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Monthly Report
全体の相談状況から
10 月号
2016 年 10 月 31 日発行
10 月の相談傾向
< インフルエンザの予 防 接 種 >
今年は、10 月に入っても気温の高い日が続きました。例年、この時期は気圧の変動が激しく体調を崩しや
すい気候です。本格的な冬の到来を控え、インフルエンザの予防接種が始まっています。今年は、地域的な
発生だったとはいえ麻疹の流行が報じられたこともあり、予防接種に関する関心が高まっているようです。
「妊娠を希望している 30 代の娘が麻疹の予防接種を検討している。インフルエンザの予防接種の時期
に重なるので、どのようなスケジュールがよいのか。」
(50 代 女性)
「妊娠 5 ヵ月だが、インフルエンザの予防接種は受けた方がよいのか。予防接種で防げる病気は防ぎ
たい。」
(30 代 女性)
「12 歳の場合、インフルエンザの予防接種回数は、2 回か 1 回か。13 歳以上は 1 回でよいため、1 回
の接種で済ませている同級生は多いが、娘は早生まれなので迷う。」
(40 代 女性)
「9 歳の息子が溶連菌感染症と診断され、現在内服治療中。地元でインフルエンザの感染者が出たと
のことで学校から予防接種を推奨された。どのタイミングで受けたらよいのか。」
(30 代 女性)
「インフルエンザの予防接種を受けたいが、いつ頃接種するのが最適か。」
(70 代 女性)
ファミリー健康相談では、ヘルスアドバイザーと顧問ドクターが予防接種に関する一般的な情報や厚生労
働省発表の最新の情報をお伝えしています。
< イ ンターネット情 報 と健 康 不 安 >
近年スマートフォンやタブレットなどが急速に普及し、インターネットを利用して簡単に必要な情報を入手
できる社会になってきました。電話健康相談には、インターネットを利用して知り得た情報に対する疑問や不
安についてのアドバイスを求め、ご相談くださる方も少なくありません。
「1 歳の娘。昼間に病院で風邪と診断されたが、ネットで調べると川崎病の症状に似ている。今から再
度受診すべきか。」
(30 代 女性)
「処方された薬をインターネットで調べたら、『患者には処方するが、医師は飲まない』という薬に入って
いた。内服しないほうがよいか。」
(60 代 男性)
「1 ヵ月前の乳がん検診で経過観察となっているが、乳がん闘病中の方のブログを見たら不安になった。
別な病院で再検査をしたほうがよいか。」
(40 代 女性)
「インターネットで自分の病気を調べたら、平均生存期間が 5 年と書いてあり、不安になってしまった。」
(70 代 男性)
インターネットの利用は、便利さの反面、信憑性に欠ける情報や利用者側の事実誤認により、かえって混
乱してしまうこともあります。ファミリー健康相談では、ヘルスアドバイザーやカウンセラー、顧問ドクターが身
体や心の健康に関する相談に正しい情報をお伝えし、アドバイスしています。
ファミリー健康相談は、24 時間、年中無休です。いつでもご利用ください。
1
今月の HOT VOICE
◆ オスグット病は運動禁止か
オスグット病 は運動禁止か
◆頭皮の痛み。
頭皮の痛み。何科の
何科の受診が妥当か
受診が妥当か
12 歳 の息 子 が転 んで膝 の痛 みを訴 えたの
で整 形 外 科 受 診 。オスグット病 と診 断 され湿
布 とストレッチで様 子 を見 るように言 われた。同
じ診 断 を受 けた子 を持 つ知 り合 いは痛 みが治
まる まで 運 動 禁 止 だ と 言 う 。運 動 は し ないほ う
がよいのか。
(40 代 女 性 )
3 週 間 前 から頭 皮 がぴりぴりと痛 み、眠 れず
髪 を と か す こ と も 洗 髪 す る こと も でき ないく ら い
痛 い。頭 痛 が気 に なったの で脳 外 科 を受 診 し
たが、皮 膚 科 を勧 められた。皮 膚 科 を受 診 し
たが、やはり問 題 ないと言 われ、薬 の処 方 もな
かった。その後 も痛 みが強 いので大 変 辛 い。
何 科 を受 診 したらよいか。
(50 代 女 性 )
(オスグット病 はスポーツをする 10 歳 から 15 歳
の子 ども多 い。運 動 時 に膝 の下 部 、脛 骨 前 面
が痛 み、徐 々に膝 下 の骨 が突 出 してくる。治
療 は症 状 の程 度 に応 じて対 症 療 法 になる。軽
症 の場 合 は、ストレッチや湿 布 などで様 子 を見
ることもある。運 動 中 に痛 み、日 常 生 活 にも支
障 が ある 場 合 は 、ある 程 度 運 動 を休 む 必 要 も
あるので、主 治 医 に再 度 確 認 することを勧 め
る。)
◆原因不明の下肢の痺れ
原因不明の下肢の痺れ。どうしたらよいか
下肢の痺れ。どうしたらよいか
3 年 前 から脹 脛 か ら足 の指 、足 の裏 に 歩 く
のが辛 いほどの痺 れがある。内 科 、整 形 外 科 、
神 経 内 科 、脳 外 科 、麻 酔 科 などを 受 診 を した
が 何 れ の 科 でも 原 因 不 明 と 言 われ て いる 。 現
在 も同 様 に痺 れが続 いているが、今 後 どうした
らよいか。
(60 代 男 性 )
(3 年 前 にそれぞれの科 を受 診 した後 に、糖 尿
病 を指 摘 されたとのこと。下 肢 の痺 れは、糖 尿
病 の 合 併 症 の 一 つ であ る神 経 障 害 の 可 能 性
も考 えられるため、主 治 医 に相 談 することを勧
める。)
(頭 皮 の痛 みで、脳 外 科 や 皮 膚 科 を受 診 して
も原 因 がはっきりしない場 合 は、神 経 痛 の可
能 性 も 考 え られ る 。神 経 内 科 を 受 診 して診 断
を受 けることを勧 める。)
◆初潮後生理がないが、受診
初潮後生理がない が、受診すべき
が、受診 すべきか
すべきか
12 歳 の娘 。初 潮 を迎 えてから 2 ヵ月 半 、生
理 が なく 心 配 。数 日 前 に頭 痛 や 吐 き気 、顔 の
ほ てり など の 症 状 が あ り 体 調 を 崩 している 。 女
性 ホルモンの変 調 と関 係 があるのか。また受 診
は必 要 か。
(40 代 女 性 )
(卵 巣 機 能 がまだ未 熟 で月 経 周 期 が安 定 する
までは、何 年 かかることが多 い。初 潮 後 も半 年
生 理 のない場 合 もある。頭 痛 やほてりなどの症
状 は、女 性 ホルモンの関 係 で生 理 の前 駆 症
状 、または他 の病 気 の可 能 性 も考 えられる。体
調 が 優 れ ない場 合 は、原 因 を確 か めるた めに
小 児 科 に受 診 することを勧 める。)
◆母乳をほしがり
母乳をほしが り離乳食を食べ
離乳食を食 べ ない
血 行 が悪 く、寒 がりなので体 質 を改 善 した
い。本 を 読 んでも何 を 食 べ たらよ いか わか らな
いので教 えて欲 しい。
(60 代 女 性 )
1 歳 1 ヵ月 の娘 は、先 に母 乳 を与 えないと離
乳 食 を食 べさせようにも口 を開 かない。少 量 の
母 乳 を飲 ませてから離 乳 食 を与 えているが、ス
プーン 2~3 杯 程 度 しか食 べない。結 局 母 乳
ばかりになってしまい心 配 。どうしたらよいか教
えてほしい。
(40 代 女 性 )
(主 食 ・主 菜 ・副 菜 を揃 えたバランスのよい食
事 が基 本 。主 食 は玄 米 のような精 製 度 の低 い
もの、主 菜 は赤 身 の牛 肉 や 、青 背 の魚 、副 菜
は生 野 菜 より も 加 熱 した料 理 が 血 行 を よく し、
体 を 温 める 。保 温 効 果 の あ る 玉 ね ぎ や 南 瓜 、
にらなど がよ い。甘 いもの や 脂 っ ぽいものは 血
行 が悪 くなるので、多 く摂 らないようにしよう。)
( 少 量 でも 母 乳 を 先 に 与 え ず に 、離 乳 食 後 の
母 乳 にしよう。また、離 乳 食 を食 べなくても、食
事 の 時 間 を 持 っ て 、食 べ な いと き は 一 定 の 時
間 で切 り上 げるなどのメリハリをつけよう。メニュ
ー が マ ンネ リ 気 味 の 様 子 な の で 、 味 付 けの 変
化 や手 掴 みで食 べられるものなども試 してみて
はどうか。)
◆冷え症を食事で改善したい
2
―― W e b 相
談 ――
―― お
礼 ――
◆夜中に
夜中 に足がつるので対処を教えて
◆適切なアドバイスですぐに解決した
夜 中 によく両 足 の膝 から下 がつる。頻 繁 に
起 こ り 、つ っ ている 時 間 も 長 いの で眠 れ な い。
予 防 法 や対 処 法 があったら教 えてほしい。
(30 代 女 性 )
本 日 薬 を間 違 えて飲 んでしまい相 談 をし
た。適 切 なアドバイスをいただき、すぐに病 院
へ 確 認 を し、指 示 を 受 けるこ と が できた 。相 談
にのってくださった相 談 員 にお礼 を言 いたい。
(70 代 女 性 )
( 足 が つ る 原 因 は 、主 に 体 内 の 電 解 質 の アン
バランスが引 き起 こす筋 肉 の動 きの乱 れや、冷
えによる血 行 不 良 、筋 肉 疲 労 、加 齢 のほか、
病 気 も考 えられる。予 防 法 や対 処 法 はその原
因 によるが、自 宅 では保 温 や安 静 、マッサージ
など が よ い 。 ま た 漢 方 薬 が 有 効 な こ と も あ る の
で、症 状 が続 く場 合 は、原 因 を探 すために、
一 度 医 療 機 関 を受 診 するのもよいと思 われ
る。)
◆ピロリ菌検査と胃カメラの結果が異なるが
ピロリ菌 検査と胃カメラの結果が異なるが
除菌か
健 診 結 果 の ピ ロ リ 菌 検 査 の 項 目 に 、「 血 中
抗 体 が 3」、その他 に「±」とあった。前 日 の胃
カメラ検 査 ではピロリ菌 についての所 見 などは
なかった。除 菌 が必 要 なのか。
(40 代 男 性 )
(ピロリ菌 検 査 には①尿 素 呼 気 検 査 ②抗 体 測
定 ③内 視 鏡 下 (胃 カメラ)で胃 粘 膜 採 取 などが
ある。「血 中 抗 体 が 3」とは、血 中 のピロリ菌 の
IgG 抗 体 検 査 の結 果 が、3 ということ。この検 査
結 果 は、10.0 以 上 は陽 性 、3~9.9 は感 染 があ
っても陰 性 、3 未 満 は感 染 なしと分 類 される。
3.0 から 9.9 までは感 染 または過 去 の感 染 既
往 も考 慮 しなければならない。また、別 の検 査
が 「 ±」 、胃 内 視 鏡 検 査 では ピロ リ菌 に 感 染 し
ている所 見 がないとのこと。肉 眼 では感 染 所 見
が な いの か 、また は 胃 粘 膜 を 採 取 しそ の 結 果
でないのか不 明 だが、除 菌 の必 要 性 は、胃 内
視 鏡 検 査 での胃 粘 膜 の 萎 縮 、炎 症 所 見 の 有
無 なども含 め、検 査 担 当 医 に相 談 しよう。)
( す ぐ に 解 決 し てよ か っ た で す 。お 困 り の 時 は
いつでもご相 談 ください。)
◆夜中なのに眼の不調で受診でき
夜中なのに眼の不調で受診 できた
できた
夜 間 に診 てもらえる眼 科 はないだろうと思 っ
たが、案 内 してもらい、今 無 事 に診 察 が終 わっ
た。ありがとうと伝 えたい。
(30 代 女 性 )
(夜 中 は 、不 安 な気 持 ちが 強 く なり 辛 いの で、
無 事 に受 診 ができてよかったです。)
―― 海 外 からの相 談 ――
◆子宮ポリープの術後の休養はどれくらいか
子宮ポリープの術後 の休養はどれくらいか
30 代 の従 業 員 が 、現 地 の 病 院 で子 宮 ポ リ
ープが 複 数 あると の 診 断 を 受 け、手 術 は 日 本
で受 ける こ と に なっ ている 。そ の 間 は 休 職 す る
ことになると思 われるが、本 人 は早 めの復 帰 を
申 し出 ている。会 社 としては従 業 員 の体 調 を
考 え 、ゆ っ く り 休 養 を さ せ た いが 、一 般 的 に ど
のくらい休 養 が必 要 か。
(中 国 40 代 女 性 )
( ポ リー プ の 大 き さ 、 数 、場 所 など で 経 過 が 変
わってくるので、手 術 を受 けてみないとわから
ないことが多 い。子 宮 は周 期 で変 化 もしている
の で、術 後 の 出 血 など 慎 重 に 経 過 を 見 た ほ う
がよい場 合 もあるので、主 治 医 からの診 断 書 を
提 出 してもらい判 断 することを勧 める。)
3
ド ク タ ー か ら の ア ド バ イ ス
<呼 吸 器 内 科 >
■COPD ( 慢 性 閉 塞 性 肺 疾 患 ) の 治
療
<外 科 >
■転 倒 後 の血 腫
自 転 車 で転 倒 し、初 めは右 くるぶしの上
妻 が COPD ( 慢 性 閉 塞 性 肺 疾 患 ) で 10
に 3cm ほどのコブのようなものができましたが、
年 前 から治 療 していますが、歩 行 や階 段 昇 降
徐 々に 6cm まで大 きくなりました。外 科 に受 診
時 など に 呼 吸 が 苦 しく なる こ と が 増 え てき ま し
したところ、レ ントゲン検 査 で骨 折 や 感 染 は な
た。スピリーバーやアドエア吸 入 治 療 などを受
く、血 腫 と診 断 されました。服 薬 中 のワーファリ
けていますが、徐 々に症 状 が悪 化 しています。
が 、 治 療 に 影 響 が あ る と い われ ま した が 、ど う
主 治 医 からは、さらに悪 化 してくると酸 素 吸 入
いうことですか 。また、自 然 に小 さく なり 治 る の
が必 要 になり、そうなると余 命 が半 年 位 になる
かなど、詳 しいことを教 えてください。
(50 代 女 性 )
と 説 明 を 受 けま し た 。 セ カン ド オ ピ ニ オ ンを 受
けるべきか、また今 後 の対 応 方 法 を教 えてくだ
さい。
(70代 男 性 )
血 腫 の 治 癒 には一 般 的 に 考 えられてい
るより時 間 がかかることが多 く、1 ヵ月 程 はかか
セカンドオピニオンは、治 療 内 容 が問 題
ります。またワーファリンを内 服 している場 合 に
ないこ と の 確 認 に と ど まると 思 われ ます 。 必 ず
は、受 傷 時 の 出 血 が 通 常 よ り多 くなるため、さ
しも在 宅 酸 素 療 法 を導 入 すると余 命 が半 年 に
らに 治 癒 に は 時 間 が か か る と 思 われ ます 。 皮
な る と い う こ と では あ り ませ ん が 、 在 宅 酸 素 療
下 に出 た血 液 成 分 は分 解 され、徐 々に散 って
法 導 入 す る と い う こ と は 、 重 症 レ ベ ル であ る と
紫 色 から黄 色 く変 色 し治 癒 していきますが、結
いう受 け入 れは必 要 です。本 人 が苦 しく、酸
節 と し て 残 っ て し まう こ と も あ り ます 。 今 後 、 腫
素 を必 要 としているのであれば在 宅 酸 素 療 法
れが拡 大 したり、痛 みや熱 感 が出 たりするなど
の導 入 時 期 と思 われます。主 治 医 ともよく相 談
新 たなトラブルがなければ、自 然 に治 っていく
されることを勧 めます。
と思 われます。
〈 まず は 今 すぐ 自 己 検 診 を 〉
10 月は乳がんの早 期 発 見・早 期 診 断・早 期 治 療の大 切 さを伝えるピンクリボン月 間 です。乳がんの啓 蒙
活 動が盛んなアメリカでは、40 歳以上の女 性の 7 割以 上が乳がん検 診を受け死 亡 率も減 少 傾 向にありま
す。一 方、日 本では罹 患 率、死 亡率ともに増 加し、検 診 受 診 率も 3 割 程 度という現状 があり、検 診 率を上げ
ることが大きな課 題 です。費 用 の全 額あるいは一 部を公 費 でまかなっている対 策 型 検 診 もその一 つです。し
かし、これだけ検 診 推 進 運 動 が行 われていても、患 者 の中 には検 診 を受 けていなかった方 が数 多 いという
現 状です。乳がん検 診は、マンモグラフィーと超 音 波検 査 を 1 年ごと交 互に受けるとよいといわれますが、日
本における初 発 症状が見つかるきっかけの約 8 割は、患 者 自身が気づいたしこりとのことです。このように自
分 で触 って確 かめる自 己 検 診 も非 常 に重 要 です。自 己 検 診 は、入 浴 時 に泡 のついた手 で乳 房 を触 り凹 凸
の有 無 を確 かめます。また、鏡 の前 で腕 を上 げ、乳 房 のひきつれ、くぼみ、乳 輪 の変 化 、乳 頭 のへこみ、湿
疹 がないか、絞 って分 泌 物 が出 ないかの確 認 をします。ただし、「これは硬 いからがんかもしれない、軟 らか
いから大 丈 夫」など自分 で判 断せず、普 段と違う感 じがあったら早めに受 診をすることが大切 です。
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