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ロッシュ・ハシャナ (民数記 29:1~6)

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ロッシュ・ハシャナ (民数記 29:1~6)
イスラエルの回復のために祈りましょう
special prayer focus
ロッシュ・ハシャナ
(民数記 29:1~6)
ロッシュ・ハシャナ(新年)は、ユダヤ人にとって一年で最も神聖な時期の幕開け
である。2日間の新年の聖日と、その 10 日後に迫る贖罪(しょくざい)の日は、世界
中どこのシナゴーグも満席となり、一年のうちで満員になるのは実質的にこの数日
だけといえよう。ロッシュ・ハシャナの成り立ちには奇妙なところがある。なぜなら、聖
書でいう新しい年とは、春の過越の祭りのころに始まるものであるからである。厳格
に言えば、ロッシュ・ハシャナは、聖書の第7月(ティシュリ)の初めに行う祭りである。
聖書では、この祭りはヨム・ハ・トゥルアー(ラッパを吹き鳴らす日)と呼ばれ、ユダヤ
暦の中では、明らかに一番厳粛な「贖罪の日」が差し迫っていることを意味するもの
だと言われている。この第7月の比較的に小さな祭りが、なぜ、非常に盛大なロッシ
ュ・ハシャナというお祝いに変化したのかは、定かでない。ラビたちは、この日を神の
天地創造の初日と決め、それゆえ新年になるのだと結論付けた。しかしながら、この
日の聖書的な意味と、実際に行われる行事との間には、まだまだ意味深長なつな
がりがあるのである。
この日の焦点は、「悔い改め」である。実は、この悔い改めというテーマの重要性
から、ユダヤ人は一カ月前から、つまりエルールという月の始まりから悔い改めの過
程に入るように勧められている。ラビたちの教えによると、『いのちの書』はこのロッシ
ュ・ハシャナの時期に開かれ、全き正しい人はその名を『いのちの書』に一年間記し
てもらうことになり、完全に邪悪な人はその名を『いのちの書』から消される、という。
しかしそれ以外の人、つまり大多数の人の運命については贖罪の日まで待つことに
なる。ロッシュ・ハシャナから贖罪の日までの日々は「畏敬(いけい)の日々」として知
られ、ラビたちは、この 10 日間ですべてのユダヤ人の運命が決まると教えている。
敬虔(けいけん)なユダヤ人コミュニティーでは、この 10 日間、真摯(しんし)な反省の
態度が顕著である。
ショウファと呼ばれる雄羊の角は、このロッシュ・ハシャナでは大いに着目される
ものである。聖書の中で、ショウファにはさまざまな用途があるが、いずれも人々の
注目を集めるために用いられている。この場合は、人々に自分の罪を思い出させ、
悔い改めるように導くのが目的である。シナゴーグではショウファは何回も何回も吹
き鳴らされ、多彩な音色が響き渡る。ショウファの音が効果をもたらすためには、ま
ず民のねじれた心(罪深さ)を象徴するように、ねじれた形でなければならない。驚く
べきことに、ショウファの音が鳴り響くと、民にはアブラハムとイサクにまつわる犠牲の
ことが思い出され、神がかつてイサクの犠牲の代わりに雄羊を与えてくださったこと
が思い起こされるわけである(Ⅰテサロニケ4:16~17‐再臨について)。実際にユダ
ヤ人はイサクのことを思い出すように教えられ、その義を彼らに帰するように神に懇
願し、罪を許していただくわけである。
この日は、厳粛な沈着さに満ちているようでありながら、実は新しい年への期待、
そしてまもなく来る神の許しがあるので、かえって心弾む雰囲気さえある。この日の
朝と夜には、2回の大きな食事がある。食事の始めに幸せな一年を願って、リンゴを
ハチミツに浸して食べる習慣がある。一日の礼拝がすべて終わると、人々は「レシャ
ナ・トヴァー」、つまり「よい年になるように」というあいさつを交わす。
祈りの課題
✡ ユダヤ人が、自分の罪を反省しているこの時期に、救い主が必要であることを悟
ることができるように。
✡ ユダヤ人にアブラハムとイサクの話が思い起こされた時、神がご自分の御子をい
けにえとして与えたことと、この話を結び付けることができるように。
✡ ショウファが吹き鳴らされる瞬間、多くのユダヤ人が、イエスという幻を見ることが
できるように。
✡ ユダヤ人が「罪の許し」という問題と十分に格闘し、自分では神の許しに値する
ことは何一つできない、という結論に至るように。
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