神戸市公衆浴場法施行条例（仮称）関係

神戸市公衆浴場法施行条例（仮称）関係
１
条例案の概要と考え方について
公衆浴場法（昭和23年法律第139号）第２条第３項の規定に基づく「公衆浴場の場所の配
置の基準」及び第３条第２項の規定に基づく「営業者が講ずべき入浴者の衛生及び風紀に
必要な措置の基準」について、兵庫県「公衆浴場法基準条例」（昭和39年４月１日条例第
64号）を基本に、本市における公衆浴場に関する衛生の現状と実態を勘案して、条例を制
定します。
（１）一般公衆浴場の新設については、既設の一般公衆浴場との距離が２２０メートル以
上離れていることとします。
（２）公衆浴場における換気、照明、保温及び清潔その他入浴者の衛生及び風紀等の基準
のうち、構造設備について、次の基準を定めます。
ア 履物類の保管設備、脱衣室及び浴室の男女別区分並びに外部からの見通し防止構造
イ 脱衣室の構造設備
出入口の構造、機械換気設備、床面積、照明設備及び携帯品保管設備
ウ 浴室の構造設備
出入口の構造、機械換気設備、床面積、天井の構造（水滴落下防止）、床面の材
質及び構造（排水性）、上り用水栓及び湯栓の設置、浴槽の構造及び規模並びに
38℃以上の湯の供給
エ 入浴者の出入り及び急病者の発生等を確認する設備（番台）等の設置
オ 飲用に適する水を供給する洗面設備の設置及び設置場所
カ 便所の設置場所及び便所の流水式手洗い設備の設置
キ 熱気を用いて入浴する設備（サウナ等）を置く場合に必要な設備
室内温度識別装置、放熱設備の火傷防止措置、適正利用法の掲示、熱気室内部の
見通し確保並びに上がり用水及び湯を供給するシャワー又は浴槽の設置
ク 屋外に設けた浴室（露天風呂）の構造設備
浴槽の構造(汚水流入の防止)、男女別区分及び脱衣室又は浴室との直接接続構造
ケ 温泉を使用する場合の構造設備
上がり用水及び湯を供給するシャワー又は浴槽の設置
（３）公衆浴場における換気、照明、保温及び清潔その他入浴者の衛生及び風紀等の基準
のうち、入浴者の衛生及び風紀に関する措置について、次の基準を定めます。
ア 脱衣室及び浴室で維持すべき空気環境（ＣＯ２濃度）、照度及び適温確保
イ 浴槽及び浴槽水の循環ろ過装置の洗浄頻度（循環ろ過装置を設置する浴槽は月１回
以上、非設置の浴槽は毎日。循環ろ過装置は週１回以上。）
ウ 浴用の水及び湯の十分な供給、上り用湯及び浴槽水の温度保持（38℃以上）
エ 原水、原湯、上り用水、上り用湯及び浴槽水の水質基準
（色度、濁度、ｐＨ、過マンガン酸カリウム消費量、大腸菌群及びレジオネラ属菌）
オ 水質基準を適用する浴用の水又は湯の検査実施（年１回以上）
カ 洗面設備に供給する水の消毒及び検査
キ 施設内外、便所の清潔保持、ねずみ、昆虫等の駆除
ク タオル、くし等の貸与の新品又は消毒済品の使用
ケ 浴槽内でのタオル使用禁止、洗い場での洗濯禁止及び泥酔者等の入浴禁止
コ 10歳以上の男女の混浴禁止と混浴禁止の例外的取扱い（水着着用施設、家族風呂等）
サ 入浴料金の掲示
２
兵庫県公衆浴場法基準条例から変更する点
兵庫県公衆浴場法基準条例の規定事項
神戸市の基準（案）
公衆浴場の講ずべき措
脱衣室及び浴室その他の入浴
男女の浴室等の境界に設ける隔壁
置の基準
設備（以下「浴室等」という。） の高さを削除し、相互に、かつ、
（第４条）
は、男女を区別し、その境界
外部からの見通しのできないよう
には、高さ1.8メートル以上の
にすることとします。
隔壁を設け、相互に、かつ、
（様々な業態、構造の浴室に対応
外部から見通しのできないよ
するため）
うにすること。
（第１項第１号）
男女各脱衣室は、９平方メー
天井の高さの規定を削除します。
トル以上の床面積と2.1メー
（同様の基準が、建築基準法等の
トル以上の天井の高さが確保
他法令で規定されているため）
されていること。
（第１項第６号）
男女各浴室は、床面積を12平
方メートル以上、天井の高さ
を最低部において床面から
2.1メートル以上とし、適当な
こう配を設ける等天井から水
滴が落下しないようにするこ
と。（第１項第10号）
循環ろ過装置を設けて１日以
レジオネラ属菌の基準の対象を浴
上浴槽水の入替えを行わない
用水全般に拡大します。
場合で、気泡発生装置、ジェ
（レジオネラ症のリスク考慮し、
ット噴射装置等空気中に浮遊
規制を強化する必要があるため。）
する微小な液体の粒子を発生
させる設備を浴槽に設けたと
きは、浴用の水及び湯は、検
出されるレジオネラ属菌が
100ミリリットルにつき10個
未満であること。
（第１項第14号の２）
タオル、くし、かみそり等を
タオル、くしについては清潔に保
貸与しないこと。
たれたもの、かみそりについては、
（第１項第19号）
新しいもののみの貸与を認めま
す。
（その他の公衆浴場では認められ
ており、一般公衆浴場にのみ制限
する必要がないため）
３
入浴料並びに知事が特に指示
掲示を義務付けるものとしては入
した事項及び入浴者の心得な
浴料金とします。
ければならない事項を、脱衣
（知事が特に指示した事項はな
室の入浴者の見やすい箇所に
く、入浴者の心得なければならな
掲示すること。
い事項の周知方法は営業者に任せ
（第１項第23号）
るため）
参考資料
兵庫県公衆浴場法施行条例（別添）