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(57)【要約】 本発明は、プロトンポンプアンタゴニスト用の新規剤形
JP 2006-522776 A 2006.10.5 (57)【 要 約 】 本発明は、プロトンポンプアンタゴニスト用の新規剤形に関する。 (2) JP 2006-522776 A 2006.10.5 【特許請求の範囲】 【請求項1】 有効量のプロトンポンプアンタゴニストを付形剤と一緒に有し、前記プロトンポンプア ンタゴニストは剤形中で1種又は数種の塩基性付形剤により安定化されている、プロトン ポンプアンタゴニスト(APA)のための経口剤形。 【請求項2】 塩基性付形剤は微細に分散した形で存在しかつプロトンポンプアンタゴニストと完全に 混合されている、請求項1記載の剤形。 【請求項3】 剤形の経口摂取時に剤形の急速な崩壊を生じさせる付形剤、並びに場合により他の付形 10 剤が付加的に存在することを特徴とする、請求項1又は2記載の剤形。 【請求項4】 剤形が、錠剤、被覆錠剤、ペレット、カプセル中の微小錠剤及びカプセル中の顆粒剤の グループから選択されることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の剤 形。 【請求項5】 剤形が被覆錠剤であることを特徴とする、請求項4記載の剤形。 【請求項6】 剤形が、活性成分を即時放出する急速に崩壊する剤形(即時放出型固体経口剤形)であ ることを特徴とする、請求項3記載の剤形。 20 【請求項7】 剤形が、活性成分を即時放出する急速に崩壊する剤形(即時放出型固体経口剤形)であ り、かつこの剤形は、欧州薬局方第4版の「分散性錠剤」に記載された試験条件下で5分 より長くない崩壊を示すことを特徴とする、請求項3記載の剤形。 【請求項8】 剤形が、活性成分を即時放出する急速に崩壊する剤形(即時放出型固体経口剤形)であ り、かつこの剤形は、欧州薬局方第4版の「分散性錠剤」に記載された試験条件下で3分 内で崩壊を示すことを特徴とする、請求項3記載の剤形。 【請求項9】 剤形が、0.1N塩酸中で15分後に、85%以上の活性成分の放出を示すことを特徴 30 とする請求項7記載の剤形。 【請求項10】 充填剤及び崩壊剤のグループから選択される1種又は数種の物質が、錠剤の急速な崩壊 を引き起こす付形剤として存在することを特徴とする、請求項3記載の剤形。 【請求項11】 少なくとも1種の充填剤及び少なくとも1種の崩壊剤が存在することを特徴とする、請 求項10記載の剤形。 【請求項12】 微結晶セルロースが存在することを特徴とする、請求項11記載の剤形。 【請求項13】 40 滑剤、香料、着色剤、矯味剤及び界面活性物質から選択される1種又は数種の他の付形 剤が存在することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の剤形。 【請求項14】 塩基性付形剤は、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシ ウム、水酸化マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、 アルミン酸マグネシウム、ヒドロタルサイト(合成)、水酸化アルミニウムマグネシウム 、及び水酸化カルシウム、アミノ酸の塩基性塩、水酸化ナトリウム、トリヒドロキシメチ ルアミノメタン、クエン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム及びリン酸三ナトリウ ム又はこれらの混合物のグループから選択されることを特徴とする、請求項1記載の剤形 。 50 (3) JP 2006-522776 A 2006.10.5 【請求項15】 炭酸ナトリウムを含むことを特徴とする、請求項14記載の剤形。 【請求項16】 リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム又はリン酸水素二ナトリウムと水酸化ナ トリウムとから構成された緩衝系を含むことを特徴とする、請求項14記載の剤形。 【請求項17】 AU-461, ソ ラ プ ラ ザ ン (BYK61359), DBM-819, KR-60436, T-330, YH-1885, YJA-20379-8 及び2,3−ジメチル−8−(2−エチル−6−メチルベンジルアミノ)イミダゾ[1, 2−a]ピリジン−6−カルボキサミドのグループから選択される化合物が、可逆的プロ トンポンプインヒビターとして存在することを特徴とする、請求項1記載の剤形。 10 【請求項18】 (7R,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエト キシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1, 7]ナフチリジン(INN ソラプラザン)又はその薬理学的に認容性の塩及び/又はそ の水和物が、プロトンポンプアンタゴニストとして存在することを特徴とする、請求項1 7記載の剤形。 【請求項19】 プロトンポンプアンタゴニストとして(7R,8R,9R)−2,3−ジメチル−8− ヒドロキシ−7−(2−メトキシエトキシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラ ヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン(INN ソラプラザン)又はそ 20 の薬理学的に認容性の塩及び/又は水和物、塩基性付形剤として炭酸ナトリウム及び付形 剤として微結晶セルロース、カルボキシメチルデンプンナトリウム及びステアリン酸マグ ネシウムを有する、請求項9記載の剤形。 【請求項20】 剤形がフィルム被覆錠剤である、請求項19記載の剤形。 【請求項21】 剤形が着色されたフィルム被覆を有する、請求項20記載の剤形。 【請求項22】 活性成分と塩基性付形剤とを完全混合する工程を有する、請求項1から21までのいず れか1項記載の剤形の製造方法。 30 【請求項23】 有効量のプロトンポンプアンタゴニスト(APA)を、剤形の経口摂取時に剤形の急速 な崩壊を引き起こす付形剤、及び場合により他の付形剤と一緒に有する、急速に崩壊する 剤形。 【請求項24】 剤形がプロトンポンプアンタゴニスト(APA)の即時放出を示す、請求項23記載の 剤形。 【請求項25】 剤形が37℃で水中で測定して5分より長くない崩壊時間を示し、かつ0.1N塩酸中 で15分後に85%以上の溶解(活性成分の放出)を示す、請求項24記載の剤形。 40 【請求項26】 (7R,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエト キシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1.2−h][1. 7]ナフチリジン(INN ソラプラザン)又はその薬理学的に認容性の塩及び/又はそ の水和物が、プロトンポンプアンタゴニストとして存在することを特徴とする、請求項2 3記載の剤形。 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本発明は、多粒子の形又は錠剤の形のプロトンポンプアンタゴニスト用の形の経口医薬 50 (4) JP 2006-522776 A 2006.10.5 調製物に関する。 【0002】 背景技術 不可逆的プロトンポンプインヒビター(H + /K + −ATPaseインヒビター、PP Is)、特にピリジン−2−イルメチルスルフィニル−1H−ベンズイミダゾールは、例 え ば EP-A-O 005 129, EP-A-O 166 287, EP-A-O 174 726及 び EP-A-O 268 956に 記 載 さ れ て いるように、そのH + /K + −ATPase阻害効果の理由で、増大する胃酸分泌により 引き起こされる疾患の治療において重要である。不可逆的プロトンポンプインヒビターは 、胃内の酸分泌に対して応答可能な酵素のH + /K + −ATPaseに共有結合する、つ ま り 不 可 逆 に 結 合 す る 物 質 で あ る [ 例 え ば Wurst et al.著 , The Yale Journal of Biolog 10 y and Medicine 69, (1996), 233-243に 作 用 メ カ ニ ズ ム の 記 載 ] 。 こ の ブ ル ー プ か ら の 通 常利用可能な活性成分の例は、 5−メトキシ−2−[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチルス ルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(INN:オメプラゾール)、 5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルスル フィニル]−1H−ベンズイミダゾール(INN:パントプラゾール)、 2−[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル)メ チルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(INN:ランソプラゾール)及び 2−{[4−(3−メトキシプロピル)−3−メチルピリジン−2−イル]メチルスル フィニル}−1H−ベンズイミダゾール(INN:ラベプラゾール)である。 20 【0003】 これらは中性及び特に酸性の環境中で分解する傾向が極めて高く、その際著しく着色さ れた分解生成物が形成されるため、経口投与のためには酸の作用から不可逆的プロトンポ ンプインヒビターを保護する必要があった。酸不安定性の高いピリジン−2−イルメチル スルフィニル−1H−ベンズイミダゾールと、付加的に、錠剤コア中で又はペレット中で そのアルカリ金属塩の形で、例えばナトリウム塩の形で、又はアルカリ金属物質と一緒に 加工することが必要である。腸溶性被覆のために適した材料は、遊離カルボキシル基を有 するため、前記腸溶性被覆は内部でアルカリ性の環境のために内部から部分的に又は完全 に分解されず、かつ前記有利カルボキシル基は活性成分の分解を促進するという問題を引 き起こす。従って、腸溶性被覆とアルカリ性の錠剤コア又はペレットとの間にシールする 30 中 間 層 ( サ ブ コ ー テ ィ ン グ ) を 設 け る 必 要 が あ る 。 EP-A-O 244 380は 、 活 性 成 分 を ア ル カ リ金属化合物又はアルカリ金属塩と一緒に含有するコアを、水溶性であるか又は水に急速 に崩壊しかつ酸性でなくかつ調剤学的に認容性の物質である少なくとも1つの層で被覆し 、その後で腸溶性層を適用することを提案している。前記の1つ又は複数の中間層は、p H緩衝区域として機能し、この区域内では外側から内側に向かって拡散する水素イオンは アルカリ性のコアから拡散するヒドロキシルイオンと反応することができる。前記中間層 の緩衝能力を高めるために、1つ又は複数の中間層内へ緩衝物質を混入することが提案さ れる。実際に、この方法により有利に適当な調製剤を得ることができる。しかしながら、 わずかな分解の際でさえ生じる見苦しい変色が生じることを避けるために、比較的厚い中 間層が必要である。更に、製造時に水分の痕跡量を避けるために多大な費用かかる。 40 【0004】 前記したように、ほぼ共通の化学的基本構造(これはピリジニルメチルスルフィニルベ ンズイミダゾール)を有するいわゆる不可逆的なプロトンプインヒビターの他に、いわゆ る化学的H + /K + −ATPaseインヒビターが存在し、これは異なる化学的基本構造 を有し、かつすでに名前が挙げられているが、胃酸分泌に応答する酵素と可逆的に結合し 、つまりプロトンポンプアンタゴニスト又はAPAs(=アシッドポンプアンタゴニスト ) と 言 わ れ て い る [ そ の 作 用 メ カ ニ ズ ム は 例 え ば Wurst et al著 , The Yale Journal of B iology and Medicine 69 (1996), 233-243に 記 載 ] 。 可 逆 的 な プ ロ ト ン ポ ン プ イ ン ヒ ビ タ ー は 刊 行 物 DE-A 3917232, EP-A-0399267, EP-A-0387821, JP-A-3031280, JP-A-2270873, EP-A-0308917, EP-A-0268989, EP-A-0228006, EP-A-0204285, EP-A-0165545, EP-A-01257 50 (5) JP 2006-522776 A 2006.10.5 56, EP-A-0120589, EP-A-0509974, DE-A 3622036, EP-A-0537532, EP-A-0535529, JP-A-3 284686, JP-A-3284622, US-A-4,833,149, EP-A-0261912, WO-A-9114677, WO-A-9315055, WO-A-9315071, WO-A-9315056, WO-A-9312090, WO-A-9212969, WO-A-9118887, EP-A-03939 26, EP-A-0307078, US-A-5,041,442, EP-A-0266890, WO-A-9414795, EP-A-0264883, EP-A -0033094, EP-A-0259174, EP-A-0330485, WO-A-8900570, EP-A-0368158, WO-A-9117164, WO-A-9206979, WO-A-9312090, WO-A-9308190, WO-A-9418199, DE-A 3011490, US-A-4,464 ,372, EP-A-0068378及 び WO-A-9424130の 実 施 例 に 記 載 さ れ て い る 。 【0005】 EP 0841904 B1は 、 ヘ リ コ バ ク タ ー が 原 因 と な る 疾 患 を 治 療 す る た め の 、 抗 微 生 物 性 の 活性成分と組み合わせた、可逆的プロトンポンプインヒビターを遅延放出する経口医薬組 10 成物が記載されている。 【0006】 WO-A-95/27714は 、 外 因 的 又 は 内 因 的 に 刺 激 さ れ た 胃 酸 分 泌 を 可 逆 的 に 阻 害 す る 適 当 な 三環式イミダゾ[1,2−a]ピリジンに関する。第38頁には錠剤調製剤の例が開示さ れている。 【0007】 WO-A-0245693は 、 活 性 成 分 の た め の 新 規 調 製 剤 を 開 示 し て お り 、 前 記 活 性 成 分 は 、 脂 肪 アルコール、トリグリセリド、部分グリセリド及び脂肪酸エステルのグループから選択さ れる1種又は数種の付形剤を有する付形剤マトリックス中に主に均一に分散されている。 このマトリックスは、可逆的プロトンポンプインヒビター又はAPAs(アシッドポンプ 20 アンタゴニスト)として公知の種類の物質についての活性成分のために特に適しているこ とが記載されている。これらの組成をベースとする急速に崩壊する錠剤が記載されている 。 【0008】 発明の開示 意外にも、剤形中の活性成分が塩基性付形剤により安定化される場合に、プロトンポン プアンタゴニスト(APA)のために特に適当した経口剤形が見出された。 【0009】 本発明の一つの対象は、従って、有効量のプロトンポンプアンタゴニスト(APA)を 付形剤と一緒に含有し、その際、前記プロトンポンプアンタゴニストは剤形中で1種又は 30 数種の塩基性付形剤により安定化されている、可逆的プロトンポンプインヒビター用の安 定な経口剤形である。 【0010】 意外にも、プロトンポンプアンタゴニスト(APAs)の投与により経口投与のために 急速な崩壊する、有利に活性成分を即時放出する剤形によって治療的利点が達成できるこ とが見出された。特に、高い胃酸分泌によって引き起こされる疾患の治療時に迅速な作用 の開始及び迅速な痛みの除去が観察された。 【0011】 本発明のもう一つの対象は、従って、有効量のプロトンポンプアンタゴニスト(APA )を、前記剤形の経口摂取時に剤形の急速な崩壊を引き起こす付形剤と、及び場合により 40 他の付形剤と一緒に含有する急速に崩壊する剤形でもある。前記剤形は活性成分の急速に 放出を示すのが有利である。 【0012】 不可逆的プロトンポンプインヒビター(H + /K + −ATPaseインヒビター、PP Is)は、本発明の場合に、胃内の酸分泌に対して応答可能な酵素のH + /K + −ATP a s e に 共 有 結 合 す る 、 つ ま り 不 可 逆 に 結 合 す る 物 質 で あ る [ 例 え ば Wurst et al.著 , Th e Yale Journal of Biology and Medicine 69, (1996), 233-243に 可 能 な 作 用 メ カ ニ ズ ム の 記 載 ] 。 こ れ は 、 特 に 、 EP-A-O 005 129, EP-A-0 166 287, EP-A-O 174 726及 び EP-A-O 268 956に 開 示 さ れ て い る よ う な ピ リ ジ ン − 2 − イ ル − メ チ ル ス ル フ ィ ニ ル − 1 H − ベ ン ズイミダゾールであると解釈される。挙げることができる例は、 50 (6) JP 2006-522776 A 2006.10.5 5−メトキシ−2−[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチルス ルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(INN:オメプラゾール)、 5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルスル フィニル]−1H−ベンズイミダゾール(INN:パントプラゾール)、 2−[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル)メ チルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(INN:ランソプラゾール)及び 2−{[4−(3−メトキシプロピル)−3−メチルピリジン−2−イル]メチルスル フィニル}−1H−ベンズイミダゾール(INN:ラベプラゾール)である。 【0013】 プロトンポンプアンタゴニスト(本発明の場合には、プロトンポンプインヒビター又は 10 APA(アシッドポンプアンタゴニスト)とも言われる)は、本発明の目的で、胃酸分泌 に対して応答可能な酵素のH + /K + −ATPaseに可逆的に結合することができる作 用 物 質 で あ る [ こ の A P A s の 作 用 の 可 能 な メ カ ニ ズ ム は Wurst et al著 , The Yale Jour nal of Biology and Medicine 69, 3, 1996, 233-243に 記 載 ] 。 こ の プ ロ ト ン ポ ン プ ア ン タゴニストの用語は、本発明の場合に、活性成分だけでなく、薬理学的に認容性の塩又は 溶媒和物(特に水和物)などでもある。プロトンポンプアンタゴニストの例は、次の刊行 物に言及されている: EP 33094, EP 204285, EP 228006, EP 233760, EP 259174, EP 266326, EP 266890, EP 270091, EP 307078, EP 308917, EP 330485, US 4728658, US 5362743, WO 9212969, WO 9414795, WO 9418199, WO 9429274, WO 9510518, WO 9527714, WO 9603405, WO 9604251 20 , WO 9605177, WO 9703074, WO 9703076, WO 9747603, WO 9837080, WO 9842707, WO 984 3968, WO 9854188, WO 9909029, WO 9928322, WO 9950237, WO 9951584, WO 9955705, WO 9955706, WO 0001696, WO 0010999, WO 0011000, WO 0017200, WO 0026217, WO 0029403 , WO 0063211, WO 0077003, WO 0158901, WO 0172754, WO 0172755, WO 0172756, WO 017 2757, WO 02034749, WO 02060440, WO 02060441及 び WO 02060442。 【0014】 そのINNs又はそのコード表記を用いて挙げることができるプロトンポンプアンタゴ ニ ス ト の 例 は 、 次 の 化 合 物 で あ る : AG-2000 (EP 233760), AU-461 (WO 9909029), BY112 (WO 9842707), ソ ラ プ ラ ザ ン (soraprazan)(BY359) (WO 0017200), CP-113411 (US 536274 3), DBM-819 (WO 0001696), KR-60436 (WO 9909029), プ マ プ ラ ゾ ー ル (pumaprazole) (WO 30 9418199), SKF-96067 (EP 259174), SKF-96356 (EP 307078), SKF-97574 (EP 330485), T-330 (EP 270091), T-776 (EP 270091), WY-27198 (US 4728658), YH-1885 (WO 9605177 ), YJA-20379-8 (WO 9703074), YM-19020 (EP 266890)及 び 2 , 3 − ジ メ チ ル − 8 − ( 2 −エチル−6−メチルベンジルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキ サ ミ ド (WO 02060440)。 【0015】 こ の 関 連 で 特 に 適 し て い る の は 、 化 合 物 AU-461, ソ ラ プ ラ ザ ン (soraprazan)(BYK61359 ), DBM-819, KR-60436, T-330, YH-1885, YJA-20379-8及 び 2 , 3 − ジ メ チ ル − 8 − ( 2 −エチル−6−メチルベンジルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボキ サミドである。 40 【0016】 本 発 明 に よ る 特 に 重 要 な A P A s の グ ル ー プ は 、 特 許 明 細 書 WO 9842707, WO 9854188, WO 0017200, WO 0026217, WO 0063211, WO 0172754, WO 0172755, WO 0172756, WO 01727 57, WO 02034749, WO 03014120, WO 03016310, WO 03014123, WO 03068774及 び WO 030912 53に 記 載 及 び 請 求 さ れ て い る 。 【0017】 本発明との関連で挙げることができるAPAsの例は次の化合物である: (7S,8R,9R)−2,3−ジメチル−7,8−ジヒドロキシ−9−フェニル−7 ,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−3−ヒドロキシメチル−7,8−ジヒドロキシ−2−メチル− 50 (7) JP 2006-522776 A 2006.10.5 9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフ チリジン、 (7S,8R,9R)−7,8−イソプロピリデンジオキシ−2,3−ジメチル−9− フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリ ジン、 7,8−ジヒドロキシ−9−フェニル−2,3−ジメチル−7H−8,9−ジヒドロピ ラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2−a]ピリジン、 (7R,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−メトキシ−9−フェ ニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン 、 10 (7S,8S,9S)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−メトキシ−9−フェ ニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン 、 (7S,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−メトキシ−9−フェ ニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン 、 (7R,8S,9S)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−メトキシ−9−フェ ニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン 、 (7R,8R,9R)−2,3−ジメチル−7−エトキシ−8−ヒドロキシ−9−フェ 20 ニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン 、 (7S,8R,9R)−2,3−ジメチル−7−エトキシ−8−ヒドロキシ−9−フェ ニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン 、 (7R,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエト キシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1, 7]ナフチリジン、 (7S,8S,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエト キシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1, 30 7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエト キシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1, 7]ナフチリジン、 (7R,8S,9S)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエト キシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1, 7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−9−フェニル−7−(2 −プロポキシ)−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナ フチリジン、 40 (7R,8R,9R)−2,3−ジメチル−7,8−ジメトキシ−9−フェニル−7, 8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシチオ エチルオキシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h ][1,7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシチオ エチルオキシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h ][1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−メチルスルフ ィニルエトキシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2− 50 (8) JP 2006-522776 A 2006.10.5 h][1,7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−メチルスルフ ィニルエトキシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2− h][1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(エチルチオ)−9 −フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチ リジン、 (7S,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(エチルチオ)−9 −フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチ リジン、 10 (7R,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2,2,2−トリ フルオロエトキシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2 −h][1,7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2,2,2−トリ フルオロエトキシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2 −h][1,7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−8−アセトキシ−7−(2−メトキシエトキシ)−2,3−ジ メチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1, 7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−8−アセトキシ−7−(2−メトキシエトキシ)−2,3−ジ 20 メチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1, 7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−8−アセトキシ−7−メトキシ−2,3−ジメチル−9−フェ ニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン 、 (7R,8R,9R)−8−アセトキシ−7−エトキシ−2,3−ジメチル−9−フェ ニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン 、 (7R,8R,9R)−7−(2−メトキシエトキシ)−2,3−ジメチル−9−フェ ニル−8−プロピオニルオキシ−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h 30 ][1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−8−ベンゾイルオキシ−7−(2−メトキシエトキシ)−2, 3−ジメチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h] [1,7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−8−ベンゾイルオキシ−7−(2−メトキシエトキシ)−2, 3−ジメチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h] [1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−8−メトキシカルボニルオキシ−7−(2−メトキシエトキシ )−2,3−ジメチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1, 2−h][1,7]ナフチリジン、 40 (7S,8R,9R)−8−メトキシカルボニルオキシ−7−(2−メトキシエトキシ )−2,3−ジメチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1, 2−h][1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−8−ベンゾイルオキシ−7−メトキシ−2,3−ジメチル−9 −フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチ リジン、 (7S,8R,9R)−8−ベンゾイルオキシ−7−メトキシ−2,3−ジメチル−9 −フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチ リジン、 (7R,8R,9R)−7−(2−メトキシエトキシ)−2,3−ジメチル−8−(4 50 (9) JP 2006-522776 A 2006.10.5 −ニトロベンゾイルオキシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ [1,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−7−(2−メトキシエトキシ)−2,3−ジメチル−8−(4 −ニトロベンゾイルオキシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ [1,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−7−(2−メトキシエトキシ)−2,3−ジメチル−8−(3 −ニトロベンゾイルオキシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ [1,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−7−(2−メトキシエトキシ)−2,3−ジメチル−8−(3 −ニトロベンゾイルオキシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ 10 [1,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−7−メトキシ−2,3−ジメチル−8−(3−ニトロベンゾイ ルオキシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][ 1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−7−メトキシ−2,3−ジメチル−8−(3−ニトロベンゾイ ルオキシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][ 1,7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−7−(2−メトキシエトキシ)−2,3−ジメチル−8−(4 −メトキシベンゾイルオキシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダ ゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン、 20 (7R,8R,9R)−7−(2−メトキシエトキシ)−2,3−ジメチル−8−(4 −メトキシベンゾイルオキシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダ ゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−7−(2−メトキシエトキシ)−2,3−ジメチル−8−(N ,N−ジメチルアミノメチルカルボニルオキシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テ トラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−7−(2−メトキシエトキシ)−2,3−ジメチル−8−(N ,N−ジメチルアミノメチルカルボニルオキシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テ トラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン、 ( 7 S, 8 R , 9 R ) − 7 − ( 2 − メ ト キ シ エ ト キ シ ) − 8 − ( N , N − ジ エ チ ル ア ミ 30 ノカルボニルオキシ)−2,3−ジメチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒ ドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン、 ( 7 R, 8 R , 9 R ) − 7 − ( 2 − メ ト キ シ エ ト キ シ ) − 8 − ( N , N − ジ エ チ ル ア ミ ノカルボニルオキシ)−2,3−ジメチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒ ドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−8−エチルアミノカルボニルオキシ−7−(2−メトキシエト キシ)−2,3−ジメチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[ 1,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−8−ベンゾイルオキシ−2,3−ジメチル−7−(2−メトキ シエトキシ)−9−フェニル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[ 40 1,2−a]ピリジン、 (7S,8R,9R)−8−ベンゾイルオキシ−2,3−ジメチル−7−(2−メトキ シエトキシ)−9−フェニル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[ 1,2−a]ピリジン、 (7R,8R,9R)−8−[4−(メトキシカルボニル)−ベンゾイルオキシ]−2 ,3−ジメチル−7−(2−メトキシエトキシ)−9−フェニル−7H−8,9−ジヒド ロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2−a]ピリジン、 (7S,8R,9R)−8−[4−(メトキシカルボニル)−ベンゾイルオキシ]−2 ,3−ジメチル−7−(2−メトキシエトキシ)−9−フェニル−7H−8,9−ジヒド ロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2−a]ピリジン、 50 (10) JP 2006-522776 A 2006.10.5 (7S,8R,9R)−2,3−ジメチル−7−メトキシ−8−メトキシアセチルオキ シ−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7] ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−8−(N,N−ジエチルアミノカルボニルオキシ)−2,3− ジメチル−7−メトキシ−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1 ,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−8−(N,N−ジエチルアミノカルボニルオキシ)−2,3− ジメチル−7−メトキシ−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1 ,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−7−メトキシ−8−メトキシカルボニルオキシ−2,3−ジメ 10 チル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7 ]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−7−メトキシ−8−メトキシカルボニルオキシ−2,3−ジメ チル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7 ]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ホルミルオキシ−7−メトキシ−9− フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリ ジン、 (7S,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ホルミルオキシ−7−メトキシ−9− フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリ 20 ジン、 (7R,8R,9R)−8−ベンゾイルオキシ−2,3−ジメチル−7−メトキシ−9 −フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチ リジン、 (7R,8S,9R)−2,3,8−トリメチル−7,8−ジヒドロキシ−9−フェニ ル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7S,8S,9R)−2,3−ジメチル−8−ベンジル−7,8−ジヒドロキシ−9 −フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチ リジン、 (7R,8S,9R)−2,3,8−トリメチル−7,8−0,0−イソプロピリデン 30 −9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナ フチリジン、 (7S,8S,9R)−2,3,8−トリメチル−7−(2−メトキシエトキシ)−8 −ヒドロキシ−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h] [1,7]ナフチリジン、 (7S,8S,9R)−2,3,8−トリメチル−7−メトキシ−8−ヒドロキシ−9 −フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチ リジン、 (7R,8R,9R)−2,3,7−トリメチル−7,8−ジヒドロキシ−9−フェニ ル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン、 40 (7R,8R,9R)−2,3,7−トリメチル−7,8−[1,3]ジオキソロ−9 −フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチ リジン、 (8S,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−メチリデン−9−フェニル −7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−2,3,7−トリメチル−7,8−ジヒドロキシ−9−フェニ ル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2−a]ピリジン、 (7R,8R,9R)−2,3,7−トリメチル−7,8−ジヒドロキシ−9−フェニ ル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2−a]ピリジン、 (7S,8R,9R)−2,3−ジメチル−7,8−ジヒドロキシ−7,9−ジフェニ 50 (11) JP 2006-522776 A 2006.10.5 ル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2−a]ピリジン、 (7S,8R,9R)−2,3−ジメチル−7−(2′,2′−ジメチルビニル)−7 ,8−ジヒドロキシ−9−フェニル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミ ダゾ[1,2−a]ピリジン、 (7R,8R,9R)−2,3−ジメチル−7,8−0−イソプロピリデン−9−フェ ニル−7−ビニル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2−a ]ピリジン、 (7R,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエト キシ)−9−フェニル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2 −a]ピリジン、 10 (7S,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエト キシ)−9−フェニル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2 −a]ピリジン、 (7R,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−エトキシ−9−フェ ニル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2−a]ピリジン、 (7S,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−エトキシ−9−フェ ニル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2−a]ピリジン、 (7R,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシプロ ポキシ)−9−フェニル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1, 2−a]ピリジン、 20 (7S,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシプロ ポキシ)−9−フェニル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1, 2−a]ピリジン、 (7R,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−プロポキシ) −9−フェニル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2−a] ピリジン、 (7S,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−プロポキシ) −9−フェニル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2−a] ピリジン、 (7R,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−ブトキシ−9−フェ 30 ニル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2−a]ピリジン、 (7S,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−ブトキシ−9−フェ ニル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2−a]ピリジン、 (7S,8R,9R)−7,8−ジヒドロキシ−6−メトキシメチル−2,3−ジメチ ル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7] ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−7,8−ジヒドロキシ−6−メトキシメチル−2,3−ジメチ ル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7] ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−8−ヒドロキシ−7−メトキシ−6−メトキシメチル−2,3 40 −ジメチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][ 1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−8−ヒドロキシ−7−メトキシ−6−メトキシメチル−2,3 −ジメチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][ 1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエトキシ)−6−メトキ シメチル−2,3−ジメチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ [1,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエトキシ)−6−メトキ シメチル−2,3−ジメチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ 50 (12) JP 2006-522776 A 2006.10.5 [1,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−8−ヒドロキシ−7−エトキシ−6−メトキシメチル−2,3 −ジメチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][ 1,7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−8−ヒドロキシ−7−エトキシ−6−メトキシメチル−2,3 −ジメチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][ 1,7]ナフチリジン、 7,8−ジヒドロキシ−2,3−ジメチル−9−(3−チエニル)−7,8,9,10 −テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン、 7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−9−(3−チエニル)−7,8,9,10−テト 10 ラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン、 9−(3−フリル)−7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−7,8,9,10−テトラ ヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン (7R,8R,9R)−8−ヒドロキシ−7−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキ シ]−2,3−ジメチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1 ,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−8−ヒドロキシ−7−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキ シ]−2,3−ジメチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1 ,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−7,8−ジヒドロキシ−2−メチル−9−フェニル−7,8, 20 9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−8−ヒドロキシ−2−メチル−7−(2−メトキシエトキシ) −9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナ フチリジン、 (7R,8R,9R)−8−ヒドロキシ−2−メチル−7−(2−メトキシエトキシ) −9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナ フチリジン、 (7R,8R,9R)−3−ブロモ−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエトキシ) −2−メチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h] [1,7]ナフチリジン、 30 (7R,8R,9R)−3−クロロ−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエトキシ) −2−メチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h] [1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−3−ブロモ−7−ヒドロキシ−8−(2−メトキシエトキシ) −2−メチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h] [1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−3−クロロ−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエトキシ) −2−メチル−9−フェニル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[ 1,2−a]ピリジン、 (7R,8R,9R)−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエトキシ)−2−メチル 40 −9−フェニル−7H−8,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2−a] ピリジン、 (7R,8R,9R)−7,8−ジヒドロキシ−2−メチル−9−フェニル−7H−8 ,9−ジヒドロピラノ[2,3−c]イミダゾ[1,2−a]ピリジン、 (7S,8R,9R)−7,8−ジヒドロキシ−2−メチル−9−フェニル−7,8, 9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−8−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−メチル−9−フェニル− 7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−8−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−メチル−9−フェニル− 7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジン、 50 (13) JP 2006-522776 A 2006.10.5 (7R,8R,9R)−3−ヒドロキシメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシ エトキシ)−2−メチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1 ,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−3−ヒドロキシメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−ヒドロキ シエトキシ)−2−メチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[ 1,2−h][1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−ヒドロキシエ トキシ)−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1 ,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−3,9−ジフェニル−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエ 10 トキシ)−2−メチル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1, 7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−7,8−ジヒドロキシ−2−メトキシメチル−3−メチル−9 −フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチ リジン、 (7S,8R,9R)−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエトキシ)−2−メトキ シメチル−3−メチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1, 2−h][1,7]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエトキシ)−2−メトキ シメチル−3−メチル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1, 20 2−h][1,7]ナフチリジン、 (7S,8R,9R)−7−エトキシ−8−ヒドロキシ−2−メトキシメチル−3−メ チル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7 ]ナフチリジン、 (7R,8R,9R)−7−エトキシ−8−ヒドロキシ−2−メトキシメチル−3−メ チル−9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7 ]ナフチリジン、 (8S)−2,3−ジメチル−8−フェニル−7,8−ジヒドロ−6H−9−オキサ− 1,3a−ジアザシクロペンタ[a]ナフタレン−5−カルボン酸ジメチルアミド 8−[(1S,2S)−2,3−ジヒドロ−2−ヒドロキシ−1−インデニルオキシ) 30 −6−(N,N−ジメチルアミノカルボニル)−2,3−ジメチル−イミダゾ[1,2− a]ピリジン 6−(N,N−ジメチルアミノカルボニル)−4−(2,6−ジメチルベンジルアミノ )−1,2−ジメチル−1H−ベンズイミダゾール、 及び前記化合物の調剤学的に適した塩。 【0018】 挙げることができる有利なプロトンポンプアンタゴニストの例は、化合物(7R,8R ,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエトキシ)−9−フ ェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナフチリジ ン(INN:ソラプラザン)である。 40 【0019】 前記プロトンポンプアンタゴニストは、この関連で、それ自体で又はその塩及び/又は その溶媒和物(例えば水和物)などの形で存在することができる。最も可逆的プロトンポ ンプインヒビターは塩基性化合物である。特に有利な塩は全ての酸付加塩である。薬学に おいて慣用に使用される無機酸及び有機酸の薬理学的に認容性の塩を特に挙げることがで きる。それ自体で、例えば塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、酢酸、クエン酸、D −グルコン酸、安息香酸、2−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、酪酸、スルホサ リチル酸、マレイン酸、ラウリン酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、シュウ酸、酒石酸 、エンボン酸、ステアリン酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸又は3−ヒドロキ シ−2−ナフトエ酸のような酸との水溶性及び水不溶性の酸付加塩が適しており、その際 50 (14) JP 2006-522776 A 2006.10.5 、前記の酸は塩調製において(一塩基酸又は多塩基酸のどちらであるかに依存して、かつ どの塩が望ましいかに依存して)等モル量比又はそれとは異なる比で使用される。 【0020】 本発明の場合の剤形は、経口投与のための多粒子の形(マルチプルユニット剤形)又は 錠剤の形の固体剤形であるのが有利である。挙げることができる例は、特に、錠剤、被覆 錠剤、着色錠剤、ペレット、カプセル中の微小錠剤又はカプセル中の顆粒剤である。有利 な実施態様は、フィルム被覆を有する錠剤又はペレット又は着色錠剤を有する。フィルム 被覆の場合に、剤形の急速な崩壊を妨害しないフィルム被覆であるのが有利である。感光 性のプロトンポンプアンタゴニストの場合には、錠剤又はペレットは、本発明の場合に、 活性成分を光分解から保護するフィルム被覆を有する。前記フィルム被覆はこの場合に着 10 色されているのが特に有利である。他の実施態様の場合には、着色剤は、錠剤コア又はペ レットの製造方法時に混合されるか、この固体剤形は着色されている。本発明の場合の剤 形 は 、 有 利 に 、 EP-0841904-B1に 記 載 さ れ た 剤 形 と は 反 対 に 、 活 性 成 分 の 遅 延 放 出 を 示 す のではなく、活性成分の即時放出を示す。本発明の場合に、活性成分の即時放出を示す急 速に崩壊する剤形(即時放出する固体の経口剤形)が有利である。前記剤形は、有利に水 (37℃で)中で、15分、10分、5分、4分又は3分の最大崩壊時間を有する。有利 に、この崩壊時間は、15∼25℃の温度の水中で、15分、10分、5分、4分又は3 分を越えない。前記錠剤のこの崩壊時間は、有利に欧州薬局方第4版による薬局方中に開 示された標準方法に従って決定することができる。前記剤形は、有利に、0.1N塩酸中 で15分後に60%以上の、特に有利に0.1N塩酸中で15分後に75%以上の、更に 20 特に有利に0.1N塩酸中で15分後に80%以上の、及び同様に更に有利に0.1N塩 酸中で15分後に85%以上の活性成分の放出を示す。有利な実施態様の場合に、前記剤 形は、15分後に90%以上の、有利に30分後に95%以上の活性成分の放出を示す( 表示請求項)。 【0021】 本発明の一実施態様の場合には、本発明による急速に崩壊する剤形は、欧州薬局方第4 版 "Tablets for preparing a suspension to be taken (dispersible tablet)"又 は "Tabl ets for preparing a solution to be taken"の 薬 局 方 に よ る 特 性 を 示 す 剤 形 で あ る 。 更 に 、 本 発 明 の 場 合 に 、 欧 州 薬 局 方 第 4 版 の "dispersible tablets"に 記 載 さ れ た 条 件 下 で (15∼25℃の温度の冷水中で)10分、5分、4分又は3分の最大崩壊時間を示し、 30 かつメッシュサイズ710μmのスクリーンで残留物が残らない、急速に崩壊する固体の 剤形が特に有利である。 【0022】 有利な実施態様の場合に、本発明による剤形は、37℃の水中で5分よりも長くない崩 壊時間を示し、かつ0.1N塩酸中で15分後に85%以上の溶解性(活性成分の放出) を示す、急速に崩壊する剤形である。 【0023】 本発明による剤形は、胃酸分泌の増加により引き起こされる疾患の治療において、急速 な崩壊、活性成分の即時放出及び最適な活性プロフィール(例えば作用の急速な開始)に より特徴付けられる。更に、塩基性付形剤を含有する本発明による剤形において、プロト 40 ンポンプアンタゴニストの安定性の改善が観察される。 【0024】 本発明の場合に適当であり、かつプロトンポンプアンタゴニストの安定化のために本発 明による剤形中で使用できる塩基性付形剤は、塩基性に反応しかつ薬理学的に認容性であ りかつ前記剤形中でプロトンポンプアンタゴニストを安定化することができる物質である 。これは、特に、弱酸の薬理学的に認容性のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又は土 類金属塩、薬理学的に適当なアルカリ土類及び土類金属の水酸化物又は酸化物及び薬理学 的に認容性の塩基性緩衝系のグループから選択された化合物である。挙げることができる 例は、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化 マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、アルミン酸マ 50 (15) JP 2006-522776 A 2006.10.5 グネシウム、ヒドロタルサイト(合成)、水酸化アルミニウムマグネシウム、及び水酸化 カルシウム、アミノ酸の塩基性塩、水酸化ナトリウム、トリヒドロキシメチルアミノメタ ン、クエン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム及びリン酸三ナトリウム又はこれら の混合物である。 【0025】 本発明の場合に、炭酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム及び リン酸水素二ナトリウムと水酸化ナトリウムとを配合した緩衝系が有利である。 【0026】 この塩基性付形剤は、活性成分、及び場合による他の付形剤又は担持剤と微細に分散さ れた形で有利に完全に混合されるため、塩基性付形剤と活性成分との間に著しい(直接的 10 )接触が生じる。さらに、塩基性緩衝系で含浸された付形剤顆粒を使用することもできる 。 【0027】 前記塩基性付形剤は、有利に、所望の付形剤との活性成分の混合物100gが精製水5 0ml中に溶解する場合にpH7よりも低くない塩基性度、有利にpH8∼pH11.5 の塩基性度、特に有利にpH8∼pH11、更に特に有利にpH8.5∼10.5の塩基 性度が達成される量で添加される。塩基性付形剤の種類に応じて、従って、その含有量は 例えば0.1∼30質量%(仕上がった剤形に対する質量パーセント)であることができ る。有利な実施態様の場合には、塩基性付形剤の含有量は、20質量%より低く、特に有 利に15質量%より低く、ことに10質量%より低い(仕上がった剤形に対する質量パー 20 セント)。 【0028】 本発明による剤形中に使用することができる他の付形剤は、この剤形を経口接種する際 にこの剤形の急速な崩壊を引き起こす付形剤である。これは、有利に、充填剤又は担持剤 及び崩壊剤のグループから選択される1種又は数種の物質である。更に、結合剤、滑剤、 着色剤、香料、フレーバー及び界面活性物質のグループからなる1種又は数種の付形剤が 存在することができる。 【0029】 本発明により適した充填剤又は担持剤は、特に充填剤、例えば炭酸カルシウム(例えば CC又 は Destab ( R ) ン ニ ト ー ル ( 例 え ば Perlitol ( R ) MagGran n ( R ) ( R ) 95) 及 び 炭 酸 ナ ト リ ウ ム 、 糖 ア ル コ ー ル 、 例 え ば マ 又 は Parteck ( R ) 30 M) 、 ソ ル ビ ト ー ル ( 例 え ば Kario )、キシリトール又はマルチトール、デンプン、例えばトウモロコシデンプン、 ジャガイモデンプン及びコムギデンプン、微結晶セルロース、糖類、例えばグルコース、 ラクトース、レブロース、スクロース及びデキストロースである。微結晶セルロース及び /又はマンニトールが特に有利である。 【0030】 本発明による剤形中の充填剤の含有量(仕上がった剤形に対する質量パーセント)は、 有利に1∼99質量%である。充填剤の含有量は、有利に30∼95質量%、及びこの含 有量は特に有利に60∼90質量%である。 【0031】 40 本 発 明 に よ る 適 当 な 崩 壊 剤 は 、 特 に 不 溶 性 ポ リ ビ ニ ル ピ ロ リ ド ン ( 不 溶 性 P V P 、 cros spovidone) 、 カ ル ボ キ シ メ チ ル デ ン プ ン ナ ト リ ウ ム 、 ア ル ギ ン 酸 、 崩 壊 機 能 を 満 た す こ と が で き る デ ン プ ン ( 例 え ば Starch 1500) で あ る 。 【0032】 本発明による急速に崩壊する剤形中の崩壊剤の含有量(仕上がった剤形に対する質量パ ーセント)は、通常では0.5∼30質量%である。この崩壊剤の含有量は、有利に1∼ 15質量%である。この崩壊剤の含有量は、特に有利に1∼5質量%である。 【0033】 挙げることができる適当な滑剤は、ステアリルフマル酸ナトリウム、ステアリン酸マグ ネ シ ウ ム 、 ス テ ア リ ン 酸 カ ル シ ウ ム 、 ス テ ア リ ン 酸 、 タ ル ク 及 び コ ロ イ ド シ リ カ ( Aerosi 50 (16) JP 2006-522776 A 2006.10.5 l) で あ る 。 【0034】 本発明による急速に崩壊する剤形中の滑剤の含有量(仕上がった剤形に対する質量パー セント)は、通常では0.1∼5質量%である。この滑剤の含有量は、有利に0.2∼3 質量%である。この崩壊剤の含有量は、特に有利に0.5∼2質量%である。 【0035】 本 発 明 に よ る 有 利 な 結 合 剤 は 、 ポ リ ビ ニ ル ピ ロ リ ド ン ( P V P 、 Polyvidon Polyvidon ( R ) K90) 又 は P V P と ポ リ 酢 酸 ビ ニ ル ( 例 え ば 、 Kollidon ゼ ラ チ ン 、 コ ー ン ス タ ー チ ペ ー ス ト 、 予 備 膨 潤 さ せ た デ ン プ ン ( Starch -Pure ( R ) ( R ) ( R ) ( R ) K25, 64) 、 1500, Uni WG220) 、 ヒ ド ロ キ シ プ ロ ピ ル メ チ ル セ ル ロ ー ス ( H P M C ) 又 は ヒ ド ロ キ 10 シプロピルセルロース(L−HPC)である。 【0036】 結合剤の含有量(仕上がった剤形に対する質量パーセント)は、10質量%までである ことができ、かつ有利に5質量%までであることができる。 【0037】 挙 げ る こ と が で き る 適 当 な 表 面 活 性 物 質 は 、 ラ ウ リ ル 硫 酸 ナ ト リ ウ ム 、 又 は Tween ) 20, Tween ( R ) 60又 は Tween ( R ) ( R である。 【0038】 本発明によるこの剤形は、特に有利に少なくとも1種の塩基性付形剤、充填剤又は担持 剤、崩壊剤及び滑剤の混合物を含有する。 20 【0039】 この関連で有利なものとして挙げることができる剤形は、充填剤又は担持剤として微結 晶セルロース及び塩基性付形剤として炭酸ナトリウムを含有し、更に崩壊剤及び滑剤を含 有する。他の実施態様の場合に、本発明によるこの剤形は、少なくとも1種の塩基性付形 剤、充填剤又は担持剤、崩壊剤、結合剤及び滑剤の混合物を含有する。この関連で有利な ものとして挙げることができる剤形は、充填剤又は担持剤としてマンニトール及び微結晶 セルロース及び塩基性付形剤として炭酸ナトリウムを含有し、更に結合剤及び崩壊剤を有 する混合物を含有する。この関連で有利なものとして挙げることができる他の剤形は、微 結晶セルロース、炭酸ナトリウム、カルボキシメチルデンプンナトリウム及びステアリン 酸マグネシウムを有する混合物を含有する。 30 【0040】 所望の場合に、1種又は数種の矯味剤(例えば香料又は甘味料)が本発明による剤形中 に存在することもできる。これは、この場合、例えば味覚の改善を達成することができる 。このような物質は通常の量で添加される。 【0041】 所望の場合に、常用の着色剤、例えば酸化鉄、インジゴカルミンE132又は二酸化チ タンを使用することもできる。これは、着色された剤形を得るために活性成分を有する混 合物中に直接混入するか、又はフィルム被覆の成分として剤形に塗布することができる。 【0042】 本発明による被覆された剤形(例えば被覆錠剤)の場合にフィルム被覆のために適して 40 いるのは、フィルム被覆のために適した物質である。挙げることができる例は、セルロー スエステル、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)及びヒドロキシプ ロピルセルロース(L−HPC)、ポリビニルアルコール、フタレート及びポリメチルメ タ ク リ レ ー ト ( 例 え ば Eudragits ( R ) )であり、所望の場合に、これに可塑剤(例えば 、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、クエン酸三ナトリウム)及び/又は 更に添加剤及び付形剤(例えば、緩衝剤、塩基、例えば有利に水酸化アルミニウム又は顔 料)を添加することもできる。フィルム被覆の場合に、この含有量(仕上がった剤形に対 する質量%)は1∼20質量%、有利に2∼5質量%である。光に敏感な可逆的プロトン ポンプインヒビターを含有する剤形の場合には、本発明による剤形に着色されたフィルム 被覆を塗布するか、又はこの剤形に着色剤を直接混入するのが有利である。着色された剤 50 (17) JP 2006-522776 A 2006.10.5 形 の 製 造 の た め に 挙 げ る こ と が で き る フ ィ ル ム 被 覆 の 例 は 、 OPADRY( 例 え ば OPADRY ) GREEN又 は OPADRY II ( R ) GREEN) で あ る 。 OPADRY ( R ) ( R GREENは 、 ヒ ド ロ キ シ プ ロピルメチルセルロース/ヒプロメロース、二酸化チタン、マクロゴール/PEG、酸化 鉄 イ エ ロ ー 、 イ ン ジ ゴ カ ル ミ ン E 1 3 2 の 混 合 物 を 有 し 、 OPADRY II ( R ) GREENは 、 ポ リビニルアルコール、二酸化チタン、マクロゴール/PEG、酸化鉄イエロー、酸化鉄ブ ラック及びインジゴカルミンE132の混合物を有する。 【0043】 本発明の有利な実施態様の場合に、剤形は、プロトンポンプアンタゴニストとして(7 R,8R,9R)−2,3−ジメチル−8−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエトキシ) −9−フェニル−7,8,9,10−テトラヒドロイミダゾ[1,2−h][1,7]ナ 10 フチリジン(INN ソラプラザン)又はその薬理学的に認容性の塩及び/又は水和物、 塩基性付形剤として炭酸ナトリウム及び付形剤として微結晶セルロース、カルボキシメチ ルデンプンナトリウム及びステアリン酸マグネシウムを含有する。他の実施態様の場合に は、このような剤形はフィルム被覆錠剤である。このような剤形は着色されたフィルム被 覆を有するのが特に有利である。この剤形は、37℃で水中で測定して5分より長くない 崩壊時間を示し、かつ0.1N塩酸中で15分後に85%以上の溶解(活性成分の放出) を示すのが有利である。 【0044】 本発明による剤形は、有利に当業者に公知のプロセス、特にプロトンポンプと付形剤と の混合により製造される。この関連で、活性成分を塩基性付形剤と混合するのが有利であ 20 る。錠剤の場合に、この急速に崩壊する剤形は、有利に付形剤を活性成分と乾式混合する ことにより製造される。所望の場合には、活性成分は充填剤又は担持剤の一部と予備混合 することができる。通常のミキサー、例えば強制ミキサー又は自由落下式ミキサーは、混 合操作のために使用することができる。これとは別に、剤形の各成分の顆粒を製造し、次 いでこれらを圧縮して錠剤にすることもできる。このように得られた調製物を、次いで適 当な錠剤に圧縮することができる。所望の場合に、予備圧縮を行うこともできる。被覆錠 剤の場合に、所望のフィルム被覆は、通常の方法で、このような目的のために慣用の装置 (例えば被覆槽又はドラムコーター)を用いて塗布される。水を、造粒液及び被覆液とし て使用するのが有利である。着色された剤形の場合に、前記着色剤は、顆粒中に均質に分 散されるか、又は乾式混合され、次いで湿らせるか、又は造粒するか、又は造粒液中に着 30 色顔料を懸濁させるのが有利である。 【0045】 ペレットの場合に、この急速に崩壊する剤形は、有利に開始ペレットに塩基性にした活 性成分調製剤を吹き付けるか又は押出/球状化プロセスにより製造するのが有利である。 【実施例】 【0046】 以下の調製物の例は本発明を詳細に説明するものであり、それを制限するものではない 。 【0047】 実施例 40 実施例1 フィルム被覆錠剤: I. 未被覆のコアの製造 a) ソラプラザン 10.0mg b) 炭酸ナトリウム(無水) 5.1mg c) 微結晶セルロース ( 例 え ば : Avicel PH 102) 1 3 7 . 2 m g d) 微結晶セルロース ( 例 え ば : Avicel PH 101) 7 . 5 m g e) ナトリウムカルボキシメチルデンプン 8.5mg 50 (18) JP 2006-522776 A 2006.10.5 f) ステアリン酸マグネシウム 1.7mg 170.0mg a)を強制ミキサー中でd)と予備混合する。この混合物を強制ミキサー中でb)、c )及びe)と混合する。引き続きf)を自由落下式ミキサー中で混合する。この錠剤化混 合物を、適当な錠剤成形プレス装置中で圧縮してコアにする。 II. フィルム層 g ) Opadry II green 5 . 0 m g 175.0mg g)を、適当なフィルム被覆装置中でI.で得られた錠剤コアに塗布する。 【0048】 10 実施例2 フィルム被覆錠剤: I. 未被覆のコアの製造 a) ソラプラザン 10.0mg b) リン酸三ナトリウム 5.1mg c) 微結晶セルロース ( 例 え ば : Avicel PH 101) 8 3 . 5 m g d) マンニトール 51.0mg e) ナトリウムカルボキシメチルデンプン 5.1mg f) スターチ1500 13.6mg 20 g) ステアリン酸マグネシウム 1.7mg 170.0mg II. フィルム層 h ) Opadry II green 3 . 1 m g 173.1mg 実施例3 フィルム被覆錠剤: I. 未被覆のコアの製造 a) ソラプラザン 20.0mg b) 炭酸ナトリウム(無水) 10.2mg 30 c) 微結晶セルロース ( 例 え ば : Avicel PH 102) 1 1 4 . 6 m g d) 微結晶セルロース ( 例 え ば : Avicel PH 101) 1 5 . 0 m g e ) Primojel 8 . 5 m g f) ステアリン酸マグネシウム 1.7mg 170.0mg a)を強制ミキサー中でd)と予備混合する。この混合物を強制ミキサー中でb)、c )及びe)と混合する。引き続きf)を自由落下式ミキサー中で混合する。この錠剤化混 合物を、適当な錠剤成形プレス装置中で圧縮してコアにする。 40 II. フィルム層 g ) Opadry II green 5 . 0 m g 175.0mg g)を、適当なフィルムコーティング装置中でI.で得られた錠剤コアに塗布する。 【0049】 実施例4 フィルム被覆錠剤: I. 未被覆のコアの製造 a) ソラプラザン 20.0mg b) 炭酸ナトリウム(無水) 10.2mg 50 (19) JP 2006-522776 A 2006.10.5 c) 微結晶セルロース ( 例 え ば : Avicel PH 102) 2 7 4 . 4 m g d) 微結晶セルロース ( 例 え ば : Avicel PH 101) 1 5 . 0 m g e ) Primojel 1 7 . 0 m g f) ステアリン酸マグネシウム 3.4mg 340.0mg a)を強制ミキサー中でd)と予備混合する。この混合物を強制ミキサー中でb)、c )及びe)と混合する。引き続きf)を自由落下式ミキサー中で簡単に混合する。この錠 剤化混合物を、適当な錠剤成形プレス装置中で圧縮してコアにする。 10 II. フィルム層 g ) Opadry II green 7 . 5 m g 347.5mg g)を、適当なフィルムコーティング装置中でI.で得られた錠剤コアに塗布する。 【0050】 実施例5 フィルム被覆錠剤: I. 未被覆のコアの製造 a) ソラプラザン 20.0mg b) 炭酸ナトリウム(無水) 5.1mg 20 c) 微結晶セルロース ( 例 え ば : Avicel PH 102) 1 1 9 . 7 m g d) 微結晶セルロース ( 例 え ば : Avicel PH 101) 1 5 . 0 m g e ) Primojel 8 . 5 m g f) ステアリン酸マグネシウム 1.7mg 170.0mg a)を強制ミキサー中でd)と予備混合する。この混合物を強制ミキサー中でb)、c )及びe)と混合する。引き続きf)を自由落下式ミキサー中で簡単に混合する。この錠 剤化混合物を、適当な錠剤成形プレス装置中で圧縮してコアにする。 30 II. フィルム層 g ) Opadry II green 5 . 0 m g 175.0mg g)を、適当なフィルムコーティング装置中でI.で得られた錠剤コアに塗布する。 【0051】 実施例6 フィルム被覆錠剤: a) ソラプラザン 5.0mg b) マンニトール 50.0mg c) 微結晶セルロース 40 ( 例 え ば : Avicel PH 101) 2 0 . 0 m g d ) Uni Pure ( R ) WG 220 3 . 0 m g e) 塩基性緩衝液 2.0mg 顆粒物の質量 80.0mg f) 崩壊剤 4.0mg g) ステアリン酸マグネシウム 0.25mg 錠剤コアの質量 84.25mg h) フィルム被覆剤 4.0mg フィルム被覆錠剤の質量 88.25mg 実施例7 50 (20) JP 2006-522776 A 2006.10.5 フィルム被覆錠剤: a) ソラプラザン 5.0mg b) マンニトール 50.0mg c) 微結晶セルロース ( 例 え ば : Avicel PH 101) 2 0 . 0 m g d ) Uni Pure ( R ) WG 220 3 . 0 m g e) 塩基性緩衝液 2.0mg 顆粒物の質量 80.0mg f) 崩壊剤 4.0mg g) ステアリン酸マグネシウム 0.25mg 10 錠剤コアの質量 84.25mg h) フィルム被覆剤 4.0mg フィルム被覆錠剤の質量 88.25mg 実施例8 フィルム被覆錠剤: a) ソラプラザン 5.0mg b) マンニトール 50.0mg c) 微結晶セルロース ( 例 え ば : Avicel PH 101) 2 0 . 0 m g d ) Uni Pure ( R ) WG 220 3 . 0 m g 20 e) 炭酸ナトリウム 1.2mg 顆粒物の質量 79.2mg f ) Explotab 4 . 0 m g g) ステアリン酸マグネシウム 0.25mg 錠剤コアの質量 83.45mg h) フィルム被覆剤(PVAベース) 3.55mg フィルム被覆錠剤の質量 87.00mg 実施例9 フィルム被覆錠剤: a) ソラプラザン 20.0mg 30 b) マンニトール 124.0mg c) 微結晶セルロース ( 例 え ば : Avicel PH 101) 5 2 . 0 m g d ) Uni Pure ( R ) WG 220 8 . 2 m g e) 炭酸ナトリウム 3.3mg 顆粒物の質量 207.5mg f ) Explotab 1 1 . 0 m g g) ステアリン酸マグネシウム 0.7mg 錠剤コアの質量 219.2mg h) フィルム被覆剤(PVAベース) 9.8mg フィルム錠剤の質量 229.00mg 【0052】 40 (21) JP 2006-522776 A 2006.10.5 【表1】 10 20 【0053】 30 (22) JP 2006-522776 A 2006.10.5 【表2】 10 20 【0054】 30 (23) JP 2006-522776 A 2006.10.5 【表3】 10 20 【0055】 30 (24) JP 2006-522776 A 2006.10.5 【表4】 10 20 【0056】 30 (25) JP 2006-522776 A 2006.10.5 【表5】 10 20 【0057】 30 (26) JP 2006-522776 A 2006.10.5 【表6】 10 20 30 【0058】 実施例1の錠剤についての崩壊時間の決定 フ ィ ル ム 被 覆 錠 剤 を 、 欧 州 薬 局 方 、 第 4 版 、 「 分 散 可 能 な 錠 剤 ( Dispersible Tablets )」に記載された試験条件下で崩壊試験を行った。この錠剤を、15∼25℃で水中で3 分間で崩壊するのを観察した。分散液が生じかつスクリーン(710)を通過することが できた。 【0059】 安定性試験 塩基性付形剤を含むか又は含まない多様な付形剤と一緒のソラプラザンの粉砕物を製造 し、50℃で貯蔵し、不純物を分析した。次の結果が得られた: 【0060】 40 (27) JP 2006-522776 A 2006.10.5 【表7】 10 20 【0061】 30 塩基性付形剤を有する粉砕物については、明らかに低い不純物特性が観察された。 【0062】 工業的適用 プロトンポンプアンタゴニスト及びその塩は、産業上利用性がある有用な薬理特性を有 している。これらは、特に胃酸分泌の著しい阻害を示し、かつ温血動物、特にヒトにおい て優れた胃腸保護作用を示す。この関連で、本発明による化合物は、作用の高い選択性、 作用の有利な持続、殊に良好な腸内活性、重篤な副作用の不在及び広い治療範囲を特徴と する。 【0063】 「胃腸保護」とは、この関連で、胃腸疾患、特に胃腸炎疾患及び胃腸障害の予防及び治 40 療(例えば胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎、胃酸過多又は薬物に関連する消化不良、胸焼け 及び酸性のおくび、重症の逆流性食道炎の予防及び治療、逆流性食道炎及び十二指腸潰瘍 の再発の予防、逆流性食道炎、ゾリンガー−エリソン症候群、アモキシシリン及びクラリ スロマイシンと組み合わせた又はクラリスロマイシン及びメトロニダゾールと組み合わせ た又はアモキシシリン及びメトロニダゾールと組み合わせた病原性ヘリコバクターピロリ の除去、重症の逆流性食道炎の再発の予防のための長期治療、非ステロイド経口炎症剤に より引き起こされる潰瘍及び胃腸糜爛(これらは例えば微生物(例えばヘリコバクターピ ロリ)、細菌毒素、医薬品(例えば特定の抗炎症剤又は抗リュウマチ剤)、薬品(例えば エタノール)、胃酸又はストレス状態により生じることがある)の予防及び治療)を意味 する。 50 (28) JP 2006-522776 A 2006.10.5 【0064】 この特性のため、プロトンポンプアンタゴニスト及び/又はその薬理学的に認容性の塩 を含有する本発明による剤形は、特に胃及び/又は腸の疾患の治療及び/又は予防のため の医薬品及び獣医学的医薬品に使用するのに特に適している。 【0065】 従って、本発明は、更に、前記の疾患の治療及び/又は予防に使用するための本発明に よる剤形に関する。 【0066】 本発明は、前記疾患の治療及び/又は予防のための本発明による剤形の使用も含む。本 発明による剤形は、この場合に、それ自体で使用される(例えば患者により直接経口摂取 10 )か、又は使用の前に水中に溶解又は分散させることができる。この目的のために、欧州 薬 局 方 第 4 版 ( "Tablet for preparing a solution to be taken"又 は "Tablet for prepa ring a suspension to be taken") の 基 準 に 応 じ る 本 発 明 に よ る 急 速 に 崩 壊 す る 剤 形 は 特 に適している。適当な分散剤又は溶剤中に分散せた後のこの溶液又は懸濁液を、次いで患 者に投与することができる。これは、例えば、固体剤形を摂取することに関して問題を有 する患者のために有利である。更に、管(例えば鼻管、胃管)を用いてこのような溶液又 は懸濁液を投与することも可能である。これは、集中治療を受けている患者、嚥下障害を 有する患者、寝たきりの患者及び子供にとって、本発明による剤形の投与に関して特に有 利である。 【0067】 20 本発明によるこの剤形は、多様な組合せ又は固定された組合せにおいて、他の医薬と組 み合わせることができる。活性成分としてプロトンポンプアンタゴニストを有する本発明 の剤形との関連で挙げる価値のある組合せは、抗生物質活性成分との組合せ及びNSAI D s ( 非 ス テ ロ イ ド 系 抗 炎 症 剤 ) と の 組 合 せ で あ る 。 特 に 、 ヘ リ コ バ ク タ ー ピ ロ リ 菌 ( H. pylori) の コ ン ト ロ ー ル の た め に 使 用 さ れ る よ う な 抗 菌 剤 と の 組 合 せ を 挙 げ る こ と が で きる。組合せの挙げることのできる他の例は次のものである:精神安定剤(例えばベンゾ ジアゼピンのグループから、例えばジアゼパム)、鎮痙剤(例えばビエタミベリン又はカ ミロフィン)、抗コリン作用薬(例えばオキシフェンシクリミン又はフェンカルバミド) 、局所麻酔薬(例えば、テトラカイン又はプロカイン)、場合により、酵素、ビタミン又 はアミノ酸。本発明による化合物と、酸分泌を阻害する薬剤、例えば制酸剤、H2ブロカ 30 ー ( 例 え ば シ メ チ ジ ン 、 ラ ン チ ジ ン ) 、 H +/ K +− A T P a s e 阻 害 剤 ( 例 え ば オ メ プ ラ ゾール、パントプラゾール)又は更にいわゆる末梢抗コリン作用薬(例えば、ピレンゼピ ン、テレンゼピン)及びガストリンアンタゴニストとの組合せは、この関連において、加 成的又は超加成的な意味で、主効果を高め及び/又は副作用を排除又は低減させる目的で 、特に際だっている。 【0068】 適 当 な 抗 菌 活 性 成 分 ( ヘ リ コ バ ク タ ー ピ ロ リ に 対 す る 活 性 ) の 例 は 、 EP-A-0 282 131に 記載されている。ヘリコバクターピロリ菌をコントロールするために適した抗菌剤の挙げ ることができる例は、例えばビスマス塩[次クエン酸ビスマス、次サリチル酸ビスマス、 アンモニウムビスマス(III)クエン酸二水酸化カリウム、酸化硝酸ビスマス、トリス 40 (テトラオキソジアルミン酸)二ビスマス]、特にβ−ラクタム抗生物質、例えばペニシ リン(例えばベンジルペニシリン、フェノキシメチルペニシリン、プロピシリン、アジド シリン、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン、オキサシリン、アモキシシリン、バカ ンピシリン、アンピシリン、メズロシリン、ピペラシリン、アズロシリン)、セファロス ポリンス(例えば、セファドロキシル、セファクロル、セファレキシン、セフィキシム、 セフロキシム、セフェタメト、セファドロキシル、セフチブテン、セフポドキシム、セホ テタン、セファゾリン、セホペラゾン、セフチゾキシム、セホタキシム、セフタジジム、 セファマンドール、セフェピム、セホキシチン、セホジジム、セフスロジン、セフトリア キソン、セホチアム又はセフメノキシム)、又は他のβ−ラクタム抗生物質(例えばアズ トレオナム、ロラカルベフ又はメロペネム)、酵素阻害剤、例えばスルバクタム;テトラ 50 (29) JP 2006-522776 A 2006.10.5 サイクリン類、例えばテトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、ミノシクリン又はド キシシクリン;アミノグリコシド、例えばトブラマイシン、ゲンタマイシン、ネオマイシ ン、ストレプトマイシン、アミカシン、ネチルマイシン、パロモマイシン又はスペクチノ マイシン;アンフェニコール、例えばクロラムフェニコール又はチアンフェニコール;リ ンコマイシン及びマクロライド抗生物質、例えばクリンダマイシン、リンコマイシン、エ リスロマイシン、クラリトロマイシン、スピラマイシン、ロキシトロマイシン又はアジト ロマイシン;ポリペプチド抗生物質、例えばコリスチン、ポリミキシン B、テイコプラ ニン又はバンコマイシン、ジャイレース阻害剤、例えばノルフロキサシン、シノキサシン 、シプロフロキサシン、ピペミド酸、エノキサシン、ナリジクス酸、ペフロキサシン、フ レロキサシン又はオフロキサシン;ニトロイミダゾール、例えばメトロニダゾール;又は 10 他の抗生物質、例えばホスホマイシン又はフシジン酸である。可逆的プロトンポンプイン ヒビターを、複数の抗菌活性成分の組合せと一緒に投与すること、例えばビスマス塩及び /又はテトラサイクリンとメトロニダゾールとの組合せ、又はアモキシシリン又はクラリ スロマイシンとメトロニダゾール及びアモキシシリンとクラリスロマイシンとの組合せと 一緒に投与することは、この関連で特に言及に値する。 【0069】 本発明によるこの剤形中の活性成分の用量は、使用されたプロトンポンプアンタゴニス ト の 種 類 に 著 し く 依 存 す る 。 WO-A-9418199の 実 施 例 に 開 示 さ れ た よ う な プ ロ ト ン ポ ン プ ア ンタゴニストの典型的な用量は、場合により、複数の1回量の形で、約0.01∼約20 、有利に約0.05∼5、特に0.1∼1.5mg/体重kgの1日量であると見なされ 20 る。化合物ソラプラザンの場合には、本発明による剤形の例は、2、2.5、5、10、 15、20又は40mgの用量でプロトンポンプアンタゴニストを含有する。 【0070】 強調することができる抗菌活性成分は、エリスロマイシン、アジスロマイシン、クラリ スロマイシン、クリンダマイシン、リファンピシン、アンピシリン、メジオシリン、アモ キシシリン、テトラサイクリン、ミノシクリン、ドキシシクリン、イミペネム、メロペネ ム、セファレキシン、セフロキシム アキセチル、セフポドキシム プロキセチル、セフ ァクロル、セファドロキシル、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン 及びペフロキサシンである。 【0071】 30 特に有利に強調できる抗菌活性成分は、クラリスロマイシン及びアモキシシリンである 。 【0072】 本発明の目的での組み合わせた投与とは、固定された組合せ、及び特に自由な組合せを 意味し、すなわち、プロトンポンプアンタゴニストと抗菌活性成分とは、一つの投与単位 中に存在するか、又は別個の投与単位中に存在するプロトンポンプアンタゴニストと抗菌 活性成分とを直接連続して又は比較的大きな時間的間隔を開けて投与され、その際比較的 大きな時間的感覚とは24時間を越えない期間を意味する。別個の投与単位として使用す るために、有利に共通のパッケージの形で提供される。例えば、二つの投与単位は、一緒 にブリスターの形でパッケージングされ、この投与単位は、二つの投与単位の相対的配置 に関して、通常の方法で表示及び/又は着色がなされているため、二つの投与単位の個々 の成分(投与計画)は患者にとって明らかである。 【0073】 投与単位とは、特に剤形、例えば錠剤、被覆錠剤、ペレット、カプセル中の微小錠剤で あると解釈され、その際、この剤形は有利に二つの活性成分(一方はプロトンポンプアン タゴニスト及び他方は抗菌活性成分)を、最適な活性成分プロフィール及びこの作用プロ フィールを達成するように放出するか又は有効に身体に提供する。 40 (30) 【国際調査報告】 JP 2006-522776 A 2006.10.5 (31) JP 2006-522776 A 2006.10.5 (32) JP 2006-522776 A 2006.10.5 (33) JP 2006-522776 A 2006.10.5 (34) JP 2006-522776 A 2006.10.5 (35) JP 2006-522776 A 2006.10.5 (36) JP 2006-522776 A 2006.10.5 (37) JP 2006-522776 A 2006.10.5 フロントページの続き (51)Int.Cl. FI テーマコード(参考) A61K 9/30 A61K 47/38 A61K 47/04 A61K 31/4375 (2006.01) (2006.01) A61K (2006.01) (2006.01) A61K 31/4439 A61P 43/00 A61P 1/00 (2006.01) (2006.01) A61K 31/4439 A61P 43/00 111 (2006.01) A61P 9/30 A61K 47/38 A61K 47/04 A61K 31/4375 1/00 (81)指定国 AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP( AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HU,IE,IT,LU,MC,NL,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI, CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE, DK,DM,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,M D,MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NA,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US ,UZ,VC,VN,YU,ZA,ZM,ZW (74)代理人 100114890 弁理士 アインゼル・フェリックス=ラインハルト (74)代理人 230100044 弁護士 ラインハルト・アインゼル (72)発明者 ランゴ ディートリヒ ドイツ連邦共和国 コンスタンツ イム ティーアガルテン 16 (72)発明者 ハルトムート ナイ ドイツ連邦共和国 コンスタンツ ペーター−サム−シュトラーセ 46 (72)発明者 ジモーネ ヒルトル ドイツ連邦共和国 コンスタンツ クララ−シューマン−シュトラーセ 8 (72)発明者 ベルント−ミヒャエル ハース ドイツ連邦共和国 ライヒェナウ イン デア アプツヴィーゼ 22 Fターム(参考) 4C076 AA31 AA36 AA42 AA53 BB01 CC16 DD22B DD25B DD26B DD27B DD29B DD30B DD41B DD43B DD50B DD51B EE31H EE32B FF06 FF33 FF63 4C084 AA03 AA17 AA27 MA05 MA35 MA36 MA37 MA41 MA52 NA03 NA11 ZA662 ZC412 4C086 AA01 CB05 CB06 MA02 MA05 MA35 MA36 MA37 MA41 MA52 NA03 NA11 ZA66 ZC41