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行動シミュレーションによるオフィスレイアウトの感度解析

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行動シミュレーションによるオフィスレイアウトの感度解析
オフィス内のインフォーマルコミュニケーションを活性化する
レイアウト決定への行動シミュレーションの活用
研究概要と行動シミュレーション
背景
近年、オフィス内執務者には、創造性の向上が求められている。
インフォーマルコミュニケーション (infoCOM) の活性化は、創造性向上の一要因であり、さらに、infoCOM の活性化にはオフィスレイアウトが影響を与えると考えられている。
オフィスレイアウト
人の行動が変化
他者との偶発的出会いの増加
infoCOM 活性化
創造性向上
目的
infoCOM 発生回数が推測可能な行動シミュレーション(行動 SIM)を用いて、infoCOM を活性化させると言えるオフィスレイアウトを導き出すことを目的とする。
今回は、行動 SIM. の紹介と、オフィスレイアウトの感度解析についての報告をする。
行動シミュレーションの紹介
■概要
■エージェントの行動ルール
■infoCOM 発生ルール
オフィス内で1日の勤務時間中に発生するコミュニケー
1)歩行速度・経路選択
1)移動時
2)デスクワーク時
共に、
ションの発生回数・時間・発生場所を推定する
継続時間が
1 分以上の
2)スケジューリング(1日分)
会話
1 日の行動は、与えられたタスク値を乱数によってスケ
ジューリングすることで決める。
タスク値とは・・・
■基本表現
1)空間 二次元
2)人間 粒子 *通称:エージェント
■コミュニケーションの種類 (4 種類 )
■出力される結果
1 日分の各エージェントの行動履歴と会話履歴
タスク名 勤務時間中の仕事内容
発生確率 タスクを選択する確率
継続時間 タスクが発生してから終わるまでの時間
の 3 要素を示す。
フォーマル インフォーマル
会話履歴(4種類)
部署内
部署外
*大きさ:会話時間
行動履歴
部署内 部署外 共に
フォーマル
会議など予定されていた会話
インフォーマル 偶発的出会いによって生じた会話
サンプル図
オフィス内のインフォーマルコミュニケーションを活性化する
レイアウト決定への行動シミュレーションの活用
行動シミュレーションの感度解析
解析対象
■エージェント
■解析モデル 計算用オフィスモデルのコアと西側
出典:環境省 平成 22 年度環境技術実証事業
ヒートアイランド対策技術分野
執務者 56 名(在席率 100%)
勤務 in time
時間 off time
建物外皮による空調負荷低減技術
実証実験結果報告書(詳細版) タスク
デスク
ワーク
会議
コピー
休憩
電話
対応
wc
他1
他2
平成 23 年3月
08:30
発生確率(%)
31
9
22
4
8
20
5
1
http://www.fumin.jp/omagres/data_1.pdf
20:00
継続時間(min.)
60
38.51
3.42
4.57
2
3.97
63.57
22.62
ケース
■変更対象モジュール
■各ケースレイアウト
1)個人デスク 2)本棚
900×1200
( 56 台 )
3)会議室
a.600×2700 b.600×3000
c.600×3600 d.600×4200
4)コピー機
900×1200
( 4 台 × 2 箇所 )
900×1200
( 2台 )
コピー機の位置 / 雁行型通路 / 机の向き / 会議室の位置の4要素を比較
case1
case2
case3
case4
case5
case6
case7
case8
結果・考察
■各ケースのシミュレーション結果
■各要素に対して有意差があった組み合わせ
135
130
infoCOM発生回数[num./day]
130
125
125
123
115
110
110
105
107
100
121
120
120
115
129
110
117
112
106
104
112
109
110
106
103
101
98
117
99
95
91
90
case1
case2
case3
case4
case5
case6
サンプル数別infoCOM発生回数の平均と信頼区間(95%)
case7
case8
コピー
雁行
机向き
会議室
コピー
雁行
机向き
会議室
1vs2
○
―
―
―
4vs5
○
―
○
―
1vs6
○
―
○
―
4vs7
○
○
―
○
2vs3
○
○
―
―
5vs6
○
―
―
―
2vs5
○
―
○
―
6vs7
○
―
○
○
2vs7
○
―
―
○
6vs8
―
―
○
○
3vs4
○
―
―
―
7vs8
○
―
―
―
3vs6
○
―
○
―
○:有意差有 -:有意差無
■今後の課題
今回の感度解析で、コピーの配置の影響が大きいことがわかった。
変更モジュールを追加して、infoCOM 発生に大きく影響する要素を抽出する。
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