...

第2巻 ー 2日目~4日目

by user

on
Category: Documents
15

views

Report

Comments

Transcript

第2巻 ー 2日目~4日目
ひろちゃん、メキシコへ行く
プエルト・バイアルタ
Mexico - Puerto Vallarta
Vol. 2(2 日目~4 日目)
初めての旅行では、失敗もたくさん。
メキシコへはじめていかれる方の参考になるようにと願って書きました。
Hiroko McCoy 著
2 日目(火曜日)、Paradise Village Resort
翌朝、空港での約束どおり、パラダイス・リゾート(Paradise Village Resort)からのお迎えがミニバンで
やってきた。
メキシコ人は、時間にルーズである。メキシコ人本人達が自分でそういうのだから、間違いないのだろう。
彼らが、「メキシカン タイム」という時は、ゆったりした、アバウトなスケジュール、という意味だ。しか
し、今日のお迎えは非常にタイムリー、私達より先にやってきて、私達がホテルの玄関から出てくるのを見
つけるとすぐにこっちこっちと大きく手招きしながら駆け寄ってきた。運転手は昨日空港で会った白服の男
性の一人。この日の客は私達二人だけ。にこやかに挨拶をして、私達はミニバンに乗り込んだ。海岸線を北
へ走って約10分、「Paradise Village Resort」というサインのあるゲートが見えた。ゲートをくぐってさら
に数分ほど敷地内を走り、ようやく目的地へ到着した。車を降りたところで、受付のテーブルへと案内され
る。そこで、30歳くらいの女性に、「空港で話した男性の名前は?」とか、「年収は?」とか、「職業は?」
とか、いろいろ質問されて登録を終える。すると、案内役の男性が現れた。背が高く、角ばった顔つきの30
代くらいのメキシコ人男性だ。彼は、にこやかに当たり障りの無い雑談をしながら、私達をカフェテリアま
で案内してくれた。カフェテリアにつくと、私達は、促されるまま開いている丸テーブルの一つに座った。
カフェテリアはかなり広く、20近くの丸テーブルが点在している。壁沿いに並べてある長テーブルの上には、
メキシコの朝食料理、いろいろなパン、フルーツ各種、ジュース、コーヒー、お茶などの飲み物が並んでい
る。バフェー形式で、各自が好きなだけとって食べることができる。私達も早速朝食をいただくことにした。
一通りのものをお皿にとり、お味の程を吟味することに。お味は、普通程度。しっかり2皿分お代りしてた
いらげた。お腹も一杯になったところで、リゾートのお部屋を案内してくれるという。
パラダイスリゾート
リゾート内に生えているバナナの木
私達は、リゾートの最上階にある、見晴らしのいいユニットに案内された。このユニットは数部屋続きのス
イートルームになっていて、デザインの素敵なリビングルーム、豪華なバスルームが付いたマスターベッド
ルーム、ゲストベッドルーム、洒落たキッチン、海が一望できる広いバルコニーなどがあり、とっても豪華。
ここに宿泊しているような想像をしながら、リッチな気分をゆったり味わった後、綺麗に手入れされた庭を
通って、もとのレストランに戻った。
朝食をとったのと同じ丸テーブルに戻ると、そこに、セールス専門の別の男性が加わって、早速、売り込み
が始まる。ここからが、私達の正念場(?)となる。
タイムシェアは、アメリカで一時期とてもブームになった。簡単に言うと、
1.
特定のリゾートに週単位で毎年滞在する権利を購入する。購入したリゾートをホームリゾートと呼ぶ。
そして、権利保持者は、オーナーと呼ばれる。
2. この権利は、他のリゾートのオーナーと交換することができる。なので、例えばハワイのリゾートに
1週間滞在したければ、ハワイのリゾートの権利保持者にコンタクトして、相手のリゾートに1週間滞
在させてもらう代わりに、自分のリゾートには、相手の人が1週間滞在することになる。
3. この権利は、ある意味、不動産扱いすることができる。つまり、購入した権利は、売買することがで
きる。
4. オーナーは、リゾートのメンテ費用を毎年払わされる。
実は、私は、過去に2、3度タイムシェアのセールに顔を出したことがあり、その結果、タイムシェアに関し
ては、私なりの持論をすでに持っている。つまり、「毎年このリゾートに来たいという場合を除いては、タ
イムシェアは買わないほうがいい」ということだ。
理由は、次の通り。

タイムシェアで毎年払わされるメンテ費は、安くない。もちろん、需要の多いリゾートほど高い。タ
イムシェアで宿泊しようがしまいが、毎年メンテ費を払う義務が生じる。

別のリゾートのオーナーと交換できるといっても、人気のあるリゾートや地域ほど、交換が困難。ハ
ワイなどは、1年以上前から予約しないと交換できないなんてこともある。つまり、自分の行きたい
時期に自分の行きたい場所のリゾートと交換するというのは、非常に困難だと思っておいたほうがい
い。どちらかといえば、どのリゾートがどの時期空いているかを見て、その中から選ぶという、受身
体制のバケーション計画にならざるを得ない。

多くのリゾートは、広い場所を選んで開発されるため、交通が不便な場所にある。このパラダイスリ
ゾートなども、町に出るにはかなり不便な場所なのだ。1週間、ずっとリゾート内でのんびりしたい
というのなら別だが、レンタカーでもしない限りは、観光には不向きな場所にあることが多々あるわ
けだ。

リゾートの予約は1週間単位に絞られるため、3日とか10日とか、自分のスケジュールに合わせた半
端な日数の予約ができない。
このように、総合的にみて、観光目的のバケーションには、こういうタイムシェアリゾートは不向きなのだ。
私の場合、自分の観光したい場所に交通の便も考えて最適なホテルを、好きな時に好きな日数分予約できる
という自由があるほうが、楽しいバケーションプランが組める。毎年払わなくてはいけないメンテ費も、自
分の滞在したいホテルの費用に使いたい時に使った方が気が楽だと思ってします。
ただし、人によっては、1箇所で、ゆったりのんびりバケーションを楽しむのがいいという人もいるだろう。
老後のバケーションなどは、特にそうかもしれない。この街が気に入ってしまって、毎年帰ってきたいとい
う場合もある。こういった場合は、タイムシェアは良いかもしれない。
ということで、私達の場合は、もちろん初めからさらさら購入する気はなかった。ちなみに、こういうプレ
ゼンにやってくる客は、まず全員が私達のように無料のギフトが目当てであって、タイムシェアを購入する
つもりで来る客など皆無と思っていい。リゾート側もこれは重々承知している。だから、無料のギフトを
「えさ」にして呼び寄せた観光客を、どうすれば買う気にさせ、セールに結びつけることができるか、その
ノウハウを、リゾート側は十分研究している。つまり、ここにいるセールスマン達は、かなりの訓練をつん
だプロ級だと覚悟しておいたほうがいい。
実際、私達もかなり苦労した。延々と続くセールスに、なんとか最後まで「興味無し」をつきとおし、1 時
間近くたって、やっと開放してもらった。と思ったら、甘かった。。。さあ、ギフトをもらいに行こう、と
立ち上がった私達を、別の男性が待ち構えていたのだ。この男性はオーナーの直下で働いていて、特別にも
っと安いパッケージを私達に提供できるのだという。聞いてみると、なるほど、確かに彼の提示するパッケ
ージの価格は先ほどのセールスマンの提示した価格と比較にならないくらい安い。それでも、「私達には高
すぎるし、興味ない」、と言うと、さらに半額くらいに下げてくる。いったいどこまで下がるのだろう。。。
「NO」といい続け、最終的にはUS$2000ドル近くまで下げたところで、彼もやっとあきらめてくれた。こ
の日、朝の10時から始まって、リゾートの事務所で約束のギフトを受け取ることが出来たのは、昼の 1 時す
ぎだった。90分のプレゼンのはずが、ふたを開けてみると、3時間のプレゼンだった。
ホテルまでのタクシー代を現金で受け取り、ホテルに帰る代わりに、ブセリアス(Bucerias)という町に送
ってもらうことにした。パラダイス・リゾートは、ヌエベ・バイアルタ(Nueve Vallarta)という新開発地
にある。ちなみに、「ヌエベと」は、「新しい」という意味らしい。ヌエベ・バイアルタの町からは、ブセ
リアスの方がプエルタ・バイアルタよりも近いので、タクシー代を 20ペソほど得した。
ブセリアス(Bucerias)の町
ブセリアスは、とても小さな田舎町だ。露店が並んでいる一角を散策する。
ブセリアス
11月は観光シーズンから外れていたため、観光客は少なく、私達はすべての店の呼び込みのターゲットにな
ってしまった。子供達や老人も、手に持てる限りの品物を抱えて売りに来る。小学校低学年くらいの小さな
子供まで売り子をしている。
ブセリアスの売り子達
物価は、プエルタバイアルタよりもブセリアスの方が安いと聞いていたので、この日、価格の交渉をしなが
ら、お皿、ボール、水着、帽子、ブレスレット、財布など、数々の品物を購入した。価格の交渉をしながら
の買い物は始めての経験で、その時はなかなか楽しかったが、後でどっと疲れが来た。
後で知ったのだが、メキシコの義務教育はどうやら小学校までらしい。生徒数に比べて学校の数が少ないた
め、小学校は朝の部(8時から2時)と夜の部(3時から9時)に別れているらしい。また、家庭によっては、
収入のために、小学生は2時間、中学生は4時間、学校の合間に働くという。ある程度裕福な家庭では、英語
にも力を入れている私立の学校に子供を入れたがるという。
出店の一角に、学校らしきものを見かけた。メキシコの学校では制服を着るのが一般的らしい。
ブセリアスの学校らしきところ
ぶらぶら歩き周っていると、小腹がすいてきた。
教会の前の大通りに行くと、個人でいろいろな食べ物を売っている。自分の奥さんが作ったという「タマレ」
が美味しそうだったので、それを一つ買って二人で分けて食べてみることにした。1つ10ペソ(60円、US75
セント)だ。彼は、バケツの中からタマレを一つ取り出し、使い捨て皿の上でバナナの皮をはいでから渡し
てくれた。
バケツの中のタマレ
バナナの皮をはぐと、こんな風。
とても美味しかった。
でも、タマレだけでは物足りない。何か美味しそうなレストランはないかとぶらぶら歩いていたら、あちこ
ちでオイスターを割っている風景を目にする。
道端で見かけるオイスター
このあたりでは、オイスターがたくさんとれるのかもしれない。
ふと見ると、町食堂で一生懸命料理を作っている奥さんがいる。
一生懸命働いている姿に心をうたれ、ここで、野菜と肉の入ったスープを食べることにした。
このレストランのサルサは黒い。不思議に思って尋ねてみると、これは、野菜をフライパンでいためた後の
汁を使って作るために黒くなるらしい。お味は上場だった。値段は、セットで一人当たり80ペソ(450円、
US$5.90)ほどだった。
お腹が満足したところで、広場の前にあるブセリアスの教会に入ってみることにした。
教会の前には広場、というスタイルがメキシコでは一般的らしい。
教会は、簡素なつくりで、ガラスの無い窓に、開放的な、常夏の雰囲気たっぷりの素敵な教会だった。
メキシコの町を歩いているとよく見かけるのがが、オウムとチワワ。
ブセリアスの海岸で、ふぐのから(?)のようなものが転がっているのをみつけた。これは、店でも売って
いた。面白いと思った。
ブセリアスの海岸
そのままブセリアスの乾いた川沿いをぶらぶら歩いていたら、数頭の馬を見かけた。
と、そこのおじさんが、乗馬をしないか、と声をかけてきた。辺りには、客は私たち二人以外誰もいない。
暇をもてあましていたように見える。おじさんは、「本来は、1時間一人US30ドルなのだが、二人で30ドル
でいい」という。これは、安い。一度ケーキを食べてみたかったので、おじさんにベーカリーの場所を聞く
と、彼お勧めのベーカリーまで馬に乗せて連れて行ってくれるという。決まり。乗馬してみることにした。
ドルを持っていなかったので300ペソを払おうとすると、ペソなら350ペソだという。まあ、いいか、と言
われるとおり350ペソを渡して、おじさんの助けをかりながら馬に乗る。ここからは、てっきりおじさん達
が馬を引いてくれるものだと思っていたら、おじさん達も、さっさとそれぞれ自分の馬に乗り、そして、
「行くぞ」と掛け声を残して先に進む。すると、私達の馬も勝手に歩き始めたのだ。おじさん達は、私達の
馬を前後に挟んで、私達の馬を誘導する。犬も一緒についてくる。かなりトレーニングされている馬のよう
で、私達の馬は、ゆっくりと前に進むおじさんの馬について歩く。止まりそうになると、おじさんが「チュ、
チュ、チュ、チュ、」と、キスをするような音を出す。すると、再び進み出すのだ。私達は馬に乗って、お
じさんに誘導されるまま、砂浜を往復した。
最後に、約束どおり、馬のおじさんお勧めのロスチャトス(Los Chatos)という地元のベーカリーで降ろし
てもらった。ここでは、トレスラチョス(Tres Lachos)という「3つのミルクで作られているケーキ」をオ
ーダーした。店員の女性はとってもフレンドリーで、気持ちよかった。次から次へと客が入ってくる。トレ
スラチョスは、ちょっと湿り気があるケーキで、美味しかった。
地元のベーカリー、ロスチャトス
ケーキ屋さんを出て、ブセリアスからバスにのり、ホテルまで帰る。バス代は、10ペソ(約60円、US75セ
ント)だった。
ホテルに帰ると。。。
ホテルに帰宅すると、メイドが部屋をきれいにしてくれていたのだが、感激したのは、トイレットペーパー
で作られたバラの花。とても素敵。それにタオルを細工して作った得体のしれない動物が、テレビ横のカウ
ンターに立っていて、感動した。
3 日目(水曜日)、市内見学ツアー(City Tour)
次の日、水曜日は、タイムシェアでもらった City Tour。
City ツアーでは、バスガイドさんが、いろいろ説明してくれた。

最低賃金は日当60.50ペソ(約346円、US$4.45)。タバコは一箱40ペソもするため、タバコをすっ
ている人が少ないのはそのせい。

仕事をしている人は医療は無料だが、無職の人は医療費がかかる。そのため、メキシコでは全員が働
く。

駐車違反などをすると、ライセンスプレートを持っていかれてしまう。

違法をすると、裁判無しで刑務所に直行。刑務所の条件は厳しく、食事は家族が支給しなくてはいけ
ないので、だれも刑務所に入りたがらないから犯罪が少ない。(でも、町のあちこちで、銃を持った
警官を見かけたので、取り締まりを厳くして犯罪を防止しているということなのではと思った。)

ガソリンは1リットルUS$4ドルと高いので、車を持てる人が限らる。また、車は家族に1台がいい
ところ。

ここでは、週6日、1日12時間勤務で働く。仕事に忙しいので犯罪が少ない。(でも、後で、週5日、
1日8時間勤務の人も見つけたので、実際は、職業によりけり、人それぞれなのではと思った。)

職種によっては時給が低いので、チップが大きな収入源になっている。

プエルタバイアルタの水は安全

タキーラは、ブルーアガベ(Blue Agave)で作られる。100% ブルーアガベのタキーラのみが本物で、
その他のタキーラには、混ざり物が入っている。

100% ブルーアガベのタキーラは、体に負担がかからず、悪酔いしたり、翌日まで残ったり、頭痛、
腹痛などをおこすことがない。

グリーンアガベ(Green Agave)はメズカル(Mezcal)という酒になり、これは、タキーラとは違
う。

住居の建物には必ず白い色が使われている

雨季はものすごい降水量で、道路に水があふれるため、道路の段差を高く作ってある。

銀は、92.5といいう数字が書いてあるものを買わないと、本物の銀でないことが多い。偽物がかな
り出回っている。

メキシカンオパールは有名。

ツアーガイドは全員青い服を着ている。
でも、これらの、ガイドさんの説明には、疑問も残った。例えば、囚人の話だが、家族がいない囚人の場合
や、たとえ家族がいても、食事を持って来るのを拒否した場合、囚人はそのまま餓死するのだろうか? 後で、
別の人にこの疑問をぶつけてみると、「バスガイドは、興味を持たせるためにうそを言ったんだ。刑務所で
は、囚人に食事を支給する。」という。また、最低日当賃金については、50.75ペソだと言う人もおり、ど
こまでこのガイドの言うことを信じていいものどうか分からなくなってしまった。ひょっとして、バスガイ
ドさん、アバウトな性格?
市内見学ツアーでは、郊外も回る。ともかく石畳の道路が多い。石畳の道路には、車線が無いのだが、みん
な器用に複車線として走る。
このツアーでは、はじめに、古い町の教会を見学した。
そして、そのすぐ近くのタキーラ工場を見学。「え、これが工場?」と言いたくなるような、一見みすぼら
しい建物だ。
テキーラ工場見学
工場では、一通りテキーラの作り方の説明を受ける。そして、最後に試飲で飲んだテキーラは、美味しかっ
た
テキーラの市場価格が分からない私は、このテキーラ工場で、ホワイトテキーラ(寝かせていないもの)
750MLを1本とバスガイドさんお勧めのコーヒー味のテキーラ750MLを1本購入した。価格は合計約1323ペ
ソ(約7400円、US$97.91)だった。でも、後でウォールマート(Walmart)というスーパーで、安いテキ
ーラをたくさん見つけたときには、まんまとバスガイドさんの口車に乗せられちゃったなぁと思った。これ
も後で知ったのだが、テキーラ工場での販売価格には、ツアー会社へのコミッションが入っているらしい。
テキーラ工場を後にして、次に向かうはOld Townのギフトショップと宝石店。ここでもツアー会社は、各店
から売り上げのコミションをもらうのだろうか。ショッピングの後、バスは、小高い丘の上にある高級住宅
街を走る。海が見渡せるこの丘には、大金持ちがたくさん住んでいるのだという。そのままどんどん海岸線
を走り、途中にある、展望スポットでイグアナと写真をとる。イグアナを肩や手に乗せて、自分のカメラで
写真を撮らせてもらうだけなのだが。これも、もちろんお金を取る。一人100ペソ(約600円、US$7.50)
だったと思う。
プエルト・バイアルタは、エリザベス・テイラー(Elizabeth Taylor)とリチャード・バートン(Richard
Burton)主演の 1964年の「Night of the Iguana」という映画の舞台になり、それで一躍有名になった町ら
しい。バスの中から、この映画のシーンに使われた場所というのを指差して教えてくれた。
映画のシーンに使われたらしき場所その1
映画のシーンに使われたらしき場所その2
ちなみに、野生のイグアナがこの辺りにはかなり生息している。
最後に、山奥のレストランで昼食だ。というか、昼食のはずなのだが、すでに3時を過ぎているので、夕食
と言った方がいいのだろうか。お腹はペコペコだ。ちなみに、この食事代はツアー料金に含まれていないの
で、ここでは、各自食べたい食事をオーダーして食べることとなる。
この食事でツアーは終了し、その後、バスでホテルまで送ってくれた。
プエルトバイアルタの町
City ツアー終了後も、外はまだ明るい。日があるうちに、市バスに乗って再びダウンタウンへ。
この日の夕方は、ダウンタウン川沿いのフリーマーケットを散策した。
そして、海辺へ。
Cathederal (教会)へも立ち寄った。とてもきらびやかな教会だった。
町では、こんな木を良くみかける。根っこがすごい。
幹の途中から無数の根っこが地面に向かってのび、地面にがっしりとはっている。
町の通りに高い段差が設けてあるのは、雨季には豪雨が降って道路に水があふれるためらしい。
ダウンタウンの川の南側は、オールドタウン(Old Town)とよばれる古い地域で、「ロマンチックディスト
リクト」というニックネームがついている。このニックネームの由来は、多くのレストランが歩道にテーブ
ルと椅子を出し、外でおしゃれにお食事をできるからなのだとか。
ロマンテックディストリクトで手ごろなレストランを探して歩いていると、ちょうど歩道で食事中のカップ
ルが、「ここ、美味しいよ。価格も手ごろだし。」と声をかけてくれた。その横のテーブルで一人で食事を
していた女性も、「ほんとに、ここ美味しいわよ。」と相槌をうった。レストランの名前は、Zirahuen
Café 。小さなファミリーレストラン。ここで夕食を取ることにした。
City ツアーの昼食が遅かったので、それほどお腹がすいているわけではない。軽い食事をと思い、海老ソテ
ーと、ツナステーキ(Tuna Stake)をオーダーして、二人で分けて食べることにした。店のオーナーの息子
がウェイターとして手伝っている。とってもかわいい。「写真とっていい?」と聞くと、スマイルを一生懸
命作ってくれた。
ここの食事は、昨日のピピスレストラン(Pipis)よりも断然美味しかった。ツナステーキは120ペソ(680
円、US$8.80)えびソテーは80ペソ(450円、US$5.90)くらいだったと思う。マーガリタもオーダーした
が、これも美味しかった。
オーナー&シェフのフアン(Juan Pablo Zuniga)さんは、カリフォルニアとフロリダで20年以上シェフの修
行をしてきたらしい。日本女性と結婚して日本へ行きたいなんて思ったこともあったらしいが、プエルタバ
イアルタに来て今の奥さんと出会い、結婚、今ではかわいい息子もいる。ここの店舗を購入して自分のレス
トランを開いたのだという。1 階がレストラン、2 階は洗面所と事務所、3 階が家族の住居になっている。ち
なみに、プエルトバイアルタの多くのお店が同じようなレイアウトで、通りに面した1 階がお店、2階、ま
たは3 階に店のオーナーが住むというスタイルが圧倒的に多いらしい。食事をしながら、ふとキッチンを覗
くと、美味しそうなスープが見えた。どうやら、海鮮スープのようだ。このスープも食べてみたくなってき
た。でも、明日はシティーツアーの昼食で同席したカップルが勧めてくれた魚タコ(FishTaco)とやらを食
べようと決めていた。しかし、魚タコはここのレストランのメニューには無かった。「Fish Taco はない
の?」、とオーナーに聞いてみると、「作ってあげる」といってくれたので、翌日は、Fish Tacoと海鮮スー
プを食べにまた来ると約束して、レストランを後にした。
バスに乗り、ホテルへ。
ホテル横のバス停を降りたところにあるソリアナ(Soriana)というスーパーに立ち寄ってみた。
さすがメキシコ、スーパーでは、チリペッパーが山積み。
そして、海の幸も豊富。
明日の朝食用に、チーズパンとジュースを購入して、ホテルへ帰る。
ホテルの部屋に入ってみると、この日は洗面台に白鳥が待っていた。このホテルのメイドさんは、本当に芸
術的だ。
この夜、ホテルのガイドブックを眺めていると、サン・セバスチャン(San Sebastian)ツアーというのに
目がとまった。サン・セバスチャンというのは、高原地帯にある、小さな古い歴史的な町で、1700年代の街
並みや生活スタイルがそのまま残っているという。非常に面白そうなので、このツアーを開いている日に入
れようと決める。
4 日目(木曜日)、キャノピーツアー(Canopy Adventure)
木曜日の朝、早速ホテルのツアーカウンターで、サン・セバスチャンツアーの手続きをする。本来なら、金
曜日にはサン・セバスチャンツアーは無いらしいのだが、今週はこのツアーのリクエストが多かったため、
急遽金曜日もツアーをすることになったという。価格は一人あたり、US$85ドル(約6600円)。無料でゲ
ットした湾クルーズツアーを金曜日に予定していたのだが、それを土曜日に変更してもらって、サン・セバ
スチャンツアーを金曜日に入れてもらう。
予約完了。
今日は、タイムシェアーで無料でゲットしたキャノピーツアーだ。
待ち合わせ場所がマリーナ・バイアルタ(Marina Vallarta)のディスコの前だというが、場所がよく分から
ない。ホテルの案内デスクで聞くと、ホテル前の道をまっすぐ北に歩いて15分ほどのところにあるらしい。
サインがあるのですぐ分かる、というので、歩くことにした。ところが、15分たってもそれらしき建物は見
えてこない。途中、海軍基地、海軍病院などを左手に通りすぎ、まだかまだかと、歩き続けた。
途中、面白いバスを見かけた。後ろに長いパイプの排気口のようなものが二つついている。これって何?
さすが、すべてに関してアバウトのメキシコだ。15分どころか、20分歩いても、ディスコらしきものはない。
歩くこと約30分、さすがに疑いかけたころ、ようやくお目当てのディスコを見つけた。
ディスコ前には、他にも迎えのバスを待っているカップルがいた。私達の到着後もツアー客が次々とやって
きた。ディスコの前で、なかなかこないお迎えのバスを、客たちは辛抱強くまだかまだかと待ち続ける。15
分ほどもしただろうか、やっとマイクロバスが着き始める。キャノピーツアーをしている旅行会社は11社ほ
どあるらしいのだが、どうやらその数社がこのディスコを待ち合わせ場所に使用しているらしい。私達のツ
アーバスもようやく着いた。が、遅れてやってきたバス以上に遅れている予約客がいるらしく、さらに待ち
続けること15分、ようやく全員揃ったところでやっと出発したバスは、さらに2-3件のホテルを回りながら
客を追加していく。
マイクロバスがほぼ満席になったところで、キャノピーサイトへ直行。昨日のシティーツアーで通った同じ
田舎の海岸線を南下したところにあるキャノピーサイトへ到着したのは、ディスコ前での集合時間の9時か
ら2時間後の11時を過ぎていた。
サイトでは、キャノピーグループと、乗馬グループに分かれた。私たちはキャノピーグループだ。今日一緒
にキャノピーをするのは、私達と他の2カップルを含めて合計6人だ。
まずは、持ち物もカメラもすべて預ける。つまり、キャノピーの記念写真が欲しければ、購入するしいかな
いということになる。
ヘルメットとギアをつけて、注意事項を聞いて、さあ、出発。
キャノピーには、思ったよりも、体力がいった。ともかく、階段をひたすら上らなくてはいけない。息切れ
がする。けど、立ち止まることはできない。でも、ぜーぜー言いながら上った後に、ロープをつたって飛ぶ
時は最高の気分だ。空を飛んでいるような開放感でいっぱいになる。
最後にスーパーマンのように、手をギアから離して空を飛んでみた。
すべてのロープを飛び終わった後は、チップの催促と、写真やビデオの売り込みが待っていた。生まれて始
めての経験の記念に、写真CDを600ペソ(約3400円、US$44)払って購入することにしいた。友達と二人
で割り勘した。
キャノピーの後は、昼食。乗馬グループはまだ帰ってきていない。このツアーにも昼食は含まれていないの
で、サイトにあるレストランで、好きな料理を各自でオーダーして食べる。ゆっくり食べてお腹もいっぱい。
でも、乗馬グループはまだ帰ってこない。私達キャノピーグループが終わってから2時間もたったころだろ
うか、やっと乗馬グループが帰ってきて食事をとり始めた。暇つぶしに、私達は川岸をぶらぶら歩き回った。
でも、さすがに食事と散策を入れても3時間余りの時間はもてあましてしまい、最後はいすに座って昼寝ま
でしてしまった。
キャノピーサイトのレストラン
キャノピーサイトのレストラン
川がきれい。
お手洗い横の窓から外を眺めるお手洗いの老婆
ちなみに、ここのお手洗いには老婆がいて、石鹸の場所を教えてくれたり、手を洗った後にペーパータオル
を渡してくれたりする。そんなことくらい自分でできるのだが、それでも、丁寧に世話を焼いてくれる。そ
して、カウンターには、チップをいれるかごが置いてある。彼女はおそらくお手洗いの掃除などもしている
人なのではと思う。トイレに誰もいなくて、何もすることが無い時には、彼女は窓からぼーっと外を眺めて
いる。
私もささやかながら、チップを、かごに入れておいた。
ちなみに、キャノピーサイトにも、もちろんオウムがいる。
テキーラ工場見学、その2
そして、大切なのが、このツアーにも、しっかりテキーラ工場見学が入っていることだ。ツアー会社にとっ
ては、タキーラ工場見学は、コミションをもらえる良い収入源なのだろう。今回は、キャノピーの山奥近く
にあるテキーラ工場だ。
ここで、詳しく(?)テキーラの造り方を説明しておこう。
テキーラを造るには、ブルーアガベ(Blue Agave)という植物を使用する、 両性植物で、1本で雄雌兼用ら
しい。Blue Agave はちょっと見た感じはアロエに似ているが、実は、パイナップルの仲間だという。パイナ
ップルと同じく、フルーツが地面の下にあるのだ。糖分がすごく高くて、かじってみると、甘い!!
ちなみに、上の葉っぱの部分は家畜のえさになるのだとか。
とげとげした葉っぱがでているが、これが Blue Agave
これが、Blue Agaveのフルーツ。ここまで育つのに8年から10年かかるらしい。
つまり、早い工場で8年、遅い工場では10年間フルーツが成熟するのを待ってフルーツを収穫する。
この工場では、フルーツをこの洞穴で蒸す。
蒸したフルーツを石のローラーで細かく砕く。ロバを使って砕いていたというが、いまでもロバを使うのだ
ろうか?
砕いて出てきた汁が、この穴に入る。
それをドラム缶に集め、発行させる。網が張ってあるのは、虫除け。甘い香りに誘われて、蜂や虫がやって
くる。発酵するまで、夏は3日くらい、冬は1週間ほどかかるらしい。ちなみに、私達が行ったこの季節(11
月)は「冬」だというのだが、ここの冬は、ワシントンの夏よりも暑い。プエルトバイアルタは、ハワイと
ほぼ同じ緯度にあり、気候もハワイに似ている。なので、ハワイの11月を想像していただければ、予想がつ
くと思う。
発酵が終わると、それを熱して、テキーラ成分だけに濃縮する。濃縮は二度繰り返すらしい。すると、透明
な100% 純粋のテキーラができるというわけだ。
テキーラを濃縮しているところ。
出来立てのテキーラは水のように透明だ。しかし、店でよく見かける茶色がかったテキーラは、この透明な
テキーラをさらに樽に入れて1-3年ほど寝かしたものらしい。
単純な私は、ここでも口車に乗せられ、3年寝かせたというちょっと茶色が買ったテキーラ500MLボトルと、
コーヒー・バニラ・チョコ味のミックスしたテキーラ500MLボトルを購入。2本で1060ペソ(約6050円、
US$78)払う。ここでまたまたツアー会社の人にコミションを貢献してしまった。
ツアー終了後、帰りは、ロマンティック・ディストリクトで途中下車させてもらった。約束どおり、昨日の
レストランで食事するためだ。ツアーガイドさんが、帰り際、下車したところの目の前のレストランを指し
て、「ここ美味しいよ」、と教えてくれたので、明日はここで食べようと思う。
Zirahuen Café で夕食
今日は時間が早かったせいもあり、Zirahuen Caféに客はまだ一人もいなかった。オーナーのフアンさんと
いろいろ雑談をして時間をすごす。テキーラ工場に行ったという話をすると、彼も、美味しい Mezcal を産
地のオハカ(Oaxaca)にいる友達から定期的に送ってきてもらっていて、それを販売しているのだという。
価格を聞くと、なんと、750mlで1本160ペソ(約910円、US$11.75)と安い! 町の酒屋にも卸しているらし
いのだが、卸先の店では、2倍の値段で売っているらしい。
オーナーのフアンさんは、いろいろなフレーバーの Mezcal を味見させてくれた。これが、どれもそれぞれ
にすご~~く美味しい。
とっても買いたい。でも、すでに2件のテキーラ工場でテキーラを合計4本も購入してしまっている。アメリ
カへ無税で持って帰れるのは 3リットルまで。750mlが2本、500ml が2本、すでに合計2.5リットル購入済
みなのだ。しかし、友達は私のように口車に乗せられることなく、テキーラをまだそれほど購入していない。
彼女に甘えて、100% Agaveの純粋なMezcal を一本購入することにした。
Mezcalは、グリーンアガベ(Green Agave)から作られる。Green AgaveとBlue Agaveは、砂糖の種類や味
が違うらしく、Green AgaveはMezcal の材料に、Blue Agaveはテキーラの材料となるのだ。
フアンさんの Mezcal には、Gusanoと呼ばれる虫(Warm)が2匹入っている。ちなみに、Warmが入ってい
るのは Mezcal のみで、タキーラに入っていることは無いらしい。
虫が2匹
このMezcal の伝統的な飲み方というのも丁寧に教えてくれた。ボトルについている小袋の中の塩少々をお皿
に入れ、その上にフレッシュなライムをたらし、ライムフレーバーの塩を少しなめて、それから一気に飲む。
この日は、アルコールにとっても弱い友達が、サンプルのテキーラだけで酔っ払ってしまい、お疲れ様のお
休みなさい。
Fly UP