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児童労働とACEの取組み - 経済人コー円卓会議日本委員会

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児童労働とACEの取組み - 経済人コー円卓会議日本委員会
児童労働とACEの取組み
ACE代表 岩附由香
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
「児童労働」の要因
学ぶ環境が
整っていない
「子どもは働いて
あたりまえ」という考え
需要
供給
子どもを労働
へ押し出す
親、家庭
家庭の
貧困
2014/8/22
子どもの労働
に支えられる
経済・ビジネス
価格抑制と
コスト削減
おとなの労働者の
低賃金・低収入
2
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
児童労働の解決の方向性
社会的な
意識の改革
教育環境の
改善
学ぶ環境が整っていない
「子どもは働いてあたりまえ」という考え
現地で
プロジェクト実施
子どもの教育
貧困からの脱却
日本で
消費行動、
企業行動を
変える
子どもを労働
へ押し出す親、家庭
子どもの労働に支えられる
経済・ビジネス
家庭の
生計向上
家庭の貧困
2014/8/22
フェアトレード、
CSR、
エシカル消費
おとなが働いて
家族を支えられる
社会
おとなの労働者の
低賃金・低収入
価格抑制とコスト削減
3
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
児童労働のない“エコシステム”の実現
1.村の住民
が自ら児童労
働の問題を理
解する
1.児童労働につ
いて日本の市民
が理解する
2.自立に必要な
支援を得る
2.企業がサプ
ライチェーンの
児童労働に取
り組む
児童労働のない
児童労働から子ども
を守り、教育を 児童労働を容認 ビジネスと消費 ビジネスと消費
実現する
しない意識と行 が児童労働に の推進
3.企業が児童労働のな
加担しない
動が広がる
3.大人の収入で家族
を支え、子どもが教育
を受けられる
い商品を作る
4.教育環境
の改善等、地
域ぐるみで児
童労働のない
村を目指す仕
組みができる
(持続性)
アドボカシー
4.消費者
が児童労働
のない商品
を選択する
啓発
市民参加
Copyright © ACE (Action against Child Exploitation) , All rights reserved.
4
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
ACEはガーナとインドで、子ども支援プロジェクトを実施
サッカーボール(インド)
カカオ(ガーナ)
コットン(インド)
世界で過酷な児童労働をする子ども
コーヒー(ケニア)
さとうきび(ボリビア)
コルタン(タンタル)
(コンゴ民主共和国)
1億6800万人(ILO、2013)
漁業
(インドネシア)
パームやし
(パプアニューギニア)
5
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
世界の児童労働者数の推移
徐々に減少しているが、スピードが落ちている。
300,000
250,000
245,500
222,294
215,209
200,000
170,500
150,000
167,956
128,381
児童労働
危険労働
115,314
100,000
85,344
50,000
(’000)
0
2000
2004
2008
2012
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
農業分野が6割、サービス業増加
分類なし,
2%
2012
2008
58.6
60
農業
家族労働
6%
1150万人
サービス業
25%
5400万人
工業
7%
1200万人
農業
60%
9800万人
32.3
25.6
サービス業
7.2
7
1.9
7.4
工業
分類なし
0
20
40
60
80
(%)
7
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
児童労働者の地域別分布(2012年)
その他の地域
ラテンアメリ
11%
カ・
1860万人
カリブ海
8%
1250万人
アジア・太平洋
46%
7700万人
サハラ以南
アフリカ
35%
5900万人
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
「しあわせへのチョコレート」プロジェクト
プロジェクトの目的:
チョコを食べる人たちと
カカオを作る人たちをつなぎ、
ガーナのカカオ産業での
児童労働をなくし、
すべての子どもに教育を
ガーナで「スマイル・ガーナ
プロジェクト」を実施。
てんちゃん
他団体
との連携
チョコレート・アライアンス
+
啓発イベ
ント等
+
日本で
チョコを
販売
+
ファンドレ
イジング
+
企業との
連携
教材「おいしい
チョコートの
真実」
映画「バレンタイン一揆」
価格の20~30%
が寄付に
クラウドファン
ディングにも
挑戦!
200万円達成
Copyright © ACE (Action against Child Exploitation) , All rights reserved.
9
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
しあわせを運ぶ てんとう虫チョコ
265円(うち50円が寄付)
525円(うち150円が寄付)
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
消費者が気づく→行動を起こす→支援につながる
販売、購入⇒寄付
陸前高田市の作業所
授業でワークショップ
中学生が街頭募金で10万円!
Copyright © ACE (Action against Child Exploitation) , All rights reserved.
ちらしを作って配布
11
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
映画を通じてさらに広く伝える
ACE設立15周年を記念して制作
2013年12月までに、32都道府県で
106件実施。約5,600人の方に
観ていただきました!
自主上映会 主催者募集中!
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12
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
ACE 「しあわせへのチョコレート」プロジェクト 第1ステージ
2009年:
スマイル・ガーナプロジェクト開始、てんとう虫チョコ販売開始(継続)
2010~2011年:
チョコパートナー、プロジェクト支援者の拡大
企業寄付の獲得、コラボ商品の検討(CRM、フェアトレード)
2012年:支援コミュニティからカカオを調達
(ガーナで原料加工→日本に輸出)
日本で
チョコ販売
支援地域カカオ
使用チョコの
生産
売上から
寄付
⇒ ACEが現地で、トレーサビリティ、
児童労働がない取り組み実施を確認・保証
2013年~ :森永製菓とタイアップし、支援
地域のカカオを使ったチョコレートを発売
★「児童労働のないチョコ」をお客さまへ
13
児童労働の予防
に取り組んでい
ることを確認
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ガーナで子ども
の支援
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
企業との連携事例:
森永製菓「1チョコ for 1スマイル」キャンペーン
日本のナショナルブランド初!
国際フェアトレード認証チョコレート!
支援してきた地域で採れたカカオを
原料に使用。パッケージには、
ガーナの村のカカオ農家の写真。
特別月間には、対象商品1点の
売上につき1円が寄付に。
http://www.morinaga.co.jp/1choco-1smile/
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-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
フェアトレードとは
フェアトレードとは:
より公平な条件下で国際貿易を行うことを目指す
貿易パートナーシップ
フェアトレードは持続可能な発展に貢献
フェアトレード団体は従来の国際貿易のルールと慣行を変える運動
に積極的に取り組む
フェアトレード10の指針 (世界フェアトレード機関:WFTO)
1. 生産者に仕事の機会を提供する
2. 事業の透明性を保つ
3. 公正な取引を実践する
4. 生産者に公正な対価を支払う
5. 児童労働および強制労働を排除する
6. 差別をせず、男女平等と結社の自由を
守る
7. 安全で健康的な労働条件を守る
8. 生産者のキャパシティ・ビルディングを
支援する
9. フェアトレードを推進する
10. 環境に配慮する
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15
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
さらに、学生、子どものアクションへ
日本の子どもたちからの
応援メッセージを森永製菓の社長に手渡し
新宿マルイのイベントにて
学生がフェアトレードをアピール
Copyright © ACE (Action against Child Exploitation) , All rights reserved.
16
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
村で採れたカカオでできたチョコレート初め
て食べました!!
村の子ども人たち
カカオ農家の人たち
とっても、おいしい
~!!
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-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
「コットンのやさしい気持ち」プロジェクト
目的:コットン産業での児童労働をなくす
ピース・インド
プロジェクト
(コットン生産地の
子ども支援)
オーガニック
コットン
製品の販売
消費者の
意識
Up!
「コットンのやさしい気持
ち」プロジェクトのゆる
キャラ、“コットンとん”
企業の
意識
Up!
エシカルコットンサミットの開催
講師派遣・セミナー
消費者や企業が
現地の活動を支援
直営店売上や、特定チャリティ
商品からのご寄付
児童労働のない
製品の
生産、調達、販売、
消費の実現
企業のCSRレビュー、
コンサルティング
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-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
コットン製品が私たちの手にとどくまで
危険有害な児童労働
種
の
栽
培
1年
ワ
タ
の
栽
培
危険有害な児童労働
糸
に
す
る
(紡
績
)
1年
生
地
に
す
る
(編
み
・織
り
)
加
工
(染
色
な
ど
)
製
品
化
(デ
ザ
イ
ン
・縫
製
)
販
売
輸入
1年
インド、中国など
(インドは栽培面積1位、原綿生産量世界2位、
日本の綿糸輸入元1位)
中国、バングラデシュなど
日本
消
費
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
バングラデシュで過去最悪の倒壊事故
http://fashionrevolution.org/
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-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
世界で100万人
ウズベキスタン
⇒世界でボイコット
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-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
グローバル経済の課題(需要側)と取組
児童労働や搾取が
現状をより多くの人
起きていることが知
に知らせる機会を
られてない
作る
22
商品の原料や製造
オーガニック、フェアトレー
行程をたどれない
ドなど認証つきで、環境・
社会に負荷の少ないコット
ンを使う企業が増える、そ
のためのルールが出来る
児童労働に加担しな
児童労働に加担しな
いビジネス・消費が
いビジネス・消費を
出来るのかわからな
協働して作っていく
い
Copyright © ACE (Action against Child Exploitation) , All rights reserved.
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
企業のCSRレビュー
Lee 「Born in Uganda」 オーガニックコットンプロジェクト
リー・ジャパン株式会社
Lee
Uganda Organic Cotton の
商品開発・製造・販売。
原料の50%をオーガニック・
フェアトレードコットンにすることを
目指す。
売上の一部をHFWへ寄付。
HFW
ACE
(特活)ハンガー・フリー・ワールド
(特活)ACE
ウガンダでの井戸建設
住民の生活改善
サプライチェーンに児童労働が
ないか、チェック(CSRレビュー)
•サプライチェーン関係者と共にウガンダの原料生産地を訪問。 オーガニック・コットン栽培状況、
生産者の生産技術、生活状況などを視察。安全衛生等のリスクを把握。
•リスク管理のシステム構築、ウェブでの発信など継続中。
•ファッションを通じて、「貧困」「飢餓」「児童労働」「環境」を考えるきっかけ作り、発信
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23
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
Copyright © ACE (Action against Child Exploitation) , All rights reserved.
24
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
国連グローバルコンパクト
「人権」
1.企業はその影響の及ぶ範囲内で国際的に宣言されている人権の擁護を支持し、尊重
する。
2.人権侵害に加担しない。
「労働」
3.組合結成の自由と団体交渉の権利を実効あるものにする。
4.あらゆる形態の強制労働を排除する。
5.児童労働を実効的に廃止する。
6.雇用と職業に関する差別を撤廃する。
「環境」
7.環境問題の予防的なアプローチを支持する。
8.環境に関して一層の責任を担うためのイニシアティブをとる。
9.環境にやさしい技術の開発と普及を促進する。
「腐敗防止」
10.強要と賄賂を含むあらゆる形態の腐敗を防止するために取組む。
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-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
「子どもの権利と企業行動規範(Children‘s Rights and Business
Principles)」
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-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
ビジネスと人権をめぐる新しい流れ
企業と人権の指針原則:国連「保護、尊重、 救済」枠組み
(ラギー・フレームワーク)(2008)
ISO26000(SR規格)(2010)
サプライチェーンの「人権」への
企業の責任が明確になった
海外も含めたサプライチェーンの人権問題は、
「社会的責任」と「経営上のリスク」の両面で捉える必要
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-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
リスクの正常化スコア
(情報開示/行動の
レベル)
日本企業は
総じて
レベルが低く、
ブランド評価
のリスクの
爆弾を
抱えている
出典:FTSE ESG Research: Brand value at risk: defusing the supply chain reputation bomb
2012年9月
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-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
サプライヤーでの児童労働発覚のリスク
児童労働の発覚
NGO・ジャーナリストの摘発
問題の発展
消費者団体、NGOのボイコット・訴訟・反対運動
結果
ブランド価値↓
株・IRへの影響
広報・訴訟対応
copyright Ⓒ ACE [Action against Child Exploitation] 2008
=
人
権
デ
ユ
ー
デ
リ
ジ
ェ
ン
ス
リ
ス
ク
最
小
化
の
積
極
策
31
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
米国労働省による「児童労働グッズ」リストの公開
2009年から2013年まで毎年、
「児童労働・強制労働により作
られているグッズリスト」を公
開(2014年から隔年に変更)
通商政策との深い関連があった
が、現在はTrafficking Victim
Protection Reauthorization
Act(TVPRA)の105(b)(2)(C)に基
づき実施
「児童労働・強制労働があると
根拠がある(reason to believe)」
ものを公開。目的は、意識啓発
とその問題解決の促進。
32
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
33
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
ACE スマイル・ガーナ プロジェクト
ガーナのカカオ産地で、すべての子どもが
児童労働から守られ、質の良い教育を受けられるように。
人身売買、危険な労働
からの子どもの保護
子どもの教育環境の
改善と就学の徹底
小規模農家の農園経営
と家計の改善
英語名
Sustainable Management of cocoa farm and Improved Life via Education for the
elimination of child labour (SMILE-Ghana Project)
対象地
アシャンティ州アチュマ・ンプニュア郡 パソロ村、ウルベグ村、アナンス村と21の周辺集落
パートナー団体
Child Research for Action and Development Agency (CRADA)
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
カカオ生産地における問題点
子どもの危険労働
学校環境の不備
カカオ農家の貧困
・小規模なカカオ農家が中心。作業に多くの労働力が必要なため、
子どもが重要な働き手に
・なたを使った作業や、カカオ豆や収穫した食糧作物の運搬、特に
重すぎるものを運ぶ作業が危険労働とみなされている
・行政サービスが行き届かず、教室、机、いす、教員などが不足
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-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
プロジェクトの主な活動
農家の育成・家計の安定
子どもの保護・教育
子ども保護委員会の見回り活動
子ども権利クラブ
子どもたちが話し合う場
家庭訪問、学用品の支給
ファーマー・フィールド・スクール
PTA/学校運営委員会/住民集会 相互扶助グループ
おとなが話し合う場
農作業の助け合い、貯蓄・小規模融資
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36
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
3年間に4村で254人の子どもが児童労働から
解放され、新たに学校に通えるように。
親が制服を買い与えるよ
うになりました
学校の先生も増え、就学
環境も改善しました
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-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
ピース・インド プロジェクト
目的: インドのコットン生産地域で危険な労働から子どもを守り、
すべての子どもが教育を受けられるようにする
対象地
インド、アンドラ・プラデシュ州マハブブナガル県
綿の授粉作業をする少女
• ナガルドーディ村(2010~13年)
• 周辺地域の2-3村(2014~18年予定)
主な受益者(1村当りの人数)
6~14歳の就学年齢の子ども約530人、
17歳以下の女の子、
人口約2,000人(450世帯)
実施方法
現地パートナー団体SPEEDと実施
実施期間: 4年間
実施費:1村当り年間約400~600万円
(※活動内容、村の数によって変動・調整される)
Copyright © ACE (Action against Child Exploitation) , All rights reserved.
インド南部
アンドラ・プラデシュ州
コットン種子生産が盛んで、児
童労働が多い地域。
マハブブナガル県の識字率
は、州内で最も低い約45%
38
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
現状
インドのコットン種子生産地域の約90%を占める4州で
約40万人の児童労働者、うち54%が14歳未満、約70~80%が女子
児童労働の需要要因
児童労働の供給要因
 遺伝子組換え種・人工交配種
 教育への関心が低い
(ハイブリッド種)の急増
 教育のアクセス・質の問題
→人工授粉による栽培が必要
 女子への差別・伝統的慣習
→安い労働力の需要増
 親が仕事がない・低収入
 子どものほうが賃金が安く、言
うことを聞くインド アンドラ・プラデシュ州のコットン種子畑で働く少女たち (C)ACE
39
Copyright © ACE (Action against Child Exploitation) , All rights reserved.
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
ピース・インド プロジェクト
主な活動
子どもの教育の徹底
女の子の自立支援
ブリッジスクール運営による就学支援
女の子のグループの組織化
公立学校の環境改善、就学促進
基礎教育と職業訓練の支援
40
おとなの収入向上
養羊・養鶏の畜産ビジネス訓練
女性自助グループの貯金・互助制度訓練
Copyright © ACE (Action against Child Exploitation) , All rights reserved.
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
農業技術訓練の実施
Chetna(オーガニックコットン支援団体)からの提案を基に農業技術訓練を実施
 目的:利用できる自然・有機栽培技術を普及し、農民の収入向上、環境保全、持続可
能な農業の維持につなげる
 対象者:現地スタッフ及び村の経験ある農家
 内容:種、土壌、病害虫・農薬の管理のための農業技術訓練(ToT:Training of
Trainers)を実施し、農民リーダーから農民へ普及させる
実施時期:
①栽培期(2013年10月実施済み)、②収穫期(2014年1-2月)、
③農繁期前(2014年3月)、④Chetna活動地の農家の実践状況を視察
2013年10月のトレーニング
農業技術訓練は、10月初旬に約20人の農
業リーダーを対象に、2泊3日で実施。種・土
壌管理、病害虫管理、園芸作物、畜産管理な
どについて学んだ
訓練に参加できなかった農家も教材をほし
がるなど、農家の関心・意欲が高まっている
Copyright © ACE (Action against Child Exploitation) , All rights reserved.
41
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
教育と技術を身につけられるようになった女の子
 一度も学校へ行ったことがなく、 家族の土地で
農作業や家事の仕事をして 暮らしていた。
 7人の姉妹弟のうち下から2番目
「他の女の子のように、自分も学びたい」
 自分のように学校へ行ったことのない 女の子
も学べる職業訓練センターを知り、親と相談し、
2013年4月から通えるように
デヴァマ、18歳(写真左)
学校に行かなかったから、友達はいませんでした。
今は勉強することができて、友達もできて、すごくうれしい!
2013年7月家庭訪問時(写真右、左は父親)
Copyright © ACE (Action against Child Exploitation) , All rights reserved.
42
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
周辺地域のコットン畑の児童労働
働く子ども2人(12歳と13歳)
 中途退学して農作業、コットン種子栽培
で働く
雇用者の話
 昨日の降水により綿を取ったところ
 受粉作業をする繁忙期は、2カ月間休みなし
 おとなも子どもも合わせて1acre当り8人雇用す
る。繁忙期には人手確保が大変
 今年雇った子どもは10人。
Copyright © ACE (Action against Child Exploitation) , All rights reserved.
43
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
学ぶ機会を得て、自信が育ち、夢を持つように
なったマヘシュエリちゃん(14歳) 自分の服が作れるよう
になってうれしい!
Copyright © ACE (Action against Child Exploitation) , All rights reserved.
44
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
コットン畑で命をすり減らしたベイビーちゃん(16歳)
「学校には行
きたいし、
病気になる
のは辛いけ
ど、働いて家
族を支えな
ければならな
いの。」
ベイビーが
コットン畑で
働く以外、方
法がないよ。
Copyright © ACE (Action against Child Exploitation) , All rights reserved.
45
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
コットンと農薬
 農薬使用量の多いコットン
2.5%、農薬使用は10%
世界:全耕地面積の
(出典:Organic Exchange)
インド:全耕地面積の
5%、農薬使用は54%
(出典:Pesticide Action Network)
 農薬による健康被害(WHOによるインドでの調査、2008年)
吐き気、皮膚炎、頭痛、震え、筋肉の痙攣、呼吸障害、
精神障害、視覚障害、認識力・集中力の低下、死亡
⇒防具の着用など予防対策なし
⇒子どもの場合、おとなよりも白血病にかかるリスクが7倍
(Organic Exchange)
copyright Ⓒ ACE [Action against Child Exploitation] 2009
46
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
コットン種子生産と児童労働
Copyright
© ACE[Action
(Actionagainst
against Child
Child Exploitation)
rights reserved.
copyright
Ⓒ ACE
Exploitation], All
2009
47
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
インドのコットン種子生産のしくみ
種子企業(多国籍・国内)
・元種の
提供・販売
シードオーガナイザー
・資金の貸付
・コットンの生産
種子生産農家
・労働者の
調達依頼
・コットン種子
の買上
レイバーオーガナイザー
生産コスト: 種代、肥
料・農薬代、労働者の
雇用(50%)、運搬費、土
地代など
・労働力の提供
・賃金の支払い
・ローン貸付
→債務労働 労働者(子ども・おとな)
48
copyright Ⓒ ACE [Action against Child Exploitation] 2009
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
ACEの活動方針
ACE= Action against Child Exploitation
子どもの搾取に反対する行動
ACEの目指す社会
子どもの権利が守られ、すべての子どもが希望を持って安心して暮らせる社会
会
ACEの使命
市民と共に、児童労働の撤廃と予防の活動を行う。
ACEのバリュー(大切にしたいこと)
1.
子どもの利益
を最優先します
2.
市民の力を
信じます
3.
4.
5.
ネットワー
クを最大限に
フェアで自
成長できる場
立した組織を
追求します
でありつづけ
ます
活かします
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
ACEの中期ビジョン- ACE111(2009年に決定)
1千人の子どもを児童労働か
ら救い、
1万人の子どもの教育を支援
100万人に児童労働問題を
伝え、共に行動します。
1万人の支援者を募り、
ACEの活動を全国に広げま
す。
します。
ACEの中期ビジョン- ACE111の結果(2012年12月末日現在)
1,190人の子どもを
児童労働から救い、
1,610,826人に児童
8,261人の子どもの教育を
労働問題を伝え、共に行動し
てきました
支援してきました。
児童労働の状態から教育を受けられるよ
うになった子どもの数の目標は達成、各
支援地の裨益者となる子どもの数も目標は
届かなかったものの多くの子どもを支援できた
ネットワークを通じた署名活動、
イベント参加者や、ACEの講師派遣、
イベント等直接的参加の蓄積により、
大幅に目標を上回る成果
6,984人からご支援いた
だき、支援者が全国47都道府
県に広がりました。
目標を設定した当初が21都道府県だった
のに対し、全国へ広がった点は進展があ
ったが、目標人数は下回った。
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
どうしてインドなの? ガーナなの?
もっとも多くの子どもを、救えるから。
■児童労働の60%が「農業での労働」だから。
サハラ以南
アフリカ
1250万人
(8%)
■インドは、いちばん児童労働が多い。
アフリカは、5人に1人が児童労働。
ガーナ=カカオ(チョコ)
インド=コットン
ラテンアメ
リカ・
カリブ海
5900万人
(35%)
その他
1860万人
(11%)
アジア・
太平洋
7700万人
(46%)
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どうしてカカオとコットンなの?
日本人の生活とつながっている
チョコやコットン。
だから、ほっとけない。
約100万人
約38万人以上
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2つの大きなアクションの柱
1.現地を動かす
2.日本を動かす
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現地を動かすパートナー団体とのプロジェクト実施
「どうしたら子どもが学校に行けるようになるか?」と共に考えます
子どもの声を大切にし、学校や地域社会を改善します
地域行政と連携し、住民の自立を助け、プロジェクト終了後も児童労働がない状態
が持続できる仕組みをつくります
ガーナ:カカオ産業
子ども権利クラブ
ゴッドフレッドくん
インド:コットン産業
マヘシュエリちゃん
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①「子どもは学校に行く」をあたりまえにする
子ども保護委員会
の見回り活動
生活が厳しい
家庭への
学用品の支給
家庭訪問して親を説得
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②子どもとおとなが協力して、学校環境を改善する
「子ども権利
クラブ」
子どもたちが
話し合う場
村に中学校ができた!
小学校の壁ができた!
おとなたちの
住民集会
制服が支給された!
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③おとなへの教育(カカオ技術)、おとなが協力して農作業する
カカオ農家へのトレーニング(実験農場)
グループを作って農作業を手伝い合う
カカオの有機栽培にも取り組む
→農薬を使わないことで、
働く人の健康と環境を守る
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お金を貯めて、
子どもの教育に
ちゃんとお金を
使いましょう!
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人身取引の被害にあった子どもを保護
「今すぐここを抜けだしたい」
その一言が、地域行政を動
かし、協力して救出しました
家族の元に戻り、12歳で1
年生、15歳で2年生に復学
しました
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-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
カカオ農家の「農園経営」支援
生産性をあげるための正し
い知識を身につけます
有機農業で、付加価値をつ
けることをめざしています
子どもが働かない分は、
グループを作って相互に協力
することでカバーしています
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ゴッドフレッド君(17歳、高校1年生)
小学校3年生でお父さんを亡くし、母と
きょうだい2人を支えるためにカカオ農園
で働く。13歳で小学校6年生に再入学。
2012年、村で最初の中学卒業生となり、
高校に進学。夢は村で最初の医者になる
こと。
高校入試で、郡で一番の成績を収め、政
府の奨学金をもらって高校に進学!
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日本を動かすビジネスと消費を変え、社会を変える
児童労働に関係する人たちがそれぞれ、連携して撤廃と予防に取り組めるように
●市民:児童労働の「自分ごと化」を進めます
●企業:児童労働に加担しないビジネスモデル作りをお手伝いします
●政府:児童労働、教育、貧困問題への取組強化を求めます
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児童労働に取組み強化を求める署名活動
主催:児童労働ネットワーク
署名筆数
累計
提出先
外務省(小野寺副大臣)
2008
12,004
12,004
外務省(福山副大臣)
2009
74,396
86,400 文部科学省(川端大臣)
厚生労働省(細川副大臣)
外務省(伴野副大臣)
文部科学省(笠政務官)
2010
200,036
286,436 厚生労働省(小宮山副大臣)
外務省
2011
212,346
498,782 文部科学省(森副大臣)
厚生労働省(小宮山副大臣)
内閣府(少子化対策)(小宮山大臣)
外務省(加藤政務官)
2012
285,140
783,922 文部科学省(城井政務官)
厚生労働省(小宮山大臣)
経済産業省(柳澤副大臣)
累計
78万筆!
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ポスト・ミレニアム開発目標の中に
2014年6月2日に発表されたOpen Working Groupによる
“INTRODUCTION AND PROPOSED GOALS AND TARGETS ON
SUSTAINABLE DEVELOPMENT FOR THE
POST2015 DEVELOPMENT AGENDA”
(2015年以降の開発アジェンダに向けた持続可能な開発の目標及び指標案)
ゴール8 Promote strong, inclusive and sustainable
economic growth and decent work for allの指標に
2030年までに児童労働を終焉させる、と明記
-遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに-
CSR経営を支える消費者の動向
消費者も社会に貢献することを求めている。
企業の社会貢献が消費者の商品選択に影響を与え、それが企業の信頼
度と業績アップへとつながりつつある。
(2009年11月15日号)
INSIGHT SIGNAL/野村総合研究所(http://www.is.nri.co.jp/data/analysis/091115.html)
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CSR経営を支える消費者の動向
電通ニュースリリース(平成22年6月16日)
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2010/pdf/2010062-0616.pdf
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組織概要
団体名
特定非営利活動法人ACE(エース)
所在地
東京都台東区東上野
設立年月日
1997年12月(2005年8月NPO法人化、
2010年3月国税庁より認定NPO法人の認定)
代表者
岩附由香
組織体制
理事5名、職員8名(常勤8名)、インターン9名
2012年度収入内訳
(2014年
7月現在)
会員/
サポーター数
個人会員 262人、法人会員 19
マンスリーサポーター 351名(2014年7月末現在)
財政規模
69,544,124円(2012年度決算)
主な活動地
インド、ガーナ、日本
事業
子ども支援事業、ソーシャルビジネス推進事業、
アドボカシー事業、啓発・市民参加事業
委託
事業
7%
会費
5%
助成
金
10%
寄付
58%
事業
収入
20%
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遊ぶ、学ぶ、笑う。
そんなあたりまえを世界の子どもたちに。
1人でも多くの子どもを救うために。
連携のご検討を
よろしくお願いします。
■お問い合わせ先■
特定非営利活動法人ACE(エース)
〒110-0015 東京都台東区東上野1-6-4 あつきビル3F
http://acejapan.org
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