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KISHIDAIA, No
KISHIDAIA, No.98, Oct. 2010
ワクドツキジグモの網,日本でついに発見
新海
明・杉本 雅志・谷川 明男
ツキジグモ属のクモが水平な三角網を張ることはすでに報告されていた(Robinson
& Robinson 1975).しかし,日本に産するワクドツキジグモがどのような網を作成
するのかは超稀産種であるために永らく不明だった.最近になって,日本各地でワクド
ツキジグモの採集報告が相次いでいたので(新海 2007),その網や卵のうの発見も時
間の問題だろうと予想していた.そして,それがついに現实のものとなった.
発見者は杉本雅志で,2008 年 8 月 27 日 22:00 ころに沖縄県名護市で観察したも
のである.観察の詳細な記録と写真が谷川へもたらされ,この記録と写真に基づいて新
海が解説を加えたものが本報告である.
図1
1
ワクドツキジグモの網構造
ワクドツキジグモの網はニューギニアから報告されたツキジグモ属の一種の網と同
じ水平な三角網で基本的な構造はまったく同じだった(図 1).長く伸ばされた縦糸の
ように見える糸は 3 本あり(おそらく,中央の 1 本だけが縦糸で,外側の 2 本は枞糸
と考えられる),この糸が三角網の外形をなしている.縦方向の網の長さは 30 cm ほ
どであった.ここに非常にたるんだ横糸が左右に 4 本と 7 本,さらに一方が切れた横
糸が 1 本ぶら下がっていた(図 2).縦糸と枞糸には粘性はなく,横糸には肉眼でも見
分けられるほどの大きな粘球が付着していた(図 3).1 本だけぶら下がっていた横糸
は「ローシア・ジョイント」(以下の説明を参照のこと)が切れたもので,トリノフン
ダマシ類の網でよくみられる構造が本種の網にも存在することを示している.図 4 は
観察した網を下方から見た時の模式図である.枞糸の末端(Q)は葉などに付着してい
た部分を示す.角度を変えて描いた図 5 もあわせて参照していただきたい.「中央の
縦糸から左右に横糸が伸びる」とトリノフンダマシ類やツキジグモ類の網ではよく表記
されることがあるが,これは造網時の過程を反映した言い方である.实際に横糸を張る
場合に,これらのクモは中央の縦糸を枞方向にくだり,そこの一端に横糸の基部を付着
する.そして縦糸をこしき方向へもどりながら横糸を引き出していき,こしき付近で一
度止まり,ここで横糸の繰り出しをしてから,となりの縦糸(枞糸)へと移り,再び枞
方向へ下って,ある一点にその横糸を付着する.このような造網行動を中央の縦糸から
左右交互に繰り返して横糸が作成されるために,このうな表現となる.このときに左右
両側の縦糸(枞糸)に付着した横糸の末端部分が「ローシア・ジョイント」となる.ワ
クドツキジグモの場合でも両側の縦糸(枞糸)側の接着点がこれにあたる.この構造の
詳細はいまだ十分に解明されていないが,横糸に獲物(おもに蛾)がかかると自動的に
切れる仕組みのことである.
また,図 4 でクモの占座しているところから四方に伸びる糸(P)がある.この糸は
縦糸と考えられる.Robinson & Robinson(1975)によるツキジグモの一種の網で
もこの糸は確認されており,彼らはこれに基づいてツキジグモ一種の網は「典型的な車
輪状の円網のひとつの区画だけからなる」網であると考えている.つまり,こしき付近
に見られる短い縦糸は「縦糸の痕跡」であるというわけだ.
図2
2
図3
図4
図5
その他の気づいた点など
網の大きさが比較的小さいとの印象をもった.ワクドツキジグモの雌成体の大きさか
らトリノフンダマシやオオトリノフンダマシと同程度のサイズではないかと予想して
いたが,もっとも長いところで 30 cm とは意外だった.また,トリやオオトリの網は
葉などからオープンな方向へ網を広げていることが普通だが,本種の網は葉の茂る内側
へと網を伸ばしていた.
このクモがたまたま作成した特異な 1 例なのかもしれないが,
興味深かった.ニューギニアでツキジグモの一種の網 を観察した Robinson &
Robinson(1975)は,このクモは「夜間に下草や小さな木に造網する」と述べている.
そして「夜露の多い晩や午後に雤が降ったあとでは,夕刻後 1~2 時間で網を張るが,
乾燥した夜では造網は遅れた」と記していた.私たちの尐ない採集経験(杉本は 5 回,
谷川 1 回だが,日本でこれ以上の採集経験をしている人はいないだろう)でも,尐な
くとも雌は渓流の上の茂みにいることが多かった.トリノフンダマシよりもさらに湿度
を必要としているのかもしれない.
引用文献
新海 明 2007. ワクドツキジグモの採集記録の一覧 . Kishidaia, 92: 53-54.
Robinson M.H. and Robinson B. 1975. Evolution beyond the orb web: the web of the
araneid spider Pasilobus sp., its structure, operation and construction. Zoological
Journal of the Linnean Society, 56: 301 -314.
3
KISHIDAIA, No.98, Oct. 2010
女 神 の 微 笑 み
貞 元 己 良
はじめに
今回も元気に東京クモ談話会恒例の夏期合宿に参加できた.今年 2009 年度の合宿は
7 月 18 日から 20 日までの 3 日間で,長野県の白樺高原にある女神湖のほとりのロッ
ジに宿を取り,
思う存分クモの採集に励んできた.
例の如く,これは合宿報告ではない.
私の視点から見た合宿記録と思って頂ければありがたい.
今回の合宿の世話役は,東京クモ談話会の事務局を担当している初芝・甲野夫妻であ
った.奥様の甲野凉氏は,日本クモ学会の前身である東亜クモ学会が昭和 11 年に東京
で創立した時の創設会員として岸田久吉氏,斎藤三郎氏らとともに名を馳せたクモ学者
江崎悌三氏の末裔で,正に次代の研究者にとってはクモ学の神様…! その方を先祖に
持つ甲野氏は女神様となる.今回の合宿が「女神湖」で行われたことに符合する因縁と
感じた.なにしろ合宿期間中の 3 日間は天気も上々で,酷く暑い日も無く大雤に祟ら
れる事も無く過ごしやすい気候に恵まれた.下界では梅雤明け宠言が一週間ほど前に出
ていたものの,低気圧の接近に伴い悪天候の日が続き,合宿も傘カッパが手放せないも
のと踏んでいたが,女神湖に来た女神様のご法力により雤だけは避けられた.
今回の長野合宿を企画,
立案そして实行された初芝,甲野夫婦並びにご子息の琢磨君,
秋沙ちゃんの御家族に対し,この場を借りて感謝申し上げたい.楽しいひと時でした.
合宿,前々日の話
今回の合宿申し込みの期日は,例年に比べても異常に早く 4 月 10 日であった.3 ヶ
月以上先の予定を決めることは私の職業柄,無理な話であった.変な話,いまの職場は
次の日の勤務さえ当日出勤しなければ分からないことが多く,既に決まっている談話会
の例会,総会,観察会さえも前日にならなければ出席できるか否か分からない,という
状況だった.さらに今年は選挙の年と言われ,都議選,衆議院選が予想されていたので
夏休みが無くなる可能性も十分考えられた.よって合宿も欠席にしておくのが無難な対
応と考えたが,通信を読んで気が変わった.「・・・下見では,キタグニオニグモ,ア
カオニグモ,ホオジロハエトリなど,標高の高い所で見られる種が観察されました.」
とあり,更にキタグニオニグモの鎮座する写真まで掲載し,思わず舌なめずりをしてし
まう自分がそこにあった.キタグニオニグモは標高の高い所に行けば必ず見られるとい
うクモではない.私も白駒池で成体の雌を 1 回,奥蓼科で幼体を 1 回の 2 回だけ採集
4
したことがあるが大変貴重なクモである.後先を考えず「出席」と回筓し,一か八かの
賭けに出た.
更に今回の合宿の日程は,土曜日,日曜日,そして祝日の月曜日であり普通の家庭は
三連休である.当然,道路は渋滞が予想され電車を利用した場合でも,寿司詰め状態で
乗って行かなければならないと覚悟を決めていると,パソコンに凝っている妻が,自宅
近くから女神湖までの直行バスが有るのを見つけ予約を入れてくれていた.妻にしてみ
れば財布から金を出す都合上,一番安い方法で行かせたいらしい.
7 月 18 日,出発日の話
朝,5 時起きであった.東京ディズニーランドは,東京と付くが实は千葉県にある.
女神湖までの直行便は,千葉県浦安市舞浜から出発するそうでインターネットを駆使し
バス停を探したところ,京葉線舞浜駅下車ディズニーランド正面玄関を左手に見て通り
過ぎドナルドダック駐車場の隣,グーフィ駐車場前のキャリッジハウスが集合場所と分
かった.職業的に,常に時間に余裕を持って行動する習慣が付いている為,午前 6 時
には JR 津田沼駅から電車に乗り舞浜駅を目指していた.途中の西船橋駅からは武蔵野
線の直通電車に乗り換えたが,ディズニーランドが開園する午前 8 時に合わせて午前 7
時ころからは電車が満員となり,ましてや旅行荷物を抱えた者にとっては乗り切れず乗
り遅れた場合を想定し,早めに行動を起す必要があった.乗継ぎが良ければ,津田沼か
ら 30~40 分の距離であったが乗り継ぎ悪く舞浜駅到着は午前 7 時を回っていた.駅
を降りて,駅前の地図表示を頼りにグーフィ駐車場を目指したが,広大な駐車場を横目
で見ながら歩くこと約 30 分やっと目的の場所に着いた.しかし,この場所は大型観光
バス専用駐車場で既に 100 台ほどが駐車しており,前面ガラス上部を見ると日本全国
の地名が記載され実を降ろすバス,これから乗せるバスなど大変に混乱していた.
私が,「女神湖」の文字を探しながら途方に暮れていると,表示は出ていないがイン
ターネットを検索した時に出ていた同じ色型のバスが駐車場に入って来て私の前を通
り過ぎ,約 100 メートル先の端スペースに停車したのを見た.集合時間は午前 7 時 50
分で時計を見ると 45 分だった.私が,バスを注視していると降りてきた運転手は集合
場所のキャリッジハウスへ行くことも無く,扉を開けたステップの一番下に座りタバコ
を吸い始めた.
私は大荷物を肩に乗せ,
早足でバスに近づき
「女神湖行きのバスですか.」
と質問すると,運転手は慌ててタバコを消しポケットのメモを見ながら「貞元さんです
か.」と逆に聞き返し,頷く私をバスに招き入れた.実は私 1 人であった.運転手に
してみれば居ても居なくても,どっちでもいい実にみえた.
バスは定刻通り,午前 8 時丁度に出発した.バスは高速を湾岸線に入りレインボー・
ブリッジを渡り,都心環状線外回りを経由して新宿で降りた.時間は 8 時 20 分.バス
は新宿中央公園の脇に止まり,運転手が「渋滞を予測しましたが,早く着いてしまいま
した.1 時間ほど時間を潰します.お実さん悪いけどバスから降りて何処かに行っても
らえませんか.」と言うので,私はバスを降り「公園の中を散策してきます.」と言い
残し立ち去った.午前 9 時半ころ,バスに戻ってくると運転手も何処からか現れ乗車
5
し,次の停車場である新宿駅西口近くの安田生命ビル前に移動した.
私の席は一番前の窓際であったが,運転手の話では合席になるというので席次表を見
せてもらったところ,私の隣は「アサマ」という人が座り,他の実の氏名も確認したと
ころ「アンドウ」「ナカニシ」「ホンダ」「ナカジマ」「ショウジ」・・・・・どっか
で聞いた事のある名前ばかり.果たして・・・私の予感は的中し,小学生の遠足のよう
な感じに雰囲気が変わった.運転手も遠足気分であったかどうかは知らないが,午前
10 時に出発したバスは都心環状線の内回りを走り出し一路・・・何処へ行くの?…?…?
結局約 1 時間 30 分かけて所々渋滞の都心環状線を一周し,新宿に戻ってきた.運転
手は悪びれも無く,「道,間違えました.」と述べて新宿で降りる事無く中央高速に向
けて走り出したが,すぐに渋滞にはまり全く動かなくなった.浅間氏は私に色々話がし
たかったようであるが,朝も早かったこともあり最初は真面目に相槌を打っていたもの
の次第に睡魔に襲われて,浅間氏には悪いが眠ってしまったようである.
ふと,目が開くと 2 時間ほど寝たようで,時計を見ると午後 1 時を回っていた.バ
スは丁度サービス・エリアに入るところで名称を確認すると「石川」とある.驚いたこ
とに通常であるならば 30 分は掛らずに通過してしまう新宿八王子間であるが,2 時間
経っても八王子の手前であった.さらに渋滞情報を見ると「八王子から 38 キロ渋滞」
と表示されていた.S・A での休憩時間は 10 分だけ,混んでいるのと時間が押している
こともあってトイレと簡単な軽食物の購入で終わりであった.運転手はトイレに行った
後,バスの後ろで両手にタバコを持って吸い溜めしている姿が哀れであった.S・A を
出発後,私は又深い眠りに入っていったが,
大月を過ぎるころからバスの振動が変わり,
目が覚めた.運転手が遅れた時間を取り戻そうと,必死に速度を上げているのが分かっ
た.午後 3 時を回ったころ八ヶ岳 P・A で,2 回目の休憩に入る.ここでも休憩時間は
10 分弱と短く,バスの後ろで運転手が必死にタバコを吸っている姿は哀れであった.
定刻であるならば,午後 2 時には終点の蓼科牧場に着いていなければならず,この
時点で 1 時間以上の遅れであった.休憩もあたふたと終わり,バスに乗り込み急いで
出発.諏訪南 I・C で国道に出て真っ直ぐ蓼科牧場に行くと思いきや 6 箇所ほど回って
実を降ろし,最後の方では東京に戻る実が 1 時間待ってもバスが来ないと憤慨し,往
路のバスに復路の実を乗せて,そのまま終点から運転手はトンボ返りで来た道を戻って
行った.私達が終点の蓼科牧場に着いたのは午後 5 時尐し前で,实に約 9 時間のバス
旅であった.都内の約 1 時間半の環状線一周旅行が,うらめしい限りであった.
バスを降り立った時,本日の宿である「すずらん荘」への行き方を知っている人は誰
も居なかった.とりあえず,と貰った地図を手掛りに浅間さん先頭で歩いていると長野
県民で地元の「藤澤氏」に出会う.藤澤さんに宿の場所を説明して頂き,重い荷物を背
負いつつ約 300 メートル歩いて宿に到着した.
最初のクモ採集会
宿に荷物を置き,早速私はアルコールの入った管ビンと数本の管ビンを懐にしのばせ
て,宿の周りを歩いてみることにした.宿前の広い駐車場を横切り左手にパターゴルフ
6
場,右手にテニスコートを通り抜けると雑木林に入る小道を見つけたので迷わず入って
行く.クモは,標高の高さを表すかのようにコオニグモモドキやミドリアシナガグモ・
エゾアシナガグモ・シロタマヒメグモ等が普通に見られた.この林道で 1 時間ほど採
集をしていたが夕食時間を聞いていなかったのを思い出し,いったん宿近くまで戻って
くると同じように出歩いていた筑波大学院生の本多佳子氏や東邦大学院生の中西亜耶
氏らと出会う.夕食時間は午後 6 時 30 分と分かったので更に 30 分,宿の周りの人工
的構造物を中心にクモを探した.
1 日目,夜間採集
夕食後午後 7 時 40 分,宿前に集合.食後の余韻を楽しむ暇も与えられず,外も夜の
帳が下りて間がなく時間的に「早いな」と感じていたが,遠くに出歩くなら話は別と思
っていたものの出発した先は,つい 2 時間ほど前に私が居た林道が夜間観察の場所だ
った.しかし,昼間と夜では同じ景色を見ていても懐中電灯の光の中では,とても新鮮
な場所に見えてくるから不思議である.
雑木林の中で,道の無い草むらを強引に突き進みバタバタとビーティングしながら採
集している人が居る.「あー,また八幡さんだ.」と思ってライトを向けると,中学 3
年になった大阪のスーパー尐年池田君だった.いつもは父親が保護者として付いて来て
いたが,今年は仕事の都合で行かれないと弟君と二人での参加だったが,
八幡さんの
「影
響をうけすぎ・・!」という感じであった.夜間観察で網を持ってビーティングする人
を見たのは初めてだが,善いか悪いかは別にして彼が私達の目の届く範囲の中で,これ
を行っていたのは良い事だったと思う.自己責任という言葉も耳にするが,未成年者の
行為に対する責任は一緒に居た大人の責任である.
ここでは,藤澤さんが折れた木の枝の角に卵のうを抱えたヒメグモ sp.を見つけ,何
ヒメグモか・・?と話題になった.私はこれを最初「コケヒメグモ」と同定したが,誰
かが「こういう環境には居ないでしょう.」と言った言葉を受け,過去に採った記憶を
辿るうち一つの勘違いを起していた.それは,ユノハマヒメグモとコケヒメグモの腹部
背面模様がゴッチャになっていて,先ほどの指摘に対し考え直して改めてクモを見たが,
コケヒメグモは頭胸部に何かあったような記憶だがコイツには無いので似ているもの
は・・・あ,シモフリヒメグモだ・・!という訳で,皆さんには前言を撤回し「よく見
たら,シモフリヒメグモでした.」と同定した.シモフリヒメグモとした同定した事は
今でも間違ってはいないと確信しているが,当日現場に居合わせた千葉の为婦,工藤さ
んに「コケヒメグモってどんなクモなの・・?」と質問され,ユノハマヒメグモの説明
をしてしまいました.「あれは,ウソです.」この誌面を借りてお詫び致します.
当日現場で新海 明氏が,「コケヒメグモも,こういう環境に居ますヨ.」と私がシ
モフリヒメグモと同定した後に述べられており,ユノハマヒメグモとコケヒメグモを混
同している私は,これが頭に引っかかり新海明氏の言葉の意味を探る為,自宅に帰って
から文献を読み返すうちに勘違いしていたことに気が付いた,という次第である.
当時,
私の言葉に同調し賛同してくれた方々,「ゴメンナサイ」.深く,反省しております.
7
夜間観察は,午後 9 時に終了し歩いても 5 分とかからぬ宿に帰り恒例の「クモあわ
せ」と宴会に突入していった.世話役の初芝氏は大の日本酒好きらしく,後から後から
自慢の酒をドラえもんの様に懐から出し参加者のコップに注ぎ,自分でもグイグイと呑
み干し大声で話すがロレツが回らなくなって奥様の甲野氏に,たしなめられている姿が
印象的だった.宴会は午前 0 時丁度に終了し,旅の疲れも手伝って直ぐに寝てしまっ
た.
7 月 19 日,早朝の話
朝,4 時に目が覚めた.私は部屋の出口の前に陣を取っていたので静かに抜け出して
着替え,靴を履き,宿の玄関の鍵を開け外に出た.外は闇であったが空は雲行きが怪し
く曇天であった.暫らくすると眼も闇に慣れてきたので,女神湖に向け出発した.宿か
ら女神湖までは目と鼻の先の距離で,反時計回りに湖を一周してみることにした.
最初の場所は「女神湖」を案内表示する看板・屋根付きベンチ・側溝の内側・人が入
ると自動点灯するトイレ・売店のヒサシ内側等の人工構造物を丹念に見て回った.時計
を見ると午前 5 時,懐中電灯も不要な明るさになっていたが深い霧も発生していた.
この霧に乗じて水生植物の保護の為に造られた木道上を歩きつつ,柵を乗り越えて徘徊
性のクモや造網性種を採集するに至った.暫らく歩くと歩道と車道が分けられた周回道
路に出るが,この頃になると早朝散歩する老夫婦,御婦人方も増えてきて採集に集中で
きなくなってくる.しかし午前 6 時を回った頃,雲行きが急に怪しくなり最初は霧雤
状だった雤が次第に土砂降りと変わり,散歩の方々はずぶ濡れになりながら家路を急い
でいるようであった.私は傘の用意をしていなかったが,街路樹の密集した葉の下で雤
粒を避けながら,ずぶ濡れ覚悟で採集を続けるか止むまで待つかと思案に暮れていた.
時間にして約 30 分.女神湖の神は私に味方してくれたようで,一陣の風が吹き抜けた
と感じた後は雲が足早に流れて朝日が顔を出してくれた.
植物の葉は雤粒が溜まり,ちょっとの刺激でこぼれ落ちてずぶ濡れになるので,なる
べく触れずに体勢を低くし,下から上へ舐める様に葉裏を 1 枚 1 枚見て回り,チクニ
エビスグモ・ムツボシオニグモ・ヤマトコノハグモ・キタドヨウグモ・クロナンキング
モ等を採集した.この湖畔での最大の発見は,湖と陸との境目付近に生えるヨシの葉を
葉巻状に小さく丸めたフクログモの一種,コマチグモ類のつもりで採取したところ脚が
短いフクログモ類と分かり,何となく勘が働き何頭かを採集し自宅の顕微鏡で確認した.
するとこのフクログモは,1991 年に国立科学博物館の小野展嗣先生により北海道で新
種記載された,「ヤスダフクログモ」と判明した.本州,長野県新記録である,と思う.
他にも新記録ではないが,採集例の尐ないホシマメオニグモ,フタスジサラグモ等が採
れた.約 3 時間かけて女神湖を一周し,帰りは強い朝日を背に浴びながら意気揚々と
朝食時間に合わせ午前 7 時 30 分ころ,宿に帰ってきた.
8
2 日目,午前の採集観察会
今回参加の会員は,何人居たか正確な人数は把握していないものの自家用車,レンタ
カー等 5 台に分乗していたので総勢 23~4 名居たと思う.午前の部,最初の採集観察
地は宿から車で 10 分と走らぬ近い場所で,「箕輪平」と表示看板のある広場に車を駐
車した.この場所は大きな岩が無造作に積み重ねられ,その合間を縫うように白樺や松
が長い年月をかけて生えてきた環境で,岩の表面は苔に覆われ僅かな地面も植物の堆積
物で埋め尽されていた.この場所は観光化されており,鉄の枞と木の足場で造られた橋
が縦横無尽に渡され,色々な角度からこの不思議な景観を観察出来る様になっていた.
しかし私達は観光実ではなかった.気が付くと,ほぼ全員が橋から約 2 メートル下
の地面に降り,岩の隙間をライトで探索したり堆積物をシフティングしたりして,クモ
の採集に没頭していた.
私は,
尐し明るい場所を目指して違う環境を探し歩いていたが,
天気が変わりやすく霧雤状の雤が降り出したりしてビーティングが出来ず,多分冬場は
駐車場になるのであろう草原地帯をハンドソーティングで採集したが,ギボシヒメグ
モ・ムツボシオニグモ・ハモンヒメグモ等ばかりで,珍しいクモは採れなかった.
この場所では薄暗い樹海の中で,新五浩司氏が「キンカタハリオニグモ」を採集して
いた.新五氏は珍品発見率,談話会一!凄い人であるが,今回の合宿で彼の凄い一面を
垣間見せて頂いた.その最初が,これである.平地であるならばコケオニグモにも匹敵
する珍品クモである.实は私,キンカタハリオニグモを初めて見た.以前,故 千国安
之輔先生の告別式に出席した帰り,愛知県の緒方清人氏が「折角,安曇野まで来たのだ
から,キンカタハリオニグモを狙います.」という話をしていたのを思い出し,後日あ
の緒方氏でさえ採集は幼体のみと聴き,生きている姿は到底見られないと考えていた.
図鑑では臨場感ない姿であるが,新五氏が採集した現物を目の当たりにし,「世の中に
は,まだまだ美しいクモがいる.」と感動させられた.新五氏が採集したキンカタハリ
オニグモは,背甲色が一面銀色に輝いており図鑑とは一味違う雰囲気を醸し出していた.
2 日目,午後の観察採集会.その 1
午後は,一旦宿に帰り服装を整えながらトイレタイムとし,
その後,
車を運転する方々
が集まり,行く場所の選定をしている様子.初芝氏の話では,昨日の夜間観察と午前中
の採集会を踏まえ「高山帯につき種類数と目立つクモが出ず,不平・不満に思う方も居
るでしょうから午後は尐し下に降ります.」
という内容の説明であった.合宿とくれば,
ムツトゲ・マメイタ・トリフン等の華やかな種類が出なければ納得してもらえないと考
えるのは間違い.私は,もっと高くて広い所へ行きたいと思っていたが,なかなか願い
は通じないものである.
行った場所は,車で 3~40 分下界に降りた蟹窪村の外れにある村民集会場広場であ
った.この場所に車を止め,宿で作って頂いた御握り二つを食べて採集会となった.私
は,飲み物を用意していなかったので村に入り飲料水の自販機若しくは「お店」を探し
た.しかし,村に入って直ぐに出会った村民に聞いたところ「おらの村ニャ,そんな物
ネェ.隣の町に行ニャ店もネェ.」と言われ,そう云えば,と思い直し戻って来て広場
9
脇の水道水を飲もうとしたが,为婦の工藤さんと佐藤さんに「止めなさい.東京の水道
と違って危ないわよ!」と注意され,事情を説明し佐藤さんの飲み物を分けて頂いた.
車でこの広場に着く頃は山の上とは気温が全然違い,夏の日差しをサンサンと浴びて日
影も殆んど無い炎天下の地であったので水分は必需品であった.佐藤さんは命の恩人で
す.持病により食前に薬を飲む関係で水分が必要でした.
採集観察の場所は小高い丘の周囲が水田地帯であり,林縁部では昨年下見に来た時に
トリフンが居たと初芝氏が説明していた.長野県の標高の高い平地と言っても採れるク
モを観る限り,東京の低山地帯と殆んど変わらない種類が多く見られた.私が採集した
中で一番のものは,アシブトヒメグモの幼体のつもりだったものが自宅の顕微鏡で観て
イワワキアシブトヒメグモの♀成体だったことと,アライトコモリグモの♂亜成体を採
集したことだった.この場所では,新五氏が私と小高い丘の中ですれ違った後に林内へ
入り,リター層の中から卵のう付きのシラホシオオノヒメグモ♀成体を採集してきた.
このクモも図鑑でしか見たことはないが,一目でそれと分かる特徴があり珍しいクモの
発見であった.このクモは過去に採集された個体数からすればムツトゲイセキグモより
も,遥かに珍しい.正に新五氏は珍品採り名人であった.
2 日目,午後の観察採集会.その 2
炎天下の中の採集会も終了時間が迫って,皆があらゆる場所から集合したものの例の
如く集合時間に間に合わない人が必ず,居る.今回は二人の姿が見えない.二人が一緒
に行動しているとは思えず,初芝氏の車が 1 台残ることになった.次の場所は, 甲野氏
が昨年下見に来た時,アカオニグモが居た場所と説明を受けた.先頭車は初芝車に代わ
り地元長野県民車が務めることになった.私は最後列のレンタカー谷川車に乗せて頂い
たが,谷川氏は車載のナビをセットしており車列が目的地と反対方向に走って行く事に
気が付いた.それでも地元民が先導しているのだから近道かもしれないと思いつつも,
約 15 分走った所で先頭車は急に車を左に寄せて止まり,何の説明のないまま転回し何
事も無かったかの様に元来た道をひたすら戻って行った.
下界は快晴であったが,初芝甲野夫妻が昨年アカオニグモを見たという蓼科第二牧場
の駐車場に車を停めた頃は,標高が上がったこともあり霧雤状の雤が降り肌寒かった.
車を降りた私達は,雤風を避けるため駐車場脇に建つ売店のヒサシ下に入ったが直ぐに
雤が止み,甲野氏の説明により売店の後ろ方向の林道を進むと「鳴石」という自然の石
が置かれた名所がある,との事で,その場所を目指して全員が歩いて行った.林道の脇
は広大な牧場の草原地帯で何頭かの馬が草を食む場所で,いかにもアカオニグモが居そ
うな草原だったが有刺鉄線で囲われ入ることは出来なかった.「鳴石」は売店から約
10 分で着いたが,その先は熊笹に覆われた林で「アカオニグモ」の棲息する環境とは
違うと感じたが,ほぼ全員が甲野氏のアカオニ目撃談を信じて疑わず視線を下ばかりに
集中し探した.結局,アカオニグモの姿を誰一人発見できず失意のうちに雲行きが怪し
くなって霧雤状の雤が落ちてきた所で終了となり,車に戻ることになった.
10
ここでは,私が最後に歩いて来たが「鳴石」を説明する看板が丁度目の高さに設置さ
れており,この看板の裏側を何気なく見たとき「マルコブオニグモ」が卵のう付きで鎮
座している姿を発見した.そして,ふと前を観ると 30 メートルほど前方に「アカオニ
グモ」の写真を撮るため重たいカメラセットを抱えた谷川氏の後姿が有り,思わず「谷
川さん,面白いクモが居るよ.」と叫んでいた.早速,谷川氏はカメラを取り出し撮影
会になった.この場所は一本道の途中にあり全員がここを通っている筈だが,誰一人と
してマルコブオニグモの存在に気付かなかった.谷川氏が撮影を行っている間,看板の
脇には小さなお社があり私は視線を上に上げ,屋根との継ぎ目を見ていたところ「タカ
ネエビスグモ」が何頭も徘徊していたので,ちょっと興奮しながら採集した.
駐車場に戻ってきた私達は,それぞれ乗ってきた車に乗って宿に帰るのだが,出発す
る寸前に後ろ髪を惹かれる思いで私は甲野氏に,「アカオニグモは何処で見たのです
か.」と質問した.すると甲野氏は,「鳴石」とは逆の方向を指差し「道路右側の茂み
の中に居ました.」と言う返事.そこは正にアカオニグモが棲息する雰囲気の場所であ
り,私「え・・・?」返す言葉無し.
2 日目,オプション・ツワー.その 3
宿に帰ってきたのは,午後 5 時ころであった.部屋に入って一休みする人,風呂に
入って疲れを癒す人等それぞれ自由行動になった.私が部屋に入る事無くそのまま宿を
出て行こうとすると,私の姿を認めた初芝氏が「私の車を貸します.先ほどの場所に行
ってアカオニグモを探して来て下さい.」と言い放ったが,ちょっとカチンときて(人
が見つけた場所で同じものを見つけるなんて,私のプライドが許さず)という気持ちで
あったが大人気ないので丁重にお断わり申し上げ,自分の足で行けるところまで行って
今回の合宿の採集目的である,キタグニオニグモやアカオニグモ,ホオジロハエトリな
どを探しに出掛けた.特に目的の場所があった訳ではないが,昨夜の林道を更に奥へ入
り帰ってくる時間も考慮しながら行けるところ迄ひたすら歩き,それぞれのクモの棲息
環境を探し回った.しかし,奥に行けば行くほど区画された土地が増え見渡す限りの別
荘地で,歩く方向を間違えたと反省せざるを得ない状況であった.クモもアズマキシダ
グモ,チシマカニグモ,ヒシガタグモしか採れず,惨憺たる結果であった.
2 日目,夜間採集
夜間観察は本日の午前中に行った「箕輪平」を下から登るルートで行われた.この場
所は,一見「やぶ」であるが観光化された場所へのルートのため道が整備され,歩き易
いが何か物足りなさを感じた.観察時間も 1 時間と短く,1 人更に奥を目指して行こう
としたら,浅間さんに見つかり「集合時間です.」と呼び戻されてしまった.残念!
19 日,クモあわせの話
クモあわせは,宿の一审でほぼ全員が集合し本日の収獲を述べて記録を残す目的があ
るが,現物を誰が採集し誰が標本にしているかまでは問わないのは従来の課題である.
11
2 日目のクモあわせは,先に酒の用意がされていたおり一杯飲んでから・・・という
雰囲気であったので,私は風呂道具を抱え一人風呂に入ってからクモあわせに参加した.
私が風呂から帰って部屋に入ると,クモあわせは始まったばかりであった.午前中の場
所,午後の場所とクモあわせが進み,アカオニグモが見られるはずだった「鳴石」の観
察報告がされている時,私の前に座っていた千葉の为婦工藤氏が「ヌサオニグモが,居
ました.」と述べた.記録をとっていた初芝氏が「えっ・・・?」という顔をし,谷川
氏が「ちょっと,それは・・・.」と否定しかけたところで,千葉の为婦工藤氏は私の
方に向き直り「サダモトさん,ヌサオニグモでしょ.」と同意を求めてきた.私は何の
事か分からず「私,見ていません.」と筓えると,さらに工藤氏は「売店の近くで,私
の帽子のヒサシから下がってきたクモをサダモトさんに見せたでしょ.サダモトさんが,
ヌサオニグモです,と教えてくれたでしょ.
」
と確認を求めてきたがサッパリ分からず,
「私,鳴石で工藤さんと話をしたのは行く途中,棚網を張っていたクモを同定しただけ
です.それに私は最後に戻ってきたので宿に着くまで工藤さんの顔を見ていません.」
と説明した.このやり取りを聞いていた谷川氏が「貞元さん,標高の高い場所でヌサオ
ニグモを採集したことがありますか.」と質問してきた.私は「ないです.居ないと思
います.」と筓えた.しかし,工藤氏は納得が出来ない様子.谷川氏と周りの方々は一
瞬沈黙し,このマズイ空気を読み取った谷川氏が,「工藤さんは,新五さんの車に乗っ
ていますよね.今年の談話会の観察会は亓日市の横沢入で行われており,7 月の観察会
の時に世話役の新五さんの車にヌサオニグモが侵入し,今日たまたま工藤さんが乗った
とき服に付いて外に出て,帽子のヒサシから下りてきた.と考えられます.」と想定し
た.そして言葉を引き継ぐように初芝氏が「ヌサオニグモが入っていた車の中を確認せ
ず,合宿に乗ってきた新五さんが悪いと思います.」と続けた.当の新五氏は否定する
事無く,「すみません,私の責任です.」と認め,素直に謝罪の言葉を口にしていた.
多尐冗談も入っているが,これらの会話中誰一人として「私が,ヌサオニグモと同定し
た.」と言わないので結局,うやむやになるところであった.
しかし,納得できないのは工藤氏ばかりでなく私も納得できない.そこで工藤氏に
「そ
のクモ,まだ有りますか.」と聞くと,「まだ持っている.」と言うので部屋まで取り
に行って頂き見せてもらった.クモを観て・・・私は一言,工藤氏に言った.「このク
モをヌサオニグモと同定した人を思い出す方がいい.この人のためにならないと思いま
す.クモはカラフトオニグモです.フィールド図鑑に載っているキマダラ型で色彩が似
ているので誤同定をしたと思います.」と説明し,更に私は工藤氏にヌサオニグモとカ
ラフトオニグモの違いやカラフトオニグモの特徴を説明したところ,やっと納得してく
れて疑いが晴れた.
そんな時,部屋の入り口から「いい湯だった・・・.」と言いながらA氏が鼻歌交じ
りに部屋に入ってきた.工藤さん,その人の顔を見て指差し・・・「あっ!」
12
3 日目,午前中の採集観察会
合宿最後の日の朝は,昨日の歩き疲れもあって早起きが出来なかった.私的には不覚
である.3 日目は合宿期間中一番の快晴で,標高が高い所であっても夏の日差しは眩し
く,そして暑く感じられ「今日こそは・・・!」と意気込みだけは人一倍強く持ってい
た.観察場所は,「夢の平」という別荘地でアカオニグモが居たという蓼科第二牧場と
は標高的にほぼ同じ高さではあるが,林内に入り過ぎており車を駐車した周辺では目的
のクモは到底望めない,と感じていた.そこで私は時間の許す限り,皆とは離れて林を
抜け勘の働く場所を求めて歩いて行った.距離にして,2~3 キロ行ったところで片側
が牧場で片側が林縁部となっている場所に出たが,ちょっと雰囲気が違うと感じている
もののこれ以上の場所を望むのは不可能と考え,この場所で徹底的に目的のクモ達を探
してみる事にした.そして頑張った甲斐あって,低めの高さで幅広の葉を糸で内側に軽
く巻く巣を発見.中を覗くと丸々太った黄色のクモがおり,取り逃がさないように下に
網を広げ慎重に管ビンへ追い込んだ.先入観とは恐ろしいもので,私はこのクモをアカ
オニグモの幼体と思い込んでしまった.
集合時間で,皆が駐車場に集まって来た時おもむろに「アカオニグモ」が居ました,
と見せびらかした.私が「アカオニグモです.」と言い切るので誰も疑わず,甲野さん
は「流石ですね,居残り採集しなくてよかったですね.」と変な褒め方をされるなど,
反響は大きかった.初芝氏にしてみれば通信で大見得を切ってしまった以上,紹介した
3 種の内 1 種でも確認できたので正直ホッとしているのではないかと,他人事ながら喜
んでいたし自分でも例え幼体でも採集できたことに満足していた.
しかし・・・,自宅で顕微鏡の下でこのクモを見た時,愕然とした.この黄色のクモ
は幼体ではなく成体であった.外雌器の構造から「ムツボシオニグモ」であった.更に
付け加えるならば,このムツボシオニグモは腹部両側端に有るはずの黒点が無い色彩変
異の個体で,私もこのタイプを見るのは初めてで勘違いをしてしまった.現場でも冷静
に落ち着いて見れば,外雌器が有るか無いかルーペで確認すれば解る事だったが「アカ
オニグモ」を採りたい.という気持ちが先行した結果,判断を誤らせたと思う.私の誤
同定に付き合って下さった方々,この場を借りて謝罪致します.
帰宅時の話
この場所では,午後 0 時を回ったところで観察会が終了となり皆がそれぞれ乗って
きた車に分乗し,宿に帰り「親子主」の昼食を頂き解散となった.東京までバスで帰る
予定の中島夫妻,筑波大学院生本多氏,東邦大学院生中西氏,高校教諭浅間氏,と私 6
名はバスが到着する午後 3 時 15 分まで自由行動となった.
帰りのバスも大渋滞で,午後 3 時 15 分定刻で出発し 4 時間後に到着する予定が午後
9 時半頃新宿駅の安田生命ビル前に到着.私以外の実は総て降車し運転手と二人きりに
なった.バスの運転手は偶然にも行きも帰りも同じ人で意気投合し,車中で雑談をしな
がら最終目的地であるディズニーランドのグーフィ駐車場を目指していたが,千葉県民
の私はディズニーランドの閉園時間が午後 10 時と知っていたので,このまま行くと大
13
渋滞に巻き込まれ帰宅が遅くなることが容易に予想出来たので運転手をそそのかし,最
終的に市川の営業所に戻るというので都内の平場を走らせJR市川駅で降ろして頂いた.
運転手は大変感激してバスを離れる私に,冷えた缶コーヒーを手渡しながら
「この事は,
絶対に内緒でお願いします.」と念を押し,別れた.そして,自宅に帰りついたのは午
後 11 時を回っていた.
おわりに
今回の合宿の宿は不思議な空間であった.食事,喫茶,飲み屋を同時に営業し宿泊も
出来るという所で大昔であるならば「飯宿」という感じであり,夏場は民宿,冬場はペ
ンションに様変わりすると表現した方がいいかもしれない.本来は冬場のスキー実を当
て込んで商売をする宿で,道を隔てた反対側は広大な駐車場スペースが広がっていた.
女神湖の回りもリゾートホテル風の建物,各大学,各高校,都道府県,市町村等の宿泊
施設並びに個人の別荘が乱立していたが,大半は閉じており,ウィンタースポーツがメ
インの場所と感じた.
宿の食事は,最初の晩が豚肉のしゃぶしゃぶで 2 日目の晩は牛肉のすき焼きであっ
た.朝食は 2 日間とも焼き魚をメインにした和食で,近くに牧場があったことから搾
りたての濃い牛乳が飲み放題であり,これが大変美味しく私は何杯もお代わりをしてし
まった.私の部屋は野郎ばかりのたこ部屋で二次会のクモあわせ兹,宴会場でもあった.
今回の合宿では「キタグニオニグモ」は見られなかった.初芝氏の話では宿泊先の近
くからゴンドラリフトに乗り,蓼科山頂上付近にある「蓼科御泉水自然園」の遊歩道に
キタグニオニグモは居るそうだが動植物の採集が規制されており,特に監視員が非常に
多く配置されているのでクモ研究者の採集行動は「マズイ!」と判断し,行かなかった
そうである.
事前にこの情報が入っていれば,それなりの対策なり対応を検討出来たが,
私達は現地に着いてから为催者がキタグニオニグモやアカオニグモの棲息場所に「いつ,
連れて行ってくれるの.」と期待していた為,最後の日までこの事实を把握出来なかっ
たのは残念であった.しかしながら,新五浩司氏により採集されたキンカタハリオニグ
モとシラホシオオノヒメグモが見られたのは,大収穫であった.
3 日目の午後,東京行きのバスの出発まで宿近くの白樺高原観光センター周辺でお土
産の買い物をしたりしていたが,同観光センターの「蓼科町観光イラストマップ」を見
る限り「もう一度,来たい.」と採集意欲の湧く場所であった.午後 3 時ころ,荷物
をまとめ宿を後にする時,
既に空き审になった部屋の掃除をしていた若い従業員が,
「忘
れ物です.」と言ってクモの入った 1 本のビンを持ってきた.クモと一緒に入ってい
たラベルを読むと「7/19 すずらん荘内」とある.このクモは 2 日目の夜にクモあわせ
をしているとき,部屋の垂直な壁を勢いよく走っていた個体で確か,初芝氏が採集して
いたのを覚えていたので,私が預かった.クモは「イエタナグモ」の♀成体であったの
で,私のコレクションにした.
最後に,特に千葉の为婦工藤泰恵氏と横浜の为婦佐藤幸子氏には合宿中,いろいろと
お世話になりまた.お礼申し上げます.しかしクモの同定ではウソばっかりついてしま
14
いました.深く反省しております.次回は完璧な同定を目指しますから,今回の同定と
それにかかる説明は総て忘れて下さい.
来年も楽しい合宿に,是非参加したい.
15
KISHIDAIA, No.98, Oct. 2010
産卵が早いと出のうも早い:
葉に産卵されたジョロウグモの卵のう
西 野 真 由 子
Mayuko NISHINO. The earlier the cocoon oviposited, the earlier
the spiderlings emerged: The cocoon on the leaf in Japanese
Nephila species, Nephila clavata.
はじめに
ジョロウグモ Nephila clavata の発生は胚盤形成期で停止し,越冬後に再開する.
産卵後,数時間で発生が停止する(新海・高野 1987)と考えられており,石川におけ
る樹幹の卵のうの調査では産卵日の遅速と出のう日の遅速との相関は低かった(徳本
2009).大阪ではジョロウグモの産卵は 10 月から 12 月まで 3 カ月に及ぶが,出のう
期日に全く影響しないのだろうか.「産卵日が早いと出のうも早い」という仮説を検証
した.
方 法
1994 年~2007 年まで大阪府堺市において野外で産卵したジョロウグモのデータ
(表 1)を用いた.産卵場所により出のう卵のう率(出のうした卵のう/総卵のう)は
差異があったので,場所別に産卵時期の異なる 2 群の卵のうからの出のう日を比較し
た.A 群を 10 月 21-30 日産卵の卵のうとし,B 群を 11 月 21-30 日産卵の卵のう
とした.12 月はサンプル数が尐なく出のう率も低いので,解析には用いなかった.西
野(2010)で 2 回目産卵では出のう日が遅くなる可能性が示唆されたので,初回産卵
の卵のうを対象とし,实験例は除外した.
積算温度の法則に従い,
起算日から出のう日までの有効気温
(日平均気温-発育零点)
を積算してA群,B群を比較した.有効気温<0 の場合は有効気温=0 とした.ジョロ
ウグモの越冬卵の休眠消去は 3 月上旪と推定された(栗原 1977)ので,起算日は 3 月
1 日とした.日平均気温は気象台データ(大阪府堺市)を用いた.ジョロウグモの発育
零点は不明のため,他種のクモの報告(Li and Jackson1996)を参考に,8 度~15
度の範囲で仮定した.統計学的検定は Mann-Whitney U検定を用い,有意水準は 5%
で判断した.
16
表 1 時期別,場所別出のう卵のう率(出のうした卵のう/総卵のう)と総卵のう数
産卵時期
常緑樹葉
落葉樹葉
幹
人工物
88.3%
n=94
82.3%
n=62
61.9%
n=21
68.4%
n=38
10 月
87.7% n=114
83.3% n=66
71.4% n=28
71.4% n=35
11/1- 11/10
93.6% n=78
85.4% n=41
68.0% n=25
60.7% n=28
11/11-11/20
93.3% n=60
77.4% n=31
78.6% n=14
68.2% n=22
11/21-11/30
84.6% n=39
75.0% n=16
33.3% n=6
52.2% n=23
12 月
89.6% n=385
81.9% n=216
67.0% n=94
65.1% n=146
全期間
※積算温度の法則
T°C における昆虫等の発育には以下の関係がある.
K=D(T-T 0) ……(1)
K:温度定数(有効積算温度),D:発育日数,T 0:発育零点,(T-T 0):有効温度.
(1)式はいろいろな発育段階(卵,幼体,蛹)に適用できる.同じ発育段階であれば,
有効積算温度 K は種で一定である.
結 果
A 群,B 群の産卵場所別の卵のう数と出のう卵のう率を表 2 に示す.常緑樹葉,落葉
樹葉は卵のう数が多く,出のう卵のう率も高かった.
仮定した発育零点の下での産卵場所別の出のうまでの有効積算気温を表 3 に示す.
全ての発育零点において,いずれの産卵場所でもB群の有効積算気温はA群より大きか
った.常緑樹葉,落葉樹葉では有意な差がみられたが,幹,人工物では有意な差はみら
れなかった.
図 1 は発育零点 11 度と仮定したときの各群の有効積算気温を箱ひげ図に表したもの
である.常緑樹葉,落葉樹葉では明らかにA群,B群の違いがある.幹でもB群が大き
い傾向があるが,人工物ではデータの重なりが大きい.また,幹 A 群と人工物 A 群は
箱の長さ(四分位範囲)が大きく,データのばらつきが大きい.他の発育零点の場合も
同様の結果だったので,図は省略した.
表 2 各群の産卵場所別の卵のう数,出のう卵のう数,出のう卵のう率
A群
B群
1)
3)
卵のう数 a
出のう卵のう数
出のう卵のう率
卵のう数 a
出のう卵のう数
出のう卵のう率
b
b/a
b
b/a
常緑樹葉
60
54
90.0%
56 1)
52 1)
92.9%
落葉樹葉
41
33
80.5%
29 2)
22 2)
75.9%
幹
12
6
50.0%
13 3)
10 3)
76.9%
人工物
29
19
65.5%
22
15
68.2%
2 回目産卵例 4 例を除外. 2) 2 回目産卵例 1 例,实験例 1 例を除外.
2 回目産卵例 1 例を除外.
17
表 3 各群の産卵場所別有効積算気温(平均±標準偏差,単位:度日)
発育零点
8度
A群
B群
10 度
A群
B群
11 度
A群
B群
12.8 度
A群
B群
15 度
A群
B群
常緑樹葉
383.4±62.6
427.9±50.6**
270.6±48.6
307.7±41.5**
220.6±42.2
254.6±36.8**
143.0±32.1
171.8±29.7**
73.3±22.8
93.4±20.6**
落葉樹葉
375.6±57.4
439.4±46.3**
262.7±42.2
311.7±36.2**
212.9±34.2
258.8±31.2**
135.7±22.6
173.2±24.5**
66.9±14.6
93.3±17.6**
幹
353.5±73.4
399.4±48.3
247.5±55.9
282.9±37.1
200.3±47.4
231.5±33.0
127.1±35.2
152.0±28.0
61.7±23.1
79.7±19.3
人工物
352.9±69.2
385.0±75.2
248.1±56.4
273.2±61.0
199.1±50.6
223.6±54.6
124.8±40.1
145.5±44.1
60.5±26.7
74.5±31.5
A 群- B 群間 で Mann-Whitney U検定, ** p<0.01
400
350
有
効 300
積
算
気 250
温
(
度 200
日
)
150
100
常緑A
常緑B
落葉A
落葉B
幹A
幹B
n=54
n=52
n=33
n=22
n=6
n=10
人工A
人工B
n=19
n=15
図 1 産卵場所別有効積算気温(発育零点 11 度)
箱の中の線は中央値,○は境界点より外側のデータを示す.
考 察
発育零点,有効積算温度は昆虫等における発生予察,個体群動態モデルには不可欠の
パラメータであり,発育生理や季節適応などを解析するための重要な手がかりをうるこ
とができる(桐谷 1997).野外データを用いた発育零点や有効積算温度の推定は誤差
が大きくなることが予想されるため,通常は任意に設定したいくつかの温度区で昆虫等
を审内飼育し,発育日数から発育速度を求めて推定する.クモ類においても 10 科 22
種で発育零点,有効積算温度の報告がある(Li & Jackson 1996)が,ジョロウグモ
では報告がない.
仮定したすべての発育零点で,常緑樹葉と落葉樹葉ではA群とB群の出のうまでの有
効積算気温には有意な差がみられ,B 群の有効積算気温が大きかった(表 3,図 1).
つまり B 群(11 月 21-30 日産卵)は A 群(10 月 21-30 日産卵)に比べ,出のう
18
が遅れることが示唆された.今回は仮定した発育零点の下での結果であったが,起算日
をA群,B群とも同じにするならば,発育零点が何度であっても同様の結果になる.し
たがって,A 群と B 群は休眠消去の時期が違っていたか,休眠消去時に同じ発育段階
になかったことになる.いずれにせよ,産卵時期の違いが休眠後の発育に影響したと考
えられる.
しかし,幹と人工物ではB群の有効積算気温がA群より大きかったが,有意な差はみ
られなかった.その原因として,まずサンプル数不足や低い出のう卵のう率(表 2)が
考えられる.幹や人工物への産卵が越冬卵死亡の危険因子であることは報告した(西野
2009)が,胚死亡に関与する要因が不安定な発育環境をもたらし,データのばらつき
を生じた(表 3,図 1).さらにサンプル数不足も加わり,本来みられるはずのA群と
B群の差が明確でなかった可能性がある.
また,A群とB群の有効積算気温の差は葉の卵のう>幹の卵のう>人工物の卵のうの項
に小さかった(表 3,図 1).桜谷(1997)によると,冬に産卵するナナホシテント
ウ Coccinella septempunctata は熱吸収率の高い物質(生の葉より枯葉,植物より金
属)に好んで産卵する.うすく糸を引くだけで葉上や樹幹に産卵するジョロウグモにお
いても,産卵場所の熱吸収率が発生に影響する可能性は否定できない.蒸散作用で表面
温度の低い常緑樹葉や落葉樹葉(産卵時は生の葉である),次いで温度の低い樹皮に対
して,人工物は表面温度が高いため,B群の卵のう(瓦の裏 10 例,軒板 2 例,フジ棚
の鉄枞 2 例,とい 1 例)でも発育遅延があまり生じなかったと考えると,今回の結果
と矛盾しない.
今回,仮定した発育零点の下で出のうまでの有効積算気温を比較すると,葉上に産卵
された卵のうの場合,産卵日が早いと出のうが早いことが分かった.しかし幹や人工物
の卵のうでは産卵時期の影響ははっきりしなかった.産卵場所の熱吸収率が発生に影響
する可能性もある.ジョロウグモの季節適応を解明するためにも,实験的な発育零点の
推定,卵のう表面温度の实測,休眠卵の発育段階の詳細な観察,休眠消去時期の確認な
どが必要である.
謝 辞
文献を提供,原稿の内容について貴重なご教示をいただきました池田博明先生に深く
感謝します.
引用文献
桐谷圭治 1997. 日本産昆虫,ダニ,線虫の発育零点と有効積算温度. 農業環境技術研究所資料
21 号 .
栗原輝代子 1977. ジョロウグモの卵休眠(講演要旨) . Atypus, 68: 23-24.
Li D. and Jackson R. R. 1996. How temperature affects development and reproduction
in spiders: a review. Journal of thermal biology, 21(4): 245-274.
西野真由子 2009. ジョロウグモの越冬卵死亡の危険因子の分析. Kishidaia, 95: 23-26.
西野真由子 2010. ジョロウグモの複数回産卵と繁殖及び出のうに影響を及ぼす要因.
Kishidaia, 97: 8-12.
19
桜谷保之 1997. 冬に産卵するナナホシテントウとその産卵戦略. インセクタリゥム, 34:
308-313.
新海栄一・高野伸二 1987. クモ基本 50. 森林書房 .
徳本 洋 2009. ジョロウグモの産卵・出嚢時期の長さと造網子グモの出現時期. くものいと , 42:
51-60.
20
KISHIDAIA, No.98, Oct. 2010
ハエトリグモの学名の解説(2)
アリグモ物語
池 田 博 明
アリグモはアリに擬態しているため,クモのなかでは一般に親しまれている種類であ
る.しかし,その種類の同定や学名となると話はややこしくなる.アリグモ属を分類し
ようとすると,私は故・大熊千代子さんの言葉を思い出す.「アリグモの分類は難しい
わよ.私はよう手を出さんわ.アシナガグモは顎を見ればいいから簡単」と.アシナガ
グモの分類も簡単とは思えないが,アリグモ属は記載種 200 種以上と多いし,生殖器
の形態は似通っており,分類の標徴である顎の歯の形態や数は変異が大きいため,難物
である.また,アリグモのどの種も基本的にはアリと似た形態をしているので,違いが
分りにくい.
私が多くの方がたから標本を提供していただいて,大雑把に日本のアリグモの整理を
したのは 2004 年であった.研究途中で気が付いたことや一般の目にふれにくい文献の
内容を紹介・解説して学名の解説というよりもアリグモ研究余話といった内容の原稿を
書いたのはその頃であった.後は基準標本との照合などのツメをする予定で,論文も途
中まで書いた.
しかし,その後,台湾の学生が再記載したオオアリグモなどで異見が出て(ウェブ上
で紹介されたが,論文が未公刊),発表を控えていた.現在はほとんどの標本を,アリ
グモの分類に取組む鹿児島大学の山崎健史氏に預けて,検討をお願いしている.ヤガタ
アリグモが新海栄一の図鑑(2006)で紹介されて,見解が流布したにもかかわらず,
なんの情報も出さないのも不親切だと思い,原稿を過去の研究史を中心とした記述に改
めて発表することにした.本稿は,山崎氏の研究を束縛するものではないことをお断り
しておく.正式な新記録の報告ではないし,仮称にも制約はない.
「アリグモ物語」だから,アリグモから始めるべきかもしれないが,日本の「アリグ
モ」には問題が山積しているため,物語はヤガタアリグモから始める.
第 1 の物語 ヤガタアリグモ Myrmarachne elongata Szombathy 1915
このアリグモが記載されたのは 1915 年のことです.ハンガリーの研究者ゾンバシー
(Szombathy)がアフリカのウガンダで採れたオスをもとに記載しました.彼は種小
名に「elongata」(ほっそりとした)という名前を採用しましたが,これは適切な命
名でした.オスの身体は確かにほっそりとしているからです.レクトタイプ標本はブダ
ペストのアラッタラの自然史博物館に保管されました.
21
それより前の 1910 年にフランスの分
類学者シモン(Simon)はパリの自然史
博物館にあった本種の標本を見ていま
したが,シモンはこれを M. hesperius
と誤同定しました.M. hesperius
(Simon) は別の種類なのですが,形態が
ほぼ一緒なので誤ってしまったという
わけです.フランスのベーランとミヨー
(Berland & Millot)も『フランスにあ
るアフリカのクモ』(1941 年)で
hesperius = hesperia のタイプ標本を
見ないで同定したため,elongata を
hesperia と同定して報告し,さらに彼
らがセネガルのダカール産のオスの標
本で新種として記載した M. coppeti も elongata でした.こういった事情が明らかに
なったのはイギリスの自然史博物館のワンレス(Wanless)の,「すべてのタイプ標本
を見直す」という徹底的な研究(1978)によるところが大きいので,ここでは彼の論
文を中心に物語を続けることにしましょう.
さて,クモのカタログ作成で著名なドイツのレーヴァー(Roewer)は 1965 年に『エ
チオピア区のリセイハエトリと多歯ハエトリ』という論文を発表しました.このなかで
彼は僅かな特徴の違いをもとに多くの新種を記載しましたが,elongata のタイプ標本
を見なかったこともあり,彼が記載した新種のうち,ザイール産の 6 種が elongata で
した.オスによって記載された M. faradjensis,M. atra,M. dartevellei,M.kasaia
と,雌雄によって記載された M.abimva,M.moto です.レーヴァーはこれらの 6 種を
図示していますが,それを見るとこれら 6 種は同種には見えません.特にオスは頭胸
部に対する顎の長さが異なっています.図から「顎指数
Cheliceral Index」(上顎長/頭胸部長)を算出してみると,
大きいものでは 1.14(頭胸部より長い)で,小さいものでは
0.62(頭胸部の 3 分の 2 くらい)になります.レーヴァーの
論文ではあちこちに分散して記載されている 6 種と elongata
を並べてみました(上顎長の測定法と上顎の異なる elongata
属 7 種の図参照).
日本の既知のアリグモ類を見ている私たちの常識では,これ
らはもう別種と考えてしまいます.従来からアリグモを同定す
るときには,顎指数は重要な識別点でしたから,これら 6 種が
同種と言われてもすぐには信じられません.
ワンレスは,この現象を「アロメトリー(相対成長)」で説
明しています.体が大きいほどオスの顎は長く伸びているとい
22
うのです.「体の小さいクモでは顎指数も小さいが,体が大きければ顎指数は大きくな
る」と.頭胸部の形態(たとえば,頭部と胸部の境界部の陥没の程度など)もそれにつ
れてだいぶ変化します.しかし,違いが大きくても,シェラ・レオネ国からは,どの型
も採集できましたし,同じ場所で日を違えて採集すると別の型が取れるのだそうです.
ちなみに,1954 年の 6 月 4 日にはアンゴラで日本製の傘についていた♀が 1 匹採集さ
れています.ワンレスの論文に「日本」が登場するのはここだけでした.ワンレスによる
と,このような顎多型現象は他の種(M. giltayi Roewer 1965: M. ichneumon Simon
1886: M. legon Wanless 1978)でも確認されています.
本種の生態についてはナイジェリアでの観察例が記述されていました.休閑地の潅木
林や二次林の藪・木に多く,メスは葉を巻いて小さな住居(retreat)を作っています.
幼体やメスは狩り蜂に襲われています.これらの蜂は Pison 属で,エドマンズ(M.
Edmunds)がガーナで収集した蜂房からは多くの elongata を見ることが出来ました.
Pison は他の属のハエトリグモ(Pseudicius,Telamonia,Cosmophasis)も狩りま
す(Wanless 1978).ちなみに,これらのハエトリグモは中形の種類です.
ヤガタアリグモという和名はメスの腹背中央にある矢印模様から私が命名したもの
です.この矢印模様は必ず見えるわけではありませんし,オスでは見えないことも多い
のです.色彩が赤っぽい型では見えますが,黒っぽい型では見えません.しかし,模様
に重要な特徴が表れるアリグモはあまりありませんから,命名に利用しました.
アフリカ各地から採集されていますが,その後,ポーランドのザブカは『ベトナムの
ハエトリグモ』(1985 年)でベトナムから報告しました.ザブカの論文は,どのハエ
トリグモの図も大変美しく正確に描かれており,同定の参考になります.1992 年には
中国からも報告されています(Zhang, Song & Zhu 1992).2004 年時点で標本で
確認した日本でのもっとも早い採集は谷川明男による 1985 年 8 月 9 日の西表島のメ
ス標本でした.
1987 年 8 月 15 日に石野田辰夫が宮崎県の日南海岸いるか岬で 3 オス,
2 メスを採集した個体をもとに,石野田は九州クモの会会誌 Hepthatela に「日本のア
リグモ属 Myrmarachne MacLeay について」を書き,「ミヤザキアリグモ
Myrmarachne sp.」と名づけて報告しています(石野田 1988).石野田の記載文は
雄中心で,ミヤザキアリグモの頄には牙堤歯数の記述に前後の取り違えなどの誤記があ
りますが,雌に関して「腹部背面中央の黒帯は矢はず形で著しい特徴である」との記述
があり,他の特徴からも,ミヤザキアリグモは elongata であると判断して矛盾があり
ません.
ただし,
本種が広域分布な種であることから,
現時点で和名を付ける場合には,
ミヤザキアリグモという和名はふさわしくないと判断しました.
その後の採集記録を地域ごとに記しておきます.沖縄県西表島(1986 年 3 月 29 日
♀,1987 年 1 月 4 日♂,1987 年 4 月 1 日 2♀,1991 年 12 月 30 日 2♂2♀,1989 年
12 月 26 日♂♀.すべて谷川明男採),沖縄県北大東島(1995 年 3 月 4 日♀,1996 年
10 月 13 日♂,1997 年 6 月 15 日♀,1998 年 4 月 12 日♀.すべて佐々木健志採),
沖縄県本島喜如嘉(1997 年 6 月 26 日♀,1997 年 10 月 17 日♂♀.佐々木健志採),
沖縄県与那国島(2001 年 8 月 27 日♀.平松毅久採),沖縄県本島今帰仁(1993 年 4
23
月 3 日♀.池田博明採)・名護岳(1999 年 4 月 21 日♂.伴満採)・浦流域(1996 年
8 月 19 日♀.佐々木健志採),兵庫県稲名川(1992 年 10 月 16 日♀.熊田憲一採),
鹿児島県奄美大島(1999 年 9 月 11 日♀.田中穂積採,2001 年 7 月♂,伴満採),東
京都八丈島(1994 年 4 月 24 日♀,伴満採),東京都小笠原諸島父島(2002 年 1 月 1
日幼体.田中徳久採),兵庫県猪名川(1992 年 10 月 16 日♀.熊田憲一採),大阪府
伊丹市(1992 年 8 月 28 日♀,1992 年 10 月 16 日♂,1992 年 10 月 17 日♂♀.すべ
て熊田憲一採),大阪府大阪市中央区(1998 年 7 月 22 日♀,小泉採)でした.雌成
体は一年中見ることができます.雄成体の採集月は沖縄県では 1 月・4 月・10 月・12
月,鹿児島県では 7 月,大阪府では 10 月でした.
ところで,これまでに私が見ることができた日本産の本種はすべて顎指数の小さい個
体でした.顎指数の大きい型が日本に生息しているのかどうかは分りません.日本がも
し本種の分布の東端だとしたら,小型の系統だけが侵入してきたのかもしれません.桝
元敏也氏の採った滋賀県産の標本は顎の長い型だったらしいのですが,送っていただい
た標本をしまいこんでしまったようで,出てきません.
第 2 の物語 マガネアリグモ(仮称) Myrmarachne legon Wanless 1978
谷川明男氏が西表島のアリグモの標本で No.36 番と呼んでいたオスの標本 2 個体は
日本産新記録種でした.一見普通のアリグモによく似ています.ワンレスが 1978 年に
アリグモの総括をしたときにガーナ産で記載した種でした.樹上性のアリとともに採集
されているそうです.この種はザブカによってベトナムからも記録されていました.
オスのけい節突起の形態が特異で曲がった先に返しがついています.その他の目立っ
た同定の特徴がないため,マガネアサヒハエトリの先例にならってけい節突起に注目し
てもらう意味でマガネアリグモと命名しました.ただし,このアリグモのけい節突起の
形態は触肢を体に付けたままではよく見えないため,必ず取り外して調べる必要があり
ます.メスは未発見ですがメスの外雌器も良い図があるため,今後見つかることと思い
ます.本種の発表は山崎健史氏に一任しました.
第 3 の物語 オオアリグモ Myrmarachne magna S.Saito 1933
1933 年に斎藤三郎は「台湾のクモ」という英語論文を発表しましたが,このなかで
「オオアリグモ」という新種を記載していました.斎藤がつけた学名は Myrmarachne
magnus というもので,「magnus」は「大きい(big)」ということです.しかし,
このクモはその後ずっとその姿を現しませんでした.プルシンスキーのカタログ(2003
年)でも原記載以来,有効ではあるものの再記載のない種として扱われていました.
ところが,2004 年 6 月に沖縄本島の与那覇岳で谷川明男さんが琉球大学生と一緒に
体長が 1 cm 以上もある大型のアリグモの雌雄を発見しました(谷川 2004).これま
で一度も採集したことのない種類だったので,谷川さんは私に標本を送って下さいまし
24
た.斎藤三郎の記載から,これが斎藤の
記載したオオアリグモで,しかもザブカ
がベトナムから記載した Myrmarachne
gigantea Zabka 1987 は同種であると,
私は思いました.
斎藤の記載は十分なものではないの
ですが,同定に必要な点は記されており,
図も含めて有効であると判断しました.
ちなみに,斎藤は台湾からクロアリグモ
M. innermichelis(=ヤサアリグモ)
と,
アカアリグモ M. japonica(=アリグモ)
を記録した後に本種を記載しています.
斎藤の記載した種の基準標本(タイプ標本)は北海道大学でどこに行ったか分らなく
なってしまいましたが,昭和 26 年に高等学校全国体育大会札幌大会に和歌山県の高校
のバドミントン部の顧問として生徒を引率していった米田 宏氏が訪れた際に,斎藤氏
は農学部の研究审で研究の手ほどきをしてくれた他,その数年前に沖縄採集行で採った
標本を見せてくれたそうです.それらの標本は今後に研究する人のためにガラス管に液
浸した後,ガラスを溶解して封入してあったといいます.だから基準標本も同様にして
きちんと残存しているのではないかと米田氏は推測していました.
李 長林は『台湾之蜘蛛』(1964 年)に斎藤三郎の原記載を台湾語に翻訳し,図を
描き直して掲載しています.斎藤三郎の英文の原記載を日本語に翻訳して紹介しておき
ましょう.
【斎藤三郎の原記載】
10. Myrmarachne magnus n. sp.
Jap. Name, Oo-arigumo(和名 オオアリグモ)
第 III 図版 , 27 図 a-g.
オス: 頭胸部は濃黒褐色で鋭い白毛で被われ,caputに数本の長い顕著な毛がある; 形態
は狭く細身で,深く横にのびた溝で二つにはっきりと分けられる.眼域は正方形で,長さと幅
は等しい.
眼の大きさはかなり異なり,3 列に並ぶ.前列眼は接近し,中眼は最大で側眼の 2 倍はある.
2 列眼(=後中眼)は最小で三列眼より前列のほうに近く位置する.
脚は濃黒褐色;ただし,第 1 脚の基節,転節,膝節とけい節の端,第 2 脚と第 3 脚のけい節 ,
しょ節 ,ふ節,第 4 脚の転節は薄い茶色である.
触肢は短い.厚く黒い毛をもち濃黒色; その構造は単純で,けい節の端末に突起を持つ.
下顎は長く丈夫で触肢の挿入部の上がもっとも狭くなっており,端はもっと広い.色は黒い.
胸板は薄茶色である.上顎は濃褐色で頑丈で長く,内側に 8 歯を備える.腹部は濃黒褐色で,
白毛に密に被われる.
測定値は次の通り.全長 1.00cm; 頭胸部 0.40cm; 腹部 0.30cm;顎 0.40cm;第 I
脚 1.20cm; 第 II 脚 0.80cm; 第 III 脚 0.80cm, 第 IV 脚 1.10cm.
採集地: 台北( R.高橋氏), 1927 年 10 月 24 日
特徴: 本種は第Ⅰ脚のけい節に 6 本(図から 6 列)の刺をもつ点と巨大な体長であるこ
とで他のアリグモと異なる.
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ところが,私が論文発表をしないでいるうちに,台湾の学生が台湾からオオアリグモ
を再記載しました(ネット上でマスター論文として紹介されただけで,いまだに正式な
発表がされていない).その記載は沖縄の種とは別ものでした.再記載された magna
は腹部の形態が斎藤の記載した図とよく似ていました.どれが真のオオアリグモなのか,
物語は振り出しに戻ってしまったのです.これらの種の整理は山崎健史氏に一任しまし
た.
第 4 の物語 クワガタアリグモ Myrmarache kuwagata Yaginuma 1967
クワガタの顎のように太いがっしりした顎をもつアリグモの一種です.八木沼健夫に
より 1967 年に新種として記載されました.タイプ標本となったのは興津伸二氏が
1951 年 6 月 26 日に山形県羽黒町で採集した雄でした.興津氏は植村がアリグモとヤ
サアリグモの特徴を解説した後で,Atypus に疑問蛛について投稿しています.
本種は他のアリグモと異なり,オスの顎の形態が特異的で,オスでは同定の容易な種
ですが,採集記録があまりありません.
メスの同定はアリグモと似ていて困難
です.交尾口の形態が特異なので同定可
能ですが,肉眼でメスの生殖器を見分け
ることは難しいと思います.似た種類が
いない,かなり特殊なアリグモ類です.
牙堤歯には個体変異があります.
第 5 の物語 タイリクアリグモ Myrmarachne formicaria (De Geer 1778)
タイリクアリグモはヨーロッパでは広汎に分布するいちばん一般的なアリグモです.
原記載もアリグモ属ではかなり早く 1778 年に記載されています.記載者は英語読みす
るとド・ギーアですが,おそらくスウェーデン人で,ド・イールと読むのが正しいそう
です.アリの記載もしている人です.ロケットとミレッジの『英国のクモ』に有名な図
があります.
日本でも河川敶や丘陵地などで採集されていましたが,1960 年の八木沼健夫の保育
社の図鑑に掲載されていなかったため,その分布があまり知られていませんでした.
1986 年の八木沼の図鑑には記述はあるものの,図が掲載されていませんでした.アリ
グモより小さく,大変美しい模様をもつクモなので,採集しながらも名前がはっきりせ
ず,気になっていた人が多かったのではないでしょうか.しかし,1987 年の新海栄一・
高野伸二『クモ基本 50』や 1989 年の千国安之輔の写真図鑑に掲載されて以降,一般
にも知られてきたと思います.
ヤガタアリグモとタイリクアリグモの背面の色彩と模様は一見よく似ていますので
注意が必要です.タイリクアリグモは,腹部背面の前方に白い帯状の毛があるのが特徴
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です.また,著しく小さい個体が採集されることがあります.今回の標本では,伴満氏
の沖縄県での採集品のなかにタイリクアリグモの dwarf(ドワーフ=小人)個体があり
ました.
タイリクアリグモの学名には先取権で問題がありました.イタリアのスコポリが
1763 年にド・イールよりも先に記載した M. joblotii がタイリクアリグモであることが
判明したため,先取権を厳密に適用すれば,タイリクアリグモの学名は変更せざるを得
なくなってしまったのです.しかし,タイリクアリグモの学名は,M. formicaria とし
て長らく親しまれてきたこと,formica はアリを表す言葉であり,学名としてすぐれた
名称であることから,先取権を適用しない例外とされました.この件に関して松本誠治
が紹介しています(松本 1977).ちなみに,進化学者グールドは『がんばれブロント
サウルス』でこのような学名の問題を扱っていました.グールドの意見は,先取権はも
っともだが(たとえばブロントサウルスよりもアパトサウルスの方に先取権がある),
納得のいく理由があり,命名規約に示された正当な例外手続きさえ踏めば,より適切な
学名を使うことにしてもよいというものです.
第 6 の物語 アリグモ M. japonica (Karsch 1879)と
ヤサアリグモ M. inermichelis Bosenberg et Strand 1906
さて,次はアリグモとヤサアリグモ,そしてもう一種シャラクアリグモ(仮称)M.
lugburis (Kulczynski 1895) の三つ巴です.この 3 種は混同された歴史がありますの
で,物語は複雑です.
最も早く記載されたのはヤポニカ,つまりアリグモです.ヤポニカは,ドイツのカル
シュがオスの標本をもとに新種として記載しました.しかし,このオスは未熟だったた
め,後々まで禍根を残すこととなりました.ベルリンのフンボルト大学付属自然博物館
に保管されていたレクトタイプとパラタイプ標本(標本番号 ZMB 2918)を見直した
ポーランドのプルシンスキーは触肢の構造が皮下に見えることを報告しており,図も描
いています(Proszynski 1973).小野展嗣によれば,プルシンスキーのラベルの判読
(S. Hilgendorf J. N. 2981)が正しいとすれば,「Sammlung von Hilgendorf,
Japan, Nord」の略と推察され,函館産の標本だそうです(小野 2001).
プルシンスキーの再記載は残念ながら種の決めてを欠いていますが,重要なのは体長
です.頭胸部長 2.70 mm,腹部長 3.43 mm と記されています.また,図のスケール
から体長を割り出すと,7.29 mm となります.カルシュのドイツ語の原記載文を日本
語に翻訳してみました.
“Salticus japonicas n. sp., 雄未熟個体.体長 8 mm.頭部の背面は黒色で胸部は明
るい褐色だが,縁には表面に鋭く白い毛がある.…大顎・触肢・下唇・胸板はやや黒味
あり.第 I 脚と第 II 脚の基節は色が薄く,標本のうちひとつは基部に黒い点がある.腿
節は黒っぽく他の節は淡いが,側面に黒い条がある.第 II 脚のふ節全体は淡く,第 III
脚と第 IV 脚の基節は黒褐色で,他の節は黒い.第 III 脚しょ節の下側と第 III 脚・第 IV
27
脚のふ節だけは淡い.
中心部から前方の腹部にはわずかにくびれがあり,
ほぼ湾曲し,
くびれの側面は白い.
真っ直ぐな条があり,反対側の中央部は刺で覆われている.腹部の地色は灰褐色で,明
るい鱗状毛があり,前方のくびれの側面は黒く,くびれの後部には弓なりの条がある.
腹面の側面は黒くなっている.それらにより糸疣の前でより幅の狭くなるほぼ三角形の
明るい灰褐色の部分を腹面に形成している.
体サイズの観点から見ると,特に脚の特徴からは Toxeus 属 C.Koch(あるいは
Synemosyna 属 Hentz)の一種とも思える. ヒルゲンドルフ採集.”
さて,原記載以降,ヤポニカ・アリグモはどのように認知されてきたのでしょうか.
ベーゼンベルクとシュトランは 1906 年,大著『日本の蜘蛛』(1906)でヤポニカを
再記載し,イネルミケリス・アリグモ(=ヤサアリグモ)を新種記載しました.ヤポニ
カの標本はまたも雄の未熟個体でした.一方ヤサアリグモは雄の成体標本をもとにして
おり,記載文も図もしっかりしたものであるにもかかわらず,その後,正しく流布しま
せんでした.
岸田久吉が指導をして出版された湯原精次『蜘蛛の研究』(1931 年)にはアカアリ
グモ M. japonica,クロアリグモ M. innermichelis,クマアリグモ M. kuma Kishida
が記載されています.しかし,図から推定すると,アカアリグモがアリグモの雌,クロ
アリグモがアリグモの雄(図から顎指数を求めると 0.70),クマアリグモがアリグモ
の黒色型の雌を表しています.また,同じ年に発行された小松栄『原色大日本蜘蛛類図
説(上)』(1931 年,蘭山会)にはアカアリグモとクロアリグモが記述され,図があ
りますが,この図は小松自身の標本に基づいたものではなく,ベーゼンベルクとシュト
ランの『日本の蜘蛛』のそれぞれの図をなぞったものと判断されます.向きも形態もま
ったく同じだからです.
この時代はクロアリグモとして,現在のヤサアリグモの学名が当てられるのが通例で
した.その後,日本蜘蛛学会会誌に小松敏宏の「クロアリグモの習性」(1936 年)が投
稿されました.さらに,千国安之輔の『日本アルプス山系の蜘蛛』(1941 年)には,
アカアリグモは湯原の原図,クロアリグモは小松の原図で掲載されています.千国のク
ロアリグモは種の記述の頄目に,頭胸部長が「アリグモと同じ」(4 mm)くらいなのに
対して「雄の上顎が非常に大形で長さ 4 mm 余りもあり,長い牙を有する」とあり,千
国はクロアリグモとしてヤサアリグモを正しく認識していたと思われます.その前後に
出版された重要な著書・斎藤三郎『日本動物分類 蜘蛛』(1938 年・1941 年)には
ハエトリグモ科は一種類も記載されませんでした.
一方,植村利夫は「アリグモについて」(1952 年)で,アリグモの上顎の変異を図示
したほか,アリグモとヤサアリグモの雄の外形と触肢を図示して,従来のクロアリグモ
はアリグモの雄の誤認であったと断定しています.植村の図から顎指数を求めるとアリ
グモ雄は 0.79,ヤサアリグモ雄は 1.21 と算出されます.さらに,植村は小松敏弘の
1936 年の習性の論文のクロアリグモもアリグモの誤りであると断定していますが,小
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松は観察したクロアリグモの図を描いており,この図から雄の顎指数を求めると,ほぼ
1.00 か 1.03 となり,アリグモにしては大きすぎます.小松の図の雌雄はヤサアリグ
モにしては頚溝のくびれが弱いため,植村はその図からアリグモと断定したものと思わ
れます.しかし,千国の図鑑の写真のヤサアリグモの顎指数は 0.75 で同頁の写真のア
リグモの顎指数 0.85 より小さく写っていますし,小松の図のクロアリグモの雄の腹部
はアリグモというよりは,ヤサアリグモの形態に近い点から考えても,小松のクロアリ
グモをアリグモと断定するのは問題があると思われます.小松自身は植村の断定に対し
て何も応筓していませんでした.
また,植村はアリグモの論文で雄の前牙堤歯数を 7~8 本,後牙堤歯数を 9~12 本
と記していて,この記述はそのまま八木沼健夫の図鑑(1960 年,1986 年)や石野田
辰夫のアリグモの論文(1988 年)に,無批判に受け継がれました.私が見たアリグモ
の標本では,後牙堤歯数が 12 本という個体はありませんでした.歯の数は後ほど図と
表で示します.
植村の論文にはヤサアリグモの上顎の図は掲載されていなかったため,ヤサアリグモ
の正体に対する質問があり,八木沼はヤサアリグモを図解して示しました(八木沼
1953).この頃,1916 年生まれの八木沼は 37 歳.追手門学院高等部で教員をしなが
ら,Atypus の編集とガリ切り製版を一人で行っており,超人的な仕事ぶりだったと思
われます.八木沼は Atypus に 1954 年から「日本産真正蜘蛛類概説」を書いて日本の蜘
蛛を整理しはじめますが,1961 年まで続けられたこの仕事で,ハエトリグモ科はとう
とう扱われませんでした.ちなみにこの「概説」のサラグモ科だけは,大五良次博士が担
当していました.
しかし,1960 年の八木沼健夫の図鑑以降,ようやくアリグモとヤサアリグモは正し
く認識されるようになりました.ヤサアリグモという和名は植村利夫が提唱したものを
八木沼健夫が採用したと思われます.八木沼の図鑑の意義については新海栄一(1977)
が書いています.
ボーダノビッチとプルシンスキーの『日本のハエトリグモ』(1987)には,ボーダ
ノビッチがヤサアリグモの雌雄とクワガタアリグモの雄を再記載していますが,ヤサア
リグモの雌の記載文にボーダノビッチは「密な毛が生えた後牙堤に歯が 4 個,前牙堤
歯 8 個」と書いてしまいました.これは前後が逆で,正しくは「後牙堤歯が 8 個,前
牙堤歯が 4 個」です.
第 7 の物語 アリグモ M. japonica (Karsch 1879) と
シャラクアリグモ M. lugburis (Kulczynski 1895)
日本のアリグモ,つまりヤポニカ・アリグモはこれで問題が片付いたように思われま
したが,
思いがけないところから異議申し立てが登場しました.
ロシアのログノフです.
2000 年にログノフはマルシックと共著で『北方アジアのハエトリグモのカタログ』
という著作を出版しましたが,この本の中でログノフは千国図鑑のアリグモ=ヤポニ
29
カ・アリグモの写真を元に,これをラグブリス・アリグモと同定し,この本の地域範囲
とする日本の北海道のアリグモはラグブリスであり,中国や韓国のヤポニカも实はラグ
ブリスだったと断定しました.つまりこの本からは疑問名(Nomia dubia)としてヤ
ポニカ・アリグモを消してしまったのです.
千国図鑑のヤポニカを写真で同定すると,ラグブリスになってしまうほど,この二種は
酷似しているのです.实際,ラグブリスとして記録されている図のなかには,メスの外
雌器では識別することができない例もあります.
日本で広く分布しているヤポニカ・アリグモはラグブリスと同種なのでしょうか,そ
れともヤポニカとは別にラグブリスがいるのでしょうか.
ここで西表島の標本を見直してみましょう.实は西表島の種は本州産のヤポニカとは
尐し違うのです.谷川明男氏はこれを No.15 として別種候補としていました.この種
が別種だとすると,雌雄とも多くの点でヤポニカと区別することができます.特にメス
の外雌器には内部生殖器が歌舞伎役者の隈取りを思わせる模様が浮き出て見えます.東
洲斎写楽の役者絵にあやかってこれを「シャラクアリグモ」と仮称して,作業仮説とし
て西表島産のシャラクアリグモをヤポニカ・アリグモとは別種であると考えてみること
にしました.シャラクアリグモが歌舞伎の「暫」型だとすると,ヤポニカ・アリグモの
外雌器は「助六」型です.
この 2 種を見分けるもっとも簡単な違いは体長にあります.ヤポニカ・アリグモは
体長が 6 mm 以上ありますが,シャラクアリグモは 5 mm 前後かそれ以下です.千国
図鑑の「アリグモ」のオスは体長が 4 mm 程度しかありません.しかし,このオスの顎
指数は 0.9 もあります.顎指数はヤポニカが 0.9 に対し,西表島産のシャラクアリグ
モは 0.7 ですから,千国図鑑のアリグモはラグブリスではなく,ヤポニカの小形個体と
判断することができるでしょう.
シャラクアリグモ
アリグモ
M. lugburis
M. japonica
※歌舞伎の写真は鎌倉( 2006)より.
30
暫
助六
Zabka が記載したベトナム産のラグブリス・アリグモと西表島産のシャラクアリグ
モを比べるとメスの外雌器はそっくりです.メスの牙堤歯数も同じです.しかし,雄は
次の四点でベトナム産とは異なっています.牙の途中に突起がある(ベトナム産には突
起が無い),顎指数は 1 よりかなり小さい(ベトナム産は 1.25),RTA は屈曲する(ベ
トナム産はやや屈曲),体長がやや小さい(ベトナム産は 2.80+2.70 mm).
「中国跳蛛(中国のハエトリグモ)」(1998)にはシャラクアリグモそっくりのク
モの図がありましたが,この種はなんとまったく別の種 M. joblotti と同定されていま
した.そして,タイリクアリグモ M. formicaria の同物異名だった M. joblotti は「中国
の蜘蛛 The Spiders of China」(2000)では当然の手続きとして,「中国跳蛛」の
種は M. formicaria の誤同定だということになっていました.しかし,この中国のジョ
ブロッティとされた種は記載図からみてタイリクアリグモとは似ても似つかない種で,
むしろ中国型のシャラクアリグモですから,この扱いは間違いだと思います.
クルチンスキーが 1895 年に記載したラグブリスがシャラクアリグモなのか,ヤポニ
カ・アリグモなのかは現在のところ,タイプあるいは基準産地の標本との検討もしてい
ないため,明確にできません.当面のところ,アリグモはヤポニカとして扱っておきた
いと思います.アリグモ,ヤサアリグモ,タイリクアリグモ,クワガタアリグモ,シャ
ラクアリグモの牙堤歯数(シャラクアリグモのオスは未記)を表にしておきました.痕
跡的な歯を v で表しています.また,通常は前牙堤歯数と後牙堤歯数に分けて記述する
のですが,種類によっては中央に並ぶ歯があり,それを区別してみました.昔に比べれ
ば,解決に一歩一歩近づいているのではないでしょうか.
牙堤歯
オス
前
中
後
メス
前
後
アリグモ
6
9(8)
6
8
ヤサアリ
先端 4-後端 0
先 0-後 5
先 4v-後 0
4
8
タイリク
10
10v
6
7
クワガタ
先 1-後 0
先 0-後 4
先 9v-後 0
4
5
シャラクアリ
7
9
31
謝 辞
文献でお世話になった方々,小野展嗣氏,谷川明男氏,伴満氏,Logunov 氏,アリ
グモ類の標本でお世話になった方々,谷川明男氏,野嶋宏一氏,小野展嗣氏,松田まゆ
み氏,緒方清人氏,五原庸氏,工藤泰恵氏,熊田憲一氏,伴満氏,平松毅久氏,田中穂
積氏,田中徳久氏,西川喜朗氏,桝元敏也氏,貞元己良氏,笹岡文雄氏,馬場友希氏,
浜口哲一氏に感謝致します.
参考文献
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32
KISHIDAIA, No.98, Oct. 2010
津軽半島斜陽館から新潟へ
イソコモリを求めて
新海 明
2009 年 6 月.前月の京都から新潟までやったイソコモリの採集調査を,今度は青森
から新潟へと南下するルートで行った.私は同行できないが,谷川さんはその後に島根
の調査も敢行するので,イソコモリの日本海側での分布全域のサンプルを完了すること
ができそうだ.
6 月 5 日,われわれは羽田から青森空港へ向かった.上空から眺めた青森はさながら
湿地帯だった.まさに田植えが終ったばかり,北国とはいえ日本はやはりみずほの国だ
と实感する.いつものように空港でレンタカーに乗り換えて,一路津軽半島へと向かっ
た.途上,かの有名な「三内丸山遺跡」の標識があった.私は過日ここを訪れたことが
あった.巨大な丸太の支柱跡の遺構に再現された縄文時代の集落は,栗の栽培すらして
いたという.遺構の眼下に迫った縄文の海辺では漁が行われ,ここに豊かな縄文文化が
花開いていたことに驚嘆したものだ.やがて,車は青森市内を通過して津軽半島の内湾
へと侵入した.陸奥湾の波は穏やかだった.しかし,海沿いはことごとく堤防で仕切ら
れていた.時おりのぞく川沿いの隙間に開く浜は砂利浜ばかり,そして浜が「うすい」.
これではイソコモリは生息できない.「うすい」砂浜でも生息していると,かつての調
査で報告していたのでは?と訝しむ方もいよう.「うすさ」のレベルが違うのだ.堤防
の下を覗くと「ほぼ海」なのだ.砂利があるところもあったが,せいぜい 1~2 mくら
いの幅である.これでは無理だ.
結局,津軽の内湾でイソコモリの生息地は 1 つも見つけられなかった.蟹田まで北
上して津軽の内陸十三湖方面へと進路を曲げた.今回の調査行でも私はひとつだけ観光
旅行を谷川さんにお願いした.金木町である.太宰治の斜陽館がここにある.津軽半島
の西部には岩木山を借景とした広大な津軽平野が展開する.遮るものが何ひとつない,
こんなに雄大な平野は日本にまたとない.かつて旅した妻籠から馬籠へ続く旧木曽街道
の峠から見た濃尾平野も,私のフィールドである八王子城跡の山頂から眺める関東平野
も,いずれも見下ろす雄大さだ.しかし,津軽の平野は見上げる雄大さなのだ.そして,
そこに,あの岩木山が鎮座していた.青森県人がなぜ岩木山に固執するかが,ここへ来
てはじめてわかる.
金木の町は小さく静かだった.斜陽館へ到着して知ったのだが,今年(2009)は太
宰生誕 100 周年とのことで記念展が開催されていた.しかし,駐車場はガラガラだっ
た.到着と同時に雤が降り出した.ちょうどよかった.調査もままならず,雤宿りをか
ねてゆっくり見学できる.館内の間取りや広さは,津島家が県内有数の資産家だったこ
33
とをよく物語っていた.この私邸は一時旅館として営業していた.それほどの規模の家
屋である.今は市の観光施設となっている.私も若いときに太宰文学を読んだことがあ
るが強烈に惹きつけられることはなかった.何か,痛々しい感想だけが残った.毎年 6
月に,東京三鷹にある禅林寺で桜桃忌が開催され太宰ファンが集まる.だが,この寺が
森林太郎の墓所で,太宰がその脇に自らを葬ってほしいと懇願したことは知る人ぞ知る
有名な話だ.鴎外翁を敬慕しかつ可愛がられたある文人は死に際し,自らの遺骸を遊女
の投げ込み寺に葬るように願った.私が太宰にイマイチ惹きつけられないのは,そんな
文人としての姿勢の違いにあるのかもしれない.だが,太宰の破天荒な,破滅へと向か
う一途なエネルギーのほうが,今も昔もわかり易いのだろう・・・と書くと太宰ファン
からはお叱りを受けそうだ.しかし,見方を変えれば金木に行った私も結局は太宰の
「ナ
ニモノか」に惹きつけられたのだろう.彼に,人を惹きつける何かがあることに疑いは
ない.斜陽館を出ると雤は上がっていた.
われわれは今日の宿がある亓所川原へと向かった.あの「たちねぶた」で有名な町だ
が,知る人はあまりいないかもしれない.津軽第 2 の町である.今回の旅は温泉付き
の旅館に宿泊する計画はなかった.シティホテルに泊まるときの夕食は町に出る.居酒
屋があればいいのだが,当世どこもかしこも昔ながらの居酒屋は絶滅しつつある.どこ
かしらには存在するのだろうが,知らない町でそれに行き当たることは稀だ.東京風の
チェーン店居酒屋に入ることもしばしばだ.だが,ここ亓所川原で入ったのはイタリア
ンな店だった.尐し離れた場所に居酒屋チェーン店の看板も見えたが,「津軽でイタリ
アン」.なんか,ここの方が面白そうな感じがしたのだ.特筆するメニューがあったわ
けではないが,丁寧な対応と雰囲気が良かった.私も赤提灯ばかり探すのではなく,こ
んな店も開拓したいものだ.
二日目は,津軽の日本海側を南下して秋田まで足を伸ばす.まずは七里長浜へ向かっ
た.海沿いの高山稲荷の裏手にある浜だった.砂浜に下りるとすぐにイソコモリの穴が
あった.レベル 3.あっという間にサンプルが取れた.七里長浜沿いには豊産しそうだ
が,近傍で何回採集しても意味がないので先を急ぐことにする.津軽平野の日本海沿い
のドンつきに鰺ヶ沢がある.イカなどの海産物の名産地だ.ここからは海沿いに国道が
崖を這うように進む.千畳敶とか海馬島などの景勝地が続いた.真冬のストーブ列車で
有名な亓能線が走るのもここである.次の目的地は,十二湖周辺だ.私は十三湖の印象
から十二湖も大きな湖だとかってに解釈していた.そのため地図上で大きな湖を探して
いたのだが,一向に見当たらなかった.仕方なく十二湖の文字を探すと「あった」.内
陸に点在する小さな湖沼群だ.地図を「ちょっと見」しただけでは,見落としてしまう
ほどのものだ.残念ながらこの周辺ではイソコモリの生息地は見つけられなかった.た
しかにいそうな浜は尐なかったのだが,近づけない
(崖となっていて海に下りられない)
ところも尐なからずあった.そんな事情から,このあたりにイソコモリが生息していな
いかどうかは断言できない.
34
そして,十二湖から内陸部に向かうと
世界遺産である,あの白神山地が広がっ
ている.私はここを訪れたことがないの
で食指は動いたのだが,先を急がねばな
らない.またの機会にしよう.
ハタハタで名高い八森町の看板を見
て秋田県へ入ったことがわかった.次の
ポイントは能代市付近だ.能代火力発電
所そばの浜浅内の浜ではすでにイソコ
モリの生息が確認されていた.そのため,
高山稲荷の海岸
サンプルの採集は容易だった.これ以降
はいずれも先人の調査で生息の確認が取れていた.今年の調査の目的は京都からの時と
同様に,DNAの比較のための標本の採集であった.能代からは高速道路が秋田まであ
るので時間が稼げた.右手に八郎潟の存在が感じられるのだがシカとは確認できない.
なにせ,まわりの水田と判然と区別しがたいのだ.「たぶん,あの辺から先が八郎潟だ
ろう」といったところだ.そして,行けども行けどもまわりじゅうが「八郎潟」であっ
た.やがて,秋田市の雄物川河口にたどり着いた.付近はかえる公園として整備され,
ここを調査された福島さんは「海に真向かって立つと,河口をはさんで左右にどこまで
も広がるかに見える砂浜.打ち寄せる波の音は,遠い遠い過去の思い出を引き連れて来
るかのように,そして引き連れて帰るかのように,私の胸を震わせる.それは,かって
飛砂に埋もれ消えようとした集落の人々.先祖代々,数百年かけて守り続けてきた百三
段の人々の,神に祈りながら,心を合わせて自然に立ち向かってきた,その厳粛な思い
が,私の今を震わせているのかもしれない.そして,この浜に今,イソコモリグモが生
きているのである」と述べていた.長年にわたり秋田県の自然誌や民俗誌に関して調べ
てこられた福島さんならでは,の重い言葉である.すでに,夕暮れ時を迎え「今,ここ
にイソコモリがいる」のだと思いながらも,その出会いは明日にまわして市内のホテル
にもどった.
秋田では念願がかない地場の居酒屋
を見つけた.おかみさんの気遣いで常連
さんとの会話もでき,土地の名物はたは
た寿司などを味わいながら地酒を楽し
むことができた.これぞ旅の醍醐味であ
る.
三日目は,秋田から新潟までの長丁場
だ.朝,ホテルを出るとまっすぐに雄物
川河口のかえる公園へと向かった.ちょ
うど日曜日と重なり,砂浜にはたくさん
の清掃ボランティアが活動していた.遠
秋田県雄物川河口
35
めに見ればわれわれの採集風景によく似ている.皆一心に砂浜を見詰めてゆっくり黙々
と歩きまわり,時おり砂浜にかがみこんで何かを探し出す.一点だけ違うのは,われわ
れはそこにしゃがみこんで砂を掘り始めることがあるだけだ.このポイントでサンプル
は項調に集めることができた.さて次の調査地は山形県酒田市付近の浜だ.途上に一度
はじっくりと観察してみたかった象潟がある.何を観察したいのかというと,ここはか
つて松島のような入り江だったという.文化一年(1804)の地震で土地が隆起して現
在のような地形になったという.实際に見渡す景観はどのようなものなのか興味があっ
たのだ.残念ながら,時間の関係で車窓からちらりと見ただけであったので,町全体の
様子やかつての島々の風景を窺い知ることはできなかった.またいつか来ることにしよ
う.
鳥海山が日本海に迫り,
この周囲をめぐる長い崖を通りぬけると山形県だ.
そして,
酒田市は鳥海山の南西に位置する日本海有数の都市である.イソコモリの採集は最上川
の河口の尐し北側の十里塚浜だ.ここも吉田哉さんによってすでに生息が確認されてい
たのでサンプリングは容易にすんだ.次いで,酒田市の中心部にある本間美術館に寄り
道した.新海栄一さんによってここで発見されたキシノウエトタテグモが現在のこのク
モの北限なのだ.谷川さんはトタテのDNA解析もしている.ここははずせない.
昼食はあの有名な山居倉庫付近でと考えていたのだが,観光バスや自家用車でごった
がえしていた.今日は日曜日なのだ.あきらめていつものようにコンビニでおにぎりや
パンを買い,駐車場でそそくさとすませた.今日は山形県を突っ切って新潟県まで移動
しなければならない.先を急ぐことにした.鶴岡市の湯野浜温泉周辺にはかつて仏塔を
訪ねて来たことがあった.善宝寺の亓重塔だ.この塔は明治時代に作られたものである
が,羽黒山の国宝の亓重塔を訪れた際についでに寄ったものである.私は一時仏塔にこ
ったことがあり,国宝級の塔はすべて見ている・・・と思う.そのきっかけは若狭の小
浜市
(米国大統領で有名になった)
の古刹明通寺の古びた三重塔に出あったことだった.
ここで寺の門前の稲田を渡る風に色を見たことがあったのだ.風に色などないことは良
くわかっている.だが,このとき私にはたしかに見えた.この感動が国宝めぐりのきっ
かけとなった.瀬戸内海は生口島にある向上寺の三重塔や信州信濃の安楽寺の八角三重
塔,山口の浄瑠璃寺の亓重塔などは特に気に入っている.そのついでに,数編のクモ観
察採集記をものにした.読者の多くは,
私がクモ調査のついでに塔の見物をし
ていると思っている方が多いと思うが,
实は塔見物のついでにクモの採集をし
ていることが結構あったのだ.湯野浜温
泉を通りすぎるときに,そんな過去の思
いがよぎった.庄内平野はここで尽きる.
この先は新潟の村上市まで朝日山地が
海岸まで迫っていた.大きな砂浜はない.
イソコモリも期待できないと思ってい
山形県十里塚の海岸
36
たが,新潟県へ入ってすぐの中浜という
ところで,何気なく海沿いの狭い集落の
先に砂浜を見つけた.「ダメもと」で狭
い道に車を入れて,堤防沿いに駐車スペ
ースを探して止めた.堤防の下を覗くと
砂浜の感じはいいが,広がりに欠けてい
た.「いなくてもいいや」と砂地に下り
た.小さな川の河口の浜だ.ところが ,
ここにイソコモリがうじゃうじゃいた
のだ.レベル 3.この浜の生息密度には
驚いた.私たちが調査した中でも最高ク
ラスだ.人家が迫る堤防下,そしてひと
目で見渡せるほどの小さな砂浜である.
新潟県中浜の海岸
いるところにはいるものである.
予想外の思わぬ収穫に気を良くして,
新潟県へと入れた.新潟はすでに調査済
みの場所だ.土地鑑もあり,生息密度も
わかっていた.荒五浜は以前よりもさら
に侵食が進んでいたが,イソコモリはそ
の削られたがけ下の砂浜にたくさんい
た.先年調査したときは崖の上に登って
調べていたが,下の砂浜に豊産した.目
の付け所が格段に良くなったのだろう.
新潟県荒井浜
そして,採集経験をつんできた成果だ.やはり,たくさん「見る」ことが大事なのだろ
う.サンプルはまたたく間に集められた.
われわれの今回の調査はここで終わりである.荒五浜の先にある中条からは日本海東
北自動車道があったが,一般道をたどり今宵の宿泊地の新潟市へと向かった.この夜,
谷川さんと越後の美酒を酌み交わして成果を喜び合ったのはいうまでもない.
37
KISHIDAIA, No.98, Oct. 2010
シロオビトリノフンダマシの卵のう寄生蜂
荘 司 康 治 郎
1.卵のう発見状況および断片的観察記録
2009 年 10 月 5 日
神奈川県座間市谷戸山公園のススキ原でシロオビトリノフンダマシの卵のうを見つ
けた.2008 年の兵庫県豊岡市(山本 2010)および東京都小金五市(荘司 2009)に
おいての記録同様きわめて低い位置に作られていた(図 1).筆者は 2008 年に本種の
出のう幼体をカウント(112 匹)したが,卵数他の記録はその一例のみなのでデータ
補足のために卵のうを持ち帰った.採集時から「色がくすんでいる.出のう済み卵のう
のように見える.」と感じていたが,幼体出のうの穴は見当たらなかった.
自宅で何気なく蛍光灯に透かして見たところ,異様なシルエットが浮かんだ(図 2).
本種卵のうは細長い形状をしているが,前回の観察例では卵塊及び孵化幼体は中央近辺
に球状に近い塊となっていた.しかし今回の卵のうには細長い二つの影が見えた.
卵のうをカッターで切り開いてみたところ,ハチらしき終齢幼虫が 2 匹,卵のう内
に緩やかな仕切り(蛹审?)を作り収まっていた(図 3).一匹はカッターで傷つけて
しまい死亡,もう一匹も卵のうの外に出てしまった.ピンセットでそっと卵のう内に戻
してみたが,暫くするともがいて外に出てしまい元の位置に戻すことは出来なかった.
2009 年 10 月 12 日
放置状態のまま一週間ぶりに見てみたら幼虫が変色していた.「やはり卵のうから出
てしまっては駄目だったか」と落胆し,処分しようとしてよく見たら蛹だった.蟻の巣
内などで時折見られる「裸蛹」状態である(図 4).蛹化の正確な日時は不明.
2009 年 10 月 14 日
昨夜 10 時頃は蛹のまま,当日朝は未確認,夜 10 時頃見てみたらハチが羽化してい
た(図 5,図 6).卵のう内にとどまることが羽化の必須条件ということではないらし
い.
2.羽化した蜂について
羽化した蜂の標本をクモ寄生蜂に詳しい大阪自然史博物館の松本吏樹郎氏に送付し
たところ,ヒメバチ科ヒラタヒメバチ亜科フシダカヒメバチ族の Tromatobia
flavistellata Uchida & Momoi 1957(和名なし)雄であるとの回筓を頂いた.蜂の研
38
究者間ではナガコガネグモの卵のうに産卵する卵食い蜂として知られているが,トリノ
フンダマシ類の卵のうでは過去に記録がないそうである.
図1
図2
図3
図4
図5
図6
39
キシダイアに「クワ畑にて採集したトリノフンダマシ Cyrtarachne bufo の
egg-cocoon は,明らかに外側あるいは内側から破られた大きな穴が開いていて,中は
からっぽであった」(高橋 2009)という記録があるが,「中はからっぽ」という点で
T.flavistellata とは別の生き物の仕業であろう.シロオビ卵のう同様にナガコガネグモ
の卵のう内においても T.flavistellata は繭状の蛹审を作っており(松本氏私信),羽化
脱出後もその痕跡は残っているはずである.
クモの卵のうに寄生する蜂は多種確認されているようだが,分類・生態的に最も近縁
なのはコガネグモ Argiope amoena の卵のうに産卵する Tromatobia argiopei
Uchida 1941 (松本氏私信)や T. nipponica Uchida 1928 (橋本 1963)などであ
ろう.Tromatobia においては「卵のうサイズに対する産卵数や性比の調整が行われて
いる可能性が高い」(松本氏私信)ということである.
3.謝 辞
大阪自然史博物館の松本吏樹郎氏には蜂の同定,およびクモ寄生蜂に関する多数の情
報・知見をご教示頂いた.ここに厚く感謝申し上げる.
4.引用文献
山本一幸 2010. シロオビトリノフンダマシの卵のう作成. Kishidaia, 97: 28.
荘司康治郎 2009.シロオビトリノフンダマシの卵のう.Kishidaia, 95: 32-33.
高橋 登 2009. クモの卵のうを食べる昆虫. Kishidaia, 96: 95.
橋本理市 1963. 蜘蛛類の寄生蜂 6 種 . Acta Arachnologica, 18: 27-29.
付記:クチブサガ科のマユミオオクチブ
サガという蛾はシロオビトリノフンダ
マシの卵のうそっくりの繭を作る(図 7
は羽化した成虫とその繭).2009 年の
談話会長野合宿で街灯や自販機など人
工物に作られているのが複数確認され
た.人工物以外では未確認だが,シロオ
ビ卵のうよりやや細めで小さく,水平に
ぶら下げられるのが特徴のようである.
ちなみにオニグモの卵のうと蛾の繭も
見かけはそっくりである.
40
図7
KISHIDAIA, No.98, Oct. 2010
ヒメハナグモと出会いの記
藤 澤 庸 助
筆者は今までヒメハナグモ Misumena vatia の实物を見たことがなかった.北海道
では草むらに普通(小野 2009)らしいが,「日本のクモ」(新海 2006)では,昭和
40 年以降に記録された産地として 10 道府県を特記している.その後 A.新海・谷川ほ
か(2010)は 14 の都道府県をあげている.筆者がこの希尐種を意識したのは,長野
県版 RDB 作成の調査を始めるに当たり,E.新海さんに候補種何種かを上げていただい
なかに本種も含まれていたからである.しかも 1975 年に高野,新海,小野さんらは筆
者の地元上田市で雄雌そろえて採集しているのである.そこで筆者は教わった採集地周
辺で数年にわたって採集を試みた.しかし本種を見たことのない哀しさで,同定のポイ
ントが分からない.大きな無紋の白っぽいハナグモを捕まえてきては,検鏡の結果がっ
かりするという繰り返しであった.既に絶滅してしまったのだろうか.新海さんにお聞
きした白馬村の亓竜スキー場でも成果は得られなかった.したがって長野県 RDB 作成
の際にはヒメハナグモを情報不足(DD)に位置付けざるを得なかったのである.まさ
に筆者にとっては幻のクモであった.
それから数年経った今年(2010)春,写真屋を訪れたら,壁にハイビスカスの花の
中で歩脚を広げているヒメハナグモによく似たクモの写真が飾られているではないか.
店に頼んで撮影者に場所を訊ねて頂いたところ,撮影現場までの道筊を教えていただい
た.教えられた経路を地図上でたどると,小諸市にある浅間山系の山麓,標高 1,000 m
前後一帯に開かれた開拓地らしい.
筆者は成熟期の見当をつけて 6~7 月に同所周辺で 3 回採集を試みた.地域が広いた
めに撮影したという花壇のある家には行き着かなかったが,高原野菜畑のあちこちにあ
る空き地で,ノイバラやハルジオン,ヒメジョオンなど季節の野生植物の花や,野生化
した花壇の草花の上を注意深く探してみた.しかしコハナグモやカニグモ属は目に付い
たが,肝心のヒメハナグモは見つからない.仕方なくビーティングしたところ,6 月
23 日には小さな 1 頭を,7 月 15 日には前回よりやや大きい 2 頭の“らしきクモ”の
メス幼体を得ることができた.帰宅して「日本産クモ類」(小野 2009)で検索すると,
頭胸部や腹部の色彩のほか,単眼が小さく前中眼が前側眼よりやや大きいという特徴か
ら,ヒメハナグモ属に同定できた.一回目と二回目とは数百メートル離れていたが,共
に本種を得ているので,開拓地一帯に広く生息していそうだ.しかしコハナグモやハナ
グモ,数種のカニグモ属と混生している中で,本種の生息密度が一番低そうだ.
7 月 20 日には,成体の撮影を目的に御代田町に近い場所で本種を探した.この日は最
41
悪でビーティングしても幼体さ
え得られなかった.
あきらめて帰路につき,ほぼ
標高 1,000 m の等高線に沿っ
て野菜畑の中を突っ切る道を,
ある集落まで来たときである.
レタス畑の上の道沿いに花壇が
造成されており,マリーゴール
ドとヒャクニチソウが植えられ
ていた.もしやという一縷の望
セイヨウミツバチを捕えたヒメハナグモ
みを託して車を停め,ヒャクニ
チソウの花を一つ一つ見ていくと…いたのだ.セイヨウミツバチを捕えたメス(写真)
である.撮影をした後,捕食中のまま持ち帰った.いたのはこの 1 頭だけで,ビンの
ガラス越しに腹部を見るとまだ幼体であったが,大きさから見て間もなく成体になると
思われた.その後,15 日採取のうち 1 頭が 27 日に,翌 28 日には 20 日採取の 1 頭が
成体になった(8 月 18 日にさらに脱皮!写真では欠けていた左第Ⅱ脚も 2 回の脱皮で
左右同長に).ビンの外から外雌器を検鏡するとヒメハナグモに間違いない.Roberts
(1995)の図に最も似ている.
こうして筆者とヒメハナグモとの出会いがようやく叶ったのである.同時に長野県で
絶滅危惧ランクの上位を占めるはずの本種の生息が確認でき,併せて新たな生息地をも
発見することができたのだった.
【余談】この稿を書き終わった後,「クモ生理生態事典」(池田 1988)を手がかりに
Kishidaia No.40(1976)を見たら,前出の三人による採集ドキュメントが十大ニュ
ースのひとつとして載っており,この採集行の目的も,採集したクモを飼って「学研の
図鑑クモ」に貴重な映像を載せることができた経緯まで分かってしまった.
さて,この報告では生息地の見当が付いてしまう.長野県におけるヒメハナグモの現
状をご理解いただき,会員諸氏には必要を超えた採集を控えて頂ければ幸いである.成
体になってさらに脱皮した 1 メスは,「県別クモ類分布図」の充实にお役に立てられ
ればと谷川さんに差し上げた.あと 2 頭は既に元の生息地に放してある.
参考文献
東京蜘蛛談話会 1976. ヒメハナグモが採れるまで. Kishidaia, 40: 17.
中平 清(監修) 1976. 学研の図鑑 クモ . 学習研究社 .
池田博明 1988. クモ生理生態事典 . 編者自刊.
千国安之輔 1989. 写真日本クモ類大図鑑 . 偕成社.
Roberts M.J. 1995. Spiders of Britain and Northern Europe. Herper Collins.
新海栄一 2006. 日本のクモ . 文一総合出版.
小野展嗣 2009. 日本産クモ類 . 東海大学出版会.
新海明・安藤昭久・谷川明男 2008.県別クモ類分布 図 Ver.2008 著者自刊 CD.
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KISHIDAIA, No.98 Oct. 2010
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都内でクロガケジグモを採集した
貞元 己良
今から約 4 年前の 2006 年 11 月頃,赴任先の東京都江戸川区内で新中川に架かる瑞
江大橋の欄干に奇妙なボロ網を確認した.この時は欄干の金属継目の隙間に本体が隠れ
ていることを推認したが採集できずに終わった.翌年 2007 年 6 月頃,最初の発見場
所から約 2 キロメートル新中川を上流に上った堤防脇の道路に設置された電柱の穴か
らボロ網が出ているのを発見し,ボールペン等を使って穴の奥に居た本体を採集したが
クモは幼体であったため種の判定には至らずに終わった.
そして,本年 2010 年 6 月 25 日午前 0 時 30 分ころ東京都江戸川区一之江 1 丁目,
新中川に架かる一之江橋欄干にボロ網が多数張り巡らされている事を発見.欄干は約 2
メートル間隔で設置されており京葉道路の上り線下り線合わせると 50 個程あり,その
一つ一つに大小様々なサイズのボロ網と本体が盛んに網を張りだしている状態だった.
クモの大きさも微小な個体から亜成体個体までサイズに一貫性がなく日本のクモでは
ないと確信した.約 2 時間掛けて欄干及び橋の下,周辺施設(人家の塀)等を見て回
り,一際大きい個体(体長約 12 ミリメートル)を採集した.現場でクロガケジグモと判
断したが,自宅に持ち帰り顕微鏡で外雌器を確認し改めてクロガケジグモ♀成体と同定
した.
仕事場へ戻る途中,新中川に架かる橋(新椿橋・春江橋・涼風橋・明和橋・瑞江大橋・
新今五橋・瑞江橋~旧江戸川に至る各橋)を見て回ったところ,それぞれの橋でボロ網
が確認できたことから江戸川区内の新中川に架かる橋の欄干には相当数のクロガケジ
グモが棲息していると思われた.
住宅地,屋内で採集されたヤマトヤギヌマグモ
笹岡 文雄
ヤマトヤギヌマグモ Telema nipponica は本来,山地性で鍾乳洞内や森林のリター層
等に網を張る(新海 2006)とされている.東京都は唯一,奥多摩町倉沢鍾乳洞のみか
ら記録されている(新海 1977).また基準産地も洞窟の山梨県鳴沢村第二風穴である
(小野 2009).したがって通常であれば住宅地の屋内で採集されることはほとんどな
いと思われる.
筆者は 2010 年 4 月 29 日,19:00 頃自宅屋内(東京都豊島区北大塚・木造家屋二階
和审)
にて,
テレビラックよりしおり糸で垂下していた赤褐色の微細なクモを発見した.
そのまま管ビンを使って採集し,アルコール液浸標本にした.当初微細であったため目
視では種類が特定出来ず,何かの種の幼体かとも思われた.しかし顕微鏡で確認したと
ころ,それはヤマトヤギヌマグモ♂の成体であった.
自宅周辺は木造家屋を中心とした住宅密集地で,自宅を中心に半径 100mには緑地,
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KISHIDAIA, No.98, Oct. 2010
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また住宅の庭などもなく,ヤマトヤギヌマグモが生息適地と考えられる環境はない.ま
た近日同周辺では目立った竹木,土砂などの移入も行われていない.したがって同種が
どのような経緯で,都心の住宅屋内に侵入したか不明である.
参考文献
小野展嗣. 2009.日本産クモ類. 738pp.東海大学出版会.神奈川県(秦野市).
新海栄一. 1977.東京都産真正蜘蛛類Ⅲ. Acta arachnologica.27:321-336.
新海栄一. 2006.日本のクモ. 335pp.文一総合出版.東京.
ジョロウグモの共食い
笹岡 文雄
伊豆諸島新島において,ジョロウグモの共食いを目撃したので報告したい.
2009 年 9 月 2 日新島の東側,羽伏浦にある公園(石の動物公園)で確認した.木製
柵の 1 区画約 50 × 100 cm 中に上下 2 組の網があり,下段の網のジョロウグモが上段
の網にいたと思われるクモを補食していた.上段の網にクモが見あたらなかったことか
ら,捕食されていたのはその個体と推定された.網は上下 2 枚とも見た目に大きな破
損はなかった.
原因は狭い空間に 2 個体が造網したことにより,何らかの原因で一方が他方の網に
侵入してしまったことによるものと考えられるが詳細は不明である.元々ジョロウグモ
は単独で造網する種であるので,
自分の網か,
他の個体の網か識別できないのであろう.
筆者はジョロウグモの共食いの事例をあまり知らない.しかし池田(2010)の指摘に
あるように個体同士が近接して造網した場合,起こりうることなのであろう.
参考文献
池田博明 2010.ジョロウグモがジョロウグモを捕食. Kishidaia,97:28.
スズミグモの網をあきる野市で発見
新海 明
スズミグモの東京都での採集記録はもはや珍しいものではなくなってしまった.しか
し,北限地域での採集の記録は逐一残したほうがよいだろう.
今年(2009 年)7 月 26 日に,東京都あきる野市亓日市の広徳寺においてスズミグ
モの網を発見したので報告する.発見したのは広徳寺の裏側の墓地から斜面を尐し下っ
た梅林の中だった.スズミグモの網は梅の上部,高さ 180 cm ほどの葉の間に造網さ
れていた.クモ自体は網の中にはいなかったので,網構造から種類の推定をした.網の
サイズは 30 × 30 cm ほどで,上部の迷網の一部分が壊れていた.シート部はタテ糸と
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KISHIDAIA, No.98 Oct. 2010
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ヨコ糸でメッシュ状に編みなされていたのでスズミグモと思われる.同様な網はキヌア
ミグモでも見られるが分布上からその可能性はないだろう.
アズチグモがクモを捕食
新海 明
アズチグモの捕食習性については「花の中や下面にひそんで,飛んで来るチョウ,ア
ブ,ハエなどの昆虫を捕える」(クモ基本 50:新海栄一・高野伸二)とか,「アズチ
グモ類はしばしば自分の体の 2 倍も 3 倍もあるような大きなハエやミツバチを捕食し
ている」「欧州産のアズチグモの一種(幼体・体長 4 mm)にいろいろな大きさの餌を
与えてみた」ところ「捕食できたのは自分の体長と同じぐらいか,それ以上の大きさの
ハエであった.体長 2~3 mm のすばしこいショウジョウバエのたぐいは決してつかま
えることができなかった」(小野 1978,K43 号)などの報告がある.最近になり,
アズチグモのメス成体がクモを捕獲しているのを観察したので報告する.
観察したのは,2009 年 8 月 9 日で千葉県君津市にある東大千葉演習林の猪の川林道
沿いだった.アズチグモは笹の葉陰にいて,そこでワキグロサツマノミダマシのメスを
捕食していた.付近に残された糸の状態からこの場所は,ワキグロの昼間の隠れ家とな
っている占座点と思われた.小野さんが指摘しているようにアズチグモと餌のクモのサ
イズはほぼ同じくらいだった.また,沖縄県での合宿のさいにはアマミアズチグモがオ
オジョロウグモをその網上で捕食しているのを観察している(談話会通信 91 号).こ
れらのアズチグモ類がどのようにしてクモを狩るのか,その捕獲の瞬間を観察してみた
いものである.
沖縄島で採集されたクモ
馬場友希・吉武 啓
(農業環境技術研究所)
2010/4/21 から 26 にかけて,沖縄島にてクモを採集する機会があったので,その
リストを掲載する.採集は吉武が行い,同定は馬場が行った.F はメス,M はオスを表
す.
ササグモ科 Oxyopidae
Oxyopes macilentus L. Koch 1878
シマササグモ
1y 本部半島安和岳山麓 4/22
アシナガグモ科 Tetragnathidae
Leucauge magnifica Yaginuma 1954
オオシロカネグモ
1F 国頭村奥伊江林道 4/25
コガネグモ科 Araneidae
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Araneus ryukyuanus Tanikawa 2001
リュウキュウオニグモ
1F 辺土名奥間林道 4/24
Cyclosa confusa Bösenberg & Strand 1906
ミナミノシマゴミグモ
1F 嘉津宇岳 4/22, 1F 本部半島安和岳山麓 4/22, 1y 辺土名奥間林道 4/24, 1F
国頭村辺野喜佐手辺野喜林道 4/25, 1F 国頭村奥伊江林道 4/25
Cyclosa ginnnaga Yaginuma 1959
ギンナガゴミグモ
1F 与那覇岳登山口 4/24
Eriophora yanbaruensis Tanikawa 2000
ヤンバルオニグモ
2F 与那覇岳登山口 4/24, 1F 辺土名奥間林道 4/24
Neoscona scylla (Karsch 1879)
ヤマシロオニグモ
3y 本部半島安和岳山麓 4/22, 3y 与那覇岳登山口 4/24, 2y 辺土名奥間林道 4/24
Neoscona subpullata (Bösenberg & Strand 1906) ヘリジロオニグモ
1F 今帰仁村乙羽岳 4/21
Poltys illepidus C. Koch 1843
ゲホウグモ
1y 辺土名奥間林道 4/24
Thelacantha brevispina (Doleschall 1857)
チブサトゲグモ
1F 今帰仁村崎山 4/23, 1F1M 国頭村辺戸辺戸海岸 4/26
コマチグモ科 Chiracathiidae
Chiracanthium eutittha Bösenberg & Strand 1906 アシナガコマチグモ
1F 国頭村奥伊江林道 4/25
カニグモ科 Thomisidae
Diaea subdola O. Pickard-Ca mbridge 1885
コハナグモ
1F 今帰仁村乙羽岳 4/21, 1F 与那覇岳登山口 4/24
Ebrechtella tricuspidata (Fabricius 1775)
ハナグモ
1y 国頭村辺戸辺戸海岸 4/26
Oxytate hoshizuna Ono 1978
ホシズナワカバグモ
1F 今帰仁村崎山 4/23, 国頭村宜名真伊江林道 4/25, 国頭村楚洲 4/26
Xysticus ephippiatus Simon 1880
リュウキュウカニグモ
2F 今帰仁村乙羽岳 4/21
ハエトリグモ科 Salticidae
Hasarius adansoni (Audouin 1826)
アダンソンハエトリ
1F1M 今帰仁村今泊今帰仁海岸 4/20
Telamonia vli jmi Prószyński 1984
タテスジハエトリ
1y 今帰仁村赤墓 4/22, 1y 本部半島安和岳山麓 4/22, 1y 今帰仁村崎山 4/23, 1y
与那覇岳登山口 4/24, 1y 辺土名奥間林道 4/24, 2y 国頭村楚洲 4/26
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KISHIDAIA, No.98 Oct. 2010
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茨城県南部で採集されたクモ II
馬場友希・吉武 啓
(農業環境技術研究所)
茨城県の守谷市高野(2010/5/2)、つくば市高崎(2010/5/4)、土浦市宍塚
(2010/5/8)にてクモを採集する機会があったので、そのリストを掲載する。採集は
吉武が行い、同定は馬場が行った。F はメス、M はオスを表す。
キシダグモ科 Pisauridae
Dolomedes sulfureus L. Koch 1878
イオウイロハシリグモ
1y 高野 5/2
コモリグモ科 Lycosidae
Arctosa ebicha Yaginuma 1960
エビチャコモリグモ
1F 高崎 5/4
サラグモ科 Linyphiidae
Hylyphantes graminicola (Sundevall 1829)
クロナンキングモ
1F 高野 5/2
Neriene oidedicata (van Helsdingen 1969)
ヘリジロサラグモ
1F 高野 5/2
ヒメグモ科 Theridiidae
Keijia sterninotata (Bösenberg et Strand 1906)
ムナボシヒメグモ
1F 高崎 5/4
Phycosoma mustelinum (Simon 1888)
カニミジングモ
1F 高崎 5/4
コガネグモ科 Araneidae
Cyclosa octotuberculata Karsch 1879
ゴミグモ
1y 高野 5/2、1y 宍塚 5/8
Cyclosa sedeculata Karsch 1879
ヨツデゴミグモ
1M 宍塚 5/8
Gibbaranea abscissa (Karsch 1879)
キザハシオニグモ
1M 高野 5/2、1M 宍塚 5/8
Neoscona scylla (Karsch 1879)
ヤマシロオニグモ
1y 宍塚 5/8
アシナガグモ科 Tetragnathidae
Tetragnatha caudicula (Karsch 1879)
トガリアシナガグモ
1F 高崎 5/4
Tetragnatha praedonia L.Koch 1878
アシナガグモ
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KISHIDAIA, No.98, Oct. 2010
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1M 宍塚 5/8
エビグモ科 Philodromidae
Tibellus japonicus Efimik 1999
シャコグモ
1F 宍塚 5/8
カニグモ科 Thomisidae
Eberechtella tricuspidata (Fabricius 1775)
ハナグモ
3F3M2y 高野 5/2、1F 宍塚 5/8
Oxytate striatipes L. Koch 1878
ワカバグモ
1F1M 高野 5/2、1F1M 宍塚 5/8
Xysticus croceus Fox 1937
ヤミイロカニグモ
1F 高崎 5/4
フクログモ科 Clubionidae
Clubiona vigil Karsch 1879
ムナアカフクログモ
1F 高野 5/2
ネコグモ科 Corinnidae
Trachelas japonicus Bösenberg & Strand 1906
ネコグモ
1F 宍塚 5/8
ハエトリグモ科 Salticidae
Carrhotus xanthogramma (Latreille 1819)
ネコハエトリ
3F4M3y 高野 5/2、1F1M 宍塚 5/8
Phintella linea (Karsch 1879)
メガネアサヒハエトリ
1M 高野 5/2
Plexippoides doenitzi (Karsch 1879)
デーニッツハエトリ
1F 宍塚 5/8
Rhene atrata (Karsch 1881)
カラスハエトリ
1F1y 高野 5/2
【訂正】
・ No.94 p.42, 表1 「岐阜県可児市矢戸大善 2004. 7.3.卵のう
・ No.97 p.18, l.4~5 「優先度」→「優占度」
48
須賀瑛文」を削除
KISHIDAIA, No.98, Oct. 2010
須坂市の高地におけるクモ類の採集記録
藤 澤 庸 助
筆者は須坂市誌自然編の調査執筆員の一人として,クモ類の調査を 2 年ほど行う機
会を頂いた.調査結果のうち高地における亜高山性のクモ類相は,北海道や東北地方と
の共通種が多いという特徴が顕著に表れたので,ここに報じたい.
峰の原高原と破風高原は,ひとつの古火山の火口を取り巻くカルデラ壁とのことで,
北から破風山,土鍋山,浦倉山,四阿山,根子岳と続く標高 1,600~2,000 m の尾根
筊から外側に広がる緩斜面にできた高原である.したがって地質的にも大差ないと思わ
れ,植生も似通っている部分が多い.すなわち高木としてウラジロモミやコメツガがま
ばらに生え,
時にアカマツが混じる.
潅木では牛が食べない有毒のレンゲツツジが残り,
観光の目玉の一つとなっている.車道を開けるために削られた斜面にはシラタマノキや
丈の低いヤナギの一種も見られる.そして湿った平地にはグンバイヅルやミツバオウレ
ン,マツムシソウ,ノハラアザミのような草が生える.牧場であったためにシバ,一部
には草丈の高いイネ科の牧草なども生えているが,ササ類が広く進出してきている.
米子の滝はカルデラの内側(火口壁)にあり,高原ではなく,急峻な岩壁と滝,岩棚
に張り付いた小潅木林と,中央火口丘と思われる山の斜面をおおう広葉樹林からなって
いる.鉱山跡地はそのような山の中腹に造成された平地である.
ここでは基本的に成体の採集記録としたが,各種の成熟期を推定する意味もあるので
亜成体や幼体でも確实に同定できた種は sa と y の記号を付して載せた.記号のないも
のは成体である.記録の後に付したカッコ内の略号は次の地を指す.
(米)米子の滝および米子鉱山跡地.標高 1,400~1,500 m.
(峰)峰の原高原(菅平高原のうち,須坂市地籍に属する部分).標高約 1,600 m.
(破)破風高原および乳山(にゅうざん)牧場跡.標高 1,500~1,980 m.
ウズグモ科 Uroboridae
エゾウズグモ
Octonoba yesoensis (S.Saito 1934)
1♂1♀ 11-Ⅶ-2009(米).
ヒメグモ科 Theridiidae
オオヒメグモ
Parasteatoda tepidariorum (C.L.Koch 1841)
1♀ 11-Ⅶ-2009(米).
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Chrysso foliata (L.Koch 1878)
ホシミドリヒメグモ
1♂y 28-Ⅹ-2008,(米).
Enoplognatha margarita Yaginuma 1964
シロタマヒメグモ
2♀sa
15-Ⅵ-2009(峰),1♀
11-Ⅶ-2009(米),1♀
22-Ⅸ-2009(破),
ササの葉を巻いて産卵育児多数 25-Ⅸ-2009(破,撮影のみ).
Episinus nubilus Yaginuma 1960
ムラクモヒシガタグモ
1♀ 29-Ⅵ-2009(峰).
Takayus takayensis (S.Saito 1939)
タカユヒメグモ
2♀ 15-Ⅵ-2009(峰),5♂4♀
11-Ⅶ-2009(米).
Takayus fujisawai Yoshida 2002
フジサワヒメグモ
2♀ 4-Ⅷ-2009(破),3♂y1♀y
2-Ⅵ-2010(破).
Yaginumena castrata (Bösenberg & Strand 1906)
ボカシミジングモ
1♀y 15-Ⅵ-2009(峰).
サラグモ科 Linyphiidae
マルサラグモ
Centromerus sylvaticus (Blackwall 1841)
1♀ 28-Ⅹ-2008(米).
イッカクズキンヌカグモ
Gongylidioides monocornis Saito & Ono 2001
1♂ 15-Ⅵ-2009(峰),2♂5♀
29-Ⅵ-2009(峰,斎藤同定,2♂4♀は斎
藤氏へ),1♂y 31-Ⅴ-2010(峰,翌月 7 日に脱皮して成体,谷川氏へ).
キヌキリグモ
Herbiphantes cericeus (S.Saito 1934)
1♀ 28-Ⅹ-2008(米).
クサチゴマグモ
Micrargus herbigradus (Blackwall 1884)
1♀ 2-Ⅵ-2010(破).
ハンモックサラグモ
Neolinyphia angulifera (Schenkel 1953)
1♀ 22-Ⅵ-2009(峰),1♂3♀
フタスジサラグモ
2-Ⅵ-2010(破).
Prolinyphia limbatinella (Bösenberg & Strand 1906)
1♀ 25-Ⅸ-2009(破).
コシロブチサラグモ
1♀sa
Prolinyphia marginella (Oi 1960)
15-Ⅵ-2009(峰),1♂
22-Ⅵ-2009(峰),1♂1♀a
29-Ⅵ-2009
(峰),1♀ 11-Ⅶ-2009(米),2♀ 4-Ⅷ-2009(破).
ムネグロサラグモ
Neolinyphia nigripectoris (Oi 1960)
1♀ 4-Ⅷ-2009(破).
ヘリジロサラグモ
Neriene oidedicata (Helsdingen 1969)
1♀ 11-Ⅶ-2009(米).
ハシグロナンキングモ
2♀sa
15-Ⅵ-2009(峰).
ザオウマジナイケシグモ
50
Neserigone nigriterminorum (Oi 1960)
Nipponotusukuru spiniger Saito & Ono 2001
1♂1♀sa
2-Ⅵ-2010(破).
Strandella fluctimaculata H.Saito 1982
サザナミサラグモ
1♀ 4-Ⅷ-2009(破),15♂4♀
2-Ⅵ-2010(破).
Strandella quadrimaculata (Uyemura 1937)
ヨツボシサラグモ
1♂y1♀ 25-Ⅸ-2009(破),1♂5♀
2-Ⅵ-2010(破),♂sa♀sa
17-Ⅵ-2010
(破,谷川氏へ).
アシナガグモ科 Tetragnathidae
Tetragnatha sp.
アシナガグモの一種
1♀ 15-Ⅵ-2009(峰).
生息環境から,エゾアシナガグモ T. yezoensis S.Saito 1934 と推定される.
ミドリアシナガグモ
Tetragnatha pinicola L.Koch 1870
1♂ 29-Ⅵ-2009(峰),1♀
11-Ⅶ-2009(米).
コガネグモ科 Araneidae
キタマメオニグモ
Araneus borealis Tanikawa 2001
2♂3♀ 17-Ⅵ-2010(破,谷川同定,同氏保管).
ホシマメオニグモ
Araneus hoshi Tanikawa 2001
1♂ 22-Ⅵ-2009(峰),1♀
アカオニグモ
2-Ⅵ-2010(破).
Araneus pinguis (Karsch 1879)
1♂y 4-Ⅷ-2009(破,撮影のみ),1y 17-Ⅵ-2010(破,谷川同定).
オニグモ
Araneus ventricosus (L.Koch 1878)
1♀y 15-Ⅵ-2009(峰).
トガリハナオニグモ
Araniella displicata (Hentz 1847)
1y 2-Ⅵ-2010(破,撮影のみ).
ムツボシオニグモ
Araniella yaginumai Tanikawa 1995
1♀ 4-Ⅷ-2009(破),1♀y 25-Ⅸ-2009(破).
キンカタハリオニグモ
Eriophora aurea (S.Saito 1934)
1♂y 17-Ⅵ-2010(破,谷川同定).
カラフトオニグモ
Eriophora sachalinensis (S.Saito 1934)
1♂ 22-Ⅵ-2009(峰),1♀
シロスジショウジョウグモ
25-Ⅸ-2009(破).
Hypsosinga sanguinea (C.Koch 1844)
1♀y 25-Ⅸ-2009(破),1♂
コオニグモモドキ
11-Ⅶ-2009(米),1♀y
2-Ⅵ-2010(破).
Pronoides brunneus Schenkel 1936
1♀ 15-Ⅵ-2009(峰),1♀
11-Ⅶ-2009(米),1♀ 4-Ⅷ-2009(破).
コモリグモ科 Lycosidae
チリコモリグモ
Alopecosa pulverul enta (Clerck 1758)
1♀ 15-Ⅵ-2009(峰),1♀
4-Ⅷ-2009(破),1♀y 22-Ⅸ-2009(破).
51
Pardosa astrigera L.Koch 1878
ウヅキコモリグモ
4♀y 25-Ⅸ-2009(破).
Pardosa lugubris (Walckenaer 1802)
エゾコモリグモ
2♀11♂ 15-Ⅵ-2009(峰),1♀ 4-Ⅷ-2009(破),4♀
2♂1♀sa
25-Ⅸ-2009(破),
2-Ⅵ-2010(破).
Xerolycosa nemoralis (Westring 1861)
モリコモリグモ
1♂2♀ 11-Ⅶ-2009(米),2♀
4-Ⅷ-2009(破),2♂
4-Ⅷ-2009(破).
ヤチグモ科 Coelotidae
Tegecoelotes corasides (Bösenberg & Strand 1906)
ヤマヤチグモ
1♀ 28-Ⅹ-2008(米).
イヅツグモ科 Anyphaenidae
Anyphaena pugil Karsch 1879
イヅツグモ
1♀ 2-Ⅵ-2010(破).
フクログモ科 Clubionidae
Clubiona akagiensis Hayashi 1985
アカギフクログモ
1♀ 29-Ⅵ-2009(峰).
Clubiona japonica L.Koch 1878
ヤマトフクログモ
1♂ 15-Ⅵ-2009(峰).
Clubiona tateyamensis Hayashi 1989
タテヤマフクログモ
1♂ 22-Ⅸ-2009(破).
ネコグモ科 Corinnidae
Phrurolithus nipponicus Kishida 1914
ウラシマグモ
1♂ 11-Ⅶ-2009(米).
ワシグモ科 Gnaphosidae
Drassyllus shaanxiensis Platnick & Song 1986
チクニヨリメケムリグモ
1♀ 29-Ⅵ-2009(峰).
Kishidaia albimaculata (S.Saito 1934)
ヨツボシワシグモ
1♂ 15-Ⅵ-2009(峰).
Zelotes exiguus (Müller & Schenkel 1895)
チビケムリグモ
1♂ 15-Ⅵ-2009(峰).
エビグモ科 Philodromidae
スジシャコグモ
Tibellus oblongus (Walckenaer 1802)
1♀ 15-Ⅵ-2009(峰),1♂
4-Ⅷ-2009(破).
カニグモ科 Thomisidae
コハナグモ
Diaea subdola O.P.-Cambridge 1885
1♂ 4-Ⅷ-2009(破).
アマギエビスグモ
52
Lysiteles coronatus (Grube 1861)
1♀y 22-Ⅸ-2009(破).
Lysiteles maius Ono 1979
タカネエビスグモ
1♀ 15-Ⅵ-2009(峰),2♀y 4-Ⅷ-2009(破),1♀sa
22-Ⅸ-2009(破),
幼体多数 25-Ⅸ-2009(破),1♂ 5♀y 2-Ⅵ-2010(破).
Synaema chikunii Ono 1983
チクニエビスグモ
1♂y 25-Ⅸ-2009(破).
Xysticus audax (Schrank 1803)
カニグモ
2♀y 4-Ⅷ-2009(破),1♂ y 22-Ⅸ-2009(破),1♂1♀
2-Ⅵ-2010(破),
2♀ 17-Ⅵ-2010(破,谷川氏へ).
ハエトリグモ科 Salticidae
ホオジロハエトリ
Evarcha proszynskii Marusik & Logunov 1997
1♀ 2-Ⅵ-2010(破,撮影のみ).
マガネアサヒハエトリ
Phintella arenicolor (Grube 1861)
2♂ 15-Ⅵ-2009(峰).
マダラスジハエトリ
Plexippoides annulipedis (S.Saito 1939)
1♀ 15-Ⅵ-2009(峰).
ウススジハエトリ
Yaginumaella striatipes (Grube 1861)
2♂ 15-Ⅵ-2009(峰),1♂
4-Ⅷ-2009(破),1♂ 25-Ⅸ-2009(破).
謝 辞
不明種,疑問種は斎藤博氏と谷川明男博士に同定をお願いした.両氏には快くお引き
受け頂いた上に励ましの言葉まで添えてご返筓くださったことに心より感謝申し上げ
る.
参考文献
小野展嗣 2009.日本産クモ類.東海大学出版会
新海明・安藤昭久・谷川明男 2008.県別クモ類分布 図 Ver.2008 著者自刊 CD.
53
KISHIDAIA, No.98, Oct. 2010
千葉県で採集されたクモ
馬場 友希(農業環境技術研究所)
2002 年から 2006 年にかけて,千葉県各地でクモを採集する機会があったので,その
リストを掲載する.採集及び同定は全て筆者がおこなった.*印は県内初記録を表す.
F はメス,M はオスである.
ウズグモ科 Uloboridae
Octonoba sybotides (Bösenberg & Strand 1906)
カタハリウズグモ
1F 君津市郷台作業所 02/7/2,1F 君津市郷台作業所 02/7/3
Octonoba varians (Bösenberg & Strand 1906)
ウズグモ
2F 君津市札郷作業所 05/5/19
キシダグモ科 Pisauridae
Dolomedes saganus Bösenberg & Strand 1906
スジブトハシリグモ
1M 君津市札郷作業所 02/8/2
Pisaura lama Bösenberg & Strand 1906
アズマキシダグモ
1F 姉崎・袖ヶ浦 IC 周辺 03/6/3
コモリグモ科 Lycosidae
Arctosa ebicha Yaginuma 1960
エビチャコモリグモ
1M 大多喜町筒森 03/2/2,1F 君津市札郷作業所 02/7/4
Arctosa fujii Tanaka 1985
フジイコモリグモ
1M 野田市三ヶ尾 02/4/6
Arctosa subamylacea (Bösenberg & Strand 1906)
クロココモリグモ
1F 大多喜町筒森 06/4/30
Pardosa agraria Tanaka 1985
イナダハリゲコモリグモ
4F3M 君津市札郷作業所 02/9/3
Pardosa astrigera L. Koch 1878
ウヅキコモリグモ
1F 大多喜町筒森 05/5/19
Pardosa brevi vulva Tanaka 1975
ヤマハリゲコモリグモ
2F 大多喜町筒森 05/5/19
Pardosa laura Ka rsch 1879
1M 君津市郷台作業所 02/7/2
54
ハリゲコモリグモ
Pardosa pseudoannulata (Bösenberg & Strand 1906) キクヅキコモリグモ
1M 大多喜町筒森 05/5/19
Pirata procurvus (Bösenberg & Strand 1906)
チビコモリグモ
1F 君津市札郷作業所 02/7/4
Pirata subpiraticus (Bösenberg & Strand 1906)
キバラコモリグモ
1F1M 大多喜町筒森 05/5/19,1F 君津市札郷作業所 02/7/4
Trochosa ruricola (De Geer 1778)
アライトコモリグモ
1F 野田市三ヶ尾 02/6/1
センショウグモ科 Mimetidae
Ero japonica Bösenberg & Strand 1906
センショウグモ
1F 鴨川市東 02/7/3
サラグモ科 Linyphiidae
Asperthorax communis O i 1960
ザラアカムネグモ
1M 東大千葉演習林 03/4/8
Bathyphantes gracilis (Blackwall 1841)
テナガグモ
1M 野田市三ヶ尾 02/5/25
Erigone prominens Bösenberg & Strand 1906
ノコギリヒザグモ
1M 野田市三ヶ尾 02/6/19
Hylyphantes graminicola (Sundevall 1829)
クロナンキングモ
1M 野田市三ヶ尾 02/4/6
Neriene brongersmai (van Helsdingen 1969)
チビサラグモ
1F 君津市札郷 02/7/4
Neriene oidedicata (van Helsdingen 1969)
ヘリジロサラグモ
1F 野田市三ヶ尾 02/4/14,1M 大多喜町筒森 03/5/5
Prolinyphia longipedella (Bösenberg & Strand 1906)
アシナガサラグモ
1M 君津市札郷作業所 02/7/4,1y 君津市郷台作業所 02/7/2
ヒメグモ科 Theridiidae
Anelosimus crassipes (Bösenberg & Strand 1906)
アシブトヒメグモ
1F 君津市札郷作業所 05/5/19
Argyrodes cylindratus Thorell 1898
トビジロイソウロウグモ
1M 君津市清和県民の森 04/6/29,1M 君津市郷台作業所 02/7/2
Ariamnes cylindrogaster Simon 1888
オナガグモ
1F 君津市郷台作業所 02/7/3
Episinus nubilus Yaginuma 1960
ムラクモヒシガタグモ
1F 君津市札郷作業所 02/7/4
Keijia sterninotata (Bösenberg & Strand 1906)
ムナボシヒメグモ
55
1F 野田市三ヶ尾 02/4/14
Neospintharus fur (Bösenberg & Strand 1906)
フタオイソウロウグモ
1F 君津市札郷作業所 02/7/4,1M 君津市郷台作業所 02/7/3
Parasteatoda culicivora (Bösenberg & Strand 1906)
カグヤヒメグモ
1F 野田市三ヶ尾 02/5/25,2F 姉崎・袖ヶ浦 IC 付近 03/6/3
Parasteatoda oculiprominens (S. Saito 1939)
キヨヒメグモ
1F 野田市三ヶ尾 02/6/17
Rhomphaea sagana (Döniz & Strand 1906)
ヤリグモ
2F 君津市札郷作業所 02/7/3
Spheropistha melanosoma Yaginuma 1957
クロマルイソウロウグモ
1F 君津市清和県民の森 04/6/29,1F 東大千葉演習林清澄宿舎 02/7/2
Spheropistha miyashitai (Tanikawa 1998)
ミヤシタイソウロウグモ
2F 君津市折木沢 04/6/24,2F 東大千葉演習林 02/7/2
カラカラグモ科 Theridiosomatidae
Ogulnius pullus Bösenberg & Strand 1906
ヤマジグモ
2F 君津市札郷作業所 02/7/4
ユアギグモ科 Symphytognathidae
Patu kishidai Shinkai 2009
ユアギグモ
1M 東大千葉演習林 02/7/2
アシナガグモ科 Tetragnathidae
Leucauge subbulanda Bösenberg & Strand 1906
コシロカネグモ
1M 野田市三ヶ尾 02/5/25,2F 野田市三ヶ尾 02/6/16
Leucauge subgemmea Bösenberg & Strand 1906
キララシロカネグモ
1F 君津市札郷作業所 02/7/4
Metleucauge kompirensis (Bösenberg & Strand 1906) タニマノドヨウグモ
1F 君津市札郷作業所 04/8/10
Metleucauge yunohamensis (Bösenberg & Strand 1906)
メガネドヨウグモ
1F 野田市三ヶ尾 02/4/14
Tetragnatha caudicula (Karsch 1879)
トガリアシナガグモ
1F 野田市三ヶ尾 02/5/25,1M 君津市札郷作業所 02/7/4
Tetragnatha squamata Karsch 1879
ウロコアシナガグモ
2M 野田市三ヶ尾 02/4/14
コガネグモ科 Araneidae
Acusilas coccineus Simon 1895
ハツリグモ
1M 君津市清和県民の森 04/7/7
Araneus acusisetus Zhu & Song 1994
1F 姉崎・袖ヶ浦 IC 付近 03/6/3
56
オオクマヤミイロオニグモ
Araneus semilunaris (Karsch 1879)
マルヅメオニグモ
2F 君津市札郷作業所 02/7/2
Araniella yaginumai Tanikawa 1995
ムツボシオニグモ
1M 大多喜町筒森 05/5/19
Argiope bruennichi (Scopoli 1772)
ナガコガネグモ
1y 野田市三ヶ尾 02/6/16
Cyclosa atrata Bösenberg & Strand 1906
カラスゴミグモ
4F 野田市三ヶ尾 02/6/16
Cyclosa laticauda Bösenberb & Strand 1906
キジロゴミグモ
1F 君津市札郷作業所 02/7/4,1F 君津市札郷作業所 05/5/5
Cyrtarachne nagasakiensis Strand 1918
シロオビトリノフンダマシ
1F 君津市札郷作業所 02/8/2
Hypsosinga sanguinea (C.Koch 1844)
シロスジショウジョウグモ
2F 野田市三ヶ尾 02/5/25
Larinia argiopiformis Bösenberg & Strand 1906
コガネグモダマシ
1F 大多喜町筒森 05/5/19
Larinioides cornutus (Clerck 1758)
ナカムラオニグモ
3F 野田市三ヶ尾 02/4/6,1F 野田市三ヶ尾 02/4/14,1M 君津市札郷作業所
02/7/4
Poltys illepidus C.Koch 1843
ゲホウグモ
1F 君津市札郷作業所 02/7/23
シボグモ科 Ctenidae
Anahita fauna Karsch 1879
シボグモ
1F 君津市札郷作業所 02/7/4,1M 君津市札郷作業所 02/8/2
カニグモ科 Thomisidae
Bassaniana decorata (Karsch 1879)
キハダカニグモ
1M 姉崎・袖ヶ浦 IC 付近 03/6/3
Diaea subdola O. Pickard-Ca mbridge 1885
コハナグモ
1F 野田市三ヶ尾 02/6/3
Eberechtella tricuspidata (Fabricius 1775)
ハナグモ
1M 野田市三ヶ尾 02/4/14
Heriaeus mellottei Simon 1886
アシナガカニグモ
1F 大多喜町筒森 04/6/27
Xysticus croceus Fox 1937
ヤミイロカニグモ
1M 東大千葉演習林清澄宿舎 02/7/2
Xysticus kurilensis Strand 1907
チシマカニグモ
57
1M 君津市札郷作業所 02/7/2,1F 君津市札郷作業所 02/7/4
Xysticus saganus Bösenberg & Strand 1906
オオヤミイロカニグモ
1F 君津市折木沢 06/10/10
フクログモ科 Clubionidae
Clubiona kurilensis Bösenberg & Strand 1906
ヒメフクログモ
1F 野田市三ヶ尾 02/4/14
Clubiona vigil Karsch 1879
ムナアカフクログモ
1M 野田市三ヶ尾 02/6/3,1M 君津市札郷作業所 02/7/4
イヅツグモ科 Anyphaenidae
Anyphaena pugil Karsch 1879
イヅツグモ
1F 東大演習林今澄 04/4/9
ウエムラグモ科 Liocranidae
Itatsina praticola (Bösenberg & Strand 1906)
イタチグモ
1M 君津市札郷作業所 02/7/3,1F 君津市札郷作業所 02/7/4
ネコグモ科 Corinnidae
Phrurolithus nipponicus Kishida 1914
ウラシマグモ
1M 君津市札郷作業所 02/7/2
Trachelas japonicus Bösenberg & Strand 1906
ネコグモ
1F 野田市三ヶ尾 02/4/14
ハエトリグモ科 Salticidae
Harmochirus insulanus (Kishida 1914)
ウデブトハエトリ
1M 君津市札郷作業所 02/7/3,1M 君津市札郷作業所 02/7/23
Marpissa milleri (Peckham 1894)
オオハエトリ
1M 東大演習林今澄 03/5/28
Marpissa pulla (Karsch 1879)
ヨダンハエトリ
1y 野田市三ヶ尾 02/5/25
Menemerus brachygnathus (Thorell 1877)
シラヒゲハエトリ
2M 姉崎・袖ヶ浦 IC 付近 03/6/3
Phintella bifurcilinea (Bösenberg & Strand 1906)
キアシハエトリ
1M 君津市札郷作業所 02/7/2
Phintella linea (Karsch 1879)
メガネアサヒハエトリ
1M 野田市三ヶ尾 02/4/14,1M 君津市札郷作業所 02/7/4
Phintella versicolor (C.L.Koch 1846)
メスジロハエトリ
1M 野田市三ヶ尾 02/5/25
*Pseudeuophrys iwatensis (Bohdanowicz & Prószyński 1987)
1F 君津市札郷作業所 02/7/2
58
イワテハエトリ
KISHIDAIA, No.98, Oct. 2010
日本産クモ類目録
ver. 2010R2
谷 川 明 男
Akio TANIKAWA: A Check List of Japanese Spiders ver. 2010R2
この目録作成の最大の目的は,分類を専門としていない研究者が各地の目録を作成す
る際に,学名,和名,科・属・種の配列項について準拠するための最新の資料を提供す
ることである.
本目録は 2010 年 4 月 14 日までに入手した文献によって作成した ver.2010R1 にそ
の後発覚したミスの修正を加えたものである.基本的には Platnick(2010)のカタロ
グ(Ver.10.5)に準拠しているが,一部筆者の判断で取り上げなかったものがある.
それらについては,該当種の部分に示した.文献など詳細については Platnick 氏のカ
タログ(http://research.amnh.org/entomology/spiders/catalog/INTRO1.html)
を参照されたい.
無効名,
疑問名,
未記載種については取り上げていない.
目録中の syn.
は,かつてその学名が使われたことがあるが現在その学名は新参シノニムとされている
ことを,mis. はかつてその学名のものに誤同定されたことがあることを,hom. はか
つてその学名が使われたことがあるが新参ホモニムのために学名が変更されたことを
それぞれ意味している.属名だけ掲げてあるものは,かつてその属に置かれたことがあ
るがその後転属されたことを意味している.
近年,文一総合出版の「日本のクモ」と東海大学出版会の「日本産クモ類」とが相次
いで出版されたが,両者の間では科の範囲,学名,配列項,和名などについて違いが見
られる.本目録ではさらにいずれの図鑑とも違っているので,混乱に拍車をかけてしま
うという懸念を抱いてはいる.しかし,これまで同様に,科の範囲,学名,配列項につ
いては,世界でもっともよく参照されている Platnick 氏のカタログに準拠するという
方針をとり続けることにした.和名について,筆者はよほどのことがない限り変更しな
いほうが良いと考えている.この考え方でいくと,和名については「日本のクモ」のほ
うを採用すべきであるが,ここでは次の 2 つの理由から「日本産クモ類」に使われて
いる和名を採用した.1)目録などを作成する人が同定の資料として用いるのはこの先
長い間「日本産クモ類」であり続けるだろうと思われること.2)「日本産クモ類」は
59
現時点での日本のクモの分類学者の全てが協力して作られていること.今後和名の変更
が頻発しないことを切に願っている.
目 録
Liphistiidae ハラフシグモ科
Hept at hela amamiensis Haupt 1983
アマミキムラグモ
Hept at hela higoensis Haupt 1983
ヒゴキムラグモ
Hept at hela kanenoi Ono 1996
トクノシマキムラグモ
Hept at hela kikuyai Ono 1998
ブンゴキムラグモ
Hept at hela kimurai (Kishida 1920)
キムラグモ
Hept at hela nishikawai Ono 1998
ヒトヨシキムラグモ
Hept at hela yanbaruensis Haupt 1983
ヤンバルキムラグモ
Hept at hela yaginumai Ono 1998
ヒュウガキムラグモ
Hept at hela yakushimaensis Ono 1998
ヤクシマキムラグモ
Ryut hela iheyana Ono 2002
イヘヤキムラグモ
Ryut hela ishigakiensis Haupt 1983
イシガキキムラグモ
Ryut hela nishihirai (Haupt 1979)
オキナワキムラグモ
Ryut hela owadai Ono 1997
トカシキキムラグモ
Ryut hela sasakii Ono 1997
クメジマキムラグモ
Ryut hela secundaria Ono 1997
キタクメジマキムラグモ
Ryut hela tanikawai Ono 1997
イリオモテキムラグモ
Atypidae ジグモ科
At ypus karschi Dönitz 1887
ハラキリグモ
ジグモ
フクログモ
At ypus wataribabaorum Tanikawa 2006
ヒラヤジグモ
Calommata signat a Karsch 1879
ワスレナグモ
ヒメワスレナグモ
Antrodiaetidae カネコトタテグモ科
Ant rodiaet us roret zi (L. Koch 1878)
カネコグモ
カネコトタテグモ
シナノトタテグモ ヒラキドグモ
Ant rodiaet us yesoensis (Uyemura 1942)
エゾトタテグモ
Hexathelidae ジョウゴグモ科
Macrot hele amamiensis Shimojana & Haupt 1998
アマミジョウゴグモ
Macrot hele gigas Shimojana & Haupt 1998
オオクロケブカジョウゴグモ
mis. Macrot hele holst i Pocock 1901 ホルストジョウゴグモ
Macrot hele yaginumai Shimojana & Haupt 1998
Ctenizidae トタテグモ科
60
ヤエヤマジョウゴグモ
Conothele f ragaria (Dönitz 1887)
キノボリトタテグモ
Ummidia
イハ(ワ)ノヘトタテグモ カミガタトタテグモ ツクシトタテグモ
Lat ouchia hyla Haupt & Shimojana 2001
ヤエヤマトタテグモ
Lat ouchia japonica Strand 1910
ミヤコジマトタテグモ
Lat ouchia okumurai Kishida 1921
オクムラトタテグモ
オクムラトタテグモの学名については,有効としてオキナワトタテグモのシノニムとする意
見,独立種とする意見,正体不明ではあるが学名としては有効であるとの意見などいろい
ろな見解がある.
Lat ouchia parameleomene Haupt & Shimojana 2001
シマトタテグモ
Lat ouchia swinhoei Pocock 1901
オキナワトタテグモ
オキナワトタテグモについて,次のような亜種の設定が発表されたが,記載不十分で無効
とされている.
Lat ouchia swinhoei crypt a Haupt & Shimojana 2001 シロヤマトタテグモ
Lat ouchia swinhoei izena Haupt & Shimojana 2001 イゼナトタテグモ
Lat ouchia swinhoei kerama Haupt & Shimojana 2001 ケラマトタテグモ
Lat ouchia swinhoei kume Haupt & Shimojana 2001 クメトタテグモ
Lat ouchia swinhoei swinhoei Pocock 1901 オキナワトタテグモ
Lat ouchia swinhoei t onaki Haupt & Shimojana 2001 トナキトタテグモ
Lat ouchia swinhoei t ypica (Kishida 1913)キシノウエトタテグモ
Lat ouchia swinhoei xena Haupt & Shimojana 2001 アマミトタテグモ
Lat ouchia typica (Kishida 1913)
キシノウエトタテグモ
Kishinoueus トタテグモ
Nemesiidae イボブトグモ科
Sinopesa kumensis Shimojana & Haupt 2000
クメジマイボブトグモ
イボブトグモ
Filistatidae カヤシマグモ科
Filist ata longiventris Yaginuma 1967
ハラナガカヤシマグモ
Filist ata marginata Kishida in S. Komatsu 1936
カヤシマグモ
Sicariidae イトグモ科
Loxosceles ruf escens (Dufour 1820)
イトグモ
Scytodidae ヤマシログモ科
Dict is striat ipes L. Koch 1872
ヤマシログモ
ヤリダマグモ
syn. Scytodes nigrolineat a (Simon 1880)
Scytodes fusca Walckenaer 1837
クロヤマシログモ
61
Scytodes thoracica (Latreille 1802)
ブチヤマシログモ
ユカタヤマシログモ
ユカタヤリダマグモ
Leptonetidae マシラグモ科
以下,マシラグモ類はすべて Lept onet a 属にまとめられていたことがある.
Falcilept oneta aichiensis Irie & Ono 2007
アイチマシラグモ
Falcilept oneta amakusaensis Irie & Ono 2005
アマクサマシラグモ
Falcilept oneta asuwana (Nishikawa 1981)
アスワマシラグモ
Falcilept oneta caeca Yaginuma 1972
フジマシラグモ
Falcilept oneta got oensis Irie & Ono 2005
ゴトウマシラグモ
Falcilept oneta higoensis (Irie & Ono 2003)
ヒゴマシラグモ
Sarutana Leptoneta
Falcilept oneta inabaensis (Nishikawa 1982)
イナバマシラグモ
Falcilept oneta iriei (Komatsu 1967)
イリエマシラグモ
Falcilept oneta japonica (Simon 1893)
ヤマトマシラグモ
Falcilept oneta kugoana (Komatsu 1961)
クゴウマシラグモ
Falcilept oneta melanocomat a (Komatsu 1961)
クロゲマシラグモ
ケグロマシラグモ
Falcilept oneta musculina (Komatsu 1961)
ヨウザワマシラグモ
Falcilept oneta ogatai Irie & Ono 2007
オガタマシラグモ
Falcilept oneta okinawaensis Komatsu 1972
オキナワマシラグモ
Falcilept oneta sat sumaensis Irie & Ono 2005
サツママシラグモ
Falcilept oneta soboensis Irie & Ono 2005
ソボマシラグモ
Falcilept oneta speciosa (Komatsu 1957)
カザアナマシラグモ
Falcilept oneta st riata (Oi 1952)
ヨコフマシラグモ
Falcilept oneta st riata f ujisana Yaginuma 1972
フジヨコフマシラグモ
Falcilept oneta t of acea Yaginuma 1972
ウゼンマシラグモ
Falcilept oneta t sushimensis (Yaginuma 1970)
ツシママシラグモ
Falcilept oneta uenoi (Yaginuma 1963)
ヒゲナガマシラグモ
Falcilept oneta usihanana (Komatsu 1961)
ウシハナマシラグモ
Falcilept oneta yamauchii (Nishikawa 1982)
クロイワマシラグモ
Sarutana
Falcilept oneta zenjoensis (Komatsu 1965)
ゼンジョウマシラグモ
Masirana abensis (Kobayashi 1973)
アベマシラグモ
Sarutana
Masirana akahanei Komatsu 1963
アカハネマシラグモ
Masirana akiyoshiensis (Oi 1958)
アキヨシマシラグモ
アキヨシヒナマシラグモ
62
Masirana akiyoshiensis imperat oria Komatsu 1974
タイショウマシラグモ
Masirana akiyoshiensis kagekiyoi Komatsu 1974
カゲキヨマシラグモ
Masirana akiyoshiensis primocreata Komatsu 1974
タヌキマシラグモ
Masirana bandoi (Nishikawa 1986)
バンドウマシラグモ
Sarutana
Masirana chibusana (Irie 2000)
チブサンマシラグモ
Sarutana
Masirana cinevacea Kishida 1942
ヒナマシラグモ
Masirana glabra (Komatsu 1957)
イシカワマシラグモ
Sarutana イシカワサルタグモ
Masirana kawasawai (Komatsu 1970)
カワサワマシラグモ
Sarutana カワサワサルタグモ
Masirana kinoshit ai (Irie 2000)
キノシタマシラグモ
Sarutana
Masirana kosodeensis Komatsu 1963
コソデマシラグモ
Masirana kuramot oi Komatsu 1974
クラモトマシラグモ
クラモトヒナマシラグモ
Masirana kyokoae Yaginuma 1972
スルガマシラグモ
Masirana longimana Yaginuma 1970
テナガマシラグモ
Masirana longipalpis Komatsu 1972
ウデナガマシラグモ
Masirana mizonokuchiensis Irie & Ono 2005
ミゾノクチマシラグモ
Masirana nippara Komatsu 1957
ニッパラマシラグモ
Masirana silvicola (Kobayashi 1973)
モリズミマシラグモ
Sarutana
Masirana taioensis Irie & Ono 2005
タイオマシラグモ
Masirana taraensis Irie & Ono 2005
タラマシラグモ
Telemidae ヤギヌマグモ科
Telema nipponica (Yaginuma 1972)
ヤマトヤギヌマグモ
Merizocera ヤマトエンコウグモ
Ochyroceratidae エンコウグモ科
Speocera laureata Komatsu 1974
カンムリグモ
Pholcidae ユウレイグモ科
Art ema at lant a Walckenaer 1837
タマユウレイグモ
Belisana akebona (Komatsu 1961)
アケボノユウレイグモ
Simonius Spermophora
Belisana junkoae (Irie 1997)
ヒメユウレイグモ
63
Spermophora
Belisana yanbaruensis (Irie 2002)
ヤンバルユウレイグモ
Spermophora
Crossopriza lyoni (Blackwall 1867)
オダカユウレイグモ
Lept opholcus t anikawai Irie 1999
ヤエヤマユウレイグモ
Micropholcus faurot i (Simon 1887)
アジアユウレイグモ
Pholcus crypt icolens Bösenberg & Strand 1906
ユウレイグモ
Pholcus extumidus Paik 1978
ツシマユウレイグモ
Pholcus higoensis Irie & Ono 2008
ヒゴユウレイグモ
Pholcus nagasakiensis Strand 1918
ミナミユウレイグモ
Pholcus okinawaensis Irie 2002
オキナワユウレイグモ
Pholcus opilionoides (Schrank 1781)
タイリクユウレイグモ
Pholcus phalangioides (Fuesslin 1775)
イエユウレイグモ
Pholcus yoshikurai Irie 1997
ヨシクラユウレイグモ
Physocyclus globosus (Taczanowski 1874)
ネッタイユウレイグモ
Smeringopus pallidus (Blackwall 1858)
ユウレイグモモドキ
キシダユウレイグモモドキ トダグモ トダユウレイグモモドキ ナガトダグモ
syn. Pholcus elongat us Vinson 1863
Smeringopus kishidai Saito 1933
Smeringopus t odai Kishida 1913
Smeringopus elongat us: Simon 1890
Spermophora senoculat a (Dugès 1836)
シモングモ
mis. Spermophora meridionalis Hentz 1841 ムツメユウレイグモ
syn. Simonius t ypicus Kishida 1913
Tetrablemmidae ジャバラグモ科
Ablemma shimojanai (Komatsu 1968)
Tet rablemma
シモジャナグモ
ジャバラグモ
Segestriidae エンマグモ科
Ariadna insulicola Yaginuma 1967
シマミヤグモ
Ariadna lat eralis Karsch 1881
ミヤグモ
syn. Ariadna orient alis Dönitz & Strand 1906 コミヤグモ
Segest ria nipponica Kishida 1913
コマツエンマグモ
異名:エンマグモ
syn. Segest ria komat suana Komatsu 1939
Segest ria senoculat a (Linné 1758)
異名:エンマグモ
ツクシエンマグモ
初記録以来採集例がない
Dysderidae イノシシグモ科
64
Dysdera crocat a C. L. Koch 1838
イノシシグモ
初記録以来採集例がない
Oonopidae タマゴグモ科
Gamasomorpha cat aphract a Karsch 1881
ダニグモ
syn. Oonopus cort icalis Bösenberg & Strand 1906 タマゴグモ
Gamasomorpha kusumii Komatsu 1963
クスミダニグモ
Gamasomorpha lalana Suman 1965
ミナミダニグモ
Het eroonopus spinimanus (Simon 1891)
ナンヨウタマゴグモ
syn. Oonopinus hunus (Suman 1965)
Ischnot hyreus narut omii (Nakatsudi 1942)
ナルトミダニグモ
Gamasomorpha ヨロイグモ
syn. Ischnot hyreus japonicus Oi 1958
Ischnot hyreus pelt if er (Simon 1891)
ハワイヨロイダニグモ
syn. Ischnot hyreus omus Suman 1965
Opopaea syarakui (Komatsu 1967)
シャラクダニグモ
Gamasomorpha
Orchest ina f lava Ono 2005
キハネグモ
Orchest ina okit sui Oi 1958
オキツハネグモ
Orchest ina sanguinea Oi 1955
アカハネグモ
Pseudot riaeris karschi (Bösenberg & Strand 1906)
ケムリダニグモ
Gamasomorpha ウスイロダニグモ ケブリダニグモ 初記録以来採集例がない
Mimetidae センショウグモ科
Australomimetus japonicus (Uyemura 1938)
ハラビロセンショウグモ
Mimet us
Ero cambridgei Kulczyński 1911
アオグロセンショウグモ
Ero f urcat a (Villers 1789)
キタセンショウグモ
Ero japonica Bösenberg & Strand 1906
センショウグモ
ツノセンショウグモ
Ero kompirensis Strand 1918
コンピラセンショウグモ
初記録以来採集例がない
Ero koreana Paik 1967
マルセンショウグモ
Mimet us ryukyus Yoshida 1993
リュウキュウセンショウグモ
Mimet us t est aceus Yaginuma 1960
オオセンショウグモ
Oecobiidae チリグモ科
Oecobius cellariorum (Dugès 1836)
ヘヤチリグモ
Oecobius navus Blackwall 1859
チリグモ
65
syn. Tiroecobius nipponicus Kishida 1947 ヤマトチリグモ
mis. Oecobius annulipes Lucas 1846
Oecobius navus hachijoensis Uyemura 1965
ハチジョウチリグモ
Uroct ea compact ilis L. Koch 1878
ヒラタグモ
Hersiliidae ナガイボグモ科
Hersilia okinawaensis Tanikawa 1999
オキナワナガイボグモ
Hersilia yaeyamaensis Tanikawa 1999
ヤエヤマナガイボグモ
mis. Hersilia savignyi Lucas 1836 ナガイボグモ
syn. Hersilia clat hrata Thorell 1895 サスマタナガイボグモ
オキナワナガイボグモとヤエヤマナガイボグモとは区別されずに,Hersilia savignyi ナガ
イボグモに誤同定されていた.また, Hersilia clathrata は Hersilia savignyi の新参シノ
ニムとされた.
Uloboridae ウズグモ科
Hypt iot es aff inis Bösenberg & Strand 1906
オウギグモ
キュウシュウオウギグモ
Miagrammopes oblongus Yoshida 1982
ミドリマネキグモ
Miagrammopes orient alis Bösenberg & Strand 1906
マネキグモ
syn. Miagrammopes coreensis Yamaguchi 1953 コウライマネキグモ
Oct onoba grandiconcava Yoshida 1981
アマミウズグモ
Uloborus
Oct onoba grandiprojecta Yoshida 1981
クメジマウズグモ
Uloborus
Oct onoba okinawensis Yoshida 1981
オキナワウズグモ
Uloborus
Oct onoba rimosa Yoshida 1983
イヘヤウズグモ
Uloborus
Oct onoba senkakuensis Yoshida 1983
センカクウズグモ
Uloborus
Oct onoba sinensis (Simon 1880)
トウキョウウズグモ
syn. Uloborus t okyoensis Kishida 1927
Oct onoba sybot ides (Bösenberg & Strand 1906)
Uloborus
ウズグモ
カタハリウズグモ
カタダカウズグモ カタハリヒカゲグモ シロウヅグモ
Oct onoba t anakai Yoshida 1981
ミヤコウズグモ
Uloborus
Oct onoba uncinat a Yoshida 1981
シマウズグモ
Uloborus
Oct onoba varians (Bösenberg & Strand 1906)
66
ヤマウズグモ
Uloborus
コウズグモ
ウズグモ
オオ(ホ)ウズ(ヅ)グモ ヒカゲグモ
オホヒカゲグモ
ハラクロウズグモ ヤジロヒカゲグモ
syn. Uloborus dubius Bösenberg & Strand 1906
Uloborus defectus Bösenberg & Strand 1906
Uloborus incognit us Bösenberg & Strand 1906 マエカケウズグモ
Oct onoba yaeyamensis Yoshida 1981
ヤエヤマウズグモ
Uloborus
Oct onoba yaginumai Yoshida 1981
ハマウズグモ
Uloborus
Oct onoba yesoensis (S. Saito 1934)
エゾイソウロウグモ
エゾウズグモ
Uloborus
Oct onoba yoshidai Tanikawa 2006
タカラジマウズグモ
Philoponella prominens (Bösenberg & Strand 1906)
マツガエウズグモ
Uloborus
Uloborus walckenaerius Latreille 1806
タイリクウズグモ
Zosis geniculat a (Olivier 1789)
ミナミウズグモ
Uloborus
Nesticidae ホラヒメグモ科
Cyclocarcina f loronoides f loronoides (Komatsu 1942)
Nest icus ホシグロヒメグモ
ホシグロホラヒメグモ
ホシグロコウマルサラグモ
Cyclocarcina f loronoides komatsui Yaginuma 1979
コマツホラヒメグモ
Cyclocarcina f loronoides not oi Yaginuma 1979
カンノンホラヒメグモ
Cyclocarcina f loronoides tatoro Yaginuma 1979
タトロホラヒメグモ
Cyclocarcina linyphoides (Komatsu 1960)
ミョウジンホラヒメグモ
Nest icus Sunit orypha ミョウジンヒメグモ
Eidmannella pallida (Emerton 1875)
アメリカホラヒメグモ
Nest icus
Nest icella brevipes( Yaginuma 1970)
コホラヒメグモ
Nest icus
Nest icella mogera (Yaginuma 1972)
チビホラヒメグモ
hom. Nest icus t errest ris Yagnuma 1970
Nest icus
Nest icella okinawaensis (Yaginuma 1979)
オキナワホラヒメグモ
Nest icus
Nest icus abukumanus Yaginuma 1979
アブクマホラヒメグモ
Nest icus akamai Yaginuma 1979
トネホラヒメグモ
67
Nest icus akiensis Yaginuma 1979
アキホラヒメグモ
Nest icus akiyoshiensis akiyoshiensis (Uyemura1941)
アキヨシホラヒメグモ
Theridion
Nest icus akiyoshiensis of uku Yaginuma 1977
オフクホラヒメグモ
Nest icus anagamianus Yaginuma 1976
アナガミホラヒメグモ
Nest icus asuwanus Nishikawa 1986
アスワホラヒメグモ
Nest icus breviscapus Yaginuma 1979
アッカホラヒメグモ
Nest icus bungonus Yaginuma 1979
ブンゴホラヒメグモ
Nest icus chikunii Yaginuma 1980
ナカブサホラヒメグモ
Nest icus echigonus Yaginuma 1986
エチゴホラヒメグモ
Nest icus f urenensis Yaginuma 1979
フウレンホラヒメグモ
Nest icus gondai Yaginuma 1979
キリズミホラヒメグモ
Nest icus gujoensis Yaginuma 1979
グジョウホラヒメグモ
Nest icus higoensis Yaginuma 1977
ヒゴホラヒメグモ
Nest icus iriei Yaginuma 1979
ソボホラヒメグモ
Nest icus iwat ensis Yaginuma 1979
イワテホラヒメグモ
Nest icus kaiensis Yaginuma 1979
ボサツホラヒメグモ
Nest icus karyuensis Yaginuma 1980
カリュウホラヒメグモ
Nest icus kat aokai Yaginuma 1979
ヒノデホラヒメグモ
Nest icus kunisakiensis Irie 1999
クニサキホラヒメグモ
Nest icus kuriko Yaginuma 1972
クリコホラヒメグモ
Nest icus lat iscapus kosodensis Yaginuma 1972
コソデホラヒメグモ
Nest icus lat iscapus lat iscapus Yaginuma 1972
サイコホラヒメグモ
Nest icus longiscapus awa Yaginuma 1978
アワホラヒメグモ
Nest icus longiscapus draco Yaginuma 1978
タツホラヒメグモ
Nest icus longiscapus kiuchii Yaginuma 1978
キウチホラヒメグモ
Nest icus longiscapus longiscapus Yaginuma 1976
ナガエホラヒメグモ
Nest icus masudai Yaginuma 1979
ミヤマホラヒメグモ
Nest icus mikawanus Yaginuma 1979
ミカワホラヒメグモ
Nest icus mont icola Yaginuma 1979
シナノホラヒメグモ
Nest icus nishikawai Yaginuma 1979
タジマホラヒメグモ
Nest icus noroensis Mashibara 1993
ノロホラヒメグモ
Nest icus rakanus Yaginuma 1976
ラカンホラヒメグモ
Nest icus shinkaii Yaginuma 1979
トウキョウホラヒメグモ
Nest icus shureiensis Yaginuma 1980
シュウレイホラヒメグモ
Nest icus sonei Yaginuma 1981
ムギホラヒメグモ
Nest icus suzuka Yaginuma 1979
スズカホラヒメグモ
68
Nest icus t akachiho Yaginuma 1979
タカチホホラヒメグモ
Nest icus t arumii Yaginuma 1979
オニノホラヒメグモ
Nest icus t osa iwaya Yaginuma 1976
イワヤホラヒメグモ
Nest icus t osa niyodo Yaginuma 1976
ニヨドホラヒメグモ
Nest icus t osa t osa Yaginuma 1976
トサホラヒメグモ
Nest icus uenoi Yaginuma 1972
フジホラヒメグモ
Nest icus yaginumai Irie 1987
ウンゼンホラヒメグモ
Nest icus yamagat ensis Yoshida 1989
ヤマガタホラヒメグモ
Nest icus yamat o Yaginuma 1979
ヤマトホラヒメグモ
Nest icus yesoensis Yaginuma 1979
エゾホラヒメグモ
Nest icus zenjoensis Yaginuma 1978
ゼンジョウホラヒメグモ
Theridiidae ヒメグモ科
Allot hymoites kumadai Ono 2007
ハラビロササヒメグモ
Anelosimus crassipes (Bösenberg & Strand 1906)
アシブトヒメグモ
Enoplognatha アカヒメグモ
アシブトコノハグモ クサリヒメグモ
コノハヒメグモ
syn. Theridion higense Dönitz & Strand 1906
Enoplognatha foliico la Dönitz & Strand 1906
Anelosimus exiguus Yoshida 1986
コアシブトヒメグモ
Anelosimus iwawakiensis Yoshida 1986
イワワキアシブトヒメグモ
Argyrodes bonadea (Karsch 1881)
シロカネイソウロウグモ
Conopist ha
Argyrodes cylindrat us Thorell 1898
トビジロイソウロウグモ
Conopist ha ビルマイソウロウグモ ホソイソウロウグモ
Argyrodes f lavescens O. Pickard-Cambridge 1880
ミナミノアカイソウロウグモ
Argyrodes kumadai Chida & Tanikawa 1999
チリイソウロウグモ
Conopist ha イソウロウグモ セイロンイソウロウグモ
mis. Argyrodes f issifrons O. P.-Cambridge 1869
Argyrodes miniaceus (Doleschall 1857)
アカイソウロウグモ
Conopist ha アカイロイソウロウグモ クロボシイソウログモ
マレイイソウロウグモ ユノハマイソウログモ
Ariamnes cylindrogast er (Simon 1888)
オナガグモ
Argyrodes
Chrosiothes sudabides (Bösenberg & Strand 1906)
ヨツコブヒメグモ
Theridion
Chikunia albipes (S.Saito 1935)
ギボシヒメグモ
69
Chrysso ナリヒラグモ クロナリヒラグモ
syn. Chrysso rapulum (Yaginuma 1960)
ジュズカケグモ
Theridion
Chrysso argyrodif ormis (Yaginuma 1952)
オダカグモ
Ariamnes Topo
Chrysso bimaculata Yoshida 1998
フタホシヒメグモ
Chrysso f oliat a (L.Koch 1878)
ホシミドリヒメグモ
Ero コノハセンショウグモ
syn. Chrysso punct if era (Yaginuma 1960)
Chrysso octomaculat a (Bösenberg & Strand 1906)
ヤホシヒメグモ
Theridion Coleosoma ヤホシサヤヒメグモ アオヒメグモ トホシヒメグモ
Chrysso pulcherrima (Mello-Leitão 1917)
ミナミオダカグモ
Chrysso sasakii Yoshida 2001
オキナワホシミドリヒメグモ
Chrysso scint illans (Thorell 1895)
コガネヒメグモ
syn. Chrysso venust a (Yaginuma 1957)
Chrysso spiniventris (O. P.-Cambridge 1869)
アシナガヒメグモ
Chrysso viridivent ris Yoshida 1996
リュウキュウミドリヒメグモ
Coleosoma blandum O. P.-Cambridge 1882
サヤヒメグモ
Coleosoma f loridanum Banks 1900
ヨシダサヤヒメグモ
Coscinida japonica Yoshida 1994
トガリクサチヒメグモ
Crustulina guttat a (Wider 1834)
シラホシオオノヒメグモ
Crustulina st icta (O. P.-Cambridge 1861)
オオノヒメグモ
Crypt achaea project ivulva (Yoshida 2001)
トガリヒメグモ
Achaearanea
Crypt achaea riparia (Blackwall 1834)
イワマヒメグモ
Achaearanea Theridion
Dipoena nipponica Yoshida 2002
タニカワミジングモ
Dipoena punct isparsa Yaginuma 1967
シモフリミジングモ
Emertonella t aczanowskii (Keyserling 1886)
シロカネヒラタヒメグモ
Euryopis
Enoplognatha abrupt a (Karsch 1879)
St eat oda カガリグモ オニグモモドキ
カレハヒメグモ
カレハグモ
ハナダカアブラグモ
syn. Enoplognatha transversif oveat a (Bösenberg & Strand 1906) カレハヒメグモ
Enoplognatha caricis (Fickert 1876)
ヤマトコノハグモ
八木沼 (1990)には収録されていない
キタコノハグモ
syn. Enoplognatha tecta (Keyserling 1884)
Enoplognatha camt schadalica Kulczyński 1885
70
Enoplognatha japonica Bösenberg & Strand 1906 ヤマトコノハグモ
Enoplognatha dorsinotat a Bösenberg & Strand 1906 セマダラコノハグモ
St eat oda albimaculosa (S. Saito 1934) ブチモチイグモ
ブチモチヒグモ
Enoplognatha lordosa Zhu & Song 1992
コガタコノハグモ
Enoplognatha margarit a Yaginuma 1964
シロタマヒメグモ
Enoplognatha melanicruciat a (S. Saito 1937)
ジュウジドヨウグモ
Meta
Episinus aff inis Bösenberg & Strand 1906
ヒシガタグモ
Episinus chikunii Yoshida 1985
チクニヒシガタグモ
Episinus kit azawai Yaginuma 1958
シモフリヒシガタグモ
Episinus nubilus Yaginuma 1960
ムラクモヒシガタグモ
Euryopis f lavomaculat a (C. L. Koch 1836)
キマダラヒラタヒメグモ
Euryopis iharai Yoshida 1992
フタホシヒラタヒメグモ
Euryopis nigra Yoshida 2000
クロヒラタヒメグモ
Euryopis oct omaculata (Paik 1995)
ヤホシヒラタヒメグモ
Faidit us xiphias (Thorell 1887)
ハナナガイソウロウグモ
Argyrodes
Lasaeola okinawana (Yoshida & Ono 2000)
オキナワミジングモ
Dipoena
Lasaeola prona (Menge 1868)
アイチミジングモ
Dipoena
Lasaeola yona (Yoshida & Ono 2000)
ヨナミジングモ
Dipoena
Lasaeola yoshidai (Ono 1991)
ヨシダミジングモ
Dipoena
Latrodect us elegans Thorell 1898
アカオビゴケグモ
Latrodect us geomet ricus C.L.Koch 1841
ハイイロゴケグモ
Latrodect us hasselt i Thorell 1870
セアカゴケグモ
syn. Latrodect us mact ans hasselt ii Torell 1870
Latrodect us hesperus Chamberlin & Ivie 1935
ツヤクロゴケグモ
Latrodect us mact ans (Fabricius 1775)
クロゴケグモ
Meot ipa vesiculosa (Simon 1895)
ヒシガタヒメグモ
Monet a caudif era (Dönitz & Strand 1906)
ハラナガヒシガタグモ
Episinus
Monet a mirabilis (Bösenberg & Strand 1906)
オナガヒシガタグモ
Episinus
71
Monet a t anikawai (Yoshida 1991)
ヤエヤマヒシガタグモ
Episinus
Neospint harus fur (Bösenberg & Strand 1906)
フタオイソウロウグモ
Argyrodes Conopistha クラカケイソウロウグモ トビイソウロウグモ
Neospint harus nipponicus (Kumada 1990)
ツノナガイソウロウグモ
Argyrodes
Neott iura bimaculata (Linnaeus 1767)
フタスジヒメグモ
Theridion
Neott iura margarit a (Yoshida 1985)
チクニヒメグモ
Coleosoma チクニサヤヒメグモ
Nest icodes ruf ipes (Lucas 1846)
アカアシヒメグモ
Theridion
Nipponidion okinawense Yoshida 2001
オキナワヒメグモ
Nipponidion yaeyamense (Yoshida 1993)
ヤエヤマヒメグモ
Theridion
Nojimaia nipponica Yoshida 2009
ノジマホシヒメグモ
Okumaella okumae (Yoshida 1988)
クロササヒメグモ
Dipoena Thymoit es クロミジングモ
Paidiscura subpallens (Bösenberg & Strand 1906)
ハイイロヒメグモ
Theridion
syn. Dipoena caninotat a Bösenberg & Strand 1906 コケミジングモ
アカクロミジングモ
Parast eatoda angulit horax (Bösenberg & Strand 1906)
ツリガネヒメグモ
Achaearanea Theridion ムネアカサンカクヒメグモ ワキグロヒメグモ
Parast eatoda asiat ica (Bösenberg & Strand 1906)
キヒメグモ
Achaearanea チチグモ
Parast eatoda culicivora (Bösenberg & Strand 1906)
Achaearanea Theridion ニセンヒメグモ
カグヤヒメグモ
タイリクヒメグモ
mis. Theridion lunatum (Clerck 1757)
Parast eatoda ferrumequina (Bösenberg & Strand 1906) ヒザブトヒメグモ
Achaearanea Theridion オンマヒメグモ
コウマヒメグモ
syn. Theridion meum Bösenberg & Strand 1906
Parast eatoda hat sushibai Yoshida 2009
アニジマヒメグモ
Parast eatoda japonica (Bösenberg & Strand 1906)
ニホンヒメグモ
Achaearanea Theridion
Parast eatoda kompirensis (Bösenberg & Strand 1906)
Achaearanea Theridion ミツクロボシヒメグモ
72
コンピラヒメグモ
Parast eatoda oculiprominens (S. Saito 1939)
キヨヒメグモ
Achaearanea Theridion Nest icus デメキリグモ
Parast eatoda ryukyu (Yoshida 2000)
リュウキュウヒメグモ
Achaearanea
Parast eatoda simulans (Thorell 1875)
ハモンヒメグモ
Achaearanea
Parast eatoda tabulat a (Levi 1980)
オオツリガネヒメグモ
Achaearanea
syn. Achaearanea nipponica Yoshida 1983
Parast eatoda tepidariorum (C. L. Koch 1841)
オオヒメグモ
Theridion Achaearanea
Pholcomma t okyoense Ono 2007
トウキョウカブトヒメグモ
Phoroncidia alt ivent ris Yoshida 1985
ハラダカツクネグモ
Phoroncidia pilula (Karsch 1879)
ツクネグモ
ホシヒメグモ
syn. Gast eracantha sagaensis Bösenberg & Strand 1906
Phoroncidia ryukyuensis Yoshida 1979
リュウキュウツクネグモ
Phycosoma amamiense (Yoshida 1985)
アマミミジングモ
Pholcomma アマミカブトヒメグ モ Dipoena Trigonobot hrys
Phycosoma f lavomarginat um (Bösenberg & Strand 1906) キベリミジングモ
Dipoena Trigonobot hrys
Phycosoma japonicum (Yoshida 1985)
ヤマトミジングモ
Pholcomma ヤマトカブトヒメグ モ Dipoena Trigonobot hrys
Phycosoma mart inae (Roberts 1983)
ホシミジングモ
Dipoena Trigonobot hrys
Phycosoma must elinum (Simon 1889)
カニヒメグモ
カニミジングモ
ワキメグモ
Dipoena Euryopis Trigonobothrys
Phycosoma nigromaculatum (Yoshida 1987)
クロホシミジングモ
Pholcomma クロホシカブトヒメグモ
Dipoena Trigonobot hrys
Plat nickina maculat a (Yoshida 2001)
ミナミホシヒメグモ
hom. Keijia
Plat nickina mneon (Bösenberg & Strand 1906)
サトヒメグモ
ハラオビヒメグモ
hom. Keijia
73
syn. Theridion adamsoni Berland 1934
Plat nickina st erninotat a (Bösenberg & Strand 1906)
Theridion
ムナボシヒメグモ
ナガレボシヒメグモ
hom. Keijia
Plat nickina t inct a (Walckenaer 1802)
ホクオウヒメグモ
Theridion
hom. Keijia
Rhomphaea annulipedis Yoshida & Nojima 2009
アシマダラヤリグモ
Rhomphaea hyrcana (Logunov & Marusik 1990)
タテスジヤリグモ
Argyrodes
Rhomphaea labiat a (Zhu & Song 1991)
ヒゲナガヤリグモ
Argyrodes
Rhomphaea sagana (Dönitz & Strand 1906)
ヤリグモ
Argyrodes ベリンダイソウロウグモ
Rhomphaea t anikawai Yoshida 2001
タニカワヤリグモ
Argyrodes
Robert us kast oni Eskov 1987
ミヤマモリヒメグモ
Robert us nipponicus Yoshida 1995
ミナミモリヒメグモ
Robert us nojimai Yoshida 2002
ノジマモリヒメグモ
Robert us ogatai Yoshida 1995
オガタモリヒメグモ
Robert us sait oi Yoshida 1995
サイトウモリヒメグモ
Robert us sibiricus Eskov 1987
キタモリヒメグモ
Rugathodes nigrolimbatus (Yaginuma 1972)
タカネヒメグモ
Theridion
Spheropistha melanosoma Yaginuma 1957
クロマルイソウロウグモ
Argyrodes
Spheropistha miyashit ai (Tanikawa 1998)
ミヤシタイソウロウグモ
Argyrodes
St eat oda albomaculat a (De Geer 1778)
ゴマダラヒメグモ
St eat oda cingulat a (Thorell 1890)
ハンゲツオスナキグモ
コガネマル
ツリガネヌサグモ
syn. St eat oda cavernicola (Bösenberg & Strand 1906)
Asagena albilunata Saito 1939 ツリガネグモ
St eat oda erigonif ormis (O. P.-Cambridge 1872)
ナナホシヒメグモ
ナナホシヒコグモ
syn. St eat oda sept emmaculata Keyserling 1884
St eat oda grossa (C. L. Koch 1838)
74
シロホシヒメグモ
St eat oda t riangulosa (Walckenaer 1802)
マダラヒメグモ
St emmops nipponicus Yaginuma 1969
スネグロオチバヒメグモ
Takayus chikunii (Yaginuma 1960)
バラギヒメグモ
Theridion
Takayus fujisawai Yoshida 2002
フジサワヒメグモ
Takayus lat if olius (Yaginuma 1960)
ヒロハヒメグモ
Theridion
Takayus takayensis (S. Saito 1939)
タカユヒメグモ
Theridion
Theridion bett eni Wiehle 1960
キヨサトヒメグモ
Theridion makot oi Yoshida 2009
ヤンバルヒメグモ
Theridion melanost ictum O.P.-Cambridge 1876
オガサワラヒメグモ
syn. Theridion ogasawarense Yoshida 1993
Theridion nojimai Yoshida 1999
ノジマヒメグモ
Theridion pict um (Walckenaer 1802)
セアカヒメグモ
Theridion pinast ri L. Koch 1872
ムネグロヒメグモ
セオビヒメグモ
ムナグロヒシガタグモ セスジヒメグモ
Theridula gonygaster (Simon 1873)
ホシヒメグモモドキ
Theridula iriomot ensis Yoshida 2001
イリオモテヒメグモモドキ
Theridula opulent a (Walckenaer 1842)
ヒメグモモドキ
オナガヒメグモモドキ
Thymoit es chikunii (Yoshida 1988)
アカササヒメグモ
Dipoena アカミジングモ
Thymoit es yaginumai Yoshida 1995
ヤギヌマササヒメグモ
Yaginumena castrat a (Bösenberg & Strand 1906)
ボカシミジングモ
Dipoena ミジングモ
syn. Dipoena unif orma Bösenberg & Strand 1906 ミジングモ
Yaginumena maculosa (Yoshida & Ono 2000)
マダラミジングモ
Dipoena
Yaginumena mut ilat a (Bösenberg & Strand 1906)
コアカクロミジングモ
Dipoena
syn. Dipoena longisternum Bösenberg & Strand 1906 ムナボソミジングモ
Yunohamella lyrica (Walckenaer 1842)
Theridion
Takayus
Yunohamella subadulta (Bösenberg & Strand 1906)
Theridion
シモフリヒメグモ
コケヒメグモ
Takayus
75
Yunohamella yunohamensis (Bösenberg & Strand 1906)
Theridion
ユノハマヒメグモ
Takayus
Theridiosomatidae カラカラグモ科
Ogulnius pullus Bösenberg & Strand 1906
ヤマジグモ
Theridiosoma epeiroides Bösenberg & Strand 1906
カラカラグモ
Theridiosoma gemmosum (L.Koch 1877)
クロカラカラグモ
八木沼 (1990)には収録されていない.
Wendilgarda nipponica Shinkai 2009
ナルコグモ
Symphytognathidae ユアギグモ科
Anapist ula ishikawai Ono 2002
ハチジョウウスイロユアギグモ
Pat u kishidai Shinkai 2009
ユアギグモ
Anapidae ヨリメグモ科
Comaroma hat sushibai Ono 2005
オオダイヨロイヒメグモ
Comaroma maculosa Oi 1960
ヨロイヒメグモ
Comaroma nakahirai (Yaginuma 1959)
メナシヒメグモ
Conculus lyugadinus Komatsu 1940
ヨリメグモ
Pseudanapis aloha Forster 1959
タイヘイヨウスナツブグモ
Mysmenidae コツブグモ科
Mysmenella ogat ai Ono 2007
ヤマトコツブグモ
Mysmenella pseudojobi Lin & Li 2008
ナンブコツブグモ
mis. Mysmenella jobi (Kraus 1967)
Mysmena
Pimoidae ピモサラグモ科
Weintrauboa chikunii (Oi 1979)
チクニアシヨレグモ
Weintrauboa cont ort ipes (Karsch 1881)
アシヨレグモ
Weintrauboa insularis (S.Saito 1935)
エゾアシヨレグモ
Lept hyphant es Labulla
Linyphiidae サラグモ科
Agynet a lila (Dönitz & Strand 1906)
コトヒザグモ
Erigone
Ainerigone sait oi (Ono 1991)
サイトウヌカグモ
サイトウコブヌカグモ Walckenaeria
Allomengea dent iset is (Grube 1861)
カナダサラグモ
Aprif ront alia mascula (Karsch 1879)
コサラグモ
シシヌカグモ
Araeoncus humilis (Blackwall 1841)
76
コサラグモモドキ
コヌカグモ
八木沼 (1990)には収録されていない
Arcuphant es ashif uensis (Oi 1960)
アシュウヤミサラグモ
Fusciphant es アシフヤミグモ アシフヤミサラグモ
Arcuphant es awanus Ono & H.Saito 2001
アワヤミサラグモ
Arcuphant es chikunii Oi 1979
チクニヤミサラグモ
Arcuphant es concheus Ono & H.Saito 2001
ナガトヤミサラグモ
Arcuphant es delicat us (Chikuni 1955)
オツヌヤミサラグモ
Otunus オツヌグモ ハイマツヒメグモ
Arcuphant es digit at us H.Saito 1992
ロクショヤミサラグモ
Arcuphant es elephant is Ono & H.Saito 2001
トクシマヤミサラグモ
Arcuphant es f ujiensis Yaginuma 1972
フジヤミサラグモ
Arcuphant es hamadai Oi 1979
ハマダヤミサラグモ
Arcuphant es hast at us Ono & H.Saito 2001
イトイヤミサラグモ
Arcuphant es hikosanensis H.Saito 1992
ヒコサンヤミサラグモ
Arcuphant es hokkaidanus H.Saito 1992
エゾヤミサラグモ
Arcuphant es iriei H.Saito 1992
イリエヤミサラグモ
Arcuphant es kobayashii Oi 1979
コバヤシヤミサラグモ
Lept hyphant es コバヤシヤセグモ コバヤシヤセサラグモ
Arcuphant es longissimus H.Saito 1992
ブンゴホラヤミサラグモ
Arcuphant es orbiculatus H.Saito 1992
イヨヤミサラグモ
Arcuphant es osugiensis (Oi 1960)
オオスギヤミサラグモ
Fusciphant es オオスギヤミグモ
Arcuphant es paiki H.Saito 1992
ハクヤミサラグモ
Arcuphant es rostrat us Ono & H.Saito 2001
トゴウチヤミサラグモ
Arcuphant es saragaminensis Ono & H.Saito 2001
サラガミネヤミサラグモ
Arcuphant es t amaensis (Oi 1960)
タマヤミサラグモ
Fusciphant es タマヤミグモ
Arcuphant es t roglodytarum (Oi 1960)
ホラヤミサラグモ
Fusciphant es ホラヤミグモ
Arcuphant es t sushimanus Ono & H.Saito 2001
ツシマヤミサラグモ
Arcuphant es uenoi H.Saito 1992
ウエノヤミサラグモ
Arcuphant es yamakawai (Oi 1960)
ヤマカワヤミサラグモ
Fusciphant es ヤマカワヤミグモ
Aspert horax borealis Ono & H.Saito 2001
キタザラアカムネグモ
Aspert horax communis Oi 1960
ザラアカムネグモ
77
Ast henargus mat sudae Saito & Ono 2001
ヒメウスイロサラグモ
Ast henargus niphonius Saito & Ono 2001
ニホンウスイロサラグモ
Baryphymula kamakuraensis (Oi 1960)
カマクラヌカグモ
Wideria Walckenaer カマクラテングヌカグモ
Bat hylinyphia major (Kulczyński 1885)
ヤマトテナガグモ
Bat hyphant es
Bat hyphant es gracilis (Blackwall 1841)
テナガグモ
ダイセツテナガグモ
syn. Bat hyphant es orient is Oi 1960
Bat hyphant es robust us Oi 1960
クロテナガグモ
Bat hyphant es simillimus (L.Koch 1879)
キタテナガグモ
Bat hyphant es yodoensis Oi 1960
ヨドテナガグモ
Bolyphant es alt iceps (Sundevall 1832)
キテナガグモ
mis. Bolyphant es lut eolus (Blackwall 1833)
Callit richia formosana Oi 1977
タイワンコブヌカグモ
Caracladus tsurusakii H. Saito 1988
ヤマトクビナガコサラグモ
Caviphantes pseudosaxetorum Wunderlich 1979
キタホラヌカグモ
Caviphantes samensis Oi 1960
ホラヌカグモ
Cent romerus sylvat icus (Blackwall 1841)
マルサラグモ
Cent romerus t errigenus Yaginuma 1972
エゾマルサラグモ
Cerat inella brevis (Wider 1834)
チビクロマルハラカタグモ
Cerat inella fumif era S. Saito 1939
ケムリハラカタグモ
Cerat inella scabrosa (O. P.-Cambridge 1871)
エゾハラカタグモ
Cerat inella subulat a Bösenberg & Strand 1906
ハラカタグモ
初記録以来採集例がない
Cerat inopsis set oensis (Oi 1960)
イソヌカグモ
Anacotyle
Collinsia ezoensis (H. Saito 1986)
エゾヤマコサラグモ
Milleriana
Collinsia japonicus (Oi 1964)
ハクサンコサラグモ
Scot argus
mis. Collinsia inerrans (O. P.-Cambridge 1885) サロベツコサラグモ
Collinsia sachalinensis Eskov 1990
オクエゾコサラグモ
Cresmat oneta nipponensis H. Saito 1988
アリサラグモ
mis. Cresmat oneta mut inensis (Canestrini 1868)
Dicornua hikosanensis Oi 1960
ヒコサンヌカグモ
Dicymbium salaput ium H. Saito 1986
ヒゲナガコサラグモ
78
シュジュコサラグモ
Dicymbium yaginumai Eskov & Marusik 1994
ヤギヌマコサラグモ
Diploce phaloides saganus (Bösenberg & Strand 1906)
ハラジロムナキグモ
Diploce phalus bicurvat us Bösenberg & Strand 1906
ムナキグモ
Diploce phalus gravidus Strand in Bösenberg & Strand 1906 ハラビロムナキグモ
Diploce phalus hispidulus Saito & Ono 2001
フサムナキグモ
Doenitzius peniculus Oi 1960
デーニッツサラグモ
Doenitzius pruvus Oi 1960
コデーニッツサラグモ
Drapet isca socialis (Sundevall 1833)
ムレサラグモ
Eldonnia kayaensis (Paik 1965)
オノツノサラグモ
syn. Wubanoides onoi H.Saito 1992
Ent elecara dabudongensis Paik 1983
コウライホテイヌカグモ
Ent elecara tanikawai Tazoe 1993
イリオモテヌカグモ
Epibe llo wia sept entrionalis (Oi 1960)
キタヤミサラグモ
Fusciphant es Arcuphant es Wubanoides キタヤミグモ キタツノサラグモ
Erigone at ra (Blackwall 1833)
クロヒザグモ
syn. Erigone hakusanensis Oi 1964 ハクサンノコギリグモ
Erigone edent at a Saito & Ono 2001
マルムネヒザグモ
Erigone himeshimensis Strand 1918
ヒメシマヒザグモ
初記録以来採集例がない
Erigone korat ensis Strand 1918
カラツヒザグモ
初記録以来採集例がない
Erigone koshiensis Oi 1960
カワリノコギリグモ
Erigone longipalpis (Sundevall 1830)
ヒゲナガヒザグモ
Erigone pauperula (Bösenberg & Strand 1906)
マエキグモ
Caracladus 初記録以来採集例がない
Erigone prominens Bösenberg & Strand 1906
ノコギリヒザグモ
syn. Erigone doenit zi Strand 1918 デーニッツヒザグモ
Erigone sagibia Strand 1918
サガヒザグモ
初記録以来採集例がない
Erigone sagicola Dönitz & Strand 1906
アシアカヒザグモ
初記録以来採集例がない
Est randia grandaeva (Keyserling 1886)
ダイセツサラグモ
mis. Linyphia tridens Schenkel 1930
Est randia nearct ica (Banks 1910)
Evansia merens O. P.-Cambridge 1900
アリノスヌカグモ
79
Floronia exornat a (L.Koch 1878)
ハナサラグモ
シロサラグモ
syn. Oecobius sapporensis Saito 1934 キタチリグモ
mis. Floronia bucculent a (Clerk 1758)
Fusciphant es hibanus (H.Saito 1992)
ヒバヤミサラグモ
Arcuphant es
Fusciphant es iharai (H.Saito 1992)
アキヤミサラグモ
Arcuphant es
Fusciphant es longiscapus Oi 1960
ナガエヤミサラグモ
Arcuphant es ナガエヤミグモ
Fusciphant es nojimai (Ihara 1995)
ハリマヤミサラグモ
Arcuphant es
Fusciphant es okiensis (Ihara 1995)
オキヤミサラグモ
Arcuphant es
Fusciphant es sait oi (Ihara 1995)
イズモヤミサラグモ
Arcuphant es
Fusciphant es set ouchi (Ihara 1995)
セトヤミサラグモ
Arcuphant es
Fusciphant es tsurusakii (Ihara 1995)
ツルサキヤミサラグモ
Arcuphant es
Glyphesis cott onae (La Touche 1946)
ミズゴケコサラグモ
誤同定との指摘がある( Eskov 1994)
Gnat honarium dent atum (Wider 1834)
ヤマアカムネグモ
キタ(ダ)チアカムネグモ ヤマアカムネとニセアカムネは同種とされていた
Gnat honarium exsiccat um (Bösenberg & Strand 1906)
ニセアカムネグモ
アカムネグモ
Gnat honarium gibberum Oi 1960
セムシアカムネグモ
Gonat ium arimaense Oi 1960
アリマケズネグモ
Gonat ium japonicum Simon in Bösenberg & Strand 1906 ヤマトケズネグモ
syn. Gonat ium opimum Oi 1960 ケズネグモ
Gonat ium nipponicum Millidge 1981
オニノカナボウケズネグモ
syn. Gonat ium rubens (Blackwall 1833)
Gongylidiellum murcidum Simon 1884
シッチヌカグモ
Gongylidioides communis Saito & Ono 2001
ナミズキンヌカグモ
Gongylidioides cucullat us Oi 1960
ズキンヌカグモ
Gongylidioides galeritus Saito & Ono 2001
チョンマゲズキンヌカグモ
Gongylidioides kaihotsui Saito & Ono 2001
カイホツズキンヌカグモ
80
Gongylidioides monocornis Saito & Ono 2001
イッカクズキンヌカグモ
Gongylidioides onoi Tazoe 1994
オノヌカグモ
Herbiphant es cericeus (S. Saito 1934)
キヌキリグモ
Lept hyphant es Nest icus Menosira キヌキリヒメグモ キタキリヒメグモ
キヌグモ
キヌサラグモ
Herbiphant es longivent ris Tanasevitch 1992
キノボリキヌキリグモ
キハダキヌキリグモ
mis. Drapet isca socialis (Sundevall 1832) ムレサラグモ
真の socialis も 生息している.
Hilaira herniosa (Thorell 1875)
カラスヌカグモ
syn. Hilaira monedula H. Saito 1986
Himalaphantes azumiensis (Oi 1979)
アズミヤセサラグモ
Lept hyphant es
Hylyphant es graminicola (Sundevall 1830)
クロナンキングモ
syn. Erigone hua Dönitz & Strand 1906
Erigonidium
Hylyphant es t anikawai Ono & H.Saito 2001
イリオモテナンキングモ
Hypomma aff ine Schenkel 1930
フタコブヌカグモ
フタコブサラグモ
フタコブコサラグモ
Hypselist es asiat icus Bösenberg & Strand 1906
ツノタテグモ
Hypselist es aust ralis Saito & Ono 2001
ミナミツノタテグモ
Hypselist es semif lavus (L.Koch 1879)
シベリアツノタテグモ
Improphant es biconicus (Tanasevitch 1992)
ツノウデヤセサラグモ
Lept hyphant es
Kaestneria pullat a (O.P.-Cambridge 1863)
クロシッチサラグモ
Kagurargus kikuyai Ono 2007
カグラゴマグモ
Lept hyphant es concavus (Oi 1960)
クボミケシグモ
Meionet a
Lept hyphant es japonicus Oi 1960
ヤセサラグモ
ヤセグモ
Lept hyphant es lut eipes (L. Koch 1879)
キアシヤセサラグモ
キアシヤセグモ
Lept hyphant es serratus Oi 1960
ノコバヤセサラグモ
ノコバヤセグモ
syn. Lept hyphant es clarus Oi 1960 ハガタヤセグモ
ハガタヤセサラグモ
Lept hyphant es himuronis H.Saito 1992 ヒムロホソサラグモ
81
Lept orhoptrum robust um (Westring 1851)
ミダガハラサラグモ
ヤスダサラグモ
syn. Robert us yasudai Yoshida 2001 ヤスダモリヒメグモ
Linyphia hortensis (Sundevall 1830)
アササラグモ
Neriene
誤同定,正確な種名は不明のままである.
Linyphia sagana Dönitz & Strand 1906
Neriene キバラサラグモ
サガサラグモ
初記録以来採集例がない
Maro laut us H. Saito 1984
ニッコウミヤマケシグモ
Maro perpusillus H. Saito 1984
ミヤマケシグモ
Maso sundevalli (Westring 1851)
スンデファルコサラグモ
サンディバルコサラグモ
Mecopist hes t okumot oi Oi 1964
トクモトコサラグモ
Meionet a boninensis H. Saito 1982
オガサワラケシグモ
Meionet a f lavipes Ono 1991
キアシケシグモ
Meionet a gulosa (L. Koch 1869)
キタケシグモ
Meionet a ignorat a H. Saito 1982
サダヨリケシグモ
Meionet a insulana (Tanasevitch 2000)
シマケシグモ
Meionet a mollis (O.P.-Cambridge 1871)
ヒメケシグモ
Meionet a nigra Oi 1960
クロケシグモ
Agynet a
Meionet a t enuipes Ono 2007
アシボソケシグモ
Mermessus naniwaensis (Oi 1960)
ナニワナンキングモ
Erigonidium Eperigone Hylyphant es
Met opobact rus prominulus (O. P.-Cambridge 1872)
タイリクトガリヌカグモ
Micrargus apert us (O. P.-Cambridge 1871)
キタゴマグモ
Micrargus cavernicola Wunderlich 1995
ホラゴマグモ
Micrargus herbigradus (Blackwall 1854)
クサチゴマグモ
Micrargus hokkaidoensis Wunderlich 1995
エゾゴマグモ
Micrargus nibeovent ris (Komatsu 1942)
アカシロカグラグモ
Delorrhipis=Savignia Savignia
八木沼( 1990)には収録されていない.
Microbat hyphant es aokii (H. Saito 1982)
オガサワラテナガグモ
Bat hyphant es アオキテナガグモ
Microbat hyphant es tat eyamaensis (Oi 1960)
Porrhomma Bat hyphant es タテヤマサラグモ
syn. Porrhomma kisoensis キソサラグモ
82
タテヤマテナガグモ
Microlinyphia pusilla (Sundevall 1830)
オクチサラグモ
ヒメサラグモ
Microneta viaria (Blackwall 1841)
コノハサラグモ
Nemat ogmus rut ilis Oi 1960
コアカサナダグモ
Nemat ogmus sanguinolent us (Walckenaer 1842)
チビアカサラグモ
Nemat ogmus stylit us (Bösenberg & Strand 1906)
ズダカサラグモ
ズダカグモ
Neriene albolimbat a (Karsch 1879)
ヤガスリサラグモ
Lynyphia
syn. Linyphia pennata Oi 1960
Neriene angulif era (Schenkel 1953)
ハンモックサラグモ
Linyphia Neolinyphia
mis. Neolinyphia pelt at a (Wider 1834)
Neriene brongersmai van Helsdingen 1969
チビサラグモ
mis. Linyphia limbt inella Bösenberg & Strand 1906
Neriene clat hrata (Sundevall 1830)
コウシサラグモ
Linyphia
Neriene emphana (Walckenaer 1842)
タイリクサラグモ
Linyphia Prolinyphia
Neriene fusca (Oi 1960)
クスミサラグモ
Linyphia Neolinyphia
Neriene herbosa (Oi 1960)
シバサラグモ
Neriene japonica (Oi 1960)
ツリサラグモ
Linyphia Neolinyphia
Neriene jinjooensis Paik 1991
アミメサラグモ
Neriene limbat inella (Bösenberg & Strand 1906)
フタスジサラグモ
Linyphia Prolinyphia
syn. Prolinyphia bilineata Oi 1960
Neriene longipedella (Bösenberg & Strand 1906)
アシナガサラグモ
Linyphia Prolinyphia
Neriene marginella (Oi 1960)
コシロブチサラグモ
Linyphia Prolinyphia
Neriene montana (Clerck 1757)
ヤマジサラグモ
Linyphia
mis. Prolinyphia marginata (C.L. Koch 1834)
Neriene nigripect oris (Oi 1960)
ムネグロサラグモ
83
Linyphia Neolinyphia ムナグロサラグモ
Neriene oidedicata van Helsdingen 1969
ヘリジロサラグモ
ワキグロサラグモ
mis. Linyphia albolimbat a Karsch 1879
Neriene radiata (Walckenaer 1842)
シロブチサラグモ
Linyphia Prolinyphia サラグモ
Neserigone basarukini Eskov 1992
ミヤマナンキングモ
Neserigone nigriterminorum (Oi 1960)
ハシグロナンキングモ
Erigonidium Hylyphant es
Neserigone t orquipalpis (Oi 1960)
マダラナンキングモ
Erigonidium Hylyphant es
Nippononeta alpina Ono & H.Saito 2001
ミヤマニッポンケシグモ
Nippononeta elongat a Ono & H.Saito 2001
ミチノクケシグモ
Nippononeta kaiensis Ono & H.Saito 2001
カイケシグモ
Nippononeta kant onis Ono & H.Saito 2001
カントウケシグモ
Nippononeta kurilensis Eskov 1992
ニッポンケシグモ
チシマケシグモ
Nippononeta masatakana Ono & H.Saito 2001
イオウジマケシグモ
Nippononeta masudai Ono & H.Saito 2001
ダイボサツケシグモ
Nippononeta minuta (Oi 1960)
コケシグモ
Meionet a
Nippononeta nodosa (Oi 1960)
コブケシグモ
Meionet a
Nippononeta obliqua (Oi 1960)
ナナメケシグモ
Meionet a
Nippononeta ogat ai Ono & H.Saito 2001
オガタニッポンケシグモ
Nippononeta okumae Ono & H.Saito 2001
オオクマニッポンケシグモ
Nippononeta pentagona (Oi 1960)
ゴカクケシグモ
Meionet a
Nippononeta project a (Oi 1960)
ツノケシグモ
Meionet a
Nippononeta silvicola Ono & H.Saito 2001
モリニッポンケシグモ
Nippononeta subnigra Ono & H.Saito 2001
アマリケシグモ
Nippononeta ungulata (Oi 1960)
ツメケシグモ
Meionet a
Nippononeta xiphoidea Ono & H.Saito 2001
ホウライケシグモ
Nipponot usukuru enzanensis Saito & Ono 2001
エンザンマジナイケシグモ
84
Nipponot usukuru spiniger Saito & Ono 2001
ザオウマジナイケシグモ
Nispa barbat us Eskov 1993
アゴヒゲサラグモ
Oedot horax japonicus Kishida 1910
ヤマトアカムネグモ
アカムネグモ
Oedot horax sexmaculatus Saito & Ono 2001
ムツボシミヤマアカムネグモ
Oedot horax trilineatus S. Saito 1934
ミスジアカムネグモ
Oia imadat ei (Oi 1964)
イマダテテングヌカグモ
Cornicularia
Oilinyphia peculiaris Ono & H. Saito 1989
ケナガサラグモ
Okhot igone sounkyoensis (H. Saito 1986)
マルコブヌカグモ
Walckenaeria
Oreoneta t atrica (Kulczyński 1915)
ミヤマカラスヌカグモ
Hilaira
Oreonet ides shimizui (Yaginuma 1972)
シミズサラグモ
Drepanotylus
syn. Oreonet ides lingualis H.Saito 1978 シタガタサヤサラグモ
Oreonet ides vaginatus (Thorell 1872)
シタガタサヤサラグモ
サヤサラグモ
Orient opus yodoensis (Oi 1960)
アバタムナキグモ
Lophomma
Ost earius melanopygius (O. P.-Cambridge 1879)
スソグロサラグモ
Oedot horax
Paikin iana iriei (Ono 2007)
キュウシュウツノヌカグモ
Walckenaeria
Paikin iana mira (Oi 1960)
テングヌカグモ
Cornicularia Walckenaeer
Paikin iana vulgaris (Oi 1960)
コテングヌカグモ
Cornicularia Walckenaeer
Parasisis amurensis Eskov 1984
タイリクコサラグモ
Parat apinocyba kumadai H. Saito 1986
クマダヤマトコナグモ
Parat apinocyba oiwa (H. Saito 1980)
オオイワヤマトコナグモ
Tapinocyba オオイワヤマジコナグモ
Parhypomma naraense (Oi 1960)
ナラヌカグモ
Mit hoplast oides Dicornua
Pelecops is mengei (Simon 1884)
ズグロコブヌカグモ
Pelecops is punct iseriat a (Bösenberg & Strand 1906)
ウスチャズダカグモ
85
Lophocarenum 初記録以来採集例がない
Pit yohyphant es phrygianus (C. L. Koch 1836)
ワカレサラグモ
Pocadicnemis pumila (Blackwall 1841)
コロポックルコサラグモ
Porrhomma mont anum Jackson 1913
エゾヤマサラグモ
syn. Porrhomma hakusanense Oi 1964
Porrhomma hebescens L. Koch 1879
不使用による先取権の逆転
Porrhomma ohkawai H. Saito 1977
ホラアナサラグモ
Porrhomma pygmaeum (Blackwall 1834)
コガタヌマチサラグモ
Porrhomma rakanum Yaginuma & H. Saito 1981
ラカンホラアナサラグモ
Pseudomicrargus acuit egulatus (Oi 1960)
ホソテゴマグモ
Micrargus
Praest igia kulczynskii Eskov 1979
グンバイヌカグモ
Baryphyma
Pseudomicrargus asakawaensis (Oi 1964)
アサカワゴマグモ
Micrargus
Pseudomicrargus lat it egulat us (Oi 1960)
ヒロテゴマグモ
Micrargus
Ryojius japonicus Saito & Ono 2001
ヤマトオオイヤマケシグモ
Ryojius occident alis Saito & Ono 2001
カンサイオオイヤマケシグモ
Saarist oa ebinoensis (Oi 1980)
エビノマルサラグモ
Lept hyphant es エビノヤセグモ エビノヤセサラグモ
syn. Saarist oa higoensis (H. Saito 1984) ヒゴマルサラグモ
Cent romerus
Saarist oa nipponica (H. Saito 1984)
ヤマトマルサラグモ
Cent romerus
Sachaliphant es sachalinensis (Tanasevitch 1988)
カラフトヤセサラグモ
Sait onia kawaguchikonis Saito & Ono 2001
カワグチココヌカグモ
Sait onia longicephala (H. Saito 1988)
ズナガコヌカグモ
Araeoncus
Sait onia muscus (H. Saito 1989)
コケコヌカグモ
Araeoncus
Sait onia ojiroensis (H.Saito 1990)
ミノブコヌカグモ
Araeoncus
Sait onia orientalis (Oi 1960)
ズブトヌカグモ
Araeoncus
Savignia birost ra (Chamberlin & Ivie 1947)
86
ヒョウタンヌカグモ
Savignia kawachiensis Oi 1960
ズナガヌカグモ
Savignia yasudai (H. Saito 1986)
ヤスダコブガシラヌカグモ
Diploce phalus
Scot inotylus eutypus (Chamberlin 1948)
トドヌカグモ
Silomet opus sachalinensis (Eskov & Marusik 1994)
カラフトコサラグモ
Silomet opoides
Solenysa mellot eei Simon 1894
アリマネグモ
Solenysa part ibilis Tu, Ono & Li 2007
カンサイアリマネグモ
Solenysa ref lexilis Tu, Ono & Li 2007
キュウシュウアリマネグモ
Strandella f luct imaculat a H. Saito 1982
サザナミサラグモ
Strandella pargongensis (Paik 1965)
コウライサラグモ
Strandella quadrimaculat a (Uyemura 1937)
ヨツボシサラグモ
ヨツボシアカムネグモ
Strandella yaginumai H. Saito 1982
ヒメヨツボシサラグモ
Syedra oii H. Saito 1983
オオイオリヒメサラグモ
Tallusia experta (O.P.-Cambridge 1871)
サカズキサラグモ
サカヅキサラグモ
Tapinocyba silvicult rix H. Saito 1980
ヤマジコナグモ
Tapinocyba suganamii Saito & Ono 2001
スガナミヤマジコナグモ
Tapinopa guttat a Komatsu 1937
カナコキグモ
mis. Tapinopa longidens (Wider 1834) ナガバカナコキグモ
Taranucnus nishikii Yaginuma 1972
ニシキサラグモ
Tenuiphant es nigrivent ris (L. Koch 1879)
ハラクロヤセサラグモ
ハラクロヤセグモ
Lept hyphant es
Thyreosthenius parasit icus (Westring 1851)
ヤドリサラグモ
Tibioploides eskovianus Saito & Ono 2001
エスコフクロサラグモ
Tibioploides mont icola Saito & Ono 2001
ヤマクロサラグモ
Tiso aest ivus (L. Koch 1872)
ドヨウヌカグモ
Tmet icus bipunct is (Bösenberg & Strand 1906)
ヌカグモ
Oedot horax
syn. Tmet icus japonicus Oi 1960 フタホシアカムネグモ
Tmet icus neserigonoides Saito & Ono 2001
ナンキンヌカグモ
Tmet icus nigerrimus Saito & Ono 2001
ミヤマクロヌカグモ
Tmet icus vulcanicus Saito & Ono 2001
ミヤケジマヌカグモ
Tojinium japonicum Saito & Ono 2001
ヤマトトウジヌカグモ
87
Turinyphia yunohamensis (Bösenberg & Strand 1906) ユノハマサラグモ
Prolinyohia Linyphia
Ummeliat a angulit uberis (Oi 1960)
コトガリアカムネグモ
Oedot horax
Ummeliat a erigonoides (Oi 1960)
トガリアカムネグモ
Oedot horax
Ummeliat a f eminea (Bösenberg & Strand 1906)
コブアカムネグモ
アトグロアカムネグモ
トウキョウアカムネグモ
Oedot horax
syn. Erigone t okyoensis Uyemura 1941
Ummeliat a insect iceps (Bösenberg & Strand 1906)
セスジアカムネグモ
Oedot horax
Ummeliat a onoi Saito 1993
オノアカムネグモ
Ummeliat a osakaensis (Oi 1960)
オオサカアカムネグモ
Oedot horax
Ummeliat a sait oi Matsuda & Ono 2001
サイトウアカムネグモ
Walckenaeria at rot ibialis (O.P.-Cambridge 1878)
スネグロヌカグモ
Walckenaeria chikunii Saito & Ono 2001
チクニコブヌカグモ
Walckenaeria chiyokoae H. Saito 1988
オオクマコブヌカグモ
Walckenaeria furcillat a (Menge 1869)
フタマタヌカグモ
Walckenaeria golovat chi Eskov & Mrusik 1994
チョビヒゲヌカグモ
mis. Walckenaeria ant ica (Wider 1834)
Wideria
Walckenaeria ichifusaensis Saito & Ono 2001
イチフサチョビヒゲヌカグモ
Walckenaeria karpinskii (O. P.-Cambridge 1873)
ホッポウツノヌカグモ
Walckenaeria keikoae H. Saito 1988
フタエツノヌカグモ
Walckenaeria korobeinikovi Esyunin & Efimik 1996
シベリアツノヌカグモ
mis. Walckenaeria clavicornis (Emerton 1882) ホッカイツノヌカグモ
Walckenaeria nishikawai H. Saito 1986
ニシカワコブヌカグモ
Walckenaeria nodosa O.P.-Cambridge 1873
マツダエボシヌカグモ
syn. Walckenaeria mayumiae H. Saito 1986
Walckenaeria nudipalpis (Westring 1851)
トリアシヌカグモ
Walckenaeria orient alis (Oliger 1985)
カントウヒゲヌカグモ
syn. Walckenaeria kant onis H. Saito 1989
Walckenaeria uenoi Saito & Irie 1992
ウエノメナシコブヌカグモ
Wubanoides f issus (Kulczyński 1926)
タイリクツノサラグモ
Tetragnathidae ア シナガグモ科
88
At elidea globosa Yamaguchi 1957
マルカネグモ
Diphya okumae Tanikawa 1995
オオクマヒメドヨウグモ
Dolichognatha umbrophila Tanikawa 1991
ズナガドヨウグモ
Dyschiriognatha dentat a Zhu & Wen 1978
ミナミヨツボシヒメアシナガグ
モ
Leucauge blanda (L. Koch 1878)
チュウガタシロカネグモ
Leucauge celebesiana (Walckenaer 1842)
オオシロカネグモ
syn. Leucauge magnif ica Yaginuma 1954
Leucauge crucinota (Bösenberg & Strand 1906)
チビシロカネグモ
ケムリイソウロウグモ
Leucauge decorata (Blackwall 1864)
トガリシロカネグモ
Leucauge subblanda Bösenberg & Strand 1906
コシロカネグモ
Leucauge subgemmea Bösenberg & Strand 1906
キララシロカネグモ
キララグモ
ヤミシロガネグモ
Menosira ornat a Chikuni 1955
キンヨウグモ
アズミグモ
Meta japonica Tanikawa 1993
サンロウドヨウグモ
mis. Meta menardi (Latreille 1804)
Meta nigridorsalis Tanikawa 1994
チビクロドヨウグモ
Meta ret iculoides Yaginuma 1958
ヤマジドヨウグモ
Met leucauge chikunii Tanikawa 1992
チクニドヨウグモ
Met leucauge kompirensis (Bösenberg & Strand 1906)
タニマノドヨウグモ
コンピラドヨウグモ ズグロドヨウグモ
syn. Meta vena Dönitz & Strand 1906
Met leucauge yaginumai Tanikawa 1992
キタドヨウグモ
mis. Meta ret iculat a (Linné 1758)
Meta segment ata (Clerck 1757)
Met leucauge sp.
Met leucauge yunohamensis (Bösenberg & Strand 1906)
メガネドヨウグモ
Meta タニガワドヨウグモ ユノハマドヨウグモ
Okileucauge sasakii Tanikawa 2001
ササキグモ
Pachygnatha clercki Sundevall 1823
アゴブトグモ
Pachygnatha quadrimaculat a (Bösenberg & Strand 1906) ヨツボシヒメアシナガグモ
Dyschiriognatha
Pachygnatha rotunda S. Saito 1939
アシナガマルグモ
Pachygnatha t enera Karsch 1879
ヒメアシナガグモ
89
Dyschiriognatha
Tet ragnatha bituberculat a L. Koch 1867
チヨコアシナガグモ
Tet ragnatha boninensis Okuma 1981
オガサワラアシナガグモ
Tet ragnatha caudicula (Karsch 1879)
トガリアシナガグモ
Tet ragnatha ceylonica O. P.-Cambridge 1869
セイロンアシナガグモ
Tet ragnatha chauliodus (Thorell 1890)
ヒルギアシナガグモ
Tet ragnatha exquist a S. Saito 1933
コアシナガグモ
Tet ragnatha ext ensa (Linnaeus 1758)
ハラビロアシナガグモ
Tet ragnatha iriomot ensis Okuma 1991
イリオモテアシナガグモ
Tet ragnatha javana (Thorell 1890)
オナガアシナガグモ
Tet ragnatha laqueata L. Koch 1872
トゲナガアシナガグモ
Tet ragnatha laut a Yaginuma 1959
キヌアシナガグモ
Tet ragnatha lea Bösenberg & Strand 1906
アズマアシナガグモ
Tet ragnatha makiharai Okuma 1977
リュウキュウアシナガグモ
Tet ragnatha mandibulat a Walckenaer 1842
オオアシナガグモ
Tet ragnatha maxillosa Thorell 1895
ヤサガタアシナガグモ
コアシナガグモ
syn. Tet ragnatha japonica Bösenberg & Strand 1906
Tet ragnatha nepaef ormis Doleschall 1859
タイワンアシナガグモ
Tet ragnatha nit ens (Audouin 1826)
ヒカリアシナガグモ
Tet ragnatha pinicola L. Koch 1870
ミドリアシナガグモ
Tet ragnatha praedonia L. Koch 1878
アシナガグモ
syn. Tet ragnatha nigrit a niccensis Strand 1906 ニッコウアシナガグモ
Tet ragnatha shinanoensis Okuma & Chikuni 1978
シナノアシナガグモ
Tet ragnatha squamat a Karsch 1879
ウロコアシナガグモ
シンアシナガグモ
Tet ragnatha tanigawai Okuma 1988
タニカワアシナガグモ
Tet ragnatha vermif ormis Emerton 1884
シコクアシナガグモ
syn. Tet ragnatha shikokiana Yaginuma 1960
Tet ragnatha yesoensis S. Saito 1934
エゾアシナガグモ
Tylorida st riat a (Thorell 1877)
キイロハラダカグモ
syn. Tylorida magnivent er Bösenberg & Strand 1906 ハラダカグモ
Tylorida ventralis (Thorell 1877)
オオハラダカグモ
Nephilidae ジョロウグモ科
Herennia mult ipunct a (Doleschall 1859)
syn. Herennia ornat issima (Doleschall 1859)
ケハイグモ
90
ケワイグモ
Nephila clavat a L. Koch 1878
ジョロウグモ
syn. Argiope maja Bosenberg & Strand 1906 ミゾコガネグモ
Nephila pilipes (Fabricius 1793)
オオジョロウグモ
syn. Nephila maculat a (Fabricius 1793)
Nephilengys malabarensis (Walckenaer 1842)
マラバルジョロウグモモドキ
八木沼 (1977)からは収録されていない.
Araneidae コガネグモ科
Aculepeira mat sudae Tanikawa 1994
マツダタカネオニグモ
Acusilas coccineus Simon 1895
ハツリグモ
Alenat ea f uscocolorata (Bösenberg & Strand 1906)
ヤミイロオニグモ
Neoscona Araneus
Anepsion japonicum Yaginuma 1962
ヤマトジャノメグモ
Arachnura logio Yaginuma 1956
キジロオヒキグモ
Arachnura melanura Simon 1867
キオヒキグモ
オヒキグモ
Araneus acusisetus Zhu & Song 1994
オオクマヤミイロオニグモ
Araneus alsine (Walckenaer 1802)
コガネオニグモ
Araneus amabilis Tanikawa 2001
チュラオニグモ
Araneus borealis Tanikawa 2001
キタマメオニグモ
Araneus boreus Uyemura & Yaginuma 1971
キタグニオニグモ
Araneus diademat us Clerck 1757
ニワオニグモ
ミカドオニグモ
Araneus doenitzellus (Strand 1906)
ハリゲオニグモ
Araneus dof leini (Bösenberg & Strand 1906)
ドフラインオニグモ
Araneus ejusmodi Bösenberg & Strand 1906
ヌサオニグモ
ヌサグモ
ヌサカタオニグモ
syn. Lit hyphant es dubius Dönitz & Strand 1906
Araneus lit hyphant if ormis Kishida
Araneus hoshi Tanikawa 2001
ホシマメオニグモ
Araneus iriomot ensis Tanikawa 2001
イリオモテオニグモ
Araneus ishisawai Kishida 1920
イシサワオニグモ
Araneus komi Tanikawa 2001
コミオニグモ
Araneus macacus Uyemura 1961
ヤエンオニグモ
Araneus mangarevoides (Bösenberg & Strand 1906)
ソメワケオニグモ
Araneus marmoreus Clerck 1757
キバナオニグモ
Araneus mayumiae Tanikawa 2001
マユミオニグモ
91
Araneus mit if icus (Simon 1886)
ビジョオニグモ
Araneus nojimai Tanikawa 2001
マメオニグモ
mis. Araneus t rigutt atus Fabricius 1775
Araneus nordmanni (Thorell 1870)
ノルドマンオニグモ
Araneus ogatai Tanikawa 2001
オガタオニグモ
Araneus pent agrammicus (Karsch 1879)
アオオニグモ
Araneus pinguis (Karsch 1879)
アカオニグモ
ダイダイオニグモ
mis. Araneus quadrat us Clerck 1757
Araneus rotundicornis Yaginuma 1972
マルコブオニグモ
マルズノオニグモ
mis. Araneus omoedus (Thorell 1870) コブオニグモ
Araneus ryukyuanus Tanikawa 2001
リュウキュウオニグモ
Araneus sagicola (Dönitz & Strand 1906)
サガノオニグモ
初記録以来採集例がない
Araneus semilunaris (Karsch 1879)
マルヅメオニグモ
Neoscona 属へ転属するという論文が発表されているが,筆者はこの扱いは間違いで
あると判断しているのでここでは取り上げない.
Araneus seminiger (L.Koch 1878)
コケオニグモ
フタスジオニグモ
mis. Araneus t art aricus (Kroneberg 1875)
Araneus mongolicus (Simon 1895)
syn. Araneus miyashit ai Tanikawa 2001
Araneus st ella (Karsch 1879)
ツノオニグモ
ホシオニグモ
syn. Araneus t suno Yaginuma 1972
Araneus t haddeus (Hentz 1847)
ミヤマオニグモ
Araneus t surusakii Tanikawa 2001
カラオニグモ
mis. Araneus viperif er Schenkel 1963
Araneus uyemurai Yaginuma 1960
ヤマオニグモ
Araneus variegat us Yaginuma 1960
ニシキオニグモ
Araneus vent ricosus (L. Koch 1878)
オニグモ
Araneus viridivent ris Yaginuma 1969
ハラビロミドリオニグモ
Araneus yasudai Tanikawa 2001
ヤスダヒメオニグモ
Araniella displicat a (Hentz 1847)
トガリハナオニグモ
ムツボシオニグモ
mis. Araniella cucurbit ina (Clerck 1757) ハナオニグモ
92
Araniella yaginumai Tanikawa 1995
ムツボシオニグモ
mis. Araniella cucurbit ina (Clerck 1757) ハナオニグモ
Argiope aemula (Walckenaer 1842)
ナガマルコガネグモ
Argiope aetheroides Yin et al. 1989
ムシバミコガネグモ
mis. Argipe keyserlingi Karsch 1878
Argiope aetherea Walckenaer 1841
Argiope amoena L. Koch 1878
コガネグモ
Argiope boesenbergi Levi 1983
チュウガタコガネグモ
mis. Argiope aetherea Walckenaer 1841
Argiope bruennichi (Scopoli 1772)
ナガコガネグモ
Argiope lobat a (Pallas 1772)
ウスイロコガネグモ
syn. Argiope arcuat a Simon 1887 ナナイボコガネグモ
Argiope minut a Karsch 1879
コガタコガネグモ
Argiope ocula Fox 1938
オオスミコガネグモ
syn. Argiope osumiensis Yaginuma 1967
Caerost ris mit ralis (Vinson 1863)
ズダカグモ
syn. Caerost ris paradoxa (Doleschall 1859)
Chorizopes nipponicus Yaginuma 1963
ヤマトカナエグモ
Cnodalia harpax Thorell 1890
ツメナガオニグモ
Cyclosa alba Tanikawa 1992
シロゴミグモ
Cyclosa angust a Tanikawa 1992
ヤセゴミグモ
Cyclosa argent eoalba Bösenberg & Strand 1906
ギンメッキゴミグモ
Cyclosa at rata Bösenberg & Strand 1906
カラスゴミグモ
カラスグモ
Cyclosa confusa Bösenberg & Strand 1906
ミナミノシマゴミグモ
マガイゴミグモ
Cyclosa conica (Pallas 1772)
コゴミグモ
初記録以来採集例がない
Cyclosa ginnaga Yaginuma 1959
ギンナガゴミグモ
Cyclosa hamulata Tanikawa 1992
カギヅメカラスゴミグモ
Cyclosa japonica Bösenberg & Strand 1906
ヤマトゴミグモ
Cyclosa kumadai Tanikawa 1992
クマダギンナガゴミグモ
Cyclosa lat icauda Bösenberg & Strand 1906
キジロゴミグモ
Cyclosa marit ima Tanikawa 1992
ハマゴミグモ
mis. Cyclosa camelodes (Thorell 1878)
Cyclosa lit oralis (C. L. Koch 1867)
93
Cyclosa mont icola Bösenberg & Strand 1906
ヤマゴミグモ
キジロミツデゴミグモ
Cyclosa mulmeinensis (Thorell 1887)
トゲゴミグモ
Cyclosa norihisai Tanikawa 1992
オガサワラゴミグモ
Cyclosa oct otuberculat a Karsch 1879
ゴミグモ
Cyclosa okumae Tanikawa 1992
オオクマギンメッキゴミグモ
Cyclosa omonaga Tanikawa 1992
シマゴミグモ
mis. Cyclosa insulana (Costa 1834) ミツデゴミグモ
Cyclosa onoi Tanikawa 1992
オノゴミグモ
Cyclosa psylla (Thorell 1887)
ヒメマルゴミグモ
Cyclosa sachikoae Tanikawa 1992
ミツカドゴミグモ
Cyclosa sedeculat a Karsch 1879
ヨツデゴミグモ
ユノハマゴミグモ
Cyclosa vallata Keyserling 1886
マルゴミグモ
Cyrtarachne buf o (Bösenberg & Strand 1906)
トリノフンダマシ
Cyrtarachne cingulata Thorell 1895
セグロトリノフンダマシ
Cyrtarachne inaequalis Thorell 1895
オオトリノフンダマシ
Cyrtarachne nagasakiensis Strand 1918
シロオビトリノフンダマシ
syn. Cyrtarachne nigra Yaginuma 1960 クロトリノフンダマシ
Cyrtarachne yunoharuensis Strand 1918
アカイロトリノフンダマシ
syn. Cyrtarachne induta Yaginuma 1960 ソメワケトリノフンダマシ
Cyrtophora cit ricola (Forskal 1775)
オワレスズミグモ
Cyrtophora exant hemat ica (Doleschall 1859)
キヌアミグモ
キヌアミゴミグモ
Cyrtophora moluccensis (Doleschall 1857)
スズミグモ
syn. Aranea ikomasanensis Bosenberg & Strand 1906
Cyrtophora unicolor (Doleschall 1857)
ハラビロスズミグモ
Eriophora ast ridae (Strand 1917)
サガオニグモ
カタダカオニグモ
syn. Zilla sagana (Bösenberg & Strand 1906)
Eriophora aurea (S. Saito 1934)
キンカタハリオニグモ
Argiope キンコガネグモ
Zilla
Eriophora sachalinensis (S. Saito 1934)
カラフトオニグモ
syn. Zilla f lavomaculat a Yaginuma 1955 キマダラオニグモ
Zilla t okachiana (Saito 1934) トカチオニグモ
Zilla
94
Eriophora yanbaruensis Tanikawa 2000
ヤンバルオニグモ
Eriovixia pseudocent rodes (Bösenberg & Strand 1906) トガリオニグモ
Araneus
Eriovixia sakiedaorum Tanikawa 1999
サキエダオニグモ
Gast eracantha kuhli C. L. Koch 1837
トゲグモ
Gibbaranea abscissa (Karsch 1879)
キザハシオニグモ
Araneus ダンダラオニグモ
Gibbaranea bituberculat a (Walckenaer 1802)
ダンダラオニグモ
Araneus フジノオニグモ
Hypsosinga pygmaea (Sundevall 1831)
ヨツボシショウジョウグモ
Singa ウスキショウジョウグモ ヨツボシシンガ
Hypsosinga sanguinea (C. L. Koch 1844)
シロスジショウジョウグモ
Singa
syn. Theridion hilgendorf i Karsch 1879 ヤツデヒメグモ
Larinia argiopif ormis Bösenberg & Strand 1906
コガネグモダマシ
syn. Larinia punct if era Bösenberg & Strand 1906 ホシコガネグモダマシ
Larinia 属を細分する論文が発表されているが,筆者はその必要はないと判断してい
るので,ここには取り上げない.
Larinia bonnet i Spassky 1939
ボネコガネグモダマシ
Larinia f usif ormis (Thorell 1877)
ネッタイコガネグモダマシ
Larinia jeskovi Marusik 1987
キタコガネグモダマシ
Larinia onoi Tanikawa 1989
ムネグロコガネグモダマシ
Larinia pht hisica (L. Koch 1871)
ミナミコガネグモダマシ
Larinia sekiguchii Tanikawa 1989
セキグチコガネグモダマシ
Larinioides cornutus (Clerck 1757)
ナカムラオニグモ
Araneus
Larinioides patagiat us (Clerck 1757)
コウモリオニグモ
Araneus
Larinioides sclopet arius (Clerck 1757)
キタノオニグモ
Araneus
Mangora herbeoides (Bösenberg & Strand 1906)
ゴマジロオニグモ
Neoscona adiant a (Walckenaer 1802)
ドヨウオニグモ
ヒメオニグモ
コシワグモ
ドヨウグモ
syn. Meta doenitzi Bösenberg & Strand 1906 ドヨウグモ
Neoscona doenitzi (Bösenberg & Strand 1906) ドヨウオニグモ
Neoscona amamiensis Tanikawa 1998
アマミオニグモ
95
Neoscona mellot eei (Simon 1895)
キイロオニグモ
ワキグロサツマノミダマシ
キバラオニグモ
Neoscona mult iplicans (Chamberlin 1924)
ヤスダオニグモ
syn. Neoscona minoriscylla Yin et al. 1990
Neoscona naut ica (L. Koch 1875)
イエオニグモ
Neoscona punct igera (Doleschall 1857)
コゲチャオニグモ
トスジ(ヂ)オニグモ ヤホシオニグモ
syn. Araneus lugubris (Walckenaer 1841)
Araneus punct iger vat ius Thorell 1877
Araneus opimus (L.Koch 1877)
Neoscona scylla (Karsch 1879)
ヤマシロオニグモ
アトグロヤマシロオニグモ
Neoscona scylloides (Bösenberg & Strand 1906)
サツマノミダマシ
Neoscona subpullata (Bösenberg & Strand 1906)
ヘリジロオニグモ
Araneus
Neoscona t heisi (Walckenaer 1842)
ホシスジオニグモ
Neoscona vigilans (Blackwall 1865)
アカアシオニグモ
mis. Araneus decens (Thorell 1878)
Araneus rumpf i Thorell 1878
syn. Araneus ruf of emorat us (Simon 1884)
Ordgarius hobsoni (O. P.-Cambridge 1877)
マメイタイセキグモ
Ordgarius sexspinosus (Thorell 1894)
ムツトゲイセキグモ
イセキグモ
Paraplect ana japonica Bösenberg & Strand 1906
トラマルグモ
初記録以来採集例がない
Paraplect ana sakaguchii Uyemura 1938
サカグチトリノフンダマシ
Paraplect ana t sushimensis Yamaguchi 1960
ツシマトリノフンダマシ
Parawixia dehaani (Doleschall 1859)
ミツカドオニグモ
Araneus
Parazygiella dispar (Kulczyński 1885)
ヤマキレアミグモ
Zygiella キ レアミグモ
mis. Zygiella montat a (C. L. Koch 1839)
Pasilobus hupingensis Yin, Bao & Kim 2001
ワクドツキジグモ
Polt ys columnaris Thorell 1890
ツツゲホウグモ
Polt ys illepidus C. L. Koch 1843
ゲホウグモ
カタハリゲホウグモ
Polt ys pannuceus Thorell 1895
96
ボロゲホウグモ
Polt ys saosasus Uyemura 1934
サオサシゲホウグモ
Pronoides brunneus Schenkel 1936
コオニグモモドキ
syn. Pronous minut us (S. Saito 1939)
Singa hamata (Clerck 1757)
ナガテオニグモ
Thelacant ha brevispina (Doleschall 1857)
チブサトゲグモ
フタホシトゲグモ
mis. Gast eracantha mammosa C. L. Koch 1844
Yaginumia sia (Strand 1906)
ズグロオニグモ
Araneus Zygiella Zilla
ズグロヒメ(ナ)オニグモ
Zygiella x-notat a (Clerck 1757)
タイリクキレアミグモ
Lycosidae コモリグモ科
Alopecosa aculeata (Clerck 1757)
アキヤマコモリグモ
以下全てコモリグモを昔はドクグモと称していた.
Alopecosa cinnameopilosa (Schenkel 1963)
ニセキクヅキコモリグモ
Alopecosa hokkaidensis Tanaka 1985
アシマダラコモリグモ
mis. Alopecosa st riat ipes (C.L. Koch 1837)
Alopecosa moriut ii Tanaka 1985
ハタチコモリグモ
Alopecosa nemurensis (Strand 1907)
ネムロコモリグモ
Pardosa
初記録以来採集例がない
Alopecosa pulverulenta (Clerck 1757)
チリコモリグモ
syn. Pardosa cornut a S. Saito 1939 ヒシオオアシコモリグモ
Alopecosa virgata (Kishida 1909)
スジブトコモリグモ
Alopecosa volubilis Yoo, Kim & Tanaka 2004
ノッポロコモリグモ
Arct osa cinerea (Fabricius 1777)
タイリクミズコモリグモ
Arct osa daiset suzana (S. Saito 1934)
ダイセツコモリグモ
Arct osa depect inat a (Bösenberg & Strand 1906)
カガリビコモリグモ
コドクグモ
Arct osa ebicha Yaginuma 1960
エビチャコモリグモ
Arct osa f ujiii Tanaka 1985
フジイコモリグモ
Arct osa hikosanensis Tanaka 1985
ヒコサンコモリグモ
Arct osa ipsa (Karsch 1879)
ヒノマルコモリグモ
Tricca
シロモンドクグモ
セスジコモリグモ セスヂドクグモ
syn. Tricca japonica Simon 1888
Arct osa kawabe Tanaka 1985
カワベコモリグモ
Arct osa laminat a Yu & Song 1988
ネッタイコモリグモ
97
Arct osa niccensis (Strand 1907)
ニッコウコモリグモ
Lycosa Trochosa 初記録以来採集例がない
Arct osa st igmosa (Thorell 1875)
クロココモリグモ
アゴアカドクグモ
syn. Arct osa subamylacea (Bösenberg & Strand 1906)
Arct osa kobayashii Yaginuma 1960 ミズタコモリグモ
Arct osa yasudai (Tanaka 2000)
ヤスダコモリグモ
Tricca
Hippasa babai Tanikawa 2007
ババコモリグモ
Hygrolycosa umidicola Tanaka 1978
シッチコモリグモ
Lycosa boninensis Tanaka 1989
オガサワラコモリグモ
Lycosa coelest is L. Koch 1878
ハラクロコモリグモ
シケジドクグモ
セピアドクグモ チャイロドクグモ
syn. Lycosa sepia (Dönitz & Strand 1906) セピアコモリグモ
Lycosa ishikariana (S. Saito 1934)
イソコモリグモ
Ishicosa イシカリコモリグモ
syn. Lycosa f ujitai Uyemura 1939
Lycosa mat usitai Nakatsudi 1943
マツシタコモリグモ
Lycosa minae (Dönitz & Strand 1906)
ミナコモリグモ
Pardosa
初記録以来採集例がない
Lycosa pia (Bösenberg & Strand 1906)
ムナグロオオコモリグモ
初記録以来採集例がない
Lycosa suzukii Yaginuma 1960
スズキコモリグモ
Pardosa agraria Tanaka 1985
イナダハリゲコモリグモ
ハリゲコモリグモの新参シノニムとする論文が発表されているが,筆者はこの扱い
は誤りであると判断しているので,ここには取り上げない.
Pardosa amamiensis (Nakatsudi 1943)
アマミコモリグモ
Lycosa
Pardosa astrigera L. Koch 1878
ホシコモリグモ
ホシドクグモ
ウヅキコモリグモ
ムツカイゾクドクグモ
syn. Lycosa T-insignita Bösenberg & Strand 1906 コウヅキコモリグモ
Tarent ula phila Dönitz & Strand 1906 ムナグロコモリグモ
Lycosa cinereofusca Dönitz & Strand 1906 セアオコモリグモ
Tarent ula sagibia Strand 1916 サガコモリグモ
Pirat a aomorensis S.Saito 1939 ムツコモリグモ
Lycosa phila Dönitz & Strand 1906
98
Pardosa at ropos (L. Koch 1878)
キョクトウコモリグモ
Lycosa
Pardosa brevivulva Tanaka 1975
ヤマハリゲコモリグモ
Pardosa daiset suensis Tanaka 2005
パルサコモリグモ
Pardosa diversa Tanaka 1985
ハタハリゲコモリグモ
ハリゲコモリグモの新参シノニムとする論文が発表されているが,筆者はこの扱い
は誤りであると判断しているので,ここには取り上げなかった.
Pardosa graminea Tanaka 1985
クサチコモリグモ
Pardosa hedini Schenkel 1936
カラコモリグモ
Pardosa herbosa Jo & Paik 1984
ヒメコモリグモ
Syn. Pardosa umida Tanaka 1985 ヒメコモリグモ
Pardosa hokkaido Tanaka & Suwa 1986
キタハリゲコモリグモ
Pardosa hort ensis (Thorell 1872)
シマコモリグモ
syn. Lycosa annulat a Thorell 1872
Pardosa isago Tanaka 1977
イサゴコモリグモ
Pardosa jambaruensis Tanaka 1990
ヤンバルコモリグモ
Pardosa laevitarsis Tanaka & Suwa 1986
タテスジハリゲコモリグモ
Pardosa laura Karsch 1879
ハリゲコモリグモ
syn. Tarent ula palus Dönitz & Strand 1906 トウミョウコモリグモ
Pirat a longipedis (S. Saito 1939)
Pardosa lugubris (Walckenaer 1802)
エゾコモリグモ
Pardosa lyrivulva (Bösenberg & Strand 1906)
コンピラコモリグモ
初記録以来採集例がない
Pardosa nojimai Tanaka 1998
カコウコモリグモ
Pardosa oriens (Chamberlin 1924)
ヒガシコモリグモ
Pardosa palust ris (Linnaeus 1758)
おそらく日本には生息していない.
syn. Lycosa t arsalis Thorell 1856 タイリクコモリグモ
Pardosa paramushirensis (Nakatsudi 1937)
タカネコモリグモ
パラムシルコモリグモ
mis. Pardosa f erruginea (L. Koch 1870)
Pardosa plumipes (Thorell 1875)
ヤマコモリグモ
mis. Pardosa mont icola (Clerck 1757)
Pardosa. pulumipedella (Strand 1907) ケアシコモリグモ
Pardosa pseudoannulat a (Bösenberg & Strand 1906)
キクヅキコモリグモ
Lycosa デーニッツコモリグモ デーニッツドクグモ
99
syn. Lycosa innnominabilis Dönitz & Strand 1906 ツクシコモリグモ
Lycosa subtarentula Dönitz & Strand 1906 ミツボシコモリグモ
Pardosa riparia (C. L. Koch 1833)
キシコモリグモ
Pardosa suwai Tanaka 1985
ヌマチコモリグモ
Pardosa t akahashii (S. Saito 1936)
スナハラコモリグモ
スナワラコモリグモ
Pardosa yaginumai Tanaka 1977
キシベコモリグモ
Pardosa yamanoi Tanaka & Suwa 1986
テジロハリゲコモリグモ
Pirat a boreus Tanaka 1974
ハテコモリグモ
Pirat a clercki (Bösenberg & Strand 1906)
クラークコモリグモ
クラークカイゾクドクグモ クレルクドクグモ シケヂドクグモ
Pirat a hiroshii Tanaka 1986
マルヌマコモリグモ
Pirat a hokkaidensis Tanaka 2003
ミズベコモリグモ
Pirat a iriomot ensis Tanaka 1989
イリオモテコモリグモ
Pirat a knorri (Scopoli 1763)
クノールコモリグモ
Pirat a meridionalis Tanaka 1974
ミナミコモリグモ
Pirat a montanus Emerton 1885
ヤマジコモリグモ
ヤマドクグモ
Pirat a piratellus (Strand 1907)
オトコモリグモ
初記録以来採集例がない
Pirat a pirat icus (Clerck 1757)
カイゾクコモリグモ
Pirat a piratoides (Bösenberg & Strand 1906)
イモコモリグモ
ヒナドクグモ
ヒメコモリグモ
syn. Pirat a japonicus Tanaka 1974 ヤマトコモリグモ
Pirat a procurvus (Bösenberg & Strand 1906)
チビコモリグモ
syn. Tarent ula sagaphila Strand 1916 ヒゼンコモリグモ
Pirat a shibat ai Tanaka 1995
エゾカイゾクコモリグモ
Pirat a subpirat icus (Bösenberg & Strand 1906)
キバラコモリグモ
Pirat a t anakai Brignoli 1983
コガタコモリグモ
syn. Pirat a exiguus Tanaka 1974
Pirat a yaginumai Tanaka 1974
ナミコモリグモ
Pirat a yesoensis Tanaka 1985
アシグロコモリグモ
Schizocosa avida (Walckenaer 1837)
アメリカコモリグモ
Trochosa aquat ica Tanaka 1985
ナガズキンコモリグモ
Trochosa joshidana (Kishida 1909)
ウゼンコモリグモ
Lycosa
Trochosa robust a (Simon 1876)
100
タイリクコモリグモ
Trochosa ruricola (De Geer 1778)
アライトコモリグモ
syn. Lycosa lacernat a Karsch 1879 ズキンコモリグモ
Trochosa spinipalpis (F. O. P.-Cambridge 1895)
トゲウデコモリグモ
Trochosa t erricola Thorell 1856
カラフトコモリグモ
Trochosa vulvella (Strand 1907)
キタコモリグモ
Wadicosa okinawensis (Tanaka 1985)
リュウキュウコモリグモ
Pardosa
Xerolycosa nemoralis (Westring 1861)
モリコモリグモ
syn. Lycosa f lavit ibia (S. Saito 1934) キアシコモリグモ
Trechaleidae サシアシグモ科
Shinobius orientalis (Yaginuma 1967)
シノビグモ
Cispius
Pisauridae キシダグモ科
Dolomedes angust ivirgatus Kishida 1936
スジボソハシリグモ
Dolomedes f ont us Tanikawa & Miyashita 2008
ババハシリグモ
Dolomedes horishanus Kishida 1936
ヘリジロハシリグモ
Dolomedes japonicus Bösenberg & Strand 1906
キクメハシリグモ
ホシモノハシリグモ
syn. Dolomedes st ellat us Kishida 1936
Dolomedes orion Tanikawa 2003
オオハシリグモ
Dolomedes rapt or Bösenberg & Strand 1906
アオグロハシリグモ
ハシリグモ
Dolomedes saganus Bösenberg & Strand 1906
スジブトハシリグモ
syn. Dolomedes pallit arsis Dönitz & Strand 1906
Dolomedes silvicola Tanikawa & Miyashita 2008
スジアカハシリグモ
mis. Dolomedes saganus Bösenberg & Strand 1906
Dolomedes sulfureus L. Koch 1878
カヤクグリグモ
イオウイロハシリグモ
カリウドグモ
syn. Dolomedes annulat us Kishida 1936 コハシリグモ
Dolomedes f imbriatoides Bösenberg & Strand 1906 スジチャハシリグモ
Dolomedes hercules Bösenberg & Strand 1906 スジボケハシリグモ
Dolomedes hinoi Kayashima 1952 ヒノハシリグモ
Dolomedes ohsujit ia Kishida 1936 オオスジチャハシリグモ
Dolomedes yawat ai Ono 2002
イシガキアオグロハシリグモ
Dolomedes zat sun Tanikawa 2003
ササキハシリグモ
Hygropoda higenaga (Kishida 1936)
ヒゲナガハシリグモ
101
Dolomedes
Perenet his f ascigera (Bösenberg & Strand 1906)
ハヤテグモ
Tet ragonophthalma キシダグモモドキ
Perenet his venusta L.Koch 1878
ミナミハヤテグモ
mis. Perenet his unifasciata (Doleschall 1859)
Pisaura anahit if ormis Kishida 1910
キシダグモ
syn. Pisaura anahita Kishida 1914 キシダグモモドキ
Pisaura bicornis Zhang & Song 1992
サイホウキシダグモ
Pisaura lama Bösenberg & Strand 1906
アズマキシダグモ
syn. Pisaura clarivittat a (Dönitz & Strand 1906) タテスジキシダグモ
Pisaura f lavist riat a Yaginuma 1960 キスジキシダグモ
Pisaura strandi Kishida 1914 ヤマジキシダグモ
Oxyopidae ササグモ科
Oxyopes koreanus Paik 1969
コウライササグモ
Oxyopes licent i Schenkel 1953
クリチャササグモ
syn. O. badius Yaginuma 1967
Oxyopes macilent us L. Koch 1878
シマササグモ
Oxyopes saganus Bösenberg & Strand 1906
コササグモ
初記録以来採集例がない
Oxyopes sert atus L. Koch 1878
ササグモ
Zoropsidae スオウグモ科
Takeoa nishimurai (Yaginuma 1963)
ムロズミソレグモ
Zoropsis
Zoridae ミヤマシボグモ科
Zora nemoralis (Blackwall 1861)
ミヤマシボグモモドキ
ミヤマシボグモ
Zora spinimana (Sundevall 1833)
シボグモモドキ
Ctenidae シボグモ科
Acantheis nipponicus Ono 2008
イオウシボグモ
Anahita f auna Karsch 1879
シボグモ
ドクグモモドキ
Ct enus yaeyamensis Yoshida 1998
ヤエヤマシボグモ
Agelenidae タナグモ科
Agelena babai Tanikawa 2005
アマミクサグモ
Agelena labyrint hica (Clerck 1757)
イナズマクサグモ
syn. Agelena t ubicola Bösenberg & Strand 1906
Agelena silvat ica Oliger 1983
102
クサグモ
mis. Agelena limbat a Thorell 1879
Allagelena donggukensis (Kim 1996)
ヒメクサグモ
Allagelena opulenta (L. Koch 1878)
コクサグモ
syn. Agelena japonica Karsch 1879
Tegenaria dia Dönitz & Strand 1906 キタタナグモ
Tegenaria domest ica (Clerck 1757)
イエタナグモ
タナグモ
Cybaeidae ナミハグモ科
Argyronet a aquat ica (Clerck 1757)
ミズグモ
syn. Argyronet a aquat ica japonica Ono 2002
Cedicus dubius Strand 1907
ストランドグモ
初記録以来採集例がない
以下,Cybaeus 属について細分する発表があるが,ここでは五原氏の見解に賛同して
現時点では全てを Cybaeus 属にまとめる
Cybaeus aizuensis Kobayashi 2006
アイズナミハグモ
Cybaeus akaanaensis (Komatsu 1968)
アカアナナミハグモ
Het erocybaeus アカアナキタグニグモ
Cybaeus akiensis Ihara 2003
アキナミハグモ
Cybaeus anaiwaensis (Komatsu 1968)
アナイワナミハグモ
Dolichocybaeus アナイワズナガグモ
Cybaeus aokii Yaginuma 1972
エゾナミハグモ
Cybaeus aquilonalis Yaginuma 1958
コナミハグモ
キタナミハグモ
Cybaeus asahi Kobayashi 2006
アサヒナミハグモ
Cybaeus ashikit aensis (Komatsu 1968)
アシキタナミハグモ
Dolichocybaeus アシキタズナガグモ
Cybaeus bit chuensis Ihara & Nojima 2005
ビッチュウナミハグモ
Dolichocybaeus
Cybaeus biwaensis Kobayashi 2006
ビワコガタナミハグモ
ビワナミハグモ
Cybaeus communis Yaginuma 1972
ザラナミハグモ
Cybaeus daisen Ihara & Nojima 2005
ダイセンナミハグモ
Dolichocybaeus
Cybaeus echigo Kobayashi 2006
エチゴナミハグモ
Cybaeus enshu Kobayashi 2006
エンシュウナミハグモ
Cybaeus fujisanus Yaginuma 1972
フジナミハグモ
103
Cybaeus fuujinensis (Komatsu 1968)
フウジンナミハグモ
Dolichocybaeus フウシンズナガグモ
Cybaeus gassan Kobayashi 2006
ガッサンナミハグモ
Cybaeus gonokawa Ihara 1993
イワミコガタナミハグモ
Cybaeus got oensis (Yamaguti & Yaginuma 1971)
ゴトウナミハグモ
Dolichocybaeus ゴトウズナガグモ
Cybaeus hat sushibai Ihara 2005
オオダイガハラナミハグモ
Cybaeus hibaensis Ihara 1994
ヒバナミハグモ
Cybaeus higoensis Irie & Ono 2000
ヒゴナミハグモ
Cybaeus hiroshimaensis Ihara 1993
アキコガタナミハグモ
Cybaeus ikiensis Irie 2007
イキナミハグモ
Cybaeus inagakii Ono 2008
オオミヤナミハグモ
Cybaeus ishikawai (Kishida in Komatsu 1961)
イシカワナミハグモ
Dolichocybaeus イシカワズナガグモ ヅナガグモ
Cybaeus it sukiensis Irie 1998
イツキメナシナミハグモ
Cybaeus jaanaensis Komatsu 1968
ジャアナナミハグモ
Cybaeus jaana Komatsu 1969: Yaginuma 1970
Cybaeus jinsekiensis Ihara 2006
ジンセキナミハグモ
Cybaeus kawabensis Irie & Ono 2002
カワベナミハグモ
Cybaeus kiiensis Kobayashi 2006
キイナミハグモ
Cybaeus kirigaminensis Komatsu 1963
キリガミネナミハグモ
Dolichocybaeus キリガミネズナガグモ タカネナミハグモ
Cybaeus kiuchii Komatsu 1965
キウチナミハグモ
Dolichocybaeus
Cybaeus kokuraensis Ihara 2007
コクラナミハグモ
Dolichocybaeus
Cybaeus kompiraensis (Komatsu 1968)
コンピラナミハグモ
Dolichocybaeus コンピラズナガグモ
Cybaeus kumaensis Irie & Ono 2001
クマナミハグモ
Cybaeus kunashirensis Marusik & Logunov 1991
クナシリナミハグモ
Cybaeus kunisakiensis Ihara 2003
クニサキヒメナミハグモ
Cybaeus kuramot oi Yaginuma 1963
ナガトナミハグモ
Dolichocybaeus ナガトズナガグモ
Cybaeus maculosus Yaginuma 1972
クスミナミハグモ
Cybaeus magnus Yaginuma 1958
オオナミハグモ
Cybaeus melanoparvus Kobayashi 2006
クロコナミハグモ
Cybaeus melloteei (Simon 1886)
ムロテナミハグモ
104
ナミハグモ
Cybaeus mimasaka Ihara & Nojima 2005
ミマサカナミハグモ
Dolichocybaeus
Cybaeus minoensis Kobayashi 2006
ミノナミハグモ
Cybaeus miyagiensis Ihara 2004
ミヤギナミハグモ
Cybaeus miyosii Yaginuma 1941
ヒメナミハグモ
Cybaeus momot aro Ihara & Nojima 2005
ビゼンナミハグモ
Dolichocybaeus
Cybaeus mont icola Kobayashi 2006
ミヤマナミハグモ
Cybaeus nagaiae Ihara 2009
タンゴコガタナミハグモ
Cybaeus nagusa Ihara 2009
ナグサコガタナミハグモ
Cybaeus nichikoensis (Komatsu 1968)
ニチコウナミハグモ
Dolichocybaeus ニチコズナガグモ ニチコナミハグモ
Cybaeus nipponicus (Uyemura 1938)
カチドキナミハグモ
カチドキグモ
Cybaeus nishikawai (Komatsu 1968)
ニシカワナミハグモ
Dolichocybaeus ニシカワズナガグモ
Cybaeus nojimai Ihara 1993
ノジマコガタナミハグモ
Cybaeus obedient iarius Komatsu 1963
ニッパラナミハグモ
ニッパラヒナマシラグモ
Cybaeus okafujii Yaginuma 1963
アキヨシナミハグモ
Dolichocybaeus アキヨシズナガグモ
Cybaeus okayamaensis Ihara 1993
キビコガタナミハグモ
Cybaeus okumae Ihara 2009
ヒコサンコガタナミハグモ
Cybaeus pet egarinus Yaginuma 1972
ペテガリナミハグモ
Cybaeus rarispinosus Yaginuma 1970
チビナミハグモ
Cybaeus ryunoiwayaensis Komatsu 1968
リュウノイワヤナミハグモ
Cybaeus ryusenensis (Komatsu 1968)
キタグニナミハグモ
Het erocybaeus キタグニグモ
Cybaeus sanct us (Komatsu 1942)
ヒジリナミハグモ
nud. Cybaeomyro
Cybaeus sasakii Ihara 2004
ミチノクナミハグモ
Cybaeus sasayamaensis Ihara 2009
ササヤマコガタナミハグモ
Cybaeus senzokuensis (Komatsu 1968)
センゾクナミハグモ
Het erocybaeus センゾクキタグニグモ
Cybaeus shingenni Komatsu 1968
シンゲンナミハグモ
105
Cybaeus shinkaii (Komatsu 1970)
シンカイナミハグモ
Dolichocybaeus シンカイズナガグモ
Cybaeus striat ipes Bösenberg & Strand 1906
アシマダラナミハグモ
Cybaeus tajimaensis Ihara & Nojima 2005
タジマナミハグモ
Dolichocybaeus
Cybaeus takasawaensis (Komatsu 1970)
タカサワナミハグモ
Dolichocybaeus タカサワズナガグモ
Cybaeus taraensis Irie & Ono 2001
タラコガタナミハグモ
タラナミハグモ
Cybaeus t ott oriensis Ihara 1994
イナバナミハグモ
Cybaeus t surugi Ihara 2003
ツルギヒメナミハグモ
Cybaeus t surusakii Ihara 1993
イズモコガタナミハグモ
Cybaeus uenoi (Yaginuma 1970)
ツシマナミハグモ
Dolichocybaeus ツシマズナガグモ
Cybaeus urabandai Ihara 2004
ウラバンダイナミハグモ
Cybaeus yoshiakii Yaginuma 1968
ヨシアキナミハグモ
Cybaeus yoshidai Ihara 2004
ヤマガタナミハグモ
Cybaeus yufuin Ihara 2007
ユフインナミハグモ
Dolichocybaeus
prob.syn.アソナミハグモ
Cybaeus zenifukiensis (Komatsu 1968)
ゼニフキナミハグモ
Het erocybaeus ゼニフキキタグニグモ
Desidae ウシオグモ科
Badumna insignis (L.Koch 1872)
クロガケジグモ
Amaurobius
syn. Ixeut icus robustus (L. Koch 1872)
Badumna longinqua (L.Koch 1867)
ハルカガケジグモ
Desis japonica Yaginuma 1956
ヤマトウシオグモ
Parat heuma insulana (Banks 1902)
シマイソタナグモ
Parat heuma shirahamaensis (Oi 1960)
イソタナグモ
Lit isedes
Hahniidae ハタケグモ科
Ant ist ea elegans (Blackwall 1841)
クサチハタケグモ
初記録以来採集例がない
Cryphoeca angularis S. Saito 1934
スミタナグモ
Cryphoeca shingoi Ono 2007
オオダイスミタナグモ
Cryphoeca shinkaii Ono 2007
ムサシスミタナグモ
106
Hahnia cort icicola Bösenberg & Strand 1906
ハタケグモ
Hahnia mart ialis Bösenberg & Strand 1906
ミヤシロハタケグモ
初記録以来採集例がない
Hahnia nava (Blackwall 1841)
クロウヤマハタケグモ
Hahnia pinicola Arita 1978
アカマツハタケグモ
Neoant ist ea quelpartensis Paik 1958
ヤマハタケグモ
Dictynidae ハグモ科
Adenodictyna kudoae Ono 2008
アマミハグモ
Brommella punct osparsa (Oi 1957)
ナシジカレハグモ
Lathys Pagomys Scot olat hys
Cicurina japonica (Simon 1886)
Tet rilus ゾウシキグモ
コタナグモ
モグラグモ
syn. Cicurina parvula Komatsu 1940
Moguracicurina honesta Komatsu 1947
Cicurina maculif era Yaginuma 1979
フイリコタナグモ
Cicurina maculipes S. Saito 1934
シマコタナグモ
Cicurina t roglodyt es Yaginuma 1972
ホラコタナグモ
Dict yna arundinacea (Linnaeus 1758)
アシハグモ
Dict yna f elis Bösenberg & Strand 1906
ネコハグモ
ハグモ
ツクシハグモ
mis. Dict yna maculosa (Karsch 1879)
Dict yna f oliicola Bösenberg & Strand 1906
ハグモ
ヒナハグモ
ミドリハグモ
Dict yna procerula Bösenberg & Strand 1906
チャボハグモ
初記録以来採集例がない
Dict yna uncinat a Thorell 1856
カギハグモ
Lathys annulata Bösenberg & Strand 1906
カレハグモ
クロシロカレハグモ
mis. Lathys humilis (Blackwall 1855)
syn. Lathys novembris Dönitz & Strand 1906 ルリカレハグモ
Lathys dihamat a Paik 1979
フタカギカレハグモ
Lathys insulana Ono 2003
シマカレハグモ
Lathys maculosa (Karsch 1879)
ヤマトカレハグモ
Dict yna
キイロカレハグモ
サガカレハグモ ツクシハグモ
シモヅキカレハグモ ハグモ
オトサガカレハグモ
ルリカレハグモ
107
syn. Lathys ocellat a Bösenberg & Strand 1906
Lathys orientalis Bösenberg & Strand 1906
mis. Lathys put a (O. P.-Cambridge 1863)
Lathys sexoculata Seo & Sohn 1984
ムツメカレハグモ
Amaurobiidae ガケジグモ科
Allo clubionoides grandivulvus (Yaginuma 1969)
オオアナヤチグモ
Callobius hokkaido Leech 1971
エゾガケジグモ
キハダヤミグモ
mis. Callobius claust rarius (Hahn 1931) キハダガケジグモ
Coelot es aguniensis Shimojana 2000
アグニヤチグモ
Coelot es akakinaensis Shimojana 2000
アカキナヤチグモ
Coelot es albimont anus Nishikawa 2009
ノウゴウクロヤチグモ
Coelot es amamiensis Shimojana 1989
アマミヤチグモ
Coelot es ant ri (Komatsu 1961)
ホラズミヤチグモ
Coelot es aritai Nishikawa 2009
アリタヤチグモ
Coelot es bif urcat us Okumura & Ono 2006
フタマタヤチグモ
Coelot es cornut us Nishikawa 2009
オウドウヤチグモ
Coelot es decolor Nishikawa 1973
ウスイロヤチグモ
Coelot es doii Nishikawa 2009
ノムギクロヤチグモ
Coelot es dormans Nishikawa 2009
ガギュウクロヤチグモ
Coelot es eharai Arita 1976
ダイセンヤチグモ
Coelot es enasanus Nishikawa 2009
エナクロヤチグモ
Coelot es exilis Nishikawa 2009
ホソテヤチグモ
Coelot es exit ialis L. Koch 1878
クロヤチグモ
ヤチグモ
Coelot es gifuensis Nishikawa 2009
ギフヤチグモ
Coelot es got oensis Okumura 2007
ゴトウヤチグモ
Coelot es hachijoensis Ono 2008
ハチジョウヤチグモ
Coelot es hamamurai Yaginuma 1967
フタバヤチグモ
Coelot es hat aensis Nishikawa 2009
ハタヤチグモ
Coelot es hexommatus (Komatsu 1957)
ウロヤチグモ
ウロタナグモ
Coelot es hikonensis Nishikawa 2009
ヒコネクロヤチグモ
Coelot es hiradoensis Okumura & Ono 2006
ヒラドヤチグモ
Coelot es hirat sukai Arita 1976
コヤチグモ
Coelot es hiruzenensis Nishikawa 2009
ヒルゼンクロヤチグモ
Coelot es hiurai Nishikawa 2009
コンゴウヤチグモ
108
Coelot es ibukiensis Nishikawa 2009
イブキヤチグモ
Coelot es iharai Okumura 2007
ミナミヒメヤチグモ
Coelot es iheyaensis Shimojana 2000
イヘヤヤチグモ
Coelot es ikiensis Nishikawa 2009
イキヤチグモ
Coelot es inabaensis Arita 1974
イナバヤチグモ
Coelot es insulanus Shimojana 2000
シマヤチグモ
Coelot es iyoensis Nishikawa 2009
エヒメヤチグモ
Coelot es izenaensis Shimojana 2000
イゼナヤチグモ
Coelot es kagaensis Nishikawa 2009
カガクロヤチグモ
Coelot es kakeromaensis Shimojana 2000
カケロマヤチグモ
Coelot es kat surai Nishikawa 2009
エジマヤチグモ
Coelot es keramaensis Shimojana 2000
ケラマヤチグモ
Coelot es kintaroi Nishikawa 1983
マサカリヤチグモ
Coelot es kit azawai Yaginuma 1972
アズマヤチグモ
Coelot es kumejimanus Shimojana 2000
オオタケヤチグモ
Coelot es kumensis Shimojana 1989
クメヤチグモ
Coelot es lamellatus Nishikawa 2009
ウスマクヤチグモ
Coelot es micado Strand 1907
ミカドヤチグモ
mis. Coelot es spinivulva Simon 1880
Coelot es moelendorff ii Karsch 1881
Coelot es miyakoensis Shimojana 2000
ミヤコヤチグモ
Coelot es minobusanus Nishikawa 2009
ミノブクロヤチグモ
Coelot es minoensis Nishikawa 2009
ミノクロヤチグモ
Coelot es mohrii Nishikawa 2009
イヨヤチグモ
Coelot es mot obuensis Shimojana 2000
モトブヤチグモ
Coelot es musashiensis Nishikawa 1989
ムサシヤチグモ
Coelot es nagaraensis Nishikawa 2009
ナガラヤチグモ
Coelot es nasensis Shimojana 2000
ナセヤチグモ
Coelot es nazuna Nishikawa 2009
ナズナヤチグモ
Coelot es notoensis Nishikawa 2009
ノトヤチグモ
Coelot es obako Nishikawa 1983
オバコヤチグモ
Coelot es ogatai Nishikawa 2009
ミカワヤチグモ
Coelot es okinawensis Shimojana 1989
オキナワヤチグモ
Coelot es osamui Nishikawa 2009
ヤクシマヤチグモ
Coelot es oshimaensis Shimojana 2000
オオシマヤチグモ
Coelot es personatus Nishikawa 1973
カメンヤチグモ
109
Coelot es plancyi Simon 1880
ペキンイオグモ
Coras
Coelot es robust ior Nishikawa 2009
イブキクロヤチグモ
Coelot es sanoi Nishikawa 2009
トサノヤチグモ
Coelot es sawadai Nishikawa 2009
ミクサヤチグモ
Coelot es shimajiriensis Shimojana 2000
シマジリヤチグモ
Coelot es suruga Nishikawa 2009
スルガクロヤチグモ
Coelot es t akanawaensis Nishikawa 2009
タカナワヤチグモ
Coelot es t arumii Arita 1976
ヒメヤチグモ
Coelot es t aurus Nishikawa 2009
ミツイシヤチグモ
Coelot es t ochigiensis Nishikawa 2009
トチギクロヤチグモ
Coelot es t ojoi Nishikawa 2009
ミサトヤチグモ
Coelot es t okaraensis Shimojana 2000
トカラヤチグモ
Coelot es t okunoshimaensis Shimojana 2000
トクノシマヤチグモ
Coelot es t ominagai Nishikawa 2009
アカボシヤチグモ
Coelot es t onakiensis Shimojana 2000
トナキヤチグモ
Coelot es t owaensis Nishikawa 2009
トウワヤチグモ
Coelot es t roglocaecus Shimojana & Nishihira 2000
オキナワホラアナヤチグモ
Coelot es uenoi Yamaguchi & Yaginuma 1971
ウエノヤチグモ
Coelot es unicatus Yaginuma 1977
サイゴクヤチグモ
Coelot es uozumii Nishikawa 2002
シガクロヤチグモ
Coelot es yaginumai Nishikawa 1972
カミガタヤチグモ
Coelot es yahagiensis Nishikawa 2009
ヤハギヤチグモ
Coelot es yambaruensis Shimojana 2000
ヤンバルヤチグモ
Coelot es yodoensis Nishikawa 1977
ヨドヤチグモ
Coelot es zaoensis Nishikawa 2009
ザオウクロヤチグモ
Cybaeopsis typica Strand 1907
ナミハガケジグモ
ナミハグモモドキ(タナグモ科)
Hypocoelot es tumidivulva (Nishikawa 1980)
デベソヤチグモ
Coelot es
Iwogumoa acco (Nishikawa 1987)
アッコヒメシモフリヤチグモ
Coelot es Asiacoelot es
Iwogumoa insidiosa (L. Koch 1878)
Coelot es
Coras
シモフリヤチグモ
Asiacoelot es イホ(ボ)グモ
シモフリイオグモ
syn. Coelot es plancyi Simon 1880
Coelot es curtus (Bösenberg & Strand 1906)クルマヤチグモ
Iwogumoa int eruna (Nishikawa 1977)
110
ヒメシモフリヤチグモ
Coelot es Asiacoelot es
Iwogumoa nagasakiensis Okumura 2007
ナガサキシモフリヤチグモ
Iwogumoa port a Nishikawa 2009
ミナトシモフリヤチグモ
Iwogumoa yaeyamensis (Shimojana 1982)
ヤエヤマヤチグモ
Coelot es Asiacoelot es
Longicoelot es senkakuensis (Shimojana 2000)
センカクヤチグモ
Coelot es
Orumcekia sat oi (Nishikawa 2003)
チュウブヤチグモ
Coelot es
Pireneit ega luct uosa (L. Koch 1878)
Coelot es
Coras Paracoelot es カキネグモ
メガネヤチグモ
イオ(ホ,ボ)グモ
syn. Coelot es japonica Karsch 1879
Spiricoelot es urumensis (Shimojana 1989)
ウルマヤチグモ
Coelot es
Spiricoelot es zonat us (Peng & Wang 1997)
グラバーヤチグモ
Taira f lavidorsalis (Yaginuma 1964)
セスジガケジグモ
Amaurobius
Tegecoelot es corasides (Bösenberg & Strand 1906)
Coelot es
カキネグモ
ヤマヤチグモ
Tegenaria シモフリタナグモ
カキネタナグモ
mis. Coelot es modest us Simon 1880
Tegecoelot es dorsatus (Uyemura 1936)
ケムリヤマヤチグモ
ケムリタナグモ
Tegecoelot es echigonis Nishikawa 2009
エチゴヤマヤチグモ
Tegecoelot es ignot us (Bösenberg & Strand 1906)
カタチガイヤチグモ
Coelot es
Agelena
syn. Tegenaria muscicapa Bösenberg & Strand 1906
Tegecoelot es religiosus Nishikawa 2009
イナムラヤマヤチグモ
Tegecoelot es michikoae (Nishikawa 1977)
ヒメヤマヤチグモ
Coelot es
Tegecoelot es mizuyamae Ono 2008
ヒタチヤマヤチグモ
Tegecoelot es ot omo Nishikawa 2009
ウエノヤマヤチグモ
Tegecoelot es secundus (Paik 1971)
アキタヤチグモ
syn. Coelot es errat icus Nishikawa 1983
Tegecoelot es t at eyamaensis Nishikawa 2009
タテヤマヤマヤチグモ
Tegecoelot es yogoensis Nishikawa 2009
ヨゴヤマヤチグモ
111
Titanoecidae ヤマトガケジグモ科
Nurscia albof asciat a (Strand 1907)
ヤマトガケジグモ
Tit anoeca ボロアミグモ
syn. Tit anoeca nipponica Yaginuma 1959
Pandava laminata (Thorell 1878)
ネッタイガケジグモ
Tit anoeca
syn. Tit anoeca fulmeki Reimoser 1927 ミナミガケジグモ
Amaurobius yanonianus Nakatsudi 1943
Miturgidae ツチフクログモ科
Cheiracant hium errat icum (Walckenaer 1802)
アカスジコマチグモ
Cheiracant hium eut ittha Bösenberg & Strand 1906
アシナガコマチグモ
Cheiracant hium japonicum Bösenberg & Strand 1906
カバキコマチグモ
エドコマチグモ
syn. Cheiracant hium kompiricola Dönitz & Strand 1906 ヒナコマチグモ
コンピラコマチ
コンピラコマチグモ
Cheiracant hium lascivum Karsch 1879
コマチグモ
ヤマトコマチグモ
サチコマチグモ
syn. Cheiracant hium grat iosum Saito 1939
Cheiracant hium digit ivorum Dönitz & Strand 1906 ムナアカコマチグモ
Cheiracant hium pennyi O. P.-Cambridge 1873
ペニーコマチグモ
Cheiracant hium submordax Zhang, Zhu & Hu 1993
ミナミコマチグモ
Cheiracant hium unicum Bösenberg & Strand 1906
ヤサコマチグモ
ウスキコマチグモ
syn. Chiracant hium jokohamae Strand 1907 ハマコマチグモ
Anyphaenidae イヅツグモ科
Anyphaena ayshides Yaginuma 1958
ナガイヅツグモ
ナガイズツグモ
Anyphaena kurilensis Peelle & S. Saito 1932
チシマヤブグモ
Anyphaena pugil Karsch 1879
イヅツグモ
イズツグモ
Hibana gracilis (Hentz 1847)
アメリカヤブグモ
Liocranidae ウエムラグモ科
Agroeca brunnea (Blackwall 1833)
エビチャタンボグモ
Agroeca coreana Namkung 1989
コウライタンボグモ
Agroeca kamurai Hayashi 1992
カムラタンボグモ
Agroeca montana Hayashi 1986
ミヤマタンボグモ
It atsina prat icola (Bösenberg & Strand 1906)
イタチグモ
112
Clubionidae フクログモ科
Clubiona akagiensis Hayashi 1985
アカギフクログモ
Clubiona amurensis Mikhailov 1990
キタフクログモ
Clubiona bandoi Hayashi 1995
バンドウフクログモ
mis. Clubiona kasanensis Paik 1990
Clubiona basarukini Mikhailov 1990
ダケカバフクログモ
Clubiona brevipes Blackwall 1841
コアシフクログモ
Clubiona caerulescens L. Koch 1867
カシワフクログモ
Clubiona chikunii Hayashi 1986
チクニフクログモ
Clubiona cirrosa Ono 1989
マキヒゲフクログモ
Clubiona corrugata Bösenberg & Strand 1906
コフクログモ
Clubiona delet rix O. P.-Cambridge 1885
マダラフクログモ
syn. Clubiona reichlini Schenkel 1944
syn. Clubiona maculata Song & Chen 1979
Clubiona diversa O. P.-Cambridge 1862
ミチノクフクログモ
Clubiona ezoensis Hayashi 1987
エゾフクログモ
Clubiona f rutet orum L. Koch 1867
Clubiona glat iosa S. Saito 1934
フサフクログモ
Clubiona haeinsensis Paik 1990
ヒイカワフクログモ
Clubiona iharai Ono 1995
イハラフクログモ
Clubiona ikedai Ono 1992
ハコネフクログモ
Clubiona inaensis Hayashi 1989
イナフクログモ
Clubiona insulana Ono 1989
シマフクログモ
Clubiona japonica L. Koch 1878
ヤマトフクログモ
フクログモ Agroeca キアシタンボグモ
syn. Clubiona f lavipes (S. Saito 1939) キアシフクログモ
Clubiona japonicola Bösenberg & Strand 1906
ハマキフクログモ
ウスキフクログモ
Clubiona jucunda (Karsch 1879)
ヤハズフクログモ
スヂアカフクログモ
syn. Clubiona mant is Bösenberg & Strand 1906
Clubiona sakat ensis S. Saito 1939 サカタフクログモ
Clubiona sulla Bösenberg & Strand 1906 アカキフクログモ
Clubiona kulczynskii Lessert 1905
ホッポウフクログモ
Clubiona kumadaorum Ono 1992
クマダフクログモ
Clubiona kunashirensis Mikhailov 1990
クナシリフクログモ
113
syn. Clubiona sharkeyi Hayashi 1994 トヨヒラフクログモ
Clubiona kurilensis Bösenberg & Strand 1906
ヒメフクログモ
Clubiona kurosawai Ono 1986
クロサワフクログモ
Clubiona lena Bösenberg & Strand 1906
トビイロフクログモ
Clubiona lut escens Westring 1851
キフクログモ
Clubiona mandschurica Schenkel 1953
ニシカゼフクログモ
Clubiona maya Hayashi & Yoshida 1991
マヤフクログモ
Clubiona mayumiae Ono 1993
マユミフクログモ
mis. Clubiona. propinqua L.Koch 1879
Clubiona pseudogermanica Schenkel 1936
Clubiona mut ilat a Bösenberg & Strand 1906
ノミチフクログモ
初記録以来採集例がない
Clubiona neglect oides Bösenberg & Strand 1906
ヨモギフクログモ
Clubiona ogatai Ono 1995
オガタフクログモ
Clubiona parvula (S.Saito 1933)
ヌカアブラフクログモ
St eat oda(ヒメグモ科)ヌカアブラグモ
Clubiona phragmit is C. L. Koch 1843
ミギワフクログモ
Clubiona pseudogermanica Schenkel 1936
カギフクログモ
mis. Clubione propinqua L.Koch 1879
Clubiona hummeli Schenkel 1936
syn. Clubiona salict um Namkung & Kim 1987"
Clubiona riparia L.Koch 1866
クリイロフクログモ
syn. Clubiona badia Peelle & S. Saito 1932
Clubiona yagata Yaginuma 1972 ヤガタフクログモ
Clubiona rostrata Paik 1985
マイコフクログモ
syn. Clubiona maikoae Hayashi 1985
Clubiona ryukyuensis Ono 1989
リュウキュウフクログモ
Clubiona sapporensis Hayashi 1986
サッポロフクログモ
Clubiona subsult ans Thorell 1875
トゲバリフクログモ
初記録以来採集例がない
Clubiona t anikawai Ono 1989
タニカワフクログモ
Clubiona t at eyamensis Hayashi 1989
タテヤマフクログモ
Clubiona t rivialis C. L. Koch 1843
キタカゼフクログモ
Clubiona t surusakii Hayashi 1987
ツルサキフクログモ
Clubiona uenoi Ono 1986
ウエノフクログモ
Clubiona vigil Karsch 1879
ムナアカフクログモ
フクログモ
114
Clubiona vigille lla Strand 1918
初記録以来採集例がない
Clubiona viridula Ono 1989
クサイロフクログモ
Clubiona yaginumai Hayashi 1989
ヤギヌマフクログモ
Clubiona yasudai Ono 1991
ヤスダフクログモ
Clubiona yoshidai Hayashi 1989
ヨシダフクログモ
Clubiona zilla Dönitz & Strand 1906
ウコンフクログモ
Pt eronet a ultramarina (Ono 1989)
アオミフクログモ
Clubiona
Corinnidae ネコグモ科
Cast ianeira shaxianensis Gong 1983
オビジガバチグモ
Creugas gulosus Thorell 1878
ハマカゼハチグモ
Corinna
Cycais gracilis Karsch 1879
シカイスグモ
初記録以来採集例がない
Humua takeuchii Ono 1987
ヒメバチグモ
Ort hobula crucif era Bösenberg & Strand 1906
オトヒメグモ
Otacilia komurai (Yaginuma 1952)
コムラウラシマグモ
Phrurolithus
Otacilia luna (Kamura 1994)
ツキミノウラシマグモ
Phrurolithus
Otacilia lynx (Kamura 1994)
ヤマネコウラシマグモ
Phrurolithus
Otacilia must ela Kamura 2008
アカガネウラシマグモ
Otacilia st ella Kamura 2005
エラブウラシマグモ
Otacilia t aiwanica (Hayashi & Yoshida 1993)
タイワンウラシマグモ
Phrurolithus
Otacilia vulpes (Kamura 2001)
コガネウラシマグモ
Phrurolithus
Phrurolithus claripes (Dönitz & Strand 1906)
Micaria
イナズマツヤグモ コツヤグモ
イナズマウラシマグモ
ツヤグモ
Phrurolithus coreanus Paik 1991
キレオビウラシマグモ
Phrurolithus f est ivus (C.L.Koch 1835)
タイリクウラシマグモ
Phrurolithus labialis Paik 1991
ウスイロウラシマグモ
Phrurolithus nipponicus Kishida 1914
ウラシマグモ
Phrurolithus pennat us Yaginuma 1967
ヤバネウラシマグモ
115
Phrurolithus sinicus Zhu & Mei 1982
コツブウラシマグモ
Trachelas japonicus Bösenberg & Strand 1906
ネコグモ
Zodariidae ホウシグモ科
Asceua japonica (Bösenberg & Strand 1906)
ドウシグモ
Hermippus Doosia
Mallinella f ulvipes (Ono & Tanikawa 1990)
ヒアシホウシグモ
Langbiana
Mallinella hoosi (Kishida 1935)
ホウシグモ
St orena Langbiana
Mallinella okinawaensis Tanikawa 2005
オキナワホウシグモ
Mallinella sadamot oi (Ono & Tanikawa 1990)
アマミホウシグモ
Langbiana
Mallinella shimojanai (Ono & Tanikawa 1990)
ヤエヤマホウシグモ
Langbiana
Trochanteriidae ヒトエグモ科
Plat or nipponicus (Kishida 1914)
ヒトエグモ
syn. Hit oegumoa nipponica Kishida 1914
Prodidomidae イヨグモ科
Lygrommatoides problemat ica Strand 1918
ムツメワシグモ
初記録以来採集例がない
Prodidomus ruf us Hentz 1847
イヨグモ
syn. Prodidomus imaidzumii Kishida 1914
Gnaphosidae ワシグモ科
Aphant aulax t rifasciat a (O.P.-Cambridge 1872)
ヒメトンビグモ
syn. Aphant aulax seminigra Simon 1878
Callilepis noct urna (Linnaeus 1758)
マユミテオノグモ
Callilepis schuszt eri (Herman 1879)
フタホシテオノグモ
syn. Callilepis bipunct at a Yaginuma 1960
Cladot hela auster Kamura 1997
ハエミノチャクロワシグモ
Cladot hela boninensis Kishida 1928
エダイボグモ
Cladot hela oculinotat a (Bösenberg & Strand 1906)
チャクロワシグモ
Drassodes
Cladot hela parva Kamura 1991
ヒメチャワシグモ
Cladot hela unciinsignit a (Bösenberg & Strand 1906)
ムナキワシグモ
Drassodes
syn. Zelot es x-not atus (Bösenberg & Strand 1906) タスキケムリグモ
Coreodrassus lancearius (Simon 1893)
116
テカギワシグモ
Drassodes depilosus Dönitz & Strand 1906
アカクロワシグモ
Drassodes lapidosus (Walckenaer 1802)
イサゴワシグモ
Drassodes nox Dönitz & Strand 1906
クロワシグモ
Drassodes pubescens (Thorell 1856)
ウブゲワシグモ
Drassodes saganus Strand 1918
サガワシグモ
初記録以来採集例がない
Drassodes serrat idens Schenkel 1963
トラフワシグモ
Herpyllus トラフグモ
syn. Scot ophaeus st riat us Kishida 1932
Drassyllus sanmenensis Platnick & Song 1986
エビチャヨリメケムリグモ
mis. Zelot es praef icus L.Koch 1867 エビチャケムリグモ
Drassyllus sasakawai Kamura 1987
ヤマヨリメケムリグモ
Drassyllus shaanxiensis Platnick & Song 1986
チクニヨリメケムリグモ
Drassyllus yaginumai Kamura 1987
ヒメヨリメケムリグモ
Gnaphosa akagiensis Hayashi 1994
アカギメキリグモ
Gnaphosa kamurai Ovtsharenko Platnick & Song 1992
カワラメキリグモ
Gnaphosa kompirensis Bösenberg & Strand 1906
メキリグモ
Gnaphosa pot anini Simon 1895
モリメキリグモ
Gnaphosa primorica Ovtsharenko Platnick & Song 1992
アシハラメキリグモ
Gnaphosa st icta Kulczyński 1908
シベリアメキリグモ
Haplodrassus cognatus (Westring 1861)
キタグニハイタカグモ
Haplodrassus hatsushibai Kamura 2007
ムサシハイタカグモ
mis. Haplodrassus mont anus Paik & Sohn 1974 ミヤマハイタカグモ
Haplodrassus kanenoi Kamura 1995
カズサハイタカグモ
Haplodrassus mayumiae Kamura 2007
トカチハイタカグモ
Haplodrassus nojimai Kamura 2007
ホウキハイタカグモ
Haplodrassus pugnans (Simon 1880)
ハイタカグモ
Hit obia asiat ica (Bösenberg & Strand 1906)
シノノメトンビグモ
Callilepis Berlandina
Hit obia unifascigera (Bösenberg & Strand 1906)
ヒトオビトンビグモ
ツヤグモ
Phrurolithus Micaria Poecilochroa
Hit obia yasunosukei Kamura 1992
フタオビトンビグモ
Kishidaia albimaculat a (S.Saito 1934)
ヨツボシワシグモ
Poecilo chroa シロブチワシグモ
ヨシダグモ
syn. Kishidaia quadrimaculata Yaginuma 1960
117
Micaria alpina L. Koch 1872
タカネツヤグモ
Micaria dives (Lucas 1846)
ヒゲナガツヤグモ
Micaria japonica Hayashi 1985
ヤマトツヤグモ
Micaria pulicaria (Sundevall 1831)
チビツヤグモ
Odont odrassus aphanes (Thorell 1897)
ミナミフトバワシグモ
syn. Odont odrassus javanus (Kulczyński 1911)
Odont odrassus hondoensis (S. Saito 1939)
ヤマトフトバワシグモ
Iheringia ヤマトウデブトグモ
Phaeocedus braccat us (L.Koch 1866)
タソガレトンビグモ
Pt erotricha saga (Dönitz & Strand 1906)
クロテオノグモ
Callilepis Berlandina 初記録以来採集例がない
Sanit ubius anat olicus (Kamura 1989)
ナミトンビグモ
Herpyllus
Sergiolus hosiziro (Yaginuma 1960)
ホシジロトンビグモ
Poecilo chroa
Sernokorba pallidipat ellis (Bösenberg & Strand 1906)
マエトビケムリグモ
Zelot es
Trachyzelot es jaxart ensis (Kroneberg 1875)
タイリクケムリグモ
syn. Zelot es cavaleriei Schenkel 1963
Trachyzelot es kulczynskii (Bösenberg 1902)
ナンゴクケムリグモ
Urozelot es rust icus (L. Koch 1872)
カバキケムリグモ
Zelot es
syn. Drassodes rot undifoveatus Bösenberg & Strand 1906 ハイバラワシグモ
Drassodes pater Bösenberg & Strand 1906
Zelot es asiat icus (Bösenberg & Strand 1906)
クロチャケムリグモ
Zelot es bifukaensis Kamura 2000
ビフカケムリグモ
Zelot es donan Kamura 1999
ドナンケムリグモ
Zelot es exiguus (Müller & Schenkel 1895)
チビケムリグモ
Zelot es f lexuosus Kamura 1999
ツヅラケムリグモ
Zelot es gladius Kamura 1999
ミヤコケムリグモ
Zelot es hayashii Kamura 1987
コブシケムリグモ
Zelot es iriomot ensis Kamura 1994
イリオモテケムリグモ
Zelot es kimwha Paik 1986
ミカドケムリグモ
Zelot es pot anini Schenkel 1963
ヒロズケムリグモ
Zelot es ryukyuensis Kamura 1999
リュウキュウケムリグモ
Zelot es t ortuosus Kamura 1987
クロケムリグモ
Zelot es zephyrus Kamura 1999
ニシカゼケムリグモ
118
Selenopidae アワセグモ科
Selenops bursarius Karsch 1879
アワセグモ
Sparassidae アシダカグモ科
syn. Heteropodidae
Het eropoda aulica (L. Koch 1878)
ニノテアシダカグモ
初記録以来採集例がない
Het eropoda simplex Jäger & Ono 2000
ホソミアシダカグモ
Het eropoda t okarensis Yaginuma 1961
トカラアシダカグモ
Het eropoda truncus (McCook 1878)
Palyst es 初記録以来採集例がない
Het eropoda venat oria (Linnaeus 1767)
アシダカグモ
syn. Het eropoda invicta (L. Koch 1878)ミユビアシダカグモ
Isopeda villosa L. Koch 1875
ムクゲアシダカグモ
Het eropoda 初記録以来採集例がない
Micrommata virescens (Clerck 1757)
ツユグモ
syn. Micrommata roseum (Clerck 1757)
Olios japonicus Jäger & Ono 2000
ニホンミナミアシダカグモ
Pseudopoda kasariana Jäger & Ono 2002
アマミカワリアシダカグモ
Pseudopoda spirembolus Jäger & Ono 2002
オキナワカワリアシダカグモ
Sagellula oct omunit a (Dönitz & Strand 1906)
タソガレグモ
初記録以来採集例がない
Sinopoda albof asciat a Jäger & Ono 2002
シロスジコアシダカグモ
Sinopoda derivat a Jäger & Ono 2002
シマコアシダカグモ
Sinopoda f orcipat a (Karsch 1881)
コアシダカグモ
Het eropoda
Sinopoda koreana (Paik 1968)
トライコアシダカグモ
Sinopoda ogatai Jäger & Ono 2002
オガタヒメアシダカグモ
Sinopoda okinawana Jäger & Ono 2000
リュウキュウコアシダカグモ
Sinopoda st ellat ops Jäger & Ono 2002
ヒメアシダカグモ
mis. Sinopoda st ellat a (Schenkel 1963)
Het eropoda
Sinopoda t anikawai Jäger & Ono 2000
アマミコアシダカグモ
Thelct icopis severa (L. Koch 1875)
カマスグモ
syn. Stasina japonica Strand in Bösenberg & Strand 1906 カブラヤグモ
Stasina maculif era Dönitz & Strand 1906 ゴマフカブラヤグモ
Philodromidae エビグモ科
119
Philodromus aureolus (Clerck 1757)
コガネエビグモ
Philodromus auricomus L. Koch 1878
キンイロエビグモ
コノハエビグモ
シロツバカニグモ
syn. Philodromus roseus Kishida 1913 エビグモ
Diaea subadult a Bösenberg & Strand 1906 シロツバカニグモ
Philodromus cespit um (Walckenaer 1802)
シロエビグモ
syn. Philodromus reussi Bosenberg 1904
Philodromus emarginatus (Schrank 1803)
キエビグモ
syn. Philodromus f lavidus S. Saito 1934
Philodromus lanchowensis Schenkel 1936
ハモンエビグモ
syn. Philodromus kimwhaensis Paik 1979
Philodromus margarit atus (Clerck 1757)
ブチエビグモ
ムツボシエビグモ
Philodromus nigrostriat ipes Bösenberg & Strand 1906
フシグロエビグモ
スジエビグモ
Philodromus poecilus Thorell 1872
Philodromus ruf us Walckenaer 1826
キタエビグモ
Philodromus spinit arsis Simon 1895
キハダエビグモ
Philodromus subaureolus Bösenberg & Strand 1906
アサヒエビグモ
アサヒカニグモ
syn. Philodromus japonicola Bösenberg & Strand 1906
Thanatus arct icus Thorell 1872
ホッポウヤドカリグモ
Thanatus bungei (Kulczyński 1908)
タカネヤドカリグモ
Thanatus miniaceus Simon 1880
ヤドカリグモ
mis. Thanatus f ormicinus (Clerck 1757)
Thanatus nipponicus Yaginuma 1969
ヤマトヤドカリグモ
Thanatus roseof emoralis (Karsch 1879)
アカアシヤドカリグモ
Philodromus アカアシエビグモ
Tibe llus f engi Efimik 1999
ヨシシャコグモ
Tibe llus japonicus Efimik 1999
シャコグモ
mis. Tibe llus t enellus (L. Koch 1876)
エビグモモドキ
Tibe llus oblongus (Walckenaer 1802)
スジシャコグモ
Thomisidae カニグモ科
Alcimocht hes limbat us Simon 1885
ズダカカニグモ
Bassaniana decorat a (Karsch 1879)
キハダカニグモ
Ozypt ila
120
カケモノグモ
タンゴカニグモ
タンゴグモ
syn. Coriarachne japonicus (Simon 1886) マカニグモ
Xyst icus
Bolis cus tuberculat us (Simon 1886)
イボカニグモ
Coriarachne f ulvipes (Karsch 1879)
コカニグモ
キアシコカニグモ
コキハダカニグモ
Cupa typica Bösenberg & Strand 1906
タルグモ
初記録以来採集例がない
Diaea gyoja Ono 1985
ギョウジャグモ
ナカブサカニグモ
mis. Diaea dorsata (Fabricius 1777)
Diaea subdola O. P.-Cambridge 1885
キバミハナグモ
コハナグモ
ユノハマハナグモ
syn. Misumenopus japonicus (Bösenberg & Strand 1906)
Misumenopus yunohamensis Bösenberg & Strand 1906
Ebeling ia kumadai (Ono 1985)
クマダハナグモ
Misumenops Mecaphesa
Ebrecht ella t ricuspidat a (Fabricius 1775)
ハナグモ
Misumenops
Heriaeus mellot eei Simon 1886
アシナガカニグモ
Loxobat es dait oensis Ono 1988
ダイトウマルガタワカバグモ
Lysit eles coronatus (Grube 1861)
アマギエビスグモ
syn. Synaema t akashimai (Uyemura 1937)
Oxypt ila nigrif rons Saito 1934 クロハナグモモドキ
Xyst icus sapporensis Saito 1934 エゾカニグモ
Lysit eles maius Ono 1979
タカネエビスグモ
Lysit eles miniat us Ono 1980
ダイダイエビスグモ
Lysit eles okumae Ono 1980
オオクマエビスグモ
Massuria watari Ono 2002
ワタリカニグモ
Misumena vat ia (Clerck 1757)
ヒメハナグモ
syn. Misumena calycina Linné 1758
Monaeses aciculus (Simon 1903)
ドウナガカニグモ
Oxyt at e hoshizuna Ono 1978
ホシズナワカバグモ
Oxyt at e st riat ipes L. Koch 1878
ワカバグモ
クロゲワカバグモ
syn. Oxyt at e set osa Karsch 1879
Diaea japonica Bösenberg & Strand 1906
121
Ozypt ila at omaria (Panzer 1801)
アトムオチバカニグモ
Ozypt ila fukushimai Ono 2002
マルオチバカニグモ
Ozypt ila mat sumotoi Ono 1988
マツモトオチバカニグモ
Ozypt ila nipponica Ono 1985
ニッポンオチバカニグモ
Ozypt ila nongae Paik 1974
クロスジオチバカニグモ
Ozypt ila sakhalinensis Ono, Marusik & Logunov 1990 カラフトオチバカニグモ
Ozypt ila sincera Kulczyński 1926
キタオチバカニグモ
Ozypt ila trux (Blackwall 1846)
ノラオチバカニグモ
Phrynarachne ceylonica (O. P.-Cambridge 1884)
ヘリジロツケオグモ
Phrynarachne kat oi Tikuni 1955
カトウツケオグモ
トリノフンカニグモ
Pist ius undulat us Karsch 1879
タンバカニグモ
ガザミグモ
タンバグモ
mis. Pist ius truncat us (Pallas 1772) サザナミガザミグモ
Runcinia acuminata (Thorell 1881)
トガリシロスジグモ
Runcinia aff inis Simon 1897
シロスジグモ
syn. Runcinia albost riata Bösenberg & Strand 1906
Sanmenia zhengi (Ono & Song 1986)
ミナミタルグモ
Cupa
Synema chikunii Ono 1983
チクニエビスグモ
Synema globosum (Fabricius 1775)
フノジグモ
syn. Diaea nit ida L.Koch 1877 ツバカニグモ
Synaema globosum japonicum Karsch 1879
Synema nangoku Ono 2002
ナンゴクフノジグモ
Takachihoa t rucif ormis (Bösenberg & Strand 1906)
コキハダカニグモ
Ozypt ila
Thomisus kit amurai Nakatsudi 1943
アマミアズチグモ
Thomisus labefactus Karsch 1881
アズチグモ
キリシマアズチグモ シロアズチグモ マユタテアズチグモ
syn. Thomisus onust oides Bösenberg & Strand 1906 ウスジロアズチグモ
Thomisus okinawensis Strand 1907
オキナワアズチグモ
Tmarus horvat hi Kulczynski 1895
ハナナガトラフカニグモ
syn. Tmarus hanrasanensis Paik 1973
Tmarus komi Ono 1996
コトラフカニグモ
Tmarus makiharai Ono 1988
アマミセマルトラフカニグモ
Tmarus piger (Walckenaer 1802)
トラフカニグモ
Tmarus rimosus Paik 1973
セマルトラフカニグモ
122
Tmarus shimojanai Ono 1997
ヤエヤマセマルトラフカニグモ
Tmarus yaginumai Ono 1977
ヤギヌマノセマルトラフカニグモ
Xyst icus at rimaculatus Bösenberg & Strand 1906
ホンクロボシカニグモ
ヒラタカニグモ
mis. Xyst icus dichot omus Paik 1973 ヤマヤミイロカニグモ
=Xyst icus concretus Utochkin 1968
Xyst icus audax (Schrank 1803)
カニグモ
Xyst icus croceus Fox 1937
ヤミイロカニグモ
Xyst icus daiset suzanus Ono 1988
ダイセツカニグモ
Xyst icus ephippiat us Simon 1880
チュウカカニグモ
カラカニグモ
Xyst icus hedini Schenkel 1936
クロボシカニグモ
syn. Xyst icus bif idus Paik 1973
mis. Xyst icus atrimaculatus Bösenberg & Strand 1906
Xyst icus insulicola Bösenberg & Strand 1906
アズマカニグモ
Xyst icus kurilensis Strand 1907
チシマカニグモ
Xyst icus rost rat us Ono 1988
シギカニグモ
Xyst icus ryukyuensis Ono 2002
リュウキュウカニグモ
Xyst icus saganus Bösenberg & Strand 1906
ゾウシキカニグモ
オオヤミイロカニグモ
syn. Xyst icus tunicat us Bösenberg & Strand 1906
Xyst icus transversomaculatus Bösenberg & Strand 1906 ヨコフカニグモ
Xyst icus trizonatus Ono 1988
オビボソカニグモ
オビホソカニグモ
Xyst icus vachoni Schenkel 1963
タイリクカニグモ
syn. Xyst icus jacut icus Utochkin 1968
Salticidae ハエトリグモ科
Aelurillus subf est ivus S. Saito 1934
キタノハエトリ
キタハエトリ
Asemonea tanikawai Ikeda 1996
タニカワヨリメハエトリ
Asianellus f est ivus (L. Koch 1834)
ヤマジハエトリ
Aelurillus
Ballus japonicus S. Saito 1939
クモガタハエトリ
Bavia sexpunct ata (Doleschall 1859)
ムツボシハエトリ
Bianor orientalis (Dönitz & Strand 1906)
ムネグロハエトリ
Modunda 初記録以来採集例がない
123
Brist owia heterospinosa Reimoser 1934
マツモトハエトリ
Burmatt us pococki (Thorell 1895)
ツルギハエトリ
Plexippus
Carrhotus xant hogramma (Latreille 1819)
キハダハエトリ
ネコハエトリ
クロチャハエトリ
syn. Carrot hus detritus Bösenberg & Strand 1906
Carrot hus bicolor Walckenaer 1802
Dendryphent es rubrosquamulatus (Dönitz & Strand 1906)
Hasarius crinit us Karsch 1879 ナガカミハエトリ
Chalcoscirt us fulvus S. Saito 1939
コゲチャハエトリ
Cosmophasis viridif asciat a (Doleschall 1859)
クスミハエトリ
Euophrys f ront alis (Walckenaer 1802)
ウデグロカタオカハエトリ
カタオカハエトリ
Euophrys kat aokai Ikeda 1996
カタオカハエトリ
mis. Euophrys f ront alis (Walkenaer 1802)
Euophrys herbigrada (Simon 1871) カキイロハエトリ
Evarcha albaria (L. Koch 1878)
ナガサキハエトリ
マミジロハエトリ
マエシロハエトリ ランペルトハエトリ
syn. Hasarius lampert i Bösenberg & Strand 1906 ランペルトハエトリ
Evarcha albif rons (Kulczyński 1895) マエシロハエトリ
Evarcha arcuat a (Clerck 1757)
シッチハエトリ
Evarcha f asciat a Seo 1992
マミクロハエトリ
Evarcha f lavocinct a (C. L. Koch 1848)
フィッシャーハエトリ
ズアカハエトリ
syn. Hyllus f ischeri Bösenberg & Strand 1906
Evarcha proszynskii Marusik & Logunov 1997
ホオジロハエトリ
mis. Evarcha f lammat a (Clerck 1757)
Hakka himeshimensis (Dönitz & Strand 1906)
イソハエトリ
Menemerus Pseudicius
Harmochirus insulanus (Kishida 1914)
ウデブトハエトリ
mis. Harmochirus brachiat us (Thorell 1877)
Hasarius adansoni (Audouin 1826)
アダンソンハエトリ
syn. Evarcha longipalpis Bösenberg & Strand 1906 ヒゲナガハエトリ
Helicius chikunii (Logunov & Marusik 1999)
チクニハエトリ
Pseudicius
Helicius cylindrat us (Karsch 1879)
Telamonia
124
コジャバラハエトリ
Helicius yaginumai Bohdanowicz & Prószyński 1987
ジャバラハエトリ
Heliophanus lineiventris Simon 1868
タカノハエトリ
Heliophanus ussuricus Kulczyński 1895
ウスリーハエトリ
mis. Heliophanus aeneus (Hahn 1832) チビクロハエトリ
ジョウネンハエトリ
Icius daiset suzanus S. Saito 1934
エゾトビハエトリ
Lauf eia aenea Simon 1889
エキスハエトリ
ヨゴレハエトリ
Lauf eia sasakii Ikeda 1998
トクノシマエキスハエトリ
Marpissa milleri (Peckham & Peckham1894)
オオハエトリ
ヨシイヘハエトリ
syn. Marpissa roemeri Strand 1906
Marpissa dybowskii ( Kulczyński 1895)
Marpissa magna Kishida 1910
Maevia nigrif ront is S. Saito 1939 ズグロオオハエトリ
Marpissa pomat ia (Walckenaer 1802)
ヤバネハエトリ
Marpissa pulla (Karsch 1879)
ヨダンハエトリ
Menemerus
mis. Marpissa muscosa (Clerck 1757)コケハエトリ
Mendoza canest rinii (Ninni in Canestrini & Pavesi 1868)
オスクロハネグモ
オスクロハエトリ
クロハネグモ
nom. dub. Marpissa magist er (Karsch 1879)
Mendoza elongat a (Karsch 1879)
ヤハズハエトリ
Marpissa
syn. Marpissa hiroseae (Nakatsudi 1942)ヒロセハエトリ
Mendoza ibarakiensis (Bohdanowicz & Prószyński 1987) キタヤハズハエトリ
Marpissa
イバラキハエトリ
Mendoza pulchra (Prószyński in Wesołowska 1981)
シナノヤハズハエトリ
Marpissa
Mendoza ryukyuensis Baba 2006
ミナミヤハズハエトリ
Menemerus bivitt atus (Dufour 1831)
アゴグロハエトリ
Menemerus fulvus (L. Koch 1878)
シラヒゲハエトリ
Hasarius ハエトリグモ
syn. Menemerus brachygnathus (Thorell 1877) アゴブトハエトリ
Menemerus conf usus Bösenberg & Strand 1906 異名キハエトリ
125
Myrmarachne elongat a Szombathy 1915
ヤガタアリグモ
Myrmarachne formicaria (De Geer 1778)
タイリクアリグモ
syn. Myrmarachne joblot ii Scopoli 1763
Myrmarachne inermichelis Bösenberg & Strand 1906
ヤサアリグモ
クロアリグモ
Myrmarachne japonica (Karsch 1879)
アリグモ
アカアリグモ
Myrmarachne kuwagata Yaginuma 1967
クワガタアリグモ
Neon kiyot oi Ikeda 1995
キヨトネオンハエトリ
Neon minut us Żabka 1985
コガタネオンハエトリ
Neon ningyo Ikeda 1995
ニンギョウネオンハエトリ
Neon nojimai Ikeda 1995
ノジマネオンハエトリ
Neon ret iculatus (Blackwall 1853)
ネオンハエトリ
Onomastus kanoi Ono 1995
カノウハエトリ
Ort hrus bicolor Simon 1900
ニシキリセイハエトリ
Pancorius crassipes (Karsch 1881)
アシブトハエトリ
Plexippus Evarcha
Pellenes nigrociliat us (Simon in L. Koch 1875)
ホクオウハエトリ
Philaeus chrysops (Poda 1761)
タイリクハエトリ
Phint ella abnormis (Bösenberg & Strand 1906)
チャイロアサヒハエトリ
Jot us
Phint ella arenicolor (Grube 1861)
ムロテハエトリ
マガネアサヒハエトリ
アサヒハエトリ ゴコウハエトリ
syn. Jot us mellott ei (Simon 1888)
Jot us diff icilis Bösenberg & Strand.1906
Sitt icus pallico lor Bösenberg & Strand.1906
Phint ella bif urcilinea (Bösenberg & Strand.1906)
Telamonia
キアシハエトリ
ジウ(ジュウ)ノジハエトリ
syn. Hasarius crucif er Dönitz & Strand 1906
Icius pupus (Karsch 1879) キハダハエトリ
Phint ella t ypica Strand 1906
Phint ella cast riesiana (Grube 1861)
ワカバネコハエトリ
Icius Telamonia
syn. Euophrys aninot ata Bösenberg & Strand.1906
Sitt icus bilineat us Saito 1939 フタスジコハエトリ
Phint ella linea (Karsch 1879)
Icius Jotus
126
メガネアサヒハエトリ
Phint ella parva (Wesolowska 1981)
アサヒハエトリ
Phint ella versicolor (C. L. Koch 1846)
メスジロハエトリ
Chrysilla
アサヒハエトリ クロスジ(ヂ)ハエトリ
syn. Aelurillus dimorphus Bösenberg & Strand.1906
Jot us munitus Bösenberg & Strand.1906
Phlegra f asciat a (Hahn 1826)
タテジマハエトリ
Plexippoides annulipedis (S. Saito 1939)
マダラスジハエトリ
Plexippus
Plexippoides doenit zi (Karsch 1879)
デーニッツハエトリ
Hasarius
キガタハエトリ
Plexippoides nishit akensis (Strand 1907)
ニシタケハエトリ
Plexippus niccensis Strand 1906
ニッコウハエトリ
初記録以来採集例がない
Plexippus paykulli (Audouin 1826)
チャスジハエトリ
syn. Plexippus incognit us Dönitz & Strand 1906
Plexippus pet ersi Karsch 1878
Plexippus set ipes Karsch 1879
ミスジハエトリ
Port ia f imbriat a (Doleschall 1859)
ケアシハエトリ
Linus
Pseudeuophrys errat ica (Walckenaer 1826)
ヤガタハエトリ
Euophrys
Pseudeuophrys iwat ensis (Bohdanowicz & Prószyński 1987) イワテハエトリ
Euophrys
Pseudicius koreanus (Wesołowska 1981)
コウライハエトリ
ホクセンハエトリ
Pseudicius okinawaensis Prószyński 1992
オキナワハエトリ
Pseudicius t okarensis (Bohdanowicz & Prószyński 1987)
トカラハエトリ
Pseudicius vulpes (Grube 1861)
イナズマハエトリ
キツネハエトリ
クラオキネコハエトリ
syn. Euophrys undulat ovitt ata Bösenberg & Strand.1906
Breda lambdasignat a Bösenberg & Strand 1906
Euophrys breviaculeis Bösenberg & Strand1906 クロカネハエトリ
Rhene albigera (C.L.Koch 1848)
ヒメカラスハエトリ
Rhene atrata (Karsch 1881)
カラスハエトリ
Homallat us Dendryphant es
Rhene set ipes Żabka 1985
ミナミカラスハエトリ
127
Sibianor aurocinct us (Ohlert 1865)
キタツヤハエトリ
Bianor
mis. Bianor aenescens (Simon1868)
Sibianor japonicus (Logunov, Ikeda & Ono 1997)
ヤマトツヤハエトリ
Bianor
Sibianor kochiensis (Bohdanowicz & Prószyński 1987) ナカヒラハエトリ
Harmochirus
Sibianor nigriculus (Logunov & Wesołowska 1992)
クロツヤハエトリ
Harmochirus
Sibianor pullus (Bösenberg & Strand 1906)
キレワハエトリ
Biano Harmochirusr
syn. Harmochirus nigrum Kishida 1910
Siler cupreus Simon 1889
アカガネハエトリ
アオオビハエトリ
アカオビハエトリ ササノハハエトリ
syn. Marpissa vitt at a Karsch 1879
Silerella barbat a Bösenberg & Strand 1906 メグロハエトリ
Sitt icus avocator (O. P.-Cambridge 1885)
ヒトリコゲチャハエトリ
ヒトリハエトリ
syn. Sitt icus viduus Kulczyński 1895
Sitt icus numeratus Bos. et Str1906 シロカネハエトリ
Sitt icus f asciger (Simon 1880)
モンシロコゲチャハエトリ
Sitt icus f loricola (C. L. Koch 1837)
マユミコゲチャハエトリ
syn. Sitt icus f loricola orient alis Strand 1906
Sitt icus penicillat us (Simon 1875)
シラホシコゲチャハエトリ
syn. Sitt icus pat ellidens Bösenberg & Strand 1906
Sitt icus ranieri (Peckham & Peckham 1909)
ヤスダコゲチャハエトリ
hom. Sitt icus lineolatus (Grube 1861)
Sitt icus saevus Dönitz & Strand 1906
ボケチャハエトリ
初記録以来採集例がない
Sitt icus saganus Dönitz & Strand 1906
クロボケハエトリ
初記録以来採集例がない
Sitt icus subadultus Dönitz & Strand 1906
オビジロハエトリ
初記録以来採集例がない
Spart aeus bani (Ikeda 1995)
アマミクチバハエトリ
Mint onia
St ert inius kumadai Logunov, Ikeda & Ono 1997
コミナミツヤハエトリ
Synageles venat or (Lucas 1836)
アリガタハエトリ
128
Synagelides agorif ormis Strand 1906
アメイロハエトリ
Synagelides annae Bohdanowitz 1979
オオクマアメイロハエトリ
Synagelides zhilcovae Prószyński 1979
キタアメイロハエトリ
Talavera ikedai Logunov & Kronestedt 2003
ヒメスジハエトリ
mis. Talavera trivitt at a Schenkel 1963
Euophrys
Tasa davidi (Schenkel 1963)
カラクニハエトリ
Thianella
Tasa nipponica Bohdanowicz & Prószyński 1987
トサハエトリ
Telamonia vlijmi Proszynski 1984
タテスジハエトリ
Vicir ia sp.
Thyene imperialis (Rossi 1846)
ミカドハエトリ
Yaginumaella hyogoensis Bohdanowicz & Prószyński 1987
エビスハエトリ
Yaginumaella striat ipes (Grube 1861)
ウススジハエトリ
Pellenes
syn Plexippus incognit us Dönitz & Strand 1906
Yaginumaella ususudi (Yaginuma 1972)
Yaginumanis sexdent atus (Yaginuma 1967)
ムツバハエトリ
Boet hus
129
東京蜘蛛談話会
運営委員
池田 博明・小野 展嗣・木村 知之・甲野 涼・新海 明・谷川 明男・仲條 竜太・萩
本 房枝・初芝 伸吾・安田 明雄・八幡 明彦
会
長:新海 栄一
185-0011 東京都国分寺市本多 1-6-6
本
部:小野 展嗣
169-0073 東京都新宿区百人町 3-23-1
国立科学博物館動物研究部
会誌編集:仲條 竜太
194-0041 東京都町田市玉川学園 7-7-10-103
E-mail: [email protected]
(原稿送付先)池田 博明 258-0018 神奈川県足柄上郡大五町金手 1099
E-mail: [email protected]
通信編集:谷川 明男
247-0007 神奈川県横浜市栄区小菅ヶ谷 1-4-2-1416
E-mail: [email protected]
事 務 局:初芝 伸吾
186-0002 東京都国立市東 3-11-18-203(有)エコシス
E-mail: [email protected]
会
計:安田 明雄
231-0861 神奈川県横浜市中区元町 5-219
E-mail: [email protected]
郵便振替:00170-8-74885 東京蜘蛛談話会(年会費:一般 3800 円/学生 2000 円)
会計監査:笠原喜久雄・梅林 力
KISHIDAIA No.98
2010 年 10 月 31 日 印刷
編集者 仲條竜太
2010 年 10 月 31 日 発行
発行者 新海栄一
発行所 東京蜘蛛談話会
東京都新宿区百人町 3-23-1 国立科学博物館動物研究部 小野展嗣方
印刷 株式会社オーエム大阪市東成区中道 4-5-14-101
130
KISHIDAIA
Bulletin of Tokyo Spider Study Group
No.98,Oct. 2010
─ 目
次 ─
新海 明・杉本雅志・谷川明男:ワクドツキジグモの網,日本でついに発見 ........... 1
貞元己良:女神の微笑み ...................................................................................... 4
西野真由子:産卵が早いと出のうも早い:葉に産卵されたジョロウグモの卵のう . 16
池田博明:ハエトリグモの学名の解説(2) アリグモ物語 ................................ 21
新海 明:津軽半島斜陽館から新潟へ イソコモリを求めて................................. 33
荘司康治郎:シロオビトリノフンダマシの卵のう寄生蜂...................................... 38
藤澤庸助:ヒメハナグモと出会いの記 ................................................................ 41
DRAGLINES
貞元己良:都内でクロガケジグモを採集した .................................................... 43
笹岡文雄:住宅地,屋内で採集されたヤマトヤギヌマグモ ................................ 43
笹岡文雄:ジョロウグモの共食い ..................................................................... 44
新海 明:スズミグモの網をあきる野市で発見................................................... 44
新海 明:アズチグモがクモを捕食 ................................................................... 45
馬場友希・吉武 啓:沖縄島で採集されたクモ................................................... 45
馬場友希・吉武 啓:茨城県南部で採集されたクモ II ......................................... 47
藤澤庸助:須坂市の高地におけるクモ類の採集記録 ............................................ 49
馬場友希:千葉県で採集されたクモ.................................................................... 54
谷川明男:日本産クモ類目録 ver. 2010R2 ........................................................ 59
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