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全管連ジャーナル 2005年6月号に掲載されました

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全管連ジャーナル 2005年6月号に掲載されました
賛助会員企業
管工機材メーカー訪問記 (15)
㈱ 丸 互
「未来の地球環境を守り、地域の発展を
昭和41年 現在地に本社・工場を新築移転
目指す複合企業」㈱丸互の訪問です。
〃 42年 ㈱丸互と改称 丸互は、丸互製材所として発足しました
〃 58年 給排水CADシステム販売を開始
が、地域に根ざし、そしていつも時代を先
平成元年 給排水工事申請図書作成サービ
ス運用開始
取りする企業として、今日まで発展を続け
てきました。
〃 〃年 同サービスに関し新潟県技術賞
を受賞
毎日の作業から社員一人一人が作業改善
〃 11年 ISO9002認証取得(工事部、樹
の提案をし、
「生産効率の向上と品質の安
脂成形部) 定化に努める」
をモットーとして、
丸互は、
新たな時代に向け、お客様にいつも満足し
〃 13年 ISO14001認証取得
ていただけるサービスを提供すべく努力を
〃 〃年 マッピングデータ入力業務運用
続けています。
開始
なお、丸互会長の前川正秀さんは、新潟
県水道工事業協同組合連合会副会長並びに
上越市管工事業協同組合理事長を務めてい
ることもあり、厳しい企業サイドの目とお
客様
(水道工事業者)
サイドの目を併せ持っ
て、事業展開を進めています。
○ 会社の沿革
昭和28年 ㈱丸互製材所として発足
〃 30年 丸互産業㈱と改称
〃 33年 上越市公認水道工事業者の指定
丸互本社・工場
を受ける
〃 36年 中小企業経営合理化技術向上に
努めたるにより中小企業庁長官
賞を受ける
〃 〃年 中小企業経営振興に資したるに
より上越市長より表彰される ̶ ̶
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〈全管連ジャーナル〉2005. 6
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関 連 会 社 丸互商事㈱
○ 会社概要
太陽丸互シリンダ㈱
本社・工場 新潟県上越市春日新田4−1
○ 情報技術部 事業紹介
−1
資
会
本
金 2億円
①申請図書作成サービス
長 前川 正秀(まえかわ まさ
申請図書作成サービスとは、給排水申請
ひで)
図書の業務合理化を目的に、各地の管工事
社
長 木村 四郎
(きむら しろう)
組合及び組合員各位が共同利用していく
社
員 170 名
サービスです。このサービスは申請図書
事 業 内 容 鉄鋼部(長尺旋盤による内外
を単に CAD 処理するだけでなく、サービ
径加工、圧延ロール加工他)
スを利用した組合の新たな事業化にも取組
情 報 技 術 部( 申 請 図 書 作 成
み、成果を上げています。
サービス、本管工事図書作成
CAD は各地の申請内容に合わせており、
サービス他)木材部(新築住
受理する役所の評価も高くなっています。
宅、リホーム、製材他)工事
また、申請内容が変わっても利用料金内で
部(ガス、水道、下水道、配
システム変更するため組合での経費負担は
管設計施工)樹脂成形部(精
ありません。
密金型設計・加工、エンプラ
お客様と一緒に申請業務の円滑化と新た
部品成形他)鉄骨事業部(ビ
な組合事業の立上げ支援、組合の経営基盤
ル用鉄骨組立設計・加工&施
の強化に取り組んでいます。
工他)
◆申請図書作成サービス
(株)丸互
申請図書作成サービス(株)丸互
申請図書作成サービス
工事業者(組合員)
依頼
管工事組合
申請
役所(水道部・下水道部)
・組合設置出力機器も貸出、設備投資なく
CAD化が可能
・図書作成料は利用相当分のみの従量制
・年間4万件の運用実績、20年間の信頼
̶ ̶
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〈全管連ジャーナル〉2005. 6
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<お客様の声>
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名古屋市指定水道工事店協同組合
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森本理事長様
丸互とは平成 15 年からの付合
い。
組合での CAD 導入では運用に
不安があり、運用実績から丸互の
図面作成サービスを採用しまし
た。組合としても新たな事業とし
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て力をいれているところです。
組合での CAD 導入はハードの
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陳腐化、オペレータの教育等の問
題でリスクが大きすぎます。外に
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出せる部分は専門の業者に任せた
ほうが間違いのない運用が出来る
と考えます。
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<サービス利用ユーザ>
②本管工事竣工図書作成サービス
乗り換え、直江津駅下車(東京駅から乗り
換えを含め2時間20分)。車で10分のとこ
ろに丸互の本社・工場があります。
案内は、情報技術部長の竹田洋さんがし
てくださいました。
先ずは、本社ビル内にある情報技術部を
見学。見学者とは言え、セキュリティカー
ドに氏名、入出時間を記入、情報の安全確
保に万全を期していました。
申請図書作成サービスは、各地の管工事
本管の竣工図書を宅内の申請図書作成と
業協同組合から送られてくる設備図(原図)
同じ方法でシステム処理しています。
を CAD により手際よく各市仕様の申請図
丸互が工事業者から受取る資料は、業者
書にしていました。
が工事受注時に役所から貰う工事設計図と
また、本管工事竣工図書の作成も、現場
毎日の工事進捗をメモした工事日報の2つ。
メモ図(野帳)等を基に、日報図、
・竣工図・
システム処理される成果品は、竣工図面
材料集計表などを作成していました。
(平面、詳細、断面、オフセットの各図)
材料集計表、バルブ台帳図などです。
その他では、地図情報に航空写真を当て
はめ、給水区域や下水道普及地域の拡域を
作図、併せて住宅一覧等を作成する業務を
○ 本社・工場訪問
行っていました。各市から依頼を受けてお
り、税務調査にも使われているそうで、増
上越新幹線の越後湯沢駅でほくほく線に
̶ ̶
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〈全管連ジャーナル〉2005. 6
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築や土地の用途変更
(農地を駐車場に変更)
を示しています。
などは一目瞭然でした。
次に、丸互の他部門も見学させていただ
きました。
木材部では、多くの建築材を製材すると
ともに、輸出梱包用の型枠などを作成して
いました。丸互は材木屋さんでスタートし
ましたが木材部門は今も健在です。
鉄筋圧延ロール節加工
○ この人(海釣り名人)
海に面した上越市、工事部の小山政勝さ
んは海釣りの名人です。
釣りとの出会いは 32、3年前、友人に
連れて行ってもらった沖合い3km の人工
製材工場
島だったそうです。この島、原油のボーリ
樹脂成形部門では、精密機械等に使われ
ング調査の島でしたが、使われなくなって
るプラスチック製のギヤやカム等を製造し
黒鯛が住み付くようになったようです。竿、
ています。金型も自社製造しており、高い
リール、仕掛けを借り、4人も乗ればいっ
技術を誇っています。
ぱいの船外機ボートで、凪さえ良ければ毎
日のように真夜中まで釣りをしていたよう
で、行けば必ず、タイ、キス、アジ、メ
バルなどがおもしろいように釣れたそうで
す。
そんな調子ですから、どんどんのめりこ
んでいったのは無理もないことです。その
うち、人工島が解体されてしまったため、
一時遠ざかっていました。
しかし、友人が 17 フィート、60 馬力
のボートを持ったのがきっかけで再開。良
成形工場
いポイントを狙って釣り場が拡大してい
鉄鋼部では、長尺旋盤による加工、圧延
き、更にご自身もボートが欲しくなり、平
ロール加工、鉄骨の切断・穴開け等を行っ
成9年、1級小型船舶操縦士の免許を取得、
ています。丸互の売上の中では高いシェア
翌年には漁探、GPS を搭載した 17 フィー
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〈全管連ジャーナル〉2005. 6
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ト、70 馬力のボートを購入、またまた釣
越後を統一し、義をもって天下の平安を願
りに明け暮れる毎日になってしまったそう
い、天下統一を志した人でした。
です。
ちなみにマリーナは会社の目の前。昨年
は、重さ4㎏のヒラメを釣り上げ、生涯至
福の時を迎えたとのことです。これから
の季節、産卵が始まる真タイ釣りの絶好の
シーズンとか。会社の友人等も、おすそ分
けに預かれるそうで、大いに期待していま
した。
春日山城の上杉謙信像
武田信玄と5度も川中島で戦っていなが
ら、敵である信玄に救援の塩を送ったりし
ました。また、毘沙門天を崇拝していた彼
は、領土的野心で戦いをしたことは一度も
なかったといわれています。
小山政勝さん
丸互訪問の帰り、上越市にある二つの城
に、ちょっとより道をしてみました。
○ ちょっとより道
春日山城は、街のはずれにあり、ひっそ
本年1月、14の市町村の合併が実現し
りとしていましたが、街中の高田城は、市
て、21万人の都市・上越市が誕生しまし
民憩いの場(日本三大夜桜で有名)、多くの
た。
人で賑わっていました。
街の歴史を辿ると、親鸞聖人が流罪とな
り、35歳から42歳まで過ごしました。ま
た、悲劇的な「安寿と厨子王伝説」が語り
継がれます。上越は徳川家康の六男松平忠
輝75万石
(後榊原氏15万石)の城下町でも
ありました。併して、上越を語るには、戦
国武将の上杉謙信を特筆しなければならな
いでしょう。
謙信は、戦国の英雄の中で唯一「義」を
高田城三重櫓と夜桜
信じた武将であり、神を信じ、仏を信じ、
(小泉智和&山川泰二)
天皇を尊敬し、将軍を敬い、義によって
̶ ̶
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〈全管連ジャーナル〉2005. 6
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管工事業協同組合向け
給排水申請図書作成サービス
今月号「メーカー訪問記」で紹介した、協同組合に現在浸透しつつある申請図書作成サービス
を詳しく説明します。
給排水工事で工事業者が役所に提出する申請図書をコンピュータシステムで作成してい
るのが(株)丸互の申請図書作成サービスです。
使用している CAD は自前のもので市販の汎用 CAD は使っていません。そのため作図や
材料集計のやり方が変わってもその対応は早く、確実な内容になっています。そもそも申
請図書作成サービスの CAD は現在、利用している21市町村のやり方にすべて合うよう
作られています。つまり、丸互は各市町村の仕様を熟知しているということです。
申請図書作成サービスを利用する仕組みは、工事業者、協同組合、丸互の三者で図面やデ
ータなどの情報がやり取りされます。
工事業者は協同組合を介し、工事に使う図面を丸互に送ります。できあがった申請図書
はやはり協同組合を経由し工事業者に渡されます。この際、データ化された CAD の成果
品はインターネットなどを利用し速やかに送られます。
このように協同組合を中心に組合員業務の合理化を目指し、協同組合のアウトソーシン
グとして丸互の申請図書作成サービスは 20 年の実績があります。
現在では年間 40,000 件の申請図書を作成しています。
給水システム
面倒な認証番号表も対応するなど材料集計
機能も優れている。また、マンションなどの高層階ビルも処理が可能で
大きさの制限はない。図面サイズはA5∼A0版まで対応。
申請図書作成
サービス概念
①
協同組合
④
③
②
申請図書作成サービス(丸互)
工事業者
⑤
行政当局(申請審査部門:水道部・下水道部)
① 工事業者は設備図などを組合に持込む。持込み以外に宅配、メール便、FAX なども
可能。CAD データの工事図面があれば E メールでも可。
② 組合は業者から送られてきた図面をまとめて丸互へ送る。
③ できあがった申請図書データで組合に送信。
④ 組合にて図面を出力。依頼された工事業者に渡す。これらのパソコン、出力機器は
丸互から無償貸与されるため保守などの維持管理費も組合の負担にはならない。
紙やトナーなどの消耗品が唯一、組合経費となる。
(直接工事店へデータを送る「直接配信サービス」も実施)
⑤ 行政当局への申請は工事業者が行うか、組合が代行するか形態はさまざま。
排水システム
入力された平面図の桝より自動的に
桝高計算される。
面倒な縦断図も簡単
に作成。
<納品イメージ>
1日
戸建
2日
業者
組合
持込み
送付
・ 3日
4日
丸互
送信
組合
業者
出力
受取り
◆運営・管理している丸互情報技術部竹田部長に話を聞きました。
「この申請図システムを管工事組合様に販売することも考えましたが、購入時の費用負
担や毎日変動する受注件数に合わせた人の調整、人にかかる費用などを見ていくと組合様
のリスクが大きすぎて売れないだろうと判断しました。そこで、今の申請図書作成サービ
スを考案し、今に至っています。この方式ですと各市町村に合わせたシステム開発費用は
当社で負担し、長い年月をかけ少しづつ利用料金から回収しますので、組合様の費用負担
はなく、利用する工事業者様の費用負担も安く済みます。これは、お客様のメリットを最
大限に引き出す方式なのですが、サービスをスタートさせた当時は、当社にとってこの費
用負担が大きく、経営的にもかなり苦しい状態でした。幸い今は、お客様も増え安定して
います。今後もサービスの拡充、拡大を目指し、本管などの分野にも積極的に取り組み始
めたところです。
実は、当社に工事部という工事業者様と同じ業務をしている部門とシステム開発を専門
にしている部門があります。この2つの部門のノウハウを統合し作られたシステムを長年、
育ててきたシステム運用ノウハウは私どもの財産です。ここまで育てられたのも今、ご利用い
ただいている管工事組合各位のご支援があっての事だと思っています。
今後とも皆様から絶大なるご支援を頂けるよう努力して行きたいと考えています。
」
水理計算
給水申請図から水理計算用立面図を作成、計算書は表計算ソフトを使ってどのような建築
物であっても処理が可能。3階戸建は水理計算用立面から計算書まで完全自動化。
◆利用ユーザの声を聞きました。
さいたま市管工事業協同組合:大澤理事長様
当初一企業にまかせられるか不安もありましたがあれから14年、その間組合で独自
CAD を検討した時期もありましたが運用面での不安から、今は全て委託しております。
川口市管工事業協同組合:小泉理事長様
役所と進めた CAD 化。現在は規制緩和で非組合員も多く、利用促進の PR が課題とな
っています。今後組合員への新しいサービス、新提案を期待します。
横須賀管工事協同組合:高橋様
平成元年からの運用で稼動当初始めてのことからいろいろと苦労しましたが、今は
CAD 処理が当たり前のように動いています。全国発の CAD サービスということで今
までに多くの組合の方が視察に来られました。
大阪市管工設備協同組合:設計業務課中嶋様
平成10年より組合事業として「設計申請業務」を実施、申請図面作成サービス
を採用、全面委託しています。今後も付加価値の高いサービス提供を期待します。
岡崎市管工事業協同組合:中村理事様
組合で CAD を運用、リース切れに合わせ CAD 入替えとアウトソーシングを検討してい
たところ名古屋の事例を聞きました。昨年 11 月訪問、多くの処理実績を拝見し、その
確かな技術を認め、決めました。
明石市管工事業協同組合:樋片事務長様
導入当初は作図に時間もかかり大変だったと聞い
ていますが、今は円滑に運用しています。最近は
至急物件の対応など無理なお願いをすることも多
いですが、迅速な処理にはいつも感謝しています。
問い合せ
〒942-0061
新潟県上越市春日新田 4-1-1
株式会社 丸互
TEL
情報技術部
025-543-1105
FAX
025-544-4331
http://www.marugo.com
E-mail:[email protected]
(組合窓口風景)
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