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木材利用による 豊かな教育環境の実現

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木材利用による 豊かな教育環境の実現
木材利用による
豊かな教育環境の実現
文部科学省大臣官房文教施設企画部
施設助成課
本日お話しすること
1.木材利用の意義、現状と課題
2.文部科学省の取組
3. 木材を活用して豊かな教育環境へ
1.木材利用の意義、現状と課題
学校施設における木材利用の意義と効果
(1)教育的効果の向上
柔らかで温かみのある感触や優れた調湿効果により、豊かで快適な
学習環境を形成
森林の保全、地域の産業や地球環境問題などについて学習する教材
としての活用
(2)地球環境への配慮
鉄やアルミニウム等に比べて、材料製造時に要するエネルギー量が
少なく、炭素を貯蔵するため温暖化抑制に寄与
伐採した町有林での見学状況
(3)地域の風土、文化への調和
学校づくりを通じた、地域とのコミュニティ形成や木の文化の継承の機
会を提供
地域材や地場の職人の技術の活用により、地域経済の活性化や地
場産業の振興につながる
地元大学による丸太材の加工
4
公立小中学校建物の経年別保有面積(非木造)
○ 老朽化が進行している経年25年以上の建物の面積は全体の約7割。
(第2次ベビーブーマー時代に建設した学校施設の老朽化が深刻。)
5
公立小中学校建物の経年別保有面積(木造)
○ 防災上、安全上の観点から不燃堅牢化が進められ、木造からRC造への建て替えが
進んだ。
○ 昭和60年に発出した木材利用の促進に関する通知以降、木造校舎の建設も進めら
れている。
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公立学校施設整備における木材利用状況①
○木材使用量(平成25年度 新しく建築したものと改修によるもの)
対象施設
木
造
非 木 造
(内装等に木材を使用した施設)
合
計
木材使用量(m3)
うち国産材
使用量(m3)
国産材(%)
27,583
23,091
83.7%
58,376
32,286
55.3%
85,959
55,378
64.4%
※ 木材の利用状況調査より
※ 公立の幼稚園、小学校、中学校、中等教育学校、高等学校及び特別支援学校の計
7
公立学校施設整備における木材利用状況②
○施設の整備状況(平成25年度 新しく建築したもの)
施
(棟)
非 木 造
設
数
(%)
988
79.5
682
54.9
造
254
20.5
全 事 業
1,242
100.0
うち内装を木質化
木
※木材の利用状況調査より
★全事業の約75%において、木材が使用されている。
8
公立小中学校施設の耐震化の状況(木造)
木造学校施設は、耐震化の取組が遅れている。
耐震化率:85.9%(非木造は92.5%) 第二次診断等診断実施率:56.3%(非木造は97.6%)
(平成26年4月1日現在)
全 棟 数
木造
非木造
耐震性のある建物
(S57以降建築の建物
含む)
耐震性の
ない建物
耐震診断
未実施の建物
第二次診断実
施率
耐震化率
1,059棟
910棟
55棟
94棟
56.3%
85.9%
119,330棟
110,374棟
7,334棟
1,622棟
97.6%
92.5%
9
2.文部科学省の取組
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文部科学省におけるこれまでの取組
(1)木材使用促進に関する通知の発出
【昭和60年、平成8年、10年、16年、19年、22年、26年】
(2)木材を活用した学校施設に関する講習会の実施【年3回】
(3)エコスクールのパイロット・モデル事業の拡充
(林野庁と連携した地域材の導入)【平成14年】
(4)木材を活用した学校施設に関する調査研究
・ 事例集「あたたかみとうるおいのある木の学校」の発刊
【平成10年、16年】
・ 手引書「早わかり木の学校」を作成【平成19年】
・ 工夫事例集「こうやって作る木の学校」
を作成【平成22年】
(5)学校用家具に関する調査研究
「木材を活用した学校用家具の事例集」の作成
【平成17年】
(6)木造学校施設の耐震診断に係る技術上の
事例集「あたたかみとうるおいのある木の学校」
課題解決についての通知の発出【平成21年】
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学校施設への木材活用のための手引書の作成
学校設置者や設計者の声
○木の良さは理解するが知識や経験の不足から躊躇
計画方針の立て方、進め方がわからない
防火などの法規制への適合が困難
地震や火災に対する安全性が心配
木材の調達方法がわからない
シロアリなどの被害が心配
建設コストが多大になりそう
維持管理が大変そう
など
課題解決の考え方・留意点の解説が必要
平成19年度に手引書を作成
Q&A形式により、学校施設の木材活用を解説
★平成20年3月に全ての教育委員会に配布
手引書「早わかり木の学校」
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あたたかみとうるおいのある木の学校
-早わかり木の学校-
●本書の特色
①木を活用する効果や意義、計画・設計、木の確保、行政面など
様々な観点から解説。
②木の学校づくりの先進的事例におけるノウハウを掲載。
③建築基準法などの関連法規について、木の学校に特化して
体系的かつ平易に解説。
●本書の使い方
学校設置者の担当を主な対象とし、設計事務所の設計者にも対応した内
容。
第1章は、木の活用の効果と意義を解説。
第2章は、木の活用における課題などを一問一答形式で解説。必要な時
に必要なQを読むことが可能。
<構成例> 第2章 木の活用Q&A
Q
全50問のQ
A
考え方、対応方法などを端的に回答
解説
参考
【A】の内容について、より詳細な説明
さらに、より深い興味を持たれる学校設置者や
設計事務所の設計者に対し、専門的な知識を紹介
※文部科学省のHPに全文掲載しています:http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyosei/mokuzai/1296284.htm
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木材を利用した学校施設の工夫事例集の作成
◆平成19年12月 木を活用した学校施設の整備に関する手引書を作成
◆手引書の活用により、木材利用が進められつつある一方、未だに『ハードルが高い』との声
◆学校施設に木材を活用するにあたり、気になる点 → 『建設費が割高』との回答が48%
<平成20年度 木材を活用した学校施設づくり講習会アンケート結果より>
◆平成21年7月~
林野庁と文部科学省が連携し、「学校の木造設計等を考える研究会」を開催
学校施設における木材利用に取り組みやすくするための方策について検討
平成22年5月に工夫事例集を作成
主に地方公共団体の職員を対象に、特に課題として考えられている、
木材利用の検討の進め方やコストの抑制の方法を中心に、その留意点や工夫した取組事
例をまとめた
★全ての教育委員会に配布
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こうやって作る木の学校
~木材利用の進め方のポイント、工夫事例~
1.学校施設への木材利用の現状と取組
2.木材利用の意義と効果
(1)教育的効果の向上
(2)地球環境への配慮
(3)地域の風土、文化への調和
3.木材利用を進めやすくするための方策
(1)木材利用の目的の明確化と共通理解
(2)地方公共団体としての木材利用推進体制の構築
(3)木材を利用する学校づくりの進め方
(4)コストを抑えるための設計上の工夫
(5)既存木造施設の耐震補強・改修の意義とその方法
4.木材を利用した様々な空間
5.木材を利用した学校づくりに関する今後の課題
(参考資料)木材を活用した学校施設の紹介事例の工事費等
※文部科学省のHPに全文掲載しています:http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/22/05/attach/1294191.htm
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こうやって作る木の学校
~木材利用の進め方のポイント、工夫事例~
◆コストを抑えるための設計上の工夫
工 夫 例
一般流通材・定尺材の活用
接合部の形状の統一化
木を使い切る
維持管理を配慮した設計
適材適所の木材使用
など
地域の実情等に応じて、工夫例の中から
活用できるものを組み合わせて採用することにより
建設・維持管理のコストを抑えることが可能
★本工夫事例集で取り上げた事例の実績:172~394千円/㎡
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木材利用に活用できる補助制度
1.幼稚園、小学校、中学校、特別支援学校
・新増築:1/2
・改築、大規模改造、木の教育環境施設(※)の整備:1/3
※専用講堂や、既存の施設を改造した和室や心の教室等
★木造施設を整備する場合、補助単価を5.0%かさ上げ
(※右のA+Bに該当する場合)
A 環境を考慮した学校施設(エコスクール)として認定を
受けて床や壁などを木の仕上げとする場合、
補助単価を2.5%かさ上げ
B 地域材を活用して木造施設を整備する場合、
補助単価を2.5%かさ上げ
★内装木質化を行う場合、補助単価を2.5%かさ上げ
(※右のAに該当する場合)
※木造の武道場を整備する場合、2.の林野庁の事業も活用可能。(補助率 1/2)
2.高等学校
◆「森林・林業再生基盤づくり交付金」等の「木造公共建築物等の整備」(林野庁)
地方公共団体の木材利用方針に基づき整備するモデル的な木造施設の整備及び内装木質化に対して、1/2以内を補助。
◆「木造建築技術先導事業」(国土交通省)
先導的な設計・施工技術を導入する大規模木造建築物等の整備に対して、木造化・内装木質化することによるかかり増し
工事費用の1/2を補助。
3.全学校種共通
◆「地域材供給倍増事業」の「木造公共建築物の整備に係る設計段階からの技術支援」(林野庁)
設計や木材調達等の問題解決のため、専門家の知見をかりたり関係者とのワークショップを開いたりする場合に定額を補助。
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木材を活用した学校づくり講習会
主催 文部科学省
後援 林野庁
学校施設における木材利用に係る課題を解決するための一助とすべく、地方公共団体や木材関連企
業、設計者等のみなさまによる、木材を活用した学校施設づくりの取組を支援。
対
象 : 学校づくりに関与されるみなさま
木の学校づくりにご興味のあるみなさま
参加無料
2日目も学校まで
貸切バスでご案内します
開催時期 : 10月 2日、 3日 【静岡県】
10月16日、17日 【福岡県】
11月12日、13日 【東京都】
概要(案) :
(1日目) 専門家による特別講演
文部科学省・林野庁による施策説明
地方公共団体の取組紹介
(2日目) 学校施設の視察
日田市立咸宜小学校(福岡会場2日目にて視察予定)
※ 1日目・2日目だけでも参加することは可能です。
※ 今回より、文部科学省動画チャンネル(YouTube)に収録、公開予定です。
詳細は下記リンクより
http://www.mext.go.jp/b_menu/gyouji/detail/1351032.htm
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3.木材を活用して豊かな教育環境へ
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学校施設における木材利用の促進について
■公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律(平成22年10月1日施行)
国の責務
・木材利用促進に関する施策を総合的に策定・実施し、公共建築物における木材の利用に努める。
・木造の建築物に係る建築基準法等の規制について検討し必要な措置を講ずる。
地方公共団体の責務
・国の施策に準じて、木材利用促進に関する施策を策定・実施し、公共建築物における木材の利用に努める。
基本方針の策定
・農林水産大臣及び国土交通大臣は、公共建築物における木材の利用の促進に関する基本方針を定める。
都道府県及び市町村における方針の策定
・都道府県知事は基本方針に即して、市町村は、都道府県方針に即して、木材の利用の促進に関する方針を
定めることができる。
木材利用が円滑に促進されるよう、
木材利用の計画から、木材調達、設計、施工まで、
教育委員会、林政部局、建設部局等の関係部局が
相互に緊密な連携を図りつつ検討、実施
することが必要。
教育委員会
連携
建設部局
林政部局
※:「学校施設における木材利用の促進について」(平成22年11月2日付通知)を文部科学省、林野庁、国土交通省の連名で発出
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全国に広がる木の学校~木材利用の事例集~
(平成26年7月25日公表)
○近年、各地方公共団体の創意工夫による、地域の実情に応じた「木の学校」が広がっている
○全国に広がる木の学校の中からH22~H25につくられた特色ある事例を紹介した事例集を作成
(全都道府県96事例を地方区分ごとに紹介)
○地元産材を使い環境教育に活用した事例や、独自の工法でコストダウンを図った事例など特徴ある事例を多数
掲載
○文部科学省ホームページにて閲覧、ダウンロードが可能
八幡浜市立日土小学校(愛媛県)
昭和30年代に建築された木造校舎を、歴史的・文化的価値を損なわない範囲で、
安全性を確保しつつ、現代的な教育環境となるよう改修した。国の重要文化財。
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全国に広がる木の学校~木材利用の事例集~
掲載事例の紹介
会津坂下町立坂下東幼稚園
(福島県河沼郡会津坂下町字上口705)
学校林をフル活用して木材を調達
○「地場産材を使い、地元の手で建築し、地域に根付いた幼
稚園」をテーマに建築
○地域の人が育てた学校林で育った木材を積極的に活用
○丸太と4寸角の一般材を構造的に組み合わせた大きな空間
と、デンや小さな読書スペースなどの小さな空間の共存
のびのびと学び遊べる天井高さ5.7mの遊戯室
丸太で構成された遊戯室と一
続きの空間
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全国に広がる木の学校~木材利用の事例集~
内子町立小田幼稚園・小学校・中学校
(愛媛県喜多郡内子町寺村557)
校舎の建設を通じて地元の産業について学ぶ
○林業が町の基幹産業であることを活かし、児童・生徒向けに校舎に使用する木材の
切り出し現場の見学を実施
○建設中の校舎の見学会など地元の木材が学校として活用されていく様子を見学する
ことで、地元の産業をより身近なものとして学習
児童・生徒の校舎建て方の見学会
校舎中庭
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全国に広がる木の学校~木材利用の事例集~
中央区立中央小学校・幼稚園
(東京都中央区湊1-4-1)
都心の学校を木材で包み込む
○教室やテラス、バルコニーなどに多摩産の木材等を使用、
材に包まれた学習空間
室内から連続性をもつ天然の素
○テラスは読書コーナーや情報ステーションとも連続し、学年間の交流や自然と触れあえる場
となっている
普通教室の隣に設置されたテラス
建物中央に作られた吹き抜けを
持つ大階段と展示スペース
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全国に広がる木の学校~木材利用の事例集~
茂木町立茂木小学校
(栃木県芳賀群茂木町大字茂木1621)
老朽化した校舎を木質化でリニューアル
○耐震補強、老朽対策のための改修を行った際に、
伐期や間伐の時期を迎えている町有林を活用し、
内装を木質化
○老朽化していた教室の内部は、明るい雰囲気に
変わっている
<改修前の状況>
改修後の普通教室
普通教室
廊下と階段
改修後の廊下と階段
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建築基準法の一部改正について(木造校舎等の基準見直し)
一部改正の概要
(木造建築基準見直し関連)
○木材の利用を促進するため、これまで耐火構造としなければならなかった3,000㎡
を超える建築物や3階建ての学校等について、実大火災実験等により得られた新た
な知見に基づき、一定の防火措置を講じた場合には準耐火構造等にできることとする。
(公布:平成26年6月4日、施行:公布後1年以内)。
【改正内容】≪法第21条、法第27条≫
以下の場合に、大断面木材などを活用して耐火性の高い材料で被覆する等の措置に
よらずに準耐火構造等にできることとする。
① 延べ面積が3,000㎡を超える大規模な建築物について、火災の拡大を3,000
㎡以内に抑える防火壁等を設けた場合 ≪法第21条≫
② 3階建ての学校等について、天井の不燃化又は庇・バルコニーの設置など、区画を
超えた早期の延焼を防止する措置を講じた場合≪法第27条≫
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(参考)「建築基準法の一部を改正する法律」の概要
■ 木造建築関連基準の見直し
国土交通省作成資料
施行日:公布後1年以内
【改正内容】≪法第21条、法第27条≫
以下の場合に、大断面木材などを活用して耐火性の高い材料で被覆する等の措置によらずに準耐火構造等にできることとする。
① 延べ面積が3,000㎡を超える大規模な建築物について、火災の拡大を3,000㎡以内に抑える防火壁等を設けた場合 ≪法第21条≫
② 3階建ての学校等について、天井の不燃化又は庇・バルコニーの設置など、区画を超えた早期の延焼を防止する措置を講じた場合≪法第27条≫
<参考>建築基準法改正案
①法第21条第2項
延べ面積が3,000㎡を超える建築物(略)は
次の各号のいずれかに適合するものとしな
ければならない。
一 法第2条第九号の二イに掲げる基準注1に
適合するものであること
二 壁等注2(略)によって有効に区画し、
かつ、各区画の床面積の合計をそれぞれ
3,000㎡以内としたものであること
<政令で定める壁等の性能イメージ>
通常の火災が終了するまでの間壁等が、
・構造耐力上支障のある損傷を生じないこと
・加熱面以外の面(屋内に面するものに限る)
の温度が可燃物燃焼温度以上に上昇しないこと
・屋外に火炎を出す原因となる亀裂その他の損
傷を生じないこと
・壁等が屋外に出た火炎による輻射熱を有効に
遮ること
<告示で定める具体的な仕様イメージ>
壁等は、
・耐火構造とすること
・外壁面及び屋根面から一定程度突出さ
せること
・他の建築物の部分と独立した構造とす
ること
等
注1:法第2条第九号の二イにおいて耐火構造とすることを要求 注2:壁、柱、床その他の建築物の部分又は防火戸その他の政令で定める防火設備
②法第27条第1項
<政令で定める主要構造部等の性能イメージ>
(略)特殊建築物注は、その主要構造部を当 主要構造物は、次の①又は②
該特殊建築物に存する者の全てが地上まで ①法第2条第九号のニイに掲げる基準に適合する
ものであること
の避難を終了するまでの間通常の火災によ ②当該特殊建築物に存する者の全てが当該特殊
る建築物の倒壊及び延焼を防止する(略)
建築物から地上までの避難(救助によるもの
を含む。)を終了するまでの間
ものとし(略)、かつ、外壁の開口部で
・主要構造部が構造耐力上支障のある損傷を
あって建築物の他の部分から当該開口部へ
生じないこと
延焼するおそれがあるもの(略)に防火設
・壁及び床が遮熱性を有すること並びに外壁
備(略)を設けなければならない。
及び屋根が遮炎性を有すること
外壁の開口部に設ける防火設備は、
注:法別表第一で対象となる用途、規模を規定
・火災発生から一定時間、噴出火炎の火熱に
より屋内に火炎を入れないこと
等
<告示で定める具体的な仕様イメージ>
3階建ての学校※は、 ※一部の用途について検討中
・1時間準耐火構造とすること
・下階の外壁の開口部から上階の開口部
へ延焼するおそれがある場合に、下階
の居室の天井の仕上げを準不燃材料で
すること又は下階と上階の開口部の間
に庇若しくはバルコニーを設置するこ
と
等
学校以外の用途は現行どおりの構造方法
(耐火構造又は準耐火構造)を規定
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(参考)木造建築関連基準の見直し(木造3階建て学校の実大火災実験(H23-H25))
国土交通省作成資料
■H23予備実験(平成24年2月につくば市で実施)
建築面積:830㎡
延べ面積:2,260㎡
構 造:1時間準耐火構造
バルコニー・庇の設置:なし
内 装:1階内部は床、壁、
天井とも木
階段室:ラッチのない防火戸を設置
防火壁:ラッチのない防火戸を設置
防火壁
階段室
50m
出火室
16m
※建物の倒壊まで火災を継続。
■H24準備実験(平成24年11月に下呂市で実施)
建築面積:310㎡
延べ面積:850㎡
構 造: 1時間準耐火構造
階段室
バルコニー・ひさし:あり
内 装:床は木
壁及び天井は不燃材料
軸組は木材現し
階段室:ラッチを設けた防火戸を設置
防火壁:ラッチを設けた防火戸を設置
防火壁
バルコニー・ひさし
出火室
12m
24m
※3階への延焼後速やかに消火
(安全管理のため)。
ラッチ
■H25本実験(平成25年10月に下呂市で実施)
防火壁
建築面積:310㎡
延べ面積:850㎡
構 造: 1時間準耐火構造
階段室
バルコニー・ひさし:なし
内 装:床及び壁は木
天井は準不燃材料
軸組は木材現し
階段室:ラッチを設けた防火戸を設置
防火壁:ラッチを設けた防火戸を設置
出火室
24m
12m
※3階への延焼後も火災盛期を超えた状態まで火災を継続。
○天井の不燃化やバルコニー・ひさしの設置などの防火措置等を講じることで、区画を超えた早期の延焼を防止できることが確認された。
28
○防火壁を越えた延焼を防止できることが確認された。
木の学校づくり先導事業
学校設置者等が、建築基準法改正により規制緩和
された木造3階建て等の大規模木造校舎や、今年
度改正される木造JIS規格を活用した校舎等を整備
する先導的な取組を支援
事業の初年度
検討体制のイメージ
木造建築の
専門家
学校設置者
学校
(教職員)
地域代表
【事業内容】
全国3地域程度の自治体において、
木造建築の専門家や学校設置者、
学校関係者、地域住民等を交え、
基本計画策定のためのワーク
ショップ等を実施
27年度要求額:6,078千円(新規)
木材を活用した学校施設の整備
【補助内容】
基本計画の策定に係る費用について財政支援(10/10)
2年目
3年目
【事業内容】
【事業内容】
初年度に実施したワーク
ショップ等の結果を踏まえ、
基本設計と実施設計を実施
実施設計に基づき、木材を活
用した学校施設を整備
補助率 新増築 1/2
改築
1/3
※ 設計費は工事費に算入
【補助内容】公立学校施設整備費負担金等による財政支援(事業の優先採択・補助単価の加算)
29
ご清聴ありがとうございました。
文部科学省大臣官房文教施設企画部
施設助成課
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