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【ME 管理センター】 ME 管理センターでは、生命維持

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【ME 管理センター】 ME 管理センターでは、生命維持
【ME 管理センター】
ME 管理センターでは、生命維持管理装置(血液浄化、体外循環、呼吸管理などに使用される装置)
および先端技術を応用した医療機器の操作・保守・管理を主な業務としています。
元来、ME 業務は生命に直結することが多々あり、安全性、スタッフ間での信頼、納得が重要とされ
ます。そのため日頃から全員参加によるモーニングカンファレンスやミーティング、勉強会等を積極的
に行い、メンバー同士の知識、技術の共有、合意を図っています。高度医療を担う本院では、さらに高
度な知識と技術や教育システムの構築が要求され、これらに対応できるよう日々チーム一丸となって努
めています。
・組織
現在、ME 管理センターは1階中央診療棟に位置し、臨床工学部門を 6 部署のチーム編成とし、14 名
【センター長 1 名、副センター長 1 名、主任 1 名、技士 11 名】で構成されています。
手術室(2~4 名)、集学治療病棟(2 名)、心臓カテーテル室(1~2 名)、血液透析室(1~2 名)
内視鏡センター(1~3 名)、機器管理(1~2 名)を配置しています。
・配置
臨床工学技士は流動的に病院全体に配置されています。
具体的には、マンパワーと業務の内容により人員の配置が変動し、1日のうちでも
時間帯により各業務に派遣できうる人員数は変動します。
・場所
◎ ME 管理センター:中央診療棟 1 階
◎ ME 機器材室:中央診療棟 1 階
【手術室】
手術室では各診療科の手術に対し、様々な技術支援を行っています。
主な業務としては、
1. 人工心肺装置や補助循環装置(IABP,PCPS)の操作
2. 自己血回収装置の操作
3. レーザー手術装置の操作
4. 誘発電位(SEP,ABR,MEP)測定時の介助
5. 内視鏡手術時の介助
6. ペースメーカー外来における作動確認
7. ME 機器の保守管理
などがあり、毎日忙しい中、患者様に安全な手術が行われるように、日々進歩する手術に対してスタッ
フ全員が自己研磨に励んでいます。
【集学治療病棟】
徳島大学病院救急集中治療部は 11 床の ICU,9 床の SCU、12 床の HCU を備えています。
集学治療病棟は ME が常在し業務を行い、夜間の急患には OnCall 体制をとり 24 時間対応しています。
当院では主に、
1.
急性呼吸不全や大手術後の患者への人工呼吸器, 非侵襲的陽圧換気法(NIPPV), High Flow Nasal
Cannula(HFNC)等のセッティング。
2.
急性腎障害(AKI)、大手術後の持続的腎代替療法(CRRT)や免疫、神経疾患の血液浄化療法の操
作、管理。
3.
集中治療患者や熱傷患者への気管支鏡検査等の介助。
4.
Dr’s Car に搭載される移動用人工呼吸器、患者監視装置、吸引装置等のセッティング
5.
補助循環装置(IABP,PCPS)のセッティング、施行中およびウィーニングの操作、管理。
6.
医療機器や周辺機器の保守管理業務
現在は、急性呼吸不全症例に対する体外式膜型人工肺(ECMO)業務も確立させています。
その他にも他職種への勉強会の開催や院内の感染、災害研修にも積極的に参加しています。
【心・血管カテーテル室】
徳島大学病院心臓カテーテル室において臨床工学技士は、心臓カテーテル検査・治療業務から、電気
的エネルギーの負荷を伴う治療チームでの業務を担っています。また、各種補助循環装置などの急変時
の対応も 24 時間 On Call 体制で行っています。
業務内容
1.虚血性心疾患、弁膜症、先天性心疾患などに関する業務
① 体計測関連業務
心臓カテーテルモニタリングシステムを用い生体情報の監視、報告ならびに計測、記録を行い、測定値
より算出される各種情報を理解する。主な生体情報モニターは心電図、心内心電図、経皮的動脈血酸素
飽和度、各心腔,血管内圧、心拍出量、弁口面積,血管径計測
② 治療、検査関連業務
治療に必要な医療機器の準備および操作、保守管理
主な医療機器
補助循環装置(PCPS、IABP)、除細動器、体外式ペースメーカー、ロータブレータ装置
③ 画像処理装置関連業務
画像処理装置や専用の装置を用いた生体情報の測定や記録
主な装置
血管内超音波診断装置(IVUS)
、光干渉断層法装置(OCT)、部分血流予備量比測定器(FFR)
2.不整脈関連業務
①電気的生理学検査(EPS)・高周波カテーテル・アブレーション(RFCA)関連機器の準備と操作および得
られる生体情報や装置設定条件等の記録
主な関連医療機器
心臓カテーテルモニタリングシステム、高周波発生装置、3 次元マッピングシステム、イリゲーションカ
テーテルシステム
②EPS・RFCA 関連機器の操作と設定等
高周波通電、ノイズ対策、出力設定、フィルタ設定、除細動器のスタンバイ
④ 心臓ペースメーカー、植え込み型除細動、心臓再同期療法(CRT)埋め込み時の立会い
3.その他
①技術情報の収集
医療機器の使用方法ならびに安全対策に関する情報の収集、勉強会やセミナーへの積極的な参加
②情報の共有
他部門との密な連携、意見交換により患者情報、病態、治療を正確に把握する
【透析室】
当院における血液浄化業務は主に 4 階血液浄化室にて行われています。
血液透析とは腎臓の機能が低下して慢性腎不全に至った患者さんに対し、血液を介して
その機能を
代行する治療です。当院では透析導入の患者様と他院からの手術目的での紹介患者様が多く、患者様一
人一人に応じた透析治療と質の高い安全管理を提供しています。
また、血漿交換療法や血液吸着法などの特殊血液浄化療法なども行っています。
【医療機器管理】
MEセンターでは、臨床工学技士 1~2名により機器管理業務を行って
おります。
夜間・休日の緊急もオンコール体制ですぐに対応できるようにしていま
す。
主な業務としては、新生児集中治療室(NICU)における人工呼吸器
の操作・管理・点検、窒素ガス療法における補助、保育器(クベース)の
点検などを積極的に行っています。
各病棟においては人工呼吸器のラウンド業務や除細動器・AEDの管
理・定期点検をはじめ、輸液ポンプやシリンジポンプ・ベッドサイドモニ
ターなど約900台もの機器管理には機器管理ファイルを用いて貸出から
返却・点検などを中央管理しています。各機器のメーカーへの修理依頼や
機器の新規購入も臨床工学技士で行っています。
医療機器の各病棟における勉強会や安全管理部門やキャリアアップ推進部門と共同して院内研修にも
力を入れています。
現在MEセンターで管理している機器
人工呼吸器
30 台
輸液ポンプ
266 台
シリンジポンプ
286 台
ベッドサイドモニター
10 台
AED
31 台
除細動器
21 台
クベース
14 台
超音波ネブライザ
30 台
その他ME機器
280 台
合計
870 台
院内研修
安全管理研修会
キャリアアップ推進研修会
月に 1 回
2 か月に 1 回
【細胞治療センター】
小児から成人までの造血幹細胞移植における幹細胞採取や骨髄液処理、顆粒球採取、白血球除去など積
極的に行っています。
臨床工学技士は造血幹細胞移植時に必要な細胞を遠心型血液成分分離装置にて分離採取しています。
*造血幹細胞とは
造血幹細胞とは、赤血球・白血球・血小板のもとになる細胞のことで
す。骨髄は造血幹細胞を豊富に含んでいます。造血幹細胞は再生能力
があり、普通は一生無くなることはありません。顆粒球コロニー刺激
因子(G-CSF)投与や抗がん剤治療を受けると、骨髄中の造血幹細胞が血
管の中へ漏れ出し、赤血球や白血球、血小板と一緒に全身に流れてく
ることがあります。肺炎など感染症罹患時などにもみられます。この
ように、末梢血中に一時的に漏れ出してくる造血幹細胞は、
「末梢血幹
細胞」と呼ばれています。
2012 年度血液採取件数
造血幹細胞移植(PBSCT) 年
50 例
骨髄液処理(BMP)
年
2例
顆粒球採取
年
3例
白血球除去
年
1例
【内視鏡センター】
・内視鏡センターにおける消化器内視鏡業務は、主に臨床工学技士 3 名が消化器内科の内視鏡検査、内
視鏡治療の症例件数が多い、平日 3 日間(月曜日,火曜日,木曜日)をサポートしている(2013 年 7 月
現在)。
・内視鏡検査である上部消化管内視鏡検査(GIF),小腸内視鏡検査[カプセル内視鏡検査(VCE),ダブ
ルバルン内視鏡(DBE),シングルバルン内視鏡(SBE)],下部消化管内視鏡検査(CF),超音波内視鏡検査
(EUS),内視鏡的逆行性膵胆管造影法(ERCP)で使用される内視鏡システム,内視鏡スコープ(上部消
化管内視鏡スコープ,下部消化管内視鏡スコープ,超音波ガストロビデオスコープ,十二指腸内視鏡ス
コープ,ダブルバルーンスコープ)
,内視鏡用超音波観測装置、カプセル内視鏡,内視鏡用炭酸ガス送気
装置等の準備,介助などを行っている。
・内視鏡治療である内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD),アルゴンプラズマ凝固法(APC),内視鏡的粘膜切
除術(EMR)
,内視鏡的総胆管結石砕石術,内視鏡的逆行性胆道ドレナージ術(ERBD),経皮内視鏡的胃瘻
造設術(PEG),内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)などで使用される内視鏡システム,内視鏡スコープ,高周
波電気手術装置,アルゴンプラズマ凝固装置,内視鏡洗浄ポンプ,内視鏡用炭酸ガス送気装置,各種処
置具等の準備,介助などを行っている。また内視鏡治療に使用される高周波電気手術装置,アルゴンプ
ラズマ凝固装置の設定も行っている。
・使用された内視鏡スコープの洗浄消毒を行う内視鏡洗浄消毒装置(OER-2,OER-3,オリンパス)の日
常点検,定期点検(アセサイド6%消毒液の交換,消耗部品の定期的交換,給水管路の消毒)を実施し
ている。
・内視鏡センターでは,毎月 1 回(主に木曜日午前中),内視鏡スタッフ(消化器内科医師,看護師,臨
床工学技士)が参加した内視鏡センター小委員会を開催し,各職種の課題または問題点を提示し,解決
できる信頼関係がある医療チームを目指している。
【作成日】2013 年 11 月 1 日
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