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久慈川河川管理レポート - 国土交通省 関東地方整備局
久慈川河川管理レポート 【国土交通大臣管理区間編】 国土交通省関東地方整備局 常陸河川国道事務所 平成 26 年3月 目 次 堤防(堤体)の維持管理............................................................................ 1 堤防(堤防植生)の維持管理 .................................................................. 3 護岸の維持管理 ............................................................................................... 5 樋管・水門の維持管理 ................................................................................ 7 河川管理施設の操作 ..................................................................................... 9 許可工作物の維持管理 ................................................................................ 11 水防に関する維持管理 ................................................................................ 13 生物の生息・生育・繁殖環境の維持管理.......................................... 15 水質に関する維持管理 ................................................................................ 17 渇水に関する維持管理 ................................................................................ 19 河川利用施設の維持管理............................................................................ 21 河川の適正な利用に関する維持管理 ................................................... 23 不法投棄に関する維持管理....................................................................... 25 不法占用・不法工作物に関する維持管理.......................................... 27 地域連携による維持管理............................................................................ 29 地域住民に対する啓発活動....................................................................... 30 堤防(堤体)の維持管理 監視・点検の必要性・重要性 堤防は、常に状態を監視・点検し、早期に変状を発見し、洪水に備えて補修しておく 必要があります。 河川堤防は、土で作られています。 【堤防の特性】 ・堤防は、高さと形状、連続性が重要です。 ・土で作られた堤防は、洪水、地震、利用等によ って、形状が変わりやすい特性があります。 ・過去の洪水経験等から河川改修が繰り返さ れ、堤防の内部がどうなっているのか不明で あるため、危ない場所が特定できません。 ・土堤は越水に弱い上、内部に水が浸透すると 強度が低下します。 堤防の変状を放っておくと、洪水時に破堤 し、浸水被害が生じる恐れがあります。 越水 例)・高さが足りず越水が生じた場合、破堤に 至る恐れがあります。 ・亀裂や陥没部から内部に水が浸透し、堤 強度低下 防の強度が低下し、破堤する恐れがあり ます。 久慈川の現状 久慈川では、過去の洪水等において、堤防の強度低下に伴う変状(漏水等)が確認さ れており、洪水時に重点監視や水防活動が必要な場所[重要水防箇所]が、221 箇所(約 87km)設定されています。 重要水防箇所は、 「水防上最も重要な区間A」、 「水防上重要な区間B」及び「要注意区間」 の3つに区分して毎年設定し、洪水時の水防 団活動に役立てています。 河川名 久慈川 山田川 里 川 堤防延長 48.5km 18.1km 17.7km A 39.4km 1.8km 16.6km 重要水防箇所 B 要注意 12.4km 16.4km 0.5km - (久慈川下流部の重要水防箇所の状況) ※詳しくは、常陸河川国道事務所ホームページ (http://www.ktr.mlit.go.jp/hitachi/hitachi00058.html)をご確認ください。 1 実施している維持管理行為 【対応目標】 計画規模の洪水の安全な流下、越水・破堤の防止 実施項目 堤防点検 河 川 巡 視 実施時期・頻度 実施場所 実施内容 H25.4.15~19 直轄管理区間 出水期前に、堤防除草した上で、徒 (年1回) (堤防区間) 歩で目視調査を行った。 (平常時) 通年 車上巡視により、河川利用や河道の (年 99 回) 概括的な状態把握を行った。 (法面状況 久慈川下流出張所のみ 堤防法面の変状について重点的な の確認) 年7~8回実施 確認を行った。 (出水時) H25 出水時の堤防や流れの状況等を把 4/4,5/7,6/20 実施 握するために実施した。 (地震後) H244/2,10/25, 地震による堤防の変状を把握する 2/7,3/18 実施 ために実施した。 維持管理の実施結果 及び 対応 継続的な監視・点検及び補修により、洪水被害の発生を未然に防いでいます。 河川堤防は、土堤が原則です。 久慈川水系では、河川巡視で堤防天端の亀裂等の 36 箇所(H24)の変状を確認し、緊急性の高 い変状に対しては即座に補修等を行いました。 また、堤防点検では 35 箇所(H25)の変状を発見し、緊急性の高い変状は即座に補修し、 その他の施設に対しては、モニタリングを行い、変状の拡大や補修の必要性を観察しています。 堤防天端クラック 久慈川上流出張所管轄 ℡0295-52-0621 久慈川下流出張所管轄 ℡0294-72-4042 天端の陥没 変状確認位置 (河川巡視) (H25 堤防点検) ※堤体の異常を発見した場合は、管轄の出張所までご連絡ください。 2 堤防(堤防植生)の維持管理 監視・点検の必要性・重要性 堤防の除草は、堤防の点検前(出水期前の5月、台風期前の8月)に行っています。 【堤防の特性】 ・堤防は、洪水が溢れないようにするため、高 さと形状、連続性が重要です。 堤防は、植生に覆われることで安全性 や環境、堤防機能が保たれています。 ・土で作られた堤防は、雨水や流水により簡単 に法面が削られます(侵食) 。 ・堤防は流水等の侵食から守るため、堤防植生 で覆われています。 ・堤防は植生で覆われていることで、環境や利 用面で寄与し、良好な景観を作っています。 堤防植生を放っておくと、堤防の機能が劣化する恐れが あります。 例)・堤防植生がなく裸地化している場合、降雨や流水等 河川堤防は、土堤が原則です。 により法面が侵食される恐れがあります。 ・出水期前に堤体を目視点検する必要がありますが、植 降雨による法面侵食 生が繁茂していると堤防表面の確認ができないの で、除草後に行っています。 草丈 80cm 久慈川の現状 植生繁茂時の視認性 久慈川水系では、植生で覆われた堤防の表面積が約 230 万 m2 となっています。 河川管理者は、これらの堤防植生が堤防等の維持管理の支障とならないよう、堤防点 検を実施する前に堤防除草を行っています。 しかし、除草にかかる費用は膨大であり、これらのコスト削減が課題となっています。 ・現在、久慈川水系全体の除草には、1回あたり約 除草費用の内訳(平成 21 年度) 1,700 万円を要しています。 ・さらに、集草にかかる費用(集草及び運搬)は、 除草費用に対して約 0.6 倍となっています。 ・久慈川水系では、かつて年3回の除草及び集草を 行っていましたが、近年はコストを削減するため、 除草及び集草回数の削減が余儀なくされていま す。 3 運搬(1回) 21% 集草(1回) 19% 除草(2回) 60% 実施している維持管理行為 【対応目標】 堤防等の維持管理の支障とならないための適切な堤防植生管理と 除草にかかる費用の削減 平成 25 年度には、下表の日程で2回の除草を行うと ともに、巡視等により裸地化等の変状を確認しました。 集草については、1回目の除草後は集草を行わず、年 1回の集草とすることで、コスト削減をはかりました。 さらに、コスト削減及び資源のリサイクルの観点から、 集草した刈草は、畜産農家や酪農家等の希望される方々 に無償提供する取り組みを行っています。 堤防植生の維持管理実績(平成 25 年度) 区 間 久慈川(0~12k) 除草(1 回目) 除草(2 回目) 集草 5/7~6/7 7/16~9/25 7/25~9/25 〃 (12~31k) 5/1~5/27 8/19~9/28 8/19~10/17 里 川(0~9.5k) 5/7~6/7 7/25~9/25 7/25~9/28 5/7~5/29 8/19~10/12 8/24~10/19 山田川(0~11.5k) 維持管理の実施結果 及び 対応 今後も、コスト削減を図りつつ、適切な堤防植生管理を行っていきます。 久慈川水系では、点検や巡視において堤防法面の変状等を確認するため、年に2回の除草を実 河川堤防は、土堤が原則です。 施しました。 これらの堤防除草により、法面の亀裂や陥没等、破堤に繋がる恐れがある変状を早期に発見す るとともに即座に補修を行い、破堤等による被害を未然に防止しました。 4 護岸 の維持管理 監視・点検の必要性・重要性 護岸は、常に状況を監視・点検し、早期に変状を発見し、洪水に備えて補修してお く必要があります。 【護岸の必要性】 堤防や河岸は、洪水時の流水や流木 ・洪水時は、流水の速度が 5m/s(時速 18km) で浸食されます。 に達することもあります。 ・洪水時は、縦方向や横方向に複雑な流れとな っているため、局所的には更に大きな流速と なることがあります。 ・また、洪水と一緒に流木等が流されてきます。 ・堤防や河岸は土で形成されているため、護岸 等を設置して、流水の勢いや流木等の衝撃か ら保護する必要があります。 護岸の変状を放っておくと、出水時に護岸破壊され、破堤に至る恐れがあります。 例)・護岸の沈下は、堤体や河岸が変形し、その 河川堤防は、土堤が原則です。 安全性が確保されていない恐れがあります。 ・護岸ブロックの沈下(不陸)やブロック間の 目地開き、ブロックの欠損等が生じている と、洪水時に背面の土が吸い出されて空洞化 し、護岸の損壊に繋がる恐れがあります。 ・低水護岸の基礎部が洗掘されると、護岸が崩 護岸ブロックの欠損 壊する恐れがあります。 久慈川の現状 久慈川では、過去の台風や地震の外力によって護岸が多く被災しているため、出水、 地震後の監視と復旧後の経過観察が重要です。 ・久慈川は、昭和 16 年洪水や昭和 22 年洪水 により被害があったことから、昭和 40 年ま でに里川合流点、山田川合流点及び里川を中 心とした護岸整備を実施しました。その後は 山田川を整備しており、支川の合流点と支川 を中心とした護岸整備を実施しています。 ・護岸の劣化が確認されている地区があり、重 点的な監視が必要です。 5 実施している維持管理行為 【対応目標】 流水等による堤防・河岸浸食の防止 実施項目 堤防点検 河 川 巡 視 実施時期・頻度 H25.4.15~19 (年1回) (平常時) 通年 (年 99 回) (護岸状況 久慈川上流出張所のみ の確認) 年7~8回実施 (出水時) H25 4/4,5/7,6/20 実施 (地震後) H24.4/2,10/25, 2/7,3/18 実施 実施場所 実施内容 直轄管理区間 出水期前に、堤防除草した上で、 (築堤区間) 徒歩で目視調査を行った。 車上巡視により、河川利用や河道 の概括的な状態把握を行った。 高水護岸及び低水護岸の変状に ついて重点的な確認を行った。 出水時の護岸や流れの状況等を 把握するために実施した。 地震による護岸等の変状を把握 するために実施した。 維持管理の実施結果 及び 対応 継続的な監視・点検及び補修により、洪水被害の発生を未然に防いでいます。 久慈川水系では、河川巡視で 11 箇所(H24)の変状を確認し、緊急性の高い箇所に対しては即座 河川堤防は、土堤が原則です。 に補修等を行いました。 また、堤防点検では 4 箇所(H25)の変状を発見し、そのうち緊急を要する 2 箇所は即座に補修 し、その他に対しては、モニタリングを行い、変状の拡大や補修の必要性を観察しています。 ブロックの開き 久慈川上流出張所管轄 ℡0295-52-0621 久慈川下流出張所管轄 ℡0294-72-4042 護岸の開き 変状確認位置 (河川巡視) (H25 堤防点検) ※護岸等の異常を発見した場合は、管轄の出張所までご連絡ください。 6 樋管・水門 の維持管理 監視・点検の必要性・重要性 出水前後、地震後の樋管・水門周辺の変状(変形、クラック、各構造部間の開き、 樋管部の抜けあがり)を監視・点検し、洪水に備えて補修しておく必要があります。 【樋管・水門の特性】 ・樋管は、河川への雨水の排出、または河川か 樋管や水門も、堤防の一部です。 らの取水を目的として設置しています。 ・水門は、出水時に河川からの逆流を防止し、 河川の水位低下後に支川排水を行うことを目 的として設置しています。 ・樋管・水門は、堤防を横断して設置されてい るため、堤防機能も有しています。 ・コンクリート等で作られた樋管・水門と土で作 られた堤防は、沈下等の挙動が異なるため、隙 間やズレが生じやすい特性を持っています。 樋管・水門周辺の変状を放っておくと、逆流防止機能及び堤防機能が損なわれる恐れがあります。 河川堤防は、土堤が原則です。 例) ・樋管・水門と堤防の間に生じた隙間やズレは、 洪水時に漏水の原因となる恐れがあります。 ・地盤沈下等により樋管・水門に変状が生じる と、ゲートの開閉機能が正常に行えなくなる 可能性があります。 ・水路に土砂が堆積すると、ゲートが完全に閉 塞せず、浸水被害に繋がる恐れがあります。 樋管部の抜け上がりのイメージ 久慈川の現状 久慈川水系では、直轄管理の樋管が 53 箇所設置されています。 ・直轄管理樋管のうち、設置から 50 年以上経過 している老朽施設が 28 施設あります。 ・東日本大震災では樋管 41 施設において変状が 確認され、緊急性が大きい施設のみ対応しまし た。 ・今後、老朽施設の補修や改修が集中するため、 施設の重要度や状況等に応じて計画的かつ適切 な維持管理を行う必要があります。 ・豊岡第一排水樋管では、土砂堆積が懸念されて います。 樋管設置年度 及び 震災変状確認数 7 実施している維持管理行為 【対応目標】 洪水時の逆流防止機能及び洪水後の適正な排水機能の保持 実施項目 施設点検 河 川 巡 視 実施時期・頻度 H25.4~5 (年1回) (平常時) 通年 (年 99 回) (樋管状況 久慈川上流出張所のみ の確認) 年 7~8 回実施 (出水時) H24 4/4,5/7,6/20 実施 (地震後) H24.4/2,10/25, 2/7,3/18 実施 実施場所 直轄管理施設 実施内容 洪水時等に機能を十分に発揮でき るよう事前に施設点検を行った。 車上巡視により、河川利用や河道 の概括的な状態把握を行った。 樋管・水門周辺の変状について重 点的な確認を行った。 出水時の施設や流れの状況等を把 握するために実施した。 地震による施設の変状を把握する ために実施した。 維持管理の実施結果 及び 対応 出水前後及び地震後の監視・点検により、樋管・水門が適切に作動するよう努めています。 久慈川水系の直轄管理施設では、施設点検で 19 箇所(H24)の変状を確認し、樋管のゲート部 ゴミ撤去等、緊急度の高い変状のみ出水期前に対処しました。 その他の変状に対しては、河川巡視等で変状の拡大や補修の必要性をモニタリングしながら、 必要に応じて補修を実施しています。 ゲート部のゴミ堆積 遠心ブレーキパッキン亀裂 花房排水樋管の状況(H24.4) 高柿排水樋管(H23.5) 8 河川管理施設の操作 河川管理施設の操作の必要性・重要性 河川管理者 及び 施設管理者(土地改良区等)は、樋門・樋管等の管理施設を適切に 操作し、浸水被害を未然に防止しています。 洪水や津波の時は、河川水位が市街地よりも高くなることがあります。 ・堤防のある区間は、河川の水位が上昇すると 水位よりも堤内地の方が低くなることがあ ります。 ・その際、支川や水路に逆流することを防ぐた め、樋管や水門のゲートを閉じます。 ・しかし、ゲートを閉じている間は支川等の水 が排水できないため、水位が低下すると即座 にゲートを開け、排水する必要があります。 ・河川管理者は、これらの操作を自治体に委託 して実施しています。 樋管・樋門等が適切に操作されない場合、浸水被害に繋がる恐れがあります。 例)・河川水位上昇時に、ゲートが適切に閉鎖されない場合、河川水が逆流し、市街地が浸 水する恐れがあります。 ・河川水位下降後にゲートが即座に開門されない場合 及び 河川水位が長時間にわたっ て低下しない場合、支川の水が周辺に溢れ出る恐れがあります。 久慈川の現状 久慈川水系では、下記の直轄管理施設を設置するとともに、施設毎の適切な操作規則 を設定し、洪水時や津波時の操作を行っています。 河川名 久慈川 里 川 山田川 玉 川 樋管 26 施設 13 施設 14 施設 6施設 9 維持管理の実施結果 及び 対応 平成 23 年 9 月 19~23 日、台風 15 号に伴う豪 雨により、久慈川水系の富岡観測所や榊橋観測所に おいてはん濫危険水位を超えるほどの大規模出水が 発生しました。 その際、久慈川水系 42 箇所の河川管理施設を稼 働し、内水氾濫の軽減を図りました。 久 慈 川 また、発生した内水氾濫の早期解決を図るため、 4台の排水ポンプ車を導入しました。 平成 23 年 9 月台風 15 号時に操作された施設 久 慈 川 1 留排水樋管 29 上河合排水樋管 2 後川排水樋管 30 生川樋管 3 下土木内排水樋管 宇留野排水樋管 31 古川排水樋管 4 境排水樋管 18 落合樋管 32 若宮排水樋管 5 米崎樋管 19 中淀排水樋管 33 大里排水樋管 6 下河合樋管 20 西小沢排水樋管 34 大方排水樋管 7 粟原第三排水樋管 21 釜田排水樋管 35 高柿排水樋管 8 小島排水樋管 22 渋江川排水樋管 36 岩手排水樋管 9 松栄第一排水樋管 23 中内田排水樋管 37 瓜運排水樋管 10 鹿島第 2 排水樋管 24 水門排水樋管 38 玉川排水樋管 11 松栄排水樋管 25 機初樋門 39 玉川第一排水樋管 12 新地排水樋管 26 西宮第二樋管 40 玉川第三排水樋管 13 岩瀬第一排水樋管 27 粟原排水樋門 41 玉川第二排水樋管 14 岩瀬第二排水樋管 28 粟原第二樋管 42 玉川第四排水樋管 久 慈 川 里 川 山 田 川 15 新地第二排水樋管 16 根本排水樋管 17 山 田 川 玉 川 平成 23 年 9 月台風 15 号時に稼働した排水ポンプ車 機械名 規格 派遣先 派遣先 玉川第三排水樋管 玉川第三排水樋管 宇留野排水樋管 排水ポンプ車 規格 30m3/min 水力式 30m3/min 水力式 30m3/min 排水ポンプ車 30m3/min 花房樋管 中丸川水門 排水ポンプ車 30m3/min 13m3/min 中丸川水門 留排水樋管 排水ポンプ車 13m3/min 30m3/min 留排水樋管 西田川水門 排水ポンプ車 30m3/min 排水ポンプ車 30m3/min 中丸川水門→那珂出張所→ 西田川水門 大沢川樋門 中丸川水門→那珂出張所→ 大沢川樋門 機械名 排水ポンプ車 排水ポンプ車 宇留野排水樋管 花房樋管 出発 時刻 出発 22日 時刻 1:20 22日 1:20 : 22日 : 22日 : 22日 : 2:45 22日 2:45 3:15 22日 3:15 5:00 22日 5:00 到着 時刻 到着 22日 時刻 1:55 22日 1:55 4:10 22日 4:10 22日 4:10 3:35 22日 3:35 4:22 22日 4:22 3:25 22日 3:25 6:45 22日 6:45 派遣(移動)位置 派遣(移動)位置 茨城県常陸大宮市 下岩瀬地先 茨城県常陸大宮市 下岩瀬地先 宇留野地先 茨城県常陸大宮市 宇留野地先 花房地先 茨城県常陸大宮市 茨城県ひたちなか市 花房地先 柳沢地先 茨城県ひたちなか市 茨城県日立市 柳沢地先 留地先 茨城県日立市 茨城県水戸市 留地先 岩根町地先 茨城県水戸市 茨城県ひたちなか市 岩根町地先 柳沢地先 茨城県ひたちなか市 柳沢地先 作 業 状 況 開始時 停止 ポンプ 排 水 量 刻 作 業 状 況 時刻 台数 累計(m3) 開始時 排 水 量 22日 停止 22日 ポンプ 3h55min 刻 時刻 台数 3:45 7:40 2台 累計(m3) 4,700 22日 22日 3h55min 3:45 2台 4,700 5:12 7:40 6:27 3台 2,250 22日 22日 5:12 3台 2,250 5:20 6:27 7:32 2台 2,640 22日 22日 5:20 2台 2,6400 4:10 7:32 4:10 台 22日 22日 7h30min 4:10 4:10 台 0 5:00 12:30 2台 5,850 22日 22日 7h30min 7h35min 5:00 2台 5,850 3:25 12:30 11:00 台 8,250 22日 7h35min 日 22日 日 3:25 11:00 台 8,2500 : : 日 日 : : 台 0 H23.9.22 留排水樋管久慈川水系 久慈川 10 許可工作物 の維持管理 監視・点検の必要性・重要性 許可工作物については、維持管理や操作が万全に行われるように、河川管理者が指 導・監督を行う必要があります。 河川には、河川管理者以外が維持管理を行う「許可工作物」も設置されています。 ・河川には、河川の機能を保持するために設置 する施設と、それ以外の施設があります。 ・河川管理者は、河川の機能を保持するために 必要な施設のみを管理しています。 ・それ以外の施設は、河川管理者の許可を受け て設置されており、 「許可工作物」と言います。 (例:橋、取水堰、排水樋管等) 許可工作物を示す看板 許可工作物が適切に維持管理されない場合、河川管理施設に悪影響を及ぼす恐れがあります。 河川堤防は、土堤が原則です。 例) ・出水等により許可工作物が壊れた場合、その 施設に接続している堤防や護岸等に損傷が 生じる可能性があります。 ・許可工作物から流出した部材等により、堤防 や樋管等の河川管理施設に危害を加える恐 久慈川 れがあります。 ・出水時や津波時に、許可工作物が流水の障害 となったり、適切に稼動しない場合、農地や 市街地が浸水する恐れがあります。 久慈川の現状 久慈川水系には、下記の許可工作物が設置されています。 河川名 久慈川 里 川 山田川 樋管 13 施設 水門 1 施設 堰 1 施設 橋梁 16 施設 (花房排水樋管など) (日立港第五埠頭水門) (辰ノ口頭首工) (久慈大橋など) 4 施設 (堅磐用水樋管など) 10 施設 - - (竹ノ越排水樋管など) 11 1 施設 13 施設 (田渡堰) (里川橋など) 5 施設 11 施設 (芦間堰など) (東橋など) 実施している維持管理行為 【対応目標】 実施項目 履行検査 河 川 巡 視 実施時期・頻度 出水期前 (年1回) (平常時) 通年 (年 99 回) (出水時) H25 4/4,5/7,6/20 実施 (地震後) H25.4/2,10/25, 2/7,3/18 実施 許可工作物の機能保持 実施場所 各施設 実施内容 洪水時等に機能を十分に発揮でき るよう事前に履行検査を行った。 車上巡視により、河川利用や河道 の概括的な状態把握を行った。 出水時の施設や流れの状況等を把 握するために実施した。 地震による施設の変状を把握する ために実施した。 維持管理の実施結果 及び 対応 許可工作物に対しても常に監督・指導を行い、洪水被害の発生を未然に防いでいます。 河川堤防は、土堤が原則です。 久慈川水系に設置された許可工作物に対し、履行検査 を行った結果、65 施設(平成 25 年度)に対して排水 処理の改善や安全施設の設置、護岸等の補修等の指導を 行いました。 また、河川巡視等において許可工作物の変状等を確認 した場合、右のフローのように、施設管理者に電話等で 連絡し、施設管理者に補修や対応を行うよう指導してい 履行検査の実施状況 ます。 能が保持されています。 施 設 管 理 者 河 川 管 理 者 に 連 絡 補 修 対 応 改 善 確 認 ) されたことを巡視等で確認することで、許可工作物の機 ( 河川管理者としても、これらの変状が適切に維持補修 施 設 管 理 者 ) 等を実施しています。 ( それらの指導を受けて、施設管理者は必要な維持補修 許 可 工 作 物 変 状 の 発 見 許可工作物の維持管理フロー 12 水防 に関する維持管理 水防の必要性・重要性 洪水や津波等による被害を最小限に抑えるため、常時より危機管理体制を整えてお くとともに、関係機関や住民に対する適切な情報提供が重要です。 河川管理者は洪水時に洪水予報(気象庁と合同で)及び洪水警報を発表しています。 河川堤防は、いつ、どこで破堤するか 予測ができません。 ・久慈川水系では、河川改修を進めていますが、 その堤防整備率は、全区間の約 26.9%です。 ・堤防は土堤が基本であるため、洪水や高潮、 久慈川 津波(地震)の強さや長さによっては、完成 した堤防でも破堤することがあります。 ・そのため、規模の大きな洪水や高潮等が生じ た際には、越水の防止や堤防の防護等を行う ための水防活動を行うことが重要です。 ・万が一破堤等の被害が生じた際には、関係機 関と連携し、迅速に応急復旧を行う必要があ ります。 ・また、被害を最小限に抑えるため、住民が自 主的に避難していただくことも重要です。 那珂川右岸8.0k付近(水戸市吉沼町 実施している維持管理行為 毎年、常陸河川国道事務所では、関係出張所 及び 維持業者とともに水防訓練 を実施し、緊急時の対応方法を訓練しています。 洪水対策計画書の見直しを行うことで、危機管理体制の確認をしています。 【平成25年度の実施結果】 常陸河川国道事務所の水防訓練を、7月5日に那珂川右岸 7.0k 付近で実施しました。 (大型土のう作成訓練) (月の輪工訓練) 13 洪水や津波の際、住民の方々に安全かつ迅速に避難行動を行っていただくため、 下記のような情報提供を行っています。 ※常陸河川国道事務所のホームページ上で、最新の災害情報を更新しています。 http://www.ktr.mlit.go.jp/hitachi/index.htm 14 生物の生息・生育・繁殖環境 の維持管理 監視・点検の必要性・重要性 重要な河川環境を把握し、それらが長期的に保全されるよう、適切な維持管理を 行う必要があります。 河川環境は、鳥や魚、昆虫等の多様な生物にとって、重要な生息・繁殖の場です。 ・河川に生息する生物の中には、川の特殊な環 境でしか生息・繁殖できない種類が多く確認 されています。 ・久慈川は、サケ及びアユの遡上やイカルチド リの繁殖等で有名な河川です。 イカルチドリの繁殖 河川環境の悪化は、希少な生物の生息場 を減少させ、絶滅につながる恐れがあり ます。 実施している維持管理行為 【対応目標】 実施項目 河川水辺の 国勢調査 河川巡視 (平常時) 生物の良好な生息・生育・繁殖環境の保全 実施時期・頻度 ※下記 実施場所 直轄管理区間 通年 (年 99 回) 実施内容 定期的、継続的に重要な河川環境 の状況を調査している。 車上巡視により、河川利用や河道 の概括的な状態把握を行った。 ※河川水辺の国勢調査の調査項目及び調査頻度 調査項目 魚類調査 底生動物調査 植生調査 鳥類調査 両生類・爬虫類・哺乳類調査 陸上昆虫類等調査 調査実施頻度 5 年に1回 5年に1回 10年に1回 10年に1回 10年に1回 10年に1回 15 最新調査年度 H22 H23 H13 H21 H18 H20 維持管理の実施結果 及び 対応 定期的、継続的な調査及び監視により、河川環境の保全に努めています。 河川堤防は、土堤が原則です。 近年、河川水辺の国勢調査等により、下記の希少生物の生息を確認しています。 久慈川水系で確認された希少生物 分類種 植物 哺乳類 鳥類 種数 13 種 1種 19 種 両生類 魚類 0種 14 種 陸上 昆虫類 底生 動物類 合計 11 種 7種 主な重要な種 湿地にはタコノアシ(国 RDB:絶滅危惧Ⅱ類)が生育。 全域でカヤネズミ(茨城県 RDB:希少種)が生息。 中流域の礫河原ではコアジサシ(国 RDB:絶滅危惧 II 類)等の鳥類 の繁殖場となっている。 中流域には玉石河床に生息するスナヤツメ(国 RDB:絶滅危惧 II 類)やホトケドジョウ(国 RDB:絶滅危惧ⅠB 類)などが生息。 オオモノサシトンボ(国 RDB:絶滅危惧Ⅰ類)などが生息。 中流域のよどみや細流は周辺の水田地帯から飛来したタガメ(国 RDB:絶滅危惧 II 類)の採餌場となっている。 65 種 ※()内は、各種レッドデータブックのランク ギバチ(ギギ科) ホトケドジョウ(ドジョウ科) シノリガモ(カモ科) ヤマセミ(カワセミ科) 更に、河川巡視等では、下記のような生物の生息状況をモニタリングしています。 1 2 3 4 サケの遡上・産卵状況。 シラサギのコロニーの状況。 菜の花や桜の開花状況 オオハンゴンソウ等、外来植物の繁茂状況。 16 水質 に関する維持管理 監視・点検の必要性・重要性 河川の水質状況や水面異常は、地域と連携して、常に監視する必要があります。 河川水は、多様な生物の生息環境 及び 地域住民の生活を支えています。 水道用水 1.8m3/s 4.1% 発電 14.2m3/s 32.1% ・河川水は、取水された後、水道や水田耕作、 工業用水 0.9m3/s 2.0% 工業用水等として活用されています。 ・また、河川は魚類や底生動物等の多様な生物 の生息場となっています。 ・久慈川水系の水は、常陸大宮市、常陸太田市、 農業用水 27.3m3/s 61.6% 雑用水 0.1m3/s 0.2% 那珂市、日立市等の水道用水として使用され ています。 水質が汚染されると、人の健康や生活及び貴重な生態系に害を及ぼす恐れがあります。 河川堤防は、土堤が原則です。 例)・水質事故やアオコの発生は、魚など多くの 生物を斃死させるとともに、取水ができな くなる恐れがあります。 ・水質汚染によって、貴重な生物の生息環境 が破壊される恐れがあります。 実施している維持管理行為 【対応目標】 水質事故・水質汚染の早期発見 及び 対処 実施項目 水質観測 実施時期・頻度 常時 河川巡視 (平常時) 水質事故訓練 通年 (年 99 回) H25.11.29 (年1回) 実施場所 水系 8 箇所 直轄管理区間 久慈川にて 実施 17 実施内容 水質自動観測地点及び水質採水分析地点 において、定期的な水質観測による状況監 視を行うとともに、ホームページにて公表 している。 車上巡視により、河川利用や河道の概括的 な状態把握を行った。 水質事故が発生した場合の初動対応技術 の向上を図ることを目的に水質事故訓練 を実施した。 維持管理の実施結果 及び 対応 久慈川水系の水質は、概ね環境基準値を満足しています。 近年、久慈川、里川、山田川においては、概ね環境基準 値(人の健康及び生活環境を保全する上で望ましい水質の 基準)を満足しています。 なお、久慈川水系で観測している8箇所の水質観測データ は、下記のホームページで公表しています。 ・水質情報〔常陸河川国道事務所ホームページ〕 1 http://www.ktr.mlit.go.jp/hitachi/hitachi00138.html ・水文・水質デ-タベ-ス〔国土交通省ホ-ムペ-ジ〕 http://www1.river.go.jp/ 2 ①棚倉 ②八溝山 ③塙 ④下藤 ⑤上野宮 ⑥下関河内 ⑦大子 ⑧小中 ⑨天下野 3 ⑩太田 4 (雨量情報観測所) 5 1 2 3 4 5 山方 富岡 東橋 新落合橋 榊橋上 (水位情報観測所) 1 2 3 4 5 6 山方 富岡 常井橋 機初 額田 榊橋上 7 8 (水質情報観測所) 久慈川水系では、平成 24 年度に5件の水質事故が発生し、関係機関と連携して即座に 被害軽減対策を講じました。 平成 24 年度は、久慈川水系において5件の水質事 故(油や化学物質の流出等)が確認されました。 これらに対し、関係機関と連携して、即座に原因者 への是正指導やオイルフェンスの設置等の対策を行 うとともに、河川巡視にて経過監視を行いました。 水質事故の初動対応技術向上のため、関連機関と合同で水質事故訓練を実施しました。 ●開催日 H25.11.29 ●訓練内容 ・水質パックテストの実習 ・オイルフェンスの設置 外 ●訓練参加者 ・茨城県・栃木県 ・常陸河川国道事務所 ・維持管理業者 水質の汚染や異常を発見したら、水質事故ホットライン(0120-724-830)にご連絡下さい。 河川堤防は、土堤が原則です。 18 榊橋 久慈大橋 渇水 に関する維持管理 監視・点検の必要性・重要性 渇水が生じた場合には、円滑に水利使用者間の調整が行われるよう、必要な情報を 収集し、速やかに情報提供を行う必要があります。 河川水は、多様な生物の生息環境 及び 地域住民の生活を支えています。 ・久慈川水系の水は、常陸大宮市、常陸太田市、 那珂市、日立市等の水道用水として使用され ています。 ・渇水が生じると、塩分(海水)遡上や水質悪 化等により、水道用水や農業用水としての利 用が困難となります。 ・魚類は、ある程度の水深が確保されていなけ れば、生息することが困難です。 渇水が生じると、人の健康や生活及び貴重な 生態系に害を及ぼす恐れがあります。 河川堤防は、土堤が原則です。 例)・渇水が生じると、河川水の利用者間におい て混乱が生じる恐れがあります。 ・渇水により瀬切れが生じると、アユやサケ の遡上が困難となり、多様な生物の生息場 や繁殖場が失われる恐れがあります。 実施している維持管理行為 【対応目標】 実施項目 河川巡視 (平常時) 渇水対策支部 渇水による社会・環境に与える影響の低減 実施時期・頻度 通年 (年 99 回) 実施場所 直轄管理区間 実施内容 車上巡視により、河川利用や河道の概括的 な状態把握を行った。 河川流量が減少し、塩分の遡上等による 影響が懸念されたため、当支部を設置 し、流量・水質監視等を実施した。 H25.5.8~ H25.6.20 19 維持管理の実施結果 及び 対応 平常時から水量を監視し、渇水による被害の低減に努めています。 河川堤防は、土堤が原則です。 久慈川水系では、 平成 25 年 5 月に渇水が発生したため、久慈川渇水対策支部を設置し、 水利使用者間の調整を行いました。 常陸河川国道事務所では、平成 25 年 5 月 8 日 16:00 に久慈川の水位が低下したため久慈 川渇水対策支部を設置し、準備態勢に入りました。 その後、久慈川基準地点の基準流量 7m3/s を回復したことを確認し、平成 25 年 6 月 20 日 15:00 に久慈川渇水対策支部を解散しました。 日 時 状 況 概 要 5/ 8 16:00 準備体制 久慈川渇水対策支部を設置し、河川の監視を強化した。 6/20 15:00 体制解除 久慈川基準地点の基準流量 7m3/s を回復したことを確認し、 久慈川渇水対策支部を解散した。 なお、久慈川渇水対策支部においては、下記の水利使用の調整を行いました。 ・茨城県企業局那珂川取水場(工水)の取水停止 5/25 19:10~20:15 5/26 18:30~19:40 ・大杉山排水機場(農水)の振替取水 5/10~ 延べ 16 日間 延べ 104 時間 ・常陸久慈川取水場(上水)の取水停止 5/26 16:41~19:50 5/27 17:30~19:20 5/28 17:45~19:45 20 河川利用施設 の維持管理 監視・点検の必要性・重要性 河川利用者が安全に施設を利用できるよう、定期的な河川利用施設の点検を行い、 適切に補修等を行っておく必要があります。 人々が安心して河川に接することのできるよう、利用施設を整備しています。 ・住民の方々に河川を身近に感じ、河川と ふれあいの場を提供するため、親水護岸 や階段や坂路、安全施設(柵・各種看板 等)の河川利用施設が設置しています。 ・久慈川水系には、護岸や樋管周辺等の 45 箇所に河川利用施設が整備されていま す。 河川空間を安心して利用していただくため、河川利用施設が常に安全に使用でき ることが重要です。 実施している維持管理行為 【対応目標】 実施項目 安全利用点検 河 川 巡 視 (平常時) (安全利用施 設の状況) 実施時期・頻度 H25.4.23~27 (久慈川下流) H25.4.12~5.11 (久慈川上流) 年 1 回(春季) 利用施設の安全性確保 実施場所 下表 通年 (年 99 回) 久慈川下流出張所 のみ年1回 実施内容 河川利用者が多くなる時期を前に、利用 者の安全確保のため利用施設の点検を 実施した。 車上巡視により、河川利用や河道の概括 的な状態把握を行った。 利用者の多くなる時期もしくはその前に 河川利用施設の状態把握を行った。 点検施設概要 堤防 高水護岸 低水護岸 親水護岸 高水敷 船着場 水門・樋門・樋管 堰(魚道) 水位観測所 その他 計 久慈川 5 0 1 2 0 0 13 0 4 1 26 里川 1 0 2 1 0 0 14 0 1 0 18 21 (箇所) 山田川 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 玉川 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 維持管理の実施結果 及び 対応 定期的、継続的に河川利用施設の点検を行い、安全性の確保に努めていきます。 河川維持管理の結果、河川利用施設の変状を 19 件発見し、そのうち緊急性の高い9箇所の 河川堤防は、土堤が原則です。 応急処置を実施し、その他の変状に対しては経過観察を行っています。 久慈川上流出張所管轄 ℡0295-52-0621 久慈川下流出張所管轄 ℡0294-72-4042 ※河川区域の安全施設(階段・手すり・柵など)の損傷を 発見した場合は、管轄の出張所までご連絡ください。 対応事例:久慈川右岸 3.2k 付近 対策前 対策後:手すり補修 22 河川の適正な利用 に関する維持管理 監視・点検の必要性・重要性 河川管理施設の機能保持 及び 河川区域における秩序を維持するため、多様な利用 者間の調整を図り、危険行為等に対する監視指導を行う必要があります。 河川区域は、自己責任のもとで、どなたでも自由に使用することができます。 ・河川管理施設及び河川区域は、洪水はん濫 から人命や財産を守るために整備されて いるため、河川管理上支障が生じる恐れの ある行為はご遠慮いただいています。 ・河川は、多くの方々が利用する場所である ため、公共の利益や他人の利用を妨げてし まう恐れがある行為はご遠慮いただいて います。 一部の利用者が危険行為やマナーに欠ける行 為を行うと、他の利用者や河川管理施設に損 傷を与える恐れがあります。 河川堤防は、土堤が原則です。 例)・高水敷でゴルフの練習をしていたら、通行 者に当たり、怪我をさせてしまった。 ・モトクロスバイクで遊んでいたら、堤防に 穴を開けてしまった。 実施している維持管理行為 【対応目標】 実施項目 河川巡視 (一般) 実施時期・頻度 通年 (年 99 回) 秩序ある河川利用の保持 実施場所 実施内容 直轄管理区 間 車上巡視により、河川利用や河道の概 括的な状況把握を行った。 ※巡視にて監視・指導している事項 ・危険行為等(ゴルフの練習、ラジコンヘリの使用、モトクロスバイクの走行など) ・河川区域内への駐車や係留 23 維持管理の実施結果 及び 対応 危険行為等に対して監視・指導を行い、河川区域の秩序の維持に努めています。 久慈川水系では、河川巡視時に以下のような場所で危険行為や不法駐車が確認されています。 これらの行為に対しては、口頭で注意を行うとともに、繰り返される場所には注意看板等を設 置して対処しています。 久慈川上流出張所管轄 ℡0295-52-0621 久慈川下流出張所管轄 ℡0294-72-4042 ※危険行為や長期にわたる駐車等でお困りの場合は、 管轄する出張所までご連絡ください。 24 不法投棄 に関する維持管理 監視・点検の必要性・重要性 不法投棄の抑止、あるいは未然防止に向け、不法投棄の早期発見 及び 適切かつ迅速 な措置を講じることが必要です。 河川区域内の不法投棄物は、国のお金(税金)で処分しています。 ・不法投棄は、法律によって「5年以下の懲役ま たは 1,000 万円以下の罰金」が科せられます。 ・河川区域内の不法投棄物は、所有者確認を行っ た後、河川管理者と市町村が協力して撤去を行 っています。 ・不法投棄物の処理には多大な費用を費やす上、 周辺環境に影響が生じる恐れがあります。 河川における不法投棄物は、清潔の保持や景 観の面で支障があるだけではなく、洪水時に 流下することによって河川管理施設に損傷を 加える恐れがあります。 例)・洪水で流下した不法投棄物が、樋管・水門 のゲートに詰まり、逆流防護できなかった。 ・不法投棄物から汚染物質が流出し、河川に 生息する魚類や底生生物が斃死した。 実施している維持管理行為 【対応目標】 実施項目 河川巡視 (一般) 実施時期・頻度 通年 (年 99 回) 不法投棄の抑止 実施場所 実施内容 直轄管理区 間 車上巡視により、河川利用や河道の概 括的な状況把握を行った。 ※地域と連携して実施している事項 流域市町村の方々や町内会、市民団体と協力して、 「久慈川・那珂川水系一斉クリーン作戦」を実施しま した。 実 施 日:平成 25 年 7 月 14 日 参加者数:7,067 人 ゴミの量:6,823kg 25 維持管理の実施結果 及び 対応 河川管理者は、不法投棄の速やかな撤去に加え、不法投棄量の削減に努めています。 久慈川水系では、河川巡視等で年間 100~300 件の 河川堤防は、土堤が原則です。 不法投棄が確認されており、その内訳は、粗大ゴミが過 半数を占めています。 平成 24 年度は、 これらの処分に国のお金から約 110 万円を支払っています。 なお、流域の人々に関心を持っていただき、水環境へ の意識向上を喚起するため、毎年「久慈川水系ごみマッ プ」を作成し、ホームページ上で公表しています。 不法投棄の処分費用 (久慈川水系ごみマップ:http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000080516.pdf) 対応事例 不法投棄に対しては、注意看板等を設 置し、原因者による撤去を基本とします。 不法投棄が繰り返される箇所につい ては、警察や自治体と協力して「不法投 棄禁止」看板等を設置し、不法投棄の未 然防止を図っています。 26 不法占用・不法工作物 に関する維持管理 監視・点検の必要性・重要性 不法占用・不法工作物の設置の抑止、あるいは予防のため、これらの行為を早期に 発見し、迅速に指導・対応を行う必要があります。 河川区域における排他的・独占的な使用には許可が必要です。 ・河川管理行為や多くの利用者への影響を未然 に防ぐため、排他的・独占的な使用には河川 管理者の許可が必要です。 ・許可を受けていない排他的・独占的な使用は 不法占用、不法工作物とみなし、注意や警告 等の指導を行っています。 ・河川区域内に民有地についても、許可のない 工作物の設置は禁止しています。 占用や工作物の設置など、排他的・独占的な利用を行うことは、他の利用者の自 由な利用を妨げる上に、河川管理上の支障となる恐れがあります。 例) ・不法に設置された小屋が洪水で流出し、堤防等の河川管理施設に損傷を与えた。 ・橋梁の下が不法に占用されているため、利用者が自由に通行できない。 実施している維持管理行為 【対応目標】 実施項目 河川巡視 (一般) 実施時期・頻度 通年 (年 99 回) 不法占用の抑止、未然防止 実施場所 実施内容 直轄管理区 間 車上巡視により、河川利用や河道の概 括的な状況把握を行った。 27 維持管理の実施結果 及び 対応 不法占用や不法工作物による被害を未然に防ぐため、これらの早期解決に努めています。 久慈川水系では、河川巡視等によって高水敷上での船舶の放置や堆肥の放置等の不法占用が確 認されました。また、小屋などの不法工作物も設置されており、口頭や看板による注意を行って います。 久慈川上流出張所管轄 ℡0295-52-0621 ※河川区域内の不法占用や不法工作物を発見された方は、 管轄する出張所までご連絡ください。 対応事例 不法占用や不法工作物が繰り返される箇所については、注意 看板の設置や口頭注意等を実施し、早期解決を図っています。 28 久慈川下流出張所管轄 ℡0294-72-4042 地域連携 による維持管理 久慈川は延長も長く、その管理項目も多岐にわたるため、河川管理者だけできめ細かな河川管 理を実施していくことは困難です。 そのため、常陸河川国道事務所は、河川管理に関して以下のような沿川市町村や市民との協働 活動を実施し、今後の河川管理の一部に組み込むことができるよう発展させていく予定です。 久慈川・那珂川水系一斉クリーン作戦 「久慈川・那珂川クリーン作戦」は 国土交通省と久慈川・那珂川沿川市町 村と一体となり、沿川住民・河川利用 者及び各種ボランティア団体等が自 ら行う清掃作業をとおして、河川の環 境美化・愛護意識ならびに水質保全に 対する一層の意識向上をめざし、またひとりひとりの「河川を大切にする心」の啓発を図るこ とを目的とし、毎年「河川愛護月間」である 7 月第 2 日曜日に実施しています。 久慈川水系環境保全協議会 久慈川水系環境保全協議会は、久慈川の水質回復を目的として久慈川流域の市民団体、自治 体、行政機関が協力し、昭和 59 年 2 月に設立されました。茨城県内の久慈川水系 11 市町村 が参加し、久慈川にまつわる話題を綴った「久慈川のほとり」の発行、水質情報の提供、久慈 川を軸とする交流ネットワーク作り等を行っています。 関東地方水質汚濁対策連絡協議会 久慈川をはじめとする関東の一級水系の河川、湖沼、関係海域について、水質の実態を把握 するとともに、汚濁の過程を解明し、防止対策を立てることを目的として、昭和 33 年に設立 されました。本協議会では、水質の調査及び解析、汚濁対策の調査・研究、情報交換、研究会・ 講習会等の開催を行っています。 河川愛護モニター 河川整備・河川利用および河川環境に関する要望を十分に把握して地域との連携を進めると ともに、河川愛護思想の普及啓発及び河川の適正な維持管理に資するため、地域の方々に河川 愛護モニター(各出張所1名ずつ)をお願いしています。 河川愛護モニターは、日常生活の範囲内で知り得た情報を河川管理者に伝えることを主な任 務とするものであり、河川管理者に月1回程度の定期および随時連絡を行っています。 29 地域住民に対する啓発活動 河川に関して住民に関心を持っていただき、河川管理等への協働体制を構築できるよう、住民 等に対する啓発活動を行っています。 “清流に笑顔が咲いた”久慈川・那珂川で水生生物調査 常陸河川国道事務所では、地元の方にとって身近な河川である久慈川・那珂川をもっと知って もらい、水質に関心を持ってもらうことで川を大切にする河川愛護の心を養っていただくことを 目的として、毎年「水生生物による水質の簡易調査」を実施しています。 「水生生物による水質の簡易調査」は、流域の学校等と協力してサワガニやカワゲラ類等の水 生生物を採取し、それらを指標として河川の総合的な水質を評価する体験活動です。 平成 25 年度は、茨城県内の 5 つの小学校・中学校、栃木県内の 4 つの小学校・高校を含 む 10 団体、延べ 145 人が参加し、7 月上旬~11 月下旬にかけて実施しました。 水生生物調査参加団体一覧 常陸大宮市立美和小学校の皆さん 日立市立坂本中学校の皆さん 30 久慈川に関する各種情報の提供 久慈川の歴史、自然、川づくりについて理解していただくため、常陸河川国道事務所ホームペ ージにて各種情報を提供しています。 (常陸河川国道事務所ホームページ http://www.ktr.mlit.go.jp/hitachi/hitachi_index002.html) 環境百科久慈川 久慈川の自然、歴史および文化等を紹介し、久慈川の社会環境や自然環境について地域の人々 に深く理解してもらうため、 『環境百科久慈川』を作成し、ホームページ掲載を行っています。 31