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臨界ノズル - NMIJ

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臨界ノズル - NMIJ
第5回 NMIJ流量計測クラブ会合
2010年12月3日(金)14:00~16:30
東京都中小企業会館 9F 講堂
臨界ノズル
改訂版revB
(独)産業技術総合研究所
気体流量標準研究室
石橋雅裕
独立行政法人産業技術総合研究所
臨界ノズル?
ノズル・・・
流路が滑らかに減少する要素。(一般にその後に滑らかに増加する。)
高圧
低圧
流れ
流れ
(定常・・・流路に沿ってエネルギー(エンタルピ)が保存)
定常
狭いところを通るため流速が速くなる。(運動エネルギーの増加)
この運動エネルギーをまかなうために圧力の持つエネルギーを使う。
(外部エネルギーを用いずに)流体の流速が上がると圧力が下がる。
ベルヌーイの定理(エネルギー保存則)
(運動エネルギー)+(圧力のエネルギ-)=一定
u2
2
独立行政法人産業技術総合研究所
1 / 23 ページ

p

 const.
臨界ノズル?
u2 p
  const .
2 
ベルヌーイの式
250
②
流れ
質量流量/スロート面積(kg/s/m2)
①
流れ
これらの断面で =const. を適用(気体の場合)
その解は・・・
 1


2 p1   p2   


u2 (m/s) 
1   

  1 1
p
  1  
150
100
50
0

p
p
2
p1 1  2  1   2
 1
 p1    p1

2
Q (kg/s)  u2 A2  2  A2
200

 1




0
0.2
・・・

ラフは
 このグ
0.4
0.6
0.8
圧力比(p2/p1)
1

解法等は、小宮勤一「流体量の測定」(朝倉書店ISBN4-254-20120-6)など参照。
独立行政法人産業技術総合研究所
質量流量/スロート面積(kg/s/m2)
臨界ノズル?
250
高圧
200
流れ
150
低圧
流れ
ベルヌーイの式
100
かなり怪しい記憶のウワサ
流体力学の黎明期(レイリー、プラントル、メイ
ヤー、レイノルズ、等々、蒼々たるメンバーがい
た頃)に発見され、当然のことと考えられていた
とか七不思議と考えられていたとか。。。
差圧を大きくすると
流量が減る???
50
0
0
0.2
0.4
0.6
0.8
圧力比(p2/p1)
2
Q  A2


1
 1


 p 
p
2
p1 1  2  1   2 
 1
 p1 
 p1 
u2 p
  const.
2 



かのレイノルズが図の左半分は物理的に存在し
ないと気づき一件落着したとか。。。
最初に解明したのはレイノルズではないとか。。。
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臨界ノズル?
かなりいい加減な
質量流量/スロート面積(kg/s/m2)
250
物理的に存在し得ない論理
200
 ここ(頂点)でスロートでの流速が
音速に達する。
150
 右半分で流れを支配するパラメー
タは圧力。しかし、その伝播速度は
音速であり、左半分ではこれが支
配パラメータとなり得ない。
100
超音速流れでは、面積が増えると
密度が下がり、これにより差圧に
依存せずとも加速が続く。破綻を
来すと衝撃波が発生して亜音速に
戻る。
差圧を大きくすると
流量が減る???
50
0
0
0.2
0.4
0.6
0.8
 音速面では、下流側(超音速流れ)
で何が起こっているか分からない。
1
圧力比(p2/p1)
→音速に固定される。
独立行政法人産業技術総合研究所
臨界ノズル!
レイノルズさん(?)によって見事臨界することに・・・
質量流量/スロート面積(kg/s/m2)
臨界!
2
質量流量/スロート面積(kg/s/m )
元のグラフ
250
250
200
150
200
150
100
50
0
0
先のベルヌーイの式を解くと、、、
解法は参考書参照。
100
0.2
0.4
0.6
 1
 2   1
Q m A 

  1
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
臨界ノズルの質量流量
空気(k=1.4)で約0.53
50
0
0.8
圧力比(p2/p1)
1
圧力比(p2/p1)
P0
RT0
↑√内は臨界定数
≒0.685(=1.4)
(添え字0はよどみ点、R=Ru/M)
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脱線1
RかはたまたRuか
臨界ノズルの流量
 1
  1
 2
Q m A 

  1
ベルヌイの式
P0
断熱管路
RT0
Ru  8.31451 J/(mol  K)
R
気体の状態方程式
8.31451
J/(kg  K)
N
非粘性一次元流れ
普遍気体定数
気体に固有な気体定数
Ruは必ずRu/Nの形で出てくるため。
モル単位をkg単位の値にしたもの。
空気でモル質量N≒0.029 (kg/mol)によりR≒286.7
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脱線2
臨界ノズル! vs.ソニックノズル?
最初期に大々的に実用化したのはフランス、tuyeres soniquesと紹介。
sonic nozzle
ソニックノズル
音速ノズル
親しみやすい
しかし、その後に
ISO 9300 "Measurement of gas flow by means of critical flow Venturi nozzles"
主査フランス
結論:全く同じである
国際的整合性を考えれば、「臨界ノズル」を用いるべき?
(アメリカではsonic nozzleを使う傾向がある)
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脱線3
ベルヌーイの式か、はたまた体積流量か?
 1
 2   1
Q m A 

  1 
P0
Qm=(面積)×(音速)
RT0
@スロート
これまではベルヌーイの式から質量流量を求めてきたが、結論から言えば、その式は単に、
Qm=スロートにおける(面積)×(音速)×(密度)
なだけである。
当然ながら、これは、体積流量を求めた後に密度をかけただけである。
Qm={スロートにおける(体積流量)=(面積)×(音速)}×(密度)
結局、臨界ノズルとは、元来、体積流量計である。
(流量)=(面積)×(音速)
実際に・・・
スロートにおける(面積)×(音速)×(密度)=
P*
 A  RT * 
A 
RT *
*はスロートでの値
@スロート
c  RT
A  c *  *
P*
RT *
P0
 A f  
RT0

P
RT


 1   1

P*  

 2 
必要な式
T* 
P0
2
 1
T0
前の式と同じになる
 1
 2   1
本来、必要な温度圧力はスロート位置における値であ
り、そのT*、P*が測定できるならば、 A  P *
を
RT * または
使って直ちに流量が求まる。
この比熱比の関数が臨界定数 f      1 
であり、PTをよどみ点の値から臨界位置
(スロート位置)の値に変換する係数。
(正確には音速に含まれる√κを含む。)
A RT *
PTのよどみ点-臨界点変換は参考書参照
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臨界ノズルの動作(圧力分布)
流れ
ディフューザ無し
下流側の圧力を下げてみると・・・
スロートの圧力がそのまま下流に伝わる。
圧力
差圧
差圧
臨界圧力0.53
差圧(臨界背圧)0.53倍
0.53
変化せず
臨界圧力0.53
臨界
差圧
0.53
圧力比が0.53にな
らないと臨界しない
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臨界ノズルの動作(圧力分布)
スロート
流れ
ディフューザあり
ディフューザ内で圧力が回復する。
下流側の圧力を下げてみると・・・
圧力
差圧
ディフューザ無しの場合
差圧
差圧 (臨界背圧)>0.53
臨界圧力0.53
0.53
変化せず
臨界
差圧
臨界圧力0.53
0.53
衝撃波
圧力比が0.53より大
きいのに臨界する
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臨界背圧比の例
たとえば、
ISO 9300トロイダルスロート型
D=13.4 mm (100 m3/h)
L=4D
→ L=53.6 mm
2.5~6 º
→ 臨界背圧比~0.95(理論値)
上流側が大気圧100 kPaであれば
5 kPaの差圧で臨界!
D
< 2.4D
.2 D
~2
1.8
実際にはいろいろ問題がある。
スロート
円環絞り
特に小流量・・・
円錐ディフューザ
いきなり0.53になる。
大流量ではほぼ理論値通り。
問題発生の目安: 50 m3/h (D=9.5 mm)
以下@大気圧
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臨界ノズルの式 をまとめると、、、
 1
質量流量
Qm
 2   1
(kg/s)  A  

  1
P0
添え字0はよどみ点での値
RT0
臨界定数≒0.685(=1.4)
使用例:
十分な
面積
臨界ノズル
流れ
T
体積流量
十分な低圧
臨界圧力比以下
臨界背圧比以下
面積が十分大きければそのまま
よどみ点温度、よどみ点圧力となる。
P
(P0、T0での体積流量)
 1
 2   1
Qv (m /s) 
 A 
 Z 0 RT0
0
  1
Qm
3

P
ZRT
Zは圧縮係数でだいたい1
管路位置で変わる(管路に沿って密度が変わるから)
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臨界ノズルの設置
ISO 9300:2004
★チャンバ方式(5dより近くに他ノズルと壁が無い場合)
dはスロート直径
同一方向に置かない。
(温度センサによる乱れ)
★整流管方式↓
整流管直径
D≧4d
整流管長さ
↑よどみ点補正(の誤差)が無視できる範囲。
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ノズル入口面
圧力
温度
90°、180°ずらす。
温度の測定にはいろ
いろな工夫が可能。
(同等であればこれに
従う必要は無い。)
よどみ点補正
 1
質量流量
Qm
 2   1
(kg/s)  A  

  1
添え字0はよどみ点での値
P0
RT0
しかし、測定するのはP,T
 1
体積流量
 2   1
Qv (m /s)  A  
 Z 0 RT0
  1 
流れ
3
T
(P0、T0における体積流量)
PT測定位置に流速があるとP≠P0、T≠T0
P
(チャンバ方式ではイコール)
(ベルヌーイの式より)
Maは測定位置のマッハ数
(かなりアバウトでよい)
QV
Ma 
S pipe RT
音速 c  RT だから。
ISO、ASMEによれば、
本当はTの補正は(むしろ)いらない。(温度センサ表面で流れが停止するため、回復温度を測っている。)
←整流管直径を4d以上に制限しているので補正量が小さいため実用上の問題はない。
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よどみ点補正
ISO、ASMEによれば、
マッハ数Maの式の変形 (大気、ISO準拠)
 1
流速はそれほど大きくないはずでありT≒T0 、またZ≒1
 2   1
A 
 Z RT0
2
2
Qv
0.685  d 
d
  1
Ma 


   0.58    0.04
S pipe RT
S pipe RT
1.4  D 
D
d=20 mm、D=80 mm (=4d)、P1=100 kPa、T1=27 ℃ の場合
(ISO準拠での最大の補正量)
1.4
0.4
 0.4

p0  p1 1 
0.04 2   1.001 p1
2


 0.4

T0  T1 1 
0.04 2   1.0003 T1
2


(ISO準拠時の最大値)
(整流管内最大流速、約14 m/s)
流れ
T
P
p  112 Pa  0.11%
(これらを測定値に加える)
T  0.10 C  0.03 %
通常はこれより小さい。
本当は、温度センサは回復温度を測っている: 実際には、(Tの 1  Pr )倍しか下がらない~0.02 ℃
空気でPr~0.73
従って補正はしない方が良い。しかし、間違った補正はせいぜい0.03 %なので問題はない。
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以上をまとめると
臨界ノズルの流量
測定は↓
 1
  1
 2
Qm (kg/s)  A  

  1
流れ
RT0
 1
  1
 2
Qv (m 3 /s)  A  

  1 
P0
P1
T1
Z 0 RT0
圧力比を臨界背圧比以下とし、
T1とP1を測定するだけ。
P0、T0での体積流量

 1
よどみ点補正 P  1    1 M 2  P
0
a 
1

2


マッハ数 M a 
二桁くらいでOK
T0  T1
もしくはISO補正でも可
d
 0.579  
RT
D
Qv
S pipe
2
これで流量が計算できるはずだが・・・
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さらに続く臨界ノズルの式
以上は理論式である。
理論式
 1
 2   1
Qm theo  A  

  1 
P0
RT0
スロートの端から端まで
音速であることを仮定
実際には・・・
(1)主流の二次元性: 入口の絞り形状が二次元的であるため、その影響で音速面が曲が
る。(壁面に近いほど加速され、真ん中ほど遅くなる。)
(2)境界層の発生:
壁面で流れが止められるため、境界層(急激に流速が減少する層)
が発生する。
ノズル直径は温度で補正する。
d  d0 1  T  Tref  
これらにより流量が理論値より小さくなる→ Cdで理論値を補正。
実際
Qm
true
 C d Qm
theo
ε: ノズル材質の線膨張率
Tref : 直径測定時の温度
実はこれほど単純ではないらしい。
が、通常は補正量は小さく、気持の補正と言える。
しかし、0.03%のオーダの不確かさを議論するためには要検討(未解決)。
補正係数 「流出係数discharge coefficient」
たとえば、d=13.4 mm(100
m3/h)を大気圧で使うと、約1%の補正が必要(Cd~0.99)。
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流出係数
Qm
true
 C d Qm
 1
theo
Qm
theo
 2   1
 A 

  1
P0
RT0
0.995
主流の二次元性と境界層
の発生による流量欠損
0.990
境界層
音速
密度
流速
密度
スロート
密度
0.980
0.975
KRISS 1999
NRLM 1997
PTB 2000
0.970
壁面で
流速ゼロ
流速
スロート
Cd
主流
音速
密度
ISO9300 toroidal throat
critical Venturi nozzles
0.985
0.965
0.960
0.0
理論の流れ
0.1
壁面
実際の流れ
0.2
0.3
0.4
0.5
0.6
Reynolds number (X1E6)
流れ
流れ
b
壁面
Cd  a 
一般に、aとbが
校正証明書に与えられる。
Re
層流境界層
レイノルズ数
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レイノルズ数
Cd  a 
b
Re
レイノルズ数
theo
 vL 4Qm

Re 
0
 d 0
 1
Qm
theo
 2   1
 A 

  1 
無次元数
慣性力と粘性力が支配する流れでは、
これが同じであれば相似な流れになる。
「Reが同じであればCdも同じ」
P0
RT0
たとえば、
「小さいノズルの高圧でのCd」
=「大きいノズルの(とある)低圧でのCd」
@相似形ノズル
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10 / 23 ページ
層流境界層、乱流境界層
脱線4
大気を用いた通常の使用では、一般にスロートにできる境界層は層流である。
加圧状態で用いると、乱流境界層が発生し、流出係数の特性が大きく変わる。
(高レイノルズ数)
乱流境界層は、層流境界層に比べ、厚くてレイノルズ数依存性が小さい。
→ 流出係数が小さくなり、ほぼ一定となる。(レイノルズ数依存性が1/√でなくなる。)
Cd
実際のa、bの値は、ISO 9300:2005 Measurement of gas flow by means of critical flow
Venturi nozzles、またはASME PTC 19.5-2004 FLOW MEASUREMENT参照。
遷移
層流
b' '
ISO一般ノズルカーブ
a' '
(ユニバーサルカーブ)
Re
乱流境界層
a'
b
a
使用者の便宜を図り、無理矢理全体をルートでフィット
したカーブ → 使用者は遷移を気にする必要が無い。
b'
Re 0.2
この他、層流域でのみ用いることのできる高精度の
カーブも定義されている(精密ノズルカーブ)。
遷移は約106のレイノルズ数で起こると黎
明期から言われ続けてきたが、最近、これ
を裏付けるデータが集まりつつある。
Re
本来、臨界ノズルとは流出係数が一定となるところで用
いられるものとして提案されたものであるが・・・
~ 1 10
流出係数が急激に変化する小Re
領域でも、これを超える流量計は
無いらしい。。。
Re
6
たとえば106のレイノルズ数は、5気圧で用
いられる約150 m3/h (d~16 mm)ノズル。
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以上をまとめると
元に戻って
大気ベース通常使用条件
臨界ノズルの流量
true
 C d Qm
b
Cd  a 
Re
Qm
Qm
theo
true
(kg/s)
Q
true
v
 C d Qv

theo
(m3/s)
測定は↓
流れ
aとbは校正証明書に与えられる。
T1
theo
4Qm
Re 
 d 0
Qm
theo
  d2
 
 4
 1

2   1
P0    1
 1
Ma 
P1 
2

T0  T1
圧力比を臨界背圧比以下とし、
T1とP1を測定するだけ。
Re>104程度で二桁程度あればよい。
  2   1
 
    1 

P1
P0
RT0


 Qv


Ma 
theo
  d2
 
 4
d
 0.579  
RT1
D
Qv
S pipe
 1


  2   1
 
    1  Z 0 RT0 


P 、T での体積流量

0
0
2
二桁程度でよい。
これで流量が計算できるはずだが・・・
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11 / 23 ページ
 s  1  x v    dry  x v   swv
そうは問屋が卸さない(物性値)
計算式には物性値が含まれる。
比熱比 (-)
  1  x v    dry  x v   swv
大気使用の場合は
モル質量N (kg/mol)
N  1  x v   N a  x v  N swv
・・・ 湿度の影響
粘性率0 (Pa・s)
  1  x v    dry  x v   swv
Z  ... (略 )
圧縮係数Z(無次元)
相対湿度H (%)・・・飽和蒸気圧に対し、何%の分圧の蒸気が含まれているか。
xv 
P
H
 f  sv
100
Ph
水蒸気モル分率
Phは相対湿度を測定したところの圧力
(P1を代用しても良いが、測定位置での圧力差に注意)
測定は↓
H
T1
P1
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脱線5
湿度測定(「Phは相対湿度を測定したところ」の理由)
湿度を含む空気を圧縮すると・・・
H
T1
P1
xv 
  1  x v    dry  x v   swv
P
H
 f  sv
100
Ph
N  1  x v   N a  x v  N swv
  1  x v   dry  x v   swv
Z  ... (略 )
逆に、圧力が下がる分には、通常の
範囲では凝縮は起こらず、成分は一
定に保たれる。
成分測定後に減圧される方向では問
題はない。加圧では問題が発生する
可能性がある。
これに注意し、原則、成分測定部と
流量測定部を独立させるべきである。
飽和蒸気圧Psv(温度のみの関数)は一定、しかし、水蒸
気分圧は全圧(圧縮した後の気体圧力)に比例して増える。
これにより、湿空気を加圧すると、水蒸気分圧が飽和蒸
気圧に達して水が発生することがある。(加圧タンクに水
が溜まる現象)
たとえば、50%の相対湿度は、飽和蒸気圧まで50%の余
裕があるが、これを倍以上の圧力に加圧すれば相対湿度
は100%に達し、凝縮する(成分が変わる) 。
測定は↓
Th Ph
H
加圧し
ない
成分測定部
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12 / 23 ページ
T1
P1
流量測定部
本当にまとめると
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本当にまとめると
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これが本当のお終い
具体的計算方法
Ph
臨界ノズルによる大気流量の計算
P1
1. 成分の決定(湿度からxvを求める)。
T1
6.
7. 流出係数を求める。
Qm
theo
  d2
 
 4
  d2
Qv theo  
 4
 1
  2   1
 
    1 

P0
も
とき
はZ
Cd計算
よどみ点補正有り
 1
  2   1
 
    1  Z 0 RT0

P 、T での体積流量
0
d
Re計算
Re a、b
eo
Qtheo
RT0

Q th
Qtheo再計算
8. 流量理論値に流出係数をかける。
N、、計算
、
N
の
2
量
5.
d
Ma  0.58  
D
積
流
4.
H
xv計算
xv
Qtheo計算
、
N
この辺は使用条件を限定
することにより
Qtheo
流量理論値を求める。
D
よどみ点補正無し
N
よどみ点補正量を求める。
でもよし。
、
P1
よどみ点補正をした流量理論値を
P0、T0計算
求める。
T1
P0、T0
レイノルズ数を求める。
d
体
3.
流 量
2. xvから物性値(モル質量、比熱比、
圧縮係数、粘性率)を求める。
Th
d
物性値
補遺
×
Cd
複雑に見えるが、一度原理を理
解し、サブルーチンを作っておけ
ば後はPTHdDを入れるだけ。
Qtrue
0
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流量計位置での体積流量
脱線6 と言うか本流?
これまでは整流管位置またはよどみ点での体積流量であった。しかし、必要とする流量は流量計位置での値であり、差圧、温度差が発生するため補正が必要となる。
定常流を仮定する → 質量流量 Qm はどの位置でも同じ
Qm  C d Qm
Qm  C d Qm
theo
じゃないといつかどこかは真空となりどこかは高圧となって爆発する。
体積流量は密度が変わるため位置によって変化する。
Qm  C d Qm
theo
theo
流量計
Th Ph
Tf
H
成分測定部
Pf
T1
流量計位置
Qv
theo
flowMet

theo
Qm
整流管内
流量計によって
上流側または下流側
f
P1
theo
Qv
straightener

Qm
theo
1
すなわち、次式がどの位置でも成り立つ。
Qv
theo
any place

Qm
theo
 any place
  d2
 
 4
 1
  2   1 P0
 
    1 
Pap

ノズル~流量計PT測定位置で
断熱可逆の仮定が成り立てば Qv
流量計が熱を発する などでは成り立たない
theo
any place
  d2
 
 4
Tap
T0
Z ap RTap
 Q
 v
 1
  2   1    1
 
    1  1  2 M a

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any place
1  1
2
ap
 C d Qv
theo
 2  1
Z ap RTap


any place


不確かさ解析
おまけ
流量計位置での体積流量の不確かさ
測定は→
流量計
基本式は↓
Qv
Qv
any place

b 
 Qv
  a 
Re 

theo
any place
  d2
 
 4
Th P h
theo
Tf
H
成分測定部
Pf
流量計位置
T1
P1
整流管内
any place
 1
  2   1 P0
 
    1 
Pap

Tap
T0
Z ap RTap
第二式によどみ点補正を入れると

  1
2   1
P0  1 
M a1  P1
2


  1
2
T0  1 
M a1  T1
2


Qv
これ(+第一式)が基本式となる。
theo
any place
  d2
 
 4
 1
 2    1M a1 2   1

P1
 R 
 Z ap


1
P



ap



Tap
T1
Tap
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不確かさ解析
おまけ
流量計位置での体積流量の不確かさ
測定は→
基本式概観(その1)
流量計
Th
any place
H
成分測定部
第一式
Qv
Ph
Tf
Pf
流量計位置
T1
P1
整流管内
次ページ

b 
  Qv
  a 
Re 

theo
any place
係数a、b (流出係数)に比例 → ノズルの校正の不確かさがそのまま伝播
実際には、aとbの個別の不確かさは与えられず、「校正の不確かさ」、「スロート直径の不確かさを除いた流
出係数の不確かさ」などとして与えられる。不確かさ評価では、成績書に書かれたその値をそのまま用いる。
(自分ではどうにもならない。そのまま使う。)
通常Reは十分大きく、bの不確かさはほとんどの場合で無視できる。たとえば、Reが10000あれば、bの影響
は1/100倍となって現れる。したがって、流出係数の不確かさは、ほとんどaにより与えられると言える。
Reは、bの大きさを(通常)1/100以下にするための係数であり、有意な不確かさを与えるわけが無い。
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不確かさ解析
おまけ
流量計位置での体積流量の不確かさ
測定は→
基本式概観(その2)
dは単なる基準値であり
不確かさは考えなくて良い。
第二式
Qv
theo
any place
  d2
 
 4
流量計
Th P h
Pf
Tf
H
成分測定部
T1
流量計位置
P1
整流管内
Rは考えなくていいでしょう。 ISO準拠であれば、[ ]内は1~1.0003程度。べき乗を
入れると1~1.001程度。Maは最後の3(もしくは最後の
Nも多分考えなくて良い。
1)の値を変えるだけなので、不確かさ的に無視できる。
 1

Ru
 2   1
  Z ap 
 


N
  1

Zは大気で0.9995~0.9998程度
の大きさであり、高々0.05%の補
正をするための係数である。
したがって、PTH測定の不確かさ
がこの補正量を変化させてもたら
す不確かさは無視できるはず。
1  1

  1
2  2  1  P1
 1 

M a1 
 Pap
2



Tap 
 Tap
T1 

これらは比であり、通常は対応する
量の間に大きな差は無いはずであ
り、不確かさは十分小さいはず。
Tap
Tap 1
結局、
 1
T1
T1
あからさまな
Pap 1
P1
絶対測定値とし
 1
Pap
P1
て√Tapしかない
臨界定数: 簡単な計算をしてみ
ると分かるが、べき乗とルートに
より、の感度係数は約0.3とな
る。(の不確かさは0.3倍となっ
て現れる。)従ってのもたらす
不確かさは十分小さいはず。
双方1に対して微小な補正を行うだけ。
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不確かさ解析
おまけ
流量計位置での体積流量の不確かさ
基本式概観(その3)物性値
Qv
測定値には次の物性値が含まれるが、、、
Qv
any place

b 
 Qv
  a 
Re 

theo
any place
  d2
 
 4
theo
any place
 1
 2    1M a12   1

P1
 R 
 Z ap

Pap
 1



Tap
T1
Tap
比熱比 、モル質量N、粘性率 0、圧縮係数Z
• 物性値に関しては、参照するテーブルの不確かさに頼るしかない。最近では、NISTの
REFPROPが不確かさを提供する(まだ不完全であるが、ベストのものと言える)。
• 基本的に、校正時と同じ気体を用いるのであれば、物性値はほとんど不確かさをもたら
さないはずであり、物性値の不確かさは考える必要が無いと言える。
• 湿度が含まれる場合(湿度が違ってくる場合)には、かなり面倒になる。が、検証の結果、
無視できるという結果が導かれる可能性が高い(湿度補正を入れれば)。
• 粘性率・・・ レイノルズ数に使われるのみであり、圧力Pと同じ状況である。すなわち、レ
イノルズ数が大きければ無視でき、小さい場合には検討を要する。数値計算で検証可。
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脱線7
基本式の意味するところ
流量計位置での体積流量の不確かさ
基本式
第一式
Qv
any place
測定は→

b 
  Qv
  a 
Re 

第二式
theo
Qv
any place
  d2
 
 4
流量計
Th P h
Tf
H
成分測定部
theo
Pf
T1
流量計位置
P1
整流管内
any place
 1

Ru
 2   1
  Z ap 
 


N
  1

あからさまな絶対測定値は
aと√Tapしかない
Tap
1  1

  1
2  2  1  P1
 1 

M a1 
 Pap
2



Tap 
 Tap
T1 

・・・ 音速を与えるためのもの。
a または C d ・・・ 補正係数、と言うよりも、
流路面積を与えるもの。
基準のスロート面積(πd /4」) に対する補正
したがって、臨界ノズルとはすなわち、
流量の絶対値を音速と流路面積から与えるものであり、
すなわち、この二つのみが
音速は温度、面積は校正から求めるものである。
2
重要な不確かさとなる。
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おまけ
不確かさの大きさの予想
基本式
Qv
Qv
met

b 
  Qv
  a 
Re 

theo
met
  d2
 
 4
theo
met
 1
 2    1M a12   1

 Pmet 1
 R 
 Z met 1 

P1

1





 Tmet 1
1 
2T1


 Tmet

 はルート、逆数の展開による
重要な測定は Cd と √Tap しかない
予想
体積流量の不確かさは、(温度測定の不確かさの半分)と(校正の不
確かさ)を足したものになる。その他はほとんど無視できる。
uQ v 
2
uT1
4
2
 uC d
2
これでほとんど決まるはず!
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非常に簡単な不確かさ評価
おまけ
正攻法では、前ページの2つの基本式を解析するのだが・・・
整流管~流量計の間のT、Pがパラメータに加わり、パターンが多すぎて面倒。
等エントロピー流れが仮定できる{ノズル~整流管}と、状況によっては等エント
ロピー流れが仮定できない{整流管~流量計}の間を分けるべきである。
整流管~流量計の間は、温度比と圧力比で補正するだけであるため、通常の
状況では大きな補正は必要無く、不確かさはほとんど増えないはず。
解析すべき基本式は次の三式。
体積流量
の変換
Qv
Qv
theo
straig
met
おまけ
  d2
 
 4
 Qv
straig

theo
Tf
H
成分測定部
straig
 1
Pf
複数ノズルの並列接続では

   Qv
i 

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Qv
1とfでの圧縮係数の差を無視
met
P1
整流管内
測定は↑
1  1
  2   1    1
2  2  1
 
M a1 
Z 1 RT1
 1 



1
2





P1 T f

P f T1
T1
流量計位置
straig(i)

評価(2)
{
straig
流量計
Th Ph
評価(1)
整流管での体積流量
Qv

b 
 Qv
  a 
Re 

Pi T f 

P f Ti 
非常に簡単な不確かさ評価(1)
整流管位置での体積流量
基本式
Qv
Qv
straig

b 
 Qv
  a 
Re 

theo
straig
  d2
 
 4
theo
Th Ph
straig
 1
H
成分測定部
1  1
T1
P1
整流管内
測定は↑
  2   1    1
2  2  1
 
M a1 
Z 1 RT1
 1 

2

   1 
面倒くさいので数値計算
大気吸入を仮定し、典型的な条件下で各パラメータ(P1、T1、Ph、Th、H)に誤差
を与え、結果の体積流量(整流管内)がどのくらい変化するかを見る。(つまり、
感度係数を数値的に求めると言うこと。)
体積流量の計算には、臨界ノズルの基準流出係数(ISOで定義されるものと同
等)を用いて正しく体積流量が計算されるサブルーチンを用いる。
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非常に簡単な不確かさ評価(1)
おまけ
整流管位置での体積流量
成分測定におけるPTH誤差の影響
xvの最大値と最小値
Th ℃ Ph kPa H %
15
90
5
15
90
85
35
90
5
35
90
85
15
120
5
15
120
85
35
120
5
35
120
85
ID
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
低温低圧低湿
低温低圧高湿
高温低圧低湿
高温低圧高湿
低温高圧低湿
低温高圧高湿
高温高圧低湿
高温高圧高湿
各条件でのxv
誤差無し
0.0010
0.0162
0.0031
0.0534
0.0007
0.0121
0.0024
0.0401
+10%
0.0029
0.0181
0.0094
0.0597
0.0021
0.0136
0.0071
0.0448
+1℃
0.0010
0.0172
0.0033
0.0564
0.0008
0.0129
0.0025
0.0423
+500Pa
0.0009
0.0161
0.0031
0.0531
0.0007
0.0121
0.0023
0.0399
max.xv
0.0029
0.0181
0.0094
0.0597
0.0021
0.0136
0.0071
0.0448
min.xv
0.0009
0.0161
0.0031
0.0531
0.0007
0.0121
0.0023
0.0399
0.07
0.06
xv
0.05
誤差無し
+10%
+1℃
+500Pa
この各条件において、max.xvと
min.xvで体積流量にどのくらい差
が出るか見る。(次ページ)
0.04
0.03
0.02
0.01
0.00
1
2
3
4
5
6
7
8
P1=Ph、T1=Thとするが、常識的
な圧損、温度差を考慮に入れても
有意な差はでない。
ID
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おまけ
非常に簡単な不確かさ評価(1)
整流管位置での体積流量
成分測定部におけるPTH誤差の影響 min.xvを使った値
max.xvを使ったときの流量
min.xvを使ったときの流量
100m3/h(d=13.4mm)
ID T1 ℃ P1 kPa
低温低圧低湿 ①
15
90
低温低圧高湿 ②
15
90
35
90
高温低圧低湿 ③
高温低圧高湿 ④
35
90
15
120
低温高圧低湿 ⑤
低温高圧高湿 ⑥
15
120
35
120
高温高圧低湿 ⑦
高温高圧高湿 ⑧
35
120
max.xv
0.003
0.018
0.009
0.060
0.002
0.014
0.007
0.045
min.xv
0.001
0.016
0.003
0.053
0.001
0.012
0.002
0.040
Re(min)
1.61E+05
1.61E+05
1.48E+05
1.50E+05
2.14E+05
2.15E+05
1.97E+05
1.99E+05
Cd(min) max. m3/h min. m3/h diff(%)
0.9900
99.07
99.04 0.03
0.9901
99.33
99.30 0.03
0.9897
102.52
102.41 0.11 高温低圧
0.9897
103.41
103.29 0.11
0.9912
99.18
99.15 0.02
0.9912
99.37
99.35 0.03
0.9909
102.61
102.53 0.08
0.9909
103.27
103.19 0.08
0.5m3/h(d=1mm)
ID
低温低圧低湿 ①
低温低圧高湿 ②
高温低圧低湿 ③
高温低圧高湿 ④
低温高圧低湿 ⑤
低温高圧高湿 ⑥
高温高圧低湿 ⑦
高温高圧高湿 ⑧
max.xv
0.003
0.018
0.009
0.060
0.002
0.014
0.007
0.045
min.xv
0.001
0.016
0.003
0.053
0.001
0.012
0.002
0.040
Re(min)
1.20E+04
1.20E+04
1.10E+04
1.12E+04
1.60E+04
1.60E+04
1.47E+04
1.48E+04
Cd(min) max. m3/h min. m3/h diff(%)
0.9672
0.5389
0.5387 0.03
0.9672
0.5403
0.5401 0.04
0.9658
0.5571
0.5565 0.11 高温低圧
0.9660
0.5620
0.5614 0.12
0.9714
0.5412
0.5411 0.02
0.9714
0.5423
0.5421 0.03
0.9702
0.5594
0.5590 0.08
0.9703
0.5631
0.5626 0.08
T1 ℃ P1 kPa
15
90
15
90
35
90
35
90
15
120
15
120
35
120
35
120
これから分かることは、成分測定部におけるPTH測定誤差の影響について、、、
• 総じて10%、1℃、500Pa程度の誤差は影響を与えない(高々0.1%程度)。
• 影響の大きさは湿度の大きさに依存しない。
• 温度が上がると誤差は大きく出る。高温低圧のときには要注意。
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おまけ
非常に簡単な不確かさ評価(1)
整流管位置での体積流量
流量測定部におけるPT測定誤差の影響
100m3/h(d=13.4mm)
ID Th ℃ Ph kPa
低温低圧低湿 ①
15
90
低温低圧高湿 ②
15
90
35
90
高温低圧低湿 ③
35
90
高温低圧高湿 ④
15
120
低温高圧低湿 ⑤
低温高圧高湿 ⑥
15
120
高温高圧低湿 ⑦
35
120
35
120
高温高圧高湿 ⑧
xv
0.0010
0.0162
0.0031
0.0534
0.0007
0.0121
0.0024
0.0401
Re
1.61E+05
1.61E+05
1.48E+05
1.49E+05
2.14E+05
2.15E+05
1.97E+05
1.99E+05
0.5m3/h(d=1mm)
ID
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
xv
0.0010
0.0162
0.0031
0.0534
0.0007
0.0121
0.0024
0.0401
Re
1.20E+04
1.20E+04
1.10E+04
1.12E+04
1.60E+04
1.60E+04
1.47E+04
1.48E+04
低温低圧低湿
低温低圧高湿
高温低圧低湿
高温低圧高湿
低温高圧低湿
低温高圧高湿
高温高圧低湿
高温高圧高湿
Th ℃ Ph kPa
15
90
15
90
35
90
35
90
15
120
15
120
35
120
35
120
dT=0.33%の誤差を与えたときの体積流量の差
Cd
0.9900
0.9901
0.9897
0.9897
0.9912
0.9912
0.9909
0.9909
m3/h
m3/h
誤差無し +1℃
99.04
99.21
99.30
99.47
102.41 102.57
103.30 103.46
99.15
99.32
99.35
99.52
102.53 102.69
103.19 103.35
m3/h
dT=0.33% dP=0.5%
+500Pa diff(%)+dT diff(%)+dP
99.04
0.17
0.002
99.30
0.17
0.002
102.41
0.16
0.003
103.30
0.16
0.003
99.16
0.17
0.002
99.35
0.17
0.002
102.53
0.16
0.002
103.19
0.16
0.002
Cd
0.9672
0.9672
0.9658
0.9660
0.9714
0.9714
0.9702
0.9703
m3/h
m3/h
誤差無し +1℃
0.5387 0.5396
0.5402 0.5411
0.5565 0.5573
0.5614 0.5623
0.5411 0.5420
0.5421 0.5430
0.5590 0.5598
0.5626 0.5635
m3/h
dT=0.33% dP=0.5%
+500Pa diff(%)+dT diff(%)+dP
0.5388
0.17
0.009
0.5402
0.17
0.009
0.5565
0.15
0.009
0.5614
0.15
0.009
0.5411
0.17
0.006
0.5422
0.17
0.006
0.5590
0.16
0.005
0.5627
0.16
0.007
dP=0.5%の誤差を与えたときの体積流量の差
← dP=0.5kPa(5%)、dT=1℃
(0.33%)とすると
• 予想通り、Tの誤差の半分のみが体積流量の誤差となる。圧力の誤差は無視できる。
• ノズルの大きさは関係ないと言って良い。
0.5m3/h(d=1mm)
ID
低温低圧低湿 ①
低温低圧高湿 ②
高温低圧低湿 ③
高温低圧高湿 ④
低温高圧低湿 ⑤
低温高圧高湿 ⑥
高温高圧低湿 ⑦
高温高圧高湿 ⑧
Th ℃ Ph kPa
15
90
15
90
35
90
35
90
15
120
15
120
35
120
35
120
xv
0.0010
0.0162
0.0031
0.0534
0.0007
0.0121
0.0024
0.0401
Re
1.20E+04
1.20E+04
1.10E+04
1.12E+04
1.60E+04
1.60E+04
1.47E+04
1.48E+04
Cd
0.9672
0.9672
0.9658
0.9660
0.9714
0.9714
0.9702
0.9703
m3/h
m3/h
dP=5%
誤差無し +5kPa diff(%)+dP
0.5387 0.5393
0.10
0.5402 0.5407
0.10
0.5565 0.5571
0.11
0.5614 0.5620
0.11
0.5411 0.5414
0.07
0.5421 0.5425
0.07
0.5590 0.5594
0.07
0.5626 0.5630
0.07
←dP=5kPa(5%)とすると
• 圧力に5%の不確かさがあっても、体積流量には高々0.1%程度の不確かさしか発生しない。
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おまけ
非常に簡単な不確かさ評価(1)
整流管位置での体積流量
整流管における体積流量の不確かさに関する結論
• 予想通りである。
uQ
2
v

uT
1
4
2
 uC
2
d
• 整流管における体積流量の不確かさは、整流管位置で測定される温度の不確かさのみに
よって支配され、温度の不確かさは半分となって体積流量の不確かさに伝播する。
• 圧力に5%の不確かさがあっても、体積流量には高々0.1%程度の不確かさしか与えない。
• 成分測定部における(1℃=0.33%、500Pa=0.5%、10%)の不確かさは、体積流量に対して
高々0.1%程度の不確かさしか与えない。湿度の高さには依存しないが、温度が上がると伝
播する不確かさは大きくなり、高温低圧のときには要注意である。
• 以上の結果は、ノズルの大きさに関係ない。
この結論は、臨界ノズルの流量が流路面積と音速によって支配され、また、その音速
が温度によってのみ支配されることを考えれば自明である。
すなわち、臨界ノズルを用いた体積流量測定現場における主要な不確かさ要因は、
音速を決定するための温度測定と、用いる臨界ノズルの流出係数を決定した校正に
おける不確かさ(人がやったもの)だけとなる。
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非常に簡単な不確かさ評価(1)
おまけ
整流管位置での体積流量
「成分誤差がもたらしうる0.1%はどうするの?」に関する考察
整流管における体積流量の不確かさは、次式で与えられると結論づけた。
uQ
2
v

uT
1
4
2
 uC
2
d
疑問: 成分測定において、極限状態では0.1%程度の不確かさが発生しうるが、これ
を入れる必要は無いか?
回答: 流出係数には、通常、高精度でも0.2%に近い不確かさがある。自乗和の根
で加算される不確かさでは、半分の大きさを持つ要素不確かさは、大して結果の不確
かさを増やさない。
2
2
0.2  0.1  0.22
安全を見て、次式とでもしておけば誰も文句は無い。
uQ
2
v

uT
1
4
2
 uC
2
d
 0.12
独立行政法人産業技術総合研究所
おまけ
非常に簡単な不確かさ評価(1)
整流管位置での体積流量
「台風、高気圧、乾燥、梅雨でずいぶん変わるのでは?」に関する考察
疑問: 臨界ノズルの流出係数はレイノルズ数の関数であり、レイノルズ数はだいたい
圧力に比例する。台風や高気圧による大気圧の変化により、レイノルズ数依存性が大
きい小ノズルでは流出係数が結構変化する。湿度についてもある程度の依存性がある
はず。
台風だろうが高気圧だろうが乾燥注意報だろうが梅雨だろうがノズルの大きさに関係な
く(高温低圧の場合にだけ要注意で)温度測定の不確かさの半分しか不確かさが増え
ないという上の結果は正しいのか?
解説: これまでの結果は、紹介したすべての式を導入して得られる体積流量に関す
る話であり、結果は正しい。
もちろん、流出係数を固定(大気圧1点で測定した流出係数をそのまま用いるなど)し
たり、湿度を固定(成分を仮定)したりすれば、それ相応の無視できない偏差が発生
する可能性があるが、ここではそのような使い方は想定していない。
また、レイノルズ数依存性がISOに比べて極端に大きいノズルも想定外である。
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おまけ
非常に簡単な不確かさ評価(2)
体積流量の変換
整流管位置→流量計位置への体積流量の変換
Qv
met
 Qv
P Tf
 1 
straig
P f T1
met
 Qv
straig
Qv
met
P f 1
met
Qv
straig
Tf
Pf
T1
P1
流量計位置
整流管内
 P f 1   T f 1 
  1 

 1 
P1  
T1 

Qv
1
met
流量計
通常、この間には大きな差圧、温度差は無く、
次式で近似できるはずである。
Qv
Qv

1
P1
Qv
1
Qv
met
met
T f 1

1
T1
差圧、温度差の不確かさが絶対圧力分の1、絶対温度分の1となって現
れる。これは全然無視できると言うことでは?
差圧、温度差がある程度の精度で測れると言うことは、同じ圧力、温度で同じ値を示し、
圧力差、温度差に対して正しい方向にまぁまぁの感度を持っていると言うことである。
本件は、臨界ノズル固有の話ではなく、いかなる流量測定においても付随する話であり、ここでは深く論じない。
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おまけ
非常に簡単な不確かさ評価(2)
体積流量の変換
とは言いつつ、ちょっとは論じてみると、、、
Qv
met
 Qv
straig

P1 T f

P f T1
Qv
met
 Qv
straig
 P f 1   T f 1 

  1 
 1 
P1  
T1 

1 Qv met
1

Qv met P f 1
P1
1 Qv met
1

Qv met T f 1 T1
たとえば、流量計~整流管の間で1kPaの差圧が生じた場合、体積流量は、
Qv
met
 Qv
straig

100 T f

 0.9901 Qv
101 T1
straig

Tf
T1
これをうっかり差圧1.1kPa(+10%)と測ってしまっても、
Qv
met
 Qv
straig

100 T f

 0.9891 Qv
101.1 T1
straig

Tf
T1
当然ながら、絶対値の1%の大きさが、そのまた1/10ずれるだけであって、
1/100/10=0.1%しか変わらない。普通、10%もずれる圧力計を使うことは無いと思われる。
温度も同様。と言うか、温度はむしろ、出てきた温度差による補正量について論じるよりも、
温度センサが正しく気体の温度を測定しているかを論じた方が格段に有意義である。
これを論じ始めると、最終的に、温度センサを正しく気体温度を示すようにした上に、測定系の最上流側と最下流側の温度を同じに保た
なければ、議論が非常に困難であることに気づく。しかしその後に、多くの場合でそれ(温度を一定に保つこと)が困難なことに気づき、ジ
レンマに陥る。→臨界ノズルのスロート直径補正など。変動中や温度差が大きいときは測定しないが吉。
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臨界ノズル!
臨界ノズルを用いて測定される体積流量の不確かさは、用いるノズルの流出係数
の不確かさに、現場で用いられる温度測定の不確かさの半分を足したものでほぼ
2
与えられる。
uT
2
uQ
2
v

1
4
 uC
2
d
または
uQ
2
v

uT
1
4
 uC
2
d
 0.12
とか。
これは、臨界ノズルが、原理的に、(面積)×(音速)で流量が決定される体積流量
計であり、その変化要因となる「音速」が、ほぼ温度のみによって支配されるためで
ある。
c  RT
Qv  C d   A  c @throat
したがって、臨界ノズルを用いれば、その測定の不確かさは、ほとんどが校正の不
確かさ(人がやったもの)で占められ、現場で付加される不確かさは極めて単純で
十分に小さいと言える。
気体流量計測の要
漏れはないか
その温度計は本当に気体の温度を測っているか
臨界ノズルを使用する。
独立行政法人産業技術総合研究所
23 / 23 ページ
NMIJ気体流量標準研究室
石橋雅裕
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