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Title 都市内大規模商業施設の駐車場容量決定法に関する
Title 都市内大規模商業施設の駐車場容量決定法に関する研究 Author(s) 高山, 純一; 武野, 雅至 Citation 都市計画論文集, 28(18): 103-108 Issue Date 1993 Type Journal Article Text version publisher URL http://hdl.handle.net/2297/11803 Right 都市計画論文集28(13) 初出。 *KURAに登録されているコンテンツの著作権は,執筆者,出版社(学協会)などが有します。 *KURAに登録されているコンテンツの利用については,著作権法に規定されている私的使用や引用などの範囲内で行ってください。 *著作権法に規定されている私的使用や引用などの範囲を超える利用を行う場合には,著作権者の許諾を得てください。ただし,著作権者 から著作権等管理事業者(学術著作権協会,日本著作出版権管理システムなど)に権利委託されているコンテンツの利用手続については ,各著作権等管理事業者に確認してください。 http://dspace.lib.kanazawa-u.ac.jp/dspace/ 18.都市内大規模商業施設の駐車場容量決定法に関する研究 AStudyontheComputingMethodofOff-StreetParkingCapacityonaLargeShoppingCenterm ○ UrbanArea 高山純一A武野雅窒 JunichiTakayamaandMasashiTakeno Itisimportantproblemsthatgenenanonandatlractionmpstoalargeshoppingcenterinurbanareahavc someadverseeffectsonthc江afficcongesuonandtrafficaccident・Thepulposeofthispaperistoproposea computingmethodfOrdetermingdesirablecapacityofoffLstreetparkingandtoclarifytherelationamongthe parkingvolume,pmkingdurationandparldngcapacity・Weanalyzethecharacteristicsofparkingcarsbehavior bytheplatenumbersulveyusingVTRcamerainKanazawaurbanarea nlercsultsaresummarizedasfbllows. (1)Thedismbutionculveofamactiontripsisapproximatedbyunifbnndis面ibution. (2)ThedistlibutioncurveofpaIkingdurationcanbcapproximatedbyerlangdistributioncombinedwith alongdurationandashortona K印moM8:largeshoppingcenter,parkingcapacity,Characteristicsofpmkingcarsbehavior 大規模商業施設,駐車場容通,駐車場利用特性 を考願して決定する方法4>、あるいはアンケート調査の 1.はじめに ●、 近年、大都市のみならず地方都市においても、大型駐 結果に基づいてロジットモデルを構築し、これによって 車場を併設した大規模商業施設が郊外の幹線道路沿いへ 得られる駐車場待ち時間サービスレペルによって駐車場 数多く進出するようになった。このような商業施設への 容鼠を決定しようとする研究s>、さらには利用状況の違 自動車利用客はかなり多く、それによって新たに生成さ いによる駐車可能台数の変化をシミュレーションによっ れる交通需要が周辺道路交通の円滑性に支障をきたした て再現した研究e>なども報告されている。しかしいずれ り、周辺住宅地内における事故や騒音の増加を招く原因 の方法も、駐車需要あるいは駐車時間の月変動や時間変 として懸念されている。 動の影響を明示的には取り扱っておらず、動的に変化す このようなことから、その立地に際しては、新たに生 る利用特性を考慮した駐車場計画の立案には不十分とい 成される交通需要によって周辺道路に悪影響が及ばない わざるを得ない。特に、駐車場サービス水準の比較検討 ように、(1)駐車場施設の容量とそこへの誘導方法を最適 や駐車待ち車両の影嬰評価には動的な検討が必要である。 に設計する、また(2)周辺道路における信号交差点の改良 そこで本研究では、大型ショッピングセンターにおい や交通制御の最適化を行う、さらには(3)周辺道路の交通 て、駐車需要としての車両の到着分布やその利用特性 規制の見直しを行うなど、様々な事前対策を綱じておか (駐車時間分布、平均乗車人数等)を把握することを目 ねばならない。なかでも、駐車需要に見合った容鼠の駐 的に駐車場利用実態調査を行い、それをもとに大規模商 車場を設置し、適切に誘導することは、道路交通の円滑 業施設の適正な駐車場規模を決定する方法について検討 性を砿保するうえで股も重要な課題といえる。 する。具体的には、駐車場利用特性が変化することによ 一般に、大規模商業施設に併設される駐車場の容盈は、 って待ち行列等がどのように変化するのかを、宮城らが 過去の経験に基づいて商業施設の商品構成や周辺駐車場 提案した路外駐車場の容越解析モデル7>を用いて予測し、 の利用状況等を考慮して決定されてきた。しかし、この 駐車場容量と利用特性との関係を明らかにする。 以下、2章においては駐車需要の推計方法に関する既存 ような経験的方法では理論的根拠に基づいていないため、 合理的な方法とはいえない。これに代わる方法として、 研究の簡単なレビューと本研究で用いた推計方法につい 駐車不能率をもとに駐車需要の砿率分布と駐車時間の分 て記述する。3章においては駐車場容量解析モデルの説明 布から統計的平衡条件を利用した手法L>や、駐車台数の と、本研究において独自に行った駐車場利用実態調査の 碗率過程に基づいた手法2>を用いて、合理的かつ効率的 分析結果を示す。そして4章では、金沢市におけるケース に駐車場の容量を決定する方法が提案されている。また ,最近では、修正ローレンツ曲線を用いる方法3コや、駐車 料金を政策変数としてモデルに取り込み、需給バランス スタディーを通して、ここで用いた駐車鰯容量の決定方 法についての有効性を検討する。そして、最後に5章で本 研究の成果と今後の課題をまとある。 *正会員金沢大学工学部土木建設工学科(KanazawaUniv.) **学生員金沢大学大学院土木建設工学専攻(KanazawaUniv.) 1993年度第28回日本都市計画学会学術研究論文集103 2.大規模商業施設を対象とした駐車需要量の1鱈計 駐車場に関するモデル分析を分類すると、①目的地選 また、(i-1)時間帯に空き駐車ロットが存在する場合で も、流入可能鼠は空き駐車ロット数と入口ゲート容通 択モデル、②駐車場需要配分モデルおよび③これらの統 い…)によって制限される。駐車可能台数が到著台数 合モデルの3種類に大別することができるa>・しかし、今 (hi)より少ない場合には待ち行列が発生し、i時間帯にお 回は主として無料駐車場を併設した郊外型大規模商業施 ける入口ゲート流人率(い(台/dt))および発生する待 設を対象としているため、本施設を目的地として選択し ち行列長(Wi)は、式(3),(4)で与えられる。ただし、川 た自動車利用客の全てが、対象駐車場の駐車需要と考え は時間帯iにおける客の到着率(二h【/」t)を示す。 Ju-PP,/Jt(3) ることができる。 買物目的地の選択方法に関する既存研究には、目的地 までの距離や時間、商業地の売場面積に基づいた客観的 W,=入i・Jt-PPi(4) 一方、i時間帯における到着台数が入口ゲート容盤よりも なものから、商業集積地や駐車場整備の認識度等の主観 大きいために待ち行列が発生する場合、入口ゲート流入 的要素をモデル内に取り込んだもの⑧コユo>、さらには目 率いI)とその待ち行列長(WI)は、式(5),(6)となる。 的地とそこまでの交通手段を同時推定するものu>まで数 Jui=Jumax Wi=(入1-」umox)・jt(6) 多くの研究がある。また最近では、駐車場容瞳や駐車料 金等の駐車場サービスレベルを説明変数としてモデルを 構築する研究例が多くなっている。しかし多くの場合、 (5) 2)客の駐車時間分布と退出分布・流出分布 このモデルにおいては、退出しようとする客の時間的 アンケート調査に基づいてモデルが構築されており、簡 分布を退出分布と定義し、実際に出口ゲートから出て行 便性や操作性の面で必ずしも適切な手法とは言えない。 く客の分布(流出分布)と区別している。 そこで本研究では、これらを考慮して、従来より集客構 今、ある時間帯に入口ゲートより流入した客が退出す 造等を分析する際に用いられてきたハフモデルa)によっ るまでの時間を駐車時間とし、時間帯編Jtの整数倍 て駐車需要を推計することにした。 (0~M,M:最大駐車時間帯)で表す時、時間帯iに流入し 駐車時間がjの台数は(N×(M+1))の行列で表すことがで 3.駐車増容量の検討方i去 きる。これより、時間帯iに退出しようとする台数はi行 一般に駐車場の容量は、駐車滞要蝋と駐車場の建設費 1列目の要素から右斜め1つ上の各要素の総和で表される (土地代を含む)、維持管理費等を総合的に判断して決 が、流入時間帯により、①(i-1)≦Mの場合、②(i-1)> 定されるが、ここでは敷地に比較的余裕がある郊外型大 Mの場合および③最終時間帯の3つの場合に分けて考えな 規模商業施設の無料駐車燭を対象としているため、費用 ければならない。なお本研究では、施設の閉店時刻を19 そのものよりも、交通アセスメントの観点から駐車場に 時と設定し、閉店後1時間以内に、場内に滞留する全車両 入りきれない駐車燭待ち車両の影響を検討することがで が退出するものとした。 きるモデルを提案する。具体的には、大規模商業施設を しかし、実際に出口ゲートから流出できる交通量は出 対象とした駐車場利用実態鯛盃の結果をもとに、宮城ら 口ゲート容過(の…x)の制約を受けるため、退出率(pi) が提案した駐車場容遡解析モデルを応用することにより、 と出口ゲート容壁(の、。x)の大小関係により流出台数が決 駐車渦の適正規模を決定する方法を示す。 定される。 (1)駐車容趾解析モデル7) 1)客の到着分布と流入分布 時間帯の輻をJt(=一定)とすると、ある時間帯iに入 口ゲートより施設内に流入する客の分布は、1つ前の時間 帯(i-1)での駐車状況の影響を受ける。すなわち、(i-l) 時間帯において満車状魍にある場合には、i時間帯に出願 3)i時間帯における駐車台数と待ち行列長 以上より、i時間帯における駐車台数(Pi)および待ち行 列長(WI)は次式(7),(8)によって与えられる。 P,壽書(」u農-仇)ut(7) w=±(入腫-Ju小Jt k-1 (8) する台数分しか流入することができず、i時間帯における 駐車可能台数PPiを式(1)のように定義すると、同時間帯 に流入できる交通魁は式(2)のようになる。 (2)大規模商業施設を対象とした駐車場利用実態渦査 調査対象とした駐車鰯は、金沢市郊外の幹線道路沿い PPi=Pmax-Pi-,+のi・jt(1) に立地するごく一般的な商品榊成の大規模商業施設に併 PPi=のi・dt(2) 設されたもので、店舗屋上に設睡された屋上駐車場(容 ここに、P…は駐車場の容魁、P,-,は(i-1)時間帯におけ 避285台)と、店舗に隣接した自走式5層立体駐車場(容 る駐車台数、のi・dtはi時間帯に出庫する台数である。 量530台)の2箇所の無料駐車場である。調査の方法とし 104 ては、駐車場を利用する自動車の入出庫の状況をビデオ(台)(台) カメラにより撮影するプレートナンバー調査法を用いた。 ここでは、車両の入庫・出庫時刻と同時に、乗車人員と 一男性1人 ….--女性1人 ---夫婦等 .一一家族 平日 00 類 時間は10時から19時であるため、調査は平日(平成4年71p 鉦扣 乗員構成もあわせて観測した。ただし、対象店舗の営業 so ヘノ..、 b●C●●いい 月10日)と日祭日(同年7月5日)のそれぞれ9時30分から ■O、P、,0-● ● 50 19時30分までの10時間実施した。 D曜日別にみた到着時間分布の比較 q汽崗戸読売丙声汽汽病、 時間帯時悶帯(時台) 曜日による到着分布の違いを比較する。日祭日の到着(時台) 台数が平日の約2倍(平日:2350台,日祭日:4504台)とな -,-‐ユタ--巳、 ̄■T〃●、へ、 ̄,-,。■面ニーD-DL・■▲-,- ̄▲__ JJ JJ日日 日日祭祭 平平日曰 くくくく 一一一一 上体上体 囲立凪立 っているが、その分布形は9時台と17時台以降を除いて、 】 臣匿圏想翻叶 ほぼ一様分布に近いことがわかる(図1)。さらに、乗員 構成別に到着分布を比較すると、平日では1人、日祭日で 図-2乗員構成別にみた到着台数の時間分布の比較 (%)(分) 溌二 は夫婦やカップルあるいは家族といった複数での来店の腱 割合が終日高く(図2)、平均乗車人数を比較すると平日佃 では1.00人、日祭日では1.91人となっている。特に、平 日に来店する車両の約45%がl人乗りの女性客であり、と 50 りわけ10時台と12時台、17時台にその割合が高くなって 96 111213141516171819 関杢時刻(時) いる。図3および図4は各駐車場の占有率の時間的変化と 時間帯(時台) 図-3駐車場占有率図-5珊日別の平均駐車時間 もに、屋上駐車場の方が立体駐車場に比べて利用者数が 多くなっている。このことから来店者は屋上駐車場の方 が利便性が高く、駐車しやすいと評価しているものと思 麺ね われる。また、日祭日においては'0時台で既に屋上駐車鵜 場がほぼ満車状態(占有率は95%以上)になっているにも 爪■ 関わらず、立体駐車場の占有率は40%弱にとどまっている 泗「烟l知1m血 到薪分布をそれぞれ示したものである。平日・日祭日と(台)(台) 状況にある。そのため、到藩台数が急増する13時台以降 日祭日-到着分布(屋上) --退出分布(凪上) -到鞍分布(立体) …・退出分布(立体) ,'二二雲,;!(s≦!《(iiiiii 話-.つ $。 ID】】】2】ヨl4】5】517】819‘I では立体駐車場の利用率は上昇しているものの、来店客 ~、--斤一〒画~'TWT。〒v ̄」-フTULV・obUノレ、不ノロ合時iU1帯(時台) 時間帯(時台) は--度は屋上駐車場への入場を試みており、その入口に 図-4駐車場別にみた到珊・退出台数の時IHI分布の比較 おいて最大12台の駐車鰯待ち車両を観測した。今後は周日祭日の11時から15時の間に複数乗車で来店した車両の 辺道路の交通混雑を招かないように、うろつき交通を減駐車時間は、ほぼ一定あるいは墹加する傾向を示してい 少させるような適切な溌導方法の検討が望まれる。る。なお、屋上駐車場と立体駐車場の間に際立った連い 2)到藺時間帯別にみた駐車時間分布は認められなかった。 図5と図6は、平均駐車時間を到着時間帯別に表したもさらに、本調査より得られた到若時間帯別の駐車時間 のである。曜日別の平均駐車時間(図5)をみると、一部分布が理鎗分布に近似できるか否力1の検討もあわせて行 の時間帯を除いて、日祭日の方が10~30分間長くなってった。近似させるべき理論分布としては、式(9),(10)に いることがわかる。示すように、駐車時間分布が短時間駐車と長時間駐車の 日祭日の9時台と平日10時2穏類のアーラン分布を合成することによって表せるもの (台) 800 台の駐車時間が長いのは、と仮定した…。 較伯 400 咄 牌 F1:r二二二コル 10コユユ21.M】S】G17lB19zD パートタイマーやアルパ イトの車両の駐車が影簿 ゼ(t)‐(浩芹!…(-KM)(9) しているものと思われる。F(t)=f2(t).γ+f,(t-tL).(1-γ)(10) また、乗員描成別にみたここに、f,(t)は長時間駐車群の分布、f2(t)は短時間駐 場合(図6)には、時間が車群の分布、γは長時間分布と短時間部の合成比、tLは 経つにつれて駐車時間がf,(t)分布の最短値(=0)を示す。 時間帯(時台)--,--句・ ̄--~麹u ̄ ̄ ̄ ̄.、 ̄~j,F---.1 ̄、w巳/」.フ・ 図-1到着・退場台数の時間分布短くなる平日に比較して、 検定に際しては、駐車時間を30分未満、30分以上~1時 1993年度第28回日本都市計画学会学術研究論文集105 間未満、…、5時間以上の11階級に分割し、x2検定(有意 求まった平均乗車人数より年間総来店自動車台数を推定 した。さらに、これに月間変動(図9)を考慰することに 水準5%)により行った結果、すべての到着時間帯で採択 することができた(図7)。しかし、観測された台数が少 よって、平日、日祭日別に駐車需要が最大となる12月と、 最小となる2月、および平均的な需要がある月の日交通量 なかったため、乗員構成別の駐車時間分布を理論分布に 近似させることはできなかった。 を推定した。なお、日交通盤を求めるにあたっては、月I 間来店台数をコントロールトータルとし、平日1.0に対し 4.金沢市を対象としたケーススタディー て日祭日の割合を2.0(タイプ1)、25(タイプ2)、 (1)駐車需要量の推計s) 3.0(タイプ3)とした場合の曜日別日交通量を算出したo 金沢市に立地を計画している大規模商業施設(売場面 Sj 積約1480M)の駐車場を対象にケーススタディーを行う。 まず、商業統計等の資料により、本対象施設と競合する と考えられる大規模商業施設を以下の条件のもとに想定 TijJL Pij= j=lTijA した。 (2)駐車需要趾と駐車場パフォーマンスの関係 1)本都市圏で当店舗から半径10km以内に立地する商業 ここでは、駐車場容過解析モデルを用いて、前節で求 施設 めた日交通戯と、利用実態調査により求まった到着分布 2)売場面積が3000m?以上の商業施設 (分)(分) 一一 一一q への、 〆 に示す回帰式(相関係数:0.950)が得られた(図8)。 (売上高)=0.9718×(売場面積)-1225.6(11) / 璽蛍鶴趨軒汁 上高を圖的変数として単回帰分析を行った結果式(、); 一一一一へ、、、 型》》露 日 IOU 以上の条件をもとに、売場面積を説明変数、年額の売隠 50 図8において、No.15の店舗が回帰直線からかけ離れて 9病而樹司而扁崗而門間言b いることがみてとれるが、その理由としては、①観光客 時IInlIf(時台)時間帯(時台) 図-6乗員構成別にみた平均駐車時間の比較 等、本都市圏外からの築客数が著しく多い、また②観光 客の消費単価は、一般の買物客に比べて一般にかなり高 30.00 い、の2つが考えられる。 tEUIHh--223 自由DH--10 25.00 このような理由から、No.15の店舗を除外し、再度単回 平均一一64.78 分敗--2725.96 帰分析を行った結果をもとに、売上高(集客数)を推定 20.00 する回帰式(相関係数:0.988)を決定した。 #埋め分布のパラノータヰ へ K1----10 K2----2 訳 一 (売上高)=1.0144×(売場面積)-2274.0(12) 感15.00 上式(12)を用いて、本施設ならびに本施設と並行して 」」 ヨ 10.00 計画されている3つの類似店舗の築客者数を推定する。た だし、築客者数は推定された売上高をもとに、百貨店と A1----0.004 A2----0.017 合成比一一0.973 Z2HUH-17.32 有意ⅢUNA-5.00 立体駐'1(禍 5.00 それ以外の店舗の1人1回当たりの消費単価を仮定するこ 日祭日,11時台 とにより推定した。次に、式(13)に示すハフモデルを用 I 0.00 0.006.0012.0018.0024.0030.0036.00 いて地区別店舗別買物出向砿率(Pii)を求め、これに金沢 都市圏全体において予想される総集客数(各店舗の推定 郷一 3)商品構成が類似している商業施設 4)大規模商業施設と同等なまとまりを有する商店街 m*l 滞団時1m(分) (百万円) (節 図-7理論分布への近似とx2検定結果の一例 集客者数の総合計)を乗じることによって地区別店舗別に,。‘ (百万円) の巣客者数を推定した。ただし、PIjはi地区の消費者が j店舗に行く買物出向碗率、sjはj店舗の魅力度(売上高 を基準とした指標)、T"はi地区からj店舗までの距離、: スは交通抵抗パラメータである。 ハフモデルによって推定された地区別店舗別の集客者 数に、本都市圏パーソントリップ調査より得られた対象 6回2) 施設立地地区への地区別自動車分担率と、実態調査より国図-8売場面積と売上高の相110関係 106 (13) nSj Z- ■■ 麗 劇 ■■■ (月) 図-9年別にみた月間売上金額 蝋蕊露墜『》。》》ご》 実際には月ごとの利用特性を考慮した解析が必要である といえる。 次に、ある駐車需要に対してどの程度の駐車場容塑が 必要であるかを考える。前述したように、本研究では駐 車場待ち行列が生じない容蝋を適正規模と設定し、解析 結果をプロットすると式(14)に示すような相関関係が 得られた(図16,相関係数:099)。これによると、需要 が増加するにしたがって必要となる駐車場容趾がほぼ比 例的に増加することがわかる。 y=-6.76×10-14+0.17x-L10x10-6x2(14) また、駐車時間が平均10分長くなった場合にも同様に 強い相関がみられた(式(15),相関係数:0.99)。これに よると、需要が5000台の場合に約150台、8000台の場合に は約200台分の駐車スペースが余分に必要になることが明 (、) ■■ (日祭日@年平均) p几、 鵬 -タイプ1 噸丙陣抑樺K畷 --タイプ2 --タイプ3 、700DC、ⅡIODnコq皿 駐IIL燭容量(台)畦Ⅱ【栂容量(台) 図司10待ち行列の発生時間帯の変化図-11最大待ち行列長の変化 〈蹄)(時) (日祭日,年平均) :ご発き... -タイプ1 --タイプ2 --.タイプ3 11 '一十… 頁歯 】 HBTDOHqX】110皿 MEI11M9容量(台) 図-1犠鯏繍墓騨婁箸I上 (時) (日祭日,2月) 雇込 -タイプ1 --タイプ2 -…タイプ3 111 朧 属酸 》『』》》』{》{》一缶》》》『》》←》》》》》》》』》》》一評串田》{》趾傘》》》》》 抓蛸Ⅷ販麟鰍旧圧繊川川靜騨鮴棚鵬いい肱柵氷醗椛朔Ⅷ耐細戟椴駈柵總旧柵轆Ⅷ鵬岫鰯脇鵬舗鞠噸 》》缶》》》》》罐》》拙》》峰》『》》》》》》》》》研》》》》》》》h岼蝸》》》》》》啼辨 驍雷蠅燕』麺》ね辨詫餓誰穰識肌櫻〈》》》逮辨》》曄跡》霊誘乢醍講卿》》》》》藷認証“》》辨剖 かつた。これは、どの場合においても同一の駐車利用特 性に基づいて解析を行っているために生じたものであり、 1 、、TDD別HDlnUU1コ■且 駐耶樹容量(台)駐車燭容量(台) 図-14待ち行列の発生時間帯の変化図-15待ち行列の発生時間帯の変化 1993年度第28回日本都市計画学会学術研究論文集107 らかになった。 y=-7.74×10-14+q20x-L30×l-6x2 (15) (台) 駐車場の容壁が与えられると、曜日によって、また時間 帯によって異なる駐車場利用特性を考慮して、待ち時間 劇紳雰掛趨剛曹 の発生時間帯とその時の最大待ち行列長などを動的に予 測する駐車場解析サブモデルから構成されている。した がって、このシステムを使えば、交通アセスメントの観 点から駐車場サービスレベルに応じた適正な駐車場規模 ■■ を簡単に決定することが可能である。ただし、駐車場の 整備水準が客の目的地選択に及ぼす影響は非常に大きく、 駐車場サービス水準を集客数の予測にフィードバックで ■■ ■■■ 駐車需要量(台) 図-1`篝霊雲識必要駐車場 5.おわりに 本研究では、大規模商業施設を対象とした駐車場利用 実態鯛査の結果をもとに、駐車場容魁解析モデルを応用 することにより、駐車場の適正規模を決定する方法につ いて検討を行った。成果をまとめると次のようになる。 (1)従来あまり調査研究が行われていない大規模商業施設 駐車場の動的な利用実態を明らかにした。その主な内容 は次の4つである。①駐車場利用客の到着分布は開店、閉 店前後の時間帯を除きほぼ一様分布している。②平日と きるようなモデルの開発が必要である。また、駐車場容 避解析モデルを用いるにあたっては、車両の入れ替わり の際に生じるロスロットは駐車場容量が少ない場合に特 に大きく影響する。そのため、これを適切に設定するこ とは駐車場利用状況の再現性を向上させるうえで重要で あり、今後の課題といえる。 (4)さらに、駐車需要趣推計サブモデルは多くの不確定要 素を含んだ比較的マクロな推計モデルであるのに|対し、 駐車場容鬮解析サブモデルは動的な解析が可能なミクロ モデルである。当然、両サブモデルの推計糖度(レペル) には差があるが、ここでは主に後者のモデル開発に主眼 を通いており、前者の精度向上については今後の課題と したい。 日祭日の駐車需要の比は約2倍前後であり、平均乗車人員 最後に、調査に協力して頂いた店舗の方々、ならびに も平日は1.0人、日祭日は1.9人とほぼ2倍である。③平均 駐車時間を比較すると、日祭日の方が平日よりも10~30 分程度長くなっている。④到着時間帯別の駐車時間分布 調査解析に多大な協力をしてくれた辻公康君(現,福井県) は、21mI類(短時間駐車分布と長時間駐車時間分布)のア に対し、心より感謝したい。 <参考文献> ーラン分布を合成した理論分布に近似できる。 l)米谷栄二,加蝋晃(1956),「路外駐111場の容凪にIHIする埋鏑的解法」, (2)駐車場利用実態調査より明らかとなった到糟分布の特 性、時間帯別駐車時間分布の特性ならびに平日と日祭日 2)毛利正光(1956),「H[ln場計画にIlUする基礎迎鏑の研究」,土木学 の違いによる駐車場利用特性などを入力データとし、駐 車場容趾解析モデルにより待ち行列長とその発生時Illl帯 を動的に予測する方法を示した。特に、ここでは県内大 規模小売店舗の近年6年間の月間売上高の統計データを利 用することにより、駐車需要の月間変動についても考噸 した。ただし、実態鯛査の対象が金沢都市圏内の大規模 駐車場であること、また月間売上高の統計データが石川 県内を対象としたものであることなどを考慰すると、本 研究での調査結果をそのまま他都市圏へ適用するには、 地域移転可能性などの検討が必要になると考えられる。 (3)ここで開発した駐車鳩容鼠検討システムは、①計画対 象施設の売場面積が与えられるとそれをもとに年間売上 高の予測を行い、地区別店舗別集客者数(ハフモデル) の推定と年間総来店自動車台数(地区別自動車分担率、 平均乗車人数)、月別曜日別の駐車需要趣の推計を自動 的に行う駐車需要量推計サブモデルと、②駐車需要段と 108 土木学会紬文典,卵36号,pp50~57 会鏑文典,鮒389,pP49~53 3)千蕊11W正,五十楓日出男(1984),「ハフモデルによる都市内商業地 域の肱111燭計画にI10する研究」,交通エ学,Vol、19,No.6, pp3~15 4)吉田朗(1988),「那市内駐1luJlの配1mと規楓決定にl10する研究」, 耶市計画学会学術研究崎文典,pp、391~396 5)室町泰他,原田昇.太田脇敬(1992).「都心商業地域の駐車場容量 に側する基礎的研究」,都市計画学会学術研究鯰文典, pp415~420 6)井越将之,太田鰄三,井上亮,村上睦夫(1988).「市街地における中 小M1模ビルのHklH禰紛について」.土木計画学研究。:lI減災, No.lLpp221~225 7)宮城俊彦,本部賢一(1990),「路外吐血場の容戯解析法とその応用 に関する研究」,交通エ学,V0.25,N0.3.pp、17~26 8)室町泰翻,原田昇,太田勝散(1991),「情報案内を考恩した駐車場 逸択モデルにI10する研究」,土木計画学研究・鯛演築,110.14(1), pp、139~146 9)本多均(1983).「圃物先選択構造に閲する基磁的研究」,都市計画 学会学術研究鏑文典,pp、463~467 10)石田束生,松村直樹.黒川洸(1988).「買物目的地週択における駐 車閣整鯛の効果について」,都市計画学会学術研究駒文集, pp、403~408 11)松本昌二,禰倉清一,松岡克明(1983),「非集計モデルによる買回 り品圃物交通の目的地・手段避択行動の分析」,都市叶圃学会学 術研究脳文集,pp、469~474 12)大蔵泉.江jiml正州(1992)「高速道路休憩施設における駐車時間分 布に側する研究」,IATSSReview,Vol、18,N0.1,pp、75~82