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量子力学序論
Structure of Lecture 2/9
1、Δ1テストの復習
2、Einsteinの光量子仮説
3、電子の波動性 de Broglie波
4、Δ2テスト
1、Δ1テスト
エネルギー量子仮説より
第1問、λ = 500 nmの波長をもつ光のエネルギーを[eV]の単位で求めよ。
第2問、この波長の80Wの光源から1秒あたりに発生する「光子」の数を求めよ。
第3問、この波長の光は何色だと思うか?
第1問と第2問が共に正解して5点
エネルギー量子仮説 @1900年, プランク
E = hν
h = 6.626 x 10 ^ -34 J・s (プランク定数)
eV (エレクトロンボルト):電子(電荷素量eの電荷を持つ粒子)が真空中で
電位差1Vの2点間で加速されるときに得られるエネルギー。
1.602 x 10^-19 J
1、Δ1テスト復習
エネルギー量子仮説より
第1問、λ = 500 nmの波長をもつ光のエネルギーを[eV]の単位で求めよ。
第2問、この波長の40Wの光源から1秒あたりに発生する「光子」の数を求めよ。
第3問、この波長の光は何色だと思うか?
第1問と第2問が共に正解して5点
E = hν = hc / λ
= 6.626e-34 [Js] x 2.998e8 [m/s] / 500e-9 [m]
= 3.973e-19 [J]
= 3.973e-19 / 1.602e-19 [eV] ~ 2.5 [eV]
N = 80 [J/s] / 3.973e-19 [J/個]
= 2.0e20 [個/s]
便利な式:
光のエネルギー[eV] = 1240 / 波長[nm]
1、Δ1テスト復習
エネルギー量子仮説より
第3問、この波長の光は何色だと思うか? =>正解は、青緑
2004
2003
20
10
0
400
紫
青
450
緑
500
480
500
黄
橙
550
600
520
赤
700 [nm]
2、Einsteinの光量子仮説 @ 1905年
質問:Lecture 1/9より
光子(photon)は質量が0で、エネルギーはhν、進行方向にhν/cの運動量を持つ。
プランクの量子仮説に基づき、アインシュタインが光の粒子性を説明するために導入した概念。
金属の表面に紫外線やX線をあてると電子が飛び出す。
=>光電効果
1個の光子が1個の電子に吸収される。
金属内の自由電子が金属表面を飛び出すのに必要なエネルギーをWとする。
(W:仕事関数 ー> 物質固有の値をとる。)
½ mv2 = hν - W
hν
½
mv2
真空準位
電子エネルギー
W
フェルミ準位
状態密度
状態密度:
電子の存在することの出来る座席数のようなもの。
フェルミ面:
金属に電子をつめていったときの
最高占有エネルギー。
今は、そんなもんかと思っていればOKです。
2、Einsteinの光量子仮説 @ 1905年
金属の表面に紫外線やX線をあてると電子が飛び出す。
=>光電効果
実験結果:
1、光電子のエネルギーは、照射する光の強度によらず、振動数に依存する。
2、光電子の個数は、照射する光の強度に依存する。
Einsteinの光量子仮説:
振動数 ν の光は hν のエネルギーをもつ粒子「光子」の集団として振る舞う。
1個の光子が1個の電子に吸収される。
金属内の自由電子が金属表面を飛び出すのに必要なエネルギーをWとする。
(W:仕事関数 ー 物質固有の値をとる。)
½ mv2 = hν - W
3、電子の波動性 ド・ブロイ(de Broglie)波
ー 電子(質量がある!!)の粒子性と波動性 ー
下記の式で表される電子の波を、de Broglie波と呼ぶ。
p = h / λ : 光の場合と全く同じ式
この関係式は、電子のみならず質量を持っている粒子に
一般的に成り立つ。
ここで、
E = p2 / 2me (光速よりも十分に遅い電子の場合)
NB: 光の場合は、E = hν であった。しかし、電子の場合もそう定義すると、
v = p / m = p2 / mp = 2mE / m(h/λ) = 2hν / (h/λ) = 2νλ
となってしまい波の性質に合わなくなる。
3、電子の波動性 ド・ブロイ(de Broglie)波
ー 電子(質量がある!!)の粒子性と波動性 ー
蛍光スクリーン
電子銃
分子線エピタキシーにおける
反射高速電子回折の原理
基板
スクリーン
電子銃
電子線回折像
弾性散乱スポット
4、Δテスト
光量子仮説、de Broglie波より
第1問、タングステンに光を当てて光電子を取り出すには、約275nm以下の波長
の光を当てねばならない。タングステンの仕事関数を求めよ。また、タングステン
に250nmの光を当てたときに飛び出してくる電子の最大エネルギーは幾らか?
第2問、光速より十分に遅い電子に対し、その電子をVボルトで加速したときの
de Bloglie波長をVの関数として表せ。100 V を印加したときの波長を計算せよ。
第1問と第2問が共に正解して5点
光電子効果: E = hν - W
De Broglie波: λ = h / p
便利な式:光のエネルギー[eV] = 1240 / 波長[nm]
hc ~ 2.0 x 10 ^ -25 J・m ~ 1.25 x 10^-6 eV・m
mc^2 ~ 9.11 x 10^-31 [kg] x (2.998 x 10^8 [m])^2
~ 8.19 x 10^-14 [J] ~ 0.511 x 10^6 [eV]
eV [V] -> V [eV]
ヒント:E = p2 / 2m = eV より p をVで表し、上式に代入する。
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