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HP ProLiant DL740 G2 and ProLiant DL760 G2 vs

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HP ProLiant DL740 G2 and ProLiant DL760 G2 vs
HP ProLiant サーバの AMD プロセッサロードマップ
技術概要
概要 ................................................................................................................................................... 2
はじめに ............................................................................................................................................. 2
一貫したアーキテクチャ ......................................................................................................................... 2
64 ビットアーキテクチャ ..................................................................................................................... 3
HyperTransportインタフェース ............................................................................................................. 4
内蔵メモリコントローラ ....................................................................................................................... 4
Opteron命名規則................................................................................................................................. 4
Opteronのリビジョン ............................................................................................................................. 5
デュアルコアテクノロジ .......................................................................................................................... 6
OpteronプロセッサとProLiantサーバ ........................................................................................................ 7
今後の改良 ......................................................................................................................................... 8
プロセッサ対応の仮想化テクノロジ ...................................................................................................... 8
電源テクノロジ.................................................................................................................................. 8
結論 ................................................................................................................................................... 9
ご意見をお寄せください ....................................................................................................................... 10
概要
AMD 社は 2003 年、64 ビット拡張を実装した AMD Opteron™プロセッサを発表しました。このプロセッサは、64
ビットのオペレーティングシステムおよびアプリケーションの使用に対応した最初の x86 ベースプロセッサです。
AMD 社は 2005 年、そのアーキテクチャを基にした、デュアルコア Opteron プロセッサを発表しました。
本文書では、Opteronプロセッサファミリとその優れたアーキテクチャ、およびこれらのプロセッサがProLiantサー
バ製品でどのように利用されているかを説明しています。Opteronアーキテクチャの詳細については、技術概要『
業界標準サーバ用のx86 プロセッサの特性 - AMD OpteronおよびIntel Xeon』1を参照してください。
はじめに
AMD Opteron™は、AMD 社が業界標準サーバ市場向けに提供しているプロセッサです。HP は、AMD プロセッ
サを ProLiant サーバ製品ラインに搭載することにより、エンタープライズ顧客に、費用効果の高いインフラストラク
チャを維持しつつ、パフォーマンスを向上させるという IT 要求を満たすための幅広い選択肢を提示しています。
一貫したアーキテクチャ
すべての Opteron プロセッサは、ターゲット市場がシングルプロセッサ、デュアルプロセッサ、マルチプロセッサの
いずれのサーバであるかに関わらず、AMD 社の「ダイレクトコネクト アーキテクチャ」と呼ばれる一貫したアーキ
テクチャに基づいています。このアーキテクチャには以下が含まれます。
• 1 MB の L2 キャッシュ、64 KB の L1 命令キャッシュ、64 KB の L1 データキャッシュ
• x86(32 ビット)命令セットまたは AMD64(64 ビット)命令セットのいずれも使用できる 64 ビットアーキテクチャ
• プロセッサ間および I/O への高速、ポイントツーポイント接続を実現する 3 つの HyperTransport インタフェース
• 最大で PC3200 の DDR メモリをサポートする 128 ビット内蔵メモリコントローラ
1
http://h50146.www5.hp.com/products/servers/proliant/whitepaper/wp028_041105/で入手可能。
2
図 1. Opteron アーキテクチャのブロックダイアグラム
64ビットアーキテクチャ
Opteron プロセッサは、標準 x86 演算機能、SIMD 命令(SSE、SSE2、SSE3)、および x87 浮動小数点命令といっ
た x86、32 ビット命令セットをサポートしています。
AMD は 2003 年初めに、Opteron プロセッサに業界初の 64 ビット拡張となる AMD64 命令セットを搭載しまし
た。64 ビットプロセッシングの主な利点は、物理アドレス拡張(PAE)を有効にする必要がないため、PAE のオー
バーヘッドを発生させることなく、システムが 4GB の壁をはるかに超えるフラットメモリ空間をサポートできるという
点です。これにより、64 ビットアーキテクチャのパフォーマンス上のメリットが生まれます。特にオンライントランザ
クション処理を行うデータベースアプリケーションなど、メモリを大量に使用できることが利点となるアプリケーショ
ンでパフォーマンスが向上します。
価格を抑えながら高度なパフォーマンスを実現するため、Opteronは 64 ビットレジスタに 40 ビットの物理メモリを
使用しており、これにより最大 1 テラバイトのメモリをサポートできます。2 また、リニアアドレス空間は 48 ビット幅
であるため、最大で 256 テラバイトの仮想アドレッシングをサポートできます。Opteronのすべてのレジスタは最
小でも 64 ビット幅で、すべての命令が 64 ビットオペランドオプションを持っています。これにより、Opteronは、業
界標準サーバ市場における最大規模のコンピューティングタスクを担うのに十分なアドレッシング機能を備えた、
真の 64 ビットプロセッサとなっています。
2
各ProLiantサーバモデルの具体的なメモリ容量の情報は、http://h50146.www5.hp.com/products/servers/proliant/に記載されています。
3
HyperTransportインタフェース
HyperTransport は、フロントサイドバス並列テクノロジに代わる、ポイントツーポイント並列インターコネクトです。
HyperTransport では、クロック信号の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの両方で 16 ビットのデータを転送する
ダブルデータレートが使用されており、16 ビットリンク上でクロックサイクルあたり実質 32 ビットのデータ転送を実
現しています。Opteron プロセッサは、800 MHz∼1 GHz の HyperTransport クロック速度を使用しています。こ
れにより、最大 2000 MT/s(メガ転送/秒)の実効動作周波数を実現でき、各方向での実効転送レートは最大 4
GB/s となります。転送は両方向同時に発生するため、16 ビットの HyperTransport I/O リンクで、総計 8GB/s
の転送速度を実現できます。共有バスや双方向バスと比較して、ポイントツーポイント インターコネクトには、バ
スアービトレーションのオーバーヘッドがなく、信号の完全性を容易に維持できる利点があります。この結果として、
スケーラブルで帯域幅の広いアーキテクチャが実現されます。
Opteron プロセッサは他の Opteron プロセッサまたは I/O に接続する 3 本の HyperTransport リンクを備えてい
ます。シングルプロセッサシステム、デュアルプロセッサシステム、およびマルチプロセッサシステム向けに設計さ
れたプロセッサ間の主な違いは、この 3 本の HyperTransport の使用方法にあります。命名規則の項で説明して
いるように、Opteron プロセッサには 100 シリーズ、200 シリーズ、および 800 シリーズがあります。100 シリー
ズでは、3 本の HyperTransport リンクは、非コヒーレント リンクで I/O に接続するためだけに使用できます。つま
り、100 シリーズの Opteron プロセッサはシングルプロセッサシステムでの使用に限定されます。200 シリーズで
は、HyperTransport リンクのうち 1 本を、コヒーレント リンクで他の Opteron プロセッサに接続するために使用で
きます。それ以外のリンクは I/O に接続するために使用される(非コヒーレント リンク)ため、200 シリーズの
Opteron プロセッサはデュアルプロセッサシステムで使用できます。800 シリーズでは、3 本の HyperTransport
リンクすべてを、他の Opteron プロセッサまたは I/O に接続するために使用できます。
内蔵メモリコントローラ
Opteron プロセッサには、プロセッサのコア速度で動作するデュアルチャネル DDR SDRAM コントローラが内蔵さ
れています。このコントローラは、最大 8 枚の DDR DIMM(各チャネルに 4 枚)をサポートできる、128 ビットのイン
タフェースを備えています。このコントローラは、レジスタ付き DIMM を使用する PC1600、PC2100、PC2700、
PC3200 DDR メモリをサポートするように設計されています。実効転送速度 400MHz で動作する PC3200 メモリ
の場合、これによりチャネルあたり 3.2 GB/s、両チャネル合計で 6.4 GB/s の帯域幅がプロセッサに提供されま
す。
コントローラはプロセッサに内蔵されているため、メモリのパフォーマンスをマルチプロセッサシステムのプロセッ
サ数によって直線的に拡張することができます。たとえば、マルチプロセッサシステムで内蔵メモリコントローラを
使用して複数のメモリ要求を並列化することにより、実効メモリ帯域幅を拡大し、平均メモリレイテンシを減少させ
ることができます。
Opteron 命名規則
Opteron プロセッサは、3 桁のモデル番号 XYY で識別されます。X は使用できるプロセッサの最大数を示します。
つまり次に示すように、シングルプロセッサ、デュアルプロセッサ、マルチプロセッサのいずれのシステム向けに
設計されているかを表しています。
• 100 シリーズ ̶ シングルプロセッササーバ。HyperTransport リンクはいずれも他のプロセッサへの接続には
使用できません(I/O への接続のみ)。
• 200 シリーズ ̶ 最大で 2 つのプロセッサを使用するサーバ。1 本の HyperTransport リンクのみ他のプロセッ
サへのリンクに使用できます。
• 800 シリーズ ̶ 最大 8 つのプロセッサを使用するサーバ。3 本の HyperTransport リンクすべてを、他のプロ
セッサへの接続に使用できます。
末尾の 2 桁の番号 YY は、シリーズ内での相対的なパフォーマンス、およびプロセッサがシングルコアかデュアル
コアかを示します。シングルコアプロセッサは 2 の倍数で指定され、デュアルコアプロセッサは 5 の倍数で指定さ
れます。つまり、AMD Opteron プロセッサモデル 244 は、AMD Opteron プロセッサモデル 242 よりもパフォー
4
マンスが優れたシングルコアプロセッサを表します。AMD Opteron プロセッサモデル 875 は、AMD Opteron プ
ロセッサモデル 865 よりもパフォーマンスが優れたデュアルコアプロセッサを表します。
低電力 Opteron プロセッサは、2 文字の修飾子で識別されます。
• HE̶シリーズ内の 55W プロセッサを示します。
• EE̶シリーズ内の 30W プロセッサを示します。
HE プロセッサと EE プロセッサは、現在 ProLiant サーバでは使用されていませんが、HP は一部の HP
BladeSystem サーバに、ブレードをターゲットとした専用の 68W Opteron プロセッサを搭載して出荷しています。
68W プロセッサは、通常の Opteron プロセッサに比べて約 30 パーセント低い電力消費で、優れたパフォーマン
スを提供します。
Opteron のリビジョン
Opteron のコアは一貫していますが、世代間にわずかな相違があります。リビジョン CG(およびそれ以前)は 130
nm のシリコン形状(図 2)で、HyperTransport リンク用に 800 MHz のクロック速度を使用しています。このため、
HyperTransport リンクあたりの最大実効帯域幅は 6.4 GB/s になります。これらのプロセッサのコア周波数は 1.6
∼2.4 GHz でパワードローは最大 89W です。
リビジョン E では、90 nm シリコンプロセスに移行し、HyperTransport 速度が 1 GHz に向上され、SSE3 命令を使
用する機能が追加されています。最も重要なのは、リビジョン E プロセッサはシングルコアにもデュアルコアにも対
応している点です。シングルコアのリビジョン E プロセッサは、最大 2.6 GHz で動作します。初代のリビジョン E
デュアルコアプロセッサは、1.8、2.0、2.2 GHz で動作します。デュアルコアの周波数は、AMD のプロセッサ速度
が向上するにつれて増加していきます。シングルコアおよびデュアルコアのリビジョン E Opteron プロセッサは、
最大 95W で動作します。
図 2. AMD ロードマップ
Opteronの命名規則は、拡張性(たとえば 2xx = 最大 2 プロセッサ)と相対的なパフォーマンスのみを表していま
す。このため、異なる 2 つのプロセッサモデルが同じ 248 という名前を持つ可能性があります。両者ともデュアル
プロセッササーバ用に構成されており、シリーズ内の他のプロセッサとの相対的なパフォーマンスも同じですが、
HyperTransport速度または消費電力が異なるというような場合です(表 1 の例を参照)。AMD社Webサイトにある
5
クイックリファレンスガイド3に、各プロセッサのリビジョン(ステッピング)ごとのパーツ番号、コア周波数、製造プロ
セス(90 nmまたは 130 nm)、HyperTransport周波数、および消費電力が記載されています。
表 1. Web サイト上の『ダイレクトコネクト・アーキテクチャ採用 AMD Opteron™ プロセッサ クイック・リファレンス・ガイド』より抜粋
AMD パーツ番号
モデル番号
周波数
消費電力
HT スピード
ソケット
製造技術
ステッピング
OSA248CEP5AL
248
2.2 GHz
89w
800MHz
940
130 nm
C0
OSA248BLBOX
248
2.2 GHz
85.3w
1000 MHz
940
90 nm
E4
OSA844CEP5AM
844
1.8 GHz
82.1w
800MHz
940
130 nm
C0
OSA844BMWOF
844
1.8 GHz
85.3w
1000 MHz
940
90 nm
E4
デュアルコアテクノロジ
2005 年、AMD 社は Opteron プロセッサにデュアルコアテクノロジを導入しました。デュアルコアプロセッサとは、
1 つのダイ上に 2 つの完全なプロセッサコアを搭載した、単一の物理パッケージです。デュアルコアテクノロジはこ
れまでのある期間、AMD 社および Intel 社の両方で討議されてきました。パフォーマンスへの取り組みとしてこれ
まで最も一般的であった解決策は、プロセッサのコア周波数やキャッシュサイズを増加させることでした。コア周
波数を増加させることは、電力の制約やタイミングの問題により、徐々に難しくなっています。キャッシュサイズを
増加すると、電力の問題やダイのコストも増加します。
デュアルコアテクノロジでは、計算スレッドを 2 つのコアに分散できるため、複数のスレッドによる同一リソースへ
の競合が減少します。このため、マルチスレッド化されたアプリケーションでは、より高度なパフォーマンスが実現
します。1 つのダイ上に 2 つのプロセッサコアがあるので、パフォーマンスが向上し、同時にシングルコアプロセッ
サと同等の電力予算を維持できます。また、90 nm の製造技術の出現により、低コストで 1 つのプロセッサダイ上
に 2 つのコアを製造できるようになりました。
AMD社は、「AMD64 プロセッサのアーキテクチャは、シングルプロセッサ上でのマルチコアを提供するために根
本から設計されたものである」4としています。Opteronプロセッサが本質的に通信と実行の 2 つの部分に分割さ
れており、クロスバースイッチとシステムの要求キューによりこの 2 つの部分がリンクされているという事実がこれ
を証明しています。通信はメモリコントローラとHyperTransportリンクによって処理されています。これはシングル
コアシステムと変わっていません(図 3)。
3
4
http://www2.amd.com/jp-ja/protected/Weblets/1,,7832_11341,00.htmlで入手可能。
AMD社のマルチコアのホワイトペーパーはhttp://multicore.amd.com/WhitePapers/Multi-Core_Processors_WhitePaper.pdf (英語)で入手可能。
6
図 3. シングルコア、デュアルコアの Opteron ダイの構造
2 つの実行コアには、プロセッサコア自体、64KB L1 データキャッシュと命令キャッシュ、および 1M L2 キャッシュ
が含まれています。システムリクエストキューは、メモリアクセスおよび I/O アクセスのためのクロスバースイッチ
へのプロセッサ要求を管理し、優先順位を付けます。クロスバースイッチは、両プロセッサコアを直接 I/O インタ
フェースおよびメモリインタフェースに接続します。クロスバースイッチのアーキテクチャにより、Opteron は基本的
な設計を変更しなくてもシングルコアプロセッサからデュアルコアプロセッサに容易に移行することができます。
デュアルコアの Opteron プロセッサは、シングルコアプロセッサが使用する 940 ソケットでも使用できます。これ
により HP はシングルコアプラットフォームからデュアルコアプラットフォームへの簡単なアップグレードパスを提供
できるのです。
お客様がデュアルコアプロセッサを使用する場合、ソフトウェアライセンスの変更の可能性を考慮する必要があり
ます。本文書の作成時点では、Microsoft社5などの主要なOSベンダーはデュアルコアプロセッサを 2 つの個別の
プロセッサとしてではなくシングルプロセッサへのパフォーマンス強化として扱っています。OSベンダーおよびアプ
リケーションベンダーに確認して、個々のライセンス要件を判断する必要があります。
Opteron プロセッサと ProLiant サーバ
HPは最大規模のOpteronベースのサーバポートフォリオを構築しており、この新しいプロセッサテクノロジの市場
への導入において業界のトップに立っています6。本文書の作成点で、Opteronプロセッサは一部のHP
BladeSystemサーバおよびProLiant DLサーバで使用されており、お客様は自社のニーズに合わせて、ProLiant
BL25p、ProLiant BL35p、ProLiant BL45p、ProLiant DL145、ProLiant DL385、およびProLiant DL585 から、最適な
プラットフォームを選択することができます。
これらのプラットフォームでサポートされているプロセッサについてはHP Webサイト7に記載されています。ただし、
プロセッサとプラットフォームの間の相互運用性に関して、いくつか一般的なガイドラインがあります。まず、AMD
プロセッサを使用するProLiantプラットフォームではプロセッサの混在はサポートされていません。マルチプロセッ
シングシステムのプロセッサはすべて、同じ速度および同じコア数のものを使用する必要があります。
Microsoft社の 2004 年 10 月 19 日付プレスリリースによれば「現在プロセッサ単位でライセンスされているソフトウェアについては、ハードウェア的にデュアルコ
アやマルチコアコアを含むプロセッサを使用する場合でも、コア単位ではなく、今後ともプロセッサ単位でライセンスする」としている。このプレスリリースは
www.microsoft.com/presspass/press/2004/oct04/10-19multicorelicensingpr.mspx(英語)で入手可能。
6
2005 年第 1 四半期、IDC Worldwide Quarterly Server Trackerの報告によるユニット出荷に基づく。
7
http://h50146.www5.hp.com/products/servers/proliant/で入手可能。
5
7
また、リビジョン CG とリビジョン E のプロセッサはコア周波数が同じでも、電源レベルおよび HyperTransport 機能
が異なる場合があることに留意する必要があります。
現在出荷中のすべてのHP ProLiant Opteronベース サーバプラットフォームは、デュアルコアプロセッサをサポー
トしています。一部のシングルコアProLiantシステムは、デュアルコアシステムにアップグレードできます8。既存の
シングルコアシステムをアップグレードするには、適切な数のプロセッサオプションキット(プロセッサ、ヒートシンク、
プロセッサボード、およびエアフローを最適化するクッション材を含む)を設置し、ROMを最新バージョンにアップグ
レードする必要があります。
今後の改良
AMD 社は、特定の環境における Opteron プロセッサのパフォーマンスを最適化するための 2 つのテクノロジ、仮
想化テクノロジと PowerNow!テクノロジの追加を計画しています。
プロセッサ対応の仮想化テクノロジ
仮想化テクノロジを導入すれば、1 つの業界標準サーバ上で、複数のオペレーティングシステムを同時にかつ独
立して実行することが可能になります。通常、ソフトウェア層がプロセッサおよびその他のハードウェアリソースを
抽象化することにより、各 OS はそれぞれ専用のハードウェアセットにアクセスしているものと認識します。そのと
き実際には、リソースは複数の仮想マシン間で共有されています。ただし、この抽象化レベルでは、ある程度の
オーバーヘッドと複雑さが加わります。
AMD社はPacifica9と呼ばれる「プロセッサ対応の仮想化テクノロジ」を計画しており、これにより、x86/64 テクノ
ロジを使用したプラットフォームリソースの仮想化の複雑さおよびパフォーマンスへの影響が低減します。AMD社
は、2006 年前半より、Pacifica対応パーツをAMDプロセッサに搭載していく予定です。Pacificaテクノロジによっ
て、プロセッサで仮想化を直接サポートできるようになり、ソフトウェアベースの仮想化の補完、オーバーヘッドの
低減、パフォーマンスの向上を実現できます。
電源テクノロジ
サーバおよびラックの密度が大きくなるに従い、電源と熱の管理も重要になります。AMD社は、「消費電力最適
化機能AMD PowerNow!™テクノロジ」をOpteronファミリプロセッサに搭載する予定です。PowerNowはモバイル
市場向けに設計されたAMD Athlonプロセッサですでに提供されています。AMD社は 2005 年、このテクノロジを
リビジョンE Opteronプロセッサに導入しており10、2005 年の半ばにはHP ProLiantサーバでもこのテクノロジが利
用される予定となっています。
PowerNow!テクノロジを導入すると、OSベースまたはROMベースのスイッチのいずれかで、プロセッサ使用率に
基づいて電源状態を変更できます。HP ProLiantサーバのROMベース電源管理機能、HPのProLiant向け電源レ
ギュレータ11ではPowerNow!テクノロジが活用されています。電源レギュレータの初期バージョンでは、AMD
Opteronプロセッサによる静的消費電力状態をサポートしています。HP Static Low Power Modeでは、プロセッサ
は省電力状態で動作を継続するよう構成されます。負荷が中程度または最小限の環境で動作するサーバでは、
パフォーマンスの劣化は発生してもごくわずかです。Low Power Modeでの実行は、データセンターの電源に制
約があり、各サーバに最大限の電力使用を保証する必要があるお客様に有用です。
8
詳細についてはhttp://www.hp.com/go/proliantから各製品のWebサイトを参照してください。
Pacificaの詳細については、AMD社Webサイトhttp://enterprise.amd.com/enterprise/serverVirtualization.aspx (英語)を参照してください。
10
PowerNow!テクノロジの詳細についてはAMD社Webサイトhttp://www.amd.com/jp-ja/0,,3715_12353,00.htmlを参照してください。
11
ProLiant向け電源レギュレータの詳細については、 http://h18000.www1.hp.com/products/servers/management/ilo/power-regulator.html (英語)を参照
してください。
9
8
結論
Opteron プロセッサファミリのダイレクトコネクト アーキテクチャを使用する HP ProLiant サーバは、数々のベンチ
マークおよびシステムで優れたパフォーマンスを実証しており、32 ビットコンピューティングから 64 ビットコン
ピューティングへの前進に大きく貢献しています。HP ProLiant サーバは、今後も AMD Opteron プロセッサおよび
Intel Xeon プロセッサアーキテクチャを提供することにより、お客様に最善の選択肢を提示します。デュアルコア
AMD Opteron テクノロジの追加により、プロセッサをシングルコアバージョンと同等の電力予算内に維持しながら、
マルチスレッドアプリケーションの活用、レイテンシの低減を実現することができます。AMD 社は、高度なプロセッ
サによる仮想化テクノロジに加えて、より高速なメモリや HyperTransport 速度によってこれからも Opteron プロ
セッサを強化していくと考えられます。
9
ご意見をお寄せください
ISSテクノロジ情報に関する皆様のご要望をよりよく理解し、お応えできるようにするために、本書に関するコメント
を[email protected](英語)までお送りください。
© 2005 Hewlett-Packard Development Company, L.P. 本文書に記載の事項は、
予告なく変更されることがあります。HP 製品およびサービスの保証は、各製品およ
びサービスに添付された保証書に記載の明示保証のみとなります。追加保証に違
反すると解釈される事項は、本文書に一切記載されていません。HP は、本文書に
記載の技術上、編集上の過失または不作為に対し、法的責任はありません。
AMD および AMD Opteron は Advanced Micro Devices, Inc の商標です。
HyperTransport は HyperTransport Technology Consortium の許諾商標です。
TC050703TB, 07/2005
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