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平 成 1 9 年 度 事 業 計 画 書 社団法人音楽制作者連盟
平 成 19 年 度 事 業 計 画 書 自 平成19年4月 1日 至 平成20年3月31日 社団法人音楽制作者連盟 1 平成19年度 事業計画 (平成19年4月1日∼平成20年3月31日) 1.音楽制作事業に関する調査、研究及び資料の収集 (1)アーティストとともに音楽創作活動の根幹を担う「音楽プロダクション」及び「音楽プロデュ ーサー」の地位の確立と向上、アーティストに最良な創作環境の提供を目的として、広く音 楽関連団体と協力し、音楽制作事業に関する調査、研究を行う。特にメディアの多様化に 伴う新たなビジネスモデルを研究し、派生する権利の獲得、拡大の可能性を追求する。 (2)音楽制作者の立場からネットワークを利用した音楽配信及び映像配信の有益性に関する 調査・研究を行う。また、音楽実演映像がブロードバンド等により多面的な活用がなされる よう、配信にかかわる権利処理スキームの構築について調査、研究し、配信事業者及び 関係権利者への情報提供を行う。 (3)海外における邦楽音楽市場の動向及び日本人アーティストの活動機会拡大の可能性を 調査、研究する。さらに、邦楽音楽作品の流通事情や海賊商品の動向等の実態把握に 向け、関係諸団体への協力要請を行う。 (4)国際音楽コンベンションへの参加やその運営関係者との情報交換を通じて、諸外国の音 楽産業の現状を研究し、国内で開催される音楽コンベンションとの連携の可能性や有効 な活用法について調査、研究を行う。 (5)我が国の音楽文化の発展に寄与することを目的とした音楽文化振興事業の調査、研究を 行い、5年後、10年後を見据えた事業展開の有効策を探る。 (6)我が国における音楽文化の保護を目的として、関係諸団体と協力し、歴史的音源であるS P盤等の録音物の劣化、散逸を防止するためのデジタル技術によるアーカイブ化につい て調査、研究を行う。 (7)音楽産業及び音楽文化、さらには音楽関連企業経営に関する資料文献を収集し、会員 各位にとって有益であると認められる情報の提供を行う。 -2- 2.音楽制作事業に関する研修会、講習会等の開催 (1)研修会の開催 音楽制作事業に関連する諸問題に対応するため、著作権・著作隣接権関連、原盤制作、 デジタル・ネットワーク化等の各種研修会を開催する。 (2)講習会の開催 音楽ビジネス、音楽制作事業に精通する専門家を招聘して、制作者に共通する課題抽出 と有益な情報の共有化を目的としたセミナー及び講習会を開催する。 (3)視察会の開催 会員各位の見聞を広めるため、国内外の音楽制作事業に関する優れたシステムやメディ ア、次世代のハード機器等の視察会を実施する。 3.公演等の創作活動に対する助成及び顕彰 (1)後援助成 音楽文化の振興に寄与するため、音楽芸能の普及及び社会的貢献を目的とした事業に 対する後援あるいは協力を行う。 (2)顕彰 音楽制作者の社会的な地位向上を目的として、音楽産業の発展、または音楽文化の振興 において多大なる貢献が認められる個人若しくは団体に対し、顕彰を実施する。 4.音楽の実演に係る著作隣接権等の権利の擁護の推進及び研究 (1)実演家著作隣接権センター(CPRA) (社)日本芸能実演家団体協議会、(社)日本音楽事業者協会と協力し、実演家著作隣接 権センターの運営に参加して、下記の課題について正確かつ迅速な権利者分配が実施 出来るよう、実効的活動及び研究を行う。 ・ 商業用レコード二次使用料請求権に関する事項 ・ 貸与報酬請求権(貸レコード使用料)に関する事項 ・ 私的録音補償金に関する事項 -3- ・ 私的録画補償金に関する事項 ・ 放送番組二次利用一任型業務に関する事項 また、著作権等管理事業法に対応するため以下の許諾権の委任及び行使について具体 的な検討を行う。 ・ 商業用レコードの送信可能化権に関する事項 ・ デジタル・ネットワークにおける著作隣接権に関する事項 (2)権利者データベースの構築 (社)日本音楽事業者協会と協力し、前記隣接権使用料分配の基礎となる「AMO隣接権 データベース(アーティスト及びプロダクションの実演実績記録データベース)」を構築。他 団体からの資料提供を含め現保有データの追加及び更新を行い、「商業用レコード放送 二次使用料」「貸レコード使用料」「私的録音補償金」「私的録画補償金」の他、今後派生 する権利処理を実務的に研究し解決する。 (3)送信可能化権に関する研究 音楽作品のインタラクティブ配信における実演家の送信可能化権の権利行使のあり方に ついて研究し、配信事業が実演家及び音楽制作者にとって有効且つ円滑に利用されるよ う関連事業者及び関係諸団体に対し、提言を行う。 (4)FMP総合研究所 音楽制作を取り巻く環境が激変する中、音楽制作ビジネスの発展に寄与するため、音楽 産業向けシンクタンクとしてFMP総合研究所を運営し、各種の調査・研究、実証実験、デ ータ整備、普及・広報活動を行う。 5.機関誌その他刊行物の発行 (1)会員年鑑の発行 会員の事業内容の認知を高めるため、会員情報を網羅した会員年鑑「GREEN BOOK 2008」を1月に発行し、広く配布する。 (2)広報誌の発行 FMPの活動や著作権思想等の啓発を目的に、年 10 回フリーペーパー「音楽主義」を編 集発行し、より多くの音楽業界関係者に情報伝達する。 -4- (3)FMPホームページ FMPホームページを通じて、多角的な課題の提言や迅速な情報開示を行う。 また、広報誌「音楽主義」との連動や関連資料のデジタルアーカイブスの推進を目指す。 (4)GBonline FMP会員情報を業界関係者に広報することを目的として、「GBonline」を運営する。また、 FMP の活動内容を迅速且つ直接伝達するため、「GBonline」利用登録者に向けてメー ルマガジンを配信する。 (5)小冊子の発行 著作権・著作隣接権等を中心に会員の業務に密接に関連する問題や隣接権報酬の徴収 マニュアル等の講習会資料を小冊子にまとめ、広く配布する。 (6)各種報告書の作成 前年度より継続実施している音楽配信実証実験結果を踏まえ、音楽配信事業のビジネス 構造、音楽ファンの音楽利用実態のアンケート結果等を報告書にまとめ、会員及び実証 実験参加・協力者等に配布する。 6.その他この法人の目的を達成するために必要な事業 (1)昨年6月に公布された「公益法人制度改革に関する法律」の施行にむけて、公益社団法 人である当連盟として、現在の事業を再検証し、今後のあり方について調査研究を行う。 (2)組織活性事業 ・会員懇親 会員プロダクションとレコード会社、音楽出版社、関係諸団体等の音楽業界全体の懇親、 交流を目的に NEW YEAR PARTY を開催する。また、会員相互の懇親を目的にゴルフコ ンペ、映画試写会等の各種親睦会、交流会を積極的に開催する。 ・音楽制作事業支援 コンサート経費が高騰する中、コンサート中止による損害は、会員個々のリスク及び負担 になっていることから、低廉な費用で加入可能な音制連コンサートツアー中止保険団体 保証制度を提供し、正会員個々の音楽制作事業を側面から支援する。 -5- (3)共通目的事業 共通目的委員会を設置し、CPRA 商業用レコード二次使用料、sarah 私的録音補償金から 拠出される共通目的基金の効果的な活用について調査研究を行い、音楽文化の振興に 寄与するための共通目的事業を推進する。 また、有益な事業を実施する関係諸団体に対し、基金の活用が図られるよう基金管理団 体への推薦を行う。 (4)音楽文化事業振興 音楽文化事業振興の促進を目的とした専門プロジェクトを設置し、今日そして将来の音楽 文化を育成するための事業について調査研究を行う。また、これまでに実施した音楽文化 振興事業において蓄積したノウハウや成果物を外部団体及び事業者に提供し、有効活用 を図る。 (5)肖像等の財産的な価値に関する研究 アーティストの肖像や氏名表示に関する権利について、法制度の確立を視野に入れた研 究を行う。 (6)社会貢献事業 音楽による社会への貢献を目的とした事業「MUSIC POWER AID」を実施し、その収益に ついては災害被災者救援や被災地域における文化的支援等に役立てるべく、各種支援 団体を通じて寄贈する。 (7)関係団体への協力 ・(社)日本芸能実演家団体協議会(芸団協) 実演家の著作隣接権に関わる文化庁長官指定団体である芸団協に正会員として参加し、 著作隣接権管理団体としての位置付けをより明確化させる。同時に、音楽プロダクション の著作隣接権者として、法的、社会的な地位の向上を目指す。また、芸団協・CPRA が円 滑な権利処理を行う専門機関として有機的に機能するよう組織化を図る。 ・(社)日本音楽事業者協会 当連盟と同様のプロダクション団体である(社)日本音楽事業者協会と協力し、多様化する 著作隣接権の健全な概念・処理の在り方の調査、研究を行う。また、アーティストの肖像権 の立法化、パブリシティ権の確立等共通の課題解決にも取り組む。 -6- ・(社)著作権情報センター (社)著作権情報センターの会員として、著作権・著作隣接権に関する資料の収集、研究 を行い、著作権思想の普及啓蒙を推進する。 ・(財)音楽産業・文化振興財団 アジア地区を中心とした音楽産業文化振興のための調査研究、および著作権法制度の 確立推進を目的として設立された「(財)音楽産業・文化振興財団」に協力し、理事・評議 員派遣等を通じて活動に助力する。 ・(社)全国コンサートツアー事業者協会 コンサート事業の主催者団体である(社)全国コンサートツアー事業者協会と協力し、プロ ダクションとプロモーターとの共通課題、コンサートビジネスの健全な在り方について情報 交換を行う。 (8)協議会への参加 ・日本音楽団体協議会 (社)日本音楽事業者協会、(社)音楽出版社協会と共に、音楽に係る著作権及び著作隣 接権を保護するための諸施策について協議する。 ・音楽文化懇談会 ((社)日本音楽著作権協会、(社)日本レコード協会、(社)日本芸能実演家団体協議会他) 日本の音楽文化の擁護を目的に設立された「音楽文化懇談会」に協力し、委員派遣等を 通じて、活動に助力する。 ・デジタル問題対策会議(権利者7団体会議) ((社)日本音楽著作権協会、(社)日本レコード協会、(社)日本芸能実演家団体協議会、 (社)音楽出版社協会、(社)日本音楽事業者協会、日本音楽作家団体協議会) デジタル化及びネットワーク化に起因する現行著作権法で解決出来ない問題について、 権利者団体として調査、研究及び啓発等を行う。 ・NPO肖像パブリシティ権擁護監視機構 (肖像権ライセンサー各社及び肖像権ライセンシー各社) ライセンサーとライセンシーが協力し、生写真、無許諾キャラクターグッズ等の販売を行う 不正業者へ法的手続きを行う等、不正業者の撲滅運動を行うと共に、肖像権、パブリシテ -7- ィ権の立法化を目指す。 ・コンテンツ海外流通促進機構(CODA) 我が国のコンテンツ産業が海外で事業展開を図るために、横行している海賊版・市場障 壁などに対処するため、具体策としては CJ マーク(コンテンツ海外流通マーク)を対象各国 で商標登録し、同マークの商標権を使って違法コピーを取り締まることを目的に文化庁、 経済産業省が中心となって設立した標記機構に参加する。 ・コンサート・フォーラム・ジャパン (社)日本クラシック音楽事業協会、全国コンサートツアー事業者協会が中心となって運営 を行うフォーラムに参加し、著作物使用に関する研究、舞台安全に関する調査、コンサー ト約款の改定に関する調査研究を実施し普及・啓蒙活動等を行う。 ・放送番組審議会 スペースシャワーTV、ミュージックオンTVの両音楽専門放送局の番組審議会への委員 派遣等を通じて、音楽放送専門チャンネルの発展に寄与する。 -8-