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2011年の業務渡航に関する市場予測を発表
Press Release 2010 年 11 月 1 日 アメリカン・エキスプレス、2011 年の業務渡航に関する市場予測を発表 世界全体で航空運賃と客室料金が上昇と予測 景気回復、需要の増大、供給量の抑制が予想され、航空運賃とホテル客室料金の上昇の要因に アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.(東京都杉並区 / 日本社長:ロバート・サイデル)は、本日、年次 報告書「世界の業務渡航に関する市場予測(グローバル・ビジネス・トラベル・フォーキャスト)」を発表いたしまし た。これによると、2011年は世界の主要市場において航空運賃とホテル客室料金が最大10%上昇すると予想さ れています。北米と欧州ではレンタカー料金が平均で横ばいかわずかに下落すると予想されますが、アジア太平 洋地域では逆に上昇すると予想されています。 アメリカン・エキスプレス業務渡航部門グローバル・ビジネス・パートナーシップおよびアドバイザリー・サービス部 アジア太平洋地域担当副社長のロバート・テデスコ(Robert Tedesco)は今回の年次報告書の結果を受け次の ように述べています。「2010 年に入り企業は業務渡航の制限を解除してきており、この状況は 2011 年に継続す ると見込まれます。一方で限られた航空機の座席数を巡る競争の激化やホテルの客室利用率の上昇を背景に 2011 年は航空会社やホテルなどのサプライヤーが 2 年振りに優位な価格決定を行う年になります。そのため、 企業は過去数年間に実施した業務渡航の管理戦略と渡航規定を再検討し、より競争力のある予算管理とコスト 管理の方法を模索して、予想される大幅な価格上昇に備えるべきです。」 アメリカン・エキスプレス業務渡航部門のアドバイザリー・サービス部が今回まとめた年次報告書は、89種類の航 空運賃(21カ国発の長距離路線、短距離路線、国際線のビジネスクラスとエコノミークラスの運賃)の価格予測や、 北米の317都市、南米およびカリブ海地域の36都市、欧州と中東の127都市、アジア太平洋地域の55都市のス タンダード客室とデラックス客室の法人料金の予測を行ったものです。また、世界の主要地域での陸上交通機関 に関連する価格変動推移や会議費用の動向も予測しています。 日本においては、アメリカン・エキスプレスと株式会社 日本旅行が合弁で設立した「株式会社 日本旅行・アメリカ ン エキスプレス」(東京都墨田区/代表取締役社長:竹村章美)が当社のBTM事業を展開しています。 全世界の価格変動推移 景気の回復傾向が持続し、需要が増大するにもかかわらず供給量が限られていることから、航空運賃とホテル 客室料金は2011年に上昇し、ほぼ金融危機以前の水準に戻ると予想されます。一方で欧米各国での上昇幅は 他の地域よりも小さく、アジアの価格上昇幅が最も大きいと予測されます。 全世界:業務渡航費用の上昇率予測 (対 2010 年比) 国 / 地域 航空運賃 国内線・短距離路線 国際線・長距離路線 (エコノミークラス) (ビジネスクラス) 3% ~ 8% 5% ~ 10% アジア太平洋 欧州・中東 4% ~ 9% 5% ~ 9% 北米 2% ~ 6% 3% ~ 7% 南米・カリブ海地域 3% ~ 7% 3% ~ 8% ホテル客室料金 スタンダード デラックス 5% ~ 10% 1% ~ 6% 1% ~ 5% 1% ~ 5% 5% ~ 10% 2% ~ 6% 2% ~ 6% 2% ~ 6% アジア太平洋地域における航空運賃と客室料金に関する市場予測 世界の他の地域と比較してアジア太平洋地域における金融危機の影響は比較的緩やかではあったものの、欧米 企業の業務渡航削減によりアジア太平洋地域での業務渡航の需要はこれまで減少していました。2011年、アジ ア太平洋地域は経済成長が見込まれ、これがこの地域全体の大幅な業務渡航の増加と価格の上昇に繋がると 予想されます。 具体的には、航空便の供給量が限られることで航空運賃の上昇率(昨年対比)が2ケタ台を示すことが予測され ています。またホテル客室料金も上昇が予想されます。スタンダード客室、デラックス客室ともに上昇率が最も高 いと予想されるのは中国で、これは強固な中国経済の発展の表れです。 アジア太平洋地域: 業務渡航費用の上昇率予測 (対 2010 年比) 国 / 地域 航空運賃 国内線・短距離路線 国際線・長距離路線 (エコノミークラス) (ビジネスクラス) オーストラリア 5% ~ 10% 5% ~ 10% 中国 8% ~ 13% 7% ~ 12% 香港 5% ~ 10% 10% ~ 15% インド 7% ~ 12% 10% ~ 15% 日本 0% ~ 5% 0% ~ 5% シンガポール 7% ~ 12% 10% ~ 15% 地域平均 3% ~ 8% 5% ~ 10% ホテル客室料金 スタンダード デラックス 2% ~ 7% 5% ~ 10% 5% ~ 10% 2% ~ 7% 1% ~ 6% 2% ~ 7% 5% ~ 10% 5% ~ 10% 7% ~ 12% 5% ~ 10% 2% ~ 6% 1% ~ 5% 2% ~ 7% 5% ~ 10% 会議に関する市場予測 企業は会議全体の支出と開催頻度を増加させると予測されますが、会議の規模を縮小し調達を効率化させるこ とで会議 1 回当たりの平均支出は減少すると見込まれます。会議関連の設備関連費用もオーディオ・ビジュアル 設備を除いては減少する傾向にあります。ビデオ・コンファレンスに代表されるような対面会議に取って代わる新 技術への投資が継続して増加することも予測されます。 業務渡航戦略の見直し 来年の業務渡航関連の価格がほぼ全面的に上昇することが予想されるため、企業の調達・購買部門や業務渡 航手配部門は2010年に引き続き経費節減を進めることで企業への貢献を求められます。そのため業務渡航規 定の改定や調達戦略の再検討が継続的に必要とされます。 2011年には多くの都市で1泊当たり平均宿泊料金が10%以上上昇すると予想される一方で、ホテル業界では大 口の法人取引の受注を巡り競争は激化すると予想されています。 2011年に行うべき業務渡航の経費節減戦略の例: • 競合他社の業務渡航費との比較: アメリカン・エキスプレスと全米ビジネストラベル協会が最近共同で行った米国での調査によると、企業収 益の増減と業務渡航関連の支出には関連性があります。期待する業績を得るために必要な業務渡航予 算はどの程度なのか、競合他社と比較して予算配分は適切でサプライヤーとの法人協定料金は魅力的 なのかなど把握することは、業務渡航の費用対効果を考える上で非常に重要です。 2/4 • ロジカルな最低運賃の確保: 2011年に業務渡航プログラムの再検討を行う上で有効なのが、航空便予約における「ロジカルな最低運 賃(Lowest Logical Fare)」と呼ばれるものです。昨年は、旅行客が減少したために各航空会社が積極 的に販促活動を展開し低価格運賃を用意することができました。また、企業の多くは制限付きであっても 最低航空運賃を可能な限り利用するよう従業員に奨励してきました。来年は販促料金の供給減が予想さ れるため、航空券の予約時期を早めることが経費の削減戦略として望ましいと思われます。 • 航空機と宿泊を同時に予約: 旅行会社を通して手配される一泊出張の半数は航空券の予約のみです。これは宿泊費を含む全体の業 務渡航費の削減という観点から得策ではありません。ホテル宿泊費用の節減は、適切な場合には航空 便の予約と同時に企業の指定ホテルに予約を入れること、さらに指定ホテルの利用回数を増加すること で達成できます。企業が指定するホテルに従業員が滞在するということは、有事の際に社員の安否を確 認するうえでも非常に有効な手段であり、2010年にアイスランドで発生した火山の噴火の際に欧州の多く の企業が学んだ教訓となっています。 • 法人協定料金の適用除外日に注意: ホテルとの契約交渉時期には、ホテル側が法人契約に従来よりも厳しい契約条件を設定していないか注 意が必要です。キャンセル料を求める条項の追加や、利用客が多い時期に客室や法人協定料金の適用 除外日を増やすことが一般的になりつつあります。また、ホテルは企業と合意した想定客室利用ボリュー ムを強く意識することから、企業は出張者が指定ホテルに宿泊するよう促す必要があります。 「世界の業務渡航に関する市場予測」について 本報告書は各国の航空運賃の観測レポート「アメリカン・エキスプレス・ビジネス・トラベル・モニター」や世界中の 業務渡航費用に関する価格のデータベース、スミス・トラベル・リサーチ社によるグローバルホテルレビューや全 米ビジネストラベル協会(NBTA)の調査など複数のデータをもとに作成されています。また、アメリカン・エキスプ レスの業務渡航に関するコンサルタントへの聞き取り調査をもとに編成しています。数字はすべて前年比の増減 を示しています。 本報告書に掲載する予測はアメリカン・エキスプレス業務渡航部門が信頼するに足ると認識する社内外の情報 源から収集した情報に基づいていますが、本報告書に記載する予測の正確性についていかなる表明も保証もい たしません。さらに、政治、経済、環境に関する予見不可能な事象が将来発生することなどにより、実際の業務渡 航費用の変動が予測データと大幅に異なることがあります。 「世界の業務渡航に関する市場予測(グローバル・ビジネス・トラベル・フォーキャスト)」2011年版は、購入するこ とが可能です。また、トラベル・マネージメント業界に関するアドバイザリー関連の出版物75冊以上と計測指標の シリーズであるエキスパート・インサイト・リサーチを1,500ドルで年間購読していただくと、この年次報告書をお送 りいたします。購入または購読のお申し込みは、[email protected] に電子メールをお送りいただくか、 または www.businesstravelconneXion.com をご覧ください。 ### 3/4 株式会社 日本旅行・アメリカン エキスプレスについて(www.amex-nta.com) 2001 年 4 月に、アメリカン・エキスプレスと日本旅行の合弁会社として設立。企業の出 張事務管理業務全般を一括代行するビジネス・トラベル・マネージメント事業を専門に 行っています。業種や業態によって異なる企業の出張管理に関するニーズを的確に把 握し、幅広いコンサルティングとマネージメントサービスをお届けしています。 アメリカン・エキスプレス 業務渡航部門について アメリカン・エキスプレスの業務渡航部門は、出張に関する業務の最適化をサポートし、コスト削減、優れたカスタ マー・サービス、経費管理を企業に提供しています。2009 年、世界で 215 億米ドルの旅行取扱高と 140 以上の 国と地域で活動を展開する世界最大級の旅行代理店ネットワークです。幅広い顧客企業に対して業界随一の予 約技術、専門知識を活かした出張管理コンサルティング、オンラインおよびオフラインでの顧客サービスを提供し ています。日本では、アメリカン・エキスプレスと日本旅行が合弁で設立した株式会社 日本旅行・アメリカン エキ スプレスが顧客企業に対しビジネス・トラベル・マネージメント(BTM)事業を展開しています。 アメリカン・エキスプレスについて 1850年(嘉永3年)米国ニューヨーク州にて創立。現在クレジットカード、トラベラーズ・チェック、保険、旅行手配業 務など、総合的な金融、および旅行サービスを世界中で提供しています。日本では、1917年(大正6年)に横浜に 支店を開設し、世界に広がる独自の加盟店ネットワークと、世界140カ国以上のトラベル・サービス拠点を通じ、 個人および法人顧客に対し最高品質のサービスを提供しつづけています。また、日本最大級の加盟店網を持つ JCBとの加盟店業務提携により、従来からのホテル、レストランや小売店などに加え、公共料金からスーパーマ ーケット、ドラッグストアなど日々の生活で利用できる加盟店が拡大しています。 4/4