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新政界往来

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新政界往来
3
新政界往来
参議院議員・弁護士
校創設した。しかし、
年 経 っ て 7、8 割 方、
74
イメージが強い司法だが、実は政治は無
――木で鼻をくくったような六法全書の
行政に次ぐ第3の権力・司法というだけ
人員も少ない。3権分立制度の中で立法、
詰まって、曲がり角にきている。司法は
わが国は国内的には政経ともども行き
い。日本の司法というのは欧米と比べる
的な立場にみられるが、それにしても弱
て、後から裁定するという性格上、高圧
最初にどんどんやる立法、行政と違っ
国際的には体質として基本的に弱く、質
と、はるかに弱い。
知財にしても、華々しく小泉内閣時代
に打ち出して日本は知財立国になると言
年前、司法制度改革
を鳴り物入りでやった。裁判員制度を導
分
いやり、自己犠牲ということに価値を置
性を重んじる。調和とか他人に対する思
だ。欧米と比べると、日本の場合は協調
うことをやらない教育文化がある民族
ともかく、日本人は主張して争うとい
きて根が深い。
日本の司法問題は、教育とも関係して
に原因がある。
――表層に問題がある場合、大体、深部
の1だ。
2000人弱程度だ。これも中国の
日本で司法試験に受かるのは年間
出てくる趨勢にある。
とか5万人規模といった弁護士事務所が
れそれも数年後には中国人経営の4万人
一の弁護士事務所は米国にあるが、いず
現在、何千人もの弁護士を擁する世界
4万人ぐらいの弁護士が誕生する。
弁 護 士 数 で 比 較 す る と 中 国 で は 毎 年、
分だ。はるかに離されてしまっている。
位の中国に比べれば特許件数は年間約半
日本の順位だ。その3位といっても、1
だった。それが今では3位だ。中国、米国、
特許件数にしても、かつて日本は1位
ている。
われたが、あれ以来、逆に衰退していっ
10
入し、一方で弁護士を増やすということ
小泉政権時代の
量ともに微弱だ。
いる。まず司法改革の方向性は?
で、実権もない。
というのは格こそ高いが、予算は少なく、
がない。明治維新以来、法務省(司法省)
国際的に日本の司法というのは存在感
までなる状況だ。
定員を充足できなかったり、募集停止に
ロースクールは
でロースクールも
丸山和也氏 に聞く
昨年6月、自民党司法制度調査会会長として丸山和也氏
は将来のあるべき司法について提言をまとめた。この中で
丸山氏は、司法試験合格者数は当面1500人とし、いっ
たん体質を強化する必要があるとの結論を出した。法曹社
会に長く在籍し、その歴史も問題点も熟知している参議院
23
10
論のこと、経済とも密接な関係を持って
議員で弁護士の丸山和也氏にインタビューした。
ー
【プロフィール】まるやま かずや
1946年1月 日、兵庫県揖保郡新宮町(現たつの市)に生ま
れる。早稲田大学法学部卒業。米ワシントン大学ロースクール修了。
自由民主党司法制度調査会会長、自由民主党参議院政策審議会副
会長。弁護士法人丸山総合法律事務所代表を務め弁護士、タレン
ト、歌手を兼務する。汚い服装で歩いていたら警察官に職務質問
され、職業を聞かれて「弁護士」と答えたら、「そんな弁護士がい
るか!」と言われたというエピソードが芸能界に伝わり、テレビ
に出演するようになった。趣味は、座禅・寒中水泳・滝行・ラン
ニング・温泉入浴。著書は「正義の判決」
「痛快 『丸
「丸
! 山法律塾』」
山和也の蓮の花は泥沼に咲く」など多数。
ュ
インタビ
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新政界往来
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20
リーガル戦闘力を磨け
第4の矢は司法改革で
き、教育面でもこれを重視している。
それに対し欧米では、自己を確立し自
グローバル競争の中でやっていこうと
したら、日本はこれからますます難しく
なりわい
ないというのが弁護士の生業だ。
これが日本のリーガルな世界の現実
だ。
しかし、日本が世界で生き延びていく
なる。
現在、日本では知財の訴訟自身が、年
には、リーガルな戦いで勝つ以外にない。
分 を 主 張 す る こ と、 そ れ か ら フ ェ ア プ
レーで戦うことを強調する。早く自己を
間100件を超えるぐらいだ。米国や中
ところが日本の司法というのは圧倒的に
確立して独立し、他人と競争しフェアプ
国だと何万件だ。しかも、日本では訴訟
現在、知財に関し日本では気の利いた
レーで戦うという、小さい時から徹底し
の賠償額も少ない。すると、知財の争い
会社というのは外国で裁判する。もちろ
弱い。話にならないぐらいだ。
それに比べると日本は逆だ。他人に対
をやっても、意味がそもそもないと企業
ん、非常に少ないケースだが、よく分かっ
で賠償が認められるケースも少ない。そ
する思いやり、協調性、自己主張どころ
人は考える。
てこうした教育を受けている。
か自己を主張しないように調和を重視し
ている企業は日本でやっても裁判する意
だから、権利があってそれを侵害され
し か し、 こ れ は 圧 倒 的 少 数 派 の 話 だ。
国に持ち込んで裁判するというのだ。
自己犠牲を求める。個人主義と集団主義
がそういう姿勢だから、やっても仕方が
味がないことを熟知している。だから外
日本では集団がどうあるべきかという
ないとあきらめムードも支配しがちだか
の社会学からすると、
日本は集団主義だ。 ても、それを訴えない。それを裁く司法
のが大事だが、欧米では個人がどうある
けてしまう。だから戦う戦闘力というの
マジョリティーは「まーまー」で話をつ
いくらやっても認めてくれないし、仮
が、意欲の面とノウハウの蓄積の両面で
らだ。
は集団としての闘いには強いが、一人の
に認めても賠償額が少ないのだから、そ
べきかというのが大事だ。だから日本人
人間となり個人となったらまるっきり弱
日本の場合、問題があるし、リーガルな
は日本は極めて弱い。
立と主張、その中で育てていくというの
そうは言っているが、本当に自己の確
を育てると言っている。
――文科省は、スーパーグローバル人材
ういうムードに支配されても仕方がな
だから賠償金は、違反があって損害を
く 戦 え な い。 こ れ が 日 本 が 世 界 に 出 て
日本では集団として、みんながそろっ
受けたその何倍かであってもよい。そう
人材を育てきれていない。
て行けば怖くない。それがうまくいって
でないと、訴訟なんてばからしくてやれ
い。
いる時は非常な強さを発揮するが、ばら
ないのだ。
行った時のリスク要因となっている。
ばらになって一対一になると極端に弱く
だから、弁護士の収入も低いし、弁護
要するに、日本人というのは権利をほ
なる。まず100%勝てない。その意欲
士が育たない。バカらしくてやってられ
い時から、そういうことに慣れていない
もないしノウハウもない。
結局、最終的な価値は契約とかリーガ
し、訓練を受けていない。むしろ、協調
なぜそうなのかというと、日本は小さ
重んじて愛国心や道徳心を入れるとかに
ルな世界になっていく。同じものを作っ
性とか「和をもって貴しとなす」じゃな
るケースが多い。
関心がいく。そこらあたりが、かなり特
ても高く売れない。これがあらゆる場面
とんど主張しない国民だ。それで集団を
異な国だ。そういうことを自覚しないと
ちょろちょろと老人のションベンのよう
て 彼 ら が 1 0 0 倍 主 張 し て も、 日 本 は
だから、いざ、そういう問題が起こっ
ものもある。
いけど、争いは起こさない美学みたいな
日本はその意味で損をしている。自分
で出ているのが日本経済の現実だ。
現在、
GDPにしたって個人あたりで、
の価値を主張できない国民性みたいなも
世界の中で戦えない。
シンガポールに日本は抜かれている。だ
のがあるからだ。
例えば、民間だけでなく、慰安婦問題
から、日本は決して先進国で豊かな国で
はない。アジアの中でどんどん沈下しつ
何でもそうだけど、日本人は内向きだ。
な発言でしかない。
田証言がでたらめだと言う。しかし、世
喧嘩も内向き。家族や学校、グループ内
がある。慰安婦を強制連行したという吉
たとえば、少子高齢化が進み、国家予
界的には日本が言い訳をしているとしか
つある。
算の3分の1は社会福祉で飛んでしま
は6割が身内の殺人だ。これはダントツ
の軋轢が多い。殺人事件を見ても、日本
韓国なんか、どんどん慰安婦問題で世
で世界一だ。米国だと身内殺人件数は全
思われていない。
界にアピールしているし、中国はそれに
体の2割はない。
う。国の借金だけは世界一で、先進国の
加担している。欧州や米国、カナダにし
中でダントツで増え、成長率もなかなか
これは世界の中で戦う力がなく、戦い
ろ、銅像を作ったり、議決とかで運動は
いくら物を作ったって、最終的な富の
る。
というのは、経済にも大きな影響を与え
とが究極の選択になる。リーガルの世界
何よりディベートにおいて、残念なが
がないし、そもそも戦い方を知らない。
力がないことが明明白白だ。情報発信力
るが、あれ一つ見たって、国際的な戦闘
日本は時々、反論して火消しをしてい
――江戸時代までに蓄積された日本文化
輪の中で小突きあう。これだと世界の中
できない。また能力がない。だから、内
は、外に向かって堂々と主張することが
日本は身内を攻撃する。内向きというの
る。 身 内 は 守 る べ き 対 象 な の だ。 一 方、
価値は交渉で決まる。さらに、商品が壊
ら韓国人や中国人の方がはるかに優れて
の問題にまでいきつく問題だ。
伸びない。
方を知らないからそうなっている。その
広まっている。
欧米では他人と対決し、他人を攻撃す
弊害を除去するには、司法を強くするこ
れたり被害を与えた時、どれだけ賠償す
いる。
で戦えない。
るかとかというのも司法の土俵が使われ
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これだと国が傾いた時には、日本は圧
倒的に弱い。
なる。それがマジョリティーになるかど
うかは別にして、デモがあったり、そう
――世界がグローバル社会に突入しよう
単一民族で島国文化、そういう根深い
文明の問題だ。
いうふうになる。
としている中、中国はのしてくる、米国
――どうすればいいのか。
ところが、日本では、危険な所にあえ
は日本は沈没する懸念から司法改革が叫
まず、そういうことを自覚する必要が
だとか変な人だとか言って、家族や本人
ばれて久しいが、丸山議員は必ずしも単
はリーガルの力は圧倒的だ。このままで
に取り組むというのだったら、そこまで
を悪者扱いして潰していく。人質になっ
純にリーガルメンバーの増強には賛成で
て踏み込んでいったあの人たちが悪いん
認識しないといけない。国際教育といっ
た犠牲者をほったらかしにしたまま、自
ある。政府あげてのグローバル教育とか
ても、ほとんど中身が変わらないのだか
はない。
ただ基本的には増やそうと思ってい
規模に絞れと言っている。
司法試験の合格者は、年間1500人
己責任だとも言う。
だから、政府は楽だ。内輪で喧嘩して
向かって政府は何だとはならない。
こうして日本は内輪を攻撃する。外に
ら換骨奪胎もいいところだ。日本を取り
戻すみたいなものではなく、日本の価値
を高めようという方向にいかないといけ
ない。
大賛成だし、いいのだけれど、どこに本
司法的側面から見ると、自己を主張して
基本的には、日本の一番大きな問題は
になっている。それを体質改善して、いっ
ルは開店休業、水膨れになってぶよぶよ
は半分機能してない。多くのロースクー
る。しかし今、日本の法曹養成の仕組み
当の問題があるのか深掘りされていな
いくことの意味を分かっていないこと
たん締めて、それから鋭意拡大にと思っ
潰してくれるし、暴動も起こらない。
い。これこそが日本の政治の弱さだ。
だ。それでは結局、自己が育たない。集
国際教育、グローバル教育というのは
例えば、イスラム国で殺害された後藤
だから、切り捨てる奴はばっさり切り
ている。
に は 屈 し な い 」 と 言 う の は い い。 で も、 という発想でしかなく、それでは親亀こ
捨て法曹養成の仕組みを筋肉質に直し
団がうまくいけば、その恩恵にあずかる
けたら子亀もこける宿命を避けられな
て、それから国際レースに出られるよう
さ ん、 湯 川 さ ん の 問 題 に し て も、
「テロ
日本人が殺されていることに対して、政
い。
だが、日本の社会は、完全雇用が出来
にしていきたいと思っている。
の集合体として強い国があるというもの
ないとかすぐ騒ぐ。中国なんか司法試験
だ。
おとなしくして、協調しろという発想だ。 受かっても、8割が就職できないと思う。
だ。日本は強い国家を作って、その中で
欧米の場合は、強い自己があって、そ
府は何で助けられないのかという抗議が
ほとんどない。むしろ安倍首相の支持は
上がっている。
他の国では、政府は何をしているのか
と、家族も政府を攻撃して大きな騒ぎに
向こうはそれでも、
資格をどんどん出す。 がない稀な社会の裏返しだ。
けで、シャッター街になるというのは賞
その時代に合っていたから発達したわ
社会」というのも問題がある。
味期限が切れ、その寿命が終わっている
その意味では安倍政権の「女性が輝く
発想が違うからだ。日本はそれだけ安定
「『日本はイスラム国か』と国際社会か
荒っぽく言うとたくましい。そもそも
志向が強い。
いったん締めて、
ロースクー
い。しかし、わざわざこういうことを世
でも政府は、そういうことが気づかな
歴史的に長い目で見て正しいことなのか
て も、 そ れ は 多 少 は で き る だ ろ う け ど、
それを復活させて活性化しようと言っ
ルもある程度減らして。
体制をつくって、 ら笑われるぞ」と私は言ったことがある。 ことを意味するものだ
法改革の王道だ。
界に向かって言っていることは恥ずかし
それを徐々に増やしていくというのが司
――これから国際的なトラブルは各方面
検証する必要がある。
無理ですよ。やらんほうが、いい。地
いことだ。女性に選挙権はないのかと思
その感性が日本の政治家というのは極
域の一つや二つ、なくなっていいという
で多発しそうだ。
めてローカル的だ。日本の政治家で国際
ぐらいの腹を固めないと、国家の再建に
――自然の摂理に反している?
的に通用するセンスを持っている人は少
われる。
しかし、ほとんど日本の弁護士は国内
的なトラブルの処理しかしないで生計を
立てているのが現実だ。
それでも、国内の訴訟件数は減少気味
なぜ、中国がいろいろ問題があっても
はつながっていかない。
地方創生にしても、地方をよくすると
驀進するかというのは、人の声を聴かな
ない。
停 ぐ ら い だ。 温 室 社 会 で 調 和 を 重 ん じ、
いうものではなく、本質問題は全体とし
いからだ。山東省の中心部は、
で、増えているのは、家事調停に労働調
正しいことでもそれを主張することに慎
てどうかというものだ。地方、地方と言っ
、6年
重な社会だからそんなものだ。
いけないが、そうすると異端にされる。
新しいことをやるには殻を破らないと
そのものが沈んでいくことになる。
てはならないとテコ入れしていたら日本
ているが、ここもあそこも何とかしなく
大都会に豹変している。
宿かと思うぐらい、高層ビルが林立する
前ひどい田舎だった。それが、日本の新
人々は強制退去させられて、ビルや道
議しないかと聞くと、中国で政府に抗議
もっと集中と選択をやって、廃止する
――でも「出る釘は打たれても出過ぎた
釘は打たれない」とも。
りいない。
出過ぎる前にやられるからだ。 してしまうと、この県はなしということ
するということは本当に命を取られるこ
路作ってきた。ガイドの住民に、なぜ抗
で構わない。市町村を何としても維持し
と だ と 言 う。 抽 象 的 な 意 味 で は な く て、
地方を作らないといけない。全部を山に
「出過ぎた釘は打たれない」
というキャッ
ようという、そういう発想自身が不自然
出過ぎる奴は、そもそも日本にはあま
チコピーがはやったのも、そういうこと
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抵抗したら本当にこの世から消されてし
まうだというのだ。これでは都市建設は
早い。
億人もの人間を、一党だけで仕切
陣とか京都、群馬あたりで作ったものは
1000円とか1000円でも売れない
――
るというのは、そもそも不可能なことで
ものもある。
ワインもそうだ。シャンパンという言
はないのか。
僕は逆に、それだからこそ管理してい
葉もあるように、文化の力のドミネイト
自己主張しているのだ。グッチしかりだ。
だ。ボルドーやブルゴーニュのワインが
ると思う。例えば、政党活動を自由にし
たら、混乱しかないだろう。
教育と司法というのは密接にリンクし
し、まともな司法は実現しないと思う。
する。それなくして、本当の教育はない
を作れば、それで価値が生まれると思っ
もって自己主張できていない。いいもの
一方、日本はモノは作っても、モノで
自己主張する力を持っている。
それが国際社会の中で、日本のプレゼ
ている。2万円するグッチのネクタイと
ていると思う。自己を主張できる教育に
ンスを高めて日本の経済成長にもつなが
を表している。発信する力が、日本は弱
いうのは、目に見えない文化の経済価値
国の存在感というのは文化だろう。経
い。集団主義で調和ばかりを重んじてき
ると思う。
済だけあっても文化がないとだめだ。中
以来、途中で止まってしまった本当の開
これでは強い国は作れない。明治維新
た歴史的弊害がここにある。
立だ」と言っていたが、そうでないと尊
曽根総理も「政治の目的は文化立国の確
商売で儲けるほうでやるしかない。
敬されない。
銀座を歩くとフランスやイギリス、イ
化が必要だ。
能した側面があるからだが、いずれ機能
安倍さんあてに書簡を渡したばかり
内容に基づき「第4の矢は司法強化にあ
タリアとかのブランドショップがいっぱ
た し か に 問 題 は 抱 え て い る が、 案 外、 い る よ う で、 実 は 文 化 を 売 っ て い る の
る」というものだ。日本が生き延びるに
不全を免れない。判事が公然と賄賂を取
だ。ネクタイ一つにしても、西陣にして
は、司法の戦闘力の強化が必要不可欠と
だ。その書簡の内容はこれまでに述べた
中国の共産党政権は続くと思っている。
もいいものを作っているが、グッチだと
いある。あれは一見すると商品を売って
中国崩壊論がかまびすしいが、そう単
なる。
る中国の司法問題もしかりだ。
――共産党独裁政権が開発独裁として機
その分、庶民とすれば政治に関わらず
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何万円という値段でも売れる。それが西
純には割り切れないのが中国だ。
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文化力を売るブランド品
水 至って 清 け れ ば 則 魚 な し
日本経営者同友会会長 下地常雄
る 逸 話 が 残 っ て い る。 政 治 家 は ギ ャ ー
ギャー騒ぎ立てるだけの動物のようなも
のだから、という新聞に掲載された川柳
と同じ皮肉を込めたものとされる。
事実、バンコクの国会議事堂は王室所
有のドゥシット動物園の隣に作られた。
その意味では、永田町も動物園とさし
て変わらない様相を呈している。
政治の機能不全
安倍晋三首相と民主党の岡田克也代表
ちなみにタイのプミポン国王は、その
田町は動物園と化している現実がある。
と が 3 月 初 旬、 分 か っ た。 閣 僚 や 他 の
関連会社から献金を受け取っていたこ
からの補助金交付の決まった企業やその
がそれぞれ代表を務める政党支部が、国
昔、国会議事堂を新設する場所をどこに
政 治 家 の 献 金 問 題 も 侃 侃 諤 々 の 状 況 だ。
「中継で見れる国会動物園」という川
なるほど、今の国会は、噛みつきガメ
するか意向を聞かれた時「動物園の隣あ
ジャーナリズムは政治家のあらさがしば
柳が新聞で掲載されたことがある。
やボス猿を追い落とすため汲々としてい
たりがよろしかろう」と答えたとされ
野望を打ち砕くリーダーが望まれてい
王道か覇道か
かんかんがくがく
る猿山騒動のようでもあり、さながら永
る腹だろう。それがなければ、新しい時
そうしたステーツマンこそを輩出する
る。
かりが目立つ。政治家同士も、相手の非
誰しも完璧な人はいない。身体検査し
ような永田町の政治風土を築かなけれ
を告発するが、
ちょっと待てと言いたい。 代の扉を開くことは難しい。
てまっ白の人がいるのか問えば、みんな
択したチェンバレン英首相の失敗の轍を
ナチスの意図を見抜けず融和路線を選
政争の石礫を投げ合う中で行き着く先
踏むようでは、アジアにかかっている暗
ば、日本に未来はない。
に引くかだ。誰しもが引っかかるような
は、政治の自殺だ。永田町を墓場にして
かなり怪しいものだ。要は線引きをどこ
所で線を引くと、政治は足踏みを繰り返
もちろん、中国はナチス・ドイツでは
雲を払拭することは不可能だ。
何より中国問題は、我が国が向き合わ
ないし、冷戦時代のソ連でもない。だが、
何の意味があるのか。
なければならない緊喫の政治課題だ。へ
我が国は中国が仕掛けてきた挑戦に敢然
すのみで永田町は無限地獄へと追い込ま
法治国家だからといって、一円の領収
たをすれば中国のアジア覇権確立を許し
れる。
書まで求めるようなことがあってはなら
「 水 清 け れ ば 魚 住 ま ず 」 と も 言 う。 あ
社会は自縄自縛の罠にはまってしまう。
先事項だ。こうした安保問題を実務的に
は多いが、安全保障問題は経済に優る優
建こそが政治の第一課題だという有権者
野党の猛省も促したい。
をつついて政治の矮小化を図っている与
ている時代はないのに、敢えて重箱の隅
今こそ、政治のダイナミズムが問われ
と立ち向かっていかないといけない。
まりに厳格な懲罰主義では、政治の活力
処理できる大局観を持った政治家の見識
な い。 出 来 も し な い こ と を 要 求 す れ ば、 てしまいかねない状況だからだ。経済再
が失われるばかりか、機能不全を起こし
が問われる時代になっている。
めには金は必要な資源だ。今の時代、井
些 末 な 問 題 に 吼 え る「 コ ッ プ の 中 の 嵐 」 くそれは、今の政治家にも当てはまる問
そうした外交、安保問題で口を閉ざし、 か覇道か」と問うたことがある。まさし
かつて孫文は我が国の行く道は「王道
てしまう。政治家として活動していくた
戸塀政治家を望むことは現実的ではな
に生きて何の政治家かと問いたい。
屋であり続けるのか、冷酷な国際情勢を
いかけだ。政争に明け暮れる覇道の政治
い。
冷戦終結をもたらしたのは毅然とソ連
現在、求められているのは「日本のレー
問われているのは政治倫理ではなく政治
歩 み を 進 め る ス テ ー ツ マ ン に な る の か、
見据えた上で国家の行くべき道に粛々と
政治家に問われる資質とは、未来を遠
ガン」の出現だ。力によるアジア覇権を
哲学のありようだ。
と対決したレーガン米大統領だった。
望し大きな絵柄を描くことが出来る構想
虎視眈々と狙っている中国に対し、その
「政治の自殺」避けよ
力と国家百年の大計を据えることのでき
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新政界往来
新政界往来
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【プロフィール】しもじ つねお
1944 年、沖縄宮古島生まれ。77 年、日本経営者同友
会設立。93 年、ASEAN協会代表理事に就任。米
大統領(レーガン大統領からオバマ大統領までの歴代
大統領)やブータン王国のジグミ・ティンレイ首相、
北マリアナ諸島テニアンのデラクルーズ市長などとも
親交が深い国際人。レーガン大統領記念館国際委員。
2009 年、モンゴル政府の友好勲章(ナイラムダルメ
ダル)受章。東南アジアにも幅広い人脈を持つ。
アートオブリビングインターナショナル代表
を各国で実施していま
トレス解消プログラム
を取り入れた独自のス
ヤ呼吸法、ヨガ、瞑想
スダルシャン・クリ
典、それがインターナショナルハピネス
りの喜び・平和を分かち合い表現する祭
文化や伝統の多様性を尊重し、一人ひと
のパフォーマンスを通じて、世界各国の
をはじめ、世界で活躍中のアーティスト
をテーマに、シュリ・シュリの特別講演
ている時、それらを自然と分かち合いた
幸せでリラックスし
想はとても貴重な機会です。忙しい日々
ん。日本でのシュリ・シュリの講演・瞑
最多人数での瞑想となるかもしれませ
や瞑想・ヨガなどのワークショップを行
いますが、アートオブリビングを始めた
きっかけを教えてください。
私の両親は南インド・ケララ州の王族
です。大学では機械工学を学んでいまし
たが、精神世界や瞑想には全く興味があ
14
新政界往来
幸福は分かち合うもの
アートオブリビングの創設者であるシュリ・シュリ・ラヴィシャンカール師は
世界的社会活動家・人道活動家だ。彼のビジョンは、暴力やストレスのない平和
な社会を作ること。また彼が考案した「スダルシャン・クリヤ呼吸法」は、現在
150カ国において受講者数は300万人を超えている。シュリ・シュリ・ラヴィ
シャンカール師は何をしようとしているのかアートオブリビングインターナショ
ナル代表のスワミ・サドヨジャーター氏に聞いた。
(聞き手=ペマ・ギャルポ)
――アートオブリビングとは何でしょう
か。また、3月に来日するシュリ・シュ
リ・ラヴィシャンカール師について教え
てください。
まずは「アート」という言葉自体を理
解することが大事です。音楽に関心を持
ち始めると、それは自分にとっての「アー
ト」となります。自分が関心を持つもの
は自分にとってのアートです。同じよう
に、人生そのものに関心を持つと、自分
自身がアートとなります。しかし、なぜ
自分の人生に関心を持てない人が多いの
でしょうか。それは、ストレスや緊張が
ンターナショナルハピネスフェスティバ
原因です。
りました。
ルはどんなイベントですか。
国連が定めた国際幸福デーである3月
――アートオブリビン
グは具体的にどんな活
日に「世界の多様性に調和を育むこと」
す。また、人道・奉仕
フェスティバルです。
動をしていますか。
活動を積極的に行って
い気持ちになります。自然災害、人的災
のリフレッシュとなることはもちろんの
一斉に瞑想する時間もあり、日本では
ストレスと上手く付き合う方法を身に
害が起これば、アートオブリビングのボ
こと、誰もが求める心からの幸せをあな
います。
つけて乗り越えていく、それがアートオ
ランティアスタッフが現場に先立ちま
たも見つけてみませんか。詳細は
ブリビングです。
シ ュ リ・ シ ュ リ・ ラ ヴ ィ シ ャ ン カ ー
す。物資支援はもちろんですが、私たち
活動を先導し様々な分野についての講演
い、 東 日 本 大 震 災 へ の 支 援 な ど ボ ラ ン
国内では一般社団法人として、呼吸法
を 行 っ て い ま す。 彼 の「 平 和 な 社 会 の
日に両国国技館で開催するイ
実 現 」 へ 向 け た 長 年 の 活 動 が 評 価 さ れ、 ティア活動を実施しています。
――3月
www.
歳でインド首相より「ヨガ・
ル師は、
シロマニ」
(
「悟りに達した崇高なる教
師」の意)の称号を受けました。毎年
40
カ国以上を訪れ、多岐にわたる社会貢献
ます。
はトラウマケア・心のケアを重視してい
スワミ・サドヨジャーター氏に聞く
で紹介しています。
happiness-festival.jp
――スワミジの生まれは王家だと聞いて
スワミ氏(左)とペマ・ギャルボ教授
人道主義
シュリ・シュリ・
ラヴィシャンカール師の
29
2006年にはノーベル平和賞候補とな
20
新政界往来
15
20
アートオブリビング創設者
シュリ・シュリ・ラヴィシャンカール師
までの人生で特に苦労したこと
大きな転機となりました。これ
ページをご参照ください。
細はハピネスフェスティバルのホーム
んの方にぜひ参加して頂きたいです。詳
れは非常に貴重な機会ですので、たくさ
はなかったのですが、この喜び
――インドのモディ首相の提案で6月
を受講しましたが、私の人生の
は特別でした。
日 は 国 連 制 定 の「 国 際 ヨ ガ の 日 」 で す。
本当に素晴らしいことです。実は、イ
この感動と喜びを多くの人々
る中、世界中何万もの人々に与
ンド国内のヨガマスターの間で、国際ヨ
ますます世界中にヨガの智慧が広がりま
えている素晴らしい影響に触れ
ガの日を制定するための署名運動を始め
と分かち合いたいと思い講師に
ることができ感謝しています。
たのはシュリ・シュリです。モディ首相
すね。
――スダルシャン・クリヤとは
がグローバルの舞台で取り上げ、実現し
と周囲のリズムを調和させ、瞑
呼吸法です。身体、感情、思考
を促すシンプルかつパワフルな
の一つとして
Festival of India in Japan
認められています。
スティバルはインド大使館後援のもと
―― イ ン タ ー ナ シ ョ ナ ル ハ ピ ネ ス フ ェ
てくれたことに感謝します。
想状態に導きます。一度習得す
インドの伝統であるヨガや瞑想への
日 東 京・ 中
関心を深める素晴らしい機会となりま
、
で、より活動的で快適な毎日を
今回3月
りませんでした。シュリ・シュリとは偶
と、シュリ・シュリが同席します! こ
ショップ「ハピネスプログラム」になん
央区で開催する呼吸法ワーク
22
然に出会いスダルシャン・クリヤ呼吸法
ります。
の 一 環 と し て、
Festival of Indiain Japan
在日インド大使館のサポートを頂いてお
す。本イベントは、文化交流プログラム
ると、1日
分のエクササイズ
短期間で完全にストレス解消
どんな呼吸法ですか。
なりました。講師として活動す
21
過ごすことができます。
20
21
16
新政界往来
新政界往来
17
インド南部タミール・ナド州集会
更生保護法人 関東地方更生保護事業協会
4年ごとに実施される統一地方選挙が4月 日と 日に行われる。各政党は、党勢
を拡大し、地方の基盤を強化して来年夏の参院選で浮上するための重要な選挙と位置
26
挙が行われる。後半戦はそれ以外の市町
をこらして、農業の所得を上げていくこ
とができるという成長分野に変えていき
大 会 で「 地 域 起 点 」
「生活起点」の旗を
示した。一方の民主党も同1日の定期党
を重点選挙に位置付けている。国政では
道、奈良、大分の各知事選と広島市長選
自民党は今回、接戦が予想される北海
方 創 生 が 安 倍 政 権 の 核 」( 党 幹 部 ) と 位
い」といった慎重な意見が相次いだ。「地
得できるような仕組みづくりをしてほし
席者からは「拙速に進めることなく、納
たい」と農協改革に理解を求めたが、出
高らかに掲げて統一地方選を戦うと宣言
日に実施される予定だ。
した。4年前の選挙では東日本大震災の 「 1 強 」 と さ れ る 自 民 党 だ が、 昨 年 7 月
置付け、統一地方選の政策集では「地方
の滋賀、
各県知事選で推薦候補が敗れており「こ
直後だっただけに「防災」をテーマに戦
われたが、今回は「地方創生」がメーン
道県知事選(北海 (選対幹部)と緊張感が漲っている。
数 に 上 乗 せ で き る の か。「 地 方 に 景 気 回
ところが、2月7日に安倍晋三首相が
道、 神 奈 川、 福 井、 三 重、 奈 良、 鳥 取、
復の波が行き届いていないという惨めな
政 策 だ 」 と キ ッ パ リ。「 民 主 党 は『 地 域
ただきたい。皆さんが、さらに創意工夫
年の秋口までに制度案を決定するとして
論を促し、具体的な制度設計を進め、今
幹部)だろう。
市の議員選
首相は各閣僚に対し、前半戦の投票日
起 点 』『 生 活 起 点 』 の 旗 を 高 ら か に 掲 げ
い る。「 再 増 税 と い う 痛 み を や わ ら げ る
静岡、浜松、広島)および
両 日 と 4 月 4、5 両 日
て戦う」と宣言するとともに「民主党に
軽減税率の導入は、弱者を支援するとい
、
などの土日を中心に、各選挙の応援演説
対する信頼を回復させる大きな一歩」と
う名目でかなりアピールできるのは間違
に向け3月
に入るよう要請。3月4日には、統一地
して、現有議席の上積みを図る考えを示
いることが、選挙に強くなる必須の前提
谷垣禎一幹事長は「地域に根を下ろして
想定した態勢整備を進める方針も明らか
一体で捉え、来年夏の衆参ダブル選挙も
選挙」と呼ぶ。かつては4400人余り
一方の共産党は統一選挙を「いっせい
これに対して、地方選で健闘してきた
選挙では議席を後退させ「党の自力が不
の〝返り咲き〟を狙っている。4年前の
足」との総括を行った。
のが公明党と共産党だ。公明党は国政で
の議員数を誇っていたが、その第一党へ
にした。
固めるようハッパを掛けた。
の各議席ながら、地方議
そして、選挙勝利のための不可欠な条
参院
員 数 は「 1 強 」 自 民 党 に 近 い 2 9 3 9
件は「党の自力づくり」であり、その根
一 方、 地 方 の 基 盤 が 脆 弱 な 民 主 党 は、 は衆院
地方議員が1349人にとどまってい
の各議席で
、参院
11
幸男幹事長が「候補予定者、総支部、都
民主党幹部は指摘する。党大会では枝野
の国政選挙での躍進は期待できない」と
ここで地方の声と結びつかなければ来年
税率制度を導入することを目指し、対象
へ引き上げられる2017年度から軽減
者支援の充実」を掲げ、消費税率が
税率の導入をアピールすることだ。
「生活
公明党の最大の〝売り〟は今回、軽減
出権を手に入れた。共産党の選挙政策は
での当選と、念願の同党単独での法案提
から
に激増させ、
年ぶりの小選挙区
月の衆院総選挙で共産党は、議席数を8
12
を「実際には地域の基幹産業である農業
さらに、与党税制協議会の下に設置さ
で反転攻勢へと歩を進めたいと意気込む。
みがちな志位和夫委員長は、統一地方選
%
道府県連の活動と一体となって党本部と
アベノミクス批判と格差拡大、ブラック
18
企業問題などで、上昇ムードに表情も緩
21
れた消費税軽減税率制度検討委員会で議
10
や福祉の活力を奪う政策、上から目線の
で、 安 倍 政 権 が 掲 げ て い る「 地 方 創 生 」 な検討を早急に進めることを訴える。
品目や区分経理、安定財源などの具体的
を 拡 大 し て い る。 地 方 い じ め の 政 策 だ。 2678人の地方議員を擁する。
21
しても最大限の活動を進める」とした上
党建設の必要性を強調していた。昨年
幹 を な す の は、党 員 拡 大 で あ る と して、
人。共産党も衆院
20
る。
「アベノミクスは都市と地方の格差
35
献することを通して、自らの選挙基盤を
だ」と指摘。地方選での自民党勝利に貢
さらに「自治体選挙と衆参国政選挙を (選挙通)とみられる。
いない。少なくとも組織票は固められる」
方 選 対 策 の 一 環 と し て、 当 選 1、2 回 生
で の 政 策 に 影 響 が 出 か ね な い 」( 自 民 党
島根、徳島、福岡、大分)
、岩手、宮城、 結束を呼び掛けるために招集した全国幹
道府県
41
した。
17
議会議員と政令市の首長(札幌、
相模原、 が、そして地域の農協が主役になってい
福島、茨城、東京、沖縄を除く
選挙結果が出てしまうと、その後の国政
判断されるのか。2955人の地方議員
れ 以 上、 取 り こ ぼ す わ け に は い か な い 」 はない」と述べてはいるが、地方でどう
の元気なくして〝アベノミクス〟の成功
月の沖縄、今年1月の佐賀の
をスローガンに統一地方選を戦う姿勢を
催した党大会で「地方こそ、
成長の主役」 村の首長、議員選挙(905議席)が
自民党は3月8日、都内のホテルで開
統一地方選「地方創生」で全面対決
て安保法制の整備の議論を過熱させる一方で、地方での熱い選挙戦も本格化する。
付けており、戦闘モードは日増しに高まっている。国会は来年度予算案の成立を受け
12
26
テーマだ。
11
事 長 会 議 で は、 首 相 が「 農 家 の 皆 さ ん
日の前半戦は、
10
ら若手議員に選挙のノウハウを伝授する
29
「選挙必勝塾」を自民党本部で開催した。
28
18
新政界往来
新政界往来
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12
「政治とカネ」問題
早急に政治資金規正法改正を
「知らなかった」ですむザル法
だ。「 国 か ら 補 助 金、 負 担 金、 利 子 補 給
特に今回、国会で問題になっているの
「政治とカネ」をめぐる問題が政界を揺るがしている。国の補助金交付企業側か
ら政治家への献金問題が表面化し、西川公也農水相が辞任した。他の閣僚にも同
金その他の給付金を受けた会社その他の
条3
様の疑惑が波及し、とうとう安倍晋三首相と追及していた側の野党第一党の民主
法人は、当該給付金の交付の決定の通知
はならない」と規定している。
までの間、政治活動に関する寄附をして
を受けた日から同日後1年を経過する日
が同規正法「寄附の質的制限」の
党・岡田克也代表の政党支部の献金問題にまで発展した。それ以外にも多くの議
員の名前が挙がっている。ここまで拡大した「政治とカネ」の問題の原因は何か。
政治資金規正法が資金の入りの規制をしながらも、
受け取った側が「知らなかった」
とさえ言えばすべて逃げられるザル法であることにある。だが、国民の視線は厳
ところが、一方で「何人も、規定に違
金について規定した法律である。政治団
れ、政治家や政治団体が取り扱う政治資
政治資金規正法は1948年に制定さ
規制し、違反した場合には罰則が課され
ティーの制限など政治資金の取り扱いを
す る 寄 附( 政 治 献 金 ) や 政 治 資 金 パ ー
を明らかにするとともに、政治活動に関
て い る の だ。 見 つ か ら な け れ ば い い が、
えば逃げられるという抜け道が用意され
る こ と か ら、「 知 ら な か っ た 」 と さ え 言
ら、これを受けてはならない」としてい
反してされる寄附であることを知りなが
体に対して設立の届出と政治資金収支報
見つかってしまったら返金すればいいと
説明しても分 からない人は分か らない」 処する」と伝えられたことを明らかにし
ることになっている。
いうことにな
た。
次に浮上したのが望月義夫環境相。望
党支部が、農林水産省の補助金の交付決
上したのである。菅氏が代表を務める政
日に、辞表
との捨て台詞を残して2月
りに挙げられ
月氏の政党支部が、国の補助金を支給さ
定 を 受 け た 横 浜 市 南 区 の 造 園 会 社 か ら、
ところが、その菅氏にも同じ問題が浮
たのが西川公
れた静岡市の物流会社から140万円の
を提出したのである。
也前農水相
2011年から
万円の献金を
献金を受けていたことや、上川陽子法相
が2012年9月に、選挙区内にある栃
らず安倍首相にまで及ぶとともに、追及
金があったことだ。疑惑はそれにとどま
の政治資金収支報告書などによると、造
「自由民主党神奈川県第2選挙区支部」
年7
年 8 月 に「 知 的 財 産 の 総
年の決定分が各
万円、
年分が
おり、献金が禁止される期間の献金は
同社は毎月1万円を同支部に献金して
を受けた。
合的活用の推進事業」の補助金交付決定
総 合 事 業 」、
月に同省の「知的財産戦略・ブランド化
年7月と
木県鹿沼市の木材加工会社から300万
たのである。
安倍首相が代表を務める「自民党山口
県第4選挙区支部」が2013年
から7億円の補助金交付が決定した。同
法は国の補助金の交付決定通知から1年
に、経済産業省の補助金交付が決定して
月
間、政治献金を禁じているが、それに抵
万円の献金を受けていた。経
い た 大 手 化 学 メ ー カ ー「 宇 部 興 産 」( 東
京)から
触していたのである。
さ ら に、 献 金 元 の 木 材 加 工 会 社 の
年と
5万円の計
年4月に、セメント製造
を省エネ化する技術を開発する「革新的
記者会見で「献金があったのは事実。補
産省によると
セメント製造プロセス基盤技術開発」事
助金を受けていることを承知しておら
億
業として、宇部興産に対し、他の化学メー
ず、適切に対応した」と述べ、
万円だった。菅氏は4日の
この時期に、西川氏は木材加工会社か
カー3社と合わせて計約1億1200万
定分とみられる5万円を返金したことを
かった。
ら顧問料を受領していたが、顧問料であ
円の支給が決まっていたのだ。これにつ
年の決
れば規正法に触れないと主張した。野党
年に林野庁から
11
明らかにした。
100%子会社も
12
13
29
一方、追及していた側の民主党の岡田
13
円の補助金交付が決定していたことが分
11
12
同社は献金4カ月前の同年5月に、国
園会社「横浜植木」は
受けていたことが分かったのだ。
年に計
だ。西川氏の
第一に血祭
るのである。
告書の提出義務を課して政治資金の流れ
しい。与野党は早急に協議をし、逃げ道のないよう法改正をすべきである。
22
していた側の岡田民主党代表にも波及し
万円の献
29
円の献金を受けていたことが発覚した。
政党支部
「自民党栃木県第2選挙区支部」 の政党支部にも同じ会社から
13
13
いて菅義偉官房長官は3月3日の記者会
12
12
側はこれら点の追及を強めた。西川氏も
13
50
見で、首相から「調査した上で適切に対
11
説明責任を果たそうと試みたが「いくら
13
20
新政界往来
新政界往来
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西川公也前農水相
政界関係者は「この法律は議員立法で
金を支給された企業からの政治献金を巡
改革推進本部の役員会を開き、国の補助
民主党は3月5に日、政治改革・国会
副総理だった2012年に、子会社への
成立したため、初めから逃げ道が用意さ
る問題を踏まえ、①補助金交付が決まっ
が分かったのだ。
国の補助金交付が決まっていた食品大手
れているのだ。議員の損益にかかわる法
代表が代表を務める政党支部も、同氏が
万円
「日清製粉グループ」
(東京)から
底②罰則の強化③補助金受給企業の情報
た企業に違法な寄附をしないよう周知徹
年分の収支報告書に
型的な例とも言える。それを放置してき
律を議員に作らせればこうなるという典
年、
の 献 金 を 受 け た。
「民主党三重県第3区
総支部」の
開示④大臣、副大臣、政務官への厳格適
案を3月
日までに取りまとめる方針を
用――を柱にした政治資金規正法の改正
た国民の側にも責任があるのではない
万 円 の 寄 附 を 受 領。 か」と語った。
これまでのところ、与党側は「いきな
年に経済産業省の補助
が先決だ」(自民・谷垣禎一幹事長)、「法
さらに、6日には枝野幹事長が維新の
例外規定も撤廃する方向だ。
わない」場合は献金を制限しないとした
り(政治資金規正)法改正というよりも、 確認した。補助金が「性質上、利益を伴
億 円 が 交 付 決 定 し て い た。 今の法律への理解、習熟度を高めること
年から
の趣旨を周知徹底することが重要だ。そ
万円の献金を受
な姿勢だ。
これに対して野党側の民主党は「法改
金の受け取りを禁じる同法改正案を国会
認した。維新の党はすでに企業・団体献
体献金問題で野党連携を深めることを確
の上で課題があれば、洗い出しを始める」 党の松野頼久幹事長と会談し、企業・団
万円
年から 年に計
正を検討したい。企業・団体献金の禁止
こうした問題を再発させないために
ら、
けていたことなども明らかになり、疑念
がゴールだが、まず自民党が廃止に踏み
に提出している。
を招かないために返金するとした。
は、 法 律 の ど こ に 注 目 す れ ば い い の か。
らまかれ、それが数多くの国会議員に政
民の知りにくいところで補助金としてば
氏らの名前も挙がるなど国民の血税が国
総務会長、柿沢未途政調会長や小沢一郎
との積極姿勢である。
道ができる」(馬場伸幸国会対策委員長)
成立が一番の近道だ。対症療法では抜け
案した企業・団体献金の全面禁止法案の
は自民党中堅幹部だ。
コメントに隠されている」と指摘するの
事長)とし、維新の党は「われわれが提 「そのヒン トが安倍首相と小 沢一郎氏の
いようがないわけでございます」と開き
たわけでございますから、これ以上、言
(補助金交付決定を)実際に知らなかっ
間を「3年」あるいは「5年」などともっ
てはならない」としている「1年」の期
日までの間、政治活動に関する寄附をし
寄附というのは、
あるわけでございます。 知を受けた日から同日後1年を経過する
速やかに返金をするというルールを定め
ようにし、万一、問題があれば、可及的
が容易にアクセスして確認作業ができる
政府がホームページで公開し、政治家側
庁単位でなく補助金企業の一括リストを
直って語った。
ま た、 小 沢 一 郎 氏 は「
『あんたのとこ
「知らなかったんだからしょうがないで
の言いようではあるが、バレてしまえば
できるということであれば「次の案件も
はずだ。1年を1日でも過ぎたら寄附が
のが狙いで政治献金という形で接近する
「政治とカネ」の問題では〝超ベテラン〟 とんどないだろう。何らかの利益を得る
い て 受 け 取 る わ け で は な い 」 と 述 べ た。 動全般を応援したいからという動機はほ
につながっていることに違和感を感じ
られた利益の一部が政治家への資金還流
への補助金の一部またはそれによって得
支払っている国民とすれば、国から企業
「一人あたり250円の政党助成金を
とになる。
業を怠れば政治家側の責任が問われるこ
しょ」と弁明するといったふてぶてしい
よろしく」という形で、両者のずぶずぶ
る。不法に行われているのであれば、な
ただ単にその政治家の志に感銘し政治活
発言にも聞こえる。だが、政治家は補助
の関係が続いていくことになりかねな
金と最も近い立場にいるはずだ。
おさらだ」と先の政界関係者は指摘する。
まず必要なことは「知らなかった」で
することだ。知っていようといまいと法
これを受けてはならない」の文言を削除
て さ れ る 寄 附 で あ る こ と を 知 り な が ら、
るはず。それなのに政治家に違反を覚悟
否かは企業側は当然、明確に認識してい
自覚も必要だ。補助金をもらっているか
もちろん、献金する側の企業の一層の
も行いたい意向を示しているが、少なく
るべきだ。民主党は与野党協議を4月に
資金の透明化に向けて国会で主導権を握
策を模索するのであれば、野党側は政治
まで減りかねない」とし運用改善で対応
与党側があくまで「違法性のない献金
に抵触することを明確にすれば、寄附を
で献金するというのは、罰則が軽すぎる
済まないよう条文の中の「規定に違反し
する側も受ける側も極めて慎重にならざ
とも与党はその提案に応え、与野党が知
るを得ない。
給金その他の給付金を受けた会社その他
られない」ということの解決策は、各省
小沢氏のように「いちいち相手に聞いて
次に「国から補助金、負担金、利子補
の法人は、当該給付金の交付の決定の通
しい。
反しないよう周知徹底することだ。また、 恵を出し合って解決に向かうことが望ま
からだろう。罰則を強化するとともに違
ことも考慮すべきだろう。
い。従って、その期間をもう少し延ばす
ろは何もしていないよね』といちいち聞
あ る 企 業 が 政 治 家 に 寄 附 を す る の は、 ておいたらいい。もちろん、その確認作
と長くすべきだろう。
月3日の衆院予算委員会で「知り得ない
安倍首相は自身の問題を追及された3
治献金(寄附)として還流していること
それ以外にも、維新の党の片山虎之助
込 む よ う 促 す の が 重 要 だ 」( 枝 野 幸 男 幹
20
金を受けた熊本市に本店を置く企業か
本LPガス団体協議会」を経由して補助 ( 公 明・ 石 井 啓 一 政 調 会 長 ) と い う 慎 重
の献金を受けていたことや、国から「日
金を受けた兵庫県内の企業から計
また、
業」で各約
月に、農林水産省の「食糧麦備蓄対策事
同社の子会社「日清製粉」は両年の各4
粉グループから各
よると、同支部は両年の各6月に日清製
12
24
13
22
新政界往来
新政界往来
23
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13
者ムハンマドは交戦規定で戦争中でも子
供、老人を殺してはいけない。自分を殺
そうとするものだけに武器を使い、木で
さえ倒してはいけない」とし「イスラム
戮対象にする「イスラム国」は本当のイ
「 イ ス ラ ム 国 」 問 題 は
サウジとイランの代理戦争
題 の 本 質 は「 サ ウ ジ と シ リ ア の 代 理 戦
スラムではなく、支配欲の野心に駆られ
は平和な宗教だ」と強調した。子供も殺
争 だ 」 と 強 調 し た。 ア ー メ ド 卿 は イ ス
た歪んだ人々だと糾弾した。
一方、記者から「ムハンマドの風刺画
ド政権は、シーア派の中でもアラウイー
教 学 の 中 心 地 だ。 そ し て シ リ ア の ア サ
フというところはシーア派のイスラム
ア政府を支援し、イラクの中部のナジャ
アーメド卿は「イランはイラクのシー
主張した。
するような風刺画は出すべきではないと
任が伴う」と述べ、イスラム教徒を侮辱
もっと重要な人物だ。言論の自由には責
う。イスラム教徒にとってムハンマドは
分の母親を侮辱されたら誰でも怒るだろ
問題」の見解を聞かれたアーメド卿は「自
初 訪 日 し た 英 上 院 議 員 の ナ ジ ー ル・
派と言われる少数派が大多数のスンニ
ラ ク や シ リ ア で 脅 威 と な っ て い る『 イ
東 で は シ ー ア 派 と ス ン ニ 派 が 対 立。 イ
年 戦 争 が 起 こ っ た よ う に、 中
チ で「 欧 州 で カ ト リ ッ ク と プ ロ テ ス タ
ン タ ー で 記 者 会 見 を し、 冒 頭 の ス ピ ー
ンを一つのテーブルで徹底的に話し合
立 っ て い る わ け だ か ら、 サ ウ ジ と イ ラ
れ以外のスンニ派の国々が逆の立場に
ウ ジ ア ラ ビ ア の 湾 岸 諸 国、 あ る い は そ
こ う し た シ ー ア 派 の 勢 力 に 対 し て、 サ
派 を 支 配 し て い る 構 造 に な っ て い る。
使用しても、軽武装でしかなかったタリ
部隊を投入し、NATOの近代的兵器を
例をみれば、
とは出来ないと思う。アフガニスタンの
「限定的地上戦を試みても米国は勝つこ
定的地上戦の展望についてアーメド卿は
そして、オバマ米大統領が決断した限
においても芳しい結果はなかった」と
指 摘 し、 過 激 派 組 織「 イ ス ラ ム 国 」 問
た し た 実 績 を 持 っ て い る 経 済 大 国 だ。
も 触 れ「 日 本 は 戦 後、 国 家 の 再 建 を 果
ま た ア ー メ ド 卿 は「 イ ス ラ ム 教 預 言
る〝官製相場〟だ。
金積立金管理運用独立行政法人)によ
ソマリアでも米軍は撤退をした。イラク
バ ン を 打 ち 負 か す こ と は で き な か っ た。
述 べ、 力 に よ っ て 中 東 問 題 は 解 決 し な
さらに政治的には中立公平なスタンス
スラム国」が手に入れる可能性に言及。
入手できなかった生物・化学兵器を「イ
さ ら に ア ー メ ド 卿 は、 ア ル カ イ ダ が
意義なものだ」として期待を表明した。
い。 そ れ は 今 日 の 政 治 状 況 の 中 で、 有
り欧米と違って中東に歴史的負債がな
を と ろ う と し て き た 経 緯 が あ る。 何 よ
国内株式を
いたものを
債 な ど の「 国 内 債 」 で 運 用 す る と し て
P I F は 昨 秋、 そ れ ま で
%を日本国
「イスラム国はシリアやイラクの武器庫
国民の年金130兆円を運用するG
いとの信念を述べた。
ントの
ス ラ ム 国 』 問 題 に は、 シ ー ア 派 の イ ラ
わ せ て、 こ の 問 題 を 解 決 す る の が 一 番
カ国の国々による国際的
ンとスンニ派のサウジアラビアが危険
効果的だ」と強調した。
アーメド卿は2月
日、 日 本 プ レ ス セ
いるとされる。
な っ た 人 物 で、 中 東 問 題 に は 精 通 し て
ラム教徒として英国初の上院議員に
英上院議員
なゲームを演じている背景がある」と
42
30
%へポートフォ
% に 引 き 下 げ る 一 方 で、
60
発 し て い た。 従 っ て 彼 ら が 化 学 兵 器、
は な い。 フ セ イ ン も そ う し た も の を 開
し た と は 言 っ て い る が、 検 証 は 十 分 で
シリアのアサド政権は化学兵器を処分
を襲撃し、多くの兵器を収奪している。
い ば か り か、 問 題 が 発 生 し て も 有 効 な
で世界を代表する構造にはなっていな
障 理 事 会 を 牛 耳 る 状 態 は、 本 当 の 意 味
る 5 大 国 が、 拒 否 権 を 行 使 し て 安 全 保
し い の は、 国 連 強 化 だ。 核 保 有 し て い
そ の 上 で「 特 に 日 本 が 力 を 注 い で 欲
気流が生まれているのだ。
な る。 い わ ば〝 官 製 相 場 〟 に よ る 上 昇
額
リ オ 見 直 し で、 日 本 の 株 式 市 場 に は 総
リ オ 変 更 を 公 表 し た。 こ の ポ ー ト フ ォ
10
兆円規模の特需が発生することに
生 物 兵 器 を 入 手 す る と い う の は、 現 実
働 き が で き な い。 国 連 改 革 で 世 界 構 造
る」と提言した。
的な脅威となっている極めて深刻な問
25
を反映した公平なものにする必要があ
%から
12 35
題だ」と懸念を表明した。
最 後 に、 ア ー メ ド 卿 は 日 本 の 役 割 に
2万1000円で株は売り抜け
官 製 相 場、 頭 は 猫 に 呉 れ て や れ
「円安による日本企業の好業績を背景
実態は株を買い進めているGPIF(年
た 解 説 が メ デ ィ ア を 通 じ て 流 れ た が、
東 京 株 式 市 場 で 3 月 2 日、 日 経 平 均
カ月ぶりの
に、 海 外 投 資 家 が 買 っ て い る 」 と い っ
年
株 価 の 終 値 は 1 万 8 8 2 6 円 を 付 け、
2000年4月以来
高値を付けた。
14
日 ま で の 間、 海 外 投 資 家 は
13
終 わ る 可 能 性 が 高 い。 本 来、 バ ブ ル と
株 価 上 昇 は 春 の 風 の よ う に、 短 命 に
億円の買い越しとなった。
一方、「信託銀行」部門では7037
1851億円の売り越しだ。
に な っ て い る。 同 期 間 で 個 人 投 資 家 も
と、 逆 に 1 兆 1 1 3 8 億 円 の 売 り 越 し
している投資部門別売買動向による
買 っ て い な い。 東 京 証 券 取 引 所 が 発 表
ら2月
事 実、 統 計 で 判 明 し て い る 年 明 け か
用を行っている。
GPIFは信託銀行を通じて株式運
10
24
新政界往来
新政界往来
25
16
ナジール・アーメド英上院議員
なものはまぐれでしか期待できない「匠
す る こ と で、 都 市 と 地 方 の 格 差 を 是 正
が住民税の一部を地方の市町村に寄付
を 提 案。 そ の 構 想 は、 大 都 市 圏 の 住 民
特 需 で 2 年 6 カ 月、 田 中 角 栄 の 列 島 改
の技」だ。それよりか大局を見据えて、
す る と と も に、 彼 ら に 擬 似 ふ る さ と を
り 抜 け る と い う の は 理 想 的 だ が、 そ ん
造ブームで8カ月といった具合だ。
大 波 が 来 る 前 に 売 り 抜 け、 株 価 の 底 だ
万 人 を 超 え、 寄 付 額 は 1 3 0 億
体 が 参 加 し て お り、 昨 年 度 の 利 用 者 は
延べ
年収などによって上限があるものの、
そもそも都市住民の活力を地方に分
こ の 制 度 を 拡 充 し、 2 0 1 5 年 度 か ら
治 体 か ら お 礼 の 品 も も ら え る。 政 府 は
寄付金額のうち2千円を超える部分が
税」をした人に対し、
多くの自治体が「お
散 す る「 ふ る さ と 納 税 」 の 発 端 を 開 い
控 除 額 の 上 限 を 2 倍 に 引 き 上 げ、 ま た
合 で、 ご 当 地 グ ル メ 満 載 ぶ り が 目 を 引
礼 の 品 」 を 用 意 し、 そ の ラ イ ン ア ッ プ
た の は、 経 済 学 者 の 隅 谷 三 喜 男 東 大 名
5 つ の 自 治 体 ま で の 寄 付 は、 こ れ ま で
ばミャンマーでは民主化第二期を迎え
全少数民族武装勢力と和平交渉を進め
れ る 総 選 挙 を 前 に ミ ャ ン マ ー 政 府 は、
権 側 の 発 表 に よ る と、 国 軍 側 で
の 兵 士 は 2 0 0 0 人 規 模 と さ れ る。 政
と し た こ と か ら 始 ま っ た。 M N D A A
万人規模が国
人 が 死 亡 し た と い う。
62
26
新政界往来
い う の は 花 の よ う に 短 い も の だ。 朝 鮮
強気見通しの経済アナリストは日経
提供し地方の発展を資金面で支援する
かの理由で応援したい自治体に住民税
実 現 さ れ た。 生 ま れ 故 郷 を は じ め 何 ら
で、 地 方 と 都 市 と の 格 差 是 正 を 目 的 に
それが2008年の第一次安倍政権
というものだった。
と 判 断 し た ら、 そ の 時 点 で 買 い を 入 れ
本誌では2万1000円あたりが売
ういうことだ。
尾 は 猫 に 呉 れ て や れ 」 と い う の は、 そ
る こ と だ。 兜 町 が 残 し た 格 言「 頭 と 尻
平均株価2万5000円を予想する向
きもあるが、風はやがて止むものだ。
と り わ け 株 運 用 で 肝 要 な の は、 売 り
時を見逃さないことだ。
株 取 引 の 格 言 に「 魚 の 頭 と 尻 尾 は 猫
り時と見る。
の 一 部 を 寄 付 す る と、 居 住 地 で 税 金 が
に 呉 れ て や れ 」 と い う の が あ る。 株 価
の 底 で 仕 入 れ、 上 昇 の 山 の ピ ー ク で 売
円だった。
控 除 さ れ る。 現 在、 全 国 の 6 割 の 自 治
地 方 に 住 民 税 の 一 部 寄 付
ふるさと納税で都市力活用
3年ほど前から、
「ふるさと納税」が
たるやデパ地下の広告のように豪華だ。
誉 教 授 だ っ た。 隅 谷 氏 は 4 半 世 紀 前、
必要だった確定申告が不要となる見込
居 住 地 の 税 金 か ら 控 除 さ れ、 さ ら に 自
一 例 を 挙 げ る と、 三 重 県 松 阪 市 の 松 阪
座長を務めていた民間の政策提言機関
く。
牛、 新 潟 県 十 日 町 市 の 魚 沼 産 コ シ ヒ カ
み で、 ふ る さ と 納 税 は こ う し た ブ ー ム
き て い る が、 さ す が に 欲 得 だ け の 競 合
で、 出 生 地 や 成 育 地 で な く て も、 特 定
ただ住民税を超える寄付金収入で財
で は、 本 来 の 地 方 創 生 に は 繋 が ら な い
リ、 宮 崎 県 綾 町 の 完 熟 マ ン ゴ ー、 北 海
政 が 潤 う 自 治 体 も 出 て く れ ば、 住 民 税
気もしてくる。
に火がつく可能性を秘めている。
の 減 少 に 加 え、 事 務 手 続 き の 増 加 に 悩
「ふるさと納税」は一方で、故郷への
の 市 町 村 を 支 援 す る「 選 択 市 民 制 度 」
む 自 治 体 も 出 て く る こ と が 想 定 さ れ、
恩 返 し と い う 意 味 も あ る。 そ ん な 気 持
都 会 人 の 心 が 豊 か に な り、 同 時 に 地 方
都市と地方の格差是正のはずが新たな
自治体の中には、年7・0%の元本割
が 豊 か に な る 道 を ど う つ け る か が「 ふ
ちを持っている都会人は少なくなくい。
れなしの高金利貯蓄手段としてアピー
るさと納税」の本道だろう。
ミャンマー北東部シャン州コーカン
る こ と に な る 総 選 挙 を 前 に、 春 の 嵐 の
戦 闘 の 引 き 金 と な っ た の は、 ミ ャ ン
地 区 で、 2 月 9 日 に 始 ま っ た 国 軍 と 少
マー民族民主同盟軍(MNDAA)」と
マー国軍に奪われたコーカン地区の実
ような突風が吹き荒れている。
の 戦 闘 が 拡 大、 半 月 で 約 1 4 0 人 を 超
効 支 配 権 を M N D A A が、 取 り 返 そ う
全 国 停 戦 協 定 を 目 指 し て い る が、 逆 に
MNDAA側で
人、
これが反政府少数民族の強硬派をあぶ
またこの戦闘で住民約
す 死 者 を 出 し た。 今 年
月にも実施さ
数 民 族 コ ー カ ン 族 の 武 装 勢 力「 ミ ャ ン
ミ ャ ン マ ー に 春 の 嵐
軍 と 少 数 民 族 が 衝 突
ルする金融機関顔負けのところも出て
格差を生む懸念もある。
道当麻町のでんすけすいかといった具
話題に登るようになった。
「ふるさと納
10
り だ す 結 果 に な っ て い る 模 様 だ。 い わ
10
81
新政界往来
27
10
計算イメージ
ふるさと納税のしくみ
政権側がレッドラインを引いてまで
闘 に 加 わ っ て い る と も 言 明 し て い る。
中国雲南省国境に隣接するコーカン族
支 配 地 域 で は、 ヘ ロ イ ン や 人 身 売 買 な
月末にも予定され
ている総選挙に全国民が参加すること
どの闇ビジネスで中国人とのつながり
交 渉 を 急 ぐ の は、
で新政権の正統性を世界にアピールす
が 深 い と さ れ、 こ う し た 資 金 で 中 国 人
傭兵を使っているというのだ。
少数民族武装勢力との和平交渉がす
兵士として認めたくない国軍や少数民
ん な り い か な い の は、 武 装 勢 力 を 国 軍
だ が、 そ の 歴 史 的 記 念 日 を あ ざ 笑 う
族の自治権をめぐる駆け引きなどいろ
日に同地区に非常
くの都市ラッショーに避難したりして
境 を 越 え て 中 国 に 難 民 と な っ た り、 近
ア ー ン 民 族 解 放 軍( T N L A ) や 西 部
を M N D A A は 受 け、 パ ラ ウ ン 族 の タ
を 誇 る カ チ ン 独 立 軍( K I A ) の 支 援
戦交渉に参加しておらず最大武装勢力
現 地 メ デ ィ ア に よ る と、 昨 年 来、 停
持する資金源になっているだけでなく、
源 は、 少 数 民 族 の 反 政 府 武 装 勢 力 を 保
く さ せ て い る 現 実 が あ る。 こ れ ら の 資
めぐる所有権問題がさらに交渉を難し
ク 材、 金、 銅、 ウ ラ ン 鉱 な ど の 資 源 を
るが、これらの地域に眠るヒスイやチー
いろな問題が絡みついている事情があ
事 態 を 宣 言、 戒 厳 令 を 敷 い た。 こ れ は
のラカイン族武装勢力などとも協力関
い る。 政 府 は 2 月
2011年の民政移管後初めての戒厳
の少数
割を担っているからだ。
隣国中国雲南省の人々の懐をも潤す役
令となる。
日までに
16
日に少数民族に自治権を与え
国 の 父 」 ア ウ ン・ サ ン 将 軍 が 1 9 4 7
年2月
ることを約束した協定だ。
府 が 買 い 入 れ る 米 価 を 上 げ て き た。 米
政 府 は 農 家 所 得 向 上 を 目 的 と し て、 政
た食管制度の下で、1960年代以降、
政府が農家からコメを買い入れてい
日本農業の基本的問題は非効率に尽
この補助金に納税者は4000億円も
落とし高い米価を維持していくものだ。
の は、 生 産 者 に 補 助 金 を 与 え て 生 産 を
価 が 維 持 さ れ て き た。 減 反 政 策 と い う
れ た も の の、 減 反 政 策 に よ っ て 高 い 米
き る。 と り わ け コ メ が 際 立 っ て い る。
円もの余計な負担を強いられている格
高 く な る こ と で、 消 費 者 は 6 0 0 0 億
価が高いのでコストのかかる零細農家
規模
負 担 し て い る。 さ ら に、 何 よ り 米 価 が
ま た、 機 械 化 が 進 ん だ た め に 1
日程度働くだけ
財 政 負 担 を す る の で あ れ ば 通 常、 消
好だ。
平 日 は 工 場 や 役 場 な ど に 勤 務 し、 休 日
費者に安くモノやサービスを供給する
こうして兼業農家の人たちが農地を
時 に、 さ ら に 消 費 者 と し て も 負 担 さ せ
うのは納税者の国民に負担させると同
と い う の が 一 般 的 だ が、 減 反 政 策 と い
手 放 さ な い た め、 専 業 農 家 に よ る 農 地
るという二重苦を強いている。
二兆円規模のコメ産業に国民は1兆
円の負担をしていることになる。
米価を上げたことは本職がサラリー
い 関 税 で 障 壁 を 作 る 必 要 が あ っ た。 小
格 で 保 護 さ れ て い る。 そ の た め に は 高
げ収益を向上させることが難しくなっ
つ ま り、 コ メ 農 業 は た く さ ん の 非 効 率
マ ン の 人 に コ メ 作 り を 続 け さ せ、 農 業
麦 の 場 合 で は、 消 費 量 の
農 家 の 7 割 が コ メ を 作 っ て い る が、 そ
なコメ農家によって営なまれている。
だけで生きていく専業農家の経営を苦
麦について高い価格を維持するために、
他 の 農 産 物 も、 国 際 価 格 よ り 高 い 価
無 論、 何 も な け れ ば 突 出 す る 形 で コ
し く し て い っ た の だ。 保 守 層 の 多 い 農
輸入小麦についても課徴金を徴収して
たのだ。
メだけ非効率な生産に陥ることはな
家を囲い込み自民党票田を確保するた
%の国産小
か っ た。 コ メ 農 家 が 落 と し 穴 に は ま っ
その食管制度は1995年に廃止さ
め、農政はノー政に陥ったのだ。
る。
た の は、 政 府 の 農 政 な ら ぬ ノ ー 政 に あ
の2割しか生産していない現実がある。
を 集 め て 規 模 拡 大 を 図 り、 コ ス ト を 下
集 積 を 困 難 に さ せ た。 専 業 農 家 が 農 地
ていった。
だけコメ生産に励む兼業農家が急増し
で、 コ メ 生 産 が 可 能 に な っ た。 そ れ で
の コ メ 農 家 も、 年 間
ha
も、コメ生産を継続することになった。
民 族 武 装 勢 力 と の 全 国 停 戦 協 定 締 結 を 〝 ノ ー 政 〟 脱 却「 な る か 日 本 農 政
目 指 し て き た。 パ ン ロ ン 協 定 と は「 建
求められる減反政策」の廃止
協定記念日の先月
テ イ ン・ セ イ ン 大 統 領 は、 パ ン ロ ン
17
12
ま た、 国 軍 側 は 中 国 人 傭 兵 が こ の 戦
係にあると分析している。
の衝突だった。
かのような国軍と少数民族武装勢力と
意向がある。
えて民主国家ミャンマーを喧伝したい
合( A S E A N ) 経 済 共 同 体 発 足 を 控
る と と も に、 年 末 の 東 南 ア ジ ア 諸 国 連
10
30
12
いる。
国民に高いパンやうどんを食べさせて
14
28
新政界往来
新政界往来
29
コーカン族難民が流れ込んだとされるラッショー
日本の田園風景
格 に 応 じ た 販 売 手 数 料 も 上 が っ た。 ま
な お、 米 価 が 上 が る こ と で 農 協 は 価
農地を専業農家に集まるような金融支
た、 米 価 が 上 が っ た の で 兼 業 農 家 が 滞
は 農 地 を 出 し て く る よ う に な る。 そ の
担が増えるとの逆進性の問題が議論さ
援 体 制 を 組 む こ と で、 専 業 農 業 は 規 模
消費税上昇に伴い貧しい人たちの負
れ た が、 そ の 結 果、 食 料 品 に は 軽 減 税
留 し た。 兼 業 農 家 の 農 業 所 得 も 農 協 口
座 に 預 金 さ れ て い っ た。 こ う し て 農 協
が拡大しコストも下がる。
そ う す れ ば、 日 本 の 農 業 の 国 際 競 争
率 を 設 け る こ と に な っ た。 減 反 や 高 い
関税で高い食料品を消費者に購入させ
兆円という日本で第二位の
メガバンクに発展していった経緯があ
は預金額
否応なくされる国内市場から国際市場
る。
力 も 向 上 し て く る。 人 口 減 少 で 縮 小 を
コ メ は 主 食 の は ず な の に、 な か な か
へ 転 換 し て い く こ と も 可 能 に な る。 減
るということは逆進性そのものだ。
減 反 施 策 は 止 め ら れ な い。 だ が、 減 反
反を推進してきた農協改革の本丸はこ
兆円もの預金を集めなが
ら会社説明会を行っている。
運用益を上げているに過ぎない。
ルストリートで有価証券の投資をして
3 割 が 融 資 さ れ、 残 り は 米 国 の ウ オ ー
合員という人たちの住宅ローンなどへ
は 融 資 し て い な い。 農 家 で は な い 準 組
ら、 そ の 1 % か ら 2 % 程 度 し か 農 業 に
てのJAは
組 合 と し て 残 す べ き だ。 金 融 機 関 と し
いうのは農業部門を切り離し地域協同
た だ 将 来 の 問 題 と し て、 今 の J A と
業改革に踏み込んだことになる。
を 弱 め る こ と に な っ た こ と は 一 歩、 農
その頂点に立っていたJA全中の権限
る。ピラミッド式の統治形態を保持し、
断の問題に手をつけた勇気は評価され
れまでどの政権も取り組めなかった禁
安 倍 政 権 は 農 協 改 革 に 手 を 付 け、 こ
政策こそが諸悪の根源で廃止すべきだ。
こにある。
コメの集荷が必要だったために衣替え
消 費 者 が 生 協 を 作 る よ う に、 農 協 は
導 入 し て い る。 実 際 に 大 学 生 に 短 期 間
1 3 0 0 社 を 含 め、 イ ン タ ー ン 制 度 を
それだけでなく昨年から経団連の
か ら 考 え る と、 今 の J A に は 農 業 金 融
今のJAとは別に専業農家の人たちが
して作ったものだ。
と い う 性 格 は 消 え て い る。 農 家 で は
の 一 時 期、 働 い て も ら う と い う 活 動 を
経団連では3月1日前にインターン
自 主 的 に 作 れ ば い い。 こ れ こ そ が 本 来
要 す る に、 農 業 協 同 組 合 が い ら な い
シ ッ プ を や る 場 合 は、 こ れ は 選 考 と は
な い 準 組 合 員 の 方 が、 正 組 合 員 よ り
と い う の で は な く、 本 来 の 形 に 戻 す べ
している。
月1日解禁
考 は 8 月 1 日 か ら と な る。 だ が、 こ れ
は建前だけの話だ。
し、 こ の ル ー ル を 作 っ た も の の、 実 際
はいい学生には声をかけている実態が
あ る。 し か も、 公 然 と 普 通 に 行 わ れ て
いるのだ。
これではインターンシップという形
で、 企 業 は 新 卒 者 採 用 活 動 を 始 め て い
学生にしてもインターンシップが動
るのと同じだ。
れ る の で あ れ ば 公 正、 公 平 な の だ が、
い て い る か ら、 就 活 は 別 に し な く て も
まず新ルールに則って運営されるの
だ か ら、 こ れ を 守 ら な く て は と い う 真
残念ながらこれが守られていない実態
は、 経 団 連 加 盟 の 1 3 0 0 社 だ け だ。
面 目 な 学 生 は、 置 い て き ぼ り を 喰 ら う
いいという意識もある。
は企業に繰り下げて欲しいと提案して
それ以外の経団連のルールには縛られ
形で出遅れてしまう。
一 方、 や は り 就 活 解 禁 日 は 3 月 1 日
いた。それを受ける形で経団連が新ルー
な い 楽 天 の よ う な I T( 情 報 技 術 ) 企
ルを作ったのだ。
新ルールでは会社説明会解禁日を大
業 と か 外 資 系 企 業 は、 と っ く に 昨 年 か
がある。
すべてが短期決戦の同じルールでさ
い と い け な い こ と に な っ て い る。 し か
一切関係がないということを明示しな
の協同組合のあり方だ。
組合だというのはいかにもおかしな話
だ。
今 の J A は 戦 前 の 統 制 団 体 を 戦 後、
だった。
これまで大学3年生の
就職活動が3カ月、繰り下げになった。
企業の説明会と実際の選考といった
学 生、 企 業 が 手 探 り で 臨 む
就 活 の 3 カ 月 繰 り 下 げ
きなのだ。
1 0 0 万 人 も 多 い。 こ れ が 農 業 の 協 同
融資し合う組合としてつくられた歴史
し か し、 本 来 の 農 協 は 農 家 が 相 互 に
第 二 位 メ ガ バ ン ク J A
本 来 の 農 業 組 合 に 戻 せ
減 反 政 策 を 廃 止 す る こ と で、 兼 業 農 家
90
90
学 3 年 生 の 3 月 1 日 に す る。 正 式 な 選
影 響 が あ る だ ろ う と い う こ と で、 政 府
だ が、 こ れ だ と 学 業 に い く ら 何 で も
12
30
新政界往来
新政界往来
31
JA ビル
東 日 本 大 震 災「 祈 り の 日 」 式 典
6月にも記念日議員立法化へ
た。ご高齢にもかかわらず、被災者に寄
り添って、国家国民の安寧を心から祈っ
ておられる両陛下にただただ頭の下がる
思いがします。東日本大震災も決して風
化させてはならず、いつまでも私たちの
日」式典
者 の 冥 福 を 祈 る 法 要 が 営 ま れ た 後、 約
善光寺の小松玄澄貫主によって犠牲
にも、新橋駅前などに立ち「東日本大震
災への思いを一過性のものにしないため
躍進日本!春風の会では、東日本大震
心に留め置くべきです」と述べた。
(躍進日
400人に及んだ参加者全員によって
災の日」制定の議員立法に向け、現在ま
れた。
本! 春 風
追悼の白菊が献花された。
第 四 回 と な る 東 日 本 大 震 災「 祈 り の
の会主催)
田区の憲
京都千代
日 に、 東
れることがあってはならない」とあい
この災害がもたらした意味を決して忘
の 繁 栄 を 築 き 上 げ て き た 私 た ち に は、
に 遭 い、 そ の 度 に 艱 難 辛 苦 の 末 に、 今
小 松 貫 主 は「 幾 度 と な く 戦 災 や 災 害
な か、 国 会 の 照 明 が 揺 れ た。 あ の 時 は、
の鶴保庸介氏は「参議院決算委員会のさ
切り込み隊長役を演じている参議院議員
その「東日本大震災の日」法案提出の
れば6月中にも制定される見込みだ。
でに5万人もの署名を集めている。早け
が3月
政記念館
さつした。
参議院自民党議員会長
会代表である村上正邦元
ま た 躍 進 日 本! 春 風 の
害対策の陣頭指揮をとっていただく必要
ころまでいっていたものの、首相には災
コーナーに追い詰めダウン寸前というと
委員長として外国人献金問題で菅首相を
つるほようすけ
で開催さ
は「 今 年 は、 阪 神・ 淡 路
がある。臍をかむ思いで決算委員会を閉
を回顧した上
らしている現実を忘れてはならない」と
で「2万人以上の被災者が仮設住宅に暮
じた」と永田町での3・
年の節目の
大震災から
年 で も あ り ま し た。 1 月
日 に は、 神 戸 で 天 皇 皇
后 の ご 臨 席 を 賜 り、 追 悼
主規制している。だから怖い。今の日本
マスコミも、政権の批判記事を書かず自
が戦争を煽るような記事を書いた。今の
力の走狗になっている。戦前は朝日新聞
きものだ」と述べた上で「マスコミは権
行っている以上、人間の努力で阻止すべ
てや自然災害より悲惨な戦争は、人間が
る人類が受けているのではないか。まし
語った。
問題、安全保障問題を論じた。
全 国 縦 断 シ ン ポ ジ ウ ム
「 こ れ で い い の か 日 本!」
東日本大震災「祈りの日」式典終了後、
ぎの老婆が言った言葉が忘れられない。
は大政翼賛の戦前とそっくりだ」と述べ、
過
として第
老 婆 は『 こ ん な 災 害 は 戦 争 の 記 憶 と 比
第4の権力ジャーナリズムの在り様を批
西 部 邁 氏 は「 東 日 本 大 震 災 で は
7回全国
べれば何事のほどでもない』と語った。
院議員の
氏や衆議
村山富市
元首相の
挙行され、
本!」 が
いのか日
伝統的なつながりで精一杯やろうとい
算 で き な い 危 機 が 待 ち 構 え て い る か ら、
で き な い も の だ。 未 来 に は そ う し た 計
険 と 危 機 は 違 う。 危 機 は そ も そ も 予 測
起 こ っ た 国 家 テ ロ だ っ た 」 と 述 べ「 危
害 し た。 こ れ は ま ぎ れ も な く
年前に
風 を 計 算 し て、 非 戦 闘 員 を 計 画 的 に 殺
わない。新しい日韓関係を作っていきま
中大統領が国賓として訪日し『過去は問
またフロアからは「1998年に金大
と語った。
だ。 話 し 合 い で 解 決 し な い と い け な い 」
が手柄になる戦争は絶対、やってはだめ
アリの一穴になるリスクがある。人殺し
邁氏が東
家の西部
氏、 評 論
そ う で あ れ ば 殺 し 合 う こ と は で き な い。
するしかない。我々は生かされている。
の 力 で 防 ぎ よ う が な く、 た だ た だ 対 応
ま た 亀 井 静 香 氏 は「 自 然 災 害 は 人 間
いく」とコメントが出た。
双方がそれを踏襲すれば日韓間はうまく
韓 国 側 に 踏 襲 し ろ と な ぜ 言 わ な い の か。
ひとまず、その幕を閉じる。
昨年6月に始まった同シンポは今回で
日本大震
自然災害というのは文明の大反逆を奢
70
災や歴史
しょう』と国会で演説している。それを
うのが保守の思想だ」と語った。
さらに村山富市氏は「集団的自衛権は
判した。
縦断シン
日、 米 軍 は ネ ズ ミ を
1945年3月
万 人 を 焼 き 殺 し た。 北
10
10
亀井静香
殺 す よ う に、
80
「これでい
ポジウム
同時開催
11
20
の式典が執り行われまし
17
11
32
新政界往来
新政界往来
33
最終回
小松貫主による法要
村上正邦氏
小松玄澄貫主
鶴保鷹介議員
村山富一元首相
亀井静香議員
西部邁氏
ずは自民党として、環境権など他党の理
解を得られやすい項目から着手をしたい
があったのではないかとい
うことで追及しました。西
【政調会長】まず臨時国会で廃案になっ
という考えを本部長等が述べています
か。
た公選法の成立を図るということだと思
川前大臣に続いて「政治と
【政調会長】政治資金の問
います。そのうえで衆参の憲法審査会に
が、こうした段取りについて会長のお考
題、「 政 治 と カ ネ 」 の 問 題
お け る 議 論( を し )、 国 民 の 理 解 を 深 め
カネ」の問題が出てくるこ
というのは国民の皆さんの
る努力等を通じて改正に向けて取り組む
えがあれば教えて頂けますか。
政治に対する信頼に関わる
ということだと思います。やはり憲法改
とについてどうお考えです
ことですので、きちんと説
【記者】
「政治とカネ」の問題についてで 【 記 者 】 下 村 大 臣 も 今 日、 委 員 会 等 で 答
論、そして理解を深めるということに尽
ことができないものなので、そういう議
正は国民の理解がないとなかなか進める
弁をされてたわけですけど、今後下村大
明責任を果たすべきだと思います。
すが、今日の予算委員会において野党が
きると思います。
はないというふうにおっしゃっておられ
【政調会長】下村大臣自身が法的な問題
と考えるのですけれども、まだそこまで
り9条から議論するというのは時期尚早
まだ他党との兼ね合いもあって、いきな
【 記 者 】 関 連 で、 例 え ば 憲 法 9 条 な ど は
ます。今回予算委員会の質疑、それから
でしょうか。
【 記 者 】 今 朝、 自 民 党 の 憲 法 改 正 推 進 本
明責任を果たされるものと思います。
進めるべきだと思っております。
すので、国民の理解と議論を深めた上で
9条に限らず憲法は国の基本、根幹で
すが、改めて東京裁判の見解を教えてく
べきだ、とのご趣旨の発言だと思うので
う、南京事件等の検証は今後もしていく
ば、 事 実 を 検 証 す る 態 度 を 失 っ て し ま
れるが事実を全部争わなかったとすれ
が、法律的に問題があって結果は受け入
判の案件でご発言があったと思うのです
の東京裁判が無効という意味ではありま
られます。主文はもちろん受け入れてそ
そういったことについて発言もされてお
があります。あと、サンフランシスコ平
らということで却下をされたという経緯
つのポイントについても議論がなされ
で、今日報道を通して(見ましたが)5
今回、有識者会議を開催されて、その中
に 当 時 の 弁 護 人 の 方 々 が 出 て こ ら れ て、 つ い て は 既 に お 話 に な っ て お ら れ ま す。
和条約を発効した後に国会の委員会の場
て、それを踏まえた上での総理の談話で
志向といういくつかの基本的なラインに
と戦後の日本の平和の歩み、そして未来
れを謙虚に受け止めるということ。それ
ふうに考えています。
せんけれども、中に書かれている事実関
からみて、きちんと私たち自身で検証す
ださい。
条を受け入
人の責任を問うという法律は当時はポツ
1928年の不戦条約、そして指導者個
れ ま し た。 そ れ は 侵 略 戦 争 に つ い て は
て管轄権があるのか」という動議を出さ
冒頭で清瀬弁護人が「この法廷に果たし
る、この点についてはどうお考えでしょ
党等がキーワードを入れろとか主張があ 【記者】 憲法の関係に 戻り恐縮ですけれ
いをまとめるべきなのかという点と、野
ては会長としてはどういう形で総理の思
めてお伺いしたいのですが、談話につい
案の中で特に重要と位置付ける項目につ
きだと思います。
現をするかということは総理に任せるべ
考え方は引き継いだ上で、どういった表
ついての有識者会議が始まりました。改 【政調会 長】 その点も 今ま での基本的な
いてはどのようにお考えですか。
【記者】キーワードにこだわる論調につ
すから、総理自身がお出しになるという
サンフランシスコ平和条約
れて独立を果たしたわけであります。し
年の総理談話に
ダム宣言を受諾した時点では国際法の中
うか。
ども、朝の会合では、これまでの改憲草
に無かった、という意味において事後法
条の改
裁判の中でも、最終的にその管轄の動議
は、アジアの人々に多大な損害を与えた
継ぐ。そして、過去のあの戦争に関して
的 に は そ う い っ た 疑 問 が あ る。 そ し て、 今までの談話については全体として引き
論が予想されると思います。一回目の憲
民的理解を深めた上でもかなり難しい議
が、こういったものの実現のためには国
憲条項の話ですとか入っているんです
も で す ね、 テ レ ビ や 予 算 委 員 会 の 中 で、 は9条ですとか前文、あるいは
に対しては裁判所は答えず、この裁判所
ことについて、また、深く反省をし、そ
96
は東京裁判所条例でできたものであるか
も出ているところでありますので、法律
いては改めて説明がありまして、そこに
かし、東京裁判自体については、裁判の 【記者】 昨日から戦 後
る必要があると思っております。
【政調会長】日本は東京裁判を受け入れ、 係については、私は当時の裁判の状況等
着手するという方針を確認しました。ま 【記者】 今日のテ レビ収録の中で東京 裁
部が開かれ、改正項目の絞り込み作業に
知をしていますので、そういった場で説 【政調会長】
今日はぶら下がりの会見もなさったと承
と思いますか。
臣に対してはどういう説明が求められる
政治とカネ 2・
稲田朋美政調会長
記者会見
下村文部科学大臣に対して不透明な寄附
26
であるという批判は国際法の学会等から 【政調会 長】 この点に ついて何度も総理
70
11
34
新政界往来
新政界往来
35
稲田朋美政調会長
て言及するということで違和感があるの
的 に 憲 法 改 正 は 成 し 遂 げ ら れ な い の で、 ですが、会長自身はいかがですか。
ありますが、国民的な理解が無いと最終
ろまで自民党が掲げるものの実現まで果
まずは国民的な議論と理解を深めていく 【政調会 長】普天間基地 の移設の問題と
れの人生の選択というのは個人がされる
看板はよろしいのですが、中身はほとん
添っていくというのが政治のあるべき姿
い、 そ の 多 様 な 選 択 に し っ か り と 寄 り
【記者】民主党が考えている農政改革の 【記者】民主党は昨年の解散直前にも農
ども、もしくは1人はいるが2人目、3
あるとか、本当は子供が欲しいのだけれ
代、そのあたりの所得を上げてい
20
くことが、この国の経済をよくすること
36
新政界往来
法改正の発議の段階で、そういったとこ
たせるような努力をすべきかどうかにつ
等々にも関わる問題でありますので、そ
いうのは、やはり沖縄県にとって重大な
知事が記者に対して、6月の沖縄の終戦
ういった様々な観点から検討して、行動
ということだと思います。
【 政 調 会 長 】 繰 り 返 し に な り ま す が、 憲
の日にいつもやる式典の平和宣言の中
して頂きたいと思います。
いて、会長のお考えがあればお願い致し
法改正はすごく大きなテーマであると同
に、辺野古移設反対という方針を明らか
問題であると同時に、わが国の安全保障
時に、自民党の党是でもあります。わが
にしたそうなのですが、国の施策につい
【 記 者 】 今、 連 絡 が 来 て、 沖 縄 県 の 翁 長
党は憲法改正をずっと掲げてきた党では
を語った。まさにその通りである。裁判 に対する罪など法に関する考察および事
に数々の法的欠陥があることについては、 実に関する考察などに関し長文の反対意
ます。
第二次世界大戦の終戦後、日本を裁い
た東京裁判について、その不当性を語れ
当時の同裁判所の判事自体が意見を表明 見書を提出した。裁判自体は多数派判決
している。
だったことから日本の行動が「断罪」さ
人指名された判事のうち、オランダ、 れてしまったが、稲田氏の指摘するよう
に、主文は別として少なくと
も事実関係だけでも再検証す
る 必 要 が あ ろ う。
「 第二次 東
る国会議員はそう多くはない。女性議員
であればなおさらだが、自民党の稲田朋
美政調会長はその裁判に疑念を抱く一人
東京裁判をもっと議論したい
京裁判」が開かれたっていい。
こうした国家の名誉にかか
わることに国民はもっと敏感であるべき
だし、政治家ももっと議論をすべきであ
フランス、インドの3代表が、反対意見
書を提出。国際法の知識はおろか法律学
て疑問があれば問いただす姿勢が求めら
れよう。
いる。
記 者 が「 見 解
を教えてください」として東京裁判に対
する考えを尋ねていたが、稲田氏は裁判
なかでも国際法専門家のレーリンク判
事(オランダ代表)は裁判管轄権、平和
るか、また日本の農業が持続するかどう
べきものですので、そこは結婚する、し
ど何もないのが実情だと思うのです。で
味では「戦後以来の大改革」というのは、 ない、さらには子供をつくる、つくらな
かということになるわけですね。その意
く農家の皆さんがどう元気にやっていけ 【 政 調 会 長 】 ま ず 大 前 提 と し て、 そ れ ぞ
ついてのご見解を伺いたい。
る。マスコミ も 稲 田 氏 に 見 解 を〝 拝 聴 〟
するようなレベルではなく、自ら勉強し
判決に書かれている内容を一方的に受け
入れず、事実関係を自ら検証する必要性
細野豪志政調会長
記者会見
だと思います。
問題なのは、本当は結婚したいのだけ
すから、我々が出すものこそが農業の振
興に関わる改革案なのだというところを
業者戸別所得補償法案を提出されている
人目をつくりたいけれどもつくることが
れども所得が低いので結婚できない人で
対案は、政調会長の説明からいくと、全
が、対案の中にそういう法案も含めてあ
できないというようなことが問題なので
ぜひお示ししたいと思います。
中や地方の中央会の組織論には踏み込ま
らためて提出する考えはあるか。
安全保障法制 2・
ないという認識でよろしいか。
と思います。
代の後半で結婚していない人の割合
は3分の1をもう超えてきています。東
いという現実があるわけです。その中に
で幅広いテーマがありますから、さらに
【記者】岡田代表が昨日の代表質問の中
かなり「結婚したいけれども、できない」
京はもっと高いと思います。その所得を
で、結婚、出産を諦めなければならない
という人がいるはずですから、やはり
厚みを加えていくという形になると思い
若者がいるという指摘をされました。日
代、
ローズアップされていますが、この点に
本 の 少 子 化 に 関 し て は、 結 婚 問 題 が ク
見ると、やはり低所得層が結婚していな
ら、あとは農村全体の活性化ということ
なると思います。そこを中心に据えなが
すね。そこはかなり所得が影響している
17
題になるのですが、これは言うまでもな
所の管轄権の問題や、わが国の独立後に 一般の素養さえも十分ではない判事によ
国会で議論されたことなどに触れた上で、 る判決に抗議したのである。
で、弁護士出身で
もあるだけに主張
は理路整然として
11
ます。
30
30
新政界往来
37
記 者
コラム
【政調会長】農政の本質が何かという問 【政調会長】そこは非常に重要な要素に
細野豪志政調会長
安全保障のアプローチですが、総理の
問題ですよね。どうも総理の関心という
ことで言うならば、そのさらに先にある
題ではありますが、わが国の自衛という
ているし、それは社会保障の持続性にも
場合は非常にイデオロギーから出ている
のは、集団的自衛権というイデオロギー
ばならないと思います。
密接に関わっていますので、本質的な問
と 思 う の で す。「 集 団 的 自 衛 権 を 行 使 す
にもつながりますし、少子化にも直結し
題だと思います。
べきである」というところから出発して、 から出ているものだから、先、先の問題
がどんどん出てきていて、目の前の深刻
【記者】民主党の安全保障総合調査会で
安全保障法制の議論が始まりました。ま
な問題について対応し切れていないので
それをやる一番速い方法としては、法律
た昨日、
安倍総理が代表質問(への答弁) を出すよりは閣議決定の方がいいという
全保障総合調査会でのいろいろなヒアリ
私どものこれからのやり方ですが、安
はないかという懸念を持ちます。
アプローチ自体が問題だと私は思いま
の 中 で、 ホ ル ム ズ 海 峡( で の 機 雷 掃 海 ) ことで(昨年の)7月にされたと。この
を事例に挙げたりしています。それにつ
す。
ングが始まりますので、まずそこをしっ
いての細野さんの見解と、今後の安全保
むしろ安全保障の問題は現実から出る
として、集団的自衛権の行使は憲法違反
障総合調査会とネクストキャビネットで
念材料ですから、それについて領域警備
なのでしょうか。民主党の立ち位置の問
かりとやることが重要だと思います。
法案を出すことによって「マイナー自衛
題にもなると思いますが。
べ き で す。 す な わ ち 我 々 が 出 し た よ う
【政調会長】昨日の代表質問に対する答
権」の問題などにもしっかり取り組んで
の議論の進め方、役割分担について伺い
弁で、ホルムズ海峡のことについて非常
いく。そして、その次はおそらく朝鮮半 【 政 調 会 長 】 日 本 国 憲 法 は、 わ が 国 の 自
に、やはり尖閣諸島というのが一番の懸 【記者】 民主党と しての現時点の考え 方
に強調されていたのは私も印象に残りま
衛を否定しているものではないと私は考
たいと思います。
した。これは与党の中で本当に整理して
島有事、それにどう備えるかということ
るような準備は、我々民主党としてもし
ですから、それは基本的には「わが国
出してこられるのかどうか、ということ
ていかなければならないと思うのです。
の自衛」なのですね。今、議論されてい
えますし、そういう解釈をされてきまし
(しかし)そういう理解を公明党はして
シーレーンの問題というのは、もちろ
る集団的自衛権の議論というのは、わが
ですから、これは基本的にはわが国の自
いないと私は思います。ですから、そこ
んわが国のエネルギー問題上、重要な問
うに進められていきますか。
がまず問題ですね。あの総理の答弁とい
も含めて責任を持って法律を出せるのか
しっかりやっていくべきだと。それはわ
た。ですから、それをしっかりとやり切
どうか、そこは我々見極めていかなけれ
が国の自衛そのものですから、憲法上も 【政調会長】 昨秋に一度了 承していまし
う の は、 ま さ に 今 回 の 閣 議 決 定 の 中 だ、 衛そのものに関わりますので、それにつ
国の自衛の範囲がどこかという議論を
て、きょうもう一度諮ることになってい
る体制をつくることは、憲法上もちろん
しっかりしていけば、おのずと憲法が認
認められている範囲ということになると
ますので、そのまま手続きを進めること
と い う の を か な り 明 確 に 言 わ れ て い る。 いてさまざまな事態に備えることができ
めている範囲というのは見えてくるとい
思います。
認められているということですね。
うことだと思います。昨日、岡田代表も
国の直接の自衛に関わることについて
法改正案を)再提出することが決まりま
係で、先日、与野党のPTで(公職選挙
持っていきたいと思います。
したいと思います。きょう法案了承まで
してきた立場ですので、ぜひ早期に実現
になると思います。私どもはむしろ推進
は、これまでの個別的自衛権にすべて入
したが、今後、民主党内の手続はどのよ
ル民主党」への協力姿勢を示しているの
歳への引き下げの関
るかどうかという議論については我々も
一方、細野豪志政調会長は、実は集団
だろう。だが、いつまでも〝 沈 黙 〟する
代表質問の中で言われていますが、わが 【記者】 選挙権の
自民「1強」体制の中で、民主党が存
的自衛権の行使容認が持論のはず。
「一緒
ずはバラバラの党
内論議を早急にま
とめ上げなければ
ならない。
国にミサイル攻撃がなされた場合に、日
党内での議論は、安全保障総合調査会
でのヒア リン グ を 開 始 し「 政 策 の 対 応、
法律への対応は部門会議、さ
らにはネクストキャビネット
が最終的に判断することにな
る」というが、政調会長の発
各部門の政策をまとめるだけの総務職
信力も不可欠である。
本のミサイル防衛システムで撃ち落とす
ではなく政策立案を主導し、決定する重
「 中 道 」とは言
うものの労働組合に支えられて代表に就
ことも理屈として必要だ」などと述べて
感を高めることも必要だろう。
はリーダーシップを発揮して自らの存在
要なポストのはずだ。ことに安保政策で
任した岡田克也氏は、対決姿勢を剥き出
ている。代表選で岡田氏に敗北し「オー
ところが記者会見ではその持論を控え
いた。
ラルに傾斜してきている。
の代表質問に挑んだ。安保問題ではリベ
しにして安倍晋三首相の施政方針演説へ
安保政策の立案で指導力を
との掛け声だけは大きい民主党だが、ま
公明の与党が主導している。「政権よ再び」 日本として当然やるべきことはやる。米
注目する安全保障関連の法整備も、自民、 に行動している米軍が攻撃を受けた場合、 のではかえってマイナスだ。
在感を発揮しにくいのは確かだ。国民が
18
38
新政界往来
新政界往来
39
記 者
コラム
過措置の要否及びその内容、必要な周知
齢と一致させることができるように、経
民法の成年年齢の引下げにつきまして
期間といった諸課題に対して検討してま
ございます。
月、法制審議会から民法の
年
いりたいと思っております。
は平成
歳に引き下げるのが適当で
成年年齢を
下げに関してはいかがでしょうか。
あるが、引き下げを行うには一定の環境 【 記 者 】 関 連 で、 少 年 法 の 適 用 年 齢 の 引
整備が必要であり、現時点で引き下げの
程にある若年層をいかに取り扱うべきか
しては、刑事司法全般において、成長過
法整備を行うのは相当ではない旨の答申 【大臣】 少年法の 適用対象年齢につきま
を頂いているところでございました。
年6月に、国民投票法の改正法
という問題がございまして、少年法固有
平成
が成立し、この改正法の施行から4年後
歳
の観点からの検討が必要ではないかと考
歳未満から
歳に引き下
に国民投票の投票権年齢を
えております。
少年法の適用年齢を
未満に引き下げることが相当か否かにつ
ての附帯決議、あるいは与野党8党間の
年年齢の引き下げも議論されてきたとこ
これまで、選挙権年齢と併せて民法の成
いるところでございます。
引き下げるという方向性が打ち出されて
年齢を民法の成年年齢に先行して
要な検討を行ってまいりたいと思ってお
内容の公職選挙法の改正案が本国会に提
【 大 臣 】 御 指 摘 の と お り、 与 野 党 の 合 意
聞かせください。
歳に引き下げる
といった質問が出されましたが、法務省
法の成年年齢を投票権年齢及び選挙権年
に関する国会での御議論等を踏まえ、民
うな状況や、今回の公職選挙法の改正案
ところですが、今後は、先ほど述べたよ
下げに向けた環境整備に努めてまいった
題の相談窓口を分かりやすく周知するな
ピーチによる被害などの人権に関する問
について、制度を見直す必要性を大臣が
することになりました。この二つの論点
法の規定について、最高裁が憲法判断を
いわゆる再婚禁止期間を6か月とする民
が、 夫 婦 別 姓 を 認 め な い と す る 規 定 と、
法教育の充実など民法の成年年齢の引き 【記者】 民法の別 の規定の話になりま す
ります。
出される見込みであるとの報道がなされ
も先週からインターネットで啓発映像の
どの取組に着手いたしました。また、2
のもと、選挙権年齢を
たことについては承知しているところで
公開などをしていますけれども、ヘイト
日 か ら は、 ポ ス タ ー 等 に 加 え、 ス
ポット映像をYouTube法務省チャ
ンネル(クリックするとYouTube
所の大法廷に回付されたということは承
【大臣】御指摘の二つの訴訟が最高裁判
か。
す。こうしたヘイトスピーチがあっては
なる取組の強化を行っているところで
テーマとした啓発活動に加え、現在、更
取り組んでおります「外国人の人権」を
法務省の人権擁護機関では、従来より
ことが大事ではないかと考えています。
いことであるという認識を醸成していく
権意識を高め、こうした言動が許されな
く地道な啓発活動を通じて社会全体の人
切に適用して対処すると同時に、粘り強
も増えると予想しておりますので、相談
格化に伴いまして、そうした相談の件数
おります。また、こうした広報活動の本
適切に丁寧に対応していきたいと考えて
よ り、 人 権 相 談 に 来 て い た だ い た 方 に、
人権相談の窓口の周知徹底を図ることに
あわせて、こうした啓発活動を通じた
た電子広告も実施する予定です。
ま し て、「 デ ジ タ ル サ イ ネ ー ジ 」 と い っ
東京と大阪を中心に、主要駅構内におき
さらに、今後でありますが、3月には
の ウ ェ ブ サ イ ト に 移 動 し ま す。) で 配 信
知しておりますけれども、係属中の案件
ならないということを、国民の皆様に御
体制の整備ということについても、しっ
【大臣】ヘイトスピーチなどの差別の根
ということもございまして、法務大臣と
理解いただきやすい形で表した、より効
かりと取り組んでまいりたいと思ってお
するなどの取組を開始いたしました。
しての所感を今の段階で述べるのは差し
果的な啓発活動に積極的に取り組んでお
具 体 的 に は、「 ヘ イ ト ス ピ ー チ、 許 さ
化によりまして、ヘイトスピーチなどの
今後とも、こうした一連の取組の本格
ヘイトスピーチ 2・
控えさせていただきたいと思います。
【記者】昨日の予算委員会で質問が出て
ります。
ない」といったメッセージを各種媒体に
差別の根絶に一層の努力をしてまいりた
聞きします。
公明党の委員から現状の対策で十分な
お い て 明 確 に 示 す と と も に、 ヘ イ ト ス
24
のか、理念法も考えられるのではないか
ります。
いましたヘイトスピーチ対策についてお
絶ということでありますが、現行法を適
ればお聞かせください。
している対策や実態調査などの施策があ
月
法務省といたしましては、これまでも
ろですけれども、この両年齢の引き下げ
18
スピーチなどの差別の根絶に向けて検討
について、現時点での大臣のお考えをお
しっかりと考慮に入れながら、さらに必
歳以上に引き下げる公職選挙法の改正案
改正法の附則や、憲法調査会におきまし
げることとされております。また、この
18
きましては、民法や公職選挙法等のより
18
選挙権年齢引き下げ 2・
18 10
を 国 会 に 提 出 す る こ と で 合 意 し ま し た。 合意におきまして、公職選挙法の選挙権
【 記 者 】 先 日、 与 野 党 が 選 挙 権 年 齢 を
21
26
一般的な法律における年齢の在り方も
20
20
歳に
18
上川陽子法相
記者会見
どう考えているかお聞かせいただけます
18
18
40
新政界往来
新政界往来
41
上川陽子法相
いう報に接しまして、余りに突然のこと
で、そういう意味でこうした事態によっ
を持って臨んできたところでありますの
なって取り組んでいこうと、大変緊張感
【 記 者 】 昨 日、 西 川 公 也 氏 が 農 林 水 産 大
で本当に驚きの一言でございました。解
その終了直後に西川大臣が辞任をすると
臣を辞任されましたけれども、それにつ
散 総 選 挙 直 後 の 通 常 国 会 と い う こ と で、 て影響が出ないように、目標に向かって、
いと思います。
いての受け止めと、政権運営に対する影
方針にのっとって予算及び法案の成立に
補正予算もございますし、平成
年度予
響についてどうお考えかという点につい
向けまして一致団結して力強く取り組ん
算については今年4月からの執行であり
てお伺いいたします。
事件に見られるように、想像を絶する残
でまいりたいと考えております。
上川法相は「少年法固有の観点からの
歳以上」に
虐な事件が頻発するからだ。少年法の対
与野党が選挙権年齢を「
検討が必要ではないか」と慎重な姿勢を
1 9 4 8 年 に 成 立 し た 少 年 法 は、
2000年に刑事処分の可能年齢が「
あることを考慮し、成人とは違った更生
、
方法が取られるが、社会環境
が 大 き く 変 化 す る 中 で、
歳でも少年法で更正が期待
できるのか疑問である。
また、近年は被害者感情への配慮を求
める声が強まるなどの変化もあり、加害
歳 以 上 」と な る な ど、 少年の保護に力点を置く現在の少年法は
とから、自民党などからは少年法の改正
で逮捕されたのが未成年者3人だったこ
行かれた際に、五カ国による予備的対話
韓国の首席代表の黄浚局さんがロシアに
【 記 者 】 北 朝 鮮 の こ と で、 六 カ 国 協 議 の
改正を求める声が上がるのは、川崎市の
凶悪犯罪件数は減っているのに、さらに
これまで何度か改正されてきた。少年の
弄するものではないかという声もありま
す。これは一方で民主主義とか県民を愚
めて拒否をされている形になっておりま
会に対して政府の主要な方達、大臣を含
だろう。
年犯罪固有の観点からも改正を急ぐべき
時代の要請にそぐわなくなっている。少
記者会見
岸田文雄外相
を求める声が出ている。
のようなものを模索する共通認識ができ
すが、その辺のお考えと、どういう条件
2・
れるようなお考えはあるでしょうか。
ファンジュングク
つつあるという発言をされたようですけ
北朝鮮への独自制裁解除
したいと思います。
長してきておりますが、本年4月に現在
措置については、これまで累次に渡り延
講じました。そして、これらの対北朝鮮
年に北朝鮮籍船舶の入港を禁ずる措置を
ついては、現在の制裁の期限が4月に到
【岸田外相】北朝鮮に対する独自制裁に
いますでしょうか。
年
ます。
とを求めていかなければならないと考え
いったものを誠実かつ完全に実施するこ
保理決議あるいは六者会合の共同声明と
と緊密に連携しながら、北朝鮮に対し安
をとっておりますので、引き続き関係国
立場です。従来から申し上げてきた立場
的な措置をとることが重要であるという
ためには、北朝鮮が非核化に向けた具体
せよ日本政府としましては、対話再開の
ては控えたいとは思いますが、いずれに
調整した上で面会について考えていくべ
いております。今後も事務当局間でよく
確定できていない、こういった状況が続
日程調整、事務的な調整において日程が
来事も存在致しましたし、現在のところ
内の通り1月は外交においても大きな出
います。今日まで年末年始、そしてご案
で面会を確定するということになると思
等で調整をし、日程等を擦り合わせた上
お会いする場合には、それぞれの事務局
ことについてはですね、通常知事さんと
年に輸出をそれぞ
情勢、総合的に勘案した上で判断してい
思いますが、この北朝鮮をめぐる諸般の
対応について予断することは控えたいと
選挙で示されたわけですが、その後事態
の判断が去年の衆議院選挙から今回知事
地支配と侵略ということで、これは言葉
た。これについては、キーワードが植民
相談話、有識者会議が先日発足致しまし
縄の問題です。ご承知の通り、沖縄県民 【 記 者 】 別 の 問 題 で す が、 戦 後
れ全面禁止する措置を講じ、また平成
に輸入、そして平成
来すると承知をしております。平成
の措置の期限が到来すると承知をしてお
きであると私(大臣)は考えております。
18
18
は進んでおります。一方、翁長知事の面
きたいと考えます。
年の首
ります。
そして現時点で4月以降の措置、 【 記 者 】 2 つ お 願 い し ま す。 1 つ は、 沖
国の間における具体的なやりとりについ 【外相】 翁長知事と面 会させていただく
【記者】 北朝鮮に対する日本政府の独 自 【 外 相 】 ま ず、 六 者 会 合、 あ る い は 関 係
27
制裁ですけれども、延長する考えはござ
かとか、その辺の見通しも含めてお伺い
が整えば翁長知事と会うことができるの
歳 以 上 」か ら「
少年犯罪の場合、精神的に発育途上で
歳に引き下げて、大人 〝知能犯〟もいる。
引き下げる公職選挙法改正案を衆院に再
歳から
象となる年齢を知っていて、犯行に及ぶ
対 象も
示しているが、少年法の「少年」の規定
歳の未成年
と子供の線引きを統一するのが分かりや
、
者が重大な選挙違反をした場合、原則と
とも定めた。また、
付則で、民法の成
人年齢や少年法の
対象年齢の引き下
を講ずる」とされた。
げも「検討も加え、必要な法制上の措置
時代遅れの少年法の改正を
すい。
立は確実だ。改正案は
提出した。今国会での成立を目指す。成
【大臣】昨日、
予算委員会がございまして、 ま す の で、 そ れ に 向 け て 閣 僚 が 一 つ に
27
して成人と同じ刑事裁判を受けさせるこ
18
14
れども、日本としてはその動きに同調さ
その一方で、川崎市の中学生殺害事件
18
20
18
19
70
42
新政界往来
新政界往来
43
16
19
18
記 者
コラム
21
【外相】ご指摘のような相互開催の議論
期にということで一致をしているわけで
は、日露の首脳間で今年のしかるべき時
ります。プーチン大統領の訪日について
があり、検討が続けられていると承知を
すが、現在のところ、何も決まっており
うか。
しておりますが、現在どういう状況まで
に判断した上で検討していくべきもので
ませんし、これはさまざまな点を総合的
ておりませんので、ご質問についてはい
あると考えます。
検討が進んでいるのか、最近報告を受け
ま一度確認をしたいと思います。
況を教えてください。
【 記 者 】 ロ シ ア 関 係 で お 伺 い し ま す。 先 【記者】 日中韓外 相会議の日程の調整状
日のウクライナ東部の停戦合意の発効以
外交ルートを通じて公式、非公式にこの
を巡ってこれが残るのか残らないのか海
ますと、プーチン大統領の年内訪日に向
す。 海 外 か ら の 働 き か け も あ り ま す が、 どうか。あわせて、日露関係の面で言い
外からも大きな関心が寄せられていま
けた環境整備は整いつつあるとごらんに
に履行されていると認識がされているか
んになっているか。その停戦合意が確実
枠組みを重視してきました。ただ、現在
させていくために、この3カ国の対話の
ら日中韓3カ国の関係を未来志向で発展
おります。我が国としましても、従来か
とにおいては一致をしていると承知して
ましては、各国の首脳間で、開催するこ
降の現状について、大臣としてどうごら 【外相】 日中韓3 カ国の外相会議につき
問題について海外から何かの働きかけは
なっているか。
しては、停戦合意がなされたわけですが、 承知をしておりません。議長国韓国のも
ありましたでしょうか。
とで調整が続けられているものと思いま
のところ、具体的な日程が決まったとは
について具体的な働きかけを受けたとい
引き続き一部戦闘が継続されているとい
【 外 相 】 私( 大 臣 ) 自 身、 直 接 何 か こ れ 【 外 相 】 ま ず、 ウ ク ラ イ ナ 情 勢 に つ き ま
うことは承知はしておりません。
す。ぜひ議長国韓国を中心に、具体的な
交的に解決されるべく努力を求めたいと
う状況を聞いております。その状況につ
思いますし、我が国としても外交的・平
【 記 者 】 T I C A D に つ い て で す が、 前
来年ケニアでの開催も検討されていると
和的解決に向けて貢献したいと考えてお 【記者】日朝関係なのですけれども、来月、
日程が確定し、そして対話が進むことを
いうことがございますが、今のところの
ては、特別調査委員会の調査結果を正直
いては憂慮しております。ぜひ関係各国
検討状況についてお伺いできますでしょ
しかないわけですけれども、その1カ月
に、そして迅速に通報するよう求めてい
回開催されて以降、アフリカでの相互開
独自制裁の期限となりますけれども、そ
余りの中で中間報告をするように北朝鮮
きたいと考えております。北朝鮮側から
期待したいと考えます。
の前段として、その期限を延長するかど
側に求めるのか。
催という議論もありまして、
一部報道で、 において、この事態が平和的、そして外
うかの判断材料として中間報告、まだ北
早い時期にこうした通報が行われるべき
拉致調査結果 3・3
朝鮮からもたらされていないと思います 【外相】 これから の北朝鮮側とのやり と
ど、それが如実に表れているものも珍し
ムで何度か言及してきたが、この会見ほ
岸田外 相の口が堅いことは、このコラ
どうか。そして延長の期限が1カ月余り
が、それが判断材料としてなり得るのか
て、会いたくない、というのが本音であり、 も面白さがあった。
が持ち上がる会談となるのは必至。従っ
設への反対という政府にとり厄介な問題
だが、同知事と会えば、普天間基地移
おりません。引き続き北朝鮮に対しまし
りについては、何も日程等は決まっては
や中小のメディアが参加し、会見自体に
表)の会見には、多くのフリーランサー
に外相を務めた岡田克也氏(現民主党代
であると思っております。
い。
「調整」と「検討」という言葉がそれ
その中で、北朝鮮への独自政策の解除
があろう。
うなるのも無理からぬところ
アの風当たりは強いから、こ
言える。自公政権へのメディ
ようという思惑があったとも
しながら、新たな方法で政権運営を進め
それだけ、そのようなメディアも活用
ソツのない優等生答弁だといえる。
見が、霞クラブ加盟社以外のメディアに
「調整」
「検討」
「確認」を連発
民主党政権の発足で、外務省の記者会
ぞれ6回、
「確認」という言葉も登場して
いる。
質問は、日中韓
外相会談や日露首
脳会談など外交日
程、あるいは、沖
会談日程についてである。外交日程につ
には含みを持たせた答弁だと言える。日
という予想外の展開になることも、全く
韓関係が悪く、朝鮮半島情勢が水面下で
ま た、翁 長 知 事 との 会 談 について は、 もそがれるというものだ。記者会見参加
ありえない話ではないといえよう。
(石)
だが、このガードの固い会見では、同
も解放されて久しい。
を語ることはないので、この答弁も致し
が基本的にあらゆるメディアにも解放さ
大きく動いているだけに、制裁解除など
れた2009年の民主党政権発足ととも
方ないだろう。
を理由に、具体的な答弁を差し控えた。
スケジュールがタイトであるということ
クラブ加盟社以外の記者の会見出席意欲
いては、通常、決定されるまでは、憶測
縄の翁長知事との
記 者
コラム
44
新政界往来
新政界往来
45
岸田文雄外相
下村博文文科相
記者会見
川崎市中学生殺人事件 2・
年
月の中央教育審議会答申では、専門
【 下 村 文 科 相 】 高 大 接 続 改 革 に 関 し、 昨
24
この会議のメンバーは、高等学校・大
り組んでいきたいと考えております。
保護者、企業人など、教育を通して我が
て、安西さんが顧問になられるというこ
回座長になられた安西さんにつきまし
学 関 係 者 は も と よ り、 テ ス ト の 専 門 家、 【記者】 高大接続 システム改革会議の 今
国の未来を作ることに貢献していただけ
接続システム改革会議の座長として期待
とですが、顧問になられた理由と、高大
して、その座長は、中教審の前会長であ
されることをお願いします。
る有識者にお引き受けいただいておりま
る安西祐一郎氏、現在、日本学術振興会
理事長、そして今月から文部科学省の顧 【 文 科 相 】 今 ま で 学 校 教 育 と い う の は、
この会議におきましては、新テストと
は、近代工業化社会から情報化社会に転
わけですけれども、そういうある意味で
近代工業化社会を支えるための制度とし
なる検討が必要とされており、これを踏
して新たに開発する高等学校基礎学力テ
換をした1990年前後、このときから
問にもなっていただきましたが、安西先
まえて今年1月に策定した「高大接続改
スト(仮称)及び大学入学希望者学力評
実際は、今回の高大接続と同じようなコ
て、我が国では1872年から始まった
革実行プラン」を推進するため「高大接
価 テ ス ト( 仮 称 )、 各 大 学 の 個 別 選 抜 の
生にお願いすることといたしました。
続システム改革会議」を本日付けで立ち
世紀に必要な教育という
ンセプトで、
上げることといたしました。
けた具体的な方策について検討していた
だく予定であります。
のは提言されていたわけですね。
年来ぐらい、現状のままの画一・
ですから、初めての提言というよりは、
この
世紀に資する
を着実に実行する観点から、夏頃までに
うことが、いろいろなところで答申等で
人材育成は学校教育で十分できないとい
均一教育では、これから
中間的なまとめを、また、年内に最終報
むやになってしまうということがあって
絵に描いた餅になってしまうとか、うや
て、文科省がするといっても、何となく
でをめどで、きちっとしたものを今から
うことで、我々としては6年先ぐらいま
があったとしても、これは変えないとい
いは、場合によっては政権が変わること
めていただき、高大接続改革に全力で取
この会議におきまして精力的に議論を深
全確保のための取組として、緊急事態等
ありますが、文科省としては、生徒の安
今回の事件は学校外で起きた事件では
ります。
り、同様に今回も中教審から答申があっ
が国の教育改革のラストチャンス。つま
はならない。
が発生した場合の対応について記載した
これは文科省の問題というよりは、日
ざるを得ないということでありましたの
ましたので、任期で中教審の会長は辞め
とめをしていただいたという経緯があり
中教審答申の高大接続の中心的な取りま
く必要があるということで、安西先生は
ければならないという必然性をしっかり
ちっと的確に対応しなければ、対処しな
ざいまして、不登校に対する対応の会議
すが、不登校だったという一部報道もご
まだ捜査が進んでいる段階ではございま
に対する改めての受け止めと、現段階で
殺されるという事件がありまして、これ
からトータルパッケージで取り組んでい 【記者】 川崎市の中 学校の中学1年生 が
反映していくためには、継続性と、それ
も今開いているということで、そういっ
用意をしております。
省の顧問にもなっていただいて、部屋も
いただきたいということも含めて、文科
で、これは聞くところによると、学校の
3学期から不登校になったということ
今 回 の 被 害 に 遭 わ れ た 男 の 子 で す が、
を推進していきたいと考えております。
ボランティア、家庭などと連携した取組
を通じて、学校だけでなく警察やPTA、
に対する講習会の実施に対する支援など
成・また、防犯教室の講師となる教職員
リーダーの配置やスクールガードの養
る体制を強化するため、スクールガード
配付。また、通学路等で子供たちを見守
世紀の教育を考えた場合には、き
で、今度は顧問になっていただいて、文
た兆候をいかに見ていくかということに
方も毎日のように連絡はとっていたとい
本の
科省に置く高大接続システム改革会議の
ついて受け止めをお願いします。
と作り、今後、大臣が替わっても、ある
らしっかり取り組んでスキームをきちっ
要があると思いますが、そういう部分か
を、トータルパッケージで考えていく必
学入学試験の在り方、大学教育の在り方
内挙げて、高校以下の学習指導要領、大
関において捜査中であると承知をしてお
ど詳細について判明しておらず、捜査機
時点では、男子生徒が殺害された状況な
りお悔やみ申し上げたいと思います。現
を表するとともに、御遺族に対して心よ
被害に遭われた男子生徒に対し哀悼の意
たとかいうようなニュースも流れていた
たとか、1か月前に顔にあざができてい
が連携して、それで恐らくいじめに遭っ
警察やPTA、ボランティア、家庭など
後に申し上げたように、学校だけでなく、
周りが、学校や家庭も含めてですが、最
続きこの高大接続については、これは省 【文科相】今回の痛ましい事件について、 うことでありますが、もうちょっと早く
座長になっていただいて、中心的に引き
のために安西先生に中心になってやって 「 学 校 の 危 機 管 理 マ ニ ュ ア ル 」 の 作 成・
パッケージとして作っていきたいと。そ
え て お り ま す。 文 科 省 と し て は、 今 後、 かなか進まなかったという意味では、我
もうたわれていたのにもかかわらず、な
これらにつきましては、高大接続改革
21
告の取りまとめをしていただきたいと考
21
20
の在り方など、高大接続改革の実現に向
改革や多様な学習状況・学習成果の評価
家会議において具体的内容についての更
12
21
46
新政界往来
新政界往来
47
下村博文文科相
中で、周りがもっと早く気がついてフォ
す。
でありますが、文科省として可能な対応
ないかという視点から、もう一度検証を 【 文 科 相 】 本 事 件 の 背 景 や 経 緯、 動 機 等
至らなく済んでいたこともあったのでは
については、神奈川県警において捜査が
員を派遣し、学校や教育委員会の対応に
ともに、昨日には川崎市教育委員会に職
め、生徒の心のケア等の対応を求めると
緊密に連絡を取りつつ、情報の収集に努
を進めることとし、川崎市教育委員会と
して、どこが足りなかったのか、少年の
進められていると承知しております。そ
問題がなかったかどうかの検証や原因分
ローアップをしたら、このような事件に
命を救うための手立てが必要だったのか
の状況を注視していきたいと思います。
(続)川崎市中学生殺人事件 2・
ということについては、しっかり検証す
現時点では、捜査が行われている段階
共通1次試験の導入以来の入試改革どこ
また下村文科相は、これからの学校教
れるところだ。
この改革は卒業試験をパスすることで
基本的に行きたい大学に行けるドイツの
ギ ム ナ ジ ウ ムの 卒 業 試 験( ア ビトゥア )
の制度に似てはいないか。
優しさ、思いやりの豊かな
人間という、普遍的に望まれ
る人間像より、知識、実務能
力そして処世術がより評価さ
た人間形成が重視されるには、愛情など
「高大接続」は奏功するか?
育で①主体的に学ぶ力の育成②企画力・
以来の教育改革を
目指すものだとい
う。
その記事によれ
創造的な能力の育成③思いやり、優しい
目に見えない部分をより重視する価値観
れやすい社会の中で、そうし
を高校基礎学力テストおよび大学入学希
心を育む――ということの必要性を強調
い、と言える。
(亀)
に人間自体が変わっていかなければ難し
望者学力評価テストの導入により、記憶
だが、改革必ずしも良い結果をもたら
している。
うもののようだ。それによって、大 学入
さ ない。 共 通 1 次 試 験( セン タ ー 入 試 )
重の日 本の 学 校 教 育 も 必 然 的 に 変 わ り、 の導入がよかったかどうかも議論が分か
試の中身が変わることで、従来の知識偏
重視の大学入試を抜本的に変えようとい
ば、大学入試制度
析を求めたところであります。
る取組みをしていく必要があると思いま
その結果、実際に大人になった時に通用
よる教育改革は、
日本経済新聞
(2月 日) する人間を育むことができるという説明
この「高大接続システム改革会議」に
27
ろではなく、明治時代に学制が始まって
に掲載された下村文科相の投稿によれば、 だ。
16
48
新政界往来
新政界往来
49
記 者
コラム
政 界語録
中谷元・防衛大臣
「自衛隊の部隊運用
う制服組から意見を聞いて判断すること
下村博文文部科学相
は必要なことだ。法案(防衛省設置法改
には迅速性が求めら
の経営者有志で作る任意団体で、私の事
正案)では、政策的見地からの背広組と、
「東京都選管に届け出している博友会
「あの安倍総理でさ
務所では一切タッチしていない。私の政
軍 事 的 見 地 か ら の 制 服 組 が『 相 ま っ て 』
れ、 そ う し た 観 点 で 直
え、 1 回 目 は 政 権 回 せ
治活動とは無縁だ。政治資金を集めるも
大臣を補佐するとしており、意見を総合
以 外 に 地 方 の 博 友 会 が 六 つ あ る。( 地 方
なくてごちゃごちゃ
のでなく、寄付やパーティー券購入もな
して大臣として判断するということなの
接オペレーションを行
だ っ た の が、 さ す が に
い。一部有志が個人的に政党支部に寄付
で、( 文 民 統 制 の 観 点 か ら も ) な ん ら 支
の博友会については)塾経営者など民間
中 身 は 僕 は 問 題 だ と 思 い ま す け れ ど も、 したり東京で開くパーティーに来たりし
2 度 目 は、 や っ て い る
ているが、個人分は適正に収支報告して
民主党・枝野幸男幹事長
政権運営についてはうまいよね。我々も
障はない」2・
「 雇 用、 所 得 環 境 が
の2の賛成が必要なことを考えると、党
提案していくが、発議に衆参両院の3分
「自民党はこの憲法改正草案をもとに
り、港湾外への影響は完全にブロックさ
ている。港湾内の濃度は十分低い値であ
策を講じるよう経済産業省として指導し
「 東 京 電 力 に 対 し、 あ ら ゆ る 適 切 な 対
することを見込んでいる。経済の好循環
度となり、デフレ脱却に向け着実に進展
が 見 込 ま れ る。 物 価 上 昇 率 は 1・4 % 程
に支えられた景気回復
す る な か、 堅 調 な 民 需
麻生太郎財務相
い る。( 地 方 の 博 友 会 に は ) 年 1 回、 顔
などは一切もらっていない」2・
を見せて話をする程度だ。講演料や車代
3年3カ月の政権の経験を積ませて頂い
たなかで、経験ノウハウは十分得させて
頂いた」2・
引 き 続 き 改 善 し、 経 済
の草案をすべて通すのは難しい。9条な
れ、状況はコントロールされているとい
を一層進展させ、賃上げの動きを確実な
の好循環がさらに進展
どの改正は、急務ではあるが、相当な用
う認識に変わりはない。地元に現状を説
菅義偉官房長官
意をしなければ安易に提案することはで
やっていくことが大事だ」2・
ものとしていきたい」1・
船田元・憲法改正推進本部長
24
明 し て 理 解 を 求 め、 対 応 策 を き ち ん と
27
25
きず、2回目以降にしっかりと準備をし
たうえで提案することが順当だ」2・
28
29
50
新政界往来
新政界往来
51
28
年談話で「植
めになったが、それはアメリカと連合国
果的に日本は中国大陸から撤退をするは
勝ったのか、ということだ。確かに、結
第 一 の 疑 問 は、 中 国 は 本 当 に 日 本 に
話では数年前の時点で、既に
談話は既に出している他、ある元大使の
ている。日本は同様の内容の総理大臣の
と心からの詫び」をすることだと解説し
民 地 支 配 と 侵 略 」 を 認 め、「 痛 切 な 反 省
中国側は安倍首相が戦後
に敗北した結果であって、中国軍が日本
の意を表している。一体、何回お詫びの
の素朴な疑問を感じた。
に勝ったという認識は中国側の都合のよ
意を表明したらこの問題に終止符を打つ
回お詫び
い、身勝手な解釈ではないか。
第 二 に、 中 国 側 の 報 道 に 見 て い る と、 と中国側は納得するのか。
世紀の現代社会
見せつけると同時に、過去の日本を断罪
で他国を侵略し、植民地支配しているの
そのような茶番の場に呼ばれて世界の
る の か に も 疑 問 を 抱 い て い る。 通 常、
私 は、 日 本 が 中 国 に 詫 び る 必 要 が あ
か。王外相が安倍首相を招いてやっても
らせた方がまだましなのではないだろう
になる。それよりは勝手に欠席裁判をや
たはずである。
け入れ、日中関係はその時点で正常化し
た田中角栄首相の言葉を周恩来首相が受
の精神が前提で
'FORGIVE and FORGET'
ある。1972年に「遺憾の意」を表し
メディア関係者、学識者、政治家は客
観的にこれらの疑問に対して考えるべき
「誠意さえあれば」という発言の意図を、 ではないだろうか。
第三に日本のメディアは、王毅外相の
道するのか、理解に苦しむのである。
良いとほのめかしたことを嬉しそうに報
事実無根の言い分を認めるしかないこと
を受ければ、椅子を蹴って帰って来るか、 世 間 の 常 識 で は お 詫 び を 受 け た 以 上
リーダー達の面前で過去を責められ侮辱
け、日本を孤立させる意図が現れている。 自分が反省すべきではないだろうか。
は誰か、中国の指導者は他を責める前に
いのはどっちの方か、
いつまでも過去を引きずって反省しな
82
し現在の日本のイメージを著しく傷つ
を催す主たる目的は、自国の大国ぶりを
習近平国家主席が大規模な軍事パレード
【過去を引きずり反省しないのはどこの国?】
ペマ・ギャルポの
アジア時評
中国政府は9月3日を「抗日戦争勝利
記念日」
と定めている。
そして今年は大々
的に「反ファシズム戦争勝利・抗日戦争
勝利 周年」の記念行事を計画し、すで
にその宣伝活動を行っている。日本の新
聞情報記事などによると、中国の王毅外
相の「あらゆる関係国の指導者を招待す
る」という発言を取り上げ、安倍首相の
行事参加を「受け入れる用意がある」こ
とを明らかにしたと報じている。それに
続いて日本の新聞は、王毅外相は同時に
「 誰 で あ れ、 誠 意 さ え あ れ ば 我 々 は 歓 迎
する」
、
「安倍首相の歴史認識を見極めた
上で判断すると牽制した」と付け加えて
いる。
私はこれらの記事の内容を見て、3つ
70
21
52
新政界往来
新政界往来
53
70
インド市場の捉え方 Ⅰ
正念場迎える経済改革
民党が下院で圧倒的な勝利を収めて以
でいる国であると理解することがとても
も維持できない巨大な貧困層を抱え込ん
インドのハイテク技術は目覚ましく発
来、インド経済が活性化している。日本
成 長 が 前 年 度 比 5・7 % と 好 調 だ っ た こ
展しており、政府もIT産業への支援を
大事である。
とから、インド市場に対して好感を持っ
積極的に行っていることから、ハイデラ
バードなどITを基幹産業とした都市も
生まれている。
しかしながら、インドのハイテク産業
ンフラである電力や水道が未発達な地方
開発に参画しながらも、最低生活ライン
る巨大市場であると同時に、一方で宇宙
インドは民主主義を基盤とした魅力あ
人々はいらだち続けてきた。行政の手続
り、 レ ッ ド テ ー プ と 陰 口 を 叩 き な が ら、
でカバーされているのに比べて、基本イ
る。大都会が先進国並みのITインフラ
大都会の中間層以上の人々に限られてい
お り、 恩 恵 を 受 け る こ と が で き る の は、
都市や農村部を国内全体に抱えている国
きを簡素化することを公約にし、それを
警戒を怠らない。
イ ン フ ラ と い っ た 根 深 い 問 題 を 指 摘 し、 は大手企業をターゲットにして発達して
経済や設備投資、あるいは脆弱なままの
い経済成長にも関わらず、低迷する消費
一方、エコノミストたちは表向きの高
ている。
企業もモディ政権が生まれてからの経済
ASEAN協会 国際委員 加賀祐介
ハイテクとローテクが
常に共存する国
ナレドラ・モディ氏が率いるインド人
でもあることを忘れてはいけない。
実行に移しているのもモディ氏が人気を
てきた嫌いがある。全体のパイが大きく
ロジェクトを中心に経済改革を推し進め
大型インフラへの資金投入や大型土木プ
イ ン ド は 国 際 競 争 に 打 ち 勝 つ た め に、
が行われ、海外からの資本投入がすでに
び込みに関しては、2012年に法改正
みも進展していくことになる。外資の呼
立が推進されると同時に、外資の呼び込
行政手続きが簡素化すれば、企業の設
得ている大きな理由となっている。
なれば、ゆくゆくは農村部にも経済的な
緩和されているのだが、思ったような効
先ずは行政手続きの改革から
恩恵が回ってゆくのではないかという考
雑な行政手続きにも原因があるようだ。
果が表れなかったのは、インド国内の複
しかしながら、いつまで経っても国内
そうした流れに加えて、モディ首相は
えによるものであった。
の経済格差は解消されず、古いしきたり
モディ首相という新しいタイプの指導者
ばやに呼びかけた。その結果、今まで眠っ
勢を仕掛けて、インドへの投資を矢継ぎ
や お 役 所 仕 事 に 辟 易 し て き た 若 年 層 が、 日本を含むアジア各国に積極的な外交攻
を担ぎ出したのが、今回の結果なのであ
ンドは、可能性が開かれた国であるとの
ていたように見えたアジア第二の大国イ
モディ氏は政権を担当して以来、今ま
印象を与えることに成功しているのであ
る。
で手つかずだった部分の行政改革に着手
しかしながら、改革は着手したばかり
る。
庁の再編や改廃が中心になると思いがち
である。貧富のバランスをいかにコント
している。行政改革といえば誰しもが省
だが、モディ氏が改革しようとしている
ロールできるかが、こらからのインド経
済の正念場なのである。
のは、行政手続きの分野である。
インドの行政手続きは長い時間がかか
54
新政界往来
新政界往来
55
モディ首相
ニューデリーの喧騒
・7万人増―1月雇
海 外通信
2月6日(金)
米 就 業 者 数、
複 数 の 米 メ デ ィ ア は 過 激 組 織「 イ
シリア渡航の戦闘員2万人超―米推
組織「イスラム国」の拠点に対し、空爆
ルナにある、イスラム教スンニ派過激派
空 爆 エ ジ プ ト 軍 は 隣 国 リ ビ ア 領 内 ダ
エジプト軍、リビアの「イスラム国」
計 日(火)
スラム国」などに加わるため、シリアに
を実施した。同国国営テレビなどが同日、
日(火)
一斉に報じた。
カ国以上から
渡航した外国人戦闘員は
2万人以上に上ると米当局が推計してい
ると報じた。
日(土)
都 デンマークの首都コペンハーゲン
銃撃相次ぎ7人死傷―デンマーク首
への輸出を一部解禁するための指針を公
備えた軍事用無人航空機などの外国政府
省が指針公表 米国務省は攻撃能力を
軍 事 用 無 人 機 の 輸 出 緩 和 へ、 米 国 務
でイスラム教の冒涜と言論の自由に関す
表した。使用に際し、国際法を順守する
ゴーグ(ユダヤ教礼拝所)付近でも銃撃
の数時間後の
は5・7%と前月から0・1ポイント上昇
万7000人増となった。失業率
る討論会の会場に向けた銃撃があり、男
など米国の掲げる条件を相手国が受け入
月比
した。
性1人が死亡、警官3人が負傷した。こ
領 評 議 会 設 置 ― イ エ メ ン ネット使いテロ資金調達、
「イスラム
府軍と親ロシア派の停戦が発効した。ル
ウクライナ東部が停戦入り ウクラ
イナ東部ドネツク、ルガンスク2州で政
組織は支配地域にある銀行の略奪や身代
る報告書を公表した。それによると、同
派組織「イスラム国」の資金調達に関す
金対策を協議する国際組織「金融活動作
ガンスク州当局は、同州ポパスノエが停
イスラム
教シーア派民兵組織「フーシ」派武装勢
事件があり、AFP通信によると、ユダ
国 」 で 国 際 作 業 部 会 報 告 書 テ ロ 資
日(金)
力は議会を解散し、5人から成る「大統
ヤ人男性1人が死亡、2人が負傷した。
日(日)
北 部 米 軍 主 導 の 有 志 連 合 の 作 戦 司 令
金目的の誘拐に加え、インターネットを
中 国、 ウ イ グ ル 独 立 派 を 処 刑 か 中
5日(木)
決を言い渡した。元副首相は国会議員を
を棄却し、二審と同じ禁錮5年の有罪判
問われたアンワル元副首相(
していた。
活用して世界各地から小口の資金を調達
業 部 会 」( F A T F、 本 部 パ リ ) は 過 激
部はイラク北部モスル北郊で、クルド人
戦入り後に砲撃され、住民2人が死亡し
「イスラム国」から拠点奪取―イラク
治安部隊がチグリス川西岸の拠点3カ所
たと発表した。
国共産党機関紙・人民日報系の環球時報
失職し、収監される。
)の上告
はイラクのクルド人地区の治安当局者の
爆弾による爆発だったとして調べを進め
繁華街で爆発があった。地元警察は手製
人 軽 傷 タイの首都バンコク中心部の
タ イ 首 都 中 心 部 で 手 製 爆 弾 爆 発、 1
2月1日(日)
ム国から逃亡を図ろうとした戦闘員だと
バーを処刑したと伝えた。多くはイスラ
派の中国人3人を含む約120人のメン
の半年間で、中国から来たウイグル独立
話として、過激組織「イスラム国」がこ
ビス貿易協定」の承認に反対し、立法院
中国が2013年6月に調印した「サー
起 訴 ― 台 湾 台湾の台北地検は台湾と
昨年の議場占拠で学生ら118人を
(国会)議場などを昨春占拠した学生ら
いう。
計118人を民衆扇動や公務執行妨害な
どの罪で起訴した。
日(水)
ている東南アジア最大規模の多国間合同
死亡―韓国・仁川 韓国北西部・仁川
空 港 付 近 の 橋 で 1 0 0 台 追 突、 2 人
米、タイ両国が共催しタイで毎年開かれ
タイで
カ 国 参 加 の 合 同 軍 事 演 習 て い る。 こ の 爆 発 で 男 性 1 人 が 軽 傷 を
4日(水)
旅 客 機 が 川 に 墜 落、
軍事演習「コブラゴールド」の開始式が
市の永宗大橋で車約100台が追突する
台湾・台北市
の松山空港から
タイ中部ナコンナヨクで開かれた。演習
高裁)は野党指導者
ア の 連 邦 裁 判 所( 最
レーシア マレーシ
アンワル元副首相に禁錮5年―マ
習主席の訪米は2013年6月以来、2
発足
入れる意向を伝えた。訪米期間中、国連
し、9月の米国への国賓訪問招待を受け
家主席はオバマ米大統領と電話で会談
周年の「記念行事」にも出席する。
で同性愛行為の罪に
20
離島の金門島に
事故が発生した。消防当局によると、2
人が負
カ国から約
24
日まで行
66
中国主席、9月訪米 中国の習近平国
傷。日本人男性2人も軽傷。
人が死亡し、重傷者7人を含む
は日本、中国、韓国を含む
日(火)
われる予定。
向かった復興航
ジア航空)の旅客機が離陸直後に高速道
人が
人のう
路 に 接 触 し、 近 く の 基 隆 河 に 墜 落 し た。
台湾当局によると、乗客・乗員
人が負傷した。
58
20
行方不明。高速道路を走行していたタク
ち 人が死亡、
11
24
1万人が参加してタイ各地で
人死亡―台湾
9日(月)
67
負ったが、大きな被害はなかった。
ア ジア短信
日(月)
たことを明らかにした。
9日(月)
ターを完了した。
領評議会」設置を宣言、事実上のクーデ
ぼうとく
シ ー ア 派 民 兵 組 織 が 政 権 掌 握、 大 統
れれば、
購入を個別に認める方針という。
用統計 米労働省が発表した1月の雇
用統計によると、景気動向を反映する非
90
日未明には市内のシナ
農業部門の就業者数は季節調整済みで前
17
27
15
を過激派組織「イスラム国」から奪取し
15
16
空(トランスア
23
56
新政界往来
10
14
25
15
シーも巻き込まれ、運転手と乗客の計2
人が軽傷。
70
新政界往来
57
25
23
10
アンワル元副首相
た。外交関係悪化が響き、
だ協定は失効する。
回目。中国外務省が発表。
中 国 軍 事 費、 ア ジ ア で 突 出 ― ミ リ タ
年半に及ん
日(火)
ウ イ グ ル 族 と 警 察 が 衝 突、 十 数 人 死
亡 か ― 中 国 中国新疆ウイグル自治区
人死亡―ミャ
人が死亡し
亡したと伝えた。
日(水)
南沙諸島で大規模埋め立てか―中国
国際軍事情報大手IHSジェーンズは
人工衛星の画像から、中国が周辺各国と
領有権を争う南沙(英語名スプラトリー)
し方に激高してサービ
が機内でのナッツの出
江省トップ・党委書記だった頃、要職で
発表した。斯氏は、習近平国家主席が浙
な規律違反と違法行為で調査していると
リピン西方沖約340キロのヒューズ礁
認したと明らかにした。このうち、フィ
て工事と施設建設を進めていることを確
諸島の三つの岩礁で新たな大規模埋め立
ス 責 任 者 を 降 ろ し、 離
貨を融通し合う通貨スワップ(交換)協
日 韓 通 貨 協 定、 延 長 せ ず 失 効 へ 日
韓両政府が、金融危機などの緊急時に外
罪などで有罪を認め、懲役1年(求刑3
は趙被告に対し、航空保安法の航路変更
韓 国・ ソ ウ ル 西 部 地 裁
伝えた。
反抗したところ、その場で射殺されたと
イグル族青年1人が武装警察官の検査に
タン地区カラカシュ県の村の路上で、ウ
国 新 疆 武 装 警 察、 ウ イ グ ル 族 を 射 殺 か ― 中
て。
中国新疆ウイグル自治区ホー
キャンペーンで摘発されたケースは初め
方勤務時代の部下だった高官が反腐敗
人(
麻薬密輸罪で死刑を宣告されたブラジル
し た。 ブ ラ ジ ル は イ ン ド ネ シ ア に 対 し、
は新任のインドネシア大使の信任を拒否
ジ ル 大 統 領 ブラジルのルセフ大統領
インドネシア大使の信任拒否―ブラ
日(土)
)の刑の回避を求めており、外交
日(金)
定を延長しない方向で最終調整に入っ
年、罰金3万元(約
年)の実刑判決を言い渡した。
気の外交姿勢は司法制度への介入と受け
を下した。
の地元グジャラート州で開かれた慈善
統領との会談時に着用したスーツが首相
札 インドのモディ首相がオバマ米大
印 首 相 の ス ー ツ、 8 3 0 0 万 円 で 落
招きそうだ。
を理由としているが、政権による政治弾
事件をめぐる公判に出廷しなかったこと
ア元首相に対する逮捕状を出した。汚職
ラデシュ民族主義党(BNP)党首のジ
デシュの反汚職特別裁判所は野党バング
バ ン グ ラ 元 首 相 に 逮 捕 状 バ ン グ ラ
参加する米艦船の訪韓日程に合わせ、時
訓練「フォール・イーグル」の一環だが、
定。3月2日に正式に始まる定例の合同
動訓練を開始した。3月中旬まで行う予
韓海軍は韓国周辺海域で、合同の海上機
定 例 演 習 の 一 部 開 始 ― 米 韓 海 軍 米
日(金)
オークションに出品され、4310万ル
圧との見方は強く、野党支持者による抗
れた。
日(土)
学生ら2人に政治演劇で不敬罪―タ
よると、少なくとも100人が死亡した。 が平壌の「祖国解放戦争勝利記念館」に
で大規模な雪崩が発生し、AFP通信に
アフガニスタン北部パンジシール州など
北朝鮮の朝鮮中央通信は金正恩第1書記
黄 炳 瑞 氏 が ナ ン バ ー 2 に ― 北 朝 鮮 先に紹介し、黄氏が事実上のナンバー2
瑞軍総政治局長を崔竜海労働党書記より
伝えた。この中で、同行者として、黄炳
イ 裁 判 所 タ イ の 刑 事 裁 判 所 は 王 室 を
人が死亡。近隣の州
人以上が死亡した。パンジシール
州ではここ数日の豪雪で道路が至る所で
に返り咲いたことが明らかになった。
でも
州内で少なくとも
侮辱する政治演劇を上演したとして、不
)ら2人に禁錮2年6月の実
日(水)
寸断。近隣住民らがシャベルや素手で雪
朝鮮半島有事を想定し、韓国全域で定例
米 韓 軍 が 定 例 の 演 習 開 始 米 韓 軍 は
を か き 分 け 救 助 活 動 に 当 た っ て い る が、 3月2日(月)
日(木)
の大規模演習を本格的に開始した。指揮
)
潜水艦発射ミサイルを開発―北朝鮮
系統を確認する「キー・リゾルブ」は
に対する初公判が四川省成都市の裁判所
し、裁判所は懲役2年6月、執行猶予4
で行われた。関係者によると、即日結審
れ た 作 家、 鉄 流 = 本 名・ 黄 沢 栄 氏(
国 中 国 の 共 産 党 体 制 に 批 判 的 な 言 論
歳作家に有罪判決―中
刑判決を言い渡した。
ト被告(
パ ン ジ シ ー ル 州 の カ ビ リ 知 事 に よ る と、 新設された近衛部隊館を視察したことを
日(月)
27
28
行方不明者の捜索は難航している。
共産党批判
95
日まで、野外機動訓練「フォール・イー
26
米戦略軍のヘイニー司令官は下院軍事
委員会の小委員会に提出した書面証言
81
活 動 を 展 開 し、
「違法経営」罪で起訴さ
81
11
23
敬罪に問われた男子大学生のパティワッ
ア フ ガ ン、 雪 崩 で 1 0 0 人 超 死 亡 ピー(約8300万円)の高値で落札さ
LBM)
の開発を行っていると明言した。
で、北朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイル(S
圧力を切り札にした。ただ、大統領の強
42
20
期を早めた。
57
議行動は激しさを増しそうだ。
万円)の有罪判決
取られかねず、インドネシア側の反発を
約200倍に拡大したという。
で は、 人 工 島 の 面 積 が 2 0 0 4 年 以 降、
65
察当局との衝突が発生し、計十数人が死
アクス地区バイ県でウイグル族住民と警
軍 と 交 戦、 武 装 勢 力
17
ミャンマー北東部シャン州
リー・バランス 英国際戦略研究所(I
ISS)は国際軍事年鑑「ミリタリー・
ン マ ー 族コーカン族武装勢力の
バランス」
(2015年度版)を発表し、 コーカン地区で国軍との交戦で、少数民
年のアジア地域全体の防衛支出
た。
日(月)
役 1 年、 ソ ウ ル 地 裁 大 韓 航 空 前 副 律検査委員会は斯鑫良・元浙江省人民政
社 長 の 趙 顕 娥 被 告( ) 治協商会議(政協)副主席( )を重大
主席を調査―中国 中国共産党中央規
習 氏 の 元 部 下 摘 発、 元 浙 江 省 政 協 副
13
陸 を 遅 ら せ た 事 件 で、 ある党組織部長を務めていた。習氏の地
40
18
中国が
増加額の3分の2近くを占めたとの分析
結果を明らかにした。
日(木)
16
14
ナッツ事件で大韓航空前副社長に懲
12
14
23
25
58
新政界往来
13
13
13
新政界往来
59
趙顕娥被告
支配をにらみ、海・空軍力の増強に拍車
算 は 中 央 レ ベ ル で、 前 年 比 4・3 %
増 の 1 5 4 1 億 9 2 0 0 万 元( 約
日までそれぞれ実施する。
を掛ける方針だ。
の全容は明らかにされていない。
グル」
は4月
3日(火)
産経に記者証半年間出さず―韓国 韓国政府が、産経新聞の藤本欣也ソウル
2兆9000億円)に達した。ただ予算
戦 艦「 武 蔵 」
、比海底で発見か 米マ
イクロソフトの共同創業者で資産家の
タ イ で ユ ー ロ 札 偽 造、 仏 人 3 人 逮 捕
6日(金)
る「外信記者証」を約半年間にわたり発
ポール・アレン氏は自身のツイッターに、 支局長に対し、外国記者の身分を証明す
旧日本海軍の戦艦「武蔵」の船体をフィ
行していないことが分かった。
5日(木)
) を 逮 捕、 ユ ー ロ の 偽 札、
リピン中部のシブヤン海海底で発見した
と投稿した。
周辺外交を全面推進―中国全人代政 ( 、 、
タイ東部のチョンブリ県警は県内の民
家3カ所を捜索し、フランス人の男3人
コ ロ ン ビ ア 当 局、 軍 事 物 資 違 法 搭 載
はキューバのハバナに向かう予定だった
の 中 国 船 を 拿 捕 政府活動報告で、中国〜欧州を陸・海路
した全国人民代表大会(全人代国会)の
府 活 動 報 告 中国の李克強首相は開幕
7日(土)
た。
偽札の製造器具などを押収したと発表し
ほ
コロンビア検察当局
中国船籍の貨物船を、無申告の軍事物資
でつなぎ、壮大な経済圏を構築する「シ
だ
前後に引き下げ、中国経済が成長鈍化を
カイリ
が積載されていたために拿捕し、船長を
中国船は先月末、コロンビア北部のカル
タヘナにおいて拿捕されていた。
キ ロ ) に 接 近 し た。 排 他 的 経 済 水
域(約370キロ)内に深く入り込む行
前提にした「新常態(ニューノーマル)」 為に、非難が強まっている。
9日(月)
4日(水)
に突入する中、習近平指導部は地域戦略
中国四川省でチベット族女性が焼身
中国全国人民
を拡大させ、成長けん引のエンジンにす
な ど に 使 わ れ る「 公 共 安 全 」 関 連 予
)が中国政府のチベット政策に抗議
し、焼身自殺したと伝えた。
の 予 算 案 に よ る と、 国 内 の 治 安 維 持 (
治 州 ア バ 県 で 5 日 夜、 チ ベ ッ ト 族 女 性
中国四川省アバ・チベット族チャン族自
局ラジオ・フリー・アジア(RFA)は、
代表大会(全人代、国会に相当)の傅瑩
「治安維持」予算4%増―中国 開
幕 し た 中 国 の 全 国 人 民 代 表 大 会( 全
自殺、抗議の僧侶拘束 米政府系放送
%前後になると明らかにし
代に提案される今年の国防予算の伸び率
が前年比で
%以上な
た。総額は約8900億元
(約17兆円) 人 代 国 会 ) に 提 案 さ れ た 2 0 1 5 年
に達するとみられ、伸び率が
10
ら5年連続の2桁増となる。中国は海洋
47
中国の国防予算
18
る方針だ。
% 増 ると表明した。経済成長率目標を7・0% ( 約
中 国 漁 船、 ベ ト ナ ム 沿 岸 に 中 国 の
31
漁船がベトナム中部ダナンまで
30
武 器 密 輸 の 容 疑 で 拘 束 し た と 発 表 し た。 ル ク ロ ー ド( 一 帯 一 路 )」 構 想 を 推 進 す
28
33
報道官は記者会見で、5日開幕する全人
10
60
新政界往来
新政界往来
61
24
10
れた中谷元防衛相は3330万円。平均
を公開した。第3次内閣で新たに起用さ
晋三首相が宿願である憲法改正への意欲
は8782万円で、昨年9月発足の第2
憲 法 改 正 へ の 意 欲 鮮 明 ― 首 相 安 倍
月の衆院選
を 鮮 明 に し 始 め た。 昨 年
海 賊 対 策 司 令 官 に 自 衛 官 派 遣 防 衛 「 2 0 1 6 年 夏 の 参 院 選 の 後 」 と の 認 識
2月3日(火)
を表明し、具体的な政治日程に位置付け
ラユット暫定首相と首相官邸で会談し
談 安 倍 晋 三 首 相 は タ イ 軍 事 政 権 の プ
鉄 道 整 備 協 力 で 覚 書、 日 タ イ 首 脳 会
9日(月)
政 界日誌
万円多い。
省はソマリア沖アデン湾で海賊対策活動
た。ただ、至上命令である経済再生は道
た。安倍首相は「民政復帰を一日も早く
次安倍改造内閣と比べて
を行う多国籍部隊「CTF151」の司
半ばで、政権内には改憲論議の独り歩き
成し遂げることを期待する」と促すとと
で 圧 勝 し、 長 期 政 権 へ の 足 場 を 固 め た
令官に海上自衛官を派遣すると発表し
に警戒感も。9条改正に慎重な公明党と
もに、タイのインフラ整備支援や投資を
の有識者懇談会(座長・小倉和夫国際交
用した外交強化策を検討してきた外務省
ラリンピックを見据えて、スポーツを活
省 有 識 者 懇 2 0 2 0 年 東 京 五 輪・ パ
ス ポ ー ツ 外 交 強 化 で 大 使 新 設、 外 務
4日(水)
レーンの米軍基地で米英など参加国との
まで多国籍部隊司令部がある中東バー
了 解 を 得 た。 真 意 が 全 く 理 解 で き な い 」 の 撤 廃 と 一 般 社 団 法 人 化 を 容 認。 た だ、
党一致でやろうということで、生活にも
参院本会議を退席したことについて「全
スラム国」に対する非難決議の採決前に
ち」の山本太郎共同代表が過激組織「イ
会見で「生活の党と山本太郎となかまた
自民党の吉田博美参院国対委員長は記者
自・ 民 幹 部 山 本 太 郎 氏 退 席 を 批 判 6日(金)
うだ。
農 協 は 自 民 党 に と っ て 有 力 な 支 援 団 体。
全中は地域農協に対する指導・監査権限
という安倍晋三首相の意向の前に、JA
調整が決着した。「脇役に徹してほしい」
A全中)の改革をめぐる政府・与党内の
首 相「 岩 盤 規 制 」 打 破 へ 一 歩 ― 農
協 改 革 全 国 農 業 協 同 組 合 中 央 会( J
を追求する」との覚書を交わした。
イ全土の鉄道整備に関する協力の可能性
中、改憲発議と国民投票の時期について
た。多国籍部隊の司令官を自衛官が務め
の関係がぎくしゃくする可能性もありそ
流基金顧問)は城内実外務副大臣に最終
と批判した。
農協側の反対が強かった准組合員の利用
閣 僚 の 資 産( 家 族 分 含 む ) 避した。
拡充していく方針を伝えた。両首脳は「タ
報告書を提出した。報告書は日本の発信
平均資産8782万円―第3次安倍
制限の導入は見送り、決定的な対立は回
連絡調整を担当する。
力や体制の強化を目的に、スポーツ担当
政府は安倍晋三首相と第3次安
と述べた。
初めて容認を明記した。大綱の見直しは
で、軍事転用の恐れがないことを条件に
害 後 の 復 旧・ 復 興 な ど の 非 軍 事 の 分 野
が 関 与 す る 活 動 へ の 支 援 に つ い て、 災
大 綱 」 を 決 定 し た。 外 国 軍 や 軍 関 係 者
DA)大綱に代わる、新たな「開発協力
認 政 府 は 閣 議 で、 政 府 開 発 援 助( O
O D A 新 大 綱、 外 国 軍 活 動 支 援 を 容
発表した。2013年8月から現職のク
マシュー・カーター准将を充てる人事を
イバス米海軍長官は在日米海軍司令官に
在 日 米 海 軍 司 令 官 に カ ー タ ー 氏 メ
の期待感を示した。
で必ず良くなる」と述べ、農業活性化へ
考える、というマインドに転換すること
者のためにいいものを高く売って経営も
意した農協改革案に関連し「農協は農業
広島県呉市内で講演し、政府・与党が合
市)が、環太平洋連携協定(TPP)の
栃 木 県 第 2 選 挙 区 支 部 」( 栃 木 県 さ く ら
公也農林水産相が代表を務める「自民党
西 川 農 水 相 に 1 0 0 万 円 寄 付 西 川
いない」とする答弁書を決定した。
結交渉に特段の影響を与えるとは考えて
た認識を述べたものであり、平和条約締
る旨を強調しつつ、歴史的事実に基づい
とに関し「ロシアとの対話を重視してい
相の発言にロシアから反発が出ているこ
による現状変更」と指摘した岸田文雄外
日(火)
2003年以来。
ラフト少将は、規則に反して業者から贈
署名した。安倍首
協定(EPA)に
両国間の経済連携
が今国会への提出を予定している安全保
事長代理)を衆院議員会館で開き、政府
党は安全保障調査会(会長・小野次郎幹
維 新、 安 保 法 制 論 議 に 着 手 維 新 の
質問を行った。首相は2013年
首相の施政方針演説に対する各党の代表
質 問 衆 参 両 院 は 本 会 議 で、 安 倍 晋 三
靖 国 参 拝、 首 相「 当 然 」 ― 衆 参 代 表
が分かった。
から100万円の寄付を受けていたこと
月、「 精 糖 工 業 会 館 」( 東 京 都 千 代 田 区 )
日・ モ ン ゴ ル E P A に 署 名 ― 首 脳 会
ており、退役する。
交渉に日本が参加する前の2013年7
ルのサイハンビレ
日(金)
相はEPAについ
障関連法案への対応について党内論議に
グ 首 相 と 会 談 し、
て「
(両国の)戦略的パートナーシップ
着手した。週1回のペースで会合を開き、 靖国神社を参拝したことに関し「国のた
月に
の象徴だ。これを契機に経済分野の相互
当面は有識者から意見を聴きつつ、議論
を深めたい考えだ。
日(火)
めに戦い、尊い命を犠牲にした方々に対
し、尊崇の念を表し、ご冥福をお祈りす
外 相 発 言、 対 露 交 渉 に 影 響 な し ― 政
及しなかった。共産党の志位和夫委員長
だ」と述べた。今後も参拝するかには言
るのは国のリーダーとして当然のこと
農協改革で「必ず良くなる」―自民・
府 政府は閣議で、北方領土問題を「力
日(水)
12
稲 田 氏 自 民 党 の 稲 田 朋 美 政 調 会 長 は
17
を強調した。
補完的な関係を深めていきたい」と意義
談 り物を受け取ったとして戒告処分を受け
18
安倍晋三首相は首相官邸でモンゴ
倍内閣の全
大使の新設を要請。城内氏は
「大賛成だ」
るのは初めて。今年5月末から7月
日
17
12
内 閣 23
62
新政界往来
新政界往来
63
13
10
11
への答弁。
日(水)
金問題で国政が遅滞するのは避けたいと
で緊急手術を受けた。近藤洋介役員室長
して辞表を提出。首相はこれを受理した。 によると、岡田氏は午後の衆院本会議中、
目に異常を感じて退席し、病院へ向かっ
た。週明けには退院する見通し。3月1
月に発足した第3次安
倍政権で初めてで、第2次政権以降は3
日の党大会は欠席する。
閣僚辞任は昨年
われは新自由主義的に政策を進めていく
人目。首相は後任に第2次政権で農水相
日訪中で調整―観光
考えはない」
。安倍晋三首相は参院本会
し、5月
日から3日間の日程で中国訪
博総務会長は
業界3000人同行 自民党の二階俊
日、東京都内で記者会見
二 階 氏、 5 月
を務めた林芳正氏(
)を再び起用、林
議で、自らの経済政策に関し、市場原理
日(水)
「分党・合流」発信源は前原氏、維新
問 を 調 整 し て い る こ と を 明 ら か に し た。
― 告 訴 検 討 も 昨 年
かれた上で民主党と合流する構想に関
月の衆院選前に浮上した維新が東西に分
東 京 裁 判「 法 的 に 疑 問 」 ― 自 民・ 稲
る。
観光業界関係者ら約3000人が同行す
の都知事選や衆院選に
) たことを明らかにした。
し、提案者は同党の前原誠司元外相だっ
の 田 母 神 俊 雄 氏(
日(木)
定 下村博文文部科学相を支援する団
下 村 文 科 相、 支 援 団 体 の「 疑 惑 」 否
で法律的には疑問がある」と述べ、平和
た。事後法であるとの批判が出ているの
言を受諾した時点では国際法になかっ
導者個人の責任を問う法律はポツダム宣
が、寄付金など約1億4000万円のう
体に法律違反の疑いがあると週刊文春が
に対する罪などの事後法を適用したこと
代の男性
ち、少なくとも3000万円を流用して
報じ、衆院予算委員会で、民主党が下村
の会」の会計責任者を務める
いたと発表した。田母神氏は、返済され
は罪刑法定主義に抵触するとの見解を示
ない場合、刑事告訴も検討という。
岡 田 代 表、 網 膜 剥 離 で 再 入 院 民 主
的な誹謗中傷だ」と全面否定した。
いる事実関係はきちんと私たち自身で検
意味ではないが(判決の)中に書かれて
した。稲田氏は「東京裁判が無効という
日(月)
西 川 農 水 相、 献 金 問 題 で 辞 任、 後 任
党の岡田克也代表は昨年末に患った左目
証する必要がある」とも指摘した。
)の裁判員裁判の論告
人罪や加害目的略取罪などに問われた角
の網膜剥離が再発したため、都内の病院
本が売れ、購入者から「と
は 林 芳 正 氏 西川公也農林水産相は首
使用した。
んかつが生だ」などの電話が寄せられた。 田優太郎被告(
5日(木)
に判決言い渡し。優太郎被告は、勾留中
弁護側も最終弁論を行い結審。3月
で あ り、 検 察 側 は 懲 役
求 刑 公 判 が 神 戸 地 裁( 増 田 耕 兒 裁 判 長 )
小 5 男 児 刺 さ れ 死 亡 ― 和 歌 山・ 紀 の
に自殺した一連の事件の首謀者とされる
健康被害は確認されていない。
川 市 和 歌 山 県 紀 の 川 市 後 田 で「 男 の
月 間事件簿
子が血を流して倒れている」と、近所の
角田美代子元被告当時(
柔 道 部 練 習 中 の 中 1 死 亡 で 最 高 裁、
日
)の次男。
歳男逮捕―和
)が刺殺さ
殺人容疑で同市後
岩出署捜査本部は
れた事件で、県警
君(
手小5年森田都史
歌 山 県 警 和 歌 山 県 紀 の 川 市 で 市 立 名
小5男児殺害容疑で
年 を 求 刑 し た。
男性から119番があった。近くに住む
2月1日(日)
児が行方不明にな
県 警 福 岡 県 豊 前 市 で 小 学 5 年 生 の 女
市立名手小5年森田都史君(
小5女児遺棄容疑で
り、 県 警 捜 査 1 課 と
胸を刃物で刺され、病院に搬送されたが
同 市 宇 島、 土 木 作 業 員 内 間 利 幸 容 疑 者
歳前後の男とみ
) を 逮 捕 し た。 司 法 解 剖 の 結 果、 死
元顧問の賠償責任認めず 滋賀県愛荘
町立秦荘中学校で2009年、柔道部の
7日(土)
豊前署は女児の遺体
死亡した。刺したのは
因は首を絞めたことによる窒息死と判
練習中に死亡した1年の村川康嗣さん当
(
明。同課は殺人容疑を視野に動機などを
)を逮捕し
屋 三 越 百 貨 店 の 名 古 屋 三 越 栄 店( 名
豚 肉、 生 の ま ま 恵 方 巻 き 提 供 ― 名 古
4日(水)
が確定した。
した。元顧問の賠償責任を認めない判断
志裁判長)は母親の上告を退ける決定を
めた訴訟で、最高裁第1小法廷(金築誠
員ら逮捕―警視庁 東京電力福島第1
原発事故の賠償金詐取事件で、警視庁組
東電賠償金詐取容疑でNPO法人役
9日(月)
た。同容疑者は容疑を否認。
田、無職中村桜洲容疑者(
古屋市中区)で、節分に食べる「恵方巻
6日(金)
)の母親が元顧問に損害賠償を求
き」の具に豚肉を生のまま使用し、販売
織犯罪対策3課などは東電側から現金約
容疑で、新たにNPO法人役員、仁平稔
尼崎連続変死で美代子元被告次男に
25
庫県尼崎市の連続変死事件で、2件の殺
よると、
製造元が恵方巻きの具材として、 懲 役
揚げる前のとんかつを仕入れ、そのまま
年 求 刑 ― 神 戸 地 裁 で 検 察 していたことが分かった。名古屋三越に
時(
11
22
4100万円をだまし取ったとする詐欺
調べる。
18
25
64
22
11
兵
12
中村桜洲容疑者
30
)で、右
を自宅に隠したとし
られ、徒歩で逃走したという。
歳逮捕―福岡
28
34
て、 死 体 遺 棄 容 疑 で
46
相官邸で安倍晋三首相と会い、自らの献
ひぼう
氏を追及。下村氏は「虚偽報道だ。一方
が記者会見し、政治団体「田母神としお
66
26
日(木)
田 母 神 氏 の 会 計 責 任 者、 政 治 資 金
代表が講演で明らかに 維新の党の江
田憲司代表は東京都内で講演し、昨年
22
25
54
出馬した元航空幕僚長
3000万円流用か
22
25
田氏 自民党の稲田朋美政調会長は
日の記者会見で、東京裁判について「指
12
た。
氏は同日夜の認証式を経て就任した。
12
最優先の「新自由主義」ではないと訴え
首 相、
「 新 自 由 主 義 」 を 否 定 「 わ れ
18
19
23
46
64
新政界往来
新政界往来
65
50
26
内間利幸容疑者
警視庁からのお知らせ!
が入ったスーツケースが見つかった事件
で、滋賀県警大津署などは死体遺棄容疑
) 東 京 都 国 分 寺 市 戸 倉、 建 築 関 連 会
社「 ト ー ワ テ ッ ク 」
(新宿区)役員の村
で、女性の次女で薬剤師の松生多恵子容
(
)新宿区西早稲田の両容疑者
松真二(
捕 し 送 検 し た。 同 容 疑 者 は 7 人 制 ラ グ
ビーの元日本代表。
日(金)
捕 し た。「 自 分 が 捨 て た 」 と 容 疑 を 認 め
1986年にインドネシア・ジャカル
タの日米両大使館に迫撃弾が撃ち込まれ
日本赤軍の城崎容疑者逮捕―警視庁
ているという。
)三重県伊賀市緑ケ丘中町を逮
豪 で サ メ に 襲 わ れ 邦 人 死 亡 オ ー ス
疑者(
トラリア東部ニューサウスウェールズ州
た「ジャカルタ事件」で、服役した米国
ディアによれば、亡くなったのは現地の
性 が サ メ に 襲 わ れ て 死 亡 し た。 地 元 メ
ル4階の1室で、女性が死亡しているの
捕 ― 警 視 庁 東京都世田谷区宮坂のビ
ビルで女性殺害容疑同居の
館に対する迫撃弾発射事件に関与したと
た。警視庁公安部は空港内で、日本大使
崎 勉 容 疑 者(
バリナ近くの海岸で、サーフィン中の男
ホテルに勤務する日本人のナカハラ・タ
が見つかった事件で、警視庁北沢署は殺
して、殺人未遂と現住建造物等放火未遂
捕した。同署によると、女性は職業不詳
ト ン ガ 人 元 ラ グ ビ ー 選 手、 傷 害 容 疑
)が成田空港に帰国し
から強制送還された日本赤軍メンバー城
)
。警察はシドニーの日本
人容疑で、この部屋で女性と同居してい
容疑で城崎容疑者を逮捕した。公安部は
日(木)
論になり、頭にきて手で首を絞めた」と
)。曳地容疑者は「口
福岡県豊前市で小学
容疑を認めているという。
山口裕美子さん(
)の遺体が見つかっ
小5女児遺体事件で殺人容疑男を再
逮 捕 ― 福 岡 県 警 5年の女児当時(
日(月)
などで同市宇島の自称土建業内間利幸容
た事件で、県警捜査1課などは殺人容疑
)=死体遺棄容疑で逮捕=を再
運転手を殴ったとして、愛知県警中署は
疑者(
で逮捕―愛知県警 泥酔してタクシー
逮捕した。同課によると「首を絞めて殺
傷害の疑いで、ラグビートップリーグの
選手、テアウパ・シオネ・ファーマオ容
同容疑者の認否は明らかにしない方針。
日(土)
多 摩 川 河 川 敷 の 遺 体 は 中 1 少 年 川
崎市川崎区の多摩
川河川敷で男性の
全裸遺体が見つ
かった事件で、神
奈川県警は遺体は
同区大師河原の中学1年、上村遼太さん
) で、 司 法 解 剖 の 結 果、 死 因 は 首 を
血性ショック死だったと発表した。
鋭利な刃物で傷つけられたことによる出
豊田自動織機シャトルズ所属のトンガ人 (
害した」と話しているという。
日(土)
スーツケース遺体で女逮捕―滋賀県
暗証番号は
ATM で
絶対他人に言わない 手続きすることは絶対にない
)同県刈谷市小山町を現行犯逮
警 視 庁
疑者(
ウソの電話は、すぐ 110 番!
25
警 大 津 市 晴 嵐 の 盛 越 川 で 女 性 の 遺 体
28
67
すぐに元の電話に
かけ直す
10
21
息子や孫のふりをして
へえ、早くお金もらおう!
信じていいかな?
おかしいかな?
市・区役所・厚生労働省
を名乗って
警察・金融庁・銀行協会・裁判所
を名乗って
上村遼太さん
24
41
3 つのウソ電話に注意!
13
16
ダ シ さ ん(
総領事館に協力を依頼し、日本に住む親
)を逮
25
た自称会社員曳地雄太容疑者(
15
族らと連絡を取っている。
歳男逮
日(日)
を逮捕した。
70
46
66
新政界往来
新政界往来
67
50
20
77
12
14
書 評
「救国の政治家 亡国の政治家」 中西輝政著
いう。つまり、防衛問題には常に中国が
絡んでいるのだ。さらに、北朝鮮による
拉致事件が頻発するようになるのも、そ
の頃からである。
日 本 が よ く な る 時 に は 底 か ら 変 わ り、
し い。 親 中 の 理 由 は 利 権
後藤田正晴らに著者は厳
だ。そんな国民の期待を受け第二次安倍
閣問題がきっかけの募金の広まりから
う。拉致問題が起点になった愛国心や尖
制局が憲法違反との見解
弁 を し て い た が、 内 閣 法
岸信介までは容認する答
は日本以外にないと期待しているとい
りわけアジア諸国は、アジアのリーダー
は「法の支配」を唱え対抗している。と
配権の拡大を狙うのに対して、安倍総理
う。(飛鳥新社 1500円+税)
佐藤優著
新・帝国主義の時代を生きる知恵
「世界史の極意」
で、日中国交正常化を考慮したからだと
を示したのは1972年
衛 権 の 行 使 に つ い て は、 政権が誕生した。中国が軍事力で海洋支
と 思 想 で あ る。 集 団 的 自
た 田 中 角 栄、 大 平 正 芳、 悪くなる時には頭から腐る、と著者は言
点 は 中 国 で、 親 中 派 だ っ
外 交・ 防 衛 問 題 で の 要
歴代総理の思想と器量を問う
吉田茂から安倍晋三まで、歴代総理の
思想と器量を分析している。その要点は
憲法改正と中国問題である。
英国で労働党は1924年に初めて政
権を取るが、日本の民主党と同じ寄せ集
著者はリーマン・ショックの2008
資本主義がグローバルに発達すると国
てきているという。
め 政 党 で、 金 を め ぐ る ス キ ャ ン ダ ル の
年頃から、世界は「新・帝国主義の時代」
洋覇権の拡大、イスラム国の台頭などで、 ショナリズムが登場する。これが過剰に
た め 1 年 持 た ず 崩 壊。 戦 時 内 閣 の 一 翼
なったのが第一次大戦で、同じ現象が今、
内では格差が拡大し、人々の精神が空洞
今、世界は第一次大戦前夜の様相を呈し
信頼など啓蒙主義に回帰し、バルトの言
を 担 っ た こ と で 国 家 統 治 の 現 実 を 知 り、 に入ったとする。その象徴はウクライナ
結しているからだとす
う「不可能の可能性」を求めることだと
化する。その空洞を埋める思想としてナ
年 に 政 権 を 取 る と、 安 定 し た 政 権 運
45
営をするようになった。日本が二大政党
る。 イ ス ラ ム 国 の テ ロ
す る。 多 く は 共 感 で き る の だ が、 沖 縄
危機、ロシアのクリミア併合、中国の海
制になるにはまだ時間がかかりそうだ。
などはまさにそうであ
の 独 立 を 支 持 す る く だ り は、 中 国 に 対
歳年上の兄を仰
松 陰、 久 坂 玄 瑞、 楫 取
か と り
三人の志士とは吉田
大正時代まで生きた文は、幕末・維新
だった素彦と再婚した。
寿の死を受けて、その夫で亡き兄の親友
原口泉著
男たちの夢を助けた女の一生
「吉田松陰の妹 三人の志士に愛された女」
人 命 の 尊 重 や 人 権、 愛、 780円+税)
こ れ を 克 服 す る に は、 す る 認 識 の 甘 さ か。( N H K 出 版 新 書 る。
もとひこ
の起点となった松陰から、禁門の変で自
素彦。松陰の妹・文は
ぎ見るように育つ。兄の勧めで兄の弟子・
刃した玄瑞、群馬県令として明治の国づ
台頭してきている。ウクライナ危機の根
底には、カトリックとロシア正教の宗教
玄 瑞 と 結 婚 し、未 亡 人 と なった 後、姉・
長 年 少 第一流 の 人 物 に し
いている。その松陰が「防
残 し、女 性 の 生 き 方 を 説
く 妹 た ちに も 多 くの 文 を
者 で、 志 士 た ち だ け で な
松 陰 は 根 っか ら の 教 育
る。
幕 末・ 維 新 史 を 描 いてい
「花燃ゆ」は文の視点から
近 で 支 え る。 大 河 ド ラマ
く りに貢 献 した 素 彦 を間
改革以来の対立がある。
一 方、 宗 教 に は 戦 争 回 避 の 力 も あ る。
ドイツとフランスの戦争阻止を主目的に
つくられたEUの根底には、ユダヤ・キ
リスト教の一神教とギリシャ哲学、ロー
マ法の伝統文化があり、ナショナリズム
を抑制しているのである。同じ現象はイ
スラムにもあるのだが、問題はイスラム
原理主義が「人を殺す思想」を持ってい
ることだ。その理由を著者は、イスラム
には原罪の観念がなく、イエス・キリス
トのような仲介者が不要で、神と人が直
68
新政界往来
新政界往来
69
10
書 評
を実現させていく。最 初の妻・寿 が、気
ど楽しみの場を設けたが、ほとんど来な
らを家から出すために卓球やカラオケな
これが今の日本社会の現実だ。当初、彼
5年後に玄瑞は亡くなるが、2人が相思
性の激しい群馬を治める夫を助け、浄土
い。ところがある日、その一人が社協の
や政府の要職の立場から志士たちの願い
相愛だったことは、残された玄瑞の手紙
真宗の布教所を開いたことは、宗教の大
採用試験に来たことで、彼らは働ける場
て天下の英才」と称えたのが玄瑞。結婚
でよく分かる。多忙な活動の中でも、玄
切さを示している。群 馬の新 井 領一郎 が
し、ひきこもり当事者に登録してもらい、
そこで社協は就労支援センターを開設
所を求めていることに気づく。
瑞はこまめに文に手紙を書き、情感豊か
な歌を添えている。後に再婚した素彦が、 絹の輸出拡大のため渡米する時、寿は彼
るいしゅうちょう
そんな妹たちによって継承されたのであ
社協関連をはじめ様々な作業への人材派
それを表装して『涙袖帖』と名付けたのは、 に松陰形見の短刀を贈った。兄の願いは、
玄瑞を慕う妻への思いやり。
素彦は爆走する松陰を守りながら、藩
町おこしにつなげたのである。
イ タ ケ を 使 っ た キ ッ シ ュ を 製 造 販 売 し、
して昼食を出す食堂を付設し、特産のマ
遣を始めた。さらに、そば打ちの練習を
る。
(幻冬舎 1100円+税)
藤里町社会福祉協議会・秋田魁新報社編集
「ひきこもり 町おこしに発つ」
会(社協)が2010年にひきこもりの
た。人のため、社会のため役立ちたいと
合いに慣れ、社会復帰できる人が出てき
そうした中で職業訓練を受け、人付き
就労支援センターを開設したと
社協が高齢者の虐待に対応してきたノ
いう気持ちがかなうと、人は生きる力を
いう。職員は社会福祉士や精神
ウハウが役立ったという。家族の立場に
ころ約半数が施設に通うように
保健福祉士の資格を取りながら
就いていない人が人口3800
先進的な取組みが、日本が目指すべき福
‫ڜר‬
住 所 〒 1 0 1 ─0 0 5 2 東 京 都 千 代 田 区 神 田 小
川 町 3 ─7 ─ 報 道 ビ ル 6 F 「 新 政 界 往 来 」 ひ よ
うたんなまず係まで。
あなたの俳句・川柳をお寄せ下さい。お題に添ったも
の で な く て も 結 構 で す。 自 作 未 発 表 の も の を は が き 1 枚
に3句程度まで。住所・氏名(ペンネームの場合は本名も)
・
年齢・電話番号明記の上で、ご投句願います。投句は返
却 し ま せ ん。 二重 投 稿厳 禁。 天・ 地・ 人 の句 に は薄 謝な
いし粗品を贈らせていただきます。締め切りは毎月末。
【応募要項】来月のお題「父親」
(亭主関白というのはいつの時代のこと?)
(東京都)
戦々恐々夫
バ カ 野 郎 妻 に 言 い た き セリフかな
( 口でもかなわない奥さんのメール攻撃にあえ
なく撃沈)
(東京都)
ガラパゴス夫
カミさんの メール攻撃に 撃沈す
(部下の手柄は自分、失態は部下へ、いるよね)
(東京都)
リストラ予備軍
あ ん た こ そ リ ス ト ラ せ い や 課長さん
(ケータイばかりに熱中しているのはどこか
恐い)
(横浜市)
通りすがりの先生
ケ ー タ イ を 見 つ め て け わ し き 子供たち
【佳作】
(昔通っていた小学校の窓から校歌を歌う声
が 聞 こ え た と い う の で あ る。 懐 か し い 過 去 の
思い出が浮かんできたのだろう)
(山形市) 元小学生
% で、 社 本体1000円+税)
祉 の 在 り 方 を 示 し て い る。( 秋 田 魁 新 報
けてほしい」と声が上がる。小さな町の
立ちながら大胆に踏み込んでいくと、「助
得るのである。
(見えない空気の貴重さはなかなかわからな
い。同じように妻の存在も、病んでみて初め
てわかる)
学校の 窓よりひびく 校歌かな
( 給 料 が 変 わ ら な く て も、 物 価 高 で 実 質 は 目
減りして下がっている。妻の顔も、それにつ
れて険しくなっていくのである)
(東京都)
恐妻家
物価高 そのしわ寄せは 妻の顔
(東京都)
にわか主夫
妻病みて はじめてわかる ありがたさ
川柳
(友人の死の便りは春でも身にしみるものが
ある)
(東京都)
明日香 俊之
友人の 訃報を聞きし 春の風
(過疎の里や孤島に少子化の波が押し寄せて
いる)
பփĂशඨ
10
選
者
・
東
嶋
一
刀
齋
わ か っ た。 現 役 世 代 の
人の町に113人もいることが
年の調査で、2年間定職に
対象者を粘り強く支援した。
なり、3分の1が就労できたと
働ける場所を求めている
秋田県北部にある藤里町社会福祉協議
「学校」
「テーマ自由」
俳句
入学や 学帽かむる 顔凛々し
(東京都) 三木 青風
(今でも選者が夢でよく見るのは、大学の入学
式や受験のときのことなど。昔は先 輩が新入
生を見つけると、無理矢理に学 帽を買わせる
こともあったのだ)
春釣りの 岬の先に 灯が浮かぶ
(山形市) 五木 宗太郎
( 釣 り 人 は 早 朝 の 寒 さ も 何 の そ の、 釣 果 を 狙
い竿を海に垂らしてじっとあたりを待ってい
る。その春の海を漁船や客船が灯りをともし
て進んでいくのである)
風ぬるく 紅白の梅 笑いかけ
(東京都) 野村 紫紺
( 春 先 の 花 と い え ば、 梅 の 花 だ ろ う。 紅 白 に
咲く姿を見ると、ようやく冬が終わり、春が
来たことを実感する)
【佳作】
学びやの 建て替えらるる 春の風
(広島市) 中沢 智樹
(古い校舎はそれはそれで懐かしい)
春空や 病棟の窓 光りけり
(福井市) 大田 愛子
08
2
70
新政界往来
新政界往来
71
( 誰か親しい人が入院しているのであろうか)
(仙台市) 森山 清太郎
壊される 小学校や 過疎の村
16
天
地
人
今月のお題
天
地
人
下 地 常 雄 回 想 録
―ヤオハン破綻で迎えた転機―
口が裂けても大田という名前は出さな
かった。
静 岡 県 熱 海 市 の 八 百 屋「 八 百 半 」 を、 なってきた。家賃150万円の早稲田の
族を移した。夜逃げ同然の引越しだった。
マンションを引き払って、千葉の家に家
通グループ・ヤオハン」にまで発展させ
今日、電話したら明日引越しといった具
年間で世界的な流通・小売業「国際流
た 和 田 会 長 な が ら、 脇 の 甘 さ は 他 に も
合だ。
ヤオハンが破綻した時、家の名義はた
政治というのは変わるから、鄧小平一辺
いただろう。
たら、千葉の家も取り立て対象になって
だが、取り立ては月を追う毎に厳しく
なっていった。
とうとう千葉の家にも取り立てがやっ
私の住所は神田のままで、千葉に移し
鄧小平に恨みを持っている人もいるわ
打っておかないといけない。そして、中
てはいない。これは金融会社の露骨な嫌
て き た。 子 供 の 生 命 保 険 だ と か も 全 部、
国人脈を一手に引き受けていた田島正一
がらせに対抗するためだった。相手は取
けだから、経営者とすれば、いつ政治的
副社長が脳梗塞で急死してしまった。そ
り立てのプロだから、ありとあらゆるこ
押さえてきた。
れからヤオハンは、坂道を転げ落ちるよ
それで私は家内に「別れよう」と持ち
とを仕掛けてくる。
ともあれヤオハン破綻のあおりを受
かけた。これ以上、迷惑を掛けたくない
すると、家内から「あなた、そう簡単
あの時に、僕が全農会長の大田の息子
なものじゃないわよ」と言い返された。
ヤ オ ハ ン 破 綻 後、 取 り 立 て が 過 激 に
にならないように、どん底を知らない経
営者というのは危ういものが残る。
結局、どんなことがあっても投げやり
その意味ではヤオハンの破綻は、私の
人生観をガラリと変えてくれた。
一 昨 年、 仕 事 の 途 中 で 倒 れ た こ と も
年をとると余計、磨きがかかって話を聞
が変わった。
間ほど入院したが、それでまた、人生観
よく「三トウ」精神を言う人がいるが、
私は倒産こそあったが、投獄経験も闘
病生活もなかった。
それが昨年、突然、倒れて意識を失っ
何で私がここにいるのか」と思ったもの
た。運ばれた病院のベッドの上で「あれ、
ヤオハンの破綻さえなければ、と思わ
だ。そのまま、すっといく人もいる。
が暴風雨の嵐を知らないようじゃ使い物
る成り上がり者に過ぎなかった。船乗り
ができるようになった。それまでは単な
あれがあったから、腹が据わった仕事
とも思った。
らに、周囲を整理しとかないといけない
上でやるべき仕事があると確信した。さ
心底、思った。結局、まだ自分には、地
神様が助けれてくれた。命を頂いたと
なかったといえば嘘になる。だが、後悔
き受けている。
マイナスの話ばかりだ。それを無料で引
に聞くほうでさえ、気が重くなるような
人に話したりなんかせず黙ってやる。時
プラスの話はない。うまい話というのは、 は「倒産、投獄、闘病」の3つだ。
大 体、 人 に 相 談 す る こ と と い う の は、 一 理 あ る と 思 っ た。「 三 ト ウ 」 と い う の
くるようになっている。
き終わるころには、解決の道筋が見えて
らものが言えるようになってくる。最近、 あった。信濃町の慶応病院1号室に1週
年も続けていると、全部、自分の経験か
それで毎日、こうしたよろず相談を
ある意味ではよろず屋そのものだ。
弁 護 士 を 紹 介 し て く れ と か い ろ い ろ だ。 たからこそのことだ。
て き た り、 ヤ ク ザ に 追 わ れ て い る と か、 にならないというのは、あの経験があっ
企業の資金問題や物を売ってくれといっ
会の会員企業の相談に乗ることだ。会員
私の今の仕事は毎日、日本経営者同友
だ。
取立てのプロが、ついでに持ち去ったの
たし、ワゴン車一台分の骨董品も消えた。 と思ったからだ。
け、私のほうはごっそり財産がなくなっ
うに転落していった。
な風向きが変わっても対応できる手も
くなる」と忠告もした。
いかないと、政治的な変動に対応できな
倒だけではだめだ。満遍なく付き合って
脈を使っていた。しかし、「和田さんね、 またま家内のだった。これが私名義だっ
ヤオハンは鄧小平の娘である鄧榕の人
あった。
30
そ れ を、 ひ た 隠 し に 隠 し 通 し、 一 切、 はしていない。
全農会長の箱入り娘だった。
と言っていたら大変だった。家内は大田
ヤオハン、転落の坂道
ヤオハンの破綻は正直、自分の人生を
変えた。
30
日本経営者同友会会長
回 想 録 2
72
新政界往来
新政界往来
73
香港でヤオハン会長時代の和田さん(右)と
財務・技術移転・危機管理などのコンサルティング事業
我が国のトヨタ・日産・ホンダ、
ド イ ツ の フ ォ ル ク ス ワ ー ゲ ン・
ベンツなどが狙い撃ちされて
いる感がある。
狙い撃ちというのは恣意的
適 用 で あ っ て、 自 由 市 場 経 済
の守護神としての自覚も責任
感も感じられないからだ。
数年前の「レアアース」の禁
輸措置は、2010年に中国漁
船 領 海 侵犯 事 件をめぐる日 本
政府の強硬措置に反発した中国
側の政治的反撃の鞭として使わ
れた。今回も同じような中華思
想に基づくものだ。
本 来、 独 占 禁 止 法 は 活 力 あ
る 市 場 経 済 を 維 持 す る た め に、
市場競争の自由を担保するた
めにあるものだ。
だが中国ではそもそも政治
そのものが共産党一党独裁政
権 だ し、 経 済 も 国 有 企 業 中 心
型の経済だ。
その中国で独禁法適用とい
うのは眉唾ものだ。(T)
日発行
月号
国会両院記者会所属
新政界往来社
新政界往来
月
(創刊昭和5年)
2015年
定価600円
本体571円
─
7
─
報道ビル6F
3
電話・ファックス
東京都千代田区神田小川町
─ 052
〒101 0
発行所 株式会社 ポリティカ
ルニュース社
主 幹 寺田 利行
発行人 渡辺 清也
15
4
3
※ 小 誌 の 記 事 や 写 真、 図 表 の 無
断使用は禁止します。
03・3291・7773
16
小誌では、読者の皆様の
情報提供やアドバイス、寄
稿を歓迎します。ジャンル
は問いません。政治、経済、
国際問題や社会問題など、
積極的に原稿をお寄せくだ
さい。提供された情報に関
しては、意欲的に取材を行
うつもりです。また情報提
供および寄稿に関しまして
は、住所、氏名、年齢、職
業、電話番号などを明記の
上、編集部宛までお送りく
ださい。
電話・ファックス
03・3291・7773
メール投稿
[email protected]
■第二事務所
〒 103-0022
東京都中央区日本橋室町 1-6-3
山本別館ビル 5F
Tel:070-5460-7870
■第一事務所
〒 130-0014
東京都墨田区亀沢 4-15-3-503
Tel:050-7566-0032
編集後記
▽日本産フタスジナメクジの
歩くスピードは分速3センチ。
寿命は1年なのにすこぶる遅
い。
ナ メ ク ジ は 一 億 年 前、 海 か
ら上がった軟体動物とされる。
最も進化し生物の頂点にいた
恐 竜 も 氷 河 期 に 滅 ん だ が、 そ
う し た 試 練 を も 乗 り 越 え、 生
き延びてきた。
ナメクジのサバイバルパ
ワーは夜行性とゆっくりリズ
ム だ。 ス ロ ー ラ イ フ の 最 右 翼
と 思 わ れ る ナ メ ク ジ は、 何 よ
りエネルギー消費をほとんど
せず効率はすこぶる高い。
春は太陽の恵みをじかに受
け る 大 地 か ら や っ て く る。 我
が 家 の 菜 園 で は、 そ の 土 か ら
のっこりナメクジが冬を越え
たソラマメに登ってきた。
IT(情報技術)社会はドッ
グ イ ヤ ー と 言 わ れ る。 犬 は 人
間の約7倍の速さで成長し老
い て い く こ と か ら、 時 代 の 移
り 変 わ り の 速 さ を 言 う。 こ う
し た「 時 は 金 な り 」 の 時 代 で
あ れ ば こ そ、 太 古 の 時 代 か ら
生き延びてきたナメクジの生
き様は尊いものがある。(I)
▽中国で外資の企業が独禁法
違反容疑での調査や摘発が行
われ、米国のマイクロソフト、
お 願 い
日中百人委員会
LLP法人
会長 谷口 誠 理事長 柴田 靜峯
Fly UP