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資料3
介護食品販売の現状と課題
日本スーパーマーケット協会
専務理事
大塚 明
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日本スーパーマーケット協会について
協会概要
● 設立日:1999年(平成11年)7月12日
●目
的:スーパーマーケットの健全な発展と普及を図ることにより、
わが国食料品流通機構の近代化・合理化を促進するとともに
より豊かな国民生活の実現に寄与すること
● 会員資格:食料品の売上構成比が原則50%以上のスーパーマーケットで
あって、10店舗以上または年商10億円以上のもの(通常会員)
本協会の趣旨に賛同し、これに協力するもの(賛助会員)
● 会員数:
通常会員
賛助会員
●役
99社(店舗数:8,691店、売上高:7兆9,483億円)
484社 会員総数 583社(平成25年4月1日現在)
員:
名誉会長:清水 信次 ㈱ライフコーポレーション 代表取締役会長兼CEO
会長:川野 幸夫 ㈱ヤオコー 代表取締役会長
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1
セルフサービス業態の在り方
業態とマーチャンダイジングの違い
・日本小売業協会、・(一社)日本ショッピングセンター協会、
・日本スーパーマーケット協会、・(一社)新日本スーパーマーケット協会、
・(一社)日本専門店協会、・日本チェーンストア協会、・日本百貨店協会、
・(一社)日本フランチャイズチェーン協会、
・(一社)日本ボランタリーチェーン協会、・日本チェーンドラッグストア協会
業態の違いが商売の方法の違い
(お客さまからの期待の違い)
企業活動
消費者の欲求・要求に適う商品を、適切な数量、適切
な価格、適切なタイミング等で提供すること。
訴求の最小単位はカテゴリー
品揃えテーマを決め、90cm単位のゴンドラで展開
棚割り(ゾーニング・フェーシング)
地域ニーズに合わせる・需要創造テーマを訴求する
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2
90cm
スーパーマーケットが捉えるシニア社会
シニア市場が新たな市場としてクローズアップ
● シニア市場への対応、その市場の中に「介護市場」がある
高齢者人口 (2012年9月 推 計)
3,074万人
高齢化率 24.1%
要介護者、要支援者 530万人 高齢者人口の17%
改正介護保険法施行による介護食市場規模拡大(富士経済予測)
2021年 1,577億円(在宅向 206億円 施設向 1,371億円)
● 元気なシニア市場への対応、要支援者市場への対応が開始された
シニア市場は、まだまだ商品・サービスが未開拓
先ずは、80%の健常者と多少の助けがあれば日常生活を送るシニア市場対応
● 多様性の認識
多様性に対応した多様なマーケティング戦略の必要性
シニア市場は多様なミクロ市場の集合体
マス・マーケティングがやりにくい
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スーパーマーケットが捉えるシニア社会
シニア市場のどこに焦点しサービスを提供するか
経済的な援助を
必要としている
(26.4%)
健
康
状
態
1.健常者へのサービス
良
い
9.2%
33.0%
5.2%
普
通
7.7%
19.7%
1.9%
悪
い
9.5%
12.4%
1.4%
苦しい
普通
経済状態
平成20年度 高齢者の生活実態に関する調査の結果を元に作成
國分 株式会社 様 提供
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4
経済的にも健康上の
点からも自立的に
活動できる(59.8%)
医療・介護などの
支援を必要として
いる(23.3%)
ゆとりあり
2.要介護者へのサービス
企業活動の側面
シニアを顧客として捉えてみると・・・
・活発なライフスタイルを有している
・実際の年齢よりも自分を若いと思っている
・ただし、身体機能の衰えは自覚している
・その為か健康に留意した食生活を心掛けている
・鮮度、産地など「品質」に高い関心を示すが、「価格」にも敏感
・健康と食の関わりに意識が高いが、栄養に関する知識には乏しい
● 店舗づくりに関する各社取組み
パッケージ表示を読みやすくする。拡大鏡つきショッピングカート導入
店内、駐車場の表示文字のサイズ、色の変更
買物カートの軽量化。階段の色分けと手すりの2段化。
エスカレータを2/3のスピードに落とす。サービス介助士の店舗配置
陳列方法の見直し(高さを押さえた陳列、カロリー表示、塩分表示など)
年齢を意識させない表示( × シニアにやさしい)
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介護食品に関して
各社の取り組み ①
日本スーパーマーケット協会 加盟12社から聞き取り
・介護食品としてより離乳食品などと一緒に利用している。
・介護食品としてのコーナー化は未実施。実験店、または大型店では拡大中。
・介護食品コーナーとしてではなく、特定メーカーの健康献立の打ち出しで、
おかゆや雑炊を中心に展開している。
・「食べたいのに食べられない人へ」というコーナーを設置したが動きはない。
・ネットスーパー部門で20アイテムの品揃えをし、販売を開始した。
・現在、1店舗での月間売上で5000円~10,000円であるが、売れ行きは伸長
傾向にある。したがって売場拡大は検討している。
・介護食品は、業務用まで含むとかなりのメーカー商品があると認識している。
専門的な施設で使われるのがメインであり、一般家庭では少ないようである。
・今後は増えると思う。今は他の商品で代用し、我慢しているのかも知れない。
・惣菜なども含め介護食提案が必要と検討を続けている。家庭内での介護環境
変化と連動するので、変化を見極めていきたい。
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6
介護食品に関して
各社の取り組み ②
・店舗周辺で、要介護者が人口のどの位の割合でいるのかさえ分からない。
マーケットとして未だ小さく、もう少し経たないと扱いとしても難しい。
・一般家庭で介護食を使って生活を送っているという環境は少ないため、現状で
のスーパーマーケットでの利用は少ないと思われる。
・地域コミュニティ(料理教室など)の中で商品説明が必要。行政と連携したい
在宅要介護者の栄養バランスと食の充実を実現する
● 身体機能の衰えに関する情報の把握
「咀嚼力」、「嚥下力」低下に関する症状と食事対応に関する情報
栄養知識:適正な摂取カロリー
栄養バランス (PFCバランスはどうしたら摂れるか)
● 介護をする上で必要な事項、必要なモノは何か?
介護食の家庭での調理の仕方と介護食品(加工食品・宅配)の上手な使い方
やわらか食、デザート、水分・栄養補給、とろみ剤、プロテインなどの理解
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おわりに
介護食品を提供するために・・
まだ多くの企業がその必要性を感じていない。従って取組は限定的である。
主な理由は、市場動向が分からず、ニーズを把握出来ていないこと。
・「健常者食」と「要介護者食」に大別して展開したい。
・ 将来の需要増や市場規模の拡大はある。現状では、取組みは緒についた状況。
● 認知度の向上について
① 消費者へのPR・周知運動を介護食品業界等が国をあげて行う。
利用者に知ってもらい、利用してもらうことで、市場拡大を図る。
販売量を増やしてコストも抑え、売り場の確保を容易にする。
例)「介護の日」(11月11日)イベントの展開
容器の開けやすさ、表示文字の大きさ等、容器包装に関する情報。
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おわりに
介護食品を提供するために・・
② ホームヘルパー、ケアマネージャー、施設等への普及・啓発。
信頼できる人から勧められることが重要。
事業者が単独でPRを行うよりも、公的な団体等による方が効果的。
③ 販売面での人的サービスを高める。
購入者が高齢者の場合、より丁寧な説明が必要である。
「要介護食」等の専門性の高い製品である場合は、説明の出来る店員を配置
する必要がある。
●抵抗感、拒否感の払拭
① プラス1品で栄養バランスを高める、などプラスのイメージ作り。
介護不要を目指した食生活を目指す
必要不可欠なもの、健康的に過ごす、食にこだわっているなど
利用シーンに応じた利便性を追求し、身近に感じてもらう。
② 抵抗感の無いネーミング
雰囲気作りを推進し、見つけやすく買いやすい販売方法を確立する。
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おわりに
介護食品を提供するために・・
● 分かりやすい表示・規格の制定と案内実施
① ユニバーサルデザインフード等あるが、まだ認知度は高くはない。
連携してのPR。色の統一、表示の見やすさ等への取組を進めて欲しい。
規格を統一することで、利用者への分かりやすさを促進することを考えたい。
② 利用者が「食材」をアレンジすることでバリエーション拡大が図れるよう、
「途中まで加工した食材」や「食材一式とレシピを添付した商品」の組合わ
せ提案の表示など。
③ 食品の安全性を確保するための情報表示。
免疫力の弱い高齢者が食べるので、安全性については特段の配慮が必要と思われる。
容量を考慮し、少量パックや食べきりサイズを取り揃える。
● 連携促進のための組織づくり
大変広い分野に渡る。それぞれの事業者の得意分野の協働体制づくり。
製品の開発、PR、売場の構築等の面で、さらなる関係者間の連携促進が必要。
以
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