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1 - Nomura
Presentation at Nomura Investment Forum 2008 野村ホールディングス株式会社 執行役社長兼CEO 渡部 賢一 2008年12月2日 本資料は、今後の経営戦略に関する情報の提供を目的としたものであり、当社が発行する有価証券の 投資勧誘を目的としたものではありません。本資料に掲載されています事項は、資料作成時点における 当社の見解であり、その情報の正確性および完全性を保証または約束するものではなく、今後、予告なしに 変更されることがあります。なお、本資料で使用するデータ及び表現等の欠落・誤謬等につきましては その責を負いかねますのでご了承ください。本資料は将来の予測等に関する情報を含む場合がありますが、 これらの情報はあくまで当社の予測であり、その時々の状況により変更を余儀なくされることがあります。 本資料のいかなる部分も一切の権利は野村ホールディングス株式会社に帰属しており、電子的または 機械的な方法を問わず、いかなる目的であれ、無断で複製または転送等を行わないようお願いいたします。 2 1 環境認識 2 中期経営目標 環境認識 3 野村/リーマン統合 4 部門別事業戦略 5 財務戦略 6 最後に 1 事業環境 − 金融システム危機から実体経済悪化へ 米国投資銀行のCDSとiTRAXXの動き CDS (bps) 900 リーマン破綻(9月15日) 金融安定化法案可決(10月3日) iT RAXX 280 220 600 米国投資銀行のCDS(1) 160 300 iTRAXX(2) 100 0 2008/7 2008/8 2008/9 サブプライム危機 注: (1)CDSは、シニア5年のGoldman Sachs、Merrill Lynch、Morgan Stanleyの平均 (2)iTRAXXは、iTRAXX Japan、iTRAXX Europe、CDX North Americaの平均 2008/10 金融システム危機 2008/11 実体経済への影響 4 1 事業環境 − 後退する景況感 日・米・ユーロ圏実質GDP(1) 景気先行指数(2) (前期比年率、%) (%) 10 25 8 20 米国 ユーロ圏 6 15 日本 4 10 2 5 0 0 -2 -4 -5 -6 -10 00 01 02 03 04 05 06 07 08 (年) 中国 インド ブラジル ロシア 00 01 02 03 04 05 06 注: (1)直近の値は7–9月期で、米国が11月25日発表の改定値、日本は11月17日発表の1次速報値、ユーロ圏は11月4日発表の暫定値 (2)OECD(経済協力開発機構)が作成している景気先行指数。各国によって構成項目が異なるが、概ね、鉱工業生産指数の先行性指標として作成されている 出所:Reuters Ecowinより野村作成 07 08 (年) 5 1 事業環境 − 後退する日本の景況感 景況判断の推移 (% ポイント) 「良い」超 「悪い」超 70 60 50 40 30 20 10 0 -10 -20 -30 -40 -50 -60 -70 -80 日銀短観(2008年9月調査) 大企業 中堅企業 中小企業 製 造 業 大企業 中堅企業 中小企業 最近 -3 -8 -17 先行き -4 -12 -25 予測 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 注:シャドーは景気後退期 2003年12月調査以前と2004年3月調査以降の計数は連続しない 出所:日本銀行短観2008年9月(発表日;平成20年10月1日)より、野村作成 (年) 6 1 事業環境 − 輸出は米国からアジア依存へ 日本の国別・地域別輸出構成の変化 (%) 40 米国 35 アジア(中国を除く) 30 25 20 15 10 資源国など 5 EU(欧州連合) (1) 中国(香港を含む) 0 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 注:3ヶ月移動平均値 (1)資源国は中東、東欧・ロシア、南米、アフリカ、豪州・ニュージーランド 出所:財務省統計より野村作成 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 (年) 7 1 投資銀行を取り巻く環境 − 顧客のための投資銀行は必須 M&Aの仲介・助言や資金調達のサポートといった顧客のバリューアップを志向する伝統的な投資銀行ビジネスはいつの時代にも必須 日本を含むアジアでは間接金融が主体であり、リスクの移転・分散という証券化の普及は不可欠 個人向けの金融サービス 「リテール証券・資産運用サービス」 もしくは「個人ローン・預金」のどちらかを提供 「リテール証券・資産運用サービス」 及び「個人ローン・預金」の両方を提供 JPモルガン・チェースとベア・スターンズと ワシントン・ミューチュアル シティバンクと スミス・バーニー バンク・オブ・アメリカ とメリルリンチ 法人向けの金融サービス 「投資銀行・ 資本市場サービス」及び 「企業向けローン」の 両方を提供 JPモルガン メリルリンチ バンク・オブ・アメリカ リーマン・ブラザーズ ベア・スターンズ 「投資銀行・ 資本市場サービス」 もしくは「企業向けローン」の どちらかを提供 モルガン・ スタンレー ワコビア ウェルズ・ ファーゴ ゴールドマン・ サックス ワコビアと ウェルズ・ファーゴ AIG ノーザン・トラスト ステート・ストリート フィデリティ ブラック・ロック チャールズ・シュワブ 注: が金融コングロマリット、 が証券、 が銀行・貯蓄金融機関、 が資産運用・保険会社 出所:野村作成 ワシントン・ミューチャル キャピタル・リサーチ EDジョーンズ BGI 8 1 投資銀行を取り巻く環境 − 個人は貯蓄から投資へ 2003年3月末 2008年6月末 個人金融資産 1,356兆円 個人金融資産 1,504兆円 株式・出資金 5.3% 債券 投資信託 1.7% 2.1% 保険・年金 27.8% リスク資産合計 リスク資産合計 9.1% 9.1% 株式・出資金 9.5% 債券 2.6% 投資信託 4.4% 現金・預金 56.5% 保険・年金 26.7% 出所: 日本銀行のデータをもとに野村作成。2008年6月末の数値は速報値 リスク資産合計 リスク資産合計 16.5% 現金・預金 52.2% 9 1 投資銀行を取り巻く環境 − 当社リテール足元の状況 3割強 支店来店者数 10月 野村證券 増加 野村證券 新規口座開設数 9月 野村證券 8月 野村證券 2008年7-9月期平均 7月 2008年10月単月 ・ それ、野村にきいてみよう。 10 1 投資銀行を取り巻く環境 − 日本企業の抱える課題 少子高齢化、国内市場の需要頭打ち ⇒ グローバル市場への進出の推進 クロスボーダーM&A 欧米競合他社に比べて低い利益率 ⇒ 事業の選択と集中の必要性 事業売却やM&Aを通じた事業の取捨選択 フラグメンテッドな業界が多く、それぞれの時価総額は大きくない ⇒ グローバル企業のM&Aのターゲットに 規模拡大のためのM&A 多くの余剰キャッシュ、低い資産効率 ⇒ PEファンド、アクティビストファンドのターゲットに 株主還元の強化 保有資産の売却・証券化 企業財務をグローバル・スタンダードに合わせていかなければ、 世界のライバル企業との競争に置いていかれてしまう 11 1 投資銀行を取り巻く環境 − 増加するクロスボーダーM&A 日本企業によるクロスボーダーM&A・出資主要案件(2006年以降) 発表年 2006 2007 2008 買収側の社名 東芝 日本板硝子 ダイキン工業 旭テック 野村ホールディングス JT キリン・ホールディングス オリンパス エーザイ 東京海上ホールディングス 武田薬品工業 東京海上ホールディングス 第一三共 TDK 丸紅 リコー 大塚製薬 三菱レイヨン NTTドコモ キリン・ホールディングス 注:案件総額は発表時の金額。未クローズ案件含む 出所:ブルームバーグより野村作成 ターゲット 案件総額 国籍 (百万米ドル) ウェスチングハウス 米国 5,400 ピルキントン 英国 4,282 オイル・インダストリーズ マレーシア 1,343 メタルダイン 米国 1,113 インスティネット 米国 1,200 ガラハー 英国 19,020 ナショナル・フーズ オーストラリア 2,589 ジャイラス 英国 2,097 MGIファーマ 米国 3,583 キルン 英国 886 ミレニアム・ファーマシューティカルズ 米国 7,680 フィラデルフィア 米国 4,518 ランバクシー・ラボラトリーズ インド 2,237 エプコス ドイツ 1,819 アントファガスタ チリ 1,401 アイコンオフィスソリューションズ 米国 2,363 アルマ フランス 1,148 ルーサイト・インターナショナル 英国 1,600 タタ・テレサービシズ インド 2,657 コカコーラ・アマティル オーストラリア 6,061 ターゲット会社名 12 1 投資銀行を取り巻く環境 − 独立系投資銀行の淘汰 銀行グループ 証券グループ 買収 買収提案 シティグループ ゴールドマン・サックス JPモルガン・チェース モルガン・スタンレー 銀行 持株会社化 出資 銀行 持株会社化 MUFG MUFG グループ グループ 買収 バンク・オブ・アメリカ メリルリンチ 買収 ワコビア リーマン・ブラザーズ 買収 ウェルズ・ファーゴ ベアー・スターンズ 一部承継 野村グループ 野村グループ 経営破綻 一部買収 バークレイズ・ バークレイズ・ グループ グループ ワシントン・ミューチュアル 注:2008年11月26日時点 出所:野村作成 13 1 投資銀行を取り巻く環境 − 野村の戦略的な相対優位性 日本を含むアジアに圧倒的基盤を持つグローバルな金融機関 フリー・エンタープライズとして 相対的優位を維持するための強み 独立系の強み 公的資金の注入がない強み レバレッジに依存しないモデル 14 1 投資銀行を取り巻く環境 − 独立系投資銀行の台頭 2008年上期 M&Aランキング 順位 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 アドバイザー ゴールドマン・サックス シティグループ JPモルガン・チェース モルガン・スタンレー メリルリンチ UBS ドイツ銀行 リーマン・ブラザーズ クレディスイス ラザード モエリス エバコア・パートナーズ バンク・オブ・アメリカ ワコビア BNPパリバ ウィリアム・ブレア RBS グリーンヒル サンドラー・オニール・パートナーズ フーリハン・ローキー 注: 黄色はブティック投資銀行もしくはPEファーム 出所: トムソン・ロイターより、野村作成 引受金額(億ドル) 3,030 2,236 1,940 1,694 1,415 1,190 1,164 1,063 869 778 626 587 577 569 421 382 338 181 179 82 15 1 投資銀行を取り巻く環境 − 公的資金注入を受ける金融機関 金融危機以降の主要金融機関の資金調達額 0 200 400 600 800 1,000 (億米ドル) 1,200 シティグループ バンク・オブ・アメリカ RBS JPモルガン・チェース ウェルズ・ファーゴ UBS バークレイズ モルガン・スタンレー ゴールドマン・サックス クレディ・アグリコル ドイツ銀行 HSBC BNPパリバ 野村グループ 公的資金 民間資金 注: 資金調達額には、普通株、優先株、および規制当局により資本と認められるハイブリッド証券の発行額が含まれる。金融機関による発表をもとにした、ブルームバーグ社によ る算出額。 2006年第4四半期以降、 2008年11月26日時点。バンク・オブ・アメリカはメリルリンチとの、JPモルガン・チェースはベアー・スターンズとワシントン・ミューチュアルと の、ウェルズ・ファーゴはワコビアとの合計ベース。 16 出所:ブルームバーグより、野村作成 1 投資銀行を取り巻く環境 − レバレッジに依存しない経営 金融危機以降の主要金融機関における評価損・貸倒損失とレバレッジ比率 評価損・貸倒損失 (億ドル) 1,200 1,000 800 600 400 レバレッジ比率 200 0 0 10 20 30 40 50 (倍) 60 野村グループ ゴールドマン・サックス BNPパリバ バークレイズ クレディ・アグリコル ドイツ銀行 RBS モルガン・スタンレー HSBC UBS シティグループ JPモルガン・チェース バンク・オブ・アメリカ ウェルズ・ファーゴ 注:評価損・貸倒損失は、2006年第4四半期以降、2008年11月26日までの公表分を対象とした、ブルームバーグ社による算出額。評価損には、収益の算定に直接反映さ れない株式の評価損も含まれる。貸倒損失には、不良債権引当金の前年度比増加額が含まれる。 レバレッジ比率は、直近の各社財務開示資料などに基づき、野村が算出した値。総資産を自己資本で除して算出。 バンク・オブ・アメリカはメリルリンチとの、JPモルガン・チェースはベアー・スターンズとワシントン・ミューチュアルとの、ウェルズ・ファーゴはワコビアとの合計ベース。 17 出所:ブルームバーグ、各社財務資料より、野村作成 1 環境認識 2 中期経営目標 環境認識 3 野村/リーマン統合 4 部門別事業戦略 5 財務戦略 6 最後に 2 中期経営目標 経営目標:ROE15%–20% 税前利益5,000億円を計上できる収益力 (億円) 国内営業部門 6,000 5,000 国内営業部門 GM部門 4,000 GIB 部門 ワールドクラスの投資サービス業の展開 お客様から信頼いただけるパートナー 1,650億円 GMB 部門 3,000 2,000億円 1,000 700億円 350億円 300億円 0 野村グループの商品供給基地/内外顧客への高度なソリューション提供 日本における顧客基盤と、旧リーマンを含むグローバルでのネットワーク がシンクロナイズされた、アジア最強の投資銀行 グローバル・マーチャント・バンキング部門 プライベート・エクイティ・ビジネスでトップクラスの存在 アセット・マネジメント部門 日本・アジアに高い競争力を持つワールドクラスの運用会社 -1,000 -2,000 グローバル・マーケッツ部門 グローバル・インベストメント・バンキング部門 AM部門 2,000 Lehman 2009年3月期(1) -3,000 注: (1)2009年3月期上半期業績を年率換算 2011年3月期 14 19 1 環境認識 2 中期経営目標 環境認識 3 野村/リーマン統合 4 部門別事業戦略 5 財務戦略 6 最後に 3 野村/リーマン統合 - リーマン承継後の組織体制(GM,GIB) 新任 グローバル マーケッツ 欧州・中東 Sigurbjorn Thorkelsson Rachid Bouzouba エクイティ 山﨑 啓正 フィクスト・インカム Tarun Jotwani 中村 善二 Thomas Siegmund Kieran Higgins Jai Rajpal Georges Assi グローバル・インベストメント・バンキング 山道 裕己 (GIB CEO) 米国 和田 弘司 (日本含む) 丸山 明 (GM CEO) アジア(除く日本) Glenn Schiffman Christian Meissner Craig Phares 加藤 壮太郎 Dean Chamberlain 飯野 知子 William Vereker 21 3 野村/リーマン統合 − 顧客基盤の拡充(1) M&Aフィナンシャルアドバイザリー リーグテーブル 日本を含むアジア企業が関わるアドバイザリーランキング (2008年1月1日- 2008年9月30日) 0 20 40 60 (10億米ドル) アジア最強の投資銀行へ UBS モルガン・スタンレー 人材の承継 メリルリンチ JPモルガン・チェ ース ゴールドマン・サックス 顧客とのリレーションの承継 シティグループ クレディ・スイ ス リーマン・ブラ ザーズ CICC 野村 出所: トムソン・ロイターより野村作成 22 3 野村/リーマン統合 − 顧客基盤の拡充(2) アセット誌より「中国ベストM&Aハウス賞」受賞 中国大手顧客企業からの信頼 中国企業時価総額 上位25社(1)のうち 9社からIB案件の実績 注: (1)2008年11月26日時点 M&A ファイナンシャルアドバイザリー リーグテーブル 中国企業が関わるアドバイザリーランキング(公表ベース) 順位 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 ファイナンシャルアドバイザー 中国国际金融有限公司 モルガン・スタンレー JPモルガン・チェース メリルリンチ UBS シティグループ クレディ・スイス HSBC バンク・オブ・アメリカ 順位 (10億ドル) 36.65 26.54 20.30 17.01 13.02 11.94 9.85 9.80 8.95 8.93 (2008年1月1日−2008年11月26日) 案件数 18 9 16 8 7 18 8 12 4 2 出所: トムソン・ロイター 23 3 野村/リーマン統合 − ITプラットフォーム 2008年10月 2008年11月 2008年12月 2009年1月 2009年2月 2009年3月 2009年4月 日本含むアジア エクイティ Day 1 Day 1 Day 1 Day 1 Day 2 Day 2 個別株 先物&オプション プログラムトレード シンセティック プライムブローカレッジ 現物株 高速エンジン 先物&オプション 欧州 エクイティ Day 1 Day 1 プログラムトレード 先物&オプション Day 1 Day 2 Day 2 Day 2 Day 2 Day 2 シンセティック プライムブローカレッジ 現物株 高速エンジン レンディング デリバティブ 先物&オプション 日本含むアジア フィクスト・インカム Day 1 Day 1 Day 1 Day 2 Day 2 Day 2 為替 先物&オプション スワップ 先物&オプション スワップ 為替 欧州 フィクスト・インカム Day1 Day1 Day 1 Day 2 Day 2 Day 2 為替 先物&オプション スワップ 先物&オプション スワップ 為替 注: Day1は、野村のフロントシステムを中心に、Day2は、旧リーマンのフロントシステムを中心に業務を行う 24 3 野村/リーマン統合− 成功に向けてのチャレンジ 企業カルチャーの違い 顧客第一主義は同じ 「新しい野村」として顧客、市場のニーズ、 に即したカルチャーの融和 給与・待遇の違い 野村の社員に対する選択肢拡大 コスト・コントロール 顧客ニーズ、ビジネス環境に伴う適正化 早急な事業戦略の実行、実績の積上げ 新しい「野村」ブランドの早期確立 従業員の離職 25 1 環境認識 2 中期経営目標 環境認識 3 野村/リーマン統合 4 部門別事業戦略 5 財務戦略 6 最後に 4 部門別事業戦略 − 国内営業部門 部門目標(2011年3月期) ワールドクラスの投資サービス業の展開 お客様から信頼いただけるパートナー 国内預かり資産:110兆円 顧客数:600万口座 収益:5,500億円 税前利益:1,650億円 主な重点施策 <お客様目線に沿った施策の推進> セグメントされた顧客層毎の商品・サービスの充実 ‒ 専門部署との連携を強化し、富裕層ビジネスを拡大 ‒ ネット・コールセンターを活用した非対面でのサービスを強化 チャネル・店舗戦略の推進 ‒ 地域特性に合わせたチャネル、店舗の整備による顧客接点の拡大 ‒ 店舗・ネット・コールセンターの連携 27 4 部門別事業戦略 − グローバル・マーケッツ部門 部門目標(2011年3月期) 野村グループの商品供給基地 /内外顧客への高度なソリューション提供 税前利益:2,000億円 日本・アジアにおけるトップレベルのフィクスト・インカム・ハウス ワールドクラスのリクイディティを提供するエクイティ・ハウス 良質な商品提供を意識した、より機動的、総合的な不動産金融ビジネスの展開 主な重点施策 フィクスト・インカム ‒ 海外戦略の抜本的見直し 旧リーマンのスタッフ、テクノロジー、文化などの取込み ‒ デレバレッジ環境に対応したビジネスモデルの導入 マーケット・メーキングに基づくビジネスを展開 ‒ 機関投資家ビジネスを再構築 旧リーマン・フランチャイズを新野村フランチャイズに ‒ ソリューションビジネスの展開 ポートフォリオ、キャピタル、及びバランスシートに 問題を抱える顧客に対しソリューションを提供 ‒ リテールへの商品提供 複雑なテーラーメイドからプレーンな商品の売出戦略へ エクイティ ‒ 旧リーマンのインフラストラクチャーとビジネスの再構築 ‒ インスティネットを含めたALL野村ベースでのシナジーの追求、 特にリクイディティ提供力と執行サービス力の拡張 ‒ グローバルベースでのトップマーケットシェアの獲得 アセット・ファイナンス ‒ 旧リーマンの新しい戦力を統合。景気後退に伴う顧客企業の ニーズからくるビジネスチャンスの獲得、野村のフランチャイズ とのシナジーを期待 ‒ 不動産アセット・マネジメント業務、ディストレスト投資、 買収ファイナンス等のさらなる追求 28 4 部門別事業戦略 − グローバル・インベストメント・バンキング部門 部門目標(2011年3月期) 日本における顧客基盤と、旧リーマンを含むグローバルでのネットワークが シンクロナイズされた、アジア最強の投資銀行 収益:2,090億円 税前利益:700億円 主な重点施策 顧客カバレッジの拡大にあわせ、セクターごとのグローバルな連携を強化する一方、 各国の情勢にあわせ重点分野や地域を絞込み、効率的な体制を整備。重点地域はアジア、 重点プロダクトはエクイティ 企業の事業リスクのヘッジニーズに焦点をあてたプロダクトや、クロスボーダーのM&A案件、M&Aに 関わるファイナンスや為替ビジネスへの積極的な取り込み 顧客に焦点をあて、オーダーメイドで質の高い提案を行うことにより、新たなビジネスを生み出す 29 部門別事業戦略 − グローバル・マーチャント・バンキング部門 4 部門目標(2011年3月期) プライベート・エクイティ・ビジネスでトップクラスの存在 グローバルで3,000億円の投資ポートフォリオを構築(除くテラ・ファーマ) 税前利益:300∼400億円のコンスタントな計上 主な重点施策 野村グループ内のリソーシスのフル活用 ‒ ディール・ソーシング、バリューアップ、エグジット段階での他部門との連携を強化 国内:投資先のバリューアップに全力、優良案件を開拓 欧州:ディストレス、メザニン、シニアローン、バイオ等のプロジェクトの早期ファンド化 アジア:中国・インドの環境、消費及びメディア関連企業等へのグロース投資中心 30 4 部門別事業戦略 − アセット・マネジメント部門 部門目標(2011年3月期) 日本・アジアに高い競争力を持つワールドクラスの運用会社 運用資産:38兆円(1) 収益:800億円 税前利益:300億円 主な重点施策 「目指す姿」を志向しつつも、現在の相場環境と運用資産の状況を念頭にコスト・コントロール アジアの株式でトップ3位以内の運用会社となり、早急に日本との二枚看板を実現 国内リテールにおいては、『マルチプロダクト+マルチチャネル』の更なる進展でドミナントな地位を確立する とともに、『顔の見える運用会社』として販売会社を積極的にサポート (1) 国内投資顧問では、ボラタイルな市場の中、ポートフォリオのリバランスニーズに積極的に対応 イスラム金融におけるシャリア・プロダクトで世界最先端の運用会社になる (NOMURA ISLAMIC ASSET MANAGEMENT Sdn. 11/13設立) 海外リテールにおいてファンドビジネスを展開 アセット・マネジメント部門各社の目標合計 31 1 環境認識 2 中期経営目標 環境認識 3 野村/リーマン統合 4 部門別事業戦略 5 財務戦略 6 最後に 5 財務戦略 − 資本構造の見直し、B/Sコントロール、 流動性管理 Tier IIの活用へ ‒ 3月から7月にかけ6,000億円強のTier IIを調達 (ホールセール向け劣後債、銀行等からの劣後ローン) ‒ 第三者割当による劣後CB1,100億円の発行(劣後CBは2年以降にソフト・コールを付し、 株価が上昇した場合に転換を促進しTier Iを強化するスキーム) ‒ 公募劣後債発行(募集枠上限3,000億円) バランスシートに依存しないビジネスモデル ‒ 多様な顧客基盤をベースとして、ターンオーバー重視のモデルへ 安定的な流動性基盤の維持 ‒ 長期性資金(社債・長期借入)を中心とした資金調達構造の維持 ‒ 保守的シナリオによる調達期間及び調達先の分散 ‒ 中央銀行へのアクセス(日銀・ECBによるオペへの参加/ロンバート型借入も可能) 33 1 環境認識 2 中期経営目標 環境認識 3 野村/リーマン統合 4 部門別事業戦略 5 財務戦略 6 最後に 6 最後に − 経営ビジョン ワールドクラスの競争力を備えた 金融サービスグループを目指す Lehman 変化を作り出すことで、内外の資本市場の 発展に寄与し、成長機会を創造する 「日本を含むアジア」と欧米との 架け橋となることを志向する キーワード 注:各部門別のシナジー効果については、補足資料を参照下さい。 変化を作る ワールドクラス スピード 35 Nomura Holdings, Inc. www.nomura.com/jp/ 36