「用語の説明」

「用語の説明」
アマモ場・ガラモ場
海草の一種であるアマモが繁茂している場所を「アマモ場」、海藻の一種であるガラモ（ホンダ
ワラ類）が繁茂している場所を「ガラモ場」と呼ぶ。アマモは内湾域の砂泥底で春から夏にかけて
最も繁茂し、ガラモは沿岸の岩礁域で冬から春にかけて最も繁茂する。いずれの藻場も産卵場や稚
魚などの成育の場として重要である。
イタボガキ
貝殻がボタンの花に似ていることからボタンガキとも呼ばれ、フランスガキに似たカキ。昭和 50
年頃までは普通に獲られていたが、今はほとんど獲れなくなった。身は大きく、少し渋みがあり、
殻ごと焼いたりフライなどで食べると美味しい貝。
漁獲努力量
魚介類を漁獲するために使った資本や労力などの量のことで、漁船数、出漁日数や曳網回数など
で表される。漁獲努力量が大きくなると「獲りすぎ」状態となり、資源を枯渇させる恐れがある。
漁業就業者確保育成センター
新たな漁業の担い手を確保するため、漁業への就業希望者を対象に、就業情報を提供するととも
に、就業希望者からの相談に応じる機関。本県では平成 11 年度から県水産課内に設置して以来、
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多くの相談に応じている。
栽培漁業
最も減耗が大きい生まれて間もない時期の魚やエビなどを人が管理し、天然の水域に放流して適
切に管理しながら漁獲する合理的な漁業の方法。本県では５年ごとに、種苗の生産や放流などの目
標を定めた計画をつくって計画的に推進している。
資源管理型漁業
小さな魚を獲らないことや漁獲の回数を減らすことなどにより、魚介類の成長や再生産を図り、
合理的に漁獲する漁業の方法。また、種苗の放流や藻場の造成など資源を積極的に増やす方法と組
み合わせて、より合理的に漁獲する方法も試みられている。
資源回復計画
緊急に資源の回復を図ることが必要な魚種について、全国または海域単位で減船や休漁などのほ
か、放流や環境の保全などの方法を定めた計画。本県では、サワラとカタクチイワシについて計画
を定め、実践している。
食育
食材の旬や栄養、料理方法など、｢食｣についての正しい知識と選択する力を身につけ、体験など
を通じて望ましい食生活を実践できる人間を育てる教育の一つ。最近、食の多様化、食材のグロー
バル化が進む中、地産地消などの推進とあわせてニーズが高まっている。
タケノコメバル
メバルの仲間で、全長 40cm、体重１kg にもなる。昭和 30 年代以降激減し、今では幻の魚となっ
ている。名前の由来はタケノコの取れる時期に美味しい魚であるとか、体の色・模様がタケノコの
皮に似ているからとかといわれており、全国では本県のみが増養殖に取り組んでいる。
多獲性資源
イワシやイカナゴなど、一定の場所や時期に多量に漁獲されることが多い魚介類資源のことで、
これらの多くは他の大型の魚などの餌としても重要である。
定着性資源
瀬戸内海で生まれ、一生を通じて瀬戸内海（本県沿岸域）に生息する資源のことで、一般にエビ
やカレイ類、メバル類などが当てはまる。季節を問わず比較的安定して漁獲される。
地産地消
地域で獲れる食材をその地域で消費しようという取り組み。消費者にとって由来のはっきりした
旬の地元産の食品ということで安心して食べられるとともに、生産者にとっても出荷コストの削減
などのメリットがある。地域の食文化の承継や農水産業への理解促進にもつながり、食育にも貢献
している。
トレーサビリティ
トレーサビリティとは「生産から販売までの各段階で製品とその情報を追跡し遡及できること」
と定義されており、水産物などの食品では生産情報などを消費者に提供するとともに、問題が生じ
た場合の原因追究と対策を迅速に行うために有効な方策。
認定漁業士
先進的な漁業経営を行いながら、漁村青年の育成指導に積極的に参画している 40 歳以上の「指
導漁業士」と漁村の青年活動に積極的に参加し、今後、地域のリーダーとして見込まれ、県が開催
する青年漁業士講座を受講した 40 歳未満の「青年漁業士」があり、いずれも知事が認定する。
ノリの色落ち
養殖ノリの生長に必要な栄養塩が不足することにより、ノリ藻体の色素が少なくなり、茶色又は
薄茶色になる現象。有明海では平成 12 年に発生し、社会問題となったが、本県でも平成 14 年に大
規模な色落ちによる被害が発生した。
ブルー･ツーリズム
島や漁業地域に滞在し、漁業や水産物、地域の伝統文化などにふれあうことにより心と体をリフ
レッシュさせる余暇活動のこと。本県では漁業体験や水産物の産直、地魚料理の提供などの取組み
があり、都市と漁業地域の交流に大きく寄与している。
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