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P8. 日本に来た難民を支援する団体の合議体

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P8. 日本に来た難民を支援する団体の合議体
日本の
難民保護
日本に来た難民を支援する団体の合議体
レフュジー カウンシル ジャパン
(Refugee Council Japan)
特定非営利活動法人
レフュジー カウンシル ジャパン(RCJ)
代表理事
もり
かわ
ひろ
み
況を見直す契機となったのが、2002年5
森川博己
月8日に起きた中国・瀋陽日本総領事館
における庇護希望者の駆込み事件でし
た。同事件以降、立法府を中心に従来の
難民保護のあり方が議論され、同年8月7
日の閣議了解では、省庁間で難民保護に
ついて議論を行う「難民対策連絡調整会
議」の設置が決定されました。また、
日本で難民保護や難民支援活動に取り
(1)相談−庇護希望者や難民の最初の相
組むNGO(非政府組織)を中心に構成
談窓口となり、相談の受理と、実際
2003年7月29日の同連絡調整会議第3回
された合議体「レフュジー カウンシル
に支援を行うNGOを紹介します。個
会合では、官民連携の情報ネットワーク
ジャパン(Refugee Council Japan、以下
別ケースの情報を収集、分析しつつ、
を構築し、情報提供の充実・強化を図る
RCJ)
」は、2004年4月1日、設立総会を
庇護希望者や難民のニーズなどに関
ことが決定されました。
行い、8月20日には東京都からNPO法人
する情報のデータベース化を促進
このような流れの中でNGO間のネッ
として認証されました。現在、RCJは、
し、全体像を把握することで、こう
トワークをより強固なものにし、また関
社団法人アムネスティ・インターナショナル
した人々の実態を示す資料として広
係する多様な主体(アクター)を巻き込
日本、カトリック東京国際センター、特
報のアドボカシー活動などにも活用
んでいく受け皿として2003年より設立
定非営利活動法人かながわ難民定住援助協
します。
準備を開始し、準備会合を経て、RCJは
設立されました。
会、社会福祉法人さぽうと21、全国難民
(2)広報活動−個人のプライバシーに配
弁護団連絡会議、特定非営利活動法人難民
慮しつつ、市民社会に向けて庇護希
4月の設立総会以来、これまでに3回
支援協会、日本カトリック難民移住移動
望者や難民、そして難民支援NGOの
の難民対策連絡調整会議へ出席するとと
者委員会、社団法人日本福音ルーテル社
存在を広く知らせる広報活動を行い
もに、難民一人ひとりからの相談を受け
団、社会福祉法人日本国際社会事業団、財
ます。さらに支援者向け情報ツール
る事業も開始しました。RCJに関してご
団法人法律扶助協会の10団体から構成さ
を作成し、相談を受ける可能性があ
質問やご参加のお問合せなどありました
れています。
る市町村役場など関係機関に配付
ら、RCJ事務局までご連絡下さい。
し、難民についてより多くの人に理
日本の難民支援NGOの
アンブレラ(統括)団体
RCJは、日本への庇護希望者、人道的
な配慮により在留を許可された者、条約
解を深めていただけるよう努めます。
(3)パートナーシップの促進−難民支援
に関わる多様な関係者との連携をめ
ざします。
難民などを支援するNGO団体のアンブ
レラ団体であり、個々の団体がよりよく
難民支援NGOの課題
活動できるために必要な調整や支援を行
難民一人ひとりの個別相談や直接の支
います。たとえば、相談を希望する庇護
援、民間シェルター(滞在施設)の提供
希望者がどこに相談したら良いか分から
などを行ってきたNGOへ寄せられる相
ないことがないように、NGOの窓口を
談内容は、日本における庇護希望者数の
一つにし、主な訴えを聞き、相談内容に
増加と共に多岐にわたるようになりまし
一番適した業務を行っている団体を紹介
た。2003年には参加団体全体で延べ約1
すること、また、複数の問題を抱えてい
万件の相談を受けています。しかし、資
る人には参加団体がそれぞれ得意とする
金や人材不足のために、支援対象者の
分野で協力をしながら総合的な援助をす
ニーズを十分に満たせないという問題を
ることなどが活動の一例です。RCJの主
抱えています。
な業務は次の通りです。
8 DECEMBER 2004
こうした難民支援を取り巻く厳しい状
レフュジーカウンシルジャパン
(RCJ)
〒141‐0021
東京都品川区上大崎2‐14‐2
ミズホビル5階
社会福祉法人さぽうと21内
事務局 担当 石川 T e l:03-3444-8865
Fax:03-3444-8928
レフュジー カウンシル ジャパンのロゴ。
インドシナ難民の方によって作成された。
Cの5本線は5大陸を意味し、人々がお
互いに共存していることのシンボル。
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