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呼吸器感染症関連微生物による外性器感染症の 2 例

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呼吸器感染症関連微生物による外性器感染症の 2 例
Aug.
2005
THE JAPANESE JOURNAL OF ANTIBIOTICS 58—4
375( 1 )
呼吸器感染症関連微生物による外性器感染症の 2 例
三鴨廣繁 a, b)・玉舎輝彦 b)・田中香お里 a)・渡邉邦友 a)
a)
岐阜大学生命科学総合研究支援センター 嫌気性菌研究分野
b)
岐阜大学医学部附属病院成育医療科・女性科
(2005 年 6 月 29 日受付)
バルトリン腺膿瘍の原因の多くは日和見感染に関連する微生物とされてきたが ,今回 ,
我々は呼吸器感染症の主要原因菌である肺炎球菌及びインフルエンザ菌を原因菌とする
バルトリン腺膿瘍の興味深い 2 症例に遭遇した。症例 1 はペニシリン耐性肺炎球菌 ,症例
2は b -ラクタマーゼ非産生アンピシリン耐性インフルエンザ菌の検出例であり,いずれも
呼吸器感染症で増加が問題となっている耐性菌が原因菌であった。また,今回の2症例の
臨床経過について ,PK/PD 理論に基づいて解析し ,抗菌薬の治療効果を検証した。
産婦人科外来で遭遇する頻度の高い外性器感染
tant Haemophilus influenzae, BLNAR)によるバルト
症として ,外陰部の膿瘍形成性疾患であるバルト
リン腺膿瘍を経験したので ,文献的考察を加えて
リン腺膿瘍,スキーン腺膿瘍,Gartner嚢胞感染な
報告する。
どがあげられる1)。バルトリン腺膿瘍は,バルトリ
ン腺に細菌などの微生物が感染し ,炎症症状を呈
【症例1】(Fig. 1)
したものであり,排泄管の閉塞により,バルトリン
30 歳 ,女性。1 経妊 ,0 経産。7 日前から外陰部
腺に膿汁が貯留し ,腫瘤となったものである。ス
の腫脹および疼痛を自覚するが放置していた。外
キーン腺は,外尿道口の両側方部にあり,細菌など
陰部の腫脹および疼痛が悪化し ,悪臭を伴う膿性
の微生物の感染により炎症を発症し ,膿瘍となっ
の分泌物を認めるようになったため ,岐阜大学医
たものである。臨床的には,バルトリン腺膿瘍,ス
学部附属病院を受診し ,バルトリン腺膿瘍の自壊
キーン腺膿瘍のいずれも原則的には ,穿刺または
と診断された。初診時の体温は37.0°C,白血球数は
切開・排膿が第一選択である 2,3)。通常は ,外科的
9,700/m L,CRP値は5.56 mg/dLであった。初診時に
処置に引き続いて ,抗菌化学療法を施行する。特
は膿瘍が自壊し,膿瘍の形成を認めなかったため,
に,再発を繰り返すものでは,開窓術,造袋術,摘
抗菌薬セフジニル(CFDN)を 300 mg,分 3, 5 日間投
出術などを行う
2,3)
。
与した。抗菌薬による治療開始後,症状の軽快を認
今回 ,我々は ,ペニシリン耐性肺炎球菌 (peni-
めたが,投薬終了3日目より,再び外陰部の腫脹お
cillin-resistant Streptococcus pneumoniae, PRSP)およ
よび疼痛が出現し ,微熱を認めるようになったた
び b -ラクタマーゼ非産生アンピシリン耐性インフ
め,再診され,バルトリン腺膿瘍の再発と診断され
ルエンザ菌 (b -lactamase negative, ampicillin-resis-
た。再診時の体温は37.1°C,白血球数は10,100/m L,
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Fig. 1.
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A case of Bartholinitis (30 years old woman).
CRP 値は 6.14 mg/dL であった。初診時に採取した
【症例 2】(Fig. 2)
膿 汁 の 培 養 検 査 で ,好 気 性 グ ラ ム 陽 性 球 菌
19 歳 ,女性。0 経妊 ,0 経産。5 日前から外陰部
S. pneumoniae,嫌気性グラム陽性球菌 Finegoldia
の腫脹および疼痛を自覚するが ,症状が悪化した
magna が 検 出 さ れ て い た 。 分 離 さ れ た
ため,岐阜大学医学部附属病院を受診し,バルトリ
S. pneumoniae は ,pbp1a, pbp2x, pbp2b の異常遺伝
ン腺膿瘍と診断された。初診時の体温は 37.1°C,
子を保有していたため ,ペニシリン耐性肺炎球菌
白血球数は 9,900/m L,CRP 値は 6.52 mg/dL であっ
4)
(PRSP) と判定された 。分離された S. pneumoniae
た。バルトリン腺膿瘍の切開・排膿術を施行し,抗
のセフジニルに対する薬剤感受性は2 m g/mL,セフ
菌薬アモキシシリン(AMPC) を750 mg,分3, 5日間
テラム(CFTM)に対する薬剤感受性は 0.125 m g/mL
投与された。術後,症状の軽快を認めたが,術後7
であった。分離されたF. magnaのセフジニルに対
日目より,再び外陰部の腫脹および疼痛が出現し,
する薬剤感受性は 0.06 m g/mL,セフテラムに対す
微熱を認めるようになったため,再診され,バルト
る薬剤感受性は 0.125 m g/mL であった。膿瘍の切
リン腺膿瘍の再発と診断された。再診時の体温は
開・排膿術を施行し,原因菌に感受性のあるセフテ
37.0°C,白血球数は9,800/m L,CRP値は7.02 mg/dL
ラム・ピボキシルを 300 mg,分 3, 7 日間投与した。
であった。初診時に採取した膿汁の培養検査で,好
なお ,再発時の原因菌検査でも ,S. pneumoniae
気性グラム陰性桿菌 Haemophilus influenzae,嫌気
(PRSP), F. magna が検出されていた。術後 10 日目
性グラム陽性球菌 Peptostreptococcus anaerobius が
に再診されたが,体温は36.2°C,白血球数は6,600/
検出されていた。分離されたH. influenzaeは,既報
m L,CRP値は0.44 mg/dLで,外陰部の腫脹・発赤・
に 従 っ た 分 子 生 物 学 的 検 討 5⬃7)に お い て も ,
膿瘍も認めなかったため ,治癒と判定した。
BLNARと判定され,アモキシシリンに対する薬剤
感受性は,4 m g/mL,セフテラムに対する薬剤感受
性 は 0.125 m g/mL で あ っ た 。 分 離 さ れ た
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Fig. 2.
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A case of Bartholin’s gland abscess (19 years old woman).
P. anaerobius のアモキシシリンに対する薬剤感受
呼吸器感染症関連微生物が外性器などの感染症の
性は,0.03 m g/mL,セフテラムに対する薬剤感受性
原因となったものと考えられる。肺炎球菌やイン
は 0.125m g/mL であった。再度 ,膿瘍の切開・排膿
フルエンザ菌は ,内科領域では耐性菌が問題と
術を施行し,原因菌に感受性のあるセフテラム・ピ
なっているが,今回,我々が経験した2症例はいず
ボキシルを300 mg,分3, 7 日間投与された。なお, れもペニシリン耐性肺炎球菌およびb -ラクタマー
再発時の原因菌検査でも ,H. influenzae(BLNAR),
ゼ非産生アンピシリン耐性インフルエンザ菌で
P. anaerobius が検出されていた。再手術後 10 日目
あった。今回の症例から ,外性器感染症において
に再診されたが,体温は36.4°C,外陰部の腫脹・発
は ,呼吸器感染症関連微生物が関係していること
赤・膿瘍も認めなかったため ,治癒と判定した。
があり ,薬剤耐性菌も呼吸器領域と同様に存在し
ていることが明らかになった。これまでにも,呼吸
考察
器感染症関連微生物によるバルトリン腺炎・膿瘍
の報告は認められる 9)が ,耐性菌による感染症の
現在のバルトリン腺膿瘍の原因微生物の多く
報告はない。また,我々は,日本人におけるバルト
は,日和見感染に関連する微生物である8)。しかし
リン腺炎・膿瘍に関する疫学的検討結果を報告し,
ながら,今回,我々が経験した2症例は,いずれも
呼吸器感染症に関連した耐性菌によるバルトリン
好気性菌と嫌気性菌の複数菌感染症例であった
腺炎・膿瘍についても調査している 10)が ,継続的
が,分離された好気性菌は,2大呼吸器感染症関連
な検討が必要と考えている。バルトリン腺炎・膿
微生物である肺炎球菌とインフルエンザ菌であっ
瘍は ,比較的容易に治癒もしくは改善し得る疾患
た。そもそも主に上気道に生息する微生物が,外性
であるため,抗菌薬による治療を3日間程度施行し
器感染症から検出された背景には ,現代の性行動
ても改善しないような症例では ,培養検査を行う
の多様化が一因として考えられる9)。すなわち,最
とともに,治療にあたっては,薬剤耐性菌の可能性
近では,オーラルセックスが一般化してきたため, を考慮する必要がある。したがって,バルトリン腺
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炎・膿瘍などを多く診断・治療する産婦人科医・泌
から算出したパラメータであるCmax,AUC,T1/2
尿器科医・皮膚科医であっても,外性器感染症の治
などに基づいた薬物動態学的な特性と ,ブレイク
療としての薬剤選択にあたっては ,呼吸器感染症
ポイント値や MIC50, MIC90 などの薬力学的な特性
の動向については ,十分理解しておく必要性があ
から ,抗菌薬の治療効果をある程度予測すること
ると推察された。
が可能となった。セフェム系抗菌薬では ,Time
また ,抗菌薬の薬物動態 Pharmacokinetics(PK:
above MIC が約 40% あれば bacteriostatic responses
Cmax(最高血中濃度),AUC(血中濃度時間下面
(静菌効果)が,約60%あれば bactericidal responses
積),T1/2(半減期))と薬力学 Pharmacodynamics
(殺菌効果)が得られるという報告がある 12)。
(PD: MIC: minimum inhibitory concentration(最小発
育阻止濃度),time-killing-curve(殺菌曲線)など)
今回の症例をPK/PD理論に基づいて解析してみ
ると,症例1および症例2のいずれも原因菌のセフ
に関する研究は,1990年代より急速な進歩を遂げ, テラムに対する薬剤感受性が 0.125 m g/mL である
感染症の適切な治療および新規抗菌薬の開発上市
11)
ため ,セフテラム・ピボキシル300 mg,分3 の投与
に多大な貢献を果たしてきた 。これらの研究の
で ,Time above MIC が 100% となるため ,十分な
中で特筆すべき成果の一つは ,in vivo における抗
治療ができることが理解できる13) (Fig. 3)。しかし
菌薬の殺菌作用に相関するPK/PDパラメータの解
ながら,症例1で分離された肺炎球菌のセフジニル
明であり,アミノグリコシド薬,フルオロキノロン
に対する薬剤感受性は2 m g/mLであるため,セフジ
薬はCmax/MICまたは24時間AUC/MIC,b -ラクタ
ニルでは,300 mg,分3,もしくは600 mg,分3の投
ム薬は投与間隔に対するMICを超える時間の比率
与では ,Time above MIC が 0% であるため ,治療
Time above MIC% (%T⬎MIC)であることが明らか
効果が期待できないと推定される 14) (Fig. 4)。ま
となった 11)。
た,症例2で分離されたインフルエンザ菌のアモキ
その結果 ,患者における血中濃度の平均的な値
シシリンに対する薬剤感受性は 4 m g/mL であるた
Fig. 3. The results of the blood concentration simulation showed that %T⬎MIC values for PRSP
(MIC 0.125 m g/mL), BLNAR (MIC 0.125 m g/mL) after oral administrations of CFTM 100 mg
three times a day would be 100% for both PRSP and BLNAR.
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Fig. 4. The results of the blood concentration simulation showed that %T⬎MIC values for PRSP
(MIC 2 m g/mL) after oral administrations of CFDN 100 mg and 200 mg three times a day would
be 0% for both dosages.
Fig. 5. The results of the blood concentration simulation showed that %T⬎MIC values for BLNAR
(MIC 4 m g/mL) after oral administrations of AMPC 250 mg and 1000 mg three times a day would
be 12.9% and 47.2%, respectively.
め ,アモキシシリン 750 mg,分 3の投与方法では , ンの投与量を 3000 mg,分 3 に増量すると ,Time
Time above MIC が 12.9% となり治療効果は期待で
above MICが47.2%となり,50%に近づくため,治
きないと推定される。しかしながら,アモキシシリ
療効果が期待できることが理解できる 15) (Fig. 5)。
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このように ,PK/PD の理論に基づいて ,抗菌薬の
投与量を増加させたり ,投与方法を工夫したりす
ることにより ,より有効な治療を行うことができ
ることを ,我々臨床医は忘れてはならない。
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TWO CASES OF BARTHOLIN’S GLAND ABSCESSES CAUSED BY
Streptococcus pneumoniae AND Haemophilus influenzae
HIROSHIGE MIKAMOa,b), TERUHIKO TAMAYAb), KAORI TANAKAa)
and KUNITOMO WATANABEa)
a)
Division of Anaerobe Research, Life Science Research Center, Gifu University
b)
Department of Obstetrics and Gynecology, Gifu University Hospital
Most of Bartholin’s gland abscesses have been thought to be caused by microorganisms found in opportunistic infections. However, we have encountered two very interesting cases of Bartholin’s gland abscesses caused by
Streptococcus pneumoniae and Haemophilus influenzae, two major pathogens of respiratory tract infections. In
the first case, since abscess formation was not observed due to disintegration, cefdinir (CFDN), 300 mg/day, t.i.d.
for 5 days was administered. The treatment improved clinical symptoms, but relapse occurred 3 days after the
administration was discontinued. Microbiological examination of pus revealed the presence of Streptococcus
pneumoniae and Finegoldia magna, and it also showed that the isolated S. pneumoniae was penicillin-resistant
S. pneumoniae (PRSP). After an incision and drainage of abscess, cefteram pivoxil (CFTM-PI), 300 mg/day t.i.d.
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for 7 days, was administered, and the cure was confirmed. In the second case, after an incision and drainage of
Bartholin’s gland abscess, amoxicillin (AMPC), 750 mg/day, t.i.d. for 5 days, was administered. The treatment
improved clinical symptoms temporarily. However, the symptoms deteriorated 7 days after the operation, and the
patient was diagnosed with relapse. Microbiological examination of pus revealed the presence of Haemophilus
influenzae and Peptostreptococcus anaerobius, and it also showed that the isolated H. influenzae was b lactamase-nonproducing ampicillin-resistant H. influenzae (BLNAR). After performing additional incision and
drainage of abscess again, CFTM-PI, 300 mg/day, t.i.d. for 7 days, was administered, and the cure was confirmed.
In addition, the analysis of these two cases using PK/PD theory revealed that the time above MIC reached 100%
with administration of CFTM-PI 300 mg, t.i.d. suggesting that the dosage is sufficient for treating these infections. There are other cases of external genitalia infections caused by microorganisms usually associated with respiratory tract infections like cases that we are reporting here. Therefore, it is necessary to consider a possible
infection by drug-resistant bacteria even for a case of external genitalia infection. In addition, it was thought that
adjusting dosage and method for administration of antibacterial agents based on PK/PD theory would help to
provide efficient treatment.
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