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詳細版
総合エネルギー企業としての視座
~電力供給の多様化に関連して~
(第3回電力システム改革専門委員会)
2012年4月3日
JX日鉱日石エネルギー株式会社
本日のご説明内容
1. 総合エネルギー企業の役割
2. 水素が実現するスマートコミュニティー
(論点4:分散型エネルギーの活用を拡大する方策)
3. 総合エネルギー企業としての当社の取組み
4. システム改革への要望
(論点3:供給者や電源の多様性を実現する方策)
(論点5:大規模電源への投資を確保する方策)
5. 結びに
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1
1.総合エネルギー企業の役割
当社は 「エネルギー変換企業」として、お客様のお役に立ちます。
一次エネルギーを安定的に調達し、お客様が使いやすいようにエネルギーを
効率的に「変換」してお届けするだけでなく、それを安全・安心にお使い頂くための
トータルなご提案を行うことが、私たち総合エネルギー企業の役割だと考えています。
一次エネルギー
変 換
最終エネルギー
ガソリン
石 油
灯 油
LPガス
LPガス
電 気
石 炭
お
客
様
都市ガス
天然ガス
その他'熱(
効率の良い機器の
開発・展開
・・
・
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2
2.水素が実現するスマートコミュニティー
(1)現在の分散型エネルギー
(3電池(燃料電池(エネファーム)
・太陽光発電・蓄電池))
(2)未来のスマートコミュニティー
(水素活用)
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3
2.水素が実現するスマートコミュニティー
(1)現在の分散型エネルギー(3電池)①
3・11大震災で大規模集中型の系統エネルギーシステムの脆弱さが露呈しました。
大震災以降、地震等の災害リスクへの丌安が増大した我が国において、災害時にもエネルギー
の安定供給が可能な「自立・分散型エネルギーシステム」に対する社会的ニーズが高まっています。
分散型エネルギーのメリット
分散設置による災害リスクの低減
エネルギー
セキュリティ確保
「S+3E」の実現
Safety
(安全性確保)
排熱利用'コジェネ(による高い総合効率
早期設置が可能'都市部に設置可能(
省エネ・省CO2
電力丌足への
早期対応
+
Energy security
(安定供給)
Economic efficiency
(経済性)
中長期的には送電インフラ投資が極小化
社会資本コスト
低減
Environment
(環境適合性)
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2.水素が実現するスマートコミュニティー
(1)現在の分散型エネルギー(3電池)②
大規模集中型から自立・分散型へのシフトによって、災害時の自立機能向上および系統負荷の
低減(ピークカット)が図れます。
大規模集中型
シフト
「大規模」「一極集中」「画一的」「一方向」
自立・分散型
「小規模」「分散」「多様性」「双方向」
削減可能
削減可能
廃熱ロス
▲55%
地産地消
太陽光発電
地域EMS
送電・変電ロス等
'総合損失率(
▲8.5%
3電池の
創エネハウス
HEMS
国内の送配電設備※
・鉄塔:
35.3万基
・変電所:
6,628ヵ所
・電柱:
2,114万基
・送配電線: 140万km
(⇒地球35周の長さ)
※出典:業界研究シリーズ電力・ガス'日本経済新聞出版社(
SOFC 排熱利用
系統依存度
100%
系統依存度
の低減
蓄電池 =
災害時の自立機能
&ピークカット
分散型電源によって家庭の契約アンペア数の低減
が図られると大規模発電設備の代替となる
⇒例えば10A低減 '例:50Aから40A契約へ下げる(
1,000万戸で1,000万kWの発電所に相当
10A×100V×1,000万戸=1,000万kW
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2.水素が実現するスマートコミュニティー
(1)現在の分散型エネルギー(3電池)③
3電池の役割 ~わが家は街の発電所~
0.7kW・24時間「定格連続運転※」で
燃料電池
省エネ ・・・ベース電源
年間約 6,000kWh 発電
4kW設置で
太陽光発電
再エネ ・・・ゼロカーボン
年間約 4,000kWh 発電
蓄電池
自 立 ・・・タイムシフト
住宅1軒あたり
年間約 10,000kWh 発電
3電池のベース電源としてのポテンシャル
一般家庭の2軒分
3電池が1,000万戸'全世帯数5,000万戸の約2割(に普及した場合・・・

原発15基分に相当する発電量
原発1基あたりの発電量:100万kW×24h×365日×稼働75%=65.7億kWh/年

1,000万戸
≒
年間 1,000億kWh 発電
国内総発電量の約10%を賄う
国内の総発電量:年間約1兆kWh
※ 但し、燃料電池を「ベース電源」として効率的な「定格連続運転」をするためには「逆潮流あり」の運用が必要です。'詳細後述(
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2.水素が実現するスマートコミュニティー
(2)未来のスマートコミュニティー(水素活用) ①
○ 「水素」は、多種多様な一次エネルギーから製造が可能です。
○ また、「燃料電池」を利用することにより、需要地で発電する分散型電源として「電気」と「熱」を
効率的に供給'=省エネ(することができます。'利用段階ではCO2を排出しない(
多種多様な一次エネルギーから製造可能
石油・天然ガス等
化石燃料
現
状
製鉄所・化学工場等
からの副産物
自然エネルギー
将
来
燃料電池=
触媒等で改質
水素と酸素
の化学反応
副生ガスを精製
水
発生したメタノールや
メタンガスを
触媒等で改質
燃料電池
①「排気がクリーンな」発電機
②「静かな」発電機
③「小さくても高効率」な発電機
人が暮らす需要地に設置可能な「分散型電源」
発電時の排熱を「お湯」に変換して有効利用可能
燃料電池車
'FCV(
発電した電気を
用いて水を電気分解
素
バイオマス
燃料電池を利用し、需要地で電気と熱を高効率に利用可能
非常時における自立運転可能な定置用燃料電池
やFCVからの電力供給機能の開発によって
地域のエネルギーセキュリティ向上にも繋がる
・水素は、高圧ガスまたは液体にて長時間貯蔵したり輸送することが容易。
・太陽光や風力の余剰電力を水素に変換し、再生可能エネルギーの
貯蔵・輸送手段'エネルギーキャリア(としての役割を果たす。
⇒大量・長期間貯蔵が困難な電気の弱点を補います
「水素」は、エネルギーセキュリティや低炭素社会の構築に大きく貢献する「エネルギーキャリア'貯蔵・輸送手段(」です。
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2.水素が実現するスマートコミュニティー
(2)未来のスマートコミュニティー(水素活用)②
分散型電源 「3電池」
大規模発電所
エ
ネ
ル
ギ
ー
供
給
側
水素供給ネットワーク
CCS
(CO2回収・貯留)
原子力
風力
火力
水力
CO2
岩盤
メガ
ソーラー
太陽光発電
エネファーム
蓄電池
電
気
電
気
製油所
工場等
地中貯留
水
素
創エネオフィス
エ
ネ
ル
ギ
ー
需
要
側
分散型エネルギーマネジメント
(スマートグリッド)
創エネハウス
HEMS
家庭
充電
総合エネルギーステーション
創エネマンション
創エネスクール
創エネ店舗
燃料
&充電
急速
充電
水素
未来の低炭素社会を実現するスマートコミュニティー
「創エネタウン」
電池自動車
プラグイン 電池自動車 燃料電池車
ハイブリッド車
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3.総合エネルギー企業としての当社の取組み
(1)新エネルギー事業
(2)電力事業
(3)天然ガス事業
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3.総合エネルギー企業としての当社の取組み
(1)新エネルギー事業
創エネハウス・スマートコミュニティ実証
ENEOS わが家で創エネ・プロジェクト
経済産業省「次世代エネルギー・社会システム実証事業」
3電池による
分散型電源+カーボンフリーエネルギーの実験住宅
'2009.3~(
横浜スマートシティプロジェクト
太陽光発電
太陽熱温水等
ENEOS創エネハウス
■マンション向けエネルギーマネジメントシステムの導入
・1棟まるごと電力融通・熱融通システム
・3電池による自立・分散型エネルギーシステム
①太陽光発電 20kW
②燃料電池 SOFC×6台
③蓄電池
30kWh以上
④エコキュート 9kW相当
⑤HEMS・MEMS・CEMS等
既築集合住宅'JX社宅(における
創エネリノベーション
FC定格運転'ベース電源(
系統電源依存度20%
停電時に電熱供給可能
■次世代サービスステーションにおける蓄電・充電統合システムの研究開発
2009年度グッドデザイン賞受賞
蓄電池
燃料電池
【住宅環境性能目標】
①1990年比でCO2を50%削減、
②太陽光発電によるCO2削減効果によるカーボンフリー
HEMS
・EV充電システムと大型蓄電池を統合し
CEMSと連携
・蓄電池によるEV複数充電時の
電力ピークカット
SS
クラウド
CEMS
北九州スマートコミュニティ創造事業
■次世代サービスステーションにおけるエコドライブ総合支援システムの開発
・来店時に取得する車両情報により、
エコドライブを支援するEV向けの
車両EMS'スマートフォンで見える化(
・地域の再生可能エネルギーの大量
導入を支えるCEMS、ダイナミック
プライシング情報と連携した蓄電池付
EV急速充電システム
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3.総合エネルギー企業としての当社の取組み
当社シェア
新電力
(2)電力事業
5.7%
(販売電力量ベース)
IPP電源
12.7%
(発電容量ベース)
○燃料調達の優位性、ガス化複合発電
など先進技術を活かし、各所にて
新電力 (持分ベース54万kW)、
IPP事業(84万kW)を展開しております。
新電力電源
○特に2008年度からは、新電力向けの
大型発電所である川崎天然ガス発電所
(持分ベース41万kW)の運転を開始しました。
川崎天然ガス発電
発電規模
40万kW×2基
発電方式
ガスタービン複合発電
発電燃料
天然ガス
運転開始
1号機2008年4月
2号機2008年10月
出資会社
JX日鉱日石エネルギー・・・51%
東京ガス・・・49%
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3.総合エネルギー企業としての当社の取組み
(3)天然ガス事業
○水島(岡山県倉敷市)・八戸(青森県八戸市)にLNG基地を保有し、
天然ガス事業に参入しております。(天然ガス取扱量 約120万t/年)
○しかしながら、一般ガス事業者が展開する既存ガスパイプラインエリアに
おいて実質的な参入障壁があるため、ほとんど事業参入出来ておりません。
ガス事業の規制緩和と当社(JX)の動き
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4.システム改革への要望
(1)基本的考え方
(2)具体的要望
①新エネルギー事業
②電力事業
③天然ガス事業
④石油火力の重要性の再評価
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4.システム改革への要望
(1)基本的考え方
競争促進に向けた実効性のある仕組み作りを
○当社は総合エネルギー企業として、
エネルギー産業はボーダーレス(相互参入可能)とし、
新規参入者が既存事業者と同等の権利を確保することで
競争が促進され、お客様の利益に繋がると考えています。
○したがって、電力システム改革の本質は、
公益部門である送配電部門の中立性・公平性
(=非公益部門である発電・小売部門における競争促進)にあると考えます。
○また、その実行にあたっては、託送制度の見直しや電力卸取引市場活性化など、
競争原理が確実に働く仕組みが必要であると考えます。
○なお、天然ガス事業についても、電力システム改革同様に、公益部門である
一般ガス事業者のLNG基地・パイプラインの中立性・公平性
が必要と考えます。
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4.システム改革への要望
(2)具体的要望(①新エネルギー事業)
燃料電池の「逆潮流」を促進し、分散型電源を有効活用する仕組みを
燃料電池による系統電源への「逆潮流」により、効率的な定格連続運転が可能になり、燃料電池の発電量
や排熱利用量が増大し、一次エネルギー削減率の大幅な向上が期待できます。
逆潮流なし
「逆潮流なし」のイメージ
逆潮流
ゼロ
分電盤
逆潮流あり
効率が落ちる「負荷追従運転」
「逆潮流あり」のイメージ
逆潮流
0.2kW
高効率な「定格連続運転」
燃料電池 家庭内の
の発電量 電力需要
0.5kW = 0.5kW
'正午の状態(
分電盤
燃料電池 家庭内の
の発電量 電力需要
0.7kW ≧ 0.5kW
'正午の状態(
燃料電池
の定格出力 0.7kW
家庭の電力負荷
定格運転により 増加する発電量
負荷追従運転による発電量
0時
12時
24時
0時
+8
発電効率
37%
熱利用率※
68%
+32
一次エネルギー削減率
16%
+18
ポイント
ポイント
ポイント
12時
24時
45%
100%
34%
「逆潮流」の効果
一次エネルギー
削減率
2.1倍
[試算の前提] 電力需要:15kWh/日、お湯需要:37MJ/日、LPガス仕様エネファーム'SOFC 0.7kW(
※熱利用率: 熱需要に対して燃料電池の排熱で賄える割合
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4.システム改革への要望
(2)具体的要望(②電力事業)
○当社は、新電力の拡大に向けて、
以下のような競争を促進させる仕組みが必要と考えます。
(ⅰ)託送制度の見直し
・同時同量制度の緩和(例.計画値同時同量ルールの採用、インバランス料金の改善)
・系統利用情報(空容量・運用順序)の開示
・自然変動電源の活用を促す託送制度の検討
(ⅱ)電力卸取引市場の活性化・電源調達の公平化
(お客様の多様なニーズへの対応に向けて)
・一般電気事業者による一定量の放出の義務化
・電源種別の市場開設
・一般電気事業者の供給力の活用
・自治体発電所(水力発電、ごみ発電)での一般競争入札の徹底
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4.システム改革への要望
(2)具体的要望(③天然ガス事業)
○当社としては、天然ガス事業の拡大に際しては、
既存ガスパイプラインエリアへの事業参入が最大の課題です。
(新電力よりも圧倒的に参入障壁が高い)
○一般ガス事業者の供給インフラ(LNG基地・パイプライン)は、
ガス料金(総括原価方式)で建設された公益性の高い資産であるため、
新規参入者は既存事業者と同等の利用権を確保する必要があると考えます。
○天然ガス事業においても、「システム改革専門委員会」を速やかに立上げ、
一般ガス事業者の供給インフラの全面開放および小売部門の全面自由化
の検討をするよう要望します。
○上記システム改革により競争が促進されるだけでなく、
既存インフラ活用による新電力およびIPP向け天然ガス発電所の
新増設促進等、電力システム改革との相乗効果も期待できます。
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4.システム改革への要望
(2)具体的要望(③天然ガス事業)
○現在、天然ガスシフト基盤整備委員会において、広域パイプライン敷設構想が
議論されていますが、新規パイプライン敷設は莫大なコストが掛かること、
およびセキュリティーの観点から国の関不が求められるスキームと
なっております。
○もし、国が関与するならば、その資産は公益部門として、
全ての事業者が公平に利用出来るものでなければならないと考えます。
○先ずは一般ガス事業者の供給インフラ(LNG基地・パイプライン)の
全面開放により、新規参入者と既存事業者に同等の利用権を確保し、
電力とガスの垣根を越えて競争を促進させることで、
お客様の利益に繋がるよう要望します。
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4.システム改革への要望
(2)具体的要望(④石油火力の重要性の再評価)
低炭素電力供給システム研究会における石油火力の評価
○経済産業省が2009年7月に取り纏めた「低炭素電力供給システム研究会」
において、供給弾力性に優れる石油火力の重要性を高く評価した上で、
以下の指摘がありました。
①高硫黄重油の使用を可能とするため排煙脱硫装置を有する火力ユニットを
可能な限り増加していくことは電力の安定供給の観点から望ましい
②石油火力は長らく新増設が行われていないため、設備が経年化し、最新の
設備と比べ効率が低いこともあり、石油火力のリプレースについても
重要な課題である
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4.システム改革への要望
(2)具体的要望(④石油火力の重要性の再評価)
分散型電源の普及拡大による調整電源の確保も含め、
大規模系統電源による安定供給が必要丌可欠
○緊急時対応力・供給弾力性に優れた石油火力は、大規模系統電源の
「ラスト・リゾート(最後の砦)」として、
公益性の高い唯一の「供給安定型電源」です。
○2007年の新潟中越沖地震の際には、
石油火力の供給弾力性を活かし、
震災直後の9月には前年の2倍強、
年間では前年比1.5倍の突発的な
需要増に対応しました。
○また、東日本大震災の昨年4月から
本年1月までの実績でも、前年比約2倍の需要増に対応しています。
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4.システム改革への要望
(2)具体的要望(④石油火力の重要性の再評価)
○今後も石油火力は、猛暑・厳冬・渇水、天災・トラブルによる他電源の稼動停止
への対応に加え、導入拡大が見込まれる再生可能エネルギーの出力安定化対策と
しての役割が求められる安定供給の「要」として、電力の安定供給に貢献します。
<参考>
石油連盟は、「石油の安定需要確保による石油の
サプライチェーンの維持と石油火力の位置付け向上」
(4次提言)において、「2020年度の石油火力の
発電電力量を15%程度とすべき」と主張しています。
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4.システム改革への要望
(2)具体的要望(④石油火力の重要性の再評価)
今後の原発政策見直しに伴う電力の安定供給確保を考える際には、
「LNG・石炭火力新設よりも既存石油火力の有効活用を」
という視点が重要です
○現在、石油火力(設備容量:4,600万kW)の稼働率は17%(*)、
東日本震災後でも約30%程度であり、短期的には既存石油火力の
活用が有効と考えます。((*)2009年度実績)
○また、資源の有効利用の観点でも、石油残渣を発電燃料として
効率的かつ安定的に活用することが重要です。
今回の東日本大震災を踏まえ、
低炭素電力供給システム研究会の提言が確実に実行されることを要望します。
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5.結びに①
○1996年の特定石油製品輸入暫定措置法の廃止(規制緩和)を受けて、
当社は総合エネルギー企業へと脱皮すべく、
いち早く電力・天然ガス事業に参入しました。
○当社としては、総合エネルギー企業=エネルギー変換企業と考えており、
エネルギー産業はボーダーレス(相互参入可能)とし、
新規参入者が既存事業者と同等の権利を確保することで
競争が促進されることを要望します。
○従って、電力システム改革の本質は、
公益部門である送配電部門の中立性・公平性
(=非公益部門である発電・小売部門における競争促進)にあり、
その実行にあたっては、競争原理が確実に働く仕組みが
必要であると考えます。
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5.結びに②
○なお、天然ガス事業についても、電力システム改革同様に、公益部門である
一般ガス事業者のLNG基地・パイプラインの中立性・公平性が必要です。
○天然ガス事業のシステム改革が早期に議論された場合、
電力システム改革とのシナジーが生まるとともに、
電力とガスの垣根を越えた競争が促進され、
お客様の利用メリット向上に繋がることが期待できます。
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24
ご清聴ありがとうございました
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