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平成 26 年度の年間の活動
平成 26 年度の年間の活動 1.連携事業 1)神山・尾道・鹿野連携プロジェクト 徳島県神山町の NPO 法人「グリーンバレー」、広島県尾道市の NPO 法人「空き家再生 プロジェクト」、鳥取市鹿野町の NPO 法人「いんしゅう鹿野まちづくり協議会」はそれ ぞれの地域において空き家、ワーク、アートそして若者等共通のキーワードを持ってお り、心豊かな暮らしを持続出来る地域を目指して活動を進めています。3 地域が連携し ながらそれぞれの課題に向き合い、共通のキーワードによる課題解決と新たな取り組み を想像していきます。それぞれの地域の将来あるべき地域デザインについて具体的なテ ーマにより考え、地方の可能性と日本のこれからを模索していきます。 (1)演劇を通して地域づくりを考える 鳥の劇場指導による、神山の人々で演劇を創作しました。鳥の劇場から神山へ 3 名が 行って稽古指導を行なうとともに、鳥の劇場の中島代表も神山にて最終指導を行ないま した。 7 月 20 日「お江戸版 結婚もうしこみ」神山公演。鹿野、尾道からも観劇と交流会に 参加しました。鳥の演劇祭にて神山の方々による「お江戸版 結婚もうしこみ」公演を 行い、会場を超満席にして大盛況に終わりました。 (2)神山シンポジューム「創造的過疎とお昼ごはんの集い」 徳島・神山町で仲間たちと活動を重ねてきた NPO グリーンバレー理事長の大南信也さ んは、近年、よその土地で神山の話をする機会が多い。そこで「どんな話をしているの か?」を神山の人々と聞きながら、なかでも彼がよく口にしている「創造的過疎」の話 を掘り下げる、おいしい昼食付きのイベントです。 1/13 2)鹿野魅力創出プロジェクト (1)「タイムズ」 鹿野の素敵な人やおすすめ、それぞれの事業への思いなど鹿野の魅力を地域内外に伝 える情報誌「鹿野タイムズ」を計 4 回発刊。執筆者も幅広くお願いし、読み応えのある 記事も多くありました。地域の方々からも好評で、楽しみに待って頂いています。 (2)「イベントガイドブック」 鹿野の魅力ある夏~冬を紹介するパンフレットを協働で作成した。鹿野の夏~冬の鹿 野を彩る景色や 7 つのイベント紹介、鹿野の美味しいお店 9 ヶ所も紹介した。イベント スタンプラリーも同時開催し、期間中多くの方に何度もお越しいただき、リピーターの 確保にも繋がりました。 2/13 2.「農」ある暮らしづくり事業 1)「鹿野ちゃれっじ」 鹿野でしか出来ない体験を作れないかと、鹿野+チャレンジ+カレッジ=【鹿野ちゃ れっじ】を製作しました。明治大学の「創設者出身地への学生派遣プログラム 2013」 から生まれた事業でもあり、「移住促進宿泊型体験プログラム」の提言を参考にし、チ ームメンバー自らモニターとなって検証して頂きました。大阪国際大学の学生にも協力 も得て、大学生たちの発想や提言をもとに農業、演劇、まちづくりをテーマにした体験 メニュー作りを行っています。演劇体験では創作した演劇を鹿野と大阪で発表し、喝采 を浴びていました。 鹿野で体験出来るといえば「そば打ち体験」「藍染め体験」がありますが、工芸や食 など新たな鹿野らしい体験メニューも加えていきたいと考えています。 鹿野でしか巡り会えない「人」と「体験」に【鹿野ちゃれっじ】で出会える。チャレ ンジしながら学び、五感で楽しんで頂ける。そのような時間を鹿野で作り出したいと思 います。 (1)農業体験プログラム 農業体験プログラムでは農家民泊や食、農業生産体験を通して、農業・食の未来を考 える内容としています。 3/13 (2)演劇体験プログラム 演劇体験プログラムはトレーニングや演劇創作で、コミュニケーション力や自己表現 力を高める内容としています。 (3)まちづくり体験プログラム まちづくり体験プログラムでは鹿野のまちづくりの取り組みを参考にし、自分の街を 考え企画する内容となっています。 3.研修事業 1)鹿野まちづくり合宿 2 月 21 日(土)、22 日(日)に第七回の「いんしゅう鹿野まちづくり合宿」が開催され ました。まちづくり合宿は全国各地の地域を活かした活動をされている方々や、地元の 方々に集まっていただき、地域のあり方や取り組みをみんなで学ぶ場です。今回は『夢 を描き、夢をカタチに』をテーマに、8 人の方々に活動発表していただきました。 (1)一日目 21 日は、午前中に鹿野のまちなみを散策し、午後から活動発表が開始され、最初に マダガスカル出身のアントニーさんが行いました。アントニーさんは岡山大学大学院に 留学され社会文化科学研究科で学ぶとともに、鹿野に二ヶ月滞在し調査研究をしました。 テーマは【鹿野町における活動団体と鹿野の帰属性】で、鹿野のアイデンティティ-に ついてのお話でした。二人目は鹿野に住み農業に取り組んで 1 年の白川さんです。テー 4/13 マは【もっと”共感”でつながるコミュニケーションを】で、米作りからコミュニケー ションを図っていくことについてお話でした。岡田さんは【三つの”おる”で 四季薫 る】をテーマに商工会活動や地域の事に骨をおる話でした。琴浦町「鳴り石の浜プロジ ェクト」の上田さんは【まちづくりはあるもの探し】をテーマに、琴浦町でのインパク トとスピード感の有る鳴り石の浜プロジェクトを主とした地域活動のお話でした。高知 県仁淀川町の高橋さんからは【さがしい仁淀川町の”もやいづくり”プロジェクト】で 行った、地域野菜『田村蕪』を若い方たちが、センスの良い活動や PR で事業化するお 話でした。島根県江津市「NPO 法人てごねっと石見」の藤田さんは【江津のまちを面白 く 商店街活性化とチャレンジ】をテーマに、次々と若者たちの起業があり 3 年間で 21 店舗が生まれた事や、商店街活性化から教育まで幅広く取組んでいるお話を伺いま した。第 5 回地域再生大賞を受賞されたその活動は 4 年間で成し得たとは思えない素晴 らしいものでした。この後交流会で盛り上がり、一日目を終えました。 (2)二日目 22 日は高知県土佐町の川村さんから【れいほく田舎暮らしネットワーク流移住支援 のススメ】をテーマに、東京での「田舎暮らしカフェ」やいろいろなワークショップで 移住者をつなぐ活動のお話で、鹿野の移住者支援にとても参考になりました。兵庫県篠 山市「一般社団法人 ノオト」の金野さんは【地域の夢の描き方】をテーマに、『集落 丸山』のお話とともに地域のあり方や地域が飛躍することについてお話頂きました。こ の後佐々木理事長の進行による藤田氏と金野氏の対談があり、会場からは次々と質問が 出されていました。昼食後恒例の車座トークが行われ、教育・移住・仕事・地域など様々 なテーマが熱心に話し合われ、とても有意義な時間が締めくくられました。地域の方々 にもっと参加頂き共有出来れば良かったのですが、多くの学びと繋がりが生まれた素敵 な二日間でした。 5/13 2)視察研修 (1)高知・倉敷 日程 視察場所 目的 平成 26 年 12 月 6 日(土)、平成 26 年 12 月 7 日(日) 高知県日高村、土佐嶺北地域、土佐山、倉敷市玉島地区 体験視察、地域支援視察、移住定住支援視察、街なみ視察 平成 26 年 12 月 6 日(土) 7:00 鹿野町総合支所集合・出発 11:00~14:00 高知県土佐嶺北地域到着・移住定住支援視察 14:00~15:00 移動 15:00~18:30 高知県日高村到着・地域支援視察 18:30~19:00 高知市内到着、街なみ視察 19:30~ 夕食・交流会 平成 26 年 12 月 7 日(日) 8:30~9:00 移動 9:00~11:00 土佐山アカデミー視察 11:00~14:30 移動、昼食 14:30~18:00 倉敷市玉島地区街なみ視察 18:00~ 夕食・鹿野へ 6/13 受賞を契機に新たに取り組んでいること 具体的な活動内容 1.まちなみと空き家の活用事業 1)鳥取市移住定住空き家運営業務 (1)空き家情報の収集 平成 26 年度(平成 27 年 1 月まで) 新たな空き家調査よる登録 10 件 新たな空き家所有者に連絡及び協議中 14 件 空き家所有者と賃貸契約及び賃貸の了解 8 件 空き家の片付け 8 ヶ所 空き屋所有者からの売買相談 5 件 (2)空き家情報の発信・空き家の紹介 平成 26 年度(平成 27 年 1 月まで) 空き家バンク、居住定住支援の紹介・視察・研修 23 回 254 人 新たな空き家情報の発信 HP 7 件 移住希望者への空き家の紹介、移住相談 38 件 空き家見学会、移住相談会 10 回 4 月 5 人、6 月 12 人、8 月 6 人、10 月 12 人 12 月 6 人 ようこそ鹿野パーティー開催 6 月 22 日 参加者 45 名 支援による移住決定 9 件 18 人 7/13 2)鳥取市西部(鹿野)地域お試し定住体験事業 (1)「しかの宿」運営 鳥取市より地域お試し定住体験施設の管理、運営を行い、体験者への現地対応及び体 験支援を行っています。 定住体験状況 4月 3組 7 日間 6 名 5月 1 組 15 日間 5 名 6月 1 組 30 日間 5 名 7月 2 組 13 日間 8 名 8月 2 組 30 日間 2 名 9月 2 組 23 日間 4 名 10 月 2 組 12 日間 3 名 11 月 1 組 25 日間 1 名 12 月 1 組 7 日間 1 名 1月 1 組 31 日間 1 名 2月 3 組 14 日間 5 名 3)空き家古民家再生活用 まちなみ景観を守り活かす活動や空き家活用、そして移住定住支援事業を行っている 事から鹿野の大切な宝である、江戸・明治期の建物の管理を任されることが生まれまし た。 下記の二件は貸借により、活用を依頼されているものです。 (1)田中邸 1860 年代の建築であり庭の東側には田畑も連なっています。夏には屋外の環境整備 を、秋には内部の片付けを行いました。城下町地区の中心に位置し、現在活用方法を検 討しています。 8/13 (2)熊谷邸 1768 年に建築された建物で、鹿野城下町で最も古い建築です。伊能忠敬が逗留した とされ、江戸期の風情が今も残る。売却される懸念もありましたが、持ち主の理解もあ り借用させて戴くこととなった。現在活用方法を検討しています。 4)「週末だけのまちのみせ」等街なみ活用イベント (1)「週末だけのまちのみせ」 「週末だけのまちのみせ」は、毎年 9 月に鳥の劇場を主会場に開催される「鳥の演劇 祭」の期間中、演劇祭のみならず鹿野のまち全体を楽しんでいただきたいという思いで 始まったイベントです。3 年目となる今年も、鹿野町城下町地内にある空き家・空き店 舗及び、在住のお宅や既存の店舗の一部を使用し、公募でお集まりの 42 団体(昨年参 加 15 団体、新規参加 27 団体)の皆さんに、期間限定(週末だけ)のおみせを開いていた だきました。今回は、飾り巻き寿司、手づくり雑貨のワークショップや、着物を来て町 並みを散策できるなど、来場者が楽しみながら参加できるようなお店や、地元の鹿野小 学校 6 年生による展示発表など、昨年とはひと味違ったお店が多数出店しました。 鹿野町でも増えている空き家の問題や人口減などの課題をイベントを通して考え、 様々な地域から出店者や観光客を迎えることで、交流人口の拡大に繋がることを目的と しています。また、芸術の魅力を感じていただくとともに、まちやそこに住む人との触 れ合いを通じながら、いまだけ・ここだけのおみせをお楽しみいただきたいと考えてお ります。 【日 時】 【場 所】 平成 26 年 9 月 13 日(土)・14 日(日)・15 日(月・祝) 20 日(土)・21 日(日)・23 日(火・祝) 28 日(土)・29 日(日) *開店時間は原則 10:00~17:00 ですが、店舗によって異なります。 鹿野町城下町地内 9/13 (2)「わったいな祭り」 秋のイベント「わったいな祭り」街なみ会場の企画運営を行っています。二日間で 15,000 人の来場者があり、街なみや古民家を活用して賑わいを創出しています。 10/13 2.地域資源発掘・活用 1)鹿野ブランド構築 (1)食・工芸品等の発掘・ブラッシュアップ 鹿野町産のトマト(ももたろう)で作るピューレ、ケチャップ 「菅笠弁当」の仕出し化 「ゆめ本陣」手作り小物ブラッシュアップ 菅の特性を活かした更なる工芸品も研究 東京都内のショップ経営者に意見を聞く 創作したトマトピューレ、ケチャップ (2)都市部への発信、販売 都市部への販売ルート創出 都市部との交流促進 都市部における鹿野の魅力発信 東京・谷中、千駄木のショップと協力して鹿野の産品を販売中 東京都文京区千駄木駅近くのお店 菅コースターを販売して頂いています。 11/13 調査検討経費の使途 1.空き古民家調査・検証 江戸・明治期二件の建築調査・検証 空き屋所有者聞き取り調査 空き屋所有者訪問交通費、通信費 2.空き家活用の検討・企画 空き家活用の検討、借用費 空き家活用イベントの実施 空き屋所有者協議、活用者協議 3.まちなみを守り、活かす為の景観事業 まちなみを紹介する資料作成 広報誌デザイン、制作費 まちなみを活かすワークショップ開催 4.まちづくり・まちなみづくりを進めるための研修 街なみ景観活用先進地視察 まちづくり先進事例の研修 5.まちづくり・まちなみづくりフォーラムの開催 まちづくり合宿講師料 チラシデザイン、制作費 12/13 近い将来取り組まなければならない課題 1.まちなみを活かした商業的賑わいの創出 既存の商店の活性化、新たな店舗の開店、空き家活用によるイベントの実施など、多 様な方法により、今以上に地域の賑わいを作り出したい。商業的な賑わいのあり方は生 活空間でもあるので、地域に受け入れられるものでありたいと考えています。 2.小・中・高校生との協働 これからの鹿野のまちなみを守り、活かす仕組みを将来担う世代とともに考えます 。 3.明治・江戸期の建築保存・活用 明治・江戸期に建築された建物が 10 件以上残っていてその活用を継続的に検討しま す。今後もそれらが空き家になる可能性を有しており、現在二カ所の江戸期建築物の活 用を検討していますが、そこで良き事例を創りだすことも必要だと考えます。 4.農山村集落の崩壊を防ぐ施策の検討 農山村集落は農地の崩壊だけではなく、集落の崩壊へと繋がる可能性があります。農 山村地域の最も大きな資源である農地を活用することが急務であり重要です。また少子 高齢化、人口減少も加速しており、当然に空き家も増加しています。鹿野町内への移住 者増加を農山村地域の移住者確保に繋げていきます。 13/13