考に関し必要な基準を定め,全教員の資格に,教育上の能力及び研究上の能力を有
することが明記されており,具体的選考の手続,方法等については,大学院医歯薬
学総合研究科及び薬学部教員選考規程及び内規等に定めている。
こ れ ら の こ と か ら ,教 員 の 採 用 基 準 や 昇 格 基 準 等 が 明 確 か つ 適 切 に 定 め ら れ ,適
切に運用されており,教員の教育上の指導能力等を適切に評価するための体制が整
備され,機能していると判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 80 -
(9-2)教育・研究活動
基準9-2-1
理念の達成の基礎となる教育活動が行われており,医療及び薬学の進歩発展に寄
与していること。
【観点
【観点
【観点
【観点
9 -2 -1 -1 】 医 療 及 び 薬 学 の 進 歩 発 展 に 寄 与 す る た め , 時 代 に 即 応 し た カ リ
キ ュ ラ ム 変 更 を 速 や か に 行 う こ と が で き る 体 制 が 整 備 さ れ ,機
能していること。
9 -2 -1 -2 】 時 代 に 即 応 し た 医 療 人 教 育 を 押 し 進 め る た め , 教 員 の 資 質 向 上
を図っていること。
9 -2 -1 -3 】 教 員 の 資 質 向 上 を 目 指 し , 各 教 員 が , そ の 担 当 す る 分 野 に つ い
て ,教 育 上 の 経 歴 や 経 験 ,理 論 と 実 務 を 架 橋 す る 薬 学 専 門 教 育
を行うために必要な高度の教育上の指導能力を有することを
示 す 資 料( 教 員 の 最 近 5 年 間 に お け る 教 育 上 又 は 研 究 上 の 業 績
等 )が ,自 己 点 検 及 び 自 己 評 価 結 果 の 公 表 等 を 通 じ て 開 示 さ れ
ていること。
9 -2 -1 -4 】 専 任 教 員 に つ い て は , そ の 専 門 の 知 識 経 験 を 生 か し た 学 外 で の
公的活動や社会的貢献活動も自己点検及び自己評価結果の公
表等を通じて開示されていることが望ましい。
[現状]
本学部では,専門教育に係る審議組織として薬学部教務委員会を設置している。
この教務委員会は,長崎大学教務委員会の薬学部教務委員(薬学部教務委員会委員
長 )の 他 ,薬 学 部 教 務 委 員 会 の 下 に 設 置 さ れ る 各 種 部 会 の 長( カ リ キ ュ ラ ム 部 会 長 ,
学 生 実 習 部 会 長 , 国 家 試 験 対 策 部 会 長 ), 大 学 院 教 務 委 員 , 入 学 試 験 委 員 会 委 員 長 ,
実 務 実 習 委 員 会 委 員 長( 平 成 22 年 度 4 月 よ り )で 組 織 さ れ て い る( 資 料 9-2-1-1)。
こ の 教 務 委 員 会 を ,1 ヶ 月 に 1 回 以 上 の 頻 度 で 開 催 し ,専 門 教 育 の 教 育 課 程 の 編 成 ,
授 業 計 画 , 教 育 方 法 等 に 関 す る 実 質 的 審 議 を 行 っ て い る ( 資 料 9-2-1-2)。
ま た ,個 々 の 教 員 の 資 質 向 上 を 図 る た め ,(1)大 学 教 育 機 能 開 発 セ ン タ ー 及 び 薬 学
部 で 企 画 す る フ ァ カ ル テ ィ・デ ィ ベ ロ ッ プ メ ン ト( FD)へ の 参 画( 詳 細 は 基 準 9-4-2
に 記 載 ),(2) 日 本 薬 剤 師 研 修 セ ン タ ー や 日 本 薬 学 会 が 主 催 す る 6 年 制 の 教 育 に 関 す
る ワ ー ク シ ョ ッ プ 等 へ の 参 加( 詳 細 は 基 準 9-4-3 に 記 載 ), (3)学 生 に よ る 授 業 評 価
結 果 を 活 用 し た 授 業 方 法 等 の 改 善 ( 詳 細 は 基 準 9-4-1 に 記 載 ), (4)教 育 研 究 活 動 に
関 す る 自 己 点 検 評 価 と そ の 公 表 ( 自 己 点 検 評 価 シ ス テ ム に つ い て は 基 準 9-4-1 に も
記載)等の方策をとっている。
特 に ,本 学 部 で は 教 員 の 研 究 教 育 活 動 の 現 状 を 把 握 す る 目 的 で ,長 崎 大 学 薬 学 部・
大学院医歯薬学総合研究科(薬学系)評価委員会の監修の下,年度毎に全教員の研
究 テ ー マ ,論 文 発 表( 原 著 論 文 ,総 説 ,著 書 ,紀 要 ),国 際 及 び 国 内 学 会 発 表( 招 待
講 演 , 特 別 講 演 , 受 賞 講 演 , 一 般 講 演 ), 特 許 取 得 状 況 な ら び に 外 部 資 金 獲 得 状 況 ,
学会役員等の状況を集約し,
「 教 員 個 人 業 績 集 」と し て 長 崎 大 学 薬 学 部 ホ ー ム ペ ー ジ
に 公 表 し て い る ( 資 料 1-1-1)。 さ ら に , 平 成 18 年 度 か ら は 長 崎 大 学 評 価 基 礎 デ ー
タベースシステムを構築・運用しており,その中の教員個人データベースには,教
- 81 -
育上の経歴や経験,授業担当科目,教育活動に関する受賞(指導大学院生・学部生
の 受 賞 を 含 む ),そ の 他 教 育 活 動 及 び 特 記 事 項 な ど ,各 教 員 の 教 育 活 動 を 示 す デ ー タ
や資料ならびに研究活動実績,社会貢献・国際貢献実績,組織運営における実績な
どをより広範に収集,蓄積し,そのデータは,可能な限り研究者総覧として公表し
て い る ( 資 料 6-1-2)。
資 料 9-2-1-1: 薬 学 部 教 務 委 員 会 内 規
資 料 9-2-1-2: 薬 学 部 教 務 委 員 会 議 事 録
資 料 1-1-1: 薬 学 部 ホ ー ム ペ ー ジ ( 教 員 個 人 業 績 集 )
資 料 6-1-2: 長 崎 大 学 ホ ー ム ペ ー ジ ( 研 究 者 総 覧 )
[点検・評価]
○ 本 学 部 の 教 務 委 員 会 で は ,各 々 の 部 会 間 の 有 機 的 連 携 が 可 能 と な り ,教 育 実 施
体 制 の 円 滑 化 が 図 ら れ ,実 際 に 有 効 に 機 能 し て い る 。ま た ,委 員 会 に 入 学 試 験
委 員 会 委 員 長 が 加 わ る こ と で ,情 報 の 共 有 化 ,情 報 伝 達 の 迅 速 化 が 図 ら れ て い
る。
○ 教 員 の 教 育 研 究 活 動 を ,毎 年 の「 教 員 個 人 業 績 集 」,な ら び に 「長 崎 大 学 研 究 者
総 覧 デ ー タ ベ ー ス 」と し て 開 示 す る こ と に よ り , 教 員 の 資 質 向 上 が 恒 常 的 に 図
られている。
上 述 の よ う に ,理 念 の 達 成 の 基 礎 と な る 教 育 活 動 の 推 進 と 点 検 及 び 改 善 が 行 わ
れており,医療及び薬学の進歩発展に寄与していると判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 82 -
基準9-2-2
教 育 の 目 的 を 達 成 す る た め の 基 礎 と な る 研 究 活 動 が 行 わ れ ,医 療 及 び 薬 学 の 進 歩
発展に寄与していること。
【観点
【観点
9 -2 -2 -1 】 教 員 の 研 究 活 動 が , 最 近 5 年 間 に お け る 研 究 上 の 業 績 等 で 示 さ
れていること。
9 -2 -2 -2 】 最 新 の 研 究 活 動 が 担 当 す る 教 育 内 容 に 反 映 さ れ て い る こ と が 望
ましい。
[現状]
基 準 9-2-1 に も 記 載 し た よ う に , 本 学 部 で は 全 教 員 の 研 究 テ ー マ , 論 文 発 表 ( 原
著 論 文 ,総 説 ,著 書 ,紀 要 ),国 際 及 び 国 内 学 会 発 表( 招 待 講 演 ,特 別 講 演 ,受 賞 講
演 ,一 般 講 演 ),特 許 取 得 状 況 な ら び に 外 部 資 金 獲 得 状 況 ,学 会 役 員 等 の 状 況 を 年 度
毎に集約し,
「 教 員 個 人 業 績 集 」と し て 長 崎 大 学 薬 学 部 ホ ー ム ペ ー ジ に 公 表 し て い る
( 資 料 1-1-1)。 さ ら に , 平 成 18 年 度 か ら は 長 崎 大 学 評 価 基 礎 デ ー タ ベ ー ス シ ス テ
ム を 構 築・運 用 し て お り ,そ の 中 の 教 員 個 人 デ ー タ ベ ー ス に は ,教 育 研 究 活 動 実 績 ,
社会貢献・国際貢献実績,組織運営における実績などをより広範に収集,蓄積し,
そのデータは,可能な限り研究者総覧として公表している。
また,本学部は,細胞制御学,分子薬理学,薬化学,薬品製造化学,医薬品合成
化学,天然物化学,薬品生物工学,感染分子薬学,機能性分子化学,衛生化学,薬
品 分 析 化 学 ,薬 物 治 療 学 ,医 療 情 報 解 析 学 ,薬 剤 学 ,病 院 薬 学 の 15 専 門 分 野 を 含 む
分子創薬科学,環境薬科学,および臨床薬学の3講座と附属薬用植物園から構成さ
れ て い る ( 資 料 9-1-3-A)。
分子創薬科学講座ならびに附属薬用植物園では,疾病の分子機構や薬の作用様式
の解明,精密な化学合成法の開発,および薬に有効な物質の発見など薬の創製に関
する研究を行っている。また,環境薬科学講座では,生体成分や薬の微量分析なら
びに環境分析など物質の高感度分析に関する研究を行っている。さらに,臨床薬学
講座では,薬物療法学,医療情報学,薬剤学に基づいて医療現場における薬の適正
使用に関する研究を行っている。いずれの専門分野においても,その研究活動を教
育 内 容 に 反 映 さ せ て い る (資 料 1-1-1, 資 料 6-1-2)。
資 料 1-1-1: 薬 学 部 ホ ー ム ペ ー ジ ( 教 員 個 人 業 績 集 )
資 料 6-1-2: 長 崎 大 学 ホ ー ム ペ ー ジ ( 研 究 者 総 覧 )
[点検・評価]
各 専 門 分 野 に お い て ,各 教 員 の 研 究 活 動 が 活 発 に 行 わ れ て お り ,そ の 研 究 活 動 内 容
は授業科目に関連し,教育内容に反映している。
こ の こ と か ら ,教 育 の 目 的 を 達 成 す る た め の 基 礎 と な る 研 究 活 動 が 行 わ れ ,医 療 及
び薬学の進歩発展に寄与していると判断する。
- 83 -
[改善計画]
該当なし。
- 84 -
基準9-2-3
教 育 活 動 及 び 研 究 活 動 を 行 う た め の 環 境( 設 備 ,人 員 ,資 金 等 )が 整 備 さ れ て い
ること。
[現状]
本 学 部 内 に は 3 室 の 講 義 室 , 研 修 室 , 4 室 の セ ミ ナ ー 室 , 共 用 試 験 用 の CBT 室 ,
OSCE を 行 う 模 擬 薬 局 ,学 生 実 習 室 ,ゲ ノ ミ ク ス 共 同 研 究 室 ,動 物 飼 育 室 及 び 薬 用 植
物園がある。その他,学内には共同研究交流センター,先導生命科学研究支援セン
タ ー 等 の 全 学 共 用 施 設 が あ る ( 詳 細 は 基 準 10 に 記 載 )。
本 学 部 を 構 成 す る 教 員 は ,平 成 22 年 1 月 1 日 現 在 ,教 授 15 名 ,准 教 授 14 名 ,講
師 1 名 , 助 教 13 名 , 計 43 名 で , 教 員 1 名 あ た り の 学 生 数 は , 9.3 名 で あ る ( 詳 細
は 基 準 9-1-1 に 記 載 )。
本学部は,教育と研究に関する競争的資金の獲得に積極的に取り組んでいる。教
育 に 関 し て は , 平 成 19 年 度 か ら 2 年 間 ,「 離 島 ・ へ き 地 医 療 の 活 性 化 を 目 指 し た 高
資質な薬剤師の養成教育システムの構築」が地域性の特徴を活かした特色ある教育
改 革 の プ ロ グ ラ ム と し て 文 部 科 学 省 の 概 算 要 求 に 認 可 さ れ た 。平 成 21 年 度 に は ,
「大
学 教 育 充 実 の た め の 戦 略 的 大 学 連 携 支 援 プ ロ グ ラ ム ( 戦 略 GP)」 に , 本 学 部 が 代 表
となり申請した「在宅医療と福祉に重点化した薬学と看護学の統合教育とチーム医
療 総 合 職 養 成 の 拠 点 形 成 」に 関 す る 取 組 が 採 択 さ れ た 。ま た ,平 成 21 年 度 か ら 1 年
間,
「薬科学志士の創薬ルネサンス~薬学史教育から始める高い創薬マインドと品格
を持った薬科学士の養成プログラム~」のプロジェクトが学長裁量経費による大学
高度化推進経費を獲得した。
研究に関しては,研究活動状況の指標になる文部科学省および日本学術振興会の
科学研究費の採択率,採択件数,交付金総額のいずれにおいても,高水準を維持し
て い る 。 例 え ば , 平 成 18 年 か ら こ れ ま で に , 1 件 の 基 盤 研 究 (S)と 2 件 の 基 盤 研 究
(A)が 採 択 さ れ て い る ( 資 料 9-2-3-A)。 そ の 他 の 競 争 的 外 部 資 金 と し て は , 厚 生 労
働省の科学研究費およびがん研究補助金や新エネルギー・産業技術総合開発機構
( NEDO ) の 産 業 技 術 研 究 助 成 事 業 補 助 金 に つ い て も 交 付 を 受 け て い る ( 資 料
9-2-3-B)。 さ ら に , 企 業 , 大 学 , 文 部 科 学 省 , お よ び 県 と の 間 で 共 同 研 究 や 受 託 研
究が積極的に行われている。その中で,産学連携等研究の指標となる共同研究およ
び 受 託 研 究 は , 平 成 18 年 か ら 21 年 に か け て 39 件 と 17 件 と な っ て い る 。 競 争 的 資
金 の 受 託 研 究 に つ い て は , 平 成 16 年 か ら 18 年 に か け て 米 国 企 業 よ り 受 入 れ た 研 究
や 平 成 19 年 に 独 立 行 政 法 人 医 薬 基 盤 研 究 所 か ら 受 入 れ た 研 究 な ど が あ り ,特 色 あ る
研 究 を 展 開 し て い る 。 民 間 財 団 や 企 業 か ら の 寄 附 金 の 受 入 れ は , 年 間 21,950,000
円 な っ て い る( 資 料 9-2-3-C)。外 部 資 金 の 獲 得 総 額 は ,各 年 度 150,000,000 円 以 上
で あ り ( 資 料 9-2-3-D), 各 年 度 お お よ そ 学 部 の 予 算 額 の 60% を 超 え て い る 。
- 85 -
資 料 9-2-3-A
文部科学省・学術振興会科学研究費補助金
( 上 段 は 新 規 分 , 下 段 は 継 続 分 )( 間 接 経 費 を 除 く )
研究種目
名
特定領域
研究
申
請
数
20
平 成 18 年 度
金額
採
(千
択
円)
数
3
12,100
申
請
数
19
平 成 19 年 度
金額
採
(千 円 )
択
数
1
2,800
申
請
数
17
平 成 20 年 度
金額
採
(千
択
円)
数
2
5,220
申
請
数
1
平 成 21 年 度
金額
採
(千
択
円)
数
0
0
3
3
20,600
4
4
27,500
2
2
11,800
3
3
14,400
基盤研究
(S)
0
0
0
1
0
0
0
0
0
1
0
0
2
2
23,900
1
1
16,400
1
1
16,400
1
1
12,300
基盤研究
(A)
1
0
0
2
2
25,900
0
0
0
0
0
0
0
9
0
2
0
18,200
0
7
0
3
0
22,500
2
6
2
0
20,700
0
2
10
2
1
14,100
8,900
基盤研究
(B)
3
3
12,200
2
2
6,900
5
5
12,887
2
2
4,500
基盤研究
(C)
9
2
4,800
10
5
10,500
8
2
2,900
12
7
12,400
2
2
3,100
2
2
1,800
7
7
8,800
3
3
2,900
萌芽研究
15
2
1
2
2
1
5,600
2,600
12,900
13
1
1
0
1
0
0
1,100
0
14
1
2
3
1
0
4,800
550
0
11
3
1
2
3
0
3,600
3,600
0
0
0
0
1
1
8,500
0
0
0
0
0
0
7
5
3
4
5
3
9,300
6,500
3,100
11
4
2
6
4
2
11,300
4,100
1,900
6
7
1
2
7
1
2,841
8,900
600
12
2
2
5
2
2
9,900
2,700
1,900
3
3
3,300
3
3
2,700
3
3
2,700
2
2
1,500
85
37
138,200
84 37
143,900
82
38
99,098
出典:
68 35
92,700
薬学部事務部資料
若手研究
(A)
若手研究
(B)
特別研究
員奨励費
計
資 料 9-3-2-B
厚 生 労 働 省 科 学 研 究 費 補 助 金 , 厚 生 労 働 省 が ん 研 究 助 成 金 , お よ び NEDO
研究種目名
厚生労働省科学
研究費補助金
厚生労働省がん
研究助成金
NEDO
計
平 成 18 年 度
件
金額
数
2 15,430,000
平 成 19 年 度
件
数
2
平 成 20 年 度
13,878,000
件
数
2
金額
平 成 21 年 度
10,775,000
件
数
2
10,002,000
金額
金額
1
1,000,000
0
0
0
0
0
0
1
13,000,000
1
13,000,000
0
0
0
0
4
29,430,000
3
26,878,000
2
- 86 -
10,775,000
出典:
2
10,002,000
薬学部事務部資料
資 料 9-3-2-C
共同研究費および受託研究費
研究費名
共同研究費
受託研究費
競争的受託研究費
寄附金
計
平 成 18 年 度
件
金額
数
12
15,085,000
4
3,786,549
2
9,569,750
30 19,850,000
件
数
8
2
2
29
48
41
48,291,299
平 成 19 年 度
金額
10,095,000
3,000,000
15,428,500
19,198,000
件
数
8
2
3
25
47,721,500
38
平 成 20 年 度
金額
5,305,000
4,457,000
5,216,862
27,732,139
件
数
11
9
1
20
42,711,001
41
出典:
平 成 21 年 度
金額
8,150,000
26,950,000
3,370,500
21,020,000
59,490,500
薬学部事務部資料
資 料 9-3-2-D
外部資金総額
計
平 成 18 年 度
215,921,299
平 成 19 年 度
218,499,500
平 成 20 年 度
152,584,001
出典:
平 成 21 年 度
162,192,500
薬学部事務部資料
[点検・評価]
本 学 部 で は ,設 備 の 充 実 ,教 員 の 確 保 と 迅 速 な 補 充 ,競 争 的 外 部 資 金 の 獲 得 と 産
官学共同研究の推進に努めており,教育活動及び研究活動を行うための環境が整備
されていると判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 87 -
基準9-2-4
専任教員は,時代に適応した教育及び研究能力の維持・向上に努めていること。
【観点
9 -2 -4 -1 】 実 務 家 教 員 に つ い て は , そ の 専 門 の 知 識 経 験 を 生 か し た 医 療 機
関・薬 局 に お け る 研 修 な ど を 通 し て 常 に 新 し い 医 療 へ 対 応 す る
ために自己研鑽をしていること。
[現状]
専 任 教 員 は , 基 準 9-2-1 及 び 9-2-2 に も 記 載 し た よ う に , 時 代 に 即 応 し た 教 育 を
推進するための資質の向上と研究能力の維持・向上に努めている。また,日本薬剤
師研修センターや日本薬学会が主催する6年制の教育に関するワークショップ等に
出 席 す る こ と に よ っ て も , 教 育 能 力 の 維 持 ・ 向 上 に 務 め て い る 。 平 成 17 年 11 月 か
ら 全 教 員 が 順 番 に「 認 定 実 務 実 習 指 導 薬 剤 師 養 成 ワ ー ク シ ョ ッ プ in 九 州 」に 参 加 す
る こ と に な っ て お り , 既 に , 17 名 の 教 員 が こ の ワ ー ク シ ョ ッ プ に 参 加 し た ( 資 料
9-2-4-1)。
実務家教員については,上述の専任教員としての活動を実施するに加えて,地域
薬剤師会の薬剤師生涯教育活動や職能開発活動を担当する委員会責任者(長崎県薬
剤師会理事)として,常に新しい医療へ対応する活動を行っている。また,長崎大
学病院において病院実務実習を担当する実務家教員2名に関しては,薬剤部におい
て薬剤師として診療に従事すること(病院長から診療従事補助承認を受けている)
をとおして,実際に最新の医療活動に携わりながら,臨床能力の維持・向上に努め
ている。
資 料 9-2-4-1: ワ ー ク シ ョ ッ プ 等 参 加 者 名 簿
[点検・評価]
優れた点
本 学 部 で は ,実 務 家 教 員 の う ち 病 院 実 務 実 習 を 担 当 す る 実 務 家 教 員 2 名 に 関 し て
は,薬剤部において薬剤師として診療に従事することをとおして,実際に最新の医
療活動に携わりながら,臨床能力の維持・向上に努めており,優れた点と評価でき
る。
[改善計画]
該当なし。
- 88 -
(9-3)職員組織
基準9-3-1
教育活動及び研究活動の実施を支援するための事務体制を有していること。
【観点
【観点
9 -3 -1 -1 】 学 部 ・ 学 科 の 設 置 形 態 及 び 規 模 に 応 じ て , 職 員 配 置 を 含 む 管 理
運営体制が適切であること。
9 -3 -1 -2 】 実 務 実 習 の 実 施 を 支 援 す る 事 務 体 制 ・ 組 織 が 整 備 さ れ , 職 員 が
適切に配置されていることが望ましい。
[現状]
薬学部の事務部門は,組織上,医歯薬学総合研究科事務部に属し,薬学部事務を
統 括 す る 事 務 室 長 の 下 ,総 務 係 6 名( 非 常 勤 1 名 を 含 む ),学 務 係 3 名( 非 常 勤 1 名
を 含 む ), 附 属 薬 用 植 物 園 1 名 が 配 置 さ れ て い る ( 平 成 22 年 1 月 1 日 現 在 )。
[点検・評価]
定 員 削 減 下 に お い て も ,非 常 勤 事 務 員 を 適 宜 任 用 す る な ど し て ,事 務 体 制 が 適 切
に維持されており,教育活動,研究活動,ならびに実務実習の実施に支障がないと
判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 89 -
(9-4)教育の評価/教職員の研修
基準9-4-1
教 育 の状 況に 関 する 点検・評価 及び そ の結 果に 基 づい た改 善・向 上を 図 るた めの
体制が整備され,機能していること。
【観点
【観点
【観点
9 -4 -1 -1 】 教 育 内 容 及 び 方 法 , 教 育 の 成 果 等 の 状 況 に つ い て , 代 表 性 が あ
る デ ー タ や 根 拠 資 料 を 基 に し た 自 己 点 検・自 己 評 価( 現 状 や 問
題 点 の 把 握 )が 行 わ れ ,そ の 結 果 に 基 づ い た 改 善 に 努 め て い る
こと。
9 -4 -1 -2 】 授 業 評 価 や 満 足 度 評 価 , 学 習 環 境 評 価 な ど の 学 生 の 意 見 聴 取 が
行 わ れ ,学 生 に よ る 評 価 結 果 が 教 育 の 状 況 に 関 す る 自 己 点 検 ・
自 己 評 価 に 反 映 さ れ る な ど ,学 生 が 自 己 点 検 に 適 切 に 関 与 し て
いること。
9 -4 -1 -3 】 教 員 が , 評 価 結 果 に 基 づ い て , 授 業 内 容 , 教 材 及 び 教 授 技 術 な
どの継続的改善に努めていること。
[現状]
実 習 を 含 む 全 講 義 科 目 に つ い て ,授 業 の ね ら い ,授 業 方 法 ,到 達 目 標 ,授 業 内 容 ,
成 績 評 価 の 方 法 ・基 準 ,各 科 目 に 対 応 す る 薬 学 教 育 モ デ ル カ リ キ ュ ラ ム 中 の ユ ニ ッ ト
をシラバスに明記し,周知している。各教員は授業の実施後,授業実施状況(シラ
バ ス に 沿 っ た 講 義 を 行 っ た か ど う か ),成 績 評 価 方 法 と 分 布 ,授 業 の 自 己 評 価 と 改 善
点 等 を 記 載 し た 授 業 実 施 報 告 書 ( 資 料 7-1-2) を 作 成 し て 各 部 局 長 に 提 出 す る こ と
が 義 務 づ け ら れ て お り ,教 育 の 状 況 に 関 す る 自 己 点 検 ・評 価 の み な ら ず ,組 織 的 把 握
を行っている。また,教員は各種ファカルティ・ディベロップメントへの積極的な
参加を通して,講義内容及び方法の改善に努めている。
さ ら に , 全 講 義 科 目 に つ い て 「 学 生 に よ る 授 業 評 価 」 (資 料 8-1-8-2)を 実 施 し ,
そ の 評 価 結 果 ( 資 料 8-1-8-3) を も と に , 各 教 員 は 講 義 の 内 容 と 方 法 に つ い て , 継
続 的 改 善 を 加 え て い る( 資 料 7-1-2)。ま た ,教 務 委 員 会 で も ,有 機 化 学 系 ,生 物 系 ,
物理分析系,及び臨床薬学系ごとに授業アンケート結果をまとめ,授業方法や内容
に つ い て ,点 検 ,評 価 し て い る( 資 料 4-2-1-2)。な お ,長 崎 大 学 教 育 改 善 委 員 会 は ,
毎年度,学部ごとに授業アンケートの結果を統計処理した集計結果を,長崎大学ホ
ー ム ペ ー ジ に 公 開 し て い る (資 料 6-1-2)。
また,年1回,薬学科と薬科学科の各学年の代表者や課外活動の各代表者を集め
て ,学 部 長 ,副 学 部 長( 薬 学 科 長 ,薬 科 学 科 長 ),学 生 委 員 ,事 務 部 担 当 者 と の 懇 談
会 を 開 催 し ,学 生 か ら の 要 望 ,意 見 を 聴 取 し て い る 。さ ら に ,
「 学 生 の 意 見 箱 」を 設
け,学習環境や学生生活等の意見を常時集めている。そして,収集した学生からの
要 望 等 を 参 考 に し な が ら , 学 習 ・ 生 活 環 境 の 改 善 に 努 め て い る ( 資 料 8-1-8-1)。
資 料 7-1-2: 授 業 実 施 報 告 書 ( 抜 粋 )
資 料 8-1-8-2: 学 生 に よ る 授 業 評 価 用 紙
資 料 8-1-8-3: 「学 生 に よ る 授 業 評 価 」集 計 結 果 事 例
- 90 -
資 料 4-2-1-2: 薬 学 部 教 務 委 員 会 議 事 録
資 料 6-1-2: 長 崎 大 学 ホ ー ム ペ ー ジ
資 料 8-1-8-1: 学 生 懇 談 会 議 事 録 ( 教 授 会 議 事 録 )
[点検・評価]
上 記 の よ う に , 教 務 委 員 会 な ら び に 各 教 員 の レ ベ ル で , 講 義 実 施 報 告 書 や 「学 生
に よ る 授 業 評 価 」,学 習・生 活 環 境 に 対 す る 意 見 聴 取 に 基 づ き ,教 育 内 容 ,教 育 方 法 ,
及び教育環境を点検・評価し改善するための体制が整備され,機能していると判断
する。
[改善計画]
該当なし。
- 91 -
基準9-4-2
教 職 員 に 対 す る 研 修( フ ァ カ ル テ ィ・デ ィ ベ ロ ッ プ メ ン ト 等 )及 び そ の 資 質 の 向
上を図るための取組が適切に行われていること。
[現状]
長崎大学教育機能開発センターが企画する全学的なファカルティ・ディベロッ
プ メ ン ト( FD)や ス タ ッ フ ・ デ ィ ベ ロ ッ プ メ ン ト( SD)へ の 参 加 に 加 え ,平 成 17
年 度 に 開 催 し た 薬 学 新 教 育 制 度 に 関 す る FD を 始 め と し て , 共 用 試 験 ( CBT 及 び
OSCE) に 関 す る FD な ど 本 学 部 独 自 の FD を 随 時 行 っ て い る ( 資 料 9-4-2-A)。
資 料 9-4-2-A
薬 学 部 FD 実 施 状 況
年度
21
実施期間
21.12.19
対象者
全教員
出席者
( 42 名 )
実施概要
実 務 実 習 ( 薬 局 実 習 ) に 関 す る FD
全 国 の 動 向 ,全 国 の 学 生 数・受 験 数 ,文 部 科 学 省 の 考
え方の説明
実習に係る全体の流れの説明
OSCE 委 員 会 か ら の 説 明
実習に対する教員の関わり方(実習訪問)の説明
CBT 委 員 会 か ら の 説 明
文部科学省作成のパワーポイントによる説明
日 本 薬 学 会 作 成 DVD「 薬 学 教 育 実 務 実 習 指 導 の ポ イ
ント」視聴教育
20
20.12.19
全教員
出席者
( 31 名 )
ハ ラ ス メ ン ト に 関 す る FD
ハラスメントに関する特別講演
演題「アカデミックハラスメント」について
講演者:活水女子大学
准教授
石川由香里
ハラスメント防止ガイドラインの説明
説明者:薬学部ハラスメント委員
薬学教育シラバスの作成について
説明者:教務委員会委員長
19
19.8.1
全教員
出席者
( 40 名 )
第 1 回 OSCE ト ラ イ ア ル に 関 す る FD
第 1 回 OSCE ト ラ イ ア ル 実 施 に つ い て
OSCE ト ラ イ ア ル ま で の ス ケ ジ ュ ー ル に つ い て
OSCE 評 価 者 練 習 会 に つ い て
OSCE 評 価 者 マ ニ ュ ア ル 第 一 版 に つ い て
説 明 者 : OSCH 委 員 会 委 員 長
19.11.21
全教員
出席者
( 40 名 )
第 1 回 OSCE ト ラ イ ア ル に 関 す る FD
OSCE 評 価 者 練 習 会 の 結 果 に つ い て
OSCE ト ラ イ ア ル 実 施 要 項 に つ い て
説 明 者 : OSCH 委 員 会 委 員 長
- 92 -
氏
18
18.12.5
全教職員
ハ ラ ス メ ン ト に 関 す る FD
出席者
( 30 名 )
平 成 18 年 度 長 崎 大 学 メ ン タ ル ヘ ル ス 講 演 会 を 薬 学 部
FD と し て 位 置 付 け た 。
演題「大学におけるハラスメントとは」
講 演 者 : NPO 法 人 福 岡 ジ ェ ン ダ ー 研 究 所
主任研究員 倉富史枝 氏
18.12.20
17
17.12.26
全教職員
大 学 期 間 別 認 証 評 価 に 関 す る FD
出席者
( 44 名 )
演題「長崎大学における大学機関別認証評価につい
て」
講演者:長崎大学評価担当理事
全教員
出席者
( 40 名 )
薬学新教育制度について
6年制・4年制カリキュラムについて
入試制度について
実務実習について
[点検・評価]
上 記 の よ う に , 教 職 員 に 対 す る FD や SD 及 び そ の 資 質 の 向 上 を 図 る た め の 取 組
が適切に行われていると判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 93 -
『施設・設備』
10 施設・設備
(10-1)学内の学習環境
基準10-1-1
薬学教育モデル・コアカリキュラム及び薬学準備教育ガイドラインを円滑かつ効
果的に行うための施設・設備が整備されていること。
【観点
【観点
【観点
1 0 -1 -1 -1 】 効 果 的 教 育 を 行 う 観 点 か ら , 教 室 の 規 模 と 数 が 適 正 で あ る こ
と。
1 0 -1 -1 -2 】 参 加 型 学 習 の た め の 少 人 数 教 育 が で き る 教 室 が 十 分 確 保 さ れ
ていること。
1 0 -1 -1 -3 】演 習・実 習 を 行 う た め の 施 設( 実 験 実 習 室 ,情 報 処 理 演 習 室 ,
動 物 実 験 施 設 , RI 教 育 研 究 施 設 , 薬 用 植 物 園 な ど ) の 規 模 と
設備が適切であること。
[現状]
本 学 部 棟 に は ,第 1 講 義 室( 126 ㎡ ),第 2 講 義 室( 126 ㎡ )及 び 多 目 的 ホ ー ル( 223
㎡ )3 室 の 講 義 室 が あ り ,40〜 80 名 の 学 生 に 対 し て 効 果 的 教 育 を 行 う 為 に 必 要 な 教
室 の 規 模 と 数 を 確 保 し て い る 。そ の 他 に ,セ ミ ナ ー 室( 25〜 30 ㎡ )を 4 室 設 置 し て
おり,少人数教育を進める環境も整備されている。また,基本的な諸設備を備えた
学 生 実 習 室( 258 ㎡ ),薬 用 植 物 園( 2,016 ㎡ ),動 物 飼 育・実 験 室( 102 ㎡ )を 有 し ,
既 存 施 設 を 有 効 利 用 し て 設 置 し た CBT 室 ( 121 ㎡ ) に は , 51 台 の コ ン ピ ュ ー タ ー を
配 備 し て , 情 報 処 理 演 習 等 に も 活 用 し て い る ( 資 料 1-1-2, 資 料 10-1-1-1, 資 料
3-1-3-1)。 一 方 , 坂 本 キ ャ ン パ ス に は , 先 導 生 命 科 学 支 援 セ ン タ ー 内 に , 遺 伝 子 実
験 施 設 ,動 物 実 験 施 設 及 び ,RI を 用 い た 教 育 と 研 究 を 行 う こ と が で き る ア イ ソ ト ー
プ 実 験 施 設 が 設 置 さ れ て い る ( 資 料 10-1-1-2)。
資 料 1-1-2: 学 生 便 覧 ; 薬 学 部 本 館 平 面 図 (平 成 21 年 度 )
資 料 10-1-1-1: 薬 学 部 配 置 図
資 料 3-1-3-1: GUIDE BOOK ( 2010)
資 料 10-1-1-2: 長 崎 大 学 概 要 ; 坂 本 地 区 配 地 図 (平 成 21 年 度 版 )
[点検・評価]
上記のことから,講義,実習,演習を行うために必要な基本的施設,設備は,薬
学部棟内,及び本学内(坂本キャンパス等)に適切(質的,量的)に整備されてお
り,薬学教育モデル・コアカリキュラム及び薬学準備教育ガイドラインの円滑かつ
効果的な実施に際して,極めて有効に活用されていると判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 94 -
基準10-1-2
実務実習事前学習を円滑かつ効果的に行うための施設・設備が適切に整備されて
いること。
[現状]
実 務 実 習 事 前 学 習 の 円 滑 か つ 効 果 的 な 推 進 を 図 る 目 的 で , 平 成 18 年 度 当 初 に ,
薬学部本館に隣接する共用校舎の2階フロアーを,模擬薬局のための施設として確
保 し ,設 備 の 充 実 に 努 め て き た( 資 料 1-1-2)。そ の 結 果 ,調 剤 室 (水 剤 ),調 剤 室( 散
剤 ),無 菌 調 剤 室 ,TDM 室 等 の 目 的 別 に 合 計 7 室( 計 254 ㎡ )に ,散 剤 調 剤 台 ,水 剤
調剤台,軟膏調剤台,計数調剤台,薬局カウンター,レセプトコンピューターシス
テム,無菌調製用クリーンベンチ,薬物血中濃度測定用システム,病室用ベッド,
フ ィ ジ カ ル ア セ ス メ ン ト モ デ ル , AED ト レ ー ニ ン グ シ ス テ ム 等 , 実 務 実 習 事 前 学 習
に 必 須 の 各 種 設 備 , 備 品 類 を 完 備 し て い る 。 ま た , CBT の 円 滑 な 実 施 を 図 っ て , 51
台 の コ ン ピ ュ ー タ ー を 備 え た CBT 室 ( 121 ㎡ ) を 設 置 し た ( 資 料 10-1-1-1)。 な お ,
この施設は,情報処理室としても利用が可能である点で,実務実習事前学習の円滑
な実施を側面から支えている。
資 料 1-1-2: 平 成 21 年 度 学 生 便 覧 ; 共 用 校 舎 平 面 図
資 料 10-1-1-1: 薬 学 部 配 置 図
[点検・評価]
上記のことから,実務実習事前学習を円滑かつ効果的に行うために必要な基本的
施設・設備は薬学部棟内及び隣接する共用校舎内に適切に整備されていると判断す
る。
[改善計画]
該当なし。
- 95 -
基準10-1-3
卒 業 研 究 を 円 滑 か つ 効 果 的 に 行 う た め の 施 設・設 備 が 適 切 に 整 備 さ れ て い る こ と 。
[現状]
卒業研究を円滑かつ効果的に行うために,学生は3年次後半より各自の希望に従
っ て 16 研 究 室 ( 2 〜 6 名 / 研 究 室 ) に 仮 配 属 さ れ る 。 い ず れ の 研 究 室 に お い て も ,
それぞれの分野の研究を進める際に必要な最先端実験機器・設備類が整備されてい
る 。ま た ,学 部 内 に は ,プ ロ テ オ ミ ク ス 共 同 研 究 室( タ ン パ ク 質 解 析 型 質 量 分 析 計 ,
DNA シ ー ク エ ン サ ー ,バ イ オ イ メ ー ジ ン グ ア ナ ラ イ ザ ー ,分 離 用 超 遠 心 機 等 を 整 備 ),
ゲ ノ ミ ク ス 共 同 研 究 室( 共 焦 点 レ ー ザ ー 顕 微 鏡 等 を 整 備 ),共 同 機 器 室( 偏 光 ゼ ー マ
ン 電 子 吸 光 光 度 計 ,ス ピ ン 共 鳴 装 置 等 を 整 備 ),低 温 室 ,終 夜 実 験 室 を 含 む 6 室 の 共
同 研 究 室 ( 計 248 ㎡ ) が 設 置 さ れ て い る ( 資 料 10-1-3-1)。 さ ら に 同 一 キ ャ ン パ ス
内,及び坂本キャンパス内には,様々な最新鋭大型機器,設備類を備えた共同機器
室 が 数 多 く 設 置 さ れ て い る (資 料 10-1-3-2, 資 料 10-1-3-3)。
資 料 10-1-3-1: 医 歯 薬 学 総 合 研 究 科 研 究 機 器 デ ー タ ベ ー ス
資 料 10-1-3-2: 長 崎 大 学 ホ ー ム ペ ー ジ ; 共 同 研 究 交 流 セ ン タ ー サ イ ト
資 料 10-1-3-3: 長 崎 大 学 ホ ー ム ペ ー ジ ; 先 導 生 命 科 学 研 究 支 援 セ ン タ ー サ イ ト
[点検・評価]
上記のことから,卒業研究を円滑かつ効果的に行うために必要な様々な施設・設
備は,薬学部棟内及び本学内に,質・量的にも完備されていると判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 96 -
基準10-1-4
快 適 な 学 習 環 境 を 提 供 で き る 規 模 の 図 書 室 や 自 習 室 を 用 意 し ,教 育 と 研 究 に 必 要
な図書および学習資料の質と数が整備されていること。
【観点
【観点
【観点
1 0 -1 -4 -1 】 図 書 室 は 収 容 定 員 数 に 対 し て 適 切 な 規 模 で あ る こ と 。
1 0 -1 -4 -2 】 常 に 最 新 の 図 書 お よ び 学 習 資 料 を 維 持 す る よ う 努 め て い る こ
と。
1 0 -1 -4 -3 】 快 適 な 自 習 が 行 わ れ る た め 施 設 ( 情 報 処 理 端 末 を 備 え た 自 習
室 な ど )が 適 切 に 整 備 さ れ ,自 習 時 間 を 考 慮 し た 運 営 が 行 わ
れていることが望ましい。
[現状]
本 学 内 に は , 文 教 キ ャ ン パ ス 内 に 長 崎 大 学 附 属 図 書 館 ( 5107 m 2 ), 坂 本 キ ャ ン パ
ス に は 附 属 図 書 館 医 学 分 室 (1971 m 2 )が 設 置 さ れ て お り , 平 日 は 午 前 9 時 か ら 午 後
10 時 ま で , 週 末 は 午 前 10 時 か ら 午 後 6 時 ま で の 利 用 が 可 能 で あ る 。 ま た , 学 生 の
教育と研究に必要な図書,学習資料も,毎年巨額な予算を投じて更新・追加され,
質 的 に も ,量 的 に も 十 分 な 整 備 状 態 を 維 持 し て い る 。さ ら に ,附 属 図 書 館 に は ,SCOPUS,
ProQuest,メ デ ィ カ ル オ ン ラ イ ン ,ICI Journal Citation Reports,SciFinder Scholar
等,最新のデータベース,多数の電子ジャーナル類が整備されており,学生に快適
な 学 習 環 境 を 提 供 し て い る ( 資 料 10-1-4-1)。
本 学 部 棟 に は 無 線 LAN シ ス テ ム を 完 備 し た リ フ レ ッ シ ュ ル ー ム 3 室 ( 計 156 ㎡ )
が設置されており,学生は各自のコンピューターから上述の各種データベース,電
子ジャーナル類へアクセスが可能である等,学生の生活スタイルにあわせた自習環
境の整備を図っている。
資 料 10-1-4-1: 長 崎 大 学 ホ ー ム ペ ー ジ ; 図 書 館 サ イ ト
[点検・評価]
上述したように,学内には快適な学習環境を提供できる規模の長崎大学附属図書
館及び医学分室が設置されており,教育,研究に必要な図書,各種学習資料類も,
毎年追加,更新されることで,質的にも量的にも,十分に整備されている。また,
本学部内には,リフレッシュルーム3室が設置されており,自習環境も整備されて
いると判断する。
[改善計画]
該当なし。
- 97 -
『外部対応』
11 社会との連携
基準11-1
医療機関・薬局等との連携の下,医療及び薬学の発展に貢献するよう努めている
こと。
【観点
【観点
【観点
1 1 -1 -1 】 地 域 の 薬 剤 師 会 , 病 院 薬 剤 師 会 , 医 師 会 な ど の 関 係 団 体 及 び 行 政
機関との連携を図り,医療や薬剤師等に関する課題を明確にし,
薬学教育の発展に向けた提言・行動に努めていること。
1 1 -1 -2 】 医 療 界 や 産 業 界 と の 共 同 研 究 の 推 進 に 努 め て い る こ と 。
1 1 -1 -3 】 医 療 情 報 ネ ッ ト ワ ー ク へ 積 極 的 に 参 加 し , 協 力 し て い る こ と が 望
ましい。
[現状]
薬学教育における社会との連携
平 成 18 年 度 か ら 新 教 育 制 度 と な っ た 薬 学 教 育 に つ い て ,長 崎 大 学 ,長 崎 国 際 大 学 ,
長崎県福祉保健部,長崎県薬剤師会及び長崎県病院薬剤師会の五者が一同に会し,
情報交換を行うことにより,長崎県における薬学教育の充実及び発展を図ることを
目 的 と し て , 「長 崎 薬 学 コ ン ソ ー シ ア ム 」を 設 立 し た 。 本 コ ン ソ ー シ ア ム で は , (1)
実 務 実 習 に 関 す る こ と , (2)共 用 試 験 ( CBT 及 び OSCE) の 実 施 に 関 す る こ と , (3)ワ
ー ク シ ョ ッ プ ・研 修 会 の 実 施 に 関 す る こ と を , 主 た る 協 議 ・検 討 事 項 と し た (資 料
11-1-1)。 こ れ ま で , 具 体 的 に は , OSCE ト ラ イ ア ル , OSCE 評 価 者 養 成 , 標 準 模 擬 患
者養成,薬学実務実習準備等の事業を行ってきた。特に,新設校である長崎国際大
学 薬 学 部 で は 旧 カ リ キ ュ ラ ム の 学 生 が 受 験 者 と な る OSCE ト ラ イ ア ル を 開 催 で き な
か っ た た め ,本 学 部 で 3 回 に 亘 り 開 催 し た OSCE ト ラ イ ア ル に 長 崎 国 際 大 学 薬 学 部 の
教 員 延 べ 30 名 が OSCE 評 価 者 と し て 参 加 す る こ と で ,両 校 の 大 学 教 員 に 対 す る OSCE
評 価 者 養 成 の 取 組 を 連 携 ・ 協 力 し て 行 っ て き た ( 資 料 11-1-2)。
ま た , 平 成 21 年 度 に は ,「 大 学 教 育 充 実 の た め の 戦 略 的 大 学 連 携 支 援 プ ロ グ ラ ム
( 戦 略 GP)」 に , 本 学 部 が 代 表 と な り 申 請 し た 「 在 宅 医 療 と 福 祉 に 重 点 化 し た 薬 学
と看護学の統合教育及びチーム医療総合職養成の拠点形成」に関する取組が採択さ
れた。この取組は,長崎県内で薬剤師と看護職の養成課程を持つ国公私立の3大学
(長崎大学,長崎県立大学及び長崎国際大学)が長崎県,長崎県薬剤師会,長崎県
病院薬剤師会,長崎県看護協会及び長崎県医師会と連携し,医療現場で患者が必要
としている様々なケアに対応できる臨床能力のオンデマンド型総合実践力を身につ
けた次世代のチーム医療総合職としての薬剤師と看護職の育成を目指すもので,在
宅 医 療 と 福 祉 に 重 点 を 置 い た 薬 学 と 看 護 学 の 実 践 型 統 合 教 育 を 展 開 し て い る (資 料
11-1-A)。
- 98 -
資 料 11-1-A
出典:
薬学と看護学の実践型統合教育
薬学部ホームページ(長崎薬学・看護学連合コンソーシアムサイト)
薬学研究における社会との連携
企業,大学,文部科学省,および県との間で共同研究や受託研究が積極的に行わ
れ て い る ( 資 料 11-1-B)。 そ の 中 で , 産 学 連 携 等 研 究 の 指 標 と な る 共 同 研 究 お よ び
受 託 研 究 は , 平 成 18 年 か ら 21 年 に か け て そ れ ぞ れ 39 件 と 17 件 と な っ て い る 。 競
争 的 資 金 の 受 託 研 究 に つ い て は , 平 成 18 年 か ら 21 年 に か け て 文 部 科 学 省 か ら 受 入
れた研究や独立行政法人医薬基盤研究所から受入れた研究などがあり,特色ある研
究となっている。民間財団や企業からの薬学研究のための寄附金の受入れは,年間
21,950,000 円 程 度 と な っ て い る 。
資 料 11-1-B:
研究費名
共同研究費
受託研究費
競争的受託研究
費
寄附金
計
共同研究費および受託研究費
平 成 18 年 度
平 成 19 年 度
件
件
金額
金額
数
数
12
15,085,000
8
10,095,000
4
3,786,549
2
3,000,000
2
9,569,750
2
15,428,500
件
数
8
2
3
30
19,850,000
29
19,198,000
48
48,291,299
41
47,721,500
平 成 20 年 度
平 成 21 年 度
5,305,000
4,457,000
5,216,862
件
数
11
9
1
8,150,000
26,950,000
3,370,500
25
27,732,139
20
21,020,000
38
42,711,001
41
59,490,500
金額
出典:
金額
薬学部事務部資料
資 料 11-1-1: 長 崎 薬 学 コ ン ソ ー シ ア ム 規 程
資 料 11-1-2: コ ン ソ ー シ ア ム 会 議 議 事 録
[点検・評価]
優れた点
○ 本 学 部 で は ,薬 剤 師 養 成 課 程 を 持 つ 長 崎 県 内 の も う 一 つ の 大 学 で あ る 長 崎 国 際
大学薬学部と協力して,地域の薬剤師会,病院薬剤師会などの関係団体及び行
- 99 -
政 機 関 と の 連 携 を 図 り , 平 成 17 年 に 「 長 崎 薬 学 コ ン ソ ー シ ア ム 」 を 設 立 し ,
薬 学 新 教 育 体 制 に 向 け て 長崎県内における薬学教育の充実・発展に貢献する
よう積極的な活動を行っている。
○ 平 成 21 年 度 戦 略 GP に 採 択 さ れ た「 在 宅 医 療 と 福 祉 に 重 点 化 し た 薬 学 と 看 護 学
の統合教育及びチーム医療総合職養成の拠点形成」に関する取組は,薬物療法
と看護の知力に長けたチーム医療総合職を育成するため,大学が地域と一体と
なり大学教育と生涯学習を展開していこうとする斬新な取組といえる。
[改善計画]
該当なし。
- 100 -
基準11-2
薬剤師の卒後研修や生涯教育などの資質向上のための取組に努めていること。
【観点
1 1 -2 -1 】 地 域 の 薬 剤 師 会 , 病 院 薬 剤 師 会 な ど の 関 係 団 体 と の 連 携 ・ 協 力 を
図 り ,薬 剤 師 の 資 質 向 上 を 図 る た め の 教 育 プ ロ グ ラ ム の 開 発・提
供及び実施のための環境整備に努めていること。
[現状]
平 成 18 年 度 に ,地 域 薬 剤 師 に 対 す る き め 細 や か な 卒 後 研 修 を 提 供 す る 場 と し て 長
崎 大 学 薬 学 部 地 域 薬 剤 師 卒 後 教 育 研 修 セ ン タ ー 」を 設 置 し た( 資 料 1-1-1)。本 セ ン
ターには,薬学部教員に加え,長崎県薬剤師会,長崎県病院薬剤師会,長崎県薬務
行政室等の代表者からなる運営委員会と実行委員会が組織されている(資料
11-2-1)。研 修 プ ロ グ ラ ム を 開 始 す る に あ た り ,地 域 薬 剤 師 の 立 場 で 何 を 学 び た い か
実 行 委 員 会 で 慎 重 に 議 論 し た ( 資 料 11-2-2)。 ま ず , 新 し い 6 年 制 教 育 で 導 入 さ れ
る内容や旧4年制学部既卒者が学んでいない内容を中心に,プログラム内容などを
協 議 し ,こ れ ま で に 土 日 を 利 用 し た 研 修 会 を 27 回( 1 回 約 5 時 間 )開 催 し た( 資 料
11-2-A)。
本研修会の特色は,社会人である地域薬剤師を対象に,本学部の教員が本学部の
施設を利用し,旧4年制カリキュラムには無かった新しい薬学6年制カリキュラム
の項目(医薬品情報と解析・評価,薬物動態解析,遺伝子の取り扱い,情報リテラ
シー・セキュリティー,コミュニケーションスキル,ファーマシューティカルケア
等)を少人数による指導体制の実習・演習形式で提供することで,講義形式で実施
される長崎県薬剤師会の研修会とも連携・協力ができる教育プログラムとなってい
る (資 料 11-2-3)。
一方,薬学の教育研究分野における最新情報を,国内外の専門家から地域薬剤師
が 学 ぶ 機 会 と し て ,セ ン タ ー 主 催 の 公 開 講 演 会 を 開 催 し て き た( 資 料 11-2-B,資 料
11-2-4)。特 に 第 3 回 公 開 講 演 会 で は ,そ の 1 年 後 に ノ ー ベ ル 化 学 賞 を 受 賞 さ れ る こ
と に な る 本 学 部 卒 業 生 の 下 村 脩 博 士 を ア メ リ カ か ら 招 請 し , 400 名 を 超 え る 参 加 者
の も と ,薬 学 研 究 に 関 す る 講 演 を 通 じ て 社 会 人 へ の 卒 後 教 育 を 行 っ た( 資 料 11-2-C)。
- 101 -
資 料 11-2-A
研修プログラム
平 成 18 年 度
開講コース
第 1 コ ー ス : 情 報 1 −医 療 情 報 の 入 手 と 発 信 の た め に −
研修項目
第1回 薬剤師に必要な情報処理 初級編
第2回 薬剤師に必要な情報処理 中級編
第3回 地域薬局からの医療情報の発信
第 2 コ ー ス : 薬 物 動 態 1 −製 剤 の 選 択 や 服 薬 指 導 へ の 活 用 に 向 け て −
研修項目
第1回 ジェネリック医薬品の崩壊性や溶出性を調べてみよう
第2回 シミュレーション実験で薬物動態パラメータを知ろう
第 3 回 薬 物 動 態 を エ ク セ ル で 予 測 し ,投 与 計 画 や 服 薬 指 導 へ 応 用 し
てみよう
平 成 19 年 度
開講コース
第 3 コ ー ス : 情 報 2 −フ ァ ー マ シ ュ ー テ ィ カ ル ケ ア の 実 践 に 向 け て −
研修項目
第1回 コミュニケーションスキル1
第2回 コミュニケーションスキル2
第3回 PBL:薬剤師によるケア計画
第4コース:
研修項目
第
第
第
遺 伝 子 1 −遺 伝 子 DNA の 取 り 扱 い −
1 回 核酸の調製と分析
2 回 PCR の 基 礎 : 遺 伝 子 変 異 の 検 出
3 回 組 換 え DNA 技 術 の 基 礎
第 5 コ ー ス : 薬 物 動 態 2 −TDM 理 解 の た め に −
研修項目
第 1 回 TDM の 概 念 を 理 解 し よ う
第 2 回 TDM を 体 験 し よ う
第 3 回 TDM の 実 際 を 見 て み よ う
平 成 20 年 度
開講コース
第6コース:
研修項目
第
第
第
第
情報リテラシー -薬剤師に必要な情報リテラシー習得のために-
1 回 マイクロソフトワード入門
2 回 マイクロソフトパワーポイント入門
3 回 インターネットを活用した情報検索とその加工
4 回 情報セキュリテイー・モラル
第 7 コース:
研修項目
第
第
第
第
1
2
3
4
第 8 コ ー ス:
研修項目
第
第
第
第
情報の伝え方 -ファーマシューティカルケアの実践に向けて-
1 回 コミュニケーションスキル①
2 回 コミュニケーションスキル②
3 回 PBL: 薬 剤 師 に よ る ケ ア 計 画 ①
4 回 PBL: 薬 剤 師 に よ る ケ ア 計 画 ②
エ ク セ ル 統 計 解 析 —医 薬 品 情 報 を 読 む た め の 統 計 の イ ロ ハ -
回 エクセルに慣れよう:エクセル入門
回 血糖値の全体的傾向を把握しよう:代表値・相関
回 解熱効果を判定しよう:2 群間の差の検定
回 予防接種の効果を判定しよう:カイ二乗検定
(長 崎 大 学 薬 学 部 地 域 薬 剤 師 卒 後 教 育 研 修 セ ン タ ー 研 修 会 業 績 集 よ り 引 用 )
- 102 -
資 料 11-2-B
長崎大学薬学部地域薬剤師卒後教育研修センター主催公開講演会
開催日
主題
第 1回
平 成 18 年 11 月 11 日 (土 )
薬学 6 年制への期待と要望
第 2回
平 成 19 年 5 月 19 日 (土 )
多彩な分野で活躍する女性薬剤師
第 3回
平 成 19 年 10 月 20 日 (土 )
薬学研究の楽しさと喜び
第 4回
平 成 20 年 5 月 11 日 (土 )
糖尿病治療における薬剤師の取り組み
第 5回
平 成 20 年 11 月 15 日 (日 )
立ち向かう薬剤師 “がん治療と緩和ケア”
第 6回
平 成 21 年 5 月 23 日 (土 )
感染症の現状と対策について
第 7回
平 成 21 年 10 月 31 日 (土 )
うつ病の現状と最新治療
薬 学 部 ホ ー ム ペ ー ジ:地 域 薬 剤 師 卒 後 教 育 研 修 セ ン タ ー サ イ ト よ り 引 用
資 料 11-2-C
出典:長崎大学ホームページ・ニュースサイト
さ ら に ,基 準 11-2 に 記 載 し た「 在 宅 医 療 と 福 祉 に 重 点 化 し た 薬 学 と 看 護 学 の 統 合
教育及びチーム医療総合職養成の拠点形成」に関する取組は,次世代のチーム医療
総合職としての薬剤師の資質向上を図るための生涯教育プログラムの開発・提供を
行 う こ と も , 主 た る 目 標 の 一 つ で あ り , 本 取 組 を 円 滑 に 実 施 す る た め , 平 成 21 年
- 103 -
11 月 に 長 崎 県 内 で 薬 剤 師 と 看 護 職 の 養 成 課 程 を 持 つ 国 公 私 立 の 3 大 学 ( 長 崎 大 学 ,
長 崎 県 立 大 学 及 び 長 崎 国 際 大 学 )が 長 崎 県 ,長 崎 県 薬 剤 師 会 ,長 崎 県 病 院 薬 剤 師 会 ,
長崎県看護協会及び長崎県医師会と連携する「長崎薬学・看護学連合コンソーシア
ム」を設立し,本学部に本コンソーシアムの推進センター事務局を置き活動を開始
し た (資 料 11-2-D, 資 料 11-2-5)。
資 料 11-2-D
出典:薬学部ホームページ:長崎薬学・看護学連合コンソーシアムサイト
資 料 1-1-1: 薬 学 部 ホ ー ム ペ ー ジ
資 料 11-2-1: 長 崎 大 学 薬 学 部 地 域 薬 剤 師 卒 後 教 育 研 修 セ ン タ ー 運 営 委 員 会 規 程
資 料 11-2-2: 長 崎 大 学 薬 学 部 地 域 薬 剤 師 卒 後 教 育 研 修 セ ン タ ー 実 行 委 員 会 議 事 録
資 料 11-2-3: 長 崎 大 学 薬 学 部 地 域 薬 剤 師 卒 後 教 育 研 修 セ ン タ ー 研 修 会 業 績 集
資 料 11-2-4: 長 崎 大 学 薬 学 部 地 域 薬 剤 師 卒 後 教 育 研 修 セ ン タ ー
公開講演会のあゆみ
資 料 11-2-5: 長 崎 薬 学 ・看 護 学 連 合 コ ン ソ ー シ ア ム 規 程
[点検・評価]
優れた点
○ 本 学部で は ,長 崎県 薬 剤師 会,長 崎県 病院 薬 剤師 会と 連 携・協力 し ,地 域薬 剤
師 の 生 涯 学 習 支 援 を 目 的 に 平 成 18 年 度 に 「 長 崎 大 学 薬 学 部 地 域 薬 剤 師 卒 後 教
育 研 修 セ ン タ ー 」を 設 置 し ,旧 4 年 制 学 部 既 卒 の 地 域 薬 剤 師 が 先 端 薬 学 を 卒 後
教 育 の 形 で 学 べ る 機 会 と し て ,少 人 数 に よ る 指 導 体 制 の 実 習・演 習 形 式 の 研 修
会 お よ び 公 開 講 演 会 を 開 催 し ,地 域 薬 剤 師 の 資 質 向 上 の た め の 取 組 に 努 め て い
る。
○ 平 成 21 年 度 に 戦 略 GP に 採 択 さ れ た「 在 宅 医 療 と 福 祉 に 重 点 化 し た 薬 学 と 看 護
学 の 統 合 教 育 及 び チ ー ム 医 療 総 合 職 養 成 の 拠 点 形 成 」に 関 す る 取 組 は ,地 域 の
- 104 -
薬剤師会,病院薬剤師会などの関係団体及び行政機関との連携・協力を図り,
次世代のチーム医療総合職としての薬剤師の資質向上を図るための生涯教育
プ ロ グ ラ ム の 開 発 ・ 提 供 を 行 う も の で , 本 取 組 を 円 滑 に 実 施 す る た め ,「 長 崎
薬 学・看 護 学 連 合 コ ン ソ ー シ ア ム 」を 設 立 し ,本 学 部 に 本 コ ン ソ ー シ ア ム の 推
進センター事務局を置くなど,環境整備を進めている。
[改善計画]
該当なし。
- 105 -
基準11-3
地域社会の保健衛生の保持・向上を目指し,地域社会との交流を活発に行う体制
の整備に努めていること。
【観点
【観点
【観点
1 1 -3 -1 】 地 域 住 民 に 対 す る 公 開 講 座 を 定 期 的 に 開 催 す る よ う 努 め て い る こ と 。
1 1 -3 -2 】 地 域 に お け る 保 健 衛 生 の 保 持 ・ 向 上 に つ な が る 支 援 活 動 な ど を 積 極 的 に
行っていることが望ましい。
1 1 -3 -3 】 災 害 時 に お け る 支 援 活 動 体 制 が 整 備 さ れ て い る こ と が 望 ま し い 。
[現状]
長崎大学では,毎年度,生涯学習教育研究センターが中心となって,例年,公
開 講 座 を 開 催 し て い る 。本 学 部 も ,こ の 事 業 に 参 画 し ,最 近 で は ,平 成 21 年 度 に ,
薬 用 植 物 園 が 中 心 と な っ て ,「第 1 回 附 属 薬 用 植 物 園 に お け る 薬 用 植 物( 漢 方 に 用
い ら れ る 生 薬 と 民 間 薬 ) 」を テ ー マ と し た 公 開 講 座 を 開 催 し た (資 料 11-3-A)。 ま
た,公開講座以外にも,薬用植物園では,シーボルト植物園を広く,市民に開放
し て い る (資 料 1-1-1)。
資 料 11-3-A
平 成 21 年 度 長 崎 大 学 公 開 講 座 案 内 ( 抜 粋 )
講座名
日
時
概
要
附属薬用植物園における薬用植物(漢方に用いられる生薬と民間薬)
平 成 21 年 5 月 9 日 (土 )
10: 00~ 12: 00
全 1回
長 崎 大 学 大 学 院 医 歯 薬 学 総 合 研 究 科 附 属 薬 用 植 物 園 の 面 積 は 約 1800㎡
で が ,四 季 を 通 じ て 約 450種 の 植 物 を 栽 培 し て お り ,園 内 は 消 炎・鎮 痛 作
用があるシャクヤク畑を中心として各種の薬用植物・ハーブ・観賞用植
物等を植栽しています。
ま た , 園 内 に は シ ー ボ ル ト 植 物 園 が 設 け ら れ て い ま す 。 こ れ は 平 成 12
年 ( 2000年 ) に シ ー ボ ル ト が 日 本 か ら オ ラ ン ダ に 持 ち 帰 っ た と さ れ る 約
500種 の 植 物 の う ち ,現 在 で も ラ イ デ ン 大 学 附 属 植 物 園 で 継 続 的 に 栽 培 さ
れ て い る 13種 15本 の 植 物 の 中 か ら , ケ ヤ キ , フ ジ , ア ケ ビ , ツ タ , イ ロ
ハ モ ミ ジ の 計 5種 を ,長 崎 大 学・ラ イ デ ン 大 学 国 際 学 術 交 流 の 記 念 と し て
ライデン大学附属植物園から株分けされ,百数十年の年月を隔て,日本
に里帰りしたものです。本講座は,シャクヤク,ケシ等一番多くの植物
を観察できる時期を選んで開催します。
会
場
医歯薬学総合研究科附属薬用植物園
出 典 ( 長 崎 大 学 生 涯 学 習 教 育 研 究 セ ン タ ー HP)
さ ら に ,1865 年 に 長 崎 で 開 業 し た 老 舗 の 薬 局 で ,実 際 に 使 用・保 存 さ れ て い た
百 味 箪 笥 や 掛 看 板 な ど の 貴 重 な 歴 史 的 資 料 の 寄 贈 を 受 け て ,本 学 所 蔵 の 資 料 と 併
せ て 展 示 す る た め に , 「 お 薬 の 歴 史 資 料 館 」 を 平 成 18 年 に 開 設 し , 公 開 し て い
る ( 資 料 1-1-1) 。 ま た , 下 村
脩
博士のノーベル化学賞の受賞を記念して平
- 106 -
成 20 年 度 「下 村
脩
名 誉 博 士 顕 彰 記 念 館 」を 開 設 し た 。 記 念 館 は , 博 士 の 功 績
を 称 え ,下 村 博 士 に 続 く 若 い 科 学 者 が 博 士 の 業 績 に 触 れ る こ と が で き る よ う ,下
村博士から寄贈していただいた資料や下村博士が在学時代に初めて投稿した論
文を始めとする多くの貴重な資料を展示し,広く市民に公開している(資料
1-1-1) 。
上 述 の 地 域 と の 交 流 活 動 以 外 に ,以 下 に 示 す よ う な ,地 域 に お け る 保 健 衛 生 の
保持・向上につながる支援活動なども積極的に行っている。
(1 ) 組 織 的 支 援 活 動
① 「地 域 薬 剤 師 卒 後 教 育 研 修 セ ン タ ー 」が 主 催 す る 研 修 会 と 公 開 講 演 会 の 開 催
基 準 11-2 で , 「地 域 薬 剤 師 卒 後 教 育 研 修 セ ン タ ー 」は , 薬 剤 師 の 卒 後 研 修
や生涯教育の目的で,多くの研修会や公開講演会を実施してきたことを説明
した。これらの事業は,薬剤師の卒後研修や生涯教育を目的とするだけでな
く,地域社会の保健衛生の保持・向上の一翼を担う地域薬剤師の資質向上の
ための取り組みとしても位置づけている。
② 在宅医療と福祉に重点化した薬学と看護学の統合教育及びチーム医療総合
職養成の拠点形成
基 準 11-2 で も 記 述 し た よ う に , 本 取 り 組 み は , 長 崎 県 内 で 薬 剤 師 と 看 護
職 の 養 成 課 程 を 持 つ 国 公 私 立 の 3 大 学 が 連 携 す る 「長 崎 薬 学・看 護 学 連 合 コ ン
ソ ー シ ア ム 」を 組 織 し ,薬 物 療 法 と 看 護 の 知 力 に 長 け た チ ー ム 医 療 総 合 職 を 養
成する拠点を形成することによって,在宅医療と福祉に重点化した薬学と看
護学の実践型統合教育システムの構築を目指すもので,地域の保健医療分野
を支える人材育成支援活動と位置づけられる。
③ 薬 害 講 義 の 市 民 開 放 ( 資 料 1-1-1)
毎 年 度 ,薬 害 に 関 す る 学 部 講 義 を 開 講 し ,市 民 へ も 開 放 す る 公 開 講 義 と し
て い る 。 平 成 20 年 度 ま で は , 福 田 衣 里 子 様 を , 平 成 21 年 度 に は 出 田 妙 子 様
を 外 来 講 師 と し て 招 き ,「私 と 薬 害 - こ れ か ら の 薬 学 生 に 望 む こ と - 」の 講 義
を実施した。
(2 ) 各 教 員 単 位 で 支 援 活 動
・長 崎 県 か ら の 受 託 研 究 「平 成 21 年 度 女 性 の 健 康 支 援 対 策 事 業 に お け る HPV( パ
ピ ロ ー マ ウ イ ル ス 検 査 事 業 実 施 に 定 め る 事 業 )を ,本 学 部 感 染 分 子 薬 学 研 究 室
で実施した
・地方公共団体等への委員会委員(長崎県環境影響評価審査会委員,長崎県環
境 審 議 会 委 員 ,長 崎 県 自 然 環 境 保 全 審 議 会 委 員 ,長 崎 県 島 原 半 島 窒 素 負 荷 低 減
対 策 会 議 委 員 ,長 崎 県 新 型 イ ン フ ル エ ン ザ 対 策 会 議 委 員 等 )と し て 情 報 の 提 供
と意思決定に参画した。
資 料 1-1-1: 薬 学 部 ホ ー ム ペ ー ジ
- 107 -
[点検・評価]
優れた点
地 域 社 会 の 保 健 衛 生 の 保 持・向 上 を 目 指 し ,多 様 な 形 態 で ,多 方 面 の 対 象 者
に対して,定期的・組織的に公開講座を積極的に実施している。
改善を要する点
現 在 ,地 震・風 水 害 等 の 緊 急 時 の 対 応 に 関 し て は ,大 学 全 体 で 危 機 対 応 マ ニ
ュ ア ル 等 を 策 定 し て い る が ,学 外 等 へ の 支 援 活 動 に つ い て は ,個 人 の ボ ラ ン テ
イ ア 活 動 に 委 ね ら れ て い る の が 現 状 で ,組 織 的 支 援 活 動 体 制 は 組 ま れ て い な い 。
今後の検討課題といえる。
[改善計画]
災 害 時 に お け る 支 援 活 動 体 制 に つ い て は ,医 療 チ ー ム と し て の 活 動 も 含 め ,大
学全体の組織整備に連動した対応を行う。
- 108 -
基準11-4
国際社会における保健衛生の保持・向上の重要性を視野に入れた国際交流に努め
ていること。
【観点
【観点
【観点
1 1 -4 -1 】 英 文 に よ る ホ ー ム ペ ー ジ な ど を 開 設 し , 世 界 へ の 情 報 の 発 信 と 収
集が積極的に行われるよう努めていること。
1 1 -4 -2 】 大 学 間 協 定 な ど の 措 置 を 積 極 的 に 講 じ , 国 際 交 流 の 活 性 化 の た め
の活動が行われていることが望ましい。
1 1 -4 -3 】 留 学 生 の 受 入 や 教 職 員 ・ 学 生 の 海 外 研 修 等 を 行 う 体 制 が 整 備 さ れ
ていることが望ましい。
[現状]
「世 界 に と っ て 不 可 欠 な 『 知 の 情 報 発 信 拠 点 』 で あ り 続 け る 」と い う 本 学 の 基 本 的
目標の下,長崎大学ホームページについては,英語版,中国語版,韓国語版を開設
し,さらに,それぞれの言語での各学部情報を含む大学紹介ムービーをアップする
な ど , 内 容 を 充 実 さ せ , 世 界 へ の 情 報 発 信 を 進 め て き た ( 資 料 6-1-2) 。 こ れ に 連
動 す る 大 学 院 医 歯 薬 学 総 合 研 究 科 , 薬 学 部 の ホ ー ム ペ ー ジ ( 資 料 1-1-1) に お い て
も,英語版を開設し,研究活動,研究者情報,教育プログラム等の情報発信に努め
ている。
ま た ,平 成 16 年 度 よ り ,国 際 的 教 育 研 究 事 業 展 開 の た め に ,薬 学 部 全 教 員 を 講 師
陣 と す る 外 国 人 の た め の「 ア ジ ア・ア フ リ カ 感 染 症 創 薬 科 学 拠 点 専 門 コ ー ス( Special
Program for Asian and African Students on Drug Development Against Infectious
Diseases) 」 を 開 設 し た 。 本 コ ー ス は , 感 染 症 を 中 心 と し た 創 薬 科 学 研 究 を 国 際 協
調 の 下 に 進 め る た め の 研 究 者 養 成 に 特 化 し ,全 て の 講 義( 23 単 位 分 )を 英 語 で 行 っ
て お り ,平 成 18 年 度 か ら は「 国 費 外 国 人 留 学 生 (研 究 留 学 生 )の 優 先 配 置 を 行 う 特 別
プ ロ グ ラ ム 」 に も 採 択 さ れ た 。 な お , 薬 学 部 ホ ー ム ペ ー ジ 等 で ( 資 料 1-1-1) , 英
語版の募集要項を掲載して,海外からの応募を容易にしている。
一方,海外の大学等との学術交流協定や学生交流覚書の締結を積極的に進め,薬
学 部 が 中 心 と な っ て 締 結 し た 大 学 間 協 定 は , 現 在 , 12 大 学 と な っ て い る ( 資 料
11-4-A)。特 に ,中 国 薬 科 大 学 及 び 復 旦 大 学 と の 交 流 は 20 年 以 上 に わ た っ て 続 い て
おり,ほぼ毎年,教員の相互派遣,講演会の開催等の学術交流を行うとともに,研
究 者 や 学 生 を 受 入 れ , 活 発 な 交 流 が 行 な わ れ て き た ( 資 料 1-1-1) 。 さ ら に , 2006
年 3 月 に は , 第 1 回 目 の Asian Symposium on Pharmaceutical Sciences in Nagasaki
( ASPS)を 開 催 し ,続 い て 2009 年 に は ,第 2 回 目 の (ASPS)を 開 催 し て 学 術 交 流 を 深
め た ( 資 料 11-4-1) 。
また,学部留学生の積極的な受入れのために新たに大学が設けた制度,短期留学
プ ロ グ ラ ム ( NISP) に も 積 極 的 に 参 加 し , 薬 学 部 と し て , 毎 年 1 〜 3 名 の 留 学 生 を
受け入れて来た。留学生の生活支援のために発足した留学生後援会への薬学部職員
の加入率も,本学の中でも高水準にある。また本学の教職員が,海外での共同研究
や将来の研究課題開発に一定期間専念できるようにするための制度として,休職期
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間の後任補充を可能とする本学独自の研究休職制度や学長裁量経費による海外派遣
支 援 制 度 等 が 設 け ら れ て い る 。加 え て ,平 成 21 年 度 に ,医 歯 薬 学 総 合 研 究 科 か ら 申
請 し た 「海 外 派 遣 に よ る 自 立 し た 若 手 生 命 医 療 科 学 研 究 者 育 成 支 援 プ ロ ジ ェ ク ト 」が ,
日 本 学 術 振 興 会 の 「組 織 的 な 若 手 研 究 者 等 海 外 派 遣 プ ロ グ ラ ム 」に 採 択 さ れ , 薬 学 部
の 若 手 教 員 の 海 外 派 遣 支 援 も 開 始 さ れ た ( 資 料 11-4-2) 。
国際交流推進のための組織体制としては,薬学部内に国際交流委員会を組織し,
全学組織である国際交流委員会及び研究国際部との緊密な連携の下,研究者及び学
生 の 国 際 交 流 活 動 の 一 体 的 な 推 進 体 制 を 構 築 し て い る 。こ の 体 制 の も と で ,平 成 21
年 12 月 に は ,復 旦 大 学 学 長 一 行 を 迎 え ,そ れ ま で の 復 旦 大 学 薬 学 院 と の 部 局 間 協 定
を,大学間協定の締結へと発展させることができた。
資 料 11-4-A
長崎大学薬学部が中心となって学術交流している海外の大学
大学名
中国薬科大学
国
名
中国
大学名
国
名
ヨルダン大学
ヨルダン
復 旦 大 学( 旧 上 海 医 科 大 学 ) 中 国
四川大学化学学院
中国
ライデン大学
オランダ
ケニヤッタ大学
ケニア
チュラロンコン大学
タイ
香港浸會大学中医薬学院
中国
ミシガン州立大学
アメリカ
高雄医学大学
台湾
グレイ癌研究所
イギリス
オートアルザス大学ミュ
フランス
ールーズ国立高等化学院
出 典:薬 学 部 ホ ー ム ペ ー ジ:国 際 交 流 サ イ ト
資料
資料
資料
資料
6-1-2: 長 崎 大 学 ホ ー ム ペ ー ジ
1-1-1: 薬 学 部 ホ ー ム ペ ー ジ
11-4-1: ASPS プ ロ グ ラ ム
11-4-2: 「組 織 的 な 若 手 研 究 者 等 海 外 派 遣 プ ロ グ ラ ム 」に 関 す る 適 切 な 資 料
[点 検 ・評 価 ]
英 文 に よ る ホ ー ム ペ ー ジ だ け で は な く ,国 際 的 教 育 研 究 事 業 を 展 開 す る こ と 等
によっても,世界への情報発信を積極的に行っているが,以下の点については,
特に優れた点と判断する。
優れた点
○薬学部教員を講師とするアジア・アフリカ地域からの留学生に対する「アジア・
アフリカ感染症創薬科学拠点専門コースは,講義をすべて英語で行うもので,留
学生の立場に立った先進的取り組みと判断する。
改善を要する点
該当なし。
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[改 善 計 画 ]
該 当 なし。
- 111 -
『点 検』
12 自己点検・自己評価
基準12-1
上 記 の 諸 評 価 基 準 項 目 に 対 し て 自 ら 点 検・評 価 し ,そ の 結 果 を 公 表 す る と と も に ,
教育・研究活動の改善等に活用していること。
【観点
【観点
【観点
1 2 -1 -1 】 自 己 点 検 及 び 評 価 を 行 う に 当 た っ て , そ の 趣 旨 に 則 し た 適 切 な 項
目が設定されていること。
1 2 -1 -2 】 自 己 点 検 ・ 評 価 を 行 う 組 織 が 設 置 さ れ て い る こ と 。
1 2 -1 -3 】 自 己 点 検 ・ 評 価 を 行 う 組 織 に は , 外 部 委 員 が 含 ま れ て い る こ と が
望ましい。
[現状]
当学部では,教員の諸活動に対する自己点検・評価の円滑な実施,結果の公表,
諸活動の改善・向上への活用を図って,平成4年度に「薬学部個人評価委員会」を
設置した。以来,年度毎の教員の研究,教育活動を取りまとめ,当初は報告書とし
て ,平 成 11 年 度 以 降 は 薬 学 部 ホ ー ム ペ ー ジ で ,そ の 活 動 状 況 を 公 表 し て き た 。そ の
後 ,学 内 の 組 織 再 編 成( 研 究 科 の 統 合 )に 伴 っ て 上 記 委 員 会 は 様 々 な 変 遷 を 経 た 後 ,
平 成 17 年 度 に「 長 崎 大 学 薬 学 部・大 学 院 医 歯 薬 学 総 合 研 究 科( 薬 学 系 )評 価 委 員 会 」
と 名 称 を 変 え , 現 在 に 至 っ て い る 。 本 委 員 会 は , 教 授 ( 3 名 ), 准 教 授 ( 3 名 ), 助
教( 1 名 ),医 歯 薬 学 総 合 研 究 科 事 務 部 長 ,そ の 他( 学 部 長 が 必 要 と 認 め た も の )か
ら構成されている。そして,本委員会が中心となって,全教員の諸活動を教育,研
究,組織運営,社会貢献の4領域に大別して自己点検・評価(年度毎,及び5年間
の集計)し,その結果をまとめて公表する事で,教員の諸活動の一層の向上を図っ
ている。
ま た ,当 学 部 の 教 育 ,研 究 活 動 は ,外 部 の 評 価 機 構 に よ っ て も 点 検・評 価 さ れ( 平
成 19 年 6 月 , 大 学 機 関 別 認 証 機 構 に よ る 点 検 ・ 評 価 , 他 ), 公 表 さ れ た 点 検 ・ 評 価
結果は,全教員の教育・研究活動の改善に活用されている。
[点検・評価]
全教員の教育,研究,組織運営,社会貢献に関する活動を,年度毎にまとめて自
己点検・評価し,それを公表する自己評価体制は平成4年度に設置されている。以
来,全教員が年度毎に諸活動を自己点検・評価,公表する制度が定着している。さ
らに,外部の評価機構による点検・評価を積極的に受けていることからも,教員の
教育・研究活動に対する評価体制は整っていると判断する。
[改善計画]
該当なし。
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