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M105013
静岡県内における
イオン系スーパーマーケットとセブン系スーパーマーケットの立地戦略比較
提出年月日:2014 年 1 月 22 日
経営情報学部ビジネス情報学科
担当教員:草薙信照教授
学籍番号:10−5013
クラス:4 年 61 組 13 番
氏名:太田健太郎
目次
はじめに .................................................................. 1
第1章
日本のスーパーマーケット業界 ...................................... 2
1.1
スーパーマーケットとは ......................................... 2
1.2
イオングループ ................................................. 3
1.2.1 イオン ................................................... 3
1.2.2 ダイエー ................................................. 3
1.2.3 マックスバリュ東海 ....................................... 4
1.2.4
第2章
イオンエブリ ............................................. 5
1.3
セブン&アイグループ ........................................... 5
1.4
イオンとイトーヨーカドーの都道府県別店舗数比較 ................. 6
立地分析 .......................................................... 7
2.1
静岡県内イオン(グルメシティ含む)とイトーヨーカドー ........... 7
2.2
イオングループの店舗分布 ....................................... 8
2.2.1
イオンモール ............................................. 8
2.2.2 イオン、グルメシティ ..................................... 9
2.2.3 マックスバリュ東海関連 3 社 .............................. 10
2.2.4 キミサワ、グラッテ、つるかめ ............................ 11
2.2.5 ザ ビッグ、ザ コンボ .................................... 12
第3章
結果と考察 ....................................................... 13
あとがき ................................................................. 14
参考文献 ................................................................. 15
付録 ..................................................................... 16
静岡県内におけるイオン系スーパーマーケットとセブン系スーパーマーケットの立地戦略比較
はじめに
私がこのテーマを選んだのは、此度の就職活動において出会ったマックスバリュ東海株式会社
に内定をいただいたことが一つのきっかけとなっている。マックスバリュ東海株式会社の企業研
究をしていく中で今から 15 年ほど前、マックスバリュ東海株式会社の前身でもあるヤオハンジャ
パンが、資金繰りの悪化に伴い経営破たんしたことを知った。後にマックスバリュ東海へと商号
を変え、紆余曲折あり現在では県内有数の企業にまで成長することとなった。
そこで国内 2 大小売り事業であるイオングループのスーパーマーケット事業(マックスバリュ
東海含む)、総合スーパー事業の静岡県内における立地戦略を、同じく国内 2 大小売り事業である
セブン&アイホールディングスのスーパーマーケット事業、総合スーパー事業の静岡県内におけ
る立地戦略と比較し、その成功への道を探っていく。
研究方法
各ホームページの店舗情報をもとに都道府県別、静岡県内における店舗数を調べ、その県内に
店を構える店舗ブランド選出し、全店舗の住所を調べ、excel データを作りグーグルマップで緯
度経度を調べ、データの整理を行った。そして Arcmap を使い地図上に店舗分布を表示し、店舗ブ
ランドごとに立地戦略を分析することにした。
1
静岡県内におけるイオン系スーパーマーケットとセブン系スーパーマーケットの立地戦略比較
第1章
日本のスーパーマーケット業界
1.1 スーパーマーケットとは
まず始めに、今回取り上げるスーパーマーケットとは何かについて説明しておきたい。一口に
スーパーと言っても数々種類が存在しているが、今回取り上げることになるスーパーマーケット
とは日本においては、
『セルフサービス形式の総合食料品店で、年商規模が 1 億円以上の店のこと』
である。またスーパーマーケットをさらに分類すると、大手スーパーマーケットなどに代表され
る GMS、食品を中心とした地域密着型の SM(その中でも大型の店舗は SSM)がある。今回取り上
げる店舗の中心となるマックスバリュ東海はこの中でも SM にあたる。
日本国内のスーパーマーケットの年商に目を向けてみると、今回取り上げるイオンは 5 兆円で
1 位。それと比較する形で取り上げるセブン&アイは 4 兆円で 2 位と国内ではほぼこの 2 つが飛
びぬけている。またマックスバリュ東海は 1600 億円で 19 位と健闘している。
その中でもイオンは、日本各所に手広く店舗ブランドを展開し構えており、下記の表 1 から読
み取れるようにピンクで塗りつぶされている部分は、すべてイオングループ傘下の店舗であるこ
とからいかにイオングループが国内で圧倒的シェアを誇っているかがわかる。
表1
順位
国内スーパーマーケット年商ランキング(平成 25 年 3 月現在)
店舗名
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
イオン
セブン&アイ
ユニー
ダイエー
イズミ
ライフ
アークス
バロー
平和堂
イズミヤ
マルエツ
フジ
オークワ
マックスバリュ西日本
ヤオコー
イオン九州
カスミ
いなげや
マックスバリュ東海
神戸物産
年商(億円) 店舗数
5兆6,853
428
4兆9,916
177
8,589
231
7,728
135
5,355
92
5,199
245
4,339
287
4,312
222
3,676
150
3,342
90
3,088
269
2,960
93
2,881
146
2,582
176
2,373
139
2,367
108
2,204
149
2,129
134
1,649
188
1,574
664
注)ピンク色で塗りつぶされている箇所はイオングループ
2
静岡県内におけるイオン系スーパーマーケットとセブン系スーパーマーケットの立地戦略比較
1.2 イオングループ
イオン株式会社(本社:千葉県)を純粋持株会社として、イオンリテール株式会社を中核に国内
外多数の企業で構成されている大手流通企業グループのことである。多数の企業が総合スーパー
事業、スーパーマーケット事業を始めとして、金融、不動産、サービスなど様々な事業を展開し
ている。ここでは主にスーパーマーケット事業に焦点を当て書き記していきたい。
また、イオングループには多数の企業が存在している。ここではその企業が展開する様々な店
舗ブランドを今回の研究において取り上げる物(静岡県内に展開している店舗)のみをその概要、
歴史と共に紹介していく。
1.2.1 イオン
イオングループ内の子会社のイオンリテール株式会社の中にある店舗ブランドである。2008 年
のグループ再編で純粋持株会社へ移行した。本社は千葉県にあり、1986 年に設立された。イオン
とはイオングループが展開する店舗ブランドであり、イオングループ内で最も全国的にテレビコ
マーシャルでの露出が多い核となるブランドである。2007 年に複合商業施設に初開業し、2010 年
にカルフール(イオンマルシェが展開していた)をイオンに屋号変更し、総合スーパーとしての
イオンが誕生した。その後、ジャスコ、サティ、ボスフールなどの屋号を廃止し、イオンに統一
して地盤を固めている。
またイオンモールは、イオングループ内のショッピングセンター事業を展開する企業である。
以前は∼ショッピングセンター、∼シティなど差別化を図っていたが、2007 年にイオンモール、
ダイヤモンドシティの合併でブランド名をイオンモールへ統一した。その後さまざまな変遷を経
て現在の形へとなった。静岡県内には 3 店舗展開されている。
1.2.2 ダイエー、グルメシティ
ダイエーは、かつてはダイエーグループの中核企業であった。だが、2013 年 3 月イオンによる
株式公開買い付けによりイオンの子会社となる。本社は東京にある。 グルメシティとは同様にイ
オングループが展開する店舗ブランドであり、開業当時スーパーマーケットと総合スーパーマー
ケット共に展開していたため屋号をグルメシティとして誕生した。
東京、大阪、兵庫、北海道、神奈川、福岡など主に大都市などに集中して展開している。東北、
北関東、四国など他大多数の都道府県には全く展開していない。同様のダイエーと比べてみても
出店地域は変わらず、東京近郊、近畿、九州、北海道へ集中して展開している。全国でグルメシ
ティは計 158 店舗、ダイエーは計 135 店舗出店している。
3
静岡県内におけるイオン系スーパーマーケットとセブン系スーパーマーケットの立地戦略比較
1.2.3 マックスバリュ東海
イオングループの中で現在最も全国展開している店舗ブランドがマックスバリュである。北海
道、九州、関東、北東北、長野、北陸、南東北など各地方で集中して展開し独自のブランドを確
立しておりその中の一つである。その中で今回取り上げるのはマックスバリュ、ザビッグ、マッ
クスバリュプライム、マックスバリュエクスプレス、キミサワ、グラッテ、ザコンボである。
○マックスバリュ
1997 年に経営破たんしたヤオハンジャパンを前身に持つ、イオングループの子会社の一つのマ
ックスバリュ東海が経営する店舗ブランドである。本社は静岡県にあり、主に食品を中心に取扱
い、静岡に 51 店舗、愛知に 4 店舗、神奈川に 14 店舗、山梨に 2 店舗展開している。マックスバ
リュ全地方店舗数は計 581 店舗である。
○ザ ビッグ
以前はマックスバリュ西日本が展開していたが 2009 年以降イオンリテール、他地方のマックス
バリュが順次展開を始め全国展開がスタートした。また 2011 年にマックスバリュからの業態転換
によって静岡県にも参入した。
「買えば買うほど安さがわかる店」を目指して展開を進めるディス
カウントストアである。現在、静岡県に 7 店舗、山梨県に 6 店舗出店している。
※業態転換
http://www.fc-mado.com/load/archives/872
○マックスバリュエクスプレス
以前は 2009 年にイオンリテールが立ち上げたブランドであった。またこれまでマックスバリュ
EX としていたものを屋号変更することで誕生した。
「シンプル&フレッシュ、よいものを手軽に」
をコンセプトに展開する都市型小規模店舗である。全国展開しているが、マックスバリュ東海が
展開するマックスバリュエクスプレスに限ると静岡県内のみに 20 店舗出店している。
○マックスバリュプライム
利便性と楽しさを兼ね備え、上質かつこだわりの商品を提供することでより豊かな食生活を目
指す新業態店舗である。従来のマックスバリュに比べやや高価であり、2013 年に静岡県静岡市に
初出店している。
○キミサワ
1993 年に本部が横浜市のハックイシダ、本部が三島市のキミサワが合併しハックキミサワにな
った。そして 2003 年には社名が CFS コーポレーションになる。2010 年にはイオンの子会社とな
り、キミサワへとスーパーマーケット事業を継承し 2013 年マックスバリュ東海によって合併し現
在に至る。静岡県と神奈川県に 16 店舗出店している。
○グラッテ
キミサワに分社化後に事業展開を開始した食品スーパーである。こだわりの品ぞろえが特徴で、
静岡県内のみに 3 店舗展開している。
4
静岡県内におけるイオン系スーパーマーケットとセブン系スーパーマーケットの立地戦略比較
○ザ コンボ
上記のキミサワ、ハックイシダ合併時に最大の目的として開発を進めてきた新業態である。
食品だけでなく OTC 医薬品や日用消耗品などの品ぞろえも充実している。静岡、神奈川に 4 店舗
展開している。
1.2.4 イオンエブリ
イオンの子会社の一つで、本社は東京にある。主に関東につるかめ、つるかめランド、ふーど
れっとつるかめ、TSURUKAME などを展開している。今回はつるかめを取り上げる。元々食料品の
卸業者だったため現在、生鮮食品、惣菜は外部業者が販売し、加工食品、日配食品、日用品、酒
類などを販売している。静岡県に 2 店舗をはじめ、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川県に展開し
ている。
イオン
イオンリテール㈱
イオン
イオンモール
マックスバリュ東海
ダイエー
マックスバリュエクスプレス
ザ ビッグ
マックスバリュプライム
キミサワ
グラッテ
ザ コンボ
図1
1.3 セブン&アイグループ
イオングループ企業関係図
本社を東京に置く日本の大手流通企業グループのことである。セブンイレブンなどのコンビニ
エンスストア事業、イトーヨーカドーなどの総合スーパー事業を始めとして、ファミリーレスト
ラン、ファストフード、電子マネー事業、保険代理店事業など様々な事業を展開している。ここ
では今グループが展開する総合スーパー事業「イトーヨーカドー」、「丸大」を取り上げることす
る。
イトーヨーカドーは、セブン&アイグループの総合スーパー事業を担う企業であり、本社は東
京にある。イオングループとは違いドミナント戦略をとっていることが地図からも読み取れ、北
海道、東京、神奈川、埼玉千葉以外はどこも一桁出店、または出店していない。
※ドミナント戦略 http://www.jmrlsi.co.jp/mdb/yougo/my04/my0411.html
5
静岡県内におけるイオン系スーパーマーケットとセブン系スーパーマーケットの立地戦略比較
1.4 イオンとイトーヨーカドーの都道府県別店舗数比較
ここでは総合スーパー事業大手のイオンとイトーヨーカドーの全国での店舗数を比較する。
イオンは、本社のある千葉県を中心に、北海道、愛知、大阪、兵庫に集中展開している。次点
で福岡、三重、新潟、埼玉、茨城、神奈川県に展開しており、徳島、福井県には展開していない。
なお福井県にはイオン系列全てのスーパーマーケットが展開していない。全国で計 428 店舗出店
している。
イトーヨーカドーは全国では計 177 店舗と、数だけ見るとイオンには遅れをとっている。なお
丸大については新潟に 3 店舗出店しているのみなので地図は省略する。
凡例
都道府県2011
イオン
0
1-5
6 - 10
11 - 20
21 - 30
31 -
図2
都道府県別イオン店舗数
凡例
都道府県2011
イトーヨーカ堂
0
1-5
6 - 10
11 - 20
21 - 30
31 -
図3
6
都道府県別イトーヨーカドー店舗数
静岡県内におけるイオン系スーパーマーケットとセブン系スーパーマーケットの立地戦略比較
第2章
立地分析
2.1 静岡県内のイオン(グルメシティ含む)とイトーヨーカドー比較
ここでは 1 章で取り上げたイオン(グルメシティ含む)とイトーヨーカドーの静岡県内におけ
る立地を比較する。なお便宜上イオンとグルメシティは「イオン」に統一して表記する。
まず出店数であるが、イオンは 12 店舗(イオン 7、グルメシティ 5)展開している。一方イト
ーヨーカドーは 4 店舗展開している。続いて出店地域についてだが、イトーヨーカドーは静岡市
(最寄駅から徒歩約 15 分)、浜松市(最寄駅から車で約 7 分)、沼津市(最寄駅から徒歩約 8 分、
車で 2 分)、三島市(最寄駅から徒歩 6 分)と県内の人口数上位の自治体に展開されている。なお
人口数については P16 の付録に記載しておく。
一方イオンは浜松市に 3 件(内 2 件はイオンモール)、静岡市に 2 件、袋井市、富士宮市(イオ
ンモール)、焼津市、熱海市、伊東市、伊豆市、裾野市にそれぞれ 1 件ずつ展開しており、明らか
に出店地域が異なっている。
凡例
店舗
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_
^
W
X
_
^
イオン静岡PC
イオン静岡RDC
マックスバリュ東海本部
マックスバリュ東海沼津流通センター
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マックスバリュ東海生鮮センター
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グルメシティ
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イオン
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事業者種別
(
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東海道新幹線
JR東海道線
(
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天竜浜名湖線
(
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(
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その他
(
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裾野市
袋井市
(
!
熱海市
伊豆市
(
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伊東市
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(
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富士宮市
焼津
静岡市
浜松市
図4
静岡県内におけるグルメシティ、イオン立地図
凡例
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県内イトヨ
事業者種別
東海道新幹線
JR東海道線
天竜浜名湖線
その他
(
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!
三島市
沼津市
静岡市
(
!
浜松市
(
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図5
7
静岡県内におけるイトーヨーカドー立地図
静岡県内におけるイオン系スーパーマーケットとセブン系スーパーマーケットの立地戦略比較
2.2 イオングループの店舗分布
2.2.1 イオンモール
イオンモールは浜松市に 2 件、富士宮市に 1 件展開している。浜松志登呂店(東海道新幹線付
近の店舗)は国道 62 号線沿に出店しており、浜松市野店(天竜浜名湖線付近の店舗)は国道 261
号線沿に出店しており、東名高速道路も付近に通っている。富士宮店は国道 414 号線沿に出店し
ており、JR 富士宮駅から徒歩 5 分ほどの場所にある。
凡例
店舗
^
_
_
^
イオン静岡PC
W
X
マックスバリュ東海本部
_
^
マックスバリュ東海沼津流通センター
*
#
マックスバリュ東海生鮮センター
(
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イオンモール
イオン静岡RDC
事業者種別
東海道新幹線
JR東海道線
(
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天竜浜名湖線
その他
*
#
W
X
_
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湖西市
静岡市
浜松市
_
^
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図6
8
静岡県内におけるイオンモール立地図
静岡県内におけるイオン系スーパーマーケットとセブン系スーパーマーケットの立地戦略比較
2.2.2 イオン、グルメシティ
静岡県はイオンの出店数が 4 店舗と現在、全国でも 17 番目とまだ出店途上である。ただ、隣接
する愛知、長野、神奈川には多く出店されているため、総合スーパーである以上更なる出店は考
えにくい。浜松市、静岡市などの主要都市だけでなく袋井、焼津、富士宮などの市区町村にも出
店している。これはイオングループの広域物流拠点である、「イオン静岡 RDC(リージョナルディ
ストリビューションセンター)」
(ピンクの☆)が袋井市に、
「イオン静岡 PC(プロセスセンター)」
(青い☆)が掛川市にあるからなのではないかと推察できる。焼津市にはイオンに屋号が変わる
前のジャスコのシンボルマークを掲げた最初の店舗が存在した。現在は 2 代目ではあるが、初代
が何故焼津に出店したかは定かではない。他にも 2 市区町村に共通するのは人口の多さである。
このことからショッピングモール建設へとつながったのではないかとも考えられる。
グルメシティの出店は東京、大阪、兵庫、福岡などの大都市に集中しているため静岡県は 5 店
舗出店とやや小規模である。本社東京を中心として出店を進めているためか、イオンに比べやや
東寄りの出店であることがわかる。そのため浜松市には出店されていない。またイオンでは隣接
県に出店が多かったがこちらは少ない。
凡例
店舗
^
_
_
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W
X
_
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イオン静岡PC
イオン静岡RDC
マックスバリュ東海本部
マックスバリュ東海沼津流通センター
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マックスバリュ東海生鮮センター
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グルメシティ
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イオン
事業者種別
東海道新幹線
JR東海道線
天竜浜名湖線
その他
裾野市
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袋井市
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熱海市
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伊豆市
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伊東市
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静岡市
浜松市
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図7
9
静岡県内におけるイオン、グルメシティ立地図
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静岡県内におけるイオン系スーパーマーケットとセブン系スーパーマーケットの立地戦略比較
2.2.3 マックスバリュ東海関連 3 社
関連 3 社とは、マックスバリュ、マックスバリュエクスプレス、マックスバリュプライムのこ
とである。
マックスバリュは県内各所に満遍なく 51 店舗出店している。上記の通り、主要都市である浜松
市、静岡市、人口の多い地域でもある富士市、物流センター(オレンジの☆、水色の△)や本部
(駿東郡長泉町、紫のダイヤ)付近に集中展開している。また伊豆半島端、遠州灘、駿河湾沿い
など港が近い場所であり、どちらかといえば県の南への出店が目立つ。
マックスバリュエクスプレスは、ビッグなどに業態転換して出店数こそ少ないが、出店地はこ
れまで記してきた店舗ブランドと変わらず浜松、静岡、富士、沼津、三島への出店が目立つ。ま
たこれも同様に海沿いに出店されている。
マックスバリュプライムは 2013 年に新しくオープンしたマックスバリュプライムは JR 東静岡
駅(図 8 黒い丸)から徒歩 5 分ほどのところ(国道 1 号線沿(図 8 緑の丸))に出店されている。
またオープンし始めたばかりのため 1 店舗しか出店されていない。
凡例
店舗
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_
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イオン静岡PC
イオン静岡RDC
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マックスバリュ東海本部
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マックスバリュ東海沼津流通センター
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マックスバリュ東海生鮮センター
マックスバリュプライム
図8
マックスバリュエクスプレス立地場所拡大図
※Google map 参照
マックスバリュエクスプレス
マックスバリュ
事業者種別
東海道新幹線
JR東海道線
天竜浜名湖線
その他
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図9
10
静岡県内におけるマックスバリュ立地図
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+
静岡県内におけるイオン系スーパーマーケットとセブン系スーパーマーケットの立地戦略比較
2.2.4
キミサワ、グラッテ、つるかめ
つるかめは 1 章で記したように外部企業からの品も取り扱うため流通の便を考慮してか、物流
センター(図 10 の黒い丸)付近に 2 店舗とも位置している。
グラッテは遠州灘、駿河湾など海沿いに位置している。キミサワから分社した経歴を持つがキ
ミサワとは違い静岡市にも 1 店舗のみ進出している。(図 10 の緑の丸は図 11 における密集地の北
側に展開している方のグラッテである。)
その一方キミサワはこれまでの経歴から三島付近、神奈川県寄りに出店していることがわかる。
そのため富士市以西には全く出店されていない。マックスバリュを除けば唯一御殿場に進出して
いる。
凡例
店舗
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イオン静岡PC
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マックスバリュ東海本部
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マックスバリュ東海沼津流通センター
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マックスバリュ東海生鮮センター
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つるかめ
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グラッテ
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キミサワ
イオン静岡RDC
図 10 マックスバリュ東海本部付近拡大図
※Google map 参照
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事業者種別
東海道新幹線
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その他
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静岡市
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図 11
静岡県内におけるつるかめ、キミサワ、グラッテ立地図
11
静岡県内におけるイオン系スーパーマーケットとセブン系スーパーマーケットの立地戦略比較
2.2.5 ザ ビッグ、ザ コンボ
ザ ビッグはマックスバリュ東海などの店舗ブランド同様、万遍なく出店している。
経歴から西寄りの出店を予想していたが、2011 年より始まったマックスバリュの業態転換によっ
てこのような立地になったのではないか。また今回取り上げた店舗ブランドの中で唯一湖西市に
出店している。
ザ コンボは焼津、富士、三島に出店している。店の特徴から医薬品、消耗品を多く扱うためか
物流センター付近への出店が多い。
凡例
店舗
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イオン静岡PC
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マックスバリュ東海本部
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マックスバリュ東海生鮮センター
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ザビッグ
イオン静岡RDC
マックスバリュ東海沼津流通センター
ザコンボ
事業者種別
東海道新幹線
JR東海道線
天竜浜名湖線
その他
湖西市
静岡市
浜松市
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図 12
静岡県内におけるザビッグ、ザコンボ立地図
12
静岡県内におけるイオン系スーパーマーケットとセブン系スーパーマーケットの立地戦略比較
第3章
結果と考察
今回の研究で、当初の目的であるイオンとセブン&アイの立地戦略の相違点が浮かび上がって
きた。その相違点が最もわかるのが両社の総合スーパーの立地戦略である。
まずイオングループの総合スーパーであるイオンは北海道、愛知、大阪、兵庫、千葉を中心と
して集中展開を行う。そこから各地方へ少しずつ展開している。出店していない個所は 2 県ある。
一方セブン&アイグループの総合スーパーであるイトーヨーカドーは集中して展開するという点
では同様だが、集中する箇所が東京、埼玉、神奈川と関東に限っている。そこを中心として、地
方へ徐々に展開はしているものの東北、九州、四国には展開が及んでいない。単純に店舗数、グ
ループ内での総合スーパー事業の立場(セブン&アイグループではセブンイレブンというコンビ
ニ事業も盛んに行われている。)も関係しているのかもしれないが、イオングループの各地方に出
店し地域に根付こうとする狙い、セブン&アイグループのまず本社近くから地盤を固めつつ着実
に出店していこうとする姿勢が見えてくる。
イオングループの地域に根付こうとする狙いはグループ内の店舗ブランドの出店傾向を見ても
少なからずうかがうことができる。それが最も顕著に表れているのがグループ内のスーパーマー
ケット事業の県内で最も盛んなマックスバリュである。第 1 章でも記してあるが、マックスバリ
ュは今回取り上げた東海のみではなく中部、西日本、東北、北海道、九州、関東、北東北、長野、
北陸、南東北など他の地方にも様々なブランドを展開している。このことから各地方でブランド
を築き、根付こうとしているのではないかと考えられる。
以上の点からイオングループは以前とは違い、より地域に根付くことを最重要項目として展開
することにより見事復活したのではないだろうか。
他にも研究を進めていく中で気になった特徴は、より県の南に展開していること、流通センタ
ーなどの施設付近に多く展開していること、人口の多い地域により展開しているということであ
る。結果としてこういった無駄のない効率を重視した着実な歩みが後の成功へとつながったので
はないか。
13
静岡県内におけるイオン系スーパーマーケットとセブン系スーパーマーケットの立地戦略比較
あとがき
今回、卒業論文のテーマを決める際、これまでの先輩方がどのようなテーマにしてきたかは定
かではないが、やはり一生に一度なのだから個性のあるもの、自分にしか書けないものがやりた
いという思いがあった。そのため北海道ゼミ旅行の際は、この関西という地で静岡出身というス
テータスは立派な個性ではないかと思い、静岡県浜松市の住みやすさという今思えば非常にふわ
っとしたテーマに決めた。
だがしかし、冷静になって考えてみると卒業論文の根幹ともいえる自分が興味をもったことと
いう部分からは外れていることに気付いた。そこで周りの友人やもちろん先生のアドバイスも受
け、現在の静岡県内におけるイオン系スーパーマーケットとセブン系スーパーマーケットの立地
戦略比較というテーマに落ち着いた。
終わってみて考えるとはじめに書いた通り生きていく中でなかなか疑問に思って自ら調べたり
することがなかった自分の中で唯一といっていいほど気になり調べた事柄がマックスバリュ東海
の歩みであった。就職活動における企業分析でしかないといってしまえばそれまでだが、それほ
どまでに私に衝撃を与えた倒産からの軌跡について調べることになったのも、結果として自分が
最初にテーマ決めの際に最重要視した個性のある、自分にしか書けないものという部分にもしっ
かりと当てはまったので、終わりよければすべてよしとはこのことであろうと感じた。
また空間情報処理の授業をとっていたにも関わらず、アークマップの使い方を一部忘れてしま
っていた私に親切丁寧に教えてくれた友人、そして壁に当たった際の何気ない一言で私の卒業論
文を完成へと導いてくださった先生には非常に感謝しています。
14
静岡県内におけるイオン系スーパーマーケットとセブン系スーパーマーケットの立地戦略比較
参考文献(全て 2013 年 12 月参照)
イオン公式 HP/店舗検索
http://www.aeonretail.jp/shop/index.html
ダイエー公式 HP/店舗情報
http://shop.daiei.co.jp/shop/ShopPageTop.do
イオン公式 HP/企業情報
http://www.aeon.info/company/group/
イオンモール公式 HP/モール一覧
http://www.aeonmall.com/shoplist.html#05
イトーヨーカドー公式 HP/イトーヨーカドー中部の店舗
http://www.itoyokado.co.jp/store/area_chubu.html#shizuoka
静岡県公式 HP ふじのくに/県内市町リンク集(静岡県地図版)
http://www.pref.shizuoka.jp/link/citylink.html
小売・流通業の新常識|J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
http://j-net21.smrj.go.jp/well/shinjosiki/term/term05.html
流通業界について │ スーパー業界研究 │ CGC スーパーマーケットカレッジ
http://www.super-college.com/market/industry.html
スーパー業界 売上高ランキング一覧-業界動向サーチhttp://gyokai-search.com/4-su-pa-uriage.htm
静岡県のデータ
http://uub.jp/47/shizuoka/
2010年12月10日イオングローバル株式会社 イオンの物流にかかわるCO2削減計画
http://www.meti.go.jp/policy/economy/distribution/logistics/siryou4.pdf
イオンフードサプライ株式会社
会社概要
http://fsj-aeon.co.jp/kaisyasyoukai.html
15
22101
22102
22103
22131
22132
22133
22134
22135
22136
22137
22203
22205
22206
22207
22208
22209
22210
22211
22212
22213
22214
22215
22216
22219
22220
22221
22222
22223
22224
22225
22226
22301
22302
22304
22305
22306
22325
22341
22342
22344
22424
22429
22461
自治体コード
市区町村 人口
人口密度 面積(平方km) イオン店舗数 10万人あたりの店舗数 グルメシティ店舗数 10万人あたりの店舗数 イオンモール店舗数 10万人あたりの店舗数
236.71
1073.42
0
0
1
0.393565983
254,087
0
0
葵区
2,920.62
72.89
0
0
0
0
212,884
0
0
駿河区
914.1
265.54
1
0.411978692
0
0
242,731
0
0
清水区
5,317.43
44.23
1
0.425188146
0
0
235,190
0
0
中区
2,733.20
46.29
1
0.790388871
0
0
1
1
126,520
東区
976.52
114.4
1
0.895142954
0
0
1
1
111,714
西区
2,136.84
47.02
0
0
0
0
0
0
100,474
南区
318.62
295.59
0
0
0
0
0
0
94,182
北区
1,410.36
66.51
0
0
0
0
0
0
93,803
浜北区
33.43
944
0
0
0
0
0
0
31,554
天竜区
1,047.75
187.13
0
0
0
0
0
0
196,065
沼津市
620.24
61.61
0
0
1
2.616910475
0
0
38,213
熱海市
1,790.60
62.13
0
0
0
0
0
0
111,250
三島市
338.68
388.99
1
0.75904785
0
0
1
131,744
1
富士宮市
561.81
124.13
0
0
1
1.433938455
0
69,738
0
伊東市
312.21
315.88
0
0
0
0
0
98,621
0
島田市
1,027.58
245.02
0
0
0
0
0
251,777
0
富士市
1,007.47
164.08
0
0
0
0
0
165,306
0
磐田市
1,991.22
70.62
1
0.711136396
0
0
0
140,620
0
焼津市
431.56
265.63
0
0
0
0
0
114,636
0
掛川市
738.35
194.03
0
0
0
0
0
143,263
0
藤枝市
453.97
194.85
0
0
0
0
0
88,456
0
御殿場市
782.47
108.56
1
1.177232327
0
0
0
84,945
0
袋井市
227.91
104.71
0
0
0
0
0
23,864
0
下田市
388.59
138.17
0
0
1
1.862509545
0
53,691
0
裾野市
681.1
86.65
0
0
0
0
0
59,017
0
湖西市
89.08
363.97
0
0
1
3.084420592
0
32,421
0
伊豆市
505.16
65.86
0
0
0
0
0
33,270
0
御前崎市
490.83
94.24
0
0
0
0
0
46,256
0
菊川市
516.13
94.71
0
0
0
0
0
48,883
0
伊豆の国市
419.24
111.68
0
0
0
0
0
46,821
0
牧之原市
170.64
77.83
0
0
0
0
0
13,281
0
東伊豆町
76.17
100.79
0
0
0
0
0
7,677
0
河津町
81.05
110.59
0
0
0
0
0
8,963
0
南伊豆町
82.94
85.24
0
0
0
0
0
7,070
0
松崎町
83.18
105.52
0
0
0
0
0
8,777
0
西伊豆町
587.64
65.13
0
0
0
0
0
38,273
0
函南町
3,657.69
8.84
0
0
0
0
0
32,334
0
清水町
1,583.44
26.51
0
0
0
0
0
41,977
0
長泉町
145.29
136.13
0
0
0
0
0
19,778
0
小山町
1,413.82
20.84
0
0
0
0
0
29,464
0
吉田町
0
0
0
0
0
7,472
15.04
496.72
0
川根本町
140.76
133.84
0
0
0
0
0
18,839
0
森町
静岡県内におけるイオン系スーパーマーケットとセブン系スーパーマーケットの立地戦略比較
付表 1 静岡県内市区町村別人口、人口密度、イオン系スーパー数、
10 万人あたりのスーパー数(イオン、イオンモール、グルメシティ)
16
1位
2位
3位
4位
5位
6位
7位
8位
9位
10位
22101
22102
22103
22131
22132
22133
22134
22135
22136
22137
22203
22205
22206
22207
22208
22209
22210
22211
22212
22213
22214
22215
22216
22219
22220
22221
22222
22223
22224
22225
22226
22301
22302
22304
22305
22306
22325
22341
22342
22344
22424
22429
22461
自治体コード
市区町村 人口
人口密度 面積(平方km) マックスバリュ店舗数 10万人あたりの店舗数 その他店舗数 10万人あたりの店舗数
236.71
1073.42
254,087
1
0.393565983
2
1
葵区
2,920.62
72.89
212,884
5
2.348696943
1
0
駿河区
914.1
265.54
242,731
3
1.235936077
1
0
清水区
5,317.43
44.23
235,190
4
1.700752583
2
1
中区
2,733.20
46.29
126,520
2
1.580777743
0
0
東区
976.52
114.4
111,714
0
0
0
0
西区
2,136.84
47.02
100,474
2
1.990564723
0
0
南区
318.62
295.59
94,182
2
2.123548024
0
0
北区
1,410.36
66.51
93,803
2
2.13212797
0
0
浜北区
33.43
944
31,554
0
0
0
0
天竜区
1,047.75
187.13
196,065
5
2.550174687
2
1
沼津市
620.24
61.61
38,213
2
5.233820951
0
0
熱海市
1,790.60
62.13
111,250
2
1.797752809
4
4
三島市
338.68
388.99
131,744
3
2.277143551
1
1
富士宮市
561.81
124.13
69,738
2
2.867876911
0
0
伊東市
312.21
315.88
98,621
2
2.027965646
0
0
島田市
1,027.58
245.02
251,777
6
2.383061201
3
1
富士市
1,007.47
164.08
165,306
5
3.024693599
0
0
磐田市
1,991.22
70.62
140,620
0
0
1
1
焼津市
431.56
265.63
114,636
1
0.87232632
0
0
掛川市
738.35
194.03
143,263
0
0
1
1
藤枝市
453.97
194.85
88,456
4
4.522022248
2
2
御殿場市
782.47
108.56
84,945
1
1.177232327
0
0
袋井市
227.91
104.71
23,864
2
8.380824673
0
0
下田市
388.59
138.17
53,691
2
3.725019091
1
2
裾野市
681.1
86.65
59,017
0
0
1
2
湖西市
89.08
363.97
32,421
0
0
1
3
伊豆市
505.16
65.86
33,270
1
3.005710851
0
0
御前崎市
490.83
94.24
46,256
0
0
0
0
菊川市
516.13
94.71
48,883
3
6.137102878
0
0
伊豆の国市
419.24
111.68
46,821
0
0
0
0
牧之原市
170.64
77.83
13,281
1
7.529553497
0
0
東伊豆町
76.17
100.79
7,677
0
0
0
0
河津町
81.05
110.59
8,963
1
11.15697869
0
0
南伊豆町
82.94
85.24
7,070
1
14.14427157
0
0
松崎町
83.18
105.52
8,777
0
0
0
0
西伊豆町
587.64
65.13
38,273
2
5.225615969
2
5
函南町
3,657.69
8.84
32,334
1
3.092719738
1
3
清水町
1,583.44
26.51
41,977
3
7.146770851
2
5
長泉町
145.29
136.13
19,778
0
0
0
0
小山町
1,413.82
20.84
29,464
0
0
0
0
吉田町
7,472
15.04
496.72
0
0
0
0
川根本町
140.76
133.84
18,839
0
0
0
0
森町
静岡県内におけるイオン系スーパーマーケットとセブン系スーパーマーケットの立地戦略比較
付表 2 静岡県内市区町村別人口、人口密度、イオン系スーパー数、10 万人あたりのスーパー数(マックスバリュ、その他)
17
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