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Dual Perspectives on ITaaS

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Dual Perspectives on ITaaS
■調査概要レポート
全体像に関するグローバル調査:ITaaS に関する 2 つの見解
全体像に関するグローバル調査
ITaaS に関する2つの見解
この特別調査レポートでは、ビジネスと IT のステークホルダーの ITaaS への変革に関す
る見解を調査しました。最も重要な問題:まず、IT はビジネスのように運営されているの
でしょうか? 次に、IT で可能なことと、ビジネスで求められていることの間のギャップは
どこに存在しているのでしょうか?
ビジネス リーダーの多くは、IT を、ビジネスをよく理解しておらず、コストがかかる根
源だと考えてきました。これに対し、IT の方では、ビジネス リーダーたちは、ビジネス
に対するテクノロジーのコストと利点を十分に理解していないと感じています。この両
面で改善がなされてきていますが、多少の食い違いが残ります。この、IDG Research
Services による、従業員数千人以上の企業の350人を超える IT 部門およびビジネス部
門の幹部を対象にしたグローバル調査では、IT をビジネスのように運営する上で、多く
の点において、ビジネスと IT の間の認識と優先事項に大きな違いがあることを明らかに
しています。このレポートは、EMC と VMware が主催して実施したものです。
» 図表 1 IT をビジネスのように運営する:原則的に意見は一致
IT をビジネスのように運営することの優先レベル
» 最も重要 / 非常に重要と回答
最も重要な優先事項
非常に重要な
優先事項
した人の割合:
北米 54%
EMEA 70%
APAC 76%
やや重要な
優先事項
それほど
重要な優先事項ではない
IT
ビジネス
意見の一致: IT をビジネスのように運営する — IT 部門とビジネス部門の幹部のどちらも、IT をビジネスの
ように運営することを最優先事項としています。ビジネス リーダーと IT リーダーの両方とも、これが重要だ
という点では一致していますが、IT リーダーは 28%、ビジネス リーダーは17%と、これを最も重要な最優先
事項として高く評価する割合は、IT リーダーの方が高くなっています。この点では、ビジネス リーダーと IT リ
ーダーの間で食い違いはあまりありません。
■調査概要レポート
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全体像に関するグローバル調査:ITaaS に関する 2 つの見解
» 図表 2 IT の進展の見通しは明るい
» 図表 3 ビジネスは、IT にはもっと改善の余地があると
考えている
IT は非常によくやっていて、改善の必要はほとんどない
大幅な進展で、IT はすで
に、競争力を持つ独自の
ビジネスのように運営さ
れている
IT
穏やかな進展で、IT は現在
このモデルに向かって移行
しているが、まだ改善の余
地がある
進展はほとんどないが、当
社では、IT をこのモデルに
近づけようと積極的に計画
している
進展はなく、IT をこのモデ
ルに近づけたいと考えては
いるが、そのための対策は
何も講じていない
ビジネス
…ビジネスが必要としている/求めているサービスに
ついて、正確な理解を示す
24%
11%
…商品の市場展開までの時間を迅速化する
22%
9%
…将来的なサービスの明確なビジョンを伝える
22%
9%
…ビジネス ステーク ホルダーの信頼を得る
18%
9%
IT
ビジネス
» 大幅 / 穏やかな進展と回答
した割合:
北米 66%
EMEA 69%
APAC 92%
相違点:IT をビジネスのように運営する — IT 幹部は、これまでの進展につ
いても楽観的で、合計で 81% が、大幅または穏やかな進展を報告していま
す。これまでになされた進展の評価においては食い違いはやや大きく、同意
見なのは、合計でビジネスリーダーの 66% に過ぎません。
» 図表 4-5 メリットに関する見解の相違
IT :サービスベースの IT = 低コスト
ITaaS モデルへの移行に伴う IT のメリット (IT のみ)
相違点:IT によるビジネスの理解 — 食い違いのあるもう1つの分野:IT にと
っての改善の余地はどこにあるのでしょうか? IT 幹部は、ビジネス幹部より
も、IT はビジネスが求めているものについて十分理解しており、市場展開まで
の時間を迅速化させ、明確なビジョンを伝え、ビジネス ステーク ホルダーの
信頼を得、ビジネスに新たなサービスについて通知し、ビジネス価値を明確化
し、革新とコラボレーションを実現し、モビリティを支えていると答える傾向
にあります。ビジネス幹部は、次の点において、かなりの改善の余地を認める
傾向にあります。
■ IT サービスのパッケージとデリバリを容易にすること — 私にとって役立
つものがあるのか? (76% が、多少~大幅な改善が必要と回答)
■ ビジネスが必要としている/求めているサービスについての正確な理解を
示すこと — 自分の仕事に役立つツール/サービスを適時に提供して欲しい
。(74%が、多少~大幅な改善が必要と回答)
■ 将来のサービスのための明確なビジョンを伝えること — IT はビジネス目
標の実現にどう役立つのか? (73%が、多少~大幅な改善が必要と回答)
ビジネス:サービスベースの IT = 調整の向上
コーポレート IT を競争力のある社内サービス プロバイダーとして設定する
ことにおいて認められるビジネス上のメリット (ビジネスのみ)
IT コストの削減
IT と LOB とのアラインメントの
向上
顧客 (エンドユーザー)
満足度の向上
ビジネス効率の向上
顧客サービスの改善
顧客満足度の向上
IT のイメージ/ビジネスとの調整
の向上
ビジネス プロセス実施の迅速化
スタッフ効率の向上
ビジネス イノベーションの増加
IT 革新の推進
コスト削減 — OPEXの増加、
CAPEXの削減
ビジネスからのサービス需要の増加
従業員の生産性の向上
相違点: IT がビジネス上のメリットに及ぼす影響 — ビジネス幹部と IT 幹部は、ITaaS がビジネスにもたらすメリットについて、完全に意見が一致しているわ
けではありません。ビジネス幹部は、ITaaS によって調整を可能とし、効率性を高め、顧客満足度を向上させるものと見なしています。IT 幹部は、コスト
削減を ITaaS の最大のメリットとして挙げています。
■調査概要レポート
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全体像に関するグローバル調査:ITaaS に関する 2 つの見解
» 図表 6-7 障害となるものに関する見解の相違
IT :価格決定
ITaaS の導入においてITが直面している障害
(IT のみ)
ビジネス:コミュニケーション
IT/ビジネス間のパートナーシップの効果の向上における障害
(ビジネスのみ)
IT サービスの価格決定モデルの策定
IT とLOB の間の
コミュニケーション不足
セキュリティや
コンプライアンスの問題に関する懸念
ビジネスプロセスの標準化/
合理化における課題
変化を嫌う社風
LOB の間における IT の技術的専門知識
に対する信頼/信用の欠如
スキル/経験不足
IT の価値に対する理解不足
大規模な変更の予算不足
新たな技術で可能なこと
についての理解不足
社内政治の複雑さ
ビジネスが情報に基づく意思決定をする
上で必要なメトリクスが得られないこと
レガシー アプリケーションの負担
IT にはビジネス ソリューションを開発す
るためのビジネススキル セットが欠如し
ていること
相違点: ITaaS における障害 — 1つの明らかな例外はありますが、IT リーダーとビジネス リーダーは、ITaaS の展開における潜在的な障害という点では、ま
ったく一致していません。IT リーダーの主な懸念事項は、価格決定モデルの策定、セキュリティやコンプライアンスに関する問題、変化に対する抵抗です。ビ
ジネス幹部は、不十分なコミュニケーション、ビジネス プロセスの合理化における課題、自社の IT 組織の専門知識に対する信頼の欠如を重視しています。た
だし、IT のスキルセットという1つの分野では意見が一致しています。ビジネス マネージャーの33%が、IT の技術的専門知識における信頼の欠如を指摘してお
り、 IT 責任者の29% が同意見で、スキルや経験の不足が障害であると回答しています。
» 図表 8 シャドー IT— ビジネスは、スピードや専門知識
を求めて外部プロバイダーを利用
LOB が IT サービスを外部のサービス プロバイダーに委託
する頻度
IT
頻繁 — 全体の
50% 超
ビジネス
時々 — 全体の
25%~50%
めったにない — 全体の
25% 未満
LOB リーダーにとっての、外部の IT サービス プロバイダーを使うことの最
大の魅力 — ビジネスのみ
サービス デリバリ/市場化までの時間の迅速化
45%
社内では得られない技術的専門知識を利用できること
44%
コストの安さ
38%
アプリケーションのパフォーマンスが優れている
30%
全回答者の半数以上が、LOB の IT サービスは外部に委託することがあると
報告しています。ビジネス リーダーは、サービス デリバリの迅速性と、技術
的専門知識が活用できる点を、外部の IT サービス プロバイダーを利用する
ことの最大の魅力として挙げています。
» 図表 9 ビジネスから IT に対して
エンタープライズ アプリケーションのパフォーマンスに対す
るビジネスの満足度 (「極めて/非常に満足している」の割合)
コラボレーション (eメール、Webサービス、
ソーシャルメディア、文書管理)
55%
データベース (財務記録、注文管理、
顧客または患者の記録など)
46%
取引処理
45%
エンタープライズ リソース プランニング (ERP)
35%
サイエンティフィック/エンジニアリング
35%
セールス フォース オートメーション/CRM
31%
結論:IT の能力は?
IT の能力について評価するように求めると、ビジネス幹部の方が、改善余地
を認める傾向が高いです。ビジネス幹部は、現在、プライベート クラウドでデ
プロイされることが最も多いエンタープライズ アプリケーションでもあるコ
ラボレーション及びデータベース アプリケーションのパフォーマンスに非常
に満足していると最も多く回答しています。
IT 幹部はビジネス幹部よりも、IT は、ビジネスが求めているものについて十
分理解しており、市場展開までの時間を迅速化させ、明確なビジョンを伝
え、ビジネス ステーク ホルダーの信頼を得、ビジネスに新たなサービスにつ
いて通知し、ビジネス価値を明確化し、革新とコラボレーションを実現し、モ
ビリティを支えていると答える傾向にあります。
■調査概要レポート
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全体像に関するグローバル調査:ITaaS に関する 2 つの見解
» 図表 10 IT サービスを改善するための道
IT が求める、ビジネスにとって重要なビジネス スキル
IT サービスをビジネス要件に
マッチさせる
主なポイント
IT は、ITaaS のメリットを機能的にとらえているが、ビジネス
はイネーブルメントとして見なしている
IT 幹部とビジネス幹部のいずれも、IT をビジネスのように運営する
ことを最優先していますが、IT の方が、その進展や潜在的なビジネ
ス上のメリットについて肯定的です。
ビジネスプロセス
管理 (コミュニケーション、グループ
コラボレーション)
IT は ITaaS をコスト削減と結びつける傾向が高く、一方、ビジネス幹
部は ITaaS を調整、効率、顧客満足度の向上を実現させるものと見
なしています。IT はより戦略的になる必要があるでしょう。
コンプライアンスやセキュリティに
関する問題の理解
ビジネス マネージャーは、方向転換にかける時間の迅速化や、社内
では利用できないスキルセットにアクセスできることに惹かれ、外部
プロバイダーの IT サービスを利用することがあります。IT はこの動
向の主導権を握る必要があります。
IT が提供するサービスのライフ
サイクル管理
特定の業界/LOB
に関する知識または専門知識 (製
造、サプライチェーン、ロジスティク
ス、Order to Cash など)
IT が積極的に求めるビジネス スキル
IT に必要なビジネス スキル (ビジネス幹部による)
IT はどのように向上できるか? 組織によりよいサービスを提供するために、
育成や向上が必要なビジネス スキルという点では、ビジネス リーダーと IT
リーダーの 間では、かなり意見が一致しています。最も多いのは、IT サービ
スをビジネス要件にマッチさせるスキルです。IT リーダーの 47%、ビジネスリ
ーダーの 45% が、これを足りないスキルのトップとして挙げています。同様
に、IT リーダーの 36% と、ビジネス リーダーの 35 %が、コミュニケーション
とグループ コラボレーションによるビジネス プロセス管理の改善を求めて
います。
まとめ IT とビジネス — 意見は一致しているが、課題は残る
IT 幹部とビジネス幹部は、これまで以上に有意義なやり方で協力し
ていますが、この2つが足並みを揃え、最大限のビジネス上のメリッ
トを得るためには、まだやるべき仕事が残っています。どちらも、IT
をビジネスのように運営することの重要性については同意していま
す。どちらも、サービスとしての IT のビジネス目標については意見が
一致していますが、これらの目標に割り当てる優先事項が異なる上、
達成方法についての見解も違っています。
■ IT はITaaS をコスト削減と結びつけることが多く、一方、ビジネス
幹部は、ITaaS を調整、効率、顧客満足度の向上を実現させるも
のと見なしています。
■ IT は自らを高く評価していますが、ビジネス側では、改善の余地
を指摘しています。IT の80% 以上が、十分な進展をしたと答えて
います。ビジネス リーダーは、IT は、ビジネスが求めているもの
について理解し、市場化までの時間を迅速化させ、将来について
明確なビジョンを伝え、ビジネス リーダーの信頼を得るように、
もっと努めるべきであると指摘しています。
■ ビジネス リーダーは、迅速なサービス デリバリや幅広い IT スキ
ルを、外部の IT サービス プロバイダーに求めるようになっていま
す。よい点として、ビジネスと IT では、何をすべきかという点につ
いては一致しています。それは、IT サービスをビジネス要件に一
致させ、特にビジネス プロセス管理を中心として、コミュニケーシ
ョンとグループ コラボレーションの向上を推進することです。
ITaaS の障害については、IT とビジネスの意見は一致していませ
ん。IT は、価格決定モデルの開発、セキュリティやコンプライアンス
に関する問題、変化に対する抵抗を懸念しています。ビジネス幹部
は、不十分なコミュニケーション、ビジネス プロセスの合理化におけ
る課題、IT の専門知識に対する信頼の欠如 を ITaaS の主な障害とし
て挙げています。
今後12ヵ月間、IT 投資はますます、ビジネス知識の向上、仮想化の利
用、ソーシャル アプリケーションやコラボレーティブ アプリケーショ
ン、サービスの実施を中心としたものとなるでしょう。
行動喚起
今日のグローバルなビジネス界では、新しい市場、破壊的な技術、
新興の競合企業などがこれまでにない機会を提供しています。です
が、この調査は、どれほど多くの IT 組織が遅れを取らないように必
死で努力し、LOB であるクライアントが IT が提供するサービスに対
するいら立ちや不満を募らせ、IT を迂回して直接、クラウド プロバイ
ダーのサービスを利用することが多くなっているということを示して
います。
優れた IT 幹部は、IT サービス市場において競争力を保つためには、
アプリケーションやインフラを根本的に設計し直し、モデルを運用す
る必要があると言うことを認識するようになっています。
お問い合わせ
EMC と VMware は、IT をビジネスのように運営するための IT およ
びオペレーションにおけるシフトの最前線にあり、革新的な製品、ソ
リューション、様々な顧問サービスを提供しています。
このグローバルな調査の回答と御社を比較し、IT をビジネスのよう
に運営するために参考にしてください:
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