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農林水産・食品産業分野における産学連携支援

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農林水産・食品産業分野における産学連携支援
農林水産・食品産業分野に
おける産学連携支援
- 地域産学連携支援委託事業を中心として -
九州バイオリサーチネット
事務局長 本田 民雄
概 要(地域産学連携支援委託事業)
① コーディネーター
・ 駐在型コーディネーターを全国に駐在させ、必要に応じ地域の
大学、公立試、企業等を訪問しつつ、基盤的な技術の発掘、共同
研究グループの形成支援、研究計画の作成等を通じ、産学連携
研究の推進を支援する。
・ 多様な分野の専門家(知的財産、MOTを含む。)を非常勤型
コーディネーターとして委嘱し、駐在型コーディネーターでは対応
困難な専門分野等において、産学連携研究の推進を支援する。
② セミナー等の実施
産学連携研究の計画作成のための事前調査やセミナー等を実
施する。
コーディネーター活動
(産学連携による研究計画作成支援業務)
駐在型コーディネーター
基盤的な技術の発掘 等
共同研究グループの形成支援
研究計画の作成支援
・研究者や産業界等の技術開発
に関心を持つ関係者間の連携支
・研究機関の持つ技術の
援、共同研究へ参画する機関の
発掘及び農林漁業者や
紹介及び研究計画の作成支援
民間企業等の研究ニーズ
・知的財産マネジメントに対する
の収集
支援
・農林漁業者や農林水産
・産学連携に関する各種支援制
・食品分野以外で活動す
度や支援機関の紹介
る民間企業等が必要とし
・産学連携に関する地域内での
ている技術的課題の収集
連携体制の強化
・事業化可能性調査の活用
・研究資金の取得支
援
(資金制度の紹介、提
案書の作成支援、ブラ
ッシュアップ等)
非常勤型コーディネーター
駐在型コーディネーターの指示のもと、案件に応じて、各ステージにおける活動
を実施する。
訪問・面談・問合せ(コーディネーター活動)
コーディネーター活動
訪問・面談問合せへの対応回数
資金別支援課題数
80
70
訪問
面談
問合せ
60
延
べ 50
活
40
動
回
30
数
20
10
0
H22
H23
年 度
訪問先
H24
面談相手
研究計画作成に向けたきっかけづくり
(産学連携による研究促進業務)
1.セミナー等
・ 産学官連携技術シーズセミナー
・ 競争的研究資金採択事例発表会
・ 競争的研究資金説明会
・ 他省庁関連研究資金との合同説明会
・ 支援制度説明会
・ 課題別研究会
2.技術情報の提供等
・ メールマガジン
・ ホームページ
http:// http://www5.ocn.ne.jp/~k-bio
・ 情報誌「BIO九州」
(例) 平成24年度 競争的研究資金の採択課題発表会
九州バイオリサーチネットは、(略)24年度の農林水産省関連の競争的資金に採択
された課題について、今後応募される研究者等に参考として頂くため、下記のとお
り発表会を開催しました。当日は44名の参加がありました。
記
1 開催日時 平成24年6月24日(金) 15:00~16:00
2 会 場
熊本市国際交流会館6階ホール
3 参 加 費 無料
4 発 表
○ 瞬間的高圧による低コスト高品質米粉製造システムの商業生産技術の普及
沖縄工業高等専門学校
嶽本 あゆみ 氏
○ 南西諸島の飼料自給率を高める飼料用サトウキビとエコフィードTMRの利用技術の
確立
九州沖縄農業研究センター 主任研究員 服部 育男 氏
情報誌、HP、メルマガによる情報提供
情報誌
「BIO九州」
メールマガジン
ホームページ
H25年度に新規採択された農食研究推進事業
シーズ創出ステージ
区
分
Aタイプ
シーズ創出
Bタイプ
九州が参加
5
3
九州が参加
-
-
代表機関が九州地域の研究機関
共生糸状菌に感染した害虫抵抗性イネ科牧草種子の安定生産、保存・流通技術の開発
(九州沖縄農研)
九州地域の研究機関が参加
鶏肉に含まれる高機能ジペプチドを用いた中高齢者の心身健康維持に関する研究
(九州大学)
家畜ピロプラズマ病予防・治療法の開発に向けたゲノム改変技術の開発 (長崎大学)
H25年度に新規採択された農食研究推進事業
発展融合ステージ
区
分
Aタイプ
移行審査による
産学機関結集型
研究人材交流型
計
Bタイプ
九州が参加
5
8
1
14
3
0
0
3
九州が参加
-
8
0
8
-
2
0
2
代表機関が九州地域の研究機関
サケ白子DNA・プロタミンを利用したテーラーメイド型高齢者用歯槽骨修復材の開発(福岡歯科大)
九州地域の研究機関が参加
重力屈性に影響を及ぼす生理活性物質の開発と農林業への利用(九州大学)
インターフェロンとその関連因子による妊娠補助剤と抗ウイルス療法の開発(長崎大学)
難消化性澱粉構造と高水分吸収性を有する変異体米を用いた低カロリー食品の開発(九州大学)
ニホンナシ「幸水」を無受粉で作る!ボルドー液を利用した単為結果技術の実用性評価(福岡県総農試)
H25年度に新規採択された農食研究推進事業
実用技術開発ステージ
区
分
研究成果実用型
現場ニーズ対応型
重要施策対応型
計
Aタイプ
Bタイプ
九州が参加
6
23
-
29
4
9
-
14
九州が参加
2
10
6
18
0
2
1
3
代表機関が九州地域の研究機関
周年放牧等を活用した国産良質赤味牛肉生産・評価技術の開発(九州沖縄農研)
夏茶の付加価値向上のための新たな生葉保管と製茶技術の確立(鹿児島農開)
無病球根の効率的増殖を核とした有望球根切り花の生産流通技術開発(宮崎総農試)
豚ふん中の有用資源を循環利用する事業モデルの構築(日立造船)
医食農連携による日向夏搾汁残渣を用いた骨代謝改善素材、飲料の実用化開発(宮崎大学医学部)
ツバキ油等の安定供給と新需要開拓のための品質特性強化技術の開発(長崎県農林開)
H25年度に新規採択された農食研究推進事業
実用技術開発ステージ (続き)
九州地域の研究機関が参加
生産現場で活用するための豚受精卵移植技術の開発(佐賀県畜試)
ギフアブラバチの大量増殖と生物農薬としての利用技術の開発(鹿児島県農開)
次世代型土壌病害診断・対策支援技術の開発(長崎県農林開)
太陽熱土壌消毒効果を活用した省エネ・省肥料・親環境栽培体系「陽熱プラス」の確立
(長崎県農林開)
ルーメン発酵の健全化による乳牛の繁殖性向上技術の開発(熊本県農研)
ウイルスフリー・クルマエビ家系の作出に関する技術開発およびその普及(宮崎大学農学部)
クリのくん蒸処理から脱却するクリシギゾウムシ防除技術の開発(熊本県農研)
免疫応答を利用したワクチン適用可能魚種の同定(大分県農林水産研究指導)
普及型オンサイト家畜感染症検査システムの開発(長崎大学熱帯医学研究所)
見栄え抜群の新品種「みはや」の栽培を確立して年内産カンキツを活性化(熊本県農研)
最近の採択動向
(九州関連)
基本
・ 現場ニーズをしっかりとらえていること。
・ しっかりとした複数の技術シーズを持っていること。
・ 目標を達成するために必要十分な研究体制・実績があること。
・ 普及・実用化のための体制が確保されていること。
・ ものづくりであれば、素材の入手(入口)から製造販売(出口)まで流
れがあること。
25年度の傾向
・ これまで以上に技術シーズの確かさ、エビデンスが求められている。
事例、太陽熱土壌消毒効果を活用した省エネ・省肥料・親環境栽培
体系「陽熱プラス」の確立
・ 採択されにくい課題でも今の現場ニーズに即したひねり次第。
事例:医食農連携による日向夏搾汁残渣を用いた骨代謝改善素材、
飲料の実用化開発
平成25年度農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業
不採択課題の主な指摘事項
項
目
目標が不適当
目標達成のため
の道筋がみえな
い
指
(九州) (1)
摘
事
対象:9課題
項(要約)
・達成目標が不明瞭。
・導入する設備にコスト目標がなく、どのくらいで実現できるか
不明。
・提案技術の効果を客観的に判断できるような説明が必要。
・中間時点の進捗目標が低い。高める努力が必要。
・総花的で、かつ目標を達成する道筋がみえない。
目的が不適当
・提案目的よりも、別な方向への利用が期待される。
・もっと広範囲のものに効果があるよう、追加技術の開発に挑ん
でほしい。
・農家への導入よりも、苗生産業者向けの装置開発が望まれる。
他研究と重複
・実施中の他研究と重複。
・申請中の別課題と部分的に重複。
類似研究との違
い
・過去の類似研究・開発との違いを明確にすることが必要。
平成25年度農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業
不採択課題の主な指摘事項
項
目
指
摘
事
(九州) (2)
対象:9課題
項(要約)
シーズが不適
当
・提案内容を裏付ける科学的知見に乏しい。
・再現性に乏しい。
・技術シーズに基礎と実用化が混在し、整合性が取れていない。
・シーズを組み合わせた場合のエビデンスが確認されていない。
新規性がない
・既存技術と同じ。
・既存装置の改良に過ぎない。既存成果を発展させただけ。
参画機関が不
適当
・総花的で、参画機関が多すぎ厳選が必要。
・研究機関が多数参加しているが、実証が主のため一つで十分。
中小課題間の
連携不足
・小課題間の有機的連携が取れていない。
研究の進捗管
理
・参画機関に○○分野の専門家の追加が望まれる。
・研究総括者が参加機関の進捗の遅れを防ぐ方法が求められる。
平成25年度農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業
不採択課題の主な指摘事項
項
目
業績からで
きない
元々できな
い
コストの検
討が不十分
ソフト面の
検討が不足
指
摘
事
(九州) (3)
対象:9課題
項(要約)
・過去の業績を見る限り、代表機関が開発できるか疑問。
・対象作物は、機能性面で既作物を上回るとは思われない。
・この手法で成果が得られた事例はなく、実現性は低い。
・導入する設備にコスト目標がなくどのくらいで実現できるか不明。
・普及性は高いが、ランニングコスト面からの検討が必要。
・設備改善に要するコストとそれをどう回収するかが示されていな
い。
・導入コストを明らかにする必要がある。
・コストが上昇する以上、実需の拡大は期待できない。
・研究対象がハード面に特化しているが、経営等ソフト面の取組みが
必要。
平成25年度農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業
不採択課題の主な指摘事項
項
目
指
摘
事
(九州) (4)
対象:9課題
項(要約)
・提案の成否は機器の普及次第。機器メーカーの営業力が求められる。
・特定の栽培に限定されるので、事業化や波及効果が限定される。
・研究参画機関Aがどんな機能をもつ製品を事業化するのか分からない。
普及・実
用化
・具体的な経営を反映させた技術開発として提案してほしい。
・現場では気象条件等の影響が大きいため、もっと広範囲の普及機関の
参画が必要。
・技術の寄せ集めの実証が主であるが、その割に実用化への研究機関が
少ない。
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