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PXF - 富士電機

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PXF - 富士電機
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INP-TN5A2227a
はじめに
この度は、富士ディジタル温度調節計をお買いあげいただきまして、ありがとうございました。
本書はマイクロコントローラ X シリーズ(
「本機」と言います)とパーソナルコンピュータやプログラマブルコントローラを接
続し、通信によって本機を制御したりモニターしたりするための通信の仕様と MODBUS(モドバス)プロトコル、本機のアド
レスマップについて説明しています。
本書と併せて、取扱説明書(製品に添付)と操作マニュアル(別冊)をお読みください。
ご注意
■免責事項
本書の内容は、将来予告なしに変更することがあります。
本書の内容につきましては、正確さを期するために万全の注意を払っていますが、本書中の誤記や、情報の抜け、あるいは情報
の使用に起因する間接障害を含むいかなる損害に対しても、弊社は、責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。
–1–
目次
1 章 通信機能について
7 章 アドレスマップとデータ形式
概要............................................................................................ 4
プログラマブルコントローラとの接続.............................. 5
パーソナルコンピュータとの接続...................................... 5
データ形式 ............................................................................. 38
内部演算値データアドレスマップ....................................... 40
8 章 サンプルプログラム
2 章 仕様
サンプルプログラム .............................................................. 68
通信仕様.................................................................................... 8
RS-485................................................................................ 8
PC ローダインターフェィス .............................................. 8
9 章 協調運転
通信端子割付 ......................................................................... 10
接続......................................................................................... 11
概要 .........................................................................................70
接続 .........................................................................................71
設定 および関連パラメータ ................................................. 72
協調運転動作..........................................................................73
協調運転対象パラメータ一覧表........................................... 74
4 章 通信条件設定
10 章 プログラムレス通信
設定項目................................................................................. 16
設定操作の方法 ..................................................................... 17
概要 .........................................................................................82
接続 .........................................................................................83
プログラムレス通信動作の説明........................................... 84
設定 および関連パラメータ ................................................. 88
PLC のプログラムレス通信設定手順 ................................. 90
3 章 接続
5 章 MODBUS 通信プロトコル
概要......................................................................................... 20
メッセージの構成 ................................................................. 21
エラーチェックコード(CRC-16)の算出 ...................... 24
伝送制御手順 ......................................................................... 25
データ書込み時の注事項...................................................... 26
11 章 トラブルシューティング
トラブルシューティング ................................................... 126
6 章 命令と通信フレームの詳細
データ読み出し ..................................................................... 28
データ書き込み ..................................................................... 32
–2–
1 章
通信機能について
概要− 4
–3–
概要
•
•
•
•
本機は RS-485 インターフェィスと PC ローダインターフェィスによる通信機能を備えており、パーソナルコンピュータ、
プログラマブルコントローラ、グラフィックパネルなどとのデータの送受信が可能です。
RS −485インターフェィスの場合、以下の3つ機能を備えています。
(1)MODBUS RTU 通信
一般的なマスタスレーブ型の通信を行います。1台のパソコンや PLC がマスタ
となり、温調計が複数台スレーブとなる構成になります。マスタからスレーブに
メッセージを送信し、スレーブから応答する手順で通信を行います。
(2) 協調運転
1台の温調計を操作することで複数台の温調計をまとめて操作することを可能に
します。1台の温調計がマスタとなり、それ以外の複数台の温調計がスレーブと
なる構成になります。マスタの温調計の設定を変更すると、全スレーブにメッセー
ジを送信し、全スレーブの設定を変更します。
(3) プログラムレス通信
プログラマブルコントローラ(PLC) でラダープログラムを作成することなく、
PLC 側から温調計のデータの読み出し/書込みを行うことを可能にします。1
台の PLC がスレーブになり、複数台の温調計がマスタとなる構成になります。
各温調計が順番に PLC とマスタスレーブ通信を行います。通信プロトコルは、
MODBUS RTU になります。
以下に“MODBUS RTU 通信”の場合の説明を記します。
“協調運転”および“プログラムレス通信”につきましては“9
章 協調運転”,“10章 プログラムレス通信”を参照してください。
通信システムは、マスタとスレーブから構成されます。1 台のマスタ(パーソナルコンピュータなど)に対し、最大 31 台の
スレーブ(本機)が接続可能です(シングルマスタ/マルチスレーブ方式)
。
ただし、マスタが一度に通信可能なスレーブは 1 台なので、各スレーブにて設定する「ステーション No」によって通信相手
を特定します。PC ローダ通信では、1 台のマスタに対し、1 台のスレーブを接続可能です。
注 意
•
•
•
•
•
本機をスレーブとして構成するシステムでは、マスタが発行するメッセージで、ステーション No を「0」とする
ブロードキャストクエリーには対応していません。
PC ローダ通信では、マルチスレーブ方式に対応していません。
マスタとスレーブが通信を行うためには送受信データのフォーマットが一致している必要があります。本書では、
MODBUS プロトコルによる通信データのフォーマットを説明しています。
パーソナルコンピュータ等、RS-232C インターフェィスを持つ機器をマスタとするときは、RS-232C ⇔ RS-485 変換
器を使用してください。
PC ローダ通信を行う場合、別売りの PC ローダ通信ケーブル(形式:ZZP TQ501923C3)を本体側面の PC ローダイ
ンターフェィスに接続してパーソナルコンピュータと通信を行うことができます。
*
[RS-232C ⇔ RS-485 変換器](推奨品)
型番・タイプ
問合せ先
URL
通信速度
KS3C-10(絶縁タイプ)
オムロン社製
http://www.omron.co.jp
38.4kbps まで使用可
SI-30FA(絶縁タイプ)
LINEEYE 社製
http://www.lineeye.co.jp
115kbps まで使用可
–4–
プログラマブルコントローラとの接続
ࣉࣟࢢ࣐ࣛࣈࣝ
ࢥࣥࢺ࣮ࣟࣛ
56
3;)ࢩ࣮ࣜࢬ
パーソナルコンピュータとの接続
ࣃ࣮ࢯࢼࣝ
ࢥࣥࣆ࣮ࣗࢱ
3&࣮ࣟࢲ㏻ಙࢣ࣮ࣈࣝ
56&
56&я56ኚ᥮ჾ
56
3;)ࢩ࣮ࣜࢬ
注 意
RS-232C ⇔ RS-485 変換器をご使用の際、変換器⇔マスタ間のケーブルを正しく接続してください。接続が間
違っていると正常に通信ができません。
また、RS-232C ⇔ RS-485 変換器に通信設定(通信速度、パリティなど)がある場合には正しく設定してくだ
さい。設定が間違っていると正常に通信ができません。
–5–
MEMO
–6–
2 章
仕様
通信仕様− 8
–7–
通信仕様
RS-485
項目
仕様
電気的仕様
EIA RS-485 準拠
通信方式
2 線式 半 2 重ビットシリアル
同期方式
調歩同期
接続形態
1:N
最大接続台数
31 台
通信距離
最大 500m(総延長)
通信速度
9600bps、19200bps、38.4kbps、115.2kbps
データ形式
データ長
8 ビット
ストップビット
1 ビット
パリティ
なし / 偶数 / 奇数(選択可能)
伝送コード
HEX 値(MODBUS RTU モード)
誤り検出
CRC-16
絶縁
通信部とその他とは機能絶縁(耐圧 AC500V)
PC ローダインターフェィス
項目
仕様
電気的仕様
TTL レベル
通信方式
3 線式 半 2 重ビットシリアル
同期方式
調歩同期
接続形態
1:1
ステーション
No.
1(固定)
通信速度
38.4kbps(固定)
データ形式
伝送コード
データ長
8 ビット
ストップビット
1 ビット
パリティ
なし(固定)
HEX 値(MODBUS RTU モード)
誤り検出
CRC-16
絶縁
内部回路と非絶縁
–8–
3 章
接続
通信端子割付− 10
●
接続− 11
–9–
警告
すべての配線が完了するまで、通電しないでください。
感電するおそれや、故障するおそれがあります。
通信端子割付
■ RS-485(背面端子)
■ PC ローダインターフェィス
PXF4
PXF4
端子番号
3&ࣟѸࢲ࢖ࣥࢱѸࣇ࢙࢖ࢫ
信号名
7
RS-485 +
8
RS-485 −
1
7
13
2
8
14
3
9
15
4
10
16
5
11
17
6
12
18
PXF5
3&࣮ࣟࢲ࢖ࣥࢱ࣮ࣇ࢙࢖ࢫ
PXF5、PXF9
端子番号
信号名
25
RS-485 +
26
RS-485 −
PXF9
1
25
2
26
3
27
4
28
5
29
6
30
7
31
8
32
9
33
10
34
11
35
12
36
3&࣮ࣟࢲ࢖ࣥࢱ࣮ࣇ࢙࢖ࢫ
– 10 –
接続
■ RS-485
• ケーブルは、シールド付ツイストペア線を使用してください。
(推奨線:KPEV-SB(古河電工社製)
)
• ケーブルの総延長は、
最大500mです。1回線にマスタを1台、
スレーブとして本機を最大で31台接続することができます。
• 回線の両端は、100Ω(1/2W 以上)の終端抵抗によって終端してください。
• ケーブルのシールドは、マスタ側の 1 か所を接地してください。
⤊➃᢬ᢠ
Ȑ:
࣐ࢫࢱ
ࢫ࣮ࣞࣈ
+
ࢩ࣮ࣝࢻ௜ࡁ
ࢶ࢖ࢫࢺ࣌࢔⥺
+
−
−
6*
3;)ࢩ࣮ࣜࢬ
+
56࢖ࣥࢱ࣮ࣇ࢙࣮ࢫ
ࠉࠉࠉࠉࠉࡲࡓࡣ
56&я56ኚ᥮ჾࡢ
56ഃ
−
3;)ࢩ࣮ࣜࢬ
+
⤊➃᢬ᢠ
Ȑ:
−
3;)ࢩ࣮ࣜࢬ
•
SG の接続は必須ではありませんが、ノイズによる通信エラー対策として有効です。
– 11 –
•
本機へ印加されるノイズレベルが、1000V を超える事が予想される場所に設置して使用する場合、下図のように、マスタ
側にノイズフィルタを使用することをお勧めします。
[ ノイズフィルタ ](推奨品): ZRAC2203-11(TDK 社製)
ࣉࣟࢢ࣐ࣛࣈࣝࢥࣥࢺ࣮ࣟࣛ
ࠉࠉࠉࠉࠉࡲࡓࡣ
ࣃ࣮ࢯࢼࣝࢥࣥࣆ࣮ࣗࢱ
56&я56ኚ᥮ჾ
ࣀ࢖ࢬࣇ࢕ࣝࢱ
56
3;)ࢩ࣮ࣜࢬ
•
通信時に EMC に問題がある場合は、通信ケーブルにフェライトコアを入れることによってノイズレベルを下げることがで
きます。
フェライトコア(推奨品): ZCAT シリーズ(TDK 社製)
MSFC シリーズ(森宮電機社製)
– 12 –
■ PC ローダインターフェィス
• ケーブルは別売りの PC ローダ通信ケーブルを使用してください。
PXF4
3&࣮ࣟࢲ㏻ಙࢣ࣮ࣈࣝ
==3 74&
࣐ࢫࢱഃ
86%
ࣃࢯࢥࣥ➼
3;)ᮏయഃ㠃
PXF5
3&࣮ࣟࢲ㏻ಙࢣ࣮ࣈࣝ
==3 74&
࣐ࢫࢱഃ
86%
ࣃࢯࢥࣥ➼
3;)ᮏయഃ㠃
PXF9
3&࣮ࣟࢲ㏻ಙࢣ࣮ࣈࣝ
==3 74&
࣐ࢫࢱഃ
86%
ࣃࢯࢥࣥ➼
3;)ᮏయഃ㠃
– 13 –
MEMO
– 14 –
4 章
通信条件設定
設定項目− 16
●
設定操作の方法− 17
– 15 –
マスタと本機が正しく通信を行うためには、以下の設定が必要です。
• マスタと本機すべての通信条件設定が同一であること。
• RS-485 通信時は、1 回線に接続されている、すべての本機に異なった、
「0(ゼロ)」以外の「ステーション No.(STno)」
が設定されていること。(同一の「ステーション No.」に設定されている本機が複数ないこと)
• PC ローダインターフェィス使用時は、本体側の設定は不要です。
設定項目
表に設定パラメータを示します。本機前面のキー操作により設定してください。
■ RS-485(本体側)
パラメータ
チャンネル
画面
No.
パラメータ
表示記号
パラメータ名称
設定範囲
出荷値
備考
760
CTYP
通信タイプ選択
0 : MODBUS RTU
1 : 協調運転
2 : プログラムレス通信
0
"0 : MODBUS RTU" を設定します。
761
StNo
ステーション No.
0 ∼ 255(0: 通信無応答 )
1
自局のステーション No. を設定します。
762
SPEd
RS-485 通信速度
96:9600bps
192:19200bps
384:38400bps
115K:115Kbps
96
通信の速度を設定します。
763
PRty
RS-485 通信パリ
ティ
none
odd
even
odd
パリティチェックを設定します。
764
iNtV
応答開始インターバ
ル時間
0 ∼ 100
1
受信応答の時間間隔を増やします。
(設定
値× 20ms)
767
SCC
通信による書き込み
許可 / 禁止
r: 読み出しのみ可
rW: 読出し/書き込み可
rW
マスタからの書き込み可/不可を設定し
ます。
─
データ長
固定(変更できません)
8 ビット
マスタとすべてのスレーブで同じ設定に
してください。
─
ストップビット
固定(変更できません)
1 ビット
マスタとすべてのスレーブで同じ設定に
してください。
CoM Ch9
■ローダインターフェィス(本体側)
パラメータの設定は必要ありません。ローダソフト側(マスタ)を以下の設定にしてください。
• 通信速度:384000bps
• パリティ:なし
– 16 –
設定操作の方法
ここでは、ステーション No. に「3」
、通信速度に [9600bps]、パリティ設定に [none]、通信許可に「読出し/書き込み可」
と設定する場合を例として設定手順を説明します。
1
2
3
4
5
6
7
CH 1
Pid
キーを長押しして、チャンネル選択モードにします。
CH 9
CoM
キーで "CoM CH9" を表示します。
StNo
0
キーを押して、"StNo" を表示します。
キーを押して、下段の表示が点滅したら、
キーで「3」と設定します。
ここでは、ステーション No. を「3」と設定します。
キーを押して、設定を確定します。
SPEd
96
キーで通信速度 "SPEd" を表示します。
キーを押して、下段の表示が点滅したら、
キーで「96」と設定します。
ここでは、RS-485 通信速度を「9600bps」と設定します。
8
キーを押して、設定を確定します。
9
キーで "PRty" を表示します。
SEL キーを押して、下段の表示が点滅したら、
12
SPEd
"96"
PRty
odd
キーで「NoNE」と設定します。
10 ここでは、RS-485 通信パリティを「なし」と設定します。
11
StNo
"3"
PRty
"NoNE"
キーを押して、設定を確定します。
SCC
R
キーで SCC("SCC") を表示します。
SEL キーを押して、下段の表示が点滅したら、
キーで「WR」と設定します。
13 ここでは、「読み出し/書き込み可」と設定します。
– 17 –
SCC
"WR"
14
15
キーを押して、設定を確定します。
キーを押して、運転モードの PV/SV 表示に戻ります。
本体電源を再投入します。
16 本体の電源再投入で通信条件の変更が有効になります。
– 18 –
5 章
MODBUS 通信プロトコル
概要− 20
●
メッセージの構成− 21
●
エラーチェックコード(CRC-16)の算出− 24
●
伝送制御手順− 25
●
データ書込み時の注事項− 26
– 19 –
概要
MODBUS プロトコルによる通信システムでは、常に「マスタが指令メッセージを発信し、該当するスレーブがそれに対して応
答メッセージを返信する」という手順で通信を行います。
通信の手順は、次のとおりです。
࣐ࢫࢱࡀࢫ࣮ࣞࣈ࡟ᑐࡋ࡚ࠊ
ᣦ௧࣓ࢵࢭ࣮ࢪࢆ㏦ಙࡍࡿࠋ
ࢫ࣮ࣞࣈࡣࠊཷಙࡋࡓ࣓ࢵࢭ࣮ࢪ࡟
ྵࡲࢀ࡚࠸ࡿࢫࢸ࣮ࢩࣙࣥ1Rࡀ⮬
ศࡢࢫࢸ࣮ࢩࣙࣥ1R࡜୍⮴ࡍࡿ࠿
ㄪ࡭ࡿࠋ
୍⮴ࡋࡓሙྜ
୍⮴ࡋ࡞࠸ሙྜ
ᣦ௧ࢆᐇ⾜ࡋࠊᛂ⟅࣓ࢵ
ࢭ࣮ࢪࢆ㏦ಙࡍࡿࠋ
ཷಙࡋࡓᣦ௧࣓ࢵࢭ࣮ࢪࢆᤞ࡚ࠊ
ḟࡢᣦ௧࣓ࢵࢭ࣮ࢪࢆᚅࡘࠋ
㸦ఱࡶ㏉ಙࡋ࡞࠸㸧
●指令メッセージ中のステーション No. が自分のステーション No. と一致した場合
࣐ࢫࢱ
ࢫ࣮ࣞࣈ
ᣦ௧࣓ࢵࢭ࣮ࢪ
ࢫࢸ࣮ࢩࣙࣥ1Rࡀ୍⮴
ᛂ⟅࣓ࢵࢭ࣮ࢪ
●指令メッセージ中のステーション No. が自分のステーション No. と一致しない場合
࣐ࢫࢱ
ࢫ࣮ࣞࣈ
ᣦ௧࣓ࢵࢭ࣮ࢪ
ࢫࢸ࣮ࢩࣙࣥ1Rࡀ
୍⮴ࡋ࡞࠸
マスタは、指令メッセージでステーション No. の指定を行うことにより,同一回線上に接続されている、複数のスレーブに対
し、個別に通信を行うことができます。
– 20 –
メッセージの構成
指令メッセージおよび応答メッセージは、ステーション No.、ファンクションコード、データ部、及びエラーチェックコードの
4 つの部分から構成され、この順序で送信します。
フィールド名
バイト数
ステーション No.
1 バイト
ファンクションコード
1 バイト
データ部
2 ∼ 125 バイト
エラーチェックコード(CRC-16)
2 バイト
以下に、メッセージの各項目について説明します。
ステーション No.
スレーブの指定番号です。パラメータ「STno」に設定した値と一致したスレーブのみが指令を処理します。
参照
パラメータ「STno」の設定は、「4 章 通信条件設定」
(15 ページ)。
ファンクションコード
スレーブに実行させたい機能を指定するためのコードです。
参照
ファンクションコードは、「ファンクションコード」
(23 ページ)。
データ部
ファンクションコードを実行するために必要なデータです。データ部の構成は,ファンクションコードにより異なります。
参照
「6 章 命令と通信フレームの詳細」(27 ページ)。
温度調節計内のデータには、コイル番号またはレジスタ番号が割付けられており、通信でデータを読み書きするためには、この
コイル番号またはレジスタ番号を指定します。
なお、メッセージで使用するコイル番号又またレジスタ番号は、相対アドレスを用います。
相対アドレスの算出は下式にて行います。
相対アドレス=(コイル番号の下 4 桁またはレジスタ番号の下 4 桁)− 1
(例) あるファンクションコードでレジスタ番号を「40003」と指定する場合、
相対アドレス =(40003 の下 4 桁)− 1
= 0002
をメッセージ上で使用します。
エラーチェックコード
信号伝送の過程でのメッセージの誤り(ビットの変化)を検出するためのコードです。MODBUS プロトコル(RTU モード)
では、CRC-16(Cycric Redundancy Check: 周期冗長検査)を使用します。
参照
CRC の算出方法は、「エラーチェックコード(CRC-16)の
算出」(24 ページ)。
– 21 –
スレーブの応答
■正常時の応答
スレーブは、それぞれのメッセージに対応した応答メッセージを作成して返信します。応答メッセージは指令メッセージと同じ
フォーマットです。
データ部の内容はファンクションコードによって異なります。
参照
「6 章 命令と通信フレームの詳細」(27 ページ)。
■異常時の応答
指令メッセージの内容に伝送エラー以外の不具合(実在しないファンクションコードの指定など)があった場合、スレーブはそ
の指令を実行せずに、エラー応答メッセージを作成して返信します。
エラー応答メッセージの構成は,次に示すとおりで、ファンクションコードには,指令メッセージのファンクションコードに
80H を加えた値を使用します。
フィールド名
バイト数
ステーション No.
1 バイト
ファンクションコード + 80H
1 バイト
エラーコード
1 バイト
エラーチェックコード(CRC-16)
2 バイト
エラーコードを次に示します。
エラーコード
内容
説明
01H
ファンクションコード不良
実在しないファンクションコードを指定されました。ファンクションコードを
確認してください。
02H
コイル、レジスタに対するアドレス不良
指定したファンクションコードで使用できない、コイル番号、レジスタ番号の
相対アドレスが指定されています。
03H
コイル、レジスタの個数不良
個数の指定が大き過ぎるため、コイル番号、レジスタ番号が存在しない領域ま
で指定されています。
04H
通信書込み禁止
通信からの書込み禁止状態です。“SCC”パラメータの設定が“R:読み出し
のみ可”になっています。
06H
ビジー状態
不揮発性メモリ(EEPROM)書込み処理のビジー状態です。数秒後に再度書
込みを行ってください。
■無応答
スレーブは以下の場合指令メッセージを無視し、応答メッセージも返信しません。
• 指令メッセージに指定されたステーション No. と、スレーブに設定されたステーション No. が一致しないとき
• エラーチェックコードが一致しないとき,または伝送エラー(パリティエラー等)を検出したとき。
• メッセージ構成データの間隔が 24 ビットタイム以上空いたとき。
参照
「伝送制御手順」(25 ページ)。
•
スレーブのステーション No. 設定が「0」のとき。
– 22 –
ファンクションコード
MODBUS プロトコルでは、ファンクションコード別にコイル番号・レジスタ番号が割付けられており、各ファンクション
コードは、特定のコイル番号、レジスタ番号に対してのみ作用します。
ファンクションコードとコイル番号・レジスタ番号の対応を次に示します。
ファンクションコード
コード
機能
コイル番号、レジスタ番号
対象
03H
読み出し(連続) 保持レジスタ
04H
読み出し(連続) 入力レジスタ
06H
書き込み
10H
書き込み(連続) 保持レジスタ
番号
保持レジスタ
内容
3xxxx
読み出しワードデータ
4xxxx
読み出し / 書き込みワードデータ
ファンクション別のメッセージ長さを次に示します。
[単位:byte]
コード
内容
指定可能データ数
指令メッセージ
最小
応答メッセージ
最大
最小
最大
03H
ワードデータの読み出し
60 ワード *1
8
8
7
125
04H
ワードデータ(読み出し専用)の読み出し
60 ワード
*1
8
8
7
125
06H
ワードデータの書き込み
1 ワード
8
8
8
8
11
129
8
8
10H
連続ワードデータの書き込み
60 ワード
*1
*1: 上記の「指定可能データ数」は本機がコイル番号、アドレス番号に割り付けているデータ数からの制限です。
(ファンクションコード 06H を除く)
– 23 –
エラーチェックコード(CRC-16)の算出
CRC-16 は 2 バイト(16 ビット)のエラーチェックコードです。計算範囲はメッセージ先頭(ステーション No.)からデー
タ部の最後尾までです。
スレーブは受信メッセージの CRC を計算し,受信した CRC コードと一致していなければ無応答となります。
CRC-16 の算出フローを以下に示します。
*変数の説明
CR : CRCエラーチェックデータ
(2 バイト)
J : コマンドメッセージの計算
文字の桁
K : CR 計算回数の確認
スタート
FFFF(16進数)
H
をCRに設定
J=1と設定
排他的論理和
(XOR)
が、CR と指定メッセージのJ文字の1文字
(1バイト)
ごとに実行され、
その結果がCR に設定される。
K=1と設定
CRの右端の
ビットは1か?
NO
YES
CR を1 ビットだけ右寄せ後、A001H と排他的論理和
(XOR)
が実行され、
その結果がCR に設定される。
CRを1ビットだけ
右寄せする。
Kを1加算
NO
8回の計算を
終了したか?
J>8
YES
Jを1加算
NO
全文字の計算を
終了したか?
J>全文字数
YES
終了
– 24 –
(コマンドメッセージステーション
ナンバー,
ファンクションコード及び
データの順で計算を実行します。)
CR計算結果がLOW 及びHIGHの
順番でコマンドメッセージの終わりに
加えられます。
伝送制御手順
マスタの通信方法
マスターは以下の項目を守って、通信を行ってください。
1. 指令メッセージ送信前に,48 ビットタイム以上の空白状態を設ける。
2. 1 つの指令メッセージの各バイト間隔は,24 ビットタイム未満で送信する。
3. 指令メッセージ送信後、24 ビットタイム未満で,受信待機状態に入る。
4. 応答メッセージ受信後,48 ビットタイム以上の空白状態を設け、次の指令メッセージを送信する。
(1 項目と同義)
5. 安全の為、応答メッセージの確認を行い、無応答,エラー発生などの場合は、3 回以上のリトライをかける構造としてくだ
さい。
注 意
上記の定義は、最悪値です。安全の為,2 ∼ 3 倍のマージンを持って、マスタ側プログラムを作成する事を推奨致
します。具体的には,9600bps では、空白状態 ( 上記 1 項 ) は、10ms 以上,バイト間隔 ( 上記 2 項 )、送信か
ら受信への切り替え ( 上記 3 項 ) は、1ms 以内になるようプログラムされる事を推奨致します。
説明
■フレームの検出
本通信システムは、2 線式 RS-485 インターフェースを使用している為、
回線上の状態としては、以下の2つの状態があります。
• 空白状態(回線上にデータがない状態)
• 通信状態(回線上にデータが流れている状態)
回線上に接続されている機器は、最初に受信状態にあり、回線をモニタします。回線上に 24 ビットタイム以上の空白状態が現
れた時、前のフレームの終了を検出し、次の 24 ビットタイム以内に、受信待機状態に入ります。回線上にデータが現れると受
信を開始し、再び 24 ビットタイム以上の空白を検出した時に、そのフレームの終了を検出します。つまり、最初の 24 ビッ
トタイム以上の空白状態から、次に現れた 24 ビットタイム以上の空白状態までに、回線上に現れたデータを 1 フレーム(ま
とまったデータの塊)として、取り込みます。したがって、1 つのフレーム(指令メッセージ)は、以下の事を守って送信する
必要があります。
• 指令メッセージ送信前に,48 ビットタイム以上の空白状態を設けます。
• 1 つの指令メッセージの各バイト間隔は ,24 ビットタイム未満で送信します。
■本機の応答
本機は、フレーム検出(24 ビットタイム以上の空白状態の検出)後、そのフレームを指令メッセージとして、処理を行います。
指令メッセージが自局向けの場合、応答メッセージを返しますが、この処理時間は,約 1 ∼ 30ms です。
(指令メッセージの
内容によって、この時間は,変化します。)よって、マスタは、指令メッセージ送信後,以下の事を守る必要があります。
• 指令メッセージ送信後,24 ビットタイム未満で,受信待機状態に入ります。
࣐ࢫࢱ
ࢫ࣮ࣞࣈ
32/
ࠥPV
PV௨ୖࡢ
㛫㝸ࡀᚲせ
㸦᥎ዡPV௨ୖ㸧
32/ᛂ⟅ࢹ࣮ࢱ
32/
ࠥPV
32/ᛂ⟅ࢹ࣮ࢱ
– 25 –
データ書込み時の注事項
本機は、設定パラメータを保持するために、内部に不揮発性メモリ(EEPROM)を持っています。不揮発性メモリ(EEPROM)
に書き込まれたデータは、本機の電源を切っても消えることはありません。通信経由で書き込みをおこなったパラメータは、自
動的に内部の不揮発性メモリ(EEPROM)に保持されます。ただし、下記の使用上の制限事項がありますので、ご注意ください。
注 意
1. 不揮発性メモリ(EEPROM)には、書き替え回数に制限があります(10 万回まで)。よって、10 万回を超え
る書き込みは保証されません。.
通信経由での書き替え時には、不必要な書き替えをおこなわないようにご注意ください。
特に、POD(タッチパネル等)を上位とした通信システムを構築する場合には、POD 側の書き替え、トリガ指
定にご注意ください、
定周期書き込みは、避けてください。
2. 不揮発性メモリ(EEPROM の書き替え動作には、数 ms の時間がかかります。この動作中に本体電源が停電し
た場合、不揮発性メモリ(EEPROM)内データが不正なデータのまま保持されてしまいます。
書き替え動作をおこなったあとは、必ず数秒時間をおいてから、電源をお切りください。
特に、上位から定周期書き込みをおこなっている場合は、電源断のタイミングと書き込み動作のタイミングが一
致する確率が高くなり、危険です。
定周期書き込みは、避けてください。
– 26 –
6 章
命令と通信フレームの詳細
データ読み出し− 28
●
データ書き込み− 32
– 27 –
データ読み出し
ワードデータの読出し(ファンクションコード:03H)
読出し開始番号から、読出しワード数で指定したワードデータを連続して読出します。
スレーブは、読出しワードデータを上位バイト、下位バイトの順に転送します。
ファンクションコード
03H
1 メッセージで読み出せる最大ワード数
相対アドレス
60 ワード
0000H ∼ 07CFH
07D0H ∼ 13A7H
レジスタ番号
40001 ∼ 42000
42001 ∼ 45032
内容
内部演算値
工業値
メッセージの構成
࣐ࢫࢱ
ࢫ࣮ࣞࣈ
指令メッセージの構成
応答メッセージの構成(バイト)
(バイト)
ステーション No.
ステーション No.
ファンクションコード
ファンクションコード
読出し開始番号
(相対アドレス)
読出しバイト数
(読出しワード数× 2)
上位
下位
上位
読出しワード数
(1 ∼ 60 ワード) 下位
CRC データ
上位
最初のワードの
データ内容
上位
次のワードの
データ内容
上位
最後のワードの
データ内容
上位
下位
CRC データ
■読み込みワードデータの意味
MSB
LSB
最初のワードデータの上位バイト
最初のワードデータの下位バイト
次のワードのデータ内容の上位バイト
次のワードのデータ内容の下位バイト
最後のワードのデータ内容の上位バイト
最後のワードのデータ内容の下位バイト
– 28 –
下位
下位
下位
上位
下位
メッセージの伝送例(工業値データの場合)
ステーション No.2 から、PV 入力下限、PV 入力上限を読み出す場合、以下のようなメッセージ構成になります。
• PV 下限値相対アドレス:07E7H
指令メッセージ(バイト)
ステーション No.
02H
ファンクションコード
03H
読出し開始番号 上位
(相対アドレス) 下位
07H
E7H
上位
00H
下位
02H
上位
78H
下位
95H
読出しワード数
CRC データ
࣐ࢫࢱ
ࢫ࣮ࣞࣈ
応答メッセージ(バイト)
ステーション No.
02H
ファンクションコード
03H
読出しバイト数
最初のワード
データの内容
00H
下位
00H
次のワード
データの内容
上位
01H
CRC データ
■読出しデータの意味
PV 入力下限 00 00H = 0
PV 入力上限 01 90H = 400
小数点位置= 0 ならば PV 入力下限/上限は以下のようになります。
PV 入力下限= 0 ℃
PV 入力上限= 400 ℃
参照
内部演算値と工業値、小数点の扱いについては、
「7 章アドレス
マップとデータ形式」(39 ページ)。
– 29 –
04H
上位
下位
90H
上位
C8H
下位
CFH
読出し専用ワードデータの読出し(ファンクションコード:04H)
読出し開始番号から、読出しワード数で指定したワードデータを連続して読出します。
スレーブは、読出しワードデータを上位バイト、下位バイトの順に転送します。
ファンクションコード
04H
1 メッセージで読み出せる最大ワード数
60 ワード
相対アドレス
0000H ∼ 07CFH
07D0H ∼ 08BFH
レジスタ番号
30001 ∼ 32000
32001 ∼ 32240
内容
内部演算値
工業値
メッセージの構成
࣐ࢫࢱ
ࢫ࣮ࣞࣈ
指令メッセージの構成
(バイト)
ステーション No.
ファンクションコード
読出し開始番号
(相対アドレス)
応答メッセージの構成(バイト)
上位
ステーション No.
下位
ファンクションコード
上位
読出しワード数
(1 ∼ 60 ワード) 下位
CRC データ
読出しバイト数
(読出しワード数× 2)
上位
下位
最初のワードの
データ内容
上位
次のワードの
データ内容
上位
最後のワードの
データ内容
上位
CRC データ
■読み込みワードデータの意味
MSB
LSB
最初のワードデータの上位バイト
最初のワードデータの下位バイト
次のワードのデータ内容の上位バイト
次のワードのデータ内容の下位バイト
最後のワードのデータ内容の上位バイト
最後のワードのデータ内容の下位バイト
– 30 –
下位
下位
下位
上位
下位
メッセージの伝送例(内部演算データ)
No.1 ステーションから、PV 入力値を読み出す場合、以下のようなメッセージ構成になります。
• PV 値相対アドレス:0000H データ数:01H
࣐ࢫࢱ
ࢫ࣮ࣞࣈ
指令メッセージ(バイト)
ステーション No.
01H
ファンクションコード
04H
上位
読出し開始番号
(相対アドレス) 下位
00H
上位
00H
下位
01H
上位
31H
下位
CAH
読出しビット数
CRC データ
応答メッセージ(バイト)
00H
ステーション No.
01H
ファンクションコード
04H
読出しバイト数
02H
最初のワード
データの内容
CRC データ
上位
03H
下位
46H
上位
38H
下位
32H
■読出しデータの意味
ワードデータの内容 03 46H = 838(8.38%FS)
入力レンジが、0 ∼ 400 ℃の場合
PV = 33.5 ℃(= 8.38%FS × 400(入力レンジ幅))
参照
内部演算値と工業値、小数点の扱いについては、
「7 章アドレス
マップとデータ形式」(39 ページ)。
メッセージの伝送例(工業値データの場合)
ステーション No.1 から、PV 値を読み出す場合、以下のようなメッセージ構成になります。
• PV 値相対アドレス:07D0H データ数:01H
࣐ࢫࢱ
ࢫ࣮ࣞࣈ
指令メッセージ(バイト)
ステーション No.
01H
応答メッセージ(バイト)
ファンクションコード
04H
上位
読出し開始番号
(相対アドレス) 下位
07H
ステーション No.
01H
D0H
ファンクションコード
04H
上位
00H
読出しバイト数
下位
01H
上位
47H
下位
31H
読出しワード数
CRC データ
最初のワード
データの内容
CRC データ
■読出しデータの意味
ワードデータの内容 01 4FH = 335
小数点位置= 1 の場合
PV = 33.5 ℃
参照
内部演算値と工業値、小数点の扱いについては、
「7 章アドレス
マップとデータ形式」(39 ページ)。
– 31 –
02H
上位
01H
下位
4FH
上位
F9H
下位
54H
データ書き込み
ワードデータの書き込み(1 ワード、ファンクションコード:06H)
書き込み指定番号のワードデータに指定されたデータを書き込みます。マスタは書き込みデータを上位バイト、下位バイトの順
に送信します。
ファンクションコード
06H
1 メッセージで読み出せる最大ビット数
1 ワード
相対アドレス
0000H ∼ 07CFH
07D0H ∼ 13A7H
レジスタ番号
40004 ∼ 42000
42001 ∼ 45032
内容
内部演算値
工業値
メッセージの構成
࣐ࢫࢱ
ࢫ࣮ࣞࣈ
指令メッセージの構成
(バイト)
ステーション No.
応答メッセージの構成
(バイト)
ファンクションコード
書き込み指定番号
(相対アドレス)
上位
書き込みワード
データ
上位
CRC データ
ステーション No.
下位
ファンクションコード
下位
書き込み指定番号
(相対アドレス)
上位
書き込みワード
データ
上位
上位
下位
CRC データ
– 32 –
下位
下位
上位
下位
メッセージ伝送例
ステーション No.1 へ PID パラメータの「P」を 100.0(1000D = 03E8H)と設定する場合を例として説明します。
パラメータ「P」相対アドレス: 0005H(内部演算値のテーブル)
07D5H(工業値のテーブル)
࣐ࢫࢱ
ࢫ࣮ࣞࣈ
指令メッセージ(バイト)
ステーション No.
01H
ファンクションコード
06H
書き込み指定番号
(相対アドレス)
上位
00H
下位
05H
書き込みワード
データ
上位
03H
下位
E8H
上位
99H
下位
75H
CRC データ
応答メッセージ(バイト)
ステーション No.
01H
ファンクションコード
書き込み指定番号
(相対アドレス)
書き込み指定状態
CRC データ
内部演算値と工業値、小数点の扱いについては、「伝送データ形式」(40 ページ)
。
– 33 –
06H
上位
00H
下位
05H
上位
03H
下位
E8H
上位
99H
下位
75H
連続ワードデータの書き込み(ファンクションコード:10H)
書き込み開始番号から書き込みワード数分、連続したワード情報を書き込みます。
マスタは書き込みワードデータを上位バイト、下位バイトの順に送信します。
ファンクションコード
10H
1 メッセージで書き込める最大ワード数
相対アドレス
60 ワード
0000H ∼ 07CFH
07D0H ∼ 13A7H
レジスタ番号
40001 ∼ 42000
42001 ∼ 45032
内容
内部演算値
工業値
メッセージの構成
࣐ࢫࢱ
ࢫ࣮ࣞࣈ
指令メッセージの構成(バイト)
ステーション No.
ファンクションコード
書き込み開始番号
(相対アドレス)
書き込みワード数
ステーション No.
下位
上位
下位
書き込みバイト数
最初の書き込み
ワードデータ
上位
次の書き込み
ワードデータ
上位
最後の書き込み
ワードデータ
上位
CRC データ
応答メッセージの構成(バイト)
上位
}
}
ファンクションコード
1 ∼ 60
書き込み開始番号
(相対アドレス)
書き込み
ワード数× 2
書き込みワード数
下位
CRC データ
下位
下位
上位
下位
■書き込みワードデータの意味
MSB
LSB
最初のワードデータの上位バイト
最初のワードデータの下位バイト
次のワードのデータ内容の上位バイト
次のワードのデータ内容の下位バイト
最後のワードのデータ内容の上位バイト
最後のワードのデータ内容の下位バイト
– 34 –
上位
下位
上位
下位
上位
下位
メッセージの伝送例(内部演算データ)
ステーション No.1 に以下の PID パラメータを書き込む場合、以下のようなメッセージ構成になります。
P = 100.0(= 1000D = 03E8H)
I = 10(= 100D = 0064)
D = 5.0(= 50D = 0032H)
•
パラメータ "P" 相対アドレス:0005H データ数:03H
࣐ࢫࢱ
ࢫ࣮ࣞࣈ
指令メッセージの構成(バイト)
ステーション No.
01H
ファンクションコード
書き込み開始番号
(相対アドレス)
書き込みワード数
10H
上位
00H
下位
05H
上位
00H
下位
03H
書き込みバイト数
ステーション No.
06H
最初の書き込み
ワードデータ
上位
03H
下位
E8H
次の書き込み
ワードデータ
上位
00H
下位
64H
最後の書き込み
ワードデータ
上位
00H
下位
32H
上位
56H
下位
BEH
CRC データ
応答メッセージの構成(バイト)
01H
ファンクションコード
書き込み開始番号
(相対アドレス)
書き込みワード数
CRC データ
10H
上位
00H
下位
05H
上位
00H
下位
03H
上位
90H
下位
09H
伝送データ中には小数点を含むことができないため、上記のように「100.0」というデータは、
「1000」とし
て伝送します。
参照
それぞれのデータ伝送形式は、「7 章 アドレスマップとデータ
形式」(39 ページ)。
– 35 –
MEMO
– 36 –
7 章
アドレスマップとデータ形式
データ形式− 38
●
内部演算値データアドレスマップ− 40
– 37 –
データ形式
伝送データ形式
本機で使用している MODBUS プロトコルは、RTU(Remote Terminal Unit)モードです。伝送されるデータは " 数値 " で
あり、ASCII コードではありません。
内部演算値と工業値
本機では、設定値データ等、入力レンジに依存するデータについて、以下のの 2 種類のデータを扱うことができます。
• 内部演算値:入力レンジに対する%(0.00 ∼ 100.00、小数点省略)の値
• 工業値:入力レンジによって、実際の値にスケーリングされた値
「工業値」のデータは、
「内部演算値」のアドレス(レジスタ番号)に 2,000 を加えたアドレス(レジスタ番号)にて扱うこと
ができます。
(例)フルスケールが 400 ℃、PV 値が「150」のとき、以下のように計算されます。
レジスタ番号
データ(HEX)
内部演算値
種別
30001
0EA6(H)
工業値
32001
0096(H)
データ
→
3750(37.5
%)
150
以下のように PV 値が得られます。
37.50(%)× 400(フルスケール ℃)= 150 ℃
入力レンジに依存しないデータについては、両アドレスにて同一のデータを扱います。
参照
注 意
入力レンジに依存するデータは、「7 章 アドレスマップと
データ形式」(39 ページ)。
通信書き込みによる入力レンジ変更時は、小数点位置に注意してください。通信書き込みによる小数点位置変更時は、
入力レンジ下限及び上限を同時に変更してください。
(例)入力レンジを、0 ∼ 400 から、0.0 ∼ 400.0 に変更する場合
■本機の前面キーより操作する場合
セットアップメニュー("SET Ch 6")の小数点位置パラメータ("Pvd")を変更します。
"Pvd" = 0 → 1(または 2)
■通信により変更する場合
小数点位置パラメータ("Pvd")の他に、PV 入力下限("Pvb")
、PV 入力上限("PvF")も合わせて送信します。
"Pvd" = 0 → 1
"Pvb" = 0 → 0
"PvF" = 400 → 4000
小数点の扱いについて
内部格納データは、前面表示よりも小数点以下の桁数が多いものがあり、また伝送データ上では小数点は付加されません。
小数点位置合わせの処理(送信時は小数点除去、受信時は小数点付加)を行ってください。
小数点位置の考慮が必要なデータは、
「7 章 アドレスマップとデータ形式」の中でレンジに依存するパラメータです。アドレス
マップを参照してください。
– 38 –
入力異常時のデータについて
オーバーレンジ・アンダーレンジ、入力断線時等、前面表示にて "UUUU" または "LLLL" 表示となっている場合も、PV 値の読
み出し値は入力レンジの 105%または− 5%となります。
通信経由にて入力異常の検出は、
「レジスタ番号 30008(または 32008)
:入力・本体異常ステータス」で確認することがで
きます。
書き込みデータ範囲について
各パラメータにデータを書き込む場合、その書き込みデータは書き込みデータ設定範囲内となるようにしてください。PXG は、
設定範囲外データの書き込みも受け付けますが、この場合、本機の動作は保証されませんので、十分ご注意ください。
未掲載のアドレスについて
公開されている以外のアドレスには、絶対に書き込みを行わないでください。故障の原因になります。
– 39 –
内部演算値データアドレスマップ
入力レンジに依存するデータをスケーリング前の内部値(0.00 ∼ 100.00% 値)で扱います。
個別パラメータ機能・設定範囲についての詳細な内容は『操作マニュアル』を参照ください。
ワードデータ [ 読出/書込 ] : ファンクションコード [03(H),06(H),10(H)]
運転パラメータ
ἣἻἳὊἑ
ᵬᶍᵌ
ᘙᅆ
ἣἻἳὊἑ Ӹᆅ
ᵫᵟᶌ
࣐ࢽࣗ࢔࣮ࣝࣔࢻษ᭰
ᵱ ᵲᶀῈ
581ࢫࢱࣥࣂ࢖ษ᭰
ᵰᵣᵫ
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– 40 –
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注1: " SVL" と " SVH" の設定値は必ず SvL < Svh となるように設定してください。" SVL" と " SVH" の設定値を変更したときは、SV 設定値 1(" Sv1
Ch3")∼ SV 設定値 7(" Sv7 Ch3")の設定値を見直してください。
– 41 –
Ch 2 PLT (PID パレットパラメータ)
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– 42 –
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注1: " SVL" と " SVH" の設定値は必ず SvL < Svh となるように設定してください。" SVL" と " SVH" の設定値を変更したときは、SV 設定値 1(" Sv1
Ch3")∼ SV 設定値 7(" Sv7 Ch3")の設定値を見直してください。
注2:正/逆動作の設定(" rEV CH2")と同じ値を設定してください。
– 43 –
Ch 3 PRG (ランプソークパラメータ)
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– 47 –
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注1:本パラメータは、ランプソーク運転中に変更しないでください。必ず " PRG"=" OFF" の状態にしてから変更してください。
– 48 –
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Ch 5 ALM (警報パラメータ)
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Ch 6 SET (セットアップパラメータ)
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– 51 –
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Ch 7 SYS (システムパラメータ)
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Ch 8 MATH (演算機能パラメータ)
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– 55 –
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Ch 10 PFB (PFB パラメータ)
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ᚨ‫ܭ‬ር‫׊‬
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Ệ̔‫܍‬
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Ch 11 DSP (表示マスクパラメータ)
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ᶂᵮᵏᵒ
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' +
))))K
ᶂᵮᵏᵔ
' +
))))K
ᶂᵮᵏᵕ
' +
))))K
ᶂᵮᵏᵖ
' +
))))K
ᶂᵮᵏᵗ
' +
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' +
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ᶂᵮᵐᵏ
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ᶂᵮᵐᵐ
' +
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ᶂᵮᵐᵑ
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ᶂᵮᵐᵒ
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– 56 –
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Ch 12 CFG (コンフィグパラメータ)
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ἾἊἋἑ ဪӭ
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Ệ̔‫܍‬
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Ệ̔‫܍‬
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Ch 13 PASS (パスワードパラメータ)
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– 57 –
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■レジスタ番号順読出し / 書込パラメータ一覧
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ワードデータ [ 読出専用 ] : ファンクションコード [04(H)]
Ch 4 MON (モニタパラメータ)
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■レジスタ番号順読出しパラメータ一覧
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㏻ಙ␗ᖖࢫࢸ࣮ࢩࣙࣥ␒ྕ
MEMO
– 66 –
8 章
サンプルプログラム
サンプルプログラム− 68
– 67 –
サンプルプログラム
Microsoft Visual Basic 6.0(SP6)にて動作する、データ読出し/書き込みサンプルプログラムをホームページにて配布い
たします。
なお、ここで示すプログラムは、お客様のプログラム作成の際の参考として頂くためであり、全ての動作を保証するものではあ
りません。
サンプルプログラム本体は。弊社ホームページよりダウンロードしてください。
ホームページアドレス:http://www.fujielectric.com/products/instruments/
PUM_Sample_program.lzh
プログラム実行前に、下記要領で通信条件で通信条件についてご確認ください。
• パリティ、通信速度:本プログラム内で設定します。本器との条件を合わせてください。
一部の RS-232C ⇔ RS-485 変換器をご使用の場合の注意
送信データそのものが、スレーブからの応答データの前に付加されて受信されるものがあります。その場合、データ受信処理に
おいて、まず送信バイト数分のデータを廃棄した後、応答データとして処理してください。
対応 OS
Windows 2000 Professional
Windows XP/7 Professional Edition
注 意
•
•
Windows は、Microsoft corpration の登録商標です。
Visual Basic は、Microsoft corpration の登録商標です。
サンプルプログラムの使用に起因する損害、第三者所有の権利に対する侵害に関し、富士電機株式会社は責任を負いません。
本内容に合意の上でご使用ください。
– 68 –
9 章
協調運転
概要− 70
●
接続− 71
●
設定 および関連パラメータ− 72
●
協調運転動作− 73
●
協調運転対象パラメータ一覧表− 74
– 69 –
概要
1台の温調計を操作することで複数台の温調計をまとめて操作することを可能にします。1台の温調計がマスタとなり、それ以
外の複数台の温調計がスレーブとなる構成になります。マスタの温調計の設定を変更すると、全スレーブにメッセージを送信
し、全スレーブの設定を変更します。例えば、マスタ実機をスタンバイ状態に変更すると、スレーブ実機も全てスタンバイ状態
になります。
SV 値については、実機毎にオフセット,ゲインを加えることが可能です。また、全設定値をコピーすることも出来ます。
マスタの SV
ࢫ࣮ࣞࣈࡢ㹑㹔ࡀኚ᭦
㹎㹖㹄
㺛㺡㺎㺚㺌㺻ࠉ
࣐ࢫࢱᐇᶵ
㹎㹖㹄
㺛㺡㺎㺚㺌㺻ࠉ
㺛㺸㺎㺪㺼ᐇᶵ
᭱኱ྎ
– 70 –
㹎㹖㹄
㺛㺡㺎㺚㺌㺻ࠉ
㺛㺸㺎㺪㺼ᐇᶵ
接続
温調計を以下のように接続します。
⤊➃᢬ᢠ
Ȑ:
⤊➃᢬ᢠ
Ȑ:
㸩
㸫
㸩
㸫
㸩
㸫
ࢫ࣮ࣞࣈ
ࢫ࣮ࣞࣈ
࣐ࢫࢱ
3;)ࢩ࣮ࣜࢬ
3;)ࢩ࣮ࣜࢬ
3;)ࢩ࣮ࣜࢬ
– 71 –
設定 および関連パラメータ
協調運転を行うためには、以下のパラメータの設定が必要です。
•
マスタ実機の設定
パラメータ
チャンネル
CH9 CoM
•
画面
No.
パラメータ
表示記号
パラメータ名称
760
CTYP
通信タイプ選択
761
StNo
ステーション No.
768
MXSt
最大通信ステーショ
ン№
803
kykd
協調対象設定
設定範囲
0 : MODBUS RTU
1 : 協調運転
2 : プログラムレス通信
0 ∼ 255
(0: 通信無応答)
出荷値
0
備考
“1 : 協調運転”を設定します。
1
マスタには “1”を設定します。
0 ∼ 31
0
スレーブ実機の最大のステーション№を
設定します。
0:SV 及び RUN/
スタンバイのみ
1:全パラメータ対象
0
協調運転パラメータの詳細については
“協調運転対象パラメータ一覧表”を参照
してください。
スレーブ実機の設定
パラメータ
チャンネル
画面
No.
パラメータ
表示記号
パラメータ名称
760
CTYP
通信タイプ選択
761
StNo
ステーション No.
801
CSVG
通信 SV ゲイン
802
CSVS
通信 SV シフト
CH9 CoM
設定範囲
0 : MODBUS RTU
1 : 協調運転
2 : プログラムレス通信
0 ∼ 255
(0: 通信無応答)
1 - 9999 (0.001-9.999)
出荷値
0
備考
“1 : 協調運転”を設定します。
1
スレーブ実機に“2”以降の値を順番に
設定します。(注意)ステーション№が飛
ばないこと。
1000
協調運転で SV 値を変更した場合のゲイ
ンを設定します。
-10000 - 10000
0
(-100.00-100.00%FS)
協調運転で SV 値を変更した場合のシフ
ト値を設定します。
協調運転機能を使用してマスタ実機の全設定値を全スレーブ実機にコピーする場合、以下のパラメータを操作します。
•
マスタ実機の操作パラメータ
パラメータ
チャンネル
画面
No.
パラメータ
表示記号
804
APCY
パラメータ名称
全パラメータコピー
CH9 CoM
設定範囲
0 : コピーしない。
1 : コピーを実行する。
出荷値
0
備考
コピーするパラメータの詳細については
“協調運転対象パラメータ一覧表”を参照
してください。
協調運転の通信状態は以下の画面で確認できます。
•
マスタ実機の通信状態確認パラメータ
パラメータ
チャンネル
画面
No.
パラメータ
表示記号
445
ERSt
CH4 MoN
パラメータ名称
通信異常
ステーション番号
設定範囲
協調通信またはプログラ
ムレス通信時の通信異常
ステーション№と異常情
報を表示します。
通信異常情報として“ERSt”画面の最下位桁に以下の値が、表示されます。
表示
異常情報
02H
アドレス異常
04H
リミットエラー
07H
無応答
08H
EPPOROM ビジー
– 72 –
出荷値
-
備考
複数の実機で通信異常が発生している場
合、2秒間隔で表示ステーション№と異
常情報が切り換わります。
協調運転動作
マスタ実機の協調運転対象のパラメータを変更した時、接続されている全スレーブ実機の同じパラメータも変更されます。
協調運転の対象となるパラメータは、
“画面№ 803 kykd 協調対象設定”で選択します。協調運転対象パラメータの詳細は、
“協調運転対象パラメータ一覧表”を参照してください。
• SV 値を協調運転する場合は、各スレーブ毎にマスタ実機から送られてきた SV 値に下記のオフセットとゲインの補正を行
うことが出来ます。
計算式 : スレーブ実機の SV 値 = マスタ実機の SV 値 × 通信 SV ゲイン + 通信 SV シフト
• 協調運転通信では、マスタ実機の設定値を全スレーブ実機にコピーすることが出来ます。
“画面№ 804 APCY 全パラメータ
コピー”画面の設定に“1”を設定するとコピーを開始します。
(1台あたり最大30秒時間がかかります。)
• 協調運転通信中は、LCD 画面の“A”のランプが点滅します。また、キーが効かなくなります。
•
•
PXF9
PXF5
“A”のランプが点滅
– 73 –
協調運転対象パラメータ一覧表
協調運転及び設定コピーは以下のパラメータが対象になります。
パラメータ
画面
No.
運転画面
運転パラメータ
Ch1 PID
制御パラメータ
表示
パラメータ名称
○:協調通信有り
○:設定コピー
kykd : 協調対象設定
0
1
設定コピー
対象設定
-
SV
PV/SV 表示
○
○
○
-
PV/MV
PV/MV 表示
-
-
-
-
PV/KWh
PV/ 電力表示
-
-
-
1
MAN
マニュアルモード切替
-
○
○
2
STby
RUN/ スタンバイ切替
○
○
○
3
REM
リモートモード切替
-
○
○
4
PrG
ランプソーク制御コマンド
-
○
○
5
AT
オートチューニング実行コマンド
-
○
○
6
LACh
警報出力ラッチ解除コマンド
-
○
○
7
Svn
SV 選択時の選択 SV 番号
-
○
○
8
PLn1
現在の PID 選択 No.
-
○
○
9
AL1
-
○
○
10
A1-L
11
A1-H
ALM1 設定値
-
○
○
-
○
○
-
○
○
-
○
○
12
AL2
13
A2-L
14
A2-H
-
○
○
15
AL3
-
○
○
16
A3-L
17
A3-H
ALM2 設定値
ALM3 設定値
-
○
○
-
○
○
-
○
○
-
○
○
18
AL4
19
A4-L
20
A4-H
-
○
○
21
AL5
-
○
○
22
A5-L
23
A5-H
ALM4 設定値
ALM5 設定値
-
○
○
-
○
○
27
WCMd
電力量計算コマンド
-
○
○
28
LoC
キーロック
-
○
○
50
P
比例帯 (%)
-
○
○
51
i
積分時間
-
○
○
52
d
微分時間
-
○
○
53
hyS
on/off 制御ヒステリシス
-
○
○
54
CoL
冷却側比例係数
-
○
○
55
db
デッドバンド (%)
-
○
○
56
bAL
出力収束値(%)
-
○
○
57
Ar
アンチリセットワインドアップ
-
○
○
58
rEv
正/逆 設定
-
○
○
59
SvL
SV リミット(下限)
-
○
○
60
Svh
SV リミット(上限)
-
○
○
61
TC1
OUT1 比例周期
-
○
○
62
TC2
OUT2 比例周期
-
○
○
63
PLC1
OUT1 下限リミット
-
○
○
64
PhC1
OUT1 上限リミット
-
○
○
65
PLC2
OUT2 下限リミット
-
○
○
– 74 –
パラメータ
画面
No.
Ch1 PID
制御パラメータ
Ch2 PLT
PID パレット
パラメータ
Ch3 PRG
ランプソーク
パラメータ
表示
パラメータ名称
○:協調通信有り
○:設定コピー
kykd : 協調対象設定
設定コピー
対象設定
0
1
66
PhC2
OUT2 上限リミット
-
○
○
67
PCUT
出力リミッタ種類指定
-
○
○
73
ALPA
アルファ
-
○
○
74
bEtA
ベータ
-
○
○
100
SV1
SV 設定値1
-
○
○
101
P1
比例帯1
-
○
○
102
i1
積分時間1
-
○
○
103
d1
微分時間1
-
○
○
104
HyS1
on/off 制御ヒステリシス 1
-
○
○
105
CoL1
冷却側比例帯1
-
○
○
106
db1
デッドバンド 1(%)
-
○
○
107
bAL1
出力収束値 1(%)
-
○
○
108
AR1
アンチリセットワインドアップ 1
-
○
○
109
REV1
正/逆 設定1
-
○
○
-
○
○
SV 設定値 7
-
○
○
∼
∼
160
SV7
161
P7
比例帯 7
-
○
○
162
i7
積分時間 7
-
○
○
163
d7
微分時間 7
-
○
○
164
HyS7
on/off 制御ヒステリシス 7
-
○
○
165
CoL7
冷却側比例帯 7
-
○
○
166
db7
デッドバンド 7(%)
-
○
○
167
bAL7
出力収束値 7(%)
-
○
○
168
AR7
アンチリセットワインドアップ 7
-
○
○
169
REV7
正/逆 設定 7
-
○
○
170
REF1
PID 切り換え点1
-
○
○
171
REF2
PID 切り換え点2
-
○
○
172
REF3
PID 切り換え点3
-
○
○
173
REF4
PID 切り換え点4
-
○
○
174
REF5
PID 切り換え点5
-
○
○
175
REF6
PID 切り換え点6
-
○
○
176
REF7
PID 切り換え点7
-
○
○
177
SVMX
選択 SV 番号 Max 指定
-
○
○
178
PL1M
PID 選択 No. の Max 指定
-
○
○
200
PtN
ランプソーク実行パターン ( ステップ No.)
-
○
○
201
tiMU
ランプソーク単位時間
-
○
○
202
SV-1
ランプソーク 1seg/SV 選択 1
-
○
○
203
tM1R
ランプソーク 1seg・ランプ時間
-
○
○
204
tM1S
ランプソーク 1seg・ソーク時間
∼
∼
391
SV64
392
t64R
-
○
○
-
○
○
ランプソーク 64seg/SV 選択 64
-
○
○
ランプソーク 64seg・ランプ時間
-
○
○
393
t64S
ランプソーク 64seg・ソーク時間
-
○
○
394
Mod
ランプソークモード
-
○
○
– 75 –
パラメータ
画面
No.
Ch3 PRG
ランプソーク
パラメータ
Ch4 MoN
モニタパラメータ
Ch5 ALM
警報パラメータ
表示
パラメータ名称
○:協調通信有り
○:設定コピー
kykd : 協調対象設定
0
1
設定コピー
対象設定
395
GSoK
Guaranty soak ON/OFF
-
○
○
396
GS-L
Guaranty soak band (Lower)
-
○
○
397
GS-H
Guaranty soak band (Upper)
-
○
○
398
PVSt
PV スタート
-
○
○
399
CoNt
ランプソークスタートモード
-
○
○
400
PtNM
パターン選択 Max 設定
-
○
○
401
PMiN
パターン選択 Min 設定
-
○
○
420
StAt
ランプソーク走行状態
-
-
-
421
MV1
MV1(%)
-
-
-
422
MV2
MV2(%)
-
-
-
423
PFb
PFB 入力値の表示 (%)
-
-
-
424
RSV
RSV1 端子への入力値表示
-
-
-
425
Ct1
ヒータ電流値 1(A)
-
-
-
427
LC1
SSR 漏れ電流値1 (A)
-
-
-
429
tM1
タイマ 1 残時間
-
-
-
430
tM2
タイマ 2 残時間
-
-
-
431
tM3
タイマ 3 残時間
-
-
-
432
tM4
タイマ 4 残時間
-
-
-
433
tM5
タイマ 5 残時間
-
-
-
435
CoMM
通信状況表示
-
-
-
436
CUR1
電流 1
-
-
-
438
PoW
電力
-
-
-
439
KWH
電力量
-
-
-
440
RCN1
動作回数
-
-
-
441
RCN2
動作回数
-
-
-
442
RUNt
稼働時間
-
-
-
443
FALt
エラー要因表示
-
-
-
444
di
DI 入力状態
-
-
-
445
ERSt
通信異常ステーション番号
-
-
-
446
PLNo
選択中の PID_NO
-
-
-
447
PtNo
選択中パターン№
-
-
-
470
A1tP
ALM1 警報タイプ
-
○
○
471
A1Hy
ALM1 ヒステリシス
-
○
○
472
dLy1
ALM1 ディレイ時間
-
○
○
473
dL1U
ALM1 ディレイ時間単位
-
○
○
474
AoP1
ALM1 オプション機能設定
-
○
○
475
A2tP
ALM2 警報タイプ
-
○
○
476
A2Hy
ALM2 ヒステリシス
-
○
○
477
dLy2
ALM2 ディレイ時間
-
○
○
478
dL2U
ALM2 ディレイ時間単位
-
○
○
479
AoP2
ALM2 オプション機能設定
-
○
○
480
A3tP
ALM3 警報タイプ
-
○
○
481
A3Hy
ALM3 ヒステリシス
-
○
○
482
dLy3
ALM3 ディレイ時間
-
○
○
483
dL3U
ALM3 ディレイ時間単位
-
○
○
484
AoP3
ALM3 オプション機能設定
-
○
○
– 76 –
パラメータ
画面
No.
Ch5 ALM
警報パラメータ
Ch6 Set
セットアップ
パラメータ
表示
パラメータ名称
○:協調通信有り
○:設定コピー
kykd : 協調対象設定
0
1
設定コピー
対象設定
485
A4tP
ALM4 警報タイプ
-
○
○
486
A4Hy
ALM4 ヒステリシス
-
○
○
487
dLy4
ALM4 ディレイ時間
-
○
○
488
dL4U
ALM4 ディレイ時間単位
-
○
○
489
AoP4
ALM4 オプション機能設定
-
○
○
490
A5tP
ALM5 警報タイプ
-
○
○
491
A5Hy
ALM5 ヒステリシス
-
○
○
492
dLy5
ALM5 ディレイ時間
-
○
○
493
dL5U
ALM5 ディレイ時間単位
-
○
○
494
AoP5
ALM5 オプション機能設定
-
○
○
500
Hb1
CT1 用 HB 警報 設定値
-
○
○
501
Hb1H
CT1 用 HB 警報 ヒステリシス
-
○
○
502
HS1
CT1 用 負荷短絡警報 設定値
-
○
○
503
HS1H
CT1 用 負荷短絡警報 ヒステリシス
-
○
○
508
LbtM
ループ断線検出時間
-
○
○
509
LbAb
ループ断線検出幅(℃)
-
○
○
511
WHAL
電力量警報設定値
-
○
○
530
PVt
PV 入力種類
-
○
○
531
PVb
PV 入力下限
-
○
○
532
PVF
PV 入力上限
-
○
○
533
PVd
小数点位置
-
○
○
535
Cut
ルータカット点
-
○
○
536
PVoF
PV 入力シフト
-
○
○
537
SVoF
SV 設定値シフト
-
○
○
538
tF
PV 入力フィルタ
-
○
○
539
AdJ0
PV 表示調整 ZERO 側
-
○
○
540
AdJS
PV 表示調整 SPAN 側
-
○
○
541
RCJ
冷接点補償
-
○
○
543
REM0
リモート SV Zero 側調整
-
○
○
544
REMS
リモート SV Span 側調整
-
○
○
545
REMR
リモート SV 入力レンジ
-
○
○
546
RtF
リモート SV 入力フィルタ
-
○
○
547
C1R
OUT1 レンジ
-
○
○
548
C2R
OUT2 レンジ
-
○
○
549
FLo1
FALT 時の出力 1 設定値
-
○
○
550
FLo2
FALT 時の出力 2 設定値
-
○
○
551
SFo1
SoftStart 出力 1 設定値
-
○
○
553
SFtM
SoftStart 設定時間
-
○
○
554
Sbo1
スタンバイ時、out1 出力設定値
-
○
○
555
Sbo2
スタンバイ時、out2 出力設定値
-
○
○
556
SbMd
スタンバイモード設定
-
○
○
557
Aot
AO 出力種類
-
○
○
558
AoL
AO 下限側スケーリング
-
○
○
559
AoH
AO 上限側スケーリング
-
○
○
561
VoLt
固定電圧値
-
○
○
562
CUR
簡易計測用電流値
-
○
○
– 77 –
パラメータ
画面
No.
Ch6 Set
セットアップ
パラメータ
Ch7 SYS
システム
パラメータ
表示
パラメータ名称
○:協調通信有り
○:設定コピー
kykd : 協調対象設定
0
1
設定コピー
対象設定
563
iMiN
電力演算前電流足切値
-
○
○
564
WdP
電力小数点位置
-
○
○
565
PHy
簡易演算用力率
-
○
○
566
RyCN
リレー接点寿命上限
-
○
○
567
oPtM
稼働時間上限
-
○
○
590
UKy1
USER FUNCTION キーの割付指定
-
○
○
591
UKy2
USER FUNCTION キーの割付指定
-
○
○
592
UKy3
USER FUNCTION キーの割付指定
-
○
○
593
di1
DI-1 機能選択
-
○
○
594
di2
DI-2 機能選択
-
○
○
595
di3
DI-3 機能選択
-
○
○
596
di4
DI-4 機能選択
-
○
○
597
di5
DI-5 機能選択
-
○
○
599
oU1t
DO1 出力種類設定
-
○
○
600
oU2t
DO2 出力種類設定
-
○
○
601
do1t
DO1 出力種類設定
-
○
○
602
do2t
DO2 出力種類設定
-
○
○
603
do3t
DO3 出力種類設定
-
○
○
604
do4t
DO4 出力種類設定
-
○
○
605
do5t
DO5 出力種類設定
-
○
○
607
LoU1
LED ランプ割付 (OUT1)
-
○
○
608
LoU2
LED ランプ割付 (OUT2)
-
○
○
609
LEV1
LED ランプ割付 (Ev1)
-
○
○
610
LEV2
LED ランプ割付 (Ev2)
-
○
○
611
LEV3
LED ランプ割付 (Ev3)
-
○
○
612
LEV4
LED ランプ割付 (Ev4)
-
○
○
613
LEV5
LED ランプ割付 (Ev5)
-
○
○
614
LEV6
LED ランプ割付 (Ev6)
-
○
○
615
LStb
LED ランプ割付 (STBY)
-
○
○
616
LMAN
LED ランプ割付 (MANU)
-
○
○
617
RMP
ランプ SV 有効 / 無効
-
○
○
618
RMPL
ランプ SV- 下傾斜
-
○
○
619
RMPH
ランプ SV- 上傾斜
-
○
○
620
RMPU
ランプ SV 傾斜時間単位
-
○
○
621
SVt
ランプ SV SV 表示モード選択
-
○
○
622
CtRL
制御方式
-
○
○
623
PRCS
制御対象
-
○
○
624
oNoF
ONOFF ヒス設定
-
○
○
625
SLFb
セルフ時、PV 安定幅
-
○
○
626
StMd
立上げ時のモード
-
○
○
627
dt
制御演算周期
-
○
○
628
PLtS
PID パレット切換方法
-
○
○
– 78 –
パラメータ
画面
No.
Ch8 MAth
演算機能
パラメータ
Ch9 CoM
通信パラメータ
表示
パラメータ名称
○:協調通信有り
○:設定コピー
kykd : 協調対象設定
設定コピー
対象設定
0
1
650
MAtH
簡易演算 ON / OFF 設定
-
○
○
651
W1MA
ウェハ1演算設定
-
○
○
652
W1i1
ウェハ1入力1
-
○
○
653
W1i2
ウェハ1入力 2
-
○
○
654
W1i3
ウェハ1入力 3
-
○
○
655
W1o1
簡易演算結果ウェハ 1 出力 1
-
-
-
656
W1o2
簡易演算結果ウェハ 1 出力 2
-
-
-
657
W1o3
簡易演算結果ウェハ 1 出力 3
-
-
-
658
W1o4
簡易演算結果ウェハ 1 出力 4
-
-
-
∼
∼
-
-
-
723
WAMA
ウェハ 10 演算設定
-
○
○
724
WAi1
ウェハ 10 入力1
-
○
○
725
WAi2
ウェハ 10 入力 2
-
○
○
726
WAi3
ウェハ 10 入力 3
-
○
○
727
WA01
簡易演算結果ウェハ 10 出力 1
-
-
-
728
WA02
簡易演算結果ウェハ 10 出力 2
-
-
-
729
WA03
簡易演算結果ウェハ 10 出力 3
-
-
-
730
WA04
簡易演算結果ウェハ 10 出力 4
-
-
-
731
CoN1
定数1
-
○
○
∼
∼
-
○
○
740
CoNA
定数10
-
○
○
760
CtyP
通信タイプ選択
-
○
○
761
StNo
ST No. 設定
-
-
-
762
SPEd
RS-485 通信速度
-
○
○
763
PRty
RS-485 通信パリティ
-
○
○
764
iNtV
RS-485 応答開始インターバル時間
-
○
○
765
RVWt
RS-485 受信待ち時間
-
○
○
766
RVCt
RS-485 送信リトライ回数
-
○
○
767
SCC
通信による書き込み許可 / 禁止
-
○
○
768
MXSt
最大通信 St 番号
-
○
○
769
UA01
MODBUS ユーザアドレス設定 1
-
○
○
∼
∼
-
○
○
800
UA32
MODBUS ユーザアドレス設定 32
-
○
○
801
CSVG
通信 SV ゲイン
-
○
○
802
CSVS
通信 SV シフト
-
○
○
803
KYKd
協調対象設定
-
-
-
804
APCY
全パラメータコピー
-
-
-
805
PLST
プログラムレス送信先の St 番号
-
○
○
806
PAdK
PLC レジスタ番号の割付方法
-
○
○
807
MSWT
ステーション間の通信間隔時間
-
○
○
808
PLWt
ステーションと PLC 間の通信間隔時間
-
○
○
809
PLAD
プログラムレス通信の開始レジスタ番号
-
○
○
– 79 –
パラメータ
画面
No.
Ch9 CoM
通信パラメータ
Ch10 PFb
PFB パラメータ
Ch11 DSP
DSP パラメータ
Ch12 CFG
コンフィグ
パラメータ
Ch13 PASS
パスワード
パラメータ
表示
パラメータ名称
○:設定コピー
kykd : 協調対象設定
設定コピー
対象設定
0
1
810
SA01
∼
∼
825
SA16
設定エリア対応の MODBUS アドレス 16
-
○
○
826
MA01
モニタエリア対応の MODBUS アドレス1
-
○
○
∼
∼
841
MA16
870
871
設定エリア対応の MODBUS アドレス1
○:協調通信有り
-
○
○
-
○
○
-
○
○
モニタエリア対応の MODBUS アドレス 16
-
○
○
PGAP
PFB 不感帯
-
○
○
tRVL
バルブストローク時間
-
○
○
873
CAL
PFB 入力調整コマンド
-
-
-
-
dP01
各パラメータの表示マスク
-
○
○
-
dP02
-
○
○
∼
∼
-
○
○
-
dP31
-
○
○
940
toUt
設定表示から PV/SV 表示に自動的に戻る
までの時間
-
○
○
942
SoFK
SoftStart 選択時、フリッカの有無
-
○
○
943
ALMF
ALM 発生時、PV/SV フリッカ
-
○
○
944
LoFF
自動消灯時間
-
○
○
945
dSPt
PV,SV 表示切替
-
○
○
946
FLtF
入力異常時の PV 点滅機能
-
○
○
947
bLit
輝度調整
-
○
○
948
bCoN
バーンアウト時制御選択
-
○
○
949
dMod
表示モード切替
-
○
○
950
PL01
PILC 表示
-
-
-
∼
∼
-
-
-
962
PL13
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
963
RSt
965
VER1
966
VER2
967
VER3
本体リセット
ソフトバージョン表示
(固定データ)
968
VER4
-
-
-
990
PAS1
パスワード1設定
-
○
○
991
PAS2
パスワード2設定
-
○
○
992
PAS3
パスワード3設定
-
○
○
– 80 –
10 章
プログラムレス通信
概要− 82
●
接続− 83
●
プログラムレス通信動作の説明− 84
●
設定 および関連パラメータ− 88
●
PLC のプログラムレス通信設定手順− 90
– 81 –
概要
プログラマブルコントローラ(PLC)でラダープログラムを作成することなく、PLC 側から温調計のデータの読み出し/
書込みを行うことを可能にします。1台の PLC がスレーブになり、複数台の温調計がマスタとなる構成になります。各温調
計が順番に PLC とマスタスレーブ通信を行います。通信プロトコルは、MODBUS RTU になります。
システム構成
ࣉࣟࢢ࣐ࣛࣈࣝ
ࢥࣥࢺ࣮ࣟࣛ
5602'8%6578ࣉࣟࢺࢥࣝ
3;)ࢩ࣮ࣜࢬ
PXF は最大31台接続可能
– 82 –
接続
PLC と温調計の接続は、RS −485接続(P 11)を行ってください。
以下の PLC の通信インターフェースユニットが使用できます。
三菱電機製 MELSEC-Q シリーズ
■ MODBUS インタフェースユニット
名称:Q 対応 MODBUS インタフェースユニット
形名: QJ 71 MB 91
シーメンス製 S 7−300 CPU シリーズ
■ RS −485インターフェースユニット+ MODBUS スレーブドングル
(MODBUS 通信を行うには、RS −485インターフェースユニットと MODBUS スレーブドングルの2つが必要
になります。
)
名称:RS −485インタフェースユニット
形名:CP 341
名称:MODBUS スレーブドングル
形名:6ES7870-1AB01-0YA0
– 83 –
プログラムレス通信動作の説明
温調計 PXF は、PLC −温調計間通信のマスタとして動作し、プログラムレス通信設定に従って PLC の MODBUS 通
信アドレスの読み出し/書込みを行います。
(温調計が自動的に PLC の MODBUS 通信アドレスのデータを更新する為、PLC 側に通信用のラダープログラムを用意
する必要が有りません。)
PLC −温調計間の通信プロトコルは、MODBUS RTU になります。
最初にステーション№1の温調計がマスタとなり、PLC と通信を行います。通信が完了すると次のステーション№の温調計
がマスタとなり、PLC と通信を行います。この通信を繰り返し、最後のステーション№の温調計の通信が完了すると、ステー
ション№1の温調計から再度通信を開始します。
プログラムレス通信では、各温調計は PLC の MODBUS 通信領域に割り付けられた設定エリアのアドレスから設定値を読
み出します。次に温調計のモニタ値を PLC のモニタエリアのアドレスに書込みます。
(設定エリアとモニタエリアは20ワー
ド固定になります。)
(例)PLC のプログラムレス通信用 MODBUS アドレスを 41001 から割付けた場合
PLC MODBUS 通信アドレス
40001
:
41001
41020
41021
41040
41041
41060
41061
41080
:
:
:
42201
42220
42221
温調計ステーション№1
設定エリア
温調計ステーション№1
モニタエリア
温調計ステーション№2
設定エリア
温調計ステーション№2
モニタエリア
:
:
:
温調計ステーション№31
設定エリア
温調計ステーション№31
モニタエリア
設定値の読み出し
ステーション№1
モニタ値の書込み
設定値の読み出し
ステーション№ 2
モニタ値の書込み
:
:
:
設定値の読み出し
モニタ値の書込み
42240
– 84 –
ステーション№ 31
PLC の MODBUS 通信アドレスの使用内容
プログラムレス通信を行う場合、PLC の MODBUS 通信アドレス上に温調計とのやり取りを行う為、以下の設定エリアと
モニタエリアが必要になります。
4XXXX
+0
+1
設定エリア
(20ワード)
システム領域
読出し要求フラグ(1ワード)
パラメータ設定要求フラグ(1ワード)
+2
コマンド設定要求フラグ(1ワード)
+3
コマンド(1ワード)
+4
データ領域
設定パラメータ (16ワード)
システム領域
読出し応答フラグ(1ワード)
:
+19
+20
+21
モニタエリア
(20ワード)
パラメータ設定応答フラグ(1ワード)
+22
コマンド設定要求フラグ(1ワード)
+23
読出と設定の異常情報(1ワード)
+24
データ領域
モニタパラメータ (16ワード)
:
+39
設定エリアの説明
設定エリアを使用し、PLC から温調計の設定値を変更したり、温調計をコントロールすることが出来ます。
•
設定エリアのデータ領域の説明
設定エリアのデータ領域を使用して16パラメータまで PLC から温調計の設定値を変更することが出来ます。
•
設定エリアのシステム領域の説明
システム領域に要求フラグを設定することで、PLC から温調計に対してデータの読み出しや、設定値変更を要求出来ます。
項目
読出し要求フラグ
値
コマンド
動作
0000h
動作停止
モニタエリアのデータ領域を更新しません。
0001h
1 回読出し
温調計からデータを読み出し、モニタエリアのデータ領域を
1回更新します。
0002h
連続読出し
温調計からデータを読み出し、モニタエリアのデータ領域を
通信毎に更新します。
0003h
設定値読出
設定エリアのデータ領域に登録されているパラメータの現在
値を温調計から読み出し、モニタエリアのデータ領域に反映
します。
0000h
動作停止
温調計へのデータ書込み要求を停止します。
0001h
1 回設定
設定エリアのデータ領域に設定された値を温調計へ書き込む
処理を1回実行します。
0002h
連続設定
設定エリアのデータ領域に設定された値を温調計へ通信毎に
書き込みます。
コマンド設定
要求フラグ
0000h
動作停止
設定エリアのコマンドの実行を停止します。
0001h
1 回動作
設定エリアのコマンドを1回実行します。
コマンド
コマンド定義参照
コマンド定義参照
コマンド定義内容を実行します。
パラメータ設定
要求フラグ
– 85 –
•
設定エリアのシステム領域のコマンドの説明
コマンドに以下の動作指令コードを設定し、温調計をコントロールできます。
動作指令
オート / マニュアル切替
RUN/ スタンバイ
ローカル / リモート SV 切替
ランプソーク制御
AT 実行 / 中止
警報ラッチ解除
SV №切替
PID №切替
電力計算制御
設定値の書込モード
RAM データ保存
動作指令コード
切り替え
100
オートモード
101
マニュアルモード
200
RUN
201
スタンバイ
300
ローカル SV モード
301
リモート SV モード
400
停止
401
実行
402
ホールド
500
AT 停止
501
通常タイプの AT 実行
502
低 PV タイプの AT 実行
600
全警報ラッチ解除
601
警報1ラッチ解除
602
警報2ラッチ解除
603
警報3ラッチ解除
604
警報4ラッチ解除
605
警報5ラッチ解除
700
ローカル SV に切替
701
SV 1に切替
702
SV 2に切替
703
SV 3に切替
704
SV 4に切替
705
SV 5に切替
706
SV 6に切替
707
SV 7に切替
800
ローカル PID に切替
801
PID 1に切替(PID 組№1)
802
PID 2に切替(PID 組№2)
803
PID 3に切替(PID 組№3)
804
PID 4に切替(PID 組№4)
805
PID 5に切替(PID 組№5)
806
PID 6に切替(PID 組№6)
807
PID 7に切替(PID 組№7)
900
停止
901
実行
902
ホールド
1000
不揮発性メモリ書込みモード
1001
RAM 書込モード(電源 OFF で書込みデータ初期化)
1100
RAM データの不揮発性メモリへの保存実行
– 86 –
モニタエリアの説明き込みデータ範囲について
設定エリアのシステム領域で要求した、
PLC から温調計への要求に対する応答結果や、温調計のステータスを確認ができます。
•
モニタエリアのデータ領域の説明
モニタエリアのデータ領域を使用して16パラメータまで温調計のデータの現在値が確認出来ます。
•
モニタエリアのシステム領域の説明
設定エリアのシステム領域で要求した、PLC から温調計への要求に対する応答結果や、温調計のステータスを確認できま
す。
項目
値
読出し応答フラグ
パラメータ設定
応答フラグ
コマンド設定
応答フラグ
応答内容
動作
0000h ∼ 0003h 正常応答
応答値が読出し要求フラグと同じ値、各要求に対する応答が
正常応答であることを示します。
8001h ∼ 8003h 異常応答
各要求に対する応答が、異常応答であることを示します。
(読
出しレジスタデータが異常であることを示します)
0000h ∼ 0002h 正常応答
応答値がパラメータ設定要求フラグと同じ値、各要求に対す
る応答が正常応答であることを示します。
8001h ∼ 8002h 異常応答
各要求に対する応答が、異常応答であることを示します。
(設
定のレジスタデータが異常であることを示します)
0000h ∼ 0001h 正常応答
応答値がコマンド要求フラグと同じ値、各要求に対する応答
が正常応答であることを示します。
8001h
コマンド要求に対する応答が、異常応答であることを示しま
す。(コマンド実行中、異常発生であることを示します)
異常応答
読出と設定の異常 読出の異常情報(1 バイト)
情報
ビット単位で異常情報を示します。
(詳細は下記の一覧表を参照して下さい。)
設定の異常情報(1 バイト)
ビット単位で異常情報を示します。
(詳細は下記の一覧表を参照して下さい。)
•
モニタエリアのシステム領域の読出と設定の異常情報の説明
ビット
値
エラー内容
1
0:異常なし
1:アドレス不良
使用できないレジスタ番号のアドレスが指定されています。
2
0:異常なし
1:リミットエラー
レジスタのデータが設定の範囲外です。
3
0:異常なし
1:EPPROM ビジー
設定データを EPPROM に書き込む時時、EPPROM はビジーです。
– 87 –
設定 および関連パラメータ
プログラムレス通信を行うためには、以下のパラメータの設定が必要です。
プログラムレス通信では、ステーション№1がマスタ実機となり、スレーブ実機より多くの設定が必要です。
•
マスタ実機のみ設定項目
パラメータ
チャンネル
画面
No.
パラメータ
表示記号
パラメータ名称
設定範囲
出荷値
備考
765
RVWt
RS-485 受信待ち時
1 ∼ 100
間 (設定値× 10ms)
10
766
RVCt
RS-485 送信リトラ
イ回数
0 ∼ 10
3
768
MXSt
最大通信ステーショ
ン№
0 ∼ 31
0
温調計の最大のステーション№を設定し
ます。
805
PLSt
プログラムレス送信
先の St 番号
0 ∼ 255
0
PLC のステーション№を設定します。
(注意:温調計のステーション№と重複し
ないこと。)
806
PAdk
PLC レジスタ番号の
割付方法
0:連続割り付け
1:個別割り付け
0
PLC の MODBUS アドレス領域の各
温調計のエリアの割付けが連続している
かどうか設定します。
807
MSWt
温調計ステーション
間の通信間隔時間
0 - 100(0 - 100 ms)
20
808
PLWt
温調計と PLC 間の通
信間隔時間
0 - 100(0 - 200 ms)
10
CH9 CoM
– 88 –
•
マスタ実機,スレーブ実機共通設定項目
パラメータ
チャンネル
画面
No.
パラメータ
表示記号
パラメータ名称
設定範囲
出荷値
備考
0
“2 : プログラムレス通信”を設定します。
1
マスタには “1”を設定します。
ステーション№は、1から順番に設定し
ます。(注意:番号を飛ばさないこと。
)
96:9600bps
192:19200bps
384:38400bps
115K:115Kbps
96
通信速度を設定します。
RS-485 通信パリ
ティ
NoNE : 無し
odd :奇数
EVEN :偶数
odd
パリティを設定します。
PLAd
PLC 開始レジスタ番
号
0000 - FFFFF
0
プログラムレス通信の PLC の MODBUS
通信エリアの先頭アドレスを設定します。
PAdK 設定が個別割付けの場合は、各実
機で設定します。
SA01
設定エリアのデータ
領域登録データ№1
760
CtYP
通信タイプ選択
761
StNo
ステーション No.
762
SPEd
RS-485 通信速度
763
PrTy
809
810
0 : MODBUS RTU
1 : 協調運転
2 : プログラムレス通信
0 ∼ 255
(0: 通信無応答 )
CH9 CoM
0
0 - 49999
(0: 未設定 , 40001 49999:MODBUSアドレス )
PLC から変更したい温調計の設定の
MODBUS アドレスを登録します。
:
825
SA16
0
設定エリアのデータ
0 - 49999
領域登録データ№ 16 (0: 未設定 , 40001 49999:MODBUSアドレス )
PLC から変更したい温調計の設定の
MODBUS アドレスを登録します。
826
MA01
モニタエリアのデー
タ領域登録データ№
1
0
0 - 49999 (0: 未設定 ,
30001 - 39999 &
40001 49999:MODBUSアドレス)
PLC でモニタしたい温調計の設定の
MODBUS アドレスを登録します。
:
841
MA16
モニタエリアのデー
タ領域登録データ№
16
0 - 49999 (0: 未設定 ,
0
30001 - 39999 &
40001 49999:MODBUS アドレス)
PLC でモニタしたい温調計の設定の
MODBUS アドレスを登録します。
プログラムレス通信の通信状態は以下の画面で確認できます。
•
通信状態確認パラメータ
パラメータ
チャンネル
画面
No.
パラメータ
表示記号
445
ERSt
CH4 MoN
パラメータ名称
通信異常
ステーション番号
設定範囲
協調通信またはプログラ
ムレス通信時の通信異常
ステーション№と異常情
報を表示します。
通信異常情報として“ERSt”画面の最下位桁に以下の値が、表示されます。
表示
異常情報
02H
アドレス異常
04H
リミットエラー
07H
無応答
08H
EPPOROM ビジー
– 89 –
出荷値
-
備考
複数の実機で通信異常が発生している場
合、2秒間隔で表示ステーション№と異
常情報が切り換わります。
PLC のプログラムレス通信設定手順
三菱 PLC のプログラムレス通信設定手順
三菱 PLC のプログラムレス通信
Modebus 通信で三菱 PLC のプログラムレス通信を実現します。
PLC のプログラムレス通信の時、PLC は Modebus スレーブとして、各温調計から受信します。
三菱 PLC の Modbus スレーブ通信、三菱社製の Modbus スレーブ通信モジュールは必要です。
三菱社から購入して下さい。
必要なソフトウエアとハードウエア
ハードウエア
ソフトウエア
三菱の PLC CPU
PLC 電源
Modbus スレーブ通信モジュール
PLC ローダ用ケーブル
設定用のパソコン
三菱社の PLC ローダソフト GX Works2
PLC プログラムレス通信用の Modbus レジスタの割付
各温調計のプログラムレス通信は、Modbus の 03H、10H ファクションを使って、PLC へアクセスします。
三菱 PLC は、Modbus の保持レジスタの使い方の制限がありませんので、PLC プログラムレス通信用の Modbus レジスタの
割付は 31 台 PXF 温調計の連続割付と個別割付が両方が出来ます。
三菱 PLC 設定の事前準備
以下の構成を例に、三菱 PLC 設定の事前準備と設定方法を説明します。
例:
ハードとソフトウェア
PLC
PLC 電源
Modbus 通信ユニット
PXF 温調計
PLC 設定ソフト
通信条件
通信速度
パリティ
ストップビット
PLC ステーション番号
PLC レジスタ割付方法
:Q02CPU
:Q61P
:QJ71MB91
:31 台
:GX Works2 V1.525X
:38400bps
:odd
:1 ビット
:200
:連続割付、レジスタの開始アドレス:0番地
– 90 –
事前準備:
1. プログラムレス通信用のレジスタ番号、割付方法を定義します。
2. PLC の CPU、電源、通信ユニットを使って、ハードウエア環境を構成する。
3. 設定パソコンで PLC 設定ソフト GX Works2 をインストールします。
( インストール方法は GX Works2 の製品説明を参照して下さい。)
4. PLC ローダケーブルで設定パソコンと PLC を接続します。
三菱 PLC の設定
1
プロジェクト新規作成
1. 設定用ソフト GX Work2 を起動し、メニュー「プロジェクト」の「新規作成」を選択します。
2. CPU シリーズ、機種を選択し、
「OK」ボタンを押します。
– 91 –
2
インテリジェント機能ユニット追加
1. プロジェクトウィンドウの「インテリジェント機能ユニット」を選択し、右ボタンを押し、
「新規ユニット追加」を選択し
ます。
2. 「ユニット種別」
、「ユニット形名」
、「装着スロット No」
、「先頭 XY アドレスを指定」と「タイトル」を入力し、
「OK」ボ
タンを押します。
– 92 –
3
通信条件入力
1. プロジェクトウィンドウの「インテリジェント機能ユニット」の「0000QJ71MB91」の「スイッチ設定」をクリック
します。
– 93 –
2. 「CH2」のモード設定、転送設定、通信速度設定と CH1/Ch2 局番設定を入力し、「OK」ボタンを押します。
設定の対象:CH2(RS485 通信の為)
モード設定
MODBUS デバイス割り付け
データビット
パリティビットの有無
奇数 / 偶数パリティ
ストップビット
フレームモード
RUN 書込み
通信速度
局番
:スレーブ機能 / スレーブ機能選択
:デフォルトパラメータ起動
(注:自分デバイス割り付けの場合、「ユーザ設定パラメータ起動」を選択して下さい。)
:8
:あり
:奇数(PXF と合わせる)
:1
:RTU モード
:許可
:38400bps(PXF と合わせる)
:200(1-32 以外)
– 94 –
4
Modbus デバイス割付の確認
1. プロジェクトウィンドウの「インテリジェント機能ユニット」の「0000QJ71MB91」の「Modbus デバイス割付」を
クリックします。
2. 自動 MODBUS デバイス割り付けのレジスタアドレスが下記に示されます。
– 95 –
5
PLC へ書込み
1. メニュー「オンライン」の「PC 書込み」を選択します。
2. 「全選択」を選択し、
「実行」ボタンを押します。
– 96 –
3. 「はい」ボタンを押します。
4. 書込み完了、下記の画面が表示され、
「閉じる」ボタンを押します。
5. 「はい」ボタンを押したら、リモートから PLC 運行を実行します。
– 97 –
シーメンス (Siemens)PLC のプログラムレス通信設定手順
シーメンス PLC のプログラムレス通信
Modebus 通信でシーメンス PLC のプログラムレス通信を実現します。
PLC のプログラムレス通信の時、PLC は Modebus スレーブとして、各温調計から受信します。
シーメンス PLC の Modbus スレーブ通信、PLC の RS485 の通信モジュール (CP341 等 ) と Modbus スレーブドライバは
必要です。
Modbus スレーブドライバソフトとドングルはシーメンス社から購入して下さい。
必要なソフトウエアとハードウエア
ハードウエア
ソフトウエア
シーメンス S7 シリーズの CPU と Modbus 通信ドライバ用の必要なメモリ
PLC 電源
RS485 通信モジュール (CP341 等 )
Modbus スレーブ通信用のドングル
設定用のパソコン
PLC ローダ用ケーブル
STEP 7 用の PCI カード
シーメンス社の SIMATIC STEP 7
シーメンス社の SIMATIC PtP CP Loadable Drivers Configuration Package
CP341、CP441-2 用の Modbus ドライバと通信設定ソフト )
PLC プログラムレス通信用の Modbus レジスタの割付
各温調計のプログラムレス通信は、Modbus の 03H、10H ファクションを使って、PLC へアクセスします。
シーメンス PLC の Modbus の 03H、10H ファクション保持レジスタの定義が下記に示されます。
DB のオフセット番号= DB 番号 - ベース DB の番号
( 詳細はシーメンス Modbus スレーブの説明書を参照して下さい。)
一つデータブロックは 512 レジスタを格納します。
プログラムレス通信の設定エリアとモニタエリアは合計 40 ワードなので、一つ DB で 12 台まで連続割付は可能、12 台以上
の場合、個別割付を選択して下さい。
– 98 –
シーメンス PLC 設定の事前準備
以下の構成を例に、シーメンス PLC 設定の事前準備と設定方法を説明します。
例:
ハードとソフトウェア
PLC
PLC 電源
通信モジュール
PXF 温調計
PLC 設定ソフト
Modbus スレーブドライバ
通信条件
通信速度
パリティ
ストップビット
PLC ステーション番号
データブロック定義
ベースブロック
PLC レジスタ割付方法
: CPU313C-2 DP
: PS307
: CP341
: 31 台
: SIMATIC STEP 7 V5.4
: SIMATIC PtP CP
Loadable Drivers
Configuration Package V1.0.3 for CP341,CP441-2
: 38400bps
: odd
: 1 ビット
: 255
: DB400
: 個別割付
各 PXF 温調計の PLC 設定とモニタエリアの開始アドレス
St 番号
開始アドレス
St 番号
開始アドレス
St 番号
開始アドレス
1
0
13
512
25
1024
2
40
14
552
26
1064
3
80
15
592
27
1104
4
120
16
632
28
1144
5
160
17
672
29
1184
6
200
18
712
30
1224
7
240
19
752
31
1264
8
280
20
792
9
320
21
832
10
360
22
872
11
400
23
912
12
440
24
952
事前準備:
1. プログラムレス通信用のレジスタ番号、割付方法を定義します。
2. 通信モジュール CP341 の後部にドングルを装着します。
3. PLC の CPU、電源、通信モジュールを使って、ハードウエア環境を構成する。
4. 設定パソコンで PLC 設定ソフト SIMATIC STEP 7 をインストールします。
(インストール方法は SIMATIC STEP 7 の製品説明を参照して下さい。)
5. 設定パソコンに Modbus スレーブドライバをインストールします。
(インストール方法は Modbus スレーブドライバの製品説明を参照して下さい。)
6. PLC ローダケーブルで設定パソコンと PLC を接続します。
– 99 –
シーメンス PLC の設定
1
S7 プロジェクトの作成。
1. 設定パソコンで S 7マネジャーを起動します。
2. 「ファイル」の「新規プロジェクトウィザード」をクリックします。
3. ボタン「次へ」をクリックします。
– 100 –
4. CPU タイプ:CPU313C_2 DP を選択、「次へ」ボタンをクリックします。
5. オブジェクトブロック:OB100、プログラミング言語:STL を選択、「次へ」ボタンをクリックします。
– 101 –
6. プロジェクト名を入力し、
「終了」ボタンをクリックします。
– 102 –
2
Modbus スレーブ通信モジュールの設定
1. プロジェクトツリーで「SIMATIC 300 ステーション」を選択、右の項目「ハードウェア」をダブルクリックします。
2. 検索ウィドウで「SIMATAC300」の「CP-300」の「Point-to-Point」の「CP 341」の「CP 341 RS/422/485」
を選択し、右の「コンフィグレーション」ウィドウにドラッグします。
– 103 –
3. 右の「コンフィグレーション」ウィドウの「CP 341 RS/422/485」をダブッルクリックします。
4. 「Parameter」ボタンをクリックします。
– 104 –
5. 「Protocol」コンボボックスで「MODBUS Slave」を選択します。
– 105 –
3
Modbus スレーブ通信ドライバのロード
1. 「Load Drivers」をクリックし、MODBUS Slave ドライバのロードを行います。
2. 「Load Drivers」をクリックします。
– 106 –
4
通信条件の設定
1. 「Protocol」をダブルクリックします。
2. 「Modbus-Slave」タブを選択します。
– 107 –
3. 通信条件、ステーション番号、ストップビットとパリティを入力します。
4. 「FC 03,06,16」タブを選択します。
– 108 –
5. 「Base-DB-Number」を入力します。
6. 「Limits」タブを選択します
– 109 –
7. 「Data blocks」の MIN と MAX 値を入力します。
8. 「Interface」タブを選択します。
– 110 –
9. 「Operating Mode」を設定し、
「OK」ボタンをクリック、CP 341-RS422/485 のプロパティ設定画面に戻ります。
10.「OK」ボタンをクリック、HW コンフィグレーション画面に戻ります。
– 111 –
11. HW コンフィグレーション画面を閉じて、SIMATIC Manager 画面に戻ります。
12. SIMATIC Manager 画面。
– 112 –
5
Modbus スレーブ通信オブジェクトの設定と作成。
1. SIMATIC Manager 画面の構成ツリーで、
「ブロック」をクリックし、ブロックウィンドウが表示されます。
2. ブロックウィンドウの「OB1」をダブルクリックし、
– 113 –
3. 左のブロックツリーで「Modbus」の「FB7」を選択し、右の OB1 にドラッグします。
– 114 –
4. 右の OB1 設定ウィドウの「CALL FB 7,」を削除します。
5. ファクション FB8 も同じな手順で行います。
– 115 –
6. 左のブロックツリーで「Modbus」の「FB80」を選択し、右の OB1 にドラッグします。
– 116 –
7. 「DB80」を入力、
「Enter」キーを押し、下記の画面が表示されます。
8. 「はい」を選択します。
– 117 –
9. 下記の値を入力します。
LADDR
:=256
START_TIMER
:=T120
START_TIME
:=S5T#5S
OB_MASK
:=TRUE
CP_START
:=M180.0
CP_START_FM
:=M180.1
CP_NDR
:=M180.2
CP_START_OK
:=M180.3
CP_START_ERROR :=M180.4
ERROR_NR
:=MW182
ERROR_INFO
:=MW184
//
//
//
//
//
//
//
//
//
//
//
!
!
!
!
!
!
!
!
!
!
!
I: Modul Address
I: Timer for "Timeout initialisation"
I: Time value "Timeout initialisation"
I: Mask access errors
I/O: Start of CP initialisation
I/O: Edge flag for CP_START
I/O: Info: New write job from CP
I/O: Initialis. finished without error
I/O: Initialis. finished with error
I/O: Error number
I/O: Error additional info
オブジェクトブロック OB1、値が入力された後の画面。
– 118 –
10. 上記の画面を閉じて、下記の画面に戻り、
「OB100」をダブルクリックします。
11. 下記の設定を入力し、入力データを保存、画面を閉じます。
AN
M 180.0 // Set initialisation flag CP_START
S
M 180.0
A
M 180.1 // Reset edge flag CP_START_FM
R
M 180.1
– 119 –
オブジェクトブロック OB100、値が入力された後の画面。
– 120 –
6
保持レジスタのデータブロックの作成
1. オブジェクトウィンドウでモウスの右ボタンを押し、
「新規オブジェクトの挿入」の「データブロック」を選択します。
2. 名前とタイプで「DB400」を入力、
「OK」ボタンを押します。
– 121 –
3. オブジェクトウィンドウで「DB400」をダブルクリックします。
4. 保持レジスタ配列を定義し、ウィンドウを閉じます。
– 122 –
7
構成のコンパイルとダウンロード
1. SIMATIC Manager のマイン画面でメニュー「PLC」の「オブジェクトのコンパイルとダウンロード」を選択します。
②必要な項目を設定し、
「開始」ボタンを押したら、コンパイルと PLC へダウンロードを行います。
– 123 –
MEMO
– 124 –
11 章
トラブルシューティング
トラブルシューティング− 126
– 125 –
トラブルシューティング
通信ができない場合、下記の項目をご確認ください。
□ 通信に関連する全ての機器の電源は入っていますか?
□ 結線に間違いはありませんか?(+、−は合っていますか?)
□ マスタ(上位コンピュータ)とスレーブ(本機)間で通信条件の設定は一致していますか?
□ 通信速度
:9600bps、19200bps、38400bps、115.2kbps
□ データ
:8 ビット
□ ストップビット
:1 ビット
□ パリティ
:□ 奇数(odd)
□ 偶数(even)
□ なし(none)
□ 送受信信号のタイミングは、「5 章 MODBUS 通信プロトコル」(19 ページ)を満足していますか?
□ マスタからの送信先として指定しているステーション No. 設定が「0」以外になっていますか?
「0」の場合は通信機能は働きません。
□ RS-485 通信時、本機の形式(PXF □□□■□□□□□□)の 7 桁目が M になっていますか?
□ RS-485 通信時、RS-232C ⇔ RS-485 変換器の通信条件の設定は一致していますか?
– 126 –
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