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特定商取引法違反の電話勧誘販売業者に対する 業務

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特定商取引法違反の電話勧誘販売業者に対する 業務
平 成 27 年 1 0 月 8 日
関 東 経 済 産 業 局
特定商取引法違反の電話勧誘販売業者に対する
業務停止命令(3か月)について
関東経済産業局は、皇室写真集、掛け軸等の電話勧誘販売を行っていた
○
株式会社大悠(東京都文京区)に対し、本日、特定商取引法第23条第1
項の規定に基づき、平成27年10月9日から平成28年1月8日までの
3か月間、電話勧誘販売に関する業務の一部(新規勧誘、申込受付及び契
約締結)を停止するよう命じました。
○
認定した違反行為は、氏名等不明示、再勧誘、契約書面の記載不備及び
不実告知です。
○
処分の詳細は、別紙のとおりです。
○
なお、本処分は、特定商取引法第69条第3項の規定に基づき、消費者
庁長官の権限委任を受けた関東経済産業局長が実施したものです。
1.株式会社大悠(以下「同社」という。)は、消費者宅に電話をかけ、皇室
写真集、掛け軸等(以下「本件商品」という。)の電話勧誘販売を行ってい
ました。
2.認定した違反行為は以下のとおりです。
(1)同社は、電話勧誘販売に係る本件商品の勧誘に先立って、電話勧誘顧客
に対し、
「東京文化センターの○○です。」などと告げるだけで、販売業者
の名称について、登記簿上の名称を告げていませんでした。
(氏名等不明示)
(2)同社は、電話勧誘販売に係る本件商品の売買契約の締結について勧誘
をするに際し、電話勧誘顧客が「高い物だからよう買いません。」、「お
金がないからいりません。」などと、本件商品の売買契約を締結しない
旨の意思を表示したにもかかわらず、その電話で継続して勧誘を行って
いました。
(再勧誘)
(3)同社は、電話勧誘販売に係る本件商品の売買契約を締結した際、当該
売買契約の内容を明らかにする書面を本件売買契約の相手方に交付して
いましたが、当該書面には、法令で定める事項について不備がありまし
た。
(契約書面の記載不備)
(4)同社は、電話勧誘販売に係る本件商品の売買契約の締結について勧誘
をするに際し、実際には推薦や紹介がなかったにもかかわらず「文化協
会の本部の人からの推薦です。」、「ご紹介をして下さる方があって。」
などとあたかも推薦や紹介があったかのように告げ、当該売買契約に関
する事項であって、電話勧誘顧客の判断に影響を及ぼすこととなる重要
なものについて不実のことを告げていました。
(判断に影響を及ぼすこととなる重要なものについての不実告知)
【本件に関するお問合せ】
本件に関するお問合せにつきましては、消費者庁から権限委任を受けて消
費者庁とともに特定商取引法を担当している経済産業局の消費者相談室で承
ります。お近くの経済産業局まで御連絡ください。
なお、本件に係る消費者と事業者間の個別トラブルにつきましては、お話
を伺った上で、他機関の紹介などのアドバイスは行いますが、あっせん・仲
介を行うことはできませんので、あらかじめ御了承ください。
北海道経済産業局消費者相談室
電話
011-709-1785
東北経済産業局消費者相談室
022-261-3011
関東経済産業局消費者相談室
048-601-1239
中部経済産業局消費者相談室
052-951-2836
近畿経済産業局消費者相談室
06-6966-6028
中国経済産業局消費者相談室
082-224-5673
四国経済産業局消費者相談室
087-811-8527
九州経済産業局消費者相談室
092-482-5458
沖縄総合事務局経済産業部消費者相談室
098-862-4373
○消費者ホットライン(全国統一番号)
188(局番なし)
身近な消費生活相談窓口を御案内します。
※一部の PHS、IP 電話、プリペイド式携帯電話からは御利用いただけません。
○最寄りの消費生活センターを検索する
http://www.kokusen.go.jp/map/index.html
(別紙)
株式会社大悠に対する行政処分の概要
1.事業者の概要
ダイユウ
(1)名 称:株式会社大悠
(2)代表者:代表取締役
小林
英男(こばやし
ひでお)
(3)所在地:
【登記上の本店】
東京都文京区水道二丁目17番4号
【主な事業所】
東京都千代田区飯田橋三丁目1番6号
越前屋ビル3階
東京都千代田区飯田橋一丁目6番8号
三友ビル303
(4)資本金:100万円
(5)設 立:平成25年3月15日
(6)取引類型:電話勧誘販売
(7)取扱商品:皇室写真集、掛け軸等
2.取引の概要
株式会社大悠(以下「同社」という。)は、電話勧誘販売をするに際し、推
薦、紹介の事実がないにもかかわらず「文化協会の本部の人からの推薦です。」、
「ご紹介をして下さる方があって。」などと消費者に告げていた。また、「高
い物だからよう買いません。」、「お金がないからいりません。」などと断った
消費者に対して、その電話で継続して勧誘を行っていた。
3.行政処分の内容
業務停止命令
(1)内容
特定商取引に関する法律(以下「法」という。)第2条第3項に規定す
る電話勧誘販売に関する業務のうち、次の業務を停止すること。
① 電話勧誘販売に係る売買契約の締結について勧誘すること。
② 電話勧誘販売に係る売買契約の申込みを受けること。
③ 電話勧誘販売に係る売買契約を締結すること。
(2)停止命令の期間
平成27年10月9日から平成28年1月8日まで(3か月間)
4.命令の原因となる事実
同社は、以下のとおり、法に違反する行為を行っており、電話勧誘販売に係
る取引の公正及び購入者等の利益が著しく害されるおそれがあると認められ
た。
(1)氏名等不明示(法第16条)
同社は、電話勧誘販売に係る本件商品の勧誘に先立って、電話勧誘顧客に
対し、
「東京文化センターの○○です。」などと告げるだけで、販売業者の名称
について、登記簿上の名称を告げていなかった。
(2)再勧誘(法第17条)
同社は、電話勧誘販売に係る本件商品の売買契約の締結について勧誘をす
るに際し、電話勧誘顧客が「高い物だからよう買いません。」、「お金がない
からいりません。」などと、本件商品の売買契約を締結しない旨の意思を表示
したにもかかわらず、その電話で継続して勧誘を行っていた。
(3)契約書面の記載不備(法第19条第1項)
同社は、電話勧誘販売に係る本件商品の売買契約を締結した際、当該売買
契約の内容を明らかにする書面を本件売買契約の相手方に交付しているが、
当該書面には、特定商取引法第18条第5号の規定に基づく特定商取引法施
行規則第20条第6項に規定する、同条各事項について、赤枠の中に赤字で
の記載がされていない。
(4)不実告知(判断に影響を及ぼすこととなる重要なものに関する事項)
(法第21条第1項第7号)
同社は、電話勧誘販売に係る本件商品の売買契約の締結について勧誘をす
をするに際し、実際には推薦や紹介がなかったにもかかわらず「文化協会の
本部の人からの推薦です。」、「ご紹介をして下さる方があって。」などと
あたかも推薦や紹介があったかのように告げ、当該売買契約に関する事項で
あって、電話勧誘顧客の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものについて
不実のことを告げていた。
5.勧誘事例
【事例1】
平成26年9月、同社の営業員Zは、消費者Aに対して電話をかけ、Aに
対して「東京文化センターのZです。」「ご紹介をして下さる方があって。」
と言い、Aが、「紹介してくれた方は誰なんでしょうね。」と聞いても明確
な答えはなかった。
平成26年10月、Zは、Aに対して再び電話をかけ、「東京文化センタ
ーのZです。」「今度このようなものが出ましたがいかがでしょう。」と天
皇皇后両陛下傘寿記念の掛け軸の説明をした。
【事例2】
平成26年6月、同社の営業員Yは、消費者Bに対して「Bさんお元気で
すか。東京文化センターのYです。」と電話をかけた。YはBに「記念にな
りますよ。」と言い、皇室のアルバムの購入を勧めた。Bは年金生活者であ
ったので、「年金生活だから。」と言うと、Yは「3万円だから。」と言い、
Bが「大金ですよ。」と言うと、Yは分割を勧めてきて「3回で良いですよ」
「1回1万3千円で。」と言った。Bは最初3万円と聞いていたのに、3回
で払うと1万3千円になるのはおかしいと思い、そもそも買う気は無かった
ので「高い物だからよう買いません。」と断った。それでもYは支払いにつ
いて「遅れても良いよ。」と言ったので、Bは「お金を借りるようになるの
は嫌だから。」「本屋さんで見ます。」と断ったら、Yが「市販していませ
ん。」「100冊あるうちのあと1冊だから。」と言ったので、Bは「私み
たいな貧乏人に言わなくても他に沢山いらっしゃるじゃないですか。」と言
ったが、Yは「この1冊はBさんの分だから。」と言い、Bは何度も断って
いるのに聞き入れられないので黙ってしまった。Bは「送ってもらってもよ
う買いません。」と言ったが、それに対して、Yは「記念になるじゃない。」
と言った。
【事例3】
平成25年12月、消費者C宅に東京文化会館か東京文化センターと名乗
る業者から電話があり、業者名も、大悠とは言わなかった。Cは、同社の営
業員Xが業者名を名乗った時、有名な会館で扱っている皇室アルバムなんだ
と思い、聞いたことのある東京文化会館なのだと思った。それで、電話の最
中に、「東京都がやっている、皇室アルバムの販売なのですか。」と聞き返
したところ、Xが「そうです。」と答えたので、公の機関である東京文化会
館の職員からの勧誘電話だと思い込んだ。Xは「皇室の50周年記念として
アルバムを作りました。テレビとか新聞などで公開していないプライベート
な写真が多く、通常ならみられない天皇や皇后の貴重な写真ばかりです。記
念になりますから、是非1冊買いませんか。3万9000円です。」と言っ
ていた。Cはさほど興味がなかったことから、
「お金がないからいりません。」
と断った。Cが断るとXは、「奥さん3万円くらいなら払えるでしょう。3
回の分割でいいですから。何かサプリメントでも買えば、何回かで3万円く
らいはするでしょう。消費税が上がる前にどうですか。記念になりますよ。」
と早口で言った。Xの話し方は早口で、Cに相づちを打たせないような、喋
らせないような語り口で、Cが断っても勧誘が続いた。Cは喋らせてもらえ
ず、断りづらくなり、根負けして、皇室アルバムを郵送してもいいと返事を
してしまった。
【事例4】
平成26年8月、同社の営業員Wは、消費者Dに対して電話をかけ、い
きなり「Dさんのお宅ですか。」と言った。Dが「はいそうです。」と答
えるとWは「私はWと言います」と、まず名前を名乗ったが、Wは会社名
を言わず、(株)大悠とも東京文化センターとも言わなかった。Wは「東
京本部の文化協会のWです。今、天皇のアルバムを出しています。実にい
い物です。1万部発行していて、こういうのは最後です。次に発行されな
いと思います、美智子さんは実に立派な方です。いいアルバムですので、
いかがですか。」と言った。文化協会のWと名乗ったので、Dは自分が所
属している文化協会の、本部からの電話だと思い、なんで電話をかけてき
たのかと聞いたところ、「文化協会の本部の人からの推薦です。」と言わ
れ、悪い気はせず、あくまでも、文化協会の本部がDを推薦して、皇室ア
ルバムを薦めているのだという認識で、また、商品も文化協会が作ってい
る皇室アルバムだと思って購入を承諾した。
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