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愛知淑徳大学文化創造学部教授 角田達朗 たなからボタモチ 著書紹介 著者自らが新刊を紹介します。 「チャップリンを観る・そして『ロー マの休日』へ(講義録)」 文化創造学部教授 吉村英夫 ▶A5判変形 /272 ページ / 草の根出版 / 2,200 円 + 税 /2008.1.31 発行 ▶本学文化創造学部で7年間、 三重大学 で9年間に講じたチャップリン論を、 学生 の映画鑑賞短評をまじえてドキュメントした もの。 天才喜劇映画人の人と生涯を、 数 本の映画を鑑賞しながら考察する。 最後に チャップリンが、 ヘプバーンの 「ローマの 休日」 につながることも論ずる。 「心理学へのファーストステップ」 幸いにして 今 年 は 新 入 部 員 がお お ぜい加 わってお り 、そのお か げ も 「 た なか らボタモチ 」とは ま さ し くこういうことを 言 うのだろう 。私 が顧 問 をつとめる学 生 劇 団「 月 とカ あって 練 習 には 活 気 が あった 。し か 見 も 何 度か口にした。 うに解 釈し、それをどのような方 向 ニ」が 去 る八 月 、東 京で 公 演 を し た 性で上 演に具 体 化 するのか、その基 し その反 面 、若 さゆ えの甘 さ・未 熟 劇 団 だ け に 与 え ら れる〝 特 別 なご 本 方 針 が 定 まっていない。台 本の読 さ も 多々目についた 。台 本 を どのよ 褒 美 〟が東 京 公 演で、 しかも 参 加 劇 み 込 みが 浅い。自 分 た ちのしている 劇 団ばかりの演 劇フェスティバルで1 団はわずか4団 体だったが、「 月とカ こと を 観 客の視 線で 客 観 的に見 る ので あ る 。四 月 に 開 催 さ れ た 学 生 思って も みなかった 。きっと 当の「 月 ニ」にそれが与 え られよう とは私は 「Japanese Firms in Contemporary Singapore」 現代社会学部教授 清水洋(単著) ▶ 22.7 × 15.1cm/282 ページ / ・シンガポール国立大学出版局 / US $25/2008.7 発行 ・ハワイ大学出版局 / 近刊 ▶本書は10年前に英国の学術出版社、ラ ウトレッジ(Routledge)から刊行された 専門書の続編である。 外交文書、 政治家・ 政府高官の未刊行スピーチ、 聞き取り・ア ンケート調査、 メディア資料、 膨大な数の 学術論文・専門書等を基にして、 独立後の シンガポールにおける日系企業(ゼネコン、 百貨店、 製造業等)の進出動機、 経済活 動の実態、 アジア・グローバル戦略等を分 析・考察。 主要な分析ツールとしては、ダ ニングの折衷パラダイムを用いた。 「『依存』する英米文学」 いたことに、彼 らの上 演は私 を 満 足 たが、その3回 を 通 して更に進 歩 し させた 。上 演 回 数はわ ずか3回 だっ 続 け た 。私の意 見 が 功 を 奏 し た 所 もいく らかは あった だろう 。彼 らの 熱 気 と 勢いが 観 客 を 前にした 緊 張 感によって適 度に抑 制 されてもいた ようだ。だが、それだけではない。考 えてみれば、 こう す れば必 ず 見るに 足 る 作 品 がで き るという 絶 対 的 な 方 法など存 在しない。そのように不 Aichi Shukutoku 2008.10.31 確かだからこそ、新しい作 品 を 作る 作 業 はスリリングで刺 激 的 なのだ 。 ことができ ない。こう した 欠 点はほ 味で、「 月 とカニ」の東 京 公 演は私に とっても 美 味 しいボタモチだった。た とカニ」諸 君 も 驚 き 当 惑 したのだろ 熱 気 と 勢いだ けで 重 大 な 欠 点 が ど 思 われ た 。熱 気 と 勢いは 感 じるが、 そのことを改めて実 感したという 意 こまで解 消できるものなのか⋮⋮。 とんど致 命 的なことのように私には 本 を 推 薦 し 脚 色 し、キャストのオー なは開けてみるものである。 う 。部 長 をはじめ何 名 かのメンバー ディションに参 加し、その後の練 習に 不 安な状 態のまま 幕が開いた。驚 か ら 相 談 を 持 ち か け ら れ 、私 は 台 も 時 折 顔を出した。かなり 厳しい意 09 「月とカニ」の東京公演 コミュニケーション学部コミュニケーション 心理学科助手 安田恭子 (編著:羽成隆司、 河野和明) ▶A5版 /170 ページ / ブレーン出版 / 2,200 円 + 税 /2008.4.25 発行 ▶心理学に興味を持ち始めた人にとって分 かりやすい 「教科書を読む前に読む本」。 グラフや表のほとんど出てこない読み物と しての心理学の入門書。つきあう、恋する、 育つ、学ぶ、記憶する、悩む、癒すといっ た身近なテーマに限定され、著者は 「テー マ6 悩む」 を執筆した。 文学部講師 小久保潤子 (編集責任者:森岡裕一、 堀恵子) ▶A5判 /248 ページ / 英宝社 / 2,600 円 + 税 /2008.8.25 発行 ▶ 「領域を拓く英米文学論考」。 本書には 薬物依存から人間関係全般にいたる幅広い 概念である「依存」 をテーマに多角的に 考察した論文が収められており、 依存・共 依存・脱依存の視点から英米文学と「依存」 の関わりを自由闊達に論じたフロンティア 研究となっている。 著者はアメリカ文学の 古典作品におけるジェンダー構築の問題を 共 / 脱依存の観点から再考した。